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2002年07月13日

Rightsフォーラムに参加して

 久しぶりに開催されたNPO法人Rights(ライツ)のフォーラムに参加しました。「子ども・若者の政治参加に向け~きっかけは『ユースもぎ投票』から~」というタイトルで2月には町田市長選、4月には多摩市長選で行なったユース模擬投票の報告と「子ども・若者の政治参加を考える」パネルディスカッションがありました。ライツはまず、とっかかりとして選挙権年齢の引き下げを求めて、そこから政治参加の輪を広げて行こうとしています。子どもと若者の社会参加や政治参加…というと小難しくてお堅いようなイメージがありますが、本当は全くそんなことはありません。パネラーの一人で都立武蔵高校の松田隆夫先生は十年ほど前から授業で模擬投票を行なっています。高校の授業の中で都合よく選挙のタイミングにぶつかった時には生徒に投票を体験させるのです。彼は「自分が議会制民主主義とか選挙とかを語るよりも、実際に経験してもらうことが一番だ。」と言います。私はその通りだと思います。というのもパネラーには選挙権のない10代の若者、大学生と高校生がいましたが、彼らは口を揃えて「(町田市、多摩市の)模擬投票に関われたことは楽しかった。」と感想をもらしました。「楽しい!」「面白い!」のなかには色々な意味合いが含まれると思いますが、実際に模擬投票を経験してみて、彼らなりに政治を考える機会を持てたことで、新しい発見があったんだろうと思います。ライツが後援して行なっている模擬投票のプロジェクトでは実際に立候補者の事務所訪問ツアーを行なって、投票前に候補者とじかに触れるということも企画に入れています。私はこれが何よりも貴重だと思うのです。「政治は近いようで遠い」という高校生の発言が象徴していると思いますが、連日テレビの報道ではスキャンダラスな政治が映し出されるものの、あまりにも別世界の出来事でしか感じることが出来ず、投票するなんて言われても、自分にはそれほど関係のないようなあるような感じるのは有権者でも同じだと思うのです。朝日新聞の記者で生井久美子さんは「政治のイメージがマスコミでつくられてしまう。」と言っていましたが、私たちがマスコミ人たちの目で切り取られる部分しかわからないのはとても残念なことです。というのも地道に頑張って政治をしている人もいるのに、なかなか見えてこないからです。生井さん自身も政治を見ていて割りきれない部分がたくさんあって記事にするのが難しかったと語りました。私もその通りだと思います。そういう点でも生身の候補者に出会えることは政治を知る上でものすごい貴重な体験になると思うのです。もしその候補者が本当に立派だと尊敬できたなら、マスコミの報道も割り引いて捉えることができるはずです・・・そういう可能性が多分にあります。
 パネラーの人が共通して語っていたのは子どもや若者でも判断できる…ということでした。考えるきっかけが与えられれば、また考えさせられる環境さえあれば「政治」と思わずにも自然と政治のことを考えるということかもしれません。模擬投票だって同じで、「面白そう!」とイベント的に参加したとしてもそこでの体験が自然と政治に結びつくことは確かです。私はこの自然さ…というか政治が「面白いもの」、模擬投票が「楽しいこと」と思ってくれることが一番!と考えます。そのために必要なのは「考える」ための正しい材料が用意されていることです。きちんと、そしてわかりやすい多様な情報を提供すること。そのような情報をキャッチして、自分自身の判断をめぐらすなかで、政治に対してのスタンスが見つけられていくのかもしれません。そして政治が難しくなく、実は私たち自身が政治を担っていることを発見出来る気がします。ライツの活動、松田先生を応援したいと思います。そして子どもや若者の政治参加についてともに考えていきたいです。

投稿者 hisaka : 2002年07月13日

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