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2003年01月31日

東京ネット新春のつどい

 1月最後の締めくくりにふさわしいような東京ネットの新春の集い。ジャーナリストの天笠啓祐さんの講演会とネットの東京構想、政策、そして4月の選挙の全候補者紹介などが行なわれました。
 今度の4月は東京全体で現職も含め53人の候補者が自治体議会に挑戦します。30年間続けてきた仕事を辞めた人や政治休職制度を利用して立候補する人、0歳の赤ちゃんがいる人、そして20代も私ともう一人いて、ネット議員候補者も人材がバラエティに富んでいます。ネットというと、とかく主婦の団体と思われがちで、実際も組織を支えるのは主婦層ですが、私も人と出会うたびに「失礼ですけれど、独身です・・・・よね。」と尋ねられます。ネットを捉える視点として欠かせないのは「運動論」ですが、その担い手に20代も加わっていくことは大事なことだと思います。政治とは生活を変えていく、向上させていく道具ですがその道具を使いこなすのは私たち自身であるというのが運動の根幹にあるのだと思っています。ですから私のようなド素人であっても、運動によって積み重ねられてきた経験に支えられて議員活動をしていくことができます。いわゆる大きな政党では経験の積み重ねももちろんありますが、プロの政策立案集団があるので、そういう意味では運動論としての蓄積を最大限生かすという点においてネット政治は秀でた存在では無いかと感じています。そして私自身が一番共感しているのも、ネットに関わっている人々も少しずつ経験を重ねていくわけで、ネットとともに成長してきた部分があるところです。実際にネット会員の中から地域のワーカーズコレクティブやNPOの担い手、中心役割を果たす人が多いのは、ネットを通じてさまざまなことを体験しながら、地域の問題解決を考えてきた経験が大きいと思います。
 ネットといえば、母体が生活クラブ生協ですが、今は昔のようなネット=生活クラブという図式は存在しないものの、やはり訴えるべき原点は食の安全です。天笠さんの講演では昨年の遺伝子組換えイネ反対での草の根的な市民運動が「祭晴れ」(遺伝子組換えイネ)の商品化申請中止に結びついたことを例に挙げながら、やはり自治体から少しずつ、つまり一人の市民がじわじわと連携を組んで、大きな権力に向かっていくことの大事さを話してくれました。私もそのとおりだと思います。わたしたち市民は「スイミー」なのです。
 ネットがこれまでの政治社会で果たした大きい役割はやはり「主婦」を政治の場所に出してきたことだと思います。でもそれは、エプロンからスーツに着替えるスタイルが主流だったように感じます。私はそれをもう一歩進めて、エプロンをかけたまま議会に行けるようにしたいと思います。近江八幡市の子ども市議会の視察の時に担当者の方が子どもたちには「議会が神聖な場所であることを教える」としていました。確かに重要な場所ですし、それなりのマナーを持つ必要はあると思いますが、私はそのことに一瞬違和感を覚えました。それは、議会の雰囲気とはそこの自治体の市民相対を表すにつながると思うからです。神聖になれるかどうかは選ばれた議員の品位に左右されるわけで、決して「神聖」であることを意識することを教えこむ必要ではなく、それは自然に会得するものだと考えるからです。そしてエプロンをかけたまま議会へというのはあり得ないかもしれないけれど、私は「エプロン議員」がいても全然不自然ではないと感じています。新春のつどいともなると議員候補者は皆スーツ姿が主流ですが、私はもっと気軽に集まれたなら、もっともっと政治をオモロクすることが出来ると考えています。

投稿者 hisaka : 2003年01月31日

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