2007年12月17日

12月定例会 文教常任委員会

 本日は文教常任委員会だったので出席しました。議題は・・・・来年4月からの指定管理者の指定について(温水プールと少年自然の家)、そして来年4月からの組織変更に伴う教育委員会の関係条例を整理するための条例、そして貝取・豊ヶ丘地域の小学校の統廃合に関する陳情(全部で3件)でした。ちなみに文教常任委員会では、市立小・中学校の統廃合と学校選択制の諸問題について調査案件にしているので、そちらについても意見交換をしました。

◇条例について

 全てが「可決すべき」との結論になりました。個人的には一般質問でも指摘をした箇所である教育委員会の組織替えに伴う条例変更については、

①組織の変更がそのまま教育センターの事業内容を変更することにはつながらない。
②もともと6月定例会の組織変更には反対をしていた。

 という2点の理由で反対しました。教育センターの事業内容から研修事業を除くことに関しては、まだまだ議論を尽くさねばならない点が多くあると考えています。・・・・というのは、研修事業のあり方を見直すだけではなく、もっと根本的に教育センターそのものの存在をも必要性含め判断していく必要があるからです。わざわざ「公の施設」として教育センターを設置してきた意義を見直す意味でもきちんと手順を踏んだ議論が必要です。
 にも関らず、教育委員会の組織の変更ということで、市長もいとも簡単あっさりと提案をしてくることも不思議です。これまで多額の税金を投入してきた「多摩市の教育」の基幹施設。「多摩市として」という部分にテコ入れするための施設には「研修機能」の充実が求められてきました。もちろん実態が伴っていないことは周知の事実で、黙認されてきた感が否めませんが、しかし教育センターを活性化する方策はいくらでもあるはず!現状をただ追認するかのごとく条例提案すること、さらに教育センターの現状を物語るかのように・・・・そのことに対して「経営会議」でも議論にならなかったというのも残念な話。

 私としては多摩市が教育センターを維持する必要性があるのかを考えてしまいました。実態に合わせるのなら、それこそ「教育センター」という名前も変更すべきで、その事業内容も再度考え直すべきと思います。「教育センター」というのに研修機能がないのは疑問です。


◇調査案件

 今回も継続した陳情にも深く関連する学校統廃合の問題。そもそもの「学校の一定規模適正配置の方針」そのものに問題が含まれていることは事実です。東京都は小規模校を解消するための一つの方向性を示した報告書を公表していて、そのための補助金まで創設しているようです。
 学校の規模云々は教育内容や教育効果そのものの観点以上に、「教育だからといって、無制限にお金を使えない」という発想のもと、あれこれと理屈をひねり出しているようにしか見えず滑稽です。それは多摩市を見ても、小規模校の解消ばかりに力をいれる一方でマンモス学校化し教室不足になっているような学校のことは議論されていない現状を見ても明らか。今日の話によると、東京都では平均的に小学校の場合には1学校16~17学級くらいが望ましいと考えているらしく、その規模を維持できない学校は教員を減らすという方針が出ているようです。そうなると減らされるのは専科(音楽・家庭科・美術やら)の教員が減員されるとか。
 そうなれば、多摩市で独自に教員採用すれば問題点クリアになりますが、独自の財源手当てが必要になるためにますますネック・・・・・・。いずれにしても、大事なことは多摩市は学校教育環境をどうつくっていきたいのか?を逃げずに議論することでしょうね。

 高齢者が増えると言うことは脅威ですね。「教育は未来への投資!」なんて悠長に言えるような余力が今後ますますなくなってくるような‘ギスギス感’すら感じます。「高齢者のことをもっと考えほしい。」と言われることも少なくありませんし。
 ビジョンもなにもなく漫然と教育行政が行われていることが問題だと感じています。だからこそ財政的な面ばかりに引きずられ、やれ小規模校の解消だの、一定規模の確保だの・・・・・「今、存在している小規模校そのものの存在が否定」されるかのような議論が先行してしまうような気がします。もちろん財政抜きには考えられないこともあるわけですが、そのことを覆い隠して変に理屈づけしようとするから無理を来たすように思います。

 「一体、教育委員会は何をしたいの?」「学校教育をどうしたいの?」

 わからないからこそ、議論が右往左往するのではないでしょうか。根源的な問題がどこにあるのかをきちんと明らかにして、市民に説明することが必要なんだと考えます。これからは「選択」の時代。市民が選択をし判断するために必要な情報を提示してもらいたいです。議会に対しても同様です。本来されるべき議論を先送りにすれば、結果的には将来世代の首を絞めることにもつながるはずです。


 というわけで、学校の統廃合の問題について・・・・どこまで踏み込めるのかはいささか疑問ですが、進められている小学校の統廃合の行方を見守りながら、今後も文教常任委員会で議論を進めることになりそうです。
 

◇報告事項

 そして協議会では建替え計画進捗中の第一小学校の教室床材をカーペットから木床にすることの報告、国民体育大会(平成25年実施)の報告、図書館本館などの移転、それから京王線沿線の7市(多摩市、稲城市、日野市、調布市、府中市、八王子市、町田市)の図書館が連携をして図書の貸出を実施することについて報告がありました。

 以上・・・委員会が終了しました。明日から特別委員会を経て・・・・ようやく最終日(26日)ですね。

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2007年12月14日

12月定例会 建設環境常任委員会

 今日は建設環境常任委員会がありました。市道路線の認定・廃止について、それから陳情1件が審査案件だったので傍聴はせず、会派での打合せをしていました。。建設環境常任委員会では議案など以外に、「清掃事業・環境事業」「都市計画・都市計画事業」の2つをテーマにした調査を進めています。昨日はそれほどの議論をせず終了したようです。委員長の菊池さんは議会改革にも積極的な方なので、「委員会視察の市民への報告」などにも取組みたいと考えていたようですが、委員会としては見解がまとまらず実現するのは難しいご様子。「議会って、ホントに難しい。」・・・・議員はそれぞれの方向を向いているので、一つのことを達成したり実現するのは簡単には行かないということなのでしょうね。

 「骨折り損のくたびれ儲け」なんて言葉を思い浮かべみましたが、そのことを厭わずにやらなければ議会改革は達成できないような気がしています。「政治とは極めて複雑で高度に人間的な営為である。」って小池百合子さんが書いていましたが、理解できるようで理解できないようなこの表現がぴったりくるようです。


 来週は文教常任委員会ですが、それに先立ってちょっとした説明を受けました。・・・というのは、建替えする多摩第一小学校ですが床材の変更をするというのです。変更をしても予算にはさほどの影響がないとの話でしたが、当初予定では「カーペット」ったものを「木床」に変えるとか。教育長が変わったことによる方針変更です。これについてはつい先般の補正予算で次のようなやりとりがあったばかり。そのまま議事録を抜粋しました(名前については消去)。

◯教育総務課長  教室の床のカーペットのことについてでございますけれども、今、教室部分の床については、タイルカーペットといいまして、取り外しのできるカーペットを予定しています。これは、多摩第一小学校が多摩市で初めてオープン形式の教室となるということで、騒音面、それから安全面などを考慮して、カーペット方式といたしました。  これに当たりましては、学校の先生方と設計業者と一緒に、ほかの学校、他市でこのようなオープン形式とカーペット方式をとっている学校をいろいろ視察いたしまして、学校の先生方といろいろ意見交換してきました。その中で、学校の運営上特に問題ないというふうに判断させていただいて、カーペットとしたものです。  なお、カーペット床のメリットとしては、滑りにくいこと、それから疲れにくいということ、それからあと、音が静かなので、先生の声が後方までよく届くと。それからあと、カーペットの下には多少クッション材を入れておりますので、断熱材の役割をするということなども挙げられるかと思います。  今、先生方の要望で、給食をこぼしたときの汚れの対応などありましたけれども、タイルカーペットにつきましては、品質がよくなっておりまして、抗菌処理もなされております。それから、50センチ四方でございますので、汚れた部分をすぐ交換して、後ほど洗うこともできるような形になっておりますので、そういった対応で考えていきたいと思っています。


◯議員
 カーペットを使用するということ、その後、設計会社と学校関係者でいろんなところを見にいったということは前にも伺ったんですけれども、要するに、これが設計会社のアイデアなのかどうかということを1点、確かめたいと思っています。
 それと、多摩市の学校の場合、木床に向かって進むというか、木床にしていくというのが一つのこれまでの流れだったというふうに思うんですが、それが、今の説明の中で、多摩第一小学校についてはそういう方式をとらないというふうになるわけですけれども、要するに、木床にしていくという流れが、このことで、どんなふうに教育委員会の中で整理をされたのかということ。
 それから、近辺の学校を見にいったというお話があったんですけれども、私の聞いているところでは、ごく近くのカーペットを使っている学校でも、非常に洗いにくいと。要するに、素人ではなかなかきれいに掃除をするということがしにくいと。セパレートといいますか、はがせるようにはなっていても、そういうことがあったとしても、かなりやりにくいということを私自身は聞いているんですけれども、そういう点で、衛生的でないということでの心配はあると思うので、最終的に決定をしていくというか、一たんやってしまうと、また変えることはかなり難しいと思うので、非常に慎重にその辺はぜひ関係者の意見も入れて検討してほしいというふうに思いますが、いかがでしょうか。


◯教育総務課長
 学校施設の床については、改修を行っていくところにつきましては、これまでどおり、木床で行っていきたいというふうに考えております。ただ、今回、多摩市で初めてのオープン形式の教室ということで、いろいろ比較検討させていただきました。これは、設計業者だけではなくて、学校の先生の意見も重要だということで、学校の先生、校長先生はじめ、全部で6校ほど同じような形の学校を見にいったところ、それで問題ないというふうに判断させていただきましたので、多摩第一小学校の場合は、一応、特別な形で、木床とは違う形での床というふうに判断させていただきました。
 カーペットの床を見にいった学校でございますけれども、群馬県の九十九小学校、世田谷区の桜丘小学校、八王子市のみなみ野小学校。申しわけありません、見にいった学校は今の3校でございます。6校というのは、タイルカーペットを使用している学校を挙げたリストでございます。


◯11番(小林憲一君) 私が聞いたのは、どこの、要するに、設計会社のアイデアでそういうことが導入されたのか、そのことについて、教育委員会としても承認をすることになったのかということ。


◯教育総務課長(設楽隆君) タイルカーペットに決定した経緯でございますけれども、設計業者と市のほうで協議をさせていただいて、先ほどの視察結果も踏まえて、決定させていただいたということです。


◯11番(小林憲一君) 設計会社のほうが、過去にカーペットでやった実績がある程度あって、そういうアイデアもあって、そういうことになってきたんだろうというふうに私も思っているんですけれども、今のご答弁では、もう大体決まっているんだということだったんですけれども、再度、繰り返しになりますけれども、実際に学校を使う方たちの声も非常に重要ですので、その点ももう一度ぜひ検討してほしいということは最後に要望して、終わります。

 ってやりとりがあって、教育委員会では当時は‘ゴチゴチ’の「カーペット」方針で、「木床」は眼中になかったようですが、教育長が変わって・・・・「木床」になりました。月曜日の委員会で改めて報告がなされるようですが、私も「木床」の方がいいのではないか?と思いながら上記やりとりを聞いていたので、異存なしです。教育長が変わったことを実感できますね。

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2007年12月13日

12月定例会 厚生産業常任委員会

 今日は長丁場の委員会でした。聞くところによると終わったのが17時半まえだったとか。協議会での報告事項がたくさんあった模様です。条例の審査案件としては総合福祉センターの指定管理者の指定について、コミュニティセンター条例の改正について(部屋を貸出しやすいようにするため)の2件でしたが、いずれも「可決すべき」との結論になったようです。その他9月定例会から先送りされていた陳情と今回提出されていた陳情の審査が3件ほどありました。

 私としては9月定例会から持越しとなった「多摩NPOセンターの今後の運営のあり方を議論するための場の設置を議会から行政に働きかけて欲しい」という内容の陳情の審査が気がかりだったので、その部分だけを傍聴していました。結論としては「趣旨採択」となりました。
 既に、先日の私の一般質問でも示されたとおり、年明け早々から「ラウンドテーブル」を設置するようです。ちなみに「ラウンドテーブル」というのは・・・・私も事前に手に入れた資料で「?????」・・・・また新語誕生か?!と思ったので、インターネットで調べたところ「課題の共有と情報交換、交流の場」ということだけわかりました。実際にどんな風に運営されていく会議(?)なのでしょうか?議員がしゃしゃり出るような場ではなさそうですが、せめて傍聴くらいはしたいなと思っています。

 やはり議員からは「よくわからない横文字を使うとわかりにくい」との指摘がなされていました。「ラウンドテーブル」と初めて耳にした人のほとんどは「円いテーブル」「円卓会議なの?」という程度はわかっても、イメージ掴めないでしょうね。ラウンドテーブルに参加する人をいかに集めるのでしょうか?広報宣伝にも着目してみたいと考えます。


 さて、夕刻より、パルテノン多摩の評議会がありました。来年度の事業方針やざっくりとした予算案が示され、説明を受けました。評議会といっても、相変わらずのことですが、活発な意見交換はなく・・・・評議員それぞれが自らの立場でただ発言する(財団側に意見を申し述べたり、要望する)だけに終始してしまいました。評議会の活性化こそ第一の課題ではないかとすら思えてくるほどです。理事会はどんな雰囲気なのでしょうね?評議会と同様に「シャンシャン」で終了してしまうような会議なのでしょうか?
 ところで、今日は11月からパルテノン多摩のエグゼクティブマネジャーとして就任された非常勤の方の紹介がありました。地元の企業に長年勤められ、さまざまな経験を積まれているかただとか。パルテノン多摩が民間企業経験者の視点をさらに入れていきたいという意気込みは高く評価するものです。但し、せっかくの人材を生かせるような職場風土が必須です。どんなに腕のいい人物の登用したとしても、「死に体」になってしまう場合も往々にあるといわれているので。とりあえず今後に期待!

 それにしても「エグゼクティブマネージャー」というのも、とっても長ったらしくて一般市民にはわかりにくいかもしれない。(かく言う私も未だにどう説明していいのかがよくわかずにいる。一体どんな役回りでお仕事をなさっているのだろうか・・・・?)

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2007年12月12日

12月定例会 総務常任委員会

 委員会の初日です。今回は議案数もそれほど多くありません。今日の総務常任委員会では組織の変更に伴って提案される条例、そして職員の給与を改正する条例(2件)でした。

 やはり、組織変更に関連して提案された条例については「6月定例会で既に組織変更が決定しているからと言って、『仕方がない』とは認め難い。」との意見で反対をしたのが共産党会派の議員でした。昨日のブログでも書いたのですが、「決まったことだから」と安易に賛成すべきではないのかもしれませんね。ここは会派で十分議論しなければならないと考えています。ただし、反対したからと言って大勢に影響がないことだけは確か。


 職員の給与については「職員組合との妥結」のもとで提案されている内容で、給与表を見直すものです。毎年10月に発表される東京都人事委員会の勧告に基づいて対応していると説明がありました。概要としては下記の通り。

○職員給与が民間従業員給与を上回る公民較差(△309円、△0.07%)を是正
   ・ 地域手当の支給割合の引上げ(13%→14.5%)に伴う引下げ分と合わせて、給料月額を引下げ
○ 初任給付近を据置き、若年層・若手管理職層の引下げ抑制
   ・ 昇給カーブのフラット化を推進
   ・ 初任給付近(0.0%)~高齢層(△1.7%)
○ 特別給(賞与)を0.05月引上げ(4.45月→4.50月)

 これについては最終的には全会一致で「可決すべき」となったものの、かなり厳しい指摘や意見も出されていました。特に組合との団体交渉については市民にもっとオープンにすべきであるとの意見(→団体交渉の公表(公開)をしていく方向は考えているもののどのように出来るのか検討中)、給与支給については人事評価、業績評価と連動させるべき(→その方向で交渉中らしい)、それから公務員の「わたり」と言われる慣行についても早急な見直しをすべき(→多摩市では「特別昇格制」になっていて「わたり」ではない。との説明だったが、実質「わたり」とさほど内容が変わらないらしい。そのことを質した議長はとても憤っていた。)・・・・そして「公務員叩き」「公務員攻撃」がされている状況を疑問視する意見などが出されました。

 管理職試験を受けないまま勤続し続けた場合には月額約43万円まで給与が上がるようです。管理職でなければ残業をすることで手取り収入が増え、それにより管理職よりも高い月給をもらっている職員がいるのは問題だとの指摘がありましたが、それについては「残業命令を出す管理職(課長)の責任」というのが答弁でした。


 議案審査が終了後は協議会(議案審査とは別に行われ、行政からの報告事項やたまには議員同士の意見交換も行われる=議事進行には関係ないことなので『休憩中』になる)。その中で、学校跡地施設の旧南落合小学校跡地に「特色ある教育施設の誘致」を実施していきたいとの方向が示されました。「特色ある教育施設」っていまいち私には不明だったりしますが・・・・・。とりあえず教育施設を誘致したいと言うことのようでした。
 
 
 学校跡地も含めた公共施設については「維持コストを考えるのならば、資産の売却も含め縮小を考えるべき」・・・・今日はそんな意見が私の手元に届きました。議会としても将来を見据えての判断と決断を下していかねばならないのでしょうね。大所高所から検討を重ね、結論を出していきたいものです。

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2007年11月19日

12月定例会の議案説明

 師走が迫り、ますます寒くなった一日でした。午後から市長より定例会前の説明を受けました。

 「別に人気取りとか、点数稼ぎではない。」という前置きのもと、都市計画税の税率改正の話がありました。税率は条例上(多摩市都市計画税条例)では100分の0.3と規定されていますが、ここ15年間は100分の0.23に軽減してきました。それをさらに100分の0.21に引き下げると言うのが提案内容です。それによる減収は約1億7千万円になるそうです。

 都市計画税は使途が限られていること、そして税収については厳格に運用することが求められているそうです。今後、都市計画税を充当する事業の見通しやらを立てたとしても100分の0.23の税率により市民の方に負担をいただくと毎年約1億円前後収入のほうが多くなってしまうとのこと。つまり余ってしまうと言うことですね。「厳格なる運用」をするという立場(国や東京都からも求められているらしい)からすると余剰分を基金に積んで将来への備えにしにくい状況があるとの話でした。色々と勘案すると当面は税率を100分の0.21でもやっていけると判断し(市長は5年から10年はやっていけると発言していました。)、また必要であれば税率を引き上げすることを考えていきたいとの方針が示されました。
 15年ぶりの税率引き下げ・・・・都内26市の中では武蔵野市、府中市の100分の0.2についで3番目に都市計画税の税率が低い自治体になりました。ちなみに今までの3番目は100分の0.22の三鷹市。


 あとは来年4月から指定管理者制度に移行する予定の総合福祉センター・温水プールと八ヶ岳少年自然の家について、それぞれ事業者の選定が終わったようです。総合福祉センター・温水プールについては2事業者から応募があり、八ヶ岳少年自然の家には1団体からの応募があり決定に至ったとの説明がありましたが、1団体からの申請しかなくてもそこに決定するのですね。


 ところで、その他報告事項でびっくりしたのは来月から「(仮称)犯罪のない安全安心まちづくり条例」制定のパブリックコメントを実施するとの話。条例文を実際に見ていないと判断できませんが、今まで多摩市は条例の制定には積極姿勢を示していなかったはずだけれど・・・・?
 そして、第68回国民体育大会で多摩市はサッカーとハンドボール競技の会場になっているようですが、先般、その準備のために主催者側の方々が多摩市内の施設を見学にいらしたとか。
 その結果、サッカーの会場として使用する陸上競技場について
・控え室を増やす
・フユシバにして欲しい
・駐車場を増やす
・練習場も必要
 という要望があり、同じくハンドボールの会場として使用する総合体育館については
・床の張替え
・照度の確保(今は暗いらしい・・・)
・電光掲示板の設置
 という要望があったとの話。私は多摩市の身の丈にあわない施設に改善・改良を加えないで欲しいと思いますね。改善改良するときには多額に財政援助をもらえたとしても、結局のところ長い目で見れば、メンテナンス費用は多摩市が負担するようになるわけですし。多摩市のみならず、そういう施設が全国各地にたくさんあるはずで、国民体育大会の開催の仕方・・・考え直すべきと思います。今後のことを考えると、気が重くなる話のように感じるのは私だけ?
 受け入れについては12月中に検討をし、最終的には3月中に開催決定をする予定とのことでした。

 定例会に向けて一般質問の準備も大詰め?って感じですね。9月定例会で指摘をした「来年度以降の多摩NPOセンター事業」について、その後どうなっているのかを確認しなければならないかも。とりあえずお茶を濁して終わり・・・という風にはされたくないので。

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2007年11月09日

教育長との意見交換

 今日は民主党TAMAで教育長との意見交換をしました。10月から就任されて一ヶ月あまり。多摩市の印象などを伺いながら、私たちの考えていることをお伝えしました。さすが、小学校の教員、校長先生を経験なさっているなあと感じさせるのは、ご自身の豊かな経験談が会話に出てくるところ。それが事務系公務員出身であった前教育長との違いになるのでしょうね。

 さて、多摩市の印象・・・・についてですが「話に聞いていたよりも、非常に落ち着いて教育環境が安定していました。」ということでした。どうやら・・・多摩市に限らず、多摩地域というのは都内23区に比べて‘遅れている’というイメージが一般的に言われているようですね。教育だけに限ったことではないようですが、都内23区のほうが先進的なイメージがあるのは不思議なことですが、いずれにしても好感を持って多摩市の教育環境を捉えていただけたのは良かったです。
 あとは、、、校庭が広くて緑が多いこと、学校に限らず公共施設が立派なことも多摩市に来られて驚いたことなんだそうです。それから、全体の財政規模に比して子どもたちにとても手厚く予算が手当てされていることを感じたそうです。

 ところで、私たちの会派は学校選択制については見直していくべきではないかと言う基本的な考え方を持っているのですが、教育長は学校選択制に対しては肯定的に捉えていらっしゃるようでした。選択するというのは「主権者としての市民が決める」という考え方に基づくことだとの話をされていました。確かにその発想はとても大事なことだと思います。でも、私はどの地域に住んでいても同じように学べる環境があること、「公教育の平等性」が優先されるべきだと感じています。わざわざ「選択」する必要もないのでは?と思っています。この考え方は古臭いのでしょうか?考えてみたいとは思います。選択肢が広がることは豊かであると思っているので。


 就任して1ヶ月あまりでは、まだまだ全体を把握するまでにも至らないのは誰しも同じ。教育長のカラーを出すまでにはまだ時間がかかりそうですが、12月定例会では教育長の持っているビジョンなどを尋ねる一般質問をしてみたいと考えています。 

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2007年11月08日

視察報告~議会運営委員会

 昨日から1泊2日で議会運営委員会の視察でした。視察先は三重県の伊賀市。忍者の町ですね。伊賀市役所の最寄り駅には忍者の人形が何体も飾られていて・・・・・観光のための雰囲気づくりかもしれませんが、正直・・・昼間は笑えても、夜暗くなるとその側を一人では通過するのは怖いと感じさせれました(という人形でした)。 

 さて、早速に視察の報告ですが、伊賀市議会では今年の2月に議会基本条例の制定をしています。その経緯についてはだいたいはホームページなどに掲載されているとおりのことですが、やはり視察をしなければ「実は・・・」という部分がわからない。視察では制定時に議長を務められていた安本美栄子議員、そして当時、「議会のあり方検討委員会」の委員長だった本村幸四郎議員から裏話を含めた本音トークをご披露いただきました。
 歯切れのいいトークでかなり盛り上がった視察!私は何と言っても、安本議員からの指摘がぴったりそのままだと思いました。議員は「他に頑張っている人がいると、足を引っ張ろうとする。」という習性があるということ、そして議会基本条例を制定する間際になって・・・・反対する議員の3つの本音がますます明らかになったということ。

 「忙しくなりたくない!勉強したくない!議員同士の違いを見せたくない!」

 議会で市民に向けて報告会をするとなれば準備も含めてのこと・・・・忙しくなりますね、議会での政策討論を活発にするためにはそれなりに議論できる材料を勉強をしなければなりません。そして、議会報告会は議員個々人の後援会に対する報告会とは違い、支持者以外の市民が集まる現場に議員が数名で出かけていくことになりますし、議員のレベルが市民に明らかになることは必至です。そうなれば、当然の如く・・・・・市民に議員一人一人の違いを自然と感じさせることにもつながります。


 ということで、議会基本条例の制定に反対をする議員たちは「まだ、期が熟していない」ということを理由にして慎重審議を求めていたようですね。おそらく「議員同士の違いを見せたくない!」というのが一番の本音だと私は思っています。後援会のメンバーに頭数を揃え、それなりに後援会に顔向けをした活動をしていたら選挙で当選することが十分に可能というのが地方選挙の現状とも言われていますが、後援会以外の方々にもしっかりと議会活動を伝えていかねばならないとなれば、ますます問われるのは議員個々人の姿勢でしょうね。 

 なので、安本議員曰く「みんなが(以前よりは)勉強するようになった。」のだそうです。


 ちなみに伊賀市では市町村合併という事実が一つの契機になり議会の改革機運を高めていったようです。市町村合併では在任特例を適用し、議員数が一時膨らみ、議員報酬は最も高い水準に合わせられるという事態も起こります。伊賀市でも一時的にはそのような状況があり、政務調査費の問題なども含めて議論があったようです。さらに、市町村合併とともに各地域地区に住民協議会が設置され、そこに与えられた権限が強化されることで、議会はますます骨抜きにされるのではないかとの危機感もあったとか。そんなこんなで「このままでいいのか!市議会!」という安本議員の音頭によって市議会改革が本格的に始動しました。

 伊賀市議会では議長選のときに各候補者が所信表明をするそうですが、その方針の一つに含まれていたのが「議会基本条例」ということでは、やはりキーマンは「議長」になるのでしょうか?!


 議長はやっぱり・・・・ただの議事進行の司会者ではない!!そうあっては困る!!!のですね。きちんと議会を引っ張っていけるリーダーで牽引役を担うことが求められるのですね。安本議員は、議会基本条例制定のために全ての議員との意見交換をこまめに行い(会派ごと)、本音トークを重ねながら、制定にまでこぎつけたとの苦労話もなさっていました。


 
 ところで多摩市は?

 「議会基本条例の制定をめざす議会改革特別委員会」が設置されているので、議員それぞれに「議会基本条例」の制定が意識されているとは思います。けれども、制定することによって自分たちの活動をどう変えていかねばならないのかまで深めて考える全体的状況にはなっていません。さてさて、、、、今後の行方はいかに?


 安本議員がご指摘の「議員の3つの本音」の話が思い出されます。そして本村議員が仰っていました。「議員(議会)という職場を変える。議員どうしで自分たちの身の保全を考えることはできるけれど、自らの在り方を変えようとするのは難しいこと。改革には痛みが伴う。」・・・・必ずや抵抗勢力は存在すると言うことになるのでしょうね。「現状維持」が一番楽ちんであることには変わりがないので。

 議会基本条例は議員の在り方そのものを問い直し、議会と市長との関係性を質すアイテムとして不可欠な存在になっていくはずです。この条例を制定し、市民が「議会」を見直す契機にしていきたいものです。その上で、議員定数問題、議員報酬問題、政務調査費の問題全てについて市民的議論を深めることができればいいなと考えているところです。市民が望んでいる議会像をしっかりと捉え、市民のニーズに合致する活動が展開できる議会づくりが目標です!

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2007年09月04日

9月定例会 一般質問2日目

 本日も滞りなく終了。粛々と議事が進み、質問・答弁のやりとりに緊張感があったなと感じる場面はなかったように思います。

 今日は・・・・といえば、とにかく議場のエアコンがききすぎ。寒くて寒くて仕方がないという状況です。暑さのピークの時には、市民の方が「市役所全然クーラーしていないの。暑すぎる。」とおっしゃるくらいだったのに・・・・。議場だけは強力エアコンなのかしら?と思うほどです。座っている位置などによっても涼しさが異なるようで、中には扇子を取り出している方もいらっしゃるのですが、昨日も一日すごく寒くて、今日はその寒さがさらに体に突き刺さる感じで・・・明日は・・・?

 クーラー病になってしまった気がします。寒気に襲われて大変!という感じで、帰宅したらやっぱり微熱がありました。明日は議場の寒さ対策をしなければいけないわ!

 ということで、今日の報告はここまでで終了です。

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2007年09月03日

9月定例会 初日

 定例会スタートしました!いつものように市長の行政報告などがあり、一般質問がスタートしました。

 ・・・私は今日の2番目が発言順だったので、市長の報告と私の前に発言に立った議員さんの一般質問の記憶がほとんどありません。朝からずっと自分の質問内容のおさらいでいっぱいいっぱいでした。


今回の質問は二つ。①「ひまわり教室」の今後の方向と就学支援のあり方についてと②多摩NPOセンターの今後とNPO・市民活動支援について。
 議員一人当たりの発言時間は35分。終わってみてわかったことは、内容を深めて質問をするためには1問が妥当だということ。どうしても今のタイミングで質問したいと考えた2つのことだったのですが、やはり2問というのはちょっと欲張りすぎたなあと思っています。でも、予め・・・・担当者にヒアリングをした感触で①の「ひまわり教室」については、それほど実のある答弁がなさそうだと予想していたので、②のNPOセンターの件に多くの時間を割いたことは正解だったと思います。

先日も書いたとおり・・・

「NPOセンターの問題で一番致命的だったのは、市民協働や市民参画に最も重要な「信頼関係の構築」を大きく後退させるような行政の手続きがあったことだと考えています。「公設備・市民設立・市民運営」という高く掲げた理念は踏襲するとしつつも、行政主導で受託団体の変更を実施してみたり、その後も色々なことが有耶無耶になったままにNPOセンター事業実施要綱を設置してみたり・・・と私にも不可解な状況があります。
 今のNPOセンターの運営云々ではなく、それ以前の問題として行政の透明性を欠き、市民への説明不足を指摘せざるを得ず今に至っていることそのものが問題なのです。」

 そして、過去の議会において、この手続きの不備を是正する意味も込めて・・・

「多摩NPOセンターのあり方については改めて初心に戻るといいますか、このあり方を含めてやはり5年たった段階でいま一度市民の方と交えて話し合いをして、そういう中で次のステップになるだろうというふうに考えております。そういう意味では、18年度、市民の方を交えた中で検討していきたいというふうに考えております。」

 との答弁をしているにも関らず、「市民との議論のテーブル」を設置してこなかったことが問題になっています。

 はっきり言って、この局面に来てNPOセンターの問題に関する発言をしなければならないというのは不本意なこと。今日の質問では答弁内容に沿った着実なる取組みがなされていないことを指摘しただけの話です。
 今日の質問を経て、早速に(答弁では「今年度中に」とのことだったが)「議論の場」をも設置してもらいたいと思います。速やかに設置しなければいけない必要性については理解してもらえるように質問したつもりなので。
 明日から?というのは難しいかもしれませんが、今後の行方をしっかり見守りつつ・・・・不十分さがあればまたまたフォローするための質問を繰り返さねば。


 「ひまわり教室」のことについても、今日の段階では「検討中」ということで、具体的なところは「現在、詰めているところ」なんだそう。
 これに関しても、常に部長の答弁が「詰めているところ。」というままで変化がほとんどないのは一体どういうことなのでしょう?

 ところで、一般質問の発言者席は市長の目の前の場所にあるのですが、部長が答弁に立とうとしているところに市長が小声で「自信を持って」と頷いていたのが今日一番の印象に残ったことでした。

 多摩市の場合、たいていの答弁は市長ではなく部長が行い、最終兵器、最後の切り札として市長が答弁に立つという役割分担があるようです。個人的な想像に過ぎませんが、私は部長任せにされても困る部分までをも答弁させられているとしたら「自信」もなにも・・・・発言を委ねられる方も困惑するでしょうね。

 いずれにせよ、答弁をするのば部長かもしれないけれど、その発言内容にすべての責任を負っているのは市長。市長が常に「動じない」という姿勢さえあればいいのではないか?なんて思いつつ・・・・私までも部長が答弁に立つたびに「自信を持って」という囁きを耳の奥で何度も響かせてしまいました・・・・。
 

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2007年08月29日

女性議員ネットワーク会議

 年1回開催されるという民主党の女性議員ネットワーク会議に参加しました。今日と明日の日程でプログラムされているのですが、明日はあいにく議会運営委員会があるので参加できません。なおかつ、明日は引き続きで、民主党地方議員フォーラム研修会も開催されることになっていますが、そちらもキャンセル。

 一般質問が9月定例会の初日ということもあり、答弁原稿の執筆に追われている(かどうかはわかりませんが、何はともあれ準備に忙しい)担当部署の方が「一度事前のお話を・・・・」ということで、ヒアリングをしてくださるそうなのです。ヒアリングというか意見交換という位置づけですね。


 さて、女性議員ネットワーク会議では全国各地から党所属(推薦)の議員さんがたが集合します。それはそれはある種きらびやかな世界でした。私としては同世代で女性議員をしている数名の友人ができたことはとても心強いことです。

 結婚や出産という人生の選択肢が今後待ち構えているのが私たちの若い世代だとすれば・・・・例えば議員は非常勤特別職であり、産前産後休暇がないことをどう考えるのか、、、、等など・・・・共通の課題解決を目指していくことができますね。そしてまた働きながら子育てをするということの大変さについても「女性ならでは」の思いや悩みが常にあるのではないかと思います。人のつながりで仕事が支えられていく部分はとても大きいと考えているので、ただ挨拶をするだけではなく、中味のある議論のできる仲間づくりをしていきたいものです。


 ところで、多摩市の場合は女性議員もめずらしい存在ではないですし・・・・民主党TAMA、改革ゆいの会、ネット無所属の会については男性議員は一人でそれ以外はすべて女性!というメンバー構成。両手に花?・・・とってもフェミニストな男性ぞろい?
 都市部だと女性が議員になることに疑問の声はあまり聞こえてこないのかもしれませんが、地域によっても事情はさまざま。そして、まだまだ女性議員がゼロという議会もあるようです。女性の華やかさにかける議会を変えていく!女性議員ゼロ議会をなくしていくためには民主党としても女性の人材育成と候補者の擁立、その後の支援が必要になってきます。今日のネットワーク会議の取組みの一つです。
 

 民主党にはWS基金「Water&Seed/種と水」というものもあることを初めて知りました。女性の政治参加を進めていくための仕組みです。これを活用したいと思ってくれるような人を増やすことが必要ですね。今日の話し合いでも「民主党は女性からの人気がさえない・・・」ということがさかんに言われていました。

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2007年08月21日

地方議会の改革が地方分権につながる。

 昨日に続き、全国若手市議会議員の会の研修会に参加をしました。講師は栗山町議会の事務局長の中尾修さん。これまでもお会いしてお話を伺ったことはありますが、講師という立場で話をされたのを聞いたのは初めてだったので新鮮でした。

 議会改革を進めていくためにはリーダーシップのとれる議長とそれをしっかりと支えていく腹心としての議会事務局長の力が必要。議長はビジョンを明確に示し、それの裏づけ、情報収集を的確に迅速に行っていく・・・・中尾さんの頭の中にある情報量は半端ないことを垣間見た講演には、何より議会事務局長の力量が問われていることを物語るようでした。

 さて、初日の研修でも、「地方分権をしてもその受け皿が地域にあるかどうかが非常に懸念されている。」ということを指摘され、その上で「地方議会改革」の必要性が高まっていることが主張されていましたが、先般の地方分権改革推進委員会の基本的考え方で「地方が主役の国づくり」ということが明確化された上で「地方政府」という文言が使われたことは非常に画期的なこと受け止めています。

 地方政府において議会はとても重要な位置を占めることは言うまでもありません。その議会をいかに機能させていくのかが問われているということでしょう。首長への「おねだり議会」からの脱皮が問われている・・・・当然のことと思えますが、依然として「おねだり」構造が根深いのが全国どこの自治体でも変わらぬ状況があるようですね。その状況を決していいとは思っていない議員もまた増えていることは事実ですが、議会にこびりついて錆びついてしまった伝統?のようなスタイルを一掃することはそう簡単ではありません。

 議会自らの調査権をどこまで発揮していけるのか、そのために議員として何を考え行動すべきなのか・・・現在の状況を誰しもが肯定していない、、、、、、特に同世代の自治体議員たちは党派関係なく、閉塞感のある議会のありようを変えていきたいと思っていることが確認できて、励まされました。やっぱり時々は挫けながらも、でもあきらめずに目指すべき議会をつくっていきたいものです。


 市民も議会とともに多摩市政を考えていきたいと行動しています!
 →参考までにご紹介!「多摩自由大学」発行の多摩じゃーなる。
 ご希望の方はお申し付けください。いくつか私の手元にもあります。

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2007年08月20日

改革派市長。

 今日から2日間の予定で全国若手市議会議員の会の研修会に参加します。会長をやっていた市川市議の高橋亮平さんは議員になる前々からの知人なので、その縁もあり参加することにしました。
 生活者ネットワークに所属していたときとの一番の違いは、情報収集をしたり、「志」を持ち活動をしている仲間どうしのネットワークを広げるために「自分で」動いていけること。生活者ネットワークの運動に支えられてきたことを実感しながら、今はゼロから自分自身の議員活動を開拓していける面白さを感じています。

 さて、今日の研修会は前我孫子市長の福嶋浩彦さん、前犬山市長の石田芳弘さんらのお話を伺うことができました。市長という立場ながら、いかに二元代表制を機能させていくのかを考えたリーダーシップで改革にも取り組んできたのだなあという印象でした。
 
 福嶋さんからは、市議会の議会事務局の市民からの相談・苦情窓口などを設置する提案をして否決されたという話を伺いました。議員が個々に市民の要望を取り集めるのではなく、議会としての「対応」を考えるためのアイデアなんだけど・・・残念でしたということです。
 市長が議会のあり方に関することまで手出し口出しをし、あっさりと否決されてしまったことは理解するのですが(越権行為とかいわれそうですよね)、「市長への窓口」だけではなく「市議会への窓口」として設置するアイデアは斬新です。

 また、福嶋さんは市長時代、12回の予算提案をしているそうですが(って12年間市長を務められたということ)、原案通りに可決されたことは一度もないとのこと。予算委員会では、議員が行政執行部に質疑をした後に議員同士で議論をする場があるそうです。その場で質疑・答弁内容を踏まえながら、市長に修正箇所の提示→それに基づいて市長は原案訂正を行う(もちろん議会から提示されたすべての事項を受け入れるわけではないようですが)・・・・という流れで予算の決定が行われていたとの話です。ずいぶんと我孫子市議会は先進的な感じ・・・というのは印象だけかもしれませんが、議会から修正や訂正があることは「いいこと」と受け止められる市長ってすばらしいです。

 「根回し」なんてしない。市長は議会に提案をしたところから、議論が始まる。そこから市民にオープンになる。

 この信念で貫いてきた(もちろん、それだけではいかなかった面もあるのかなと思いますが)ことがよくわかるようなエピソードなどを聞き、多摩市とは随分と異なる風景なのだなあと思いました。 議会からの修正などを避けて通りたいと、事前に調整に駆け回る・・・という風景がないわけですから。
 議会で修正などを行うことなどを市政の混乱と指摘する人などもいらっしゃいますが、我孫子市がそれほどに混乱をしているということは耳にしたことがありません。実際にどんな議会運営が実施されているのか現場にいる議員さんにお会いしてお話を伺う機会をつくりたいと考えます。

 
 明日のプログラムは北海道栗山町議会事務局長の中尾修さんの講義と参加者の意見交換会。栗山町は議会基本条例のことで一躍有名になりましたが、条例制定後一年を経過したこともあり、「その後の状況」を伺えることを楽しみにしています。

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2007年08月17日

出会って学ぶ。

 今週はニュースをポスティングしたり、知り合いの方にお会いをしたり・・・して過ごしました。いろいろと最近感じていることなどお話を伺うのですが、団塊の世代の方々の退職問題、あわせて年金への不安、将来の生活設計のこと、、、心配の声を多く聞きます。そして、目先の問題だけにとらわれず、もっと先を見て判断してほしいという注文をいただいたり。市民の方にお会いをして学ぶことがたくさん。「若いんだからって言うのは通用しないからね!」と励ましていただきました。

 
 ところで、こんなページを見つけました。感覚的にやってみて、、、、私の結果についてはあえて書かないことにします。

 ★民主党TAMAの議会前懇談会のおしらせ★
 8月26日(日)午後2時より  場所は関戸公民館和室です。→創作室に変更しました。
 主催:民主フォーラムTAMA
 みなさまのご参加お待ちしています。9月定例会に提出が予定されている議案の情報などお知らせするとともに意見交換を行う予定です。
 

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2007年08月07日

公共施設は多すぎる?!

 実質、第1回目の「ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会」が開催されました。

 「一体、何をどこから議論をすればいいのかしら?」

 正直、委員長も頭を悩ましながら、議論を進めていかなければならない状況にて・・・・今日の会議ではまずは行政内部での検討状況の報告とそれについての質疑応答、そして最後に委員会の今後についてフリーディスカッションをするという流れで進んでいました。ちなみに私は傍聴をしていましたが、この委員会の運営は相当大変になりそうだと思いながら議論を見つめていました。


 現状報告では多摩市には約270の公共施設が存在していること。そのうち117の施設を対象にして資産管理計画を作成中で、計画の素案によると今後10年間では約112億円が必要だと見込まれていることがわかりました。
 説明によると、行財政診断白書作成時からの評価と同じく、多摩市の公共施設は同レベルの自治体に比べて高い水準での整備が行われていると言うことで、量的(数)にみれば多く、整備水準(質)的にもグレードが高い⇒「身の丈にあったレベル」にまでにする必要性が示唆されていたと思います。この「身の丈にあったレベル」というものの議論が実はとても難しく、現存する施設の廃止も含めて物議を醸し出しながら結論を見出していかねばならないはずです。

 そのために今回の特別委員会が設置されていると理解をしていますが、「現存する施設の廃止」議論を踏みこんでできるまでに至るのかどうか・・・・・・議員もさまざまな利害関係を持ち活動をしているのでかなりの覚悟が求められる議論の場になることが予測されます。。。。。もし、そんな議論が展開されるとすれば議会や議員の活性化が期待できそうですね。


 でも、実際にはそこまでの議論にはいかない模様です。特別委員会において「公共施設のあり方」という根本的な議論をするというよりは、行政が作成中のストックマネジメント計画に対する意見を付しながら、計画内容の加筆修正などをしていく流れにて進んでいきそうです。委員の中には根本の議論をしなければならないと主張する意見もあったのですが(私も同感)、残念ながら、少数派・・・・・まずは「行政の叩き台をベースに」という考えが優先されていくようです。淡々粛々とした議論が進んでいきそうですね。
 もちろん、淡々粛々かもしれませんが議論のあり方によっては・・・・・・議員どうしのシビアな意見交換もしていけるのだと考えます。

 公共施設については「多すぎる」ということが指摘されています。それは、学校の跡地施設も含めてのことですが維持管理費用も考慮することはもちろんのこと、今後多摩市が充実していかねばならない福祉・教育その他などの対策も考えていくならば、どうしても整理縮小は考えていかねばならないということだと理解しています。

 利用している人がいる限りでは「多すぎる」とも言えないし、必要な施設と判断できるということも一つの考え方とは思います。私自身は必ずしも利用者の人数だけが基準になり必要云々の判断はできないものの、「今ある全ての施設を今後も維持をしていくためには」という発想で考えることはできないと思っています。かつては必要だと判断された施設も時代とともにその役割を終えてもいい施設もあるはずです。(そこを議論することがこの委員会の役割ではないか?と私は思っていました。)

 ・・・・・何せ、整理縮小のみならず、少なくともコミュニティセンターについては新たに1館(唐木田)増やすことになっていて、今後も必要に応じて造り続けていくという姿勢には現在方針変更なさそうなので。
 
 「公共施設は多すぎる?!」・・・・みなさまのご意見お寄せ下さい!

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2007年07月04日

6月定例会~最終日

 市長から提案されたすべての議案が「基本的には」可決されました。(「基本的には」というのは市長の弁です。)

 会派で大問題になっていた「組織改正条例」についてですが、結局は会派にて見解を分かつこととなりました。やはり施行日を延期しただけの修正案に賛成することは後々後悔しそうなので。結果的には賛成多数で修正案・原案ともに可決しました。
 会派で見解をまとめることができなかったのは残念なことですが、勇み足で?なぜか民主党が修正案の提案者になっていたことについても納得ができず。これはただの内輪もめに過ぎませんが、会派内で議論を尽くしながらやっていくという基本中の基本を再確認した一日にもなりました。


 今日はその他、「エコプラザ多摩」廃プラスチック施設の見直しを求める趣旨の2件の陳情の採決もありましたが、結果は不採択(多分見間違えてなければ16名)。まずは設備本格稼働前の試験運転に向けて進んでいくと思います。私は試験運転で実施を予定している調査が重要になると思っていて、そこで得られた情報を適切に公表してもらいたいと考えています。
 まさか、、、多摩市に限っては、そんなことが起きないと考えていますが、時たま「不都合な情報」が長年にわたり隠されていたという報道もあります。どのような情報が得られたとしても発表すべきで、その情報をもとに今後の対策も考えていく気構えが必要不可欠。もちろん万が一の場合の稼働停止は言わずもがなです。

 終わってみればあっさり。


 ちなみに、未だに何を議論するのかがよくわからない「ストック・マネージメント(資産管理)と公共施設の配置の在り方について」特別委員会が設置されました。多摩市の場合には費用弁償(本会議や委員会に出席した議員に支払われる会議出席手当。一日一人1万円なんてところもある)がすでに廃止されているので、特別委員会を設置して、無駄に経費を発生させていると非難されることは免れると思いますが・・・・。

 財政逼迫の要因とも指摘されている市の規模に見合わない公共施設の見直し議論は必要でしょう。議員が知恵を絞ることも必要ですね。それでも、「特別委員会を設置する目的がよくわからない」とささやく人も少なくありません。

 ・・・・って私もその一人です。議会運営委員会のメンバーなので特別委員会設置の提案者の一人に名前を連ねているのですが「総務常任委員会と建設環境常任委員会の総意で決まったこと」と説明されていたので、わざわざ異議?設置に対する疑問は唱えなかったものの、設置する目的と意義がよくわかっていません。


 とりあえず特別委員会は12名で構成されることになり委員長は自民党の藤原正範氏、副委員長は改革ゆいの会から加藤松夫氏に決定しました。(私は委員ではありません。)傍聴をしながら、特別委員会での議論に学び、公共施設のあり方について考えを深めていくこととなりそうです。

 改選後の初の議会も淡々、粛々と。そして改選後だからと新たな取り組みにも着手・・・・というところでしょうか。
 ちなみに定例会が終了してしまうと、閉会中に開催される委員会などの予定をお知らせする場がありません。今、私が把握しているだけの日程は下記のとおりです。議会日程を随時お知らせするような場が必要ですね。(議会改革事項?!)

○7月11日(水) 議会運営委員会
○7月25日(水) 総務常任委員会 (副市長二人制に反対する陳情)
○8月1日(水) 文教常任委員会(貝取・豊ヶ丘地域の小学校統廃合に関する陳情 13:00~)
○8月7日(火) ス・公特別委員会

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2007年07月02日

6月定例会~議会運営委員会

 明後日が最終日です。それに向けての日程確認など行いました。あわせて議員研修会、議会運営委員会の視察、議会改革のこと等でも意見交換をしました。全員一致で合議制の会議は進めるのがなかなか大変で、結論を出すまでには時間がかかります。変に「協調性」が問われ、さまざま思惑が交錯する場面が多々ある雰囲気は決して居心地いいものではありません。異空間であることは確かです(って議会そのものが異空間なのかもしれませんけれど)。
 つねに・・・どこかで磁石のN極とS極を向き合せた時のような・・・・いつでも‘逆向きの力’がくすぶっているわけですから。当然といえば当然ですね。多種多様な人たちが集まっている市議会なので合議制が容易く進むほうがおかしいかもしれません。


 それにしても、合議制というのは時に物事を進めていく時の ‘弊害’になることもあると思います。今日は議会改革をどう進めていくのかについて意見交換をしましたが、概ねどの会派も「特別委員会など」の議会運営委員会とは別の場所で議論を進めるのが望ましいとの方向だったにも関わらず、1会派だけが「議会運営委員会でやるべし。議会運営委員会でできない理由がわからない。」との主張だったために議論をまとめることが出来ず、結論持ち越し。

 ・・・・・少数者の意見も大事にする必要はあると思いますが、「議会改革」の必要性はほぼ全員が認めているわけです。その進め方だけの意見の食い違いです。その場の雰囲気や議論の様子にて歩調をあわせてくれてもいいのに・・・・と思いましたが、それはなかなか難しいコトなのかもしれませんね。そもそも、議会運営委員会に出席しているメンバーは各会派の代表なので、そう簡単に自身の一存で「会派の主張」を変更することはできないでしょうから。それでも優先するべきは「議会改革」であるので、次回の会議には一歩前進の結論に至ることを願うばかりです。


 というわけで、議会運営委員会で「議会改革」を論じようとすると「合議制」が壁になり、議論が進んでいるようで実は進んでいなかった・・・・・みたいな状況になりかねないのです。今までもずっとそうでした。
 「議会改革」は進めてこなかったわけではないのです。ただ、、、、、さまざまに意見交換はされても「合議制」が「結論」をだすことを阻止してきたのですね。そして、全会一致ができなかったので「従来どおり」「従前どおり」となってきた側面は多いにあるのです。
 

 そこで私は別の場を設定するほうが望ましいだろうと考えています。もちろん、何でも多数決で結論付けるというわけではありませんが、最終的にどうするのかという局面で「決めなければいけない」という場合、、、、「合議制」に限る必要はないでしょう。みんなが「決めたいのに決められない。」という状況に貶められることほど情けなく辛いものはありません。


 それにしても、「議会改革」と一言で言っても・・・・その内容をとう捉えているのかからも意見交換の作業が必要になりそうです。各人が千差万別の意見とイメージを抱いていると思われるので。


 「昔ムカシ・・・あるところに‘小さなおうち’が一軒ありました」


 とみなさんそれぞれ‘小さなおうち’のイメージが異なるのと同じ具合です。これからの意見交換からしても楽しみですね。「議会改革って議員それぞれの自己改革ですよね~。」ってどこかで聞いたことがありますが、私もその言葉は冗談っぽくって真実味に溢れているのではないかと感じています。

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2007年06月28日

6月定例会~文教常任委員会

 今日の議題は学校統廃合に伴う条例の変更、アクアブルー多摩と八ヶ岳少年自然の家に指定管理者を導入するための条例変更でした。

 学校統廃合の件は、竜ヶ峰小学校と多摩第二小学校の統合で校舎が存続校?(名前が残る)となり、豊ヶ丘中学校と貝取中学校の統合にて青陵中学校の新設となることを正式に決定するものです。これについては「小規模校」を廃止する方針である「学校一定規模適正配置」(小規模校は廃止・でも大規模校については何ら触れられていない)に基づいているもので、手続き的には審議会や地域懇談会などを経て、最終的には教育委員会での決定に結びついているものです。
 私自身はそもそも大規模校に対する言及がなされていない方針そのものへの疑問もありますが、それはさておき、今回の統廃合の件には賛成しました。結果的には1小学校、1中学校と数が減るわけで、それだけ学校予算にも余裕が生まれることになりますね。そのお金がどう使われるのかが問われるでしょうね。
 学校の統合は子どもたちの心に不安定させてしまう場合も少なくないらしく、統合した学校にはカウンセラーを置いて子どもたちの相談にのれるような体制づくりもしていきたいと考えているとの話でした。学校統廃合に伴う一定期間のカウンセラーの配置について東京都が人件費の補助をする制度があるとのことでした。(それだけ東京都も学校統廃合を推進しているということですよね?!)

 上記の問題については・・・学校統廃合のスケジュールについても教育委員会の目算通り。しかし、今後は揉めそうな様相を呈しています。現在、第2期として小学校の統廃合問題を話あっている貝取、豊ヶ丘地域。先週末に審議会における地域懇談会が開催されました。審議会の素案では、貝取、豊ヶ丘の地域を南北2エリアに分断し、南は豊ヶ丘中学校校舎を活用、北は北豊ヶ丘小学校校舎を活用するというもの。「貝取地域には小学校が無くなってしまう!!!」ということで、今、巷?では大問題化しています。

 そもそも、豊ヶ丘中学校を小学校校舎として転用すること自体・・・・余分な経費もかかることになる点で疑問ですが、貝取地域から小学校をなくすと言うことを「地域の人たちでの話合いの結果」を根拠としすんなりと受け入れていいものかどうか。もちろん、地域での決定は優先されるべきとは思うものの、もう少し慎重に全体的なまちづくりのビジョンを描いた上で考えねばならない気がしています。なので、仮にこの素案の内容のまま決定したならば、大変な状況になっていくでしょうね。議会でも議論が紛糾しそうです。貝取・豊ヶ丘小学校統廃合問題から目が離せなくなりました。


 さて、その他指定管理者導入の条例の件も「賛成多数」にて可決しました。6月定例会も明日の代表者会議、来週の議会運営委員会を経て、最終日へ。委員会が終われば一山超えたという感じですね。

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2007年06月27日

6月定例会~建設環境常任委員会

 エコプラザ多摩に関わる陳情2件が審査されました。結果は趣旨採択2名、不採択3名にて「不採択すべき」という結果です。趣旨採択の1名は、廃プラスチック施設は必要ではあるが、近隣住民などとの合意形成には時間を要するというのが理由でした。
 私の会派は建設環境常任委員会にメンバーがいませんので最終日に結論を出すことになりますが、改選前の3月定例会でも同趣旨の陳情が提出されており、その際には「不採択」の立場を示してきました。ただし、建設環境委員会では「審査未了」という結果になり、本会議での議決はありませんでしたが。

 今日の審査は午前11時半から午後6時前までと長丁場。さまざまな質疑応答もありましたが、不燃ごみを収集しているパッカー車の圧縮圧力の話しは印象に残りました。パッカー車はプラスチックその他が混在している不燃ごみを集めますが、車に放りこまれた不燃ごみを圧縮しているというのです。その圧縮圧力は廃プラスチック中間処理施設で圧縮作業をする圧力よりも強い・・・・つまり、もし、廃プラ施設に反対をするならば、不燃ごみの回収も直ちに停止しなければならないだろう・・・・というのが「パッカー車論」でした。理解できるような理解できないような、、、という話しでしたが、確かに不燃ごみは嵩が高いのでパッカー車が圧縮しながら収集しています。けれども、その圧縮圧力と廃プラ施設の圧縮圧力と比較することはできるのかどうか・・・・・。


 ところで、安井先生が最近更新したホームページでもその他プラ圧縮施設のリスクについて書かれていますが、化学物質発生の危険性は指摘されていても定量的な分析ができていない現状では、リスク議論にもならず、不安情報を流してしまうだけという指摘はその通りかもしれませんね。この先生は来月28日に予定されている「化学物質とくらし」をテーマにしたシンポジウムで基調講演をされるそうです。


 委員会で結論が出た後、傍聴にいらしていた方々、エコプラザの一般質問をした住田議員らとしばらく立ち話をしました。住田議員は「予防原則」だとおっしゃっていました。私も予防原則の考え方を全く否定するわけではないのですが、本来は製造する段階で「予防原則」の考え方が優先されなければならないと思います。ごみ処理の段階、プラスチックを廃棄・処分のところで「予防原則」を語ったとしても大量消費・大量廃棄されるプラの問題解決にはつながっていかないのが現実で、自治体レベルで直面させられているごみ問題の範囲内だけで「予防原則」を持ち出しても根本的な解決策が見出せないことに虚しささえ感じます。
 ごみは減らさなければいけない。そして、プラスチック無くしては私たちの生活が語れないことも認識しながらも、プラスチックもなるべく使わないようにしたい・・・でも、「リサイクルするから」とプラスチックごみが増え続ける生活様式が社会全体として追認されてしまうようでは困ります。便利でかわいらしい形も増えてきた強敵ペットボトル!!増え続けています。「リサイクルするからいいの?」って・・・コンビニとかスーパーとか・・・飲料コーナーに行くたびに思ってしまいます。


 私は国レベルからの対策が無ければ、ごみ処理に責任を負わされている自治体の悩みは増幅ばかりだと考えています。今の国レベルでの対策が「容リ法」になるのでしょうか。だとするならば、やはり法律内容に製造者責任により踏みこんでいかねばならないでしょうね。「未来を救って欲しい」そんな気持ちです。 

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2007年06月25日

6月定例会~総務常任委員会

 総務常任委員会を傍聴。話題?になっている市役所の組織改正の議論がありました。最終的には、改正の時期について、市長が提案した10月1日を来年の4月1日とした内容の修正案が賛成多数で可決されました。

 組織のことは市長の専管事項なので、よっぽどのことがない限り・・・議会ではその内容に踏み込んだ修正をすることができないとか。でも、施行日(組織改正の時期)の変更くらいは軽微な修正なので可能なんだそうです。(よくわからないなあ・・・)

 組織改正の理由とは「戦略プラン」をより推進できる体制づくりと説明をされているけれど、「だったら、今のどこが悪いのかを教えて欲しい。」・・・・というよりは、戦略プランは昨年度からスタートしている多摩市の第4次総合計画の後期計画なのだから、スタートにあわせて組織改正すればいい。昨年度といえば市長選もあったので、そのことをちょっとだけ考慮したとて・・・、トップマネジメントを強化するとして戦略プランをよりよく進めることを理由に副市長を二人体制にしたはず。副市長が二人で横の連携体制などにも今まで以上の配慮をしてきたのではなかったの?
 今でも円滑に横の連携がとれていない組織が、組織をいじり改正をしたところでどのくらい横の連携が速やかに行くのかは本当に疑問。

 もし、組織を変えなければ戦略プランが進まないならば、来年の4月の組織改正時期までは何も進まないってこと???市長+副市長2名・・・3名の操縦士がありながら、まだまだ滑走路から飛び立つことのできないジャンボ機って感じ。来年の4月まで(うわっ、あと半年以上もある)に、故障箇所をちゃんと整備をお願いしますと言いたいですね。

 今日の総務委員会を傍聴していた中では「10月1日は早急過ぎる」「職員との意思疎通はできているのか」(もちろん、出来ていますという回答ですよ)という意見が多かったですね。
 「市長の専管事項なのであえて内容については触れない」としながらも、新しい組織体制への注文、疑義は相当にあるらしく、みなさん色々と議論されていました。もちろん、、、、内容について「このとおりでいい」とおっしゃる方もいましたけど。


 私は組織改正の内容に相当不満。ですので賛成はできないと思って考えてきました。修正ができないならしかるべき態度を示すしかないと思ったのですが、施行日の変更は‘軽微な修正’と判断され、その修正案の提案がなぜか同じ会派の篠塚議員だったことにびっくりしました。あとは会派内での議論の問題になるのかもしれませんが、この組織改正には総額で1億円くらいは必要とか言われています。市民は「1億円」もかける価値をどう判断するのでしょうね。私は安いとは思えないです。


 なおかつ、組織改正後の副市長二人の役割分担などは「まだ決まっていない。」というような行政の答弁もあり、ますます不安になりましたけれど・・・・・そこは施行日が先送りされれば解決に至るのかもしれませんね。解決してもらわなければ困ります。


 そうは言っても、環境部が解体されることに私は心底疑問であります。ごみ行政の部分だけが「くらしと文化部」に引越し、残りは「都市環境部」に行くことになりました。多摩市の家庭系ごみの有料化は「環境行政」の一貫として語られてきたはずなのに、正直・・・・実はそうではなかったのかもしれない・・・・と本音を疑っています。本気で疑ってます。今回の組織改正の内容からは、環境行政が後退するとしか思えません。これまで地球の温暖化や二酸化炭素の削減という自治体が行動せねばならない自覚を語り、ごみ有料化=ごみ減量としてきた多摩市でしたが、それはどうやら・・・・・・・・(私の勘違い?)。
 横の連携があるので、組織は変更しても環境行政を推進していくことには変りが無いそうですが、「名は体を表す」ってあながち信用できないものではないと思っているので。


 そもそも、今でも上手くいっていない横の連携は、組織の問題ではなく職員の意識や、職員の仕事のスタイルにこそ原因があるわけで、組織をちょっとだけいじっただけでどうにかなるものではない=つまりは、今のままでより上手く行く方法を考えるほうがいいのではないか?と私は思っています。
 ・・・・それに・・・先にも書きましたけれど、トップマネジメントの強化は横の連携をよりスムーズに進めるためでした。

 ですので、トップマネジメントもそんなに上手くは機能していないということかもしれないので、組織体制をよりよくしたのであれば、副市長は一人に減らしても十分に対応していけるのかもしれませんね。より今までよりも柔軟に動ける組織になるみたいですから。そういう意味で前向きに捉えてみることもいいのかも。
 ちなみに、本日の委員会・・・といえば、副市長二人に反対する陳情が提出されていましたが、この陳情は「継続」となりました。


 明日は厚生産業常任委員会です。

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2007年06月22日

6月定例会~補正予算・条例提案

 今回の補正予算は一般会計は貝取・豊ヶ丘中学校改め青陵中学校開校に向けた工事費用と国民健康保険の専決処分について。両者とも数名が質疑をした後、全員で可決。

 その後、かなり判断が難しいよな・・・と思っていた「契約議決」案件の提案。先般の朝日新聞でも「多摩前市議親族企業・落札率99.5%」と記事が掲載されていたことに関連するものです。質疑では談合の疑いを指摘する議員もありましたが、私は談合があったかなかったかということは証拠も無くてわからない・・・・行政はルールに則って粛々と手続きを進めてきて瑕疵はないと判断できる・・・・とは思いました。
 しかし・・・・市議会議員選挙終了直後に「一身上の都合」として辞職をし、その翌日に親族企業(二親等以内)が入札に参加を表明したことへの遺憾の意を表明すべきだと感じました。
 
 議員が辞職をすることは「権利」(地方自治法126条)なので、「正当な理由」がない限りは拒むことができないとの判例なっています。当時、議員から提出された辞職願に対し、議長だけで判断することができない(議員の任期は残り1週間ほどであることを考えれば、議長の一存では決めがたいだろう)とのことで代表者会議を招集し議論はしました。結局・・・拒否することの正当性が存在しなければ、認めざるを得ない(辞職を認めなかったことで訴訟になっているケースもある)とのことになりました。(当然ながら、なぜ突然辞意を表明するのか等など憶測は飛んでいましたけど)

 そんなこんなで・・・既に引退表明をなさっていたことは承知の上ですが、残りあと1週間ほどの任期を放棄してしまうことは不思議というか、私はおかしいと思います。そして辞職をした翌日の出来事・・・・考えれば考えるほど疑心暗鬼になってしまいます。


 「契約議決」とだけ考えたなら、反対する理由はないのかもしれません。その判断のもとで今回は賛成多数で可決されました。私は迷いましたが、賛成することができませんでした。とても悩みました。契約議決そのものだけを見て判断するとしたらどこにもおかしなところはない・・・・という意見にも納得するものだからです。
 
 反対の態度を示したことについて「それはおかしい。」と言われもしましたし、感情論で判断しているとも指摘されました。
 確かに・・・・入札に参加をし、たまたま落札してしまったために問題が表面化したのかもしれませんね。けれども、その‘たまたま’であったとしても、辞職した翌日から入札参加をしているということがわかった以上、それに対してすんなりと認めていいのかどうか。。。
 おそらく、賛否に限らず、すべての議員が同じような思いを抱いていたのではないでしょうか。それでも、表面的には「おかしなところ」は見当たらず、行政の手続きにも間違いはありません。本来なら、全員賛成で通過する案件であったことは確かです。


 今でも、自分自身の判断については考えさせられるものです。反対したことへの後悔とかではないですが。しかし、多摩市議会では平成10年の3月に「公共事業の請負契約等で市議会議員の関与を排除する決議」をしています。それによると「議員本人および配偶者の二親等内の経営する企業並びに議員が実質的な支配力を持つと思われる企業等は多摩市との請負契約などに関わる契約対象とならない。」ということを確認しています。既にお辞めになった方・・・・辞めてまで後味の悪さを残さなくてもいいのに。「立つ鳥あとを濁さず」

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2007年06月21日

6月定例会~一般質問5日目

 今日で一般質問は終了。一番最後に順番が回ってきたのですが、最後というのはあんまり好きではないですね。発言順が来る前に待ちくたびれる感じで。

 とかく今回の一般質問でとり上げた「発達障害者支援・特別支援教育」の問題は2005年12月の定例会でとりあげた問題と全く同じと言っても過言ではなく、前回の質問の一番最後で市長から「発達障がいのお子さんに対する支援チームの話が今後の進め方の体制の中にありますけれども、発達障害支援チームのようなものを設置しながら、あわせて核となる教育センターのところのキーパーソン、それから、先ほどの福祉のほうの、一元的にどこが窓口になるかということについても、仕組みとして確立しながら、人としてのスキルアップも努力していきたいと考えます。」と答弁をもらっているけれど、はっきり言って、‘一元的にどこかが窓口になるということが仕組みとして確立していない’という一点だけでも、市長の努力の成果を問う必要があるはずなので、そのことにだけでも取り組む姿勢を再度明確にしてもらいたいと考えていました。

 ということでしたが、・・・・私が通告を出し、市長の答弁書作成にあたっての協議にて新たに「キーパーソン」となるような人材を配置することに決めたらしい・・・と風の便りで聞いたので?!


 新たに人材を配置する・・・と言っても?????が多いので、質問前の事前情報収集として「その人はどんな人であるのか等など・・・」現場のことを把握している担当職員に詳細を尋ねたてみたのですが「えっ、そうなんですか。そこまではまだ話が伝わっていません。」という始末。そんな状況について、私としては「俄仕立て(じゃないのかもしれないけれど)で決定、確定してくれたこと。」にこれ幸いだと受けとめた次第ですが、前回の質問の市長の威勢の良い発言を考えると、‘1年半’というのはかかりすぎだと感じます。何せ、市長は「スピーディに時代の変化に対応して」を経営方針にしているので。

 もちろん、これまでもいろいろと協議や議論を重ねてきたのかもしれませんけれど、少なくとも私が質問の通告書を提出した段階では‘スーパーバイザー的な新たなキーパーソン配置’までは「確定してなかった事項」なはずです。
 質問を出すということは、それだけ市役所内部の議論を活性化させるという意味でも大事なことだと改めて確認しました。一応・・・今日の質問でどういう人の登用を考えているのかも尋ねておきましたが、もちろん「発達障害に関しては専門性のある人」とのことでした。
 ただ、私が思うことは、「外から新たに人材を探す前に、現在の職員の中からふさわしい人がいるかもしれないと探すべき」ということ。私にとっても伏魔殿な市役所。せっかくの専門性も、行政組織なるものの壁にて十分に発揮しきらない場合も多いのでは?そして、よっぽどのバックアップがなければ浮いてしまうのでは?。・・・人にもよるのかもしれませんが、私が知っている限りでの民間人登用は(色々な意味で)成功しているとは思えないので。「人材登用については慎重にお願いします!」


 
 ・・・再質問のネタ切れにならないようにと手広い質問事項を通告していたのですが、結局は再質問事項を絞りこんで・・・・私が今回最も大事だと考えたのは「新たなキーパーソン」などの設置と3歳児健診から就学児健診までの子どもたちへのフォロー(発達障害には早期発見、早期支援が必要と言われています。これは決して、子どもたちにレッテルを貼るということではありません。)、それから療育機関である「ひまわり教室」の改革。後者については・・・懐かしの行財政診断白書(すでに過去のもの?!)の重点改革事項になっておきながら、それに相応しい体制にもなっておらず「改革の意欲が感じられない」と言うことで大評判。白書では、行政自らが課題分析したにもかかわらず、そのことが全く解決されていないことを改めて認識すべきということですね。平成21年4月からは教育センター(改革進行中?)に移転することが決定しているので、遅くても移転同時にリ・スタートできる体制をつくるべきでしょう。

 現市長鳴り物入りで作成した白書ですから、それに対する処方箋を示し、問題解決する責任はあるはずですから・・・・。財政的な不安も工夫をすれば乗り越えられるという認識も披露してもらったので、確実に前進してもらわなければ。


 私としては着実に進んでいることを確認するために、今日の積み残しの再質問もあるので、9月議会でも引き続きこの問題をとり上げるかな。。。とか考えたりしています。

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2007年06月20日

6月定例会~一般質問4日目

 今日は傍聴者の多い一日でした。加えて、質問者がすべて女性議員でした。多摩市議会は女性議員が10名。都内でも女性比率を誇っています。会派別で見たならば、一つの会派だけは女性がいませんけど。

 というわけで、明日が質問です。まだ言うことが全部まとまりきっておりませんので報告を書いている場合ではないのかもしれませんが、明日の一番最後・・・・というのがいたずらに「余裕」だと勘違いさせているのかもしれません。


 ところで、今回の一般質問は新しく議員になった方の質問で「どんなことが飛び出してくるのだろう!」という楽しみがあり、比較的眠気と戦わずにすんでいるように思っています。今日も2名の方が質問をされていましたが、初めて質問をした際に、とかく「答弁にまどわされることなく、わからなかったらわからないで言いたいことだけ喋る」ということをアドバイスしてもらっていたことを思い出しました。


 今日の質問では、またさらなる学校予算の問題が飛び出しました。かなり地域的な話題ですが、それでもミスミス放置はしておけず対応することが必要になると思いました。南鶴牧小学校の校庭のことです。今年度、南鶴牧小学校ではまたまた運動会が中止になったそうです。それも、3年連続で運動会は中止とか・・・・。そして、今年度の場合には前日の‘雨’のために中止となり、同日予定されていたほかの小学校の運動会は開催されたにも関わらず、南鶴牧小学校だけは開催できなかったとの話です。理由は校庭の水はけが悪いからです。
 教育委員会はもちろん「それは子どもたちの教育環境にとっても望ましい状態ではないので善処したい。」との答弁でしたが、来年にでも予算確保ができるのかどうか・・・・。その方は東京都では「校庭の芝生化」を進めていて、そちらの補助金を利用したらどうかとまで提案をされていました。ホームページを読んだ限りでの私の理解ですが、このプロジェクトはどちらかと言えば「みどりの少ない都内地域」と対象としていそう・・・・都内に比べれば、多摩市は今でも「みどり」が多い地域で「みどり」の拠点にもなっているとも言える・・・・と考えてしまったのですが、その議員の話によると「全額に近いぐらいの補助がある」という話でしたので、上手く東京都と交渉ができればいいですよね。


 とかく・・・・教育予算、それも学校の建替え等ハード面での整備費が膨大にかかることがいよいよ明らかにされてきたと思います。そのためにどうやって費用を捻出するのか。これは確実に私たち市民の問題なってきます。先を考えると悲観的にもなる・・・・・けれど、、、、そうも言ってはいられないですね。子どもたちの未来があるので。
 明日の質問は「子どもHAPPY化計画」・・・と思いながら発言したいと考えています。

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2007年06月19日

6月定例会~一般質問3日目

 今日の質問で痛感させられたこと・・・・それは、市長に答弁がもらえるかどうか・・・もしくは副市長に答弁がもらえるかどうかは「議員の質問の‘質’による」ということです。自治体によっては、市長がほとんどの議員の質問について答弁するような議会もあるようですが、多摩市の場合はほとんどの場合は部長が答弁をします。市長に答弁を求めても、部長が出る場合が多い・・・・と私は感じていますが、それはさておき、いずれにしても市長が答弁に立つ時には「議員の質問の水準がハイレベル!」ってことなのかもしれない!!

 そう思ってハッとさせられました。

 というのも、「市長や副市長がもっと答弁に立ってもいいのではないか。」という質問について、正確にどんな答弁であったのかまで一字一句をメモしたわけではありませんが、「時と場合による。」・・・そして「質問内容による。」ということで回答をした副市長は・・・・「議員さんの質問の‘質’を高めて欲しい・・・・!」なんて言いたげでした。なので、これから質問をする発言者にとってはちょっとプレッシャーですね。緊張・・・・。


 ところで、今日の質問で今後の教育予算に関することや、子どもたちの学校環境づくりに対する方針を問うものがありました。教育予算についてはその試算のあり方についても内容が十分に精査されていないことが明らか。それでも来年度以降で施設整備などに50億円は必要と見ているようです。とかく今後の動向を見つつ、必要最小限にて対応を図るということなのでしょうね。
 今のところ、大きなもの?としては多摩第一小学校の建替えの後で多摩第二小学校の建替えに着手するようですが、その間、統廃合になった学校のメンテナンスなども行わねばなりません。いかほどに財源が必要であるのか・・・いち早く示してもらいたいものですね。気になったことは、今後建替え等については市民参加のワークショップで実施をしていくとのことですが、市民が参加をすると「あらゆる観点からの要望もりだくさん」になってしまい対応ができなくなってしまう恐れがあり、事前に「このくらいの予算規模」というものを示した上でプランづくりをしていくということでした。

 市民参加をすることに異論はないのですが、問題は「なぜ市民参加をしていきたいのか」という目的の明確化と、そのために必要な市民参加のあり方を考えることだと思います。必要なことは建物に対する市民の意見以上に、今後の「学校」というものに対する地域の考え方、「地域参加型で支えていく学校とは?」・・・・今後のコミュニティスクールの可能性も含めこまれるのかもしれませんね。学校がもっと地域に開かれていく必要があり、地域の人材が学校教育でいかされるような仕組みをつくっていくことだと思っていて、実はそれは学校の建替え云々に関わらず、実現可能なことであるはずです。
 ただ、建替えというものを一つのきっかけにして、地域立学校が実現しやすくなるのかもしれませんし、地域の人たちが学校に関わりやすくなるのかもしれませんが、いずれにしても「建替え」がなければできないということではありません。

 それを踏まえれば・・・・「市民のワークショップでどんなことを議論してもらいたいのか?」・・・それは建物のしつらえですか?という議論が、ワークショップの前段にて必要になる気がしています。何しろ現実を踏まえて‘夢’をつくる必要もあるので、残念ながら多摩第一小学校で実施したのと全く同じようなワークショップを成立することには難しさが伴うような気がします。何よりも・・・・「なぜ、市民参加を!」という点の明確化は必要です。

 それにしても、今後の統廃合の方針にも暗雲が立ち込めていて、次回以降の統廃合地域として上げられている東愛宕、西愛宕小学校の地域は・・・統廃合しても「小規模校」の状況が変わらないとの指摘がされていました。さらに今回の統廃合方針は「小規模化」については言及するものですが、いわゆる児童数がうなぎのぼりな「マンモス校」は対象外としていることも明らかになりました。小規模校にメリット・デメリットがあるならば、大規模校にもメリット・デメリットってあると思いますが、「『大規模校』は議論しません。」というような頑なな姿勢の教育委員会でした。


 文教委員会に所属していることもあり、教育分野についてはかなり重点的に視点を向けていきたいと考えています。今後の学校整備も含めて、学校教育内容もあわせて議論が深めていけるように勉強しなければ・・・・・とかく行政の職員は勤勉ですので。教育に関して情報があれば、そしてまた参考になるような事例があればどしどしお寄せいただきたいと思います。

 

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2007年06月18日

6月定例会~一般質問2日目

 予定どおりに2日目です。明日は4番目の発言者の方がご家族に不幸があったために出席できないこととなり、順番が繰り上がることとなりました。(でも、明日の発言者だけが4名になるだけで、明後日以降の予定には影響はありません。)

 さて今日といえば、何と言っても・・・・目についたのは行政側の答弁姿勢が失礼過ぎるということ。市長に対し「ご飯を食べましたか?」と尋ねているのに、副市長が「食べました。」と応ずるような具合にです。・・・そのくらいのことは市長がさっさかと出てきて答えてほしいものです。(そんな場面を目にする私のほうが腹立たしくなります。)


 それ以上に、連光寺小学校の教室不足問題を取り上げた議員に対する答弁は誠意のかけらすら感じないと思いました。その議員さんは、過去にも何度も同様の問題を質問されているのですが、前進がほとんど見られないというよりか・・・・驚いたのは、答弁者側が「同じ議員の同じ観点」での以前の質問・答弁のやりとり(議事録)に目を通していないということ。それだけ、答弁者側の人事がコロコロと変わっている証拠なのかもしれませんね。
 議会には何の継続性もないのかもしれませんが、少なくとも行政には継続性があるはず。質問されている内容については、質問者が別の人であれ、内容が同じことであれば絶えず、継続されているものと考えます。今回の場合は同一議員さん、前回、前々回、前々々回・・・・ともう5回目の質問とのことでした。以前よりは今回・・・と言う風に少しでも前進の見られる答弁があればと期待をするのも当然。発言者の議員が憤慨していた気持ちには同調するものです。

 しかも、連光寺小学校の周辺状況を考えれば、教室不足になる恐れは十分に想定内にも関わらず、それに適切なる対応が行われてこなかったことも事実と言っても言いすぎではないかも・・・・・。
 連光寺小学校の教室不足については、また別の議員さんも取りあげるようですが・・・・議員の立ち位置(市長との距離?!)によって、「答弁内容がまさか変わらないよなあ。」と思ってしまいます。


 ところで、多摩市は教育予算では他市に遜色無い、見劣りのしない内容になっているとのことでした。確かに図書館司書の配置やピアティーチャーの配置などの学校予算では随分と努力をしているとは思います。ただ「人」にお金がかかっている分、いわゆる物品購入などなどの経費的な面での学校予算は結構厳しいとも聞いていますが。「お金の使い方」になるのでしょうね。ちなみに今年度は教育予算が大幅アップしているようにも見えますが、よくよく内容を点検してみれば学校予算増の牽引役は「施設整備費」であり、多摩第一小学校の建替え、多摩第三小学校の耐震工事、給食センターの改修工事であること・・・ここは要チェックです。
 ・・・・今後も、多摩第二小学校の問題、統廃合した学校の整備費など等ハードな面だけでどこにお金がかかるのか・・・・私の頭の中に思い浮かべてみてもキリが無くなりそう。そのあたりのことを教育委員会は長期計画を持っているのかどうか・・・・そして、企画政策部の財政担当はそのあたりの将来計画を持っているのかどうか・・・・・。(ハードの整備などについては学校に限らずの問題ですし。)示されているとは言い難いのが状況です。「今のところ戦略プランの終わる平成22年度までは予定があります。」というので精一杯。・・・と考えていると何となく将来に悲観的になってしまう・・・・。
 明日はそんなことも含めた学校づくりに関する質問もありますし、どんな答弁がかえってくるのか楽しみにしたいと思っています。

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2007年06月15日

6月定例会スタート!

 今日から定例会が始まりました。改選後の議会でしたが、何となく緊張感に欠けるような雰囲気だった気もします。市長行政報告の後に早速、一般質問となりました。新しく議員になられた方の質問には応援の方が多数傍聴に来られていました。

 さて、今日の質問で、旧公団賃貸住宅の空家問題が指摘されていましたが、豊ヶ丘6丁目などは328戸中107戸の空き室があるそうです。ところが旧公団では空き室は30戸というカウントになっているとか。何やら「空き家の定義」(誰が決めたのかわからないが旧公団=都市機構の定義?)というものがあるらしく、そこに照らし合せれば30戸なのだそうです。私(ごくごく普通の認識を持っていると考えるが)の考える「空き室」と都市機構の「空き室」の定義に随分と齟齬がありそうなので、一度、都市機構の方にレクチャーをしてもらう必要がありそうです。

 それにしても空き室問題は深刻です。これは前々から指摘されていることですが、所有者の都市機構も大幅な家賃引き下げをし、‘まち’の再生に寄与するような対策をとってくれる姿勢も見えず・・・・ますます‘スラム化’で悪循環となっている気がします。
 都市機構は「都市再生機構」という名称なのですが、「名称が不釣合いすぎないですか?」と思えてなりません。少なくとも私がこの間、ニュータウン問題を考える中では未利用地の処分の問題、賃貸住宅の問題など「ニュータウン再構築」とか「ニュータウン再生」という内容として、「都市再生機構」に相応しいと思えるようなプロジェクトが見当たらないことは残念なことです。もしかしたら私の視野が狭いのかもしれませんが・・・・。もっと東京全体、全国へと目を向ければ‘立派’なプロジェクトも手がけているのかも。とは言え、、国策で建設してきた多摩ニュータウンの「都市再生」はある意味で、都市機構の仕事の柱なってもおかしくないはずです・・・・。

 でも、‘まち’の再生ではなくこれまでに抱いている私の印象からは自分たちの組織の存続と再生のための多摩ニュータウンの活用と感じずにはいられない場面が多かったように思います。今後、都市再生機構の名前に相応しいお仕事がなされるよう期待したいものです。そんな秘策が眠っていればいいのですが・・・・。

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2007年05月31日

あっというまの1ヶ月でした。

 明日から6月です。今日の天気はちょっとひどかったですね。毎日が瞬く間に過ぎていきます。「瞬く間に過ぎていく」=「一つ一つの物事にゆっくりと向かっていない自分がいる・・・・」と私は考えているので、気持ちに余裕を持てるように心がけしたいものです。

 今日はギリギリセーフで今月号のほうれんそうをポスティングして、そのあとは一般質問の原稿作成、夜は民主党TAMAでの会議でした。7月末には参議院選挙も控えていますし、その準備も必要。それ以上に先般の市議会議員選挙でお示しをしたマニフェストを具体的に進めていくための話合いをしました。

 これから議会としても‘改革’に取り組んでいくわけですが、それを待つのではなく、自分たち自身が取り組めることを少しでもやっていきたい!ということを3つの約束(公約)に掲げています。
 

①「民主党TAMA議会報告会」の開催・・・定例会前後の休日に開催。議会前には議案説明と意見交換。議会後には議決に至る決定過程などの説明や報告。
 ②「民主党TAMAマニフェスト」への責任・・・少なくとも一年ごとを目安にしながら、内容・進捗状況の検証と報告。
 ③市民立法(条例づくり)への挑戦・・・「(仮称)都市景観条例」の制定を目指し、市民とともに条例づくりに取り組む場をつくる。

 正直、かなり盛りだくさんなので消化しきれるかどうかもちょっぴり不安になるわけですが、それでもできるところから着実に進めることが必要なので当面のスケジュールの決定をしました。

 本来は今度の6月定例会前からの取り組みをするべきなのですが、日程調整などの関係で定例会前報告会については実施を見合わせることとなりました。そのかわりに6月10日日曜日に市内駅前にて遊説を実施します。その場で6月定例会についての事前報告もあわせて行う予定です。(天気が心配。)

 下記に当面のスケジュールを記載します。詳細(場所など)は別途お知らせいたします。いずれも14時から16時まで。
                 
 ★定例会前の報告会〔民主党TAMA市民懇談会〕は・・・・(9月議会)8月26日日曜日/(12月議会)11月25日/(3月議会)2月24日日曜日
 ★定例会後の報告会〔民主党TAMA議会報告会〕は・・・(6月議会)7月29日日曜日/(9月議会)10月14日日曜日/(12月議会)1月14日/(3月議会)未定

 ちなみに・・・それぞれ議員の後援会(私はつくっていませんが)などを動員することはしないことにしています。「人が集まるわけない。」とか言われているのですが、とりあえず何でもTRYしてみないとわからないと思っているところです。取り組みを進めながら、その内容についても充実していければいいですよね。先の予定まで決めていますので、ぜひ、お気軽にお出かけいただければ幸いです。もちろん、この場に参加された方に民主党の活動を強要することは絶対にありません。

 このような活動は「多摩市議会」として実施できることが最も望ましいと考えています。どうしても政党が主催をするということになるとハードルが高くなってしまいます。もし、ちょっぴり政治には関心があって、投票も放棄をしない市民だったとしても・・・・情報は知っていてもなかなか一歩を踏み出せないのではないかと思ったりもします。私がその立場であっても、たぶん参加しにくいと思います。政党が主催するというだけで一歩引いてしまいそうです。


 ですので、本来は議会前・議会後報告会については、「議会」として実施することが私の理想で目標です。幅広い市民の方々が気軽に(気兼ねなく?!)参加できる議会のタウンミーティングみたいなかたちでできるといいなと考えます。議会改革の一貫で取り組むことができるように働きかけをしていきたいです。

 
 ところで「選挙が終わったら、駅前が急に静かになった・・・・」とお声かけ下さった方がいらっしゃいます。私は変わらず毎週月曜日の永山駅でニュース配布をしていますが・・・民主党としての遊説日程を決定しました。

 ★6月10日日曜日 13時~多摩センター/14時~永山/15時~聖蹟桜ヶ丘
 ★6月7日木曜日  7時~聖蹟桜ヶ丘
 ★6月14日木曜日 7時~永山
 ★6月21日木曜日 7時~多摩センター
 ★6月28日木曜日 7時~唐木田

 市民に政治の現場から発信をしていく・・・・そのための活動にももう少し一工夫できたらいいなと考えているのですが、なかなか妙案が思いつきません。ぜひ、「こんな活動してみたらどうか?」とのご提案があればお寄せ下さい!

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2007年05月14日

「マイク忘れてるよ~・・・」

 久しぶりに永山駅での朝遊説でした。今朝から5月号の配布です。実は・・・早朝から足早に急ぐ通勤、通学なさる市民の方々を目の前に私が朝の活動をするのはなぜかを考えるのですが、それはやはり「ほうれんそう」を手渡したいから。
 そこで、いろいろと考えたあげくに、今日からマイクを使用せずに「ほうれんそう」のみを配布するスタイルにと変更することにしてみました。今までの経験から、マイクを使用したほうがニュースレターの受取率が高いのではないか?との意見もあり、確かに・・・マイクを使ったほうが、「気がついてもらいやすい」のかもしれないとも感じるのですが、それでも「朝からマイクはうるさすぎる」とか「朝に演説して一体誰に聞かせるつもりなのか」というご意見もいただいているので、ニュースレターの配布に徹してみてはどうかと考えました。

 というわけで、日常に戻った朝遊説は午前7時を目途にスタートしているのですが、早速・・・・準備をしていたところ・・・・「おっ、マイク忘れてるよ。」とお声をかけてくれた方がいらっしゃり、やはり駅前風景にマイクは欠かせないのかもしれないと感じた次第です。
 でも、マイク無しのやり方で少し続けてみてから、これらの早朝活動スタイルを見つけていきたいと考えます。

 ところで、今日はひょんなことから何か手伝いたい!と申し出してくれた知人と会派の控え室の掃除をしました。何しろ会派の机の上が書類で山積みになっていたので整理整頓をしただけですが、あまりの大量の紙ごみに何とも言いようがない気持ちに陥りました。インターネットの普及はペーパーレスには全く結びついていないことをさらに実感させられました。
 明日はいよいよ臨時議会で、議長などが決定・・・新たな体制がスタートします。どんな人選が進むのでしょうか。私としては「世代交代」を進めることができ、何よりもまず「議会だって変わらなきゃ!」に一歩でも近づける改革を志向できる環境づくりを念頭において人選を考えたいと思っています。

 ・・・・でも、不思議なんです。議会における議長選びなどの選挙では「立候補制」という手法を採用しないのです。「この人がいいな。」と眼中の人を無記名で投票をするのですよね。。。。

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2007年03月29日

任期最後の定例会が終わりました。

 最終日は無難に終わった一日でした。来年度予算は一般会計は1会派を除く賛成多数で可決。特別会計やその他条例については全員一致で可決しました。

 最後の最後、議員定数の削減を求める陳情については6人を除いて、20名が不採択でした。定数削減については市民からの問い合せも多い部分です。議会改革といえば定数の削減が一番はじめに上げられるように思います。私は定数の削減だけら改革だとは思っていませんし、それについてはもっと議論をしていくべきだと思っています。そもそも議員だけで議会改革の議論をしていることの不思議さに気がつくべきだと感じています。市民が望む議会の体制を市民と共に考えていくべきだと思っています。

 今回の陳情に対して不採択の立場を表明した議員も定数削減に真っ向から反対を述べるというよりは、選挙間際に議論をするのではなく、新体制の議会にて時間をかけて考えていくべきだという主張が多数を占めていた気がします。
 私もキャンペーンにも賛同をしていますが、議員だけで考えるのをやめるということを主張したいです。市民と共に議会や議員のあり方(議員報酬のこと等も)を議論するテーブルをまずは設けるべきだと考えています。

 ・・・・今日の議会についてですが、市議会ウオッチングのメンバーの皆さんが最後まで傍聴されていました。そして、とりわけ、来年度予算に対して各会派それぞれが意見討論をするのですが、議員の自己満足で自己アピールにしかなっていない討論内容で長々と討論を述べている状況に苦々しい顔をされていました。時間ばっかりが無駄に過ぎており、議会運営は停滞していて非効率だと感想を述べられていました。


 今日で最後。私は生活保護の「母子加算」が廃止されることに反対を表明する意見書提出を求める陳情に対する討論をして終了しました。母子世帯の問題はこれから私が取り組んで行きたい問題のひとつです。


 それから、すべての議事日程が終了した後、市長から発言があり、エコプラザについては平成20年4月の本格稼働を目途としながらも着工時期については一旦延期をし、市民に対する説明に努めていくとの方針が表明されました。でも具体的にどうやって説明や協議をするのかについては示されなかったので、今後の行方をひとまずは見守っていこうと考えています。

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2007年03月26日

代表者会議

 今週木曜日で3月定例会も終了します。今日は代表者会議がありましたが、確認事項をいくつか議論して終了しました。

 今日の会議には議会におけるパブリックコメントをどうするのかを検討するチームが編成されていたわけですが、2回の研修会などをへて報告書が取り纏めてありました。報告書として一定のまとめはしてありますが、改選後はまた新たなメンバーにて「議会改革プロジェクト」(があるのかないのかはわかりませんが)仕切り直しになりそうです。

 そういえば、今日の会議では改選後の日程まで議論されました。来月22日の投票日の後の日程まで示されたわけですが、「鬼が笑う」という感じがしてなりませんでした。

 今は都知事選挙中なので、さまざま活動には制限がありますが今朝も永山駅でチラシの配布をしました。春めいた暖かさにほっとできる朝はいいですね。

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2007年03月23日

審査未了という結果は。

 建設環境常任委員会が開催され、注目されていたエコプラザに関する陳情が審査されました。結果は「審査未了」。本会議の場での議決までに至らないということとなりました。ちなみに採択1名、趣旨採択2名、不採択2名、継続1名というのが結果でした。

 陳情そのもののに対する議論は午前中に始まったようですが、私が傍聴をしたのは昼休み以降の午後から。委員会室は傍聴者で満員に近い状態だったので、別室にて委員会の議論を聞いていましたが、最終的には陳情に対する結論の違いはあれ、周辺住民に対する説明責任の必要性についてはほぼ全員が同じ認識に立っていたように思います。おそらく市長も委員会での議論を聞いていたはずですが、議会での結論が下されることがなくなったということは、議会判断に拠り所を求められないこととなり、さらに市長の判断が重くなったとも言えるでしょうね。陳情の署名は3万筆以上とのことです。ますます市長の決断力が試されることになったのだと思います。

 とはいえ・・・陳情に対する委員会の判断が「審査未了」になったことに対し、憤りを隠せない様子の市民の方にお会いをしましたが「議会は無責任すぎる。」と言われたことについては返す言葉がありませんでした。無責任とも言えるかもしれませんが、これが議論を尽くした結果だと考えることもできるのかもしれません。

 すでに議員21名の連署にて要望書も提出しています。ともかくも委員会が終了したことを受け、市長が今後の方向性をなるべく早く示すべきであることは確かです。

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2007年03月20日

厚生産業常任委員会でした。

 厚生産業常任委員会がありました。考えてみれば、任期中では最後の委員会でした。議案は2つ。南多摩斎場組合の規約変更(収入役廃止に伴うもの)と学童クラブ条例の改正(第二小学童クラブの新設に伴うもの)でした。
 議案そのものはそれほど込み入った議論はなく、委員会では全会一致で「可決すべきもの」で結論が出ました。

 陳情の審査案件は3つ。中でも、私としては「生活保護の『母子加算』の廃止に反対する国への意見書を求める陳情」は全員で採択をし、意見書を出したかったのですが最終的には採択3名、趣旨採択3名で委員長判断で「採択すべき」とはなったものの、全員一致ルールにより意見書の提出は出来ず・・・。それがとても残念でした。

 確かに、生活保護制度のことについては、「母子加算」だけに特化して廃止に反対する考え方がよく理解できない・・・との立場もわかります。そしてまた、月2万円くらいの母子加算が廃止されてもそれほど生活への影響がないと考える・・・・という考えもあるのかもしれませんが、たかが2万円、されど2万円・・・私は2万円分稼ぎ出すことって本当に大変なことですよね。それに年間で考えれば20万円にもなります。「さほどの生活への影響がないと考える。」というのは違うと思います。
 ただ、生活保護の受給がない母子家庭(してもらえない家庭)の状況と受給している母子家庭に状況を比べた場合、前者の方が厳しい生活を迫られている場合も多く、「不公平感」が生まれていることは事実です。そのことが「母子加算」を廃止する理由のひとつになっているわけですが、それならば生活保護の受給がされない厳しいやりくりを迫られている母子家庭への対応を考えて欲しいものです。

 「母子加算」だけを採り上げて考えるのはいかがなものか?という考え方もわかるわけですが、「母子加算」の廃止を是としてしまえば、母子家庭の生活水準そのものを切り下げることにもつながる気がします。全体的な底上げをしなければいけない。そのためにどういうことを考えているのでしょう。
 就労促進、生活保護からの自立を目指すとは・・・・否定はしませんが、本当に自立できるだけの雇用先があるのかどうかが深刻な課題。そんなに簡単にいかないのが現実です。

 ・・・私はこの問題は女性の雇用環境改善のこととつながる問題だと思っていて、どんなに働く意欲があったとしてもパート・アルバイトでしか就職できない場合が多いという状況の改善が必要だと思っています。母子家庭ではパートの掛け持ちなどをして家計の維持をしている場合もあり、そのことが疲労⇒病気など悪循環に陥ってしまうこともあると聞いています。結局は「働き方」全般の問題になりますよね。母子家庭云々は全く別問題で女性の働き方、そして男性の働き方の見直しが求められるように思っています。

 ところで、今日が最後の委員会。できればすっきりとすべての案件にけりをつけることができたらよかったのですが、「商店街活性化のために、駐車場の存続を求める陳情」については「継続」になりました。「継続」案件となっても、私たちの任期が終了してしまうので実質的には「審査未了」になってしまうのですが、委員会で議論する限り、現段階で議会が何らかの結論づけをしてしまわないほうが望ましいとのことになったからです。


 最後に・・・今日の委員会で改めて思ったことですが、都市再生機構の土地売却は加速している気がします。唐木田の尾根幹線沿いには自動車学校が都内から移転してくるそうですし、多摩センター駅前(モノレール駅そば)のところも売買契約が成立したそうです。・・・・土地の売却については街が活性化するならいいですが、街を荒らすことがないようにだけ祈るのみです。

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2007年03月16日

予算特別委員会 最終日

 一般会計は賛成多数(反対した会派は共産党のみ)で可決。特別会計については全会一致で可決しました。

 今日の教育費はさまざまな観点で質疑がありましたが、教育長は一度も答弁をしなかったことだけが印象に残りました。それにしても全般的に活気のない予算特別委員会だったように思いました。一昨年の3月(平成17年度予算)は否決され、昨年の3月(今年度予算)では修正案も提出され・・・・といつも何かがあったわけですが、今回は厳しい指摘や質疑があったものの、それなりに過ぎてしまい、最後は例年どおりに共産党の組換え動議が提出されたくらいであっけなく終わりました。

 組換え動議を提出するというのはある意味で対案を出すということでは評価できるような気がしますが、その内容は財政調整基金の取り崩しをして、市民サービス需要に応える内容になっていて、結局はその場凌ぎで貯蓄を取り崩しているだけにも見えてしまうところが残念ですね。ズバリそのことを指摘された議員さんがいらっしゃいました。貯蓄を取り崩しての対応をするのであれば、どなたでも提案できるといえば提案できますよね。将来的な展望をどう描くのかがより重要になってくる今、いたずらに行政サービスの拡大につながりかねないことには慎重になるべきと思います。削減できる場所を示さずに支出増になることだけを列挙されてしまうと、支出増部分の内容に同調する部分はあってもなかなか承服することは難しいです。要は全体のバランスの中で見ていかねばならない問題だということです。

 「パフォーマンスでアリバイづくりでの動議だ!」とおっしゃる人もいますが、動議を提出しようと日々の研鑚を積んでいらっしゃるところには敬服します。

 ようやく一段落ですが、来週は火曜日が厚生産業常任委員会になります。それに向けての準備をしなければ・・・・自転車操業的ですね・・・・。(反省)

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2007年03月15日

予算特別委員会 4日目

 いよいよ明日が予算特別委員会の最終日です。今日は衛生費から始まって労働費、商工費、農林業費に土木費、消防費までが終了しました。明日は教育費と特別会計の審議です。すでに発言の持ち時間を消化してしまっている議員さんもいらっしゃいます。


 今日、私は街路灯のことについて質問をしました。というのは、安全・安心のまちづくりの観点から市内にある11,000本ある街路灯のうち、3,900本の街路灯を照度アップさせていくとのことです。ところがそのための予算確保がどうなっているかというと、来年度は160本分しか手当されていないのです。・・・・つまりは、単純計算では3,900÷160=24.375・・・というわけで、もし、来年度ペースでその後も照度アップ計画を進めるとすれば約24年間もかかってしまう計算となります。「まさか!」と思ったので、どうしても質問をしてしまいました。我ながら、とても素朴な質問だと思いました。24年もかけるとは、ずいぶんとのんびりしていますし、来年新しくしたものであっても24年後にはすでに老朽化の領域に仲間入りしそうですよね・・・・。


 何と言っても、市長は「防犯のないまちづくり」を重点施策にしています。そのことに照らし合れば、160本分しか経費として認めていないは少なすぎるのではないか・・・・と思ってしまいます。ちなみに「防犯のないまちづくり」という目標は第4次総合計画後期計画(2006年度から20010年度まで)の戦略プランにも重点項目になっていることを考えても、5年間で達成すべき事項として目標を定めてもよさそうですね。
 担当課(道路交通課)としては「なるべく早く3900本の照度アップをはかりたい。」という意欲はあるようですが、とりあえず来年度は照度アップ計画に初めて着手をするので‘様子見’でもするかのようでした。

 私が「20年以上もかかってしまうはいかがなものか?予算が少なすぎるのではないか」と問題提起をしたところ、財政部門を取り仕切っている部長がスッと立ちあがり「担当課の名誉にもかけて・・・。」との前置きのあと「20年以上もかけてということではなく整備できるようにしていく。」と言うようなニュアンスの回答をして下さったわけですが、必要なところに重点的に財源を手当てしていくというのは至難の技なのかもしれませんね。
 行財政の再構築のときには「スクラップ&ビルド」とか「選択と集中」とか・・・さかんに言われていたわけですが、言うは易し・・・・。もちろん予算額だけで力の入れようが評価されるわけでもないのかもしれませんし、もう少しトータルで考えても言いのかもしれませんが、「防犯のないまちづくり」のために夜道の安全確保に資する「街路灯の整備」とは実に客観的でわかりやすい評価基準にはなりますよね。


  ところで、街路灯にまつわる質疑・意見で非常に実感こもったものを紹介したいと思います。というのは街路灯の照度アップの必要性は感じるけれど、地域の農家の立場からは「夜に明るすぎて、栽培している農産物の成育が悪くなってしまうことがある。」というのです。そういうことにも配慮しながら照度アップ計画を進めて欲しいという要望。これには「なるほど・・・。」と思いますね。答弁としては「その恐れが予測される場合には反射鏡を設置をしながら、照度の調整を図りたい。」ということでした。この実感のある意見により、多摩市内で育っている農産物が救われたこと間違いなし!!

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2007年03月14日

予算特別委員会 3日目

 昨日に引き続き、総務費・民生費・衛生費の途中まで審議が進みました。

 今日の質疑でびっくりしたのですが、ハクビシンが住宅街に侵入して被害が出ているようです。私は長山駅前の雑木林でハクビシンの糞が発見されたのでその存在は知っていましたが、被害が出ていることまでは知らなかったのでちょっと驚きました。ハクビシンは鳥獣捕獲許可を取らなければ捕まえることができないようです。夜行性とのことで、夜中に住宅街にていたずらをするのでしょうか。屋根裏に住みついてしまうこともあるとか?

・・・・もし何かあった場合など(それがハクビシンかどうかを確認せねばなりませんが)行政としても何らかの対応が必要ではないか?との問題提起がありました。確かに必要だと感じました。ハクビシンはとても狂暴なんだそうです。

 
ところで、昨年4月からオープンしている市民活動情報センターですが、今度の4月から「運営委員会」を設置していくとのことです。「市民活動情報センター運営委員会経費」が計上されているので、そこに求める役割を尋ねたのですが、どうやら運営委員会では市民活動情報センターのことのみならず、NPOセンターやボランティアセンターなどとの関係をどうしていくのか?役割分担、役割整理のための議論もする模様です。市民活動全体を促進していくためにどういう体制を構築していくのかについて全体的な議論をすることになるのでしょうか?

