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2002年05月23日

安心して子育て!・・・三鷹市子ども家庭支援センター

 東京ネット主催の視察。都内でも先進的な施策をすすめる三鷹市の子育て支援を見学しました。三鷹市はこの4月から駅から徒歩5分ほどのところに新しく子育て支援の拠点を「中央通りタウンプラザ」の2・3階ににオープンしました
 2階には公設民営の保育園、3階に子ども家庭支援センター、ファミリーサポートセンターがあり、公設民営のトワイライトステイ事業、一時保育事業、ひろば事業を行っています。「ファミリーソーシャルワーク」、子育てについて地域全体でのケアが必要だという認識に基づいているとのことでした。個々の施設を見学し、本当に行き届いた設備にも目を見張りました。けれども職員自身が自信を持ってアピールしているように「先ず相談に来る→その場で必要なアドバイスをしてあげる=子育て支援サービス(施設)の利用を勧める」と利用申込み手続きがその場で可能という『相談業務とのパッケージ』システムで利用者の増加をねらうというのには「なるほど!」と感心しました。大抵の場合、いろんな申込みには内部手続きなどで時間がかかりそうなものなのに、その場ですぐに利用することができるというのは魅力的です。

 「子どもと向きあっているのが辛いんです。」こんな相談がくればすぐに「それなら一時保育を利用なさって、ちょっとぶらっとお一人でお茶でもお飲みになったらいかがですか?」こんな風にしてすぐに問題解決する仕組みがここにはあります。「利用登録をすることで一安心、何かの時に利用できる」という声が多く聞かれるそうです。利用券を購入しますが、場合によっては食事やおやつもつけることができます。
 私は「ひろば事業」をすすめることが大切だと考えています。もちろん保育園の充実なども必要ですが、誰でもが気軽に来ることができる「ひろば」を求めている人が多いと思うからです。実際に三鷹市にも「のびのびひろば」「すくすくひろば」として2つのセンターがあります。職員の方の話しだと「他のお母さんたちがグループになっているのではないでしょうか?」と利用する前の不安を問い合わせてくる方もいらっしゃるそうです。よく「公園デビュー」と言われますが、上手に公園デビューすることができなくて逆にノイローゼになってしまう人が多いとの話しを聞いたことがあります。この「ひろば」では職員が新しく来た人と他の利用者さんたちのコーディネーター、仲立ちをすることで、誰もが排除されることなく「ひろば」に参加出来るようにとても気を遣っているようでした。飲食については持ちこみ自由で、会話の中からアドバイスをするそうです。「ファーストフードもいいけれど、でも手作りの味が大事ですよ」とか何気ないところでサポートするそうです。「何て素晴らしいの!」とため息がもれてしまいました。こんな素晴らしいサービスがあるのなら移住してくる人もいるのではないかと思います。
 多摩市ではニュータウンという地域の特性もあって、母親の孤立が結構問題になっているそうです。高齢化の進んでいる地域に住んでいれば近くの公園に行ってもお友達ができない・・・とか何か困った時にでも近所づきあいがないからすぐに相談することが出来ないとか・・・の悩みを抱えているお母さんたちが多いようです。マニュアル世代のせいなのか子育て情報誌に載せられた情報で子育てをしようとすると上手く行かないことばかりで行き詰まる等など、いろいろな問題があります。
 私は子育て支援サービスは育児負担?の軽減のためにあるのではなくて、子育てをもっと楽しむために!あるものだと思っています。「支援」から「自立」を目指すものではないかと考えています。最初は支援してもらう立場で、そのうちに自らがこのサービスを上手に使えるようになっている・・・そうすれば育児を楽しめるし、自分のくらしも楽しめるはずです。
 多摩市の子育て施策も進んでいる方ですが、常設の施設として「子育て家庭支援」をする場所がありません。特に自由に解放して使える場所「ひろば」が必要です。三鷹市のように廃校などを上手く利用して「ひろば」にしていく手法が望まれると思いました。とっても有意義な視察で、もう一度詳しい話しを聞きに行きたいと思います。
 その他、公設民営の三鷹市立東台保育園、武蔵野市のこどもテンミリオンハウスあおばにも行って来ました。

投稿者 hisaka : 2002年05月23日

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