マンションのトレーニングルームが試行的に22時まで開室しているおかげで、夕刻からの予定を終えてからも使用できるラッキー。今日一日を振り返りながら、ただ単に黙々と走るだけ。
今日も一般質問。遠藤めい子議員から始まりました。「市民との対話と合意形成の仕組みづくり」をテーマにした遠藤議員の質問ですが、なかなか難しい課題ですね。市長や行政も「対話の必要性」は十分認識していると思うわけですし、その必要性が議会からも市民からも求められていることは痛いほどに理解し、認識されていると思うわけで…。
私が最近思うことなんですが、「本当はどうしたいのか?」について、ちゃんと自分自身も意識をしていないと、対話話失敗する…ということ。その上で、相手の立場やスタンスについても受け止めて受け入れる姿勢、その準備があることを示せなければならないということです。ここ、かなり高度な技術と人間力が問われる感じ。そういえば、「対話のための対話は無意味」なんてことを発言されていた政治家さんもおられたわけですが、「結局、何のための対話なのか?」という目的が共有されていることも必要でしょうね。一方的に自分だけの立場を主張するだけでは、対話が成功するわけがないのです…。
それはさておき、「市民との対話」などと称していろんな場面でワークショップなどを用いながら、市民参加の場づくりが行われていますが、最終的に問われることは「市民に対して、どこまで決定権を委ねているのか?」というスタンスかもしれません。一番大事なことは、本気で市民の立場や市民の意見を理解したいと考えているかどうか、その想いに寄り添って考えようとしているのかどうか?という姿勢にかかっているとも言えるかもしれない。「市民と対話をしていきたい」と述べるのは大いに結構。評価すべきであって、粘り強い対話は重要だと思います。しかし、今の制度や仕組みで言えば、現実問題として市民には決定権がないのです。それについてどう考えていくか?…という深みにはまりそうな次の問いかけに議会も含めて答えていく必要も感じています。行政に対話を求める議会のスタンスも同時に問われていることを頭の片隅に置いておきたいものです。
遠藤議員が「行政職員は組織決定に基づく行動しかできない一方、市長は組織のトップでありながら政治家である」と指摘されていて同感!と思いました。政治家としての判断が大事だと思うのは、私たちも一応、判断や決断が迫られる政治家と呼ばれる一人だからでしょうね。ですので、政治家としての市長に対し、議会でも答弁を求める議員は多いです。市長の意欲、あるいは意気込みなど聴きたいと思うのは当然でしょう。市長に発言を求めているのに、部長が出張ってくることもありますが、なるべく市長に答弁してもらうように私は促しております。そのたびごとにちゃんとていねいに答弁する市長に対し、私は饒舌だなあと関心しています。いろいろ勉強されているんだなあと思います。しかし、いまいち「どこに本気があるのか?」ということが言葉を通して伝わりにくい印象を持っています。そこはちょっと残念。
あえて明確な答弁を求めるつもりはなく、市民との合意形成をはかる場において、しっかりと今日の質問でのやり取りを踏まえた答えを返してもらいたい…という言葉で締めくくられた遠藤めい子議員の一般質問でした。次は向井議員。向井議員は視察に行かれた「富士市ユニバーサル就労推進条例一番大事なことは、本気で市民の立場や市民の意見を理解したいと考えているかどうか、その想いに寄り添って考えようとしているのかどうか?という姿勢にかかっているとも言えるかもしれない。」のことを紹介されつつ、「ともにはたらく」をテーマにした質問でした。この条例が議員提案による政策条例である点も非常に興味深く、制定に至るまでの過程についても学んでみたいなと思った次第です。
向井議員が最後に「就職氷河期世代」のことを話題にしていましたが、まさに、それってピンポントにて私が大学を卒業したころのこと。その私たちが40歳代になり、社会の中核を担う存在になりきれていないという現実の厳しさ。いろいろ考えさせられること多いです(参考)。多摩市は富士市と産業構造も異なっているとはいえ、「ともにはたらく」を実践するために行政ができることは間違いなくあると私も考えています。
2名の一般質問が終了したところでお昼休みに入り、午後の2時間は副議長に議事進行を交代していただきました。私はその間、議長室で音声を通じて一般質問のやりとりを聞いていました。松田議員の指摘をした「多摩センターエリアにFREE_Wifiを導入すべき」について、「その必要性を感じている」とする答弁がなされたことは評価。しかし、どのように導入するのか?が問題ですよね。エリア全体で導入しなければ、「エリアとしての価値」は向上しませんから。今は、高速バス、リムジンバス・・・成田空港や羽田空港行きのバス車内では快適に「FREE_Wifi」使用できるにもかかわらず、多摩センター駅でバスを下車した途端にネット環境が劣悪になり、電波途絶える…という苦情は何度となく耳にしております。ま、「FREE_Wifi」はインバウンドを語る上では必要不可欠なインフラとも言えるわけであって、「面で導入」してこそ意味があることを確認しておきたいものです。
続く、荒谷議員はいつもながら行政に対して厳しい指摘。特に保育園の待機児解消問題については行政を叱責し、「もっと頑張れ!努力せよ!」と背中を押すようにも感じました。頷けるところもあったなあ。
最後、折戸議員の質問で私は議事進行に戻りました。そこでちょっとしたハプニングというのか、ついついタブレット端末で撮影した写真を議場で使用したいと言われて「わかりました」と許可をしてしまったのですね。最近は質問をしながらグラフや写真などパネルにして使用する議員も増えつつあるのですが、実は…「タブレット端末を使用して撮影してきた写真を見せる」というのはルール上認められていなかったそうで…。私も休憩時間が終わる直前に声をかけられたので「いいですよ」なんてイレギュラーにも受け答えしてしまったために、議会事務局には随分申し訳ないことをしてしまったと反省です。何か、それで大きな問題やら混乱が生じたわけではなかったとは言え・・・。
ただ、タブレット端末を使って写真を見せても、全然問題なく…インターネット中継用の議場カメラのズームアップがずいぶんと性能あがっていることが確認できたことはよかったにはよかったと思ってはいますが。次回の議会運営委員会にパネル使用とともにタブレット端末使用をしたデータや写真の披露について協議してもらうことにしましたが、スミマセン…ミスリードでと思っております。深く反省。
折戸議員の質問は「多摩市を美しい街」にするという観点から、「まちの美化」を取り上げていましたが、「美意識を磨く」ってとても難しいことだなあと思ったこと、そしてまた、公園トイレの清掃などについても、清掃直後の現場の実態をちゃんと把握しているのか?も含めて、「現地に直接足を運んで確認してみる」ことの必要性を感じた次第です。
まちにはいろんな課題があって、議員は26人で多岐にわたる課題を取り上げるものの…とは言え、やっぱり執行機関である行政組織に比べたら弱小だなあと思ったりしながらも、過ごす日々。地方自治の充実発展のための地方議会の在り方…議長席にて考えながら、一般質問の議事進行をしています。今日は折り返し、明日明後日とまた一般質問は続きます。