議論の必要性は認めるのですが、その場として「市民活動情報センター運営委員会」が相応しいのかどうかは別ではないかと・・・・。
 そうは言っても、別の議論の場を設定する予定もないそうなので、ぜひとも「市民活動情報センター運営委員会」にて有意義な議論を展開して欲しいものです。

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2007年03月13日

予算特別委員会 2日目

 今日は主には歳出・総務費についての質疑でした。いろいろな観点からの質疑が行われたのですが、「同感」と思えるのはパルテノン多摩のことについて。
 パルテノン多摩は現在指定管理者による運営が行われています。けれど、指定管理者になったのは、もともと多摩市が運営委託をしていた財団法人多摩市文化振興財団です。もともとこの財団法人には市職員が出向していて、財団法人とは言っても「市職員が牛耳っている。」と言われることもあるように、仕事の進め方などなどは所謂「お役所仕事」にしか過ぎず、求められる役割を十分に果たしていないのではないかと常に指摘されてきました。しかし、結局のところ指定管理者の選ぶにあたっては諸手続きを経ても「財団法人多摩市文化振興財団」に決定し、議会に提案をされたというのが経緯です。

 指定管理者制度というのはよりよい公の施設の管理運営を目指すために制度設計されたもの。民間活力の導入の流れで立案されたものです(地方自治法)。多摩市が指定管理者制度を導入する場合にも、やはりそこを認識しつつ、パルテノン多摩がもっと市民にとって有意義な存在になるような運営をしてくれる事業者を選ぶ努力をしなければならない・・・というのは言うまでもありません。

 けれど、現状では、ただ単に公の施設について指定管理者制度を導入することになったための変更だけで、どれほど改革が進んでいるのかについても疑問だらけで市民文化の発展に寄与しているようにも感じられないし、それについて市行政が評価基準を設け、適切な評価を下せていないのではないか?等など・・・・厳しい意見が多数出されました。一応はパルテノン多摩の経営改革のために計画を作っているとも聞いていますが、改革の成果と効果がいまいちよくわからないですね。
 改革の効果があるとすれば、おそらく・・・パルテノン多摩に行ったとき「何か、ちょっと変わったよね!」と感じるところがあるような気がするからです。市民からもパルテノン多摩が使いやすくなった等など・・・意見を聞いたこともありません。聞いたことがあるのは苦情のほうが多いです・・・・・。


 ということで、パルテノン多摩受難!ということで乗り越えてほしいものですが、乗り越えられるのかどうかは指定管理者次第。そしてまた市の適切なアドバイスもあるのかもしれませんが、そもそも指定管理者なのだから、そこまで市がアドバイスをするというのも違うように思います。いずれにしても、来年度は20周年を迎えるようで、それにあたってのイベントも考えているそうです。どんなイベントになるのか楽しみですね。

 でも、パルテノン多摩のことを結構批判的に見ながらも、結構いい催しもあるのです。例えば講演会の企画とかは参加者の多い少ないは別としても内容的には優れたものではないか?と私は思っていますが、これは個人の趣味の領域かもしれません・・・・・。

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2007年03月12日

予算特別委員会 1日目

 来年度予算に対して、総括的質疑、そして歳入についての質疑がありました。税制の変更で大幅に収入増となりますが、そのことが市民生活にどう結びついていくのか、市民サービスの向上にどう反映されるのかに問題提起する意見など出されました。

 私は今日は発言するつもりはなかったのですが、他の方の質疑を聞いていて、ふと・・・気になっていたことを思い出しました。市長の考えるトップマネジメントの強化で助役が2名、4月からは副市長2名になるわけですが、それに伴って大幅な組織変更が予定されていました。しかしスリム化を図る組織変更のスケジュールが大幅に遅れています。本来であれば、新年度前の今の時期に整理されていることが望ましいわけですが、どうやら新しい組織については6月定例会での提案が最速だとか・・・。結局、今年10月から新しい体制で動けるようにしていく予定になっているようです。

 どんな組織体制になっていくのかについてまで私は言及しないわけですが、当然ながら組織のスリム化を図るとするならば、管理職・・・とりわけ部長ポストもスリム化が図られて当然です。ところが、3月末で退職をする部長相当職の職員数のことやらを考えはじめると・・・・もしかすると4月の段階では部長相当職に該当する人が増えるのではないか・・・と考えられるのです。

 今は・・・・企画政策部長、総務部長、市民部長、くらしと文化部長、こども青少年部長、健康福祉部長、環境部長、都市づくり部長、生涯学習部長、学校教育部長、議会事務局長、監査事務局長が確か部長ポストだと思います。

 ところが、少なくとも4月から・・・収入役の廃止に伴って新たに設置される会計管理者が部長相当職となる予定なので、現状でも部長ポストがひとつ増えます。
 
 そして、現在の部長級で今年度末退職者は2名。要するに新たに3名が部長級に昇格することとなるわけです。


 ・・・・けど・・・・・今後の部・課の再編によって組織のスリム化を図る、部長ポストを減らすとのことであれば4月に3名を昇格させてしまうと、10月以降に人余り状況になる恐れがあるのです。
 つまり、4月に3名分のポストの空きがあるからといって、すぐにそこに部長ポストへの昇格人事を行ってもいいのでしょうか?というのが私の意見です。


 一体どうなるのか・・・?誰にもわからないようでした。情報を隠しているわけではないとすれば、答弁からは「まだなにも決まっていない。」との状況が明らかになったと言えます。現段階でなにも決まっていないとすれば・・・行政運営そのもののあり方にも不安を増幅させる要因につながらないでしょうか?
 私の意見は・・・他の議員が「助役二人制は市民に全く還元されていない。」の指摘もあったように、その声に応えてほしいということ。つまり、「新たな組織像が明らかになるまでは助役が空席の部長ポストを兼任してはいかがですか?」ということです。

 どういう判断をするのかについてはわかりませんが、人事異動など発表される時期はもうまもなくですね。助役二人制の効能と人件費削減、無駄なく効率の良い税金の使い方という観点で考えてほしいものです。

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2007年03月09日

定例会7日目 補正予算は賛成多数で可決

 昨日に引き続き補正予算の審議。スムーズに議事が進んでいくのかと思ったところで教育費のところで一波乱。

 教育委員会では文部科学省のキャリアウィーク推進地域の指定を受け、中学2年生に3~5日間(連続)の職場体験を実施しています。もともと事業所そのものが少ない多摩市内にて、職場体験を受入れてくれる先を探すのがとても大変だとか・・・・。けれども約170の事業所が中学生の受入に協力をしてくれたそうです。
 さて、教育委員会では職場体験を一層進めていきたいと考えていて、協力してくれた事業所などにステッカーを配布することにし、昨年11月に図案の募集を行いました。そして審査をした結果・・・・大人の作品が選ばれたのでした。

 まず、ここで問題点ひとつ。応募作品は全部で285点。大人が2作品、小・中学生が283作品あったそうです。大人と中学生の作品を同等に審査をしたということ事態・・・疑問になりますね。教育委員会としてはいろいろな人にキャリアウィークのことをPRをしたいとのことで、図案の応募資格を市内の小・中学生及び市内在住・在勤者までに拡大したとの説明でしたが、大人の作品(プロ並)と中学生の作品を同じ俎上で比較をしたというのは・・・・・どう考えればいいのでしょうね。
 子ども主体性とか、子どもたちの気持ちとか、子どもの参画とか・・・・一生懸命書いた子どもたちの気持ちを考えてみると・・・・・それが本当に教育委員会として適切な対応といえるのか疑問です。やっぱり子どもたちの作品から選ぶべきだと思いますし、大人部門と子ども部門に分けるとか、もう少し配慮がほしいところです。

 それからもうひとつ。こちらのほうがより深刻。教育委員会で審査の経緯を聞くと、すべての作品は名前を隠し、応募作品だけを見比べながら優秀作品、最優秀作品へと絞り込んでいったとか。ところが、最優秀作品に選ばれた図案の作者は来月実施される選挙に立候補を予定している人。教育委員会ではそのことを知らなかったというものの、選挙前の非常にデリケートなこの時期・・・・先般、最優秀作品に選ばれた作品がステッカーになったものを片手にした作者の写真入りの新聞記事(毎日新聞)が掲載されていたこと等もあり・・・まるで教育委員会が選挙運動に加担をしているかのようだ・・・との見方もあり・・・・。
 いろいろと話を聞いてみれば、時期的なタイミングがものすごく悪かったのだろうと思えるわけですが、たまたま明日の午前10時から職場体験報告会の開催が予定されていて、その場で最優秀作品等の表彰も行われることがわかったので、尚更のこと・・・・・「教育委員会の見識を問う」という厳しい指摘があったわけです。


 教育委員会は「作者が予定候補者であることを知らなかった。」ということを理由に「ご理解いたいただきたい」という姿勢。ところが・・・・ある女性議員が教育長に対し、「そんなことではご理解できません。」「選挙の宣伝に使われる危惧があることそのものが問題。」と厳しく追及。「ステッカーはもう一度選考をしなおすべき。そして回収すべき。」と非常に強い態度にて発言。その結果・・・・教育長が「回収します。」との決断をくだしました。(普通、こんなことあり得ないと思います。)
 これには議場全体・・・静まりかえったのはもちろんのこと、驚愕したのですが、何せ・・・三浦議員の迫力。彼女にしか教育委員会の姿勢を変えさせることはできなかったと思いました。


 けど、一体回収するにしてもどんな風に理由を述べて、説明をし、頭を下げるのでしょうね。このことがキャリアウィーク推進の足を引っ張らないことを祈るのみ。ステッカー事件は知る人ぞ知る‘まち’の話題になりそうですね。

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2007年03月08日

定例会6日目 補正予算

 今日と明日の2日間で補正予算が議論されます。円滑な議事運営を進め、補正予算の審議と市長の条例提案⇒委員会付託までを終わらせることが決まっています。
 ところで、補正予算等の審議は「質疑」です。「質疑」は「質問」とは違います。自分の意見は述べてもいいのか「質問」でそうではないのが「質疑」なんだそうです。しかし、補正予算の審議の場合には時間制限がないことから・・・ついつい「質問」になりがちです。今日は議長から何度も「この場は『質疑』の場なので協力をするように。」と言われました。

 さて、今日の審議最後に衛生費「資源化センター」に関する質疑が集中しました。安全管理の体制などはもちろんのこと、市長の今後の対応などに提案もありました。市長は着工前に周辺の市民に対し、丁寧な説明をしていく姿勢を示しましたが、今、最も注目されている着工時期については明らかにはしませんでした。議会の中には「スケジュールどおり行くべき」と考えている人もいれば、「臨機応変に対応をするべき」と考えている人もいるようです。今日の質疑に対する回答では、市長は「弾力的に考えていきたい。」と述べるに留まりました。
 
 ところで、安全管理の問題については多摩市のエコプラザはかなり水準が高いレベルの施設になっているようです。先日開催されたはるひ野地区の勉強会にて、招かれた講師がそのようにお話しされたとのこと。勉強会に参加した議員がそのときの発言内容を明らかにしていました。また、「科学論に持ち込んでしまうと反対もあれば賛成もある。大事なことは粘り強く話合いをし、信頼関係を築くことである。」という意見もありました。この意見は住民運動をした経験に基づくもののようでした。確かに科学論争をすれば賛否両論というのはそのとおりかもしれません。

 いずれにせよ「説明をする必要性」については市長も議会もともに認識をしている状況にはあると思います。けれども、今後の対応がどうなるのかは確定がしきらないのが現状といえるでしょう。議会でも23日の建設環境常任委員会で陳情審査が行われます。その審査状況も見つつ、市長の判断がなされるのかもしれません。少なくとも常任委員会以前に着工されるということはないと思いますが、もしそんなことがあったなら、さらに事態は悪化すること間違いありません。

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2007年03月07日

定例会5日目 一般質問

 今日で一般質問が終了しました。印象にとても残った・・・・という質問が少なかったように思いましたが、今日トップバッターの発言者は何と40項目にわたり幅広い質問をしていて、答弁書づくりも大変だったろうなと思いました。

 さて、「予算策定への市民参画」について尋ねる質問の回答の中で、予算書は「金銭で示したまちづくりの設計書」という回答がありました。なるほど・・・と思いました。実際に予算策定そのものに市民参加の手法を取り入れる段階には至っていないものの、目新しいこととしては来年度予算についての「予算編成方針」を公表し、それに対し市民のアンケートを実施したとの経緯はあります。けれども、アンケートを実施した結果・・・どうだったのでしょうね。ホームページでも公表されていないようですし・・・・。

 私にとってはびっくりする取り組みを見つけました。予算の30万円~50万円の範囲を中学生枠として確保し、中学生たちが議論をして使い道を決めるという試みをしようと考えているところがあるというのです。福島県飯舘村での取組みです。実際にどうなったのかは調べてみなければわかりませんが、まちづくりに子どもたちが参加をする取り組みとして画期的ではないでしょうか。
 市町村合併を決める住民投票に未成年の参画を得ている自治体もあるように、子どもの参画の場を広げていくことは未来のまちづくりを担う人材を育てていくことにもつながると思います。子ども時代の経験はやっぱり大きいと思うのです。
 
 でも、自治体の規模が小さければ、それだけ小回りもききますし、「子ども参画」への取組みも浸透しやすいのかもしれませんね。とはいえ、多摩市でも何か新しい取組みができないかなあ・・・と考えています。特に、中学生や高校生の活動の場が少ないという話をよく耳にします。中高生専用で使える児童館とか・・・・これも以前からの懸案事項。杉並区もあるゆう杉並のような取組みができる場所をつくりたいものです。

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2007年03月06日

定例会4日目 一般質問

 「春眠暁を覚えず」という感じの日々が続いています。議会全体がそういう雰囲気が漂ってます。

 今日は多摩市にはどのくらいの「財政調整基金」があったら相応しいと思っているのか?という質問がありました。その質問を聞きながら、思わず自分自身の家計のことも考えてしまいましたが、市長が「多摩市にはまだ基礎体力がある。」として財政のことを語るのですが、私にはあまりそのイメージがよく伝わらないのです。「そもそも基礎体力ってどのくらい?どういうこと?」・・・・というのは、行財政再構築プランが公表されて以来の私の疑問です。

 来年度の予算は税制改正などもあり増収。多摩市は「お金がない!」と緊縮財政で」やってきたのですが、その増収分をどうするのだろう?・・・・・・もし・・・・・・家計で考えてみたら?・・・・・・と思うのですが、思わぬ収入(臨時収入)を得た場合には気前よく使ってしまうこともあれば、とりあえず今のやりくりで間に合うのであれば貯蓄しておこうとする場合もあるでしょう。でも、将来に不安があれば、できる限り貯えておきたいと思うのではないか?と思います。
 でも、多摩市の来年度の予算を見てみると「気前良さ」は感じられますが、将来への不安にどう備えるのかまで伝わったこない予算になっていると感じます。

 結局、財政調整基金の目標は「30億円」ということはわかりました。今年度末の残高見込みは24億5千万円、そして来年度の取り崩しは7億3500万円で積立する額が400万円、来年度末の残高見込みは17億1900万円。もしかすると来年度の取り崩しも予定なので、途中で取り崩さなくてもよくなる状況が出てくるのかもしれませんが・・・・それにしても来年度の積立て額が400万円というのを見て・・・・私は0(ゼロ)がひとつ足りないのではないか?桁が間違っているのではないか?と一瞬思ってしまったというのは言うまでもありません。

 基礎体力のある多摩市ですが、それほど頑丈ではないということなのでしょうね。来年度予算については来週月曜日から審議されます。

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2007年03月05日

定例会3日目 一般質問

 今日も5名から一般質問。その中で子育てに関連して、多摩市立幼稚園の園舎を今後どうしていくのかという質問が数名から出されました。

 結局のところ、新たな施設として本格スタートをするのが2008年4月から。そして、その施設が「認定子ども園」に該当する施設になるのかどうかについては・・・・今後の動向次第というもの。東京都が補助基準を示しているようなのですが、それに該当出来るものなのかどうなのかも含めて検討をしているようです。
 いずれにしても、多摩市では「認定子ども園」の話題が出る前から、同じような考え方で施設活用の検討をしてきたことを主張していたものの、幼稚園と保育園の性格をあわせもつような施設をわざわざ公立にて設置する必要性がどのくらいあるのでしょうか?いまいち私にはその必要性が迫って感じられないのです。
 それよりも、もっと拡充をすべきは子ども家庭支援センター」だと思います。相談員などの人材確保はもちろんのこと、暫定活用となっている学校跡地からの移転などを検討してほしいものです。できれば多摩幼稚園の園舎活用をしてもらいたいと考えます。とかく、子ども家庭支援センターに思うことですが、まずは居心地のいい相談室が欲しいところです。学校の教室を使用せねばならないとの制約があるので、仕方のないこととは思っていますが、カウンセリングルームという場所には広すぎず狭すぎず適度な広さがあるのではないでしょうか。相談者が落ちつける環境づくりが何よりも必要だと思うのですが、正直、今は「ほどよい」空間とは隔たりを感じます。
 子育てなどに悩みを抱えている人が増えており、相談も増加しています。そのことを思うと新たな施設の検討をする前に、支援センターの充実をするほうが有効ではないかと思えてなりません。財源をより重点的に有効に活用するのであれば、ぜひ「子ども家庭支援センター」の充実を!・・・と求めたいものです。

 今後、多摩市立幼稚園の園舎の耐震診断をし、そしてまた新たな活用方策が確定するまでは子育て広場としての開放も考えているようですが、2008年4月以降にどうなっていくのかはどうやら補助金との見合いになるのではないか?というのが今日のやりとりから感じたことでした。

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2007年03月02日

定例会2日目 一般質問

 引退をすでに表明している議員の方が朝一番で発言。28年間の議員生活を振返っての弁。すごい!28年前と言うと私は2歳・・・その頃の記憶はほとんどないなあ・・・と思いながら発言を聞いていたのですが、再質問はせず、後継者にバトンタッチすることもでき、精一杯応援したいとの決意を述べて終わってしまい少し残念。

 今日一番の注目は「エコプラザの廃プラスチック処理について」。もともとは「ダイオキシンの心配はしなくてもいい。」とサーマルリサイクル推進派の議員さんなのですが、この件については多摩市の方針として決定した事項なので進めていくべきとの立場から発言をされていました。とても多くのことを調査されているようですが、有害化学物質は人工のものだけではなく天然にも存在していることや、結局のところは‘致死量’の問題(これはダイオキシンのことについて以前に一般質問をした際にも主張していたことですが)になるわけで、それほど心配するべきものではないとする結論を導き出すものでした。再質問もあまり交わされずに終わった一般質問でしたが、周辺住民に対する説明が行き届いていないとの認識とともに着工前に対応をしていきたいとの方針が改めて示されました。でも、具体的にどのような形で説明をしていくのか等は明らかではありません。

 私が個人的に思うことですが、先日開催された説明会のように大人数になってしまうと意見交換の場することはかなり難しいように感じています。大人数になってしまうと、発言の機会を公平にすることにまずは気を遣わねばならないので、一人の人と<質問・回答>というやりとりを繰り返すことができないところが難点のように思います。
 これは大規模なシンポジウムや大人数での学習会などで質問をした際、一度の回答しかもらえないということと同じかもしれません。もらった回答に対してもさらに疑問を抱いてしまう場合もありますが、更なる質問がもらえず、消化不良感が残ってしまうことが多々あるからです。


 市議会としてもエコプラザでの廃プラスチック圧縮・梱包を全会一致で認めてきた経緯もあり、今後どのように考えていくべきなのか等、議論される場面もあるかもしれません。3月議会はいつにも増して重要な一ヶ月になりそうです。

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2007年03月01日

3月定例会始まる

 3月議会では予算特別委員会も設置され、来年度予算の審議など重要な議会。今回はそれとあわせて、任期満了目前に控えている議員にとっても4年間の活動が総括できる場ではないかと思いながら臨んでいます。

 今日は市長の施政方針演説があり、来年度のまちづくりに向けた意気込み(?)が表明されました。毎年思うのですが、これって市長が自分で作成しているものなんでしょうか?一番最後、「市民の皆さんと対話を重ね、ともに汗を流し、より開かれた地域経営を行い、夢を形にしていきたいと考えています。一足飛びにそのような理想の姿が実現するわけではありませんが、行政も、市民も、それぞれが自分の領域を超えて、相互に響きあいながら変革を重ねることで、住み続けたい多摩市を築くことができるのではないでしょうか。そのような明日を信じて、市議会並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。」と締めくくられていて、これには異論も無く、そのとおりだと思いますが、対話を重ねていくと言うのは相当に難しいことだなあとつくづく感じています。

 今日の質疑は「市民自治」ということ。情報公開や市民参画にこだわり、これまでもさまざまな場面で発言をしてきました。今日の質問は今まで質問してきたことをもう一度振りかえって内容を作ったので、正直、過去に質問したことの繰り返しみたいな点も多くありました。
 「市民と協働でまちづくりを進めていく」というものの、振りかえって色々な取組みを点検してみると、物事が行政主導の傾向が強すぎて、せっかく参加をしたいと思った市民、参画しようと意欲を持ち始めた市民ががっかりしている場面が少なくないのではないかと感じています。そしてまた今まで、市民参画・協働でまちで活躍してきた市民のやる気が低下していると感じられることも多いです。
 現在の仕組みで変更できる点は改めて欲しいと思います。・・・ということで、そこに焦点を当てた質問をしました。
 
 NPOセンター、市民活動情報センター、ボランティアセンターの連携体制をもっと深めてほしいこと。社会福祉協議会で運営しているボランティアセンターは別としても、NPOセンターと市民活動情報センターについては統合を目指すべきだということ。(NPOセンターと市民活動情報センターにそれぞれ600万円ずつ予算を充当しているけれど、1200万円で一つのセンターとして運営をしたほうが上手くいくはず。)
 そしてまた昨年の決算特別委員会でも指摘事項の多かった提案型まちづくり事業補助金については、「公益が認められる事業」であっても収益があがらないものもあり、5年間限度での補助期間が終わってしまったら、その後どうなってしまうのか?ということ。そもそも「公募型」補助金の制度設計に問題があると思うということ。
 何よりも多摩市には「協働推進マニュアル」が存在し、「協働推進会議」が開催されているけれど、それは行政内部だけのものに留まっていること。
 「協働」というのであれば、もっとその内容も含めて、市民と共有できるものが必要。例えば、他市では「協働推進条例」や「協働ルールブック」などを市民と一緒に議論をしながら作成をしている。

 以上にプラスをして、自治基本条例に基づいて設置されている自治推進委員会の今後の方向性や新しい市民参加の手法として注目されている「市民討議会」(プラーヌンクスツェレ)に関しても訪ねてみました。


 まとめていえば一言。「『行政主導』の市民参画を考え直すべき」ということに集約されます。市民協働なのに、安上がり行政のための市民協働だと勘違い、誤解されることはないように進めて欲しい・・・そのためにまだまだ仕組みそのものを見直すことも必要ということです。

 とりあえず、任期最後の一般質問。言いたいこと、伝えたいことは伝えたので、あとは行政がどのように取組んでいくのかウオッチしていきたいと思います。

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2007年01月24日

これまで取組んできたこととか。

 今日はこの4年間の間で取組んできたことなどを振返る意味もあり、トムハウスと南落合小学校跡地をのぞいてきました。

 トムハウスでは「さくらんぼの会」という寝たきりゼロを目指して活動を続けているグループの定例の会合があり、新年初めてということで地域ではおなじみの「寝床の会」による落語と「マジックエコー」さんのマジックショーが行なわれ、その後茶話会に移りました。最後まで参加できればよかったのですが茶話会での交流には加わることはせず、落語やマジックを見ながら、これからの高齢化社会の問題やコミュニティセンターの存在意義などを考えたりしました。

 現在、唐木田地域にもコミュニティセンターが建設される予定で着々と準備が進められていますし、その他にもコミュニティセンターが計画はあっても建設がされていない地域地区も存在します。ハコモノ行政はそろそろ終焉すべしと考えていますが、地域にて住民が集える場所のひとつとして、コミュニティセンターの果たす役割も決して小さいとは言えないはずです。同じように集える場としては、自治会や管理組合の集会所などもありますが、それとコミュニティセンターとの違いなども感じたりしつつ、会場を後にしました。
 そしてまた、寝たきりゼロを目指すという目的で地域にこだわり活動をしている市民グループはいまやなくてはならない存在になっているような気もしました。この会のためにわざわざ車の送迎でやってくる高齢者の方もいました。地味な取組みをコツコツと続けていくことの意味はやっぱり大きいと感じます。


 さてその後、私が足を運んだのは南落合小学校の跡地。先週の土曜日も、当該施設の活用を考える市民ワークショップが開催されたと思うので、その内容についてはいずれヒアリングをしたいと考えていますが、平日何気ない時間に立ち寄ったら・・・・思ったのでのぞいたわけです。驚いたのは「囲碁会場」・・・真剣な眼差しの高齢者が教室にたくさん!みなさん、囲碁の真剣勝負。会場のドアをあけただけで、とてもとても声をかけられる雰囲気ではなく、この場所が地域の活動拠点として今や欠かせない存在になっているような空気だけ感じてきました。
 これからの活用方策ではどのようになっていくのかわかりませんが、ゆったり生活の楽しみと潤いを「囲碁」に求めている地域市民の姿を見れば、同じように活用できる「広場」の必要性を感じずにはいられませんでした。
 学校跡地の活用の問題は、私が総務常任委員会に所属をしていた時に課題になった大きな問題。それに対してどう捉えて考えていくのかについては、再度、他の学校跡地施設の活用状況も見る必要があるなと改めて思いました。


 その他・・・私がこれまでに考えてきたことや議会で話題になったことなどをもう一度見直していきたいなと思っている今日この頃です。

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2007年01月09日

ほうれんそうが50号を迎えました!

 毎月発行して来たニュースレター「ほうれんそう」が今月で50号になりました。そこで今月号は別刷りで特別編集版を作成することになりました。その作業を進めているところです。
 
 「こんな考え方もある。」ということで議員や議会のことを知るための一つのきっかけになればいいなあとの思いで続けてきました。全世帯に配布をするということはほとんど不可能に近いので、住んでいる地域周辺とあとは毎週月曜日に定例化して行なっている駅頭報告で配布をしています。ホームページでも掲載していますが、これについては、まだまだデジタルデバイドの問題も指摘されている中では十分な対応とは言えないと認識しています。・・・・という面ではブログの更新についても、同様ですね。コミュニケーションツールの一つにはなるとは思っていますが、それだけで納得していたらただの自己満足に終わってしまいます。
 「もっと、できることがある。」新しい工夫を考えていきたいと思っている今日この頃です。

 
 最近、お会いした方に「昔よりも随分と内容が濃くなってきたわね。」と声をかけていただきました。私はもちろんのことですが、実は編集人である山口渉さんが裏で多大な苦労を重ねています。彼は現在大学4年生で、4月から社会人になりますが、大学1年生の頃からステイツマンの活動に熱心に関わっきた人物。私が2003年に再選した時からずっと共に活動を続けてきました。もともと新聞部だったそうで、文章チェックなどに厳しい眼を光らせてくれ、読者である市民の立場からアドバイスをもらってきました。私の片腕の一人です!
 というわけで、編集人山口渉が気合を入れて50号別刷り特別編集版の作業を進めていますので、ぜひご期待下さい!

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2006年12月28日

仕事納め

 今日で仕事納めという職場も多いのではないでしょうか?市役所も年内は本日が最終日です。保育園も今日で最終なので、私も本日を仕事納めと決めました。自宅でできる作業は山ほどありますが、子どもがいれば早々できるものではありません。
 まちの雰囲気もだんだんとゆったりしてきた気がします。夕方に多摩センター駅で街頭宣伝をしましたが、何となくのんびりと歩く人が多かったように感じました。
  
 民主党が「格差是正法案」というのを提出するらしい・・・でも、こういう話題は地方議員のところまで詳細な内容や説明がないのが実情。「格差社会」のことは昨日の報告でも少し触れたけれど、現実にどういう問題が起きているのかを掴むことが私にとっては新たな課題。年末年始は新しい活動に向けた充電時間にしたいものです。

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2006年12月21日

12月定例会が終わりました。

 まあまあ無難に定例会が終了しました。すべての案件が可決されました。予め今日提案されることがわかっており事前に説明を受けていた職員の人件費に関わる条例についても、少々厳しい指摘や意見が出たものの最終的には可決されました。委員会で修正案が提出されていた「街づくり条例」については、今日の本会議でも委員会で提案されたのと同じ内容の修正案が出されました。でもこれは否決され、原案どおりに可決されました。

 原案には委員会からの附帯決議がありましたが、こちらも可決されました。
 ちなみに附帯決議の内容は、「①この条例は、社会情勢を踏まえ、必要に応じて見直しを行うこと。②高さ等については、都市計画法による制限を導入することに努めること。③都市計画マスタープランの見直し及び、都市景観条例の制定に努めること。」というものです。

 全体的に自分自身にあてはめて考えてみても、何となく今回の定例会は緊張感が少ないような、あまり活発な議論がなかったような感じがしました。やっぱり「街づくり条例」に関しては、もう少し議論をつくしてもいいのではなかったか・・・・と思いました。この附帯決議がどのように活かされていくのかには注目が必要です。附帯決議がどこまで拘束力や効力を発揮するものなのかを見極めるにもいい事例なりそうです。


 それにしても、あっさり・・・というかあっけなく終わってしまったというのが定例会全体的な感想。だから、「まあまあ無難」という表現がぴったりなのかもしれません。

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2006年12月18日

代表者会議

 明日の議会運営委員会に先立ち代表者会議が行なわれました。案件が少なくあっという間に終わった会議でしたが、意見書(地方自治法第99条 普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。)の調整が主な議題でした。
 代表者会議では「意見書を提出したい」との提案を受け、検討が行なわれます。提案するのはだいたい会派ごとになります。事前に意見書の案文が示されているので、それに基づいて提出するかどうかを決めるわけですが、そう簡単に提出できるものではありません。ここでも全会一致のルールが適用されるので、会派代表者の意見が一致しなければ提出することができないからです。
 会派ごとに見解や立場がさまざまなので意見一致させるのは至難の技と言えます。わかりやすい事例で言えば「BSE問題」や「北朝鮮問題」に関する内容の意見書であれば比較的文章上の工夫にて何とかなる場合が多いですが、例えば「教育基本法改正」に象徴されるような課題、社会保障費の削減や見直しなどに関わる問題点などに関する内容で意見書を提出し、政府などに地方議会としての意見を出すのは難しいのが現実です。


 昨日は今までには珍しく「多摩ニュータウン環境組合管理者」に対する意見書を提出したいと言う提案がありました。「多摩清掃工場「談合」事件の真相解明を求める意見書」の提案でした。意見書にあるように真相解明をする手立てをとることは必要なことで、それを求めていくことは市議会の持つべき姿勢だとは思うわけですが、実は、多摩ニュータウン環境組合には「多摩ニュータウン環境組合議会」がきちんと設置され、そこには多摩市議会からも3名の議員が名を連ねています。この3名は多摩市議会選出の議員として存在していることを考えると、本来はその3名の議員が見解を同じくし「多摩市議会」の意向を伝えることが望ましいと思われます。
 そこで意見書についても他の会派の代表者の方々の意向と一致をすれば提出の方向で考えていきたかったわけですが、結局のところ「真相解明については司法に委ねられている」という理由で「提出不要」との考えもあり、意見書を提出するまでにも至りませんでした。
 この「談合」事件の問題は、新聞では少しだけ記事になっていましたが、市民にもあまり知られていない事実ではないかと思います。


 それから今日は前回開催された代表者会議にて提案があった「(仮称)議会地震等災害対策本部」の設置に関して、今後の方向性が議論されましたが、現実的には残り数ヶ月の議員任期中に議論をまとめるのではなく、来春の選挙後の新体制に引き継いでいくことになりました。
 代表者会議はとても不思議な会議。例えばこの場合でも「議論をまとめていこう」という方向性だけは決めますが、実際に議論し内容を検討するのは議会運営委員会になるようです。つまりは、議会運営委員会の「お目付け役」みたいな存在かもしれませんね。「代表者会議」の役割と意義が‘すっきりと’理解できていない私です。

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2006年12月14日

建設環境常任委員会

 このたびの定例会で最もハードな一日ではなかったか・・・・と思います。建設環境常任委員会で「街づくり条例」についての議論があり、そして、まさに「街づくり条例」の内容にも関わる内容の陳情に関する審査が行なわれました。

 行政が約2年ほどかけて検討してきた「街づくり条例」。その時間の経過と取組みを評価して・・・・?委員会では3時間あまりで「可決すべきもの」という結論。一名の委員から前文を加筆したいとのことで修正案が提出されたのですが、そちらは残念ながら否決。修正案の提出者の意図は、「『街づくり条例』については、高さ制限の問題など十分と言えない箇所もあり、委員会として時間をかけた議論をしてはどうか?」というものだったような気がしたのですが・・・・。その意を汲み取り、そしてまた委員会としてはほとんど議論もされてこなかった「街づくり条例」であることを考えれば、一旦は「継続案件」にして、3月定例会に結論を出す方向性を導くこともできたのではないか?と私は思いました。たぶん、同様な意見を持つ議員もいるはずです。
 少なくとも私たち議員の任期を考えると3月定例会には結論は出さなければならず、それまでの間、「審査を尽くす」という姿勢が求められるような気がしました。今日の委員会では「附帯意見」をつけることで話をまとめる方向のようでしたが、「附帯意見の効力、実効性がいかほどなのか?」・・・私にはいまいち理解できないものがあります。(何となく、「陳情を採択した時の効力はどのくらいあるのか?」ということとも似ているかも。)


 今日は最後まで傍聴できなかったのですが、「委員会の運営をどうしていくのか?」については大きな課題を感じました。
 というのは、朝10時に開会したわけですが、陳情審査を傍聴するために駆けつけた多数の市民がかなりの待ちぼうけだったということです。委員会の日程は通常は条例の審査⇒請願・陳情の審査という順番に進むわけですが、今日のように議論に時間をかけなければならない条例審査がある場合には日程変更をすることが必要だと思います。
 結局、1つ目の陳情の審査が開始したのは午後4時前でした。市民もそれほど暇ではなく、わざわざ足を運んでいること、そしてまた今日は仕事を休んで傍聴に来られた方、子どもを連れて来られていた方もありました。そういう市民の立場を考えた時、議会としての配慮と工夫が必要だと思いました。


 12月定例会も終わりが見えてきました。明日は文教常任委員会です。ちなみに、来週火曜日には議会運営委員会で議員定数削減を求める陳情の審査が行なわれます。

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2006年12月13日

厚生産業常任委員会

 議題が少なかったわりには、審査に時間がかかった一日でした。特に今日一番の議題は法改正に伴って、設置される後期高齢者医療広域連合規約のことについて。

 2008年(平成20年)4月から、後期高齢者(75歳以上)の医療制度が新たな仕組みに変わり、都道府県の単位で広域連合を設置し(もちろん区域内のすべての市町村が加入)、共同して事務処理等行なっていくこととなります。
 広域連合を設置する際には規約が必要になるので、都内すべての自治体議会では「広域連合規約」が審議されているはずです。他の自治体議会ではどのような意見が交わされているのでしょうか?


 さて、この新たな医療制度は「75歳以上の後期高齢者は、その心身の特性や生活実態等を踏まえ、08年度に独立した医療制度を創設する。65~74歳の前期高齢者は、退職者が国民健康保険に大量に加入し、保険者間で医療費の負担に不均衡が生じているため、これを調整する制度を創設する。」ということらしいです。

 
 今更ながら、広域連合の設置について反対を唱えることもできないわけですが、一体どのような制度として運用がなされていくのか等について、まだその実態がよくわかりません。例えば、この広域連合では保健事業も実施することになっていますが、これにどのように取組んでいくのかを質疑しても「国からの指針を待っている状況。」とのことです。
 
 
 広域連合にすることのメリットってどこにあるのか?・・・・それによって、多摩市の事務が軽減されるのかと言えば、決してそう言うわけではなく「保険料徴収」については市町村が責任を負うことになってますし、各種申請書を受付するのは市の窓口。職員の業務量が今よりも激減するとは思えません。
 しかし、市町村に決定権限があるわけではなく、あくまでも広域連合が責任主体になっているので、困ったことの相談ごとやらクレームは設置される予定の「コールセンター」が対応することが考えられているようです。本当は市民に一番身近なところで相談できるほうが便利なはずですが・・・・。

 委員会ではいろいろな観点で質疑が出されましたが、結局わかったことは、今日の段階でも新たな制度はできたものの、それに基づいて設置される広域連合の全貌や今後のことなどが明らかになっているわけではなく、まだまだ決まっていないことの方が多いという事実。2008年4月までに最終的な詰めがなされていくと考えるしかありません。こういうケースに議員としてどう判断をしてけばいいのかは難しいところですが、いずれにしても広域連合規約をつくらなければ前に進めないことだけは確かです。
 最終的に、委員会では「そもそも、この法改正に反対・・・」という立場でこの案件について否決の立場を表明した議員さんが1名。あとはとりあえず広域連合を設置するための規約が必要だという立場で私も含めて可決が5名。これが結論でした。


 それにしても、この新たな制度・・・・市民にわかりやすく説明をし理解を求めていくことの必要性があるとは言え、市レベルでは行政や議員自身が全体像を把握することが正直困難な状況(むしろこれから決まっていく部分も多くある中で把握することができないと言える。)。国の改革の進め方に強引ささえ感じ、ちょっぴり腹立たしさを覚えます。

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2006年12月08日

12月定例会 補正予算

 補正予算の審議に入りました。532,158千円の増額補正。

 個人市民税は当初よりも5億円ほどの増額、法人税については、ある企業が特別損失を計上したとのことで4億円のマイナス。それでもプラスマイナスで市民税は1億円の増。加えて、固定資産税や都市計画税など市税関係では合計4億円の収入増になっています。
 今回は予定していた基金の取り崩しについて、一部取り止めたり、特に市債では住民税等減税補てん債(個人住民税等の税制改正に伴う地方公共団体の減収額を補てんするために発行が認められた特別な地方債で、税の振り替わりとしての性格をもつもの。一般的な地方債が、財源にできる対象事業が限定されているのとは違い、減税補てん債は、一般財源と同様に建設事業以外の経費にも充当できる。)の起債はしない等、財政運営の健全化のために対応をしているようです。

 しかし、「健全な財政運営とは何か?」という考え方そのものが人によって見方がさまざまある・・・各議員の質疑を聞いているとそのことを感じます。単純に借金はしなければしない方がいいとも言えないようで、特に市債の発行については(今回は新たに唐木田コミュニティセンターの建設用地取得を行なうために一部起債しましたが)、将来その施設を利用する市民にも経費を負担してもらうとの考え方にたつことで、その必要性も認められるようです。


 起債そのものは否定しないものの、将来にわたる起債と返済の計画も示すべきではないかという厳しい指摘が出されたように、私も将来的にどうなっていくのか長期的な展望が欲しいとは感じます。
 とはいえ、長期的な展望が示された時に、まずはそのことを鵜呑みにせず、議会独自で市の財政的な問題を考えられるようになると理想ですね。そのためには私も含めて議員個々人が研鑚を積む必要性と、議員を支えるための議会事務局の調査活動の活性化が必要だと思う今日この頃です。

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2006年12月07日

12月定例会 一般質問5日目

 今日で一般質問が終了しました。

 ふりかえってみると「防災問題」と並んで「いじめ問題」をとり上げた人が多く、同じような趣旨の質問が続きました。なので、今日は、教育委員会の「いじめ問題」への対応が繰り返しPRされたような気がしました。
 これだけ多くの議員が関心を持っている「いじめ問題」・・・・子どもたちの安全・安心問題などが話題になれば、公式ホームページなどでそれへの対応が告知されるように、マスコミをこれだけにぎわしている「いじめ問題」への教育委員会の姿勢や対応についても告知をすればいいのにと思います。市民の関心も高いと思うからです。
 そしてまた、子どもたちには相談できる場所などの案内をリーフレット形式にして渡したと言うことでしたが、市内には私立の学校に通っている子どもたちもいるので、そのことも考慮すればホームページを活用して情報を掲載することの必要性はやはり大きいと感じます。(ちなみに、いじめの質問とは別の場所でわかったことですが、年度によって人数に若干の変動はあるものの、毎年、私立小学校へは約30人前後、私立中学校には約200名前後が進学しているそうです。)

 

 ところで、いじめのことについてですが、教育委員会に報告されている件数としては、2001年(平成13年)が17件、2002年(平成14年)20件、2003年(平成15年)18件、2004年(平成16年)19件、2005年(平成17年)13件ということが明らかになりました。この数字だけを見ても、何の評価も判断もしがたいのが現実。そもそも報告するまでに至らずに解決できている(とされている)いじめも存在しているわけですので。今後、実態をどう掴んでいくのかは課題になると思っていまし、教育委員会でも実態把握の重要性を認識しているようですが、最も難しいことと言えそうです。
 
 
 今、中学校にはスクールカウンセラー、小学校には心の相談員が配置され、子どもたちの悩み相談を受け止める体制はとりあえずは整備されていると言えます。そして条例で設置されている教育センターは多摩市の教育相談を専門的に受けつけ、対応にあたる場所として位置づけられています。しかし、残念がらせっかくある仕組みが十分に機能発揮できていない状況があり、ここを改善していくことが今後の課題です。教育センターが本当に核になれるのかどうか・・・・。スクールソーシャルワークの視点から子どもたちの悩みを解決できるようにすることが目標になるでしょう。


 明日から補正予算の審議が始まります。今年度の当初予算書、6月、9月の補正予算書とつき合せながら、今回配布された補正予算書を眺めながら、財政分析力にまだまだ欠けていることを痛感しているところです。

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2006年12月06日

12月定例会 一般質問4日目

 今回の定例会は発言順が初日にまわってきたせいか、今日まであっという間に過ぎてしまったような気がします。全体的にはいまいち盛りあがりにかけて、「緊張感に欠ける」というのが傍聴者の評です。緊張感に欠けている・・・と感じさせてしまう市議会。自分自身も心しなければいけないと思います。

 今日、一番印象に残ったのは、教育問題を尋ねていた議員が人権尊重教育推進校に指定されている大松台小学校での講演会に参加をし「信頼とは弱みを見せ合うこと」と聞いて、大変衝撃を受けたという話をしていたこと。・・・・思わず・・・市民と行政との信頼関係のことや市長と議会との信頼関係のことに置き換えて考えてしまいました。
 

 行政というのは・・・その組織にはいつも「無謬神話」があり、「役所は間違えない、間違えることはない」との前提により活動するもののようです。組織に属している人(つまり職員ですが)それぞれがどう考えているのかはわかりませんが、お役所そのものはすっかりと無謬神話信仰に染まっていて、よっぽどのことがない限り、議会の場でも「非」を認めることはありません。「行政は謝らない」「頭を下げない」として市民から批判される由縁にもつながっていそうですね。

 要するに、何が言いたいのかというと、「無謬神話」がある限り、行政と市民や行政と議会との信頼関係は築くことができないのではないか・・・ということ。
 だからこそ、これまでのように、何でもかんでも行政主導で完成品をつくるスタイルから、「決定過程への市民参画」と言われるように、完成に至るまでの過程とそこにある経験を市民と共有することが求められるのだと思っています。
 けれども、問題なのは「無謬神話」を信仰したままで‘過程’と‘経験’を共有しようとする傾向が強いというところ。一見は市民参画に見えたとしても、「お客さま」としての参加でしかなかった・・・・・という感想を耳にすることも多いのが現実です。
 実は、ここには「行政が設定した市民参画の場をいかにして市民主導に変えることができるのか?」という大きな課題が含まれていて、そのための視点と力量が市民にも求められることは確かです。


 そして、ひとたび議会と行政との関係に目を転じてみれば・・・・そこにはどんな信頼関係があるのでしょうか。議会の最大の弱みといえば、お財布のヒモを握るのは市長であるということかもしれません。そして市長は最後には議会に決定を委ねなければならず、何でもかんでも自分の思いどおりにできるわけではない・・・という点でしょうか。そのために、市民から見ると「妙な関係」が存在しているのかもしれません。・・・・市長と議会との間に緊張感がなく、何となく出来レースで持ちつ持たれつでセレモニー的にしか感じられない・・・という批判にもつながっているのかもしれません。
 もちろん、それは議会と市長というよりは、各々議員のスタンスと市長との関係にもよると思っていますが・・・・・。

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2006年12月05日

12月定例会 一般質問3日目

 今定例会の一般質問では「防災」関連のことを話題にする人が多い。防災のことは大事な問題だと思うけれど、「備えあれば憂いなし」を保証しきれるものではないからとっても難しいなと思いながら、質問答弁のやりとりを耳にしていました。
 
 今日は多摩市と町田市の市境にある広大な土地に大規模な配送センターが誘致されようとしていることに関する質問があり、改めてこの問題の深刻さを感じました。これに関しては陳情も提出されているのですが、町田市側の土地なので多摩市が周辺住民の生活環境を守るためにどこまで頑張れるのかが問われている話題です。この土地は出入り口が多摩市側、当然ながら尾根幹線を使用してトラックが出入りすることになるわけですが・・・・夜間から早朝にかけては約200台ほどの大型・小型トラックの出入りが予定されているとのことです。市長も配送センターが誘致されることに対する危機感を抱いており、町田市への申し入れもしているようですが、状況はあまり芳しくないような感じを受けました。
 これは市境(南野地域ですが)だけの問題ではなく、当然ながらトラックが毎日走行するということでは、多摩市内全域の問題にもなりますし、非常に大きな問題だと思っています。市内は道路が広くてトラックなどにも走りやすい環境です。町田市は道路環境がよくないわけで、トラックの通行に着目をしてもすべて多摩市で引き受けなければいけない問題です。もちろん尾根幹線以外の主要道路にも影響があると思います。ちなみに、当該土地の所有者は某学校法人と都市再生機構。・・・・ここでも都市再生機構という名前が出てくるとは・・・・。市議会としてもどんな対応ができるのかを考えなければいけません。その認識では多くの議員が一致していると思います。


 ところで、私にとっては以前から気になっている問題としては「葬祭場」や「霊園」の問題があります。これについても質問のテーマにしている議員さんがいるのですが、「終の棲家」になれる‘まち’にしていくためには大事な課題のひとつとは考えているものの具体化するまでにはいかないようです。霊園・・・と言えば、これも町田市境に新しい墓地が次々とオープンしているようです。最近、墓地の案内の広告・チラシが頻繁に手元に届きます。これも一大ビジネスだなあと感じているところです。お墓を手に入れるのにも貯えが必要なようです。

 
 一般質問が終わると補正予算の審議に入るので、準備を始めなくては・・・・と思っています。

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2006年12月04日

12月定例会 一般質問2日目

 今日も5人が発言しました。無難に淡々と時間が過ぎていった・・・一日でした。中でもベテラン議員が「28年の議員生活の中でとりあげることがなかった問題」について「自らの活動に自戒の念をこめて行なっている」という発言は妙に印象に残りましたが。ちなみに、取り上げた問題というのは「ニュータウンの急な坂道と階段の解消」のことでした。
 28年前は若さと体力で気にして気にならなかった坂道も、高齢になればきつくて辛くなるわけで、時代環境の変化とともに不十分だと認識される部分があるのだろう・・・・と思いながら話を聞いていました。「自戒の念」って何だかすごいと・・その言葉だけが耳に残っています。


 ところで、今日の質問でいわゆる「口利き防止」のために、すべての市民の要望やとりわけ議員からの要請要望を書面に残し、情報公開の対象にするべきではないのか?それをルール化したらどうかという提案があったのですが、これについて助役から・・・・「もし、ご協力いただけるなら、議員の皆さま方からの要望などは書面にしていただけると、大変ありがたい。」という趣旨の答弁がありました。多摩市議会として書面主義を決定し、議員がすべての要望を書面化することをになったなら・・・・・飛躍的に市議会への信頼が高まりそうですね。議会として考えてみてもいいかもしれませんが、実現可能性からするとほぼゼロに近いと思われます。

 市議会のこと・・・と言えば、「市民から市議会議員の定数を削減するべきではないのか」という意見が多数届いているという話を耳に挟みました。今回の定例会にも「議員定数削減」の陳情が提出されています。「人件費(議員報酬)の削減」という観点から議員定数を削減して対応していこうという考え方が主流ですが、私はそれは少々安易ではないかと感じています。
 問題は「議員の質」と指摘をする市民の方もいらっしゃるように、議員の数を削減すれば事足りるわけではなさそうです。同じ人件費の問題で考えるなら、議員定数は維持をして議員報酬を見直すという手法もあるでしょう。おそらく、ていねいな議論を積み重ねていけば、「削減」だけではない答えが出てくるように思います。
 

 それから先週の活動報告で「多摩市は「子ども」ということでは、学校教育分野をのぞいては子ども青少年部の方にすべての事務が移り、より効率的効果的に取組もうとしている」と書いたのですが、ここはちょっと言葉足らずだったので、訂正をすると・・・教育委員会の生涯学習部で担当していた青少年部門については子ども青少年部が引き受けていくことになった・・・と書いた方がより適切です。(これでもまだ不十分かもしれませんが、少なくとも以前に生涯学習部の「青少年部門」とされていたものが移ったことは確か。) 以上、指摘を受けました。確かにそうだなと思いましたので訂正しておきたいと思います。

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2006年11月15日

議論してきたからこそ・・・

 今年で4回目になる政策ゼミ。もともとは、生活者ネットワークが若い人たちの政治参加を広める取組みとして始めたもの。主に大学生たちが調査活動をしながら、政策提案をしていくという試みですが、市民からは大きく二つの反応があります。一つには大学生の参加を得られることは有意義なので、もっと積極的にやっていくべき・・・・という意見。もう一つは、議員にとって大事な発言の時間であり、貴重な一般質問の機会を学生と共有するほど余裕はあるのか・・・・という意見。両方の意見ともに頷けるものです。
 おそらくは、一般質問の内容が単なる「若者の提案」というだけで終わらせないようにするところに議員の力量があるのではないか?と思いながら取組んでいるのですが、なかなか思い通りにはいかないところに難しさがあるのかもしれません。
 「単なる若者の政治参加を広げたという実績づくりだけで、ただの自己満足だけではないの?」と厳しいお言葉をいただいたこともあります。


 さて、今回は「子どもの居場所づくり」をテーマにした一般質問を作成中ですが、今日は学生たちと通告文や通告する質問内容のまとめをしました。メンバーがそれぞれに通告文を考えて持ち寄ったにも関わらず、銘々に記した文章には共通点が多くみられ、これまでの議論の成果が感じられました。実は政策ゼミのメンバーたちはとても丹念な調査や議論をしています。今回の場合も4名のメンバーが行ってきたミーティングの数はここ1ヶ月ほどでも11回にも上ります。いかに議論をし、政策提案に結びつけるための努力をしているのかがわかります。当初は見知らぬどうし・・・たまたま政策ゼミの呼びかけをキャッチして面白そうかもしれない・・・と集まってきたどうしです。そもそもの問題意識も問題関心もバラバラ・・・・にも関わらず、ここまで共有化されたベースが構築されていることは正直驚きでした。(今までの政策ゼミでは感じられなかった展開!)
 要するに、議論を重ねることで次第に共有する価値観のベースが生み出されてきたといえます。議論することがとても大事だと言うことを痛切に感じさせられました。もちろん、ここで最も重要だと思われることは、そこには何の損得感情もなく、各自が目標としているのは「よりよい提案をしたい!」という思いです。
 いよいよ、通告文や質問項目などの詰めの作業については学生と一緒にしながらになりますが・・・・あとは私の議員としての質問力にかかってくることになります。(これは、結構なプレッシャー・・・・自己満足に終らないようにしなくてはならないし。)


 ところで、私は今日の学生たちとの集まりで感じたのですが、「議論こそ大事」・・・、このことは色々な場面でも当てはまることだと思います。そして、何よりも議会の中で行なわれるべき営みだと思っています。各々の主義主張は違っても「多摩市をいいまちにしていきたい!」という思いがまず一致し、その方向で議論することでものすごく成果が上がるように思います。
 ・・・・・でも、そこがなかなか一筋縄で行かないのが議会であり議員なのでしょうね・・・・・私も、議員5年目にして何となく現実を思い知っているわけですが・・・・・。それでも、議会が本来の機能を果たすためには、とにかく議員それぞれ、価値観バラバラであることは当然のこととして、議員どうしが「共通点」や「合意点」を見つけられる努力がどこまでできるのか?と言うことだと考えています。
 議論に時間をかけるとなれば、それに見合って議会開催のあり方や議会運営の仕方も見直すことが必須です。何しろ・・・議論するために開会する議会ってほとんどないわけですので。ここは今後の議会改革を考える上で大きなポイントになる部分です。
 「議会」というのは「議事機関」(憲法93条)・・・・やっぱり、それに相応しい在り方、議員どうしで‘ちゃんと’議論するを目指したいな・・・・・と今日は改めて思ったのでした。

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2006年10月27日

また???審査未了

 建設環境常任委員会が開催されたので傍聴しました。今日の審査案件は、9月の定例会で審査「継続」になっていた陳情「ごみ減量のために、『まず有料化』ではなく、市と市民と事業者の協力で進めることを求める陳情」について。

 この陳情は題名のとおりの内容で、「有料化を否定するわけではないけれど、ごみの減量のためにはまだ他にすべきことがあるのではないか」という趣旨でした。9月定例会で結論が出るのかと思っていたのですが、委員会では10月に行なわれる視察を経て、なるべく早めに審査することになったようです。
 視察では愛知県津島市へ行き、市民が作成したごみ処理基本計画 など、かなり参考になることがあったとか。

  それらを踏まえて、今日の審査が行われたと思います。「有料化」関連の問題については、昨年の12月定例会に提案されたものの委員会の審査で「審査未了」となり事実上の白紙撤回・・・その後、市長選を経て、事あるごとに議会でも話題になってきました。
 先の9月定例会では、「有料化」関連の条例が再提案されるのではないか?と噂ささやかれていたのですが、結局は補正予算では容器包装リサイクル法に則った廃プラスチックの回収を実施するために必要なエコプラザの改修工事の費用が計上されたに留まり、「有料化」に関する判断は先送りとなっている状況です。
 すでに9月定例会の段階で市長の方針としてはエコプラザの改修工事が終了し、廃プラスチックの分別・リサイクルを導入するのと合わせて「有料化」することが示されています。「平成20年4月から」と時期も明確化されています。
 その意味で、今日の陳情の審査にも注目が集まっていたわけですが・・・・・

 委員会のメンバー6名(うち1人は委員長なので採決には加わらない)で、採択が2名、不採択2名、趣旨採択1名・・・・「いずれも過半数に至らず。」

 結局のところ、「審査未了」という結果に。それだけ結論を出すのが難しい課題になっている・・・・と言えるのかもしれませんが、今日の委員会の議論を聞いていると、すでに論点も課題も出尽くしているような印象を受けました。
 「『有料か、無料か』と言うだけを問うのではなく、もっと総合的な視点からごみ行政に取組むべき」という意見、「有料、無料ということで、市民の間を二分し、住民どうしのいがみ合いを生むような進め方には異議がある」という指摘もありましたが、行政の立場としては総合的な視点で考えた結果として「有料化」という結論が導き出されたことだけは確か。住民どうしのいがみ合いがあるとするならば、それを上手く解決できないのは行政だけではなく、議会にも責任が求められるのではないか・・・・と感じた次第。住民の間が真っ二つに割れてしまっているのなら、双方が合意できるような「第3の案」を導き出せたなら議会の信頼がぐっと高まりそうだなと思いました。(もちろん、私自身もその一員として責任は重く、反省すべきところもあると感じています。)

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2006年10月23日

どこまで議論できるかが課題。

 厚生産業常任委員会で市内にある障害者の施設を見学しました。どんぐりパン、色えんぴつの家、工房マテリアル、AROMAは知的障害者の働く場所。それから知的障害児の放課後活動の場としてのプチドン。合計5ヶ所をめぐり、作業の様子などを見ながら、それぞれの現場で障害者とともに働いている方々にお話を伺いました。

 知的障害者の就労の問題については、旧西永山中学校に定員合計100人規模の施設を誘致する計画に議会の同意が得られずに中断。それ以降の動きとしては、再度仕切りなおしの話合いが行なわれています。でも、この話合いもたったの3回しかないようです・・・・。

 議会が同意をしなかった・・・・という部分を受けて、厚生産業常任委員会でもかねてからこの課題に対する取組みをしようとの方針は前々からあったことは事実です。しかしながら、委員会全体をとりまとめながら行動することはなかなか難しく、(もう議員の残りの任期は半年しかないのに)ようやく今ごろに動き始めたというのにはちょっぴり残念。
 とは言え、この視察を受けて、委員会として今後何らかの議論のとっかかりを得られれば喜ばしいことだと感じています。現実的には、「障害者の働く場所」の環境整備の必要性について異論はなくとも、「どのような環境を整備するのか。」という部分では議員どうしの見解は多様です。そもそも、この10月から障害者自立支援法が始まっているわけですが、まずはその法律に対する立場の違いが結論の違いを生みそうです。(国会での賛成反対の議論がそのまま議論に持ちこまれそう・・・・。)

 一致した結論を出すのは相当に困難だと思われますが、前向きに議論だけでもできればいいなと考えています。

 いずれにしても、現実を見ながら最善を尽くすことが必要で、そのための議論をすることが求められると思います。特に学校跡地施設(旧西永山中学校)に入居?している3つの施設に関しては、いつ退去命令が出されるかわからない状況があるだけでも不安定。ここには学校跡地施設が暫定活用しかできないという事情から致し方ない部分もあるのかもしれませんが、もう少し何とかできないのかなという感想をどの議員も持ったはずです。全員が共有できている感想の部分を大事しつつ、足の引っ張り合いにならない議論をしたいものです。
 議員の中には「暫定活用と言ってるけど、実質はずっと使えるんだから・・・・。」と発言していた方もいましたが、私はそこはまだ確信できない部分かなと考えています。それに、本当に学校跡地施設が活動の場として相応しいのか・・・ということも、もう少し現場の方々と議論することも必要かもしれません。


 お会いしてお話を伺った方々はみなさん最後に「ありがとうございました。よろしくお願いします。」とていねいにお礼を述べてくださり、その言葉に議員の責任の重さを感じた帰り道でした。

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2006年10月20日

議員研修

 今日は午後から議員研修。毎年1回開催される研修です。今年は大妻女子大学の炭谷晃男さんによる「多摩ニュータウン」についての講演をしていただきました。

 炭谷先生は多摩ニュータウンの課題を次のようにまとめていました。

・地形による歩道勾配、段差など(バリア、多摩丘陵を開発)
・初期供給住宅の整備水準(広さ・設備:エレベーターがない5階建て)
・世代構成の偏り(急速な少子・高齢化の進行)
・生活ニーズに対応していない生活圏(近隣センターの衰退)
・都市としての機能集積の不足(若い人たちが集まり、働く新しい産業の育成)
⇒「一世代都市」(堺屋太一さんによると)の悲劇の回避

 この課題については、既に言い尽くされていて、ほぼ議員の認識とも一致するように感じました。結局はこの次の提案につながっていかないところに悩ましい課題。もしくは、課題解決に取組んでいるけれども、全然成果が上がらないという問題もあるのかもしれません。どちらかと言えば、後者のような気もしているのですが、その場合にはより深刻かもしれません。
 特に課題抽出には成功し、それへの対策を考えて立派な計画を作成した止まり・・・ということが多そうに思います。そしてまた、市長は施策の推進に関し、優先順位をつけながら取組むと言っているわけですが、「あれかこれか」ではなく、「あれもこれも」傾向は従来通りの感じがします。そのために、いい施策であったとしても中途半端にしか進めることができない場合もあるやに思うわけです。
 
 いずれにしても、そのような市長の取組み方に対するご意見番としての議会の機能が発揮されると望ましいですが・・・・・・。意見を言うだけは簡単。最終的には市長がどのくら議会の意見に耳を傾けてくれるのかが鍵になること間違いなしだと思っています。このあたりは、市長をサポートする助役が一人増えたところにも期待をし、議会の見解が最大限反映されるような市政運営をしてもらいたいものです。


 ところで、炭谷先生のお話で私にとって関心があったのは、「ミニ・ミュンヘン」のこと。これについては千葉県佐倉市での取組みがとっても有名ですが、東京都内で開催している自治体がないことを思えば・・・・・。「子ども施策」に重点施策にしている多摩市にとっても魅力的。実現可能性を探ってみたいですね。

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2006年10月05日

常任委員会の視察

 今日は厚生産業常任委員会の視察でした。他の常任員委員会は1泊2日での視察をしているようですが、日帰りなおかつ近隣にて、ちょうどいい視察先があったことはラッキーでした。
 視察先は2ヶ所。午前中に日野市の知的障害者の通所更生施設(すずかけの家)、午後から調布にある知的障害者授産施設(調布作業所)の施設の訪問をしました。

 養護学校卒業後にどのように社会参加をしていくのか、そしてまた就労の場を確保してくのかは社会全体の大きな課題です。そして多摩市では昨年度当初予算否決の最も大きな要因になったのが障害者の通所施設問題だったので、それ以来、議会としての責任をどう果たしていくのかが問われる問題の一つになっているところです。
 結局、学校跡地施設を活用した施設の建設は今のところの立ち消えになっており、社会福祉協議会から民間事業者に移譲されることが検討されてきた「つくし作業所」問題についても、今のところは大きく動きそうな雰囲気でもありません。 
 そして、この10月から障害者自立支援法が本格施行され、今までの規制なども緩和?・・・変更された部分もあるために、当面は現在の場所を移転することを考えなくとも対応していけるようです。ただ、現在のつくし作業所の施設は老朽化が進んでいることもあり、設備改修を進めるとはきいています。

 視察先の2ヶ所ともに共通していたのは、障害者自立支援法との関係で施設運営に厳しさが増していることでした。そのなかで施設運営の工夫をしているようですが、もともとの運営母体の基盤そのものが弱い場合には今後の運営に大きく不安の影が忍び寄っており、経営そのものが行き詰まりそうな青息吐息の状態が否めないようです。 
 特に、このような分野で要になっていくのは「人材」です。一人ひとりの個性と向き合いながら社会参加を進めていくことには時間もかかり、労力もかかります。しかしながら、現実問題としてそこに見合った対価を支払うことができる状況にあるかと言えば決してそういうわけではなく、人材確保が大きな課題になっていることは確かです。そのためにどちらかと言えば男性よりも女性の多い職場という現状があるように思います。実は、障害者と気長につきあうためにはそれなりの体力が必要です。特に男性の障害者の場合には対応出来るだけのPowerも必要で、女性では対応しきれないケースもあると聞いています。
 そういう意味で障害者の社会参加を進めるためのサポーターになれる人材が十分確保できる状況がなければいけないと思っています。

 このことは知的障害のみならず、精神障害の分野でもそれ以上に言われていることで、ジョブコーチを確保し、就労支援をコーディネートしていける人がいなければ、障害者自立支援法で謳われていることはすっかりと絵に描いた餅になってしまうのです。
 今は、その危惧の方が先立っています。「障害者の支援をしたい」という志を高く持っていたとしても、賃金水準の問題を解決しなければ若い人たちが進んで選べる職場にはなれないのが現状です。ここは多摩市だけで解決できる問題とは言えなさそうですね。

 そして、就労支援はもちろんのことですが、家族亡き後一人で生活しなければならない障害者をどう支えていくのかも大きな課題だと言えます。「障害者自立支援法」が本当に障害者の自立を支援するための法律であるならば、そのあたりの問題が地域レベルで着実に解決出来るような道筋が欲しいものです。
 いろいろと問題は感じるものの、やはり大事なことは多摩市でこれからどう取組んでいくのかだと考えています。どうしていきたいのかというビジョンをつくることだと感じています。本当は議会全体としての議論の取りまとめができればいいわけですが、なかなかそれは難しく、「障害者問題」を議論しているにも関わらず、いつのまにか議論の焦点が「政治イデオロギー的な対決」???にすりかわっているのでは?という場合も多々あり。ここが非常に難しいところです。
 そういう意味で議会運営や委員会運営をしっかりととりまとめていく委員長の力量が何よりも重要だと思われます。そのことを強く感じた一日でした。

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2006年09月29日

9月定例会 最終日

 あっという間・・・と言えば、あっという間に。長かった・・・と言えば、長かったかも。9月議会がい終了しました。

 提出されていた議案は全て可決されました。条例については議論が分かれるようなものがなかったので全会一致でした。昨年度の決算の認定については一般会計だけ一つの会派が非認定の立場、特別会計は全会一致で認定されました。
 昨日の活動報告に書いたように陳情に対する判断の行方がポイントでしたが、「公共施設の原則有料化を見直す」ことを求めた陳情は「趣旨採択」という結果になりました。ちなみに、私は「不採択」。
 
 公共施設はもともと「原則は有料」で、市民活動などに対しては「減免措置」の規定により使用料が免除されてきました。昨年9月、この「減免措置」の規定をなくすことが提案された際、私たちの会派は「賛成」の立場をとっていることを考えても、この請願を採択もしくは趣旨採択することはできないと判断しました。
 ちなみに、採択は0、趣旨採択が13、不採択が12ということで、「完全に採択しきれない」議員が圧倒的多数だったことは確かです。この陳情では使用料がとても負担だとの主張がされていたのですが、これについて私たちの会派では昨年も「利用状況や市民の負担感などを考えながら、使用料の見直しなどを行なうべき」と主張しています。今回の「不採択」にあたっても、そのことは主張しました。使用料負担により市民活動が停滞するなど、その影響が顕著にならないように調整しつつ、今後の対応を図ってもらいたいと考えています。


 今日・・・・実は一番注目が集まったのは「教育基本法の改正に反対を求める意見書提出」を求める陳情に対する判断だったかもしれません。すでに、文教常任委員会では「不採択」という結論でした。多摩市議会は全員一致ルールというのがあり、意見書を出すためには全議員の賛成が必要だとされています。委員会で不採択になったので意見書の提出はできないわけですが、「教育基本法改正」について議会全体としてはどう判断するのかが問われていました。
 結果は「採択」。委員会での判断が覆されました。私は会派を含めて「採択」の判断をしました。教育基本法や憲法など、「私たちは子ども時代、小学校中学校を通じて十分に学んできただろうか?」と思います。法の精神など、国民の多くが認識をし、改正を望んでいるのかどうか・・・・。市民が改正を望む前に、政治家が改正を望んでいるような気がしてならないのです。
 これに関しては、今後国会の議論がどう展開されるのかを見守る?見つめていくしかないですね。


 9月議会が終わって、ほっとしました。明日は卒業した小学校の運動会があります。子どもの姿に元気をもらいに行こうかな♪と思っています。

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2006年09月26日

代表者会議

   代表者会議は公式には存在しないことになっている会議。けれど、ちゃんと傍聴者(市議会ウオッチング)がいるところで多摩市議会の公開度が担保されているのではないか?と思う今日この頃。

 今日の代表者会議ではようやく議会への市民参加が一歩だけ進めそうな予感・・・かねてから課題になってきた、議会におけるパブリックコメントの実施についての方針を調査して、議論する場が設けられることになりました。任意に結成されるプロジェクトチーム的なもの。特別委員会のような公式の位置づけはありませんが、議論の場を設置するのかどうかで数ヶ月以上も結論を出すのに時間がかかっていたことを考えると「やれやれ・・・・」。
 あと半年で任期終了を迎えることを思うと、何となく気が重く、半年の間でどこまで議論が進むのかなと思っていますが、プロジェクトがたちあがったことそのものにはうれしく思います。


 ところで、来年のカレンダーやスケジュール帳が店頭に並んでいてにぎやかな季節になりつつありますが、年末を迎えるにあたり「議員忘年会」のことが話題に上りました。これは議員互助会にて行なう議員の親睦会です。互助会とは議員が毎月2,000円ずつ積立をして運営している会で、議会として慶弔費が必要の場合などは互助会費で賄われています。
 かつては議員忘年会には市長をはじめとする市長ら4役4名(市長、助役、収入役、教育長)が出席をしていましたが、議員の親睦会に市長らが来ることに非常に違和感があり、私たちの会派では「参加要請をする必要性を感じない。」という立場を主張してきました。

・・・・・そもそも親睦会を開催する必要があるのか?という疑問もあるわけですが、とりあえず「互助会」の費用にて行なうという点で市民への説明はできるとは思ってはいます。そこで親睦会を開催することそのものは否定しないけれど、市長らは呼ばないでもらいたいと要請し、今まではその意見を認めてもらっていました(そのかわりに親睦会に出席していたのですが)が・・・・・今年は「3役4名(市長、助役、助役、教育長)の出席を求めたい」というような意向が強そうかもしれない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と会議の空気を感じました。いずれにしても、参加するかしないかの自由は確保されているで、雰囲気を察知することにしようかなと思っています。


 このような親睦会の開催。互助会の費用で開催するとは言っても、税金を使って飲み食いしている・・・・と言われそうですね。そう言われてしまうと、私の生活全ても税金で賄われているので心中複雑です。

 9月定例会もようやく終わりが見えてきました。

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2006年09月25日

決算特別委員会最終日

 決算の審査が終了しました。審査結果は全て「認定」。一般会計だけは4名(1会派)の「認定せず」でしたが、特別会計については議員全員が「認定」という結果となりました。
 ちなみに今日の集中審査事業は下記のとおり。


街路樹の剪定など維持管理のこと・・・A(2人)B(22人)C(0人)
災害対策のこと・・・A(1人)B(23人)C(0人)
小学校と幼稚園・保育園の連携推進の取り組みのこと・・・A(2人)B(18人)C(4人)
多摩市立教育センターこと・・・A(3人)B(17人)C(4人)
就学援助費のこと・・・A(1人)B(23人)C(0人)

 決算特別委員会全体としては淡々と審査が進み、滞りない議事進行でした。集中審査事業については、全議員が評価をし点数づけをしたものの、どこまで意味を持つものなのか?についてはまだまだ課題が多いように感じています。集中審査事業の対象になっているものについては、必ずしも質疑をしなければならないというわけでなく、質疑するかどうかは議員個々人の判断に委ねられていました。当然ながら、議員それぞれで集中審査事業に対する興味関心の度合いもバラバラ・・・・つまり、せっかく集中審査事業の対象にあがっているにも関わらず、質疑がそれほど多く出されなかった事業もありました。集中審査というからには、それなりの質疑があり、行政とのやりとりが存在するべきだと思うわけですが(その方が望ましいはず・・・)、正直、集中審査対象にして意味があったのかなかったのかを疑問に感じてしまうような面も見受けられました。これは今後の決算特別委員会運営の課題になると考えています。


 ところで、今日は災害対策のことが話題になり、「総合防災訓練事業」に対する意見が出ていました。これについては去年の事業内容というよりは、今年行なわれた5年に一度の夜間訓練に対する意見が中心でしたが、特に夜間訓練の有効性を考えれば、日中訓練との一年交代での実施をするべきではないかという提案もありました。
 防災訓練については・・・・・ぼーっとしながら質疑と答弁を耳にしていたのですが、ふと思ったこと。それはペットのことです。子どものように可愛がる、伴侶として一緒に生活をしているペット。当然ながら人間とともに避難所に同伴するのではないかと思います。とりわけ家の中で飼っている小動物の場合には一緒に避難所へ来るのではないでしょうか?・・・・・でも避難所には動物が苦手な人もいるわけで、例え小さなネコや犬であっても受け容れられない人が多数いるわけです。その場合、ペットちゃんどうなるのでしょう?
 避難場所に「ペット」ちゃんの場所・・・というのはあまり聞いたことがありません。子どもや高齢者、障害者などの存在に配慮することとあわせて、ペット対応ももしかすると必要な視点かもしれないと思い浮かべてしまいました。これに対して地域防災計画等では言及されていない気がしていますので。


 5日間の決算特別委員会。この委員会での審査内容、出された意見などを次年度の予算編成にどう活かしていくのか・・・。市長が議会に対してどんなスタンスにあるのか、どういう姿勢に立っているのかは次年度予算の中で明らかにされていくのだと思っています。

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2006年09月22日

決算特別委員会4日目

 決算審査も残すところあと1日。今日も粛々と?審査が続きました。昨日の続きで民生費、そして衛生費、商工費、農林業費まで終わりました。集中審査事業の結果は下記の通り。


子ども家庭支援センターのこと・・・A(16人)B(7人)C(1人)
ごみ減量化推進のこと・・・A(2人)B(21人)C(1人)
東永山創業支援施設のこと・・・A(4人)B(19人)C(1人)

 集中審査事業では、家庭系ごみの有料化問題にも関連の深い「ごみ減量化推進」への取り組みに対し数名から質疑がありましたが、それとは別に「ごみ」に関する話題として、多摩ニュータウン環境組合(多摩清掃工場)の姿勢を問う質疑に注目が集まりました。
 実は、ニュータウン環境組合では地元住民に地域説明会を開催しました。というのも、清掃工場では今年の11月から来年の3月まで二枚橋衛生組合(調布、府中、小金井の清掃工場)のごみを9千トン受け入れ、来年の4月以降6年間の契約で調布市の可燃ごみを年間3万トン受け入れる方向で話が進んでいるからです。可燃ごみを受け入れることでごみ収集車輌の増加、焼却灰搬出量の増加は当然見込まれますし、地域の住環境にも影響するなど、清掃工場が立地する地元としては重大問題。本来であれば多摩市議会にも説明があってしかるべきではないか?という意見が出されました。
 この件については、既にニュータウン環境組合議会では報告があったと聞いています。しかしながら、多摩市議会に対する説明は一切行なわれておらず、議員の中には地元住民からの問合せがあり戸惑ったとの声も出ています。
 そこで、急遽、建設環境常任委員会が召集されることとなりました。この件についての説明を求める運びになっています。
 
 ごみ処理は広域で対応していくべき課題という点は決して否定するものではありません。そしてまた、清掃工場の稼動率を向上させる(今は半分程度しか稼動していない)ことを考えても二枚橋衛生組合や調布市からの要請を拒む必要もありません。しかるべき説明責任が果たされており、市議会への理解を求めていたならば事情は違ったのかもしれませんね。
 ここでも相変わらず問われているのが「説明責任」。ニュータウン環境組合の管理者は多摩市長。要するに市長の政治姿勢にも深くつながるわけです。質疑ではそのことが強く指摘されました。


 これについて、私がちょっぴり思うこと。確かに市長の政治姿勢も問われるのかもしれませんが、その一方で、ニュータウン環境組合の議会には多摩市議会からの3名が選出され出席していることを考えると、議会の中での情報共有にも課題を感じます。
 市議会議員は「議会選出」の役回りとして、ニュータウン環境組合など一部事務組合の議会の議員、都市計画審議会など審議会の委員などを務めているわけですが、それぞれ議員個々人の活動に帰属してしまう傾向があります。そこで、残念ながら、本来は議会全体として課題にすることが望ましい案件などであっても共有化されずに終わってしまうのです。ここは議会全体で考えていくべき問題ではないかと思った次第です。


 来週月曜日で決算特別委員会も最終日です。9月定例会も終わりが見えてきて、ようやく気持ちにゆとりが出てきました。

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2006年09月21日

決算特別委員会3日目

 今日は総務費で集中審査に該当しなかった事業の質疑、その後、民生費の集中審査事業の質疑に入りました。
 
 本日の集中審査事業の結果は下記のとおり。


心身障害者の通所訓練のこと・・・A(11人)B(13人)C(0人)
シルバー人材センターのこと・・・A(1人)B(19人)C(4人)
学童クラブのこと・・・A(10人)B(14人)C(0人)

  発言時間に制限があるので、以上3つの事業に対する直接の発言はしませんでしたが、私が一番気になるのは「学童クラブ」の問題。
 学童クラブについては行財政再構築プランの中で、民間事業者への業務委託の方針が示されています。既に来年4月から多摩第二小学校内に新設予定の学童クラブは民間事業者への委託を前提とした準備が進んでいます。今後、順次・・・全学童クラブも公設民営型へと移行する予定ですが、その際に市民や関係者との合意形成を上手に進めて欲しいと思っています。

 公設公営の施設を公設民営に変更しようとするときには必ず賛否両論、反対の声もあがります。その時、結構、大人たちの思いだけが先走る場合もあるように感じます。大人たちで繰り広げる賛成反対のせめぎあい・・・その中で子ども」の存在を忘れないで欲しいと思います。実は大人間での論争により、子どもたちが不安な気持ちを抱く場合があるとの話を聞いたことがあります。「子ども」への配慮が特に重要だと感じています。自分の子どもが学童に通う数年後の将来のことを想像してしまいました・・・・・(もしかするとその時・・・民営型へ順次移行するという渦中に置かれているかもしれないなあ・・・・)。


 それにしても一般的には「公設公営」と言うだけで、そこに対する信頼感と安心感が持てるというのは不思議です。つまり、それだけに「公」の仕事にある責任が重いと言えるでしょう。そこに携わる人の責任も重いということです。その仕事を民間に任せていくということは、任される民間事業者にも重責が課せられるわけですが、それ以上に任せる側の行政の姿勢が問われるというのは言うまでもありません。その部分を十分に確認をして、民間のノウハウを活用しなければならないと思っているところです。

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2006年09月20日

決算特別委員会2日目

 今日の質疑は歳入から始まり、総務費の審査にはりました。集中審査事業は「自治基本条例のこと」「ミニバスのこと」「パルテノン多摩のこと」「市民提案型まちづくり補助金のこと」でした。

 集中審査事業については全議員からの評価があります。評価する観点は①事業目的の達成度②指標について(指標の達成度がどうなのか/そもそも指標のたてかたがどうなのか等)③手法及び改善度④次年度に向けての4つです。その4つをそれぞれ3段階評価をして点数化し、総合評価(ABC)をつける形式です。議員それぞれからの評価とは言え、だいたいは会派ごとに見解はまとまっていますが・・・・。
 今日の集中審査事業については下記の通りです。
 


自治基本条例について・・・A(4人)B(15人)C(5人)
ミニバスについて・・・A(13人)B(10人)C(1人)
パルテノン多摩について・・・A(0人)B(22人)C(2人)
市民提案型まちづくり補助金について・・・A(1人)B(13人)C(10人)
 
 このような評価の仕方の在り方にはもちろん是非があると思いますが、議会からの評価がそれなりにわかるという点では少しは意味があるように感じます。

 特に市民提案型まちづくり補助金については10人がCの評価。ちなみに私の会派3人も評価をCにしました。補助金の見直しが行なわれ、公募型補助金制度が確立したことそのものは評価をするわけですが、制度設計にかなり改善が必要ではないかと思っています。
 「新たな支えあいの担い手を多数創出する」という目的に見合った成果が出ているのかどうか、そしてまた、選定された補助対象事業が予定通りに実施されなかった場合等のフォロー体制をどう確立するのか等など・・・・昨年初めての試みで見えてきた課題は少なくありません。それらを改善しなければ、この補助金を継続する意味がないのではないか?とさえ思える部分もなきにしもあらず・・・というわけで、辛目の評価でCをつけました。C評価というのは「事業の廃止も含めて再検討すべき」なのでかなり厳しい評価です。


 というわけで、私としては自治基本条例についてもC評価が5人もいることが悲しいのですが、市民参加が手段ではなく市民参加が目的化しているような状況に評価が厳しいのは当然のことかなと思います。
 行政の自己評価には「市民の自治基本条例に対する期待は大きく、ともすると条例に規定する以上の期待、要望が寄せられ、職員には疲弊やアレルギー的な反応も見られる。」とあります。職員が疲れてしまってはいい仕事ができるわけありません。参加を進めるための苦労は多いと思います。けれど、仕事の成果に達成感や充実感が得られることで報われるものです。自治基本条例が制定され職員の仕事のスタイルには変更余儀なくされるわけですが、そのことで市民全体がどれほどどのくらい変わったかといえば・・・市民参加の広がりには時間がかかって当然です。
 パブリックコメントやアンケートや説明会など等、実施するために必要な職員の作業量に見合った市民の参加が得られていない現状で、職員自身のモチベーションをどう維持していくのかは課題のひとつだと思います。その点では市民参画のあり方、その進め方にどのような工夫が出来るのか考えたいものです。


 決算特別委員会の時には課長が中心で答弁を行います。仕事に対する思いを感じられる課長答弁を聞けるのはうれしいことです。市民提案型まちづくり補助金については現状では全く評価できないと思っています。けれども、担当している課長さんは議員の厳しい指摘や回答の難しいような質疑に対し、あいまいにぼやかす答弁ではなく、逃げずに答弁をしており、その誠意ある姿勢を見ると今後への期待が出来そうだと感じます。誠意を持って回答をしている姿勢は議員にもきちんと伝わるものです。(逆に言えば、適当にその場凌ぎで回答をしているかどうかも即効伝わるわけですが・・・)どちらかと言えば、そのば凌ぎ風の答弁が多いように感じる議会で誠意ある答弁のできる課長さんの存在は貴重だと感じました。

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2006年09月19日

決算特別委員会初日

 今日は昨年度を振返っての総括的な観点から質疑を中心に市長とのやりとりが行なわれました。昨年度といえば、当初予算が否決されたので、そのことの触れながら市長の姿勢を問う質疑が数名から出されました。

 市長に近しい立場の議員からは「予算を否決する議会(議員)は市民に対してとても無責任である。」という発言がありましたが、「否決されないように事前調整をしていくことが予算編成に責任を持つ市長の手腕ではないのか?」と感じます。
 予算を議決するのは市議会の機能。そこでは可決する場合もあれば、否決する場合もあり、どちらの選択であっても市議会として市民への責任を全うした結果であるはず。

 市長自身は「二度と同じ轍を踏まない」とし、予算が否決されたことを教訓にしているとの姿勢を述べていましたが、ちょうど今のような市長と議会との関係には‘ほどよい’緊張感があるのではないかと思います。市長を支援する議員が圧倒的多数というわけではない今の議会の状況。重要案件になればなるほどに賛否が拮抗するので、市長としては慎重なる行動が求められます。市長をサポートする助役は二人。ここが強化されたので、市長も随分と心強いことでしょう。市長を支える立場としては冷や冷やモノでスリルがあって・・・・骨折ることも多く、その苦労は並大抵ではなさそうだと推察しているところです。市長を助ける役目「助役」については、来年から「副市長」と変更されるわけですが、助役にせよ、副市長にせよ・・・その職務内容や権限は決して明確ではなく、その仕事内容は市長によりけり・・・市長次第で随分と変わってくるのだと見ています。


 今の仕組みは二元代表制だといっても、地方自治法の内容からしても首長権限が強化されていることが一目瞭然。その中で「市長は市長」「議会は議会」と言ったとしても、結局は議会は市長の追認機関的に存在している気分になってしまうことが多い・・・・それが私の正直な感想。
 そういう意味で市長はどんなことがあってもいつも議会よりも優位な立場に在り、悠然と構えていられるのではないかな?と思う。何せお財布の紐をしっかりと握っているのは市長なので。


 今日のやりとりを聞いていてつくづく感じたこと。議会として「二元代表制をどう担っていくのか」について議論をしておかなければ、議員個々人ではなく、市長に対し「二元代表制をどう考えるのか?」を尋ねたところであんまり意味はないなあということ。つまり、各議員の二元代表制に対する考え方や理想が素晴らしい共感できるものであったとしても、それを議会全体の統一見解にしない限り、市長にとっては「あなた個人のお考え」としか受け止められていないのだろうなあ・・・・。
 
 「市長対議員」ではなく「市長対議会」の関係を作るためには長い道のりがかかりそう。市長の姿勢以上に、議会、そして議会のメンバーである議員一人一人が問われなければいけないだろうなあ・・・・と思えてならないのでした。


 明日は歳入、そして歳出・・・集中審査事業等へと決算審査が進む予定です。
 

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2006年09月13日

厚生産業常任委員会

 今日は厚生産業常任委員会だったので、委員として出席しました。案件は少なく、法律の改正に影響を受けての条例の一部改正と請願、陳情それぞれ一つずつが審査されました。請願の内容は今、話題になっている貸金業の規制に対する法改正を求めるもの。もちろん法改正は必要。弁護士会より提出されている請願でもあり、全員が採択。陳情は「介護保険制度の改善を求める」趣旨で提出されたもので「趣旨採択」となりました。
 以上の審査が終了した後は、行政側からの報告事項など説明を受ける「協議会」の時間になりました。ちなみに、「協議会」の時間は「休憩中」の取扱いなので、「非公式会議」みたいなものです。

 協議会のいくつかの報告事項の中に、「多摩市安全安心まちづくり推進協議会」からの提言書についての説明がありました。提言書では安全安心なまちづくりの活動を進めるための拠り所となるような条例(多摩市安全安心まちづくり条例)を策定することが記されていました。 
 
 治安対策については市民からの要望が最も高い分野。社会的にもさまざま不安な事件がたくさんあるので当然のこととは思っています。でも、私の中では「なぜ犯罪が増えているのか」という根本的な問題を捉えつつ、考えていかねばならない課題だと思っています。一般的にも言われるように日本社会が抱える歪みに向き合ってじっくりと解決方法を見出していかねばならない問題で、一筋縄で立ち行かないと考えているところです。
 そうは言っても、現実問題としては目の前に降りかかり発生する犯罪にも対応していかねばなりません。多摩市でも市民の自主的な防犯活動を支援するためにパトロールグッズを揃えたり、監視カメラの設置等も進めているところです。監視カメラについては、「監視されている。」ということが犯罪の抑止効果につながると言われているものの、よくよく考えてみれば一般人にとっては決して心地よいものとは言えないでしょう。それでも心地よさを捨ててでも監視カメラが必要とされる時代になっていることも否定することができず、予算にて監視カメラ設置費用が提案されるたびに悲しい現実を痛感してきました。

 時代背景的にも治安対策が強力に進められ、特に東京都の力の入れようは・・・ホームページからも伝わってきます。(大東京防犯ネットワーク)もちろん都にも「安全・安心まちづくり条例」が制定されています。この条例を根拠にして東京都の治安対策が展開されていることは確かです。
 その上で多摩市にも独自の「安全安心まちづくり条例」の制定が必要なのか。従来は制定については考えていないようでしたが・・・ずいぶんとその認識も変更しています。行政としては協議会の提言書を受け、今年度中(来年3月まで)には条例案を策定するそうです。その後、市民からパブリックコメントを募集、来年の6月議会での条例制定を目指して取り組むとの方針が示されました。


 安全安心まちづくり条例については賛否両論存在します。私は各自治体などで制定されている既存の「安全安心まちづくり条例」を見てみると、「安全安心」が防犯の面からだけで捉えられているような傾向を感じ、違和感を覚えます。くらしのなかの安心というのは、もっと広い観点から語られるべきだと思います。くらしの安全と安心を確保するために防犯というのは欠かせない要素かもしれません。しかしながら、防犯だけの問題ではないはずです。犯罪を防止していくため、その活動の拠り所となる条例・・・「防犯のまちづくり」を推進するために必要な条例なのかなと理解しています。今後、行政が策定するという条例案がどのような議論を経てくるのか、条例名称や条例目的などがどう吟味されてくるのかを注目したいと思っています。

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2006年09月12日

総務常任委員会

 今日から常任委員会。今定例会では世論を二分する話題を獲得するような提案はなし。今日は住民票の大量閲覧を制限するための条例の廃止(法律が出来たので条例が不要となったため)、国民健康保険の出産一時金の引き上げ(現行の30万円を35万円に)の2つが議題になりました。無難なところで議論が終了し、委員会の結論は可決でした。

 それから市民から「公共施設の原則有料化を見直す」という趣旨の陳情が提出されていました。7月から公共施設が有料化となっていますが、それに伴う負担増により、市民の活動が阻害されているというのです。特に子育て支援の立場で考えると若い世代は、負担の発生により部屋を借りにくくなっていると強調されていました。確かにそういう一面もあるにはあるのかもしれませんが、使用料が発生したことによって施設の稼動率が悪くなっているのかどうかを確認してみたいと思っています。施設の使用料負担が発生してからまだ2ヶ月あまりしかたっていないことを考えると、影響のほどをデータとして検証できるまでには至らない気もしますが・・・・。

 この陳情に対する委員会の判断がどうなるのか注目していました。というのも、去年の2月に「公共施設を無料で利用できる制度をなくさないことを求める陳情」が同じ団体から提出された時には議会として「不採択」の判断を下しているからです。今回の陳情も内容的にはほぼ同趣旨だと思います。しかし、委員会の判断は「趣旨採択」となりました。

 前回「不採択」の判断を下した時と、今回の場合では「実際に市民の使用料負担が発生しているのかどうか」という状況に違いがあります。そこでグレーゾーンで曖昧模糊としている「趣旨採択」という判断になったとしても、状況の違いを踏まえての議会判断となることの重みがありそうです。


 ところで・・・・議会は状況の変化に対し、適切に判断を下さなければなりません。それは当然のことと思います。しかしながら、この陳情にて訴えている内容(使用料が発生したことによって市民活動がしにくくなったということ)については、そもそも施設使用料負担の問題が議論された昨年の9月の段階で既に想定できる事態ではなかったのか?とも思えてしまうのは私だけでしょうか。この陳情に対する判断に議員一人一人もまた問われているように感じています。

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2006年09月11日

9月定例会 7日目

 補正予算は一般会計は賛成多数、特別会計については全員賛成で可決しました。即決案件である福祉オンブズマン、固定資産評価委員の人事も全員賛成で可決。教育委員の人事については賛成多数で可決・・・無難に1日が終了しました。


 今日は・・・・と言えば、補正予算の図書館費への質疑が集中。図書館本館を旧西落合中学校の跡地に移転する件です。「現在の本館は施設の耐震性に問題がある。緊急避難的に移転させて暫定活用をする。」そうですが、そのために全体では約2億5千万円の設備投資をするということ。
 市民への図書館サービスが手薄になっている多摩センター地域に図書館を移転することになり、地域の人たちも歓迎しているとか。逆に現在の本館を愛用している利用者はどうなるのか?との問題はあるものの、おそらく利用率や市民ニーズなどを考えても移転することで市民の利便性は向上するだろうと思われるのですが・・・・。


 「暫定活用」に一体どのくらい投資するのか?そして、現在の本館機能を移転することだけが目的とするならば、どこまでの設備水準を求めていいのかもよくわからいのが正直なところ。暫定活用に過ぎないのであれば、設備の充実拡充も求めがたい部分もあり。
 それに、多摩市では来年から2ヵ年かけて「中央図書館機能」について市民を交えての検討を行なう予定になっているので、そこでの議論とどのように整理をしていくつもりなのかも不明。

 個人的には新たに土地を取得し、上物を建設・・・・立派な中央図書館を新設する見込みを持つことができるのか?という点では、はなはだ疑問なので、まずは「中央図書館機能」の議論をし、結論を出してから、図書館行政をどう進めていくのかの全体計画を再構築すべきだと思っています。例えば、その後に今回同様の移転話が浮上するならば、中途半端な投資での暫定活用ではなく、恒久活用を前提とした施設づくりをすることが可能だからです。
 

 「緊急避難」という言葉を使うわりには、本館の耐震性が危ないと言われて以来久しいわけで、あまり「緊急性」を感じない側面もあり。突然でてきた図書館移転話には当惑してしまいます。庁内では昨年頃から議論されてきたようですが、それにしても将来までを見越して、どうしていくのかの方向性が明確になっていないことに問題を感じます。
 そうは言っても、「多摩センター地域に図書館が移転する」という話そのものは決して悪いものではなく、結局、これに対して正面きって反対する議員は一人もいないようでした。もちろん私も反対はしませんでしたが、気持ちよく賛成できるかといえば、すっきりではではなかったなあ・・・・というのが本日の感想。
 唐突に話が浮上してきただけあり、市民への説明責任も議会との情報共有の点でも不十分さが目立つことは否めないと思います。全体ビジョンが見えない中で進むことには不安が募る一方です。早くビジョンを示してもらわねばならないと考えています。

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2006年09月08日

9月定例会 6日目

 今日から補正予算の質疑に入りました。議決するのは来週の月曜日になります。今回の補正予算は・・・エコプラザ(資源化センター)の改修と図書館本館の移転に関わる経費の2つが大きな目玉です。

 もちろんエコプラザについては、容器包装リサイクル法に沿った廃プラスチックの回収に対応するための設備の新設と、それに伴って、現在の古紙リサイクルステーションの場所移動や設備の入替をする行なう費用。もう一つ、図書館本館については、施設の老朽化と耐震の問題から早急な対応を迫られていたのですが・・・・・ここへ来て、急遽緊急避難場所として旧西落合中学校跡地に移転させるための準備費用。緊急措置というものの、施設の危うさはすでに 平成8年の頃からわかっていたらしいのに・・・?


 エコプラザのことについては、廃プラスチックのリサイクルをすることそのものに反対する議員は一人もいません。質疑の中で明らかになったことは、新たな設備は平成19年の11月末に完成を予定していること。廃プラスチックの分別収集と設備の本格稼動の時期は平成20年の4月を目標にしているということ。そして、できれば平成20年の4月から家庭系ごみの有料化も実施したいということ。
 その間、さらにごみの減量を呼びかけて、分別方法の徹底も周知していきたいということでした。集団回収の拡大推進、店頭回収、ノーレジ袋・マイバックの普及、生ゴミの堆肥化・・・・さまざまな取り組みを強化したいとの話でした。
 ごみ減量に向けては、市民の要請を受けて、職員が地域での「出前説明会」なども実施しています。減量に対する啓発、そして市民の理解を求めるために日夜飛びまわっていると聞いています。その説明会の成果は現時点でのごみ減量につながっているでしょうか。もちろん、そこには市民の協力が不可欠です。私たち一人一人、ごみ減量ができたなら、「有料化」という苦渋の選択をしなくてもいいのかもしれません。

 ところで、それとは別に、ごみ減量関連の補正予算に「集団回収の手引き」を作成したいとの啓発冊子作成の費用が計上されていました。A4の4色刷りで8ページ、1000部を作成できる費用との話です。 
 行政回収は高くつくので、地域での集団回収を強化していこうとの方針に反対はしませんが、啓発冊子の内容と活用の仕方は再考してもらいたいと思います。ごみ問題などで活動している市民等の意見を聞きながら内容の検討はしていくとの話ですが、今、すでに集団回収を行なっている自治会などに配布をするのか、それとも集団回収を行なっていない自治会に対する説明資料なのか、そうではなく広く一般市民に対して集団回収の必要性やらを訴えるための資料なのか?・・・・誰に向けた啓発なのかで随分とその冊子の内容は異なるように思います。いまいち、私の中では集団回収の手引きに対するイメージがわかないのですが、集団回収の必要性を強調して訴えるためにはやはり、「たま広報」の活用だと感じます。

 つい先だって配布された広報には、「できることから始めよう!分ければ資源、混ぜればごみ」として、資源物の出し方を写真とともに掲載したページが別刷りで入っていました。リサイクルされたものがどうなるのかがよくわかりました。新聞を購読しない家庭も増えつつある中で、たま広報が手元に届かない人も存在している・・・・・なので、別に冊子を作成する・・・・・というのも理由のひとつかもしれませんが、私は別の啓発冊子を作成するよりも、とにかく「たま広報」を活用しての宣伝のほうが効果的だと感じます。
 特に、比較的若い世代に向けての情報提供について考えてみると、例えば保育園などは「のびのび育つ子」という家庭教育だより(教育委員会が発行している)が全家庭に配布されています。このような「おたより」にも、ごみ関連情報を掲載できると思います。「ごみって有料化されたら、オムツとかどうなるの?」と尋ねられたこともありますが、若い人の目に触れやすい情報誌は活用できそうです。例えば、「親子でできるごみ減量」というコラム欄を設け、「子どもとおそろいのマイバックでお買い物を!」とか・・・呼びかけることも一つの手段ですし、家庭教育だよりの趣旨からも外れていないと思います。
 いずれにせよ、市民と一緒に啓発冊子の作成をするということなので、その活用方法も含めて工夫してもらいたいと考えます。


 というわけで、ごみ減量関係で質疑した議員は10名はいました。
 家庭系ごみの有料化に関しては、条例提案が必要です。行政は平成20年の4月からと考えているようですが、これもまだ議会で決定したことではありません。

 「ごみ減量は面倒くさいとの戦い。」・・・・担当課長の答弁でした。この答弁には納得しました。面倒なことであっても、やらなければいけないことがたくさんある。そのことに私たち一人ひとりが向き合えるのかどうか・・・つくづくと感じながら質疑応答を聞いていました。

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2006年09月07日

9月定例会 5日目

 一般質問最終日。今日は私の出番があったわけですが、予想通りの展開。傍聴に来てくれていた学生の感想が送られてきましたが、鋭い分析?「本質的な議論をするのは難しい」というのは単純に質問と回答の意図が合致していないと言うこと。わかりやすく言うと質問に対する回答が『そんなことは聞いちゃいねえ』という内容だったという現象です。」

 というわけで、私はもともと多分答弁が合致しないで進んでいくだろうなと思っていたので、学生の感想に納得しました。なぜなら、今回私がテーマにした男女平等の分野について、多摩市はこの数年間ほとんど何も取り組んできていないから。男女平等施策に対する予算は年々削減されていて、推進拠点としての女性センターの事業は年々縮小されています。多摩市に女性センターは必要とされてないのではないか?と感じざるを得ません。
 もちろん、男女平等関連予算ということで、例えば子育て支援に対する予算等を手厚くしている面もありますが、人権問題としての男女平等に取り組むための意欲は年々低下していると感じてきました。というわけで、お金をかければそれだけの成果が上がる分野かと言えば、そうとは限らないところが難しいわけですが、いずれにしても多摩市としては優先順位が高くない分野の一つであることは確かです。正直言って、もともと男女平等に対する意識の高くない管理職が「女性センター」などに配置されてしまえば、それでお終い・・・・。
 その点で、今年から女性センターに初めて女性管理職が就任したので、今後に期待するために質問をしたという感じです。女性センターの運営のあり方では市民運営委員会とのパートナーシップの再構築、建て直しをしてもらう必要があり、それから相談事業についても充実をしてもらいたいと思っています。
 特に、相談事業については、もともと女性センターには相談室が2部屋あるにも関わらず、相談員が一人しかいないのが現状です。つまり、1部屋は使われていないのです・・・・しかも、女性センターが開設されてからずっと・・・・・。今、レディースクリニックの状況等を見ても、相談に対する女性のニーズは高まっているので、ぜひもう1部屋を使うことも考えてもらいたいと思います。
 けど、現在の相談は週3日なので、相談員が一人増えたとしても、もう1部屋を使う必要があるのかどうかわかりませんけれど。いずれにしても相談事業は行政が担うべき重要事業だと思っているので、この部分にきちんと予算の確保をしてもらいたいと思います。

 女性センターは男女共同参画社会を考える拠点施設ですが、女性のためだけの施設ではありません。しかし、男性にとっては敷居が高い施設だといわれます。今、国の施策としても「男性のための男女共同参画社会の実現」ということが言われているので、今後は男性にも利用しやすい「女性センター」づくりを目指すことも必要です。
 
 ところで、多摩市は男女平等条例の制定については市民の気運が高まったら制定を考えてくれるようです。条例の必要性は認めつつも、制定をするかしないのかは未定・・・というよくわからないスタンスを持っているようです。「条例が必要=条例を制定」だと思うのですが、思考回路がどうもよく理解できないのは単なる私の理解不足なのでしょうか。

 人権問題としての男女平等にどう取り組んでいくのか・・・・まだまだ課題は山積。まずは、多摩市における女性センターの役割や存在意義が認められるようにしていかなければならないなと思っています。男性議員が「女性センター」の話題を議会で取り上げてくれるようにすることが一番の目標になるかもしれませんね。(ただし、バッシングの立場ではなく、応援してくれる立場として。)

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2006年09月06日

9月定例会 4日目

 もちろん今日も一般質問の日でした。でも、今日一日はほとんど明日の自分の発言の準備で頭がいっぱいでした。

 ただ、今日の質問の中で食育関連で紹介された福井県の小浜市。小浜市はユニークな条例として「小浜市食のまちづくり条例」」があると聞いていたので、私も機会があったら視察に行きたいなと思っていた候補地の一つでした。でも、さすがに多摩市とは全く違った歴史文化と風土を感じます。若狭湾♪・・・・条例制定により建設された食文化館。実際にオープンしていますが、ここはイベントスケジュールをチェックしたところ私も参加したい企画ばかり!さかなのさばきかた教室とか参加する価値ありそう。
 
 それから、子どもたち向けに行なわれている「キッズ・キッチン」。これはとても大事だと思います。子どもの頃から包丁に慣れ親しんでいないと・・・というのは実感です。お豆腐の味噌汁を作る・・・ということが例えとして出されていましたが、確かに、手の上でお豆腐を切り分けでお味噌汁に入れるのは至難の技。私は今でもお豆腐のお味噌汁・・・あまり作る気にはなれません。
 
 それにしても、小浜市は徹底して「食」にこだわってまちづくりをしているようです。「食育」という点でも学べる部分はありますが、それ以上に「食」へのこだわりが確実にまちの魅力そのもの高めていると思います。アイデアと工夫次第で、まちの光るいい事例です。

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2006年09月05日

9月定例会 3日目

 今日も一般質問でした。

 実は、私はこの定例会で密かに期待をしていたのは・・・・「トップマネジメントの充実」のこと。言うまでもなく助役が二人になったことの効果効用が発揮されることを期待するわけですが・・・・。まだ、日にちが浅いのかもしれません。「当分の間」期待できそうにもありません。
 当初、トップマネジメントを強化することによって意思決定をスピーディに図るということが言われていましたが、そういうわけでもなさそうですし。


 市長が再選された後に掲げた「食育の推進」。これについては、確か重点課題として、助役二人制の説明の際に示された二人の役割分担表でもしっかりと「食育担当」が明記されていたはず。
 ところが、今日の食育に関する質問に対する担当助役の答弁は、正直言って情けない限り。食育が重点施策であるのかどうかもよくわからないような・・・・その場凌ぎがバレバレの答えになっていました。わかったことは「何も進んでいないらしい。」ということ。
 単純に考えれば、これまでは一人でやっていた仕事を二人で分担するわけなので、負担は軽減されるはずですし、その分「広く浅く」ではなく、それぞれの担当分野に関する知識を深めることができて当然。にも関わらず、「食育基本法の全文を読んだことあるのかしら?」と思わざるを得ないような回答には閉口してしまいました。

 
 ・・・あっ、でも、そう言えば、今までよりも助役が答弁に出る頻度は高い感じがします。でも、二人目の助役のほうが登場する回数は多く、「助役らしさ」を発揮しています。一人目の助役は今までどおり、あまり答弁に立ちたがらず、「部長任せ」の傾向が強い感じがします。もしかすると二人目の助役のほうが任されている仕事量が多いのかしら?と考えてみたり、議員の関心注目が高く、厳しい視線が注がれる分野を中心に受け持っているのかしら?と思ってみたり・・・・。


 いずれにしても、助役二人制により、少なくとも1+1=2の効果をあげてもらわねばなりません。決して1/2+1/2=1ではないわけですので。
 市民にとって助役二人制という選択が‘吉’となっていくように、議会としてもしっかりと監視機能を果たしていきたいものです。

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2006年09月04日

9月定例会 2日目

 今日も議員5名の一般質問が終了しました。他の議員さんの質問は本当に勉強になりますが、私にとって本日一番のトピックスとは・・・・市長の「第二の報酬」について。


 多摩市は東京都三市収益事業組合(これは江戸川競艇)、南多摩斎場組合、ニュータウン環境組合(清掃工場)、そして東京たま広域資源循環組合(日の出町の最終処分場)・・・以上4つの一部事務組合の構成市になっています。
 以前から、一部事務組合における管理者や議員の報酬手当のことは課題になってきました。数年前には、南多摩斎場組合議会で報酬手当の廃止について問題提起された経緯があります。しかし、結局は問題提起されて以後、議会議員の構成メンバーが変更したこともあり、その話もいつのまにか消滅している様子です。


 一部事務組合は特別地方公共団体で、多摩市とは別の法人格を持ち、独自の規約を持ちながら運営されています。しかし、管理者は構成市の首長がそれぞれ持ちまわりで担当し、組合議会の議員は構成各市の議会から選出されるのです。
 この一部事務組合の報酬手当について、まとめて調査をしなくてはいけないなと思っていたのですが、多摩市長の場合には下記の通りです。


東京都三市収益事業組合(副管理者)年51万6千円(月額5万6千円)
南多摩斎場組合(副管理者)     年36万円(月額3万3千円)
多摩ニュータウン環境組合(管理者)年66万円(月額5万5千円)
東京たま広域資源循環組合(理事) 年30万円(月額2万5千円)
*これだけで年間第二の報酬合計は183万6千円です。

 それから、市町村職員退職手当組合からも年28万8千円(月額2万4千円)と、東京都の審議会に出席した際に支払われる報酬(日額払い)もあるとの話でした。

 市長は第二の報酬の存在については「そのあり方を含め、それぞれの一部事務組合の中で判断されていくことだと考えています。」と答えていました。当然と言えば当然の答えです。でも、やはり、市長の姿勢として、市民の付託を受けている政治家としての見解を聞いてみたいものですね。それが聞けなかったことは残念でした。


 このような報酬の存在は市民にほとんど知らされていません。一部事務組合は特別地方公共団体として構成市とは別個の人格を持ち、独立した運営をしているわけですし、多摩市として情報公開を積極的にしていくというのもまた他構成市との関係性などもあって難しいのかもしれません。
 しかしながら、かねてから「報酬の二重取りではないのか?」という批判もあり、まずは「第二の報酬の実態を情報公開し、運営の透明性を確保すべきだ。」という意見が出されています。私もその点については同感です。その点では、政治家としての市長が管理者などとして果たすべき役割はあると考えています。情報を公開することで、市民が実態を知ることができます。市民感覚に照らし、市民の論議を呼び起こすことが改革の第一歩につながっていくはずです。


 ちなみに、議員に目を転じてみると・・・・・議員になった当初、一部事務組合の議員になりたがる議員さんが多いという話を聞いたことがありました。その意味が全くわかりませんでした。けれど、今は合点がいきます。なるほど・・・報酬についてはベースアップの望めない議員にとって、一部事務組合議会の議員になることへの魅力は大きいのでしょうね。
 上記4つの一部事務組合の議会議員として選出されている多摩市議会議員さんにも下記のとおり、きちんと第二の報酬が支払われています。


東京都三市収益事業組合 年36万円(月額3万円)
南多摩斎場組合       年20万4千円(月額1万7千円)
多摩ニュータウン環境組合 年42万円(月額3万5千円)
東京たま広域資源循環組合 年30万円(月額2万5千円)
*これは組合議会議員の報酬。議長・副議長になればもう少しUP!されている

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2006年09月01日

9月定例会スタート!

 今日の初日は滞りなく終了。市長の行政報告と5人の議員から一般質問。今日の発言をした議員はどちらかと言うと市長との距離が遠い人が多かったので、部長の答弁も全体的には冷ややか。選挙などが近づいてくると、ますますその傾向が強くなるらしいです。
 「×××(会派の名前)が言えば言うほど、市はやらないんだよ!」・・・・ということで、市長‘派’の議員ならではの野次も飛んでいました。

 ところで、今日は6月に市民に送付された納税通知書のことが話題になりました。もちろん通知書の内容のことです。特に高齢者に対しての(優遇)措置の見直しが進められています。これは国の税制改革に伴うものなのですが、中には税金が倍以上になったという高齢者の方も存在しています。私も市民の方から「ひどすぎるよ。」「こんなんだったら、長生きする方が損だ。」と苦情を受けたのですが、これについては私も正直、どう返答しようかと口を噤んでしまいました。高齢者の方々の生活の大変さがあることもわかりますが、私たち世代の将来の生活の方がもっと不安です。
 
 
 改定された税額が記載された通知書が手元に届いた頃、市の窓口には多い日で1日260本もの電話があったようです。その後、1週間ほどの問合せの電話が殺到していたそうです。全部でどのくらいの件数に上ったかについて、市ではデータをとっていないようで、これに関して「きちんとデータ化すべきではないのか。」という議員の指摘がありました。答弁としては「対応に追われていて、そこまでできなかったことは反省しています。」というもの。反省するのはわかったのですが、今後に向けて、どのような対応を考えるのかまでの答弁が引き出せなかったことは残念です。そもそも「反省します。」という答弁だけに終わってしまうとこと自体、いかがなものかと思いますが、せめて、次に向けての意欲くらいはあってもよさそうだと思いました。
 (とはいえ、「検討します」。」と答弁では逃げておいて、その後、全く何もしないことも多いので、それもまたどうかと思えるわけですが・・・)

 来週から4日間、引き続き一般質問が行われます。今日は議員ごとに傍聴者の入れ替わりが多い一日でした。自分の支持している議員の晴れ?舞台=一般質問だけではなく、他の議員さんの一般質問もぜひ傍聴して欲しいなと思いますが、「知っている議員の一般質問だから傍聴するけれど、知らない議員の一般質問まで傍聴する暇はないし・・・。」と言われてしまいそう。「よくわからないし、面白くもないし。」(と前に言われたことがあります。)
 そんな中、毎回毎回・・・傍聴席からの議会を監視している「市議会ウオッチング」のメンバーの方の忍耐力は天晴れという感じで、私も頭が下がります。私には・・・きっとできないと思うので。

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2006年08月29日

たまには違った場所

 午前中は代表者会議がありました。行政からは報告事項があったのですが、東京では平成25年に国民体育大会が開催されるそうです。随分先のことですけれど、既に決定をしていて、そのための準備入るとか。そこで、多摩市では多摩東公園の陸上競技場をサッカー競技開催場所の候補地として名乗りをあげるとのことです。

 国体を開催するために莫大な‘お金’が動くことは簡単に想像できるわけですが、現状の陸上競技場では大会規格には合致しないので、スタンドの増設やら選手控え室になる管理棟の設備充実など・・・もし正式に開催地として決定した場合には改修工事が必要だとか。ざっとの見積もりでも数億円かかるという話です。
 東京都では上限を1億円として補助金を出すと言っているようですが、東京都内全体を見回して「既存の施設」にて対応することはできないのかなあと思います。
 「今あるもの」を最大限活用し、それでも対応しきれないというのであれば話しは別ですが、国体を開催するために大盤振る舞いに税金をつぎ込むけれど、国体が終わってしまえば閑古鳥が鳴きっぱなし・・・・という惨状は全国各所に広がっているわけです。
 
 「どちらにしても改修工事が必要ならば、東京都の補助金をもらって、この際、改修してしまえば?」というような意見が出ていましたが(もちろん開催場所として正式決定されることが必要ですけれど)、多摩市の現状に 見合った改修が必要なわけで、国体という何10年に一度のイベント開催のために行った改修のために、それ以後首をしめられる状況(設備を維持し管理していくのは多摩市)が目に見えているのであれば本末転倒なお話。
 国体の開催を否定するわけではありませんが、開催のあり方については考え直す時期ではないかと感じているのは私だけでしょうか?

 ところで、今日は知合いの方よりお誘いをいただいたので、PWA検定に関する体験セミナーに参加をしました。会社組織で言えば大体若手~中堅層を対象にしているのですが、ビジネスの基本「段取り力」を磨くことは必要なこと。議員の仕事は自由人、自営業のようなものですが、一つ一つの仕事を計画的にこなすためにはやはり「段取り力」が求められると思います。「やろうと思えばいくらでもできる」・・・これが議員のお仕事なので。
 今日だけ参加をして身についたとはとても言えないわけですが、ずいぶんとタメになったようです。あまりにも頭を使いすぎて、セミナー終了後にいつもとは違ってどっと疲れが溢れました。それだけいつもとは違った頭の体操をしたということでしょう♪いい訓練になりました。


 このPWA検定を主催しているのは大阪商工会議所。大阪商工会議所ではいろいろな取組みをしているようで、今度10月8日には第1回目の「メンタルヘルス・マネジメント」検定試験を行う予定です。多摩市でも職員のメンタルヘルスの問題は課題のひとつ。こういう検定試験を活用するというのも一つの方法かもしれないなと思いました。


 たまには違った場所で違った空気に触れるというのも大事なことだなと感じた一日でした。

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2006年08月17日

会派説明

 9月議会に向けた事前の議案説明がありました。議案の説明は、議長・副議長ペア、そして市長と近しい関係にある大会派順に行なわれるようです。多摩市の場合には、公明党、清新クラブ・・・・たぶん市長を支えている一人会派の人たち・・・・その後に民主・生活者ネット、多摩市議会改革議員連盟、共産党という順番だと思われます。


 私の拙い記憶から辿ると・・・・確か当初予算が否決された前年度くらいから「合同会派説明会」ということで全議員合同での説明会が開催されていましたが、それは結局取り止めにしたみたいですね。「合同会派説明会」としておきながらも、実質的には「合同会派説明会」前に事前個別会派説明会らしき市長との懇談会が開催されていたので、「合同会派説明会」の中止には賛成です。形骸化した「合同会派説明会」ほど時間の無駄はないと思っていたので。


 さて、会派説明というのは、定例会に提出予定が確実に決まっている案件についての説明が行なわれるのが通常です。提出するかどうかわからないとか迷っている風なものについては、口頭説明だけで、後に議案追加として対応される場合も多いです。
 しかし、今日の説明会では提出を‘準備している’案件であり、まだ提出が確実とは言えない案件として「家庭系ごみの有料化」を含む条例改正案の説明がありました。議案の提出まであと約1週間あるので、その間に、もう少し熟慮してから提出するかどうかを市長が判断するそうです。
 「否決される」ことが予めわかっていて議案を提出するということは普通の思考回路からすると考えにくいのですが、少なくとも昨年12月に全く同内容の条例改正案件が審議未了になった時点と議会構成にが変更がありません。そのことを思うと、市長はどのような議会対策をし、対応を図ろうとしているのか見所?になるのかもしれませんね。

 
 今回は補正予算の中で、エコプラザの施設変更(廃プラスチックの中間処理に対応するため)に関する予算も組まれています。説明の中では、当該補正予算と条例改正案件がセットだと言うことでした。必ずしもセットとは言えないと思うのですが、市長の整理としては「セット」となっているのが今日までの段階。


 そう言えば、6月議会では収入役の人事案件をめぐっては、議案が提出され、撤回されて、新たなる助役の増員と言う条例が提案されるなど、議会って意外と柔軟に臨機応変に、その都度その都度の対応ができる場なんだなと学びました。なので、市長も最後の最後まで熟慮して、最終的な議案提出につなげていきたいとしているのかなと考えた次第です。私は、次の議会(9月議会)は6月議会ほど混乱もせず進んでいくことを願うばかりです。

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2006年07月26日

視察報告その②

 引き続きの活動報告。

  高松市のコミュニティ政策については、以前にその取組みについてチラリと耳にしたことがありました。そこで、この機会にと足を運び、多摩市で参考にできる部分があるかもしれないと話を聞きに伺いました。

 「地域力」などと言われているように、「地域」とか「コミュニティ」が注目され、その役割の重要性が強調されるようになっています。当然ながら、コミュニティ行政では地域の自主性とか主体性が重視されるわけですが、その割には、行政が勝手に地域の線引きをしてコミュニティエリアを設定するなど、よくよく考えてみると‘官製’コミュニティ体制?と思えてしまう節があります。
 

 ちなみに・・・いまいち、私はコミュニティ行政そのものの全貌がつかみきれずにいるわけですが、多摩市の場合には「コミュニティセンターを建設する」と言うのが、コミュニティ行政の中心に据えられていることは確かです。脱・ハコモノ建設時代だと私は思っているのですが、公共施設なども手薄と言うことで唐木田地域のコミュニティセンター建設が再開される見通しです。

 高松市の施策の中で一番関心があったのは、「地域まちづくりサポーター制度」のこと。ホームページによると、「行政職員の中から,公募により,地域まちづくりサポーターを認定し,地域コミュニティ組織の結成やコミュニティプラン策定作業当に参加する中で,行政職員としてのノウハウをいかしながら,協働作業や情報提供,関係課との連絡調整等を行う。」となっているのですが、これに応募する職員って一体どのくらいいるのかな?と。
 実情的には、あんまり積極的でない職員さんもいるという話を聞きましたが、サポーターの活動は「すべてが無償ボランティア」というところにビックリ。報酬も出ないのはもちろんのこと、さらに・・・何かあったときの保険についても全て個人の責任だとか。
 「サポーターになることで、職員に何かメリットってあるんですか?」「サポーターをしたことでのインセンティブは・・・・・・・特に今のところはないんですよね。」

 今のところは人数は60人くらい。高松市の場合にはコミュニティエリアが35地域あるそうなので、地域に2人ずつくらいのサポーター配置を考えればだいたい80名ほどは人材確保をしたいんだけれど・・・というのが担当者の話でした。しかし、成り手を探すのは相当に苦労しそうですね…。

 市民も心得ていて、無償ボランティアのサポーターである職員に声をかけるのは平日夜間、土日休日なんだそう・・・。そういう点でも「志」がなければサポーターに名乗りをあげることは簡単ではなさそう。そしてまた、忙しい部署に異動になりサポーターとして続けられない場合もあるようです。人材を募集はやはり大きな課題のようです。
 設置要項があるわりには、身分とその権限がいまいち不明確な感じもあり、この制度が長続きできるのか不安要素が大!というのが私の感想です。

 いずれにしても、行政からの「押しつけ」にならないコミュニティ行政の展開がなされるべきなのですが、職員のサポーター制度の今後(職員のレベルアップなど)も含めて、実はまだまだこれから本格的な活動が進む‘予定’ということだったので、私も引き続き、これらの取組みがどうなっていくのか注目したいと思います。


 それから・・・全然話は別ですが、「孫育てセミナー」という講座の存在を知りました。これは子育て支援策の中でも結構面白そうな企画だと思いました。団塊の世代の孫育て。多摩市でも実施してみるといかもしれません。実施主体が‘行政’であるべきとは思っていませんが、・・・例えば女性センターとか?など考えました。男女共同参画の視点から。
 なぜなら、団塊の世代の男性は子育てを女性に任せてきた傾向が強いようですので、改めて「孫育てセミナー」を受講して「オムツ替え」なんかを学ぶのはいいかも・・・と思ったわけです。


 視察全体としての収穫はまずまず。百聞は一見にしかずと言いますが、本当に実のある視察をするための視察先の選定には一苦労するなと改めて感じました。

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2006年07月25日

視察報告その①

 香川県高松市に子育てタクシー地域コミュニティ施策についての視察に行ってきました。まず「子育てタクシー」の報告。

 
 子育てタクシーについては子育てタクシー協会の鎌野実知子さんに話を伺いました。彼女は高松市の花園タクシーの社長さんですが、私と同じ年。3年前に急逝されたお父様の跡を引き継いで取締りに就任された方です。子育てと仕事との両立ということでも話が弾んでしまい、すっかり意気投合。
 運転免許を持たない私にとっては、「子育てタクシー」という公共交通の新しい選択肢はかなり魅力的。そしてまた、子どもたちが一人で安心して乗ることができるタクシーとしても可能性を感じています。10月に福祉交通セミナーがあるのですが、そこで「子育て中の移動を考える」という分科会の企画に参加しています。鎌野さんもセミナーに当日参加してもらえることとなり、新しい視点から公共交通を語ってもらいたいと考えています。
 

 タクシーの白いシートは汚してしまう心配がある・・・・。子どもが車内で騒いだら落ちつけない・・・・。運転手さんの対応が恐い・・・・。

 タクシーは一番便利な乗り物なのに、乗車を躊躇ってしまうことはしばしば・・・子育てママにとっては共通に思い当たる気持ちだと思います。実際に、高松市から他府県などに転居される方からは「引越し先でも子育てタクシーありますか?」とか、「引越し先の地域で親切なタクシー会社さん紹介してください。」というような問い合せもあるそうです。
 

 今は夏休みに入り、塾や習い事への送迎など、子ども一人での利用が多くなる時期とか。「すごく気を遣いますよ。」というのが実際に子育てタクシーの運転手さんの言葉でしたが、子育てタクシーを実施したことにより、運転手さんのクオリティーは高まったと評判のようです。


 さて、このような取組みに行政がどのように関わっているのかが興味深いところですが、高松市の場合には行政とは一切関係なしで事業展開を図っているとか。しいて言えば、子育てタクシー協会で実施する「子育てタクシー運転手講習会」のプログラムの中には、各地域ごとの子育て事情を聞く(学ぶ)カリキュラムが組まれており、そこで協力してもらっているくらい・・・かなとのこと。 


 「子育てタクシー」事業の展開方法については、地域ごとに地域事情を考え合せながら、企画していくのが一番。多摩市の場合に、これを実現するとしたらどんな方法でできるのか考えてみたいなと思っています。もちろんニーズがあるということが前提ですが・・・。

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2006年07月03日

将来働くことを夢みたい

 手をつなぐ親の会の主催で議員との懇談会があり、参加をしました。全議員に呼びかけたそうですが、参加をしたのは私を含めて9名でした。参加議員の顔ぶれを眺め、「何となく、偏りがありますね・・・・。」という声も出たのですが、いわゆる市長派と目されるような方は一人も出席されませんでした。(ちなみに、昨年は同様の懇談会に偏りなく多くの議員が参加していましたが。)

 障害者問題と言うと、記憶に新しいのは昨年度当初予算否決の原因であった知的障害者通所施設のこと。社会福祉協議会が運営する作業所を民間移譲していく方向でした。一応、手続き的には関係者の参加があり、話合いも最終局面まで進んでいました。
 でも、学校跡地の恒久活用方針との関連もあり、議会では大揉めに揉めた後、「予算否決」というかたちとなり、行政の目論みは白紙に戻った状態にあります。
 その後、一体どうなっているのか・・・・と言うと、今年度予算でもう一度0(ゼロ)から?話合いをするという方針のもと検討会の設置(議論する場)が予定されていますが、まだ本格的な動きにはなっていないようです。


 今日の懇談会では保護者の立場から、切実な意見を聞くことができました。話を聞く限りにおいては、行政の対応が非常に不十分であると思えてならない状況が見えてきました。特に、通所施設の問題については、学校卒業後の障害者支援、地域における就労の場を確保するという最重要課題です。
 障害を持っていると電車などを利用し、遠方まで通うことはかなり難しいと言います。中には電車などで通勤しているケースもありますが、それは本当に少なく、珍しいケースです。(よっぽどの訓練が必要です。)
 理念的には「地域共生」社会、地域で住み、働くということを実現し、障害者との共生社会を目指していかねばならないわけです。
 

 さて、市内に存在する施設は定員オーバーになることが予測の範疇で(すでにいっぱいいっぱいのところもある)、地域で仕事に就きたい、働く希望を叶えられない状況にあります。
 実は、これは今の始まったことではありません。以前からわかりきっている状況です。そこで、この状況に備え、施設を増やしてほしいという要望はかねてから出されてきました。もし、その声を受け止め、計画的に取り組むのであれば、今、慌てなくてもよかったはずです。
 ところが、その時々で、何となくその場しのぎで対応が可能だったのでしょう・・・・結局、どうしようもない切羽詰った状況になり、保護者の方の言葉を借りるならば「待ったなしの状況」でアタフタしていると言うのが現在だと言えます。


 去年頃には、「施設不足に対応するため、学校の空き教室などの活用も考えています。」と説明されたこともあるようですが、それに対する取り組みが全く見えてこない・・・。それに対する苛立ちや、不安の声が出されました。
 今ある施設(つくし作業所、第2つくし作業所)は設備的にも狭いので、定員を増やすことは考えにくく、どうしても新たな場所の確保が必要になっています。

 
 障害者への施策については、国の障害者自立支援法の全貌もなかなかつかみきれない状況にあることは事実で、職員も国の制度に右往左往させられる状況は否めません。しかしながら、保護者に対し、ちょっと希望を抱かせるような言葉かけをしているのに、現実は一向に改善されないことに情けなさとともに怒りさえこみ上げるという気持ちはとてもよく理解できます。


 「自分の子どもが将来働くことを夢みたいんです。」という言葉がとても印象的だったのですが、「子どもが学校を卒業して、働ける力を持てるように親として成長を支えていきたい。でも、働ける場がなければ話にならない。」本当にその通りだと思いました。


 しかし、行政に対する不信感を理解する一方で、その不信感をしっかりと受け止め、議会として果たすべき責任を全うしきれていない状況に対し、もっと情けなさを感じます。「予算否決」で市長方針に反対の態度を示したものの、その後、市長方針を大きく転換させ、そしてまた、それを具体的に動かすようなところまでにつなげていけない議会の力不足を噛み締めざるを得ません。


 来年は市議会議員選挙。残り一年もない私たちの任期中にどこまでの責任を持つことができるだろうか・・・と考え、気分を重くしながら懇談会をあとにしたのでした。

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2006年06月13日

審査未了・・・・・・・・・・・

 総務常任委員会を傍聴。
 今定例会では唯一提出されていた「国会のおける共謀罪法案の徹底審査を求めた陳情」が審査未了となりました。この結果は「まさか予想外」。採択すべき2名、不採択すべき2名、趣旨採択2名になるとは思いませんでした。

 陳情趣旨は「『国会における徹底的な議論を求める』ということかもしれないけれど、陳情理由を深読みすると『共謀罪法案を廃案にしてくれ!』と言っているのと同じだ。そうとしか受取れない。」と理由を述べて「採択しない」という立場が表明されたのですが、「陳情審査は文言審査」と豪語している人からすると「陳情理由を深読みする」なんてことはあり得ない話!!!
 陳情の文面を虫眼鏡で一字一句を厳格に見たとしても、「廃案」という文字はどこにもなかったのですが・・・・。
 議会も議員も「ご都合主義だ・・・・」と批判を浴びても仕方がないと思えた瞬間でした。客観的な傍聴者の一人としての私の感想です。

 ところで、「国民保護計画」素案についての報告がありました。国の法律で決まっているから致し方ないのですが、市長が自らが会長になっている「国民保護協議会」に対して「多摩市国民保護計画について」を諮問するというのは本当におかしな話です。(いわゆる国民保護法第39条・第40条)
 ちなみに、これについてはパブリックコメント手続きを2回も行なうので、市民の意見を聞くための万全の体制を考えていると担当部長は強調していました。
 先日の一般質問で指摘をしたのですが、市民から意見募集をする時にはPDFで100ページ以上もにのぼるデータだけをそのまま提示せず、概要版をまとめることが望ましいと思います。
 国民保護計画はたぶん「いざ」という有事の時には非常に重要になる計画なはずなので、市民へのわかりやすさ、理解のしやすさには最大限配慮しなければならないでしょう。パブリックコメントを求める時には一工夫、二工夫が求められると思います。私がパラパラ・・・と見ただけでもNBC攻撃とかダーティボムとかよくわからない言葉も掲載されていましたし。
 この計画は来年3月を目途にとりまとめられる予定ですが、協議会では5月24日に諮問を受け、7月26日に審議、そして10月4日には答申がまとめられるというスケジュール・・・・素晴らしくスピーディだと思います。

 それから全く話の質は異なりますが、この協議会には「自衛隊に所属する者」がメンバーになっているのですが(法律で決まっている)、その方が先般の協議会に迷彩服で出席をされたらしく、これについて違和感を覚えて仕方がなかった・・・という意見が出されました。それについて総務部長は「あくまでもユニホームですから、言う立場にはない。」と答えていましたが、警察所長さんも消防署の署長さんも普通に背広姿なんですが・・・・。

 
 

 さて、委員会終了後には22日の最終日に委員会付託され、審査される予定の「助役二人制」に関しての意見交換が少しだけ行なわれました。最終日の議事進行がスムーズに行なわれるような配慮ということですが、「どんな質疑を予定しているのか?」などと事前に質疑予定項目を出し合っているような感じでした。当日までにまだ日数があることを考えると他にも質疑したい内容が生じるかもしれません。そのことを封じてしまい、強行突破で委員会の結論を出すようなことだけは避けたいものです。本当は時間をかけて議論すべき内容をこんなに短時間短期間で議論して欲しいと要請した市長の身勝手さは拭えないと思っています。

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2006年06月09日

定例会7日目 補正予算可決 条例提案

 昨日に引き続き補正予算の審議。淡々と審議が進み、大きな波乱もなく、賛成多数にて可決されました。もし、当初予算では盛りこまれなかった「唐木田のコミュニティセンター建設」に伴う土地取得費用などが計上されていたならば、これほど円滑な議事運営にはならなかった気がします。

 補正予算の可決後、条例提案が行なわれました。人事案件と契約、財産取得についての議案はその場で全員一致で可決されました。その他提案された議案については委員会に付託して審査を行なうため、市長は提案説明をするのみ。従って、提案が終われば、常任委員会前のすべての日程は終了。あっさりとすべての議事が終了したので、来週の月曜日は一日休会となりました(補正予算等の審議日として確保してあったので)。


 ちなみに、その場で可決された「財産の取得について」は永山駅前の雑木林取得に対する議案でした。可決されたので、これにて無事に永山駅前雑木林の取得契約が締結される運びです。
 昨年の9月末ころから、粘り強く活動を続けてきた「永山駅前雑木林を守る会」の皆さんもひとまず深呼吸できるでしょう。ひと安心を「確信」できる状態になったと言えるからです。昨年12月市議会で、「雑木林の保全を求める請願」が採択をされても、都市再生機構の対応がどうなるのかわからない不安、そして市長と都市再生機構との交渉の行方も予断を許さない状況でした。請願採択からも半年あまり・・・・。

 私は可決した瞬間に守る会代表の顔が浮かんでしまいました。東方西走で活動されている男性なのですが、そのタフさには私も頭が上がりませんので・・・・。最近、私は守る会の会合などすっかりご無沙汰気味ですが、活動状況は丁寧なるメールにて報告があります。それは必ずブログとして更新もされる・・・代表にはゆっくりとお休みしてもらいたい気持ちです。昨日は補正予算にも取得価額210,000千円が計上されていたので、メンバーの皆さんは代表とともに傍聴に来られていました。(ちなみに・・・永山地域に住んでいる議員はこの問題ついてほぼ全員が発言をしていました!→ご当地話題♪)

 でも、雑木林に関しては、すでに次の課題が待っています。昨日の補正予算審議のやりとりでも、今後の管理をどうしていくのかについて、「市民協働による管理を進めていきたい。」という方向性が示されました。既に、守る会でも市民主体での管理を進めるためのプランづくりが進んでいます。このプランがどこまで生かされるのかも含め、これから行政と市民との協議がスタートすることでしょう。まだまだこの先、行政との交渉は続いていくでしょう。 
 と言っても、都市機構と正式契約が終わってからだとは思いますが・・・・。

 いずれにしても「守る会」の存在が駅前雑木林の保全へとつながっていったことは確かです。自分たちが将来に残していきたいと考えて行動してきたことを、次なる段階へと進めていかねばなりません。
 駅前でアクセスもいい場所にある雑木林です。多くの市民の参加を得ながら、雑木林の保全活動を進めていきたいと考えています。私はこの雑木林で「子どもと遊ぼう学ぼうプロジェクト」やってみたいなと思っています。子どもたちと雑木林で遊んだり、観察をするだけの取組みですが・・・・。


 明日から週末。ゆっくり休んで来週からはじまる常任委員会に備えたいものです。雑木林も見に行かなきゃ♪

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2006年06月08日

定例会6日目 補正予算

 補正予算の審議が始まりました。予想どおりに、質疑が集中したのは補正予算に対する考え方、永山駅前緑地取得について、市庁舎耐震問題、新設学童クラブの方向性(民間委託方針)他・・・。
 
 私はそんな中でも一番気になっていたのは「プロフィール多摩」という広報冊子。事前説明では、冊子の中味をリニューアルすると聞いていました。補正予算額としては約280万円。全体の予算から考えれば、微々たる金額と言われるかもしれません。でも、緊縮財政の多摩市では使い道を厳選すべきです。どうやって活用されているのかもわからぬような広報冊子など作成する必要はありません。
 というわけで、質疑の中で明らかにできたことは、前回(平成14年3月時点)には1万部を作成。現在残部が約4700部とのこと。・・・・一体、この残部数はどうするんでしょう?

