3連休明け・・・そして、梅雨明け。ものすごい猛暑がやってきて、ものすごいビールがおいしい季節になってきました・・・・。
ということで、「多摩市を泡立てよう!」というコンセプトでおなじみ?・・・徐々に浸透しつつある「Drink out!」さんとのご縁にて、日野市の復刻ビール「TOYODA BEER」の発表会と試飲会に伺ってまいりました。何やら、日野市でビールをつくっているらしいとの噂を聞き、インターネットなどで検索してある程度情報は得ていたものの、やっぱり、実際に発表会で関係者の皆さんのお話を直接耳にするとそこにある’想い’等を直接吸収できていいですね。実際にお披露目する瞬間のドキドキ感も素敵でした。
もともとは豊田駅南口の再開発に伴い、地元の名家である山口家の納屋取壊しの文化財発掘がきっかけとなったプロジェクト。納屋からビール瓶のかけら、コルク栓、ラベル、そして、ビール工場の写真やらの資料も合わせて見つかったそうです。はじめは、市役所内に職員のプロジェクトチームが発足し、そこから産官学+金との連携を広げていき、「TOYODA BEERプロジェクト」が本格的に動いて言った模様です。歴史を掘り起こす作業のなかから、未来をつくっていく・・・・「歴史をひも解いて学ぶ中から、未来をつくる知恵やヒントを得ていく」という言葉がぴったり。今回は第一弾で、まずは当時の製法(ラガー製法)とラベルを復活させました。「コクがあり、薫りに深みのあるビール」で、キリッというよりは、トロッとしているような味わいですね。
とてもおいしいビールでした。ちなみに、今回はあくまでも第一弾で、ゆくゆく将来的には日野市産の大麦を使用していきたいとこちらも進めています。すでに、試験的に大麦を栽培し、5月には収穫をしたそうです。でも、ここから「種を増やしていく」ということで、地元産大麦使用となるにはしばらく時間がかかる見込みです。それにしても、文化財発掘調査から、時空を超えたビールが誕生し、130年ぶりに復刻したというエピソードが素晴らしい!素直に応援したいなあと思うことと、あとは羨ましい!・・・これが私の感想です。「産官学+金」の連携を’諸力融合’の取組みと表現し、地域資源を結集させたものであるかもPRされていました。
ちなみに、醸造については多摩市の「原峰のいずみ」にもご協力をいただいている福生市にある石川酒造さん。取り壊した納屋の所有者である山口家とは縁戚関係にあったのだとか。そしてまた、石川酒造さんの蔵にビールにまつわる古い資料が多く保管されていたという話もされていました。しかし、このプロジェクトに取り組む市長以下の職員さんの気合を感じるお披露目会でもありました。市長は「焼きカレーパンに引き続く、地元の特産品にしたい」とおっしゃっていましたが、東京オリンピックまでバージョンアップさせながら、取り組んでいくとの意気込み・・・「市の価値を上げていくものである」とはっきりと断言されていました。
復刻にあたっての苦労話はまた別途の機会にぜひ伺ってみたいものだと思ったのですが、実行委員長の増島さんが「まちの歴史を知ることで愛着を持つ人が増えていく」という話をされていたとおり、試行錯誤の積み重ねにさらなる地域愛が深まりそうです。単に歴史を知るというよりか、愛着がわくというよりも・・・ここに詰まったエピソード、そしてまた味わいに「まち」を再発見していくのだろうなあと感じた次第です。
そして、私の視点は多摩市に。
多摩市でももっともっと再発見できるものもこともあると思っていて、地元の資源を活かすことも可能だと。あまり、他と比べて・・・というのは好きではないのですが、しかし、日野市の取り組み方とか、産官学さらには金と’諸力融合’という観点からすると、結集力?集結力?やや欠けるのかもしれないと。会の終了後にちょっぴりだけ意見交換できる場があり、「市役所が頑張ったからこそ、今日を迎えられた」という話を聞いたのですが、実行委員会が立ち上がり、そこを縁の下の力持ちとして実は活躍した市行政の存在があったということなのでしょう。・・・つまり、この取り組みに向ける地域活性化、まちづくりへのベクトル、軸がとてもしっかりしていたのでしょう・・・と勝手に推測したりしました。
さて、多摩市も負けてられない!・・・ってところで♪市長にも頑張ってもらわなくちゃ!やっぱり「ローカル」にこだわっていくって大切ですね。