議会の施策評価でちょっと進んだこと。

【議長の】

 

多摩市国際交流センターの定期総会でした。来年で設立25周年を迎えるそうです。議会では昨年度決算審査の際、「多様な交流と共生のまちづくり」(子ども教育分科会)について評価をしました。そして「政策の実現に近づいていないので、分析と見直しが必要」とする結論を出しています。特に外国人との共生という観点からは、①「多文化共生」や「国際化」に関しての基本的な方針がない。②ゴミの出し方から、医療、教育、防災など「生活支援」の充実をすべき。とする2点を指摘、改善工夫を求めました。

その結果、今年度は若干の予算増ができ、これまで在住外国人全てのみなさんに届けることが出来なかった生活情報誌を国際交流センターの周知もかねて、発送できることとなりました。国際交流センターについては、外国の方が多摩市に転入した際には案内をするそうですが、しかし、その時一度きりの案内だけで認識されるものではないですよね。ヒアリングでは「せめて年に1度くらい、外国人の方全員にお知らせを届けたい」とする要望がありました。十分に私たち議会側も頷けるご意見。ヒアリングには担当課長さんも同席されていたので、私たちの空気感をきっと察知してくれたのでしょう…その成果あって?「長い間、懸案事項だったことが、実現できてうれしいです。」とする今日いただいた声に結びついているのだと考えています。

郵便料の捻出…すら、予算確保するのも至難の業という多摩市予算の現状。担当の皆さんも、「どこを削る」と工夫して、予算を見出してくれたものと思います。小さいことかもしれませんが工夫改善と評価したいですね。実は、それ以外にも、この時に評価をした「都市交流事業」についても事業実施の手法を見直したり、改善がみられます。議会の中で意見交換されてきた内容で活かせそうなものはできるだけ活かす…そんな姿勢と努力を感じます。多摩市全体の取組みやら大きな予算を伴って目立ち華々しいものではありませんが、こうした地味な取組みもまた改革につながっていると思います。

【雑感…】

国際交流センターの総会を終え、会場から外に出たところで…こいそ都議が街頭演説をされていました。自民党の市議会議員さんも勢揃いでした。いよいよ都議会議員選挙ですね。

私は武蔵野市から立候補されている松下玲子さんが「都議選に向けた基本政策に、『知事の立場を尊重します』などと、白紙委任を推奨するような政党に、負けるわけにはいかない」と発信されていましたが、その通りだと思っています。

地方自治は二元代表制。もし、そのことを市政に当てはめるなら「市長の立場を尊重します。市長の言うことには全部聞き入れます。」になってしまう。「尊重」という言葉の意味はどうにでも解釈できるとして、「全部聞き入れる」ものではない…のかもしれませんが、地方政治に志を抱くものとしては最初から基本スタンスとして「市長の立場を尊重します」にはならないですね。違和感があります。

地方政治で首長と議会あるいは議員の関係は、やっぱり「是々非々」であるべき。もともと地方政治は「絶大なる首長権限」を前に、地方議会はどう向き合えるかの闘いの歴史と思っていて、多摩市議会でも「議会基本条例」を制定するに至った根幹には「首長権限」に対抗できる「議会」を創造することが目的でした。今回の都議会議員選挙では「地方政治」のかたちも問われそう。地方議会人としてあるべき姿を追求してくれる人を私は応援したいと考えています。

武蔵野市にお知り合いがいらっしゃる皆さまにはぜひ松下玲子さん!ご注目下さい!