 ちなみにこの冊子は多摩市に視察に来た人などに配布される広報物とのことでした。そして今回は5000部を作成予定とのことでした。前回の反省を生かして、印刷部数を減らしたということ?!・・・が、本当に必要なものかどうかもう一度見極めるべきです。
 今日の説明では、第四次総合計画の見直しをしたことに伴い、「プロフィール多摩」の内容を刷新したいということでした。その気持ちもわからないわけではありません。しかし「もったいない」を謳い文句に「ごみ減量」を目指している市の方針に照らし合せて考え直すべきです。基本構想の部分が変わっていないことを考慮すれば、残部である約4700部を活かすことが必要です。内容は十分に使用に耐え得るものです。
 私も各地に視察に行くと、当該自治体のたいそう立派な紹介パンフレットをいただきます。写真が豊富に使われたカラー印刷版。その自治体の魅力ばかりが書き綴られているパンフレットです。・・・・でも、正直言って、あまりにも立派すぎるので、持ち帰ったところで捨てるに捨てれずに困ってしまうことが多いです(あくまでも私の経験ですが・・・・)。
 今は、インターネットからもたくさんの情報がリアルタイムで入手できますし、外部から多摩市に視察にくる人たちもある程度の事前調査はしていると思われます。だから、これについては必要性の再検討をすることが望ましいでしょう。


 ところで、今日は再度、議会運営委員会が開催されました。昨日、市長から正式に「収入役人事」議案撤回がありました。引き続き、市長からは「助役の定数増(助役二人制)」と「助役人事」の提案をするので、議会にて速やかな対応をお願いしたいとの申し入れがありました。市長としてはできれば定例会最終日に何とか結論を出して欲しいと思っているのでしょう。
 しかし、速やかな対応と言われても、「市長のご都合主義にふりまわされたくない」と考える議員も少なくありません。来年には廃止される収入役を選任しないことは懸命な判断とし、市長に異論を述べる議員はいないはずですが、そのかわりに助役ポストを一席増やすことについては、議論の余地あり・・・・市民からの意見を十分に聴く時間を持つべきだとする意見も強いです。 
 それもそのはず、市長はかねてから「小さな市役所を目指す」と主張しているので、特別職のポストを増やすという考え方との整合性を問いたいと考える人はいるでしょう。素朴な疑問に市長は真摯に答える必要があります。私の周囲にも「多摩市くらいの規模で助役が二人も必要なんですか?」という人もいます。

 議会運営委員会では「市長の意向を最大限尊重し、最終日中に結論を出すべき」という立場と「十分に慎重審議して、市民にも意見を問う時間を設けるべき」とする立場が歩み寄ることができなかったので、市長が懇願する「最終日に何とか結論を出して欲しい」ということに暗雲漂い始めました。合議制の議会運営委員会。結論がまとまらず、話合いが決裂に終わったので、議会として「最終日決着」を確約することはできなくなったからです。

 でも、ちょっとの望みはあります。もしかすると市長の願いどおり最終日に議会が結論を出せるかもしれません。それは単に市長の努力にかかっているのですが、議会運営委員会においては、「市長には最終日に「助役二人制」を提案すること前提に、市民からのパブリックコメントを募集したり、市民との意見交換など積極的に取組んでもらえばいいのではないか。」との話になっていました。そのことが議会審議に大いに関わると言うのです。市長がどこまで行動できるのか・・・それ次第で、議会の流れが大きく変わる可能性は大です。一体、今後どうなっていくのでしょう・・・・。議会から投げ返されたボールを市長はどう受取り、受けとめてくれるのでしょうか。

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2006年06月07日

定例会5日目 一般質問

 今日で一般質問の日程は終了、明日は補正予算の審議から始まります。昨日報告した「収入役人事」については、提出した議案を撤回することになったようです。市長から議長宛てにその旨記載された文書のコピーが配布されました。

 さて、今日の質問では「さすが市長‘与党’」と思えるような発言がありました。やっぱり、市長を全面的にバックアップしている政党の発言力には凄みがありました。私が昨年にしたのとほぼ同趣旨、同内容の質問であっても、市長が発言を求められて答える姿勢が違いました。内容は「発達障害者の支援について」。発達障害者の支援については早期発見、早期対応が一つの大きなポイントになると言われていること、そして縦割り行政の壁を乗り越えてさまざまな部所管での連携が求められる分野です。特別支援教育を進めていくためにも、教育センターをより一層充実して欲しいということだったのですが、それについて、ダイレクトに「予算を増やすべき!」と主張していました。「所管しているのは教育委員会だけれど、予算と言うことになると市長だから・・・・」と前置きのあと「市長の考え方を示して欲しい。」と述べ、もちろん市長はそれに呼応して答弁席へ・・・しかし、さすがの市長もそれに対して即座に「予算を増やす」とは答えられず(これもしごく当然ですが)・・・そのように積極的なる発言を出来なかったからなのか、今定例会では初めてくらいに、市長の答弁がとても弱き、弱腰に聞こえてしまったのは私だけの勘違いではなかったようです。

 様々な立場の議員さんが発達障害者支援に関心を寄せてくれるのはうれしいことです。これで、また一歩、市の取組みが前進することを願っています。
 発達障害者支援法ができたのもつい最近。まだまだ新しい分野で未開拓。縦割り行政の壁を乗り越えた支援施策を推進しなければならないとする観点は、発達障害者支援を切り口にしているものの、実は障害者支援全般に求められていることです。
 ライフステージごとの支援施策を円滑につないでいくための体制づくりは不可欠だという認識を持っている人は決して少なくないにも関わらず、残念ながら、その取組み自体がなかなか進まない・・・むしろ全く進んでいなかった部分です。しかしながら、法律の後押しもあり、縦割り行政の壁を乗り越えた支援体制の構築が進んでいくことは障害者全体にとっても望ましい方向性です。そういう意味でも、発達障害者支援の体制づくりを進めることはマイナスにはならないと感じています。

 というわけで、今日はお世辞ではなく市長にとっては頭の上がらない立場の議員からの「発達障害者支援」に対する発言があり、私にとっても心強い味方が一人増えたことに喜びを覚えた午後でした。


*こちらも更新→代理人のページ

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2006年06月06日

定例会4日目 一般質問

 今日は朝一番で発言順がまわってきたので、内容は別として、とりあえず終わってよかったよかった・・・これからのまちづくりには広報戦略をどう立てていくのかが重要だと思っているので、そのことはちょっと強調したつもりですが、伝わったのかどうか・・・・?


 さて、昼休みに緊急で議会運営委員会が招集されました。内容は「人事案件の撤回」「新しい議案の追加」というもの。
 人事案件については、この活動報告でも数回話題にした「収入役人事について」。地方自治法の改正ですでに廃止が決定した収入役。とてもタイミングがよく、多摩市の場合には現収入役の任期が今月末で終了。それにあわせて、後任人事の提案があったわけですが、廃止がわかっている特別職の後任を選任をする必要があるのか疑問だと主張してきたところです。

 昨日の説明によると、改正地方自治法の「公布日から施行日前日までに、収入役の任期が満了またはかけた場合には収入役を選任しないことも可能」という経過措置があるということ。5月31日に参議院にて可決成立し、6月7日、つまり明日に公布されることが明らかになったので、「人事案件は提案しない」=「人事案件の撤回」をお願いしたいという話でした。
 議案の提出には「7日ルール」というのがあり、その議会に提案予定の議案は開会の7日前に議員に提出しなければならないという「申し合せ」が存在しています。そこで、「提案」はしていないけれど「提出」されている議案であるために、その取扱いをめぐって議会運営委員会に諮ったということです。

 提出している議案の撤回については、議長個人の判断でもできるようですが、多摩市議会の場合には議会運営委員会に了解を得るという意味では民主的です。なので、市長から正式に議長の申し入れがあった段階で「人事案件の撤回」がなされることが認められました。

 さて、それとともにあわせての追加議案・・・・それは「助役二人制」にするための助役定数条例とポスト増になった助役の人事について。
 しかし、ここで壁になったのもまた「7日ルール」。追加議案についても審議予定日の7日前に提出しなければならないというきまりです。市長のつもりとしては、早ければ改正地方自治法の公布日(明日)にあわせて助役に関する議案を提出し、明後日からの補正予算・条例審議に間に合せようと考えたようです。
 先例では、「緊急性」が認められる場合には、「7日ルール」の例外的運用をしてきた事例もあるとの話でした。そこで、議会運営委員会では追加議案の「緊急性」が議論になったのですが、結果的には「緊急性があるとは思わない」という意見が出されたため全会一致にならず、仮に市長が追加議案を出すにしても「7日ルール」を遵守し粛々と進めてもらうこととなりました。


 となると・・・どうなるのでしょう。最終的に市長が追加議案を提出した段階で、再度議会運営委員会が召集され、対応が協議されることとは思いますが、今日のところは結論が出ず。
 中には、市民に助役二人制の必要性をしっかりと説明するための一定の時間の確保をすべきとの主張した委員もいました。そうなった場合には今定例会の間に追加議案の決着をつけることは出来なさそう。市民に対する説明責任を果たすべきだとの主張は私もそのとおりだと思います。
 この一連の人事案件への市長の対応が右往左往していることについて、「地方自治法の改正がどうなるのかという微妙な時期にあったから・・・・」という理由で説明され、それを言い訳にするとしたら、それは不十分と言えるでしょう。
 「やっぱり、こっちにしました・・・・。」と追加議案を出すのではなく、とりあえず「人事案件を撤回」というだけの身のこなしであれば、市長に対するポイント上昇間違いなしだったと思うのですが・・・・。

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2006年06月05日

定例会3日目 一般質問

 今日はものすごく睡魔に襲われて、睡魔と闘って敗れた一日でした・・・午前2時すぎに起床しているので当たり前かもしれませんが、本当に辛かったです。

 でも、今日は「ダイオキシン」についての一般質問が印象に残りました。なぜなら、冒頭で約20分近く「ダイオキシンの安全性」を語っていました。その議員の調査によると「ダイオキシンなど心配することはない」のだそうです。傍聴席からも野次が飛んでいましたが、私もそこまで断言することはできないなと思いました。その一方で、あれだけ堂々と自分の主張を通し、「ダイオキシン=危険」という認識変更を行政の迫るのは、ある意味で‘凄い’とも感じてしまいました。

 それから、今日は図書館の今後の方向性についても、「中央図書館」問題に関連しての質問がありました。「豪華な施設ではなく内容で勝負をすべきだ」という視点から中央図書館機能の整備を求める質問だと理解をしましたが、現在、耐震性などでも問題になっている図書館の本館をどうするのかは課題のひとつです。
 今日の質問では「西落合中学校跡地に移転するという噂も耳にしているが・・・。」という発言もあり、「大変結構だ。」という主張だったように思います。建物ではなく中味、「質」が大事であるとの主張には同感しますし、多摩センター地域には図書館がなく、市民からの要望が高いことも事実ですが、仮に西落合中学校跡地に移転するとしたら、学校跡地施設の恒久活用方針との整合性をどのように図りつつ、市民への説明責任を果たすのかが問われるだろうと思います。少なくとも、学校跡地活用の方針を議論していた時とは、方向性に少し変化が見られるのかなと感ずるからです。ここは、まだ「噂」というレベルなのですが、「噂」を軽軽しくも口に出すような場面でもなさそうだし・・・と私も色々と勘ぐってみたり・・・今後の動きに注目したいと思います。

 明日は朝一番で質問です。終わってしまえば、あとはすっきり。
 そういえば・・・ということで、たまには更新してみたのでこちらもご覧ください!→生活者ネットワーク代理人のページ

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2006年06月02日

定例会2日目 一般質問

 今日は私も気にかかっていた「多摩市企業誘致条例」に関する質問がありました。この条例はニュータウン地域内の企業立地を促進するために設けられたものですが、はっきりいって、一番の目論みとしては多摩センター地域の活性化。いわゆる多摩センター駅周辺の未利用地の活用を促進するために制定された条例です(都市機構や東京都の焦付き資産の売却を何とかするため?!)。
 実は制定されたのは平成14年3月で確か3年間の時限立法だったわけですが、この条例を活用して多摩センターに進出してきた企業は一つもなし!と説明された記憶があります。そこで、約1年前、より企業側に魅力ある内容にと改正されたわけです。もちろん条例を3年間の期間延長するとともに、奨励措置についても企業側には有利な内容に変更されたわけですが・・・・その変更内容があまりにも大盤振る舞いであることが問題点としてあげられていました。ちなみに、その奨励措置とは下記のとおりです。

(奨励措置等)
第5条 市長は、指定企業に対して当該指定に係る事業所に賦課される固定資産税及び都市計画税に相当する額の範囲内において奨励金を交付することができる。ただし、同一の固定資産に対する奨励措置は1回限りとする。
2 前項の規定による奨励措置を講ずる期間(以下「交付対象期間」という。)は、事業所の主たる施設が操業を開始した日の属する年の翌年の4月1日から起算して、多摩センターA地区及び多摩センターB地区は10年以内とし、それ以外の誘致地区は5年以内とする。
3 前項の期間にあるもののうち、用地を賃借した場合の交付対象期間は、賃貸借契約期間の2分の1を限度とする。
4 奨励金の各年度の交付時期は、交付対象期間における各年度の固定資産税の納期限が属する年度の翌年度とする。
これを読んでも一目瞭然。多摩センターA、B地区に対する厚遇が目につくと思います。

 さて、今日の質問では、永山にあるCSKが多摩センターの北側地域で新たな事業展開を図るとともに、永山にある研修センター施設を売却したと問題について、もともとCSKはニュータウン地区にあるため、ただの地域内「移転」であり、ニュータウン地域への新たな企業立地・誘致には該当しないのではないかということが提起されていました。企業誘致条例の目的を再確認すると、

(目的)
第1条 この条例は、多摩市内における新住宅市街地開発法(昭和38年法律第134号)に基づき整備された土地に事業所を新たに立地する企業等に対し奨励措置を講ずることにより、立地促進を図り、もって雇用機会の拡大に資するとともに、多摩ニュータウンの都市としての自立を図ることを目的とする。
となっているので、確かに解釈によっては議員の問題指摘も決して間違っているとは言えないでしょう。

 しかし、それに対し、行政側からは「もっと雇用機会の拡大に資する」と言う点では期待できることや、産業の振興にも寄与するようなことを回答し、お茶を濁すような返事しかありませんでしたが、本当は企業誘致条例の適用を受けたいと考える企業については、「多摩市企業誘致審査会」にて審査することになっているようなので、そこでどんな議論が行なわれたのか聞きたかったと思います。当然ながら、この審査会にてしかるべき議論があり、ニュータウン地域内を「移転」するだけの企業にも条例適用可能だと判断したはずです。

 それにしても、とても不親切なのは、この条例基づいた固定資産税相当の奨励金の交付をどの程度だと試算しているのか?という問いなどに対しても「今の段階ではお答えできません。」の一言。すでに事業計画内容なども公表されている(新聞報道などでも大々的に!)わけです。企業側も当然に「奨励金交付」の恩恵を預かることを含めて、将来を考え、事業展開をしていくわけです。そこに「試算」が存在しないなんてありえません。
 言ってみれば、奨励措置とは固定資産税を10年間免除するということなのです。市民にとっては大きな‘損失’という見方もあり得るのかもしれません。現段階での試算を公表することのためらいは一体どこに理由があるのでしょうか。

 誘致する企業をセレクトするのは助役と6人の部長で構成された企業誘致審査会。だからこそ、行政の説明責任が問われるはずです。しかしながら、議会において「今の段階」とはいえ、「お答えできません」という回答については、いささか説明責任を逃れようとしている気もしました。せめて、なぜ今の段階では回答できないのかくらいは説明すべきでしょう・・・・。


 いずれにしても、永山を完全撤退するということ事態が寝耳に水の話。最初に市長から、永山は永山でそのまま事業継続しつつ、多摩センターで新しい事業展開をしていく・・・と聞かされていた議員にとっては、「えっ!何、それ!」とキツネにつままれたような心境になったわけですから・・・・。
 そういう点でもまた、さらに行政の説明責任、市長の説明責任が問われるでしょう。私も引き続き、この問題については注目したいと思っています。

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2006年06月01日

定例会がはじまりました

 6月定例会が始まりました。市長が再選されてはじめての定例会。「所信表明」があり、引き続いて一般質問が行われました。
 
 当然のことですが、所信表明については、今までの渡辺市政が継続されていくことが改めて強調されただけの話なのですが、特に、

市役所の組織についても、市民の視点、生活者の感覚を大切にしながら、自立した職員が市民と対等な関係でまちづくりを進める「小さくても優れた市役所」に成長していかなければなりません。
または、
基本は小さな市役所です。スリムな行財政運営と、支え合いのネットワークにより、市民とともに豊かなサービスをつくります。
となっていて、「小さな市役所」という言葉が出てきます。
 行財政のスリム化というのは、行政の仕事を減らしてく、民間にできるところは民間に任せていく・・・という「官から民へ」という国の発想や路線に追随するものと考えます。もちろん、私自身も全くその考えを否定するわけではありません。市役所でやっている仕事全体の見直しが図られる=職員も減らせる・・・という流れにつながるのだと思います。仕事そのものもスリム化されていくのなら・・・と、またまた人事案件の話とつながるのですが、多摩市規模の自治体に市長が構想するような「2人副市長」が必要であるのかどうか・・・やはり、ここは十分に議論の余地があると思えてきます。
 ちなみに、収入役が欠けた時の代理は「会計課長」、そして「会計課長」も不在の場合には、第1順位 「会計課経理係長」、第2順位「会計課審査係長」が代理することがわかりました。(多摩市収入役の職務代理に関する規則)

 

 さて、一般質問では「家庭系ごみの有料化」に対するやりとりがありました。議員からは「目指すところはごみの減量でそこは一致していると思う。」という前提が示されたものの、有料化が必ずしもごみの減量化にはつながらないという意見が述べられました。昨年から行なわれている市民説明会では、「減量目標について、一日一人100gと言っているのですが、例えば、それが一体どのくらいの量であるのか、市民感覚でわかる具体的な事例をもっとPRすべきだ。」等との提案がありました。確かに一層のPRは必要だと感じます。もちろん、行政側の回答としては、あくまでも一手段として有料化を導入しつつ、あわせて、ごみの減量についての啓発にも引き続き努力していきたいとの意向でした。
 市長所信表明においても、

課題案件である、まったなしのごみの減量化につきましては、プラスチックのさらなる分別収集と家庭系ごみの有料化に対し、基本的に市民の信任は得られたと認識しております。ごみ最終処分場の状況からも喫緊の課題として今後の取り組みを進めます。市民の皆さんの理解を得るために、ごみ減量化について、情報を共有しながら、さらに啓発を進めていきます。また、容器包装リサイクル法への対応についても、費用対効果等の面でさらに検討を深め、実施に向けた下地を固めたうえで、適切な時期を判断して、条例改正の提案をさせていただきます。
と述べられています。
 これについては、「市民の信任が得られたかもしれないけど、市議会の構成は変わっていないからねぇ・・・。」と漏らしている議員さんもいました。

 また、安易に有料化することは①拡大生産者責任をあいまいにしてしまう②「ごみ処理サービス」は税金で行なうべき基礎的サービスではないのかという視点からの問いがありましたが、①については私自身は、一自治体だけで取組める問題ではなく、まさに消費者である市民とともにどう運動し、国に働きかけ大きな部分での仕組みの変更を迫れるのかが課題だと考えています。有料化が消費者意識を変えるきっかけになるのかどうか・・・・。
 そして②についてですが、市長が次のようなニュアンスの回答していました。「ごみの有料化と言っても、手数料の収入は3億円です。でも、多摩市でごみ処理のためには30億円強かかっています。つまり、9割は税金でまかなうことになるので、基礎的サービスと言えます。」・・・一見、この回答は「なるほど」と思えるのですが、よくよく考えると有料化して得られる手数料収入というのはごみ処理経費の‘足し’にするためのものではないのでは?と思ったのは私だけでしょうか?もちろんこれは「基礎的サービス=無料」という考え方ではないことを示したものと言えると思いますが・・・・・。

 議場でのやりとりを聞きながら、ごみの問題に限らず、「何が基礎的サービスなのか」そしてまた「基礎的サービスなら無料(負担なし)」なのか等・・・十分な議論が行われているとは言えない状況もあるなと感じた次第です。でも、そもそも「すべての行政サービスは有料」という意識がもっと浸透していくべきだと感じています。何だか「家庭系ごみの有料化」の議論を聞いていると、「もともと有料」であることを忘れている議論も聞こえてくるからです。このあたり、きっと私たちの「納税者意識」にも関わってくるのだと思います。
 納税者として「ごみ処理ばかりに税金を使われたくない!」という意識を強く持てば、せっせとごみ減量が進んでいきそうなものですが・・・・これは理想論であることは痛感しています。「ごみ処理に税金を使って欲しい」と思う納税者もいるでしょうから・・・・。いずれにしても私が思うことは「ごみ処理ばかりに税金をつかえない!」という現実。
 でも、それより何より、とにかく地球環境のために「ごみ」を減らさなければならないという危機感のほうが大事なのですが・・・・。なかなか、そこに至る議論まで結びつかないのが残念なことです。

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2006年05月24日

横須賀市に学ぶ

 明日は6月定例会の一般質問通告書の提出締切日。切羽詰ったところで、横須賀市に足を運んできました。目的は「パブリックコメント条例」について話を聞くため。今度の一般質問では自治基本条例を活かしたまちづくりを進めていくという観点で現状の問題点と課題を明らかにしつつ、今後の方向性を見つけていきたいと考えています。横須賀市は全国でもいち早くパブリックコメント条例を制定し、今年で5年目に入ります。条例には予め5年以内に見なおすことが明記されており、現在は見直し作業中に取りかかったところと聞きました。

 少し早めに行き、「市政情報コーナー」を見に行きました。多摩市では数年前まで行政資料室がありましたが、土日開室の要請に答えるため現在は図書館内に資料コーナーが配置されています。それに伴って行政資料室の担当が文書法制課(総務部)から図書館の職員になりました。横須賀市の場合には多摩市で言うところの文書法制課が担当しており、情報公開請求などにも対応しています。実は、私は行政資料室の土日開室を求めてきた立場ですが、組織体制的には以前の多摩市方式(横須賀の方式)の方がいいのではないかと感じる部分がありました。そのことが確かめられた感じです。ちなみに横須賀も土日は開室されていませんが、図書館の一角にも資料コーナーがあるので、そちらで対応しているという話も聞きました。

 そもそも「市政情報コーナー」の位置付けは横須賀市の情報公開、情報提供の一貫だとのことで、その場所も市役所の1階、いわゆる住民の出入りの多いところに配置されている点も多摩市との違いがあります。以前の行政資料室も現在の図書館(本館)にせよ、「行政資料を見よう」という目的意識のある市民が通う場所しかなれず、たまたま市役所に来た人の眼に触れる場所ではありません(もちろん図書館に本を借りるのが目的の人に‘たまたま’見てもらえるのかもしれませんが、それにしても限られていると思います。)。すべての市民に対し、情報をオープンにしていきたいとの姿勢が市政情報コーナーの場所にも反映されているような気がしました。

 多摩市の場合にはその場所をどうするのかについては、庁舎面積などから考えても制約があるのかもしれませんが、行政資料室の今後をどうしていくのかについて、再度、担当所管をどうするのかも含め議論する必要がありそうに考えています。
 
 

 さて、肝心の目的である「パブリックコメント条例」についてですが、担当している方がおっしゃった言葉が印象的でした。「他の自治体の状況を聞いてみると、なかなかパブリックコメントを条例化したがらないんだよねえ・・・・。」その言葉が最後まで耳に焼きついてしまったのですが、多摩市にもあてはまるかもしれないと思いました。
 
 なぜ、パブリックコメントを条例化しなければならないのか・・・・横須賀市では当然の時代の流れとして条例化することにそれほどの抵抗感はなかったそうです。条例の運用については実施責任者が各部に一人ずついるらしく、それも部長から指名を受けた課長職相当の方であり、パブリックコメントを実施しなければならない事案なのかどうかの判断も含めて、すべて各部での意思決定に任せてあるそうです。特に、多摩市と異なるのは、パブリックコメントを実施する際には必ず概要版をつくるということでした。PDFのファイルだけをホームページに掲載するのではなく、Webでワンクリックで見れるような状態にしてあるそうです。
 さすがに老舗だけあるなあ・・・という取り組みがされていて、今では当たり前の手順として職員間にも定着しているそうです。(ここまで定着させるためには苦労があったようですが・・・・)
 
 
 改めて、多摩市のホームページを見たのですが、PDFのファイルだけが掲載されていて、ページも多いし、意見を出したい市民の側にとっては不便すぎる状況です。横須賀市の担当者の方は必ずエッセンスがあるはずだと仰っていましたが、私もそれには同感でした。

 
 それにしても横須賀市まではとても遠くて、ちょっとした小旅行気分でした。とは言っても、港町を楽しむ余裕はどこにもなく、目的地(市役所)に行って帰るだけで少し残念でした。

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2006年05月17日

議案説明

 6月の定例会に向けて提出予定の議案説明がありました。家庭系ごみの有料化について、時間をかけて取り組むことが表明済みであり、一体どんな案件があるのかと思っていました。
 人事案件2件、条例案件4件、その他2件そして補正予算1件(先日、事前説明済み)というのが内容です。私にとっては「財産の取得について」で、永山駅前緑地の買取り2億1千万円に一安心はしてますが、それでも都市再生機構からはあくまでも‘無償’で譲受すべきものだと今でも思っています。
 人事については「収入役」についての提案があるようですが、これについては現在の収入役は任期満了で退任なさるらしいと聞いています。後任人事になるわけですが、市長の鳴り物入りで民間感覚を市役所に持ちこむ(市長の前回の選挙における公約からすれば『鋭い経営感覚』に該当するのだろう)ために招かれたのが今の収入役。民間銀行出身ということでしたが、その手腕がどのように発揮されてきたのかについて、評価することはなかなか難しい・・・。
 実は、地方自治法の改正が予定され、収入役を配置しなくてもいいことになるので、それも視野に入れた中で考えていると市長が述べていましたが・・・・今日の段階では後任がまだ決定していないようでした。「副市長制とか、二人助役制とかも考えています。」と付け加えたように市長は発言していましたが、結局、後任を速やかに確定できていないだけの話みたいです。
 ・・・・・・私としては4年間、民間企業感覚を市役所内に持ちこんだ収入役には、それならではのどのような仕事の成果があるのだろうか?と思います。4年でその力を本当に発揮し、多摩市のために仕事をし尽くしてくれたのだろうか・・・・だから退任なさるのだろうか。せっかくの民間人登用だと考えると、惜しまれての退任になるのだろうか・・・・等など個人的には考えてしまいます。
 

 それから、多摩センターに今度、レジャー施設で「温泉」ができるようですが、1400㍍掘ったら43℃のお湯が出てきたらしいです。多摩市内では温泉施設は初めてなので「入湯税」が創設される予定です。でも、料金が1200円以上の場合にだけ徴収されるらしく、今度完成する施設は入湯料金が900円以下を予定しているらしいので税目を創設はしても、実際には入湯税収入は得られない模様です。
 多摩センター周辺の話題といえば、CSKが研究所をつくるようですが、永山にあるCSKの研修施設は「3年間は機能はそのまま残す」という条件付で売却されるようです。この条件の「3年間」というのがどうしても気になるのですけれど・・・・。あとは、多摩センターと言えば、業績が悪化しているペイントハウスの行方も気になるところです。

 全体的に、表面的には、大きな波風立たないような中味の議案だなあ・・・というのが印象でした。次の市議選が終わるまでは無難な市政運営を心がけていくということなのでしょう。

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2006年05月12日

自分をふりかえりつつ・・・

 議員の任期が残りの一年。市長選挙が終わってから、来年の市議選の話もちらほら出ているので、今の任期、あと一年間をとても意識しています。それとともに、今日に至るまでの自分自身の議員としての活動、そして議会としての活動のあり方を考えさせられています。

 実は、ほとんどの場合、議員個人は厳しくチェックされ評価の対象となりますが、議会全体がどう活動をしてきたのかを大きく捉え、評価することがとても重要なことだと考えています。
 その中でふりかえって見ると、例えば…大きい問題であれば、昨年の当初予算否決の理由でもあった学校跡地を活用した障害者施設の問題、これは障害者施設をどうするのかという問題と廃校(学校跡地)をどのように活用していくのかという問題が含まれています。そして、また、家庭系ごみの有料化の問題。議会が市長の提案を受け容れなかった懸案事項に対し、一体議会はどのような取組みをしてきたのか・・・議員個々人に着目をすれば賛成、反対という態度が明らかになってくるわけですが、そこだけの評価に終始してしまい、その後の市議会がどのように問題を解決しようとしてきたのかが問われることは滅多にないと言ってもいいでしょう。

 一昨日、「手をつなぐ親の会」の総会に出席して来たのですが、そのときに痛感したのが議員個人の取組みを超え、議会全体としての活動が不十分ではないかということでした。以前、親の会との意見交換を行った際には、いわゆるハンディのある子どもたちの学校卒業後の進路が行き詰っているとの切実な話が出され、参加していた議員たちも当事者の意見には静まりかえって耳を傾けていた気がします。
 でも、その後、この切実なる課題に対し、それぞれの議員が個々には問題解決に力を注いできたのかもしれませんが、議会全体が課題にどう取り組んだかというと、それは評価の対象となる活動すら見当たらないというのが現状です。もちろん、議会の構成員である私自身も問われていることですが、課題を認識しているにも関わらず、ある意味で昨年来置きっぱなしにしているのは事実であり、ふりかえればふりかえるほどに議員の力、議会の力、そして市民自身が議会に期待していることや、議員に求めていることが何かを考えさせられてしまいます。

 結局は、議員個人の賛成・反対という態度表明が重要視され(これは議員にとっては責任のある重みのある究極の態度表明だと思っていますが)、それ以上に、議会全体として出した結論に対し、個々人の議員がどのように責任を取り、活動をしているのかまでを問われることも少ないのかもしれません。
 つい先日も、ゴミの問題で市民の方々と議論をしている時に、「それで、議会はどうするわけ?」と問われ、ハッとさせられました。

 
 先に書いた学校跡地活用の問題などは宙ぶらりんのままで現在に至っているわけで、議会はいつも行政からの提案を‘待ち’の姿勢にあるような気もします(もちろん、個人的には‘攻め’姿勢で活動している人もいるのかもしれませんが、議会全体の取組みへと結びつかないところが私にとっては残念なこと)。・・・といろいろ書いていると、その渦中にいて傍観だけしている自分が結構情けなかったりします。

 「常任委員会の活動をもっと活発化させていこう」ということを問題提起している議員さんもいるのですが、その声もなかなか全体化されていかないのが現状です。
 ・・・・さまざまな活動スタイル、価値観考え方の議員がいる中で「議会改革」ほど難しい問題はないと痛感している今日この頃です。

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2006年05月10日

臨時議会

 今日は臨時議会でしたが、議題は消防団のポンプ車を買い替えするための契約についてと昨年度末の税制改正に伴う市税関係条例改正の専決処分について。少しだけの質疑があり、スムーズに議事進行が終了・・・・すべての案件は全員一致で可決されました。

 でも・・・ポンプ車の新規購入にあたってはとても複雑な心境。というのも東京都のディーゼル規制により保有している車輌がひっかかってしまい、多摩市では環境負荷の少ない車輌への交換を図るわけで、それはとても喜ばしいことかもしれませんが・・・・。実は、使用不可能となった車輌とは言え、まだまだ十分に活用できるわけで・・・・これらは都外にて使用される方向性なのです。東京都の島しょ(これは都内?!)と、山梨県内で合併した自治体が財政難の中、消防団の強化を図るべく車輌を探しているらしく・・・・その地域にて多摩市では使用不可能なディーゼル車が使用されるようです。

 車輌が有効活用されることそのものを全面的に否定するわけではなく、再使用(リユース)していこうとする発想そのものは歓迎すべきなのですが、しかし、環境負荷の問題から使用しなくなった物品を他の地域に送りこんでいく、持ち込むことって・・・・?
 お互いにとってそれぞれの事情があり、要件に沿うから契約は成立。とは言え、やはり両手を上げての大賛成と喜べる問題とは言えません。
 急に突飛にも発想が飛んでしまうのですが、私はこの話を一番最初に耳にした時、「公害輸出」の問題を思い出してしまいました。自分の身の回りだけ良かったら、他の地域はいいの?と咄嗟に感じてしまったのです。東京は交通量が桁違いだから・・・・という理由によりディーゼル車は拒否、でも他地域で、東京から締め出されてしまった車輌が流出し、走りまわっている状況をどう捉えればいいのだろうか・・・時に考えさせられることがあります(私だけかもしれませんが)。だから気分的に複雑なのです。

 それからもう一つ、日本の不用品が海外で重宝されてしまっているたくさんの物品ありますよね・・・それを思い出してしまいました。(特に私はブラジルへいって、日本ではすでに見なくなった多くのものが使用されている状況を見た時にそれはそれは・・・考えさせられました。大切に使い続けるってどういうことなんだろう?ってつくづく感じたのがブラジルの旅でしたので。ちょうどパラグアイとの国境付近の闇市のような場所で大量の修理済み日本製品(修理が適当だと言う話もありましたけれど、それはさておき)を眼にしました。)修理して使用するという発想が、使い捨て文化の進展で随分と後退している気がします。
 随分と話の範囲が広くなっているので、話をポンプ車の問題に近づけて考えるわけですが、私は、昨日ふと・・・車輌を丸ごと買い換えなくても対応出来たのではないか?などと思って考えてもみました。でも、、結局は議会の場において、質疑するまでには至らなかったので、自分の中の複雑な気持ちは解消されることなく、何か苦々しい気分がしたままに臨時議会が閉会してしまいました。

 
 ところで、今日の臨時議会の冒頭部分で、市長が議長から発言時間をもらい、再選したことへのお礼、今後への意欲を述べました。内容的にはすでにホームページに掲載されていたコラムどおりだったので目新しさも無く・・・いつものように「議会のみなさんとの切磋琢磨」ということを最後に強調していました。本当の意味で切磋琢磨できる関係でありたいですが、そのためには・・・市長自身がどのように行動するのかが問われてくるはずです。選挙で応援してくれた、応援してくれなかったは関係無く、まずは、市議会議員26名に対し公平なスタンスで向き合うことが欠かせないだろうと思っています。 

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2006年04月24日

少しずつ日常業務

 今朝から、永山駅での遊説が再開しました。久しぶりだったのですが、今日は寒くもなし、暑くもなし・・・朝遊説にはぴったりの気候でした。選挙期間中は私個人のチラシを配布することが出来なかったので、今週は木曜日と金曜日も駅にお邪魔する予定です。他の議員さんたちもいると思うので、ニュースを配るだけですが。
 朝からマイクを通して演説するのはうるさいだけなんだろうか・・・とかいろいろ考えています。でも音を出さないと、単なるチラシ配りのお姉さん(?)になってしまうので、やっぱりマイクを使った方がいいなと思っているのですが、「うるさい!」「誰も聞いていない!」といわれることもしばしばあります。


 さて、今日は市民活動情報センターに行ってきました。オープン初日以来です。今日は相談コーナーで職員が相談に応じていました。あとはパソコンのところ(情報ライブラリーの名残り)にも数名の方がいらっしゃいました。

 私はあの場所に『情報ライブラリー跡地』とつけてしまいました。女性センターの書籍も置いてあるし、奥にはパソコン教室用の小スペースが確保されているし・・・・突然、やってきた市民活動情報センターが床を占拠しちゃった感じを受けてしまいます。まだ始まってから1ヶ月しかたっていないので結果を求めようとは思っていませんが、「市民活動情報センター」のオープンには紆余曲折があったわけで、もう少しきちんとした方向性がほしいところです。昨年度の予算否決後に一旦取り下げされた事業でもあり、12月の補正予算の時も賛成を得るために苦労した事業です。
 市長の鳴り物入りで始められた事業のわりには、その思いが伝わってこない。市長がごり押しぎみで、何としても市長選前にオープンしたいと願ってきたのが市民活動情報センターなはず。でも、ただオープンしただけ・・・という感じでしかなく、市民活動情報検索サイトのところから、「情報センター」というところをクリックすると、なぜか建物として紹介されているのがベルブ永山とヴィータコミューネだったり・・・・(これは情報ライブラリーの名残りだと思われる)。聞くところによると、いつもよりも人が少ないとのことでしたが、例えば市民活動情報センターのサイト充実を図るための対応がどうなっているのかとか課題は多く、山積みという感じです。
 せっかくオープンしたわけだから、よりよい展開を求めていきたいものです。明日は5月の臨時議会の議案説明があります。市長選後初めて、市長に会います。
 

投稿者 hisaka [議員活動]

2006年03月30日

3月定例会終了

 今日の最終日も滞りなく終了。この定例会が終われば市長選があるので、そのことを意識しての討論が相次ぎました。
 ところで、今日は今朝から嫌な気分。腹立たしく相当な嫌悪感がありますが、今朝の朝刊には現市長を支援する会のニュースが発行されました。そのなかであたかも私たちの会派が来年度予算に賛成をし、現市政を高く評価しているかのような書きぶりでしたが、それは事実に反します。予算に対する私たち会派の態度とその理由については別途、議会報告にて討論全文を掲載しましたのでご覧下さい。
 ちなみに、討論最後の部分だけここに掲載しておきます。
 

私たちの会派は市長に対し、まちづくりにおける「プロセス」の共有を求め、時には厳しい意見を申し上げてまいりました。しかし、私たち会派の声がどのように市長には届き響いているのかが大変見えにくいという状況は以前とほとんど変わらぬままです。
 今回は、「骨格」予算として編成した予算です。骨格予算についての定義はさまざまあるようです。私たち会派の視点から、提案された予算を見た時には、「骨格」以上の内容が盛り込まれているようにも感じました。しかしながら市長の「骨格」予算にしたと言う姿勢を前向きに評価し、賛成することにしました。
 市長と市議会とは常に切磋琢磨の関係、緊張感を持ちあって市政運営をし、これからも多摩市政が市民のためによりよい方向に進むことを願い可決の討論といたします。

 それから、現段階で生活者ネットワークでは市長選に対する態度表明をしていませんが、現市長を支援しないことだけは決まっていて、今は名乗りをあげているもう一人の候補者を支援すべく政策協定の中味を協議し終えた段階です。ネットは組織決定をするまでに時間がかかりますが、近々、市長選をどうするのか最終的な結論を出すための総会が開催されます。

 ちなみに、今日の私の討論を聞いていた議員からは「どこに可決の内容が書いてあるのかわからないよ。」とぼそっと言われました。
 また、もし、市長選を戦うのであれば予算で「反対」の態度を表明するのが普通だと言われましたが、「骨格予算」ということだったので賛成をしたまでの話です。


 ところで、今日の議会の最中14時すぎ頃から、市役所に街宣車が横付けされ、演説が繰り広げられました。内容はよく聞き取れませんでしたが、あとから聞くところによると連光寺で問題になってきて(今も、まだ解決されているとは言えないまま建設だけは着々と進められている)大型マンション問題に関する土地疑惑(真相はよくわからないけれど、2006年3月20日付の日刊ゲンダイに報道があり)に関連していたそうです。あまり気分のいい話ではありません。


 さて、今日は一年以上かかり審査されてきた議員提出案件、いわゆる「古紙の抜取り」防止対策のための条例改正案が賛成多数で可決されました。賛成したのは改革議員連盟、共産党、民主・生活者ネットと無所属の会。あとの会派は反対しました。反対した会派からは自治基本条例に基づいたプロセスはどうなっているのか?という批判もありましたが、今回は「条例の一部改正」の提案であり、そしてまた参考人招致をして有識者の意見を聞くこともしているので、私たちの会派では賛成してもいいだろうとの結論に至りました。
 でも、この条例が可決された際、反対した立場の議員からは「‘ごみ’みたいな条例だ」と言われました。確かに‘ごみ’に関する条例ではありますが・・・・。そんな野次を飛ばさなくてもいのではないかと思いました。


 あとは国民保護法に関連する条例も可決されました。ちなみに私たちの会派では反対。最終日の報告としてはこのあたりで留めておきたいと思います。

投稿者 hisaka [議員活動]

2006年03月22日

委員会報告

 厚生産業常任委員会が開催されました。いわゆる福祉に関する分野は法改正に自治体が翻弄されている部分が多々あるのですが、今日も障害者自立支援法、介護保険法に関連しての条例制定、改正が議案になりました。

 法律改正に伴う条例制定などについて、自治体でもミニ国会のようなやりとりが行なわれます。最終的には「国会では市民から選ばれた方々により決定しているわけで、その市民の中には当然ながら多摩市民も入っている。つまり世論で認められていることなんだから、国会の決定をくつがえすかのような反対をすべきではない」という発言まで飛び出す始末。国会での与野党のせめぎあいが、多摩市議会にも波及していると捉えたらいいのでしょうか・・・・?

 さて介護保険については保険料が改定されます。保険料は所得に応じて、その額が決定されますが、従来は5段階だった所得段階を6段階に変更するとともに、その額が示されました。保険料は今後のサービス利用量の見こみを立て、そのうえで決定していきますが、多摩市の場合には高齢化もそれほどは進んでいないこともあり、他市よりも改定幅を押さえたようです。ちなみに介護保険は3年ごとの見直しが行なわれるので、サービス利用量も当面3年間の見込み、そしてそれに基づいた保険料の算出となります。つまり、高齢化が進むと言うことは、サービス利用量見込みも増加し、その分保険料の負担は増加せざるを得ないことがわかるでしょう。
 保険料については、「基準額」(第4段階)が設定され、現在は年額40,600円になっています。これが、年額46,200円(月額3,850円)に変更となります。

 このことについて、市民から提出された陳情があり、その他諸々の税制改正を考えみると介護保険料の改定も負担増になるため、市で独自の減免制度や補助制度を設けて欲しいという要望が綴られていました。確かに気持ちはよくわかりますが、その一方、市で独自保険料の軽減策を設けるとすれば、そこにはどうやって財源手当をしていくのかを考えなければなりません。
 すでに破綻が目に見えている介護保険の財政基盤の確立を目指し、国においては保険料徴収年齢の引き下げの議論が戦わされてきました。今回の改正では決着できなかったものの、2009年度までには検討することが言われています。少子高齢化社会の中で、どのように高齢者を支えていけばいいのかが大きな課題です。・・・というよりは、むしろ、既に支えきれない状況になっている現実があります。そしてまた、多摩市の財政状況を考えてみても、安易に減免や軽減策を設けることには、どうしても踏み切れません。ひとたび制度を設けると、やめるのが本当に大変です。将来にも責任を持った制度設計をするためには、今、目先の問題だけにとらわれてはならないと思います。

 負担増に不安になる気持ちは理解し、そしてまた厳しい現実を抱えながら生活を送る高齢世帯のことも頭に思い浮かびますが、それでも私はやはり同世代の置かれている状況を優先したいと思います。これは世代間での論争だとも言えるでしょう。「今」を優先させるよりも、私は自分たちの未来を優先したいと思います。決して高齢者に冷酷にしようというつもりはありませんが(でも、そう受け止められるかもしれませんが)、将来を見据えたときどちらの選択をすべきなのか落ち着いて考えたいものです。


 ところで、多摩センターの活性化・・・・ということで多摩センター駅北側の都有地にCSKホールディングスが誘致されます。この件では半年ほど前、市長からの説明を受けました。その際、現在、永山にあるCSKの研修所はどうなるのかが当然ながら気がかりでしたが、市長の話では「何とかCSKさんにもお願いをし、永山にもそのまま残っていただくことで話の調整がついた。」ということでした。
 でも、最近になり、どうやら永山のCSK研修所は売買されたらしい・・・・との噂を聞いたので、その真相を確かめるために、行政に確認をしたところ、「現段階で確実な情報は得られておらず答えられません。」ということでした。・・・・・別に売却されていないなら「売却されたなんてことはありません」と堂々と答えるはずなのに、「現在、状況については未確認です。」という答弁。3月議会が終わるまでに、早急に現状把握をし、議会に報告すべきだと要請しましたが(それについても答えはあいまい)、私自身は90%くらいは売却されたのだと思っています。なぜなら、あまりにも歯切れの悪い返答・・・しかも、少々焦り、何か隠したいような雰囲気のある答弁・・・・直感で怪しいと感じているからです。あそこの土地はかなり利用価値も高そうで、もし売却されたなら、その後どうなるのか気がかりになってきました。
 この件については、詳細がわかり次第、また後日お知らせします。


 でも、市長が「CSKは永山に存続していただけるんです。」と力説していたあの言葉は一体何だったんだろう・・・。もし、CSKが永山から‘おさらば’するということになれば、多摩市の企業誘致条例による固定資産税免除(10年間)の魅力により、多摩センターにCSKがとられてしまった(?)ってことになるでしょう。

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2006年03月17日

予算特別委員会最終日

 あっというまに5日間の予算特別委員会は終了。一般会計(骨格予算らしい)は賛成多数、特別会計は全員一致で賛成で可決しました。昨年は一般会計予算は否決されました。今回も市長選前なのの予算編成ということで、で可否がどうなるのか注目されていましたが、無難に審議は終了しました。大きな争点も論点も作らずに編成された‘骨格’予算なので、この結果は当然のことと言えるかなぁ・・・・。私たちの会派も賛成しました。反対する‘大きな大きな理由’が見つからなかったからです。

 市長、助役など・・・・そして何よりも職員はホッと胸をなでおろしたでしょう。またまた予算が否決されて暫定予算を編成しなければならないという「同じ轍を踏む」なんてことになると、それこそ今以上に市役所が機能不全に陥るでしょう。争点になることをあえて盛りこまず、議論を避けようと考えた市長の戦略は成功したと言えるでしょう。見方によれば逃げ腰とも見うけられるかもしれませんが・・・」


 とにもかくにも今日が終わって、今定例会の山場は過ぎました。あとは粛々と各常任委員会が開催されるだけです。私もホッと一段落しました。

 

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2006年03月16日

予算特別委員会4日目~衛生費・・・・教育費

 「質疑がないわけではなくて、発言時間がない・・・」ということで、予算委員会もあっという間に明日が最終日。今日は衛生費から審議が始まったのですが、商工、労働、農林業、土木、消防、教育費と一般会計予算についてはほぼ終盤まで進みました。私も昨日で持ち時間が終了してしまったので、今日は座っているだけの一日でした。気になる点はいくつもありますが、予算の賛否に関わるほど重要な論点があるかといえば「無い」と考えています。骨格(的)予算で、なおかつ昨年のように「否決」されないように最大限の気配りが施されている予算だけあって、重大な論点については省かれていると考えていいでしょう。明日は予算について採決が行なわれます。

 市長選と言うこともあり、余裕を持たせ計上してある予備費についても、表向きには使途が明確化されているわけではありません。一応その中には唐木田のコミュニティセンター用地取得費なども想定されているようですが、それはあくまでも「想定」にすぎないので、そのことは否決の理由にはなり得ないと考えています。


 ところで今日の質疑では「ごみ問題」に対して、家庭系ごみの有料化をどうするのかにも絡んだ質疑が行なわれました。12月議会では事実上「廃案」になってしまった有料化問題は市長選の争点のひとつになると思います。そのことをかなり意識し、有料化推進に積極な議員からは、「対案も無いのに有料化に反対していることは、非常に無責任。ぜひとも有料化反対の方々から、この場で対案を出していただきたい。」「有料化に反対するなら、有料化以上に効果的なごみ減量策を示せ。」という挑発的な発言がありました。

 有料化は減量につながるかと言えば、確かにひとつの手法だとは考えられます。しかし、これは新たな負担となり、安易に受け入れることは得策ではないでしょう。有料化は市民のごみ減量・分別等の努力を評価できるシステムとも言われますが、有料化をしていない現在でも減量・分別などに努力している市民にとっては受け容れ難い負担とも考えられます。
 いずれにしても「ごみの減量」は私たち市民が考えねばならない最重要課題です。地球規模の問題で深刻な環境問題です。そこで私としても、この問題をどうすればいいのか考えているのですが、大阪府池田市で「一部有料化」という手法が導入されることを知り、この方法に「多摩市のごみ有料化問題」の決着点を見出せないものかと思っているところです。

 関西人の金銭感覚に照らすとごみ袋を1枚目から有料化する方式はなかなか住民の理解を得がたいらしい・・・具体的な手法としては次の通り。(朝日新聞 2005年12月23日付 より)
 

全住民に一律、ごみの20%減量を求める。達成できれば無料、つまり従来通り税金で賄われる。達成できなかった部分は料金をいただく。
 まず、現在のごみ収集量から住民一人あたりの「ごみ量」を機械的に算出した。1ヶ月につき約110㍑と試算された。そこで、その8割にあたる90㍑分の指定袋を提供する。四人家族の世帯なら、つきに360㍑分が配られる。
 同時に、40㍑の指定袋を1枚80円で販売し、入りきれない分はそれで処理していただく。

 この方式では指定袋の製造や配布に別途経費もかかり、手間もかかると言えます。残念ながら、池田市では来月から実施されるので、この手法の有効性については検証できません。「配布した指定袋の範囲内ではごみを出していいですよ!」と認めてしまうことの危険性はあるかもしれませんが、多摩市でも検討する価値はあると感じてます。
 いずれにしても「ごみの減量」の啓発を続けることが必要です。ここ数年はそのための啓発経費が削減傾向だったことは確かです。もちろん、広報誌を発行するだけの啓発活動の効果も見直していく必要があるとは思いますが。

 この問題は引き続き、検討されなければならない緊急課題だと言えるでしょう。

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2006年03月15日

予算特別委員会3日目~総務費 民生費

 今日は総務費と民生費中心に質疑が行なわれ、衛生費に入ったところで終了しました。


 総務費については「市長選挙執行費用」に関する質疑がありましたが、現在、市長選に出馬するのではないかと噂されている市議会議員に対して向けられた痛烈な批判としか思えない内容でした。市議が市長選に出馬すると言うことになれば、市議会議員の欠員が出ることになり、本来であれば市長選と同時に市議会議員補欠選挙が行なわれます。しかしながら、補欠選挙が行なわれるためには告示の10日前までに議員を辞していることが条件となります。ちょうど市長選の告示日(4月9日)10日前とは3月29日になるのですが、この日はまだ3月定例会終了直前にあたります。つまり、市議会議員として3月定例会を全うし、その後出馬表明するとなれば、市議会議員の補欠選挙は実施に至らないわけです。そうなった時には「欠員補充」が不可能となり、次の選挙まで、議席に空席が生じた状態が続くこととなります。
 それに対し、今日の質疑では「欠員が出ることについてはいかがなものか?」そしてまた「市議会議員としての負託を受けており、途中で辞するのはどうなのか?」と意見が述べられましたが、仮に市議会議員としての負託を受けていたとしても、時と場合によりけりで、途中で辞めてステージチェンジすることもあるでしょう。「立候補する権利」はいつでも認められており、他人がいちいち口出しするべきではありません。なぜ、そんなことを議場で発言するのだろうか・・・・と思いました。上記のような質疑に対し答弁を求められた選挙管理委員会の事務局長は当り前のことですが、始終困惑していました。「聞かれても困りますよね・・・」というのが本音だと思います。


 次に民生費です。ここでは昨日の活動報告にも書いたとおり、私が取りあげたのは「母子相談事業」についてです。東京都は「ひとり親家庭自立支援計画」策定しましたが、特に急増している母子家庭に対する支援の強化は重点課題となっています。
 平成15年3月に厚生労働省が示したガイドラインでは、母子家庭の抱える深刻な状況が綴られています。そしてまた、国会における会議録などを読んでも、母子家庭の自立のために公的な支援がいかに重要であるのかがわかります。何よりも母子家庭の経済的自立(母子家庭の平均年収は約229万円)が最重要課題になっており、就労支援が一層望まれる状況にあります。

 母子家庭の自立を支援のため、「母子・寡婦福祉法」に基づき、多摩市には東京都から派遣された「母子自立支援員」が配置されてきました。その設置については東京都の役割とされていたからです。
 ところが平成14年に「母子・寡婦福祉法」の改正があり、母子自立支援員の配置は市の役割という変更が行なわれました。そこで、東京都では市に派遣していた母子自立支援員を平成17年4月から順次引き上げることを決定したのです。
 この急遽の決定に、各自治体は大慌て・・・・なぜなら、各自治体とも引き続き「母子自立支援員」として即戦力になる人材のを配置することが求められますが、そのための準備がほとんどありませんでした。都のの引き上げ決定は一方的なものだったため、東京都市長会はこの方針に対し反発。結局東京都は平成17年4月からの順次引き上げを一年先延ばしすることとしました。その期限が今月末に迫り、多摩市からも都派遣の母子自立支援員が撤収されることになったのです。


 ところで、多摩市では派遣の中止について早い時期から察知し、母子自立支援員の引き上げ対策として、平成16年8月から市職員を母子自立支援員として一名配置し増員しました。市職員に母子自立支援員としての経験を積ませ、都職員の撤退後に備えようとしたわけです。これは前向きな対応であり、評価できる部分です。
 しかし、今日の答弁でも明らかになりましたが、母子自立支援員としての高いスキルを磨くには時間がかかります。そういう意味で、平成16年8月から今までの短期間で精一杯頑張ったとしても、人材育成の面からはもう少し時間が欲しいところです。

 要するに、都職員の撤退は多摩市にとっても大きな痛手となることが予測されます。他市の生活者ネットワークでも話題にのぼっていますし、他市議会の議事録検索などを行なってみると、どこの自治体でも「母子自立支援員」の引き上げに頭を悩ませていることがわかりました。
 そして他市の状況を調べてみると、都職員を市職員として採用するという手法により、母子家庭の自立支援体制を維持する方針を決定したところもあるようです。


 多摩市の対応では、都職員の穴埋めとして、新たに誰かもう一人(女性職員)を母子自立支援員として任命する予定です。しかし、母子自立支援員としての経験を持つ職員は存在しておらず(今まで母子自立支援業務は市の事務ではなかったので)、即戦力として引き続き相談業務などに臨める人材配置が可能かどうか、つまり、相談体制が今後どうなっていくのか心配です。相談する側にとっても、不安の声があるのです。


 そしてまた、現在、都職員のもとで研修を積んでいる市職員には、新たに任命された人を育成する業務が追加されることになります。ただでさえ、母子相談、DV相談などは増えており、問題も複雑化、困難ケースも増えている現状にも関わらず、経験としてはまだ十分と言えない市職員が相談業務+αで人材育成業務まで請負うことがどれだけ大変であるのか・・・・その状況を察します。(母子自立支援員の業務はそれだけハードなのです。実態を聞いてみるとわかります。相談を受ける側のメンタルヘルスの問題も大きな課題で、その意味でも一人にあまり多くの業務を集中しすぎるのは好ましくないでしょう。)
 相談を受ける側に最も重要なことは心の余裕を持ち業務に臨むことでしょう。あと一年、どうにか都職員を引きとめておき、もう一人の市職員の増員をしながら、相談体制の構築を目指す方策はとれなかったのだろうか?残念。
 今日の説明によると、難しい相談は東京都の女性相談センター等にもアドバイスを求めると言うことで、どうやら東京都もスーパーバイズ機能を強化するようですが、それでも市職員が日常業務をやりこなしながら・・・と想像してみると、それがあるからといって安心できるとは言えないでしょう。


 さて、引き上げ決定した東京都からは、2年間で600万円の財政支援が約束されています。この財政支援をどう活かすのかが鍵でしょう。ここは、いかに「母子相談の質の向上」を図るのかに税金を使ってもらいたいと考えます。
 「質の向上」とは・・・・やはり人材育成抜きに語ることはできません。そのために600万円(1年間300万円)を有効活用してもらいたいわけですが(例えば市職員二人体制を確立するために、母子自立支援の専門職の嘱託職員をアドバイザーとして雇用するとか)、今回の予算書で提示されたのは「車輌購入」。もちろん出張相談などで車輌を活用できることは、一面では相談体制の充実かもしれません。でも本来必要で、相談業務に求められる「質の向上」にどれだけ結びつくのかは疑問です。


 質疑の後、担当部長と話しをしたところ、「相談体制づくりにはしっかり取り組んでいきますので。」と意気込み十分だったので、ぜひ期待したいし、そうしてもらわなければ相談したい市民も困ってしまいます。
 2003年に改正された児童扶養手当法では、支給開始から5年間経過した場合、母子家庭の母親に対する児童扶養手当の一部減額措置が導入されました。その実施時期(平成20年度から)も迫っています。そのことからも母子自立支援員が母子家庭の経済的自立のために果たさねばならない役割は重大なのです。市職員の人材育成が急務です。
 
 

 ・・・というわけで、今日の質疑により、ほぼ私は自分の発言時間を終了してしまいました予算委員会の残り2日間はボーッとしているしかなさそうです。

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2006年03月14日

予算特別委員会2日目~歳入 総務費

 昨日の総括的質疑に引き続いて、いよいよ一般会計の中味について質疑が始まりました。しかしながら、昨日の総括的質疑でかなりの発言時間が消費されているので、歳入については質疑する議員はほんの数名だけ。正直言って、30分の発言時間をやりくりするのはなかなか大変で、この時間のなかで予算全体に納得ができるように議論を尽くことはできないでしょう。いくつも気になる箇所はあっても、質疑をする部分は絞りこまなければなりません。

 今日の総務費では「行政が旅館を経営する必要はない」という視点で赤字経営の「市民保養所ふじみ」を廃止するべきだとの意見が出ました。市民保養所の赤字についてはかねてから問題視されてきたところです。毎年毎年同じような指摘があるにも関わらず、要は「決断」することができずに今に至っていると思います。ズルズルと先送りされてきた問題です。このような重要な課題に対し、市長としてどうするのか決断力が問われると思っていますが、市長自身が厳しい意見を受けとめて、答弁に立つことはありませんでした。経営感覚を主張し、行財政改革に力を尽くしてきたとする市長ですが、こういう場面で経営センスが活かされず、新たな方向性が示されないことは非常に残念です。何よりも問題なのは市長の方針が明確化されていないことです。「保養所を維持し続けたいのかどうか」、赤字であることを理由に廃止や閉鎖をしないというのも一つの考え方だと思っています。担当部長の答弁が非常に歯切れ悪く、口ごもっている様子を見ると、市長の方針がまだ定まっていないのではないかと感じました。


 ところで、私は今日はかねてからのこだわり「NPOセンター」に関する質疑をしました。NPOセンターは今年度から管理運営委託先の変更をしています。この際にいくつかの問題点が明らかになり、昨年6月一般質問でとりあげました。
 その際、「NPOセンターの在り方を再度、市民とともに議論すべき」だと意見を述べ、これについて、「改めて議論する必要性がある」という認識が示されました。(詳細はぜひ市議会の議事録でご覧下さい。「平成17年第2回定例会(第5日目」です。)
 当然ながら、市民を交えた場でNPOセンターの今後の方向性を議論するのだと考えていましたが、その後の進展は全く見られません。その間、どさくさにまぎれて「多摩NPOセンター事業実施要綱」が制定されるなどNPOセンターの設立運営趣旨に反すると思えるようなことが行なわれています。さらには、そうこうしているうちに「市民活動情報センター」構想が具体化し、ますますNPOセンターの役割や位置づけ、その存在意義も危ぶまれています。
 だからこそ、ますます「市民とともに議論する」ことが必要なのです。今日の質疑で再度、そのことを指摘しました(しつこいし、執念深いと思われているだろうな・・・・・)。最終的には、4月以降、市民とともに「NPOセンターの今後の方向性」について議論する場を設けるとの回答を得ることができましたが、その発言通りにしてくれるのか、少々心配もありつつも納得・・・というところでしょうか。
 とりあえず、予算の賛否を判断するための一つの問題点はクリアされました。明日は民生費に入ることでしょう。「母子相談事業」(母子の自立支援)のことを取りあげたいと思っています。

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2006年03月13日

予算特別委員会1日目

 今日から来年度予算の審議です。議員一人発言時間は30分。会派プール制になっています。初日の今日は総括‘的’質疑でした。

 総括質疑と言うのがあり、それとは別に総括‘的’質疑というのがあるようですが、正直、両者の違いを私ははっきりと理解していません。どちらにせよ、予算編成に対する基本的な考え方や、今後の財政の見通しなど聞くことができると思っています。この後は歳入、歳出に入り、分野別(行政用語では款別)に総務費、民生費・・・・・・教育費、さらには特別会計の審議へと進みますが、総括‘的’質疑では発言内容に特に制限がなく、結局は「何でも聞くことができる」機会だと捉えることができるでしょう。
 今日は市長選を控えていることもあり、市長の任期4年間を振りかえって大絶賛し、賞賛し、褒めちぎるような立場からの質疑もありました。(個人的にはこういう質疑って聞いていて嫌気がさします。)


 だいたい総括的質疑は各会派から1名は発言するので、我が会派も私が代表して発言しました。私が市長に尋ねたのは、施政方針の中から読み取ることができなかった「若年者層」のことについて。市長はあらゆる場面で「誰もが夢を持てる社会」を実現するとしているのですが、市長が一体どのような夢を私たちの世代に持たせてくれるのか具体的に聞きたいと思いました。でも、具体的な回答はありませんでした。ただ「若い世代の問題については庁内でも議論してもらいたいと指示をしている。」と述べていましたが・・・・・。
 国もフリーターやニート問題への対策を強化する方向ですが、労働市場の二極化と言われるように、若い世代の置かれている状況は深刻です。景気が上向きだと言われ、雇用も回復してきているなどと言われますが、実はその内容を見てみればパート、アルバイト、派遣社員など、安心安定した暮らしが保障されるような身分での雇用が増えているとは思えない状況です。
 そんなに簡単に「夢」を持つことは不可能だと感じています。具体的な対策が示せない中で「誰もが夢を持てる」状況を作ることはできないでしょう。少なくとも、市長の施政方針を読んで、若い世代が将来に希望を持てるような状況うを感じないのです。
 「自助」が強調される社会です。これを若い世代の「甘え」でしかないと言われればそれまでかもしれませんが、本当にそう結論付けていいのでしょうか。

 そしてまた、もう一つは高齢化問題です。今の多摩市は高齢化率も全国平均を下回りますが、2015年には全国平均を上回り、2025年には全国を10年先取りした高齢社会になると言われています。つまり、今は周囲の自治体をモデルにし、高齢社会対策を講ずることが出来るわけですが、2025年には多摩市がモデルにする地域は存在しなくなるわけです。その時、多摩市は一体どのような‘まち’になっているのでしょう。市長は「明るい高齢社会」と言いますが、「明るい高齢社会」という表現もいまいち理解できない私です。きっと市長の中には「暗い高齢社会」というのが存在しているのだろうと思っています。

 そして、地方分権について。これは基礎自治体に権限や財源が移譲され、中央政府がスリム化されることです。つまり、基礎自治体は権限と責任が増える=やらねばならない事務量が増えると言うことです。にも関わらず、多摩市も目指しているのは「小さな市役所」「行政のスリム化」。人員削減が進んでいるわけで、一人にかかる負荷の問題をどう解決するのか。具体策が明確に示されていないのが現状です。国に真の分権を求めることは賛成ですが、今の多摩市に分権化された際の受け皿がきちんと整っているのかが課題でしょう。
 あと、私が思うことですが、行政は民間に「競争」を求め、よりよいサービスの提供を追求するためです。競争により、切磋琢磨されていくとの考えに基づくと言えます。そのことを踏まえ、私は職員同志での「競争」?というか、職員人事面における工夫が必要ではないかと感じています。

 今日は数人の議員が「格差社会」のことに触れていましたが、確実に格差は広がっていると分析されています。そして団塊の世代が年金生活に入ったとき、更に格差の問題が浮き彫りにされると言われています。団塊世代の中には年金生活であっても、その子供たち(団塊ジュニア=フリーター、ニート等)を扶養しなければならない状況に追いこまれる人も少なくないでしょう。
 

 いろいろな面から厳しい状況を見据えることは必要であり、未来を考える上で、重要な視点だと思っています。 
 ところで今日の質疑の中では「自助(自分で)・共助(自分や地域が)・公助」ということが問題にされていましたが、「公助」とは考えてみるとおかしな言葉ですよね。「行政が助ける部分」と解していたようですが、私たちは行政に助けられているのでしょうか?

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2006年03月10日

今日は休会

 今日は中休み。来週月曜日から始まる予算特別委員会に備えて・・・かな?と思いますが、一日休会でした。

 
 桜ヶ丘に行く用事があったので、3月末で閉鎖される「情報ライブラリー」に立ち寄りました。情報ライブラリーには数人がおり、パソコンを見て楽しんでいました。現在、情報ライブラリーの奥のスペースには自習室があり、そこにも学生たちが数人おり、ちょうどお昼過ぎだったので寝ていました。
 4月からは、この場所では市長の鳴り物入りで「市民活動情報センター」が開設されます。もともとは「情報ライブラリー」はそのまま存続させるという構想で提案されましたが、昨年の予算委員会でかなりのやりとりをし、最終的には「情報ライブラリー」が「市民活動情報センター」に吸収されるかたちで、整理統合されてオープンする運びになっています。
 当初は、単なる思いつきでしか考えられていなかった「市民活動情報センター」構想でしたが、開設を一年間先送りしたことで、どういう事業内容にするのか等、検討する時間があった分だけ充実していると思いたいですが、現段階でもいまいち運営方法などに不安が残ります。

 それはそうとして、もうひとつ。私がとても問題だと感じていることがあります。それは「女性センター」のことについてです。実は、情報ライブラリーの一角には「女性センター」の資料コーナーがあります。活用状況は別として、この資料コーナーの取扱い方法が今後どうなっていくのかが不明です。市民活動情報センターと女性センターは全く別物。そして市民活動情報センターはただの「事業」の一つですが、「女性センター」は条例設置されている「公の施設」でその位置づけは市民活動情報センターとは比にならないくらい重みがあると言えます。
 ところが「女性センター」は庁内の組織改変とともに、その役割が軽んじられていることが明らかになるという悲しい運命を辿っています。前回の組織改変で「男女平等・市民活動推進室」がなくなり、「女性センター」は「生活文化課」に配置されたのですが、それが更に今回示された改正により「市民活動推進課」に配置されることになったのです。
 「女性センター」がどのような施策として取扱われているのか、組織改変でコロコロと場所を移動させられている状況を見ると一目瞭然ではないでしょうか。

 そして、「女性センター」を中心にしながら取り組む「男女共同参画」の推進は、市民活動とは全く性格が異なるものです。もちろん、「女性問題」をテーマにした市民の活動もありますが、これはその他多数の市民活動とは少しその位置づけが異なるのではないか。だからこそ「女性センター」という活動拠点があるのではないか・・・・と最近感じてきました。
 
 男女共同参画ということについては、バッシングされ、いわゆる「バックラッシュ」と呼ばれる現象が全国的にも見られます。このような状況にあり「女性センター」の活動もかなり窮屈なものになっており、活動しにくい環境もあることは確かです。
 今、多摩市長は「女性」です。そうであるならば、もう少し「女性センター」への理解が欲しいなと思います。今後、一体「女性センター」はどのようになっていくのでしょうか。ただ単なる活動の場所ではなく、「DV被害」などの相談の場所にもなっていることを忘れてはならず、そしてまた「女性の自立」や「女性の自己実現」を考え、促す場所であることの意味を再度、確認してみることが必要ではないかと感じているところです。市長の「女性センター」へのビジョンは、市長が女性施策をどのように考えているのか、そしてまた女性が活躍する社会をどのように描いているのかにもつながってくると思います。

 国においても、少子化問題がようやく男女共同参画の問題と結びつけて考えられるようになっているのです。その視点から「女性センター」と捉えた時、その役割がいかに重要なのかわかるのではないでしょうか。

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2006年03月09日

定例会7日目~補正予算・その他

 昨日にひきつづき、補正予算の質疑と市長による条例提案の説明と総括質疑などが行われました。補正予算は賛成多数で可決されました。条例は委員会に付託されました。

 さて、今日は「教育委員」人事についても市長から提案があり、決定しました。前任者が市民公募で選出されていたので、今回も公募による人選が進められました。最終的には8名の応募があったそうです。市長によると「現に地域内で通学している生徒の保護者を教育委員にすることが望ましい。」と言うような方向性が示されているらしく、それに基づいて決定をしたとの説明を受けましたが、この条件に該当したのは2名。そのうちの一人が選ばれたことになり、そこにはまた別の判断基準があったのだと思います。

 人事案件については、よっぽどのことがない限り「同意せず」ということはありません。そもそも、提案されてきた人物について、一目でYesかNoを判断することは難しく、結局は市長の見る眼に委ねざるを得ないのが現状です。

 私自身、今回の提案されてきた人事案件を真っ向から否定するものではなく、「保護者」の視点で発言できる人が教育委員になったことは歓迎すべきことだと思います。しかしながら、現在、多摩市の教育委員会のメンバー構成を思い浮かべると、「社会教育」や「生涯学習」分野に精通している人は少なく(1名)、「学校教育」分野の人材ばかりが登用されているのが(3名)現状です。その点ではもう少し、生涯学習分野に理解がある人の参加に配慮し、人事の決定をして欲しいと思います。
 もちろん、学校教育も重要です。とは言え、これからますます求められるのは生涯学習分野だと考えています。団塊の世代対策としても、生涯学習分野に力を入れるのは当然の流れです。そういう点からも、ぜひとも「社会教育」を語れる人材を教育委員に加えて欲しい・・・今日はそのことを思わず意見で述べてしまいました。(本当は言うつもりがなかったのですが、教育委員会の来年度の予算からは「市民大学事業」が抹消されていたり、多摩市の「生涯学習計画」も作りっぱなしだし・・・・・・・社会教育、とりわけ生涯学習活動は縮小傾向で、教育長もどんな考え方をお持ちなのかが私のは伝わらないので心配しています。)
 公民館や図書館など、社会教育施設の民間委託、指定管理者制度導入などが近年話題になっています。それらを背景に考えても、「多摩市の生涯学習分野をどうしていくのか」その道筋をしっかりと議論してもらいたいと思っています。
 教育委員会のメンバー構成をどうしていくのか、もちろん市長の一存で決定されるわけではないでしょう。多摩市の教育・・・というのは学校教育だけではなく生涯教育分野までを含むことを確認し、今後の人事を考えてもらいたいと思っています。 

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2006年03月08日

定例会6日目~補正予算

 今日と明日で今年度補正予算とその他条例の提案説明が行なわれます。今日は補正予算に対する質疑で終了しました。
 とりたてて問題なるほどのことは含まれていないと感じていますが、今年度末を迎えてみたら、何と驚く市税の増収。これについては「うれしい見込み違い」と捉えればいいのかどうか・・・・。ここ数年、年度末になると思わぬ黒字に見まわれているので、「財政危機」と言われているのと現実との間に少々ギャップを感じています。このギャップこそが、むしろ「危機感」の低下を招くのではないか・・・・と却って心配してしまいます。

 ところで、自治基本条例が制定されたことで、日本経済新聞社・日経産業消費研究所の調査において「市民参加度」が第1位にランクインしました。そのことを市長は‘売り’にしています。確かにどんな観点から評価しているのかわかりませんが、1位に踊り出たことは確かです。そしてもちろん、そのことをPRすることは悪いこととは言えないでしょう。でも、最新の世論調査における「市政満足度」のなかで、「市民参画」の分野に対する市民の満足度は決して高くありません。
 ・・・というわけで、外部からの評価に喜んでいる場合ではないと感じるのは私だけでしょうか。私の感覚に照らすと、それほどに宣伝できる材料とは思えないのです。あくまでも個人的な気持ちとしては、あんまり宣伝して欲しくないなと思います。
 むしろ外部の評価と内部の評価との乖離をどう考えるのかが重要なのではないかと考えています。

 それから、今定例会では実はとても重い内容の条例提案があります。それは「国民保護法」に関するものです。法律で決まってしまった限りでは自治体は従うしかなく、何ともならないのかもしれません。同じようなことは、住民基本台帳ネットワーク導入のときにも考えました。その時のことを思い出しつつ考える日々が続いています。条例提案があり、関連する予算も計上されています。これらにどういう判断を下すべきなのか頭を悩ませているところです。

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2006年03月07日

定例会5日目~一般質問

 一般質問の最終日。やっと発言順がまわってきました。今回は「ニュータウンの未来と近隣センターの役割について」を問いました。生活者ネットワークの政策ゼミによる取組みです。ゼミ生たちはフットワーク軽く、行政のヒアリング、ニュータウン地域にある全部の近隣センターの見学、そしてまた商店会の方へのヒアリング、商店街活性化のアイデアを得るために「東京都商店街グランプリ」まで足を運んだりと、今日を迎えるための準備を重ねてきました。その活動の成果を質問の中で最大限活かすことができたか・・・これについては、今週末日曜日の政策ゼミ報告会で評されるのだと思います。
 何といっても、「多摩市商業活性化計画」が一命取りとめたことは良かったのではないでしょうか。とかく行政は計画を作りっぱなしにする傾向が強く、せっかく策定してある計画も埃をかぶった状態で放置されていることが多いです。今日はそのことが明らかになり、市長からも「早急に計画実現に向けた体制づくりをしていきたい。」との答弁がありました。
 そしてまた、ニュータウン地域内の近隣センターのテナントについて、「商店」にこだわらず、コミュニティ活性化の視点から捉え、多様な機能(市民活動、NPO、コミュニティビジネスなど)が展開できる場所としていけるように環境整備を進めたいとの答弁もありました。これらは商業活性化計画の中で既に重点施策になっていますが、さらに努力をするということでした。
 
 近隣センターについては一部分譲された店舗もありますが、多くは都市再生機構が所有をし賃貸しています。去年の3月には議会でも賃貸料の値下げを求める陳情が採択されています。でも、ご存知のとおり都市再生機構はいまや自分の組織を維持することしか考えておらず、多摩市民のこと、多摩市のまちづくりのことを優先して考えているとは思えないのが実情です。議会にもその役割があるのかもしれませんが、やはり市長が市民の利益を第一に考え、都市再生機構に対しては毅然とした態度で発言して欲しいと思います。「店舗の賃貸料は高い。」商店主の皆さんが抱えている課題です。
 そして、いわゆる「近隣センター」構想と言うのは、既に時代環境にも合わず失敗策であったことが証明されています。八王子、稲城、町田と多摩市よりも後からニュータウン開発が進んだ地域には駐車場つきのスーパーはありますが、近隣センターはありません。そのことからも明らかです。
 その点でも、私は「近隣センター」を配置した当時の計画者(都市再生機構、都、市も含むかもしれませんが)の責任は重大だと感じています。住民、市民の要望から設置されたものではないことだけは確かです。だからこそ、近隣センターの問題に対する行政責任は重く受けとめて欲しい、だからこそ、近隣センターの活性化のためにも行政の積極的な施策展開が求められるでしょう。そのことも改めて再確認できてよかったと思います。

 質問の後、傍聴者からは「いつもよりも突っ込みが不十分だったのでは?」という感想をいただきましたが、市長からも答弁をもらうことができて良かったなと思います。答弁内容には必ずしも満足・・・というわけではありませんが、誠意を持って答弁に立ってくれたことは確かです。

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2006年03月06日

定例会4日目~一般質問

 今日は議会の話題ではなく、自治基本条例について。

 未だに策定することの意義がわからないとも言われる自治基本条例の1周年を記念して行なわれた座談会をまとめたパンフレットが完成しました。これは昨年夏の自治基本条例の駅頭キャンペーンと並行した開催された座談会とのことですが、座談会が開催されたのは今年の1月末で「並行した」という部分では少々疑問です。
 それはさておき、この座談会で画期的なことは市長、市民だけでなく、議長が加わっていることです。聞くところによると「議長の参加」をどうするのかに見解がさまざまあったようですが、結果的にはメンバーの一人として、かなり‘ステキな‘発言をしています。

議員を選ぶのは市民ですが、選ばれた議員は、主義や党派を超えて「市全体のことを考える」姿勢で貫かなければなりません。セクト(党派、派閥)や地域主義に陥ると、狭いまちづくりになってしまいます。
 自治基本条例に基づいた市民参画が進む中、我々議会の責務は更に重大になると感じています。受身ではなく、議会自らが認識も変わらなければいけない、と思います。

 パンフレットは今日の午後手元に届いたのですが、早速目を通したところ、一番印象に残った部分です。この議長の発言がどのくらい議会全体に、議員の間に浸透しているのかどうか述べることは控えます・・・・。


 まだまだ自治基本条例の存在そのものが知られていない中、このパンフレットは市内の公共施設、自治会や管理組合に送付、そしてまた学校の先生方への案内が行なわれるそうです。もちろん多摩市の公式ホームページにも掲載される予定です。(まだ掲載されていませんでした。)
 ところで、私は「学校の先生方への案内」という部分に関心があるのですが、いかにして案内するのだろう・・・・と素朴な疑問がわいています。ただ単に各学校にこのパンフレットを配布しただけでは、あんまり意味がなさそうにも感じるからです。自治会などに配布するのと意味が異なるはずです。
 座談会の参加者の一人、自治基本条例により設置されている自治推進委員会の委員長は「自治基本条例を伝える手段として、副読本を作り学校で教えたらどうか。」という提案をしており、この提案の意を汲んでいるのかもしれませんが、学校の先生方へ案内する‘意図’、その目的を明確にしないと配布された学校側も困るのではないかと思った次第です。


 市民一人一人に自治基本条例を知らせるために作成されたパンフレットのようですが、「市職員でこのパンフレットに目を通す人がどのくらいいるのか。」というのももう一つの私の関心事です。

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2006年03月03日

定例会3日目~一般質問

 今日で3日目。議員一人の発言時間は35分、一日5人ずつ一般質問を行ないます。この議事の進め方は従来と変わらないのですが、終了時刻が残業時間にまで突入してしまい、議会運営委員会の委員長は気を揉んでいるようです。
 議員側の発言時間には変更がない・・・・つまりは、市長をはじめとする行政側の答弁時間が長いために終了時刻がオセオセになっているのです。市長選を前だから?まさかまたまた予算が否決されるなんてことがないように?とかく答弁がていねいなのでしょう。でも、ていねいな答弁=内容が充実している答弁ではないので、ここにごまかされたくはないですね。「誠意を持って答弁をしている」ということだけは言えるのかもしれません。

 既に市長選で現市長を支援することを決めている立場から、「ヨイショ質問」がありました。「普通の人であれば投げ出していたかもしれない市長の職務を忍耐強く遂行されました。」という発言がありましたが、市長になる人物・・・当たり前のことだと思いました。市長はこの議員に対して「自らの実績を夢の実現にとつなげていきたい」と述べていましたが、市長の「夢」が一体何なのか・・・・市長がまちづくりのビジョンをどう抱いているのか?このことがほとんど明らかにされてこなかったのが4年間だったと思います。
 
 なおかつ、私がとても複雑な気持ちになるのは、自治基本条例に対する市長の考え方です。その必要性には大変疑問がある・・・だから市長選を前に開催された公開討論会でも「△」を掲げました(条例制定の必要性について、「○」「△」「×」で答える質問があった。)という態度であったにも関わらず、今では全く違います。条例を制定した実績を強調しています。やっと、その条例の必要性を認めていただけた点では喜ばしいことですが、この条例の制定は紛れもなく逮捕された前市長が方向性を示してきたものであり、決して現市長が先鞭をつけてきたものではありません。
 
 現市長の人柄はそれほど深く知っているわけではありませんが、少なくとも政治家としての力量が問われる時、評価が分かれるのだと思います。
 例えば、議員の一般質問を聞く態度についても、市長に親しい立場の議員からの質問の場合にはとてもにこやか。でも、市長に対して批判的な立場の議員からの質問の時には、素知らぬ顔。今日もその議員が発言している間ずっと分厚いファイルの資料整理をしていました。議員の発言をほとんど聞いていないなというのがわかります。私はそういう市長の姿勢に疑問を感じてしまいます。
 「いろいろな市民の声を聞いていきたい。」と言っているのであれば、少なくともいろいろな市民から選ばれた議員の発言に耳を傾けるべきでしょう。議会は市民の縮図です。その意識をどこまで持っているのか疑問になってしまうのです。
 「一人一人の市民が大事にされる社会。」と言うのであれば、やはり一人一人の議員の発言も大事にしてもらいたい・・・・これは私が期待しすぎなのでしょうか?

 私の質問は来週の火曜日です。既に私も市長にとっては快い存在ではないはずです。その私に対して市長がどんな態度で答弁に応じてくれるのかと思います。そしてまた月曜日には「反対」勢力の発言が続きます。その時、市長は彼らの質問にも誠意を持って答弁をするのかどうか・・・・。


 お時間のある方、ぜひ傍聴に足をお運び下さい!

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2006年03月02日

定例会2日目~一般質問

 昨日、そして今日と多摩市の広報担当がが朝一番で傍聴席から市長の答弁姿をカメラにおさめている・・・・。カシャカシャカシャっとシャッターの連続音が結構気になったり・・・・(注意散漫な私)。昨日撮影した写真は失敗だったのかなあと考えてみたり・・・・。
 今日の一般質問2日目も市長は比較的答弁に立っていました。昨日はとても早口でしたが、今日はとても聞き取りやすくゆっくりとした発言でした。

 当然ながら、議員も市長も来月の選挙を意識しながら発言しています。昨日は市長の答弁があまりにも早過ぎて、議場から「もっとゆっくり答弁しろ」という野次も飛んでいましたが、私はそれだけ市長が気合い入っていると受けとめました。今日はそれが一変。特に市長は傍聴者をとても意識していて、今までにないほど、傍聴席に視線を送りながら、心をこめて答弁書を読んでいました。


 でも、予め準備されている答弁書は心をこめて読んでいても、市長が再質問で答弁に立つことは少なく、大事な大事な質問についても部長が市長に代わって答弁をしていました。とりわけ、現在、‘まちづくり問題’で大きな課題であるマンション紛争の解決。これに対して市長がどこまで市民の味方に立ってくれるのか、市長自らの発言でそのことを明らかにはしませんでした。答弁を部長任せにしている姿には残念としか感じません。

 特に、多摩ニュータウン事業を収束させることを表明済みの都市再生機構は、「国(都市再生機構)のご都合で多摩ニュータウンをつくり、そしてまた現在は、この‘まち’を破壊しようとしている」ようにさえ感じます。そのような行動には怒ってもいいと思いますし、毅然とした態度を示すべきです。
 考えようによっては、多摩市はすっかりと馬鹿にされているのです。「他人の言いなりでしかまちづくりできない。」と思われているのではないかと危惧しています。
 ニュータウン地域内に残された都市機構所有の土地が無頓着に売却され、周辺環境との調和が図れない建設計画が浮上する・・・本当にそれでこの‘まち’はいいのだろうか?根本から問いなおす必要があると考えています。
 そういう点でも、市長が現状をどう認識しているのか、明らかにしてもらいたいですね。市長自らが、このような問題に対し見解を述べることこそ、市民が期待していることではないでしょうか?
 ご自身の言葉で発言すること・・・・市民にきちんと声を届けてもらいたいものです。

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2006年03月01日

定例会はじまりました!

 定例会がスタートし、一般質問が始まりました。3月議会初日は、一般質問に先立って市長の施政方針演説がありました。予め演説原稿(案)が配布されています(先月15日)。選挙前なので、市長の選挙公約に並びそうな事項が多数含まれている演説でした。

 さて、本日初日から議会のテレビ中継が本格稼動です。・・・といっても以前からお伝えしているように、市役所ロビーのテレビにしか中継されませんが、議場の様子がリアルタイムで別の場所で放映されることで、少しは緊張感が高まる感じがします。
 テレビ中継の導入に伴って、質問席が設置され、市長に対面式で通告書が読めるようになりました。従来は、議場のレイアウト上、市長の背中に向かって通告書を読みあげねばなりませんでした。市長に向けて質問をするはずなのに、他の議員や傍聴席の方を向いて通告書を読むことへの違和感が是正されました。

 
 今日は初日。そして選挙前の大事な議会ということもあり、市長はできる限り自らの言葉で答弁しようと努めていたようです。今までよりも格段に答弁には意欲的だったので、あからさまに選挙への意識が表われていました。当然かもしれませんが・・・。
 市長選挙のことで言えば、横浜市の改革派市長として名を馳せている中田さんは市長選挙の開票事務を翌日にすると表明し話題になりました。今日は、「多摩市でも即日開票ではなく、翌日開票するのはどうか?」との趣旨で即日開票の際の人件費を尋ねる質問がありましたが、多摩市では即日開票のためにかかる人件費は150万円を予定しているとの答弁でした。この「150万円」をどう捉えるのか・・・ですが、立候補する立場から言えば、投票日当日に即日開票され、結果がわかる方が気持ち的にはすっきりします。翌日開票になると一晩中落ち着けなさそうですので。


 それから、市長(また特別職)の退職金問題についてですが、市長が受領予定の15,712,000円を返上するつもりはない!とキッパリと断言していました。

 もう一つ、お伝えすること。それは「永山駅前雑木林」の件についてです。12月定例会で請願が採択されて以来、市長と都市機構との間では雑木林の譲渡にかかわる交渉が行われていますが、その交渉を少しでも前進、そして市民に有利に進めて欲しいということで、「守る会」から議会に対する要望書が提出されていました。各会派代表者宛てに文書が配布され、さらに議長、副議長への申し入れもありました。要望は「請願を採択しただけでなく、多摩市のために、議会自らも動いて、交渉を成功させるのに力を発揮してほしく、そのために、議長名で都市機構に、無償、あるいは無償に近い価格で譲渡するよう、要望書を出してほしい」という内容でした。
 これについて昼休みに代表者会議が招集され協議が行なわれました。その結果、一刻を争う問題でもあり、速やかに対応をするべきだという意見一致が図られました。議長名により都市機構に対する要望書が提出される運びです。多摩市議会にとっては画期的な出来事です。


 3月議会は長丁場。お時間のある方、ぜひ傍聴におでかけください!

