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2005年06月12日

多摩ニュータウンの最終赤字

朝日新聞の朝刊の一面に多摩ニュータウン借金総額3200億円という記事が掲載されていました。東京都単独でも赤字額が1千億円にものぼると報じられていました。これについて「税金で穴埋めへ」と見出しがつけられていたのですが、この文言の響きはいかようにも受け止めることができ、複雑な心境です。この借金総額だけで多摩ニュータウン事業の成功失敗の評価は下せないと思っています。
 ニュータウンが人工的につくられた街で理想的な住空間、住環境があるとするならば、それこそ私はこれからの展開こそ最も大事だと思っていますが、掲載されていた都市機構の担当者のコメントは「とにかく売っていくしかない」ということです。その言葉が今の多摩市の置かれている状況を表していると思います。理想的な‘まちづくり=ニュータウン建設’の時代はとっくの昔に終わっていて、もしかしたら今は‘まちこわし’時代に入っているのかもしれません。そしてその中で多摩市がまちづくりの主導権を握ってきたかと言えば、残念ながらその主導権はいつも他者の手のうちにありました。私はニュータウンの住環境が危機にさらされている今、まちづくりの主導権を多摩市に取り戻さなければならないと感じています。
 そのとき・・・「じゃあ、借金も含めて多摩市さんに差し上げます。」これが都市機構や東京都の態度であるならば、行政だけでなく市民、住民の力が必要です。とりわけ都市機構に対しては、多摩市行政とともに声を大にして、ニュータウンとしての価値を継続できるように訴えなければならないと思っているところです。

投稿者 hisaka : 2005年06月12日

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