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2005年09月27日

一歩前進

 代表者会議。今日は二つの点で議会改革につながることが決まりました。
 一つ目は議員提出議案の取扱いについて。特に話題になっていたのは議員の立法権を生かした条例提案のことです。現在は、例えば6月議会終了後から9月議会の締切日までに提出されたについては12月議会になって、ようやく審査が開始されるというルールになっていて、せっかく提出された議案が‘忘れた頃’に議論されているような状況です。

 ちょうど今回の議会で建設環境常任委員会で審査された「古紙の抜き取り」を禁止するための条例改正を求めた議員提出議案がありましたが、これは現行ルールにのっとって3月議会で提出され、6月議会から審査が始まり、そしてこの9月議会でも再び結論が先送りされてしまい、早くても結論は12月議会まで持ち越されたかたちです。提出されてから、審査までのタイムラグは「議会の機動力」という意味からも改善が求められることでしょう。
 このタイムラグが今まで問題にされなかったのは、議員が提出する条例があまりにも少なかったからだと思われます。地方分権時代には議員の立法権を生かすことが以前よりも求められるわけで、市長から提案されたものだけに挙手をするだけではなく、議会でも地域の実情に対応した多摩市独自の条例づくりの試みが進んでいくと考えられます。
 現在、市長から提出される議案は定例会の1週間前に議員に配布されることになっています。そこで議員提出議案についても同様の取扱いをし、1週間前に提出されたものについては直後に開始する定例会において審査ができることにしました。
 しかしながら、これだけでは不十分。臨機応変で対応せねばならないこともあるかもしれません。その事態も想定し、定例会開始以後であっても一般質問が行われている間に提出された議案については、その「緊急性」を鑑みて、その都度対応することになりました。
 この「緊急性」というのが、なんとも怪しげで、緊急性をどう判断するのかは個々の感じ方で大きく左右されると思われます。本当は緊急性があっても、政治的な判断のもとで「緊急性なし」とされることがあるでしょう。その都度その都度どのような判断が下されるのかは、微妙な微妙なさじ加減。ここにすっきりと対応方針を決定できなかったは残念です。

 それからもう一つ。これは関東市議会議長会からのアンケートがあり議論されたことですが、議員表彰や議会事務局職員の永年勤続への表彰制度に「廃止」の方向で多摩市議会の見解をまとめることとなりました。あとは関東全体の議長会にてどのような結論が出されるのか待つだけですが、多摩市議会の方針としては「廃止」が望ましいという結論になったことは画期的です。東京都市議会議長会でも同様の表彰が行われていますし、また、多摩市でも市民表彰の制度があります。「表彰」って、なぜ表彰されるのか・・・という基準を含めて、結構難しい問題だと思っています。表彰されることによって、さらなる意欲の向上につなげていこうとする意図は理解できるのですが、それでも時代とともに表彰制度のあり方、その必要性を問い直さねばなりません。それほど大きな金額でなくても、税金を用いて表彰するわけですから、「表彰制度」がどれくらい優先されるべきものか考えねばなりません。

 今日は2つの改善点。議員提出の条例案の取扱い、それから議員表彰の問題。少しかもしれませんが、議会が一歩前進の改革をしたと言えるのではないかと思います。

投稿者 hisaka : 2005年09月27日

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