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2006年02月23日

計画づくりで息切れ・・・

 厚生産業常任委員会で改定される「第2次健康福祉推進プラン」の原案について議論をしました。

 印象としては、以前にも活動報告で書いたとおり、コンサル事業者丸投げで策定した計画を行政職員が改定作業をするのはとても大変。なおかつ、計画づくりのスキルを磨く時間がなく、特に健康福祉部は日々の業務に追われて大変。せっかく完成した4つのパートからなる原案は、それぞれを担当する部署(地域福祉課・高齢福祉課・障害福祉課・健康課)で策定しているために‘縦割り’計画になっており、全体としての健康福祉推進プランとしてはまとまりに欠けている等など・・・・ さらには先日の全員協議会で議論された「戦略プラン」との関連などが不明。

 色々と思うことはありますが、今回の計画案を策定し直して欲しいとつき返すこともできず、次の計画策定時に生かしてほしい視点などを意見しました。
 今日の委員会では、この計画内容について財政的な裏づけがあるのか、評価指標としてあげられている数値目標をもっとはっきりさせるべき、計画の実施が今後5年でどのように進んでいくのかがわからない・・・などなど、計画のあり方そのものを問う意見が出ていました。ただ単に「言葉の羅列」ではなく、しっかりと行政活動を進めていけるような中味になっているのか、計画内容には具体性があり、今後の取り組みを明確にしなければ意味がありません。その点では計画書に掲載しないまでも、「財政的な裏づけ」まで考えておき、議会からの要請で資料提供できるよう準備することは必要かもしれません。

 いずれにしても「計画策定」が目的になっていないのかが心配です。計画が完成してからがスタート。そのことを忘れず、行政活動が進むよう見守りたいと思います。

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2006年02月18日

選挙の応援in日野

 昨日と今日は朝から夕方まで日野市議会議員選挙のお手伝いをしました。明日が投票日です。何としても投票率を死守したいと思います。最近の選挙は軒並み投票率が低下する傾向です。「一票を大切にすること。」この呼びかけができる機会とは、私にとっては意義ある活動のひとつです。
 
 自分の選挙に限らず、多摩市で私が関わる都議選、国政選挙含めて、‘自分の名前’を語ることが必須の選挙活動にならざるを得ませんが、ここ二日間は違います。二日間、すっかりとウグイス嬢(少し年齢は高いが)になりきってしまいました。

 昨日は選挙日和とは言えない寒い一日。そして今日も晴れているのにとても寒い一日。2月の選挙は厳しいなあとつくづく感じました。貼るホッカイロを足のつまさき、背中などなどに貼って、準備万端だと思っても、車の窓から手をふると刺さるような冷たい風が吹きこんできます。
 そして、政治に冷めている市民たちの冷え冷えした眼差し。余計に寒々しさを増します。もともと冬はすっぽりとコートを着て、両手をポケットに突っ込んで歩いている人が多い。通行人そのものが風をよけながら、そそくさと早足で歩く、うつむき加減の人が多い。・・・という状況です。統一地方選挙の時期は4月でぽかぽか心地よい陽気なので、市民の表情もやわらかいのですが、この冷たい空気に包まれた中ではどうしてもしかめっ面になりがちなので仕方ないことかもしれませんね・・・・この寒さの中で元気よく選挙戦を戦うためには相当の気合いが必要だと思います。そういう意味で候補者の皆さんに敬意を表します。

 明日は日野市議選の投票日、来週は町田市長、市議選の投票日です。投票率は天候にも左右されるので、雨にはならないで欲しいと願っています。

 市民は政治に・・・・というか議員に何を期待しているのだろうか、役立つ議員ってどういう議員なんだろう・・・・などなど、考え合せながら選挙カーに乗っていました。まちの風景を見ていると本当に静かで、表面的には淡々としています。この空気を私たち政治に携わる人間がどう読み取るのか、まさに「想像力」の世界だなと感じました。

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2006年02月16日

普通救命講習

 市議会として初めて「普通救命講習会」を実施しました。都合のつく限りでの参加ということでしたが、議長をはじめ、ほぼ全員の参加で行なわれました。・・・・ということで、午前中3時間の講習を受けたのですが「救命技能認定証」なるものをいただいてしまいました。多摩市議会議員はほぼ全員に近い人がこの認定証を所持しているので、とっさの時には対応できるハズです。
 でも、「どーーーーーーーーしましょ。」というのが本音です。以前にも青少協で全く同じ講習会を受講していたはずですが、その時に身につけた技能はどこへ行ってしまったのでしょうか?というくらいに、「今日初めて。」という素人状態で人口呼吸や心臓マッサージのやり方を学びました。
 これは日常的に訓練をしていてこそ、何かの時に役立つ技能になると思いますが、いざと言う事態に私は機敏に行動できるだろうかと不安です。ちなみにこの認定証は有効期間が3年間なので、更新のためには再度講習を受けることが必要です。永久に認定し続けないというのは非常にいいシステムだと思います(むしろ当然と思います。実体験踏まえて言えることは技能は使わなければ忘れるということ)が、使える技能にするためには1年に一度くらいは講習を受けたほうが良さそうです。少なくとも私についていえば、最初は年に一度ずつ受講したほうが良さそうだと思っています。
 
 ただ、今日の講習会では新しいことを学びました。最近、街中で目立つようになってきた「AED」(自動体外式除細動器)。平成16年の7月に一般の市民でも使用することが認められました。それに伴い、公共施設等でもAEDを設置している場所が増えています。市役所にも設置されたところです。でも、せっかく設置しても、使用方法を知らない人は多そうです。AEDの使用方法を広めていくことが必要でしょう。
 東京都では救急車の平均到着時間は約6分後ということです。それまでの間、応急措置ができるかどうかが生死に関わるそうです。AEDは電気ショックを与え、心臓停止状態を克服するのですが、とてもよくできている機械で、電源を入れると使用方法がアナウンスされます。実は使い方がわからない人であってもAEDが何なのかを知っていれば、音声案内に従って、手順どおりにセットすれば使用することは十分可能です。そのことを今日は初めて知りました。電気ショックを活用していいかどうかまできちんと判断してくれる優れた機器です。
 AEDを目にする機会は増えていると思いますが、「何の機械なんだろう?」と素通りしている人のほうが多い。そう思います。AEDの普及をミッションにしているNPOのホームページを見つけました。


 話しは全く変わりますが、今日の普通救命講習でとても不思議だったことがあります。それは私たち議員が講習を受講しているところに、議会事務局長以下数名の職員がいたことです。立会って下さっていたのかもしれませんが、本来すべき業務や仕事はどうなっているんだろう?と思いました(立会うのが仕事だったのかもしれませんが)。3時間もの間、私たち議員が人口呼吸や心臓マッサージの練習をしている様子をずっと見守ってくれていました。参観日を思い出してしまいました。
 議員と一緒に講習を受けるのであれば問題はありませんが、議員が受講している様子をじっと見守っている必要はないのでは?とちょっぴり思ったのは私だけでしょうか。

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2006年02月14日

構造改革成功の秘訣・・・・

 毎年恒例の東京都市議会議員研修会があり、出席しました。今年度は多摩市議会が東京都市議会議長会の会長市なので、市長も来賓とし挨拶をしていました。

 研修会は、道路公団の民営化問題で大活躍(?)だった作家の猪瀬直樹さんによる「構造改革とは何か」をテーマにした講演会でした。
 日産のカルロス・ゴーン社長は異人(外国人)、そして小泉首相は変人・・・だから改革ができるという話をしていました。その理由は「しがらみ」がないからだそうです。既存概念にとらわれること、そしてまた古い人間関係に縛られていては改革は成功しないと言うわけです。いわゆる‘日本人’的なナアナアな関係を知らないゴーン社長、そして人間関係が全く築けていない小泉首相だからこそ改革の道筋を示すとともに行動できているという評価なのでしょう。確かに「しがらみ」がないことは成功の秘訣になっているのかもしれません。

 でも、「しがらみ」に妨げられることもあれば、「しがらみ」に助けられることもあるはずです。というのも、以前、こんな本を本屋で見たことがあったと思い出したからです。タイトルがとても印象的でした。きっと「しがらみ」がどう作用するのかが問題になるのだと思います。

 私自身は構造改革というのは「非常識を持ち込む」くらいの勢いが必要だと思っています。それは改革派首長として名前を馳せている面々を見ていてつくづく感じることです。今までの「官」の常識を覆すぐらい異質な考えをぶつけていかなければ変わらないのだと思っています。そういう意味で、民間企業経験者などを役所に迎え入れることの意義は大きく、そしてまた、難しい時代と言われる今だからこそ、特に求められていることだと感じます。

 今日は市長も猪瀬氏の講演に耳を傾けていました。公務員という経歴を持っている市長は「しがらみ」の話を含めて、「構造改革」に対しどんな考えを持っているのでしょうね。機会があれば聞いてみたいと思います。

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2006年01月12日

市民フォーラム’06は解散

 4月に開催される市長選に向け、候補者擁立を目指していた市民フォーラム’06でしたが、残念ながら、本日をもって解散することになりました。
 フォーラムでは市長選候補者昨年末を〆切とし、候補者の公募を行ないました。結果として、応募者は二人いました。候補者選考委員会により、書類審査と、面接を経て最終的な結論を下されたのですが、結果は「該当者なし」。選考委員会は多数決ではなく、合議制だったので、最後まで一者に絞り込めるように調整を図ったようですが、結果的に歩み寄れず、今日の報告に至りました。

 私は「勝つ」ということを一番で考えたいと思い、フォーラムに参加してきました。都内他市の事例を見ても、いわゆる保守勢力に対抗する立場の面々が統一候補を擁立して戦った自治体では「勝利」しています。ある意味で対抗勢力が思想信条を超えたギリギリのところで、候補者と政策協定をかわしながら、選挙では同一戦線を組むことでいい結果を得ています。多摩市でもそのことを目指して市民フォーラム’06が結成されました。(・・・と私は思っていました。集まってきている人の志は「共闘」することにあると思っていました。)
 毎回開催されるフォーラムは出入り自由で色々な方が参加できる開かれた会議の場で、多様な面々が集合しました。ここのところ数回は政策を取り纏めるための議論をしており、かなり活発な意見交換もでき、有意義な会議を重ねていたと思います。
 しかしながら、結果だけを見ると、今までの努力が報われなかった(と思いたくないけれど)ことになります。

 「公募」というのはリスクが大きい手法です。最終的にまとまらずという結果も想定内のことで、それは他市の事例からもわかります。公募制とは、「出たい人」から選定する仕組みだと思います。そこで、公募者の中に該当する人がいなければ、次は「出したい人」の中から候補者選定をすることが望ましいと考えていました。つまり、フォーラムのメンバーがそれぞれ「この人」と思える意中の人を出し合い、その中から最終的に候補者一人を決定するやり方です。
 もともとフォーラムには「公募で決定しなければならない。」というキマリがあったわけではありません。そのことを考えると尚更のこと、私自身は「出したい人」の中から選出する方法に挑戦すべきだと考えました。既に候補者擁立に向けた体制づくりなども出遅れていると評されており、すでに再出馬を表明している現職の立場から比べれば大幅な遅れをとっているとも言えるでしょう。でもそこは「市民フォーラム’06」という新しい市長選への取組み体制を作れれば、いくらでも挽回できると考えてきました。だからこそ、フォーラムにおいてもう少し努力してみたいと主張しました。出遅れているのは今に始まったことではなく、あと2週間ほど遅れたことがそれほど大きな問題にはならないと感じたからです。
 

 ところが、既に候補者選考委員会でもあったフォーラムの世話人会では「1月中旬を目途に公募制により候補者を決定すること」になっていた(以前のフォーラムの中で確認されてきた)ので、そうできなかった限りでは「解散」という選択肢しかないと判断したようでした。
 「候補者を絞り込むことができなかったから即解散」というあまりにもあっさりとした展開に私は憤りを感じました。どうしても「勝つ」ことを目標とし、現実的に考えるとフォーラムそのものを維持する必要があるのです。フォーラムに参加していた人がそれぞれの立場でバラバラに、別々に候補者を擁立して戦うと、それだけ力は分散します。そのことは予測の範囲です。


 そして何よりも、立場を乗り越えて共闘し、フォーラムとして候補者を擁立することが市民の期待になっていることを私は(私に寄せられる声だけかもしれませんが)感じてきました。そのことを考えると、公募で決められなかったから、シャンシャンで終わってしまうことはとても悔しいのです。

 しかし、今日のフォーラムに集まった人の大半は「解散もやむを得ない」という意見でした。とはいえ、とても気になった発言があります。「もちろん公募してきたお二方の立候補を制限することはありえないことで、もしかするとフォーラムの推薦は得なくても立候補する人もいるかもしれません。そのとき、「応援したい」と思っている選考委員会のメンバーがいたら、フォーラムという枠組やつながりが煩わしく、邪魔な存在になりますよね。」
 私自身は最後まで「市民フォーラム’06」にこだわりたいと考えています。立場を超えて、共闘体制を組んで市長選を勝つために戦いたいと思っています。でも、そのように考えている人ばかりではないのでしょう。フォーラムの存在価値をどう捉えているのか、どのように考えているのか・・・その考え方の違いが今日は明らかになったように感じました。「共闘して勝つ」ことを目標しようという意欲を表明した人は多くありませんでした。

 色々な思惑が交錯しあった今日の会議は、最後の最後まで緊張感がありました。それでも、最終的には和やかな雰囲気にもなり終了できたことはよかったと言えるでしょう。だけどやっぱり帰り道は暗澹たる気分で一杯でした。

 フォーラムを解散して、もう一度「この指止まれ」方式で、新たな市長選への取組みをしていくことになるのでしょうか。「市民フォーラム’06」という看板だけを架け替え、フォーラムのゆるやかなまとまりが存続されながら進むのでしょうか。その他にもいくつかの道が考えられると思います。その中で生活者ネットワーク(私)がどうしていくのかも問われるでしょう。今週の土曜日に今後についての話合いが開催される予定です。
 

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2005年12月21日

12月定例会終了

 本日議題になっていた全ての案件が可決されました。アスベストが発見された武道館他の施設改修についても緊急に補正予算が組まれました。来年4月からの指定管理者制度に移行する施設についても、指定管理者が決定しました。現在、管理受託をしている事業者がそのまま指定管理者になる運びです。

 今回の定例会。最終日こそ、粛々と議事進行が進んだものの、最大の争点であった「家庭系ゴミの有料化」を含む条例改正の提案が廃案になってしまうという事態が発生しました。これは不測の事態です。この件については、活動報告でも随時お知らせしてきたところです。委員会で廃案になってしまったので、今日の議題からも「議案」が抹消されていました。
 しかし、家庭系ゴミの有料化に対する反対の立場から、計4件の陳情が提出されていました。この陳情については賛成多数で採択されたので、現時点で考えると、議会の結論は「家庭系ゴミの有料化には反対」と考えるべきでしょう。市長の方針そのものに変更はなく、「家庭系ゴミの有料化」に向けて、今後も取り組みを進めるとのことですが、再提案をするにせよ、その時期をいつにするのかが問われるでしょう。来年4月は市長選挙。そのことを考慮しながら再提案の時期が模索されることでしょう。

 そして、今日は「永山駅前雑木林を守る会」が提出した請願が賛成多数にて採択されました。議長を除く25名の議員のうち24名が採択、1名は限りなく採択に近い‘趣旨採択’の態度でした。この結果により、議会としても市民の願いを後押しし、あとは市長と都市再生機構との交渉の行方を見守るかたちとなりました。市長の交渉力が問われます。私も意見討論において「最も市民に有利な条件にて雑木林の保全をして欲しい。」と述べておきました。もちろん!最も有利な条件というのは「無償譲渡」ということですし、市民もそのことを望んでいます。守る会では都市再生機構に対しても要望書を送付したところです。短期間の間に署名数も7,000筆集めました。この力を無駄にしないよう、市長には万全で交渉に望んでもらいたいと思っています。

 今年も残すところあと10日。私が今のところ気になっているのは、永山駅北側のパチンコ店のオープンがいつなのか?ということ。1階部分も改修工事中です。2階部分は随分前にパチンコ台が並べられ、開店待ち状態にあることを見ていたのですが、その後すっかりと窓ガラスも密閉されていて、中が見えなくなっています。12月中旬にオープンすると聞いていたのですが、今やもう下旬です。・・・・・年明けと同時にオープンしたりして・・・・・とか色々と考えたりしています。

 

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2005年12月19日

あとは最終日のみ

 金曜日の午後から途端に具合が悪くなったのですが、今年の風邪は吐き気がするらしいですね。私も食欲が急になくなって寝込んでしまいましたが、復活しました。今月は諸事情?により、ニュースレターの作成が遅れてしまったこともあり、定例の遊説日程がこなせずにいます。少なくとも月三回やらなければならないので今週と来週で寒さに負けぬようにと気合いを入れなおしたところです。それにしても寒いです。

 今日は議会運営委員会でした。私は傍聴です。最終日の日程決めと議会だよりの内容や、その他懸案事項についてが議題でした。議会運営委員会では土日や夜間議会について、実際に開催経験のある自治体へのアンケート調査を行うようです。調査結果が楽しみですが、イベント的に年1回しからやらないような土日・夜間議会ならやらないほうがいいというのが私の考えです。毎定例会で土日や夜間の日程を組み入れる形式であれば意味があるかもしれませんが、「議会の公開」という観点から年に1度きりの催しにしかならないのであれば、開催手間を考えただけでも徒労が先立つだけと思えてなりません。

 ところで今日の委員会を傍聴した理由。それは先日の建設環境常任委員会において「ごみの有料化」を含んだ条例が事実上廃案となった際の採決が問題にされることがわかっていたからです。もう一度、先日の採決を確認をするならば、建設環境常任委員会の委員のなかで可決=1名、否決=2名、継続=2名となってしまい、どの態度も過半数に至らず・・・その結果、審査未了→廃案になりました。

 さて、今日の問題になったのは採決時の「継続」の態度表明についてです。
 
 私が今まで知っている事例では、「継続(審査)」の申し出があった場合には、まず、「継続にするかどうか」について各委員に諮ります。そして各委員がそれなりに「継続するべきであろう。」との判断で一致した場合、その議案は「継続審査案件」となります。 
 今回のケースでも同様でした。委員長は委員から「継続にしたい。」という意向が示されたため、議案の取扱いをどうするのかを各委員に諮りました。ところが「継続したい。」という人は2名、その他の3名の委員は「今回(今の時点で)、きちんとした判断を下すべき。」という主張をしました。・・・・つまり、この時点で、今まで私が知っている事例にあてはめて考えるならば「継続審査案件」にはならないので、「可否」の態度表明になる予定でした。

 しかし、今回は違いました。多数決により継続にはしないことが決定したにも関わらず、最終的な態度表明の際に「継続」と発言した委員が2名(継続したいと主張していた2名ですが・・・・)あったからです。

 「継続にならない。」ことが決定した時点で、本来であれば「可否」の態度を示すのが望ましいわけですが、過去の先例にも今回と同様、本来は「可否」の判断を下さねばならない時に「継続」の態度表明を認めた事例があったようですし、地方自治法や多摩市議会のルールの中には採決の種類まで細かく決定しておらず、「継続」の態度表明は何ら法的には問題がないようです。
 でも、「継続しない」ことになったのに、最終的に「継続」と意見表明することはルール違反・・・と言われれば、確かにそうだなと思います。つまり、ある委員が「継続」を主張したけれど、仮にそれが認められないのであれば、‘現時点’での彼自身の見解をはっきりと示すのがしごく当然・・・・確かにその通りなのです。さもなければ、極端かもしれませんが、議論不足を感じた場合には何でもかんでもを「継続」という態度表明に変えることが可能になります。それはとてもおかしいことです。なぜなら、「議論不足かどうか」は議員個々人の感じ方にものすごく左右されるものだからです。無制限に時間があるわけではありません。そのことを考えると、「いつまで議論をしつづけるのか」についての見極めも必要になります。そういう意味では、委員会全体や議会全体として「議論不足」という見解で一致してはじめて、「議案継続」が成立し得るのだと思うのです。
 その点から考えれば、今回の建設環境常任委員会のケースでは「継続はしなくてもいい」という結論になっていたわけで、その後に態度表明(意見討論)する際、「継続」という発言があったのはどちらかというと相応しくないと言えるでしょう。


 先般の建設環境常任委員会開催の当日は「継続発言」に疑問を感ずるよりも前に「廃案」との意外な結末に驚いて終わってしまいました。そこで、「継続」という態度表明をどう捉えるのかを考えることはなかったのですが、委員会終了後の数日間、傍聴者から「継続発言の不思議」を指摘されたり、また色々な人に意見を聞く中で、今回の「継続発言」にはいささか問題があるのではないかと考えるようになりました。やはり、議員として態度を明らかにする責任の大きさを今一度、認識し直す必要性を感じています。その点で「継続」という態度表明のあり方は、再度、議会の中でどう取扱うのかを明らかにしておいたほうがいいように感じています。


 今日の議会運営委員会でもそのことが問題になったと見受けられましたが、結局は「前例にもあるし、法令規則等にもキマリが無いから・・・」ということで、「継続」の取扱いを今後どのようにしていくのかまで議論は発展しませんでした。傍聴している私にとっては、ちょっと煮え切らない議論だったので、それでいいのかなと思っていますが・・・・。

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2005年12月14日

審査未了・・・「廃案」

 今定例会で最大に注目がされた「多摩市廃棄物の処理及び再利用の促進に関する条例の一部を改正する条例の改正について」。ごみの有料化を含む条例提案の審議が行なわれました。建設環境委員会の傍聴席は開会直後から定員オーバー。委員会室は熱気で酸素不足になりそうなほどでした。

 結論から言うと、この条例について賛成1名、反対2名、継続2名ということで「いずれも過半数にならず」で審査は終了。結果「廃案」となってしまったのです。つまりは定例会最終日の本会議の議題にもならないと言うことです。
 今日の委員会では、「有料化の目的」と「手数料収入の使い道」とに整合性がないこと、もっと有料化する前にすべきことがあるのではないか、そして、今後の見通しについても納得の行く説明がないとする意見や指摘が出されました。いろいろとやりとりがありましたが、最終的には、いずれにしても、現段階では「賛成できない」と考える人が4名いたことになります。
 一般質問や先週の補正予算の審議でも、ごみの有料化やその他プラスチックのリサイクルのことが何度も話題になり、そして今日に至ったわけですが、委員会における質疑を聞いていても、行政側の答弁の不明瞭さが目立ちました。特に、他市の有料化ではリサイクル推進のため「その他プラスチック」は無料回収されていますが、多摩市の場合には「その他プラスチック」も有料にて回収する計画になっています。「なぜリサイクルする資源ゴミまで有料にするのか?」との問いに対しても、「他市の事例などを検討した結果、有料化した方がいいと判断した。」という答弁に留まりました。
 この答弁については傍聴に来ていた市民の方が「理解不足」と漏らしていましたが、「ごみの発生抑制」を進めるためには「リサイクルすればいい」という認識そのものを変えていかねばなりません。そのためには「リサイクルだから無料」との考え方で対応すべきではないのです。「他市の事例」というのは二の次の問題であるべきです。

 さて、この結果を受けて、今後どうしていくのでしょうか。誰もが予想しなかった「廃案」という状況にどう対応していけばいいのか、今すぐは思いつかない感じです。

 それにしても今日は何だか長い長い一日でした。それから、「永山駅前の雑木林を守る請願」については採択(趣旨採択が一名いましたが)されました。よかった。あとは都市再生機構との交渉を見守らなくては…。

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2005年12月13日

まとまれない理由

 今日は、厚生産業常任委員会でした。コミュニティセンターの指定管理者には現在の各コミセン運営協議会を指定することで決まりそうです。
 これについて全く反対というわけではありませんが、ボランティアで集まっている地域住民団体(運営協議会)と行政との責任分担をどう明らかにしていくのかを、もっと整理するべきだと感じてます。指定管理者制度そのものが生まれたばかりであり、全国的にもまだまだ事例の蓄積がありません。制度だけが変更し、自治体が国の制度変更に追随させられているだけだと感じざるを得ないわけで、今後の運用がどのように進んでいくのか不安材料は多いです。来年度から、課題を残したまま、新たな制度に基づいたコミュニティセンターの運営がスタートすることとなりそうです。

 さて、今日の議題のひとつ。「保育の都加算事業を維持するよう、東京都への意見提出を求める陳情」について。この陳情趣旨は三位一体改革の国の制度変更を理由にし、東京都が保育予算を削減しないように市議会から意見書を上げてもらいたいとの要望でした。しかし、陳情文そのものに少し実態にそぐわない箇所があったため、どうするのかかが議論になりました。東京都の動きを見ていると、国の制度変更に伴い、保育予算を削減しようという傾向にあり、多摩市の保育行政のことを考えても意見書を提出することは大事・・・委員全員が一致した見解を持っていたように思います。
 そこで、できることならば、陳情の趣旨を汲みとって厚生産業常任委員会として意見書をまとめていければいいなと考えていました。

 ところが、これに対し、ある議員から「所属している会派として同趣旨の意見書を提案する予定なので、委員会として意見書をまとめることには同意できない。」という発言がありました。どうせ同趣旨の意見書を出すのであれば、「どの会派から」というのではなく、市議会の「厚生産業委員会」として意見書を提案することも同じだと思いますが、「我が会派」を主張した恰好で意見書提出をしたいという意図があったようです。
 もちろん、党利党略もあるのかもしれませんし、それにも理解できないわけではありません。しかしながら、市議会の専門部会である「厚生産業常任委員会」として、どう考えるのかを意見集約し、まとめていくことは意義が大きいと考えます。しかしながら、そのことよりも「我が会派」が優先されてしまったことが残念でなりません。
 地方政治の二元代表制を考える時、「議会」としてのまとまりをどう結集してくのかが大事です。しかしながら、今日のように「まとまれるものもまとまれない」という状況を目の当たりにすると、二元代表制への道のりはまだまだ遠いと思わざるを得ませんでした。

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2005年12月09日

わかりにくい政治

 補正予算等の議決があり、来週月曜日からの常任委員会に負託される議案の提案説明がありました。最終的に一般会計の補正予算は最終的には賛成多数で可決され、特別会計の補正予算も可決されました。
 今日は、「(仮称)市民活動情報センター」関連経費だけを削除する修正案が改革議員連盟と無所属の会から提出されていました。私たちの会派でも、この修正案についての態度をどうするのか議論しましたが、昨日のやりとりを踏まえ、市長が「指摘事項については真摯に受けとめて取組んでいきたい。」との態度を示したので、とりたてて、この部分だけを削除する必要はないと判断をし、修正案には賛成しないことにし、原案に賛成することとなりました。

 でも「賛成」を決めるのも辛いような審議内容でした。相変わらず、今日も緊迫した雰囲気で審議が続きました。特に、「ごみ関連経費」については質疑が相次ぎました。ごみ減量推進に関わる啓発経費、そして債務負担行為として計上されている「ごみの有料化」実施に向けた「ごみ袋作成経費」に対する行政の見解が厳しく問われたからです。
 ところが、その答弁は誰が聞いてもお粗末で、ほとんど準備不足。質疑に対する答弁がほとんど成り立っていないように思いました。

 
 正直、今日の質疑を聞いていて原案に賛成し難いとも感じました。でも、それでも賛成したのは、私たちが反対すると「補正予算が否決」されることが目に見えていたからです。そこで、私たちの会派控え室は、市の重役(?)たちが次々と訪れました。
 
 実は、今回の補正予算で計上されている「ごみの有料化」実施に向けた関連経費。これについては、後日審議される「ごみの有料化」の条例が否決されれば執行停止となります。
 もちろん、行政側からの提案は議会で「可決」されることが大前提で提出されるので、補正予算の執行停止はあり得ないはずです。「ごみの有料化」の条例も「可決」されることを見込んでの条例提案です。しかしながら、これについても私たちの会派がキャスティングボードを握ってきました。私たちの会派3人が賛成しなければ「ごみの有料化」条例は「否決」となるのです。

 さて、ここで問題なるのは私たちの態度です。今日の今日まで私たちは態度を明確には示してきませんでした。でも、今日の補正予算の審議を聞いていて有料化には反対することが確定しました。そこで、私たちは今日の賛成討論において「‘ごみ有料化’の条例提案をやめるべき。」「条例提案を取り下げてもらいたい。(議会に賛成してもらいたいから、条例を出しているはずなのに、もう今日で条例が否決の目にあうことが明らかだから。)」と主張しました。
 でも、市長としても一旦提出したものを「取り下げ」するというわけにはいかないでしょうし、「提案の取下げ」行為そのものが、議会運営のルール上、そう簡単に出来ないこともわかりました。だから、粛々と議事進行は行なわれ、私たちが賛成討論で主張した「条例提案の取り下げ」は言い放しで終わりました(残念)。


 総論賛成各論大反対でも「賛成」。こういう場合には「反対」すべきなのかもしれませんし、そのほうがわかいりやすいと思います。いつもいつも、それぞれの議員のさじ加減によって賛否が分かれるのだと思います。「限りなく反対に近い賛成」という立場は市民にとってはわかりにくい。この微妙な立場を説明するのもまた、難しいものです。

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2005年12月08日

(仮称)市民活動情報センターをめぐって

 今日は補正予算について質疑が行なわれました。それほど多くの内容があるわけではなく、今日一日で終わるかもしれない・・・という期待もあったようですが、修正案が出るかもしれないと聞いている「(仮称)市民活動情報センター」をめぐって、述べ13名の議員が質問をしました。

 この新たな情報センターは市民活動のことに関心のある市民、そして市民活動をしている団体を応援する場所といえるでしょう。このセンターをオープンするにあたり「市民活動情報検索サイト」を構築するための費用、それから、現在、関戸公民館にある情報ライブラリーコーナーのところをリニューアルしてオープンするらしく、そのための工事費用などが計上されています。例えば、近隣では調布市国分寺市がありますが、ちょっと検索サイトで調べて見たところ、松阪市も力を入れているようです。多摩市の場合にはイメージ的には松阪市に近いのかなと思っていますが、大きな違いは「NPOセンター」がないことです。
 将来的にはボランティア、NPOも関係なく東京都の「ボランティア・市民活動センター」のように統合されていくのだと思いますが、「ボランティア」と「NPOなど市民活動」との垣根は高いようで、2つの拠点を構えている自治体が多いようです。そこにさらに多摩市の場合には「NPOセンター」が単独で開設されているのです。多摩市で考えても「ボランティアセンター」は福祉部門、「NPOセンター」は市民活動部門に所属していて縦割りになっているのが現状で、ここの壁が高いといえるのかもしれません。
 今回提案がされている情報センターはボランティア、NPO、自治会やコミセンなどなど、そして今の情報ライブラリーが行なっている生涯学習の分野(教育委員会部門)までも含むあらゆる市民活動に関する情報を網羅する総合的な情報センターになるようで、オープンに際しては今の情報ライブラリーが行なっているITサポート事業等は廃止をしていく方向です。情報ライブラリーの生涯学習情報発信機能が、今回の情報センターに整理統合されていくようなイメージです。それについては賛否両論で、生涯学習部門主導で今回提案の情報センター的なものを実施していくべきだという議論もありました。

 さて、私は神戸市の「協働と参画のプラットホーム」を見学したことがありますが、ここは職員と市民が協働運営している場所でした。情報センターはゆくゆくは市民運営も視野に入れて行くという話でしたが、私はまるっきり市民任せというのはよくないと考えています。市民どうしをつなぐだけではなく、行政と市民との協働を考えるのならば、行政側のことに熟知している人間がいたほうがいいのです。そしてまた、市民情報を扱うという意味では「個人情報保護」という視点からもしかるべき行政担当者が適切に情報管理をする体制をとったほうがいいと感じています。やはり職員が課せられている重責を鑑みるべきです。
 神戸の場合には例えば、市民がプラットフォームに来た時にはその相談内容によって対応する人が異なります。助成金などの話であれば職員が、「市民活動をどう進めていけばいいの?」という話であれば、そこに関わっている市民が相談にのっているようでした。職員と市民が役割分担のなかで、協働でオフィス運営しているのは「いい雰囲気」と思いました。

 
 「市民活動情報にアクセスしたいと思っても、どこにいけばいいのかわからない」という人は少なくありません。その意味では、桜ヶ丘の駅前に情報センターがあると便利だとは思います。そしてちょうどオープンする情報ライブラリーの場所はオーパの7階にあり、子どもから高齢者までたくさんの人が行き交いする場所です。その点では情報センターがふらりと7階に来た人にも立ち寄ってもらうことが出来れば、その工夫さえすれば、多くの人が情報センターを利用するようになると考えています。
 今回の場合には当初は「正規職員」を配置して運営をしていくとのことでした。その中で市民が関われる仕組みをつくっていく構想で、いまいち「行政主導」という色を拭い去ることが出来ないのが残念。しかしながら、「行政主導」かもしれないけれど、それはそこに配置される「職員」の力量によっていくらでも乗り越えられるのだと感じています。正直言って、「情報センター」が生きるか死ぬかは「職員」次第なのです。その点でそこに従事する職員に求められる資質と力量、そしてどの職員を配置するのかという人事部の力量も試されるといえるでしょう。
 せっかくなので、この機会に「市民活動情報センター」をやってみたいと思う職員を公募してみたらと提案しておきました。市長が私の提案を取りいれてくれるかどうかわかりませんが・・・・。 

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2005年12月07日

定例会5日目;一般質問

 今日で一般質問がすべて終了しました。私は今日の2番目でしたが・・・市長の第一答弁、教育長の第一答弁から、予想外に思い通りの回答が返ってきてしまい、準備していた再質問(第一答弁を聞いた後に発言時間内で一問一等形式で質問ができます。)をする必要がなくなってしまい正直焦りました。そのくらい100点満点に近い、「優等生」の回答で、答弁の中で現状認識が正しく述べられていました。後から、第一答弁の内容を含めて、議会録草稿を確認しようと思いますが、現在の取組み状況で不十分なところは「不十分」として答えるべきだと感じてきましたが、今日の答弁ではそのことも含めて誠意を持った回答になっていました。

 今回のテーマである「発達障害者の支援」については、今年4月から施行された発達障害者支援法において改めてライフステージごと(乳幼児から成人期まで)に一貫した支援体制をすることが求められ、関係セクションの連携を図りながら支援プログラムづくりをすることが必要です。(もちろんこれは、いわゆる法で言う「発達障害者」だけに限らず、すべての障害者が必要としていることですが・・・。)その体制づくりをしていきたいという前向きな姿勢が見られたと思います。市長もそれについて積極的に取組んでいく姿勢を発言していました。 
 今、色々な場面で「ネットワーク」とか「連携」の重要性が語られていますが、結局、ネットワークを作ったとしても、その仕組みをマネジメントする「人」がいなければ、機能不全に陥ってしまいます。この質問のために視察をした滋賀県の湖南市では「人」の配置に成功していた事例だと言えます。学校現場にも顔がきく(介入できて、物を申せる人)人をネットワークの要に置いたことで、福祉部と教育委員会の連携が円滑に進むようになったと聞いています。
 
 今日の質問のために、関係部署にさまざまヒアリングに行ったのですが、どこの担当者も「ネットワークの必要性」は十分認識しているにも関わらず、その認識がきちんと共有されて課題解決に進んでいかないことにちょっぴりの憤りと、残念さを感じてきました。そのことを質問のやりとりで少しは伝えられたかなと思います。答弁どおりの前向きかつ積極的な取組みをきちんとカタチにしてもらいたいと期待しています。

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2005年12月06日

定例会4日目;一般質問

 学校の天井の高さの規制撤廃がされたらしい。なんと、教室の天井の高さは明治15年の「文部省示諭」というもので「一丈(3m)を下回ってはならない」となっていて、それが戦後もずっと適用されてきた模様です。ところが、規制改革の流れの中、天井の高さを3m以上でなければならない直接的な根拠がないとされ、先月ようやく規制が撤廃されたそうです。そこで、学校設置者の裁量で2.1mまで低くできるようになったらしく、多摩第一小学校の建替えについても、天井の高さ問題を考慮すべきだという質問でした。天井の高さを少し切り下げただけでも、総工費が減るようです。今日の話によると、天井を30cm切り下げただけで約1.5%という試算が示されていました。たったの1.5%と感じるかもしれませんが、学校の建設費用、例えば第一小学校の場合にも総工費予定が30億円だそうですが、その1.5%・・・・45百万円になるので、決して小さいとは言えません。教育委員会もこれについては今後、考えていくと答弁していました。

 でも、こんなところにまで細かな規制があるなんて、本当に驚き。まさに画一的な中央集権体制ですが、きっとこれによって全国どこへ行っても、同じ教育環境(天井が高くなればそれだけコストが増えるわけだから、おそらくはほとんどが天井の高さが3mだと思われる)が作られてきたとは理解するものですが、まだまだこのような規制が残存していると予測できます。まさに、「恐るべし。」地方分権がいかに表面的にしか進められていないかがこういうところでよくわかります。

 明日が一般質問の最終日です。私も明日が出番。こんな忙しい前日にも関わらず、今日は昼間に保育園から電話がかかってきて「熱が8℃あります。」とのことでした。やれやれ・・・・せめて、もう一日待って欲しかったわと思いながら徹夜になりそう・・・。

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2005年12月05日

定例会3日目;一般質問

 ごみの有料化。これに関連し、数人の議員が質問をしています。先月の末、市民の方が新聞の折りこみチラシで「有料化反対」の声明を出されましたし、定例会でも「有料化反対」を趣旨とする陳情が4つも提出されてます。今日はごみの有料化の前にすべきことが他にあるのではないかという視点からの質問でした。私もそれについては共感する部分があります。有料化することが、根本からの‘ごみ’の発生抑制につながるのかどうかは疑問だからです。有料化に賛成の態度を明らかにしている議員からは「ごみを減らすために、有料化するんだろう。」という野次が飛んでいましたが、私自身は「有料化=ごみが減る」と結びつけることには納得がいかず、対処療法にしか過ぎないと思っている一人です。分別の仕方が変るだけであって、排出するごみの量はそれほど変らないようにも思うからです。実際にはやってみないとわからないという面があるのかもしれませんが・・・。
 今日の質問者は発生抑制という観点から、例えば「NO!レジ袋」運動等を強化していくべきで、マイバックの普及などにもっと力を入れるべきだと提案していました。いずれにせよ、現在、ごみ袋になっているレジ袋は、有料化になれば‘ゴミ袋’としての使い道ができなくなります。そうなれば、「レジ袋の辞退率」は増加するのでしょうか。相変わらず、買い物したときにはレジ袋はもらう・・・で、ゴミ袋には使えないから、そのまま捨てる・・・というのでは意味がないという意見も出ていることは確かです。その点ではごみの有料化にあわせて、レジ袋の有料化を考えることは有効だと思います。
 ネットの話合いでも有料化に賛成するのかどうか、そのメリットデメリットを一覧表意まとめながら議論しているところですが、最終的な態度はもう少し議論の内容を吟味して決めようと考えています。

  

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2005年12月02日

定例会2日目;一般質問

 昨日、今日の2日間を見ていても、市長が自ら席を立ち、発言することが目立つことがわかります。市長選出馬表明をしたばかり・・・その意気込みを感じます。とてもいい傾向だと思います。予め準備されている答弁書では、字句を間違いないように原稿の棒読みしているだけ・・・これは、かねてから不評でしたので、その点では一歩前進です。市長に不利な?答えにくいような質問をすると、いわゆる市長「派」と思われている議員たちから、野次が飛び交います。これは議会傍聴をしていて、ちょっと面白い場面かもしれません。

 今日の質問では「多摩センターの活性化」のことがとり上げられていました。今、多摩センターはマンション開発ブームです。大型のマンションが建設されていますが、これは多摩センター駅前地域に「住機能許容街区」を設定したことによります。商業施設を含む住宅ということで、レンガ坂通りにすでに完成しているマンションも一階部分は店舗用のスペースがあります。でも、店舗は未入居のままで一年が過ぎようとしています。もともと開発事業者は「未入居」を見込んでいたのではないかとさえ言われています。
 いずれにしても、今の状況に及第点をつけることはできないでしょう。そしてまた、多摩センターの活性化のビジョン・・・というか「活性化」のイメージがどんなふうに描かれているのか解せない部分もあります。とかく駅前の都市再生機構所有の土地が売却されればOK!と考えているわけではないと思いますが、多摩センターの魅力をどう高めたいのかがいまいち伝わってきません。「まちのブランド」という用語を使い説明されることがありますが、市長は「多摩センターブランド」をどう語るのかなって思います。私は「多摩センターってどんなところ?」と尋ねられるとき、上手に説明が出来ないのですが・・・。特に友人と会う時など「多摩センターに来て!」ってオススメできないのがとても残念。電車賃をかけて都心から来ても「価値がある」そんな場所にしたいなって思いますが、なかなかそれは難しいかなあ・・・。
 
 でも、子連れどうしだと、空間が広々していて、人ごみの都心よりも安心することができるので、多摩センターは場所的にはベストだと思います。公園もありますし。ただし、子どもを連れて一緒に入れるようなちょっとお洒落なレストランやカフェがないのが難点。子どもがいるとどうしても周囲に遠慮してしまうし、私は京王プラザホテル多摩のラウンジ等は好きですし、比較的ゆっくり会話できてくつろげるのでオススメですが、じっとできない子どもを一緒に連れて行くわけにはいきません。私は子連れでもOKで、ファミリーレストランではなく、お洒落な雰囲気を楽しめるような場所が駅前にあったらいいなあって思います。

 今週末は来週水曜日の私の一般質問の準備に忙しくなりそうです。明日は「日本発達障害ネットワーク設立記念フォーラム」、明後日は先月視察に行った滋賀県湖南市の担当者を多摩市にお招きして講演をしていただきます。発達障害者の支援はみんなでその課題を共有して取組んでいく必要があります。みんなの協力を生かしていくために、さまざまなジャンルの方々に声をかけ、考えていくような場をつくっていきたいと思っています。

 <おしらせに掲載してありますが、ぜひ関心のある方はお越し下さい。>

日時:2005年12月4日日曜日 午後1時より
場所:パルテノン多摩 学習室
内容:発達障害者支援について
講師:特別支援教育士スーパーバイザー
   藤井茂樹さん (滋賀県湖南市発達支援室 室長)

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2005年12月01日

12月定例会はじまる

 今日から定例会です。今朝は市長から8時45分に集合してもらいたいとの依頼があり、議長、副議長そして各会派代表が集まりました。「緊急報告事項」の内容はアスベストの問題について。武道館は本日より休館します。再会の目途はたってません。
 とりあえず、武道館他の施設について調査結果が判明したところで、健康調査などへの対応までは十分に体制が整備されていない状況です。おそらく数日のうちに相談体制ができてくると思います。問い合せは今のところは「エコプラザ多摩内環境推進課」になっているみたいですが、調査結果への問い合せには対応できたとしても、健康に対する不安や心配などについて適切な応答ができるかといえば、環境推進課だけでの対応は難しいかもしれません。早急に相談窓口の明確化をしてもらいたいと意見を述べておきました。

 さて、今日はまずは行政報告で「永山駅前雑木林」の件については、改めて緑地保全の方向性が示され、都市再生機構との価格交渉を早急にまとめていきたいとの決意が述べられました。市長のせっかくの決意を無にしないためにも、そして市長の決意を後押しするために「永山駅前雑木林を守る会」では明日の午後、2度目の駅前署名キャンペーンを実施します。現段階で約5,200筆の署名が集まっています。もっと‘輪’を広げていきたいと考えています。
 市長は雑木林の保全についても市民協働で行なってきたいと方針を述べていましたが、これには全面的に賛成ですし、「守る会」ではその下地づくりを目指して活動しています。昨日の活動報告にも書きましたが、「雑木林探検ツアー」は希望者があれば、いつでも実施できる受け入れ体制がありますので、事務局までお問合せ下さい。

 今日の一般質問では「男女共同参画推進条例」を策定すべきという主張について、従来の「制定する意志はない」という態度から一歩前進で「最優先課題ではないけれど、全く策定する意志がないというわけではない」との姿勢が示されました。ちなみに、なぜ制定する意志がないかと言うと「理念条例は実効性が薄い」というのが大きな理由だったと思います。「精神的な条例は不要」という態度がいつも示されていました。
 また、「男女共同参画」という問題に対する議場での関心は薄く・・・・むしろ冷たく、「女性の方がずっと強いよ。」」などと実感たっぷりと漏らす男性議員が少なくありません。そういう声を聞くと、よっぽど家の中で肩身の狭い思いをしているのだろう・・・と思ってしまいます。
 
 それにしても、今までは「精神的な条例は策定しない。」という方針でしたが、ここに来て、市長の態度が一転したことはちょっとした驚きでもあります。同時に、私の頭の中には同じく「精神的な条例の部類かな。」と思える「安心安全まちづくり条例」が思い出されました。こちらの条例にはどうやら市長は前向きのようですので。


 でも、議員が行政に対して「条例をつくるべき。」と主張をするのもそろそろやめるべきです。議会の立法機能をフル活用すべく、議員提案権を生かして条例提案していく道を考えることが本来的です。特に理念条例の制定を考えるのであれば、議会で多いに議論をし、まとめあげていくことが理想的です。行政にばかり条例提案を求めていく姿勢では、「自治基本条例が求めている議員像にも馴染まないなあ・・・」・・・これは最近、私がつくづく感じ、反省していることです。

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2005年11月30日

雑木林で耳を澄ます

 「永山駅前雑木林を守る会」のメンバーでそっと雑木林の中には入りました。永山ハイツの「雑木林に親しむ会」の方が案内をしてくださいました。配布された樹木の配置図を見ながら、そして話を聞きながら、ゆっくりと一周しましたが、あっというまに1時間半がたち、すっかりと雑木林に魅せられてしまいました。
 貴重な貴重な「タマノカンアオイ」健在でした。ぜひ、市長や他の議員の皆さんにも雑木林の美しさを感じてもらいたいと思いました。そして市民のみなさんにもです。守る会では今後も「雑木林探検ツアー」の活動を展開しようと考えています。駅前にこれほど素晴らしい場所があったのかと誰もが思うに違いありません。それくらいに‘別世界’を感じました。
 途中で小動物の糞を発見しました。雑木林には柿の木があるのですが、そこになっている柿を食べたのでしょうか?糞には柿の種が混ざっているのが見えました。そして、シジュウガラが10匹くらいいました。自然観察は中学校のとき以来で、その楽しみを久々に思い起こしました。それにしても木肌を見るだけで、樹木の名前がわかる名人ってすごい!と思いました。今日は私はコナラ、クヌギは覚えたつもりです。それからヒイラギも教えてもらいました。老木になったヒイラギは葉っぱがギザギザしていないので、一見、ヒイラギかどうか判別がつかないのです。
 とかく、素晴らしい駅前雑木林。駅前にあるから、余計に素晴らしく貴重なんだと思いました。子どもの時にこの場所を知っていて、もう少し身近であれば、きっと私は「秘密基地」として雑木林にもぐりこんでいたと思います。


 さて、今日は夕刻からは市民フォーラム06のシンポジウム「みんなでトーク 多摩のいまと未来」が開催されました。100名以上の参加者がありました。呼びかけが足りないかも・・・と開会前まで来場者数を心配していましたが、その心配は無用でした。このシンポジウムでは市長選挙に向けて候補者を公募することが発表されました。(下記が公募呼びかけ内容です。)

◎公募期間 05年11月30日から12月25日 ◎候補者になるための条件 <1>基本理念を守れる人   ①憲法の理念に基づき市民の人権が保障され、子どもから高齢者まで安心して暮せる地域社会をつくる。②市民自治を確立し、市民に開かれた市政運営と市民本位の行政改革をすすめる。 <2>決意を2000字くらいで表明して下さい。 <3>経歴書(賞罰の記述も含む)を提出してください。

◎市民フォーラム06の約束
<1>当選に向けて選挙戦に精一杯取組みます。
<2>カンパを集めます。

◎受付窓口
市民フォーラム06世話人
遠藤めい子 菊池富美男 小林憲一 篠塚元 原田恭子 山口裕 山本治史
連絡先は042-376-5758(原田まで)


 ちなみに私も市民フォーラム06のメンバーです。今朝の朝刊各紙では現市長が再出馬の意向表明という記事が掲載されていました。ところで、今日のシンポジウムには現市長のパートナー(旦那さま)も来場されたので、私は少々びっくりしました。
 現市長に代わる市長の擁立に向け、今日から本格スタートしました。そして明日からは12月定例会です。

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2005年11月21日

多摩のいまと未来

 来年4月には市長選挙があります。それに向けて、「市民フォーラム06」というグループが発足しています。私もこれに参加しています。今日は第5回目の話合いがありました。毎回約20名ほどの人が集まり、現在の市政に対する意見交換をしながら、来春の市長選への取組みを目指しています。さて、この会では来週の水曜日、11月30日(12月定例回直前!!)にシンポジウムを予定しています。ぜひ、多くの方にご参集いただきたいと思っています。また、詳細はシンポジウムで公表する運びになっていますが、市長候補を公募することが決定しています。
 「多摩のいまと未来」を語るのがシンポジウムのテーマです。響きはとてもいいのですが、非常に難しいテーマです。問題点だけを指摘するのではなく、フォーラムとしてどんなことが提案出来るのかがポイントだと考えています。


 ところで今日は、「永山駅前雑木林を守る会」のミーティングもありました。明日、市議会に署名を添えて請願を出す予定になっています。今日も出席者は15名ほどいました。先日の、駅前でのキャンペーン(署名活動)がとても好評だったので、12月2日金曜日(15時半より17時半)にも再度実施することになりました。

 実は先週の金曜日、当該雑木林の観察を兼ねて下草などの掃除をしようという計画がありましたが中止になりました。事前に都市再生機構の了解を得るべく、連絡をとったところ「管理者の責任として都市機構が行なうので・・・」という回答をいただき、結局は「立入禁止」を言われてしまったからです。
 これについては、「都市機構が意地悪をしているとしか思えない。」という意見まで出されました。今まで数十年間も放置をしておきながら、この事態になって、既に雑木林に杭がうたれ、柵工事への準備が着々と進んでいます。「安全性」を問題にしているようですが、下草を刈り取り、見通しが良くなり、以前よりも格段に安全になったのに!!・・・・都市再生機構の行動が本当に不思議だという見方が多いです。つまり、都市再生機構が急に雑木林の手入れ(手入れにはなっていないけれど)をし始めて、安全対策のために柵工事をしているという行動が滑稽に見えて仕方ない・・・というのが長年近隣に住み、雑木林をみてきた住民の素朴な意見なのです。

 さて、市長が既に買い取ることを決定しているのに、どうして議会に請願を出すのか・・・・という意見もありますが、市長の決定は市長の決定、議会の決定は議会の決定で、別に考えるべきですし、市長の買取り交渉を応援するためにも市民の署名を一筆でも多く集めようというのが守る会としての姿勢です。
都市再生機構は10月末に開催された永山ハイツ住民自治会との意見交換の中で「経済性を考慮する」という話をしていたそうです。これが市長が買取り交渉をするとはいえ最も懸念されている事項です。楽観は出来ない、、、という危機感が募っているのは、「経済性考慮」という都市再生機構担当者の発言があるからです。

 また、 この雑木林については、行政の担当者には「開発すべきだ」という電話がかかってくるという報告もありました。


 駅前で署名活動を実施した感触では、多くの市民は雑木林として保存してもらいたいという願いを持っていることを改めて認識させられた・・・という感想のほうが強いです。
 当該、雑木林は外からの景観だけではなく、中に入り散策をすると、一段とその素晴らしさが味わえるとのことです。(ただ、あまり多くの人が中に入りすぎると雑木林が荒らされることにもつながりますが・・・)そこで、雑木林散策ツアーなどの企画案も出ています。
 かねてから「雑木林を親しむ会」を結成して、楽しんできた住民の方は「尾根や谷など、地形が本当に上手く出来ている」とおっしゃっていました。(ただし、今では・・・「たぬきちゃんのプライベートがなくなってしまった・・・。」と冗談も出ていましたが、雑木林は永山ハイツ側から駅が見通せてしまうほどにスカスカです。)

 「多摩のいまと未来」を考えた時、「みどり」の問題もとっても気がかりなことです。開発よりも保全が優先されるまちづくりが進んでほしいものです。

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2005年11月17日

12月議会にむけて

 次の定例会に向けた全会派合同の議案説明会がありました。いくつか課題になる案件がありますが、やっぱり一番は「ごみの有料化」の提案だと思います。これに関しては補正予算の中でも広報経費などが計上されていました。かなりの力を入れた取組みです。それを全く否定するわけではありませんが、本当はもっと前々から、ごみの減量に向けて効果的なPRをすべきで、もし、そのPRが成功していたなら、ダストボックス廃止以降、もっと減量効果があがっていたかもしれません・・・・。でも、そんなことを今、言っても仕方がないので、私自身は、今回のPRに関する取組みが一時的なものでないことを確認したいと思っています。バスの車体広告まで出すと言う力の入れようが継続されることが重要でしょう。

 ところで、このような全会派の合同説明会ですが、一緒に開く意味があるのかどうかに疑心暗鬼です。というのは、事前に各会派ごと(会派によっては合同のところもあるやに聞いていますが)に同じような説明を聞いていて、意見交換をしているからです。
 この前の3月までは、「会派説明」ということで、会派ごとに議案説明を受けていました。それはとても効率が悪いので、私たちの会派では改革議員連盟会派の皆さんと合同で議案説明会をしてもらっていました。個別にではなく、一度に全会派に向けて議案説明を行うほうが効率的だと主張してきた立場からすると、今年度に入った新たな合同の議案説明会方式に変更されたのは願ったりかなったり・・・と言えるのかもしれません。
 しかしながら、全会派の合同説明会に先だって、個別会派ごとに「意見交換」と称しての議案説明会が開催されているのです。つまり、一見効率的に見えて、そうではないというのが実態です。そして個別会派ごとの意見交換会については、市長からお声がかからない会派があるみたいです。意見交換会をするのならば、全ての会派、隔たりなく行うべきだと思いますが、「反対しかしない」会派の意見は聞く必要がないというのが市長の見解なのでしょうか。

 来年4月は市長選があります。12月定例会はそれに先立ち、重要な意味を持つ議会になると言われています。さて、どうなることやら・・・・。

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2005年11月16日

湖南市への視察

 日帰りで滋賀県の湖南市に行ってきました。視察内容は「発達支援室について」です。12月の一般質問に向けて、ぜひ、参考にしたいと考えた事例でした。発達障害を持つ乳幼児から成人までを一貫した支援をする事例として、国のモデル地域にもなっているところです。
 東京都で特別支援教育のモデル地域になっているあきる野市、北区からはすでに視察があり、来月には調布市からも視察団が訪れるとのことです。自治体議会からの視察よりも校長会からの視察が多いそうです。つまり全国的にもとても注目されている先進地だと言うことです。
 盛りだくさんの話を伺ってきたのですが、大事なことは福祉(健康、障害福祉、児童)と教育、それから労働分野までの連携をどのように行っていくのかです。言うまでもなく、これらの分野はすべて縦割り行政の弊害にさらされているのが現状です。その縦割り壁を無理矢理崩すのではなく、発達支援室はすべての分野を把握し、発達障害者一人ひとりにあった支援方策をコーディネートしていきます。つまり交通整理の役割を果たす機能です。一人ひとりのケースに応じて、必要な担当部署を集めてケース会議を開き、課題を共有しながら支援をしていく仕組みです。
 湖南市(旧甲西町)の場合には教職免許を持つ人を福祉部門のなかに配置し、「発達支援室」を設けたと言うのが特徴になっています。福祉の専門家が教育委員会の中に入りこんでいくよりも、教育界(先生たちの世界)をわかっている人材が福祉部門へ入りこむ方がやりやすいと言っていました。それくらい教育界というのは人的模様も含めて複雑なんだそうです。教育界から福祉部門に人を招致したことにより、「発達障害室」からの教育界に向けての発信を非常にスムーズに届けることができた・・・これが成功の秘訣です。

 さて、発達障害については、ようやく社会的にも認知されてきました。アメリカなどでは既に多くの研究も進んでいます。日本ではやっと発達障害者支援法が制定、施行されました。来月には「日本発達障害ネットワーク」が設立される予定です。俄仕立てながら、この間、発達障害について学んでいますが、今、日本社会で子どもが加害者になっている様々な事件があります。その加害者たちが発達障害を持っていたのではないかなどと言われています。そのことによって、発達障害者に対する世間の視線は冷たかったり、厳しくなったりしています。でも、実はアインシュタインやエジソンも発達障害者だったと言われているのです。発達障害に対する理解を広め、周りの適切なサポートをすることが求められます。
 発達障害児への教育的支援を強化するための「特別支援教育」の導入ですが、それに向けて多摩市の体制をどのように構築していくのかが大きな課題です。まずは、発達障害に対する周囲の正しい理解も必要になるでしょう。視察から得たヒントを生かして、一般質問づくりをしたいと思っています。

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2005年10月25日

全議員研修

 全議員研修は私たちの会派では「廃止」してもいいのではないかと考えているので、毎年のように議会予算の話合いの時には提案をしているのですが、他会派からは賛同を得られずに、今年は 「今後の地方自治のあり方をめぐって」をテーマに関東学院大学の名誉教授、鳴海正泰氏を招いた学習会でした。
 
 議長の挨拶では、議員個々に勉強する努力を積み重ねながらも、毎年一度、全議員で同じ場、同じテーマの学習をすることの意義は大きいという話でした。確かに「そういう考え方もできるかもしれない。」と思うものの、今日の学習会を終えてみてもやはり「別に、どうしても開かねばならないほど重要とは感じられない。」というのが感想でした。
 思い出してみたら、昨年度も今年と同様に研修会形式でしたが、その前年は多摩市の市民保養所ふじみに一泊し、その前は栃木県方面で一泊しての視察でした。全議員で他の自治体を訪問して、全議員でホテルに滞在し・・・・実は懇親会をするのが目的になっている?として批判されてきたスタイルだったわけです。経費削減の意味もあって、学習会と形式変更をして継続している「全議員研修」です。
 
 視察にせよ、講師を招いた学習会にせよ、行ってみたり、聞いてみなければ、それがどのくらい意味ある研修になったかの評価ができないわけですが、いずれにしても、「本当に必要なのかどうか」については、再度検証しなければならないように感じます。
 議会では職員研修のことも話題になります。質問で、職員研修のことを採り上げて、その効用や効果などを尋ねるとともに、問題点を指摘することがあります。行政に指摘する時の気持ちになりながら、自分たちの行っている研修、そして政務調査費を使った視察も含めて自己評価することは欠かせないことだろうと感じます。「人のフリだけ見ている」状況にはなりたくないものです。
 
 そもそも、全議員という枠組みで視察先や講師を選定することにも大変な難しさが伴います。個々に興味関心が全然異なるわけですし。もちろん議会運営委員会では合議制により、最終的な決定がなされるとは言っても、全員が積極的に一致でき、「これがイイ!!」と決まることはまずをもってあり得ない。そういう点からしても、やっぱり、個人とか、会派ごとにそれぞれが研鑚を積んでいく方が有効だと思えてならないのでした。

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2005年10月19日

もう一度会いに行こう

 今日は多摩ネットで会議があり、情報交換等をしました。
 その中で「もう一度会いに行こう」という企画について意見交換をしました。これは何かというと、都議会議員選挙での結果を受けて、生活者ネットワークの活動に対するアンケート調査を行なうものです。都内全体、生活者ネットワークが活動をしている地域で行っているのですが、その回答率はいまいちだということです。
 思い出せば都議会議員選挙の結果は議席の半分を減らし、かなり厳しい結果でした。今までの自分たちの活動の評価だとも言えます。調査結果がどう活かすのだろう・・・と疑問はありますが、聞き取り調査をやろうとする姿勢は、全く何もやらないよりは前向きだと捉えたいと思います。ちなみに、なぜ「もう一度」かと言えば、今までにも同じようなアンケートをした経験があるからのようです。
 でも、なぜ生活者ネットワークを支持するのか支持しないのかに関連した質問をして、訪ね歩くということですが、これはとてもプライヴァシーに関わる問題です。もちろん、それだけではなく、あわせて生活者ネットワークの活動紹介も行うわけですが、いずれにしても、このようなアンケート調査には気乗りせず、憂うつです。仮に自分がそのようなアンケートの訪問を受けたときの心象を考えるとますます億劫です。

 さて、国勢調査員が苦戦しているという話題も新聞に掲載されていましたが、あれこれとプライヴァシーに関わるような問題を聞かれることは気分が悪いことです。個人情報保護法もでき、ますますその傾向は強まっていると思います。既に終わった国勢調査について多摩市の状況でも、約1,000名の調査員が必要で募集したところ、募集した当初は必要人数を何とか確保していたものの、いざ調査の直前には約一割ほどの人が辞退したという話です。調査を拒否する人も多かったり、怒鳴られたり、調査員は非常に苦しい活動を迫られたようです。今回はまあ、そこそこ・・・・何とか回答を集められたのかもしれませんが、次回からはさらに厳しい環境になりそうです。調査員の成り手も激減するのではないかと思われます。

 「もう一度会いに行こう」という企画についても私は同じようなことを感じています。この聞き取り調査ですが、①生活者ネットワークの政治姿勢・ルールについて②活動に共感するところはどこか③今後期待することという3つが大きな質問の柱ですが、もしもご意見がある方いらっしゃれば、メールでお寄せいただけると幸いです。 

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2005年09月30日

無事に?定例会終了しました。

 昨年度の決算も一般会計、特別会計あわせてすべて認定され、市長提案の人事案件(教育委員、福祉オンブズマン)は同意、今年度補正予算(私たちの会派は修正案を出して否決)も含めたすべての議案は可決されました。

 今定例会には公共施設の使用料のあり方を見直すため、関連条例の改正が行われました。「公共施設はタダ」という発想には大きく転換を迫られることになります。私たちの会派も公共施設において、使用料を徴収することは、公共施設の維持管理の一助とするためにやむを得ないと考えました。「タダより高いものはない」という諺がありますが、今、「タダ」の状況を満喫してしまうと、将来が不安です。適切な維持補修がなされず、子どもたちの未来に多摩市の公共施設がどのような姿で引き継がれていくのかを第一に考えた結果、公共施設を利用する市民の皆さんにも少しの負担をお願いすることは必要なことと判断しました。
 もともと公共施設にはそれぞれ使用料が設定されているのですが、無料減免制度の適用で市民活動団体などのほとんどは、使用料負担を免除されてきました。使用料については、今回は無料減免制度の見直し、3年後には使用料金額そのものの見直しが行われる予定です。私たち会派では次の金額改定において、市民感覚で妥当と思えて、そして使用料を徴収されても納得できると思えるようなサービスの提供がなければいけないと主張しました。
 基本的には市民は税金を納めているわけです。その上で使用料もとることになるのは「二重取り」ではないかという考えもあります。そのとおりなのです。市民から使用料を徴収するとなれば、市民は行政活動への見る眼を一段と厳しくするはずです。それに対応できなければ、使用料をとるべきではないのです。今回の使用料徴収という決定は、今以上に公共施設の環境整備がハード面ソフト面ともに進めていくという宣言ほかならないと受け止めています。

 さて、今定例会で最も注目されていたのが「食育基本法の成立を受け、第1小学校を『食育モデル校』とし、自校調理法指揮による学校給食を求める陳情」でした。これについては最終的には賛成多数で趣旨採択でした。中でも不採択の討論は非常に厳しく、そして率直でした。その内容は市長の法律違反の恐れと政治的責任を問うものでした。ちなみに不採択は1名のみ。いろいろな見方があるとは思いますが、1人になっても反対の姿勢は崩さないという姿勢は立派だといえるでしょう。
 私たちの会派でも市長が3年前から自校給食方式の考えを持っていたならば、第1小学校の建替え計画をはじめる前の段階でその方針を明確にするべきだったと思います。今になって「実は自分は自校給食方式がいいと思っていました。」・・・・と実施設計までたどり着いたところで、すべてのこれまでの積み上げをひっくりかえすかのような発言には合点が行きません。(「最初から給食提供方式はセンター方式で行きます。」という宣言があったし、市長もそれについては全く異論を唱えなかったのに、ここへ来て突然に「実は・・・・」というのはやっぱりおかしい。)しかしながら、私たちも自校方式による給食を望んできましたし、今後「食育教育」には力を入れて欲しいとの立場で「趣旨採択」としました。
 

 ところで、一昨日の活動報告で控え室のテレビ設置の件を書きましたが、実はこれは議会運営委員会で最終決定したわけではなく、「控え室のあり方」については代表者会議の範疇だったようで、今日の昼休みに急遽代表者会議を開き、改めて控え室にテレビを置くことの議論をしました。結論としては「置く必要はない」ということになりました。
 「控え室は事務所ではないので、冷蔵庫やテレビを置くのはふさわしくないし、その必要もないだろう。」という意見が出されました。私は合意があれば、会派の責任でテレビを設置することにも反対しないでいいと考えていましたが、もしテレビを置くことが認められたとしても、私たちの会派には必要ないなと考えていたところです。
 それから、今日は毎年恒例の議員忘年会のことが決定しました。これについては積極的に開催したいとする立場ではありませんが、開催したいとの声も強く、それを否定するものではないなと考えることにしました。しかし、去年同様に、議員忘年会はあくまでも議員どうしの親睦を深めるためのものに徹し、市長、助役、収入役、教育長を慣例的に招く必要はないと主張しました。それが一応は認められ、市長をはじめとする四役は呼ばずに忘年会を開催する運びとなりました。

 
 さて、もう一つ。今日は議会運営で失敗?!がありました。何と決算特別委員長の報告に抜け落ちてしまった部分があり、そのことに気がつかず、議事進行が進んでいたのでした。いつもは形式的に進んでいる議事にはボーットしているのですが、なぜか今日に限っては私の記憶は冴えていて、「なにやらおかしい・・・」と感じたので、席の隣りにいるベテラン議員に話したところ、「そうだ・・・まだ最後まで決算特別委員長報告が終わっていなかったね。・・・」という確認ができ、議事進行のミステイクを指摘したというわけです。途中で議場の流れに横やりを入れてしまったようで、申し訳なかったのですが、一応形式を重んじる議会ですから、手順をはずしていたことは致命的!?
 今日は9月最後の30日。選挙もあってドタバタで、今回の定例会には決算特別委員会も加わって盛りだくさんだったから・・・みんなの疲労もピークに達していたのかなあ・・・・。多摩市の市議会では政治状況そのものが混沌としているので、とりわけ議長や、それを補佐している議会事務局長においては相当の疲労困憊状況だったと察します(?)
 しかし、今日は傍聴者も数名いたのですが、傍聴者には市議会のこの状況(混乱ぶり?!)がどう目に映ったのでしょうか。緊張感ないなという感想を持ったに違いありません。きっとこれは「市議会ウオッチングニュース」の話題にもなりそうです。
 そして今日ははじめて傍聴に来たと言う同世代の若者がいましたが議場の様子にびっくりしていました。「小学校の教室みたい・・・・すごい私語が多いのですね。うしろ向いたりしている人も多いんですね。」 もちろん、これは他人事と片付けるわけにはいかず、私自身もその感想を誠実に受け止めようと思った次第です。
 

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2005年09月29日

最終日に向けた準備

 明日で9月定例会も最終日。初日に一般質問をした記憶がもう薄れてしまうほど。総選挙があったりと、盛りだくさんの一ヶ月でした。
 今日は明日に向けて、生活者ネットワークのメンバーで最終確認をし、あとは討論の原稿の準備をして過ごしました。

 ところで今朝、永山駅前で活動報告をしたのですが、永山駅前開発の件を話していたところ、高校生などもいつもよりも関心を向けてくれ、私のニュースを受けとってくれた気がします。この緑地開発が一体どのように進んでいくのかわかりませんが、東京都清瀬市では「みどり債」を発行し、雑木林を購入したという経過もあるようです。地方債協会のホームページを見ると、住民参加型ミニ市場公募債のことが掲載されているのですが、全国ではこれを積極的に活用してまちづくりを進めていることがわかります。清瀬市の場合、みどり債の発行は市長の一存で決まったようで、いつのころからか温めていた市長の考えだったみたいです。

 明日の最終日は各会派が議案に対する討論をします。さまざまな意見を聞くのは楽しみなことです。傍聴に来るなら最終日がおすすめです。

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2005年09月26日

決算特別委員会最終日

 5日間の決算特別委員会が終了しました。一般会計、国民健康保険特別会計は賛成多数で認定されました。その他特別会計は全員一致で認定です。私も不服な点もありながらすべてについて「認定」を表明しました。

 最終日の今日は、午前中は分科会の委員外委員の発言(例えば第1分科会の委員だった私は、第2、第3分科会で審査した事業について質疑できる)と午後からは初日と同様に総括的質疑(会派ごとの持ち時間制)が行われました。私も午前中には公民館事業(第3分科会)について質疑し、そしてそれとも関連させながら午後の総括質疑をしました。

 今日はしつこく公民館に問われる公的役割とは何かを尋ねてみましたが、それに対して明確な回答を得られなかったのは本当に残念です。
 公民館は市民グループなどにただ単に部屋を貸出しするだけにあるのではなく、公民館における催しなどもカルチャーセンター、カルチャースクール、大学の公開講座と変らない単なる生涯学習講座に終わってしまうのでは全く意味がないのです。公民館は少しお堅く表現すると「社会教育施設」としての役割があります。その「社会教育」の内容について尋ねると教育長は私の質問について「社会教育が誕生したのは戦後で・・・・」と答弁をし、社会教育の誕生から今までの状況を掻い摘んで説明してくれたのですが、私の問いにまともな回答をしてくれませんでした。教育長は都庁を退職し多摩市に来たのですが、生涯学習に対する高い見識を持っているとの鳴り物入りで、市長からの強い推薦により就任した方ですが、私は今日の答弁を聞く限りでは本当に生涯学習や社会教育に対する思いがあるのかないのか・・・?教育長に不安を抱いてしまいました。

 教育長の人事は、市長からの提案に議会が同意するかしないかで決定します。もちろん提案されても、同意しないとの判断を下すことも出来ます。でも、その人物について、提案されるまでに意見交換することはなく、その人柄や力量等を把握し、斟酌する暇はありません。同意するかしないかを決めるために、事前に全議員が一度だけ集められてどんな人かの顔合わせをするだけでは、正直言って「同意する」にしても、「同意しない」にしても、それの理由になる十分なる判断材料はないのです。したがって、市長の眼を信じるしかない・・・というのが実情です。
 
 教育委員会は地方自治の理念のもとに教育の政治的中立性と安定性を確保するために、市長から独立して設置される機関です。しかし予算の権限は市長なので、教育分野でも実質的には市長の発言力が小さくないのかもしれません。でも、そこは市長の見識でいかようにもなります。市長が教育委員会をどのように認識しているかにかかっているのです。
 そしてもちろん教育委員会の長である教育長にもしっかりと教育行政の舵とりをしてもらわねばならないし、そのための確固たるビジョンを持ってもらう必要があるのです。でも、そもそも市長が教育長の人選をするという時点で、地方自治の理念のもとに設置された教育委員会と市長との力関係が対等なものではないのかもしれません。

 実は公民館について尋ねたいと思った理由には教育委員会にもっと頑張ってもらいたいという意図がありました。市長の言動を見聞きしていると教育委員会の独立性が一体どうなっているのかと疑問に持つことが少なくない今日この頃です。そこで教育長のビジョンの一端でも披露してもらいたいと考えたのですが、答弁を求めて逆効果だったのではないか・・・・というのが周囲の評価でしたし、私もそう感じました。

 行財政再構築プラン元年だった昨年度の予算。私も再構築プランの方向を見誤ることないように進めてもらいたいことを重ね重ね主張しましたが、決算委員会のまとめの一日も再構築プランに対する意見が数多く出され、挙句の果てに?市長に対し「まちづくり哲学」が感じられないという厳しい指摘が飛び出すほどでした。

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2005年09月22日

決算特別委員会 第3分科会

 第3分科会では土木費、教育費、下水道業務に関わる特別会計の審査が行われました。今日は途中で用事があったのでしっかりと傍聴することが出来なかったのですが、傍聴に足を運んでいたウオッチャーの方は「退屈だ・・・・。」と感想を述べていました。今日も意見交換はなく、淡々と審査が続いたようでした。

 たまたま傍聴していた中でも最も印象的だったことは公園のトイレに関することです。問われているのは何よりも市民のマナーです。週に2回の清掃をしているそうですが、そのわりには・・・と感じる方も多いのではないかと思います。しかしながら、その責任を行政にすべて押しつけることは出来ません。
 現実問題として、特にスペースの広い障害者用トイレの中には封鎖されているところもあるそうですが、その理由を聞いてびっくりです。答弁により明らかになったことは、中で焚き火をしたり、バーベキューをしたり?・・・と考えられないようなこと(むしろ想像だにしないこと)が行われた形跡があるとか・・・・。こんな状況において、行政がトイレの使用禁止をせざるを得ないのも致し方ありません。行政の努力、例えばパトロールの回数を増やすように求めるとかの問題ではないのです。
 公園のトイレに限らず、公衆トイレの使用状況には絶句させられることが少なくないようで、清掃してもしてもしきらない状況があることは確かです。便器が壊されることがあったりとか・・・・普通に考えてあり得ないことが起きているのが実情です。よく、公衆トイレにトイレットペーパーがなくて不便だと言う声も聞くのですが、トイレットペーパーを設置すれば、そのストックを持ち帰ってしまう人もいるのです。
 こういう話を聞くと、がっかりするというか力が抜けてしまいます。悲しい現実だなと思いながら、今日も質疑応答を聞いていました。


 永山駅前の開発の話題について続報です。都市再生機構が強引に草刈りと間伐をするらしいことを報告しましたが(9月15日活動報告参照)、これについて、行政に問い合せたところ「都市機構に聞いてみたら、毎年行なっている草刈のようですよ。」という話でした。
 しかしながら、現地を視察した市民の方からは「すでに下草刈りは約10,000㎡ 全体の三分の一は終了し、猛烈なスピードで進んでいます。下草刈りを早急に終え、「間伐工事」に着手し、測量作業へ一気に突き進む算段でしょう。」という情報が入っています。
 それもそのはず、早ければ10月から開発事業者の募集をしたいというのが都市機構が示した意向です。猛スピードの草刈り・・・想像できてしまいます。その都市機構に対して「「貴重植物まで刈ってしまうつもりか!」と抗議の連絡を入れてくださった市民の方があるようです。都市機構は「30日(金)の10時に集まって、刈ってはならない貴重植物の場所を指示してほしい、それまでは下草刈りは一時ストップする」と返事を寄越したとの話です。
 多摩市行政は安穏としているわけではないのかもしれませんが、「どうやら平素に行われるの草刈りではないようだ。」との事実に即し、都市機構に対し毅然とした態度で望んでほしいものです。

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2005年09月21日

決算特別委員会 第2分科会

 今日は民生費、衛生費と国民健康保険、老人健康保険、介護保険関係の特別会計予算についての審査でした。昨日と同じく議員どうしの意見交換はありませんでした。座長が「意見交換はありませんか。」と聞くと、委員からも「こんな雰囲気じゃ、意見交換なんてできるわけないじゃないの~。」という野次めいた言葉が飛び出すほどでした。明日の分科会はどうなるのでしょうか?

 さて、今日の集中審査事業は社会福祉協議会、障害者施策関連経費、子ども家庭支援センター、ごみの収集、ごみ減量の取組みの5項目でした。
 この中でも子ども家庭支援センターについては分科会全員一致で職員の仕事ぶりに高い評価がなされました。私もそれには同感です。子ども家庭支援センターは例えば府中や調布と比較をしてしまうと、少し場所的には不便ですが、その内容は負けず劣らずで、特にセンターにいる保健師さんは本当に熱心に子どもに向き合い、家庭に向き合いながら問題解決に臨んでいることを私も評価しています。やはり、配置される「人」が何よりも重要です。「人」によってセンターの評価は大きく変わります。「質」を維持していくためには、機械的に人事異動をさせるようなことはできないだろうと思っています。

 ところで、昨日に引き続き、外郭監理団体になっている「社会福祉協議会」の問題もかなり深刻な課題であることが明らかになりました。社会福祉協議会も時代の変遷とともに、その存在意義を問われるようになってきました。地域福祉の担い手として誕生した社会福祉協議会ですが、やはり独立した経営が求められるようになっています。今は多摩市から約3.4億円の補助金が出ています。しかしながら、もう一つ社会福祉協議会の自主財源を構成する要素には「寄付」があります。
 この「寄附」、これは「会員会費」というかたちになるようですが、平成5年は850万、平成10年は716万、平成15年は587万と会員が大幅に減少していることがわかります。この会員確保が大きな大きな課題なのです。会員を確保する手立てとしては、自治会や管理組合に依頼をしているようですが、それでも寄附を集めることには一苦労で、実際問題としても思うようには寄附金が集まっていないわけです。
 今日は実際に自治会長として寄附を集めた苦労話も披露されたのですが「(いろいろな意味で)案なきまま」に寄附依頼されても困惑するだけだという意見も出されました。

 つまり、社会福祉協議会が一体どんな役割を果たしているのか、そして今後はどんな活動を展開するのかについて市民に共感を得られなければならないのに、共感を得られるような「内容」になっていなければ寄附の集めようがないというわけです。
 NPOなどの市民活動も活発になってきて、地域福祉の担い手も多様です。かつてのように社会福祉協議会しかなかった時代とは違います。その意味で存在意義にもゆらぎがあるのです。同じように寄附をするならば「NPO」を選択するという人だって当然ながらいるでしょう。現実問題として、そのような流れにあり、社会福祉協議会の会員が減少し、自主財源にも翳りが見え始めているのです。

 もっと活発に、市民に理解を得られるように社会福祉協議会の活動を展開し、そしてその存在価値をPRし、会員を増やし、自己の財源を獲得していくようにならなければなりません。もちろん福祉分野にそれほど高い「採算性」を求めることは出来ないので、税金で支える部分も残っていくとは思います。でも、その活動が市民の共感を得られていないのであれば、税金で支えることにも理解が得られなくなるかもしれません。そうならないように、なんとか社会福祉協議会には努力をしてもらいたいものです。

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2005年09月20日

決算特別委員会 第1分科会

決算委員会分科会の1日目です。今年は分科会ごとに集中審査事業を決めて、各々が意見などを述べる形式です。今日の第1分科会では庁舎管理経費、行財政再構築プラン推進事業、コミュニティセンター管理運営事業、多摩商工会議所補助事業、災害対策経費の5つが集中審査事業でした。委員は各人持ち時間が23分しかありません。集中審査事業とあとは各々が‘ちょっと気になる’事業に対し発言をしなければならないので、かなり時間不足で消化不良のまま終わってしまった・・・・というのが感想でした。(ちなみに、私は第1分科会のメンバーでした。)
 昨年に引き続きの分科会方式では(私たちの会派では分科会方式には賛成していないのですが)、委員どうしの意見交換も視野に入れていたわけですが、正直、委員どうし(議員どうし)で議論ができるまでには、時間がかかりそうです。座長の「意見交換はありませんか。」には、私も含めて応える人が一人もいませんでした。

 さて、私は集中審査事業ではぜひ、「パルテノン多摩」の問題を入れてもらいたいと考えていたのですが、残念ながら分科会委員どうしの事前の話し合いの中で採用されませんでした。しかし、パルテノン多摩は来年4月から指定管理者制度に移行します。よりよい公共施設の運営を目指し、民間活力を導入するという考え方に基づいて運用されるのが指定管理者制度で、基本的には指定管理者は公募による選定が行われることが望ましいとされています。しかしながら、市長が特別に認める場合には公募しなくても指定管理者を選ぶことができ、パルテノン多摩は現在、多摩市が管理運営を委託している「財団法人多摩市文化振興財団」をそのまま指定管理者にすることが決定しています。

 しかしながら、財団は自主財源の確保に努めているとしているけれど、肝心の事業収入をたどってみると2002年度は86,114千円、2003年度106,761千円、2004年度63,985千円。おまけに昨年度については予算では87,664千円と見積もっているにも関わらず、決算額では約2,500千万円減額してしまったという、惨憺たる状況。この成績では私はパルテノン多摩を今のまま財団に任せることにはとても不安です。
 それにパルテノン多摩の友の会にしてみても、2003年度3702人をピークに、2004年度3367人、2005年度3194人と会員数も減少している模様です。

 これだけで判断することはできない・・・もちろんそうだと思います。もともと文化行政の分野に対し、どこまで採算性を求められるのか・・・・という問題は考える必要があるからです。しかしながら、文化行政の中核を担うとして位置付けられてきたパルテノン多摩がどれだけ市民文化に貢献してきたのかといえば、私自身は「疑問」といわざるを得ません。そもそも多摩市が文化行政をどのように進めてきたのか、そして進めていこうとしているのかについても不十分にしか説明できず、誰も(おそらく市職員においても)理解していないのではないかと思えます。

 それにしても、ここでさらに深刻なのはやはり施設の維持管理の問題。パルテノン多摩の長期修繕計画についてその達成率は23%ということ。つまり施設の大部分に適切な維持補修がなされていないことも明らかになりました。
 指定管理者は施設の管理運営を一手に引き受けることになりますし、使用料の改定を受け来年からは130,000千円が指定管理者の収入になるわけですが、これが施設の維持管理に充当されていくのかと言えば、正直、自主財源の確保も満足できていない財団の状況を見ると、そう多くは望めないのが現実だと思います。

 部長は「採算性の低い事業の整理をしていく。」という話をしていましたが、先ほども書いたとおり、パルテノン多摩は多摩市の文化行政の中核を担うべきところです。つまり採算性が低かったとしても、文化行政の推進という使命の中で市民に大きく還元するべき部分だってあるわけです。それに、「採算性とれない事業」が少なくないという認識のようですが、「その事業は本当に採算性が取れない事業だったのか」という部分も疑問です。例えばPRのしかた一つとっても、その手法が不十分であれば、採算性とれるものも採算性取れなくなってしまうことだってあるわけです。それらの検証をしているのかも疑問です。

 財団は指定管理者に移行するための準備を着実に進めているとのことですが、一体、どう着実に進めてきて、自己財源の確保をしてきたのか・・・・誰が見ても数字の結果を残せているわけではありません。そこをどう評価したのか、財団を指定管理者として特にふさわしいと認めた根拠が十分に示されないにも関わらず、そして議会からも再三にわたり、パルテノン多摩は問題視されていて、それにも十分応えていないにも関わらず、「財団」が来年から晴れて指定管理者になることについて、市民は本当に納得できるのだろうかと思います。
 自主財源の確保が今後は順調に伸びていくだろうと期待するだけではなく、きちんと見込めているからこそ、財団を指定管理者にするわけです。他の事業者などと競争させずに財団を指定管理者に指定した市長の責任が問われると思っています。
 
 「垣根の高い文化施設」という市民からの批判をいち早く払拭してもらいたいものです。

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2005年09月16日

決算特別委員会始まる

 今日から決算特別委員会が始まりました。行財政再構築元年だった昨年度、市長は多摩市の「お金がない状況」については、さまざまな機会を捉えて市民に対して説明をしてきたと述べていました。確かに、市長はいろんな場面で挨拶を求められることが多いわけですが、そのたびに「お金がない」ということを宣伝して歩いているという印象を持っています。嘘をつく必要はないけれど、いつでもどこでも「お金がない」と言うことを聞かされる市民にとっては「聞きたくない!」という声も大きいです。
 もちろん、今日市長の発言どおりに、自分自身の宣伝効果により、ずいぶんと市民の中にも理解が広がってきて、励ましの言葉ももらっているようですが、あまりにも「お金がない」と言われすぎて嫌気がさすと感じている人も少なくありません。

 今日は総括質疑と歳入の審査が行われましたが、一年間を振りかえった総括では問われていたのは「市長の情報共有」のあり方だったと思います。その象徴的な出来事は結論的には3月の予算否決ということに結びつくわけですが、そのことを市長がどのように受けとめて現在の努力を積み重ねているのか・・・私にはその努力が未だ感じることができないのは本当に残念なことです。

 決算の審査はとても大事です。今日については、「歳入の自治」ということからしても、もう少し、「歳入」に対する質疑の時間が欲しいところです。私の会派では20分が持ち時間。総括質疑でも、ある程度の時間が必要なので、歳入で発言できる時間的余地はほとんどありません。
 全部で5日間の決算特別委員会。2日目から4日目までは分科会です。分科会における発言時間は一人23分です。その時間を有効活用したいものですが、「議論を尽くす」議会という私のイメージとはずいぶんとかけ離れている状況に置かれているなあという思いは募るばかりです。

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2005年08月24日

朝遊説の風景

 解散総選挙でマスコミなどの報道もにぎやかになってきました。生活者ネットワークは今回も民主党の石毛えい子さんを応援しています。私も石毛さんを支援する市議会議員らとともに、解散してから毎朝夕の駅での街宣活動が予定に入っています。

 選挙の時には戦々恐々とするわけで、市内の四駅ともに各候補者(政党)陣営との場所取りが熾烈になります。最も市議会議員の選挙のときの方が激しい場所とり合戦になりますが、今朝も永山駅である陣営と重なり、交代でマイクを使用することとなりました。
 しかし、「それが選挙選。」と言われればそれまでなのですが、考え方が対立する場合にはマイク合戦も激しく、互いの政策の批判が飛び交います。「大人の口喧嘩にしか聞こえない。」と言う人や、朝から聞いているだけで気分を害する‘耳障り’と言われることもあります。
 他の陣営との批判、批難合戦に乗らないことが鉄則・・・と思っているものの、当事者としても気分のいいものではなく、じっと耐えてきいているのも辛いものです。

 日常的に朝遊説をやっている時には市民も雰囲気的に優しい感じがするわけですが、選挙戦が激しくなると街宣している我々にわき目もふらず足早に通過していく人の方が多いようにも感じます。これは気のせいではなく、実際に私も市外で激しい選挙戦に遭遇した時にはうつむき加減になってしまう場合が多いです。

 それにしても、とにかく当選するために、候補者、政策の売りこみ合戦をしなければならないのが選挙戦。「品」という言葉をこの時ばかりは忘れなければならない・・・と助言を受けたこともありますが、なかなかそのような振舞いができていない私です。(だと言われています。)

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2005年07月04日

あっという間に選挙が終わって

 告示日以来のご無沙汰で「毎日の活動報告」の再開です。9日間の選挙戦はあっという間に過ぎ行きました。この南多摩選挙区(多摩市・稲城市)ではおかげさまで無事に生活者ネットワークの議席を維持することに成功しました。しかしながら、東京都全体では生活者ネットワークの議席は半減しました。生活者ネットワークの積み重ねてきた活動と目的、できることできないこと、そしてすべきことは何かなどなど、もう一度原点に立ち戻りながら、新しい方向を再確立しなければなりません。「ローカルパーティ=地域政党」そのものの存在価値や存在意義をどう示していくのかが問われていることを感じました。

 さて、予想通りで投票率は低迷しました。多摩市でも前回を大きく下回り投票率は41.32%(前回49.96%)でした。市のホームページ情報では男性が41.02%、女性が41.62%というところまで発表されていますが、私が興味深いのは投票区別の投票率です。
 多摩市には全部で24の投票区がありますが、最も高いのは南鶴牧小学校50.35%、ついで北豊ヶ丘小学校47.01%、聖ヶ丘小学校46.77%と続いています。逆に低いところは鶴牧中学校33.96%、和田中学校33.98%、北諏訪小学校34.58%です。
 私の投票区は北諏訪小学校なのですが、ここは毎回ワースト3争いをしている低投票率地区で、今回もまたまたランクイン。実はここの投票区内には市長、私を含めた議員3名が居住しています。何と言う結果なのかと目を覆いたくなるのですが、この結果を踏まえて言えば、まだまだ活動不足があるとの評することができると自覚しています。

 選挙戦を通じて「投票に行く」という意味を強調して語ったつもりでしたが、その言葉が有権者、市民に届いていないこと、政治に対する信頼が低下していること、政治が期待されていないこと、そもそも立候補している人たちに不信感があること・・・・などなどをヒシヒシと感じさせられ、真摯に受け止めたところです。地道に粘り強い活動を継続することへの一層の努力が求められていると考えています。「政治を身近に」という目標にコツコツと向かっていきたいと決意新たにしています。

■選挙小話
 以前にも「持ち帰り票」という奇異な票のことを活動報告で書いたことがありましたが、このたびも、またもや3票のお持ち帰りがあったようです。一体、どのようにしてお持ち帰りされてしまうのかと不思議です。ちなみに、稲城では持ち帰り票は0(ゼロ)でした(これが普通です)。それから票の按分というのがあります。例えば同じ姓や同じ名前であれば、投票用紙での書き方によってはどちらにでも解釈できる場合もあります(フルネームではなく姓だけの表記や名前だけの表記など)。今回の場合には気がつけば男性候補者お二方は同じ名前でしたね。 

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2005年06月20日

後悔先に立たず・・・

  今日は午前中遊説をした後、市役所に寄りました。午前中から引き続き開催していた議会運営委員会を少しだけ傍聴をしました。たまたま議会だよりのことが話題になっていました。
 今回の議会だよりで掲載する内容を議論していたのですが、特に4月27日の臨時議会の報告はすべきだろうと言う話になっていました。一部を修正し、再度提案された一般会計予算の可決は市民にとって非常に重要な議題だからでした。

 ところで、通例であれば予算に対しては賛成もしくは反対の立場から各会派による討論が行われます。私たちの会派も3月議会の時には予算に対する反対を表明する討論をしました。しかしながら臨時議会では、私たちの会派が主張をしていた部分を市長が受け入れるかたちで再提案されたこともあり、討論することなく可決の立場を示したのでした。ちなみに臨時議会では4つの会派が賛成、1つ会派だけが反対で討論をしました。

 さて、今日の議会だよりのことですが、この臨時議会の予算再提案に関する各会派の立場についても報告する方向で話しがまとまりました。議会だよりにおいて、当初予算や決算審査の話題が掲載される時、各会派ごとに会派の人数で文字数を割り振り、その字数制限の中で会派の主張をとりまとめることになっています。実はここには、どの会派もすべて討論をするという前提があったように思われます。通常の場合だと討論をしない会派がないからです。ところが今回の臨時議会の場合には私たちの会派も含めて討論をしなかった会派があったわけです。
 
 そもそも議会だよりとは議会で行われたことを報告するの媒体という位置付けです。そこで討論しなかった会派のことまで掲載する必要はない・・・というわけです。「討論もしなかった人たちのためにスペースを確保し、税金を使って広報するのはとんでもない、自分たちの会派便りでだせばいい。」との意見もありましたが、最終的には「討論をしなかったという理由もある。」という私たちの会派の言い分(非常に苦し紛れではあったが・・・)を聞き入れてもらい「討論をしませんでした。」ということくらいは載せてもらえるようになりました。

 討論をして立場を明らかにすることは大切なことだと思いますが、「わざわざの討論をしない。」という選択もあっていいのではないかと感じます。とりわけ今回の場合には、ある意味で自分たちの主張が受け入れられた上での市長の再提案でした。実は私たちの会派には市長の再提案に対し、とりあえずは何も言う必要なしとの判断がありました。自分たちの首長が市長に認められたとも言えたからです。これは本当に特殊なケースだと思います。だいたい予算が否決されたことそのものが普通とは言えません。
 とは言っても、「なかったことは議会だよりに掲載することはできない。」という筋を通すことを考えると、「今回は賛成です。」というたったの一言でも討論をしておく必要があったなといささか後悔しています。

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2005年06月19日

政策の違いが見えない・・・

都議会議員選挙の告示が24日に迫っています。選挙を行うためにもたくさんの税金が使われるのです。投票に行かないということは、もしかすると自ら治めた税金をドブに捨てることにつながるとも言えるかもしれません。そう考えることもできるでしょう。

 それにしても争点無き都議選と言われるように、有権者の関心はいま一つです。そしてここ多摩市、稲城市の「南多摩選挙区」は現在、3人しか立候補予定で名乗りをあげていないためか、他の選挙区に比べると盛りあがりに欠けます。他の地区では候補者が乱立しているところもあり、大変だとの話しを聞いています。
 投票をする時、選ぶ基準はどこにあるのだろうか?と思います。本当は政策で選んで欲しいと思うのですが、「なかなか政策の違いが見えなくてわからない。」と言われることが多いです。私はやはり望ましいのは財源もある程度明らかにしておくことだと考えていますが、なかなか財源や総コストまでを想定して政策化するのは難しく、もちろん生活者ネットワークの政策もそのようにして提示されているわけではありません。
 しかしながら有権者が本当に納得をする、そして納税者の視点から政策を選ぶことを可能にするためには財政的な裏づけも必要になってくるでしょう。
 それにしても「政策の違いが見えない。」・・・「どこも同じ。」と思われている状況では、有権者の投票行動に結びつかないことを責めることわけにもいかず、その点では「似ているけど違う」・・・「違い」を浮き彫りにして説明をすることの必要性を感じているところです。
 当然ながら他党、他候補などのチラシやビラは気になる存在ですが、自分自身の考えや政策を訴える以外に自分以外の候補者への批判や批難を掲載していることにはガッカリです。相手のことを批判批難する前に自分自身の足元をしっかり見ることのほうが重要で、自分の主張だけを通せばいいのではないかと思います。他人をバッシングして自分の票を獲得しようとするようなスタイルこそが、有権者や市民の政治への不信感を募らせていくことにそろそろ気がついてもいい時期ではないかと思うのです。
 他人の悪口を言ってはいけないと思いませんが、言えば言うほど自分自身もそして周囲をも嫌な気分に貶めることをわかってもらいたいものです。最近の選挙活動のなかで感じていることです。

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2005年06月17日

議題にするかしないかで・・・・

 代表者会議がありました。定例会最終日に向けて開催される代表者会議では意見書の調整が主な議題です。意見書については、地方自治法第99条「議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。」と規定されています。
 多摩市議会では意見書提出は全会一致でというキマリがあるので一つの会派からでも反対があれば意見書の提出はできません。そこで事前の調整が必要です。基本的には代表者会議開催の2日前までに意見書案が提出されることになっています。提出された案をもとに会派ごとに見解を出し、代表者会議の中で調整をするのです。提案された案の文言どおりでは気に入らないから訂正をして欲しいなどなど、会派の意見をすりあわせるのです。できる限り歩み寄りながら意見書提出が出来るようにと話し合いをします。
 しかし全く違った見解どうしであれば文言の調整をしても無駄です。例えば今日も「小泉首相の靖国神社参拝中止を求める」という内容の意見書を提出したいとする案がありましたが、これについてはあっけなく「出す必要がない。」という意見が表明されたため、すぐさま‘ボツ’決定でした。

 ところで、今日はちょっとした議題がその他のところで話し合われました。議会選出の監査委員についてです。ここ20年間ほどは議会選出の監査委員は2年交代でした。これは議長、副議長などを始めとする議会人事の入替時期と同じと考えられてきたと言えます。すっかり慣例として定着していた感が否めません。
 しかしながら、今回の議会人事の一新の中でどうやら監査委員は交替せず、今のまま続投の様子です。そのことに疑問の声があがったわけです。先日の議会運営委員会の中で提示された問題でしたが、代表者会議の中で話し合うべきこととして整理されていました。そこで今日の代表者会議の議題になりかかったのです。
 ところが今日の代表者会議では「監査委員人事の件」を議題にするかどうかから話し合いがスタートしました。その結果「議題にすべきでない、する必要がない」という意見、「議題にすべき、してもいいと思う」という意見に分かれました。代表者会議は合議制です。見解の相違があれば「まとまらず」となり、議論を進めることができません。・・・なんと「監査委員人事の件」は議題にも上らずじまいでした。議題そのものが ’ボツ’になったのです。

 とは言え、少しだけ確認をしておきました。特に最も聞きたかったのは議長や副議長も基本的には4年間というのがその任期なのですが、慣例的に2年交代になっています。そこで、前議長や前副議長も「慣例による退任」をしたわけです。それと同様に基本的には4年が任期の監査委員です。つまり、今まで監査委員でも2年交代だったことを考えると、監査委員も辞表を提出しているはずです。そのときの理由が「慣例により」であれば、今回の続投についても「慣例踏襲」を強く求め、説明責任を求めたいと考えていました。ところが監査委員は「諸般の事情もしくは都合」というのが退任理由として辞表に記載される文言だそうです。要するにたてまえ的には慣例ではないと言えるでしょう。
 しかし、そうは言っても今までは明らかに「慣例」だったように思います。だからこそ私も「監査委員は2年交代」と思いこんでいました。
 でも、それはただの勘違いに過ぎません。法律にはどこにもそんなことは書いてなかったのです。つまり考えようによっては今回は法律に忠実に従っているとも言えるわけです。

 それににしても合議制という仕組みにおいて「議題にするかしないか」から議論をスタートすることには少々疑問です。今日の代表者会議ほど合議制の‘デメリット’を感じたことはありません。

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2005年06月11日

事務所びらきで

都議会議員選挙の告示まであと2週間。どうやら、今のところ当南多摩選挙区では3名が立候補を予定しているようです。しかし、前から感じているようにあまりにもひっそりとしています。市民と政治との隔たりが顕著に表われています。
 今日はそんな折「事務所びらき」をしました。支援をいただいている各方面の方から応援のメッセージをいただき、市民で足を運んで下さった方からも言葉をもらったわけですが、熱気に溢れているのは狭い事務所の中のみ。つくづく事務所内はただの‘異空間’だと思いました。戸外に出て、一層その思いを強くしました。

 「各候補者が政策を主張し、その政策を市民が選ぶ。」それが有権者の一票一票になります。投票率が低いのは政治、選挙への関心が低いからだと言えるのですが、そのことについて私は「どの政策も選んでもらえなかった。」と考えるのが妥当だと思います。そう考えると私も選んでもらえなかった部類に属すると言えます。少なくとも前回の市議会議員選挙では半分以上の有権者が投票に行きませんでした。

 しかしながら、そういう意味での選んでもらえなかった責任を取る政治家や選んでもらえない政策について責任をどう果たしているのかについて説明されることはありません。どんなに投票率が低くても、その中で当選すれば「選択された」「選別された」「セレクトされた」ことになるのです。
 客観的に見ると何だかおかしな感じがします。でも当選したなら「そんな中でもやっていく。」「やらなくてはならない。」のが事実です。だからこそ、私は政治への関心を少しでも高めることに貢献したいという気持ちを強く持っていますが、市民の政治離れには歯止めがかからず、進む一方だと肌で感じる毎日です。

 身近な場で政治のことを口に出すのが恥ずかしいという人の意識に風穴をあけていきたい・・・これが私が選挙活動に臨む気持ちです。

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2005年06月04日

それぞれの視点

 ここ2日間の一般質問に取り上げられたテーマのうち、子どもに対する食育・食農教育の問題と子ども読書活動推進に関する問題がありました。これらには私も関心がありますし、多摩市でもぜひとも積極的に取り組んでもらいたいことだと感じています。

 実はこの二つの問題について発言した議員は女性でした。私は女性とか男性とか、性別を意識するほうではありませんが、子どもに対する「食」とか「読書」という問題についてはやはり女性議員ならではの視点があり、またそれが欠かせないのではないかという気がしています。そして議会においても、これらの問題をテーマにするのは男性よりも女性議員という傾向が見られます。多摩市には農業に従事している男性議員がいるので、その視点より語られる「食」の問題もありますが、やはり子ども達にどういう風に「食」を伝えていくのかという視点では女性議員の実感のこもり方は男性とは異なります。
 そして子どもと読書活動についても同様で、男性議員がこの問題をとりあげた発言は聞いたことがありません。これもまた「子どもと本」というテーマに対する女性と男性との関わり方の違いにあるように感じます。
 ふと、女性議員と男性議員との視点の違いを感じてみて思います。もちろん女性の声を代弁してくれる男性もいて、男性の声を代弁する女性もいるわけですが、やっぱり実感がこもると説得力が異なります。だからこそ議会には女性と男性がバランス良く議席を確保している状況が望ましいと。
 先月号のニュースの中で都議会の状況を調べたのですが117名の議員のうち女性が20名しかいないのは、やはり少なすぎると思っています。

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2005年06月02日

議会の会期

 今日から6月定例会が始まりました。会期は21日間です。ところで、この21日間には休会日が含まれます。休会日とは土、日曜日とその他事務整理日などで、今定例会では8日間あります。つまり純粋に開会するのは13日間です。
 では、13日間ずっと議員が出席しなければならないかと言うとそんなことはないのです。全議員が必ず出席するのは議場で開催される本会議のみ。本会議は全部で7日間です。その他に所属する常任委員会や議会運営委員会、代表者会議などがあるので、結局のところあと1日もしくは2日が各議員にとっての出席必須の日数です。
 
 「議会ってどれくらい忙しいんですか?」と尋ねられ、よくよく考えてみたのですが年間で考えてみても、予算や決算特別委員会の日も含めて出席必須の日数では60日前後にしかならないのです。このことだけを踏まえて「忙しいのかどうか」を判断するとすれば、その評価をするのはなかなか難しいようです。
 おそらく多くの市民はいつ議会が開催されるのか、そして議会の運営がどうなっているのか等など知らないと思います。議会は大事な決定の場にも関わらず、市議会議員の人数ですら知らない人もいるはずです。もちろん市議会議員にどんな人がいるのかなんて知るはずもありません。何とかもう少し「市議会」のことを知ってもらいたいなと思っているのですが、議員になってから3年間たったところで振りかえってみても、自分がどのくらいそのことに貢献できたのか…手応えを感じるにはまだまだ相当に時間がかかりそうです。

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2005年05月29日

投票には行かない

 今日は街宣活動をしましたが、そのなかで「投票には行かない。」と主張する方に出会いました。そういう人を「投票に行ってみようかな。」 と思ってもらえるように粘り強くお話することが大事なわけですが、政治にほとほと愛想つきたというわけで話せば話すほど逆効果の場合もあり。心を動かすことに少しでも貢献できたらと思います。誰に投票するのかは二の次で、とにかくまずは投票所に背中を向けないでもらいたいと思います。

 ところで、桜ヶ丘駅前では民主党と合同での政策PRをしましたが、その際、学生ボランティアがチラシの配布をお手伝いしてくれました。その様子を見ていると、やはり若い世代のチラシ受け取り率が高いように感じます。「チラシを受け取った=投票に行く」と直接結びつくわけではありませんが、同年代からの働きかけに少しの効果はあると考えたいものです。

 それにしても「今回こそ投票に行こう。」というきっかけに出会うことはそう簡単なことではなさそうです。

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2005年05月27日

無風

 都議会選挙に関わる話題を掲載する新聞が増えてきました。でも「無風」。まずは選挙が行われることをアピールしなければなりません。今朝の遊説は若葉台の駅にて。多摩市と稲城市とで「南多摩選挙区」なので、合同でのPR活動です。ところで国会レベルになり衆議院選挙の時には多摩市と町田市で「東京23選挙区」。稲城市は22選挙区。どういう観点で区割りは行なわれるのでしょうか。

 さて、選挙合戦ともなるといわゆる「ネガティブ・キャンペーン」をはり大々的な宣伝をする候補者もいますが、自分自身の主張を明確にして有権者に訴えてもらいたいなと思います。特に議会における発言の「一部だけ」について、自分たちに都合のいい部分を切り取って批判や批難を撒き散らして展開していくような運動では、逆に市民の政治に対する不信感を募らせるだけのように思います。相手の欠点ばかりを批判したり、暴露したりしたからといって、市民が政治のほうを向いてくれるとは思えません。私自身はむしろ逆効果・…「またか…」「やっぱりな…。」…だから期待できないとどんどんと政治から離れていくようにしか考えられません。
 「自分たちがこうしていきたい!」をどのように市民に届けるのかに集中した宣伝活動をしたいものです。それにしても、この選挙区において?都議会選挙というものが全体的に…?無風で鎮静…ただ粛々と日にちだけが過ぎ、私たちだけ一部の人間だけが渦中にいるだけのように感じています。

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2005年05月20日

聞いた話を確認する作業が大事

 今日の一日。
 朝は唐木田駅で遊説をしました。その後、電話で養護学校の現状などについて話を聞き、電話を切ったところで約束をしていたヒアリング、これは補助金の使われ方に疑問があるという意見が寄せられたのでそれについて。その後、自分の一般質問をつくるために市民活動推進課に話を聞きに行きました。あっという間にお昼に。
 その後、子どもを病院に連れて行きました。当然ながら、子どもが寝るまでは何もできないので聞いた話を忘れないように忘れないようにするので精一杯・…。こういう状況に置かれると「子どもをなるべく早く寝かせる」ことが私の最重要課題となりますが、私の思いとは裏腹に、「早く寝て欲しいな」と思っている時ほど寝てくれないのが子どもです。それでも、やっとその課題をクリアしたところで、遅れていた今月号のニュースレターの原稿を完成させました。

 こういう状況は滅多に無いのですが、午前中に立て続けに話を聞くだけ聞いて自分での整理、確認できていないことが思考回路を停滞させているようです。一息ついてから、午前中にそれぞれ聞いた話に関する情報収集にとりかかりましたが、何だか頭が飽和状態で、何から整理をして片付けようかと気が遠くなっています。

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2005年05月19日

全会派合同説明会

 議員を一同に集めた会派説明会が開催されました。おそらく個別には事前に意見交換の形式をとりながら説明を受けているとは思われるので、今日の説明会はどちらかというと「確認」の意味での説明会という様相でした。そのために、あっさりとあっけなく終了しました。説明された内容は・・・・事前の意見交換の時と変更したものはありません。この手法を取り入れたのが今回からだとすれば、今後の対応に期待したいわけですが、事前説明でなく、あくまでの事前の意見交換であることを強調したいです。意見交換は市長の意見を聴く会でも理解するだけの場でもないはず・・・と考えたいものです。

 さて、6月議会ではめったにないはずの補正予算が提案されます。本予算が可決したのは連休前の4月でした。それを考えると一ヶ月もせずに補正予算ということで理解しがたいとの声も聞こえています。補正予算の内容は暫定予算の影響を受けた債務負担行為に関する事項もありましたが、それ以外に2件あります。
 一つはベルブ永山における住民票や印鑑証明書の受け渡しサービスに関するもの、もう一つは小児科専用の救急診療所実施の費用です。前者は現在の自動交付機が廃止されることに伴う代替サービスで、後者は今は準夜診療事業として子どもから大人までを対象に行われているサービスを子ども対象のサービスへの重点化です。どちらも決して否定するものではないと考えますが、まだ、新年度始まってから間もない6月の議会で補正予算の提案をするには疑問が残るとする意見も理解できます。

 それからもう一つ。今回の定例会には指定管理者導入に関する条例が提案されます。パルテノン多摩、多摩中央公園駐車場、コミュニティセンター、ベルブ永山駐車場、駐輪場(無料駐輪場は当面除く)です。指定管理者制度は民間の知恵を生かすことを目的にしてできた仕組みですが、ベルブ永山駐車場以外には指定管理者の公募をしないようで、どうやら「多摩市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例」の第5条に基づく事業者の選定を行うようです。ちなみに第5条とは・・・

(公募によらない候補者の選定)  第5条 市長等は、次の各号のいずれかに該当する場合は、第2条の規定による公募によらずに指定管理者の候補者を選定することができる。 (1) 公の施設の性格、規模、機能等を考慮し、設置目的を最も効果的かつ効率的に達成することができる団体があると認められる場合 (2) 第9条第1項の規定に基づき指定管理者の指定を取り消した場合又は指定管理者が管理を辞退した場合において、緊急に新たな指定管理者を指定する必要があると認める場合 2 前項の規定により指定管理者の候補者を選定するときは、市長等は、あらかじめ選定しようとする団体と協議し、第3条に基づく申請を行わせるものとする。

 公募をしないということは、市長等が自信を持ってお勧めし、最も相応しいと判断する団体を選定すると言えますが、特にパルテノン多摩については現在の財団に引き続き任せていく方針が出されているわけで、議会からも多数の厳しい指摘があることを受けてどう判断したのか十分なる説明をすべきだと考えています。

 6月定例会が始まるというのに、なんだか選挙モードです。選挙に追われながら議会活動が中途半端になることだけは避けたいと必死です。

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2005年05月17日

市長との意見交換

 3月の予算否決は市長の説明責任、情報共有のあり方が大きく問われたと考えます。行財政改革を進めてきた市長ですが、改革の必要性を理解はしていても、その手法について疑問を持つ市民が多く存在しています。また改革のスピードですが、スピード感を持つことと合意形成に最低限必要な時間とのバランスを取らず、スピード重視で進めてしまっている傾向を感じます。そのことによって庁内のまとまりも欠けているのではないか、そんな感じも受けています。

 市長にとって否決と言う結果はもちろん重いものだったはずです。そのこともあってか、議会との意見調整も丁寧に積み重ねようと考えているようです。今日は6月定例会を目前にし、提出される議案など中心に今後の課題に対する意見交換などを行ないました。

 今までは定例会前には会派に対する議案説明がありましたが、ここで説明される議案はすべて庁内で決定済みのもので、一方的な市長の説明を聞くだけでした。もちろん議員からの質問はありますが、ただ質問をするだけで終わり・・・という説明会でした。そこで私たちの会派ではただの説明会であるならば、他の会派と合同で開催すれば十分だと考えてきました。従って、今までの2年間は多摩市議会改革議員連盟の方々と共に説明を受けていた経緯があります。

 さて、今回からそのやり方が少し変更されました。今まで行なっていた会派説明については全会派(つまり全議員で)合同で開催することになり、その前の段階で、各会派ごとに意見交換のような場を設定することになったようです。なぜ各会派なのかといえば、そこは会派を‘政策集団’として捉えているからとのことでした。これに対しては納得しましたが、ただ一点、気がかりなことは全会派との意見交換を行っているのかどうかです。というのも会派の中にはなかなか歩み寄るのも難しい・・・と最初から考えざるを得ないような会派もあることは事実です。これには先入観もあるのかなと思いますが、いつも反対ばかりされていたりすれば、市長としても話しがたいのかなと思います。
 
 しかしながら、そこは市長に少し気分を切り替えてもらい、やはり全ての会派との意見交換をしてもらいたいと考えます。本来は市長が個別に会派との意見交換をするのではなく、議会がまずは議会内で議論しあう場があればいいのですが、今、議会にそれを望むことは少々難しいのが現実です。各会派どうしの議論が活発に展開されるようになるにはまだまだ時間がかかりそうだと私は考えています。各会派、もしくは各議員どうしでの意見交換がどう行なわれるのか、これについては委員会のあり方、活動の仕方でまずは変えていける・・・これが私が前に所属していた総務常任委員会の委員長の方針で、その点から言えば、総務委員会の中ではわりと自由に意見交換をする時間を設けたり、各議員も積極的に発言するように努めてきたという経過もあります。でも、委員長の采配がとっても大きく、委員長の考え方によっては委員会の運営のされ方も全く異なります。
 
 議員どうしでの意見交換がまだまだ不十分と言える状況の中で、議会としての方針を政策的に明確化することも難しいわけで、結局は市長がそれぞれの会派の意見を聞きながら、自分自身の判断の中で意見の取捨選択をすることになります。
 まずは第一段階、各会派との意見交換を行ないたいとする市長の方針には賛成ですが、正直最も重要なのはその次の段階です。市長が意見交換の結果、さまざまな見解が出されるはずですが、それらをどのように取捨選択をしていくのかが大きく注目される部分です。「ただ意見を言っただけ・・・。」にはしないように、少なくとも述べた意見がどう扱われたのかについて説明責任をしっかり果たしてもらいたいと考えています。

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2005年05月10日

街角での宣伝

 いよいよ七月に都議会議員選挙があり、投票日まですでに2ヶ月をきっているわけですが、街にはポスターが少し増えたのかなという程度で本当にひっそりとしていて、選挙があるなんてほとんど知らない人ばかりです。
 いわゆる選挙カーも今は「政策宣伝カー」ですが、市内を回っているもののもちろん反応もなく、通行人もシラーとして歩いていると言う状況です。むしろこのような宣伝に「やかましい」と感じる市民も多く、苦情の声も全くないとは言えません。
 さて、今日は都議会選挙に向けて初めて宣伝カーに乗り、団地や住宅地などの角に車を停車し、政策についての話をします。午前中でしたが、本当にしーん・・・・としていて気持ちが悪いくらいで、軒先の洗濯物が時折、風でゆらゆら揺れているのが目に入るものの、人の気配が感じられないなあと思います。近頃はリタイアして地域で昼間を過ごす人も増えつつありますが、それでもまだまだ地域がにぎやかだなと感じるほどではありません。
 先日、多摩市では子ども見守りサポーター制度が始まり、各学校でもサポーターを呼びかけているわけですが、気持ちはあってもなかなか呼応できないと考える人は多いそうに感じています。地域における安心をつくるのは地域住民であることはさまざまなところで言われ、また私達も随分そのことに気がついていると思います。その意味ではもう少し時間がたつと、この見守りサポーターの制度が地域に根づくと思われますし、そうなればいいなと考えます。

 それと同様に、街角宣伝のときに生活者ネットワークの政策に意見してくれる市民が増えるといいなと思っています。「市民の政策を議会に届けていく」という私たちのポリシーは手厳しく意見を言ってくれる市民がいなければ成立たないからです。

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2005年05月07日

青少年問題協議会

 地区委員会の総会がありました。昨年度は毎月の会議にも出席できず、行事にも参加できなかったこともあり、ほぼ一年ぶりくらいに出席しました。地区内に居住する市議会議員は規約により、地区委員会の構成メンバーになっているので私もこれで通算4年目に入ります。
 この委員会の構成メンバーについてはなかなか新陳代謝しない…ということが指摘されている一方で、いざメンバーを募集したとしても自発的に挙手する人が少ないとの悩みもあり、ましてや地区委員会の代表ともなるとなり手がなかなか出てこないのが現状です。北諏訪地区でも長年同じ方が代表をされています。そのことで委員会の活動は実に滞りなくに進み、これはとてもありがたい反面、次期の代表に円滑な引継ぎができるのだろうかという一抹の不安があります。
 ただ、構成メンバーである小中学校のPTAの役員については一定程度の入れ替わりもあり、その意味では新たな人材が参加する構造はあるとも言えます。しかしながら、アルバイトやパートなど含め働く母親が増えたことでPTAの役員も万年なり手不足状況らしく、同じ人で役職のやりくりしているという現状もあるようです。(そもそもPTAですがもっと父親参加があっても良さそうです。PTAが働いていない母親の役割化していたことが問題だとも言えます。)どんな組織でも活性化のために新しい人材に参加を呼びかけていくことが必要ですが、ここでも同じことが言えそうです。ちなみに青少年問題協議会も圧倒的多数は女性です。もう少し地域の男性の参加がほしいところです。このような場で構成員を見ていても、地域づくりや地域を支えているのは女性であることを感じます。先日、ある会合で「男性は夜だけ地域に来る定時制市民だ。」と話していた人がいたのですが、最近は昼間にも地域で男性は多く見かけます。それでも地域の支え手として活躍している人は少数なのかもしれません。
 組織の新陳代謝ということですが、例えば地区のパトロール活動などのことを考えると本当は積極的に男性の参加者を募集したいところです。これは今後の課題です。

 それにしても、これはただの表現の問題なのかもしれませんが、私は最近至るところで聞くのですが「健全」という言葉はどうも好きになれません。青少年問題についてはとりわけ「健全育成」という言葉が好んで使用されるので、ここに少し私は距離を感じてしまいます。子どもたちにとって安全で快適な環境をつくることが一番の目的なはずなのに、そこに「健全育成」という言葉をあてはめた途端、何となく趣旨が違って聞こえてしまうのは私の勝手な先入観だけなのかも知れませんが・…。

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2005年04月28日

街宣活動

 7月に予定されている都議会議員選挙ですが、まず必要なことは選挙の存在を知らせることです。都議選に向けて齷齪しているのは、ほんの一握りの市民だけ。多くの市民は選挙存在を知らず、そして選挙があることを知っても「ふーん。」というのがほとんどの反応といったところです。先日行なわれた衆議院議員の補欠選挙の投票率からも、市民の政治への信頼度が示されていると思います。
 前回の都議選(2001年度)では小泉旋風が巻き起こった記憶があり、投票率は49.7%でした。しかしその前(1997年度)では39.9%です。2003年度市議会議員の選挙では投票率が46.4%でした。市民に最も身近な市議会議員選挙でも投票率は50%に満たないのが現実です。都政ともなれば、前回同様ちょっとした変動でもなければ、やはり投票率が低くなるのではないかと予想されます。何とか一人でも多くの有権者の方が「投票に行こう。」と思ってくれるようにPRしていく必要性を感じます。

 しかしながら、それは本当に厳しいことです。朝夕の駅前での街宣活動でも居酒屋、パチンコ屋さんなどのティッシュを配っているアルバイトのお兄さんにすっかり圧されているのが現実です。ティッシュを受け取る人に比して、私たちが配布しているニュース(ビラ)を受け取ってくれる人はチョボチョボ。それでも諦めず、ていねいに気長に手渡ししつづけることが大事なわけですが、何人かに一人受け取ってくれる人に「ありがたいなあ」とホッとさせられる日々です。中には一度受け取っても政治関連のビラだとわかるとつき返される場合もあります。街宣活動でビラを受け取ってくれる人の様子が政治への関心度を測るバロメーターとも言えるのですが、今のところ思わしくない結果が出ています。候補者のPRはもちろんですが、それ以前の問題として「都議会議員選挙」があることをもっともっと周知しなければならなそうです。

 もしかすると「選挙」があることを知らなくて(あまり気に止めておらず)投票に行かない人もどうやら多いのではないか…と感じます。

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2005年04月18日

議会人事決定

 臨時議会において、議長には山田勝義(公明党)さん、副議長に藤原忠彦(新政クラブ)さんが決定しました。議長や副議長の任期について2年交替というのは慣例なので、前議長や副議長の辞表には「慣例により」という文言が記されていました。ちなみに単記無記名投票によります。投票結果は下記の通りです。

<議長>山田勝義 12 折戸小夜子 10 橋本由美子 4
<副議長>藤原忠彦 13 武内好恵 9 橋本由美子 4

 ところで監査はどうなるのかな?と思っていたわけですが、こちらは谷健一さん(清新クラブ)の続投でいくようで辞表提出がありませんでした。

 さて、その他にも常任委員会などの委員長決めがありました。以下のとおり決定しています。

◎委員長○副委員長
<議会運営委員会>
◎山本治史(改革連盟)○小林憲一(共産党)
朝倉泰行(新政クラブ)安藤邦彦(公明党)篠塚元(民主・生活者ネット)富所富男(改革連盟)萩原重治(清新クラブ)

<総務常任委員会>
◎武内好恵(民主・生活者ネット)○加藤松夫(改革連盟)
小林憲一(共産党)藤原忠彦(新政クラブ)増田匠(改革連盟)三浦映子(清新クラブ)山田勝義(公明党)

<厚生産業常任委員会>
◎折戸小夜子(改革連盟)○安斉きみ子(共産党)
安藤邦彦(公明党)岩永ひさか(民主・生活者ネット)菊池富美男(無所属の会)萩原重治(清新クラブ)山本治史(改革連盟)

<建設環境常任委員会>
◎遠藤めい子(改革連盟)○橋本由美子(共産党)
朝倉泰行(新政クラブ)小林義治(公明党)篠塚元(民主・生活者ネット)富所富男(改革連盟)

<文教常任委員会>
◎今井三津江(公明党)○藤原正範(新政クラブ)
板橋茂(共産党)住田啓子(改革連盟)谷健一(清新クラブ)辻誠一(公明党)


 委員長人事を傍聴していた市民が「女性の時代だねえ。」と感想をもらしていたように、なんと議会運営委員会を除いては委員長は全員女性という結果になりました。1、2期目の女性議員たちが3人です。男性議員の場合にはものすごく意識される当選回数へのこだわりは少ないようです。ただ、議会運営委員会には女性議員が一人もいないのは少々残念です。

 私たちの会派は委員長になってしまうと意見が言えなくなるために、できる限りは他の方々にやってもらいたいと役職、特に‘委員長’には消極的でしたが、最終的には総務常任委員会で武内が委員長の席に座ることになりました。私たちの会派は今日の開会直前まで議長、副議長の人選を迷いました。しかし最終的には議長として名前が挙がっていた人のうち、①会派を離脱する②議会改革推進委員会」を設置するとして文書で表明していた折戸さんに投票しました。副議長では名前が挙がっていた人から選ばず、武内にしました。
 各常任委員会ではさまざまな人選方法があったと聞いています。厚生産業常任委員会ではまずは委員各自がどんな委員会にしていきたいのかを述べ合うことから始めたのですが、各委員とも議会、委員会の活動を活発にしていきたいとの見解では一致でき、誰が委員長になるにせよ目指す委員会の方向性ではそれほどの差違がないなと感じました。その意味では委員長、副委員長を志願する人どうしの話合いなどで人事が決定できればよかったのですが、結局はそうできずに残念でした。ちなみに最後の最後はくじ引きでした。

 議会人事は単純な考え方だけでは進まず、さまざまな要因が絡まりあって最終的な人選にたどりつくようです。もちろん私もいろいろな情報が耳に聞こえてくる中で、どうしていくのかを考えるわけですが、ある一部の会派の人たちだけで役職を占めてしまうのはいかがなものかと考えています。その点からすれば議長、副議長、監査もすべて含めた人員配置について多様性がでてきたことは望ましいことと感じています。

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2005年04月17日

臨時議会に向けてその(2)

 今日もさっぱり議会人事をめぐっての音沙汰ない状況ですが、いわゆる市長派とされている3つの会派では議長、副議長、監査ともに人事案がまとまったとは聞きました。
 私たちの会派の代表のところにはまた別の人から連絡があったらしく、少し話合いだけでもする必要があるかなあ・・・ということを聞きましたがそれっきりです。当日の朝、議会に出かけてみてどうするかを決めるかな。

 ちなみに今日一日はゆっくりとすごしました。お見舞いもあり知人のお宅に足を運びました。久々に心豊かにリフレッシュできました。

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2005年04月16日

臨時議会に向けてその(1)

 今日から新学期の授業に出席しました。今年はリサーチペーパーの作成があります。通常の大学院とは少し性格が異なるので、授業もとりながら短めの論文をまとめることになります。

 ところで、議会人事に向けての動きですが、奇妙なほど私のところには何の連絡もありません。ただ昨日の夜に厚生産業常任委員会の委員長を決めるので心づもり?考えをまとめて欲しいとの電話はありました。厚生産業常任委員会のメンバーは半分が私と同じく前回は総務常任委員会のメンバーということもあるので比較的自由な発想で委員会が運営されることを期待しています。
 大会派だから委員長とか、どちらかというと反市長の態度が強いからポストにはつかせないとかではなく選びたいものです。やっぱり議事進行をするためにはそれなりの経験があったほうが良さそうだなとは思います。ちなみに私はまったく無縁の世界だと考えていて、誰がふさわしいのかなと思案中です。委員長や副委員長のポストは議会におけるいろいろな経験を積むという意味でも有効な立場だと聞いています。次の世代に議会を担う人たちが経験をしてもらいたいという考え方もあるようです。そのことからするとローテーションをするネットの議員よりはふさわしい人がいる…というのが私の考えです。

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2005年04月11日

代理人運動の持つ意味

 生協における協同購入の発想で生まれたのが「代理人運動」です。自分たちの欲しい安心で安全な品物を手に入れるためにはみんなで連帯を組む必要があります。一定の消費者を組合員として集い、消費することで生産を維持するのが生協運動だと言えます。そのために組合員を拡大するのは大事な活動の一つです。これは政治活動でも同じです。一定の支持層を常に獲得し、そして拡大をしていかなければなりません。自分たちに必要であり、自分たちの望むような品物がなければ、組合員が自ら商品開発までするわけですが、議員を送り出すのも全く同様で、自分たち自身で人の発掘をし、議会に送り出し「代弁者」にしてしまおうというのが生活者ネットワークが続けてきた代理人運動です。
 自らが動かないと自らの願う政治は実現しないとの発想から生協の組合員だったいわゆる専業主婦層が奮起し、活動を立ち上げてかれこれ20年以上経過しています。当時は「生活者」という言葉も非常に聞きなれず目新しさがあったことと思います。しかしながら、今は当たり前のように「生活者」の視点が大事だと言われるようになっています。「生活者ネットワーク」の活動は専業主婦層が担っていたという点でも画期的なことであり、また「生活者」という言葉にも先見性があったと考えられます。

 今日は生活クラブ生協が主催する集会に出席しました。毎年開催されるものですが、代理人である議員がどのような存在として位置付けられているのかを確認するための集会とも言えます。代理人はパートナーであるというのはまさしくその通りだと思います。生活クラブ生協ではまちづくり活動としてさまざまな身近な生活に関わる調査活動を行っており、時に代理人はそれをもとにしながら議会での提案活動をしています。生活者の声の代弁者として「代理人」の存在意義はとても大きいのだと感じます。

 その一方で私が最近思う事ですが、やっぱり「代理人」だとは言え、「代理」だけしていたり、代弁しているだけでは「議員」としての役割を十分に果たしきれないだろうと言うことです。これはおそらく生活者ネットワークの議員だけではなく、すべての議員にも要求される事だと思いますが、どうやって世論を形成していけるのかという点で議員が求められている役割も大きいのだと感じる日々です。
 今までのようにただ単に要求や提案をするだけではなく、限られた財源を背景に何を選択する事が大事なのかをきちんと示しながら、または時には複数の選択肢を示すとともに市民に選び取ってもらいながら、目指す方向を作っていくために議員ができる役割にももう少し力を入れて行く必要がありそうだと思っています。
 そういう点から考えて、市民の声の代弁者としてだけない「代理人」の役割を見据えながら今後の活動展開を考えていかねばならないと感じてます。

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2005年04月10日

花見の席にお邪魔する・・・。

 7月の都議会議員選挙に向けた活動が本格的になります。今日は午前11時からの桜ヶ丘駅前で遊説、その後、人の多いところを選んで一本杉公園、宝野公園を宣伝で歩き、その後多摩中央公園を経て最後は三越前で遊説をしました。
 昨日はちょうど桜も満開。陽気にも恵まれ、お花見客がたくさんいました。その中をチラシを配布しながら候補者とともにゾロゾロ歩きまわるのは心理的にはものすごくしんどいものがあります。とは言え、こういう活動の積み重ねが重要で、選挙戦術としてはとかく人に会える場所に足を運ばねばなりません。確かにそれは一理あり、たくさんの人に会うことが政治家の仕事だと言われることもあります。しかし、お花見の宴に出かけている私たちの集団について「こういうのって、顰蹙。」…客観的に見るとそう感じてしまうのは、決して勘違いではなさそうです。
 人に存在を知ってもらうことはとても大切なことですが、もっと他の方法がないものだろうか…毎回毎回、選挙が近づくたびに思うことは同じです。それでも、妙案がないうちは今の方法でやリ続けるしかなさそうだと覚悟しています。

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2005年04月07日

相手のことをとやかく言う前に・・・。

 予算否決というニュースには様々な受けとめ方があるようです。たま広報の号外だけではなかなか伝わりきらない事実もあります。「予算否決」の情報を得て、動揺した市民から問合せが来ています。私たちがなぜ反対したのかがわからないというのです。私はていねいに私たちの見解を説明しています。私たちの立場として、障害者施設を否定しているわけではないことを丁寧に伝えているところです。説明をすると納得まではいかなくても一定の理解をしてくださる方が多いです。

 さて、「予算否決」との見出しで反対の立場をとった議員に批判する見解のビラ等が駅で配布されたり、各戸配布でポストに入っている地域もあると聞いています。賛成でも反対でも、それぞれに個々の価値観や見解があるわけです。捲かれているビラなどの話を聞き、お互いの立場を批判しあうのではなく、自分たちの主張をきちんと伝えていくことのほうが大事ではないかと考えさせられました。異なる見解について「暴挙」等というような見出しをつけたビラで真っ向から批難するチラシを見ると、なんだか悲しくなってしまいます。批難や批判をする前に、私は自らの主張をきちんと伝えるべきではないかと思います。最終的には市民がどう判断するのかを問う問題です。他人のことを批判、批難する主張ではなく、自分自身がなぜ「賛成」したのかまたは「反対」したのかを誠実に伝えていく姿勢が求められているように思います。

 市民が個々人の議員の批判や批難をすることはあると思います。しかしながら、議員どうしでお互いに不都合なところを指摘しあい、罵りあっているとして市民に受けとめられるような状況を創り出す必要はあるでしょうか。
 私の開設している掲示板の中で「…議員は一人一人が選挙を経て、市民によって選ばれているのですから。その重みを感じながらの議会であり、議員それぞれ理由あっての予算案の賛成反対なのです。」と書いてくださった方がいました。私もその通りだと思い、しみじみと市民が一票を投ずることの意味を考えました。
 議員は市民の一人一人によって選ばれているわけで、その議員を誹謗するということは、その議員を選んでいる市民にもその批判や批難が向けられているとも言えます。だからこそ、議員どうしでまずはお互いの意見を尊重する姿勢を持っていたなければなりません。それが市議会への信頼を高めることにもつながるのではないかと思っています。

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2005年04月05日

後半2年間の活動に向けて

 今日は代表者会議がありました。任期半ばを過ぎて、委員会などの役割分担を交替する時期だからです。ドント方式によって会派ごとに希望する委員会などを選んでいきます。私たちの会派は交渉会派なので、議会運営委員会と、常任委員会では総務、厚生・産業、建設・環境の三常任委員会を選びました。会派の人数が3人なので、4つの常任委員会すべてに参加できず、今までも文教常任委員会には委員がいませんでした。今回も悩みに悩んだのですが、文教常任委員会については出来る限り傍聴することにし、従来通りの3つの常任委員会の席を取得することにしました。

 また今回は、議長、副議長、監査委員も改選されることになります。この人事問題については、議会内の派閥争い的や水面下での取引が行なわれるのが前例であり慣例でもあります。各常任委員会の委員長、副委員長の役もあわせて、「ポストどり」合戦が始まるものと思います。私たちの会派はあまりそのような「お役」に対する関心を高くしていないので、立候補する人を見てから決めたいと考えています。やりたい方には、特に議長についてはぜひとも、どういう議会運営を目指すのかなどビジョンを示してもらいたいと思っています。議員の中から選出されるのが議長ですが、議長とはただの議事進行係ではありません。常任委員会の委員長は議事進行係的な要素が強いですが、議長は市民が望んでいる議会像、議会運営のあり方を目指したリーダーシップを発揮できなければなりません。私は議長の存在意義や存在価値が大きいと思っているので、民主的な運営を目指すことを議員だけでなく、ぜひとも市民に対しても明確にした上で立候補してもらいたいものです。そこが具体化されていたり、明瞭であれば、議長の選出権がある私にとっても「なぜ、その人を選んだのか。」という理由も明確化できます。

 3人しかメンバーがいない私たちの会派にとっては各委員会での「長」になり議事進行役、議事の円滑な運営の役目に徹することで、委員会での発言が制限されてしまいます。そういう意味で、私たちの会派では「ポストどり」とは無関係な位置にあると思っています。
 実は今年度は多摩市が東京都市議会議長会の会長市になっており、それこそ考えようによっては今回の議長のお役は非常に‘名誉’となるのです。腹の底では狙っている人が多いのかな~・・・・?と思いつつ、私たちの会派では「ポストどり」の外野席から、各会派の動きをとりあえずは待っている状態です。いずれにしても議長に立候補する人は議場において市民に向けて、市長に向けて、どのような民主的な議会運営を約束するかを宣言してもらいたいです。

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2005年03月31日

会派でわかれた見解のこと

 昨日の議会最終日で会派の見解がわかれた事案がありました。それは「中央図書館の早期整備を要望する請願」に対するものでした。
 中央図書館の建設は多摩市図書館協議会においても、既に今から6年前、市長に対して早期に整備方針を明確にという報告がなされていますし、請願者である「多摩市に中央図書館をつくる会」も地道に活動を積み重ねていることは承知しています。
 私自身も、充実している図書館が欲しいなあとは思います。生活者ネットワークのメンバーも中央図書館に関する調査や活動に携わっている人も少なくありません。月曜日にはネットでもこの請願に対する賛否をどうするかの議論をしましたが、その時には賛成する人の意見が強かったので、その場では一旦はネットとしては採択の立場が望ましいのではないかとの確認をしました。しかしながら、意固地なって賛成する必要もなく、かといって反対するというものでもないかもしれない…という意見も出ました。
 とりあえずはそれならば採択でという議論の流れだったわけですが、どうしても私は「採択」と言いきれず、この請願に対して挙手する手が重いなあと当日まで悩みました。

 今、旧西永山中学校の跡地に予定されている障害者施設のことなど、財政が厳しい中で行政が最低限やるべき事業であっても進んでいない問題がたくさんあります。本来は跡地がなくとも行政が何とかすべきであったのに、対応が不十分なまま今に至っている課題のひとつがこの問題だとも言えます。どれを優先課題にするのかは、その時々の市長と議会、そして引いては市民の声があって選ばれてきたのだと思います。その選択がどうであったのかは当時の評価があり、現在の評価があるのだと考えますが、財政難が理由で翻弄されてきて先送りされてきた課題こそが実は行政がやるべき重要な問題だったのではと思えるようなものが含まれています。もしかしたら中央図書館もそのうちの一つともいえるのかもしれません。

 さて、多摩市は地域図書館の充実を図りながら図書館政策を進めてきています。確かに多摩センター駅至近には図書館がありませんし、図書館を誘致することで活性化するとも考えられます。でも、もう少し現実を見てみたいと思います。先送りにし、かつ重要な課題の中でも優先順位をつけた時、私は今の状況下において中央図書館の整備を早期に実現するべきだと議会からも市民の声を後押しし、行政にぶつけていくことに少し戸惑いを感じるのです。
 図書館の役割は大きく生涯学習活動の拠点として、そして教養を磨いていく、人を育てていくというの観点からも整備充実できたらいいなと思いますし、「将来への投資」という側面もあると考えています。でも、私はこれらの考えを踏まえても、そしてこの活動をしている方々もよく存じ上げていること、もちろん自分自身も中央図書館が欲しいという思いがあっても、「採択」に手が挙がらなかったのでした。

 その理由にはやっぱり財源があるのかなとも思います。中央図書館というと新たな「ハコモノ」というイメージも強く、請願者の方からも「ハコモノ」というイメージだけで捉えないでもらいたいとも言われ考えました。とは言っても、やはり中央図書館イニシャルコスト、ランニングコストを考えると私自身はそう簡単にうなづくことが出来ないのです。ある人と話していた時に、「どうせだったら中味のある中央図書館が欲しいし、中途半端にしかお金もかけられず中味が伴わないのなら、むしろいらない。」という意見がありました。
 いろいろなことを考えて、私は請願に挙手できず。結局会派でも、ネットの武内が採択をし、私と篠塚さんは挙手をせず。会派で意見がわかれたのでした。挙手しないことについては、予め「無理して挙手はしなくいい」と了解は得ていたものの、ネットとして見解が分かれたことに対して疑問の声があがるかもしれない…と思っています。これについては、自分の考えを説明するしかないかなと覚悟しているところです。

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2005年03月25日

市長からの緊急招集は

 予定どおり午後3時半から市役所の西会議室で市長から議員向けの説明会がありました。「会派合同説明会」という名前になっていました。通常行われる議案などの会派説明のときとは異なりました。もちろん内容は「西永山知的障害者通所授産施設整備について」でした。説明者として市長、助役以外にも健康福祉部長をはじめとする市長部局の職員が全部で11人出席していました。議員は2名が欠席でした。

 まず助役から「施設整備について議会への十分な説明の機関が無かったために、‘この間’いろいろなやりとりがあり、それを踏まえて改めて市の考え方や方針を説明し、それに対するご意見やご質問をいただきたい。」と説明会の開催の趣旨説明がありました。
 その後、市長から約10分間ほど説明が行われました。特に、先日の厚生産業常任委員会開催以降に (1)公募手順の変更(より公平公正で競争性を発揮させるために公募期間を延長する、市民への説明会の機会を増やす) (2)応募事業者の選考基準原案(事前に明らかにすることで透明性を高めていく) (3)応募事業者選考委員会構成員案(市職員の数を減らすかわりに、社会福祉協議会理事長や施設運営委員長を入れる) (4)今後の施設運営費試算 (5)来年度以降の障害者施設のあり方…以上五つの点を新たに検討したとの話でした。

 今回改めて示された五つの事項は、予算審議前に当然に決定しておかねばならない事項であり、今になって示されても、何だか「やっつけ仕事」という印象が否めませんでした。
 市長は「多摩市始まって以来の予算の初めての否決を重く受け止めているけれど、どうしても暫定予算を避けたいと考え、そのことを願って期待をして今日の説明会を行った」とのことでした。また、市が説明不足だったことに関してはお詫びするものの、一方で施設の整備計画については保護者と社会福祉協議議会、市職員の知恵と願いが込められており、そこに免じて「ご理解いただきたい」と言われました。要するに最終日に予算原案どおりを認めて欲しいとのことです。

 市長からの説明ののちに質疑が受けつけられました。しかしほとんど質疑はありませんでした。言ってみれば今日の会合は予算特別委員会で予算原案に反対した立場の人たち向けられたものです。しかし、この説明会を受けただけでサラッと反対から賛成へと立場の変更が出来るかと言えば、それだけの理由はどうも見つからないように思います。第一にこの会は非公式なものであり、発言記録などもありません。ある議員からも「本来は本会議で明らかにされるべきであり、予算書とセットであるべきだ」との指摘がありました。もし必要であれば議場で発言するべきであると助言していましたが、それに対して市長は「必要あれば」という姿勢でした。
 また、この施設とセットにされている学校跡地施設の活用方針について、市長は「今、任期中の売却は基本的にはない」ということを明らかにしましたが、「今任期」との言い方が気がかりでもありました。
 
 それにしても既に施設の公募はスタートしています。3月12日に開催された説明会にも6社参加していますし、その後1社追加されている模様です。つまり事業者に対しても配布ずみの公募要領(スケジュールなども含めたもの)にもここへ来て変更があったわけです。こういう状況を客観的に見れば、「一体、多摩市はどうなっているのか?」との疑いが生まれるでしょう。事業者に対してはどんな風に説明を講じるのだろうかと思いました。

 さて、私は「ご理解賜りたい」って言われてもなあ・・・出るのはため息。説明会終了後、とりあえず私たちの会派3人も控え室に戻ったわけですが、交わされる言葉はほとんどなく、とりあえず今日のところは「さっさと帰宅」…とこれが結論でした。市長ははっきりと「暫定予算は避けたい」と示しました。

 最終日の来年度予算の採決は、予算特別委員会の時と全く同様の原案にて行われることが明らかになっただけの話です。

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2005年03月24日

明日の会議は午後からスタート

 明日は市内の小学校の卒業式。何と、そのために代表者会議のスタートが午後1時からになりました。午前中は卒業式に出席するためとか・…。そう言えば、総務常任委員会があった先週の金曜日は中学校での卒業式がありましたが、会議の時間変更はしませんでした。しかし、代表者会議が(もちろん、今回がたまたまかもしれませんが)卒業式を理由に開始時刻を変更すると聞くと、議員にとって地元の小中学校で行われる入学式や卒業式への出席は外せない業務であることが理解できます。
 しかし、他の自治体で議員をしている知人(特に独身もしくは学齢期に満たない子どもしかいない。もともと地元出身ではない。)と話をしていると、学校の入学式や卒業式にはどうも気分が乗らないとか、足を運ぶ気が重い、億劫でならない…結局、何のために行くのかなあとなるのです。それもそのはずです。もちろん大義名分としてはおめでたい場に出席し、そして一緒に祝うというのがあるわけですが、決してそれだけではないことを承知しているからです。むしろ祝うよりも大きな目的が隠されているわけで、そこが子ども時代に「どうして議員が出席しているの」という疑問を抱いた思い出とリンクするのです。だから、どうしても出席しづらいものがあるのです。地域をないがしろにしたり、軽んじているわけではないのですが、式典への出席にどうやって意義を見出そうかと悩んでしまうと言う議員が少なくありません。特に若い世代にはその傾向が強いです。これは私も共感する部分があります。

 ところで、明日、市長から緊急で議員全員が招集されています。旧西永山中学校に建設が予定されている知的障害者施設の件でだと言います。でもこれは非公式にです。非公式であるならば、議員の出席義務もありません。また、非公式であるために、当然ながらその場での市長の発言なども議事録に残るわけではありません。これは他の自治体で開催されている市民に非公開の「全員協議会」に似ています。一体どんなやりとりをするのかと思うわけですが、予算特別委員会で否決された来年度予算のことに関連して召集されたことは間違いありません。ちなみに非公式と言うことで開催される場所も市役所の西会議室です。
 例えば定例会の事前に予算、議案の説明があります。これも非公式です。また、現在のところは会派毎に行うのが暗黙のルールです。これについて、議案などの説明であれば議員全員を招集して一括で開催すれば効率的だと考えています。そこで、私たちの会派では改革議員連盟会派とともに説明を受けていますが、明日に緊急で招集された会の性格はいつもの議案説明のための会とは少し性格が異なるような気もします。出席しなければ、市長からどんな話があるのかわかりません。でも「非公式」であるところに市民に対する不透明さを感じざるを得ません。市長の招集に応じていいものかどうかと少々頭を痛めています。

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2005年03月20日

予算の否決は・・・・

 今回、予算特別委員会での「否」という態度について。ある人と話していたら「職員を敵にまわしたね。」と言われました。
 
 確かに予算書の分厚さ、議員が予算審議に必要だと要求した資料や行政評価の仕組みを本格導入に向けて作成した資料など膨大な資料は職員一人ひとりの力の結集とも言えます。その点からすれば、予算の否決はすべてのものを市長につき返すわけで、職員の苦労をくじく結果と受け止められるのかもしれません。しかし、予算案を否決することは職員を否定することではなく市長の進め方に賛成しないだけの話です。それをもって「職員を敵にまわす」という言われ方には不本意だなと思います。
 とは言っても、実質的に「否決」のしわ寄せが市長のスタッフである職員にいくのは当然のこと。そのことを考えると少々辛いものがあります。それにしても総論でしか賛否を決めることできない採決の手法は何とかならないものかと思います。
 全部が賛成、全部が反対ということはありません。賛成か反対かは、ある意味で気持ち的な要素が強いです。どちらにしても「ぐっと我慢」の気持ちがあることは確かです。

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2005年02月28日

明日から定例会が始まります。

 明日から定例会です。初日は市長の施政方針がアナウンスされます。事前に施政方針(案)として、文章が配布されていますので、それに対する一般質問をする議員さんもいらっしゃいます。
 市長の取組むべきことは「多摩市が発信する明るい高齢社会」の実現だと書いてありました。でも、中味を読む限りではどんな社会が市長が発信したい明るい高齢社会なんだろうかと思います。そもそも暗い高齢社会があるのかどうかも疑問ですし、もしそのような表現の対比として「明るい高齢社会」があるとするならば、市長が考える「暗い」というのはどういう部分なのかを尋ねてみたい気がします。ただの表現の問題かもしれませんが、高齢社会=暗いというイメージはどこからやってくるのでしょうか?

