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2007年01月16日

特別職報酬等審議会の結論

 昨年の秋頃から開催されている特別職報酬等審議会の最終回だったので傍聴に足を運びました。。今日は答申がまとまり、会長から直接市長に手渡し・・・のセレモニー?もありました。

 ところで特別職報酬等審議会なんですが、公式ホームページの審議会の解説が「市長の諮問に応じ、議員報酬等の額について審議を行う」とされています。確かに議員報酬のことも議論されることは間違いがないのですが、特別職と言えば、市長や助役も該当しますし、議員の他にも「非常勤特別職」は存在しているので、本当はもっと幅広く審議できる場なのかもしれないなあと思っています。
 にも関わらず、と特別職報酬等審議会の解説には「議員報酬等・・・」ということで、議員が例示いるのは意味深です。しかし、これは誤りのある解説ではなく、そもそも特別職報酬等審議会条例がそのようになっているのです。これは昭和43年に制定された条例のようなのですが、当時の議会ではそのことはあまり問題視されなかったのでしょうね。
 
 さて、今日の審議会の結論としては、市長や助役、教育長の給料も議員の報酬も市民の理解を得るためには、一般職員と同程度の引き下げが妥当であるというものでした。つまりは減額をすべきということです。今年の4月分から実施することが望ましいとのことでした。答申を渡された市長は「そのように取組みたい。」との意向を示したので、3月議会には条例が改正されるものと思います。

 今回の答申には附帯意見が添えられています。下記のとおりです。

①特別職報酬等審議会を隔年で開催するのではなく、毎年実施すべきと思う。
②助役が二人制になったので、その効果を十分に発揮していただきたい。
③本来の審議事項ではないが、行財政への対応を考えると、議員定数の削減も必要ではないかと思う。
④一部事務組合等から得ている報酬についても、特別職の報酬額を検討する際には議論すべきと思う。
 また、一部事務組合などの報酬については、別の機関での決定を受けており、市長などの給料等と同一視して検討すべきではないという両論があった。なお、公表はしていくべきである。

 今日も答申内容の最終確認が行なわれていたのですが、最後の最後まで議論になっていたのが④の一部事務組合等から得ている報酬についてでした。附帯意見として記載しておくべきだとの見解と、別機関の決定であり、特別職報酬等審議会で議論することは馴染まないとする立場から、記載の必要はないのではないかとの見解が分かれました。会長も記載する必要はないなと思っているようだったので、どうなるのかと思いましたが、そこは事務局の総務部長が両論併記にしてきましょう・・・と場を収めて何とかなりました。私も両論併記が適切な判断であったと思います。何も記載されていないと、審議会でかなり時間を割いて議論されてきたことがわからなくなってしまうからです。
 何しろ別のルートからの報酬の存在も市民には積極的に情報公開をしていくことが不可欠だとの意見は全員が同じ考えでまとまっていました。審議会委員になり、実態を知りびっくりしたという意見を述べている人が多かったです。

 というわけで、現在の別ルートから報酬を確認すると・・・

市長 ニュータウン環境組合(管理者) 5万5千円
    三市収益事業組合(副管理者) 4万3千円
    南多摩斎場組合(副管理者) 3万円
    東京都市町村職員退職手当組合(議員) 2万4千円
    たま広域資源循環組合(理事) 2万5千円
    卸売市場審議会(委員) 2万1700円
    東京都男女平等参画審議会(委員) 2万3600円

議員 ニュータウン環境組合議会(議員) 3万5千円
    三市収益事業組合議会(議員) 3万円
    南多摩斎場組合議会(議員) 1万7千円
    たま広域資源循環組合議会(議員) 2万5千円 

以上のようになっています。市長のものは合計すると結構な金額になりますね・・・・。附帯意見について、議会としては③議員定数の削減という意見にどう対応するのかが注目されますが・・・。


 最後に市長に答申が手渡しされた際、審議会のメンバーの方々と意見交換もあったのですが、そこで事業者代表で来られていた方が述べられていた言葉が印象的でした。「報酬等は安ければいいのかといえば、安かろう悪かろう・・・ということだってあるわけで、高い報酬を得ていても、その分しっかりと成果を出すことが必要ではないか。」という意見でした。これは特別職に限らず、職員も含めて高い志を持って仕事をして欲しいというメッセージのようでした。私もそのとおりだと感じました。私自身も自分の足もとをしっかり見つめなおしておかなければ。


 この審議会は全4回の開催でしたが、毎回熱心に傍聴されていたのが市議会ウオッチングの会のメンバー。いつも辛口の批評ばかりしている市民のみなさんですが、今回の最終答申の取り纏めにあたって、「一部事務組合などの報酬」に関することを附帯意見として記載したことを大いに評価されていました。「これは部長さんが非常にいい判断をされて、柔軟な対応だった。なかなかだ。」ということで、わざわざ「よかったよ。」とねぎらいの言葉までかけに行くほど。


 確かに、市議会で同様の問題が質問された時には、全くの押し問答。「この問題は別の機関で議論されるべき。」という姿勢が頑なだったことを考えると、このような形で答申に附帯意見が盛りこまれることそのものは奇跡的なのかもしれませんね♪
 あとは、附帯意見も含めて、今後、どのようになっていくのかは市長や議会の判断に委ねられていくことになります。 

投稿者 hisaka : 2007年01月16日

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