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2004年03月25日

議員で編集する議会だより

 今日は市内の小学校の卒業式だったので、参加しようかとも思いましたが、やっぱり議会運営委員会の傍聴に行くことにしました。新年度から議会運営委員会の委員になるからです。正式には次の議会で承認されることになります。通常は2年ごとに会派から選出している委員の交替をするのですが、色々と事情があり一年交替にすることに決めたので、今回メンバーの入れ替えで私がやることになったのです。その手続はとても面倒で、4月以降の閉会中の議会運営委員会で臨時的に開催される時は代理として出席し、正式な議会運営委員会として開催される時には今まで通りで篠塚さんが出席しなければならないそうです。6月議会の初日にメンバー交代が本議会で承認されてから、私は正式なメンバーとなれるそうです。

 少し遅れての傍聴で、ちょうど「議会だより」の紙面をどうするかの話合いをしているところでした。今までトップページには「市民の声」を掲載していましたが、これも随分と煮詰まってきたことと、少しでも経費削減?市民の声を寄せてくれた方への謝礼を節約することもあり、そのスペースを有効活用して、もっと議会のことを載せることになったのです。前回の議会だよりから議会運営委員会のメンバーで編集をしています。これはささやかなようですが、実は議会改革?議員改革の一つだなと思います。議会事務局任せでなく、議員が責任もって議会での審議結果についてを個々人の主義主張ではなく‘客観的’な立場から文章を書く必要があるからです。
 ちょうど私が傍聴席に入った時には今議会のどの問題をトップ記事にするかで議論していました。「2004年度予算」と「自治基本条例」という部分では話がまとまっているようでしたが、陳情と関連する「大型マンション建設問題」「公立幼稚園問題」をどうするか?で話が割れていました。
 「大型マンション建設問題」については一部地域の問題とも言えるという見解からトップページにはふさわしくないのでは?という意見、「公立幼稚園問題」では最終日の議決で不採択になった時どうするのか?という見解、仮に不採択になったとしてもその理由も含めてトップページに載せる事は重要ではないか?という意見も出ましたが、結局は最終日が終わってから、紙面について確定しようとのことで落ち着きました。

 さて、公立幼稚園の問題では事務所の方に留守番電話やファックスが殺到していると連絡がありました。私たちの会派の態度で「採択されるかどうか?」が決定するとなれば当然のことだとは思います。庁内でもおそらく注目されている話題でしょう。今日も市長と企画政策部長が今後の方針などについての話をしに来ました。
 もう一つ、「少人数学級(30人)の実現を求める請願」も採択される見込みですが、これに対しても市側の見解を聞きました。私たちの会派ではこの請願に署名議員がいるので、もちろん立場としては「採択」です。(民主党のマニフェスト掲載事項です。)
 この請願が採択されたから、じゃあすぐに「少人数学級」が実現できるのか?今回の陳情では小学校1年生、中学校1年生に限って30人学級の実現(35人以下のクラス)をということでの要望でした。しかし現実問題として、小中学校ともに新入生が少なく、既に30人前後のクラス編成になっている学校、たった1クラスしか編成できない学校もあって、学校による規模のばらつきがあります。小中学校とも、仮にこの採択通りにクラス編成するとしたら3クラスずつの増になる見込みです。
 実は全国的に見ても少人数学級は流れですが、東京都の方針が少人数指導になっていて、そのために予算措置が大変難しいのです。もしクラスを増やすとしたら市の自前の財源で手当しなくてはならず厳しいとの説明がありました。大雑把に見ても約1億円弱と見こんでいいだろうとの話でした。

 議会は何かしらの要望を受けつける時、その内容の必要性を判断するわけですが、実はとりあえず、何でもかんでも要望を受けつけるのではなく、しかるべく財政措置、今は限られた財源しかないわけですから、要望を受けつけて行政に投げればいいのではなく、もし本当に必要性を感じるのならば、きちんとその先のことまで考えておく必要があると思います。私は学校給食の食器変更を求める請願のことを思い出しますが、これは採択されてからどのくらいの年月が経ったのか!採択をした議会の無責任さはどこに放置されているのかしら?と感ずることは多いです。
 どんな市民要望にも聴く耳を持つのは当然のことです。でも実現可能性などをちゃんと見極めることも議員の仕事だと思います。私は「メラミン食器」にはこだわりがあるので、この請願を採択した議会、そして財源措置がなかなかできないと食器変更に踏み切れない行政のあり方に問題を感じます。結局は予算編成権は市長が持ちますが、議会としてしかるべき責任を果たすとしたら、どう行動すべきなのでしょうか?お蔵入りしてしまった請願のことを思い浮かべても、最近は腹立たしいのを通り越してしまいました。

 最終日に向けて、会派の中でも討論の内容などを検討しました。あとは週末に再度調整をして、月曜日に臨む体制づくりです。

投稿者 hisaka : 2004年03月25日

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