 今日は午前中に文庫展のおはなしの会に足を運びました。保育所からも参加者がありました。もちろん子どもづれのかたもチラホラといました。地域で活動をしている私の両親世代の方々が、手あそび、パネルシアター、語りと手品のメニューで子どもたちに楽しい時間をプレゼントしてくださいました。このような活動はすばらしいなと思いますが、活動をされている方々にはいろいろな意味での余裕があるのだろうと感じました。
 「新しい公共」と言われます。厳しい行財政環境の中で進められるさまざまな改革に何となく息づまり感を覚えます。周りの人と話していても、そういう市民の人が多そうだなと思います。不安や焦燥感など、齷齪しない高齢社会を目指したいものです。

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2005年01月30日

頑張れ!って思う

 政策ゼミのメンバーと市民活動推進課にヒアリングをしました。3月議会の一般質問に向け、テーマを「コミュニティ」としたわけですが、あまりにも漠然としすぎて、どういう角度からアプローチしていいものやら…。色々と考えたあげく今日はコミュニティセンターを担当している職員に話を聞くことになったのでした。約2時間、じっくりと話を聞くことができました。非常にていねいな職員の受け答え、また職務に対する熱意を感じ、「頑張って欲しい。」と言うのがゼミ生たちの共通した素直な感想でした。
 昨年の政策ゼミで行政へのヒアリングをした時もそうでしたが、「行政マンのイメージが変った」という感想を学生たちは抱きます。「お役所の人」に対してのイメージとは相当に印象が悪いんだなあと思います。先入観との差が大きすぎ、かなりの好印象へイメージが転換するようです。それはある意味で喜ばしいことだと思っています。


 ところで、どこに好印象に変る要素があるのか…「聴いてくれる」という職員の姿勢ではないかと思っています。自分の職務以外のことについては尋ねられたくない…そういう意識を持つ職員は多いと聞いています。そのことが市民との応対姿勢を頑なにし、面白味のないものにしてしまうのだと感じています。そもそも「何でもに応じられる人」なんて存在しないはずです。とりあえずは尋ねられたことについて、[どこに行けば解決できるのか?」を知っていれば十分だと思っています。そうすれば、市民に尋ねられたところで戸惑う必要もなく、的確な応対が出来ると考えています。市民からの質問に恐がらない職員のためのスキルの一つだと思っています。
 これは議員でも同じことがあてはまります。あらゆることに完璧に答えられるわけではないからです。しかし「どこに聞けばいいのか」「どこで探せばいいのか」等を知っていることで、市民に問題解決の道筋を提示することはできます。もちろん議員としては市民のみならず、行政に対しても提案できなければならないと思っています。そのために、さまざまな情報網を持っていたいなと思う今日この頃です。

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2005年01月11日

何を伝えられる?

 ステイツマンと今年の活動計画についての打合せをしました。毎年、インターン生を受け入れていますが、今後の方向性を含めて確認をしました。ステイツマンの活動は個人を支援するものですが、生活者ネットワークは個人を議員として支援するというよりは、あくまでも「議員は代理人」という立場で活動を進めている団体です。そこで毎年協定を取り交わしながら、活動のあり方を確認しています。その中でインターン生の受け入れも方針として定まってくるので、私だけの一存でステイツマンとの活動を決定することはできないという手続きがあります。
 そもそも生活者ネットワークとステイツマンとが協定を結びながら活動をすること自体、考え方に齟齬がありすぎるのではないかという見方もあると思います。しかしながら、若い人たちへの政治参加を広げていきたいと考えるネットの活動に流れにステイツマンという存在が占める位置は大きく、また私にとってもステイツマンの活動主体である若い世代と活動できることはありがたいことです。
 
 それにしても、私自体は間違いなく毎年一つずつ年を重ねるものの、ステイツマンの中心である学生メンバーは毎年必ずフレッシュで入れ替えがあるために、年々、年齢の差を感ずるのは事実。今までのように、同じ世代だからという切り口だけではなく、新たに私自身が大学生に何を伝えられるのかが問われるようになってきました。任期はちょうど折り返しで残り2年になりました。今までの2年間は実感としては「駆け足」で過ぎてしまったような気がしています。自分自身から、これは「成果」として言えるようなものが見つからないのは苦いところです。

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2005年01月07日

はじまりはじまり

 年明けからの発熱ですが、どうやら乳腺炎になっていたかもしくはなりかけていたようです。病院へ行って漢方を処方してもらってどうにか快方に向かいそうです。

 今日は議会だよりの編集委員会がありました。昨年末紛糾?した調査特別委員会の報告のほぼ全文を掲載できそうです。しかしながら、印刷屋さんが依頼どおりに作成してくれた原稿は、新聞よりも文字が小さくなってしまい、「これは文字が小さすぎて、クラクラしてしまう。」「高齢者向きではないなあ。」との意見が出されました。しかしながら、ページ数の制約などから最大限頑張って文字は8フォントくらいの大きさになってしまいます。情報提供のわかりやすさから言うと、基本的な形式の点から落第点かもしれませんが・…。それ承知で記事掲載をせざるを得ません。

 ところで、調査特別委員会の委員長報告を全文掲載するのは市民の関心が高いところでもあり、議会の説明責任を果たすべきだとの見解からです。これをもってすれば、私自身は各会派での政務調査費の使途について全公開してはどうかなと考えます。それは議会への関心を高めることにつながる可能性大で、かなり意義ある「議会だより」になるはずです。

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2004年09月29日

朝遊説をリ・スタート

 永山駅での朝遊説を再開しました。今日は駅の北側で諏訪1丁目方面でやりました。マイクで演説をするというよりも、ニュースを配布するのが目的でやっているので、今日も、もう一方、毎週水曜日に定例朝遊説をやっている菊池さんにお断りをして場所を使わせてもらいました。選挙の時には已む無しですが、最初にやっていた方に駅頭使用の権利があるというか・・・既得権のようにして、「この日は誰」というかたちで駅頭の利用者が決まっているので、新人はなかなかそこに割っては入っていけない雰囲気があります。そもそも、定期的な遊説者が今まで少なかったこともありますが、「先輩優先」なのです。

 さて私の住んでいる所の投票区は多摩市内でも投票率の低さがいつもトップクラスです。そこで、チラシを配布しているとわかりますが、今日の永山駅北側は受け取ってくれる人が非常に少ないです。ところが、永山駅の南側ともなると、こちらはニュースの受け取り率が非常によく、その差は歴然としています。
 それでも毎週月曜日に継続していたことで、受け取ってくれる人が増えていました。今日もニュースの存在を知って受け取ってくれる人もいました。しかしながら、やはり、しばらくの間休んでいると、また受け取り率が悪く悪くなり、元の状況に近づいているなあというのが今日のまとめです。不思議なものですが、継続は力なりを実感出来るのです。
 一緒にニュース配布をしてきたステイツマンのメンバーも今日の配布状況に厳しさを共有したわけですが、だからこそ継続してやることの大切さがわかり、政治への関心を広げるための地道さを知ることにもなりました。ことばで言っていてもダメで、やっぱり行動しなくては始まらないということです。
 気持ちを入れ替えて、また出直し・・・と思い、今日は一日、天気とは違って、何だか清々しい感を味わいながら過ごしました。

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朝遊説をリ・スタート

 永山駅での朝遊説を再開しました。今日は駅の北側で諏訪1丁目方面でやりました。マイクで演説をするというよりも、ニュースを配布するのが目的でやっているので、今日も、もう一方、毎週水曜日に定例朝遊説をやっている菊池さんにお断りをして場所を使わせてもらいました。選挙の時には已む無しですが、最初にやっていた方に駅頭使用の権利があるというか・・・既得権のようにして、「この日は誰」というかたちで駅頭の利用者が決まっているので、新人はなかなかそこに割っては入っていけない雰囲気があります。そもそも、定期的な遊説者が今まで少なかったこともありますが、「先輩優先」なのです。

 さて私の住んでいる所の投票区は多摩市内でも投票率の低さがいつもトップクラスです。そこで、チラシを配布しているとわかりますが、今日の永山駅北側は受け取ってくれる人が非常に少ないです。ところが、永山駅の南側ともなると、こちらはニュースの受け取り率が非常によく、その差は歴然としています。
 それでも毎週月曜日に継続していたことで、受け取ってくれる人が増えていました。今日もニュースの存在を知って受け取ってくれる人もいました。しかしながら、やはり、しばらくの間休んでいると、また受け取り率が悪く悪くなり、元の状況に近づいているなあというのが今日のまとめです。不思議なものですが、継続は力なりを実感出来るのです。
 一緒にニュース配布をしてきたステイツマンのメンバーも今日の配布状況に厳しさを共有したわけですが、だからこそ継続してやることの大切さがわかり、政治への関心を広げるための地道さを知ることにもなりました。ことばで言っていてもダメで、やっぱり行動しなくては始まらないということです。
 気持ちを入れ替えて、また出直し・・・と思い、今日は一日、天気とは違って、何だか清々しい感を味わいながら過ごしました。

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2004年09月20日

政策ゼミ@TAMA2期目がスタート!

 昨年、好評だった政策ゼミに今年も取組みことになり、第一回目の顔合わせがありました。昨年に引き続いての参加者、そして新たに数名が新規に応募してくれ、また10名前後のメンバーで来年3月議会を目指した提案書づくりをすることになります。
 今日は参加者の自己紹介などを行いましたが、印象的だったのは「机の上で勉強をしているだけでは、わからないことを学びたい。」という気持ちで参加をしてくれた経済学を専攻している女子学生の言葉でした。
 思いおこせば、私も学生時代に、政治のことを机の上では学んできたのですが、どんな専門書にも書かれていないことが現場にはあり、ずいぶんと現実と学問との乖離があることを感じてきました。でも、ここに距離があり、違いがあると感ずることができたとき、自分自身がどう行動をすればいいかも知ることができるように思っています。
 
 昨年は「多摩センターの活性化」がテーマでしたが、これも当初、グループのメンバーが想定していたテーマとは全く違ったものでした。それぞれ参加した当初には個々にテーマがあるわけですが、メンバーどうしの話合いの中でテーマを一本化する作業から政策ゼミはスタートしていきます。自分が積極的になれないようなテーマに取り組まざるを得ないこともありますし、実際に、私のことを考えても「多摩センターの活性化」というテーマに初めは気乗りがせず、自分もどうなることやらと思っていたことは事実です。
 けれども、やってみてわかるのは、どんなテーマであっても、みんなで議論をしてひとつの目標(行政への提案)に向かった活動をすることで得ることは大きいということ。そして、行政の職員と会話をすることが、私の中では日常化しつつあるものの、学生たちにとってはものすごく新鮮な貴重な経験になることや、議会そのものも初めて…という初めて尽くしを多く体験できるのが政策ゼミの場であると言うことです。
 今年のテーマ決めは来月のワークショップにて行います。とても楽しみです。

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2004年09月10日

やっぱりこれは。。難題

 委員会が開催されました。条例改正の2案件の審査はスムーズで、両改正についても委員会では全会一致で「可決するものとする」となりました。

 さて、学校跡地施設の問題について。これは南永山小学校の跡地施設の資産活用(売却)に反対する陳情です。内容そのものを否定するわけではありませんが、やはり、今までの議論の流れがよくわからないために、私自身は、もう一度その経緯を知りたいと考えていました。
 既に、現在進行中の多摩市の第4次総合計画。この計画は基本構想(第4次基本構想)に基づいて構築されたプランと言えますが、議会での議決された基本構想にも学校跡地等の資産活用については明記してあります。学校跡地施設を社会教育施設として転換していこうという文脈ではなく、明らかに、行財政運営、とりわけ財政基盤の強化と結びついたところに位置付けられ、将来の都市像構築とともにしっかりと書きこまれている部分です。
 さらには、この構想に基づき、構想を受けて策定されている計画部分でも、構想を裏切ることなくきちんと資産活用が視野に入れられています。この計画策定には市民が関わっています(しかし、関わった市民の方にお話を聞くと、ほとんど声が反映されていないと主張されていますが)。ワークショップ形式を導入した画期的な手法でした。さらに、参加した市民の中から数名と、議会からも議員が加わり、学識経験者などとともに最終的に計画を確定するために開催される審議会参加しています。その意味では、当時は市民、議会、行政ともとりあえずは足並みが揃っていたと言えます。
 つまり、私自身はその時に学校跡地等、施設の資産活用問題をどのように議論してきたのかと言う経過が気になるのです。また、97年には諏訪・永山地区の学校跡地施設に関して活用方策を検討するための市民懇談会が開催されており、その際にまとめられた最終報告書にもしっかりと「資産活用」の方向性が打ち出されているのです。報告書などだけを追っていくと、確かに、行政の言い分(長年にわたって検討を重ねてきている)も一定は理解します。けれども、じゃあ、その懇談会は何を意図して「資産活用」を示したのか…やはり、懇談会での議論を知る必要がありそうです。

 もちろん時代、環境の変化もあるので、方針が変えざるを得ないこともあります。しかしながら、行政の進もうとしている道と市民の進みたい道との分岐点に差し掛かっているのか、足並みの乱れが、今回の陳情が提出されているのです。私の中では、当初は同じ道の上を歩いていたはずなのに…と考えられる要素があり、一連の経過を再度押さえておきたいし、過去をひも解いてから、考えなおしてみたらどうかと思っています。

 また、今回の陳情は「南永山小学校跡地の資産活用」となっていることも一点、問題があります。行政が今回示した方針案には、他数校も同様の資産活用の方向性が視野に入れられていることがわかります。では、議会はどう判断するのか。南永山小学校跡地だけの問題を考えて、陳情に採決をしていいとは言えません。
 これについては委員会の他メンバーも同様の見解を持っていました。そこで、全員の合意を得て、再び陳情を継続審査とし、「学校跡地施設の活用問題」について個別案件として調査や視察を行う事項と決定しました。陳情の提出者の方々が傍聴にいらしていて、委員会で結論を出さないことに不満の空気が広がりました。しかし私は、なぜ議会がそうしたのか…ギリギリでの賢明な判断だったのではないかと思っています。つまり、南永山小学校跡地だけを限定にした議論は出来ないと言うことだからです。

 私たちの委員会としても、この陳情はとても重い案件です。それだけに慎重な取扱いをして、今後の'まち'の方向性を決めていかなければと考えていることは確かです。

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2004年09月07日

実感がこもった質問

 一般質問が終わりました。議長を除く25人の議員全員がそれぞれの話題で質疑をしました。市長は一番最初の答弁だけにたち(事前に質問項目は通告していて、それについては既に回答が用意してあるので、それを読み上げるだけ。)、それ以外はどんなにか「市長に答えてもらいたい。」と要請をするも、決して席を立たず。部長さんが答弁に出て、「市長にと言うことではありますが・…」と代弁。これには本当に残念です。。特に今日の質問で「関戸橋の花火大会について、市長は市民の一人としても、今までどんな感想をお持ちでしたか。」というものにまで、部長が代弁することには、何だかとっても違和感があります。部長さんに任せる…という気持ちでは大事なこととは思いますが、それはケースバイケースの話しで、市長が答えるべきところもあると考えます。

 さて、改めてですが、やはり経験の中から語る一般質問には実感がこもっているし、みんなが共感出来る気がしました。特に、今日の質問では「農業」の話題が出ました。都市農業については、私自身も全く考えたことがないわけではありませんが、一般質問の項目にするほどに、身近な存在ではないと言えます。ほとんどは人は同じような印象ではないでしょうか。今、流行っている家庭菜園のことは質問などで採り上げる人はいますが、それ以外の‘農業’については実情を知るということからしても、なかなか難しいだけに、この問題をそれぞれの議員が優先課題としにくいのが現実です。だからこそ、唯一の営農している議員より、多摩市の生産緑地のあり方や体験型農業などの事業に関する提案があると何だか納得できてしまうし、共感できてしまうなと思ったのです。
 特に、体験型農業など、農家にとっても力が発揮できるいい機会になるという発言には実感がこもっていて、「なるほどなあ」と思いました。「土と人間」、子どもに農業体験をさせることや、また退職後の楽しみとしての農業などなど・・・農業体験や農作業がもたらす効果は様々と語られているのですが、農家の立場からの「体験型農業」という捉えかたはあまり聞いたことがない気がします。これは現場からの声だなと思いました。説得力がありました。
 しかし残念ながら体験型農業など、参加者は減少傾向にあるそうです(でも、家庭菜園は人気)。質問のヤリトリでは行政にはPRの仕方などの工夫を求めていました。それを耳にしながら思ったことですが、そう言えば、多摩市と農業とのイメージが結びつきにくく、そして広報などでもあまりPRされていた記憶がありません。でも、市には他の自治体同様に農業委員会もありますし、実は農業進行計画もあります。
 「バブル期とは違って、こんな時代だからこそ、市内の農業を守り、農地保全に積極的に取組める時期…」…そうだよなあと思ったのでした。

 議員には実感がこもった質問だけでなく、色々なテーマにチャレンジしながら市の実情を知り、政策提言などしていくことが求められます。でも、今日のような質問の価値はあるなあと感じます。
 そして、議会にはさまざまな人がいて、多様な経験や切り口から質問をする。その大事さをつくづく感じたのでした。

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2004年09月06日

噂だとは言え・・・

 行政と議会との関係、そのあり方は常に課題になってきました。議会は市長の判断に、その正統性を付与すると考えることができます。議会にも自らの提案権を生かす術もあるわけですが、今までは仕組み的になかなかその権利を行使できる場面が少なく、いつも市長に引っ張られ、議会が市長の考えを追認するかのような・…その傾向が強かったのが自治体議会の現実です。ここが二元代表制の首長と議会の関係になっていないと批判を受ける最大の理由です。自治体議会は国会とは違うのに、中味を見れば、国会さながら‘与党’と‘野党’が存在していると言うことです。

 さて、今日の質問のやりとりでは、部長クラスが勢揃いする首脳部会議の場における市長の発言が問題になりました。
 これは、学校跡地の問題で議会の全員協議会があった後、そしてパブリックコメントが募集される前段階で市長が「廃校施設として対象になっている場所の中で、一ヶ所については既に動いている活用に向けた段取りのままで進めていき、他のところについてはゆっくり進めましょう…。」という趣旨の発言をしていたと言うのです。議員は洩れ聞こえてきた話なので…と前置きを踏んでいたわけですが、市長に対して「こういう趣旨のことを首脳部会議で発言したのかしないのか」と問い質していました。
 しかし、逃げも隠れもせず、市長はちゃんと目の前に座っているにも関わらず、辞して動かず。答弁をしたのは所管部である企画部長。部長は答弁が上手なので、さらりと発言の有無には一切触れずに回答していたわけですが、やりとりをしている様子を見ている方が嫌気ささずにはいられない場面でした。せめて助役でも出て来ればいいのにと思いました。

 私は今回の質問の中で首脳部会議を公開したらどうか?と提案してみました。確実に決定したことだけを公表するのではなく、決定過程の情報公開の一環とすれば、何も悪いことを話あっているわけではなく、部長さんたちが多摩市をいい‘まち’にするためにと頭を悩まし、議論をしている会議なら、それこそ公開する価値があるはずだと思うからです。そうすれば、今日のように市長の発言があったのかなかったのか…みたいなことが話題に上ることもなく、事実関係で市長を問い質すことができるからです。
 いずれにしても、「煙のないところに噂は…」と言います。殊に学校跡地の施設活用方針問題では住民運動が起きてもおかしくないような状態が出来つつあり、多摩市にとっても重要な課題です。重要な課題だからこそ、市長のちょっとした重大発言が洩れ聞こえてくるのだと思います。本人の口から聞いていない限り「噂」と言えますが・…しかし真相を知りたいと思うのは誰しも同じではないかと感じます。
 でも、言ったか言っていないか、または同じ発言をしても受け取る側の在り方で印象もずいぶんと変わることも確か。その面からは、結局、市長の今回の発言は藪の中のままなのです。このケース、「人の噂も七十五日」が通用するのでしょうか。

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2004年09月03日

回答が出ない質問

 一般質問が終わり、ほっとしています。今回の質問は「市民合意」ということでテーマでした。これは正直、質問をする私にとっても難しい課題で、それと同様に行政にとっても、どう答えていいのかと悩ましい問題です。けれどもあえて、このことを採りあげたのは、多摩幼稚園の廃園問題や学校跡地施設の活用問題、または行財政改革をどうしていくのかという問題、様々な局面で市民とどのように向きあって、解決策を見出していくのかは避けて通れない問題だからです。
 今日の発言順の一番最後だったので、一日中落ち着かず、さらにベテランの議員さんからは「岩永さんの質問は、答えが出るわけないよ…」と言われる始末。そのことは予め承知の上、私の質問でのスタンスは、「市民合意」という課題に対して、行政は現段階で、どんな認識にたっているのかを確認するということでした。しかし、やはり「答えが出るわけないよ…」と言われてしまえば、「そっか…、こういう質問は馴染まないのかな…。」と思ってみたり、「完璧な答えは求めないし、出せるはずがない。」と確信して納得していた気持ちが揺らいでしまいました。
 それでも、自分の番が回ってきてしまえばそれまでで、あとは35分の発言時間が意外とあっという間に終わってしまい、予想通り、「市民合意」という課題に対して行政にも考えてもらい、そして自分も考えるというやりとりをしました。
 私自身もどこまでとりつければ完璧な「市民合意」であるかと提示ができるわけもなく、結局は「実践の積み重ね」でやっていくことでしかありません。そこの認識では行政ともほぼ一致していることがわかりましたが、残りの課題は、それではその実践をどのように積み重ねていくのかという部分です。
 「ていねいに」プロセスを踏んでもらいたいし、そのためには時間がかかるのは当然…というのがこちらの主張ですが、スピード感覚も求められているし、そのバランスを図らなければならないとも主張するのが行政…その調和点をどこに見出すのかが、お互いに大きな課題であることだけわかります。その課題をやはり行政だけでなく、議会も共に考えなければならないと問題提起できたことだけでも良かったと思います。

 使えるお金が溢れている時代にも、市民合意が欠かせなかったのは当然のことですが、使えるお金に限りが見えてきて、何とか配分をしなければならない時代になれば、どこに行政として手当をしていいかをより鮮明にしなければなりません。最終的には議決というかたちで正統性を付与するのが仕組みとして位置付けられていますが、より自己決定自己責任が求められる時代になり、状況は厳しくなっています。だからこそ、市民が自分たち自身で考える機会を持ち、そして責任をとっていくような構造に転換しつつあるのです。市民は税金などを払っているわけですが、それだけでは収まりきれず、解決できない課題が出てきた、だからこそ責任分担のあり方や、責任の果たし方にも変容が迫られてるとも言えます。NPOやワーカーズコレクティブなどの存在が、そのことを示していると思います。介護保険などのことを考えても払っていればそれでいいのかといえば、それだけではどうしようもできない側面があります。この時代がいいのか悪いのか・・・どこを基準にして考えるのかはわかりませんが、この状況を受け入れなければ始まらないことは確かです。

 「市民合意」という課題。いつの時代もこれには挑戦しつづけるのだろうなと感じます。

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2004年09月02日

ここで議論できること?

 今日は思わず、行政の答弁者側の立場になり同情してしまいましたが、消費税率や所得税率の問題についての質問が出ました。もちろんこの問題は市民生活にも大きく関わる問題で、地域で議論することも無意味だとは思いませんが、しかし多摩市の行政にしつこく尋ねたところで、賛成も反対も含めて明確な回答が出せるわけもなく、「国の動向や推移を見守っていきたい。」とだけで終始したのですが、それにしても、この問題を自治体議会で行政側とヤリトリする事ってどんな意味があるのだろうかと疑問に感じてしまいました。
 もちろん議員どうしで議論するならば、考えられるかもしれませんが、それでも尚、税率アップに異議を唱える意見書をまとめるくらいはできても、それ以上のことはできず、もし仮に議会として議員総出でできることがあるとすれば、市内あげての「税率アップ反対キャンペーン」くらいなものです。でも、きっとこれは議会としてやるとすれば実現不可能な話し。結局は自分たちの間から選出された国会議員の判断を仰ぐしかないという状況です。

 しかしながら、今日の質問ではこの問題についてかなりシツコク質問が飛ばされ、最初は黙々とその様子をうかがっていた議員や、半分眠りに入っていた議員の間からも「そんな議論をしても仕方ないだろう。」というような野次が飛ぶ始末。私も品のいい野次(品がいい野次があるのかどうかはまた議論が分かれるけれど)ではなかったけれど、そう言いたくなる気持ちもよくわかると思いながら、自分の席でぼーっとその様子を伺っていました。行政が直接的に手を施せるような問題ではなく、生産的な議論になり得ないことは最初からわかってると思うんだけどなあと。

 一般質問はもちろん議員個人が時間制限内で自由自在に使えるわけで、どんな質問をするかに制約があってはなりません。自由に発言ができなければなりません。けれども、消費税の議論や所得税の議論をこの場でやってみてどんな効果があるのかと思ってしまいました。なぜなら、考えようによっては、税収がどんどんと目減りしている行政に税率アップを反対する理由は正直どこにあるのだろうか…と思うこともありますし、もし反対を唱えるとすれば、その分、自治体レベルでできる減税だって考えなければならないし(ほぼ不可能)・…やっぱり、この場で行政との質疑応答することの目的がどこにあるのかと疑問に思えてなりません。

 そう考えてみると、「税金」という根幹の部分を自治体議会レベルであれこれと口出しする余地はほとんどなく、市民生活にダイレクトに関わっている自治体が発揮できる力にはやっぱりまだまだ制約があり、国のなすがままだなあと思えてならないのです。税金のあり方から考えても、もっと自治体の自由裁量に任せてもらえる部分があれば「自治」の中味も実質的な深まりが出てくると考えるのですが、都市と地方など地域格差の問題をどのように捉えるのかとの問題が解決されなければまだまだ国主導の税金のあり方が変わっていかないのだと思います。自治体議会で発揮できる力にもまだまだ発展途上です。

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2004年09月01日

定例会スタート/一般質問1日目

9月の議会がスタートしました。当初は22日が最終日でしたが、調査特別委員会があるので24日が最終日になる予定です。先日の議会運営委員会で日程の変更が了承されたのですが、既に先月20日の市の広報では議会の日程が最終日22日で掲載済み。市ホームページでは日程変更が早速に告知されていますが、やはりそれだけでは不十分だろうなと感じます。しかしながら、それ以外の対応は考えにくいのも現実です。広報には議会運営委員会開催後に変更の可能性ありとの但書きはあったそうですが、こういう場合の対応の仕方については課題のひとつであるなと思っているところです。

 さて、私は今日の議会での答弁で、なるほど行政もずいぶんと回答の仕方が変わってきていると感じました。というのも、これは印象ですが「できる」「できない」を明確にしながら、しかし議員には気を遣って回答をしていると言うことです。これまでならば、「できない」ことであっても、何だかモヤモヤをまとって「できそう」かもしれないような雰囲気を醸し出す答弁が多かったように感じてきたのですが、「する」「しない」という行政の方針がきちんと伝わるように答弁するということです。
 特に、財政的な問題が関わってくれば当然のことで、私は変に期待を持たせるような回答をするのではなく、はっきりと答えてもらった方がわかりやすくていいなと感じている一人です。もちろん場合によっては努力もせずにと感じる場合も(多々)ありますが、何でもかんでもにお金を使えない時代になり、声の大きい議員もこればかりはどうしようもなくなってきた背景から、行政側の答弁にも質的な変化が出てきたと言えます。

 今日の質問の中から言えば、百草団地にコミュニティ施設が欲しいという陳情が議会にも出され、これが3月議会では採択されたのですが(私の会派は採択することは見合せましたが)、今の市の財政状況を考えるとコミュニティ施設を整備することはまず優先順位を高くすることはできないと考えています。もちろん自治会館はあり、そこを改装することによって…と提案つきでの陳情でしたが、集会所の維持管理そのものもでさえ、段階的に地域の努力に委ねようとしている時には実現可能性が極めて低いと考えられます。コミセンにしても、今後は運営形態が変わってくると思われます。
 私自身はこの陳情についての判断をする時、むしろ、百草近隣の人たちが多摩市にある他の施設を利用しやすくするために交通の利便性をあげる工夫をすることを考える等したほうがいいと考えていました。コミュニティセンター機能が欲しいとは言え、その要望をもう少しブレイクダウンしていくことによって、実現出来ることを抽出できるかもしれないと思うこともありますし、現状では議会が「採択」したところで、その結果にどう責任を果たせるのか確信が持てなかったからです。
 しかし、議会の判断としては「採択」。自分自身の判断とは異なる結果になりましたが、議会で採択された限りは、行政がどう対応するかについては注視せねばならない問題となりました。

 とは言え、この問題は誰が見ても、「ハコモノ行政」的要素が強いと考えられることもあり、「議会が採択したのだから早急に対応すべき」との今日の議員からの問いかけにも、「極めて難しい」とのニュアンスできちんと答弁しているように思い、ここに行政の答弁にちょっぴりだけ質的変化を感じたと言うことです。
 議会では政策的な議論がなされることがいいのですが、どういう政策に基づいて議員が個々に発言しているのか、見えにくいのが現状です。その意味ではもちろん自分自身もその一人ですが、議員自身の質問のあり方にも質的な変化が求められているのだと思いました。

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2004年06月22日

情報交換をして

 議会が終わって一区切りして、都議会と稲城、多摩市議会の情報交換をしました。稲城市は今、ニュータウン地域がどんどん開発され、教室不足状態になっていて、その確保に四苦八苦しているようです。けれども、これは若葉台地区にある小学校の話です。比較的新しい、城山地区の小学校は開校してからまだ約10年ほどしか経っていないのに、すでに今年度の新1年生は11人と聞きました。この話を聞くと、都市開発のあり方を考えさせられます。計画的なまちづくりをしていく時の人口推計のたてかた、将来的な展望の描き方について、今までとは手法を転換していかなければならない、むしろ考え方を変える必要があります。
 多摩市では住宅建設ラッシュっとともに次々と学校をオープンし、その結果の今があります。廃港の活用をどうしていくのが大きな課題です。
 若葉台地区では当初、もう一つ学校開校予定だったそうですが、それを中止したために、現在の小学校にどっと児童が集っていると言う現象が起きています。敷地内に継ぎ足し継ぎ足しで教室の確保をしてきたそうですが、それではもう追いつかない状況で、何とプールも一つでは不十分なのでもう一つ同じ敷地内に建設する計画もあるようです。これには驚かされました。
 こういう話を聞くと、一面だけだとは思いますが、稲城市が元気だなあと感じます。PFI方式での中央図書館建設も着々と進められているようで、最新式の機器を導入するそうです。図書館では民間の職員が働くのですが、職員はみな司書資格を取得している方が揃うのだそうです。何だか活気があります。人口が増えている‘まち’の都市としての成長をリアルに感じます。

 そして、もう一つ都議会情報の中では「ジェンダーフリー」の話題が出ました。この考え方について「男女の違いを無理やり無視しようとするようなジェンダーフリーの考え方は、本来の男女平等参画から逸脱したものと認識。」という答弁があったことを踏まえて、都議会の代表質問で認識の誤りを正したところ、都知事は「・…訳のわからないジェンダーフリーだとかなんだとか、日本語を使いましょう、日本語、正しい日本語言ってですね…」「・…この頃本当にやたらに英語が多くてね。日本語で、しっかり立派なわかりやすい言葉がいっぱいあるんですから、使ったらどうですか。」と答えたそうです。ジェンダーという考え方は「文化的・社会的につくられた性差」のことで、1940年代に文化人類学者によって構築されたという歴史があります。この言葉を日本語で端的に言い表すことはなかなか難しいなと思います。正しい日本語でなければ、国民の理解に通じないという知事の考え方を答弁されたようですが、正しい認識を広げることのほうが重要であるなと思った次第です。

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2004年06月21日

最終的には政治的な決断が求められることだから

 全員協議会が開催されました。学校跡地の活用方針案についてです。朝10時から協議会はスタート、最初の1時間は行政の提案内容が説明され、その後、質疑がやりとりされました。現在は6校の跡地の活用方針では資産活用をしていくことも示されています。ここが大きく注目されている点です。
 資産活用に対しては仮に売却されたとした後、土地利用で市が主導権を握れなければ良好な住環境が守れないという危惧や売却したことによって多摩市が受けてきた都の財政補完の行方などの心配が訴えられました。しかし、当然ながら、市としては、そのような点について十分に考慮し配慮をしながら最終方針案を提示しているとの答えです。今日のような協議会を開いたからと言って、どうも行政の方針案が変更されるとも思えず、途中から私は一体何のために、この協議会が開催されているのかと感じてしまいました。
 議論をしながら、理解を深めながら、例えば今回の提案に変更の余地がありそうならば、協議会の開催意義は大きいと感じます。しかしながら、行政は今後、議会や市民からのパブリックコメントなどを参考しながら、最終的な行政計画としていきたいとは述べているものの、生産的な議論が展開されているかといえば、傍聴者の感想でも「・…」と言うことで、私自身は「空振り」感を非常に強く抱いてしまいました。
 正直、行政がこの間議論をしてくる過程で、用いてきた各種の資料などと同等の情報収集などが出来ている状況で、議員が質疑をしているかと言えば、その部分での差が大きく、そのことが行政側にどうしても主導権を握られがち…感につながってしまうように思います。ここは議会として法解釈技術などを含めて大きな課題です。

 しかしながら、いずれにしてもこの問題は市長の大きな政治判断に委ねられると思います。例え、議員が個別に様々な意見を投げかけたとしても、そしてパブリックコメントを集めたとしても、行政計画を最終的に決定していくのは市長です。議決を要しないわけですから市長の責任は重大です。
 パブリックコメントなどは得てして、数ヵ所に集中した意見がどっと出される傾向があります。それは考えれば当然の話です。当事者は必死だからです。例えば、「資産活用」という方針について反対をしたいとなれば、そこに集中して異議を唱える見解が出されると言うことです。パブリックコメントを項目別に整理し、集約された意見数により判断し、その争点部分については見直しや変更をかけるという手法で取組んでいくのであれば問題がありませんが、必ずしもそうではありません。
 例え、多数のパブリックコメントが集中した争点があったとしても、その意見が全市的に見た時には、意見を提出した市民の思惑とは全く逆の結論が出てしまいます。寄せられた意見の「数」ではないというわけです。
 だからこそ、その判断に責任を持つのは、まさしく市長だと思います。選挙で民意を受けて選ばれた市長が、自分の信念に基づいて、政策判断に基づいて最終的な決断を下すのだと考えます。
 今回の場合は「資産活用」という点に対し、市長が自分のことばで、自分の政治信念などに基づいて、堂々と方針を語るべきと思います。もちろん今後の市民からのパブリックコメントを得て、方針を変えることもあるかもしれませんが、そうだとしても、現時点ではきちんと市長が明確な言葉でこの方針に対する見解を打ち出して欲しいものです。
 しかし、残念ながら、今日の協議会では、冒頭にご挨拶程度の言葉を述べただけで、あとは全て答弁は部長、課長任せ。市長はたったの一度も答弁に立つことはありませんでした。「最終方針案の検討には市長も加わっていた」…ということで部長の返答がありました。だったら、尚更のこと、市長は検討委員会での検討の経緯も含めて、自分のことばで語れるはずです・…と私は思います。
 議員の中には、市長がいちいち答弁する必要はないとか、市長は必要だと思った時に出てくるのだから議員がいちいち市長を指名するのはおかしいという野次を飛ばす人もいますが、私はそれは違うと思います。
 もちろん市長が重要だと感じるところと議員側で重要だと感じることにズレが生じれば、市長は答弁に立たないのかもしれませんが、今回のような「資産活用」、市民の財産を売却したりするという大きな決断をする場合には、市長は自分の責任で意見を述べるべきだと考えます。そうでなければ、私は市民も納得しないと思います。
 7月に3日間、この活用方針案の説明会があります。私はこの案に対する賛否は別でいろいろあると思いますが、市長自らが、市民に対して市長の声を届けてもらいたいと切に願います。

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2004年06月09日

教育委員会にもっとがんばってもらいたい!

 総務常任委員会がでした。21日の「学校跡地施設の活用方針案」に対する全員協議会に先だって、素案の説明がありました。12月市議会では、既に南永山小学校の跡地施設の資産活用を考えなおして欲しいという陳情が提出されています。この陳情については、全員協議会の開催を待ってから結論を出すことになり、「継続審査」扱いとなりました。
 跡地施設の今後について、これは「市民の財産」ですので、やはり軽軽しく考えることはできず私たちも頭を悩ませ、よりベターな活用方策を編み出していきたいと思っています。

 私は12月市議会の時点で陳情が出され、その後色々と考えたのですが、そもそも学校とは「教育施設」であるという原点に立ち帰ろうと思いました。その時に見えてくることが、この施設の管理については教育委員会が責任を持つという部分です。
 教育委員会は自身で財政権を持つわけではなく、長と教育委員会との権限について法律を読んでみると、財政権に関する部分では長が責任を持つことがうたってあります。しかしながら、例えば用地取得などに関しては教育委員会の決定が必要ですし、ただ用地取得をめぐっての契約権限などのごく限られたお金にまつわる部分だけで長の権限が認められているようです。つまりは、教育財産の取得には教育委員会の判断がいるとなれば、手放す(売却など)の時にも同様に教育委員会としての判断を求める必要が当然に出てくるのです。

 さて、ここで、教育委員会に求められることは、義務教育のための「教育施設」でないとするならば、いわゆる市民の生涯学習という重要な分野があり、そのための施設活用を視野に入れた方針を打ち出すことでしょう。「生涯学習分野」に対する教育委員会の考え方がとても大切になってきます。「生涯学習」と趣味活動との違いや区別はし辛いとも言えますが、図書館の機能で考えるとわかりやすいと思います。趣味で読書をする場合と、何かしら自分の興味関心のあるテーマを図書館にある専門書でリサーチをする場合などあります。ここには趣味と学習との違いが見出せるのではないかと考えます。
 だからこそ、教育委員会が重要です。教育委員会として、市民の「学ぶ」機会をどう提供していきたいのか、また、生涯学習政策の柱の一本としてしっかりと立ててもらわねばなりません。これから、高齢化社会に入り、リタイアして地域で活動する人が増えることを予想すればなおさらです。

 ところが、学校跡地施設の活用方針については、企画政策部が音頭をとり、庁内の取りまとめをしてきました。もちろん「教育施設」として捉えるよりは、もう少し視点を広げて、「公共施設」の有効活用として、全市的な視野で、それから多摩市の総合計画も踏まえてとなれば、企画政策部でリードしながら、方針案を考えていくという手法もありだと思います。しかしながら、私はこの動きに対して、教育委員会がどんな風に関わっているのかが全然見えてこないことが不安です。多摩市には第2次多摩市生涯学習推進計画が存在します。これには当然に教育委員、社会教育委員などが深く関わり、多摩市での生涯学習政策をすすめてきたはずです。
 しかしながら、今までの経過の中で、確かに市民からのパブリックコメントなどは集めたと言うけれど、教育委員会や社会教育委員の会合などで正式議題に上げながら、考えてきたのだろうか?と疑問があるのです。そもそも「教育施設」だけれど「公共施設」として捉えて、活用方策を打ち出すことに教育委員会として承認はしているのだろうか?そして、教育委員会として、今まで跡地の活用をどのように議題に上げながら議論をしてきたのだろうか?この辺りがいまいちはっきりとできずに委員会での質疑を終えてしまいました。
 私自身も少し注意不足で、もっと前に気づいておけば…と反省もありますが、学校跡地施設をめぐっての教育委員会の関わりが希薄なのではないかと思わざるを得ません。

 この状況は…少し違うかもしれませんが、市立幼稚園廃止の時と似ている気がします。つまり、市立幼稚園の廃止についても、市長側が教育委員会よりも先に廃園方針を出してしまったような経緯もありました。そのために、現在、教育委員会からは6つの点における市長再度の見解を求めているところです。何となく、この流れと同じように、教育委員会で生涯学習推進における考え方がまとまり、その上で学校跡地の「教育施設」としての活用方針が決まり…となっていない気がしてなりません。
 ただ、教育委員会では「義務教育施設」としての使用を停止することは認めているため(廃校するためには条例改正が必要だからです。)、考え方によっては、その時点で教育委員会の施設活用における責任は果たし終えたとも言えます。そこに教育委員会としての判断があったとするならば、施設そのものを「教育施設」としてだけから見直すのではなく、全市的な視点からで捉えなおして、方針決定をするという行政サイドの整理も決して間違っていると言い切ることは出来ません。

 とは言うものの、これで教育委員会は納得出来るのだろうか?と思います。答弁では「教育委員会として・…」という枕詞で、いかにも教育委員会としての了承事項のように学校跡地施設活用方針案に対するコンセンサスが得られているような答弁もありましたが、それが確かなのかどうか、私自身が確信を持つに至るまで、確認をしなければいけないと考えています。生涯学習という分野における教育委員会の役割が今後ますます増えると思っているからです。教育委員会の立場的に考えた時、市民の生涯学習の場をどう考えているのか、その場としての学校跡地施設の活用状況をどう評価しているのかは聞いてみたいところです。
 
 いずれにしても私は教育委員会にはもっとがんばってもらいたいです。教育委員会が財政的なことを考えすぎた時、自由で広がりのある教育政策を考えることができないだろうというのが私の考えだからです。

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2004年06月07日

関心が持てそうで、持てないかも。

  昨日は一日、雨の音を聞きながら家でゆっくりと過ごしました。今度の総務常任委員会で報告のある「学校跡地施設活用」問題について、多摩市の第4次総合計画の内容も点検しつつ考えをめぐらせました。
 
 さて、今日は一般質問の最終日でした。「新たな補助金制度」のことに対する質疑があり、これは私も昨年の12月議会にテーマにしたことだったので、非常に興味深く聞きました。自分が一度、とりあげたテーマの後追いは大事なことです。同じテーマを続けて質問をすることは滅多にないので、今回のように別の議員さんがテーマとして、また違った観点からの質問をしてくれることはありがたいことです。

 「補助金」の問題ですが、現在、多摩市のホームページでも公開されているように、新しい補助金交付システムを考えるための検討委員会がスタートしています。傍聴も可能ですが、委員会の開催時間が夜間であることなど、傍聴者は少ない状況です。「補助金」問題というと、市民の関心も高いのかな?と思うのですが、これは私の思い違いなのか、それとも委員会の開催日時などが市民には不便で参加しづらいのかという点は今後解明する必要がありそうです。
 この検討委員会ですが、学識経験者2名、団体推薦の市民が1名、それから公募市民で2名で構成されています。今日の質問で明らかになったのは公募市民での応募者数は2名とのこと。これにも私は正直びっくりしました。市民が関心を持てそうで、持てない課題だとすると、ここは少し市民側でも認識不足だし、もちろん補助金を交付することの意味や意義を伝えきれていない行政や議会サイドの問題も大きいと感じます。
 補助金とは極めて「公益性が高い」活動をしていると認められるからこそ、市民のお財布から支出されるものです。約130ほどの補助金の種類があります。もちろんその金額の幅は広いですし、種類についても多摩市として独自に交付しているものもあれば、国や都の政策がらみで交付されるものもあり、一言で「補助金」と言っても内容を精査するにはかなりの時間を要します。
 整理手法には私も疑問でしたが、昨年の行財政診断白書では行政としての整理はなされていました。この整理区分などに私は今でも不満で、やはり全部を「ゼロベース」、リセットして考えるべきだとの考えですが、一応、今日の答弁の中では全ての補助金について「ゼロベース」で見直すことは確認されました。外郭団体の問題含め、本気で取り組んでもらいたいと思います。

 新しい補助金の交付システムをつくるのは、補助金削減が目的ではなく、やはり公平性、透明性、公正性をきちんと担保し、市民から預かっているお金(税金)を適正に市民のために使うためです。財源の厳しさが前提にあるとの答弁もありましたが、時代環境の変化とともに何が市民にとって有益なのか、公益性があるのかも常に変るのだと思います。財政が潤沢であるかないは度外視したところで、考えるべきです。

 問題は「公益性」の判断を一体誰が行なうのですか?という部分でしょう。その点から、補助金の交付にあたっては、できるところから「公募制」などコンペ方式も導入する方向性ですし、そこは私も仕組みとして早期に取り組んでもらいたいと考えてきたところです。

 そう言えば、今日のやりとりで、既に多摩市のホームページには条例、規則など例規集が掲載されていますが、行政の事務手続き上のルールが定められている要綱についても7月上旬から掲載されるそうです。市民への情報公開の努力は進んできたと思います。市民側でも公開された情報を上手く活用する技術を磨く必要がありそうです。
 「補助金」問題への関心をどうやって高めるのかも難しいですが、広報、ホームページ、そして検討委員会開催はFM多摩でもアナウンスしているそうです。行政もあれやこれやと色々な取り組みの努力はしているように思いますし、今までは庁内だけで委員会を開催していましたが、今後は駅前の施設での委員会開催も考えているとのことです。あとは、市民がそれぞれのアンテナをはりながら、情報をキャッチして、行動をすることなのかなと思います。もちろん、行政として様々なPR方法の努力などはし続けなければなりません。
 それと合わせて、議員も、行政の動きを見ながら、市民に情報提供するなど出来ることがありそうだと思いました。

 ところで、学校跡地施設の活用方針案については来週の月曜日に全員協議会が開催されることになりました。しかしながら一人あたり5分間しか発言時間がありません。会派プール制なので、私たちは3人で15分間という時間しか与えられないわけです。この時間を有効に使わなければならないとなると、質問の戦略をちょっと練らなくては…。

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2004年06月04日

ゆりかごから墓場まで

 政府が手厚く手広くさまざまな公共的サービスを担うことを「ゆりかごから墓場まで」の福祉国家と言います。戦後の日本でも福祉国家的にいろいろなサービスを政府が展開してきました。時代環境を反映しながらそのサービス内容の中味は変化し、充実してきたのだと思います。
 少子化時代に入り、「ゆりかご」政策にテコ入れしようとする一方で、不謹慎な言い方かもしれませんが「墓場」の心配も必要なのが現状です。今回の一般質問では「市民葬祭場」の充実につき、二人の議員がとり上げています。
 多摩市では独自で葬祭場を持っておらず、町田市、八王子市、日野市、稲城市と共同で出資をし南多摩斎場を運営しています。最近は自治会や管理組合の集会施設を使用した式をすることも少なくなっていて、セレモニーホール的な施設の使用が増えている傾向があります。南多摩斎場も多摩市民だけではありませんが、いつも混んでいるために、なかなか使用できないそうです。
 いわゆる斎場施設は人の一生を考えてみると生活に欠かせない施設ですが、一般的には「迷惑施設」とも言われ、その建設にあたっては非常に困難を極めます。南多摩斎場もとても不便な地域に立地していて、私も足を運ぶには至っていません。(一度は施設を見ておく必要は感じているのですが、何しろ車が運転できない人にとっては、ものすごく行きにくい場所にあるのです。)しかし、市民は利用するのです。

 これからの社会を展望すると、どうしても施設不足を否めないわけで、今日の質問でも増設の要望とともに、内容の充実を求めていましたが、5市で運営(経営)するという点では、それぞれの市の思惑や現状などが絡み合うために、なかなか足並み揃わず・…という状況です。5市の中でも町田市と稲城市以外は独自で斎場を所有しているため、南多摩斎場は選択肢としての一つと位置付けられるのですが、多摩市の場合は「ここしかない」ために、そして市内見回しても、今後、立地できる場所の確保を考えても難しいわけで、やはり増設の方向を他4市に働きかけることが一番の近道なのです。しかしながら、5市ともども厳しい財政事情を抱えている中では、なかなか実現可能性的にも見込めさそうな雰囲気でした。

 ところで、葬儀のスタイルも多様化していると思います。身内だけで葬儀は簡単に終わらるということもありますし、生前葬というものもあります。大げさな式はしないけれど、偲ぶ会的な会を持つことも増えています。私は今後は、今までのようなスタイルではなく、葬儀にも「自分らしさ」みたいなものを取りいれた式を望む人が多くなるように感じます。そういう式にも対応できるような施設が必要だなと思いながら、今日の質疑応答を聞いていましたが、セレモニーホールもやはりもう少し利便性の高い所に立地している方が望ましいことは確か…そのことを強く感じました。とは言え、「迷惑施設」として捉えてしまう傾向は、もちろん私もそのことを理解しますし、自分の気持ちの中で、何とも言えない味を噛み締めざるを得ませんでした。

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2004年06月03日

「移動の自由」は自己実現の条件

 今回の一般質問はかなり自分にとっては難しかったテーマです。「誰もが自由に移動できる社会づくりを目指して」ということで、ネットで取組んでいる「移動サービス」充実へ向けての提案活動の一貫として質問をしました。
 「移動の自由」という問題は新しくて古い課題です。これが政策課題として浮上してきた裏には、障害者自らの当事者運動があるのですが、やはり高齢化社会を迎えて、ますます移動困難な状況に置かれる人の増加が、政策としての優先度をあげてきたと言えます。
 
 多摩市はニュータウンが市域面積の6割で、何しろエレベーターなき集合住宅群が立ち並ぶところです。建替問題もあり、それと同時にエレベーターを設置することや、現状の住宅にエレベーターを設置するための補助金の準備はありますが、実現可能性的にはあまり期待できないという実状。だからといって、それを待っている間にも高齢化はものすごいスピードで進んでいるわけで、集合住宅の上階に住む人が高齢者となり、階段の昇降が厳しくなることは目に見えているわけです。これを「縦移動」の困難性として、ニュータウン問題の大きな課題だと位置付ける必要があると考えています。
 年をとっても、その人らしく楽しく生きることを考えた時、やはり社会との関わりを持ちつづけることは大切です。高齢者の社会参加を広げていこうと行政でも取組みが進められていますし、実際にまちに出かけてみると元気な高齢者をたくさん眼にします。活動をしている高齢者を見る限り、やっぱりいきいきとして、はつらつとしていると感じます。だからこそ、私は家に閉じこもらなければならない状況、体が弱くなり、階段の昇降がネックになり、外出できない環境をつくらないように何とか策を講じるべきだと考えているわけです。

 もちろん、高齢者のみならず、そのことはハンディを持つ障害者でも同じことですが、とにかく多摩市にとってはエレベーターなき集合住宅と世界一のスピードとも言える高齢化にどうやって対応していくのか、そこに効果的な政策を打ち出していく必要があります。
 「移動の権利」という観点で質問をすることは、政策の中に「縦移動」の問題をしっかりと据えることが必要だと主張するためですが、やはり今回の質問で最も知りたいことは、市長が「移動の自由」という問題をどう考えているのか?という部分です。
 そこでまずはじめに、そのことを尋ねましたが、市長は「『移動の自由』は一人一人の自己実現にとって不可欠なものである」という認識を示しました。私はこれはとても大きなことだと思っています。つまり、「自己実現」とは生きがいとかやりがいと言う、生きていく上で一番大事なことだと思うのですが、それを叶えるための条件であるというからです。市長の答弁は多摩市として政策の方向性を見定めていく時の鍵になります。そのことが事業を選択していく時にも、大きく左右するからです。その意味で、ものすごく力強い発言だなと思いました。期待したいです。

 今日の質問は、私はいつもよりも「難しかったな…」と自信がないままに本番を迎えたわけですが、市長のはじめの答えを聞き、事業の進め方を詳細に見た時にはズレがあるかもしれないけれど、根本の考え方や見ている方向性は同じであることがわかり、よかったなと思いました。

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2004年06月01日

6月定例会がスタート!

ここ一週間ほど、気忙しくて活動報告がスキップしています。昨日は早くも来年度の都議会議員選挙に向けての準備ということで写真撮影をしました。もちろん私が出るわけではなくて広報の際に使用する集合写真をとるためです。とにかく写真撮影とは時間がかかるものです。メイクから始まり、立ち位置にポーズを決めたりなど、パンフレットのデザイナーさんが光の加減なども調整をしながら試し撮り、本番…という風になります。待ち時間もありましたが、終わったらすでに夜の8時になっていました。半日仕事です。

 さて、今日から6月議会。市役所内はまだクーラーがきかないので蒸し暑いです。議場の風景は理事者側の人事異動があって少し新鮮さを感じました。
 今回は一般質問で「学校跡地問題」が多くテーマとなっています。これについては市民としても気がかりなことだと思いますが、実は5月の議案説明の際にこれから市民からのパブリックコメントを求める「活用方針案」が示されました。最終的に活用方針として確定するのはパブリックコメントを聞いてからになります。予定では6月中にパブリックコメントを集める予定のようでしたが、私は、またこれも少し遅れそうかなという印象を受けていました。
 今日の質問のヤリトリでは、議会に意見をきちんと求めないで進めようとしている市長のやり方に対して疑問の声があがりました。「市民にパブリックコメントを求めるのなら、何のための議会なのか?」という意見です。確かにそう言われればそうかもしれません。このような活用方針は議決事項ではありません。例えば、行財政診断白書や行財政の再構築プランも同じことだなと思いますが、市民の意見を取り入れるために公共施設はホームページからパブリックコメントを集めることは当然のように行なわれるようになりましたが、議会として行政の作成する方針案の決定過程にどう関われるのかについては軽視されてきたように思います。
 思い出せば、行財政診断白書などの時も先にプレスリリースされてしまうかのような勢いで、議会への対応が問題になり、また自治基本条例の策定の際にも議会との意見交換の在り方など改善すべき点が多々ありました。今回の「活用方針案」についても共通していて、結局は議会が知る前の(または知ると同時くらいに)市民への情報提供が「議会」の存在を軽んじているとも捉えられるというわけです。
 私自身は議会が市民よりも先・…という考え方を持ってはいませんが、やはり行政側が議会とどのように情報の共有化をするかは大きな課題だと常々感じます。それは選挙がどれだけ低投票率であったとしても一応は法律でも設置することにもなっている機関であり、自治基本条例ではさらに、市としての最高意思決定機関になっているからです。その意味では、もちろん議会としても、個々の議員の要望型ではなく、政策議論ができ、政策提案出来ていくような流れをつくっていく必要がありますが、行政と議会とが市民を交えながらどのような『協働』をしていくのか試行錯誤状況で旧来手法の転換を図る努力が求められているのです。
 これから財政も厳しくなり、事務事業や政策の方向性をどう見据えるのかが問われる時代です。「行政は議会を軽視するのは全く許せない」というよりは、むしろ議会も旧来のような受身的姿勢だけではなく、積極的に行政との意見交換を求めていきながら、手法をリニューアルしていきたいものです。
 学校跡地の件については、議会でも「活用方針案」に関する全員協議会を開催する運びとなりそうです。


 今日は面白い答弁がありました。それは事務事業評価に関連してのことです。「管理者というのは新しいやり方を見た時に拒否反応を起こす場合がある」ということで、つまりは昔に自分がやっていた手法があり、今のやり方が違っている時に、管理者は「(過去の自分に)自己否定されたような心地に陥る」というわけです。そのことを尋ねられた部長はこう答えました。
 「昔、自分が担当していた時と同じ仕事についてやり方が違っている時などは、それはそれで新しいやり方を認めて、またその新しいよりよいやり方であれば応援したいという気持ちでいます。」
 これは誰しもが、頭で考えれば当たり前のことだと思いますが、私がかつての職場に居た時も、上司というのは非効率で合理的じゃないようなやり方だと周りがわかっていても、それを押しつけて部下にやらせたがる・…という状況を何度も目にしたことがあります。そのことから考えてもこの答弁は「聞く価値ある」と思いました。

 私の一般質問は明後日です。準備不足なので今晩と明日が勝負です。テスト前の一夜漬けと同じです。

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2004年05月27日

MOVE US!!「ムーバス」の視察

  武蔵野市のコミュニティバスについては話を行きました。多摩市でもミニバスが走っていますが、もっと効率よく採算性もとれないかと頭を悩ましているところです。武蔵野市のムーバスはすでに開通から3年で黒字転換をしています。全国的に見ても成功事例は少なく、週に2回ほどは職員の方も視察対応に追われているとのことでした。武蔵野市は人口密度が全国第3位で、自動車の保有台数が0.46台/一世帯という事情があり、これも思わぬ運行収入増につながった要因だと分析しています。
 もともとムーバスも民間のバス交通網が整備されていない交通空白地区や交通不便地域に路線を開設していますが、そもそも、武蔵野市の成功要因にも深く関わりますが、市民の足として活躍していたのは自転車でした。多摩市と違って平坦なので自転車が辛くない環境です。しかしながら、高齢になると自転車に乗ることに不安を感じるようになります。もちろん運転もです。その市民の声をきっかけにして誕生したのがムーバスでした。今では、一日平均5千人の利用者がいて、コミュニティバスが市民には欠かせない存在となっています。ムーバスの利用者が増えたことは交通渋滞の解消などにも効果が見えているそうです。
 それにしても「黒字になることを考えていなかった。」ということで、黒字になってどうしようか…正直慌てたとの話には古き行政の美意識を感じました。

 人気のヒミツはバス停が近いこと、運賃が安いこと(ワンコイン制100円)、何しろ民間バス事業者網ではピーク時には交通渋滞によりバスが時間通りに来ない…ことはどこでも同じだと思いますが、ムーバスの路線は家々の路地を通るために時間が正確。15分間隔にほとんどズレがないとの話です。
 とはいうものの、もちろんムーバスが黒字に転換したところにはヒミツがあります。バス車輌は市が特注して買い取っているものですが、運転手さんは民間事業者に協力を求めています。当初は年間800万円ほどの人件費がかかっていたそうですが、退職した運転手さんを嘱託員として再雇用してもらえないかと調整をした経緯があります。これが、実は運行収入が黒字転換した事情だそうです。しかし、私が今日乗車したバスは比較的若い運転手さんで、乗車する人に対して非常に元気でハキハキした挨拶での対応。その明るさに乗車する人も思わず「挨拶」をし返してしまうというコミュニケーションがありました。まさに「コミュニティバス」だと思いました。
 さらに、担当職員の方の話の通りに「コミュニティバス」を意識してかどうかはわかりませんが、若い人が高齢者にすっと席を譲るという光景も眼にしました。ムーバスがひとつのコミュニティの場になっているかな…と感じました。

 それにしてもこのバスの愛称ですが、武蔵野市だから「ムー」なのかな?と思っていたところ、「MOVE US」でたまたま武蔵野の「ム」とかけたのが名前の由来です。このMOVEには動かす、移動させる、感動させる、…する気にならせる、行動させるという意味があります。
 ムーバス事業は市の高齢化政策にもつながっています。高齢者が家に閉じこもっているだけでなく、外に買い物へ行くなど「行動してくれる」ことが高齢化社会を乗り越えるためには重要なことです。ムーバスの事業費は当初2千万円ほど。この事業について、議会からは反対の声もありました。しかし市長は一言。「高齢者が一人老人ホームに入所することを考えればどうですか?その際の市の財政負担を考えれば、ムーバスの経費は高くない。」…私も同感ですが、きっと市民も納得できると思いましたし、同時に市長の力の大きさも感じました。

 多摩市のミニバスも東西線の利用者は増えている状況にあります。しかし本数の少なさ、乗車時間の長さは不便です。あとは乗車賃も高いです。この辺りをどうやって解消していけるのか、そのことが地域密着型でより便利な市民の足の確保へとつながっていくのだと思います。

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2004年05月24日

日本では遅れているのが交通行政!

 今日は早朝に家を出発し、浜松まで行ってきました。「高齢者・障害者/地域交通のセミナー」に参加するためです。このセミナーは「第10回高齢者・障害者のモビリィティと交通に関する国際会議TRANSET2004」と併せて開催されたものです。これについては全く知らなかったことですが、3年に一度の開催されていて、日本での開催は今回が初めて、次回は2007年カナダに会場を移します。
 会場には交通事業者関係の人、コンサルタント会社、行政関係者を始め、私のような市民も数名参加していたようです。しかしながら、圧倒的多数はサラリーマンと見え、みなさんカッチリしたスーツ姿でした。海外からの参加者の中にも車イスの方もいらっしゃいました。
 静岡県はユニバーサルデザインのまちづくりを進めていて条例を制定しているのですが、さらに浜松市でも県の条例に頼ることなくユニバーサルデザイン条例を独自に制定してまちづくりをすすめているようです。今回の国際会議は「ユニバーサルな交通システムと道路デザイン~その成功のための戦略~」というのがテーマに浜松市はぴったりの開催地だなと感じました。

 ちょうど6月議会に向けて、多摩市で先般完成した交通マスタープランと「移動」の問題をテーマにした一般質問をやるので、急遽、このセミナーに足を運びましたが、内容が非常に盛りだくさんすぎて、どのセッションも時間不足のまま終了してしまったのが残念なところです。
 しかしながら、交通システムが抱えている課題、とりわけ日本では規制があまりにも厳しくて、鉄道、バス、タクシーなどが一体となって交通体系を考えてこなかったことが指摘されていて、もっと全体的に考えて、市民の利便性が向上するようなシステムづくりが必要だと研究者からは指摘されていました。また、交通バリアフリー法との関連では、ユニバーサルデザインのまちづくりには市民の参加が不可欠であること、特に障害者とともに‘まち’の姿をチェックしながら、バリアフリー化を進めることが重要だとの話でした。しかしながら、一言で障害者といっても、抱える障害は様々なので、障害者どうしでもどこから優先的にバリアフリー化をするのかについて話合い理解し合うことが求められるという意見もありました。これは障害当事者の方から出された意見だったので重みがありました。
 私も障害当事者に限らず、市民の参加が、市民たちがただ行政にお願いをする「要請」の機会の増加であっては全く無意味で、自分たち自身での意見調整こそ求められると思っているので、うなづきながら聞いていました。
 また、ユニバーサルデザインのまちづくりについて守山市の担当者が発表をしてましたが、これに対してコメンテーターの方より「担当者の情熱、やる気」は重要な要素だけれど(すでに発表者は人事移動で部署を変えている)、その職員がいなければ出来なかった…。では困りますよね。」との発言もあり、ここに私は思いっきりうなづいてしまいました。担当者のやる気に支えられている事業とは、人事異動があればそのまま先細りしてしまうことが多々あるからです。そうしないためのシステムづくりは今後の大きな課題でしょう。

 それにしても海外などの事例発表なども聞きましたが、交通問題を解決していくことが、「移動の自由」を確保するという視点としっかりと結び付けられている点でやはり日本の交通行政へのアプローチの仕方とは異なっているように思いました。パネルディスカッションでは「日本は遅れているんですよ。」と言い放っていた方がいらっしゃいましたが、ここには日本の官僚システムの弊害が存在していて、「縦割り行政」で物事を処理してきた結果が生じているように思います。
 現在でも国土交通省と厚生労働省との折衝に非常に時間がかかり、「移動制約」の問題がすんなり解決できないという事実は存在していました。やっと、ここに来て今回の一般質問とも関係しますが、高齢者や障害者のハンディキャブ問題について国土交通省がガイドラインを出したところだからです。

 日帰りだったので、浜松市内のユニバーサルデザイン化をゆっくり見る時間がとれずに残念でした。

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2004年05月19日

6月議会の議案説明

  いよいよ議会前の慌ただしさが本格的になってきます。4月から新年度なので6月議会は毎年、おだやかに終わるそうです。補欠選挙で当選した直後の6月議会は、市長が交替したこともあり、とりあえず詰込み詰込みで5月を過ごしました。その時は3月の予算が「骨格予算」だったので、6月の予算審議についていくだけで大変だった記憶があります。ものすごい分厚い予算書を初めて手に取り、1ページ1ページめくるのですが、何が何だかさっぱりわからないと言った始末です。当時のことを思い出すたびに、「市民にわかりやすい予算書づくり」の必要性を思います。

 さて、来月の議会も淡々と行なわれそうです。とりたてて大きな焦点になりそうな議案が提出される予定はなさそうです。
 しかしながら、迎える超少子高齢化社会と見こめない経済成長等を背景とした社会保障をどう考えていくのかなどの問題が自治体にも深刻な影響を与えていることが浮き彫りにされました。
 というのは、昨年度の老人保険医療特別会計の決算にあたり、最終的に歳出が歳入を上回ることが判明。要するに赤字ということですが、この赤字の発生は、国負担分が市が申請していた(見込み分含めて)額よりも下回ったからだと言うのです。
 最終的に、この赤字分について7月末に国から精算される予定とのことですが、特別会計を赤字決算にしないために、とりあえずは今年度予算の補正をして、急遽前年度の不足分の補てんをする処理を行なわざるを得ないのです。ちなみに、多摩市では1986年にも一度だけ同じような処理をしたことがあるそうです。
 このような状況は都内では、13区市町村との報告でしたが、一体全国ベースで見た時にはどうなるでしょうか。さらに厳しい現実がつきつけられるように思います。

 その他の案件では、庁内の連絡体制がもっと密に行なわれていれば発生しなかったなと思われることや事故の和解についてなど報告がありましたが、これらのことも決して軽軽しい問題ではないので、今後に生かす形で見つめ直せばいいと思いますし、むしろミスから得た教訓を生かさなければならないと考えます。
 「公務」というのは非常に責任が重い仕事です。私自身も行政からの報告を聞くたびに背負っている責任の重みを感じます。「だから、失敗は出来ない」と気負いすぎれば、逆に何も生み出せなくなるということもあります。とは言うものの、やはり「公」を担うと言うことがどういうことを意味しているのかについては常に意識をすることが求められます。意識しすぎることなく、ちょうどいいさじ加減をもちつつ仕事をすることは決して簡単なことではありませんが、一人一人の在り方が職場全体の雰囲気につながり、それが市民に還元されていくのだと思っています。

 そう言えば、今度の議会から新しい執行体制で、理事者側も入れ替わっています。ちょっとは議場の雰囲気も変るでしょうか?少なくとも理事者側の顔ぶれが変更するので、対面している私にとっては新鮮に移ること間違いなしと思います。

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2004年05月14日

三市収益事業組合とは

 多摩市は稲城市とあきる野市ともに一部事務組合方式で収益事業を行なっています。たぶんほとんどの市民はこのことを知らないと思います。私も議員になってから初めて知りましたし、今日は議員研修ということで江戸川競走場の視察をしたのでした。
 三市収益事業組合は何をしているかといえば、いわゆる競艇の事業を行なっているのです。競艇を開催し、そこで得た収益はの一部が三市に配当される仕組みです。
 近年は、経済の状況も大きく影響をして昨年度決算では配当金が2千万円でした。一番多かったときには何と配当金が150億円もありました。目が飛び出るほどの金額ですが、一体これはどこに、何に消えてしまったのでしょうか?これは平成3年ころの話ですから、まさにバブルそのもの。正直、私はため息すら出ません。
 配当金について、議長からは「今は、非常に厳しいけれど、かつては‘まちづくり’に大いに貢献してきた部分がある。」との話がありました。確かに絶頂時期には150億円もの配当が多摩市にどっかりと入ってきたので、何らかに使われた事は確かですし、それは当時‘まちづくり’にも多大な役割を果たしたのかもしれませんが、しかし、私は「ちっとも感謝できないわ!」というのが正直な気持ちです。みんなで夢を見ていた時代の片鱗がここにも表われています。
 とにかく毎年毎年売上が厳しい状況で、現在は金額だけ見れば、この収益事業が始まった昭和49年、50年頃と同じほどですが、考慮しなければならないのは物価指数などのこと。当時との貨幣価値が違いますから、より現在のほうが深刻である…ことはまちがいなしなのです。
 江戸川競艇にはもう一つ六市競艇事業組合主催のレースもありますので、現在は合同でレースの実施をする等工夫をしながら、組合自身の経営健全化を目指しているとの話でした。平成11年には450から460人ほどいた従事員(従業員のこと)が現在では251名と大幅なリストラに取組んだことや、場外レース中継なども手がけながら、何とか収益増を図っていきたいとのことでした。
 このモーターボート競走の売上金の流れですが、収益の75%は払戻金、残りの25%の中が施設の運営費、また配当金にとなるわけですが…この25%の中で配当金として確保出来る割合と言えば全ての必要経費を除いた部分で大体25%×0.27%くらいしかありません。残りが全部開催などの運営経費かといえばそうではなく、3.3%は日本船舶振興会へ、それからモーターボート競走会と公営企業金融公庫へそれぞれ1.2%は納める仕組みなのです。
 となれば・…ピーク時に配当金が150億円あった時代・…紙幣が舞って舞って仕方ない・・・みたいな社会光景が目に浮かびます。それで何をしてきたのかなと思います。

 さて、一通りの説明を聞いた後、場内の案内を受けました。ちょうどレース開催に合わせて視察を組んだこともあり、お客さんがたくさんいました。ほとんど男性でした。かっちりスーツ姿の人も見受けられました。競馬は女性にも人気が出てきましたが、競艇は女性には全く人気がないと思われます。しかしレース出場者には女性がいます。今日の視察参加者は15名ほどでしたが、私たちがゾロゾロ歩いているのは非常に浮いた光景で、違和感がありました。稀有な眼で見られていた事は確かです。私にとっても落ちつかない場所でした。
 案内係の若い女性が二人、赤い制服を来て立っていました。このように案内役(コンパニオンですね)を配置したのも江戸川競走場が初めての試みだそうです。これも一種の工夫と言っていました。私はこの二人の姿に何となくほっとしました。
 私たちはその後特別席に案内されました。一般の人にも指定席があるそうですが、そこに行くためには別途2000円支払うのだそうです。私たちが案内してもらった貴賓席がこれまたすごい…居心地の悪い場所でした。それまで通ってきた場所とは全く異空間。見た目豪華で、バブリーな社長室のよう。これにもまた、カルチャーショックでした。何とも言えない気持ちでした。多摩市の市長室よりも豪華な作りです。これもバブルの恩恵かと思いました。「ビップなお客」になってしまった自分に恥ずかしさを感じました。ここで競艇を見たとしても、本当の‘にぎわい’は感じられないし、わからないと思いました。
 きっと競走場の雰囲気はその時代時代とともに変化していると考えるからです。ここの部屋に居て、観戦をするのではなく、他のお客と混じって観戦しなければ、競艇をとりまく時代環境を知る事が出来ないように思いました。

 いずれにしても、私にとってはいい社会勉強でした。競艇場に足を運ぶのはこんな機会でもなければなかったと思うからです。
 ここに足を運ぶ事を愉しみとする人がいることを無視してはならないと感じた事は確かです

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2004年04月05日

現場の話を聞いてみれば・・・

 ここ半年ほど、移動困難者と移動サービスについて調査活動などをしています。議会の「立法」機能を高めていくためには、やはり議員自身が立法技術を身につけていく必要がありますが、そのテーマとして選んだのが「移動サービス」の問題です。

 多摩市のエレベータ無し集合住宅においては「移動」が深刻な課題になるに違いありません。足腰丈夫なうちは大丈夫ですが、それでも私の知り合いはまだ高齢者の域に達していないものの、買い物袋を下げて5階までたどりつくのは結構大変だともらします。ニュータウン地区は一気に高齢化することは目に見えています。
 いつもは聞き流している朝のニュースですが、今日はたまたま多摩ニュータウンと耳にさわったので、「なんだろう?」と聞いてみると、人口調査で全体には現在約19万人の住人がいるそうですが、そのうち20~24歳が9.6%で50~54歳までが8.3%という割合になっているとの結果が出たそうです。20~24歳までの割合が比較的高いには、ただ単に学生の一人住まいが多いからという理由です。ニュースでは「偏りある人口構成」と紹介されていました。学生が卒業後に多摩に定着するとはとうてい思えないので、それこそ高齢化への備えをしておく必要があるでしょう。ニュースの中でもそのことを指摘していました。しかし、この将来を悲観したくはありません。そのためにも「移動の自由」という権利が将来に渡って保障されることを一つ考える意義は大きいと考えています。
 
 今までは「移動制約者」の問題は障害者が中心で考えられ、交通バリアフリー法制定への運動などの展開をしてきましたが、今では高齢者や妊婦、ベビーカーなどなどまで含まれてきて、その定義も幅広いものになりつつあります。「誰でも好きな時に好きな場所に移動ができること」・…これは当たり前のことではないのです。移動サービスの問題に関わるようになり、そのことを実感させられています。

 さて、この「移動サービス」の重要性を考えた時、地域ごとにサービスの位置づけなどを明確化していく必要があるということで、そのためには‘まち’でルール化を試みるのが、今回の議会の立法機能を活かしてみようとの活動になっています。つまり条例化をしてみるのです。
 私自身は、まだ条例化をしていいものかどうか?と躊躇する部分もあります。移動サービスの問題は「白タク問題」とも考えられてきた面もあり、しかし採算性の面からは営利企業では担いきれないサービスであり、ボランティアやNPOなどが活躍しているのを黙認してきたとの状況が続いてきました。しかし介護保険制度が始まったことで、一気にクローズアップされたことにより国土交通省と、厚生労働省間での折衝‘せめぎ合い’がなされてきたのです。
 ようやく先月に国土交通省からもガイドラインがでたばかりで、実際に移動サービスを提供しているグループなどではまだまだ様子見というの現況です。そんな渦中で条例提案をすることの意義などを見定めていく必要があります。
 そこで実際に、現場の事業者(すべてNPOでしたが)にヒアリングをしたのでした。ずばり私たちが策定を試みている条例の原案に目を通し「この条例が目的とするところや、獲得をしたい目標みたいなことがわからない。」と言われました。そして現場の実感としては、国土交通省が今回公表したガイドラインの方が条例よりも弾力的な運用ができそうに思うとの感想を聞くことができました。条例を制定するということは、ある意味で「規制」をかけていくことにもつながってきます。一度制定をすると改正手続も困難です。そのことを考慮しながら立法していく必要性があり、まだまだ条例化するには検討を重ねなければならないとわかりました。

 それ以上に、今日は地域ごとに事業者の置かれている状況がまったく異なることがわかりました。例えば人件費のあり方も経費負担の方法、事務所がなくメールと転送電話だけでサービスをまわしている事業者もあり、苦労が大きさを知ることができました。そのことからすれば、私自身は何らかの形で市民活動を支援するような方策をもう少し進めていけたら…と思いますが、「じゃあ、なぜ移送サービスなのか?」と尋ねられたなら、そこに対して十分な回答を持ち合せるまでには至っていません。これも「移動サービス」をテーマにした条例化をするために、私自身が地域事情を把握して、克服していかなければならない問題です。

 今、多摩市で移動サービスを行なっているNPO事業者の話では当初は610件ほどで現在は3500件ほどに仕事が広がってきているそうですが、実態は…といえば、人件費についても時給は事業スタート直後から変わらずに1時間750円、ガソリン代など経費は実費請求の形を取っているそうですが、何でも、走れば走るほどに赤字になるという経営実態があり、やっと事業がまわせるようになってきたけれど、それでも黒字に転換することは困難だと言います。もちろん利用者にも負担を求めているのですが、それにも限りがあります。この実態の厳しさを知れば、新規に事業の立ち上げを考えた段階で挫けてしまうというのもわかります。そこにある不採算制を克服し、なんとか「移動の自由」を確保していく…そのために行政が果たせる役割はあるのかもしれません。
 しかしながら、今日の話の中では「だからといって、行政の補助金を当てにはしたくないし、当てには出来ない時代になっている。どうやったらなるべくお金をかけないで事業を展開していけるのかをもっと考えなくてはいけない…」これが事業者の生の声であり、私たちとも共有している悩みの部分だと思いました。
 
 「移動の自由」が誰もに保障されている当たり前のことではない…という認識を少しずつ広げていくことが大切。時間がかかりそうだけれど、まずは私が身近で手軽にできることだなと思いながら、家に帰りつきました。

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2004年03月29日

議会で決定するということは。

 緊張感を失わずに最終日を迎えられて良かったなと思います。ただし、乾燥した空気で喉がやられてしまい、朝遊説の時から声がガラガラ。聞き苦しい声での意見討論になったことは申し訳ないなと思いました。元気なのですが、周りに必要以上の心配をかけるからです。しかしながら、今日の議場は風邪のウイルスが蔓延したはずです。咳をしている人の多さ・…議場じっと座っていると普段でも結構ストレスがたまるのですが、本当にヒドイ状況でした。健康にダイレクトに響くと思われます。

 3月議会は私にとっても大きな節目で、自治基本条例が議決に向かうということで喜びというよりも「決定させる」ことの重みを感じていました。他には連光寺の大型マンションの問題や市立幼稚園をめぐる問題など議会で決定することの意味を改めて考えさせられることばかりでした。

■自治基本条例がやっと完成!!

 総務常任委員会の修正案が可決され、修正以外の部分は原案で可決となりました。最終的には全員賛成にはなりませんでしたが、可決が否決を上回りました。もちろん全員が賛成することが望ましいのかもしれませんが、いずれにしても議員が問われるのは自分自身の判断にどう責任を持って行動してくのかということです。「反対」したからといって、自治基本条例に従わないなんてことはできませんし、「賛成」「反対」それぞれの重みは同じです。
 今回のそれぞれの判断に立脚しながらも、目指していくのは市民主権の立場から明らかにされる「まちづくり権」、市民自治を豊かにすることだと考えています。この視点無くして、今後の議会活動、議員活動は成立しないのではないかと個人的には考えています。

 「行政に問う前に、議会が問われる」ことを肝に銘じなければなりません。決定したのは議会です。

■連光寺の大型マンション建設問題

 これはいわゆるマンション紛争に発展している問題です。「階数を変更」を求めた陳情に関しては建設環境常任委員会にて全員賛成で採択されました。本会議では一名の議員がこの陳情を不採択しましたが、残りの議員はもちろん採択でした。この問題は一地域の事として片付けることはできない重要性がありました。来年度着手される、開発事業者と周辺住民との合意形成手続などを定める「まちづくり条例」の策定にあたっても大きく問題提起をしました。
 今日の本会議にも前回の委員会の時と同様に連光寺地区の開発を手がける事業者の方も傍聴に来ていたようです。委員会での全員採択を受けてなのか、事業者からは市長から通知されていた文書への回答が届いていました。今後、改めて事業者と住民との話合いの場を持つことなどが記載されていましたが、それでもまだ予断を許さないと思います。

■多摩市立幼稚園問題

 私たちの会派は「採択」としました。陳情が議会で採択されたので、今後、市長がどのように対応するのかが注目されます。
 実は、私は意見討論を読みながら、気がついたことがありました。それは討論の中では「この陳情が採択されたなら、一旦、2005年度末廃園方針が撤回される」と述べてしまったのですが、実はそんなことはなく、今回の議会での採択を踏まえて、それを聞き入れるかどうかはあくまでも市長判断によるわけで、市長は議会の結果に耳を傾けない場合も十分にあり得るのです。…読みながら、「あっ」ちょっと私は間違った…と思い、恥ずかしくなりました。討論が終わって議席に戻ると、ご親切に?すかさず、そのことを指摘してくれた議員がいました。
 
 市長がこの結果を受けて、どう行動をしていくのか?私たちの会派が要望したのはあくまでも「話合いのテーブル」です。そのために一旦打ち出した方針を白紙撤回(もしくは棚上げ)する必要があるということです。「教育的見地からの公立幼稚園の役割」「幼児教育のあり方」を話し合うべきだと主張する陳情者に対しても、私が先日お願いしたことは「話合い」をきちんと進めるための条件として、「廃園阻止ありき」という姿勢があってはならないということでした。
 「話合いの場」が設定された時、市長だけでなく、市民もその在り方が問われると思います。合意形成に臨む姿勢が大事だと考えています。

 今日は最後に市長の発言がありました。「謙虚に取組んでいく」そして「信念を持って」とのことでした。市長が言うところの「信念」がどんなところにあるのか十分に伝わっていないように思います。そこが見えないからこそ、色々な意味で混乱が生じるようにも感じるのは私だけでしょうか?
 市長の信念を持っての取組みとは…「幼稚園の廃園」?という部分に妙にリンクしてしまったのは私だけかもしれません。これは、考えすぎかもしれません。しかし今、市長に問われているのは少なくとも議決をどう受けとめて対処してくのかという政治姿勢だと思っています。

 いずれにしても政治姿勢を評価するのは市民で、最終的な審判は「選挙」を通じて行われるわけですが…。今後の動きに注目です。

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2004年03月18日

戦場では涙は見せない。

 総務常任委員会で自治基本条例の修正案を提出し、賛成多数で可決されました。自治基本条例については約3年の年月を経て、ようやく本会議でも可決される見込みです。

 市の最高規範的な性格を持つ条例の制定に、多くの議員の賛同を得たいと努力をしてきました。でも、残念ながら、今日の委員会の中では「『市民の義務』を削除しないのなら、他はどんなの譲歩をしても妥協は出来ない」として反対の会派がありました、
 「権利ばかりを主張しない」こんな覚悟がそもそもの市民提言案にも盛りこまれていました。私はこれは自治条例には書かせない要素だと考えています。

 それから今までは会派としての意見でなく、個人的な見解として委員会での審議に参加してきた議員が(私にとってはこの後に及んで…という印象がどうしても拭えないのですが)始めて「会派の意見」をまとめてきました。その一番の主張としては「もう少し制定を先送りして十分に議論を尽くすべき」との理由でした。そこで「時期を先送りする」ためにと動議が出ましたが、これはもちろん却下されました。

 先にも私は「この後に及んで…」と書きましたが、私自身も今までの経過の中でこれ以上時期を先送りすることは出来ないと考えてきました。先送りの理由について、条例案内での「市長が別途定める」という部分が問題であるとの説明がありました。「市長が別途定めるものが要綱か規則なのかはわからないけれど、とりあえず条例案といっしょにそれらについても議論すべきではないか?」というのが論旨でした。勝手に市長に定められても困るというのです。
 しかし私はその意見、最もらしいけれど、実はとても無責任だと思いました。時間の経過を考えたとき、そもそもこの条例の提案は12月でした。その後1月、2月に3回の委員会を開催しました。もしも「市長が別途定める部分」についてもあわせて議論すべきだと主張するのならば、今日ではなくてもっと事前に提案をすべきでした。「3月制定を目指していこう。…そのために出来る限り努力をしましょう。」という流れは委員会にはありました。本当は市長から提案された12月議会ですんなりと議決になることが最も望ましい形なのかもしれませんが、議会としての議論はしようということでは了解をしたうえで「継続」の結論を出した年度末でした。ただしいつまでも時間を延ばすわけでなく、みんなで協力し合い集中して議決を目指して取組もうと考えていたはずでした。
 ところが、動議が出たのでした。動議が出ることに私は何らケチをつけるつもりはないのですが、その理由にはとうてい納得ができません。「じゃあ、今までの3ヶ月間はなんだったの?」と思うからです。もっと早い段階でその提案をしてくれていれば、いくらでも対応ができたはずです。行政に要綱や規則の作成を求める時間も十分にありました。あまりにもタイミングが悪いというか、今までの経過をどう考えているのか?と思いました。

 もちろんそのような経過を知らなければ、議会は真剣なる議論をするために先送りしたんだな?と表面的には受けとめることは可能です。でも今までの流れを見てきた市民にとっても不可解な出来事だったようです。

 私自身は「脱!退屈なOL生活」を変えるために面白そうな地域活動に参加してから今まで本当に長い長い道のりでした。市民ワークショップにいた自分の立場から、議員として条例案を議論することになり、その中では「本当にこれでいいのだろうか?」という葛藤も抱えながら「よりベター」を目指して取り組んできました。もちろん自分の思い通り、理想通りに事が運んだとは言えません。自分の主張はするけれど、その代りに他人の主張にも耳を貸し、その中で妥協もしてきて、ようやく合意にたどりついたのです。
 ワークショップでもそうですが、価値観の違う人たちが集まって、一つの目標に向かうとき、合意形成までの道筋において、どの人も苦しみを味わうと思います。それは自分の主張ばかりをしていても物事は決して一致を見ないという辛さを学ぶからです。けれども、その辛さがなければ決してまちづくりができないとの実感へとつながると考えています。この実感は「討議デモクラシー」を豊かにしていくのだと思っています。

 修正案については、市長提案の原案をより良いものにしたいからこその提案でした。当初、委員会で修正案を作成することについて、ネットでは「どうして?」という疑問の声があがっていました。修正案が原案の内容よりも後退したら困るという考えで、慎重に静観していた方がいいのではないか?との意見もありました。でも、私は今までの委員会での学習会の積み重ねなども踏まえて「絶対に悪い方向にはならない。」自信がありました。その上で「修正案作成」に呼応したのでした。
 最終的な修正案については、もちろん不十分な部分はありながらも原案と比較をすれば、随分と前進した…として傍聴されていた市民数人の方からは評価の声が聞けたことで救われました。

 あとは最終日に議決され待ち…という状態までたどり着いたことには穏やかな気持ちになれました。でも、うれしいとか喜ばしいとかおめでたい…という晴れやかさではありません。とても静かに「よかった。」という気持ちです。
 同時に「これからが大変なんだな。」というプレッシャーにも似た重みがどーんと押し迫っていました。修正案を可決した責任の重さがあります。「可決できて、制定できればいいわけではない。制定してからが大変なんだ。その後が本当に試されるんだ。」という気持ちがどっと押寄せました。
 そんな私の交錯する気持ちが思わず自分の態度表明の時に涙声に変わってしまいました。「みっともないよ・・・。」と後から仲良しの傍聴者に言われました。もちろん返す言葉はありません。そのとおりだと思います。
 そして「修正案」の作成で一緒に悩んできた年長議員さんには「戦場ではだめだよ、男も女もね・・・涙見せちゃ…。」と言われました。歯を食いしばる強さが私にはまだまだ不足しています。
 だけど私は市民として「市民提言案」の策定をした2年前の達成感と今日感じた「条例案」が制定されるんだな…という到達感の違い、その責任の重さの違いをものすごく感じていたことは事実です。「恐さ」に似た気持ちがありました。それに一瞬襲われたのだと思いました。

 「一体、何だったのか?」と後から考えました。それは自分の手の中にある議員の‘力’に改めて気がつかされたのだと思います。これは使い方が本当に難しい‘力’なのです。

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2004年03月17日

予算特別委員会最終日

 最終日でしかも自分の持ち時間は既に消化済み…ともなると、あとはじっくりと他の人の質疑を聞いて、最終的に可決か否決の判断を下すのみ。緊張感と集中力は欠かさないようにと、あまりにも心地よすぎるやわらかな日差しの中、議会に向かいました。

  *** 予めお断わりしますが…かなりの長文です ***

 今回の予算に賛成するということは、行財政再構築プランの初年度についても了承することにつながります。行財政診断白書、再構築プランとの流れには正直賛成しかねる部分もあります。けれどもとにかく財政状況が厳しくなっているという現実、行政も議会も与えられている環境は同じです。この環境の中でどうやって改革をすべきなのか?ここに大いに行政、議会ともに知恵を出し合わなければならないと考えます。
 しかし残念なことに「議会」というまとまりが非常に弱いのが現状で、正直、二元代表制がまったく機能しておらず、結局は法律のもとで強大な権限を付与されている市長に引っ張られて物事が動いているのが現実です。その現実を直視しなければならない…忸怩たる思い、情けなさに浸ることがしばしばです。議員の活動はそのような中で続いてきただろうし、今後も続いていくのかと思うと、地方自治法を改正して、本当の意味で市長と議会が対等になれるようにして欲しいと思いが募る一方です。長々と委員会にて議論をしてきた自治基本条例ですが、その中で少しでも議会の位置づけを高めたいと試みたものの、それでも法律には太刀打ちできないところがあることも思い知らされている今日この頃です。

 今回の予算審議を通じて、最も強く感じたのは「地方議会」の力をどうやったら高められるのか?という大きな課題を乗り越える必要性でした。私を含めて、議員個々人ももちろんスキルアップする必要はあるでしょうが、議員個々人がそれぞれにスキルアップをしても立ちはだかっている壁は大きすぎるように思います。
 私は2期目ですが2年目です。ちょうど任期4年で考えれば折り返しにもあたります。だからこそ余計に色々な思いがめぐるのかもしれません。


 今日の審議の中では私たちの会派にとって実は重要な論点がありました。それは連光寺の道路拡幅工事についての予算でした。大型マンション反対に揺れている連光寺1丁目地域のまちづくりに関わる問題かもしれないから慎重に考えた方がよさそうだと会派内で議論をした部分です。事前に工事内容や今までの経緯も踏まえて担当者からは説明を受けていたのですが、将来のことを考えて、ここはきちんと市長の決断力を示してもらいたいと思っていました。

 20年来、地域からは道路拡幅の要望があったけれど、河川管理者である国との事務折衝がなかなか上手く行かずに地元の要望が叶えられなかった。しかしようやく3年越しでの本格的な事務折衝が実り、この度拡幅工事の予算化をした…簡単に言えば、これが予算計上の理由です。
 しかしここの拡幅工事をすることで一点大きな問題が発生します。それは大型マンション建設計画にあわせて事業者負担にて行なわれる道路工事も進めば(本来は事業者負担でなく行政が責任持ってやるべき整備であるが…)、車の流れや交通量は当然ながら変わることが予測されることです。実は今回拡幅される部分と事業者が拡幅予定の道路との間には川があり、現在は昔のままの橋がかかっています。それも幅が4メートルほどであり非常に狭いのです。つまり橋の架け替え、もしくは橋の拡幅などの措置をしなければ、歩行者の安全をきちんと図ることが出来ないのです。

 つまりは今回の予算計上の仕方は中途半端だと思ったわけです。どうせならば橋をどうするかまで含め考えた上で予算計上をすべきというのが主張でした。しかし「地元の人からも長年来の要望があり、市としてはできるところからでも着手したい、ようやく国からの許可ももらえたからどうしてもやりたい。」との説明でした。地元の方々にも、事あるたびに行政は全く動かない(事実としては国との関係で動きが取れなかった)と叱られて、怒られてきたそうです。
 その事情を理解するならば、最大限の譲歩をしようとのことになりました。市の根気よい事務折衝が実ったことに一定の評価をしてもいいだろうというわけです。しかし、中途半端なことを了解しつつも市長として予算計上の判断をしたことは重大です。私たちとしてはその市長判断には責任をしっかりと取って頂こうと思っています。任期内に責任を持って懸案部分の4m幅の橋についてもケリをつけてもらいたいと要望をしました。今日の市の説明だと、4メートル幅の橋については国や都との折衝の中で何とかしたいとの話でした。この何とかしたいという話の中身は「財政負担」をどうするのか?だけのようです。
 そうなれば市長の任期中に仮に国や都からの財政援助がない場合どうするのか?もちろん市長は政治家で腹をくくる必要もあり、中途半端な道路拡幅をした責任はとるべきだと考えます。決断をして補助がなかったとしても橋の架け替え等の措置等、市長のしかるべき対応が求められます。これは非常に大きな決断です。私個人は市長の手腕を見極めどころだと思っています。

 …ということで、私たちの会派は今後の市長の‘政治家’力がどうあるのかを厳しく見ていこうと思っています。市長も考えてみれば私と同じで2年目折り返し地点です。誰が市長をやっても、本当に困難な状況があることは確か。けれども立候補をする時点である程度の覚悟は出来ているはずとも思います。
 市長にとっては3年目を迎えるにあたっての予算編成です。今回示された提案全てに賛成は出来ません。でも、だからといってしっかりと対案を出し、根拠を示した上での反対もできないとの判断をしました。予算に反対をするということは、市長に反対をすることと同義だそうです。もしその判断をするためには、反対をする責任がどう果たせるのかも含めて考える必要があります。「総論賛成、各論反対」という物事の進め方がいいのか悪いのかは議論の余地がありますが、地方議会の置かれている苦境を受け止めて、今回の予算にも賛成の態度を表明しました。ギリギリでの賛成といえるかもしれません。ここはある意味で政治的な判断とも言えるでしょう。

 さて、最終日は波瀾づくめ?予算の「組換え」動議が出され、さらには私たちの焦点でもあった道路の拡幅事業について、地元の反対を受けている事業者の開発計画の浮上と、今回の市で行なう拡幅事業とのタイミングが面白いほどに合致していることに疑問を抱き、うがった見方をすれば「大型マンションの開発予定にあわせて予算計上が図られたのではないか?」という巷で飛び交っている噂も考慮して「修正案」が提出されました。
 組換え動議については、提案理由には部分的には納得できるところもありました。けれども提案事項の内容にミスがありました。私は組換え動議が出されたことについて、ただ反対をするだけでなく、きちんと対案を出し、自分たちの態度表明としていきたいとの姿勢は高く評価します。しかしやはり税金の問題、数字を扱う審議なのに、提案事項内容の数字を間違えて動議が提出されているということ自体に問題を感じました。もちろん反対しました。そもそもこの動議を認めることは、市が提案をしてきた予算規模よりも増額せよ…となってしまいます。

 そして「修正案」についても、質疑をしましたが、私たちの会派では「大型マンション建設予定」と地元要望での道路拡幅問題とを別個として考える整理をしました。しかし修正案の提案者は市の拡幅工事を認めることが、現在物議を醸し出し、地元で反対が起きている大型マンションの建設を促すことにつながるのではないか?という立場だったようです。提案者の主張では、とりあえずはこの拡幅工事の約2900万円は予備費に計上をして、「大型マンション建設」の一件について決着がついたところで、再度補正予算などで拡幅工事への対応をすればよいという判断です。私たちの会派では「補正予算ありき」という考え方には賛成しかねます。
 それから、「要するに、この拡幅工事を人質に取るわけね。」というヤジも飛んでいましたが、「マンション建設問題」で地元の意向に沿った決着をするにあたって、あまりにも行政が弱腰すぎる、もっと事業者に対して強い態度で臨むべきじゃないか?その努力が不足していると考えるというのが修正案提出の一番の理由のようでした。変な憶測が飛んでいることも考慮すれば、約2900万円の執行を慎重にすべきで先送りにして今回は予備費にしておくべきということです。

 私たちの会派では最終的に「マンション建設」と「道路の拡幅」とは区別して考えるとの結論を出していたので、結局修正案については「見解の相違」だったように思います。
 でも「見解の相違」と言えば、全てそこで議論が終わってしまいます。仮に本当に理解を求めるのならば「見解の相違」という言葉は最後の最後まで使うべきではないと考えています。私は実はこの表現は寒気がするほど嫌いです。ところが、私の質疑に対して提案者の側より先に「見解の相違」と言われたことには非常にショックを受けました。もう「歩み寄らなくて結構」、議論は終了と先にピリオドを打たれたのと同じだからです。一旦「修正案」を提出したら、それを取り下げるというわけにもいかずに、こういう形でしか議論ができないことには心底情けなさも感じます。でもこれはある意味で、現在の議会の構造的な、仕組みの限界なのです。

 もっと違った形で予算審議を行ない、もっと議員同士での議論が繰り広げられなければならないと強く思いました。市長に比して法律の後ろ盾が弱すぎる現状では本当に何をやっても陳腐に終わってしまう気がしてなりません。

 連光寺1丁目地区のマンション建設計画については議会としてもどう対応していくのかが問われる事項です。私たちの会派でもマンション建設計画を了解する、促すつもりで今回の道路拡幅工事を結果的に認めたわけではありません。
 各地で起きている「マンション紛争」ですが、所有権や財産権重視で優先で物事が判断されてきた歴史の中で起きている問題だと思います。そのことをいかにして解決できるのか?それは今回の道路拡幅工事を認める認めないにより解決できる問題とは思えません。非常に難しい問題です。

 修正案への賛同については、道路拡幅に対する見解として、どのような根拠を持つに至ったか?の違いですが、本来は見解の相違の部分をできるかぎりお互いに理解しあいながら一番いい道筋を探していくのが望ましいはずです。「マンション建設計画」を業者本位で進めてもらいたくないというのは私たちの会派も同様だと思いますし、おそらく行政も同じ立場だと思います。…少なくとも担当者に何度も説明を求めた限りにおいては決して地元住民をないがしろにせず対応していることはわかります。(残念ながら開発許可権限が市ではなく都にあり、ここが行政にとっても議会にとっても住民にとっても不幸なことなのです。)

 予算に対する挙手は今日ですが、議会最終日に予算に対する意見討論を行ないます。その中で会派としての態度を明らかにしたいと考えます。しかしながら、会派やらなんやらと言っている時代ではなく、私はもっと議会として議員全体がどう連帯を図っていけるのか、もっと議員同士での議論を深めるように議会改革をしなければ、首長権限に牽制をすることなんてとうてい出来ないことだと思っています。
 今までの地方議会の在り方そのものから脱皮したくてたまらない…これが私の切なる思いです。そのためには艱難辛苦、紆余曲折を味わいながらも何とか二元代表制としての本来の姿に近づいていきたいものです。

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2004年03月16日

予算特別委員会4日目

  明日で予算特別委員会も最終日。いよいよ大詰めの段階です。会派プール制ですが、議員一人30分の持ち時間。
 
 今回の予算審議が始まった初日の活動報告にも書いたとおり、「今後のまちづくりの大きな柱である「新しい支えあいの仕組み」をつくるための事業に、なぜか「緊急地域雇用創出特別補助金」を当てていて、私はどうしても納得が出来ないのです。これについては再度、個別事業のところでもしつこく質問をしたいと考えています。」ということで、新規事業の「市民まちづくりチャレンジ事業」にこだわって約20分の時間を費やしました。
 この新事業は市民活動への補助金交付の新しい仕組みで、市民から企画提案をコンペ方式で選んでいこうというものです。八王子市では今年度からこの方式の導入をしています。補助金の中には既得権化しているものの多く、もっと幅広い市民活動に補助金を交付の機会を広げていこうという考えに基づいて動かすシステムです。
 私はこの事業は「市民の自由な発想に基づくまちづくり活動」に対する補助だと考えています。もちろんどうやって応募企画を選び出すか、そしてその企画の後追いをするのか?など課題はありますが、とにかく重要なことは市民の「自由な発想」であると考えています。ところが、失業者対策のための都補助金を活用することにより、一定の縛りが生まれ、市民の「自由な取組み」にも一定の制約が生まれてしまう危惧があるのです。企画応募の際に求める要件に補助金額における人件費割合や新規雇用者数などが含まれてくるとすれば、本来目指すべき事業の姿がゆがんでしまうと考えるわけです。これでは本末転倒。事業本来の主旨が、充当する財源によって変貌してしまうなんてあり得ない!…と私は思います。
 新規事業だからこそ、そして市がこれから進めるべき方向性で最も重要な柱になる部分だと思うからこそ…とギリギリまで粘って時間を使ってしまいました。「出だし肝心」だと思っています。この件については、私が求めもしないのに市長が厳かに立ちあがり、事業に対する理解をしてもらいたい…との答弁がありました。(いつも求めてもすぐに答弁に立ってくれないのに)思わぬ市長の答弁で、私も一瞬ひるんでしまいました。

 ということで、今日は私の残されたたったの9分。一般質問で言い残した「多摩センター」に対する提案事項を述べるに精一杯で終わってしまいました。政策ゼミのメンバーと予算委員会で提案することになっていたからでした。傍聴していた方から「早口」の指摘を受けましたが、「堪忍して…スミマセン」と思っています。


 現在、多摩センター地区の活性化に際しては、地域ブランドの創出として、地元立地企業のキャラクター使用を進める方向です。これについては多摩センターの商店会でも既に合意済みで、それがコンセプト?の「ハローキティに会えるまち」になっています。
 私はせっかくなので「ハローキティ」をもっと活用すればいいのに…と思います。もちろんそれだけで、多摩センターの起爆剤に出来るかと言えば、他の議員さんが厳しく追及しているように企業立地をもっと促進する努力も必要だろうし、活性化を進めるための戦略を具体的にすることも大切です。しかしながら、「ハローキティ☆プロジェクト」はまたそれとは別個に進めてみてもいいように思います。別にサンリオに肩入れするつもりもありませんが、サンリオピューロランドの集客性を向上させることで周辺部への波及効果をつくっていける可能性がありそうだからです。

 実はたまたま読んだ日本経済新聞に、今年の11月のハローキティ30歳を機に、今度6月の株主総会が品川本社ではなく多摩センターのサンリオピューロランドに会場変更すること、そして女性や子どもを中心にして個人株主が増加していると書かれていました。今年の総会はそのことも踏まえて休日に開催することも検討している模様です。
 つまり、私は株主、投資家へのアピールポイントをつくることには前向きであると思えるので、ここで「ハローキティに会えるまち」としての多摩センターづくりにも決して消極的ではないと思うのです。ここに注目をして、何とかもう少しサンリオとの協力関係が結べれば・…と私自身は考えるのです。サンリオはキャラクターのロイヤリティが重要な収益になっているので、そこには行政側も紳士な対応が求められますが、しかし株主、とりわけ女性や子どもが喜んでリピーターになってくれるような環境整備をするために私はもっと工夫の余地と協力体制を築くことが出来そうに思うのです。

 よく比較対象として、浦安にあるディズニーランドがありますが、ディズニーランドはその場所だけで満腹になりますが、ピューロランドだけはディズニーランドほどの満足感が味わえないのが現実です。特に子どもはいいかもしれませんが、私と同じくらいの年齢でキティちゃんファンの人に話しを聞くとアトラクション類はとてもつまらないという感想を聞きます。そこで「多摩センター全体」として、どのように空間演出などを講じていくのかは重要なポイントです。「ハローキティに会えるまち」をどうやって盛り上げていくのか?今日も「夢がわいてくるような場所に・…」という話もありましたが、私はとても頑張りがいがありそうだとちょっぴり自己満足的に考えています。なぜ自己満足的かといえば、私の「ハローキティも好き」(本当はキキララの方が好きですが)という心理が大いに働いているというのも否めないからです。

 個人的な感情を抜きに考えても、「ハローキティに会えるまち」というコンセプトはあるわけですから、中途半端な取組みではなく進めてほしいことは確かです。ただ、行政を中心にして、どちらかというと年配の男性中心に「ハローキティ☆プロジェクト」を進めることには限界があると思います。その意味では幅広い意見を聞いて欲しいです。特にキティファンへのアプローチ、ファンからの提案を取りいれられないかと思います。私は「多摩センターで一日キティづくし」…例えばホテルの中に「キティルーム」があってもいいなあとも思います。でもこれを実現するためには色々と折衝が大変そうですが。

 市が積極的にまちづくりをしなければならない時代です。公団や都にリードしてもらいながら進めてきたまちづくり。多摩センターについては今こそ、多摩市のイニシアチブによるリメイクを!
 行政だけにその責任を押しつけるのではなく、多摩センターの元気を取り戻していきたいものです。

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2004年03月15日

予算特別委員会3日目 男女平等の問題は・・・

 2月に清水市の男女共同参画社会の実現をテーマにしたフォーラムに参加して以来、私は女性センターのことがちょっぴり気がかりになっています。女性の社会進出とは言われるものの、実はまだまだ性差があると指摘する人もいます。確かにそういう部分もあるかなあと思いますが、私は男女平等という考え方は今や当然のことで、むしろ自分の中では性による区別をしているのではないかと考えています。私は自分の価値観で区別することにとやかく言われたくないと思っていますが、清水市に行った時には、こういう考え方を持っている自分自身がいわゆるバリバリと男女平等推進派の人たちが目指す道を阻んでいるのかもしれないと一瞬感じたものです。

 来年度予算の中で(仮称)男女共同参画社会推進協議会が設置されることになっています。現在多摩市には男女共同参画社会の実現を目指して行動計画がありますが、この計画の改定時期を迎えるので、それにあたっての準備もかねて、行動計画に基づいたさまざまな男女平等推進施策の現状と課題などを話し合うところだと思っています。この協議会のメンバーの構成は学識経験者、団体代表、市民代表と各2名ずつを予定しています。

 さて、私はこの協議会に最も期待することがあります。それは「女性センター」の運営に対する評価です。女性センターは現在市民運営委員会があり、女性センター利用登録団体代表9名と公募市民の4名で構成されているそうです。多摩市の場合、女性センターに愛称がないからか、男性には「近づき難い」印象を与えますし、実際に「何で『女性センター』はあって『男性センター』がないのか!」と冗談っぽく言う人もいます。「今は女性のほうが強いし、やられっぱなしだよ~…。」と言う人についても、ちょっと同感できるところもあります。 
 もちろん、まだまだ社会の中には「女性」であることのデメリットを感じる部分もあるでしょうが、それは「男性」であっても同じかなあと私は考える時もあります。考え方によって、いかようにも解釈できる問題です。(しかし・・・この考え方は『甘い』「わかっていない」という指摘を受けています。)

 話を戻すと、私は女性センターは女性だけのものではないはずなのに、女性の園になりがちであることに問題があると考えています。「女性問題」の解決…ともなれば、当事者である女性のほうが関心が高いのも事実ですが、それにしても女性センターが残念ながら広がりの持てないし施設であることは行政も薄々気がついているのではないかと思います。
 しかし、ここにはもう一つ問題があります。それは先に書いた「市民運営委員会」です。批判をするわけではありませんが、女性問題の解決にライフワークとして取組んできた市民たちを中心に構成されている委員会なので、行政としてもなかなか意見を言いづらい構造があるのではないか?さらには、ここは私はとても問題だと感じますが、行政は「市民のみなさまにやっていただいている」という変なへりくだり意識があり、なかなか対等な意見交換が出来るまでに至らず、ただ単に市民運営委員会の事務局として事務作業をやっているだけに留まりがちだと見ています。
 私は市民運営委員会に対して、変な遠慮はいらないし、やはり客観的に見て女性センターがどう存在しているのか?などについても、適宜アドバイスをすべきと思いますが、そこは女性センターに限らず、市民には「何もわかっていない行政に言われたくない」と考える立場の人も少なくないので難しいのかなと思います。もちろんそれは外野から傍観している私も同様です。「やってもないくせに言わないで…。」と言われればそれ以上の意見は言えなくなります。

 だからこそ、私は新しく設置される協議会に期待をするわけです。しかしながら、予定によればこの協議会の団体代表2名については女性センターの利用登録団体より選出する・…となっていて、これに私は異議を唱えました。確かに男女平等施策全般と言うことになれば、女性センターの利用登録団体の人々の意識関心は高いと思うし、どこかで知恵や経験を拝借すべきと思います。しかし私は利用登録団体の人たちから代表を送りこんで女性センターの市民運営委員会が構成されていることを考えれば、もっと別のかたちでメンバーの選出を行なうべき、少なくとも利用登録団体は現在30団体とのことですし、市民運営委員に代表を送りこんでいる以外のところから選出すべきと考えます。
 女性センターは女性施策の中心基地とも言うべき施設です。私は男女平等施策の現状と課題を分析する時に、この施設に在り方に関しても適切な評価が下されることを願っています。そのためには施設利用を登録している以外の人から、客観的で公平な視点より意見をもらうことが必要です。
 なかなかこの女性問題を取り巻く状況は厳しくて、メンバーなどを募集しても手が挙がらないという悩みがあります。「なぜなり手がいないのか?」ここをまず考えるべき…と私は思っています。同じ女性であるのにフェミニズムに対してバリアを感じることもしばしば…これは私だけでしょうか?

