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2003年08月12日

自己改革力をつける

 代表者会議の傍聴をしました。政務調査費をどうするかと行政素案の「自治基本条例」に議会に関する事項を盛り込むのかどうかを審議しました。

 政務調査費については、資金使途について領収書も公文書として、情報公開の対象にする方向性で話がまとまりました。今までも議会事務局では領収書確認をしていましたが、領収書については会派での保管に留まり、公文書扱いではありませんでした。つまり情報の開示請求対象外だったというわけです。来年度からの本格実施を目指して、12月議会で議員提出による条例改正を目指します。
 私たちの会派では宿泊料の考え方についても一律1万5千円の支給ではなく、上限を設定するべきだと主張をしてきましたが、こちらは「まとまらず」。継続案件となりました。せめて、実費請求にしてもらいたいものです。「使っていない分まで使ったことにせねばならない」なんて心苦しいからです。

次に…自治基本条例に「議会」を位置づけることは当然だろう…との認識は各会派とも一致しました。でも、どのような表現をするのかについては、やはり「まとまらず」。9月20日の広報に自治基本条例案を掲載し、パブリックコメントを集める予定になっている…という行政の都合が示されたので、議会としても何とか対応をしようと考えたわけですが、もっと議論の時間が必要であろうということで継続審査になりました。広報に掲載するための原稿締め切りを意識するから、急いで議論をしなければならないのですが、そのこと自体に無理があるのではないかとの意見も出ました。
実際、十分に議論をする時間がないのは事実。何せ行政素案が示されたのは先月下旬です。広報には「今、議会としての議論をしている」という旨を書いてもらい、とりあえずは行政素案の中での表記をそのまま掲載してもらう方向で今日の話はまとまりました。

「地方分権の捉えかた、新しい時代の認識など…議員の皆さんの認識が問われます。」と言っていた大和市長のことを思い出しました。

さて、第一小学校の建替え検討委員会。こちらには一大事がありました。というのも去年の市民ワークショップ立ち上げの時から関わってきた担当者2名が、今回の人事異動により別の部署に移ってしまったからです。市民側はそれこそ驚きの異動でした。
 「多摩市の財政が厳しいらしく、小学校の建替えが無くなるかも…」という憶測も飛び交い、その中で担当者2名が交替なんて…一体どう言うことなの?とさらに疑義に追い討ちがかかるという状況です。行政側の行動に理解しがたいことが…。なぜなら、いよいよ基本設計の最終段階に入ってきたところで、縁の下の力持ちで私たちの会議を支えてくれていたコアメンバーの職員3人中2人の異動です。
 新しい担当者が「嫌」というわけではありません。この建替えプロジェクトを行政側がどのように位置付けているのか?そして市民参画をどう進めていきたいのか?という姿勢が問われるのです。もちろん誰が担当になっても、仕事は継続されなければなりません。でも、少なくとも区切りは大事にすべきです。一つのプロジェクトとして行ってきたにも関わらず、担当者を途中で変える…民間企業なら「担当者を外す」ということになるわけですが、今回の異動について、その必要性がどこにあったのか、市民側は全く理解できません。何か組織に不都合なことが生じたのでしょうか?少なくとも、異動した2名の職員に対しての市民の信頼は厚く、最後まで一緒にやり遂げたかったとの思いは強いです。
 また、新しい担当者の方との信頼関係を築いていけるという意味ではうれしいことでもありますが、本当に残念な人事異動でした。2人の異動に、市民が感じている痛手を行政はどう考えるのでしょうか?
 市民との参画や協働を進めていこうとしているのなら、やはりもう少し配慮が欲しかった…と正直思います。ある人が言いました。「市民参加というのはキャッチフレーズなのかと思うようになってきた。」

 行政にせよ、議会にしても、時代の変化の中で自己改革をしていかなければならないわけです。新しい市民との関係の構築が求められる時代です。自己改革力が問われている時期です。今までと同じやり方でやっていても通用しないことを自覚しなければなりません。行政にとっては普通の人事異動が、これほどまでに市民の気持ちを揺さぶったことを認識してもらいたいと思います。市民協働を進めたい方針がある中で、「たいしたことない」と言えるでしょうか?

投稿者 hisaka : 2003年08月12日

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