明日のせいせき桜まつりのプレ企画として実施された「3・11後を語る会」にお招きをいただきました。毎年、プレ企画として浪江町からのゲストをお迎えしています。ちょうど、明日のせいせき桜まつりでは九頭龍公園に「うまいもん屋台村」が出店し、いつも大賑わいになっているのですが、東日本大震災の復興支援として東北に所縁のある飲食ブースが開かれるのです。
浪江町と言えば…「なみえ焼きそば」ということで、これがまた大人気!なみえ焼きそばをお目当てにしておられる来場者もいるくらい。明日も楽しみです。
ということで、今年も、浪江町商工会前会長の原田雄一さん、浪江焼麺大国の鈴木昭孝さんがお越し下さり、さらに、今回は浪江町副町長の佐藤良樹さんも加わったミニシンポジウムに、「復興」のことに想いを馳せ、改めて支援の在り方を考えるひとときを持つことができたように思います。多摩市からは阿部市長がプレゼンターに。原発問題、あるいはエネルギー問題にはかなり想いのある阿部市長は…議会の時とは異なり、何だか伸び伸びと発言していたのが新鮮で、印象的でもありました。
シンポジウムのファシリテーターをつとめられたのは、東北復興支援の取組みを牽引されてこられた桜ヶ丘商店会連合会の平会長。「商店会連合会としてもこうした取組みを今後もどのように継続していけるのか、支援のかたちをどうしていくのかが課題」というご発言もあり、時間の経過とともに私たち一人ひとりの日常やくらしのなかで、「東日本大震災被災地の復興」がだんだんと風化していることにどう向き合っていくかと投げかけてくださったように思います。
私はずっと話を伺いながら、「自分ができることは何か?」と考えていたんですね。大上段から構えて、偉そうなことは言えませんし、自分自身の日常を考えても、四六時中「復興」のことを頭の片隅に置きながら、何か行動をしているというわけではありません。もちろん、何かの時には「あの時は…」と思い出すわけですが、日々の暮らしは…自分を取り囲んでいる環境に対応するので精一杯です。考えてもみれば、私の日常の中でできることって…「なんて、少ない」…と思っていたわけで、せめて今年は少し時間に落ち着いたら、浪江町に足を運べるかな…と思い巡らしていたのでした。
そんな私に…「議長さん、何か、ご意見は?」などと感想を求められ、あまりにも不意だったもので…。
思わず口に出た言葉が「忘れない…これが私ができること」なんて呟きのような感想を述べてしまいました。また、こうしたシンポジウムに参加することを通じて、考える機会を持てることはありがたいなあとしみじみと思っていたことから、ついつい「もし、来年も同じような企画があれば、私だけではなく、もう一人一緒に連れてくることが大切かな」と…何と、気の利いたことが言えなかったものだと後から反省と言いますか、恥ずかしくなるようなことを述べるにとどまってしまいました…。終わったことですので、仕方がないのですが、私一人にできることはホントに小さいことであり、ささやかなことだなあと思うものです。
復興支援に投じられている税金のこと、被災地のみなさんのくらしの再構築…もっともっと当事者の立場に立った、現状に寄り添う取組みが進んでいかなければならないように感じています。浪江焼麺の鈴木さんは飾らない言葉で今の現状を語ってくださり、それを横で聞いておられる佐藤副町長さんの表情を眺めながら、「現場で起きている矛盾」に向き合う苦渋を感じてしまったのは私だけでしょうか?
もっともっと話しをつっこんで伺えるようになりたいと思いましたし、そのためにも現地に足を運び、見てこなければならないと感じました。昨年、同じ会派の折戸議員、増田議員、藤條議員とも福島第一原発を遠目にみるところまで足を運んだのですが、私たちは自分のためにも学び続けていかねばならないのだと考えています。
桜ヶ丘商店会連合会の皆さんが浪江町との交流を中心に、東日本大震災のことを風化させてはいけないと取り組んでおられること、時がたてばたつほどに意義深いものになっていくような気がします。記憶はいつしか風化してしまう…でも、交流や支援の取組み一つ一つが記録されていくこともまた大事なことになっていくでしょうね。自分自身に何ができるか、大したことはできないわけですが、ささやかながらも自分ができることは怠らず…ここを心がけながら、日々を過ごしていきたいものです。
今年は満開の桜に迎えられるお祭りになりそうですね。明日もまた、お祭りの開会セレモニーに参加させていただく予定ですがとても楽しみです。