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2004年03月13日

広報の力は?

 午後から広報についてちょっとした打合せをしました。広報についても、それぞれ採り上げるテーマなどを事務局、議員、担当者を中心に話合いをして決定します。
 多摩市内の話題で市民が共有した方がいいニュースはどんなことか…それぞれ持ち得る情報を寄せ集めるのですが、今回はすぐに決定しました。現在、大型マンションの建設で話題になっている連光寺1丁目のことです。これは‘まち’にとっても重大なことだと誰しもが一致する話題でした。
 来年度、いよいよ「まちづくり条例」制定に向けた取組みがスタートするようです。予算で事務経費が計上されているからです。それとも併せて、ぜひ一人でも多くの人と問題意識が共有できればいいなと思います。たいていは自分に直接の害が及ばなければ、なんとなく「一部地域の問題だから」とか「一部の人の問題だから」と片付けてしまいがちです。でも、その意識を少しでも変えることで、‘まち’の課題への対処療法が変わっていき、物事の進み具合をスムーズにするのではないか?と思うことが多々あります。
 特に、今までとは違い、ことさら優先順位をつけながら税配分をしなければならない時代には、変な「自己犠牲」は不要ですが、客観的で的確に物事を捉えて対応することが求められます。
 「自分さえ良ければいい。」という誤った自分主義でなく、物事の判断をする力が一人一人に求められるとも言えます。ある意味で大変な時代なのかもしれません。

 ところで、広報の力がどのくらいあるのかはわからないけれど、読者の人たちが何かしら考えるきっかけを持ってくれたらな…と思います。そのためには紙面の作り方、内容が問われます。心に届くようなメッセージが掲載されているかどうか?「ただのお知らせ」にしないための技術を磨かなくてはなりません。私は広報は何よりも重要な仕事だと思っています。

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2004年03月12日

予算特別委員会2日目

 歳出で総務費についての質疑が行なわれました。当然といえば当然ですが、総務費の前に議会費があるのですが、、ここについては質疑は一つも出ません。予算編成にあたり、議会運営委員会でだいたいのところを決めるからです。例えば、全議員での視察を1泊2日から日帰りに変更したり、議長交際費の削減をしたり…と私がぱっと思いつくところでは微々たるものですが削減努力は一応したと言えます。
 私の会派では市長から支給されている政務調査費の大幅削減を提案しましたが、これについては同意が得られませんでした。不思議なもので、もちろん議員はそれぞれ忙しく活動しているために同じ会派内で日程を合わすことも難しいことは難しいのですが、しかし年度末の2月に政務調査費による視察を行なう会派が多いのです。私の会派では政務調査費を使い切れなくて、今年も返還することになりそうです。政務調査費を全部使いきらない=活動をしてない…ということではないでしょう。「百聞は一見にしかず」の諺は、確かにその通りだと思います。行ってみないとわからないことと行かなくてもわかること…その判断、さじ加減には頭を悩ますところです。

 政務調査費については議員削減を試みたと同時に、引き上げられたわけで、ここに私は今でも納得いっていません。来年度予算の中で、ようやく「補助金」のあり方などを審議する第三者機関を設置することになってます。行財政診断白書、行財政再構築プランどおり、ゼロベースで聖域なく全ての補助金の見直しを行なう方針です。ここに当然ながら「政務調査費」も含まれるわけですので、どんな議論が展開されるのか注目しています。

 さて、今日の委員会は聞くだけで終わらせてしまいました。何せ持ち時間制で一人あたりだいたい30分なので、言いたいことの優先順位をつけて上手に時間のやりくりをする必要があります。もしかすると自分と同じことを質疑してくれる人がいれば、他のところで時間を割くこともできるので、じっと周りの様子を伺ってから挙手をしようと思うからです。私も昨日の質疑との関連で「市民まちづくりチャレンジ事業」のことを質問する予定でしたが、他の人の質疑を待ってから…と思っているうちにタイムオーバーで月曜日に持ち越しとなりました。

 議員が取り上げる問題は意外と集中しています。放置自転車、コミュニティセンター、パルテノン多摩、市民保養所、それから人事管理の問題に関心が集っています。特に自転車では有料と無料駐輪場のことについて厳しい指摘がありました。人気がない有料に飽和状態の無料駐輪場…私もこれは問題だなあと思います。誰しも有料よりは無料の方がいいに違いありませんが、「無料で当然」と考える時代はもう終わっていると考えています。無料駐輪場で自転車整理をしている人がいるわけですから…。

 今日は思わぬうれしい出来事がありました。というのもステイツマンのインターン生を中心に27歳を祝ってくれたのです。去年の春にインターン生でいっしょに活動をしていた懐かしい顔も集合していたのにはビックリしました。まだ、誕生日に喜べるうちは花かな~とかしみじみ思ってしまいましたが、一年は本当にあっという間です。

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2004年03月11日

予算特別委員会1日目

  来年度の予算の審議が始まりました。予算書の1ページから順番に質疑が行なわれます。審議…つまり可決するか、否決するかを決めるために市長に質疑をするだけで、考え方を聞くにとどまります。その考え方が気にくわないのなら否決をするか、もしくは修正案を提出するかになります。決算の時も同様ですが、終わってみたら、ただの意見の言いっぱなし感がだけが残って仕方ない…これは私の正直な感想です。傍聴している市民の眼にもどう映っているのか?と思います。
 もともと予算の提案権は市長にあります。これは法律でそう決まっているのです。中央集権強化体制のための地方自治法は首長権限のほうが大きく、二元代表制は言葉だけでなかなか機能していないのが現実だと言われますし、実際その通りです。「活発な審議を願います。」と言われても、一人の発言時間は30分ですし、その言葉はマイクを通してとてもむなしく響きます。

 予算編成過程がなかなか見えにくいという意見が今日も出ましたが、いわゆる議員の口利きなどは、「見えにくさ」の中から生まれてきた悪しき慣習です。ここをどうにか変えていきたいと思います。委員会で意見を聞いていると「不必要な事業を増やしてきたのではないか?」と行政を責めたてるようなものもありましたが、私からしてみれば、「そのほとんどは政治家たちがつくりだしてきたんじゃないの!」と思います。「人のフリ見て我がフリ…」ということを、誰もが肝に銘じながら質疑をしてもらいたいと私は腹がたちます。

 これだけ財政が厳しくなってくると、どうやって財源を確保するのかに頭を悩ませ「何とか国や都の補助金等を利用できないか?」と考えるのが普通のようです。つまり、市のお金を使わなくていいようにと考えるのです。でも、私は国や都の補助金とはいえ、もともとは市民が税金として負担している分じゃないの!と思います。もちろん市民が国や都に納めている税金を取り戻すという考え方に立てば、なるべく補助金等を引っ張ってこようという姿勢もわかります。でも私はその考え方は古き時代のやり方だと思っています。

 本当に必要なところに税金が使われなければなりません。それは多摩市レベルだけでなく東京都や国においても同様です。その視点に立って、多摩市の予算を編成してもらいたいというのが私の考えです。
 今日、私は「緊急地域雇用創出特別補助金」のことを取り上げて質疑をしました。これは失業者対策の一貫として都を通じて補助されるお金です。このお金の本来の目的は雇用創出ですが、多摩市で充当している事業を見ると、いかなる雇用を生み出てきたのか?本当に困っている人を雇用したのか?など疑問を持つような振分けがなされているのです。
 本当は市のお金でやるべき事業なのに、たまたまあった補助金を財源として市のお財布が助かった・・・という事業も見当たります。「じゃあ、補助金がなければどうしたのか?」「やらないんですか?」と単純な疑問がわきます。
 特に今回の場合は今後のまちづくりの大きな柱である「新しい支えあいの仕組み」をつくるための事業に、なぜか「緊急地域雇用創出特別補助金」を当てていて、私はどうしても納得が出来ないのです。これについては再度、個別事業のところでもしつこく質問をしたいと考えています。

 さて、話は変わりますが、予算特別委員会の委員長になった折戸議員ですが、「偉そう」じゃなく、委員長席に座っている姿には好感が持てます。おまけに「○○部長・…さん」という呼び方が非常に聞きやすいです。私も「岩永さん」と読んでもらいたいと思います。
 実は議員は番号です。議事録を見ると私の場合「14番(岩永ひさか君)」と書いてあります。すごく不名誉だと思っています。

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2004年03月06日

ひとつの答えを見つけようとはしない

  普段、あまり接点のない生活クラブ生協の組合員の集会に行き、「市議会の情報」として10分間ほど話しをする時間をもらいました。やっぱり、一番大きいことといえば「行財政改革」。これは多摩市だけではなく、どこの自治体でも抱えている課題です。結局何が大事なのかと考えた時、私自身は「一人一人がもう一度自分たちの暮らし方を見なおしてみる」ことだと思っているので、そのことが伝わっていればいいなあと思います。「話しを聞くことが出来たよかったわ。」との感想がもらえたことはうれしいことでした。

 今日は午後から東京ネットの学習会に行く予定でしたが、豊島区で自治基本条例を考えるフォーラムがあったのでそちらに足を運びました。12月に議案として出された条例案の審議も大詰めを迎えているので、出来る限りで情報を集めたいと思ったからです。既に制定されているものが10数例あるので、今から策定しようとする自治体では先進事例の研究を必ず行うわけです。その中から論点なども整理されてきます。今日も改めて論点が再確認されたとともに新しい視点をもらった気がします。

 自治基本条例の中で多摩市でも議論に上がっていることにコミュニティの位置づけがあります。コミュニティとはゆるやかに、そして自主的に人々が集う場所かな?と思いますが、その定義はまだ学説上でも定まっていません。多摩市の政策ではコミュニティセンターがありますが、区域ごとに線引きがあり施設が整備されている気がするので私は疑問です。
 今、大きな論点となっているのは町内会や自治会、ニュータウン地域であれば管理組合ということになりますが、歴史のある古くからの地域組織の役割をどう捉えて、自治基本条例に位置付けるのか?ということだと思います。市議会の中でもテーマコミュニティとの違いを鮮明にするべきだという意見もあります。けれども大半は地縁でつながっている組織も知縁でのテーマコミュニティなども含めて大きく括るというのが方向です。そしてそのコミュニティに政府部門がどう関わっていくのかが焦点になります。つまり、政府部門は自主的な集いであるコミュニティに口出しをしすぎる構造をつくることは自治基本条例の精神に反します。コミュニティの多様性を認め、そこと‘まちづくり’との関係性を地域ごとに整理することが求められます。でも、なかなか答えが見つからないわけです。
 豊島区の場合にも自治会・町内会組織で各々の活動には温度差があること、そして三鷹市の事例発表者もコミュニティ行政の在り方が問われている(三鷹市はコミュニティ行政でとても有名)実態が報告され、自治基本条例に地縁組織に一目を置くことは難しいだろうとの見解が示されました。

 会場にいらしていた町内会の会長さんの発言は、そのことを受けてなのか、何しろ今、町内会にも若い人たちがなかなか加入しないけれど、「地域を良くする」という気持ちはきっとお互いに理解しあえるだろうし、「まずは町内会に入ってもらいたい。そして一緒に町を良くしていけばいい。」と主張されていました。なるほど、そういう考えもあるなと思いましたが、そもそも問題なのは「入りたいな!という気持ちになれない。」ことです。その動機づけをなかなか見出せないという現状をどう変えていけるのか?は町内会の大きな課題だと思うのですが、「食わず嫌いはやめてもらいたい!」とちょっと私にも耳の痛い発言でした。

 報告者の発言の中で「レベルの高い自治体」という言葉がありました。それに対して「レベルの高い自治体って何か?どう考えますか?」との質問が出ました。それに対する回答で「『それ、面白いね!』って言える人がたくさんいるところ」…相手の意見を聞き、自分のことも主張する、「相手をよく知ること」で相手がクレーマーか現状を変えようとしているのかはわかる、中に飛び込めば必ず信頼が生まれるとの話があったように、みんなが相手の主張にオモシロがれるセンスを持つことだと思います。
 いつもひとつの答えだけを見つけようとするのではなく、いろいろと変化することに対し、柔軟にいられることがみんなで‘まちづくり’をする秘訣だと思います。

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2004年03月05日

結果を出すまでの時間はかかる・・・・

 初日からの一般質問は終了。今回も議長を除く25名の議員が質問を行ないました。全議員が一般質問をする議会は珍しいそうです。特に人口が多ければ、その分議員数も多くなるので、全議員が行うというのは難しいのかもしれません。23区で議員をしている人と話をするとうらやましがられます。

 今日の質問では「市立幼稚園問題」が採り上げられ、行政側とかなり突っ込んだやりとりが繰り広げられました。この問題は白書が出される前から廃止か存続をめぐっては当事者を中心にして不安が広げていましたが、昨年の白書で廃止の方向性、そしてプランで2年後に廃止が決定しています。
 幼稚園の関係者にとっては、白書では3年以内に廃止の方向であったものが、プランでは一年前倒しになったことで、朝日新聞でも時折報道されたように、「市の説明責任をまずは問いたい。」とのことで存続を望む立場から市の方針を撤回を目指した署名活動を続けてきました。私も保護者の方たちと話をして、この件についての行政の対応には不十分な点がありすぎると感じてきました。少子化が進む中で公立幼稚園が必要かどうかという議論は別問題として、今回の行政のやりかたには疑問です。

 さらには、教育委員会とのあり方についてもです。教育委員会は市長部局とは独立しています。まさに幼児教育は教育委員会の中で大きな方針が決まるべきで、それに対して市長部局が握っている財政権との調整を講じていくのが流れなはずです。でも今回の場合は、その道筋についても「財政危機ありき」で語られ、市長部局主導で物事が決定していった感があります。
 教育委員会の形骸化が言われていますが、その傾向は多摩市も例に漏れずなのかなと感じます。例えば給食食器問題しかりです。教育委員会と市長部局の関係性をどう作っていくのかは本当に大きな課題だと思います。財政を市長が握っている限りは、本当に意味での独立はあり得ないのかもしれません。(法律的な欠陥だと感じます。)

 質問者も「もっときちんと協議の場所を設けるべき」とのことを主張していましたが保護者、教育委員会、市長部局とが集って、ちゃんと議論をしてもらいたいと思います。合意形成のはかり方さえ間違わなければ廃止をするせよ、当事者の気持ちが違ってくるのだと思います。もちろん全員が廃止を容認するわけでないかもしれません。いつでもみんなが大賛成ということはあり得ません。しかしながら、誠意を持って現状を伝えるという姿勢は重要でしょう。
 今日は市長が立ち(保護者説明会の中で)「『じゃあ、17年度末廃止ではなく、18年度ならいいんですか?』と問いかけましたが、これについても保護者の答えは『NO』でした。だから判断しました」と答弁をしましたが、これについても傍聴に来ていた関係者や実際にその場にいた議員に聞いてみても「そんなこと聞いていなかった」と言っています。私は現場にいたわけではないので、「言った」「言わない」の判断もできませんが、とにかく当事者との意思疎通が全く図られていないことだけはわかるので、非常にまずいなあと思います。
 もしかすると結果は変わらないかもしれません。でもどうやって結果までたどり着いたのか?というプロセスの在り方がこれからの‘まちづくり’で最も問われる部分です。それが私の考えです。「思い通りにはならなかったけれど、でも納得できる。」という風にていねいに市民との対話を積み重ねて欲しいと思います。とても難しいことで理想論だと言われるかもしれません。それでも私は市民協働とか新しい公共を全面的に打ち上げている市にとって必要不可欠なことだと思うのです。

 今日の質問者は「急がば回れ」と言っていましたが、私も同感でした。

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2004年03月04日

子育て・子育ちに本当に力を入れるの?

 昨日の帰宅は深夜1時ということもあり、とにかく睡魔との戦いの一日。一般質問は自分の発言が終了してしまうと、あとはじっと自席に座っているのみ…なので、結構辛いです。目が覚まされるような質疑答弁が繰り返されることを期待して止みません。市議会ウオッチングのグループのメンバーは連日、眼を光らせて傍聴席に座っているのですが、その熱心さには頭が下がります。市議会ウオッチングが作成するニュースについては私も少々意見を言いたいところもありますが、定期的に発行されている議会に対する批判はまずは「ありがたく」受けとめなくてはなりません。

 さて、今日は初日の施政方針に関する質疑が多くありました。特に今後、高齢化を迎える中であっても、「子育て・子育ち施策」の力を入れていくのが方針です。しかしこれは何も多摩市だけの特色というよりは国全体における少子化対策です。1月に財政の学習会に行った時、手に入れた総務省からの文書でも「活力ある経済社会の実現に向けた」4分野が示されていてそこには重点的でかつ効率的な配分を行うことと書いてあります。ちなみに4分野とは①人間力の向上・発揮-教育・文化-科学技術、IT②個性と工夫に満ちた都市と地方③公平で安心な高齢化社会・少子化対策④循環型社会の構築・地球環境問題への対応。要は国の方針に基づいていると考えていいわけです。きっと多摩市のニーズ優先というよりも…だと私は思っているのです。

 となれば、よっぽど「子育て・子育ち施策」の魅力を高めていかなければ、結局は近隣と似たり寄ったりになることは目に見えています。新しくできる子育て家庭支援センターについても同じです。新しい機関が設置されることには歓迎します。ファミリーサポートの機能や産後ヘルパー支援のことでも新たな機能なので期待ができるかもしれません。でも、私は何となくですが、バブル時代には次々と文化ホールやスポーツ施設の建設ラッシュが続いて、自治体がこぞって豪華ハコモノに力を入れた時代のことと重なってしまいます。つまり種類が変わっただけのように思えてならないのです。
 近隣自治体の同様の施設にも足を運んでみましたが、この施設ができればいいというわけではなく、本当はもっと大事なことがあるんじゃないかという気もしていました。当然、子育て経験がない私でははかりきれない部分が多いと思うのですが、同じ税金をかけるとしたら…どうするのがいいのか?考えさせられる部分です。
 
 市のあらゆる政策には横つながりが必要です。例えば子育て・子育ちと多摩センターをリンクさせてみたら…とも思います。それに、民間活力導入という面では、今ままでは行政の仕事だった分野にも民間参入していく方向性ですが、それでも行政として確保しなければならない、いわゆるセーフティネットですが、その受け皿に対する認識の具体化などを早期に構築する必要があるでしょう。
 とりわけ子どもをはじめとする福祉の分野には柱が必要でしょう。そしてその柱が何か?が一番に問われているところです。でも、今日の質疑の中でもいくら聞いても「柱」が見えてこないのが不安です。
 
 ある議員さんは「中途半端な子育て支援センターをつくるのか?」という厳しい指摘とともに第三者評価の必要性と早期の実現についての市の認識を問う場面がありましたが、これに対してはものすごくか細く、後ろ向きなトーンで「・…慎重にやってまいります。」
 本当にやる気があるんだろうか?積極性がまったく見えないなんて残念な話です。市として重点施策として示しているのであれば、もっと前向きにアグレッシブに取り組んでもらいたいと誰もが思ったに違いありません。勢いが感じられない答弁にはがっかりでした。

 公立幼稚園の廃止の問題でも物議を醸し出しています。なぜ廃止をするのかについて当事者に納得のいく説明ができていない現状のようです。署名が約3万筆も集り、議会にも「廃止の方向を(一旦)撤回してもらいたい」との陳情が提出されています。この問題にしても、要は、行政としてのきちんとした柱やビジョンが示しきれていないところに原因があると思っています。「子育て」に力を入れるといっているのに、なぜ公立幼稚園を廃止するのか…という主張は一理ありだと思います。

 ふわふわと物事が流れていっているような気がしてなりません。それは行政側の答弁の仕方に起因することで、本当はもっとちゃんとしたビジョンなりがあるやもしれませんが、「真剣味」が伝わらないのです。それはどうしてなのか?と思います。逆に言えば、議員の「真剣味」が行政に伝わっていないということなのでしょうか?息苦しさを覚える空気漂う議場です。

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2004年03月02日

まだまだ・・・鍛えなきゃ!

 一般質問が終わりました。順番が今日の一番最後だったので、朝から他の議員の質問は半分聞いて、半分聞けない状況でした。政策ゼミで取組んできたこと、とにかくみんなの思いをぶつけなくちゃ!という気持ちが第一でした。「みんなのちから生かしてGO!」というキャッチフレーズを胸に臨んだ質問でした。
 既に提出済みの通告書のみならず、再質問の項目までをみんなで議論を積み重ねてまとめてきました。行政とのヒアリングをしながら、質問項目を何度も練り直してきました。
 その項目はとてもたくさんあり、時間内にすべてを言い切ることは無理に等しい…けれど…言い切れるように少々(かなりの)早口で失礼承知での質問になってしまいました。
 ついに私が、具体的に提案をしたかった「ハローキティに会える街」のことは言いきれずに、予算特別委員会にまわすことになりましたが…。しかし全般にはほぼ、みんなで準備していた項目を言えたのかなと思います。

 多摩センターの活性化がテーマですが、多摩センターを多摩市だけのものではなく多摩ニュータウン全体の核都市として創っていくこと、そのために「今ある資源(都市基盤も含めて)の活用」に主眼を置いた質問でした。もちろんお金さえあれば、もっとにぎやかにできる仕掛けを簡単にできるかもしれません。懸案事項の中央図書館の問題や庁舎移転も視野に入れての公共施設計画などあっという間に解決出来ることがあるかもしれません。でも、現実は違います。
 私たちはそんな現実に直に向き合って、今後のまちづくりを考えなければなりません。それは今の多摩センター地区にとっても、そして未来の私たちのためにもです。そのために注目したのが「文化」でした。市の商業活性化計画にある多摩センターの将来像「こだわり成熟文化都市」にも合致するものでもありました。

 文化といえばパルテノン多摩があります。多摩ニュータウン全域を見まわして、稲城駅から多摩境の駅までを見ても、パルテノン多摩に匹敵する施設はありません。それならばもっとパルテノン多摩を活用して文化の発信基地としての多摩センターを創っていこう!という提案に結びついたのです。いかほどまで行政の思いを伝えられたかはわからないけれど、今までの文化施策の見直しを含めて提案をしました。
 「質の高い芸術に触れる」ことに力点を置かれた文化事業ではなく、文化を捉えなおし市民自身が主体的に文化を育て、生み出し創り上げる主体になれるような文化事業のあり方へと政策の方向を大きく変えてもらいたいというのも質問に含めた大きな主旨でした。

 パルテノン多摩のあり方に対して、行政側も決して今まで通りでいいというわけではない!というのが見解でしたが、誰がそのあり方を見直すのか…という点では「市民」という言葉が強く打ち出されなかったことは残念でした。私は「市民」がもっとパルテノン多摩に関わって、「市民」自身が運営主体になれるような方向性も模索すべきだと強調しました。パルテノン多摩は行政のものでも、財団のものでもありません。市民の財産だからです。(これは2月号のニュースレター「ほうれんそう」の内容でもあります。)
 ここはまだまだ検討課題もあることと思いますが、名古屋で開催された「世界劇場会議」についての記事を新聞で読んだ限りでも公共ホールの新たな在り方を模索すべきとの見解が示されていました。(全国的にも公立文化施設が岐路の立たされているのが現状です。)

 いずれにしても私たちが考えている多摩センターは市民が元気に、そして‘まち’の活気を創り出せる可能性がもっと引き出せるところです。パルテノン多摩を拠点にして文化発信をしてもらいたいと思っています。施設がある限り、最低限の維持管理経費はかかります。税金が投入できなくなってきたら、文化も尻すぼみになることだけは回避したい!それが私たちの一番の主張だったかなと思います。
 パルテノン多摩にもっと人が集うことは、ひいては多摩センターの活性化にもつながるでしょう。

 ところで、私もまだまだ精神力が弱い!今日は一番最後に思わず感極まってしまいました。というのも私は政策ゼミのメンバーと数回の行政とのヒアリングを繰り返してきて、一番うれしかったこと、それは「こんなに熱心に話しを聞いてくれる行政マンがいてくれる」「一生懸命やっている職員がいる」という感想を持ち、今までの行政マンなるものに対する先入観を変えさせてくれた職員が活性化推進室にいたという事実でした。市民が行政を変える…ということもあります。でも逆に職員の熱心さが市民を変えることもあると実感できたのでした。市民も職員も前向きにならなくては変われるものも変わらないままだと思ったのです。これは、ゼミのメンバーの意見でもありました。そのことを伝えたかったのです。
 「財政難はわかるけれど、だからと言ってみんなで暗くなってたら始まらないですよね!」…ちょうど私自身が行財政白書や行財政の再構築プランなどが公表されて、行き詰まり感を持っていた時にメンバーがかけてくれた言葉も思い出していました。だからこそヒアリングをした時に試行錯誤で何とかしたいと考えている職員の前向きさに私も励まされました。政策ゼミのメンバーや活性化推進室の職員との姿に後押しされ、今回の質問に明るい気分で取組めたのでした。
 そんな思いがからみあってしまいました・・・・。思わず自分の弱さが出てしまい、半分以上涙声になってしまう部分がありました。

 やはり淡々と語れる精神力を持つ必要があるでしょう。諮らずとも失態を見せてしまったと思います。私もまだまだ神経が脆い…。議員としての「強さ」を身につけなければなりません。

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2004年03月01日

施政方針演説 

 3月議会の初日。先日、議会運営委員会で話題になった市長の行政報告に対しての動議も出ず、淡々と議事は進みました。
 市長の施政方針演説がありました。これは事前に案が配布されています。これに対する一般質問をする議員もいます。今年度の大きな流れをつくっていく重要な指針です。早速、市の公式ホームページにもアップされていました。

 昨日のPPTのシンポジウムでも遅れて到着した市長からの一言がありました。PPTのプロジェクトは市と教育委員会から後援をとりつけているので、やはり市長からの一言をいただくのは礼儀かなと思いました。
 しかしながら、そのときのシンポジウムで市長が来たとたんコーディネーターの方が気を遣い「市長さんがいらしてくださってますが、どうですか時間ありますか、せっかくなので一言いただきたいのですが?」とのフリを受けてか、パネリストの一人が本音をポロリと冗談混じりに「日本人って何だか中央が好き…というか、例えば「市長」…みたいな…妙に気を遣うというか…。」との発言がありました。私もどちらかといえば、そう思いました。
 市長はシンポジウム終了までおつきあいくださり、そして最後、「3分くらいいいですか?」ということで挨拶がありました。ところが、今の市長の状況を物語るように口をついで出たのは「今、多摩市はとてもきびしい財政状況に置かれています。」ということでした。そこから現状の説明がありました。
 PPTのプロジェクトは第一小学校の建替えワークショップのメンバーが中心で、もともとは財政難で建替えの基本設計が先送りにされたことを機に発足したとの経緯があります。市長もそのことはわかっているのだと思いますが、正直、このプロジェクトは行政が財政難であってもなくても関係ない!そんな気持ちで動いているのです。行政にお金があれば支援を求めるのか?…多分、求めないと思います。「自分たちでやっていく」という強い決意があるからです。
 そのことをどう評価してくれているのだろうか?あまりにも「財政難」を強調しすぎた市長の挨拶に、私は会場の隅でさみしくぽっかりした気持ちになったのは言うまでもありません。

 さて、施政方針演説。やはりこちらも「財政難」に焦り、なんとかせねばならないという恐らく市長の並々ならず決意があるのでしょう。それがにじみ出ていたように思います。そのことは最後「スピーディーにしかもプロセスを大切にという二律背反する命題を抱えながら、改革に取組んでいかなければなりません。」という言葉に象徴されていたと思います。待ったなしで進む歳入の激減に対処しながらも、費用対効果では疑問が投げかけられることもある市民参画(プロセス重視)を進めていかなければならないということです。
 それは確かに二律背反することかもしれません。でも私は何もかもを一緒くたにしてとらえすぎ、財政難にとらわれすぎているように思えてなりません。スピーディーに取り組めるところはあります。そしてプロセスを大切にしなければ結果が出せないこともあります。その色分け、区分けをしたならば、二律背反する命題の解決方法が自ずと見えてくる気がするのです。スピーディーに取組むこと、そのスピーディーであるかないかは誰が判断するのでしょうか?行政なのでしょうか?
 「市民には市民の持っている時間」があります。まちづくりがゆるやかに流れていく時間を大事にしないで、行政のスピードを市民におしつけることが逆効果にならないだろうか?今、そのことを私はとても危惧しています。

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2004年02月23日

自治基本条例の修正案をつくろう!

  総務常任委員会が午後から開催されました。一日かかっても最終的な修正案ができるくらいまで踏ん張ろう…との意気込みでスタート。結局はそれぞれ会派での話合いが必要なので「持ち帰り」を…ということで、それぞれの会派などから出た意見の相違点を整理しただけで終了しました。思ったよりも時間がかからず、委員会の終了時刻は18時過ぎ。「長くやればいい」と言うものではなく、やはり集中して取り組むことのほうが大事です。長時間の会議は「頑張っちゃった気分」はあっても、振りかえってみると中身がなかった…みたいなことが多いように思います。
 会議には仕切り役が大事です。総務常任委員会で考えれば委員長と言うことになりますが、私は現委員長は他の委員会に比べてとても腕がいいと思います。これはお世辞ではなく、本当にそう思います。私自身は委員会で休憩をとって意見交換をする仕組みはいかがなものかと疑問ですが、自由に意見交換をし、議論の場をちゃんと設けてくれること、他の委員会を見ていると休憩中で議事録を取るわけではないのに、いちいち挙手をして委員長が指名してから発言する…という堅苦しい形式で、議論がつながっていかないような場面を見受けるのですが、とても間合いの取り方というか仕切り方が上手で意見交換や議論の流れが変に途切れないように進めてくれるのは、とてもやりやすいと思います。
 「まだまだ、こんなんじゃダメ!」と厳しい眼を向ける傍聴者もいるかもしれませんが、総務委員会の雰囲気についてはわりといい評価をしてくれる人もいます。「総務委員会うらやましい。」ともらす同じ会派の方の言葉にも端的に表れていると思います。

 さて、修正案ですが、だいたい論点が明確になってきました。①主権者としての市民、②自治基本条例を他の条例の上位に位置づける、③言葉の定義(参画・協働)、④市民の権利と義務、⑤コミュニティについて、⑥市長の位置づけ、⑦自治推進委員会…これらをどのように盛りこんでいくのかについてです。会派や個々の議員のスタンスがものすごく浮き彫りになり面白いところです。都合良く法律を持ち出し、都合良く自治を主張する…みたいな部分もあり、意見交換や議論を進めているとまだまだ自治基本条例というものの形が発展途上にあることがよくわかります。最終的な到達点がどこにあるのかわからないのが『自治』であり、自治基本条例だとすると、いつまでたっても発展途上に置かれるのがこの条例の性格なのかもしれませんが・…。
 でも議員の間でこんな形で議論ができるなんて、一年前の私には想像もできなかったことなので、自治基本条例の策定は色々な意味で効果をもたらす気がします。

 できれば3月議会での議決を目指したいので、委員長からは「3月議会の日程の中で委員会を連日開催ということも覚悟しましょう。」と言い渡されています。実際にどうなるかはわかりませんが…?
 自分の意見をゴリゴリと押し通すのではなく、それぞれの議員のスタンスを大事にしながら、自分の考えもちゃんと理解してもらえるような議論を進め方について、委員の誰もが試行錯誤で体感しているように思います。

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2004年02月18日

ただ、学ぶだけでは・・・ね。

 来月の議会の始まりまで、ゆっくり休める日がなさそうなので、一日ゆっくりとすごせるといいな…と思っていたのですが、政策ゼミもいよいよ佳境に入り、一緒に議論してきたメンバーともう一度行政へのヒアリングをすることになりました。
 前回のヒアリングには参加できなかったメンバーと一緒でした。終わってみての感想は「すごい、行政の人っていい人なんですね。ビックリした~。」というものでした。行政に対する先入観はひどいものだなあと思います。「ちゃんと言葉が通じてよかったです…。」には私も苦笑いしてしまいました。
 政策ゼミではメンバーで一般質問の通告書を書くことにしています。議会の傍聴の経験がない人にとっては、イメージがなかなかつかないと思います。私自身もそうだったからです。初めて通告書を書く時には緊張もあり、苦労したことを思い出します。今でも悩むには悩みますが、やりとりのイメージがある程度つくので通告書の書き方で頭を悩ます学生には初心を思い出します。そういう気持ちって大事だなあと気づかせてくれることに感謝です。

 結局、今日は休む暇もなく、ヒアリングが終わり夕方まで、ずっとみんなでたわいなく議会のことや今の社会の情勢など議論をしました。政策ゼミに関わったことで知らなかったことを知ることができる喜びと、今まで頭の中だけでしか考えていなかったことと現実をつなげて見ること(ギャップも含めて)が出来る面白さをいきいきと語ってくれる学生の感想が私はとてもうれしく励みになります。みんなで話合い、お互いに‘気づき’あえる喜びがあります。政策ゼミではお互いに自分の主張を突き通すための議論ではなく、意見の違いをお互いに認め合うために議論をしていることを実感しています。私にとってもいい経験になっています。

 夜に多摩自由大学の運営委員会がありました。今後の運営方針について意見交換をしました。11月から月一回ずつ講座を開いてきましたが、「ただ勉強するだけの会で終わらせるのか?」ということが話題にのぼりました。学んだことで、自分の知識が一つ増えるだけで楽しい…という生涯学習の域から一歩進めて、自分たちの学んだことをどうやって生かすかが大事だとの話しには私も同感しました。自由大学の運営委員会のメンバーは経験豊かな面面ばかり。正直、きっと体力的には私には勝らないだろう方々の意欲に触れ、私もボーッとしてはいられないなと気合いを入れなおした次第です。

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2004年02月16日

ものすごく政治的!

  議会運営委員会がありました。議題は「多摩市議会のテレビ放映実施の陳情」についてです。議会の公開を進めていくとの方向性の中でテレビなど議会中継の話や休日・夜間議会の実施については陳情があるなしに関わらず議会改革の一環としても話合われてきたことです。
 そのために議会運営委員会は地方議会の改革というテーマで全国の先進地を視察もしていますが、視察をしたことについて、なかなか実行にまで移すのには課題も多いようです。とても時間がかかっていると思います。
 今日はテレビ放映に関しての議会事務局作成の資料が配布され、説明がなされました。この説明だけで会議の前半30分以上かかったのには正直忍耐力が要りました。資料は前もって配布をすべきと思いました。いきなりその場で資料を配布し、その場で説明し、そして質疑をして意見交換をする・・・というのはあまりにも会議としての効率が悪いと思いました。傍聴に一緒に出かけたインターン生も同様の感想を持ったようで、「眠くなってしまった」と言っていました。
 しかしながら、今日はその後の議論が比較的活発だったので、インターン生たちはかなり面白いという感想を述べていました。議事録を意識せずに自由に発言するために、相変わらず「休憩」をとるのですが、この不自然なルールを当たり前の様に受け入れられるのは結構不思議です。

 陳情では「テレビ放映」という部分が全面的に出されていたのですが、内容は「議会の公開を進めて欲しい。」という思いです。誰もが賛成できるはずですが、結局は採択4名、趣旨採択2名という結果になりました。趣旨採択の理由とはテレビ放映だけではなく、FM多摩などいろいろな手法が考えられるし、かりにこの陳情を採択したとしたら、真っ先にテレビ放映から着手しなければならなくなり、それには相当の経費もかかり費用対効果についてはこれから研究しなければならないだろう…というのが主な理由です。しかしながら、同趣旨の陳情はさかのぼること1999年にも提出されており、その際も議会は「趣旨採択」という判断をしたようです。5年経過後もまた「趣旨採択」というのは何か進歩が見られないようにも感じます。しかしながら「テレビ放映については慎重に取り組んだほうがよい」の‘慎重に’のニュアンスが昔よりも前向きな意味を含んでいるのが今回のようです。
 傍聴者の眼にはある一会派のみが決して前向きと言えないニュアンスの意見交換をしていて、そのことに気を遣ってか本当は採択をしてもいいところを趣旨採択の立場をとった会派もあったのかな?と思いました。インターン生は「なんだかものすごく政治を感じた。」と言っていました。「やっぱりしがらみとかってあるんですね。」…その通りです。ものすごくしがらみというか政治取引というか、今日の議会運営委員会の空気には、様々な立場での思惑のぶつかりあいがありました。初めて傍聴をしたインターン生が敏感に感じた空気は「いわゆる泥臭さ」だと思いました。

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2004年02月13日

議案説明を受けて

 3月議会に向けた提出予定議案の説明を受けました。補正予算と条例改正が中心でした。行財政再構築プランの内容を受けての条例改正が多くありました。

 さて、現在、多摩センターにある地区市民ホール。これが廃止されることになりました。ここは立地条件がよく、駅前の施設としてとても便利なところです。京王線の高架下にあり、土地は京王の所有物、建物は市所有です。今回、契約更新に当たって、京王から土地を返してもらいたいと言われたのだそうです。以前より京王からは土地の返却を要請されていたそうですが、何とか話合いで契約延長をしてきたというのが市の説明でした。
 しかしながら、じゃあ、京王が施設廃止後に何か計画を持っているのか?と言えば、それについて市では把握していないようです。この地区市民ホールですが管理運営委託に1千万弱、そして借地料として年間約2千万で計3千万の経費がかかっていました。考えてみれば、高架下の土地を年間2千万も支払い賃貸してもらえるなんて、結構割がいいのではないか?と思ってしまいますが、京王は用途を決めていないけれど返却をして欲しいと要請しているのでしょうか?ちなみに更地にして返却するそうで、そのために約900万かかるそうです。
 いずれにしても多摩センター駅至近で通勤通学の市民にも便利な施設だっただけに廃止というのは残念です。他にも類似施設があると言うことですが、コミュニティセンターでは駅から遠すぎ、じゃあ駅の近辺でといえば公団のたまヴァンサン館(しかし夕方で閉館)、パルテノン多摩ともにお金のない市民がちょっとした集会を開くにしては利用料がかかります。その意味でも地区市民ホールは使いやすかったわけで、今後公共施設の使用料を徴収することも視野に入れるとすれば、私は使用料を少し払ってでもこの施設を残してもらいたいなと思います。地区市民ホールが廃止されるからといって、パルテノン多摩を少し利用しすく割引制度を設けるとか…という代替案はないわけです。

 何でも今日の説明の中では施設の廃止について2月8日と10日に説明会を開催したそうですが、10日については2名しか出席がありませんでしたと報告がありました。しかし、それは当然です。地区市民ホールの利用を登録している団体に対してアナウンスがなかったと思われるからです。ネットでも利用することがありますが、説明会についての案内は聞いていないと言います。「たった2名しか出席しなかった。」ということだけ聞けば、「市民の関心もそんなものなのかな。」とか思ってしまうわけですが、日程の周知が十分にされていなければ当然のことだと思いました。市の広報にも載っていないようでした。
 
 京王との契約問題もあるのかもしれませんが、いずれにしても駅前の便利な施設がなくなることはとても残念です。

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2004年02月07日

大和市の自治基本条例のつくり方

 夏に大和市の自治基本条例のフォーラムに行き、「住民が‘まち’のことを決める。」ということを推進するために様々な方策を考えようとしている大和市長に感激をしたわけですが、さらに今日の中間報告会でも「条例が出来たから何が変わる…ってもしかしたら変わらないかもしれませんよ。それはわからないですよ。でも、この条例はプロセスですよ。とにかく私は出来る限りPI(パブリック・インボルブメント)をして欲しいということをお願いしてきました。」との挨拶がありました。そして「ぜひともこの条例のなかには住民投票をいれてもらいたい。本当は市長として条例案を市民が作る前に注文をつけたくはなかったけれど、どうしても市民のほうから市長の意見を聞かせて欲しいという強い申し出あったのでそのことはお話をしました。」とのこと。「ここに(会場に)来ている皆さんがこの条例案を叩いて叩いてください。」
 今日の中間報告会では市民のつくる会の「条例案たたき台」が発表されたので、市長はそれを受けて会場に大きく呼び掛けをしていました。聞いてみると大和市では「新しい公共を推進する市民活動推進条例」を既に制定しており、これもまた注目をされた条例ですが、この条例も市民参加で策定したそうです。そして市長は市民が策定した案についてはほとんど行政職員、おそらく議会でもほとんど手をつけさせずにそのまま成案に結びつけたとの話でした。自治基本条例に関しても今後の動きが注目されます。

 多摩市でも同じような市民参加を呼びかけ、条例案を策定したわけですが、大きな違いは大和市のつくる会は今日発表された素案のたたき台を作るまでに130回のキャラバンを開催しているというところです。地域の自治会に出向いたり、または各地域の集会所などで条例を市民自身が市民に広げようと活動を積み重ねているところです。これが市長の言うPIという意向に沿った市民側の努力だと思いますが、そこは市長もとても高く評価をしていました。そして市長は臆することなく「本当に大和市民は民度が高いなあと感じています。」と話していました。
 
 約一時間半の条例案のたたき台の説明の後、今日の参加者を4つのグループに分けてさらなる意見交換会が行なわれました。そこには大和市議会の議員も数名いたようでした。議員はやはり「誰が最終的な責任を負うのか?」とか「PIのやり方がまだ不十分じゃないか。」とか発言をしていました。
 私はもちろん隅っこでじっと聞いていましたが、それなら議員は自分自身が活動をするにあたり、どれだけのPIに取組んでいるんだろうか聞いてみたいと思いました。私は大和市の条例をつくる会が取組んでいるキャラバンに対して議員はそれ相応の評価ができるはずだと思います。
 自治基本条例を策定する過程では、市民はもちろんのこと行政、そしてなによりも議会、議員に課される宿題がたくさんあると思います。市民が「自治」できることが最終的な目的だとすれば、そのなかに位置付けられる議会の役割も当然に変質がせまられるからです。それを見据えて議論を展開したいものです。多摩市議会でも10日の火曜日に総務常任委員会で再度議論がされることになっています。

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2004年01月27日

予算概要(案)説明

 まだ、詳細をつめるのはこれから…という段階ですが、行財政再構築プランの最終案確定に向けて、そして来年度予算についての大掴みな説明がありました。

 たまたま千葉県内のとある市議の方が来訪されたのですが、わざわざ行財政白書などを市役所まで購入しに来たとのことでびっくりしましたが、グッドタイミングと言うべきかちょうど市長による説明が終わった後だったので、説明で使用した来年度予算案概要などをお見せすると「えーっ、こんなのあるんですか?」と大変驚かれている様子でした。「こういう資料があるなんて、やっぱり進んでいますね。」と言われました。・…資料があるから進んでいると言うわけではないと思いますが、まだ概要の案の段階で説明があることは全国の自治体で見れば「当然」のことではないのかもしれません。
 しかしながら、わざわざ千葉県から2時間以上もかけ、白書の値段よりも高い電車賃を払ってやってくるというのも大変な話です。私は以前、ニセコ町から「わかりやすい予算書」を取り寄せたことがありますが、その時にはきちんと郵便局にて「定額小為替」によって代金を支払いました。住民票などを郵送で請求する時も定額小為替と返信用封筒を準備すれば取り寄せることが出来ますし、その方式で対応できないものかと思いました。

 さて、予算概要の中味ですが、来年度は国からの借金(減税補てん債)の借り換えの年になっているのでその分が余分に30億円あまりが計上されている関係で一般会計の規模が今年度よりも膨らんでいます。借換えをした後は一括償還ではなく、毎年償還する方式にするそうです。聞いている時は「ふーん、なるほど。」と思って納得しましたが、ある議員さんが質問をされたように「返さなければいけないことは、既にわかっていたはず。」なのです。それを思うと、やっぱりいかに借金をしない体質をつくっていくのかが大事だなと感じます。こういう体質が完成するのも、もちろん過去の積み重ね。「議会の責任だって問われるよ。」と思います。要は市民の要望をできるだけ受け入れようとすればお金がいくらあっても足りない状況は生まれるからです。そうやって今までの政治が動いてきたことがよくわかります。おかげで多摩市内には豪華な施設がたくさんあります。これが今、施設維持費がかかってお荷物になりかかっていると指摘されていて、「一体、市民も含めてですが私たちって何をやってきたんだろう。」と思わずにはいられません。
 
 ところで、行財政再構築プランの素案では財政フレームの目標値が掲げてありました。素案ではまだ「調整中」の項目があ、財政フレームの目標値も計数が変更しますと但書きがありましたが、そこの目標では歳入約399億円で歳出が約408億円ほどになっていました。しかし今回出されてきた概要では歳入歳出約456億円ということで「調整中」のものを調整し終えれば数字がものすごく変動し、目標が目標でもなんでもなくなってしまう・…ように感じてしまいました。一体何のために目標を立てるのかわからなくなってしまいます。
 でも、だから「ダメ」ということではなく、その意味では試行錯誤の部分もあると考えれば、乖離部分が大きすぎるということを踏まえて、最終的な確定案の中での目標数値の設定をしてもらいたいと思いました。
 とにかく子育て支援には力を入れるんだなということがわかります。若い世代に魅力的な‘まち’にしていきたいという目論見だと思いますし、それは大事なことだと思います。しかしながら、よく同世代の友人と話をすると、一番大変なのは「家賃」だと言います。何とかこの部分についての対策ができないものかなあと考えます。

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2004年01月26日

朝遊説を再開

 12月以来休止していた朝遊説を再開しました。朝の体を刺すような寒さにちょっと心地よさを感じて、去年は選挙前気分になり年明けの遊説活動をしていたことを思い出しました。
 選挙準備気分で遊説をやるというのは私にとっては気持ちが重いのですが、今年は選挙を意識するのではなく、日常活動の一貫として遊説が出来るのでそこは気分的にとても大きな違いがあります。
 予定通りにステイツマンのメンバーが今日は5人も集まってくれて、本当に心強さを感じました。一人でただ演説をするのではなく、みんなが自分たちの思いを少しでも周りの人に伝えたいと言う同じ気持ちでニュースレターを配っているからです。自分の活動が決して自分だけの力であるわけでないことを今日はいつも以上に感じ、再確認しました。
 さらには忙しい通勤時間なのに、わざわざ声をかけに来てくれる方もいらっしゃり、ますますその思いを強くするばかりでした。無理はしないで続けられる活動の一つとして取り組んでいきたいものです。

 それにしてもあまりの寒さ。実は昨日に暖房のかかりすぎた場所にいたためか喉の調子があまり思わしくない様子。大事に至らないようにと一日ゆっくり過ごすことにしました。「うがいのコツ」が知りたくて本屋に行ってみました。私の感性にヒットするようなものは見つかりませんでしたが・・。

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2004年01月19日

認識と「ことば」での表記

  継続案件の自治基本条例についての審議がありました。12月議会の時には市長が委員会に出て、説明と質疑応答をほんの少し行っただけでした。実質、今日から本格的な審議に入りました。
 最初に総括的な質疑をした後に、逐条的に前文から順を追って丁寧に条文をチェックしていく作業となりました。委員会としては条例案が議案となる前の段階でも委員同士の意見交換含め、条例最終案に至るまでの経過をたびたび行政側から聞きながら、問題意識などを高めきたつもりです。しかしながら、もちろん各委員個々人の意見を調整するにはまだこれからかなりの時間と議論が必要な気がしました。
 しかしながら、その前に今日は「まだまだこの条例案は文章として練られていない。」という結論に至りました。もっとも顕著に表れたのは「まちづくりにおいて『市民は主権者』であるとの認識はありますが、主権者としてしまうと不都合が生じてしまうので『主体者』と表現しました」との行政側の説明です。主権者と言ってしまうと、例えば選挙権のような権利も発生してしまうという理解があるからです。自治基本条例の中では居住者だけが「市民」ではありません。そこで『まちづくりの主権者である市民』と表現することは行政的にはまずいと考えるのです。・…結果、総則のところでは『まちづくりの主体者である市民』という風に表現してあるわけですが、ここにもまた行政側の説明との齟齬が生じています。というのは、再三再度「まちづくりの主体者は市民のみならず、市議会や行政などケースバイケースで主体は様々である」と繰り返してきたにも関わらず、目的のところには「主体者は市民(のみ
です」としか理解できないような表現になっているのです。
 とても難しいわけですが、実は条例をつくる時にはこういう細かい表現が大事になってきます。もちろん行政側も細心の注意を払いながら、法制担当者と文章をつくってきたとは思うわけですが、どうも行政側の説明と「条例案にある表現」との差異が生じているのです。しかもその理由が「認識はあるけれど表現上では(主権者ではなく)「主体者」となりました」というのはあんまりだと思います。条例は言葉です。その文章に表現してある言葉が大事で、その言葉はなるべく正確でなければなりません。しかも自治基本条例であればなおさらです。市民にとっても理解しやすいような表現であるべきなのです。10人の市民が「主体者」を、認識としては「主権者」と読み替えてくれることを期待するのでしょうか?

 それにしても委員の大方の多摩市の条例案に対する印象は…「他の自治体で制定してある条例はもっとシンプルでわかりやすい表現になっているけれど、多摩市のは奥が深いのかもしれないし、そのほうが正確性あるのかもしれないけれど、本当にわかりにくい…。」

 それからもう一つ。「今までは、行政から出されたものに対してはなるべく修正案を出さないようにしてきたのかもしれませんけれど、でもそれは今までのやり方ですから。やっぱり出されたものに対してはきちんと審査をして議会としてしかるべき結論を出すべきです。」という趣旨での新人議員さんらしい発言。これはなるべく波風立てたくない…と考えているような他の議員さんに対する新人ならではの牽制だなと思いましたが、私も心底同感しました。
 ちょっとは議会の流れも動いていることを実感して、明るい気分になりました。

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2004年01月07日

会派での政策づくり

 行財政再構築プランの市民説明会も大詰めを迎え、議会でも来週には全員協議会が行われます。来年度予算はこの再構築プランにリンクする形で編成されることになっています。年末にネットでは昨年の総括をし終えたので、早速、今日は会派での話合いを持ちました。3月議会での予算特別委員会に向けて、そして会派としての政策を立てるためです。
 考えてみたら、昨年、ネット以外の人と初めて会派を組んで以来、ほとんど計画性なく目の前の課題にただ取組んできたというのが感想です。今年は会派としての計画をたてて、他自治体での事例研究なども含めやっていきたいなと考えています。
 私たちの会派は良くも悪くも議員経験が浅い集団で、人生経験的にも他の人に比べれば短いので「あまり古いことにはこだわらない。」というのが一番の方針です。特にこれは議会運営について言えることです。政策についてももちろんですが、「議会のありかた」という部分でも会派としての議論を深めていきたいなと考えています。

 そもそも会派とは何かということを考えてみて、そして今日の話合いを通じて改めて感じたことは、やはり似たような志向を持っていても、少しずつ考え方には差異があるので、それを互いに学びながら政策を造っていくと言うことです。会派を組む時にある人から「会派を組むということは一緒に勉強をしていく仲間をつくること」とアドバイスをもらったのですが、そのことがわかってきたように思います。
 互いに選挙で掲げた政策をすり合せるだけでなく、その政策を時間の経過とともに見直す必要もあります。それから、公約と言うのはわりと漠然としているので具体的に公約実現をするための方法まで考える必要があります。
 さらに、お金の裏づけを考えるという問題があります。やはり限られた財源の中で全てのことを実現することは出来ないので、今、何を優先すべきなのかを考えながら、ひとつずつ丁寧に現在の市が行なっている事業の点検をしながら、財源確保策も考えなければなりません。
 という感じで、今日の会派の話合いが進んでいったのですが、とりあえずは大まかな方向性の話合いが終了したところです。とにかく「井の中の蛙」にならないように、市外の情報にもアンテナをはりたいと考えています。まだまだ勉強しなければならないことがたくさんあることだけは思い知って、今日は帰宅したわけですが、総花的でトータルに全ての物事を解決できることが理想ですが、そうはいかない…ということは念頭に置かなければいけないと感じています。それは「任期との勝負」という面があるからです。つまり限られた時間を意識して実現可能性を探っていかなければ無意味であると言うことです。

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2003年12月24日

最終日が終わってみて・・・・。

  朝から、まだ手付かずのまま残っていた討論書を書き上げ、それから議会へ。しかしながら、まだ具合が相当悪いらしく起き掛けから吐き気を催す始末。自分ながらイヤになってしまい・・・・「そうだ!今日はクリスマスイブ。サンタクロースにプレゼントは入らないから、お願いだから体力の素を授けてもらいたいわ!」と思いながら一日を過ごしました。あわせて「私・・・何か悪いことでもしたのかなあ。」と変に振りかえってみたり。そうこうしながら最終日が幕開け。10月に決算特別委員会は開催するけれど、認定するかどうかの討論をするのは今議会の最終日。そう言えば、去年は議員定数削減問題に政務調査費の増額問題で深夜までに及ぶ審議をしたことを思い出しました。
 今回はそれほどまで長くないだろうなあ・・・と予測をしたら、案の定終了したのは午後4時ごろ。とてもスムーズな最終日でした。結局私は今日は一日も発言できずに、書いた討論書は代読をしてもらいました。喋るだけで吐きそうになり、とにかくマイクを通して聞こえて来る他議員の声には頭がガンガンするという本当に今議会の私の体調を物語っているような一日でした。

 さて、今回、私がとても考えさせられたのは陳情に対する採決でした。採択するかしないのか・・・さまざま経過を踏まえた上で考える必要があります。全市民的な課題としてふさわしいかどうかを真っ直ぐ考える必要がありますが、中にはごく少数の市民のことであっても重大で解決するべき課題であることもあります。この議会で出された陳情の一つに、現在市道として利用されている道路がとても狭く、それにも関わらず交通量が多くとても危険なので、何とか対策を立ててもらいたい・・・でいれば居住者専用道路や、一方通行にする等の方策をという陳情がありました。ところがこの陳情が出される経過などを調査してみると、かつてこの狭いままの道路の拡幅を市として計画したことがあったそうですが、ちょうど陳情を出してきた地域の同じ住民たちの反対にあり、拡幅を断念したそうです。
 ところが、実際に反対区画以外のところの整備が終了し、市道として利用されはじめ、最近は付近に出店があり、車の通行料が多くなってくると、「危ないから・・・・」ということで今回の陳情提出に結びついたという流れです。
 確かに、危ないことは危ないわけです。しかしながら経過をたどってみると、どうしても同意しかねる・・・といわざるを得ません。当初はもちろん立ち退きもありますが、市としてはちゃんとした手当をしたはずでしょうし、計画のことも住民はちゃんと理解していたのではないかと思うからです。看板設置などの工夫により、安全確保をする必要性はあるでしょうが、過去の経緯を調査すれば、採決することが果たして妥当といえるのかどうか疑問でした。
 結局、私たちの会派はあまり使用したくない「趣旨採択」の立場でしたが、賛成多数でこの陳情が採決されてしまったことで、私自身は当初の行政の苦労などが一体なんだったのだろうか?拡幅に反対をしたのと同一住民たちがこのような陳情を出してきたことに対する判断として、議会として妥当だったのかどうか、ものすごくモヤモヤ感が残りました。議会が陳情などを採択するという判断は、全市民の意思でもあるわけです。もちろん安全対策は重要ですが、私はこの議会としての判断には同意できません。

 さらに、今朝、議会へ行くと「今日、会議の終わりに、市長が助役に対する追悼の言葉を述べるために時間が欲しいそうだよ。何でも議事録に載せたいかららしい。」という話をききました。議事録に載せたいから???これにも私は思わずキョトンとしてしまいました。

 今月の議会では自分の体調も含めていろいろなことがありました。考えたことや感じたことを心に刻んで、また新たな一歩を踏み出したいなと思った次第です。

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2003年12月10日

総務常任委員会の報告

 またまた遅れ馳せながらの活動報告となりました。総務委員の案件は結構小難しいものが多く、ひとつひとつにとても時間がかかります。終わって帰宅して、またもや体調に不安がしのびより、そして家に帰って‘パタッ’という感じになってしまいました。

【国民健康保険】
 今日の案件はまずは市民生活にかかわるもので「国民健康保険の税率改正」から審議しました。私はもともと国民健康保険の運営協議会のメンバーなので税率改正については賛成の立場です。実は税率を改正したからと言って、今のところの増収見込みは約一億円強ですが、それでも私は一般財源からの繰入れ金を少しでも減らすためには税率を改正するのもやむを得ないと考えています。
 医療費を抑制する・・・・ということは健康づくりが大事で、市トータルでの健康政策を充実するのは当然の方向性ですが、正直言って私自身は健康政策をどうこうして何とか出来る問題ではないと思っています。もちろん国として制度そのものの課題も大きいわけですが、それ以上に私は、全体的にもここまで財政が逼迫した時には「どこまで支えあうのか?」という面で私たち一人一人の価値観が問われてくると思っています。つまり自分自身でどこまで負担出来るか?という問題です。それは医療費の自己負担分について、それから保険料をどの程度まで支払うのかという両方の面において考えなければなりません。
 保険料を据え置いたなら、実際に医療費の自己負担が増える方向になるだろうし、保険料を多く支払うのなら、当事者としての自己負担を押さえることが出来ます。今、診療報酬の問題や薬価引き下げ問題なども論議されているようですが、これについてはなかなか業界団体からの圧力もあるだろうし一枚岩では行かないはずです。その議論の推移を見守ることも大事ですが、それよりも私は今までの右肩上がり時代と同じような感覚で「暮らし」を維持することの限界を自覚する方が重要だと思っています。そうすれば、自ずから価値観も変わってくるからです。
 いずれにしても保険税が上がるということは忌々しきことですが、今回は低所得者の人にはそれ相当の配慮をし、そして最低限での税率改正であることは確かです。
 私は社会全体の秩序や安定を維持していくために、高所得者の人からたくさん納税してもらえるような仕組みを考えて欲しいとは思っています。

【組織変更】
 「子ども青少年部」の設置は多いに評価すべきところで、生活者ネットワークでも提案をしてきたところです。しかしながら、民間の経営感覚を持って…という市長の公約のわりには、今回の組織変更で部が1つ増加し、課長相当職が2つ増えるというところに少々ひっかかりを覚えてしまいます。
 今日の質疑の中で最終的に賛成するか反対するかを決めようと考えていました。私が最も不思議だなと思ったのは、なぜ今なのか?というおところです。国の指示で「次世代育成支援」のための自治体の行動計画を現在策定中です。そして子育て・子育ちに関する市民懇談会は2年ごしで行われます。今年度が小学校低学年程度まで、そして来年に高校卒業の18歳までを対象として子ども環境の在り方を考えようと実施されるものです。そのことを考慮すれば、私自身はこの懇談会が完了してから部を設置しても遅くはないこと、そして次世代育成支援についても本格的にはさ来年度からなので、「なぜ今、設置?」と疑問に思うのです。
 そのことを質疑しましたが「一層の充実を図っていきたい」との回答。それは、もちろんそうでしょう・・・・というわけで、その他にも障害児についてはどう考えるのかなど質疑をしても、いまいち納得の行く回答が得られず、とうとう組織変更に反対の態度を表明してしまいました。
 そして、ちょうど今日の午後に行財政診断白書に基づいた行財政の再構築プランの素案が手元に届いたのですが、このプランを進めるために組織を変更したい・・・というのならば、組織変更の提案をする前に「プラン」を確定し、プラン推進体制として新組織の提案をするのがスジではないかとも考えました。残念ながら、組織変更の議論をしていた時にはまだ素案すら手元にない状況で、やっぱりこれでは賛成しがたいと思いました。

【その他】
 実は、多摩市自治基本条例が正式議題となりました。委員会として市長を呼び、質疑をしました。市長が委員会に出たのは私の記憶では初めてです。以前は委員会に市長が出席をしていたそうですが、渡辺市長になってからは市長が直接委員会に来たことはほとんどないと思います。その意味では新鮮さがありました。自治基本条例については、まだまだ議論の余地が多いだろうということで継続審議することになりました。

 その他、学校跡地に関する陳情や国民健康保険税の改正に反対する陳情などを審査しました。学校跡地に関しては一校だけについて、今の段階で議会で議論するのにはなじまないのではないかということで継続となりました。来年4月に行政側で学校跡地施設の活用について方向性が示されることになっています。それを待つことになりました。

 一日が終わって、ほっとしました。行財政の再構築プランの素案が出てきたので来週の全員協議会までに中味をじっくり点検しなければならないし、次々とやることもあり、正直、体調悪いなんて言っていられないのが現実。とにかく早く「‘す’うどん」「おかゆ」生活から抜け出さなくては・・・・。

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2003年12月09日

明日に向けて・・・・

  ほぼ、一週間ぶりに活動報告を更新しています。信じられないくらいの風邪で倒れていました。昨日は朝遊説をキャンセルして議会に出席、今日も何とか出席をし、とにかく備えるのは明日の総務常任委員会に向けてです。
 今まで書いていなかった活動報告については、記憶をたどりながらちょっとだけ更新をしました。
 今日の議会では今議会に提案されている条例などについて、詳細は常任委員会で審議されますが、総括質疑がありました。総務委員会にかかる案件はかなり重いものばかりです。
 ところで、組織変更という事で「子ども青少年部」の設置が提案されました。これについては非常に喜ばしいことですが、この行政のスリム化が言われている折に、あえて一つ部が増えるのはいかがなものか・・・・というのは恐らく市民も素朴に感じることではないでしょうか?
 私がそれ以上にビックリしているのは、今まで「男女平等・市民活動推進室」があり、なぜ男女平等と市民活動が一緒になっているんだろう?と疑問だったものの、男女平等推進にしっかり取り組みたいと感じられるような組織が変更されてしまい、「男女平等」を掲げる部門がなくなってしまうこと。今日の質疑で「なぜ無くすのですか?」ということへの回答が「一定の成果を上げました。」・・・ますますビックリ。男女平等にたいする認識がちょっと甘いのではないかと感じざるを得ません。男女平等は平和とか人権の部門と統一にするそうですが、やはり男女平等の分野がまだまだ社会的に見ても力を入れるべき・・・というのは内閣府を見てもわかると思うんだけれど。
 とにかく男女平等ということについて一定の成果を上げたというのなら、その証拠をきちんと出してもらいたい!とちょっと憤慨してしまいました。周りの議員からは「これだけ女性議員だっているんだぞ!」と野次も飛んだけれど、そうは言っても半分には満たない数しかいないし、まだまだ「男女平等」については取組むべき課題も多いはず。「一定の成果」という行政の答弁を聞いて、一気に気分がダウンして、どっと疲れてしまいました。
 
 それにしても体調が悪すぎて最悪です。階段を昇るのがこんなに辛いなんて!体力がまだまだ回復できていないことを痛感しながらも、とりあえずは明日一日、ちゃんと乗りきらなくちゃ!と気をいれなおしています。「病は気から!」・・・・だけど気だけあっても体力なかったら何にもできないというのは本当です。

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2003年12月03日

プラスチックごみをどうする?

 今日はごみ、特にプラスチックごみの処理に対する質問が続きました。プラスチックを燃やさないでという立場と燃やすことを認めるという立場からの質問。一体行政はどうやって回答をするのかとちょっと楽しみでした。
 実際に、現在のところプラスチックごみの多くは焼却処理されているそうです。「看板に偽りあり!」と訴えていた議員は、やはりせっせと家庭において分別している市民に対して現状を正しく伝えるべきだと主張していましたが、私もその通りだと思います。私も今まではなるべく細かく分別をしていましたが、例えば納豆の容器もきちんと洗えば燃えないごみで納豆菌でネバネバしているものが付着しているなら燃えるごみへ・・・と言われてから、洗えば洗ったで水が汚れるしなあ・・・と思い、どっちもどっちだと迷ってしまうので、なるべく紙パック入りの納豆を購入するようにしています。
 
 さて、この現状・・・つまり分別された燃えないごみ類であっても、焼却しているのであれば、その実態に合わせてごみ収集のルールを変更すべきだという立場の議員は、清掃工場の性能高さを主張し、安全性を強調するわけです。確かに昔とは違うとは思いますが、しかしながら100%安全だとは言いきれるわけがありません。けれどもきっぱりと断言されてしまうと「恐れ入りました・・・」となんだか萎縮してしまい案す。もちろん私はプラスチック燃やさない派ですが、最終処分場や埋め立てにも限界が見えている中で「だったらどうするんだ?」と言われた時、対案がなく、結局はプラスチック系を使わない、買わないという選択を広げて行くことでしか解決できないわけで、啓発活動を続けるとしか言いようがないところが説得力不足。啓発運動をしている間にもプラスチックごみは増えつづけるわけで、どうしようもない状況があるからです。本当に深刻です。
 
 となれば、やはり選択肢はプラスチックを焼却している現状を市民に伝え、それでいいのかどうかを市民が決めるということになるのでしょうか?市民的合意が取り付けられればプラスチックを堂々と焼却してもいい…。仮にこんな結果となってしまったら、プラスチック使用に歯止めがかからなくなる恐れがあります。プラスチック類を燃やすと言うことが苦渋の選択であると判断できる人がどれだけいるかというところにかかっていると思います。しかしながら、私はまだまだ人間は便利さを追求しているので分別ルールが変わり、面倒くささがなくなることに喜びはあっても、プラスチックを燃やすことに心を痛める人は多くないと考えています。
 
 ごみの現状は私たちのライフスタイルそのものを示していると思います。本当の豊かさを追求しましょう・・・ということが近頃よく言われることですが、もし一人一人が「本当の豊かさ」に気がついた時、私はごみは自然に減る方向に向うと考えています。その意味で、ごみは暮らしを映し出す「鏡」である・・・私はそう捉えています。

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2003年12月01日

12月定例会が始まりました

 今回の定例会は重要案件が目白押し・・・?というのもまずは行財政診断白書をベースにした「再構築プラン」の素案が披露されること、そして、自治基本条例が追加議案として配布されました。今日の市長、自ら「再構築プランと自治基本条例が2つの柱になっていく」という力強い発言がありました。なるほど・・・と一応私は理解をしました。しかしながら、まだ見ぬ再構築プラン!本当は明日にも公表される予定だったのに、期限が延びて週明けになりそう・・・と議会運営委員会で発表されたので少々心配です。
 プランとはなるべく具体的なものでなくては困ります。「計画行政が大事」と市長も発言していましたが、「計画倒れ」にならないように、しっかりと期限も明記した上でプランを出してもらいたいなと思っていますが、一体どんな中味が出てくるのでしょうか?
 
 ところで、私はいよいよ自分の一般質問が明日に迫っているのに、困ったことに体調を崩しかけているようです。庁舎も暖房が復活していていました!「議場は暑い」という声も聞こえましたが、私は今日一日寒気が走って仕方ない・・・。明日の準備よりも、明日の私の健康のために今日は何も考えずにひたすら眠りつづけようと思います。

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2003年11月19日

12月議会に向けての議案説明

 議会が迫っていることを感じさせる会派説明がありました。12月議会は盛りだくさんです。なにしろ行財政診断白書に基づくアクションプランについて素案が示される予定で、そして予想通りに自治基本条例も提案されるようです。

 今回の議案の中では国民健康保険税の税率を引き上げることが最も重い話題のような気がします。なんと今日の説明では今年度の国民健康保険特別会計への一般会計からの繰出金(本来は特別会計は特別会計内で収支を完結させなければならないのですが、どうしても支出が膨らんでしまうので、一般会計の中から赤字補填をするというわけです。)が約19億円にものぼる見込みです。
 聞いてみれば、国民健康保険の加入者は増加傾向です。不況やまたは高齢化によって今後も加入者は右肩上がりになることは予測できます。そして国民健康保険への加入者には低所得者層が多いと言われていて、負担する個人の保険料計算において目安となる所得階層の分類においても所得2百万円以下という市民が約4分の3を占めるとの説明でした(また、このうち所得0で計算されている人だけに注目すると全体の4分の1)。
 国民健康保険の制度はいわばセーフティネットなわけですが、現行制度の中ではますます自治体財政を圧迫するような構造しか生まれないのが現状です。確かに一般会計からの繰出金についても「国民健康保険の加入者は低所得者が多いわけなので繰出しについては一定の理解を得られるだろう。」との意見もあるわけですが、この意見には素直に賛成はできません。民間企業で働いているサラリーマンなどの不公平感を考慮するからです。
 まあ、税率を値上げするも、繰出しを増やすにしてもどちらにしても厳しい話です。繰出しが増加する=一般の行政サービスの低下を招くのは必至だからです。むしろ私自身は一般会計だって先行きが行き詰っているのに繰出金を容認するほうがいかがなものかと考えています。それに今回の値上げをしたところで試算をしても、とうてい繰出しの削減に貢献するような収入増にはつながりません。
 どちらも市民生活に大きく関わる部分ですが、「税率値上げ」をするほうが『悪』でまるで鬼のような言われ方をすることも多く、非常に苦しい立場です。どちらのほうがよりベターかということでの選択にすぎず、メリットデメリットがどちらの選択肢にも存在していることをきちんと説明する責任を持つのが議会であると考えています。
 
 そしてもう一つ。来年度から「子ども青年部」というのが新たに設置される運びとなりました。ここは歓迎すべきところですが、部が増えると言うことは部長ポストが一つ増えることになります。これに対しては「今はスリム化の時代なんですがねえ・・・」という質問が飛びました。

 それにしても今日の会派説明で感じたことですが、本来なら恐らく「自治基本条例」が今回の提出議案の中でも目玉になるもののはずなのに、説明を受けた議員側から一つたりとも質問が出なかった(もちろん私も含めて)ことについて、行政側はどんな感想を持ったでしょうか。
 とにかく12月議会も淡々と議事進行が進んでいくだけの一筋縄では行かないだろうなと予感だけしています。

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2003年11月14日

さぁ・・・・どうなる?自治基本条例

  総務常任委員会がありました。市民、そして特に「つくる会」と折衝を重ねたに重ねた(と私は思う。)行政素案の最新バージョンが出されました。
 私は本当に行政側も頑張って市民に歩み寄っているのではないか?と評価しているのですが、聞くところに寄れば、市民も市民で「つくる会」では、市民の意見が通れば通ったで、また新たな意見が噴出する…となんともまあ、市民どうしでも意見をまとめるのが大変な様子です。とても変な比喩ですが、私はこの話を聞いて、よく子どもに「もう、これで終わりね。」と約束をしたのに「もっと、もっと」とお菓子をねだる状況を思い出してしまいました。やはり会議でも「議論を蒸し返さない」というルールがあったように、協働にもルールというかエチケットがあるように思っています。
 行政に対する要求なんて永遠と続くに決まっています。個々人の思い通りになるわけがないのです。私自身は行政側、市民側とも一歩でも二歩でも歩み寄ろうという姿勢を持つことが必要だと考えています。行政には譲歩させるけれど、市民は譲歩しない・・・というのでは協働は不成立だと感じるからです。

 さて、今日の総務委員会では内容についても各委員から少しずつ疑問点など質疑されたわけですが、本質というかとても根本である「市民自治とは何ぞや?」という議論になりました。行政側は今まで「団体自治と市民自治があいまって多摩市の自治が成り立つ」と説明をしていたのですが、「市民自治を実現するための手段として団体自治があるから、ベースは開くまでも市民自治(住民自治)だろう。」大方の委員の意見でした。実は、委員会では自治基本条例についてを調査案件としての意見交換で、まだ正式な議案として条例案が提出されているわけではありません。おそらくは12月議会に提出されるかなあ・・・・と見込んで委員会として対応出来るようにみんなで意見調整も含めた意見交換をしているのが現段階なのです。今日は根本部分を行政にも質疑をし、結局は「見解の相違」という感想を持ちました。行政側の「地方自治の本旨」に対するスタンスは動かなそうです・・・・。

 私たちには困ったことがあります。それは、実は自治基本条例の「議会」に関する部分については、春頃の代表者会議において「代表者会議において話合いをする」という決定がされていました。その決定に基づき議会部分だけを代表者会議では議論してきたわけです。
 代表者会議では行政側の意向もあり10月始めに「議会案」としてを行政に示しました。しかし、実はこれは代表者会議全体でのコンセンサスを得たものではなく、代表者会議は合議制で全員一致でしか物事が決まらないために、意見を併記せざるを得ない、あとは議会案について行政になんとかまとめてもらいましょう・・・・という結論になってしまったのです。

 そこで行政側が言葉を借りれば「まことに僭越ながら」とまとめてくれた議会部分についてですが、条例の文章全体とのバランスなどをはかりながら、最終的な条例としたいと考えている総務委員会の立場からすると少々物足りないような感じになっているわけです。つまりは、総務委員会では多数決で物事が決定していくわけですから、代表者会議でボツにされた意見でも復活出来るチャンスがあるというのです。
 しかし、どうなのでしょうか?代表者会議で話あってきたものを、総務委員会として修正などをしていくことは認められないのでしょうか?代表者会議のメンバーの方が「総務委員会の方に議論をしてもらわなくても結構です。」と今日の委員会の中では、まるで釘をさすようにオブザーバー意見として言い残されたしまったので、私たちもちょっぴり黙りこくってしまいましたが、合議制だという前提で議論を進めるのと、多数決で決定をしていこうという中で議論を進めていくことの違いはあると思います。
 総務委員のメンバーは自治基本条例をつくるということで意見交換はかなりの頻度で重ねてきていることもあり、そして全体を見まわしながら文体なども含めて議論もしています。何だか代表者会議での議論があり、総務委員会での議論もある・・・・という面で議会内でしっくりいかないものがあります。もともと代表者会議は法律の中で設置を求められている機能ではないので、法律重視などというのであれば、ぜひ代表者会議というわかりにくい機能はなくすべきと思っています。私自身は議会運営委員会で足りるように感じるからです。

 そしてもう一つ。確かに行政は市民側との意見調整を経ながら、最終案までたどりついてきたのですが、それを議会として修正をかけるなんてことがあったら、市民に対してどう説明していくのか?という疑問がありました。つまり議会としての意見があれば、早めに行政に知らせておくべきという立場です。しかしながら、私自身は行政と市民との協働に対して、議会がどのように関わりを持つのか?という非常に重要な事案にもなってくると考えているので、何も行政が市民との調整役になる必要はなく、議会として市民との意見交換をしてもいいだろうし、いくらでもそのやり方はあると思っています。早め早めに行政側に議会の意向を伝える親切って本当の親切なのかしら?と感じます。

 いよいよ議会としてこの条例の審議に入る段階が近づいてきたようです。私自身は個人として「つくる会」に参加していたという立場だけでなく、客観的に「条例案」を見ることを心がけたいと思っています。そして地方分権時代だからこそ地方議会の役割がますます増してくる(なぜなら、税金の使いかたでは自分たちで最終決定する範囲が広がっている)わけで、そこをちゃんと意識したいと感じています。

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2003年10月29日

こんなんで終わっちゃっていいのかしら・・・。

 都市計画審議会がありました。午前10時からスタートしました。議題が少なく、報告事項だったので、とてもスムーズに時間が流れていきました。質疑もなかったので、1時間もかからずに会議が終わってしまいました。
 こんなにあっさりと終わってしまっていいのかしら?と思いました。

 会議の内容はともかくとして、審議会には学識経験者など忙しい人が集っているので、私はこの30分強のためにわざわざこの市役所まで足を運ぶのも大変だろうと思いました。IT化が進んでいて、電子会議室などを利用して意見交換などをしている会社もあるみたいですが、もう少し効率よくしたほうが良さそうな気がしました。
 特に私も今、バタバタと時間に終われている生活なのでそう感じるのかもしれませんが、「このため」だけに市役所に来るのも楽ではないなと思います。

 さて、私は・・・というと、すっかり選挙モードに入っていて、ゆっくり考えごとをしたり、本や新聞を読む時間もなくて、自分にとって客観的に見ると「いやーな生活」をしています。その意味で、都市計画審議会に出席をして、「本当の仕事をしなくては、」と思いました。明日は総務常任委員会があります。「(自分の他人の関わらず)議員は選挙ばかりしている」と批難されることが少なくありませんが、それに耐えられるように議員としての活動も踏み外さずにしなくては・・・と思っています。「どっちが仕事なんでしょうね?市議の皆さんも自分の議会報告はしなくても、選挙の応援には朝、立つんですね。」と通りすがりの人に言われました。

 ところで、今日は多摩市の職員組合である自治労の大会がありました。少しだけ顔を出しました。職員の方の生の声を気兼ねなく聞くことが出来る数少ないチャンスだからです。ささやかに頑張っている人がいるなあと思います。特に、例をあげれば「かんてん喫茶遊夢」のホームページがあるという話を聞きました。貝取商店街の空き店舗を利用した障がい者の就労支援と地域コミュニティをキーワードにしたお店ですが、そのPRの一貫として作ったサイト。ちょっとパソコンに得意だから・・・という技を生かして、ボランティアで職員が作成したんだそうです。(ちなみに、その方は別に担当部署の方・・・というわけではありません。)「せっかく作ったので、見てご意見下さい・・・」とのことでした。
 こんな風に私は草の根的に職員が繰り広げている活動が、実はたくさんあるのではないか?と思います。そしてそのことが意外と知られていないように思います。もちろん庁内でもですが、市民もそうです。こういう職員のささやかな活動が口コミでも広がっていくことが、今までの市民VS行政・・・という悪しき構造を打ち破っていくのになあと思います。ホームページの更新は実はものすごく粘りが必要です。ボランティアでやっているなら尚更ですが、帰宅して、早速ホームページを覗いてみましたが、気長に、少しずつ充実したサイトになっていけばいいなあと思いました。

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2003年10月20日

今日から行政視察です。

  大阪府箕面市、守口市、石川県羽咋市に行きます。ちょっとパソコンから解放されて正直うれしいかもしれません。活動報告は22日、再開です。

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2003年10月18日

どこまで行っても平行線なのかなあ・・・

 午前中に12月議会に向けた打合せをした後、お昼から2時間ほど朝日新聞の記者に会い、その足で市民自治基本条例をつくる会の全体会に行って、それから今度は政策ゼミに参加をしてから、総選挙に向けての準備を手伝って・…帰宅したら真夜中すぎ。我ながら、すさまじい一日だったなと思いました。休む暇もなく…食事をする暇もなく・…の一日でした。ほんの一瞬うれしかったのは、朝日新聞の記者さんとお話をしたベルブ永山でサロンコンサートに遭遇したこと。ピアノとフルートの生演奏に救われました。

 今日はつくる会にて自治基本条例の更なるグレードアップバージョンが発表されました。助役、担当部長に次長が出席をして、市民との意見交換をしようとのスケジュールでした。「円卓会議風に…」というシナリオを描いていたのですが、なかなかざっくばらんな意見交換とはならず、「市民VS行政」という構図がありました。
 市民側の「つくる会」としては、例えば名称についても「市民自治」にこだわりを見せているし、行政側は市民提言案の精神は最大限生かしたとの一点張り。「市民自治」を使用することによる不都合はありませんが…と言うのなら、当初の予定通りに「市民自治基本条例」にすればいいのに、なぜそうできないのかについて納得のいく説明がないのです。「つくる会」としては行政素案が「自治基本条例」となったことで不都合である!と主張をしています。
 
 そしてもう一つ、条例の親しみやすさを重視して「である」口調ではなく「です」「ます」を採用しているのが市民提言案ですが、これについても他の条例との整合性や、厳粛に運用するためにはやっぱりこれまで通りにお堅く「である」調で行きたいとの話。
 こっちについても「です」「ます」調でも全く不都合は生じないそうです。でも「である」調を変えるつもりはないそうです。

 「不都合はありません、だけど不都合です。」というわけで、全く市民提言案で「つくる会」として一番大事に思ってきたことが理解されないところは本当に残念です。
 市民提言案は市民自治基本条例が「市民のためのルール」と考えたところを起点として条文づくりがされているのに対して、行政案では「いかにして職員が厳格な運営が出来るか」と考えたところから条例を整理し直しています。やっぱり平行線になるのも当然。このまま最終案になってしまうのでしょうか?
 円卓会議については、今後もまた意見交換の場を設定することもやぶさかではないらしい。そのことだけが確認できたので、私はちょっとは行政も前向きな姿勢なのかなあと感じたわけですが、「アリバイづくりだ!」と感想を述べた市民もいました。

 ある人がとても上手な表現をしました。「市民提言案も行政素案も目指すところ、中心部分は同じかもしれませんね。それは‘あんこ’の部分です。でも、同じ餡子でも皮が違えば、モナカになるし、大福にもなります。市民が一口かじった時にどう感じるのか。肝心なのは一口めです。」…私もそう思いました。どんなに美味しい餡子であっても、皮が違えば味が違うわけです。市民提言案と行政素案をとても上手に言い表していると思いました。
 でも、「これからどうなっちゃうのかなあ・…」と大きなため息をつくのはもうしばらく先にしておこうと思います。


 それから、一昨日に私が期待していた決算特別委員会の発言時間について。委員長の所属会派は11分ほど残して発言を終了していました。もったいない!

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2003年10月17日

決算特別委員会最終日・・・会派分裂ではないけれど。

 今日が決算の審議も最終日。とても辛い一日でした。一般会計では消防費、教育費…そして特別会計へと審議が移りました。
 
 一般会計の決算の認定について、会派で見解が分かれてしまいました。自分に正直に判断をしたら、どうだったかな…と思いますが、そこは私はやはり生活者ネットワークという組織を背負っているので最終的な決断を下すことには覚悟がいりました。
 「できれば決算を認定したいね。」ということで会派の中では早朝の朝遊説後の打合せでは意見調整をしていました。ところが事態は急変したのです。

 というのは開会直後の出来事でした。ある議員が質疑したわけですが、その際に‘普通なら’市長が答弁をしなかった場面で突然に市長が出てきたのでした。今までの3日間の間で市長が答弁に立ったのはたったの1回で、ほとんどは部課長さんが答弁をしていました。
 
 部課長さんの答弁は何だかとても歯がゆい感じを受けていて、もっと明確な答えがほしい!と思ったり、これは市長が答えるべきことじゃないの?という場面でも、市長はただじっと自席に座っているだけで、課長(だいたいは決算委員会では課長答弁が通常)に変わって部長が最後に責任をもった発言をする・・というのが進みかたでした。

 どんなに市長に答弁を求めても「市長に代わりまして…」と部長答弁に留まってきたのに、今日は質疑者が市長を指名したわけでもないのに突然市長がすっと手を上げて答弁に立ったのでした。

 ところが、この答弁の仕方がとても不自然だったのです。まずは原稿が4枚くらいあったように見えました。もちろん、私たちも質問の組立てをする上では担当者にヒアリングをするので、担当側もだいたい議員から飛んでくるであろう質問を予測して答えを考えるわけです。その意味では市長も何らかのやりとりをしていて、予測の中でその答えを原稿として書いていたのかもしれません。
 市長は「プラン・ドゥ・シー」と言うべきところを「ピー・・・・・」と間違って読んでいました。こういうのが妙に耳に残るわけです。明らかに原稿がありそうだなあ…と様子が見てる私たち(の会派)に伝わってくるのでした。これについては、見なかったことにしても、市長の発言の中にどうしても納得できない部分があったのです。それは「今までの答弁が不十分な部分があった。」という意味合いが含まれていたことです。

 私は腹立たしい気持ちを通り越して情けなくなってしまい、そして悲しくなりました。なぜなら、私もまだまだ力量不足の部分もあるし、全く歯が立たないな…と反省する時もありますが、でも自分の発言している時にはいつも自分の持てる力は100%は発揮しようと努めています。考えたことや思ったことは自分なりに伝えきりたいと臨んでいます。
 つまり私は、部課長さんの答弁はそれなりに100%の回答で返ってきていると思っていました。もちろん部課長さんの答えが不十分なら、それはフォローとして市長が答弁すべきなのです。(なぜなら、部課長さんの答弁は市長の答弁でもあるのです。)その場その場で真摯にやりとりをしていると感じていました。それは勘違いだったのでしょうか?私の思い込みだったのかと耳を疑ってしまいました。

 そもそも今まで全く答弁に立たなかった市長が「市長部局の最後と言うことで…」といきなり消防費のところで答弁にたち「これまで色々な議員さんから補助金についてのご指摘をいだたきましたが・・…その中ではなかなか答弁が不十分な点もあり…」と行財政診断白書からアクションプラン策定にかける意気込みを淡々と話はじめました。
 
 「なぜ、今?」場面の異質さがありました。全く市長の態度が意味不明なのです。だったら、そのときそのときの部課長さんのフォローでどうして市長が答弁に立たないの?「トータル的に、行財政診断白書も踏まえた答弁としては不十分さもあった」と言うけれど、「行財政診断白書」という前提は部課長さんも既に承知済みなはずでしょう?もし、そうでなければ事前にきちんと意志統一がはかれていないってこと?

 どちらにしても議員側が100%でやっているのに、市長は自分の感覚からすると部課長さんの一回一回の答弁には少し不十分さを感じた、必ずしも十分でないと思っていたとしたら・…私は精一杯やっている自分にとても虚しくなったのでした。

 そして多摩市の政治のありかたに疑問でした。議員(議会)は100%で体当たりしているのに、市長は?…市長も100%でヤリトリをするのが本来のありかたでしょう!真摯に受け答えをしていくってどういうことなの?私はもう一回初めから決算特別委員会をやり直して欲しいと思いました。しかるべき時に職員の発言を市長はフォローしなければ本物の答えにはなっていないじゃないの!

 「発言の内容が大事。」…もちろんそうだと思います。でも私はなぜ市長が教育費に入る前にトータルな視点から、質疑には直接関係のないことにまで話を及ぼして、行財政改革に臨む自身の態度表明をしたのか、市長の発言の中味は素晴らしかったかもしれないけれど、私は「今頃になって・・・。」と思いました。

 財政にだけ注目すれば、予算の最終調製権は市長にあるわけで、行財政診断白書、そしてアクションプランを作成するために色んな厳しい指摘を聞いていきたい…という態度を表明するのなら、教育費まですべてすべての審議が終了した後でいいじゃない!総括的に最終場面で発言をしたのなら、すっと受け入れられたと思います。でも、明らかに出る場面が違いすぎました。市長は議員に対して公平な態度で接するべきだと思っているので、その私の価値観においては、やっぱり市長の今日の行動には不可解でした。

 同じ会派の篠塚議員はこれに対して、ものすごく怒り「もう認定しない」と結論付けてしまいました。私も初めは同じように思いましたが、お昼休みに「冷静に考えてみて…。」とたしなめられた部分もあり、話合いをして、最終的には生活者ネットワークとしてどうするのか?という立場を尊重しました。そこで私たちの会派内で態度が調整できなかったのです。そのことにも私はとても残念ですが、会派内では納得しての結果です。どっぷりと疲れました。
 
 私個人的には「決算の認定をしよう」と思いきって手を挙げるギリギリまで迷いました。監査委員の同意をした時と同じくらいに苦しい選択でした。感情論だけでは物事は進まないということもわかります。でも「信念」は感情の部分に深く根ざしていると思います。そこに照らしあわせて今日の議事の流れを考えれば、鎮かな怒りを押さえるのにしばらくは時間がかかりそうです。

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2003年10月16日

決算特別委員会3日目

 今日は民生費、衛生費、労働費、商工費、土木費についての質疑でした。やはり持ち時間制なので質問をしたいことがあっても、他の質問をしたいがために時間をとって置くというケースが多々あるように見受けられます。私はこの決算特別委員会の在り方そのものを見直す必要性を感じます。

 ところで私が一つ注目をしていることがあります。それは一人あたり発言時間が35分ですが、会派プール制の形式をとっています。決算特別委員会の委員長は発言をしないため、委員長が所属する会派はある意味で議員一人の発言時間に着目すれば35分を超える時間を使うことが出来ます。
 今までは慣例的に委員長が所属している会派は35分間をは残して、委員会を終了するようです。しかしながら今回は「多摩市議会議員改革連盟」から委員長が出ているので、ぜひこの悪しき慣習をうち破ってもらいたいと思います。会派プールと言っているので時間を使いきってもらいたいのです。
 もちろん、私から言わせれば、私には35分しかないので、委員長の所属会派の議員たちが35分以上の発言時間が持てることに対しては「いいなー」とうらやましく思いますし、ちょっと不公平感を感じます。
 でも、決算特別委員会では昨年に市が行なってきた様々な施策の評価も含めて、事業内容の確認をする場所です。とにかく市の膨大な事業を網羅して質問することなんてとうてい無理なわけで、私自身は例え自分の発言ではなかったとしても、各議員がさまざまな立場で意見を述べることは大事だと考えているので、会派プール制というルールを守って35分の時間をフルに活用してもらいたいと思っているのです。
 今までは、会派プール制であるにも関わらず、委員長が所属しているところは、お行儀良く…おそらくある意味では議員個々人に注目をして不公平感を生まないために35分を残していたようですが、これは悪しきマナーだと思っています。
 もし、議員一人一人が平等に時間の割り当てを…というのならば、会派プール制というルールの持ち方を見直せばいいのです。「35分残す」ということの意味を考えてもらいたいと思います。

 なぜなら決算特別委員会での議員の発言時間というのは、全体で考えれば議会としての発言時間だからです。つまり市民の時間です。市民の時間を35分残すことになるので、そのことを議会としてどう考えるのか?を整理してもらいたのです。

 これは議会運営委員会の審議事項です。「委員長が所属している会派の時間は委員長分は除いた時間にしよう」なんて結論が出れば、それは一大事。議会として自ら、行政に対しての発言の場を削ることになるからです。どんな結論が出るかで、市民に対して多摩市議会がどのようなスタンスであるのかが見えてくる問題にもなると感じます。
 私自身と私の会派では決算委員会は半数ではなく全員の議員で行うべき(そのときの委員長の扱いもあるけれど)と思っています。そうすれば一人あたり35分であっても議会としての発言時間は増えるからです。(ただ、これについても発言時間が増える=決算特別委員会が4日間では不足する⇒じゃあ、議員一人あたりの発言時間を減らそう・…なんてなったら困るわけですが)

 ぜひ、明日の最終日、政策一致の前に議会改革と集った会派に35分を使いきってもらいたいと思います。

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2003年10月15日

決算特別委員会2日目

  朝、早速に昨日傍聴にいらした市民から「本当に何とかしてもらいたいね。」と言われました。というのは、傍聴している市民から見て「議員は時間の無駄遣いをしている」と感じるからなのです。私の昨日の活動報告でも「市長:議員」ではなくて「市長:議会」にならないとなかなか議会としての力が発揮できないことを書きましたが、傍聴者の方も全く同じ事を感じていて「結局、議員は『私が議会で○○を言いました。××を言いました。』と主張できる材料を議場で作るために質問してるんじゃないかと思うよ。」と言うわけです。
 確かに、昨日も同じようなことを違う人が入れ替わりに質問をしていました。発言時間の制限があるので、質問できる内容も限られてしまいます。私は同じようなことを他の人が発言しているのを聞くと「時間の節約が出来てよかったわ。」と思うのですが、やはり「自分の発言である」がどうかがとても大事なのでしょう。その気持ちも少しはわかる気がします。

 決算特別委員会では家計簿の中味を細かくチェックするかのごとく質問をすると時間だけが消費されてしまいます。自分が「こんなふうに政策を進めて欲しい」との考えを最終的に言うためには質問のしかたに工夫が必要で、これがなかなか難しいのです。政策の流れを細分化された事業の中から読み取ることが必要ですが、これには経験がいるなあと思います。ベテラン議員さんの発言を聞いていると「なるほど!」と感じます。

 ところで私は昨年度から今年度になり、一番大きく変化したことを自分なりに考えると「行政資料室」があると思っています。これからは情報共有の時代だと言われるわけで、ますます行政資料の重要性が増しています。例えば各市民懇談会や審議会などの議事録を初めとして、市民協働のためには行政の動きを市民にいかに伝えるかが鍵です。これは恐らく行政側との認識と一致していると思います。
 今はまだそれほどに行政資料室のニーズが感じられないかもしれませんが、これからは行政資料室のニーズが高まるようにまちづくりを展開できなければいけないと感じています。過去の資料も含めて、各種文書など‘お役所の動き’が見れなければ市民が動けないからです。

 この行政資料室が今年度から図書館の一部に組みこまれています。その方が市民にとっては土日も利用できて利便性が高まります。けれども、そのことによって実は後退してしまった面があります。それは行政資料室専門の担当者がいなくなってしまったことです。それもそのはず、今日の確認で明らかになりましたが、図書館業務に移行したことによって何か例えば予算措置とか人員配置などの手当があったかといえば全くないのです。となれば、図書館でやらなければならない業務だけが負担として増加しただけの話。専門担当が置けないことで逆に市民が不便しているのが現況です。

 市民はそもそもお役所仕事には全く通じていないので、どこに自分の欲しい資料があるのかを見つけるのが大変です。でも専門の担当がいれば「すぐに見つけ出して情報提供してもらえる。」と言うわけです。さらに以前は担当でもわからないことはその場ですぐに所管課に電話連絡をしてくれて資料を探してくれたそうです。ちなみに前の担当者はとても応対が良かったのです。ここでわかることですが、今のところ土日は市役所はお休みです。となれば土日に資料を探しに行って見つからなかった時にはどうなるのでしょうか?以前のような電話対応はできません。

 要は「行政資料室」をどう位置付けているのかが問題です。確かに土日利用出来るという利便性は高まりましたが、そのことによるデメリットの方が大きいように感じるのです。「情報が置いてありますよ。見て下さい。」というのは情報公開に留まっています。やはり行政資料室は情報共有の場所です。
 
 今まで通りのやり方で土日に行政資料室を開室したら人件費がかかります。図書館と重なる部分もあるし移行すれば、役所の効率化にはつながることは確かです。でもそれは全くの役所論理。見た目には、市民の利便性が向上したように感じているだけです。図書館と行政資料室の役割は「似て非なるもの」。今後どのように行政資料コーナーを拡充していくのかに注目をしたいと思っています。
 なぜなら改革のキーワードが「情報共有」だからです。

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2003年10月14日

決算特別委員会1日目

 政権交代に向けた活動の一貫と並行して朝に、そして夕方に遊説に追われそうな予感です。駅頭でリーフレットを配っていると「憲法改正と有事法制に賛成するような主張に生活者ネットワークは賛成するんですか。」と詰め寄られ、ちょっと返答に窮した瞬間に、小声で「最悪」と吐き捨てるように言葉を発し、去って行った人がいました。今日は気温が低く、夕方はとても冷えこんでいましたが、寒さがさらに倍増して身にしみました。
 有権者にとっては「結果がすべて」であり、結果に至るまでの過程は取るに足りないことなのだと痛感しました。そうは言ってもやっぱり議論の経過も大切で、その点では議論のプロセスの見せ方がまだまだ不十分であると思います。

 さて、今日から昨年度の決算特別委員会が始まりました。決算特別委員会は歳入から質疑が始まります。会派プール制で時間制限が設けてあります。一人35分なので、私たちの会派はたったの70分しか時間がありません。これではどう考えても時間は足りません。一つの事項で5分使うとなれば、会派ではたったの10質問しかできないからです。しゃべりすぎてしまえば、あっという間に時間が過ぎてしまって、質問したい事も出来ないままに終わってしまうのです。決算審議をていねいに行う事が私は大事だと思っています。丁寧に議論をして、それを次年度の予算編成に活かすことが最も理想的だからです。
 でも、残念ながら、決算委員会の開催前に既に来年度の予算編成はスタートしていて、正直、この委員会での議論がどうやって活かされるかには疑問符です。特に今年は既に7月の時点で来年度はすべて20%カットという予算編成方針が示されていると聞いています。今回の決算委員会での内容が一体どのように生きて、来年度予算に反映されるのでしょうか?議員という個々人は市長の立場とは全く違い26分の1の力です。議員個々人ではなく、本当は議会として行政のチェック機能を果たすことが求められますが、現状では議員の見解が分散したままで質疑応答がヤリトリされるだけなので、議員の意見は「参考意見」として留まる事のほうが多いように感じます。

 今日は歳入に関する部分を審議しました(一応審議だと思います。)。多くの議員が今後いかにして歳入確保をしていくのか?税収アップにつながる対策は?ということを尋ねていました。これに対しては育児支援や住宅政策、企業誘致など税の担い手を増やすための対策などを検討していきたいとの答えでしたが、これは今までの定例会の一般質問の時などに聞くのと全く同じ答えのままです。まちづくりの動きがあまり感じられないのが本当に残念です。だから余計に議員の個人的見解の持つ意味を考えさせられる今日この頃なのです。
 
 それから、今日明らかになったことですが、私も問題だと感じているパルテノン多摩の一番ロケーションのいい4、5階の飲食スペース。家賃が一ヶ月5万6千円の算出根拠ですが、これは厨房の広さだそうです。厨房が56㎡なので5万6千円。他の施設についても、例えば総合体育館では50㎡なので5万円。アクアブルーは90㎡なので9万円というわけです。厨房は1㎡あたり1,000円ということになるみたいです。この考えについてはやはり一考の余地ありだと思いました。

 市長は経営感覚の鋭い市政運営をしていきたいと方針を述べています。それに関連して行財政診断白書などでも「歳入に見合った歳出構造を」というふうに掲げて取組んでいるわけです。言葉だけを見て考えれば、今後は歳入が減るから歳出も減らすのかしら?と誤解してしまいます。今までは歳入の増加に伴い、歳出も増加してきたわけで、いつもいつも歳出は「歳入に見合った」に状況にはあったはずです。だから最近「歳入に見合った歳出構造への転換」という言葉がわかりにくいと感じています。

 なぜなら、歳入を増やすにしても、決して今まで通りに歳出を維持するためのものであないと思うからです。だからこそ決算特別委員会はとても大切だし、もう少し丁寧に議論出来る時間を確保すべきではないかと感じています。

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2003年10月09日

ひとこと提案の報告会

 まちの活性化…とりわけ多摩センターの活性化について生活クラブ運動グループでアンケート集約をしました。その報告会を開催しました。
 多摩センターにはこれが欲しい!の第1番目が図書館です。特に唐木田至近に住んでいる人にとっては、予定中の唐木田コミュニティセンター建設計画が(一時?)凍結されてしまい、そこに入ることになっていた図書館も先送りです。さらには「やまばと号」(移動図書館)も車輌の関係もあり(ディーゼル車規制)廃止せざるを得ない状況に追いこまれているので、ますます図書館サービスが遠のいていくと言う印象のようです。

 図書館は何せ図書館だけではなく、地域での居場所として大きな役割を果たしています。特にベルブ永山ではリタイア組みの方がたくさん‘通ってきている’という印象があります。これから高齢者が一気に増えるわけです。それを考えると多摩センターの地域に図書館の要望が大きいのは納得でき、むしろ私はもしも、図書館を新設するなら、唐木田地域よりも前に多摩センター駅の側の方がいいと思います。
 その方が多摩センター駅前の活性化にもつながると思うからです。今日もお買い物も出来て、図書館もあって、ベルブ永山のようにちょっとした喫茶もあって…というのが一番理想的。複合的な施設の方がいいなあという意見が出ました。

 考えてみれば、パルテノン多摩があるとは言え、多摩センター駅の近辺にはふらりと寄れるようなフリースペース的な公共施設がありません。パルテノン多摩はあまりにも敷居が高すぎます。
 普段着ではちょっと・…という雰囲気があるからだと思います。「多摩市にこれがあってよかった!」という設問項目では、圧倒的に自然、公園、緑が第1位で上がっていましたが、その次にランクインしたのが「パルテノン多摩」。でも、その活用について尋ねてみれば、集まってきた人も年に数回足を運べばいい方…という状況で、実際のところパルテノン多摩を活用して文化活動しているとは思えないことに気がつくわけです。
 やぱり、もっとパルテノン多摩から発信する多摩市の文化(があるとしたら)日常化をしていく必要があると思います。そうすれば、多摩センターの活性化にもつながるのではないでしょうか?
 要はパルテノン多摩にもう少し、気軽に人が集まれる雰囲気をつくるというわけです。
 桜ヶ丘ではヴィータコミューネの7階、永山でもベルブの明るいフリースペースがあります。パルテノン多摩にも、そういうフリースペース的な場所をつくれないかと思います。でもパルテノン多摩の難点は駅からの距離が遠いこと!雨が降ったら・…やっぱり行く気がしなくなるところは大きなハンディです。

 ところでパルテノン多摩の中にはちょっとしたお茶が飲める場所があること知っている人はどのくらいいるでしょうか?しかも多摩中央公園が見える一番ロケーションのいいところに位置しています。私は何度か使用したことがありますが、いい場所なのに知られていないせいか昼間にはほとんど人がこなくて閑散としています。
 私はこの場所をなんとか活用できないものかと思っています。こんなにいい場所をこのまま放置しておくのはとても残念だからです。実は今回の決算特別委員会の事前資料要求でわかったことですが、この一番ロケーションのいい4、5階の飲食スペースですが、家賃が一ヶ月5万6千円です。私は公共施設の賃貸料の設定などについては調査不足なのですが、この家賃は多摩センターで一等地と言うことを考えれば破格すぎるのではないでしょうか?
 ここは以前は別の民間業者さんが運営するスペースでしたが、採算が合わずに撤退したと言う事情もあり、現在は別の民間業者さんが飲食スペース担当して‘入って下さった’と聞いています。私は業者さんにとってもパルテノン多摩という位置はとてもハンディあると思っています。何せ、駅から遠すぎて、よっぽどのことがなければ足を運んで‘わざわざ’行くという気にまでなりません。ましてや、どんなにいいお店であっても、格調高すぎて近寄り難いパルテノン多摩の外見。市民が普段着で足を踏み入れる場所になれないのはネックです。やっぱり採算があうようにするにはかなりの工夫も必要です。

 ということで私が見る限りでは、もう少し市民の文化を育てる基地としてこの施設を何とか気軽に市民が集まる場所に変えていくことから、パルテノン多摩を改革できないかなあと思っています。せっかくの施設で市民もその存在を否定しているわけではありません。それに壊すにも壊せずにあるわけで、時代とともに施設の役割や運営手法を大幅に見なおしてもいいのではないか?と個人的には考えています。

 とにかく一番必要なのは、公団が造った‘まち’をいかにして市民の‘まち’に変えていくのか?そのためには住居の購入者としての顧客・・お客さんてきに移住してきた市民自身の意識をもっともっと変える事かもなあとは思っていますが。多摩センターが文字通りの多摩の中心だとしたら・・その活性化に一汗かかなきゃ…というのはみんなの課題だと思います。 

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2003年10月03日

ぶっちゃけトーク!本音を語るのは難しい。

 女と男がともに生きるフェスティバルの一企画として開催された「新人議員のぶっちゃけトークPartⅡ」。思い出せば、このPartⅠ開催時に私は司会を務めました。その時には都議会議員も含めた市内の女性議員が全員集まり、男女平等に関してのトークを繰り広げました。地域に関わり始めた頃の思い出です。

 ぶっちゃけ!とは言うものの本当の本音を言うことって難しいことです。ヴィータコミューネの7階のロビーで開催されたこともあり、開放感があり、私はとても話しやすい雰囲気でした。 私自身は思っていることの80%くらいは言えたかなと思っていますが、要は今日、新人議員の出演者8人の話しを受けとめて下さった市民の方の感想を聞かないことには自己満足にすぎません。あとから、感想を聞いてみたいなと思います。
 
さっそく頂いた感想では、「20~30歳代の若者が少なかったですね。もっと、若い人(観客も含めて)が多いと思ったので、おどろきました。」との反応がありました。若い人だけでなく、全般に政治に対する関心は低いです。むしろ私は「政治アレルギー」だと感じています。関心が低いというよりも「政治」というだけで、関与することを拒否する人が多いというわけです。
もちろん、小難しさがあるからもしれませんが、それ以上に「何かいや!」という先入観がとても強いように思います。そのくらいイメージが悪いのが「政治」です。
先の感想をくれた人は、会場に高齢者が多いのが目立ち、そのことがやたらと印象に残ったといいます。それから新人議員とは言え、新人らしからぬ議員が多かった…とのことです。それは年齢の問題でしょうか?議員としては新人なんですが…。

 さて、企画自体はとても工夫がされていて、コーディネーターが腹話術でのおさげの少女の「こえだちゃん」ということもあり、とっても和やかでスムーズに進行したように思いましたが、なぜ議員になったのか?というきっかけから、議会に入ってどう思っているか?から始まり、女性もしくは男性で損をしたなあとか感じたことはあるのか?、それから学校跡地の問題や自治基本条例の問題などちょっぴり答えに難しい質問もありました。

 議員自身も一堂に公開討論会のような形で話をする機会は滅多にないので、他の議員さんがどんなことを考えているのかについて、初めて聞くことが出来たように思います。議会の中では、会派を違えてしまうと、それほど議論や意見交換をすることがないので、今日は本当にいい機会に恵まれたなあと思いました。ちなみに職員も数名ですが、聞きに来ていました。

 会場からの質問もありましたが、その後一人の方から「岩永さんに…」ということで名指しで質問がありました。それに対してはその場では時間がなかったので、回答が出来ずに会が終了してしまいました。そこで私は直接その方にお話をしました。
 
 実は私は政治ということについて、結局は市民が責任をとる結果になると思っているので、そのことを話しました。例えば昨年の市長逮捕についても、もちろん前市長に責任があり、辞職はしましたが、そのツケを払わされるのは市民、結局は前市長を選んだのは市民であり、誰が責任をとるかについて言えば帰着するところ「市民が責任をとらされる」結果になると思っているのです。なぜなら、市長選挙が前倒しになった影響で今後は、選挙に関する出費が増えることになるからです。
 前市長はやめたことにより責任をとりましたが、例えば、今後余分にかかる選挙経費を負担するのはやっぱり市民です…という意味で、私は「市民の責任」という部分、つまり市民自身が責任を負うことになるし、そのことをこれからの時代像にある「自己選択、自己決定、自己責任」の意味として伝えたかったのです。
 
 でも「市民の責任」というところでは、市長や議会、議員は責任を放棄するのか?と誤解されるような発言をしていたようでした。もちろん市長、議員の責任もありますが、私は今、自分が議員として「パルテノン多摩を作ってしまった責任を直接とれないし、その意味ではなぜ豪華施設をつくることになったのか、建築過程にはどんなやりとりがあったのか?などを検証して、どこか学ぶところはないのか?そして、そのことがこれからの‘まちづくり’の手法や進め方の中で生かされなければならないし、それを生かすことが私に課せられた責任だと考えているんです。」という説明をしました。

 少しは私の発言の意図などもわかってくださったようでしたが、市民を目の前にして発言をすることは本当に難しいなと思います。細心の注意を払っても払いきれないように思います。そしてそのことを意識しすぎると、発言が当り障りなくなってしまい、本音はきっと語れないのだと思います。
 ただ私がとても気がかりなのは、今日の私の発言が誰かどこかで人を傷つけるものになっていなければいいなと言うことです。私が発言をする時に一番気をつけていることだからです。とてもいい勉強になった昼下がりでした。

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2003年09月30日

政治活動は害?!

