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2003年09月14日

市民が提案する図書館像その①

  「多摩市に中央図書館をつくる会」のフォーラムに参加しました。中央図書館をつくって欲しいという要望は何と1981年の市民世論調査からあるそうですが、いまだに叶えられていないのが現状です。1998年には多摩市図書館協議会から中央図書館の施設整備などについての提言されていますが、第4次総合計画では中央図書館機能をつくるという表現に留まっています。市民の要望が叶えられないまま、こんなに財政状況が厳しくなってしまい、正直にっちもさっちもいかないのではないでしょうか?(図書館よりも温水プールが優先されている???)
 
 私は図書館行政は市民の要望があるにも関わらず、軽んじられてきたように思います。その原因としては、おそらく図書館がいわゆる「貸し本屋」的な側面でしか捉えられてこなかったことが上げられます。市内に「本の貸出し場所」としての図書館施設をつくることだけに邁進してきたように思います。多摩市内には今、6つの図書館がありますが、私は地域バランスを考慮した図書館の配置なのかな?…それから、最近はちょっとうがった見方をしてしまう自分も嫌なのですが、図書館の誘致箇所には何となく政治力が働いていそうに思っています。

 中央図書館の建設を目指す…これは図書館行政の本来の目的や、そしてその役割を問い直し、これから多摩市の中で目指していくべき方向を考える延長線上にあるように感じます。

 ところで、多摩地域は全国的にも図書館サービスが実施されているそうです。そこには市民運動の中で図書館サービスが充実してきたという背景があります。多摩市も例に漏れず、比較的がんばって図書館整備をしてきたのかもしれません。でも、まだまだ「貸し本屋」機能面での拡大に留まっていると言えるのでしょう。そこで、中央図書館のニーズがますます高まっているのです。市民の図書館に対するニーズの広がりもありますが、やはり「知の蓄積」であり「知の宝庫」としての図書館として、機能の再確認は必要でしょう。ちなみに多摩全域で見ると多摩市の図書費はいつも平均並だそうです。(力を入れているわけでもなく入れないわけでもない…というと?)

 「図書館行政」に対する意識ですが、まずは、議会図書室のあり方を見るとその様子がわかります。つまり、議会図書室の充実具合は、議員自身の図書館に対する意識を物語っていると思うからです。多摩市議会の図書室は残念ながら、十分にその役目を果たせているとは思いません。蔵書数も少ないですし、何だか物置のようになっているからです。議会事務局に専門の調査係りがないことも一つの要因かもしれませんが、一応資料はあるけれど…というのが私の感想です。
「本なら買ってあげる」という環境で育ってきたせいか、私にとっての図書館はどちらかと言うと、本を借りるのではなく、調べものをする場所です。どうも「期限付」で本を借りるのは苦手です。だから、図書館に求めるのは高価で、個人では入手しにくい資料の充実です。

 さて、市民が提案する図書館像…それについては明日の活動報告につづく… 

投稿者 hisaka : 2003年09月14日

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