「脱炭素化」…言うほど簡単ではないという話しで。

先月の議会で一般質問をした「気候非常事態宣言」のこと。多摩市は免れているとはいえ、観測史上では最大の降雨量になってしまった山陰地方でも被害が発生していますし、もちろん、熱海の土砂崩れはじめ…現地の映像をずっと見てはいられず、決して他人事ではないという恐怖さえ覚えるものです。

地球温暖化対策…エコライフの推進などなど言われるものの、日々日々、私たち一人ひとりの暮らしと地球の温暖化とを結びつけて意識することのほうが難しいのも現状。この夏もまた暑くなれば、クーラーのスイッチをオンしてしまうでしょうし、団扇で耐えるとこともできないと思われますし、頭では「温暖化」を理解していても、実際に行動に結びつけることも難しいのが現実です。それでも、国も「二酸化炭素排出実質0」をめざすことにしていますから、多摩市でもそこに向けて取組む必要がありますし、そのための計画づくりにも着手していこうとしています。今日もそれにまつわり、環境政策課にヒアリングをしてきましたが、地に足をつけて取組む必要と、絵に描いた餅にならないような計画づくりと…相当勉強をしなければならないことを私自身も実感しているところです。計画づくりを得意とするコンサルに丸投げだけは避けたいものです。

昨日に続いて、オランダの「自転車文化」を学ぶセミナーにも参加。「ひとを中心とした文化」という言葉が何度も出てきましたし、それは、実は「歩行者を大切にする」という発想が根本になっているような気もしていて、そういう意味では、多摩市の場合、ニュータウン地域の歩車道分離の遊歩道は本当に魅力的なんですよね(「ひとを中心」という表現もちょっと誤解を受けやすい面もあるかなって思っていて、使い方が難しいなと思っているのですが、まあ、この場合は「自動車」ではなくて「人間」という意味に捉えることとします。)。自転車と共存…という点を考えると、今のところ、自転車利用者のマナーに委ねられているところはありますが、道のつながり、景観や音なども含めた快適さも含めて、都市インフラとしては優れていることを再認識しつつ、ディスカッションを聞いておりました。実は、地球温暖化対策を考える時にも欠かせないのが交通問題であって、今後さらに「自転車」も注目されていきそうです。持続可能を念頭に置いたモビリティ計画も含め、地球温暖化対策は私たちの暮らし方そのものにも転換を迫るものであるなとつくづく感じます。

そして、日本建築家協会のカーボンニュートラルのセミナーにも参加しました。オンラインだと参加しやすいですね。東京大学准教授の前真之さんからの講演でしたが、先日の、「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」にも前先生が参加されていて、話題になっていました。こちら「規制改革チャンネル」からもライブ配信、後からでも視聴できるのですが、なかなか面白いのです。まだ全部見切れていませんが、「住宅・建築物におけるエネルギー性能の向上」については、多摩ニュータウンの再生と取組もうとしている(すでに取り組んでいる?)多摩市にとっても重要な視点かなと思っています。再エネを徹底的に増やしても、省エネがされなければカーボンニュートラルにはなっていかない!…そのとおり。

あなたは「カーボンニュートラル」に向けて、どんなことに取組めばよいと思いますか。

という質問に答えることは実はとても難しい。アンケートへの回答を考える時、なかなか文章にできなさすぎて、それこそが私自身の問題であるなと痛感しています。

夕刻から、臨時の教育委員会が開催され、小中学生の五輪観戦の中止が決定したそうです。ようやく…。なぜ、東京都教育委員会で方針を出さないのかいささか疑問。もともと多摩市教育委員会が前のめりになって五輪観戦を推進したわけではなくて、辿っていけば東京都教育委員会の大方針だったはずなのに。変なの…って思っています。教育長は「きちんと意見を聞いてから決定をしたいので」とおっしゃっていて、他市よりは少し遅ればせながらで、やきもきしましたが、臨時で会議が開催され、手続きを踏んでしっかりと市教委の方針を決定できたことはよかったです。

それにしても、また緊急非常事態宣言を発令する運びとなったわけですが、宣言をすることの意義と意味に不信感ばかりが高まる一方です。「何やってるのか、政治は」って私たちも言われてしまいます。力抜けてしまいます…。そして、五輪は一体誰のためになんでしょうか。私の子ども時代を思い出すと…「オリンピックが始まる!」…となれば、ワクワクして、ものすごく楽しみにして、いつもよりもテレビを長くつけることができて…それがオリンピックだと思うんですよね。こんな状況下で開催されるオリンピック…子どもたちはどう受け止めるのでしょう。オリンピックで「頑張れ日本!」なんて応援している場合ではなく、新型コロナによってものすごいダメージを受けている多くの人たちの存在がある、生活が苦しくなって、その影響を受けている子どもたちもいる…何をやっているんだろう…声を出すことはしない子どもたちですが、つい気持ちを想像するとき、痛いなって。

それにしても、日本の首相が「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして実現する決意に何ら変わりはない。」ということだったはずですが、どうなっているんでしょうね。ホントに。