 日曜日にポスティングをしました。ニュースレターという位置づけなのですが、やっぱり「広告・宣伝」のチラシと同一なのでしょうか?
 毎日、必ずポストにはチラシが投函されています。宅配ピザや寿司、最近私のところには探偵、消費者金融と不動産広告が多く入ります。定期的には地域のミニコミ紙もあります。
 さて、私の発行している「ほうれんそう」ですが、私自身はチラシとは性格がちょっと異なるかなと思っているわけです。つまり、その認識でポスティングをしていると、軒先に「チラシは投函しないで。」との注意書きがある時にはポストに入れるかどうか躊躇するのです。でも、これは「チラシではない」と思い、大丈夫かなどうかな…と心配もしながらサラリ…ポストに入れてしまいます。

 ところが、一昨日、事務所に大声の怒鳴り声で電話がかかってきました。「入れるなって書いてあるのに、これで3回目だ!」ものすごい剣幕だったそうです。昨日は私も一日予定があったので、かわりに事務局長がお詫びに行ってくれたとの話でした。「今すぐ、誤りにこい!」ということで、本当は議員を出せと言われたそうですが、たまたま私がいなかったからです。
 そこで、私は昨日から、ちょっとビクビクしていたのですが、今日は連絡がなかったので少しほっとしています。今まで一年以上も同じ所にポスティングをしていますが初めての経験でした。

 もう一つ、最近「政治活動は公害だ!」と永山の駅前で詰め寄られたことがあります。朝からマイクがうるさすぎるそうです。市役所にも何回も苦情を言っているのに、採り上げないなんて・…「議員としてどう思うのか?」と尋ねられました。「普通の人が、こんなことやってたら、問題にされるんだぞ。」と言うわけです。それについては「議会報告ですので。」と答えたところ、「だったら、こんなことしたって、朝から誰も聞いていないんだし、やるなよ。紙で配ればいい!」とさらに詰め寄られました。
 そこで、「ほうれんそう」を手渡したところ、一応、ものすごく怒りあふれた態度で受け取って下さり改札口のほうへと足早に行くのかな?と思ったら、次は他の議員(永山の駅では月曜日にもう一人議員さんが遊説をしています)のところにも行き、同じことを言っていたみたいです。相当に朝から議員のうるさい報告を聞きたくないと思っていらっしゃるんだと感じました。
 その気持ちはとても良く理解できます。私も自分のOL時代のことを思い出せば…。とは言え、私はどうしても「ほうれんそう」を配布したいと考えています。不思議とマイクを使用したほうが「ほうれんそう」の受け取り率が高くなるのです。
 実は、この詰め寄ってきた男性に、たまたま駅前のスーパーで遭遇しました。「うわっ・・・やばい。」と思ったわけですが、逃げるのも変な話で仕方ないので「どうも、こんにちは。」と言ったところ、男性はキョトンとして「誰、この娘?」という眼差しでみられたのでした。そこで私は「この間、朝、駅でお会いしました。」と言うと「あーーーーーーーー。議員さんもこんなところで買い物するのか。・…今度ね、君とじっくり話をしようと思うよ。よろしく。」とあっさりと逃がして下さいました。(あーよかった…と胸をなでおろしました)

 議員としての活動の苦渋を味わい、今後どうやっていこうか・・・と考えさせられる一日でした。 

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2003年09月28日

ホントにすごいよ。

 今日は多摩第一小学校の運動会でした。地域住民でもないのに足を運びました。…というのは理由があります。突然電話がかかってきたからでした。

 多摩第一小学校の建替え計画は、今のところ一時中断状況?前回の検討委員会で市長が出席し、基本設計までは進めるものの実施設計については今年度は予算を執行せずに、一時凍結をするとの説明がありました。けれども基本設計は予定通りの段取りで進むので最終案の確定が12月になっています。

 ちょうど先日の検討委員会は何と言うめぐりあわせ・…基本設計の最終プランが一つにまとまったときでした。検討委員会では常に一定の方向でまとまった提案についてはPTA、教職員そして児童へと投げかけるというキャッチボールをしてきたので、先週月曜日に市の担当者でPTAの保護者40名ほどに(恐らくほとんどは女性だろうな?)説明をしたそうです。
 検討委員会には教職員チームからも教頭先生をはじめ数名の先生が熱心に参加して下さっています。それもあってか、PTAへの説明会の際、教頭先生自らが「実は、今度の日曜日に運動会があるので、せっかくのプランをもっと多くの保護者の方に見てもらえる機会になるでしょう!ついては体育館を解放しますので、模型など展示をしてはいかがでしょうか?」という話があったというわけです。
 もちろん降ってわいた話で、市の担当者としては願ってもない話…断わらないわけにはいきません。そこで今日の運動会に設計事務所の社長+担当者1名で体育館で基本計画のプランを展示したのでした。私もその話を急に聞いたのですが、やはり聞いたからには行くしかありません…どんな様子なんだろう?とドキドキしながら出かけたのでした。

 なんと、体育館は盛況の様子。終わってみれば200名を若干超えるくらいの方が見に来て下さったのです。やはり低学年の保護者の方、そして驚いたのは来年入学予定の保護者と子どもやただ単に近所の人たちまで足を運んでくださったこと。中には、ついでに?デジカメで模型など撮影しているお父さんの姿は印象的でした。
 やはりお父さんたちにも見てもらえる!という点では大きなメリット。それから小さい子どもも眼をキラキラさせながら、模型を見入っていました。親子で模型を眺めながら「いいねえ、こんな学校。」と話している様子などはほほえましく、こういう姿を見てしまうと、ここまで進めてきた建替え計画を何とか軌道に…と願うばかりです。
 
 つい先頃、北海道でも大きな地震があったので、第一小学校の建物がかなり古いことや耐震状も問題があることを知っている保護者の方は不安を感じているようでした。それから学校は災害時の避難場所になっていることもあり、そのことを考えても、第一小学校の建替えの行方が気になるとの声は大きかったように思います。
 
 一方で、「お金がない!」という多摩市の事情もよくわかっている・…でも「長期的に見てもらいたい!」というのが多数意見です。新しく第一小学校に転入された方などは、もちろん建替え計画のこと等も知らなかったようですが、市民参加でプランを練ってきたことや子どもたちにも絵や作文を書いてもらったという経過を説明すると「へー」という感心のため息。そして「大事なことですよね」と一言。

 それからこうやって職員が熱心に説明をしている姿にも驚嘆の様子。「市民にわかってもらわないと始まらないでしょ。」というのが担当者の弁。いいモノを完成させるにはそれなりの手順を踏まないといけない。実際に地域でこの建物を使う人に納得してもらわないと意味がない・…だからこそ、最大限できることはやっていくし、追求していきたいのだそうです。「ほんと頭が下がりますよ。」「ほんとすごいよね!」という言葉がチラホラと聞こえました。私もそう思いました。こういう職員の仕事の取組みが市民協働を進めるにあたっては一つのモデルになっていくはずです。担当者と市民とのやりとりや、市民と設計事務所の社長さんとの会話を聞いていて、最近憂鬱な気分になる話題も多いけれど、何だか元気がわいてしまいました。

 その元気を持って、「ほうれんそう」のポスティングに多摩自由大学の運営委員会にも参加をして、今日は一日とても充実した休日を過ごしました。

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2003年09月27日

決算書の解読

  来月の決算特別委員会に向けての準備をしました。次の月曜日に決算事業報告書の資料請求が〆切なので、朝から夕方まで会派で集まって意見交換などをしながら、過ごしました。
 こんな時ベテラン議員さんが会派にいることの強みってありそうだと感じますが、新しい視点で事業報告書を見ることができることはメリットだと思っています。

 昨年度の一般会計で、歳入は約455億円、歳出は約447億円です。けれども注意しなくてはならないのは、積立金を7億円を取り崩していることです。つまり貯金を崩してようやく…という状況になっていることです。
 さて、私たちもいよいよ今までの意識を変える必要があると思います。特に、これまでは公共施設はタダで使える、税金を払っているんだから当然のこと…という考えを変えざる得ない時期に来ているのです。

 例えば、この間私は多摩センターの地区市民ホールを使用しましたが、集会室の長机がかなり痛んでいました。これは利用者の使い方にも問題があるのだと感じますが、長机をたたむことができず(たぶん、長机の脚が曲がっていると思う)、管理人の人に「そのまま置いておいてください。ムリにたたもうとして怪我をしても困りますので。」」と言われてそのまま帰ってきました。
 つまり、古くなった備品一つとっても交換するにはお金が要るわけです。税金を払っているんだから、ちゃんと市で調達すればいい…という意見はこれまでなら最もだったかもしれませんが、今からは通用しなくなると思います。もちろん、市民が痛んだままでも使い続けるのも選択肢です。でも古くなりすぎたものや、壊れてしまったものはどうしても交換する必要があるわけです。
 公共施設を私たちは当り前のように使用しているわけですが、備品もなにも全て自分のものであるわけです。税金を使っているわけですから・・。いちいちにその意識を持って使うとなれば、堅苦しくて仕方ありませんが、自分の家のトイレと違って公演などの公衆トイレの使用状況が非常に悪いのと同様、私たち自身の意識の持ち方によって状況が変わることは間違いありません。
 ところで話を戻すと、この地区市民ホールですが、全体でいくらの経費がかかっているかは確認をする必要がありますが、少なくとも「受付及び清掃業務委託」という形では734万8950円かかっています。事業報告書でわかるのは電気料1,104,429円、水道料は153,253円です。ところが、それに引換え収入である使用料は27,350円です。
 これを市民がどう考えるか?という問題です。これは地区市民ホールだけの話ではありません。例えば地域のコミュニティセンターですが、管理運営については地域のコミセン運営協議会に委託しているのに、日常の清掃業務は全く別に業者委託をしています。もちろん天井は高く、窓も大きいので業者に任せなければならない部分もありますが、日常の清掃については地域の人たちで出来るように思います。

 もっと大きい金額のものもあります。以前から話題に上っているパルテノン多摩に関する税金の投入も莫大です。これには8億6428万円というのが決算額。建設時の借金の返還、買取事業に9005万5876円、それから施設修繕事業として2638万6500円。この金額を見るとため息…話題にすることも嫌になってしまいます。

 税金の使われ方について市民自身も少し意識が薄かったように思います。これらはまだ氷山の一角で、もっともっと見直せるところがあるはずです。その作業を完了させるにはまだまだ時間がかかりそうですが、少しずつ、でも財政危機だからこそ大胆に見直しをしなければ、本当に必要なところに税金が使われない構造を変えることは出来ないと痛感しています。

★ぜひ、なにか疑問に思うこと、ご質問などあればお問合せください!★

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2003年09月25日

異分野の人と交流をしながら

 午前中はネットの会議がありました。12月定例市議会に向けて一般質問のテーマ決めをしました。大きなテーマとしては「補助金改革」にすることになりました。夏に八王子市と我孫子市に視察に行ったので、その話を踏まえての質問を中心に、これからの市民自治社会を見据え、補助金改革をどう進めていくのかなど聞いてみたいと考えています。
 補助金については数多くのところで物議を醸し出している部分もあり、別途フリーディスカッションをして、まずは問題点を整理することにしました。

 さて、今日は<utif>というグループの定例会に呼ばれ、話をしました。東京大学の学生が中心になっていることもあり、初めて東大の本郷キャンパスに行ってきました。赤門には感激しました。今、校舎建替えをしているようですが、「予算がつかなかったから、工事が半分しか進んでいなかったんですよ…。」という医学部のセミナー棟はやっと残り半分の工事に着手しているようで、それにはちょっと笑ってしまいました。
 なぜ、このグループに呼ばれたかというと、実は私はOLの時にちょくちょく色々な会合に顔を出していたのですが、そのときに出会った人が立ち上げた会だからです。さすがOLの時は、学生時間にあわせることはできずメーリングリストの幽霊会員として活動に参加していました。毎月一回例会を開き、いろんな分野の人に話しを聞いてディスカッションをしていこうというのがこの会の一番大きな目的だと思います。
 たまたまメンバーの一人が多摩市で議員をしている…という縁で今日は話題提供者を引き受けたというわけです。私はこれからの政治家は本当の意味で「価値判断を迫られる」と思っています。
 もちろんこれまでも価値判断で政治が進んできたと考える人も多いと思いますが、今まではとにかく右肩上がりの経済成長があったわけです。確かに無駄にハコモノばかりを造ってきた面もありますが、実は福祉についても同じように向上してきたと言えると思います。それが「あれもこれも」の行政だと言われる所以です。財政が厳しくなり、ようやく「あれかこれか」という本当の意味での選択が迫られるようになったと思います。そこに政治家の価値観が問われるわけです。だからとても難しい…という私自身が抱えている課題も含めて話をしました。せっかくなので感想を。


○政治家はファシリテーター
 岩永さんは上記のように言っていました。昔は政治家がTopDown方式で色々決定していたが、今はそういう時代ではない。と。
これは、僕が描く将来の医師像に近くて、とても驚きました。医療も、パターナリズム(医者が一方的に治療行為を行う)から脱却して久しいですが、なかなか患者さんのための医療とはなっていない現状もあります。医師の自己満足な行為は多く、その現われが、最近の医療過誤訴訟の頻発であり、医療への警告なのではないかと思っています。

 絶対的な選択が無い場合、相対的にしか価値判断ができない場合、この場合にこの選択は対話であるべきだと思っています。正解などないのです。お互いの対話によって新しく生まれるのが、その場合での選択であり、それこそが<お互いに>Bestな選択なのだと思っています。そして、医療・治療行為(抗がん剤、放射線療法、実験的医療)だけがその患者さんになし得る治療法では決してなく、看護やその患者さんの人生に合わせた施行など、医療行為以外で救われる方々は非常に多いと確信しています。 むしろ、病院・医師が更に病気を生み出しているのではないかとさえ思う状況が僕には多く見られます。 そこで、今後の医療は、医師が患者さんの治療法を本当の意味で、医療の範囲内だけではなく選択できるような、ファシリテーターの役割が、今後は期待されるのではなかろうかと、自分は夢想しています。

 こういう医療の道を目指している学生をなまで聞く機会はなかなかないと思います。医師も政治家もある意味、とても強い力をもつ立場としては似ていると思います。「権威」という言葉に象徴されるようにです。でも彼が書いているように、「自己満足」の世界で完結してしまっては、本来生み出すべきものを見失ってしまう気がします。
 それにしても、さすが・・・というかとてもアカデミックなメンバーで、私は会の雰囲気に恐縮しちゃった部分もありました。でも、私にとっては非日常の空間がとても居心地がよく、色々な自分の持ち場で挑戦している人と議論をすることの大事さを感じました。

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2003年09月18日

えっ、そうなんだ。

  議会運営委員会の傍聴をしました。12月の定例市議会の日程について協議しました。この9月議会でも話題になったのは「行財政診断白書」。全員協議会を開きました。
 当初の予定だと11月を目途に財政再建のアクションプランの素案を作成するという話だったので、これは11月中、もしくは12月議会の頭に再び全員協議会を開かなくては…という話になりました。

 ところが議長から「当初の予定からは少し遅れて、アクションプランの素案が完成するのは12月2日になったそうです。」との報告があり、議会運営委員会のメンバーもそして傍聴していた議員も含め「えっ・・そうなの…。」とキョトンとしてしまいました。
 
 つまり、12月議会が始まったすぐに全員協議会を開催することもちろん、12月には入らないとアクションプランが出来ないなんて「8月の時の説明とは違っているじゃないか!。」という怒り気味の発言がありました。その通りだと思います。市民も11月下旬にアクションプランが出ると思っているし、「ちゃんと市民にも周知するのか?」はもちろんだし、「いつ、予定が延期になったのか?を議会にも知らせるべきだ」といった声もありました。

 そこで、担当部長を呼んで説明を聞こうということになり、企画部長がやってきて‘さらり’と今の状況と今後の予定を話してくれたのですが、一ヶ月くらいは当初予定よりも遅れるご様子。12月20日号のたま広報で市民に素案を公表し、そして1月中旬までパブリッココメントを集めて、2月3日(重要ポストの人たちの会議)にアクションプランの確定をしていきたいとのことでした。
 「あの、12月2日(これも重要ポストの人たちが会議をする日)にはアクションプランの素案ができるんですね。確認してもいいですか?」との質問がでました。
 「あくまでも努力目標でございます。」との返答。
 「っていうことは、また延びるという可能性もあるんですか?一応、議会としても全員協議会の日程を決めたいし、ちゃんと確認させてほしいですが。」
 「ですから、努力はします。」

 押し問答で終了。最初は「市側から説明もなく、当初の予定が延びそうだなんて!」と怒っていた議員さんも一応部長が来て説明をしたことで落ち着いたようで、議会としては12月議会の予定を市の動きをにらみながら決めていくことになりました。
 市民にも行財政診断白書をめぐっての取組みなどは随時お知らせしてもらいたいです。特に9月4日まで集めていたパブリックコメントへの回答はいつ帰ってくるのか?という声もありますし、アクションプランの作成が送れていることも知らせることが必要です。情報の共有とか説明責任など・…白書の中にも散りばめられていた言葉ですが、かたちにしなければ納得できないなと思います。

 ところで議会運営委員会では来年度の議会費の予算について話合いをしています。「一律20%カット」という来年度予算に対する助役からの発信を議会はどのように受けとめたか?という問題にもなります。
 一応来年度は全議員での視察はなくなりました。そして常任委員会の視察についても日帰りにすることにしました。今までは2泊3日分で予算計上をしていたので、どうしても視察は2泊3日で実行しなければならなかったのです。予算見積もりの時通りに執行しなければならないというのはキツイ話です。無理矢理に2泊3日?と思うからです。宿泊をしなければならないと決まっていると、本当は首都圏近隣でいい視察地があるとしても、遠隔地で日帰りでは行くのが難しいところを選ばなくちゃという意識が働くのは当然です。だから視察地といえば九州だったり、北海道だったり…比較的遠距離な場所ばかりなのです。本当は各常任委員会ごとに調査費用として割り当てられた範囲内で自由に使えるほうがいいと思います。必ずしも視察に行かなければならないわけでもないですし…。本当に有効な活用をしたいものです。

 私たちの会派では常任委員会としての視察は廃止してもいいのではないかと提案しました。各議員ごとに政務調査費がありますし、会派や個々人で調査活動をするように変えても良さそうだと考えたからです。議員各々の調査費用は必要だと思います。でも議員報酬の中にも含まれているはずだし、さらには政務調査費もあるし、そしてその上に視察もあって…これらをどうやって有効に活用しているのでしょうか?自分自身を見ても、本当にこれでいいのかな?と思います。
 調査をしていないわけではないけれど、政務調査費はほとんど手をつけていないし・…政務調査費を使っていないと言うことは議員としての働きが不足しているということなのでしょうか?
 私たちの会派は政務調査費についても減額の提案をしましたが、議員には一定の調査費が必要なんだと主張する人がほとんどで賛成はしてもらえませんでした。(ちなみに昨年度は年額27万円、今年度は31万2千円…私たちの提案は年額24万円でした。)

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2003年09月12日

住民基本台帳カードの手数料のこと

 6月議会で否決された手数料条例。住基カードの発行手数料の新設と屋外広告物設置手数料の値上げについてですが、結局、またまた9月議会にも全く同じ形式で条例案が出てきたので、「賛成できる理由が見つからないよな。」と非常に困っていました。
 基本的に住民基本台帳ネットワークシステムに反対なので、もちろん住基カードの発行もとんでもないわ!と思っているわけですが、そうとは言え「法律に基づいて事務を執行しているだけ。」と淡々と説明をされれば、「ふーん、そうですか。」と一応は納得をしてみて、それなら・…と手数料を500円では安すぎるので、1,500円にするべきだと修正案を出しました。

 行政側も6月議会での結果を受けて、とてもていねいな資料を作成してくれました。
①手数料の設定根拠の妥当性②住基カード公布に関する事項の説明不足③住基カードセ
キュリティ対策不足④住民基本台帳ネットワークシステムを会しての個人情報漏洩の心配⑤公的な身分証明を希望している市民への対応…以上5点を重く受けとめて対応を検討したそうです。

 もちろん行政は初めからカード公布希望者には応分の負担をしてもらう(受益者負担)考えですが、6月議会で条例が否決されてしまったので現在は無料交付という事態になってしまったのです。
 これについても、一言。たま広報には「なぜ当分の間無料公布」になったのかについて全く説明がありませんでした。

 さて、住基への接続に賛成反対ではなく、手数料をどう考えるかについて審議をすべきだと…そういう整理の中で議論が行われました。
 でも、やっぱり反対の立場にあるからこそ、手数料の設定にクレームをつけたくなるのです。これについては最終日に反対討論をするので、これからまとめなくてはなりませんが、一番納得が出来ないのは、やはり「他市との均衡を図って」という部分です。他の市と手数料が違うことで行政に対する不信感を招きかねない…との説明には思わず笑ってしまいました。「不信感を招く」ような行政であってはならないわけで、なぜ他市と手数料が異なるのかを説明すべきだからです。手数料については自治体ごとに決定すること権利があります。
 
同じ住基法に基づく自治事務で住民基本台帳の閲覧がありますが、これの手数料については自治体ごと(ことに多摩市はいつも三多摩地域26市と同じであることを主張しますが)に足並みが揃っているわけではなく、個人情報に対する考え方によって手数料はバラバラです。多摩市は率先して、他の市よりも割高な手数料を取っています。つまり、考え方一つで、他市と手数料が違っても何ら問題はないのです。

 …とかなり色々な議論を経て、最終的には住基接続反対の立場から500円にも、1,500円にも反対が1名、同じく接続反対の立場から1,500円に賛成は2名、そして行政の原案通り500円に賛成が3名…最終的に委員長判断で原案が通過することとなりました。

 ところで修正案を提案するのは、委員会の開会前と決まっています。今回、修正案を出すことを決めたのは開会の5分前。どうしようか・・・と会派で迷いに迷って提出したので、とても準備不足でした。何せ、また前回と同じ500円で提案をしてきた…という行政側の姿勢に納得できない…ので修正案を出す必要もないだろうと判断していたからでした。でも、500円がイヤだと言うなら、ちゃんと対案を出せと迫られたので、とっても困り修正案を出したのでした。1,500円の根拠は住基カードのコスト分析ではカード原価や諸々の人件費含む雑費で1,915円だからです。
 もし、市民全員がカード発行を希望した場合(そんなこと絶対にあり得ない)には、全部でコストが2億7384万5千円かかります。手数料が500円なら、回収出来るのは7150万円。電子政府政策は公共事業だと言われています。その通りのことが現実には起きています。ネットワークシステムは日々進化するし、それにどんどんお金をつぎ込まなければならないからです。今回の補正予算でも福祉関係のネットワークシステムをリニューアルするということで予算がくまれていました。これも全体では1億2千万円を見込んでいるわけです。初期投資だけでなく、メンテナンスも考えると恐ろしい話です。今後、どのくらいの投資をしなければならないか全く予測は出来ません。
 
住基カードの利便性を享受する人、使いこなす人はどれほどいるでしょうか?そのことを考えても、私自身は見合った額の手数料をきちんと負担していただく方がいいと考えています。

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2003年09月10日

地域レベルでの安心安全地域づくり

 一般会計の補正予算は賛成多数で可決しました。今回の補正では借金の借り換えが最も大きい部分でした。昔は信じ難いほどの高利率。これを繰上返済することで、金利負担を軽くしようと言うわけです。説明によると約5億円くらいの負担減になるそうです。
 財源は臨時財政対策債です。この臨時財政対策債は国が当てになるのかならないのか?よくわかりませんが、さまざまな指数を用いてはじき出し、多摩市は約27億円ほどまで発行してもよろしいと言われています。つまり、どこまで借金してもいいか?という限度額です。今回はこの枠の中から約14億円を使ってしまったのですが、あとまだ使える分のうち約10億円は来年に持ち越しします。そうしなければ来年度の予算がたたないからです。今後は「自転車操業」で乗りきるしかないのでしょうか?

 さて、今日は夜間に青少協の会議があったので半年ぶりくらいに出席しました。学校、PTA、民生委員、保護司さんなどなど情報交換をするわけですが、もっぱら中心は「不審者情報」について。明るい話題ではなく、痴漢とか露出犯出没、泥棒情報が交換されました。ちょうど今朝も露出している人がいたようですが、今風のタオルを頭に巻いた20代前半の若い人だったそうです。それから近所のお店に泥棒に入ろうとして現行犯逮捕された若者も21歳で、彼は故郷から捜索願が出ていた人物、現金は全く所持しておらず、何と泥棒の7つ道具以上のものを所有していたそうです。同世代である…と言うことにとても複雑な気持ちがしました。

 地域で暮らしていると不安材料がたくさんあり、そして増えていることを肌で感じるみたいですが、正直、一人暮しの人などはそんな情報を知るすべもないだろうなあと思います。自分の住んでいる地域の治安がどうなっているのか?とても大切な情報だと思いますが、地域での人間関係などにより情報格差が確実に生じていると思います。私も、今日の会議に出て「えーっ、そうなんだ…」と改めて認識させられたからです。
 東京都では7月に安全安心まちづくり条例を制定しました。既に副知事にも警察出身者を迎えて、防犯強化体制づくりを着々と進めている感じがします。この議会にも「安全安心まちづくり条例」の制定を求める陳情が提出されています。市長の姿勢では条例制定は考えていないようです。
 私も条例を制定すれば良い…というわけではないと考えています。この条例は一方で「監視社会を助長する」という批判もあるからです。条例の内容も吟味するする必要があり、拙速に制定することは避けたいと思います。ただ、今日の話の中では「不審者情報をタイムリーに地域で共有できるルート」について話題になりました。警察に連絡する人もいれば、学校に連絡して終わる人もいる、または地域の人に話して終わってしまう場合もある…情報の一元化がはかられておらず、青少協での情報交換も事後報告的に終わってしまうし…というわけです。その点では地域での情報共有ルールの確立は必要かもしれないと感じました。まずは地域レベルでの取組みを強化していくことが必要でしょう。

 さて、北諏訪小学校の校長先生はいわゆる「校長ぶっている」先生ではなくて非常に面白い方です。私はかなり好印象を持っています。先生は「見える学校」にしようと考えているそうです。今までは校庭が垣根に覆われていて外から見えにくかったのですが、木の伐採を行い、歩行者から校庭を見えるように工夫をしたそうです。
 地域の目が学校に向いていること「地域のどなたかが学校に来ている、保護者のどなたかが来ている、観てくださっている、このようなことが一番の防犯だと考えています。」と学校便りにも書いてありましたが、私も同感です。そして先生から一言「こうやって青少協で、ただ人が寄り集まっていても全く意味がないんですよね。青少協は人のつながりですから、ネットワークとしての機能を高めていかなくては…。」かなり痛いところをつかれたのでは?と思いました。地域のネットワークづくり…ある意味、多摩市のもっとも苦手分野かもしれません。特にニュータウン地域で。

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2003年09月09日

そんなのってあり?!

  今日で一般質問が終了。議長を除く25人の議員がそれぞれの立場から質問をするわけですが、それぞれ個性に富んでいて面白かったです。今回は傍聴者も多いように感じました。

 ところで、一般質問は議会開催日から一週間前に質問書を通告しておき、それに対して行政側で市長答弁(教育分野は教育長)を用意するわけですが、どうやら、議員の中には自分の質問の前に市長答弁を入手している人がいるみたい…ということが会派の中で話題になりました。私たちなんて、頼んでみても絶対に質問の前には教えてもらえないのに…。
 そこらへんが政治力っていうか、‘パワー’だなって思います。もちろん、事前に答弁がわかっていれば、見た目は上手に一般質問が出来ることになるけれど、私は正々堂々と会話が成り立っていなくても、それはそれでいいのかも…って考えられるようになりました。というのは、確かに私の質問の仕方の悪さとか質問水準の低さもあるけれど、昨日の質問の時のように、全く会話不成立の状況は、むしろ「そんな風に市民に向けて話すのですか?」と逆に聞きたいからです。
 昨日の場合は「りんごは好きですか?」と聞いているのに「みかんです。」という答えならまだしも、「赤くて、丸いです。」という答えが返ってくる始末だったからです。「そんな説明、聞いてないって…」と何度も思いました。

 さて、今日の一般質問では多摩第一小学校の建替えについて、財政危機に陥っている中で今後どうなるのか?という質問がありました。私も心配しています。何が心配かというと、この第一小学校の建替え計画については、子どもたちも夢を持って参加してきた経緯があるからです。
 ちょうど一年前、夏休みの宿題で絵や作文で「こんな学校が欲しい」という夢を子どもたちは描きました。それを受け、市民ワークショプを経て、今、建替え委員会でも基本設計のプランづくりをしているわけです。‘新しい学校’に期待感や夢を抱いている子どもたちの気持ちを考えると…。
 今日の市長答弁では「しかるべき時に今後の方向性を説明します。」とのことでしたが、たまたま今日も建替え検討委員会があり、市民の中からは「今まで市民参加と言って、これだけ翻弄されたのに…」という声があがりました。いろんな噂が耳に入っているようです。

 私自身はこの計画がもっともっと事前からあがっていたなら話は別ですが、実は、第4次総合計画には入っておらず、そして昨年からスタートした事業。「景気がこんなに冷え込んで・…先の目途が立たなくなりました。」だけでは説明できないと思います。
 例えば大きな災害が発生したとか・…目に見える納得いく事態があれば話は別ですが、一年前からスタートしているわけで、その時点で一年後のことが読めなかったのか?と言えば…?「先行き不透明の経済だから」というのは理由にならなさそうです。きちんと事業資金の裏づけを持たずに、この事業はスタートしたのでしょうか?

 庁内だけでやっていれば、「すぐに止める」ことも可能です。となれば、「だから市民参加は面倒」とか「市民参加は嫌い」という意見も出てきそうですが、でも、もし、そういう考えの人がいるのなら、それは全く時代に逆行していることを認識すべきと思います。市民参加をしようと選んだ責任を放棄していることも確かです。市民はわからず屋ではありません。一緒に考えてやっていくことが重要なのです。
 多摩第一小学校には卒業生もたくさんいるわけだし、出資者を募ると言うのも一つの手法かも…と思います。

 議員としてではなく、あくまでも一個人として「市民参加型プランづくり」に興味があって参加している私ですが、他の議員さんから「市民のグループの中に議員が参加しているのはおかしい、やめるべきと思う。」と言われてしまいました。「私は別に議員として参加しているわけではありません。」と答えたところ、「個人と議員とは切り離せない。」と言われました。…そのあたり、やっぱり私は認識不足なのかなあと思いましたが、正直言って、議員としての参加なら、とっくにやめているし、もともと参加すらしないと考え直しました。

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2003年09月08日

全く意志疎通が図れていない質問

  今日の質問について、「行政の答弁の姿が目に浮かぶから、とにかくこちら側の意見を述べるかたちに…。」と言われていました。私も、おそらく質問と答弁がどこまで平行線なんだろうとは覚悟をしていましたが、やっぱりその通りでした。

 もちろん質問の仕方を変えれば、もう少しいい答弁を引き出せたのかもしれませんし、その意味では私自身の技術不足もあるのだと思いますが、それとは別にしても、行政の発想が全く市民側に立っていないことが誰の目からも明らかだと感じました。

 こちら側の質問には全く答えず、チンプンカンプンなことを答弁してくる行政に議員も傍聴者も失笑する場面もありました。そして私も途中で「本当に全く噛み合っていませんね。」と言ってしまいました。やりとりが全く噛み合っていないことを自覚しながら、こちらの伝えたいことだけを伝えるのは、質問者としては非常に苦しいことです。
 「政策提案型」での質問ではなく、行政のダメ出しをするような「糾弾型」の質問、しかも行政側にもまともに回答してもらえないとなると(わざと回答してもらえない)、むなしさばかりを感じてしまいます。味のなくなったチューイングガムをいつまでも噛み続け、果てにはあごが疲れきる…という感じです。例えば「市民提言案の前文で、市民が一番主張したかったのはどこだと思いますか?」との質問に、聞いてもいないのに「行政素案のなかでは○○と××を加えて、より厚みを持たせました。」という回答が来るわけです。二度聞きましたが、結果は同じでした。


 私自身は今回の市民自治基本条例については、とてもじゃないけれど、行政側の進め方には不満だし、行政が自覚症状なく‘市民’という言葉を取り外したことが問題だと指摘をしました。「行政と市民とのまちづくりのバイブル」とも言われる第4次基本構想の議事録などを読んでみると、そこに書いてある市民自治を推進するためのルールは、明らかに市民提言案が指向する方向性であるべきで、提示された行政案の内容は構想の精神からは逸脱しているからです。でも、行政の認識は「基本構想の時の考えとはまったく変わっていない。」とのことでした。
 もちろん「変わっている」なんて答弁はできないはずです。なぜなら、基本構想は議会の承認を得て作っているので、行政だけで勝手に変えることはできないし、もし基本構想を変更するのなら、議会の承認が必要だからです。基本構想が議決される過程では、行政側は、あくまでも「市民自治」の確立として押し通しています。そして、そのことを議会としても認めているにも関わらず、ヤジでは「市長が変われば変わるんだ」と言う声も聞こえてきました。そんなに簡単に変わってしまうのでは「バイブル」とはなりません。構想はただの計画とは違います。その認識も新たにしてもらいたいと思いました。
 
 市民主権という考え方は、既に多摩市の福祉オンブズマン条例の第一条設置目的の中で使用されている言葉です。でも、そのことを尋ねても、「把握していませんが…」というかたちで返答されましたが、把握していないこと自体が問題だと感じました。なぜなら、何のために第三者機関であるオンブズマンを設置しているのか理解していないことになるからです。
 既にこの条例の中で「市民主権の理念に基づき」がうたわれているわけで、普通に考えれば行政内部で「市民主権」の考え方は一定の整理がされているはずです。ただ単に耳障りのいい言葉を並べて条例は策定されることはありません。厳格に運用するために文体を変えたという説明もあたように、だからこそ市民提言案は丸ごと行政用語に書き変わっているのだと思います。市民自治基本条例の中に「主権者としての市民」を明示することは何ら不思議なことではなく、当然のことだと主張しておきました。

 今日は一方的に自分の意見だけを述べました。これでは質問になっていないように思いました。掲示板でのご指摘通り「暖簾に腕押し」でした。でも、それで泣き寝入りをしたくはありません。全く話の通じない行政側に少しでも考えを伝えるためには、自分自身の研鑚をまずは積む必要がありそうです。

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2003年09月05日

「自立した」市民

 ことばの使い方には慎重にしなくてはなりません。変に誤解されると痛い目にあうからです。
というのも、今回の通告書では「自立した市民」という表現を使ったところ、それに対して他の議員の一般質問で厳しく不適切であると指摘されたからです。なるほど、文章だけ読むと誤解を生んでしまい、表現の仕方がまずかったかもしれないと反省はしますが、私がなぜそのような表現をしたかという意図とは無関係に、公式発言として「傲慢な態度」とされることは非常に不本意。議場は議論の場所ではなく、弁解の余地がないことを考えれば、はなはだ「失礼だ」とも感じたわけですが、まあ、私がもっと慎重かつ適切にことばを使えば良かったわけで、以後、気をつけなくては…と思いました。

 わざわざ、自分の質問時間を使って反論するほどのことではないと思っていますが、私はあくまでも、積極的に‘まち’や‘地域’をよくしたいなと思って活動をしている人たちだけではなく、自分の暮らしを豊かにするために地域で地域の人たちとともに活動をしている人のことを言いたかったわけで、その真意が伝わらないままに、臆面もなく「自立した市民」と「自立していない市民」を塗りわけしている…などと言われ、市民を見下しているとされると理解されるのは少し侵害です。
 色分けするとかしないとか・…そんなことこれまで全く思ったことも考えたことありません。

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2003年09月04日

緊張感が持てない自治体

 傍聴者がいるのといないのとでは議場の緊張感が全く違うなと思います。私個人的にもやっぱり背中に視線を感じます。当り前にことですが、居眠りなんてとんでもないと思います。そのためにはとにかく睡眠を十分にとること、それから昼食は少なく食べることがとりあえずの私の工夫です。

今日、傍聴者の感想。「議員は一体何をやっているんだ。一般質問を何だと思っているのか。あんな議員たちに年間一千万近くも払っているなんて。」と憤慨しているのです。全く緊張感のない行政と議員とのやりとりを聞いていて怒っているのです。特に、政治や社会に高い関心を抱いている市民の目から見ていると「ひどすぎる」と言うのです。
 というのには、一つ大きな原因があります。なぜなら傍聴者席からは行政のいわゆる部長さんたちの顔がよく見えるわけですが、とにかく緊張感なく、自分の答弁に関係ない分野だと思えば眠そうな顔をして、ダラッとしている人もいる…議員も静まりかえっていて(理不尽に飛ばされるヤジは問題だけれど)、議場全体がそれこそ死んだようになっているというわけです。行政側に緊張感を持たせることが議員の仕事の一つ。つまり行政も議員側も相乗効果でみんなで‘うとうと’して、議場全体の空気には「‘まち’の未来に展望が開けるとは思いがたい」というわけなのです。こんな人たちに「任せていられない」。

 たった数人の意見かもしれないけれど、こういう感想の受け止め方が行政にとっても議員にとっても大事なことだと思っています。傍聴者がいてもいなくても、自分たちの仕事の重さを感じる必要はあるでしょう。「見られているから…」とか「見られていないから・・」で態度をコロコロ変えるのはいかがなものかと思います。最後は個々人の良心に委ねられるところも多そうですが・…。

 やっぱり傍聴者がたくさんいれば、議員も少しは意識が高まることは確か。でも、言ってみれば「政治好き」だとレッテルが貼られるくらいに‘おなじみさん’だけが傍聴に来ていても、大きい効果は期待できないのかもしれません。
 もしかすると市議会改善を掲げている「市議会ウオッチングの会」にも随分と慣れてしまったのかもしれません。会発足当初は、本会議中に自席から離れ、たばこを吸いに行く人や居眠りをしている人なども減ったなあと感じたそうですが…。そういう点から言うと、傍聴されることが当り前になりすぎたということかもしれません。
 とにかく緊張感に駆け過ぎているし、議員の質問の仕方もだらしない…というのが感想を聞いたのです。「あんな質問じゃ、行政はよくなるわけがない!」
 いずれせよ、傍聴者がいなくても常に緊張感は保っていなければなりませんが、「起きてるのがエライ」と言われたこともあるくらい、議会は睡魔に襲われて仕方ない場所だとすれば、一体これが何を意味するのか考えなければならないでしょう。

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2003年08月19日

議会への情報共有は?

  総務常任委員会がありました。議題は「(仮称)市民自治基本条例」についてです。午前中に議員同士での意見交換をし、午後からは行政の最終素案の説明を受け、協議会では学校跡地施設等活用市民検討委員会からの最終報告書の説明がありました。
 学校跡地の問題については様々な論議を巻き起こしました。特に、中間報告書が公表されパブリックコメントが集約された時には、「南永山小学校」が資産活用対象なったことに地域の住民からは反対の声があがりました。そのときに感じたことは、検討過程の議論などをもっと丁寧に公開するべきだということでした。地域ではサークル活動などの拠点として定着しています。「暫定使用ですから、すぐに退去して下さい。」と言えない状況があることは事実でしょう。市民検討委員会からの提言を受け、年度内に行政としての方向性をまとめるとのことです。

 これについて最も大きな問題は情報公開のありかただったと思います。それと同じようなことが「市民自治基本条例」や「行財政診断白書」についても当てはまるようです。市民に対する説明責任の果たし方ではなく、今日の委員会では「議会に対する行政の説明責任」についても疑問視する声が多くあがりました。「行政が市民参加をするのは結構だけれど、その過程についてほとんど議会に対する説明がなかった。」と市民自治基本条例ついての意見交換であがりました。私も参加してきた市民案づくりの過程について、議会に対する説明が不十分過ぎるというのです。今回、行政案が示されたところで「はい、そうですか、わかりました。」と議会でそのまま認めるわけにいかないという雰囲気がありました。

 そもそも市民案と行政素案の内容が全く乖離しているところも問題という意見があり、パートナーシップ協定をどう生かしたのか?本来ならば、市民案をつくった「つくる会」との意見調整をした上で議会に対して素案を示すのが筋ではないか?など、行政側が一体どのような協議をして、今に至ったのか、行政側の姿勢そのものに疑問の声があがりました。私も同意見です。説明責任や情報共有というのが市民協働を考える上で最も重要事項です。でもそれが十分に果たされている状況ではありません。

 行政は行政。最終的には、議会は議会としてどのように対応をするかを協議しようという方向になり、出来れば議会として「市民自治基本条例」の素案づくりをしてもいいのではないか?その過程では、今までの経過を考えて、「つくる会」や他の市民も参加してもらい意見交換を行うなどの工夫もできるだろうという意見も出ました。新潟県の吉川町では議員全員でのワークショップをして自治基本条例を策定しています。新しい時代の流れを認識するならば、自治基本条例を制定する必要はあるでしょう。野党的立場などで、文章などにいちいちケチをつけて行政案に‘反対’の姿勢を示すのではなく、本来は議員全員一致で可決されるのが望ましい形です。
 もし多摩市議会でも議員全員でのワークショップが出来たらとても画期的です。出来るのかどうかは議長の力にかかっています。あとは天に祈るのみ!議会全体が上手くまとまればいいなと思います。

 本当は議員自身が市民検討委員会などにも出かけていき、その議論を傍聴するのがいいわけですが、なかなか時間をとるのが大変だという面もあります。これからはどんな形式で市民参加をしているのか?どういうメンバーがいるのか?そしてどんな議論が行われているのか?などなど…もっと丁寧に議会側に伝える必要はあるでしょう。とは言っても、これまでは閉会中に常任委員会が開催されることはほとんどなく(通例は3ヶ月に一度定例議会にあわせて年に4回しか開催されない)、随時議会にお知らせすること自体難しかったのかもしれませんが…。そういう意味でも、総務常任委員会が2週間に一度のペースで開催されていることも画期的。新しい流れが少しずつ生まれているのです。当然、行政のありかたも変わっていくはずです。議会と行政との情報共有の進め方も大きな課題の一つです。

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2003年08月08日

参考人を招致!

 総務常任委員会で参考人を招きました。調査案件は「(仮称)市民自治基本条例について」。市民提言案をつくった「つくる会」(通称)の代表と副代表の方から、提言案完成までの経緯と提言された多摩市市民自治基本条例案の説明を受けた後に、議員側より質問をする形式で行われました。

 議員になるなんて思ってなかった私がある日の広報で、この市民ワークショップ「つくる会」の存在を知り、ちょうど市長とのパートナーシップ協定締結という記念すベき日から参加を始めました。「すっごーい、今どきの市民参加って、こんな協定まで結ぶんだなあ。」とそれまでは、どちらかとイメージ的には市民はいつも行政と対立しているという意識の方が先立っていたので、その新鮮さにまず驚いたことが、とても懐かしく思い出されます。そして参加をして、一番印象的だったのは「条例は‘議会’を通らなくてはいけないんだ。」という発言がワークショップの中で度々あったことでした。
 そのときに私は「えっ…市民は議会と対立するの?」なんて思ったものでした。それまで私は多摩市の政治なんて全く関心がないというよりは、関心を持つきっかけもなく、どちらかというと「よく知らない。まあいいや。」と市議会は、自分の視野に引っかからない存在でした。でも「つくる会」に参加をして、「市民が議会にお願いをする」という表現を聞くたびに、ものすごく違和感を感じたものでした。
 つまり、「こういう内容は議員からは嫌われるのではないか?」というのが焦点になりながら、議員への配慮もしながら、内容を組立ててきた経緯があるのです。「理想ばかり言えない現実」を抱えながら、市民提言案はつくられてきたし、最大限の力を尽くして、「つくる会」に参加した市民全員の意見を集約してきたと思います。

 と、私はある程度「つくる会」に参加をして経験をした部分がありましたが、改めて「提言案」の完成報告会に使ったパワーポイントで、代表からの説明を受け、市民ワークシップ「つくる会」に参加をしていた市民たちの熱意を思い出しました。
 私は条例案の内容というよりは「なぜパートナーシップ協定を結ぶ必要があったのか?」を再確認する意味でも聞きました。実は、多摩市の第四次総合計画を策定する際にも市民ワークショップ形式を用いています。そこでも同様に「提言案」が発表されたわけですが、何と完成した総合計画には提言集に盛り込まれていた意見がほとんど採用されておらず、「本当に市民の意見をに耳を貸しているのか?」「ガス抜き、アリバイづくりの市民参加だったのか。」と参加をした市民たちはものすごい脱力感に襲われたと聞いています。だからこそのパートナーシップ協定なのです。提言案を加筆修正する時には、市長のしかるべき説明責任を果たす必要があります。「市民案を最大限尊重する。」という協定の言葉にはとても重みがありました。

 議員側とのやりとりが続いた最後で、代表がこうおっしゃいました。「前市長は『まだまだ法律のしばりが厳しい地方分権。でも、市民自治基本条例を制定し、そのことが法律を変えていくような突破口を開いていくかもしれない。』と言ってくれて、そのことが本当に夢を持たせてくれた。だから頑張れたんです。」…「これを創ったら、新しい時代が本当に来るなあ。」という夢とか希望が一年以上100回ほどの会合を重ねてきた原動力になったそうです。
 この事実を「幻想です!」と切り捨てることは出来ないでしょう。8月23日に、市長からの「つくる会」に対する説明が行われる予定です。「つくる会」は市長と対立するつもりはありません。ただ、市民提言案をどう受けとめ、理解し、そして少し変貌したと感じられる行政素案へとつなげていったのか…について納得できる説明が欲しいと待ち望んでいます。

 そして今日「このように議会にお招き下さって本当に感謝しています。議会との協働の第一歩なのかなあと感じています。」と参考人側からの感謝が心こめて丁寧に述べられました。みんなで少しずつ変わり始めているのではないか?これが私の感想でした。

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参考人を招致!

  総務常任委員会で参考人を招きました。調査案件は「(仮称)市民自治基本条例について」。市民提言案をつくった「つくる会」(通称)の代表と副代表の方から、提言案完成までの経緯と提言された多摩市市民自治基本条例案の説明を受けた後に、議員側より質問をする形式で行われました。

 議員になるなんて思ってなかった私がある日の広報で、この市民ワークショップ「つくる会」の存在を知り、ちょうど市長とのパートナーシップ協定締結という記念すベき日から参加を始めました。「すっごーい、今どきの市民参加って、こんな協定まで結ぶんだなあ。」とそれまでは、どちらかとイメージ的には市民はいつも行政と対立しているという意識の方が先立っていたので、その新鮮さにまず驚いたことが、とても懐かしく思い出されます。そして参加をして、一番印象的だったのは「条例は‘議会’を通らなくてはいけないんだ。」という発言がワークショップの中で度々あったことでした。
 そのときに私は「えっ…市民は議会と対立するの?」なんて思ったものでした。それまで私は多摩市の政治なんて全く関心がないというよりは、関心を持つきっかけもなく、どちらかというと「よく知らない。まあいいや。」と市議会は、自分の視野に引っかからない存在でした。でも「つくる会」に参加をして、「市民が議会にお願いをする」という表現を聞くたびに、ものすごく違和感を感じたものでした。
 つまり、「こういう内容は議員からは嫌われるのではないか?」というのが焦点になりながら、議員への配慮もしながら、内容を組立ててきた経緯があるのです。「理想ばかり言えない現実」を抱えながら、市民提言案はつくられてきたし、最大限の力を尽くして、「つくる会」に参加した市民全員の意見を集約してきたと思います。

 と、私はある程度「つくる会」に参加をして経験をした部分がありましたが、改めて「提言案」の完成報告会に使ったパワーポイントで、代表からの説明を受け、市民ワークシップ「つくる会」に参加をしていた市民たちの熱意を思い出しました。
 私は条例案の内容というよりは「なぜパートナーシップ協定を結ぶ必要があったのか?」を再確認する意味でも聞きました。実は、多摩市の第四次総合計画を策定する際にも市民ワークショップ形式を用いています。そこでも同様に「提言案」が発表されたわけですが、何と完成した総合計画には提言集に盛り込まれていた意見がほとんど採用されておらず、「本当に市民の意見をに耳を貸しているのか?」「ガス抜き、アリバイづくりの市民参加だったのか。」と参加をした市民たちはものすごい脱力感に襲われたと聞いています。だからこそのパートナーシップ協定なのです。提言案を加筆修正する時には、市長のしかるべき説明責任を果たす必要があります。「市民案を最大限尊重する。」という協定の言葉にはとても重みがありました。

 議員側とのやりとりが続いた最後で、代表がこうおっしゃいました。「前市長は『まだまだ法律のしばりが厳しい地方分権。でも、市民自治基本条例を制定し、そのことが法律を変えていくような突破口を開いていくかもしれない。』と言ってくれて、そのことが本当に夢を持たせてくれた。だから頑張れたんです。」…「これを創ったら、新しい時代が本当に来るなあ。」という夢とか希望が一年以上100回ほどの会合を重ねてきた原動力になったそうです。
 この事実を「幻想です!」と切り捨てることは出来ないでしょう。8月23日に、市長からの「つくる会」に対する説明が行われる予定です。「つくる会」は市長と対立するつもりはありません。ただ、市民提言案をどう受けとめ、理解し、そして少し変貌したと感じられる行政素案へとつなげていったのか…について納得できる説明が欲しいと待ち望んでいます。

 そして今日「このように議会にお招き下さって本当に感謝しています。議会との協働の第一歩なのかなあと感じています。」と参考人側からの感謝が心こめて丁寧に述べられました。みんなで少しずつ変わり始めているのではないか?これが私の感想でした。

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2003年07月28日

最大効率を追求する時代から・・・

 自治体議会政策学会の最終日。「景観・環境問題と参加型社会づくり」というテーマで聞いた東京農業大学の学長である進士五十八さんの都市環境の話はとても面白いものでした。「環境」=緑の行政についてに留まらず、いかに人間の住まう‘環境’づくりが必要なのかについての先生の考えを聞きました。環境心理学にも環境が変わると行動が変わるという分析があるそうです。

 そもそも環境問題は100年前と比べて、人口が4倍にしかなっていないのに、経済が20倍の成長を遂げ、エネルギーが25倍も増加したことに原因があるという事実を再確認しましたが、この驚くべき発展の中で、全てが専門家任せの最大効率が最優先される社会になり、全体を見まわして判断できる人が存在しなくなったと言います。そして「議員向け」の研修を意識したのかなと思いましたが、「全てについてわかっていて、全てのことに発言出来るのが議員。にわか勉強で得意げに演説するのではなく、もっと自分のモノの見かたを磨いてから発言をしていくことが必要だ。」ということを聞きました。
 先生は自治体の環境審議会みたいな会で「議員」と同席するそうですが、専門家から見ると当然の知識などを最もらしく述べている議員を見ると腹立たしいと言います。もっと大事なことがあるのではないか?と言いたくなるのだそうです。それは専門家ではない「感覚」であり、生活実感、「市民の感覚」での発言だそうです。

 環境アセスメントの手法が用いられていますが、それに対しても、様々な生態系の専門家が集まってくるけれど、みんなが自分の専門分野のことだけを主張しただけで終わってしまう。私もあまり詳細はわかりませんが、とにかく研究も細分化されていて、環境アセスメントが「環境の要素の寄せ集め」に陥りがちで、結局は‘環境’という全体像が見えてこないのが現状だと言うのです。
 そこで、全体をバランス良く見まわせるのが「議員」ではないのか?という先生の今日の主張へとつながるわけですが、私はそのことについて疑問符で、「そんなに持ち上げられてもな…」と思ってしまいました。全体を捉えるバランス感覚を身につけることほど至難の技はないよなと痛感しています。
 「縦割り社会」がどうして進んだ原因や「個人勝手主義」が広がるのも、やっぱり全体との調和をどう図るのかについて考えることの難しさに帰するのではないかというのが私の考えです。

 それにしても先生の話しは示唆富んでいて、まだ消化しきれていないのですが、とにかく「衣食足りて礼節を知る」というのが環境問題だという言葉にとても共感しました。「礼節」というのはアメニティのことで、もともとはアモーレを語源にしている「アメニティ(快適環境)」とは一人一人の‘美意識’を磨きながら高められると言うわけです。機能的、視覚的、生態的、社会的、精神的な観点から環境を捉え直すのは、一人一人の市民の感性に委ねられるのであって、効率を追求するあまりに土木や建築などの専門家に任せても本当に自分たちの求める‘美’を創り出すことは出来ないということかな…とおぼろげに感じました。

 さらに今日は、市民自治基本条例についての学習会をしましたが、効率を求めれば求めるほど行政と市民との「協働」が遠のいていくように思いました。市民との協働を進めなくてはいけない時代、一般的に言われている「行政の効率性」には逆行するようですが、もう少しスローペースでじっくりと物事を見極め、動かしていく必要性があるのかもしれません。いづれにしても、様々な分野が専門化しすぎて、「大事なことは何か?」が見えにくくなっている今日この頃です。自分のやっている以外の領域を知ることの大事さをつくづく感じています。

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2003年07月27日

政策過程を大事にしたい。

  自治体議会政策学会に参加しました。昨日から3日間のプログラムですが、私は今日からの参加です。
 今日は「住民主権への動き-自治基本条例を中心に-」、山梨学院大学の日高昭夫さんの話しを楽しみにしていました。
 日高先生はもと多摩ニュータウンに住んでいたそうで、中央大学を卒業しているということと合わせて親近感がわきました。先生の話の中でやはり最も勇気づけられたことは、「これが自治基本条例っていうカタチがあるわけでもなく、自治基本条例の取組みはとても先進的で、まだまだ研究も途上段階にある。でも、最終的にはこの条例は市民に共有されていないと意味がない。そういう点で、市民参加によって策定しようとする自治体が多い。」…なるほど…「一番大事なのは、カタチではなくて策定過程です。立派なモノを作ったとしても、市民と共有できていなければ意味がありません。制定過程での議論が重要です。」
 この言葉を聞けただけで、私は大収穫で、そして元気になりました。多摩市の市民自治基本条例は制定過程を大事にして進めてきたはずです。市民と共有しながら条例制定を進めてきた…という点では、どこの自治体よりも新しい取組みだったと思います。

 今日はその他にも市町村合併をめぐる動向やマニフェスト論、三位一体改革についても聞いてきました。フリーディスカッションの市町村合併については各自治体で活躍されている議員さん方の意見を聞くことが出来て、勉強になりました。
 ただ、合併をめぐっての「住民投票」へ話題が移り、「住民投票をどう考えるか?」という議論の時に、今の政治的無関心な状況を見ていると住民投票が本当に有効な手段と思えない、ある意味で「エセ住民投票」となってしまう…という意見が出されました。情報が不足している中での住民投票反対という立場もありました。もちろん、現実を見ると、合併問題についても賛成反対の判断材料という点では、情報が不足気味であることは確かです。でもだからと言って、住民投票に否定的な立場をとったり、全く無意味だと言い切ることができるのでしょうか?
 私自身は住民投票をするにあたって、住民の判断材料が少なすぎるという風に議員自らが発言するのはいかがなものかと感じました。なぜなら、そのように感じるのなら、議員自らが、客観的に公正に、住民の判断材料を提供するために行動をするべきだと考えるからです。最初から「住民には判断できない」なんて決めつけるのには同意できません。
 議員が全て決めることが住民のためになると考えているのでしょうか?もちろん、議会でも首長だけでも決定し難いから…という言い逃れや責任逃れのための手段として住民投票を用いるのにも賛成できません。でも、住民と真剣に将来を考えていくための一手段として住民投票を選択することは決して、民主主義を創るにおいては無駄にはならないと思います。
 住民自身だって最初から正答を出せるとは言えないけれど、でも、いろいろな場面を捉えて、自分たち自身で「判断する」ことを積み重ねることが、私たちが将来像として描く‘自治’を確立へもつながっていくと思うからです。私は、もちろんむやみやたらに住民投票を用いようとは考えないけれど、住民が自分たちで‘まち’のことを直接決定していく仕組みは必要だという立場をとりたいと思います。

 自治基本条例も住民投票も、要はその仕組みを使いながら、市民が本当の意味で自立をしていくための、自らが育っていくための手段であると考えています。議員自らが市民の可能性を摘んでしまうことだけは避けなければならない…これが私の考えです。

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2003年07月20日

新しい自治体づくりと条例 2日目

 昨日に引き続き2日目。実は、今日のまとめを一番楽しみにしていました。というのも議員提案で成立した新潟県吉川町の‘まちづくり基本条例’の発表があるからでした。
 
 いよいよ明後日の総務常任委員会で昨年6月に市長に提出した多摩市市民自治基本条例の市民案が行政内部での検討を経て、確定版ではないものの提示されることになっています。多摩市の場合の条例制定過程の一番大きな特徴は市民ワークショップで一年以上もかけて市民案をつくりあげたことと、市長(行政)と市民ワークショップ「つくる会」との間でパートナーシップ協定を結んだところにあると思います。
 他の自治体では行政主体で進められているところが多いのですが、多摩市の場合は市民主体で進められ、行政は市民の取組みの裏方に徹してきたところに全国からの注目が集まっています。

 吉川町の取り組みといえば、「議員提案」が大きな特徴で、もちろん全国唯一です。なぜ「議員提案」することができたのだろう?と非常に不思議になります。全国で初めて自治基本条例を制定して有名になったニセコ町でも賛成派議員、反対派議員がいたわけで、議員からの発案ができた理由には関心がありました。
 聞いてみると、①住民にひらかれた議会づくり②議会で立法活動を進めるという2つの側面から議会改革を進めていた流れがあったとのことです。その中で、ニセコ町の取組みに出会い、議員全員でニセコ町に視察に行き、その取組みには衝撃を受けたといいます。ニセコ町での政策形成過程までをも公表しているという、情報共有のあり方を見て、「これは、うちの町でも進めなくては…」と触発されたそうです。

 それによって議員全員での「まちづくり基本条例」の策定が始まりました。なんと全員でワークショップをやりながら、議員個々人の意見をまとめあげたそうです。ワークショップ形式で議会の議論を進めるというのも面白いアイデアです。条例案についても「議会だより」で3回ほど町民に向けたPRをし、住民懇談会も9回開催し、議員がそれぞれ分担して町民との意見交換をしました。
 どれもが議会史上初めての取り組みだったといいます。それだけに苦労も多かったようですが、発表をしてくれた橋爪さん(町議)は「楽しくて仕方なくて」と何度も繰り返していたのが印象的でした。
 
 議員提案でいた秘訣について、やはり「全議員が本気になった」ということをあげていました。ワークショップでは全員が発言し、「みんなが関わった」という実感を持つことが出来たことは、きっと成功の最大要因だと思います。

 議員の法務能力を高める必要性を指摘されていました。でも、そこには専門家の力を上手に借りていくことの大事さを主張されていました。
 行政はどうだったか・・・?といえば、最初は「行政が抵抗勢力」だった・・・そうですが町長は「制定されたその日から施行という気持ちでのぞむ」と答弁したようで、私自身はこの条例が可決された3月以降、条例が施行される10月までの間に町としてどんな取り組みをしているのかな?と少し興味がわきました。(でも時間がなくて質問しそびれたことが残念)

 今、多摩の市議会も「過渡期」にあると思っていますが、議員全員がひとつの目標に向って「本気」になるというのはそう簡単ではありません。「議会改革」にしてみても温度差はあるし、なかなか難しいのが現実です。最近は「急がば回れ」だなと感じつつ、できることからやれればいいなと考えています。

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2003年07月19日

新しい自治体づくりと条例 1日目

 昨年に参加をした市民と議員の条例づくり交流会議に参加しました。「新しい公共」ということばに表されるように、新しい社会システムをどのように構築していくのかはどこの自治体でも仮題になっているのだと思います。特に市町村合併の問題をはじめ、地方分権によりどのように地域の自立性を担保し、独自性を発揮していくのかについて「自治基本条例」の制定など、その手法とそれらを克服した先の未来像をどう描くのかが問われていると思います。

 今日は元三鷹市議会議員で今回の統一地方選では市長に立候補したものの惜敗した高井章博さんから「自治体づくりの要となる議会の役割と可能性」についてを聞き、その後分科会では「自治体を‘市民政府’に~地域内分権を包括的に考える」に参加をして各方面で活躍されている方からの話しを聞くことが出来ました。
 なんと高井さんは私が大学時代に所属していた広岡守穂先生のゼミのOBだったので驚きました。それはさておき、高井さんの問題意識の高さ、「自治体議会のあり方は、その設置も含めて、自治体が決めるべし!」という部分には共感をするとともに、自治基本条例を制定することで真の二元代表制の確立に向けた道筋を作る必要性をさらに強く感じました。

 ところで、初めて知ったことで、今日の一番の収穫がありました。それは三権分立についてです。これは「立法、行政、司法」と説明されますが、明治時代には「立法、‘行法’、司法」と整理されていたそうです。つまり法を行う主体であった‘行法’がいつのまにか政を行う主体になりかわった部分・…そこに何となくヒントを感じられるのは気のせいではなさそうです。

 分科会では議会改革を含めた話を聞けて有意義でした。特に滋賀県の草津市議会の話しは面白かったのですが、昨年政務調査費を10万以上増額したことを契機にして、この苦しい時期に増額したことへの市民に対する説明責任を果たさねばならないことで超党派で認識を一致し、何と議員立法をしてしまったそうです。
 つまり何か市民に対して議会としての態度を示さないとと大奮起した結果「「草津市飼い犬の糞などの放置防止等に関する条例」制定へと結びつけたというのです。これには会場に笑いの渦が起こりました。なぜなら地域課題の解決ありき・・・ではなく、政務調査費を値上げしてしまった、さあどうしよう・・・なにかしなきゃ・・・というある種パフォーマンス的にでも取組んだ結果、議会の活性化にもつながっていったという事例だからです。
 実際に草津市議会の事務局職員の方からの話しを聞いてみると、かなり事務局自身の意識改革も進んだようです。事務局職員側が議員をとにかくサポートする体制をつくれたことが‘楽しかった’という感想を述べていました。議員の法務能力をどうつけていくかは問われる部分ですが、草津市議会の事務局には文書法制を経験してきた職員が配置されていたので条例策定については全面的にアドバイスしたようでした。議員というよりは議会と事務局の関係として理想的な在り方だなと思いました。

 行政と市民とのパートナーシップが言われる中で、何となく議会の存在がどう位置付けられるのか?これについては私も日々、考えているのですが、議会に対する市民参加を得ていく仕組みがなければ、日常的に市民に後押しされる行政と議会とのパワーバランスが崩れることは目に見えているよな・・ということを痛感させられた次第です。

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2003年07月17日

‘マニフェスト’ブーム

 最近、話題の「マニフェスト」。市民セクター政策機構が主催した「マニフェストを考える」という学習会に参加しました。

 マニフェストとはイタリア語で「はっきり示す」とい意味だそうです。実は日本でも産業廃棄物管理票制度が別名マニフェスト制度と呼ばれてきた経緯がありますが、これは廃棄物の処理を委託した(ゴミ)排出事業者が、廃棄物が適正に最終処分されたことを確認するという仕組みです。産業廃棄物管理用票を見れば「ゴミの出所」が明らかになり、さらに、どこで誰が処理をしたのかも「はっきり示」されます。だからマニフェストというわけです。

 つまり、マニフェストははっきりと示す必要があるので「~できたらいいな・・・。」では困り、「~します。」でなければならないのです。マニフェストを提唱している元三重県知事の北川氏は「おねだりリスト」ではないと言っています。これは確実に実行されることが約束されるのです。「数値目標」「具体的な財政措置」「実施時期」などが出来る限り具体的に示される必要があり、事後評価可能な状況にして作成しなければ全く意味がないのです。「実行した」か「実行しない」が明確にされなければなりません。

 ところで、国政選挙の足音が近づいてきそうですが、各政党は「マニフェスト」を提唱しています。そもそもマニフェストはイギリス議員内閣制によって発展してきました。その意味で国政選挙でマニフェストが語られるのはちょっとわかる気がします。
 マニフェスト選挙では有権者は候補者別公約(人的関係・義理)によって投票するのではなく、政党のマニフェストで投票をしていきます。つまり候補者の魅力へのウエイトが低くなるわけです。
 投票が市民と議員との契約だとすれば、市民が契約するのは個人の議員ではなく政党となるわけです。なぜならば、マニフェストの予定しているのは政権交代であるからです。

 ところが、どうでしょうか?日本で今、流行っているマニフェスト。しかも地方政治において、この間の選挙でも大いに語られてきました。でも、私は冷静にマニフェストを捉えなければならないと感じています。なぜなら地方政治は二元代表制だからです。
 最近私がさらに疑問なのは、今度の国政選挙で政党ごとにマニフェストが示されたなら、政党所属の地方議員はどのような影響を受けるのかということです。これについても全く語られていないことに注目しています。とかく、マニフェストが何だか目新しくて、何となく期待される雰囲気があり、そして‘ことば’が華々しく広まっている状況を見て、いかにも「日本的」だなと思っています。

 ところで、今日の学習会に元川崎市議会議員の方と一緒になりました。さっそく「常任委員会が200日以上も行われているんですね。」と尋ねると「あんなの、効率よくやればいいの。もっと。だって10分間しか開いていなくても、会議をしたことになって費用弁償が出るんだから・…。」とおっしゃっていました。費用弁償とは‘日当’のことです。つまり彼女は「無駄遣い構造」を指摘しているのです。なるほど、やっぱり聞いてみないとわからないな…と思いました。なぜなら、日当が出ていることに驚いたからです。
 ちなみに・・・多摩市では「議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例」において下記のようになっています。

 第3条 議員が議会の招集に応じ、又は委員会に出席したときは、費用弁償として次に掲げる額を支給する。
(1) 1日につき執務が引き続き4時間以上にわたる場合 800円
(2) 1日につき執務が4時間未満の場合 500円

 これは条例を改正して、廃止の方向で考えるべき課題のひとつだと思います。私自身も今日までは、すべて報酬に含まれているものだと考えていました。認識の甘さを反省しました。

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2003年07月11日

時間はかかって当たり前。

 議員研修が無事に終了しました。予め宿泊地が決定しているという好ましくない条件。限られた選択肢の中で選んだ岡谷市、茅野市でしたが、私としては正解だったなと思いました。


********************研修一日目


 まず岡谷市。小規模デイサービス体制の整備についての話を聞きました。この施設は介護保険法の通所介護施設という位置になっています。現在、岡谷市には1ヶ所設置されています。民家を改修し、定員が10名ほど、アットホームな雰囲気の施設になっています。介護保険の登録事業者のNPO法人が運営をしていました。武蔵野市でもテンミリオンハウスがありますが、民家を利用した小規模の高齢者施設は「住みなれた地域で暮す」を実現するためには必要なことだと考えています。岡谷市の場合には介護保険法内の施設に対して建物の開設にあたっての改修費用などを補助します。いわゆる元気高齢者のための生きがいデイサービスや施設の運営費用そのものは補助しないという方針を強く持っているようです。
 私が気に入ったのは「市からお願いはしません。」という姿勢でした。地域の人達が生きがいデイサービスが欲しいというニーズがあれば対応するし、小規模宅老所にしても事業者からの申し入れがあれば適宜土地の紹介から建物建設、改修までに対応をする用意はあるけれど、あえて行政からアクションを起こさないというのです。
 もちろん考えの中では地域ごとに宅老所を設置していくのが理想だし、地域ごとに開催されている生きがいデイサービスも市内全地区に広げていきたいとは考えているようですが、地域の「自主性」があくまでも優先だとしています。
 特に生きがいデイサービスに対しては、地域の自治組織を中心に地域の人たちの自主運営を目指していく方式で、地域の集会所を定期的に使用し、地区ボランティア体制を作り、隔週一回開催をしている模様です。デイサービスの内容も参加者の意向に沿って地区ごとに決めていきますが、そのときのコーディネーター役は社会福祉協議会が行っているようです。多摩市のように常設しているわけでありませんが、「生きがいデイサービス」ということで社会福祉協議会に委託をしている金額は1013万円でこれには議員全員がため息でした。多摩市では1施設当り、それ以上もの委託金額だからです。
 もともと地域では様々な活動をしているグループがあるので、「高齢者の生きがいを支えていく」を目的に横のつながりをつくり「地域サポートセンター」の機能として高齢者どうしだけでなく、子ども達や地域全体の交流を図っていけるような仕掛けとして地域自主運営の「生きがいデイサービス」を広げていくのが市の方針のようです。
 高齢者対象の事業だけに留めずにやっていこうという姿勢にも私は共感しました。そこにはこれからどんな地域づくりをしていきたいのかというビジョンを感じられたからです。


********************研修二日目


 そして、今日訪問した茅野市。2時間枠しかなかったのが本当に残念でした。大型商業施設の空き店舗利用と関連して茅野市のこども・家庭応援計画「どんぐりプラン」を中心とした話を聞きました。まず茅野駅前の施設を見学し、「子育て広場」と「中高生広場」を見に行きました。私自身は中高生の居場所ということで提案もしてきましたが、なかなか他の議員に理解をしてもらうことができずにいました。けれども、実際にガラス張りのダンスルームやバンド専用ルーム、学習室などを見て、そして中高生たちの運営委員会で建設から現在の施設運営までを行っている話を聞き、その中で大人はあくまでもサポーターとしての助言者に徹するということなど私が言いたいことをそのまま代弁してくれるような視察になり、中高生の居場所を設置する意義を少しだけ市議会全体に広げられた気がしました。
 0歳から3歳までの親子を対象とした広場も同じですが、実際に見るとイメージがわくと思います。朝10時すぎでしたが、既に20組ほどの親子が来館して、遊んだり、本を読みきかせしたり、母親どうしの交流場所になっていることが肌で感じられたと思います。
 駅前の商業施設の空きスペースを利用し、たった半年間ほどでオープンさせたという経緯もあり、これにも私たちは非常に驚いたわけです。聞いてみれば、市長が一通のメールを見ての決断だったそうです。更にびっくりしてしまいました。

 茅野市はパートナーシップのまちづくりに先進的に取り組んでいることでは有名ですが、そこには市長の方針が大きく関わっていると思います。職員の方に聞いたところ、ハードな整備を進めてきた前任者とは全く異なる方針の現市長が就任した当初は職員にも反発があったそうです。でも、今ではすっかりソフト面の充実がどれほど大事なのかについて職員一人一人の中にも定着しているようです。

 特に、子どもの家庭応援計画「どんぐりプラン」は全て市民(もちろん行政関係者も含むですが)の手づくりだそうです。市民が策定したものを行政としてどこにも手を加えずに議会に提案をし、議会もそれを承認したとのことで、これには私たちは呆気にとられたというか、ちょっと大きなどよめきがありました。職員としての視点から見たら、文章が変かな?と思う部分もあるそうですが、「だけど、市民が作ったもの」なのです。最大限尊重をする…という「最大限」を見せつけられた気がしました。でもこれは当然ことです。

 茅野市役所は毎日、夜10時半から11時くらいまで会議室の明かりが消えないほどに市民が手弁当でまちづくりにかかわっているそうです。行政の担当者ももちろん一緒です。「大変ですね・・」というニュアンスの質問に対し、「行政だけでやるよりも楽しい。市民と一緒にやると行政内部で職員同士の議論よりも‘かたち’に見える」という話をしているのだそうです。これは実感からしか語れないことだなと思いました。
 
 最後に驚いたのは、市内で現在進めている地区子ども館(児童館みたいなもの)の設立。地域の市民たちが設立しようと動いているようですが、それについて当初予算の中ではイチイチ事業化しないそうです。市民の話合いの中で行政が出すべきしかるべき経費があるときには、代表者が直接市長に交渉をし、補正予算を組んでもらうのだそうです。これにもビックリです。

 でも、ここまで来るのにはとても時間がかかったと言います。でも長い眼でいい‘まちづくり’をしていくにはゆっくり進めればいいんだから・…と言います。時間が短かったこともありますが、茅野市方式には驚嘆ばかりでした。これをどうやったら多摩市に・…と私は考えさせられました。もう一度茅野市に行き、私は‘まち’の声も聞いてみたいなと思いました。

 2日間の研修で共通しているのは市民の自主性が育つのを待つ姿勢だと思いました。それにはとても時間がかかることですが気長に行政が市民と付き合おうとしています。「市民自治」の重要性を理解し、それを実現するために行政がどのように動けばいいのかを知っているということかもしれません。これは質疑できなかったのですが、どのように情報を公開し、市民と共有化しているのか…これも気がかりな部分でした。

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2003年07月09日

おいしい給食はチームワークで

 日野第一中学校に伺いました。「給食」の視察です。日野市の学校給食は自校方式、一学校一栄養士、地産地消(地場野菜の活用)の3つでPRしています。多摩市ではセンター方式なので、なぜ日野市へ行くのかという疑問もありそうですが、「おいしい給食」を試食しに行くだけでなく、実は日野第一中学校は昨年から民間委託により給食調理が行われているので、その様子を見に行くことが大きな目的でした。
 
 まずは、美味しいと噂される「自校方式」の給食。メニューは梅ご飯、ジャガイモのきんぴら、ほっけ、大根のお味噌汁、冷凍みかん、ヨーグルトでした。食器は強化磁器でした。強化磁器の導入は学校ごとだそうで、まだアルマイト食器を使用しているところが大半だそうです。市職員の方も「アルマイト食器は汁物などを入れると熱くて持てないという難点はあるけれど、現状ではまだ一斉導入は出来ていないんだよなあ…でも、メラミン食器は安全性が色々言われているしね」とおっしゃっていました。同じく財政難。アルマイト食器に比べると強化磁器食器はかさばるので食器保管庫も交換をしなければならずに、なかなか厳しいみたいです。けれども、もちろんメラミン食器を導入するなんてことは選択肢にないようです。

 給食は美味しくいただきました。強化磁器食器も使いやすかったです。確かに食器準備や後片付けのことを考えると重いですが、食べる分には何ら問題なし。今日のメニューでは地元の大根を使用していました。

 さて、民間委託化して何がどう変わったのか?を尋ねました。予算的に言えば2校を委託して約4千万円の節約につながったそうです。これはほとんど人件費相当。ちょうど調理員が4名ほど退職する時に一校ずつ民間委託化できる計算になるそうです。
 民間委託前には職員組合の理解を得るのが大変だったようです。もちろん保護者も同様です。しかし、栄養士さんの一校一人配置は変わらない方針で調理場を全て民間業者が担当はするものの献立や食育部門は栄養士さんがしっかりと監修しています。その限りでは、調理方法は変わるけれど学校給食そのもの在り方が変更するわけでなく、今では民間委託への理解も得られるようになっています。

 むしろ民間委託に変わり、栄養士自身は調理員の人数が多くなり、衛生面に行き届くようになったと言います。以前は職員5名だったのが、今は正社員3名、パート社員5名体制だそうです。パート社員についても一年以上の経験を要すことを委託条件に提示しているとのことでした。長期休暇の時には、前後4日間くらいで掃除や準備をしてもらうそうですが、全ては栄養士の指示に従います。
 調理ももちろんですが、栄養士の指示(指示書)が欠かせません。調理については野菜の切りかたなどを含め、当日の2日前から丁寧に打合せをするそうです。とにかく栄養士と調理場のメンバーとの人間関係を円滑にしておかなければ、そのことが「味に響く」と言います。「おいしい給食をつくるためにはチームワークが必要」なんだそうです。
 そしてもう1つ、民間委託にして調理用の消耗品についても全て事業者が負担してくれるので、透明手袋などにかかっていたコストも削減されたようです。ちなみに委託料は約1,900万円のようです。
 民間委託してからは、事業者、行政、学校、保護者で協議会を開き、給食について意見交換会も行われています。民間委託化して、むしろホープンになったと言います。

 ところで、栄養士は職員会議や各学年1名ずつの先生が出て組織している給食委員会などにも参加し「食教育」への理解を求めながら、いろいろな試みをしています。
 それが「セレクト給食」。月に2~3回ほど献立を選べる日があります。2つの中からクラスごとにどちらか選択するのです。それぞれのメニューには栄養素に特徴を持たせていて、生徒自身が「どちらを選ぶのか?」というクラスの中での話合いなどをしながら食に対する関心を深めていこうというわけです。これも自校方式ならではのことで栄養士のアイデアです。

 つまり民間委託に変わっても、「学校給食」自身は以前と変わらず続いています。栄養士がしっかりとマネジメントしています。そのことで質の保持については保証されていると言ってもいいでしょう。いかに民間委託先の事業者や調理員などとの関係性をよくしていくのか、栄養士のコミュニケーション能力が問われているなと思いました。
 
 やっぱり給食は自校方式がいいなと改めて思いました。そして民間委託については、サービスの質をどのように行政として担保していくかの仕組みを保証しなければなりません。日野市では栄養士が職員であること、それから協議会を設けてオープンな体制づくりをしていることがそのことにあたるのかもしれません。
 経費節減と民間委託。契約方法などももう少し詳しく聞けばよかったかなと思いましたが、聞きそびれてしまいましたが、とにかく経費削減だけに重きを置くだけでは失敗してしまいます。日野市には学校給食ついてのポリシーが確立しているので民間委託がスムーズに出来たのではないかと思いました。

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2003年07月06日

アレクセイと泉

 オススメ上映会の「アレクセイと泉」を見に行きました。チェルノブイリ原発により地図から名前が消された村で、なおも住み続ける55人の老人とひとりの若者の「今」を淡々と映すドキュメンタリー映画でした。
 村人の暮らしを支える泉。村全体が放射能で汚染されたにも関わらず、なぜか泉の水だけは守られている…放射能が検出されることなく、静かに湧き続けているのです。その泉は村人の心の拠所になり、汚染され滅びるだけの村で生きる人々の心を支えていることが切々と伝わる映像でした。
 上映終了後に監督である本橋成一さんと多摩市在住のフォトジャーナリスト桃井和馬さんとのミニ対談がありました。二人に共通しているのは、現実の姿をそのまま「映す」ことで自分自身のメッセージを伝えていることです。「声高に叫ぶのは苦手」とおっしゃっる本橋監督は、‘核’という‘パンドラの箱’を開いてしまった人間に問いかけているのだと思いました。
 「アレクセイと泉」は直接的に悲惨さを伝える場面はどこにもなく、ある意味、とてもきれいな映像でした。一見、そこには‘核’の恐怖は感じられないのです。でも、そのことが‘核’の恐ろしさであると思います。
 村人が互いに支えあいながら精一杯生きている様子だけが伝えられます。汚染されていることへの恐怖感は何一つ描かれていないのです。汚染された大地を耕す自給自足の生活。毎年毎年、生活のサイクルは同じように流れていきます。
 村人たちの生活は静かです。その静かさは放射能汚染の‘静けさ’につながっているようにも感じられて、私は余計に恐くなりました。本橋さんの言うように核は‘パンドラの箱’だと思います。そもそも人間には放射能に汚染されなかった「泉」と同じだけの生命力はないのです。「いい使い方」なんて言っている場合ではないことを改めて感じました。

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2003年07月02日

少数の価値だってあるはず。

 午前中は大和田一紘さんから「三位一体改革」についての話を聞きました。大和田さんの話は一度聞いておいたほうがいい!とも進められてきたので、とても楽しみでした。実は、昨日から三多摩自治体学校のプレ学習会が「財政講座」がスタートしましたが、こちらの講師にもお招きしています。
 今月末に行財政診断白書なるものが発表される予定ですが、大和田さんは市民が自分たちの手で「白書づくり」できるようにと各地域に出向いては市民とともに財政の見方などから丁寧に指導をしています。さすが、財政分野での勉強不足の私にとっても大和田さんの話はわかりやすく面白かったです。
 三位一体改革については、特に国庫補助金負担金を2006年度までに数兆円の削減を目指すとしているけれど、何をどのように減らしていくのかが示されていないことを問題視すべきだと言われました。一体何を削減するのかが明らかにされないままに、全てが一律にカットされる状況・…これは多摩市でも全く同じだと思いました。とにかくお金がなくなれば「一律10%カット(たぶんもっと厳しくなっていくはず)」みたいに、全部頭打ちにしてしまう傾向があるけれど、必要なところがどこかを見極めた上で、不必要な部分は削減するのが本来だと思うからです。
 特に「補助金」なるものは何十年前からもずっと拠出しつづけているものもあります。時代にそぐわないものも恐らくあると思いますが、それでも打ち切りしないのは「既得権」になっているからです。「公費を市民のために平等を使うとは何か?」そのことを真剣に考えるべきですが、特に地方自治体の財政については市民がどうやって使っていくのかを決定出来る仕組みに変えるのが理想です。これが「自治」だからです。「市民たちが自分たちで判断をする」。最終的に行きつくのは、やはり「税金をまちづくりにどう使うのか」を市民で決めるだと思っています。

 午後は久しぶりに「地誌学」講座に参加しました。東京の地域問題として「日の出町の最終処分場」が終わり、今日は「産業廃棄物」がテーマでした。
 毎回授業の感想を書いていますが、次の授業はその中からいくつか紹介がなされます。日の出町の最終処分場をめぐっては住民の戦いが今でも続いています。それに対して「まだ反対運動が続いているらしいがそれも心の中では無駄だと思っているに違いない。」という感想がありました。「本当に無駄なんだろうか?」感想を紹介している先生自体も驚きを持っていましたが、私も正直驚くとともに悲しい気持ちになりました。なぜなら、それは政治を始めとして、社会に対するあきらめ感と通じるものがあるからです。私は「どうせ投票したって変わらない。」と言われたことを思い出しました。
 むしろ「無駄だと感じているのに・・・なぜ行動しつづけるのか?」そのことを考えてもらいたいと思いました。
 
 私は‘今’という一点だけを見た時には変わっていないのかもしれないけれど、か細くでも続けていくことで変えていける部分があると思っています。例えば行財政改革の問題でも、市民の中に財政を勉強しようという人が少数でも生まれることで私は変わっていくと思います。「何を言ったって行政も議会も耳を貸さない」とあきらめるのではなく、耳を貸してもらえるように自分たちできちんと学習を積み重ねていこうとする気持ちこそ私は重要だと思います。
 私はゴミ問題についても今でも反対し続ける人がいることが歯止めになっている部分があると思います。どうせゴミは出るんだから仕方ない…と思った時、私はもっともっとゴミ問題が深刻化すると考えています。

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2003年07月01日

「原子力と日本病」

  自治体の環境政策について学習会がありました。元駐スイス大使の村田光平さんの話でした。村田さんは浜岡原発運転停止を求める運動などの中心になり、原発の危険性を訴えています。あわせて、村田さんが主張しているのは「日本病」の克服です。安全性が担保できないことがわかりきっているにも関わらず、なぜエネルギー政策を転換しないのか?という部分に切り込んでいます。「日本病」とは三感欠如、日本人に倫理感、責任感、正義感が不足していることを指摘しています。誰もが行き場のないような不安と不満を抱いているにも関わらず、それを解消することができない状況を打破していくしかないのです。

 三感欠如とは「見て見ぬフリ」…「タブー」で覆われた社会に特徴づけられるのかもしれません。誰もが原発は危ないことを知っているのに、国策を変更しない大きな理由、そこには政官財学の結束があると指摘します。経済至上主義、工業化社会を支えるのがエネルギーです。今、物質的な豊さが問われている中で、まさに社会の在り様や価値観そのものの転換が求められるわけです。先生は「精神文明」、目先の利益ばかりを追求するのではなく、もっと長期的な視野に立った理想を取り戻す必要性を訴えていました。
 そして問題を権力と金で解決をしていく構造…「原子力村の罪」と言いきりましたが、原子力発電については、権力と金でむしろ安全がおびやかされる状況が造られているのに、その現実を直視しようとしない市民たちがいるといいます。彼らも同罪であるというわけです。市民一人一人が自覚的にこの問題を捉えることなしに世論は変わっていかない…これが村田先生の結論のようです。
 だからこそ「世論の喚起」、世論を変えるために、ビジョンが示せる指導者が不可欠だと言います。知識や見識だけでなく実行力が伴わなければ無意味。先生が「政治」に関わる人に大きな期待を寄せる部分だと述べられていました。
 
 自然エネルギー活用の有効性も提案されましたが、むしろ「自治体のエネルギー政策」というよりは、先生は経済成長を支える大量のエネルギー生産への批判を中心にして「知足経済学」を主軸にした新しい社会の在り方を提案されていたように思います。
 「足るを知る」、一人一人のライフスタイルを見直すことが自分たちの本当の安全を保障するのだとつくづく感じました。電力不足が言われる今日この頃。もしかすると私たちの心がけ次第で電力不足も簡単に解消するのではないか?と感じます。とは言え、原発頼りの私の生活と「原発反対」の思いとの葛藤が当分の間解消できないことは確か…何とも言えない無力さを感じながらも、自然エネルギー活用の必要性、モノに頼らない新しい豊さを訴えていくしかないのかもしれません。

 「原子力と日本病」というタイトルは先生の著書。日本病は原子力問題だけに限らず、日本社会全体に蔓延っている風潮だと思いました。

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2003年06月26日

国民皆保険の制度

 毎日のように‘改革’という言葉が飛び交っていて、医療保険制度についてそれは同じです。
 国民保険運営協議会のメンバーになり、今日がはじめての会合でした。保険医薬剤師代表が4人、被用者保険代表が2人、それから被保険者代表として公募市民4名に、公益代表として多摩市では議員4名によって構成されています。協議会の会長は公益代表から選出すること決まりです。予め4名の話し合いで決定していたのですが、一応、形式的に協議会が始まり、会長などの選出を行いました。そういうやり方は世の中にはたくさんあるのかもしれませんが、私はあんまり好きじゃないなあと思いました。何だか「わざとらしく」感じるからです。議会の常任委員会などで委員長や副委員長を決定した場面と同じような雰囲気を味わいました。

 今日の会議では保険者の代表である市長から「国民健康保険税の税率などの改正について」が諮問されました。私も「保険料高すぎる。」という声をよく聞くわけで、もちろん何とか安くする方法を見つけられるといいなと思うわけですが、現実をつきつけられると「安く」なんてことはとてもじゃないけれど言っていられないことがわかります。
 「保険料は安く、だけど医療福祉は厚くしてもらいたい。」というのが市民の本音ですが、そんなことは虫が良すぎる話・…、もやは幻想の世界でしかないと思ってしまいます。私は「どうしてこんな風になってしまうんだろう?上手く行かない理由がよくわからない。」というのが正直なところです。みんなで保険料を出し合って、それを運営しているのに…と思います。確かに「医療費そのものが高すぎる」のも一因かもしれません。

 国民健康保険は特別会計として、いわゆる一般会計とは別のお財布により運営されています。それは当然のことです。国民健康保険に加入している人もいれば、サラリーマンなどは企業の健康保険組合に加入しています。皆保険なので、誰もがどこかで相互扶助の仕組みには参加するわけですが、今、そのバランスが崩れ始めているのです。
 多摩市の国民健康保険特別会計は本来、独立採算性をとらなくてはなりません。ところが一般会計からの持ち出しが16億円ほどあり、この額は東京都からも「持ち出ししすぎ」と注意を受けるほどになっています。
 国民健康保険は、ほかの健康保険には加入できない人の受け皿になります。無所得者や低所得者層の加入割合が高くなるのは当然のことです。失業者が増えて、さらに多摩市はこれから退職者も一気に増えるわけです。つまり、ますますその運営が圧迫されるのが目に見えるのです。だから、今回も保険税率アップが諮問されたのだと理解しています。いろんな角度から見て、今後の方針を決めていく必要があります。今日はとりあえず多摩市の厳しい現状の話を聞いて終わりました。

 私自身は「保険料を納めない人」の多さにビックリしています。もちろん、どうしても納められないほど苦しい生活を強いられている人もいるわけですが、ちゃんと所得のある人でも滞納している人がいることには驚きます。
 それは他の税などでも同じですが、支払う能力がある人は「払って当然」…「払いたくない」気持ちがあっても、助け合い社会の中では「払わなくちゃ」という義務感が生まれるはずなんだけど…というのが私の考えなので、滞納者のあまりの多さが信じられません。でも、それが現実。源泉徴収されるサラリーマンの不満に、むしろ同感してしまいます。
 このままだとますます不公平感が募る世の中になります。かと言って、じゃあ自助努力で…というわけにはなりません。どこかで相互扶助の仕組みを持っていなければ、それは「不幸」な社会になると思います。排他的になり、もっともっと階層が広がる社会になります。治安も悪くなるし、それこそ不安な社会になるからです。
 だから私は相互扶助の「国民皆保険」という考え方、その制度はいい仕組みなはずなのに…と思います。でもこれだけ厳しい実態をつきつけられると「本来はどうあるべきか?」という根本から考え直さなければならなくなります。市民一人一人がこの現実と向き合うことでしか、本当の解決策が見つからないのかもしれませんが、運営協議会のメンバーになってしまった私の責任も重いなと感じます。

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2003年06月21日

公益法人の改革やら・・・・。

  昨日NPOセンターで公益法人改革に関する学習会があることを知り、これは行くべし…と参加しました。公益法人改革オンブズマンの浜辺哲也氏に話を聞くことが出来ました。
 公益法人の改革は、役人の天下り問題、補助金依存、不祥事問題を解決するためにスタートしたのですが、そのうちにNPO法人や中間法人なども含まれ、いわゆる非営利セクター全般の改革の様相を帯びてきたのです。この改革の行く末には宗教法人、学校法人、社会福祉法人にも原則課税していきたいとの思惑がちらついているとの話でした。私も新聞報道でNPO法人が含まれることに意義があったのですが、今日の話を聞くと、一体何のための改革をしていくのかという疑問が増幅しました。
 改革では新しく非営利法人が創設され、今までのような行政の許可や認証をとらずに法人設立出来るのですが、法人所得が原則課税となります。つまりNPOでいうならば、寄附金や会費、行政からの受託事業の収入などすべてに課税されることになるのです。寄附金や会費収入を非課税にしてもらうことができますが、そのときには「公益性を有する非営利法人」に該当するかしないかの判断を仰ぐ必要があるのです。この判断は独立した主体によって行うこととなっていますが、『官製』の独立機関というのはどうも怪しいなと思ってしまいます。特にNPOは市民の必要性により生まれる活動主体です。言ってみれば官側から、その必要性の判断や、公益性の判断をしてもらうには及ばないと思うわけです。
 新聞などでさらっと読めば「独立した判断主体」が創設されるなら問題はないように感じるのですが、官主導で設立されるという部分にはやはり恐さがあります。行政の影響を受けない市民の評価機関を設立するつもりがあればいいのですが。公益法人改革の動きには目が離せなそうです。

 意見交換で、NPO活動をしている人たちの声を聞くことが出来ましたが、行政から事業委託されることはとてもありがたいけれど、「やればやるほど赤字になる」と言います。「いろいろな意味で(例えば、行政側から提示された委託料を見ると民間事業者は採算の合わなさに引き受けないことがわかるなど)他にやれる人がいないなら、やるしかない!」と腹を括るそうですが、赤字覚悟で活動している実態を行政はどのように受けとめているのだろうと思います。

 もし公益法人改革の中にNPOがとりこまれていけば、行政からの委託料までも収入に換算されていきます。そして課税されるとなれば、ますますNPOは苦しくなることは容易に想像できます。新しい社会の担い手として市民力、特にNPO活動が注目されているわけですが、何のために市民の力を生かすのかを見据えているのだろうか、未来図をどんな風に描いているのかと疑問になってしまいます。

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2003年06月18日

思いをかなえる。

  建設環境常任委員会の傍聴をしました。審議事項に聖ヶ丘・連光寺地区にバスケットゴールのゴール・ボードの設置を求める陳情がありました。この陳情によると、聖ヶ丘・連光寺の地域の公園に競技用規格のものを設置してもらいたいというのです。
 この3月に、市では大谷戸公園に子ども用のゴールポストを設置したそうですが、それは競技用としては不適格なので中学生の練習に適したものを新設してもらいたいとの願いでした。
 行政側の説明を聞いてみると、聖ヶ丘中学校のバスケットボール部は全国レベルの力を持っていて、非常に熱心に練習を重ねているそうです。陳情には顧問の先生が来られない日や長期の休日など、練習ができない日があったり、土・日も練習したいとの要望を、子どもたちが持っているという話でした。けれども聖中では休日を含めて、ほぼ毎日練習しているという実態があるそうで、さすがに「いつでもボールを触っていたいって感じなんだ…」という委員の発言のように、この陳情に対する議会の結論をどう方向づけるのか困惑の雰囲気が流れました。さらに、聖中には移動式の屋外ゴールもあると言うのです。

 実は、陳情者側から個々の委員は連光寺公園に競技用規格に近い高さに設置してあるゴール・ボードがあるけれど、水ハケが悪く、雨上がりには全く使える状況にはないとの現状の説明を受けていました。そこで、連光寺公園の土の改善が何とかすること、老朽化しているゴール板を新しくしたら対応できるのではないか?との方向で話がまとまったのでした。

 私はこのやりとりを聞いていて、一番の問題はゴール・ポストがないことではなく、例え中学校のグランドに移動式屋外ゴールがあっても、監督者がいないと何かの時の対応ができないことを理由にして、使うことができない状況を問題にしてもらいたいと思いました。
 つまり、顧問の先生がつきそっていないから良くないということではありません。中学生たちが自分たちの責任で、この場合だとバスケットボールの練習ができる場所を持てればいいわけです。私が去年、見に行った中学生、高校生専用の児童館「ゆう杉並」では室内競技場があり、バスケや卓球などを楽しむことも、練習することもできるようになっていました。今回のゴールポスト問題は、中学生たちが自主的に活動をしたいという強い思いを叶えられないところが一番の問題です。決して場所がないわけではありません。融通が利かせれば、学校の屋外ゴールポストで何とかなるのかもしれません。でも、それが出来ないとするなら、やっぱり「場所なし」なわけです。
 私はますます中高生の居場所の必要性を感じました。今の市内には子どもたちの‘自主性’を尊重し、それを応援できる条件の整った場所が見つからないのだと思います。

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2003年06月16日

とても長かった一日…総務常任委員会

 今日は一日がとても長かったです。
 定刻10時から始まった委員会ですが、1番目の案件であった「情報システム管理運営条例」について3時間に及ぶ審議をしました。8月25日から本格稼動する住民基本台帳ネットワークに備えたかたちで、この条例を制定する運びです。
 情報システムについての危機管理策などを一応定めたものですが、まだまだその中味には不安がたくさんです。ただの機器管理だけだと、庁内内部の問題で解決出きるわけですが、全国がつながっているネットワークの中で起きる事件に対してどこまで防御可能かといえば、正直今はなすすべがないのではないかと思います。
 多摩市内では「個人情報」を漏えいしないように対策をとっているかもしれないけれど、どんなに万全にしたとしても、多摩市の権限の及ばない他の自治体でどうなるのか予測すらつきません。仮に不正行為などがありネットワークへの接続をやめたとしても、最新情報の流通が防げるのみです。これではとても不安です。
 条例はないよりは、あったほうがいいし、このような条例を提案したという行政側の姿勢は評価するわけですが、正直言って「この条例の有効性がどこまで担保されるのか?」については疑問です。住民基本台帳ネットワークシステムの本格稼動が大前提になっていることも私としては不本意ですが、現実に多摩市としてはこのネットワークへの接続を行っている状況にあり、庁内のあらゆる部門で情報化を推進していくことになっています。
 「情報システム管理運営」という部分で、庁内で統一した情報システムの管理基準(管理運営基準)を定めていくことや、機器管理計画の策定、情報システム管理委員会を設置は必要なことだと思ったので、条例については可決の立場をとりました。

 ところが、今度は手数料の変更問題にぶつかりました。ここでは住民基本台帳カード発行手数料の提案と東京都の条例変更に伴って広告塔などの設置手数料(はっきりいって多くの場合は道路に無断、不法に設置してあるように思うけど…)の提案でした。
 後者については都条例に連動するかたちでの変更なので問題はないのですが、前者のいわゆる住基カードが問題です。
 というのは、総務省の事務連絡でだいたい手数料として500円が望ましいだろうとの示唆があったそうです。もともと発行するだけで多摩市の試算だと2,000円ほどかかるようですが、利用者からは500円の手数料を取るだけ。つまり市からの持ち出しは、1,500円です。
 なぜ総務省が500円にしたかの理由についてはわからないそうです。根拠がないのに500円・・?これでは納得が出来ません。聞くところによれば地方自治情報センターでは小規模自治体における住基カードの発行を一括して請負うようですが、ここでは純粋なカード代で1,000円、そして色んな諸々の経費で400円と試算したそうで、総務省としてはそれに基づいて手数料を500円にしたのではないか?との説明でした。多摩市では諸々の諸経費がいくらかかるのかといえば、500円以上だそうで、それならば手数料だってそれに見合って徴収すべきだと考えるわけです。
 おまけにこのカードですが、市民には「貸与」されるわけで、引っ越す時には返却をし、また新しく作りたいならば引越し先で申請することが必要だし、仮に個人の番号(住民票コード)を変更したいと思った時にはカードそのものを作り変えなくてはなりません。カードは書き換え不能です。さらには、写真つきカードとそうでないカードがあった時にどうするのか?という問題もまだ未整理です。
 そんなまま発行をすることはできないし、先の情報システム管理運営面についてもまだまだ甘い部分があることを考えると、カードの発行をすんなり認めることはできないと判断しました。

 住基カードはICカードですが、そのセキュリティ面においてはまだまだ世界的にも安全性が確立されておらず、情報先進国のアメリカでさえも厳しいセキュリティ基準をクリアできるカードがなく、政府も一律に導入することを見合わせている状況があることも鑑みる必要があります。
 どちらにせよ、500円という発行手数料の算定根拠が明らかでないし、不交付団体の多摩市が負担する分が相当大きくなりそうなのでこれについては反対・・・・そうすると広告塔などの設置手数料の変更も反対になってしまう・・・という結果になってしまいました。
 本当はこの2つの事項を分離しないと判断に困る場合には、修正案として、事前に申し出するのが決まりでした。議事運営の規則をきちんと把握してなかったことに反省しました。

 その他も非常にハードな案件も多く、すっかり委員会が終わってみたら午後7時前でした。結局、行政側からの報告事項があるのですが、これについては説明を受けただけで、質疑の時間をとれず。でも、総務常任委員会として一ヶ月に2回くらいずつ勉強会等を行いながら審議を進めていこうという確認が出来たので、動きが活発化することはうれしく思います。今までは議会開催の時しか常任委員会がなかったのですが、毎月2回は最低審議などを重ねようとの方向は議会活性化の一貫です。

 その後、私は学校跡地等活用検討市民委員会の傍聴をしました。ちょうど中間報告のパブリックコメントが出た後なので、委員会でどのように意見の取り扱っていくのかが気になったからです。「木を見て森を見ず」ではなく、森を見てもらいたい…というのが市民から寄せられた意見への委員全体の感想のようでした。今月末にはフォーラムを開催する戸のことです。今後どのように動いていくのか、最終報告をまとめるのか楽しみです。

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2003年06月06日

求めるところは同じでも。

 6月議会が始まりました。今日印象に残ったのは「政治倫理条例の改正、職員倫理条例の制定、内部告発制度の創設について」の質疑です。多摩市では昨年の市長の逮捕以来、契約入札制度の見直しを行なってきました。二度とこのような事件が起こらないようにと再発防止策を講じていくのは当然のことです。今、多摩市には政治倫理条例が制定されていますが、これは対象が議会のみとなっているので、対象枠を市長にも広げること、そして職員倫理条例も制定する提案、さらに、市長や議員のみならず、職員に対する不正な働きかけがあった場合などに、そのことを告発できる制度(内部告発制度)創設に対する見解を尋ねる質問でした。
 
 市長の意志は政治倫理条例に‘長’を含める改正はしないとのことでした。そして職員倫理条例、内部告発制度なども制定しない方向との回答でした。部長は「手法は違うけれど求めるところは同じ。」という答弁をしました。この答えに私はなぜかひっかかりました。始めはこだわっていなかったのですが、やっぱり求めるものは同じでも、手法が違えば結果が違うとこともあり得ると思ったのです。「だから、何?」と言われそうですが、私の中では民主主義はプロセスがとても大事だと考えているので、どういう手法をとりながら、不正事件を防止していくかについてはもう少し議論した方がいいように感じました。

 聞くところによると、議会に政治倫理条例が制定されているのは、東京26市の中では多摩市だけだそうです。これをどう考えればいいのでしょうか?
 
