子ども教育常任委員会の有志メンバーとパルテノン多摩の運営をしている財団の職員さんと一緒に世田谷パブリックシアターに行ってまいりました!財団の職員さんつながりってすごい・・・。受付のところで顔見知りさんにご挨拶されていて、「ネットワーク力」を垣間見た気がします。
ということで、視察時間約1時間半だったものが、気がつけば2時間ちょっとすぎくらいまで・・・施設内を見学しながらの意見交換もあり・・・何せ、ものすごくショッキングと言うか、有意義な意見交換の時間が持てたのではないかと考えています。でも、もちろん、短時間過ぎて「入門編」までも至らず、本当は「劇場運営の実際」にまで具体的な話を聞きたかったのですが、入り口論というか、「パルテノン多摩大規模改修に向けた悩み」をちょっとかいつまんでお話ししたところ、「改修にあたってのビジョン」をしっかり構築することの必要性、あるいは、舞台技術などには専門性高い人材の配置が必要で、発注者の側に「劇場がわかる専門家は存在しているのか?」という話まで・・・・別にダメ出しをされたわけではないのですが、世田谷パブリックシアターの成り立ちなどを聞けば聞くほどに・・・・正直、このまま大規模改修工事に突入してしまって本当にいいのかどうか・・・と不安がますます高まってきました・・・・。
世田谷パブリックシアターはその完成までに、「どんな劇場が欲しいのか?」「どんな場であったら使いたいか?」・・・このことをタウンミーティングで何度も何度も市民と意見交換も重ね、その度に、計画案も何度も何度も変更を余儀なくされたり、ひっくり返されたり補強されたりと繰り返してきたというのです。もちろん、パルテノン多摩の場合は新規に建設する施設ではないことを差っ引いたとしても、大規模改修して「市民に使い倒してもらう(という表現を行政は使用している)」とするならば、今のまま存続させるわけにはいかず、建物そのものをリノベーションする気持ちで、取り組まねばいかないはずですね。私たち議会はそのことを「市民の意見反映」をすべしとして附帯決議に項目を掲げているわけです。もともと私は市民の参加する時間がとれないだろう、意見反映するにしてもできない可能性の方が高いと指摘をしています。それでも市長は「限られた時間でできる」・・・・というよりか、「与えられたスケジュールの中でやれることはとりあえずやってみる。やるしかない。」くらいのことで対応している状態ですね。けど、やっぱり、そんな粗っぽいことではいけないのでは?無理を承知で取組んでいることは、やっぱり無理だったのでは?・・・市民からの反応に触れるたびにその思いが募ります。
そして、一方で、パルテノン多摩を支えていくための哲学のなさ・・・遠藤ちひろ議員も指摘していますし、文化振興条例やら計画に類するものを持たない多摩市の中でパルテノン多摩の存在意義や価値はどこにあるのかと問うてきましたが、未だにそこもどうなっているかもわからず、しかも、限られた時間でこちらも半ばやっつけ仕事?とも指摘せざるを得ない状況で、あれこれ取り組もうとしているような兆しを感じると、これではいけない・・・って・・・・運営などに成功しているホールに足を運べば運ぶほどにその思いもますます募るという状態。
いいホールをつくったり、もっと多摩センター全体のまちづくりに彩りを添えるような場づくりをしたい・・・などなど思い始めると・・・行き詰ってるところです。職員さんたちは「決定」したことに従って粛々と仕事を進めていて、もちろん、パルテノン多摩の大規模改修についても議会から附帯決議をつけられながらも、推進しているとはいえ・・・・「いい仕事」ができている、進んでいる・・・・って実感ともなっているかな。
世田谷パブリックシアター、やっぱりいいホールでした。演劇と舞踊に特化しているホールであってパルテノン多摩とは比べるなんてことはしませんが。公演初日で、視察の対応は難しいといったんは断られたものの、どうしてもと厚かましいお願いに応えて下さったみなさまに本当に感謝感謝です!