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2006年07月26日

視察報告その②

 引き続きの活動報告。

  高松市のコミュニティ政策については、以前にその取組みについてチラリと耳にしたことがありました。そこで、この機会にと足を運び、多摩市で参考にできる部分があるかもしれないと話を聞きに伺いました。

 「地域力」などと言われているように、「地域」とか「コミュニティ」が注目され、その役割の重要性が強調されるようになっています。当然ながら、コミュニティ行政では地域の自主性とか主体性が重視されるわけですが、その割には、行政が勝手に地域の線引きをしてコミュニティエリアを設定するなど、よくよく考えてみると‘官製’コミュニティ体制?と思えてしまう節があります。
 

 ちなみに・・・いまいち、私はコミュニティ行政そのものの全貌がつかみきれずにいるわけですが、多摩市の場合には「コミュニティセンターを建設する」と言うのが、コミュニティ行政の中心に据えられていることは確かです。脱・ハコモノ建設時代だと私は思っているのですが、公共施設なども手薄と言うことで唐木田地域のコミュニティセンター建設が再開される見通しです。

 高松市の施策の中で一番関心があったのは、「地域まちづくりサポーター制度」のこと。ホームページによると、「行政職員の中から,公募により,地域まちづくりサポーターを認定し,地域コミュニティ組織の結成やコミュニティプラン策定作業当に参加する中で,行政職員としてのノウハウをいかしながら,協働作業や情報提供,関係課との連絡調整等を行う。」となっているのですが、これに応募する職員って一体どのくらいいるのかな?と。
 実情的には、あんまり積極的でない職員さんもいるという話を聞きましたが、サポーターの活動は「すべてが無償ボランティア」というところにビックリ。報酬も出ないのはもちろんのこと、さらに・・・何かあったときの保険についても全て個人の責任だとか。
 「サポーターになることで、職員に何かメリットってあるんですか?」「サポーターをしたことでのインセンティブは・・・・・・・特に今のところはないんですよね。」

 今のところは人数は60人くらい。高松市の場合にはコミュニティエリアが35地域あるそうなので、地域に2人ずつくらいのサポーター配置を考えればだいたい80名ほどは人材確保をしたいんだけれど・・・というのが担当者の話でした。しかし、成り手を探すのは相当に苦労しそうですね…。

 市民も心得ていて、無償ボランティアのサポーターである職員に声をかけるのは平日夜間、土日休日なんだそう・・・。そういう点でも「志」がなければサポーターに名乗りをあげることは簡単ではなさそう。そしてまた、忙しい部署に異動になりサポーターとして続けられない場合もあるようです。人材を募集はやはり大きな課題のようです。
 設置要項があるわりには、身分とその権限がいまいち不明確な感じもあり、この制度が長続きできるのか不安要素が大!というのが私の感想です。

 いずれにしても、行政からの「押しつけ」にならないコミュニティ行政の展開がなされるべきなのですが、職員のサポーター制度の今後(職員のレベルアップなど)も含めて、実はまだまだこれから本格的な活動が進む‘予定’ということだったので、私も引き続き、これらの取組みがどうなっていくのか注目したいと思います。


 それから・・・全然話は別ですが、「孫育てセミナー」という講座の存在を知りました。これは子育て支援策の中でも結構面白そうな企画だと思いました。団塊の世代の孫育て。多摩市でも実施してみるといかもしれません。実施主体が‘行政’であるべきとは思っていませんが、・・・例えば女性センターとか?など考えました。男女共同参画の視点から。
 なぜなら、団塊の世代の男性は子育てを女性に任せてきた傾向が強いようですので、改めて「孫育てセミナー」を受講して「オムツ替え」なんかを学ぶのはいいかも・・・と思ったわけです。


 視察全体としての収穫はまずまず。百聞は一見にしかずと言いますが、本当に実のある視察をするための視察先の選定には一苦労するなと改めて感じました。

投稿者 hisaka : 2006年07月26日

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