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2005年05月13日

深く深く考えることを。

 中央大学で開催されたイベントに出席しました。ステイツマンが協力をしていた催しでもあったのでパネラーとしての参加です。
 前半は「国民主権と政治参加」として衆議院議員の菅直人さんが講演し、その後、「政治の世界で‘働く’という選択」をテーマに菅さんと私、国会議員の秘書をやっている女子学生の3人がパネルディスカッションをしました。極めてイメージがわきにくい…むしろダークで好印象とは程遠い政治の世界を身近なものとして感じてもらいたいというのが主催者のねらいでした。政治に関わっていると言うと、何だか‘たいそうな‘感じもするのですが、本当のところはどんな気持ちだったのか等、政治の世界に身を置くようになったきっかけ、やりがい、若い世代が参加することの意味などを話しました。

 会場はそれほど広くなく100名弱の学生が集まりました。政治には関心があっても、その気持ちをどう表現していくのか、関わり方がわからないと考えている若い人は多いように思います。日常的にも政治の話題で議論するような場は少なく限られているのが現実です。そもそも「政治の話題」というのは、何も難しいことではなく、非常にささいな身近な生活の中で感じている不便さや不満だったりするわけですが、それを政治と結びつけて考えることは少ないのだと思います。もちろん何でもが政治の責任と言うわけではありませんが、社会の中にある漠然とした不安感を払拭するために政治の果たす役割が大きいことは言うまでもありません。
 私自身もふとしたきっかけや人との出会いの中で、今、政治の現場に携わっているのだと思っています。そしてもちろん「迷うぐらいだったら行動する」ということもあるのだと思います。誰もが自分自身、そして社会に対する不満は多かれ少なかれあるのだと思います。でも不満は言えば言うだけ、自分自身が嫌な気持ちを味わうことになり、自分自身が傷つく場合が多いというのが私の考えです。だからこそ、どうやったらその不満を解消できるのかを考えて行動すること、考えつづけていくことをしなければいけないなと感じています。
 「・・・だったらよかった」とか「あのときこうしていればよかった」と言うのは政治の世界では通用せず、「今、どうするのか」ということを判断し決断をしていくのが政治の現場なんだと思っています。

 さて、菅さんは日本の若者がこれからどう考えて行動していくのかを少々危惧しているということでした。歴史をひも解きながら、たどりながら「深く考える」ことをして欲しい、学生という時間に多少ゆとりがある時代にぜひと述べられていました。最後に会場に向かって述べたこのメッセージはとても印象的でした。日本の歴史教育は丸暗記教育で、その時代その時代、そこに生きていた人が何を考えていたのかを考えるような想像するような教育にはなっていないのが現状です。「昔」とか「古い」の中から今の時代にも通じる価値観や考え方を学ぶことの大切さを感じている私の思いに重なる菅さんの言葉でした。

投稿者 hisaka : 2005年05月13日

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