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2003年06月23日

議会改革を進める条件?!

  議会運営委員会(通称:議運)を傍聴しました。うれしいことは多数の議員が傍聴していることです。そこには議会運営委員会のメンバーだけに議会の運営を委ねるのではなく、議員一人一人が議会の運営を自分自身の問題として捉えているという姿勢が伺えると思います。
 みんなで議会をより良いものにしていくべきだ考えているので、議運のメンバー以外の議員が傍聴に行くことが、ある意味で議会自身の自己評価的な要素を含んでいると思うからです。議会をいかにして民主的に運営していくのかという意味で議運のメンバーの緊張感が生まれのではないでしょうか?

 今日は明後日の、6月議会最終日の日程などについて話し合われましたが、やはり私が一番注目をしたのは「議会改革」についてでした。先週金曜日にも代表者会議で同様のことが議論されましたが、その場所では議会改革に対する各会派からの提案について議運、代表者会議のどちらで取り扱うかについての選別をしました。一応、議運で取り扱う事項が整理されていたので、今日はそれらが一体どんな風に議論されるかと楽しみにしていました。

 ところが・…議会改革が議題にあがり、一通りの説明があったところ意見が二つに分かれたのです。「出来るところからやっていきましょう!」という意味では、予算が伴うものについて(例えばケーブルテレビ放送など)は検討事項として来年度以降の実現を目指して考え、今すぐに出来ることは今日でも決定も出来るし、次の9月議会からでも実施していこうとの立場、一方はとりあえずは今後、どういった手法で議運で議会改革に着手するかについて再度考えてみましょう・…という立場です。
 つまり今日から改革を話し合うのか、具体的に着手するのは次回の会議以降に持ち越すのか?という立場です。特に傍聴用の資料については、現在は本会議は10分、一般質問書15分、常任委員会資料は5部のみ作成することにしているのですが、私たちの会派では傍聴者が時に多くて資料が足りないときには、傍聴者の求めによりコピーなどの対応をしてもらいたいと意見を出しました。これはすぐにでも実現可能ではないかと考えるわけですが、資料が膨大な量であるときもあり、速やかな対応に応じられるのかはわからないし、紙の節約という観点もある…との事務局側の説明で、結局棚上げとなってしまいました。
 さらには私たちの会派だけでなく、他の会派もぜひリアルタイムで議会を公開してもらいたいとの要望を出しているのですが、それに対しても「自分たちの会派を構成しているメンバーは議会のリアルタイム中継などを公約に掲げていないし、市長がもしかすると議員側から色々と言われていたりする様子を見られるのが嫌かもしれないし・・…」という意見も出され、まったく話がまとまりそうな雰囲気が感じられません。
  
 一体この先どうなっていくのかと本当に不安になりました。「せめて、代表者会議でこれは議運での検討事項だと整理されたものの中から優先順位をつけたらどうですか?」という意見もありましたが、これに対しても「その部分も含めてもう一度会派毎に検討してくる。」ことになってしまい、スピードが求められるといいながら、なかなか議会改革がスピードに乗らなそうで少し心配になってしまいました。
 だけど始まったばかりなので、そう簡単に結論づけせずに、しっかりと取組みたいと思っています。特に議会改革については代表者会議、議運とは別の組織で専門のチームをつくる必要だと考えます。なぜならば、いつの時でも常によりよい議会のありかたを目指してきたはずです。でも遅々として改革の進まない部分があることは否めないでしょう。つまり代表者会議や議運以外のチームを組織した方が、もっともっと改革が進むだろうと感じられるのです。それが‘遅々として進まなかった部分’を前進させるための一条件だと考えています。代表者会議と議運でだけの検討…これまでと全く同じ手法で進めていいものかどうか…答えは明らかです。
 
 さて、10月には決算特別委員会が行われます。その開催についてもが、全員協議方式で行うべきとの提案が示されています。私たちの会派も同意見です。もちろん、これも予算が伴わないので今年からでも実現出来る改革の一つだと思います。ところがこれについても、来年度以降の検討課題となってしまいました。予算の時には全議員で審査をするのに、決算は半数の議員で審議をするなんて・・・。私はやはり全員で議論すべき(もちろん議員選出の監査委員は除く)だと思っています。人が多ければ多いほど様々な視点を取り入れて審査することができます。より充実した審議を行っていくためにも全員協議方式に早期に移行すべきです。

 そして「議会だより」についてです。去年までは「市民の声」を掲載していましたが、今年から「市民の声」を廃止し、新たな紙面づくりをする方針でまとまっています。議会の情報を今まで以上に詳しくしていこうという方針には賛成です。

 この間の代表者会議の時もそうでしたが、議会改革への温度差はやっぱりあるのかなあと思います。それぞれ議員が個々に市民の議会改革に対する思いを受け止めていることは確かです。ただ、それをどのように実現するのかという部分での意見をすり合わせていくだけで相当の時間がかかりそうです。どうやって議論をすればいいのか?という点ばかりに捕われすぎて、本来取組むべき改革に着手することが遅れなければいいけど…と懸念しています。 

投稿者 hisaka : 2003年06月23日

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