28年ぶりの東京都・多摩市の合同総合防災訓練。

  

数日前から、多摩センターのパルテノン大通りにはテントが立ち並び、多摩中央公園でもさまざま設営作業が行われ…ちょっぴりだけ…まちの話題になっていたと思われる東京都と合同で開催された総合防災訓練。昨日盛大に実施されました。パルテノン多摩の大通りをすみずみ見て回るだけでも、すごく時間がかかりました。全部をまわりきるのがとてもとても難しかったのですが、多摩市単独の例年の総合防災訓練では体験できないところを中心に見て回りました。

まずは「罹災証明書発行訓練」から、「生活再建支援相談窓口」。多摩市の職員さんにプラスして、他市の職員さんも参加。参加者が被災者になり、まずは罹災証明書を発行してもらい、それを持参して、生活再建の相談窓口に行く…というシチュエーションを体験できました。すごいデータベースがあるんだな…ということを実感しましたが、被災者情報にアクセスするところから始まり、被害状況の確認をする、そして、罹災証明書発行という手続きになります。

罹災証明書の内容に納得がいくかどうか・・・ということもまずはポイント。被害状況の確認については、専門の判定員のみならず、職員さんたちも行えるようにマニュアルのようなものがあるようですが、家屋の損壊状況について、主に外見から判断すると伺いました。

 

こちらの生活再建支援相談窓口。罹災証明書の内容をもとに、まずは住まいをどうするのか?など相談。ある程度の知識を持っていないと、被災者の相談にも対応できませんから…。職員さんたちも、こうした訓練を機に、支援の流れを把握し、どのような支援メニューがあるのかも頭に入れておく必要がありますね。そしてまた、感じよく対応しなければならないですね。被災者の気持ちを慮った対応が必要にもかかわらず、ぶっきらぼうな対応をするような職員さんであっては困ります。このあたり、おそらく市民対応という意味で、日ごろの市民に対する姿勢もまた問われそうです。

単なる訓練かもしれませんが、こうした訓練の時にもどういう態度で市民に接しているのか?…も、ものすごーく大事。性別で区分けするのもよろしくないと思いますが、あえて言えば、やっぱり女性のほうが上手かもしれない。

 

次に目についたのはドローン!ドローンを飛ばすような訓練はなかったのですが、実物を間近で見ることができ、すごいもの開発されているんだなーとか感心してしまいました。

そして水道管が破裂したら…。ということで、水道施設応急復旧訓練。速やかに対応しなければならないということですが、実際には…地中に埋まっているわけですので、穴を掘るところ(道路を掘り返すところ)から始まるわけなので、もっと大変。水道工事の事業者さんたちが日ごろの訓練の成果を披露してくださいました。

地震等など災害があれば、こうした生活インフラの再建も大事ですよね。地元に事業者さんが存在するということがどれほど重要であるかと再認識させられます。

こっちは下水道施設の応急復旧訓練です。ここ、多摩市の下水道課の職員さんが説明者になっていましたが、とてもわかりやすかった。水道施設、下水道施設のこうした復旧訓練こそ、もっともっと目立つ場所でやってもらいたかった。市民が知っていて損はないというのか、水道や下水道事業に対する理解が広がるとてもいいチャンスなのになあと思ったりもしました。

来賓ブースです。すごいお金をかけているなあと思いました。モニターなどもあって、大池の向こう側の訓練の様子を見ることができました。屋根がかかっていたので、ヘリコプターの姿は見えず、音だけがブルンブルンと聞こえておりました。都知事、都議会議長、市長、市議会議長が挨拶をして、セレモニー自体はさらっと終わって良かった。

大池の向こう側でもいろいろと訓練をしていたようですが、遠目で見ただけで足を延ばすことができずに残念。バルコニーなどの隔て板を壊す訓練とか、今回はできなかったのが心残り。

東京都と合同だからこそ・・・「ならでは」のプログラムがてんこ盛りだったわけですが、それにしても、パルテノン大通りにある各ブースなどでのグッズ配布がすごかった。これらのグッズも何もかも、全部PR資材として税金から支出されているモノばかりなんだろうなあなんて思いましたけれど(もちろんそうではないものも一部ありましたが)、お馴染みのクリアファイルから、エコバックから、缶バッジから、マグネットから・・・・ホント、お金かかってる。税金使われてるなあも実感してしまいました。

そんなことで無事に終わって良かったですね。天気にも恵まれたのが何よりでした。あくまでも訓練ですから・・・いざという時に活かせるスキルを身につけたり、「備えあれば憂いなしなんだ!」と思い直してもらえたりと、単なるイベント・・・として終わらせないようにしたいですね。