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2002年09月08日

ニュータウンの未利用地はみんなの問題!

 今回、建設環境常任委員会に陳情に豊ヶ丘二丁目住宅建設計画に関する陳情書が届いています。この陳情では住宅建設そのものにまるっきり反対をすると言うものではなく、もし建設をするにしても住民の意見をよく聞いてもらい、建設事業者と納得のいく合意を図ってもらいたいと切望するものです。
 ここの地区では1994年にも請願と陳情を提出していますが、これは全会一致で採択されています。その時から建設計画は中止をし、その間に公団がニュータウン事業からの撤退を発表。いわゆる公団が所有している土地(未利用地)を民間事業者に対して払い下げをするわけですが、その候補となっていることに住民が危機感を抱いているというわけです。つまり公団が民間事業者に譲渡すること、用地処分が終われば、すぐに民間事業者が住宅建設を開始することは予測できますが、その際には住民とどこまで話合いを詰めてくれるのかに不安を抱いているわけです。特に、該当地区は眺望が素晴らしいこと、良好な住環境、特に緑が豊富なことを理由に住まいを購入した人々もいるわけで、購入当初は問題になっている未利用地についても公団が開発するはずだったので、ある程度は住環境が維持出来るはずでした。ところが不況になった現在で、民間に土地が売り渡されるとどうなってしまうのかわかりません。もちろん建ぺい率、容積率いっぱいいっぱいで住宅建設をしないなんてことはありません。そこに一番の問題があるわけです。
 しかしながら、ここで多摩市としては何が出来るのでしょうか?この土地は公団ものであり、多摩市として指図できる筋合いは無いと言われればそれまでだからです。そうなってくると私は、そこに住んでいる人たちがどのくらい自分たちの住環境を守りたいのかという熱意にかかってくると思うわけです。そして、この問題は決して豊ヶ丘地区だけの問題ではなく、ニュータウン全体に普遍化出来ることなのです。
 さて、ちょうどこの地区にお住まいの方が私の高校時代の先輩だったので午前中、これまでの経緯などをゆっくりと聞くことが出来ました。そして私からは、先にも書いたとおり、この問題は多摩市全体のことだし、決して「住民エゴ」と言われるような活動に留まっては行けないと思うとお伝えしました。そのためには、今、陳情を出した人々が、このことがどれくらい多摩市という‘まち’にとって重要なことを理解して、外に働きかけていく必要があることを強調しておきました。もちろん私自身も、「住宅建設に反対するのではなく、既にそこに住まう住民との合意形成をきちんと図って欲しい。」という要望には賛成です。未利用地についてはこの議会でも特別委員会で審議されますが、今回の陳情については、一地区の問題としてではなくニュータウンを抱える多摩市の問題として取扱っていく必要性を強く感じているところです。

投稿者 hisaka : 2002年09月08日

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