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2006年12月01日

12月定例会初日! 行政報告/一般質問

 定例会が始まりました。いつも通りに前回の定例会から今定例会までの期間について市長からの行政報告があり一般質問がスタートしました。私にも発言順がまわってきたので、そのことについて報告したいと思います。

 今回は政策ゼミのメンバーと調査活動をしてつくった質問です。最終的には来年4月からスタートする「放課後子どもプランの実施に向けて」というテーマになったのですが、そもそも私たちの議論の出発点は「放課後の時間、学校が子どもたちのために活用できればいいのに。」「子どもたちが放課後にも学校で遊べるといいのに。」ということでした。子どもたちだけでなく保護者も安心でいる遊び場として考えてみると、子どもたちが自由に遊ぶ様子を見守る人がいさえすれば「学校」は一番の広場です。もっと学校は開放されていいのではないかという問題意識で、地域に開かれた学校づくりを進めている他市まで足を運んだりしてきました。

 その中で江戸川区のすくすくスクールの取組みがとても参考になり、これを多摩市でも目指していけばいいのではないかとの結論に至りました。この取組みを進めていくためには何よりも行政内部での連携が不可欠ということ、それから地域の受け皿をどう整えていくのかも必要な視点、そしてやはりこのような取組みが必要とされているのかどうかを確認することも必要だという議論になりました。ニーズを調査するというのは、やはり税資源の有効な活用という点で、せっかく実施をしても閑古鳥が鳴いてしまうようでは困るからです。ニーズを適切に汲み取らないままに実施されている事業も中にはあるだろう・・・というのは、行政の無駄遣いの視点からもいわれるます。そこで、新たな事業を実施する時には何らかの手法でニーズを調査することは必要なことだと思っています。


 ということで、以上のような視点から一般質問づくりに取組んでいた最中に提示されてきたのが文部科学省と厚生労働省との連携で進めるという「放課後子どもプラン」。実は江戸川区のすくすくスクールは「放課後子どもプラン」のモデル事業にもなっているもの。国の方針では来年度4月から早速に取り組むということなので、多摩市としても今後の方向性をどのように考えているのかを市民に対して、とりわけ子育て世代に示していく必要があると考えました。
 

 けど、全然・・・・その方針は決まっていないようです。今回の質問で主眼においていたのは、「放課後子どもプラン」という国の方向性が示され、それに対して多摩市ではどうやって取組もうとしているのか。特に、教育委員会と子ども青少年部が連携をしてかなければならないわけですが、どういう方向性を目指して連携をするのか、そしてまた具体的な連携方策は何なのか・・・、そして何よりも重要なことは連携で進めていく「放課後子どもプラン」に責任を持つ主体は教育委員会なのか、子ども青少年部なのか・・・というあたりを明確化したいと思ったのですが、質疑と答弁はいつまでたっても「堂々めぐり」でした。
 傍聴をしていた学生からは「答弁を聞いているうちに、岩永さんがしていた質疑の内容を忘れてしまった。」との感想がありましたが、その通り・・・「いいかげん、同じような質疑ばかりしないで次に進んで提案しろ。」とか「生産性がない議論。」とか「机上のことばかりだ。」という野次もありましたが、新たな取組みを始める時こそ重要なのは方針とそのための実施体制づくりで、せっかく取組むのであれば場当たり的にはなってほしくないし、本当に「放課後子どもプラン」をいいものにしてもらいたいと考えると、入口のところがより重要、プロセスも重要、特にこの場合には教育委員会と子ども青少年部がしっかり足並みをそろえてくれる必要性を考えているのですが、やる気には「温度差」を感じてしまいます。

 そしてまた、多摩市は「子ども」ということでは、学校教育分野をのぞいては子ども青少年部の方にすべての事務が移り、より効率的効果的に取組もうとしているにも関わらず、また「学童クラブ」も含む「放課後子どもプラン」については「今のところ教育委員会が主導しなければいけない。」という教育長の考え方にもよくわからない。


 「放課後子どもプラン」はその前段で、現在多摩市でも進められている文部科学省の「地域子ども教室」(地域教育力再生プラン)があり、そして「学童クラブ」があるわけで、当面はこの2つの取組みがそれぞれに進められていくとは理解するものの、予算の比較だけで言っても1千万円にも満たない「地域子ども教室」と運営経費では5億円超規模の「学童クラブ」・・・・当然ながら、子ども青少年部が主導的になるのではないの?と思うのですが。

 助役を1人追加して、トップマネジメントの強化をしてきたけれど、まだその効果が発揮されていないらしい。そして、気になるのは市長と教育長との意志疎通。教育長の考え方は「子ども青少年部」の存在意義を理解しているようには感じられず、文部科学省や教育委員会の‘メンツ’重視のようにも感じてしまったのは私だけ?

 放課後子どもプランは来年4月から取組むはずなのに、まだ「経営会議」の議題にもなっていなかったり・・・・と不安だらけ。「放課後の学校開放」を望む声は多い。強いていうならば、学校の管理者の校長先生たちに頷かせるためには教育委員会、指導室の役割は重要かも。しかし、いずれにしても方針がでなければいけないはず・・・・。私は「放課後子どもプラン」という国の方針が出たとき、目指すべき方向性が出たと思い、それこそ積極的に取組んでいきたいとの気持ちでいっぱいになったんだけれど、どうも行政は‘そうでもないらしい’・・・残念。‘そうでもないらしい’というところで強調したいのは「温度差がありすぎ」てチグハグにしか進めることができない現実があることが「よくよくわかって」悲しいっていうこと。

 一緒に質問をつくってきた学生たちは「多摩市は来年から大丈夫なんですか?」と本当に心配する表情だったけれど、教育長からは「あなたたちに心配されるまでもなく!」と頭ごなしに言われてしまいそう・・・・というのが今日一番の感想。

投稿者 hisaka : 2006年12月01日

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