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2002年09月23日

「多摩レクリエーションセンター」の見学

 ここは横田基地で働く人々など、日本に駐留する米軍関係者のための施設です。多摩弾薬庫跡地とも言われます。小学生の頃、どうして多摩弾薬庫のところには鉄条網がはられているのかと不思議でした。そこの中に外国人しかいないことも子どもの私にとっては不可思議なことでした。その理由を知ったのはほとんど最近のことです。小学校では毎夏に多摩弾薬庫跡地でのキャンプの案内が来ていたので、そこの場所がアメリカであることなんて想像もしていなかったのです。
 初めての見学。昨年の事件でアメリカも厳重警備の姿勢です。私も本人確認をしてもらえるようパスポートを持参しました。正門を入るとアメリカンな遊具にかわいいクリクリのブルーの眼の子どもと家族がいました。改めて「ここが外国」だと意識をしました。
 噂では聞いていたけれど、想像していた以上に豊かな自然が残されていました。そして静かな森の中を散策していると、突如現われるのが火薬などの製造工場跡地。かなり朽ちてはいるけれど、それでも当時の形が生々しく残っているのです。ここで武器を製造していた人の声や音を聞いていた柱や壁があるんだと思うと、痛々しいのです。
 これだけの財産・・・自然だけではなく歴史も考えてみると、この場所を保存したいと思います。今はほとんど手を加えられずに残された場所、一部はゴルフ場としての開発もされた部分もあるけれど、でも全敷地の半分のたたずまいは残すべき歴史です。いっしょに見学をした方々もその思いは同じだったと思います。
 ただ、もしもここが日本に返還されたとして、どうなっていくのでしょう?私たちが残したいという姿で未来まで残せるでしょうか?「日本に戻ってくるのはうれしいけれど、このままの方が現状維持できるのかもしれない」という会話を交わしましたが、私も同感でした。戦後以来、ほとんど手を加えられず、そして日本が作った工場跡地がそのまま保存できているのは、ある意味でアメリカの手で管理してきたからかもしれないからです。とは言ってもやはり、ここが「アメリカ」であることには違和感がありました。・・・本当に素晴らしい森の散策コース・・・私たちも自由に出入りができたらいいのになと。

投稿者 hisaka : 2002年09月23日

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