委員会の視察@小田原市。

生活環境常任委員会で小田原市の「地球温暖化防止対策」に関わる取り組みについて視察してきました。この2年間、委員会メンバーで取り組んできた調査研究のテーマが「温暖化対策」。市長と議会の共同宣言というかたちで「気候非常事態宣言」を行っていることを踏まえて、いかに取組みを具体化できるか、議会としても提言をしていく必要がある…という課題認識から出発しています。そろそろ、取りまとめに入る時期かなと思っていて、まあ、現実的に言えば、来年4月には改選があることを踏まえると、実質的には年内目標で報告書を作成していけると良いなあ…という流れになっています。

小田原市の取組みについては、いろんなところで見聞きしているのですが、ポイントは「公民連携」かなと思います。そしてまた、「地産地消のエネルギー」…創エネを主眼に置いた取組みを進めていて、エネルギーマネジメントをしていく…というその先に、結果として「CO2削減」にも結び付いていくという感じ。「CO2の削減」はもちろん社会全体としても重要な視点ですが、入口が「エネルギーを地域で創っていく」ということになり、「原発、火力発電には頼らないで」という根本的な考え方があり、そのもとで地域全体をシフトさせていこうと取組みを重ねてきたところが特徴な気がします。

多摩市の場合、現状では「CO2削減」のためにどうするのか…という視点の方が濃厚で、「地域でエネルギーを創っていく」ことへの視点が前面に押し出されているとは言えません。

「地産地消のエネルギー」がなぜ求められるのか?

東日本大震災を経て、私たちが学んだことですし、痛感したことでもあるはず。改めて、この原点を確認することが必要。「CO2削減」に向けて求められるのは、地域全体のエネルギーマネジメントする視点ではないかと…そこから、多摩市の取組みを再構築していくようにも感じた次第です。やっぱり、太陽光発電は「蓄電池システム」と一緒に設置していくことが望ましいですし、そのために公民連携で、民間事業者と結びついていくことが求められますね。小田原市の場合にも、民間事業者と協力をしなければ、財政的にもなかなか難しいというお話しをされていました。

そして、民間事業者にとっても、こうした事業に関わっていくことのインパクトを調査し、その結果を公表しながら、地域に対する理解と支援を求めている点も…なるほど…と思ったのでした。

多摩市でも公共施設の屋根貸についても「何のためにやるのか」「何のためにやってきたのか」を再確認したいものです。原点にあるのは「地産地消エネルギー」だから。小田原市の取組みはホームページを見ていても、一つずつ取組みが連続していて、積み重なっていることが捉えやすいのですが、多摩市の場合には「連なり」があるはずなのに、そこが見えにくいことも課題かもしれません。単にホームページのレイアウトの問題だけではなさそう。何もやっていないわけではないのですが、施策がありそれを支えていくところの事業があり…ちゃんと体系化できているのか、あるいは、体系化することで、市民に示すことができていかないと…理解など広がらないですからね。

今日の視察は、副委員長の本間としえ議員の挨拶に始まったのですが、一人一人に丁寧に質問時間を配慮くださったり、また、今日は環境政策課の課長さん2名も同行してくださったので、もちろん、お二方も参加をしていただきながら、共に場を共有することができ、とても良かったと感じます。宿泊を伴わずに足を運ぶところのできる距離だと、職員さんも一緒に視察に行くことができてプラスですね。こうした機会が増えていくといい。行政と議会がともに学び、議論することが良い政策づくりに結びついていくと思うので。

帰り道、本間議員、岩崎議員、私…とご一緒したのですけれど、女性が集まると…おしゃべりに花が咲きすぎて、楽しいひとときでもありました。さて、視察をしてきた結果をどう活かしていきましょう‥‥。