自治体とコンプライアンスと。

明日から定例会。前日の議会事務局は議場のマイクやカメラチェックなど念入りに作業を進めています。今定例会から、議員には全て議事資料はタブレットに納めてあり、画面を見ながらとなります。議事次第については今までどおり、「紙」ですので、少し安心。タブレットだと途中でどうなるかもわからないので。

さて、今日は朝から夕方帰宅するまで、どっと疲れました。「自治体とコンプライアンス」のことを考える一日でした。多摩市では弁護士を職員として採用しています。法務担当者として訴訟案件のみならず、さまざまに法務の立場からアドバイスもいただいています。もともと文書法制課を設置していますが、それだけでは対応しきれない事案も増えていると聞きます。訴訟もあるし…。その際、適切に助言を受け、すぐに相談し、対応してくれる法律家としても活躍しています。弁護士を雇用する自治体は増えていると聞きます。先般、健康福祉常任委員会が視察に伺った兵庫県明石市は弁護士の市長さんが積極的な弁護士登用をされている自治体としても有名です。弁護士さんの法知識に助けられ、「法律」にきちんと根拠を求めた行政行為を基本にし、それを重ねながら、住民との信頼関係をさらに磨き上げて行くことが「自治体コンプライアンス」なんだと私は考えています。

副市長がしきりと「道義的責任」というので、それって一体何なのか?と思っていますが、法的に根拠が求められるものではなく、きわめてあいまいで得体のしれないもののようです。そしてまた、道徳心?正義感?「人の道として」…みたいなことなんだとも思います。あるいは社会的な常識?みたいなものも当てはまっていくのかもしれません。それにしても、自治体行政における「道義的責任」というのは一体どのように受け止めるべきものであり、判断すればよいものなのか。副市長がとにもかくにも「道義的責任」という言葉を述べるので、ただいま私の脳みそがグルグルしているというわけです。いずれにせよ、その「道義的責任」なるものが社会通念としても、市民に説明し、理解され、納得されるものでなければならないのだと考えています。極めて各個人の価値観というか倫理観というか…に基づくものにもなってきそうで、法令などとは別次元で、極めて高度な判断として「正しい」と思うかどうかが判断されるのかもしれません。とは言え、常に私たちは「住民」「市民」の視点から考えるべきですね。各人が持っている「価値基準」が問われるのかもしれません。

あっ、これは、先日から話題になっているパルテノン多摩大規模改修特別委員会での副市長の発言に絡んでのことです…。明日から定例会というわけで、早寝早起きと思ったんですが、どうやらそうはならなさそう…。