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2003年10月15日

決算特別委員会2日目

  朝、早速に昨日傍聴にいらした市民から「本当に何とかしてもらいたいね。」と言われました。というのは、傍聴している市民から見て「議員は時間の無駄遣いをしている」と感じるからなのです。私の昨日の活動報告でも「市長:議員」ではなくて「市長:議会」にならないとなかなか議会としての力が発揮できないことを書きましたが、傍聴者の方も全く同じ事を感じていて「結局、議員は『私が議会で○○を言いました。××を言いました。』と主張できる材料を議場で作るために質問してるんじゃないかと思うよ。」と言うわけです。
 確かに、昨日も同じようなことを違う人が入れ替わりに質問をしていました。発言時間の制限があるので、質問できる内容も限られてしまいます。私は同じようなことを他の人が発言しているのを聞くと「時間の節約が出来てよかったわ。」と思うのですが、やはり「自分の発言である」がどうかがとても大事なのでしょう。その気持ちも少しはわかる気がします。

 決算特別委員会では家計簿の中味を細かくチェックするかのごとく質問をすると時間だけが消費されてしまいます。自分が「こんなふうに政策を進めて欲しい」との考えを最終的に言うためには質問のしかたに工夫が必要で、これがなかなか難しいのです。政策の流れを細分化された事業の中から読み取ることが必要ですが、これには経験がいるなあと思います。ベテラン議員さんの発言を聞いていると「なるほど!」と感じます。

 ところで私は昨年度から今年度になり、一番大きく変化したことを自分なりに考えると「行政資料室」があると思っています。これからは情報共有の時代だと言われるわけで、ますます行政資料の重要性が増しています。例えば各市民懇談会や審議会などの議事録を初めとして、市民協働のためには行政の動きを市民にいかに伝えるかが鍵です。これは恐らく行政側との認識と一致していると思います。
 今はまだそれほどに行政資料室のニーズが感じられないかもしれませんが、これからは行政資料室のニーズが高まるようにまちづくりを展開できなければいけないと感じています。過去の資料も含めて、各種文書など‘お役所の動き’が見れなければ市民が動けないからです。

 この行政資料室が今年度から図書館の一部に組みこまれています。その方が市民にとっては土日も利用できて利便性が高まります。けれども、そのことによって実は後退してしまった面があります。それは行政資料室専門の担当者がいなくなってしまったことです。それもそのはず、今日の確認で明らかになりましたが、図書館業務に移行したことによって何か例えば予算措置とか人員配置などの手当があったかといえば全くないのです。となれば、図書館でやらなければならない業務だけが負担として増加しただけの話。専門担当が置けないことで逆に市民が不便しているのが現況です。

 市民はそもそもお役所仕事には全く通じていないので、どこに自分の欲しい資料があるのかを見つけるのが大変です。でも専門の担当がいれば「すぐに見つけ出して情報提供してもらえる。」と言うわけです。さらに以前は担当でもわからないことはその場ですぐに所管課に電話連絡をしてくれて資料を探してくれたそうです。ちなみに前の担当者はとても応対が良かったのです。ここでわかることですが、今のところ土日は市役所はお休みです。となれば土日に資料を探しに行って見つからなかった時にはどうなるのでしょうか?以前のような電話対応はできません。

 要は「行政資料室」をどう位置付けているのかが問題です。確かに土日利用出来るという利便性は高まりましたが、そのことによるデメリットの方が大きいように感じるのです。「情報が置いてありますよ。見て下さい。」というのは情報公開に留まっています。やはり行政資料室は情報共有の場所です。
 
 今まで通りのやり方で土日に行政資料室を開室したら人件費がかかります。図書館と重なる部分もあるし移行すれば、役所の効率化にはつながることは確かです。でもそれは全くの役所論理。見た目には、市民の利便性が向上したように感じているだけです。図書館と行政資料室の役割は「似て非なるもの」。今後どのように行政資料コーナーを拡充していくのかに注目をしたいと思っています。
 なぜなら改革のキーワードが「情報共有」だからです。

投稿者 hisaka : 2003年10月15日

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