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2005年08月23日

9月議会の準備

 選挙戦とぴったり重なってしまう定例会は一体どうなるのかな?と思います。選挙の方で忙しくて、定例会に身が入らない・・・もしくはその反対・・・?両方ともに全力投球と言うのはあり得るのだろうかとやや疑問ですが、しかし、総選挙に向けて活動をしている議員は誰しもが同じ条件のもとで、乗り越えなければいけないわけです。選挙も大切ですが、市議会で果たさねばならない役割と責任を忘れてはならないと感じています。

 今日は熱を出した子どもに一日つきあいながら、一般質問の通告書のことを考えていましたが、つい先日のたま広報の一面に「多摩市自治基本条例」の特集が掲載されていました。それによると条例の前文について「条例づくりのワークショップで参画した市民の皆さんが、思いを語り、知恵をしぼった前文です。」という紹介がありました。しかし、この紹介のされ方には疑問です。なぜなら、この前文は市民が市長に提出した「市民案」の内容と照らし合せてみると、ずいぶんと雰囲気が異なることがわかります。事実、行政に手渡された市民案には大幅な加筆訂正がありました。
 市民が前文をつくりあげるまでには、約10名ほどの市民がそれぞれの思いを前文に書き記し、その中から最も共感を得られた文章を選び、さらにその文章をも議論して肉づけをしてきたという経過がありました。前文をどうするのかというだけでも議論は尽きなくて、かなり時間をかけた記憶があります。しかしながら、行政は他の条文を法令などに照らし合せながら書きかえるのと同様に前文までをリメイクしてしまったということで、市民側にはかなりの不満がありました。
 しかし、たま広報を読む限りでは、市民がつくったものをそのまま前文として採用しているかのようです。ちょうど、多摩市の自治基本条例に関し、特に市民の関わりに興味があり、そのことについて原稿を書いてもらいたいという依頼が来たところだったので、余計にそう感じられたのかもしれませんが、市民が一番こだわっていた「市民自治の実現」という部分が少々骨抜きにされている・・・・というのが条例案策定に関わった市民の感想であることを行政はどのように受けとめ、感じているのかなと思います。
 あまりにも堂々と「条例づくりのワークショップで参画した市民の皆さんが、思いを語り、知恵をしぼった前文です。」という紹介がされていて、何だか複雑な思いを噛み締めました。

投稿者 hisaka : 2005年08月23日

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