 第1条で「この条例は、多摩市議会議員(以下「議員」という。)が、政治倫理の確立と政治腐敗の防止を図り、主権者である市民の信託に応え、良心と責任感をもって政治活動を行い、議会制民主主義の健全な発展に資することを目的とする。」とありますが、これは言われなくても当然のこととして実行する必要があると思います。
ついでに第2条の議員の責務では「議員は、市民全体の代表者として、市政に携わる責務を深く自覚し、地方自治の本旨に従って、その使命の達成に努めなければならない。」・・・そして第3条の政治倫理基準として「議員は、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。(1) 市民全体の代表者としての品位と名誉を保持し、それを害する行為、不正の疑惑をもたれる行為をしないこと。(2) 常に市民全体の利益をその指針として行動するものとし、その地位を利用し、社会的通念を逸脱する金品は授受しないこと。(3) 政治活動に関し、企業、団体等から、政治的又は道義的批判を受けるおそれのある寄付等を受けないこと。また、その後援団体についても同様に措置すること。(4) 市が行う許可若しくは認可又は請負その他の契約に関し、特定の企業、団体等のために有利な取り計らいをしないこと。」となっているわけです。・・・以下政治倫理審査会の設置などが規定されています。

 今日議題になったこの条例を改めて読んでみると、なぜこれらのことをルール化する必要があったのかと不思議に思います。そして他市では制定されていない理由についても理解できた気がして、この条例があることは自慢にもならないなと思ったわけです。
これと同じで「職員倫理条例」についてもルール化したらいいというものではないでしょう。私自身はルール化しないのが普通だと思うからです。一人一人が自覚していて当然と思うからです。先日話題になった「ルールのない社会」のことを思い出しました。何でもルール化しなければならない社会になって欲しくないと心の底から思いました。

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2003年05月26日

都市計画審議会のこと

  昨年一年間は議員が分担をして出席している協議会や、審議会には参加しなかったので、私の議員活動もやっぱり今年から本格化するんだなという感じです。
 今日、初めて参加した都市計画審議会は都市計画法によって定められている多摩市の都市計画を決定するところです。議会からは6名が代表として参加をしています。審議会は市長が議案を諮問する場所なので、そこの場所に議員がいるというのはちょっと不思議な感じがあるとの疑問を聞いたことがあります。確かに、市長の付属機関に議員が存在しているとすれば違和感がありますが、都市計画審議会に事実上の「決定権」があるので、議員も審議会のメンバーとして参加しているという構造なのかもしれません。そのあたりについて私もまだ少し勉強不足だなと思うわけですが、私が昨年一年間建設環境常任委員会にいましたが、その時と進め方はほとんど同じでした。
 特に決定することはないので、途中から協議会に切換えて、用途地域変更のことや都の条例廃止に伴うことなどの報告をして、質疑をするという形式で話しが進みました。
 私が今日、一番面白いと感じたのは、通例審議会の傍聴者は10人まで認められるそうですが、「今日は部屋が狭いので七名にしますが、よろしいでしょうか?」との意思確認が行われたことでした。傍聴者はいなかったのですが、部屋の広さを理由に傍聴者の数が決まる、しかもなぜ七人なんだろう?と思い、どうもすっきりした気分にはなりません。傍聴者がいなかったので、問題はないわけですが、何を根拠にしているのかわからないキマリがあるように思います。
 今日の審議会では議員ばかりが発言をしていました。ちなみに私は発言しませんでしたが。議員以外には例えば、多摩消防署長さん、多摩中央警察署長さんもいましたが、あとは『学識』の人ばかりです。他の委員の方が、どんな立場の人なのかがよくわからないということ(何を専門としているのか)で、今日は周囲の雰囲気を見まわすので精一杯という感じでした。

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2003年05月24日

イマドキの小学校の授業見学

 今日は午前中、北諏訪小学校の学校公開に足を運びました。どうしても小学校3年生の社会の授業「わたしたちのすむまち」(授業テーマ)を見たかったからです。ところが、予定の社会は算数へと科目変更、残念ながらお目当ての授業を見ることはできませんでした。
 そこで、私は6年生の社会の授業を見せてもらうことにしました。その理由は2クラスともに同時限に同じテーマを扱うわけで、先生の個性が発揮されるだろうなあと思ったからです。私の考えた通り、2クラスとも「平安時代の貴族のくらし」についての学習でした。
 一方のクラスは黒板に「平安時代の文化」と書かれ、先生が国風文化の説明をしていました。途中では「春はあけぼの・・・・」と枕草子も紹介しながら、当時の文化について教科書に沿った話が進んでいました。
 もう一方のクラス。私はこちらの授業にはとても感激をしました。ここには「イマドキの授業」があったからです。「貴族のくらし」ということで教科書にのっている「絵」、いわゆるお殿さまとお姫さまに宮殿の図を見ながら、3分間で班ごとに何でもいいから気がついたことを書くことから授業がスタート。ワークショップ形式で、先生がみんなにポストイットを配りました。その後、出た意見をそれぞれ班ごとに発表しあいます。
 まず、平安時代の人については顔と服装について、色白、丸顔、服が重そう(十二単)、色とりどりの服、ひげがピンとしている、贅沢なくらしをしてそう、いいモノを食べて太っている等と意見が出ました。
 次に住まいについてです。扉がないから涼しそう・・・・すると先生「おっ、じゃあ夏はイイよね、でも冬は・・・・寒いよね」ということで、貴族のくらしをみんなで想像しながらの授業が進みます。「貴族の人たちはたたみの上に布があるでしょ、そしてその上で寝るんだよ。着物を脱いで・・・どうだろう。」すると「寒い」「眠りにくい」「夜中に起きちゃいそう」・・・と子どもたちの中から意見が飛び出てきます。「貴族の人たちってどうなのかなあ・・・昼間は何をしているんだっけ?」「ケマリ」「宴会」「つり」「囲碁」・・・「そうそうこの間みんなで学習したよね。・・・でもどうだろうか?住んでいる所は寒いでしょう。平安時代の人たちって、贅沢な暮らしをしているって意見が出たよねえ。その当時の人って本当に健康だったのかな?今は寿命が男の人は78歳くらいで女の人は80歳くらいだけど、さあ、どうでしょう?この時の人たちの寿命をちょっと班で話しあってみて!」
 こんな具合で授業が進んでいくのです。子どもたちはそれぞれ自分たちの想像力をふくらませながら、そして自分の意見を積極的に発表します。私の小学校時代よりも、格段に教育技術が上がっている…というのが感想です。それはそれは、とても素晴らしい授業でした。
 私のことを思い出せば、教科書を読むのが授業というイメージしか残っていません。先生が子どもたちみんなの関心を上手く引き出しながら、授業を進めていく、そしてどの子どもにも発言の機会を与えていくという先生の技法に感激しました。

 イマドキの先生にイマドキの子ども、思ったよりも子どもたちは楽しそうで、これは学校公開週間だからなのかもしれないけれど、私にはマスコミで話題になっているような「学級崩壊」はあまり感じられませんでした。先生たちも熱心に授業をするし、子どもたちもわりと静かに学習しています。
 とにかく土曜日なので、お父さんが学校に来てくれた!という喜びが子どもたちの中にあるように思いました。1年生の教室はさすが、その他の学年とは違って父母であふれていて、これは昔の光景と変わらないようです。中休みの様子を見ても、アクロバットのように一輪車に乗ってフラフープを操っている子どもの姿がありました。特にチャイムと同時にボールをもってグランドに走っていくやんちゃな男の子達は、授業が終わりにさしかかるのを待ち構えているのが後ろで授業を見ていた私には伝わってきました。

 私は先生の数も低学年では先生が二人体制で授業しているクラスもありました。明らかに昔よりは恵まれた環境かなと思います。そして先生の教え方も発展しているように感じます。
 でも、その中にあって「教育の危機」が語られている、今日の学校公開では見えなかった部分がたくさんあるのだと考えます。現場の先生たちは何に悩んでいるのか、そして子どもたちと学校、家庭との関係は・・・?今日、たくさん集まってきた父母たちはどんな感想を持ったのだろうか?子どもたちを取り巻く環境の複雑化で、学校と地域とのつながりがますます重要になってくる・・・でも、地域はどうやって学校を支えることができるのだろうか?色んなことを考えながら、学校を一周しました。授業の風景を見ている(子どもの発言を聞いていると)と何となく「女の子しっかりしてるな・・・。」と感じるわけですが、私の小学校時代と変わらず、女の子のほうが「おねえさん」なのかもしれません。

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2003年05月19日

朝遊説スタートしました。

 毎週月曜日はとにかく天気が悪く、今日もやっぱりあいにくの雨降りでした。今朝から朝の活動報告をスタートしました。何人か顔なじみの人が声をかけてくださって、「がんばらなきゃな!」と思いました。‘早起きしなきゃ!’には頑張りがいがあります。
 
 最近、この4年間で成し遂げる公約を一つ挙げてくださいと尋ねられて、これは簡単そうで何て難しい質問なんだと思いました。もちろん市民と行政のパートナーシップという点では市民自治基本条例を制定したいと考えているわけですが、じゃあ、制定が即イコールで公約の実現に結びつくかと言えば私は全くそんなことないと思うからです。だから私はこの質問にドキッとしたわけです。
 つい先日の臨時議会で市長が「市民自治行政を目指す」と発言をして、私はいよいよ市民自治が動こうとしていると思ったのですが、実は‘市民自治'という言葉は法で定義されていません(そもそも「市民」という言葉自体が存在しない)。つまり‘市民自治’というのは定まった概念がないわけで、結局、この‘まち’に関わっている人たちでつくるものとしか、今のところは説明できません。多摩市をもっと暮らしやすい場所、活動しやすいところにしていきたい!という思いを実現するために自分で行動をすることから市民自治は始まるのだと考えています。
 つまり市長が市民自治行政を目指せば実現するのかといえば、実際に行動する市民がどれだけいるのか?ということが次に大事になってくることで、市民自治基本条例を制定したからといって「市民自治行政」が完成するわけではないのです。そこをきちんと市民に共有していかなければならないなと思えば、やはり条例制定を最優先課題として公約に掲げたけれど、決して制定できたら公約実現に結びついたとして安心していられないと感じています。条例を制定した後の方がむしろ役割を問われます。市民自治基本条例をなぜ制定したのか?そして制定して‘まち’をどうしたいのか?そのことを丁寧に発信しなければ条例を制定して、私が成し遂げたいな・・・と思っていることも前に進まないというのが結論です。
 結局、公約を成し遂げる時に一番問われるのは自分自身の姿勢だと考えたわけですが、それと同時に「公約」への責任を改めて考えさせられました。ついに私は考えて考えた挙句に「情報発信し続ける」と答えました。
 市民自治基本条例の制定が新しい時代のスタートだと考えているので、私自身が制定した後にどう行動するのかがより重要だと思っています。市民自治が動いていく中で新しい議会や議員のスタイルを確立することが求められています。これまでのように議員も「お任せ」されるのではなく、まちづくりのコーディネーター的存在としての活動が必要になります。
 公約の‘実現’ではなく、公約を‘成し遂げる’という表現の持つ意味深さに1週間近くも考えた果ての結論は、実は去年からずっと私が目指してきた「政治と市民の架け橋」になるための必要最低限条件だったのです。

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2003年05月18日

少しずつ変わってきている‘まち’

 身体障害者協会の総会に参加しました。37回目の総会ということは、つまり37年間も活動をしてきたわけで、私はいつも自分よりも歴史の長い活動に出会うたびに、どんなことでも生みの苦しみがあるとすれば、私たちの世代は設立することの苦しみを味わう必要がない分、次にどうつなげていくかと課せられている責任は重いということを感じます。ある程度のベースが存在することに感謝しつつも、多くの場合、組織の硬直化が課題になっており、それをどう克服していけるかが大きな問題だからです。
 今日も会長さんは「会員も随分と高齢化を迎えていて、世代の交代が課題」と述べられていましたが、まったくその通りだと思います。総会に参加している人たちは年配の方がほとんどでした。若い会員を増やそうとしてもなかなか難しいと言うのは、今、市民運動なるもの全般が抱えている悩みの種でもあるなあと思いながら総会での話しを聞いていました。
 
 身体障害者協会は市役所、総合福祉センターの売店「ひまわり」を開設しています。去年10月にようやく労災に加入して、ようやく雇用者の安心をつくることが出来たと言います。昨日のNPO法人の総会でもそうでしたが、何十年間かけてようやく働く人たちの権利をきちんと制度として守れるように環境整備がなされたのです。障害者の方の働く場や、半ばボランティア的に労働している(団体が多い)非営利の市民活動などが抱える問題の第一には雇用環境の充実をどうはかるのかが課題であると感じました。市内には例えば作業所などもありますが、どんな状況にあるのかを調べてみる必要があります。

 会長さんは外出の時に一番気になるのは『トイレ』だといいます。使いやすいトイレがあるかどうかが真っ先に知りたいことだそうです。会長さんの話では、桜ヶ丘にある京王デパートは最近トイレがものすごくきれいにリニューアルされていますが、このトイレの改装の際に身体障害者協会として協力したといいます。実際に車イス使用者の使い勝手を調査してから、そのニーズに応えるためであり、企業側のありかたも変化している証拠です。障害者用のトイレがあっても、実はものすごく使いにくいところが多いのは問題にされるところです。私たちもバリアチェックといって、視覚障害者や身体障害者の方と‘まち’を歩きますが、そのときに思うことはやはり当事者の声を聞かないで、ただ単にバリアフリーを作ったということです。以前の話では、例えば駅の階段てすりで、点字が上り線下り線が逆に表示されていたという驚くべき事実もありました。

 以前に比べれば、まちのバリアフリーも進んできたように思いますが、私自身が実感するのではなく、実際に当事者の方々がどう感じるかが一番大事です。永山駅周辺も改修工事がされたわけですが、一度、駅前のバリアチェックもしてみる必要がありそうです。私は障害を持つ人が道の真中を歩けるようになっているかどうか?をいつも気にして見ることにしています。これは私の父がつねに言うことなのですが、例えば、その視点を持ってまちを眺めてみると、永山の駅前も多摩センターの駅前もスロープも端の方にあるし、点字ブロックも一番遠回りに設置してあるように感じます。
 でもいくらハードが整備されても、やはり心のバリアフリーが一番大切で、一番必要とされているものでしょう。会長さんは‘まち’はずいぶんと変わってきて、京王デパートの例もあるし、20代の若いカップルがそっと自分の車イスを押してくれた話なども披露して下さいました。「何となく、手助けしてもいいのかな?悪いのかな?」そんな思いを持ちながら手を貸しそびれてしまう・・・・こんな状況って多いように思います。その意味では思いを素直に表現出来るような社会がやっぱり必要かなって感じています。

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2003年05月12日

新しい体制づくりとか。

 今日は会派内で所属する委員会や審議会など役割分担を決めました。議会全体となれば会派構成のことも含めて、臨時議会に正式決定するそうで、状況としてはまだ、流動的だそうです。・・・だったら書類の提出〆切って何のためにあるのかな?とちょっと思ってしまいましたが、私たちも書類提出後に会派名を変更しました。やっぱりルール違反だなと思います。
 ところで私は今回は総務常任委員会を担当することになりました。常任委員会、審議会含めて二年交替となっています。前任期中は建設環境常任委員会で、私にとっては全く異分野の土木系に触れることが出来て面白味が増してきたところでしたが、今年は自治基本条例のことなどがあるので総務常任委員会に入ることにしました。そのかわり、都市計画審議会のメンバーになり、ちょっぴり去年にかじった分野を引き続き勉強しようと思っています。私自身は他に総合計画審議会と国民保険運営協議会に入る予定です。
 今、議会の中では新体制作りとして、議長、副議長、常任委員会の長と副議長などポストに誰がつくかどうかで水面下の話合いが行なわれているみたいです。あともう一つ、議長と同列だと言われる監査委員という役職もあります。通常は人数の多い会派の中から議長が選出されますが、もちろん議会全体として過半数を超えての承認が必要なので、仲間集めというか、見えないところでの交渉が進んでいるようです。驚きなのはこういう私も実はほとんど見えていない動きを、議会ウオッチャーの市民がとてもよく知っているということ。その方自身は、色んな議員に話を聞いて、だいたい予測して・・・と教えてくれました。
 色々な交渉ごとの進み方とはこんなものなのだろうか?いわゆる‘根回し’ということですが、私自身は‘根回し’は苦手です。時と場合によって必要だと認識されるのかもしれませんが、フェアプレーだとは思えないからです。最初から勝負が決まっていたらスポーツなどは面白くないのと同じです。やはり『議会』というところは、話合いにより民主的に物事を決定する場所です。それも開かれた場所での会議が原則のように思います。その方が市民にもわかりやすいはずです。

 午後からは多摩ネットの教育部会で今年の方針案づくりをしました。選挙がある年はバタバタして、総会開催時期が延期されてしまいます。実質6月から12月までの半年間での活動計画を立てます。中学生高校生の居場所づくり、プレイパーク、学校給食の3つを今後も課題として継続することに整理しました。半年間しかないので、まず学校給食のこれからについてから取り組むことも決まりました。給食センター建替えと強化磁器導入が棚上げ状態の中、どういう提案をすることが出来るかを考えていくためです。さしあたっては自校方式、スクールランチ、民間委託など新しいやり方で成功しているところもあるそうなので、近隣自治体の学校給食の見学に行く予定です。私自身は「食育」のことも考えてみたいと思っています。
 それから去年に引き続き「ひとこと提案」(生活クラブ運動グループの予算要望)をまとめるのですが、今年のテーマ決めなどもしなくてはならず、新しい体制づくりに追われている日々です。

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2003年05月08日

新しい気持ちで。

 今日は午前中に手をつなぐ親の会の35回目の総会に、午後からは消費者団体連絡会の総会に出席しました。
 手をつなぐ親の会は多摩町時代に11人で発足して、現在は会員数が168人です。蓄積ってすごいなあと改めて思いました。福祉部の部長さんが「ちょうど会が発足した頃に、私も福祉担当でしたが、当時から比べると格段の差です。」と感慨深げに述べていましたが、考えてみれば私の生まれる前に活動をスタートしています。私は高度成長時代に描いた急成長の右あがり線に平行線で福祉が豊かになってきたのだろうか?と問い直し、福祉政策を点検してみる必要性を感じています。
 そして私はいくら「共に生きる社会を目指していきます!」と言葉では言えても、やっぱり自分自身が本当に共に生きることを実践出来る人にならなくては説得力がないと考えてきました。去年、とても運のいいことに、会員である同級生のつながりもあり、一緒に研修旅行に参加をしながら、ハンディのある方々と交流をするという貴重な経験ををさせてもらいました。今年もできれば旅行などに参加をして、「共生のまち」をつくりたい!と謳う自分が現場を知り、本当にみんなにとって役立つ政策を編み出す努力をしたいと思っています。
 午後からの消費者団体連絡会ですが、現在は5団体が参加しています。新日本婦人の会、多摩南生活クラブ生協、生活者の会、しあわせ生活学校、多摩生活学校です。ベルブ永山や永山商店街のリサイクルショップを運営したりしていますが、あまり知られた存在ではありません。私はそもそも「消費者」と「市民」ってどう違うんだろう?と思い、慌てて辞書をひいてみたわけですが、生産者の反対語として捉えたら、一番しっくりきました。
 この連絡会の悩みはなかなか関わってくれる人が増えていかない・・・ということのようですが、それは今、いわゆる市民活動などが抱えているのと共通していると思います。現代は、女性も男性も忙しい時代です。ひと昔前は、家にいる女性が多かったわけで、消費者運動みたいな活動に関わる時間を持てたのですが、今では女性も日中はアルバイトも含めてですが‘働く’という選択をする人(せざる得ない)が多いのです。その点では、これまでいわゆる専業主婦と呼ばれる人たちが中心となって支えてきた市民活動や市民運動の受難時代に入っています。
 そして今日の総会の顔ぶれを見て、最近はリタイアされた男性も少しずつ地域デビューをしているわけですが‘消費者運動’に関わっている男性を見かけないのも不思議なとまじまじ考えてしまいました。男性が‘消費者’という意識をどれだけ持っているかについて調査をすると面白そうです。
 『総会』というものは活動の総括でもあり、今後につなげるための節目です。その意味では過去を踏まえつつも、気持ち新たに進む第一歩の日なんだろうなと思いました。


 さらに、今日は代表者会議が開催され、議会の新体制づくりがスタートしました。私たちネットは民主党と会派を組むことにしました。去年は補欠選挙だったこともあり、市長の付属機関などへの参加を要求されませんでしたが、議員が選任されている委員会や審議会等があります。代表者会議では、会派ごとにどの常任委員会、審議会を取るかなどの抽選をしました。会派でどこを取るかが決定をしたので、後はこれから最終的に会派の3人でどれを担当するのか調整をします。いよいよ本格的に始まるのかな?と思うと気持ちも新しくなり、わくわくしています。

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2003年05月02日

組織って何だろう

 昨日の午後、議員説明会がありました。今後のスケジュールと身分証明書の写真撮影をしました。一つ不思議なことがありました。それは議員バッチについてです。私は議員バッチを持っていましたが、さらにもう一つ新しいバッチを受け取ったのでした。始めは「前にももらっているし・・・。」と返却してみたのですが、やっぱりこれはもらうものなんだろうか・・・と考え直し、一応受け取りました。でも、どうなのでしょうか?私の感覚では、これは議員期間が終了すればどこかに返却するべきものだと思うのです。誰、どこに返却するのか?というのがまた難しいのですが、 返却するとすれば、新しく発足した議会の長にということになるのでしょうか?とりあえずは議会事務局には返還する必要があると思います。と言いつつも、私の手元にも議員バッチが2つあるわけで、これは私の任期が終わるまで大切に保管しておこうと思います。ちょっと扱いがよくわからないからです。
 
 さて議会の予定があったので研修は昨晩の交流会への参加と今日丸一日、IHOE(人と組織と地球のための国際研究所)の川北秀人さんのレクチャーを受けました。
 昨日の交流会では東京都内の各地域ネットの人が選挙の苦労話などエピソードを話しました。選挙カーを壊してしまったり、看板が屋根から落ちたりなど面白い話もありましたが、候補者だった人たちに共通していたのは周りの人へのこの上ない感謝の気持ちでした。私もそうですが「決してひとりの力だけで戦ったわけではない。」ことをしみじみと感じます。

 今日のレクチャーは「政治責任を果たすための組織づくり」という小難しいテーマでしたが、要は生活者ネットワークという組織の将来図をどう描いていくのか?ということについて自分たちで議論しあう形式で進められました。今、政治の世界も含め、あらゆるところで語られる「世代交替」ですが、ネットもその渦中にあり、まだ突破口が見つからない状況があります。みんなが「欠乏感や不足感」はあり、何とかしなくては・・・と思っているけれど、だけど何ともならない状況・・・先の見えない状況を変えていくためにはやはり「組織」となるものをしっかりと学ぶことが必要です。私もそうですが、多くのネットメンバーは「組織論」を勉強してきたことは皆無で、ネットという組織を動かしながら、試行錯誤で何となく今のカタチを作ってきたというのが実際のところです。今、ネットの認知度も少しずつ高まっている中では、「生活と政治」をつなげる役割を果たしていくひとつの組織体として確立することが不可欠になっています。
 組織はたえず循環が必要です。人、金、もの、情報が循環していなければなりませんが、やはり「人」の循環は難しく、いつも同じ人が運営を担っている状況を脱すること出来ないという市民運動体に共通する悩みを抱えています。ネットの特徴としては、昨年、上野千鶴子さんの話にもありましたが、「専業主婦だからできる」という面を否定することは出来ません。今後は専業主婦が珍しくなる時代に入ります。その中でネットという組織が存続するためには、やはり今、新たな手法を見出していく必要があります。
 地域のネットは個々に抱えている事情が異なるものの、やはり専従スタッフ不足は共通の悩みです。みんなで政治をつくる運動はムリヤリではないので、それぞれ関われる範囲で参加をする仕組みになっています。今、ネットの運動に関わってきた人が時代の流れの中で地域コミュニティづくりやNPO活動にシフトする傾向があります。政治に関わりながら、見えてきた不足や新たな地域課題を自分たち自身で解決しようとするからです。ネットの政治の根本にも地域活動にもやはり「自治」の精神があるなあと私はつくづく思います。「自分たちで行動する」が基本だからこそ、自分たちで出来ることは実践するわけです。けれども、精神だけが先走りしても空回りするだけで、やはりどんな組織を目指すかという像をしっかりと持つ必要があります。これからも時代を読み、そしてそれにふさわしい「みんなで政治をつくる」運動を進めていく必要があります。もしかすると専従スタッフも必要ないのかもしれません。
 私はとにかく理解者を増やす必要があると思います。そもそも「みんなで政治をつくる」ということ自体、本来は当たり前のことですが、当然のことが当然のように存在していない現実があります。そして実は、経験からもつかみにくいことで、なかなかイメージできないことでもあると思います。私自身はまだまだ完璧とはいえないけれど、なるべく多くの人に呼びかけて、みんなで政策をつくりあげようとするネットの政治姿勢にまずは共感しています。

 それにしても組織って難しいと思います。まずは目標を設定する必要がありますが、どういう目標を設定して、それに向っていくのか?という時に組織を率いていく人の眼力、決断力にかかってくる場面もたくさんあると思うからです。そのことが組織をものすごく左右するからです。

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2003年03月30日

反戦の思いを届けるために

 イラク攻撃反対の集会とデモ行進をしました。今回はみんなで花を持ち、そして歌を流したり、歌を歌いながら永山から多摩センターまで歩きました。
 前回2月のデモの時にはまだ攻撃が始まっていなかったので、デモ行進を見る沿道の人々の眼も冷ややかでしたが、今回は違ったと思います。私と一緒に参加した学生たちは、沿道の人にも声をかけ「平和へのメッセージ」を集めました。みんな立ち止まり、思いを一言書いてくれました。子ども連れ、買い物帰りのおじさん、ラーメン屋さんで順番待ちしている人、そしてデモの騒ぎを見てなのか、高校卒業したぐらいの男の子二人組みはお店の中から出てきてくれました。そして信号待ちしている高校生まで、みんなに平和のメッセージを書いてくださいとお願いすると心の中にある思いを綴ってくれました。
 デモには参加していないけれど、多くの人たちは心の中できっと反戦を願っているのではないかと思います。中にはデモ行進に対して「戦争は終わらないよ・・・。」と車の中から大声ではき捨てながら行ってしまった若者がいましたが、よほどデモ隊がじゃまに感じたんだと思います。言われたことには腹立たしいよりも、悲しくなりましたが、それでも私たちが行動していることの意味を少しでもわかって欲しいなと思いました。
 永山駅を通り抜け、消防署前のバス停のところでは、白髪のおばあさんがいました。彼女は電動の車イス姿で、一人で行動しているようでしたが、歩きながら見ていたら、デモ隊に向かって手を振ろうとしているのに、上手く手が振れない・・・という体の状態にあるようでした。そして彼女は私たちの「戦争反対」というコールにあわせて、一生懸命口ずさんでいるのでした。私はその姿を見て、思わず近寄り、持っていたお花をカバンにさしてあげました。するとおばあさんが、本当にか細い声で「ありがとう・・・。」と震えながら言ってくれたのです。
 反戦を願う人はきっとたくさんいるのです。だけど、実際にどうやって表現したらいいのかがわからずに毎日暮らしている人もいるように思います。直接何が出来るのか・・・と言えば、何も出来ないでいるのは私も同じです。でも、デモ行進で「イラクへの攻撃反対」と声に上げることは、自分自身の立場をきちんと確認することにもなります。家の中では考えているだけでも、例えば平和へのメッセージに一言「戦争反対」と書くことが、きっと悶々と過ごしていた人の気持ちを少しだけでも楽に出来るんじゃないかと考えています。
 長期化が予想される戦争に、誰もが不安を抱き、そして平和を強く祈っているのではないかと思います。

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2003年03月28日

精一杯出しきって・・・

 めちゃくちゃハードな3月議会の最終日でした。案件も多いので、とにかく時間がかかります。終わったら23時30分を過ぎていて、もうヘトヘトでした。でも、精一杯走ったなって感じです。今年に入って、任期終了が迫っていることを思い、とにかく残りの期間を駆けぬけていきたいと誓ったわけですが、今日、来年度の一般会計予算の討論で、自分が約一年間ほど考えてきたことをぶつけられたと思います。だから気分爽快です。
 とは言うものの、まだまだ課題はたくさんあります。今日は政務調査費の増額を提案する条例がありました。現行、年間議員一人あたり27万円まで支給されて(使用しなかった分は返還する)いますが、これを9万円増やして36万円にするものでした。もちろん私の会派は反対しました。なぜなら、議員定数削減の提案がされたとき、議会としても行財政改革に貢献するとの趣旨が語られたわけです。2名定数減すれば、二人分の議員歳費の節約につながることが全面的に強調されていたように思います。そのことを考えあわすと、なぜ今、政務調査費の増額なのかが理解できないのです。そして、政務調査費を増額することで本当の行財政改革に貢献できるのか明確な根拠も示されていません。もっと、私自身は議員定数にしろ、政務調査費問題にせよ、市民と議論を共有化する必要性を感じます。でも、そのことを議場では伝えきれなかったと思います。
 そして、今日は議会でちょっとばかりのイザコザがありました。結果オーライなのでよかったですが、イラク攻撃中止を求める意見書の提出が危ぶまれたのです。意見書の提出については代表者会議の全会一致が大原則です。ところが紆余曲折があり、最終的にはまとまらず、この意見書の提出が見送られる模様でした。思いは同じでも、意見書の内容の表記のしかた、文言をどうするか、表現方法については様々な立場があり、お互いに妥協もしながら一本化していくのが常です。今回はこの作業が難航しているとの情報があり、私もどうなることやと心配していたのですが、この代表者会議全会一致の大原則を破って、今日の案件の一番最後に突然議案として提出がされたのでした。もちろん、原則破りに対しては厳しい反論がありましたが、内容については議員全員が思いを同じくするところなので全員一致で意見書の提出が成立しました。これには胸をなでおろしました。
 やっと議員としての一年間が終わろうとしています。ようやく「議員」というプレッシャーをちょっぴり乗り越えられたかなあと思う日々ですが、やっぱり一つ一つの案件で賛成や反対を表明する時、手の上げ下げは緊張してしまいます。その緊張感を持ちつづけられることが、大事なことかもしれないと思えるようになりました。

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2003年03月25日

勇気・夢・希望

 14年ぶりの小学校の卒業式でした。自分の母校の卒業式に再び出席するなんて、考えてもみなかったことです。同じ体育館で昔と変わらないスタイルでの卒業式に懐かしい感動がありました。
 校長先生が卒業生に贈った言葉が「勇気・夢・希望」でした。勇気を与え、夢を与え、希望を与えられるような人になって欲しいという願いがこめられていました。先生は言葉の最後で卒業生に「いってらっしゃい」と言いました。これには感激してしまいました。「おかえりなさい」があると思うからです。そんな意味では私もこうして卒業式に「戻」ってきたのかもしれません。小学校という場所の意味を考えさせられた一瞬でした。不思議なことに、小学校卒業ぶりに歌った校歌の歌詞がスラスラと記憶をたどって出てきたことには驚きでした。
 ちょうど今日は多摩第一小学校の建替えワークショップがありました。私はこの卒業式で感じた小学校という「場所」には、いつか、いつでも人が「集える」という性格がありました。ちょうど新しい学校に求められている「地域への開放」ですが、そこは卒業生、在校生、そして地域の人たちが自然と集まれる「地域の拠点」になるように思っています。それは「集いの場」だと考えます。
 さて、小学校建替えには新しい校舎のコンセプトが必要だと話し合いを重ねてきました。コンセプトとしてみんなが納得できる「ことば」を見出していく作業には時間がかかります。まだ「ことば」を決定するには至っていませんが大きな3つの柱で一致することができました。それは先にも書いた地域の拠点施設としての学校、そして地球環境にも配慮した施設、最後に教育環境として多様な教育ニーズに応ずることができる施設を整備していこうとの方向性です。何となくの3つの柱が暗黙のうちに、参加したメンバーに了承されていたようですが、そこにみんなが「これだ!」と思えるよな「ことば」を被せていくことに一苦労しそうです。けれども私はその「ことば」探しの作業を、メンバー一同が共有化していくことが、新しい校舎環境を恐らく充実させたものに変えていくと思っています。
 「勇気・夢・希望」これは、「おはよう」、「ありがとう」、「だいじょうぶ」と人に声をかけることから始まるんだというのが卒業式での校長先生の言葉でした。みんなが励ましあいながら、楽しく育ちあえるような場所・・・これは私も一番大事にしたい学校の「心」だと思っています。

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2003年03月24日

特別委員会のこと

 ニュータウン地域の未利用地と学校跡地について、都区別委員会を設置して半年間審議をしてきました。未利用地については、昨年12月で議会としての考えかたをまとめ、1月からは学校跡地をどうしていくかについて検討をし、今日はそれに対する議会としての見解を集約しました。
 ところで学校跡地問題については、今、市民の検討委員会が開催されているので、議会として検討委員会に先立って見解を出すことは好ましくないのではないかとのことで一致しました。学校跡地をどうするかについては市民検討委員会で施設の売却問題を含め話し合われている模様です。そこで、私たち議員としても、この特別委員会では個別に市民検討委員会の話し合いの経過を尋ねたり、そこで意見を述べるに終始し、全員の見解を同じくするまでの議論はできなかったのです。
 私はこれから少子化が進み、恐らくはあと数校、統廃合が進む学校があると考えています。つまり現在の学校跡地だけの問題ではなく、「学校」としての役目を終えた施設を一体どんなふうに活用できるかについて、もっと長期的な視野を持つ必要があるように思います。私は「学校」施設の一番のポイントは『地域に根ざす』場所であることだと考えていますが、地域拠点として活用するにしては既にコミュニティセンターもあり競合するようです。そうなれば他の活用を考えなければなりません。市民委員会の中でも「資産」として捉える視点を含め、さまざまな学校跡地の可能性を考えているようです。
 私はやはり、いろんな意見はあっていいけれど「実現可能性」が欲しいと思っています。市民委員会の意見には本当にすばらしいアイデアもありますが、どうやって実行に移していくかを考えた時にはかなり壁が多いようにも思います。何せ、この財政難の時代なので、やはりなるべくお金をかけずに知恵を出し合って考える・・・ことをしなくてはならないからです。
 その時、忘れてはならない視点として、私が思うのは、施設を使う人たちの「顔」だと思っています。その人たちの「顔」をどう描ききるかは結構重要です。私は、できれば施設管理も全て使用する人たち自身でやってもらいたいと考えるからです。例えば公共施設だから掃除は「行政」にお願い!というのでは困ります。「掃除も何も全部自分たちでやるから、とにかく活動場所が欲しい。」こういう思いがある人たちが施設の使用者になることを私は希望しています。もちろん行政として使用者に対する支援は最大限行なうわけですが、これまでのような「手厚い」支援ではない・・・これを前提にすることが大事だと考えます。だから私は、いろんなアイデアもいいけれど、そこを使う人たちの「顔」を思い浮かべつつ議論をしなくてはならないと思うのです。行政がいたれりつくせりで、「ただ使用するだけの人」を待っているだけの施設ではない。これが私が学校跡地を考える時の大原則にはあります。
 もちろんまずは学校跡地をどうやって活用するかの方が大事なのかもしれませんが、私自身はどうやって活用するかをいくら考えても、活用してくれる「人」のことまで含めて検討をしなければならないと思っています。これからの時代にふさわしい施設管理の在りかたを提示してまでも、「人」は集まってくれるだろか?・・・むしろそれを好んできてくれる「人」もいるかもしれません。そういう意味ではもちろん「公共施設」を使用する人たちの責任をきちんと果たしてもらう必要がありますが、最低限のルールさえ守ってくれさえすれば24時間施設にしてしまうという発想もありでしょう。
 市民検討委員会もまだ中間報告段階なので、議論が詰めきれていないような感じです。私としてはこの近日中にまとめられるという中間報告を楽しみにしているしかなさそうです。
 任期満了に伴って、特別委員会も今日で最後。たったの半年だけではやはり十分な議論ができたと思えるまでは至りません。「少々、消化不良だ・・・」と別の議員さんも洩らしていたように、私もこの委員会が今日で終わりを迎えたことが残念でした。

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2003年03月20日

教育のことなどなど

 文教常任委員会を傍聴しました。この議会は、日程がぎっしりなので、一日に二つの常任委員会が開催されています。そのために厚生産業常任委員会の様子は後から他の議員に聞く必要があります。
 さて、文教委員会では教育関係全般を審議します。私が今日注目をしていた案件は2つの陳情でした。一つ目は12月の議会に審議がかかり、そのまま継続審査案件になっていた「30人学級(少人数)の実現を求める請願」と今回提出された「教育基本法の改定に反対する意見書の提出を求める請願」でした。どちらも多摩市教育委員会の教育方針を問うものだったと思います。
 30人学級については、今でもニュータウン地域の小規模校では1クラス30人以下のところもあり、そして少人数での学習指導としては多摩市独自のピアティーチャー制度を導入しています。現在は40人以下で一学級の編成がされています。「ある程度の人数がいる方が子どもたちのパワーの育ち方が違ってくるし、子どもたちの社会性を身につけるためには人数が多いほうがいい」このような教育委員会の姿勢でした。現在のままで考えてみれば、確かに1クラス30人以下のところもあるし、ピアティーチャー制度で少人数指導に対応している・・・例えば30人学級にした時に現在、31人のところは15人と16人の2学級になるわけです。私自身はたくさんの人数がいる方が楽しくて好きなので15、6人ではちょっと寂しいかなあと思います。
 30人学級を求めている人たちは今の社会状況が昔とは全く異なっていること、この環境にあって子どもたちの状況を考えると、先生たちのキャパシティ等も考慮して、特に低学年で30人を実現して欲しいと考えているようです。もちろん私はこれについても反対するものではないなと思います。何しろ私は今の学校状況を直接に知っているわけではないのですが、伝え聞くところによると昔とは違って学習指導の前に生活習慣指導に先生たちはものすごくエネルギーを使っているといいます。昔の小学校1年生と比べれば、入学時点での子どもたちが身につけているマナーなどが全く違っているらしいです。
 そのことを思えば、私は先生の大変さもわかり、先生たちの眼がきちんと行き届くためには30人を限度にする必要性があるのかもしれません。というのも多摩市ではこれから「多摩市立学校の一定規模及び適正配置に関する審議会」が発足しますが、もしこの審議会からさらに学校の統廃合が進むような答申などが出された場合にはクラス規模が当然大きくなってくることも予測できるからです。
 そもそもこの審議会で話し合われる「一定規模や適正配置」の方向性ですが、「市内全域の学校を全て同じ規模にする」ようなことを目的とするのでしょうか?私は学校選択制が導入されたことで発揮されるのはそれぞれの学校が地域との関わりの中で、その風土(地域の人とのつながり)を生かしながら独自の学校色を作っていくことにあると考えていました。つまり一番小規模な市内の竜が峰小学校では全生徒が70名ほどで、家庭的な雰囲気の中での指導が行われています。私はこれは特色として残して欲しいと考えています。一定規模に該当しないから・・・という判断をしないでもらいたいです。もしかすると家庭的な雰囲気の教育指導を求めて市内の他地域から竜が峰小学校にやってくる子どももいるかもしれないからです。
 そういう意味で私はこの審議会が求められているものがいまいち良くわかりません。ここに何を求めているのかがハッキリしないからだと思います。
 少人数学級を求める請願は趣旨採択になりました。ところで「教育基本法改定に反対の意見書提出」についての請願ですが、今日教育基本法改正の中間答申が出されました。この請願は現在の状況は教育基本法の理念をまだまだ実現できていないのに改正する必要はないという立場でした。今日の中間答申など見てみないと改正を反対するのかしないのかわからないし、「良い方向」に変わるのならば改正していいのではないか・・・という意見が出されました。結局は採択、不採択同数だったので委員長採決で「不採択」となりました。私が現在の教育基本法で最も嫌いなのは「人格の完成を目指し」となっているところです。そもそも「人格の完成」という響きが私は嫌いです。でも、今の教育基本法改正の動きの中で求められている「愛国心」については少々違和感があります。
 市の教育委員会として「基本法の改正をどう考えますか?」という問いは非常に難しいと思います。なぜなら、法律に縛られるのが地方自治体だからです。でも私は、少なくとも今の多摩市内の学校の様子を把握する中で法律改正をする必要がありそうかなさそうかについての客観的な判断はできると考えています。でもそれを明らかにしていないのが現状です。なんだか煮えきらない議論で終わってしまいました。

 お昼休みに「イラクへの攻撃開始」を知りました。多摩市議会でも3月議会が始まってすぐに、世界の緊張関係を緊急事態と判断し「イラク攻撃反対」の意見書を国に提出しました。先日には都内で大規模なデモがありました。でも「反戦」の声が届いていません。私は日本政府が戦争を追認している限りは、どんなに私が戦争反対であっても「戦争に参戦」していることになると考えています。日本の市民は自分の手を汚さずして戦争をしているのです。恐ろしいことが起こっているのだと思います。本当に悲しくてなりません。そして自分たちが参戦していることを感じられない日本の社会に私はやりきれなさを感じています。

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2003年03月19日

陳情の審議

 建設環境常任委員会に出席しました。委員会では市民から提出された陳情や請願を審議します。委員会で採択、不採択の方針を決定して、議会最終日に本会議場で最終的に議員全体での挙手して、陳情請願に対する議会の態度が確定します。
 陳情と請願の違いは、請願には紹介議員がいるということです。今日は陳情が2つ議題になりました。私は市民からの訴えである陳情を否定するわけではなく、きちんと議会として受け止め、審査をする必要があると考えます。とにかく私たち議員は陳情の「文面」どおりに忠実に審議する必要があり、文面からはわからない陳情者の心情までを推し量り審査をすることはできません。そこがものすごく難しいところです。
 前回の議会で審査した案件、そして今回の議会で審査をした案件については共通して困ったことがありました。それは「審査になじまない」ということです。なぜならば、陳情では自分の家周辺の騒音問題などについて市がきちんと窓口になって対応して欲しいということを求めているわけですが、現状の説明を聞いてみると市が誠意持って対応していることがわかってしまうからです。つまり、陳情者が求めている「窓口としての市」は既に達成されているのです。騒音などの原因責任者が事業者など市以外の主体なので、市が直接何らかの対応策をとれるわけでなく、「指導」や「申し入れ」は再三のように行なっていることは事実確認をするとわかるのです。
 要するに議会としては、もし市が市民からの訴えに全く耳を貸さずに行動していないとするならば問題とし、陳情者の訴え通りに「市に窓口になる」ことが認められ、市の態度を変更するように強く求められるわけです。けれども、現状では原因責任者である市以外の主体との仲介役として、窓口としての行動はとっているのです。事業者などの対策待ちで、対策を講ずることを要請した市としても見守っている(監視してる)段階なのに、議会として「もっときちんと誠意持った対応しなさい」と判断することは出来ないということになります。
 かと言って、陳情者の苦痛は理解できるわけで「不採択」にするわけにもいかず、そして既に窓口となっている行政に「窓口になれ」と要求し「採択」の判断をすることも少々難しい・・・・結局はこの陳情の文面通りに忠実に客観的に採り上げる時、この陳情の内容は審議になじまないともなってくるわけです。
 陳情を提出する時にはきちんと陳情者側の現状を分析し、そして客観的な事実をもとに主旨をまとめなければいけないと感じます。議会としても市民の声をしっかり受け止めたい気持ちはありますが、議員一人一人の主観は入れずに、陳情の文面をきちんと客観的な立場で事実を確認していかなければならないと強く感じました。
 前回も今回も共通しているのは「市としての対応」が既に行なわれている状況にも関わらず、「市への対応」を求めているところです。私たち議会としては市が市民の訴えを邪険に扱っているわけれはないので、非常に陳情を「採択」することが難しいのです。私たちはやはり「経過」も見る必要があります。市が市以外の主体に対して対策待ちをしている状況ならば、議会としてもその動向を見ていく必要があるからです。特に明日明後日で解決する問題ではなく、日常的な生活の中にある騒音などはその解決策が非常に難しいと言えます。前回の陳情では事業者の騒音を訴えていましたが、これについても市側はきちんと事業者側と話し合い、文書にて騒音防止対策をしていくという事業者との確約を取っています。そして今回の陳情では都道での自動車の騒音と大型車の通過で起きる振動への対策を求めるものでしたが、既に市は都に対して申し入れをし、来年度予算の中で都が「低騒音舗装」することを決定しています。今、とるべき態度は事業者や都の対応を待つ・・・これは行政も議会も同じだと考えます。
 そして、今日のもう一つの陳情ですが、本来は東京都に訴えるべき都市計画決定のことでした。市の権限が及ばないことに対しての陳情もまた市議会の審査にはなじまないものです。例えば都や国に対して意見書を提出することを求められた場合には対応ができます。けれども陳情書にはそのことは書いてありませんでした。陳情者が委員会に足を運んでくださり、陳情主旨の説明がありましたが、「本当は都に意見を訴えて欲しいと思っている」と言うのならば、きちんとそのことを文面にする必要があります。私たちが文面通りに忠実に審議をすれば、「市での対応は無理」という判断になるのです。
 とても難しいと思います。市民の声で訴えだという点では陳情も全て受け止める必要があります。でも、審議し難い陳情もあります。それは「市だけでの判断はできない」事柄です。一番大事なことは陳情文面通りの対応をすることです。文面には出てこない行間の気持ちまでを議員が推量して、判断するのは難しいです。「客観性」をいつも持ち、公平な眼で事実を見ることが必要だと思います。そういう意味では市民側も陳情文書を提出する時に注意を払わなくてはなりません。それは自分自身の現状をきちんと「客観的」に分析をすることです。そして、その上で市や市議会ができることを陳情として提出しなければなりません。私は市民がきちんとした形式(審議になじむような)を持って陳情が出せるようにサポートをする機関が必要だと思います。議会事務局でただ陳情を受付するだけではなく、市民をサポートしてあげなければ、せっかく苦労して集めた署名が徒労に終わってしまうこともあります。これは大きな課題です。

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2003年03月17日

2003年度当初予算④~啓発事業の行方

  予算審議は一議員持ち時間が30分です。今日で審議も4日目、各議員もだんだんと持ち時間の残りが少なくなり、質問項目を搾っていかなければなりません。持ち時間制にしないといつまでたっても審議が続きそうですが、持ち時間制は議論を不十分にするように思います。明らかに時間が足りず、そして議員同士で議論するわけではないので、各議員個人の要望大会・・・みたいになってしまいがちです。これでは予算が議会全体の総意のもとで執行されるとは言い難い状況を生んでしまう気がします。
 さて、予算書を見ていて思うことですが、何しろ「啓発事業」が多すぎます。おまけに一緒にしてしまえばもっと割安に出来そうなことを、たまたま部署が違うので別々のリーフレットや情報誌として作成していると思います。長年の間、啓発しつづけている・・・というものもあります。確かに啓発活動を持続してやっていくことは大事だと思いますが、特に広報活動については、その効果をきちんと認識していかなければならないと思っています。例えばモニター制度を実施するとか、毎年毎年同じようなレイアウトで同じような内容のものを作成するのではなく、やはり一回一回の広報誌の見やすさとかボリュームなどをきちんと評価できなければ次に生かせないと考えています。
 来年度には環境対策課「エコライフ普及啓発誌作成事業」がありますが、実はエコライフということでいえばごみ総合対策課「ごみ減量啓発広報誌ACTA」が既に存在しています。ACTAだってエコライフの一環と考えればやはりもっと効率のよく情報誌を一本化するべきだと考えます。同じ環境部の中なのに部署が違うと2つの啓発情報誌となってしまうことは残念です。むしろ市民はそんなにたくさんの種類の啓発情報誌を与えられても困ります。一つにまとめれば市民にとってもわかりやすいと思います。そして恐らくは情報誌作成の委託料も節約できると思います。それに一番は「紙」のことを考えてもです。環境部からエコを実践してもらいたいものです。資源の有効利用を考えてもです。
 そして啓発事業の行方をきちんとトレースすべきです。同じ情報を毎回流していても仕方がありません。やはり入門編、初級、中級・・・へと知識が深まっていくことこそが本当の「啓発」だと考えています。市の広報活動なども再度見直さなければ、ただ単に啓発情報誌「作成しました」という、気がついてみれば、完成品だけが埃っぽくなって隅っこに重ねてあるだけ・・・の状態が改善されるとは思えません。

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2003年03月14日

2003年度当初予算③~小さなことかも知れないけれど。

 「チリも積もれば・・・」このことがよく見えてくる予算書です。市民サービスに影響がでない範囲での歳出の抑制を検討したというけれど、まだまだもっと変えられるところがありそうです。今は社会状況を見ていてもとても大きな過渡期です。全国的にも市町村合併問題、「平成の大合併」と言われていますが、今はまだ多摩市にとっては「ひとごと」かもしれないけれど、この状況を捉えれば大きな改革が求められることがわかります。だから、私はこれまで当り前だったことが当り前でなくなる・・・・という視点を持つ必要があると思っています。
 私はちょっとしたところで、もっと工夫が出来ると考えています。例えば職員は来庁舎などとの識別をするために男性は紺色、女性は桃色のブレザーを着用していますが、このユニフォームのために計上されているのが約450万円です。もちろん現場の作業員には必要かもしれませんが、このユニフォームが一着24,000円というのはちょっと高価すぎると思います。大事なことは職員として誠意ある応対を出来ればいいわけです。制服を着た方が清潔感もあるし、華美で派手なのも押さえられると言うことでしたが、私は制服を着たからといって清潔感が出るわけでもないし、華美で派手さを自粛するのは意識的なものだと思っています。私は「外見より中味」と言いましたが、近年ずーっと削減されている職員研修費用を見てみれば、高価なブレザー購入代を職員研修の方に回したほうが効果が期待できそうに思います。例えばこういう形でお金の遣い方をちょっとずつ見直すことは大事です。
 そして職員のネームプレートも移動するたびに作り変えている状況ですが、これも1つにつき500円ほどの経費がかかっているそうです。でもこのプレートは小さいので、名前がはっきりと見にくいことを思えば、最近、流行りにもなっているように身分証を首から下げる方式のほうがいいと思っています。顔写真いりです。けれども名前を大きくする意味ではなにか工夫がいるかもしれません。そして窓口カウンターなどにも職員の名前と顔写真の入った紹介ボードなどを置いておけば、市民がカウンターに行った時、職員の名前と顔が覚えやすくていいと思います。カウンターの向こう側とこちら側というのではなく「市民協働」というならば、やはり職員と市民の間を低くするような改善をしていかなければなりません。
 ところで唐木田にある総合福祉センターですが、この施設に対して使用しているのは一年間で約10億円です。これはかなり大きな金額で、多くの議員がため息をついてしまうところでもあります。行政活動において、費用対効果を求めることは重要なことですが、一方で、必ずしもそれだけではないという視点を持つ必要があります。これは市民保養所施設などについても同じことが言えると思います。でも、まだまだ変えていかなければならない部分がたくさんありそうです。私は、ベテラン議員の指摘を聞いては、何と莫大な投資がされているのか・・・などと税金の使途の問題点を一つ一つを思い知っているわけです。
 私の指摘と言えば、これまでの色々な経過を十分にわかっているとは言えないので、何となく自分の家計に置き換えてわかりやすい部分に目が行ってしまいます。例えば、服を買うのを我慢して、カルチャースクールに通ってみる・・・みたいな感じです。でもそのことが「いい指摘だ」と言ってくれる人もいて、それを思えば「新しい議員が入った効果」なのかと思っています。

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2003年03月13日

2003年度当初予算②~慣例なんて・・・

 歳入の確保は最大の課題かもしれません。でも私はそれ以上に考えるべきはやはり歳出の見直しだと考えています。贅沢をする必要はありません。
 今日の質問ですが、多摩市は地方交付税が交付されていない名誉ある存在のようです。ちなみに地方交付税不交付団体は全国で約3%だということです。つまりこのことは、多摩市が「自治」の扉を開きやすいということだと考えます。財源移譲と言われるように、国から地方への財政の分権が進まないことについては、これは国会議員に大いに頑張っていただきたいと考えますが、今、多摩市で出来ることは、一つには国に対して財政移譲を強く求めること、そして二つ目は国からの補助金獲得体質を改めることだと思っています。にも関わらず、もっと工夫をしたら国からお金がもらえる・・・という主旨の発言が今日の議会で行政に対してぶつけられました。私は「Oh!NO!」と思いました。
 いかにして自立出来るかを考える時に、国にお世話にならない体質になるよう知恵を絞るときだと思っているからです。
 ところで、私は、職員の退職など記念品を廃止すべきと提案しました。職員の互助会で労をねぎらうことはあってもいいと思いますが、税金で「退職金」にプラスαの記念品は不必要だからです。ちなみにこれまでは記念品は2万5千円相当のカメラだったみたいです。今回も予算書には21人分カメラ代が計上されていたのです。たまたま、昨年の当初予算と見比べていたところ、去年よりも予算額が多かったので目に付きました。こういうのはもう時代にそぐわないので、やめるべきです。
 行政側の答弁では「これまでは慣例により・・・・」ということでしたが、検討はしてくれるようです。今年度末からでもやめてもらいたいと思います。
 そして何よりも、この厳しい財政事情の中で退職記念品とは、職員で予算案を作成する段階で削減すべきものだったと考えます。抜本的に見直しをしたいと言うわりには、「慣例」を重んじて自ら削減できる姿勢を見せてもらえなかったのは残念なことです。全体から見ると小規模に計上されているものの中に無駄がたくさんあるように思っています。
 「慣例なんて・・・・。」、という意識を持たなければ大胆な改革はできず、相変わらずこじんまりしてしまうように思います。「できる、できない」「必要、不必要」「やる、やらない」これを明確にしていくことが必要だと痛感しています。

 そして今日はステイツマンのインターンと「地方議会をもっと良くしていくためには?」という話し合いをしました。彼らは議会を傍聴したこと自体、初めての経験でした。彼らたちの意見は議会は「話し合いの場所」なのに、まったく話しあっていないじゃない!

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2003年03月12日

2003年度当初予算①

 予算の審議は「予算特別委員会」というものが設置され、議員も「委員」という呼ばれかたになります。不思議です。予算書の歳入のところから話しが始まりますが、委員一人あたり30分の持ち時間しかありません。人数の多い会派ではそれぞれ分担して質問すればいいわけですが、一人会派や私のように二人会派では本当に時間が足りません。それなら議会全体で見れば、時間は十分にあるか・・これについても私は疑問です。特に、これからはお金がジャブジャブと湧いてきたというバブル時代とは違うので、本当に丁寧に予算書を見ながら事業をみていかなければならないと感じます。大きな投資のところだけでなく、新規事業のことだけでなく、これまで当り前のように行なわれていた事業までもに踏みこむ必要があります。
 さて、歳入についての総括質疑が行なわれました。最終日の採決の際に討論書を作成するのには、どうしても歳入の部分に対する意見も入れる必要があるので、予定を変更して質問することにしました。私は昨日の補正予算の時からずっと、むしろこれまでの市の取り組み経過を十分に理解できていないので、他の議員が質問をしているのをききながら、むしろ勉強している部分もあるのですが、何しろ「どうして、こんなに財政状況が悪化してしまったのか?」がほとんど明らかにされずに来たので、そのことに対する認識を聞いてみました。
 私よりも前に質問をした議員に対しても「真摯な答え」と言えるものなはほとんどなく、そして私に対しても「よくわからない」回答が返ってきました。私は人口の微減傾向や不況のトンネル続きは今に始まったことではないので、もう少し前から対策を講じれたのではないかと考えているからです。行政内部に「危機感」さえあれば、自ら改革することも可能だったと思います。…と考えながら思ったのは、やはりそうは言っても税金の使い道を最終的に認めるのは「議会」なわけで、つまり議会そのものも意識が希薄であったとも言えるかもしれません。つくづく行政と議会が車の両輪のようにあることを痛感します。だから行政を攻めたてても仕方がないという面があります。
 今日の議員の発言で「これまで私も、一生懸命お金を遣うことばかりを考えていた・・・。」という主旨の、私にとっては「爆弾」発言がありました。いつの時代も行政は「贅沢」を考える必要はありません。「最小限の経費で最大の効果」が使命だからです。「一生懸命お金を遣うことを考えてきたんだ」という発言には、議員自身の『税金』の捉えかたが問われると思いました。
 積立て貯金が100億円ほど、借金が600億円・・・返却目途すら立てられない・・・状況を見ていると、「ネガティブ」な方向にしか思考が働いていかないのも本当に辛い事です。
 来年度の予算では市民に直接関わるサービス、福祉や教育の分野に対してはほとんど手をつけていないために大幅な歳出削減ができなかったといいます。ということは、来年度の行政改革事業の中で財政診断が行なわれるようですが、その結果はやはり「痛み」が伴うことが予測されているのでしょうか?
 市長は事業内容、サービスはレベルアップするけれど、コストダウンを図っていけるように仕組みを変えていきたいと言っていました。もちろん私もその意気込みには期待したいと思います。ただ、私は教育や福祉の分野で「削減」が進んだ結果、伴う痛みは社会的弱者というよりも、今、元気な市民に対してのしわ寄せがくると考えています。例えばこれまで補助金を出せたこれた生涯学習系のサークルは、いわば市民の「趣味」と捉えれば行政がわざわざお金をかけることもなく、やりたい人たちが自己負担しながら楽しんでいけばいいとも言えなくもありません。福祉の分野にしてみても、+αの生活に潤いをもたらしてすための事業もたくさんあるわけで、本当に行政がやるべきこと「最低限の生活の保障」だけを考えてみれば、ずいぶんと事業整理も可能です。となれば、「社会的弱者」と呼ばれる人以外の市民に伴う「痛み」をいかにして納得してもらえるかです。難しいと思います。
 今まで、こうやって難しかったからこそ財政逼迫してきました。「個」と「公共」の意識が希薄さがあったと思っています。個人の利益が公共的価値に結びつくことを考える前に、他人のために自らの損得勘定はしないでどれだけ考えていけるのか?そこに本当の「公共」が見えてくると思います。行政の肥大化を招いてきました。肥大化しすぎてどこが本当の「公共部門」だったのかすら見えない状況が発生しています。それは議員も同じです。議員が見えているとも思いません。もちろん私もその一人です。そしてそのことは市民全体にも共通していることなのです。行政改革を行政だけでやっても意味がなく、やはりそのことを市民にいかにして知らせ、市民意識にも変革を迫ることができるのかが運命の分かれ道だと思います。
 それにしてもやはり「どうしてこんな構造を招いてきたのか?」と思うわけですが、私は議会の責任も多いに問われなければならないと思います。市民が変われば議会も変わるかもしれませんが、議会が変われば市民も変わっていくと思うのです。だからこそ私は議会改革の必要性を感じずにはいられないのです。今日もその思いが一層強まった次第です。今後、最も求められるのは「公共部門を再編成していく」議員の説明責任だと考えています。

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2003年03月11日

今年度の最終補正予算成立

 昨日に引き続いての補正予算審議がありました。この補正予算では初めて人の手を借りず討論書を書きました。実際に討論をするのは、行政との質疑応答が終わった後です。そのためにせっかく用意した討論書も、他の議員の質問中に加筆修正している間に真っ赤になってしまいました。やっぱり初めての予算に対する討論だったので、とても緊張してドキドキしました。ただ、手をあげるだけではなく、討論書を読む責任感をはひとしおでした。賛成の立場から討論をしましたが、賛成するにも反対するにも判断はとても難しいと思いました。どこに着眼するのかが問われます。トータルで考えると賛否の判断は微妙です。
 ところで今日は第一小学校の建替え市民検討委員会にも参加しました。基本設計のためのコンセプトづくりをしました。やはり「文殊の知恵」とは上手く言ったもので4人の小グループで話し合い、コンセプトについてキーワードをあげていく中でブラッシュアップされることを実感しました。この建替えで考えていく建築設計のための基本コンセプトですが、これはもしかすると新しい小学校づくりをする多摩市の指針にもなるやもしれません。というのも、今後、次々と学校建替えが課題となってくるからです。
 学校という公共施設、社会的資源をどのように考えていくのかについては、昔とは違い、今の時代状況の沿った在り方が求められます。もちろん地域開放は欠かせません。つまり地域に開放できる施設を考えるとするなら、例えば地域開放室を1階部分に設置し、生徒用の玄関とは別に入り口が必要かもしれない・・・というような具合になるわけですが、コンセプトから建物の姿がわかりやすく浮き出てくるようにするのが理想です。けれどもなかなか参加しているそれぞれの人の思いを一つにまとめることは大変です。でもだから楽しいとも言えますが、若干4人のグループなのに意見をまとめるのに時間がかかりました。
 全部で3つのグループから各々で話し合った結果が発表されましたが、やはりこれまでの学校のスタイルとは違うものが求められていることは確かです。特に環境に対する配慮、私のグループでは「地球を大事にする施設」としましたが、自然エネルギーの活用で建物そのものがエコであること、そのことを生徒に実感してもらうことで環境教育にもなり、これからの社会に欠かせない価値を生み出すことが出来ます。持続可能な発展を体得していくためにもエコスクールは必然です。
 こんな風にして基本コンセプトづくりをしていきましたが、まだ明確な柱を出すには至っていません。しかし、今日はこの建替え検討委員会をずっと陰で見守ってくれている設計事務所の社長さん自らも最後にコンセプトを発表してくれましたが、5つの基本の柱(チャレンジする学校としての施設/子どもの生活環境としての施設/地域の中心としての学校施設/自然環境と共生する施設/理想と誇りを育てる学校施設)を説明した後に、「学校は誰にとっても心の‘ふるさと’」そのためには美しい佇まいのある建造物をつくっていきたいとの思いを聞くことができたのには、感激してしまいました。市民が主体のワークショップなどではあまり直接的な設計事務所の発言を聞く事はなかったのですが、、さすが基本設計をするためには建物を作る上でのコンセプトとして重要なポイントをしっかり踏まえているなあと思いました。
 帰り道、小学校は原体験のたくさんつまっている場所なんだよなあと考えながら、設計事務所の社長さんの「心のふるさと」になれる『集い』の場所としての学校を創りたいとの思いを強くしました。

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2003年03月10日

「お金がない!」

 年度末の補正予算審議です。明後日からは来年度の予算の審議もあるので、やることあるすぎで少々困惑状態にあります。次から次へと考えなければならないこと、調べなければならないことがあるのは楽しいことですが、何しろ時間との勝負なので法律や条例をゆっくり丁寧に読むことが出来ない状況に焦っています。
 市の財政は瀕死状態にあります。この危機的状況をしっかりと市民に対して説明をしなくてはなりません。「歳入に見合った歳出構造」への転換を謳うわけですが、歳出構造を見直すためもやはり市民の理解を得ていく努力をする必要があると思います。むしろ市民の側が要望ばかりはしていられない状況をきちんと把握し、意識変革をしなければならないと思います。つまり、「自治」のありかたを真剣に考えることが求められています。そして今、「市民自治」の基盤づくりが必要です。
 今回の補正予算は次年度への対応ということで来年度への備えのために計上された歳入がありました。今はなき福祉サービス公社への出捐金の3億円と土地開発公社が先行取得した土地などの買取をするたの積立金10億のうち4億円を取り崩します。どちらも目的外流用をするのは好ましくないわけですが、今回の補正により取り崩した分を来年度の財政調整基金に充当していくような格好となります。つまり、福祉のための拠出していたお金も土地取得のための積立も一般財源化されてしまうわけです。
 私は福祉サービス公社の出捐金については、やはり福祉目的に使えるようにすべきだと考えていました。サービス公社は廃止されました。サービス公社の役目は終わったかもしれませんが、サービス公社の行なっていた事業はやはり市民生活の助けになっていた部分があります。今、サービス公社が担っていた事業を例えばNPOやボランティアによる対応ができるようになりつつあるとも言えるかもしれません。おまけに物的ではなく人的サービスを求められる福祉分野では、行政とは異なり小回りのきくNPOの方が注目されています。とするならば、例えば3億円のうちせめて1億をファンドにしてもいいと考えます。福祉サービスの提供をする市民事業の立ち上げ資金などに利用してもらえるようにすれば、より効果的にお金の運用をしていける道筋を作っていける気がします。この3億円全てを一般財源化してしまうことに私は非常に不満です。
 でも、それくらい「お金ない!」という厳しい状況で、やりくりしているのです。家計のやりくりで言えば、せっかくためておいた老後に備えての投資信託をやめ、家を買うために積立していた定期預金の解約し、日々の生活で消費してしまうのと同じことです。その場は凌げる「その場限り」。こんな状況にあるのです。
 まずは、この崖っぷちに立たされていることをどうやって市民に対して説明をしていくのか。「ただ、お金がない!」と言っても、多分納得しないと思います。なぜなら、お金ないにも関わらず「無駄遣いが多い」というのが市民の見解の大部分だろうと思うからです。まさに説明責任が問われると思います。一方的に説明するだけでは不十分で、おそらく、きちんと市民と対話をしていく労を惜しむことはできないでしょう

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2003年03月08日

「まち多摩」総会

 生活クラブの地区総会に出席しました。これまで全然面識のない組合員の方が参加するということで楽しみにしていました。ライフスタイルなどの変化で戸別配送システムが確立し、ちょっと前までの班単位での組合員活動は消えつつあります。以前はいわゆる議員である「代理人」は班会に参加することで活動報告の場所がありましたが、今は組合員への活動報告の場所が皆無です。私も約一年間の中で一度も班会に参加したことはありません。今日のような機会はとても貴重です。
 生協活動は自分たちの「欲しい商品を共同購入すること」、その商品を手に入れ続けるためには「購入」しなくてはいけません。製造する人がいて購入する人がいるのではなく、商品を作っているのも買っているのも組合員という仕組みです。だから「自治」と結びついてきます。でも、なかなかそのことが理解されにくくなっているように思います。「注文」という行為の意味は実は奥深いのです。要するに、この考え方が「代理人運動」にも共通してくるわけですが、それもまた、今後の展開の仕方が難しいなあと感じます。
 総会の中では「説明責任」が問われました。というのも生協は政治活動は出来ないので、直接ネットの代理人運動に結びついているわけではありません。ただ政策協定を交わすことで協力関係にはあります。説明責任は、ネットの活動状況があまり組合員に伝わっていないことへの疑問の声でした。
 私は一年間の自分自身の活動の反省もこめて、やはり「説明責任」をどう果たしていくかをもっと考えたいと思います。それはもちろん、組合員だけれはなく市民に対する説明責任ということにもなります。振り返ってみれば、議会で決定したことを私はどんな風に語れるのかなと思うわけです。なぜなら個人的な議員としての見解と議会の決定は必ずしも一致するわけではないけれど、でも議会の決定に対しての責任は一議員として負うからです。そこがものすごく難しいと思います。でも「自分は知らない」では許されないので、自身の意見とは違っても、決定したことに対して自分の意見も踏まえながら、市民に伝えていく必要があるからです。まだまだその役割は果たしきれていない・・・この指摘をしっかりと受け止めて今後の活動を豊かにしこうと思っています。

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2003年03月07日

学校から全面禁煙に

  たばこの問題は難しいです。健康のためには禁煙が一番だけれど、ある意味では吸うか吸わないかは自己選択自己責任。とはいうものの撒き散らされるたばこの煙はある意味で公害。嫌煙家にとっては本当にいい迷惑です。さらにはこのケムリが人体に有害なので、愛煙家が加害者になる場合もあるのです。
 学校での全面禁煙は三重県をスタートにして、東京でも青梅市では取組みが始められました。「たばこ」のことを指導する先生が生徒にきちんと示しをつけるためには当然のことかもしれません。そして成長期の子どもの体に対する影響の大きさを考えても、この取組みは進めてもらいたいことです。
 今日の一般質問の答弁の中で教育委員会は先生たちの心の準備期間もあるので少し時間は欲しいけれど「学校の全面禁煙化」を進めいきたいとの意向を示しました。
 いまや分煙は当然の時代です。「体に悪いことを自ら選ぶ」というのが私には全く理解できないのですが、「たばこ命」の方がたくさんいることは現実です。たばこを吸わないと落ち着かないという人もたくさんいます。たばこは国によって守られてきた産業であったことが、これだけ愛煙家を生み出してきたと私は思っています。そして今では、たばこ税は貴重な税源にもなっているのも事実です。私は「たばこ廃止」には賛成ですが、これを実現したらすごいと思います。それくらいに「たばこ」をめぐるシガラミは複雑です。でも、何はともあれ、学校が全面禁煙化に向けて動き出すことを明言した教育長です。早期にスタートしてもらいたいと思います。

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2003年03月06日

みんなが参加できる‘まち’にしたいから。

 任期中最後の一般質問。テーマは「まちづくりへの子ども参加」でした。私は今、まちづくりに一番必要なことは、市の実情を市民とともに把握し、そしてこれからどうするかを一緒に考えていくことだと思っています。今日の質問の最後には、必ずそのことを伝えようと考えていました。
 相変わらず一般質問は技術を磨く必要がありそうです。今日はステイツマンのメンバーが傍聴に来て、その後に感想を聞きましたが、「行政から、どんな答弁を引き出したいのかがわからなかったから、もっと質問の仕方を工夫して。」という指摘が多くありました。質問中にもほとんど行政側の答弁と噛み合っていないことを感じていたので、それは言われて当然のことだと思って受けとめました。
 今回は特に、まちづくりに子ども参加をさせていく機会を増やしてほしいことと、多摩市としての「子ども観」をつくるためにも市民とともに子どもの権利条例を策定してほしいことを伝えたかったのですが、どこまで伝えられたのかはわかりません。「あーなんだか上手く言ってないけれど、でも私も自分が考えていることだけは全部伝えなくちゃ」と思いながら質問をしていたのですが、なかなかその中に政策提案をしていくまでの技術をたったの1年間だけでは身につけることは出来ないと思いました。
 行政側の答弁は私の思いに沿っていたわけではないけれど、市長が直接「こどもの人格、一人一人を大事にしなくてはならない」と語ってくれました。そのことに私はもちろん同感でした。そういう思いのある市長がいれば、きっと多摩市の中での「子育て・子育ち」環境もいい方向に進んでいくと考えるからです。あとはそのことを「カタチ」にすることだと思います。
 私が一つだけ渡辺市長のいいなあと思うところがあります。今回の議会では特に「市長の答弁をお願いします。」という議員の要請に対して、市長自らが答える場面が多くあります。これまでは市長にお願いしていても、「市長にということですが・・・」と言いながら部長さんが答えると言うことが多かったので非常に残念に思ってきました。でも、それも少し変わりつつあります。そして市長の直接の答弁の中で、市長が「市長」という立場がありながら、自らの「ことば」で語ってくれることが多くなったのです。もちろん、聞いていて「あら?」と思う時もあるけれど、市長自身の信念を垣間見れるような答えには「温かみ」が感じられて、本当にそう考えているんだなと思えます。
 みんなが参加できる‘まち’に変えていかなければならない、それは誰もが思っていることだと思います。でもあとは、参加できる仕組みをどのように作っていくかです。そして参加できる仕組みが出来た時の‘まち’のイメージへの想像を膨らませるために、今、必要なことはどんな‘まちづくり’理念を柱に据えていくのか議論をしながら、柱を太くしていくことだと思っています。

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2003年03月05日

何を目指すのか知りたい。

 市議会としてイラクへの戦争反対の意見書を提出することができました。全会一致です。急遽議事日程を変更しての採決をとりました。対応が素早く出来てよかったと思います。代表者会議により日程変更などが決定しましたが、一番長老の議員さんは自身が戦争体験者なので「何があっても戦争は反対。」と述べていられたそうです。その一声で代表者会議もまとまったのかもしれません。私も「いい戦争」「悪い戦争」は存在せず、戦争そのものに反対です。
 今日の一般質問では教育の在り方などが議論されました。教育基本法の改正に対する市の見解などについての意見交換で、時代とともに子どもを取り巻く環境は変化し、そして学校教育の中味も随分と変容していることを感じました。私の不勉強もありますが、今、「心のノート」と言うテキストのような本が配布され、道徳などの時間に用いられているそうです。質問をした議員がその本を少し紹介していましたが、『修身』の時間をイメージさせるものでした。教育委員会はこのテキストを「心のよりどころ」として・・・などと述べていましたが、私は人には個人個人それぞれ自由な思想により心を寄せるものを見つけていくのだと思っていたので、教育委員会の方針には非常に疑問を感じました。「心のよりどころ」までを学校教育の中で教えていくのは少し違っていると思います。自分自身で「心のよりどころ」に出会うための過程を応援するのが教育だと思うのに、まるで「心のノート」がバイブルのように捉えているとは驚きです。
 今、「愛国心」が話題になっています。今日の一般質問の中でもこれを採り上げ、問題視する議員がいました。愛国心がほとんどない日本人を憂慮する立場での発言でした。私はこれもやっぱり教えられるものではないと考えています。「自分の住んでいるここの場所が好きだな・・・」って思えば、それでいいと思います。ある意味でこれも「愛国心」に通じるものがあるかもしれません。その気持ちと言うのは教えられて育つのではなく、日々の自分を取り巻く状況や環境の中で自然と身につくものだと思います。私自身をみても、特に「愛国心」があるというよりは、自分が住んでいるこの地域の人たちが好きで、この土地が好き・・・・だからこの地域をもっといい場所にしていきたい・・・とこんな気持ちへと結びついていくのです。つまり「ここ」は日本なので、そういう意味では「愛国心」になるかもしれませんが、それは教えられたから育つものではないと思います。自分自身で地域の人に出会い、地域を知ることで次第に蓄積される「心」です。だから私は「愛国心」が足りないのが教育の責任だとするのは間違っていると思います。いきなり日本を好きになれ!みたいな形で押しつけるのではなく、やはりまずは自分の住んでいる「ここ」を好きになることから始まると思います。それを学校教育の中で取りいれるとするならば、例えば、地域の歴史や地域の人を深く知る時間を持つことになるでしょう。
 ところで、私は、今、日本が目指すものって何かな?と思います。何を目指しているのかなあと思いながら、社会を眺めてみますが、なかなか政治の世界を見ていてもその姿が見えてきません。そしてそれは今、多摩市でも同じです。何だか「どうにかしなくてはいけない」ことはわかるけれども漠然としたイメージ像だけが膨らんでいるように感じます。イメージを具現化するためにはひとつひとつ着実に実行していくしかありません。今、リーダーの手腕がものすごく問われる時期だと思っています。

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2003年03月04日

ずっと座っているなんて。

 今日から3月議会が始まります。お役所などの仕事は4月から新年度なのに、議会の開催についてはこの3月議会が「第1回定例会」となるみたいです。お役所仕事は3月が年度末、議会もそれに合わせた方がわかりやすい気がします。これはどこかに何か決まりがあるのでしょうか?来年度の予算を審議するからなのかわかりませんが、不思議です。
 今回の議会では25人の議員が一般質問をします(もちろん議長はしません)。一般質問はそれぞれ議員個人の価値観や考え方が色濃く反映されるものなので、聞いていてとても参考になります。もちろん賛成できない意見もあります。「こんな考え方もあるんだ。」と驚きもありますが、面白いです。それにしても、やっぱり議会が市民総体の縮図なのでしょうか?
 今日は市長の施政方針演説がありました。来年度は「将来のまちづくりにつなげるための抜本的改革の年」にしていく方針を語りました。補助金などを全て見なおしていくのでしょうか?来年度、行財政診断をする検討委員会がたちあがります。私自身は来年度中に自治基本条例を提案していく方向にあることに小喜びしました。
 ところで自治基本条例については、各議員も意識をしているようです。どちらかといえばこれまでは自治基本条例に逆風が吹いていたのですが、市長が交替したことにより、少しばかり議会も前向き姿勢に変わりつつあるように思います。今は、市民が策定した条例案を庁内で検討している途中です。本当はパートナーシップ協定に基づいて、庁内での検討経過も含めて、市民案を策定した「つくる会」には情報共有をするべきですが、去年の6月に市長に市民案を提出して以後、動きは思わしくありません。庁内で一体、どんな検討をしているのかが透明化されない状況は「自治基本条例」にとって良くないことですが、そのことをどれだけ意識しているのでしょうか?
 一般質問でも自治基本条例に対する見解を問うものがありましたが、これについても「庁内で鋭意検討中」というだけで、位置づけとしては「自治の大きな枠組」としているのに、自治基本条例に市民の顔が見えなくなりつつあることに危機感を感じています。‘まち’のルールは市民が決める・・・これが自治の原則です。今日の議員の指摘の中では、市民案の中で「議会」に対する規定をしているが、それを含んでいる条例案を議会に対して行政が上程することは「越権行為」ではないかと言うのです。つまり地方議会は二元代表制で、市長と議会はそれぞれ独立しているのにも関わらず、市長が提出する条例案に「議会」に対する規定があるのは法律に反すると言うわけです。市長は「それをも含めて議会の方々に審議していただこうと思っている。」と述べていました。
 私はパートナーシップ協定を締結して策定している条例案であることを思えば、別に「議会」に関する規定があっても越権行為にはならず、むしろ市民との約束を遵守している点では当然のことだと思いました。確かに議員の指摘も一理あるかもしれませんが、私自身は「新しい時代のまちづくり、『自治』の枠組を作っていく中で、「議会」の存在は無視できないと思っています。地方分権の時代にあり、自治が広がれば広がるほどに「議会」の役割は重要になると考えているからです。そこには新しい「議会」の在り方も出てくるはずです。
 自治基本条例の行方は本当に心配です。まずはこの条例の役割や存在意義を理解してもらえるように、私自身も色々なところで働きかけをしていこうと思います。でも大原則は「情報公開、情報共有」、今の自治基本条例の庁内検討経過ももっと透明にしてもらいたいです。「結果」ではなくそのプロセスこそをもっと重視する時代、これが新しいまちづくりだと思うからです。今の状況がよくわからない中では、市民案の策定に力を注いできた市民たちも身動きがとれない・・・・そのことを行政にはわかってもらいたいです。条例を本当に‘まち’に根づかせたいという思いがあるならば、まずは条例案策定に関わった市民に力を借りることから始まると考えるからです。

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2003年03月03日

3月議会はじまる

 今日から3月議会が始まります。お役所などの仕事は4月から新年度なのに、議会の開催についてはこの3月議会が「第1回定例会」となるみたいです。お役所仕事は3月が年度末、議会もそれに合わせた方がわかりやすい気がします。これはどこかに何か決まりがあるのでしょうか?来年度の予算を審議するからなのかわかりませんが、不思議です。
 今回の議会では25人の議員が一般質問をします(もちろん議長はしません)。一般質問はそれぞれ議員個人の価値観や考え方が色濃く反映されるものなので、聞いていてとても参考になります。もちろん賛成できない意見もあります。「こんな考え方もあるんだ。」と驚きもありますが、面白いです。それにしても、やっぱり議会が市民総体の縮図なのでしょうか?
 今日は市長の施政方針演説がありました。来年度は「将来のまちづくりにつなげるための抜本的改革の年」にしていく方針を語りました。補助金などを全て見なおしていくのでしょうか?来年度、行財政診断をする検討委員会がたちあがります。私自身は来年度中に自治基本条例を提案していく方向にあることに小喜びしました。
 ところで自治基本条例については、各議員も意識をしているようです。どちらかといえばこれまでは自治基本条例に逆風が吹いていたのですが、市長が交替したことにより、少しばかり議会も前向き姿勢に変わりつつあるように思います。今は、市民が策定した条例案を庁内で検討している途中です。本当はパートナーシップ協定に基づいて、庁内での検討経過も含めて、市民案を策定した「つくる会」には情報共有をするべきですが、去年の6月に市長に市民案を提出して以後、動きは思わしくありません。庁内で一体、どんな検討をしているのかが透明化されない状況は「自治基本条例」にとって良くないことですが、そのことをどれだけ意識しているのでしょうか?
 一般質問でも自治基本条例に対する見解を問うものがありましたが、これについても「庁内で鋭意検討中」というだけで、位置づけとしては「自治の大きな枠組」としているのに、自治基本条例に市民の顔が見えなくなりつつあることに危機感を感じています。‘まち’のルールは市民が決める・・・これが自治の原則です。今日の議員の指摘の中では、市民案の中で「議会」に対する規定をしているが、それを含んでいる条例案を議会に対して行政が上程することは「越権行為」ではないかと言うのです。つまり地方議会は二元代表制で、市長と議会はそれぞれ独立しているのにも関わらず、市長が提出する条例案に「議会」に対する規定があるのは法律に反すると言うわけです。市長は「それをも含めて議会の方々に審議していただこうと思っている。」と述べていました。
 私はパートナーシップ協定を締結して策定している条例案であることを思えば、別に「議会」に関する規定があっても越権行為にはならず、むしろ市民との約束を遵守している点では当然のことだと思いました。確かに議員の指摘も一理あるかもしれませんが、私自身は「新しい時代のまちづくり、『自治』の枠組を作っていく中で、「議会」の存在は無視できないと思っています。地方分権の時代にあり、自治が広がれば広がるほどに「議会」の役割は重要になると考えているからです。そこには新しい「議会」の在り方も出てくるはずです。
 自治基本条例の行方は本当に心配です。まずはこの条例の役割や存在意義を理解してもらえるように、私自身も色々なところで働きかけをしていこうと思います。でも大原則は「情報公開、情報共有」、今の自治基本条例の庁内検討経過ももっと透明にしてもらいたいです。「結果」ではなくそのプロセスこそをもっと重視する時代、これが新しいまちづくりだと思うからです。今の状況がよくわからない中では、市民案の策定に力を注いできた市民たちも身動きがとれない・・・・そのことを行政にはわかってもらいたいです。条例を本当に‘まち’に根づかせたいという思いがあるならば、まずは条例案策定に関わった市民に力を借りることから始まると考えるからです。

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2003年02月25日

市内を歩けば

 「議会と市民との架け橋に」なることを目指したい。ステイツマンのメンバーとの共通の思いを一人一人の人に届けていきたいと思っています。でも「議員」というのは本当に嫌われている存在だと思います。
 今日も「議員なんていらないわ。って思うもの」という声を数件受けつけました。「国会でも地方でも同じよね。」・・・やはりダークなイメージしかないようです。ついこの間の昨日の朝も「議員はボーナスをもらいすぎだ!」と怒りをあらわにした男性にステイツマンのメンバーが対応をしていましたが、『もらいすぎ』と言われる真意を汲み取らなければなりません。私みたいなヒヨッコが一人前に議員報酬を受け取っていることに腹立たしいのかなと思いました。今、私自身は、できる限りのことはやっていくので、突然怒るのではなく、本当は冷静な話し合いの中で「議員報酬」に対する彼の見解を聞きたいと思います。それでも朝の忙しい通勤時間に怒りを発してくれる方に感謝です。
 出会う人出会う人に、「議員」が不信がられること、そして「議会不要論」を唱えられると私も答えに窮します。それは私の今の働きがまだまだ不十分であることを感じるからです。でも、なぜそう思うのかを尋ねるとたいていの人が「働いていないじゃない。」と言うのです。
 もちろんその現状を個人としては受け止める必要がありますが、ある意味でそれを見過ごしている、許してしまっている存在があることも一方で考えてもらいたいと思います。なので、私は「市民の方、一人一人も議会に対する見方を変えてもらうことが不可欠ですね。」と伝えます。でもそこにはやっぱり、自分へ返ってくるものがあり「だったら、議員が市民の方に信頼されるような、あきらめられないような存在に変わる必要がありますね・・・。」となるしかありません。
 市内を歩けば「どうしようもない議会」に愛想を尽かしている多くの市民の方に出会い、まるで低投票率の裏付け調査をしているかのようです。議会が市民からの信頼感を取り戻すためにはものすごく長い時間かかると思います。まずはここに着手しないと「まちづくり」もきっといい方向にいかないことを実感しています。今は少しでも「私の思い」を伝えるための人との出会いが勝負だと思っています。

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2003年02月23日

もっと明るくしてみたい

 アメリカのイラク攻撃反対のデモ行進がありました。昨年の夏の有事法制反対のデモと同じコースで永山北公園で出発式をし、そして多摩中央公園で解散式をしました。参加者は前回よりも人数が多かったと思います。
 けれども寒い冬空の下でのデモは歩けば歩くほどに虚しさが増す感じです。これは一緒に歩いてくれた大学生も同じような感想を持っていたようでした。もちろん見た目的にも若者・・・と言えるのは数人。ほとんどが年配の方ばかりです。年配の人ばかりだと、参加している若い人は稀有な眼差しで見られてしまうことがとても残念です。沿道にいる買い物帰りの人たちがもの珍しげにデモ隊を見るわけですが、ことさら若者が目立つのでそこへの視線は「冷」と感じます。本当は賛同してくれるなら一緒に歩くのが望ましいのですが、出発した時からデモの大きさは変わりません。そこもまた非常に残念です。
 ところで今回のデモは「イラクへの攻撃反対」を掲げたはずなのに、なぜか途中から「教育基本法改正反対」、「憲法改正反対」、「住基ネット反対」などといったコールが付け加わり、参加をしたネットとしては行進の目的が「イラク攻撃」であったわけで、それ以外のことまでを訴えることは少し幅広すぎるのではないかと意見をしました。けれども、これについては最後まで聞き入れられませんでした。私たちと同じように感じた参加者は怒り爆発のようで、行進中に主催メンバーにクレームを述べていました。もちろん私も同感でした。私は、「イラク攻撃」は名目だけだったの?と思いました。一般参加者も‘その名目’に賛同しているのに、いざ行進してみたら、全く違うことをあれこれと訴えている・・・・こういうデモの形では不信感が抱かれかねないと思いました。せっかく広がっている輪も、これでは小さくなってしまいます。
 それ以上に私は、もっと明るいデモにしてみたいと思いました。「何だかデモをするなんて変な集団」と思われないような楽しげなデモ行進を演出すれば、もう少し賛同を増やせるかもしれません。もちろん行進しているのを見てもらうだけでも少しの効果はあると思いますが、どうせなら一人、二人・・・とデモ隊に加わってくれるような行進にしていきたいからです。それにしても「しらけ」ムードが漂う街中の風を感じました。

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2003年02月15日

生活クラブ運動グループの原点

 コミュニティスクール・まちデザインの「まちづくり実践講座」に参加しました。これは生活クラブ運動グループが中心となって主催しています。今日のテーマはまさに、私自身も常に問われている「生活クラブ運動グループの連携のあり方を問う」でした。私はもともと生活クラブの組合員ではなく、どちらかというとローカルパーティとしての生活者ネットワークを知ってから、その歴史や仕組みを知り得たので、生活クラブ運動グループなるものの発起人から直接話しを聞けたこと、特に現状と課題をどう分析しているのかについては参考になりました。だいたいは自分自身が抱えている問題や頭の中での理解とそれほどかけ離れていたわけではなかったことには安心しました。
 生活クラブ生協と他の生協との違いとはただ単に「購入」する消費者だけではなく、「生産」する消費者として組合員を位置づけしているところです。だからこそ政治も自分たちで創り出そうという動きを生み出しました。それが生活者ネットワークです。そもそもはトレースアビリティ、「材」の素性を確かめるから出発しています。例えば「しょうゆから世界を見る」・・・しょうゆは大豆から作られているけれども、しょうゆは国産だけれど、大豆は輸入である、そしてそれは海外のどこが産地なのか、生産過程で使用されている肥料は?農薬は?そこには貿易という経済摩擦の問題もあり・・・・としょうゆからでも世界が見えてくるのですが、究極求めているのは「食の安全」です。つまりこれを政治の世界に置き換えて、「素性を確かめる」ことが生活者ネットワークの原点です。そうなればやはり物事を決定する議会に対して直接参加をしなくてはいけない必要性がおのずと見えてきます。だから生活者ネットワークでは議員は「代理人」として議会に送りこんでいるのです。素性を確かめ、「素性」の形成についても、みんなで参加をしていく窓口として代理人が存在しています。
 たった一人では無理ですが、何人かで集まり「共同購入」することで消費材を作ることが出来るのです。自分たちの欲しいモノ、自分たちの求める安心な食卓、そのためにはみんなで安全な商品を作り、そしてみんなで購入することで維持していく・・・これが生活クラブ生協の精神で、生活者ネットワークも自分たちの望んでいる暮らしは自分たちでしかつくれないという、まさに「自治」を重んじて活動を続けてきていると言えます。だから私は共感出来るのだと思います。
 さらには生活クラブ生協があり、生活者ネットワークがあり、ワーカーズコレクティブ、NPOアビリティクラブたすけあいがあります。これらが運動グループを形成しています。ワーカーズコレクティブもNPOたすけあいも、まさに地域で自分たちに必要なサービスを創り出します。ワーカーズは地域社会に必要な雇用形態、たすけあいは地域事情に即して、地域に住んでいる人たちのニーズに沿ったきめ細かい福祉サービスを提供しています。全てが「自治」を原点にして、自分たちの身近な地域からスタートしているものばかりです。改めて運動グループの話しを聞くと、生活クラブの運動の広がりは地域社会づくりに果たしてきた役割は小さくないと思いました。
 そしてもう一つ、共同購入というところには「班」があります。今では時代の変化とともにライフスタイルも変わり、個人加入もできるようになりましたが、原則は班を結成して消費財を購入していく仕組みがありました。例えば班で豚を一頭買います。そして班で豚一頭を食べるのです。ある班員はロース、ある人はヒレ・・・のような形で班員どうしでその都度順番に豚の部位を分け合うのです。これが「自治」です。分配するにはコミュニケーションが必要です。班員どうしが「豚をどう食べるのか?」という問題を解決していくからです。面白い仕組みだと思います。
 これらの運動ですが、一見、生協などを含め「女性中心」と思われがちですが、実はアイデアは女性が出したというよりも男性にあったのかなあ?という気がします。今日も生活クラブ連合会の会長の男性が話しをしてくれました。まさに男性に支えられてきた運動でもあると思いました。むしろ男性がアイデアを出し、それを女性が社会の中で実践部隊として活動しながら、女性自身を高めてきたように感じました。
 私は女性だけで何でも上手くいくとは思いません。やっぱり男性もいるからこそいいバランスの中で物事が動いていくのです。この間もコミュニティビジネスの話しを聞いた時にも同様の指摘がありました。そういう意味では生活者ネットワークの運動の中で、もっと男性の参加を求めていきたいものだとつくづく感じてしまいました。それには男性も関わりやすくするような仕組みも作っていかねばなりません。
 社会の変化は目まぐるしいと思います。いつも新しさをとり入れながら、その余裕を持ちながら構えていく必要があるんだという思いが一瞬ですが頭をよぎり、スーッと私の中に入ってきました。

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2003年02月13日

どこもかしこもお金がなくて?!

 午前中、多摩消防署へ行って青少協の北諏訪地区委員会主催の普通救命講習へ行ってきました。初心者用で「救命」のイロハから、人工呼吸法、心肺蘇生法、止血法を教えてもらいました。どうも私は全くセンスがないらしく、心肺蘇生法は実際にノルウェー製の1体40万円もするという人形を使って練習をしたのですが、押し加減などがなかなか標準値に行かず、こんな私が救命活動できるのかしら?と講習の終了証をもらうことにちょっと躊躇してしまいます。
 ところで今日の講習は財団法人東京救急協会による指導でした。指導をしてくれた職員は消防庁から出向しているそうです。わかりやすくテンポのいい説明で楽しく講習が進んだのですが、一つだけとても気になったのはとにかく説明の端々にすぐ「財団も厳しくて・・・。」とお金の話しをするのでした。東京都からの補助金もカットされていて、非常に財政難だそうです。私たちはテキストと人工呼吸用のマスクを1000円実費負担したのですが、これについても人工呼吸用のマスクが350円だし、テキストを作成するのにもお金がかかるし、本当に大変なんだということを強調していました。確かに・・・厳しいようです。人工呼吸などの練習用のお人形も買い換えることができないそうです。
 でも考えてみれば「救命」ということにしても、「消防署の仕事」の意識を少し転換して、人の命を救うのはトナリの人たちなわけで、例えば駅や道路などで突然倒れてしまった人にすぐ手を貸さなくてはならないのは自分たち一人一人だと自覚しなくてはいけない気がします。やはり、一人一人が初級の救命技術を習得することは必要です。都心へ行くとまったく冷たいもので、倒れてしまった人がいても見てみぬフリをする人が意外に多いような気がします。私も通勤電車の中でフラリと倒れた人がいた時に、ずっと支えて新宿の駅まで行った事がありますが、新宿駅に着いた途端に通勤で忙しい人々がさーっと電車を下りてしまい、結局一人でその方をイスに座らせてあげ、駅員さんを呼びに行った覚えがあります。そういう意味では「誰かがきっと手助けするだろう。だから自分はしなくてもいいや・・・。」みたいな意識が人の多い都会では生まれやすいように感じます。きっと本当は「助けなくちゃいけない」という気持ちはあっても行動をしなくてもそれこそ「何とかなる」だろうと思ってしまうからです。 そういう点でいえば第一段階はトナリの人、その次に「消防署」が位置するのだと思います。
 さて、午後からは東京市議会議長会の議員研修で多摩地区全部の地域の議員が府中の森芸術劇場に大集合しました。どの自治体もバスで来るのですが、それはそれはものすごい異様な雰囲気です。開会すると挨拶や、表彰(勤続)などが行なわれ、「日本経済・復活の条件」というテーマで立教大学の斎藤先生の講演がありました。とにかくあちこちから寝息、いびきが聞こえすぎていて、会場内は『御休み処』に化していました。日本経済復活の条件というテーマのわりには、今の状況は「不況」ではなくて「普況」との話しに落ち着いてしまったので、いささか消化不良ぎみでした。
 今日の一日の締めくくりは「ライブハウス永山福祉亭」です。こちらも新年度から新しい体制で運営をすることが決まっているので、更に世代の交流と地域交流の拠点になれるような場所づくりをするための意見交換がなされました。私の地域デビューはここが出発点なので、ちょっぴり思い入れが深いのですが、この場所も「税金」が投入されているので、やっぱりそのことは念頭において客観的に見ていく必要があるんだという心得を忘れてはならないと思いました。
 「お金がない!」とはいうものの、これまで勝手に「お金がある」と思いこんできて、税金の使い方でさえも贅沢になっていたと思います。そのことが財政を余計に悪化させてきたとしかいいようがありません。贅沢になれてしまった人間が贅沢をあきらめるのは相当時間がかかるといいます。いよいよさらに大変な時代を乗り越えるための秘策探しをしなくてはと思います。

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どこもかしこもお金がなくて?!

 午前中、多摩消防署へ行って青少協の北諏訪地区委員会主催の普通救命講習へ行ってきました。初心者用で「救命」のイロハから、人工呼吸法、心肺蘇生法、止血法を教えてもらいました。どうも私は全くセンスがないらしく、心肺蘇生法は実際にノルウェー製の1体40万円もするという人形を使って練習をしたのですが、押し加減などがなかなか標準値に行かず、こんな私が救命活動できるのかしら?と講習の終了証をもらうことにちょっと躊躇してしまいます。
 ところで今日の講習は財団法人東京救急協会による指導でした。指導をしてくれた職員は消防庁から出向しているそうです。わかりやすくテンポのいい説明で楽しく講習が進んだのですが、一つだけとても気になったのはとにかく説明の端々にすぐ「財団も厳しくて・・・。」とお金の話しをするのでした。東京都からの補助金もカットされていて、非常に財政難だそうです。私たちはテキストと人工呼吸用のマスクを1000円実費負担したのですが、これについても人工呼吸用のマスクが350円だし、テキストを作成するのにもお金がかかるし、本当に大変なんだということを強調していました。確かに・・・厳しいようです。人工呼吸などの練習用のお人形も買い換えることができないそうです。
 でも考えてみれば「救命」ということにしても、「消防署の仕事」の意識を少し転換して、人の命を救うのはトナリの人たちなわけで、例えば駅や道路などで突然倒れてしまった人にすぐ手を貸さなくてはならないのは自分たち一人一人だと自覚しなくてはいけない気がします。やはり、一人一人が初級の救命技術を習得することは必要です。都心へ行くとまったく冷たいもので、倒れてしまった人がいても見てみぬフリをする人が意外に多いような気がします。私も通勤電車の中でフラリと倒れた人がいた時に、ずっと支えて新宿の駅まで行った事がありますが、新宿駅に着いた途端に通勤で忙しい人々がさーっと電車を下りてしまい、結局一人でその方をイスに座らせてあげ、駅員さんを呼びに行った覚えがあります。そういう意味では「誰かがきっと手助けするだろう。だから自分はしなくてもいいや・・・。」みたいな意識が人の多い都会では生まれやすいように感じます。きっと本当は「助けなくちゃいけない」という気持ちはあっても行動をしなくてもそれこそ「何とかなる」だろうと思ってしまうからです。 そういう点でいえば第一段階はトナリの人、その次に「消防署」が位置するのだと思います。
 さて、午後からは東京市議会議長会の議員研修で多摩地区全部の地域の議員が府中の森芸術劇場に大集合しました。どの自治体もバスで来るのですが、それはそれはものすごい異様な雰囲気です。開会すると挨拶や、表彰(勤続)などが行なわれ、「日本経済・復活の条件」というテーマで立教大学の斎藤先生の講演がありました。とにかくあちこちから寝息、いびきが聞こえすぎていて、会場内は『御休み処』に化していました。日本経済復活の条件というテーマのわりには、今の状況は「不況」ではなくて「普況」との話しに落ち着いてしまったので、いささか消化不良ぎみでした。
 今日の一日の締めくくりは「ライブハウス永山福祉亭」です。こちらも新年度から新しい体制で運営をすることが決まっているので、更に世代の交流と地域交流の拠点になれるような場所づくりをするための意見交換がなされました。私の地域デビューはここが出発点なので、ちょっぴり思い入れが深いのですが、この場所も「税金」が投入されているので、やっぱりそのことは念頭において客観的に見ていく必要があるんだという心得を忘れてはならないと思いました。
 「お金がない!」とはいうものの、これまで勝手に「お金がある」と思いこんできて、税金の使い方でさえも贅沢になっていたと思います。そのことが財政を余計に悪化させてきたとしかいいようがありません。贅沢になれてしまった人間が贅沢をあきらめるのは相当時間がかかるといいます。いよいよさらに大変な時代を乗り越えるための秘策探しをしなくてはと思います。

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2003年02月06日

歩いて歩いて

 今日は新井さんと聖ヶ丘地域に議会報告資料を配布しました。新井さんは本当にタフな方です。都議会は始まったみたいですが、「議会が始まったから」と活動を一時中断しないところには頭が下がります。
 ステイツマンのメンバーが同行しています。こういう地道な活動が大事だということを感じてくれればいいなあと思います。私が今の立場で一番強く思うことは「隣の人にまず一言を」ということです。理解者を増やすというのは自分の隣から少しずつ増やしていくのです。大派手に一気にやろうとしても絶対に無理。私はさらに『地道』という言葉を心に刻むようになりました。地道なことはイライラするし、時間もかかるし焦ることもあるけれど、『地道』を信じてあきらめないことが大事なんだから!というのが最近、私を元気にする言葉です。
 あきらめは「放棄」にもつながりかねません。私は自分の責任を放棄したくないので、「少しでも政治を身近に感じてもらう」を広げるために活動を続けようと思っています。
 それでも地道な活動の疲れは大きいと思います。でも今日の新井さんの姿を見ていると疲れていられないと思うし、ステイツマンのメンバーが一人で私のニュースを1000枚ほど配布してくれたことを考えると何だかやっぱり元気づいてしまうのです。
 歩いて歩いて歩いて・・・・そして一人でも多くの人に出会って「ほうれんそう」を渡したいなあと思っています。なぜならそれは「情報のひとつ」だからです。みんなの協力があってこそ私の活動も続けられるのだとつくづく感じる今日この頃です。

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2003年02月04日

情報発信をしていこう

 先日の多摩南の生活クラブ生協との政策協定の集いに続いて、今日は多摩市の生活クラブの支部とも協定をかわしました。やはり自治体ごとに少しずつ地域事情が異なるからです。多摩市では食の安全、子育て環境、環境の3つについて連携をしながら進めていくことになりました。
 私は1年ほど議員活動をしているわけですが、政策協定を結んでいる生活クラブ生協との連携がいまいち見出せずにいることが自分の反省点であることを伝えました。支部の側でも同様で、もっとタイムリーに情報が欲しいと思っていたと言われました。選挙の時だけ声がかかって手伝いをするのではなく、日ごろから情報交換をしていきたいとの思いは一致です。
 これまでは「代理人報告」という形で組合員向けにおたよりを配布していたそうですが、今はいろんな批判を受け中止しているそうです。私自身はせっかくなので本当は少しでも情報提供をして行きたいと思い、この経緯をはじめて知り残念に思いました。けれども少なくとも支部のほうには代理人の活動が見えるようにしてもらいたいという要望には同感です。組合員にも政治信条も含め、さまざまな考え方の人がいると思います。それを考えれば「代理人報告」が中止になることも少しは理解できます。でも私は「組合員だから代理人を応援しなくてはならない」わけではないと思うので、もう少し気持ちをゆったり持ってみてもいいように思います。
 私は今、自分自身の「ほうれんそう」を持ちながら、まちを歩いていますが、必ず言うのは、「いろんな情報をまずは知ってもらいたいのです。」ということです。なぜならば情報は1つではなく、例えば議員27名が同じ物事を捉えても、意見はバラバラで立場によって見かたが異なるからです。つまり、さまざまな情報を仕入れながら、自分自身で選んでいく・・・自分はどう考えるかを見つめていくことがとても大切だと思っているからです。だから私は「私の『ほうれんそう』も何かの情報のタシになればいいなって思います。」と言うことにしています。生活クラブへの情報発信のスタンスもこのようにあればいいのではないかと考えています。「オシツケ」だけはしたくありません。
 実は、昨日ポストに『ほうれんそう』をいれてきたお宅から「ゴミになるからやめてもらいたい。市民の立場にたってみて、ゴミをどうすればいいのか。」という電話をいただいてしまいました。不要な人にとっては確かに『ゴミ』だなと思いましたが、謝ろうと思ったら電話を切られてしまいました。‘まち’には、いろんな考え方の人が住んでいるなと改めて思いました。
 私はとにかく「情報発信は欠かさない」をポリシーにやっていこうと思います。私の情報を受信する人たちの顔ははっきりわからないかもしれないけれども、誰かのアンテナにひっかかればいいなあと思います。そして、アンテナで受信してもらえるような発信の方法にも工夫がいりそうです。
 『ほうれんそう』とホームページというツールが私の発信の場所としてあるわけですが、もう少し顔の見える関係での発信の場を作っていくことがこれからの課題かなあと考えています。

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2003年02月01日

あっという間に2月

 3駅前での合同遊説活動。とにかく日蔭に悩まされ、すっかり体も冷え込んでしまうと、気持ちは元気でも体が疲れていることを感じます。一緒に活動をしてくれる人たちには頭が上がりません。決して自分だけの力でこれまでの活動をやってきたわけでないことを改めて噛み締めました。
 私としては選挙もありながら、一方で、4月以降の活動を総括する時期になってきたと思っています。どちらかというと議会で発言をし、一体何を変えられたのか?ということではなく、多摩市をどんな風に捉えることができたのか?そして自分の立場をどう認識しているのか?地方行政や地方議会を見る視点をどのようにつくってきたか?をしっかりと見つめる時間を持たなくてはなりません。私がたったの一年足らずの議員経験を持って、次につなげていくためには、何を実現してきたかという成果よりも、何を見て何を考えて、そしてどうしていきたいのか?という今時点での‘思い’を伝えるのが始まりだと思っているからです。ただ要望だけするのではなく、現実を見据えた上で「こう変えていきたい」「こうしたい」を自分なりに整理してみたいと思っています。

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2003年01月31日

東京ネット新春のつどい

 1月最後の締めくくりにふさわしいような東京ネットの新春の集い。ジャーナリストの天笠啓祐さんの講演会とネットの東京構想、政策、そして4月の選挙の全候補者紹介などが行なわれました。
 今度の4月は東京全体で現職も含め53人の候補者が自治体議会に挑戦します。30年間続けてきた仕事を辞めた人や政治休職制度を利用して立候補する人、0歳の赤ちゃんがいる人、そして20代も私ともう一人いて、ネット議員候補者も人材がバラエティに富んでいます。ネットというと、とかく主婦の団体と思われがちで、実際も組織を支えるのは主婦層ですが、私も人と出会うたびに「失礼ですけれど、独身です・・・・よね。」と尋ねられます。ネットを捉える視点として欠かせないのは「運動論」ですが、その担い手に20代も加わっていくことは大事なことだと思います。政治とは生活を変えていく、向上させていく道具ですがその道具を使いこなすのは私たち自身であるというのが運動の根幹にあるのだと思っています。ですから私のようなド素人であっても、運動によって積み重ねられてきた経験に支えられて議員活動をしていくことができます。いわゆる大きな政党では経験の積み重ねももちろんありますが、プロの政策立案集団があるので、そういう意味では運動論としての蓄積を最大限生かすという点においてネット政治は秀でた存在では無いかと感じています。そして私自身が一番共感しているのも、ネットに関わっている人々も少しずつ経験を重ねていくわけで、ネットとともに成長してきた部分があるところです。実際にネット会員の中から地域のワーカーズコレクティブやNPOの担い手、中心役割を果たす人が多いのは、ネットを通じてさまざまなことを体験しながら、地域の問題解決を考えてきた経験が大きいと思います。
 ネットといえば、母体が生活クラブ生協ですが、今は昔のようなネット=生活クラブという図式は存在しないものの、やはり訴えるべき原点は食の安全です。天笠さんの講演では昨年の遺伝子組換えイネ反対での草の根的な市民運動が「祭晴れ」(遺伝子組換えイネ)の商品化申請中止に結びついたことを例に挙げながら、やはり自治体から少しずつ、つまり一人の市民がじわじわと連携を組んで、大きな権力に向かっていくことの大事さを話してくれました。私もそのとおりだと思います。わたしたち市民は「スイミー」なのです。
 ネットがこれまでの政治社会で果たした大きい役割はやはり「主婦」を政治の場所に出してきたことだと思います。でもそれは、エプロンからスーツに着替えるスタイルが主流だったように感じます。私はそれをもう一歩進めて、エプロンをかけたまま議会に行けるようにしたいと思います。近江八幡市の子ども市議会の視察の時に担当者の方が子どもたちには「議会が神聖な場所であることを教える」としていました。確かに重要な場所ですし、それなりのマナーを持つ必要はあると思いますが、私はそのことに一瞬違和感を覚えました。それは、議会の雰囲気とはそこの自治体の市民相対を表すにつながると思うからです。神聖になれるかどうかは選ばれた議員の品位に左右されるわけで、決して「神聖」であることを意識することを教えこむ必要ではなく、それは自然に会得するものだと考えるからです。そしてエプロンをかけたまま議会へというのはあり得ないかもしれないけれど、私は「エプロン議員」がいても全然不自然ではないと感じています。新春のつどいともなると議員候補者は皆スーツ姿が主流ですが、私はもっと気軽に集まれたなら、もっともっと政治をオモロクすることが出来ると考えています。

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2003年01月29日

会派視察2日目・・・滋賀県近江八幡市

 琵琶湖のほとりにあるホテルで1泊しました。貸し切り状態でした。パンフレットに騙された・・・ように思いますが、食事はおいしかったので良かったです。近江八幡市の副議長さんにも挨拶で「設備も古くなっているホテルにわざわざお泊まりいただいて、もっといい場所もあったのですが・・・ありがとうございます。」と一言同情していただいたように思います。
 近江八幡市は近江商人の町で、メンタームの近江兄弟社がある場所でした。‘まち’は伝統のある場所で街並み保存にも力を入れていました。今は先細りしているものの瓦産業が有名で、「かわらミュージアム」の案内もしてもらいました。個人的には老舗の「たねや」の本店が近江八幡市にあることを初めて知り、ちょっと感激でした。「たねや」の黄な粉のお餅はとてもおいしいからです。
 午前中は‘まち’を案内してもらいましたが、あまりの風の冷たさと気温の低さには‘まち’の良さが半減してしまった気がしました。それにしてもとてもいい‘まち’で、もう一度訪れたいと思うところでした。商い上手・・・だからでしょうか?瓦ミュージアムには地元の名士が多大な寄付をしたそうですし、「たねや」さんも伝統的な造りの建物を補助金(市ではない)で建設をし、日牟礼八幡宮の脇で素敵な喫茶を営んでいました。商人とともに‘まち’が進んでいることを思いました。
 近江八幡市は夏の川西市の子ども施策シンポジウムで担当者が発表をしていたこと、こども市議会の取組みでは先進的で有名なので、ぜひ視察をしたい候補地でした。
 担当者の方に「こども市議会」の歴史や内容など詳細を聞くことが出来ました。「子ども参加」の場所づくりに行政が積極的になることは、行政自身の活性化にもつながると思いました。議員は2年任期なので、一年目に提案したことに対して行政側が答えたことについて、二年目も指摘して行政の曖昧さをついてくる純粋さには気づかされることも多いそうです。この視察は、3月議会で「子ども参加」をテーマにする私にとってはとても参考になりました。中途半端な子ども参加ならやらない方がいいし、本気になって取組むのなら、それなりに覚悟をして子どもと向き合いながらやる必要があります。「子ども」施策を充実するのなら、子育てだけではなく、当然に子育ちを支えていく仕組みづくりが不可欠で、それを抜きにした『子育て環境』の充実はあり得ません。
 多摩市では『子育て環境』を豊かにしていくとの方向性が示されているわけで、それには積極的に子ども参加を取り入れていける熱意を求めたいです。
 近江八幡市の「子ども市議会」の視察を見て一番感じたのは「本気」にならないと子どもは動かないということです。子ども市議会事業と並行して行なわれている「子どもの遊び場」づくりですが、こちらの方では小さな公園づくりに子どもが参加をします。子どもたちの考えかたを反映した公園づくりを請負う事業者までも子どもたちの投票で決められます。こんな試みこそが「未来まちづくりの担い手」を育てていくことになるという担当者の思い、先生も親もいない場所での子どもたちの解放感と上手につきあっていくということの難しさの克服で、関わる大人自身も変わっていけること・・・などなどさまざまな目に見えない効果をあげているといいます。
 これは多摩市でも十分に実現することが可能です。あとは「やる気」の問題です。そのエネルギーがあるのかないのかが問われるだけでしょう。
 2日間の視察はトータルで見て、かなり良い内容だったと思います。これを今後の提案活動に生かすことが私に求められている最大の課題です。

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2003年01月28日

会派視察1日目・・・三重県亀山市

 1泊2日での視察でした。この時期に視察へ出かけるのも・・・と思っていました、議長の誘いを受けたこともあり、4人で行ってきました。考えていたよりもいい視察でしたが、何せ時期が悪すぎです。あまりにも寒くて街の中の見学はとてもじゃないけれど、ゆっくりしていられないほどです。
 今日はは三重県の亀山市に行きました。私は視察場所として近江八幡市はリクエストしていたのですが、初日に訪問する先については京都方面だと言うことを聞いていたので亀山市が京都府内にあるものとばかり勘違いしていました。亀山市は企業誘致に成功しそうな場所で、今、シャープの液晶テレビ組立工場を建設中ですが、そもそも事前に配られた資料をちらっと見て、多摩市に大工場が誘致できないことなどを考えると視察に行くことの意味そのものを個人的には疑問視していました。
 実際に現地へ行ってみると、工場団地の建設については住友商事が行なっているので民間所有地の売却となります。要するに開発をした商社が営業をするというわけです。市としては企業優遇策として大規模投資がある時には最高で45億円(年間3億円までで15年間)の補助を行うということで、これを住友商事の開発した土地への付加価値として営業商品となります。もともと三重県自体が産業振興に力を入れていることとも重なり、県、民間企業、市との連携を図りながら、開店休業状態になってしまった工場団地の救済、‘まち’の活性化を含めての大きなカケをしているように思います。人口は4万人程度で一般会計当初予算で134億円の亀山市にとっては‘まち’の行方を大きく変える一大事です。工場が誘致されれば人口も増え、住居をはじめ、学校など公共施設も必要になってきます、それにお店も必要です。
 亀山駅前は昼間だというのにあまりにもひっそりしすぎていて、人がほとんど歩いていない状態です。空き店舗が目立つ寂しい駅に降りたってびっくりしてしまったからです。担当者に駅前の状況を尋ねてみると、やはり車で隣の鈴鹿市まで買い物に行く市民が多いとのことでした。人口だけではない過疎化を感じます。日本にはきっとこういう‘まち’を抱える場所が多いのかもしれません。
 ところで急激な発展をすることが予測されて、受入側の亀山市としてはどう対応していくのかが一番重要なわけですが、「走りながら進んでいる」という回答で、私自身はちょっぴり行く末を案じてしまいました。確かに企業が立地し、人口が増加し、‘まち’がいくばくかの活性化をするはずですが、‘まち’として企業立地をしながら、どんな将来像を描いているかという点については全く描ききれていないからでした。工場団地の労働者たちの住居はどうなるのでしょうか?ありがちなのは新住民(工場従業員)村が出来てしまうことです。亀山の地元民と新住民がともに‘まち’の住民となれるような創りかたをしなければならないと思います。それを企図しながらの‘まちづくり’をぜひやってもらいたいと考えますが、やっぱり行政はいろいろな内部手続きに時間がかかりすぎるのか機動力に欠けているようでした。
 何はともあれ、工場団地現地を見てびっくりしましした。さすが10億円を投入して工場建設をしているわけで、大きなクレーンが何本も見えました。私は映画の一場面、特に数年前に流行したエヴァンゲリオンを思い出しました。これだけ大規模な工場が‘まち’に吹かせるのはおだやかな風ではないと想像しました。
 それから合併問題についても、庁内の課題としては「当然」と考えられているようでした。亀山市では隣の「関町」との合併を予定しているそうです。工場団地もちょうど関町との境に位置します。帰る時には宿場町だった関町中心街を案内してもらいながら送ってもらいましたが、私自身は亀山市と関町の文化の違いを感じて、本当に合併してしまってもいいものかどうかと思ってしまいました。たたずまいが全く異なる2つの‘まち’が合併して新しく創造されていくだろう姿は見えてきません。少しばかり活気のある宿場町風の関町、そしてこれから都市化していくだろう全く寂れてしまった亀山市を見ていると、今後どちらが‘まち’の核として発展していくのかを不安に感じました。関町の文化は都市化の波には乗れないと思うからです。
 亀山市の視察はある意味で参考になり、でも多摩市を考えてみれば正直、参考にもならずかもしれませんが、数多くの‘まちづくり’の失敗は全国各地であるわけで、そういう状況をぜひ繰り返さないような舵取りをし、身の丈にあった‘まちづくり’をしてもらいたいと強く思えたところでは、自分自身の学びにはなりました。

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2003年01月21日

あら?未利用地の特別委員会で・・・

 今日は久しぶりに緊張感持って議会へ。未利用地などの特別委員会も今回から学校跡地の検討に入ります。事前に配布された資料はとても詳細だったので、これを土台にしてどんな議論が展開されるのかと少々不安に思っていました。というのも、行政内部での学校跡地などの施設活用等を検討するプロジェクトチームの中間報告書を読んでみると納得してしまったからでした。ニュータウンという‘まち’の特性を考慮しても大阪の千里ニュータウンや多摩ニュータウン内の他地域に比較しても、多摩市の学校跡地活用は進んでいます。そういう意味で、ニュータウンでの跡地の有効活用事例としてはパイオニア的になるのかなあと思いました。
 ところで今、学校跡地の活用については市民検討委員会があります。そして庁内にもプロジェクトチームがあります。果たして、そこに議会としての見解を出していく・・・しかも市民検討委員会は7月に提言書をまとめる予定で、議会は4月に改選されることもあり、委員会は3月末まで。実はここに大きな問題があるのです。つまり市民検討委員会よりも先に議会が見解を出すとことはあり得ないからです。そこで今日も西永山複合施設と東永山の施設見学をした後に「この委員会では学校跡地などの活用についてどういう議論の進めかたをするか?」というところから話し合いがスタートしたのでした。もちろん当然のことで「議会として先に結論、一定の方向性を示さない方がいい」というのが多数意見で、結局市民検討委員会でも庁内チームでも問題となっていた「跡地売却」についてを議題としましたが、私はそもそも委員会発足の時からこのような事態は十分予測できていたのではないかと思って、ちょっと不思議さを感じました。「それなら、どうして委員会を設置したのでしょう・・・?」具体的な議論を出来ないことはわからなかったのだろうか?と思ったからです。今更そんなことを思う私も私ですが、おまけにあと1回しかない会議を経ただけで「報告書」を作成しなければならないなんて、少し時間が足りなすぎると思いました。議員側も勉強不足のままもします。・・・・それは私だけかもしれませんが。
 とりあえず私はせっかく議論をするのならばもっと有意義なものにしたいと考えるので、今回の委員会の在りかたには少々疑問を感じています。何せ議員そのものの「任期」という制限のために、特別に設置した委員会が力を発揮できずに終わってしまうように感じるからでした。
 ところで、学校跡地の問題ですが、今、多摩市内全体の公共施設の老朽化なども考え合わせながら検討をする必要があります。財政事情が非常に厳しいことを考えるとやはり「売却」を視野に入れ、資産活用の始点から検討をしてもいいのかもしれません。もし学校を1校(土地も建物も)を売却するのなら、約40億円ほどになるのだそうです。これは公団の土地処分価格を基準にして計算をするそうですが、公団の土地処分価格とは市場価格よりも高いそうです。・・・はっきりいって学校跡地はよっぽどのことがない限りは高値がつきそうにありませんが。なぜなら校舎などを壊すにしても莫大な費用がかかるからです。
 とにかく学校跡地をどうにかしなくてはなりません。廃校はお化け屋敷です。まさにトイレの花子さんの世界だと感じます。夜の学校も恐いけれど使われていないならなおさらです。当然、有効活用して地域活性化を図っていきたいのですが、問題なのは「学校」であることです。目的外利用をすることが難しいからです。国庫補助金を返還する必要があることから始まり、現状だと有償で貸し出すことも出来ず、とにかく維持管理費だけはかかったいるという悲惨さ。ちなみに学校跡地の維持管理には1校あたり約1千万円です。この状況をどう捉えれば良いのでしょうか?
 私自身はまずは学校跡地を純粋な多摩市の財産に変えてしまうべきだと思っています。国庫補助というものに縛られている限り、思いきった利用が出来ないと思うからです。それはもちろん資産活用も含めてのことです。
 学校を売却するについて「一番大きなことはその学校での思い出がなくなってしまうこと・・・つまり卒業生たちの心を考えると辛い。」との部長の発言がありました。もちろん私も同感です。でも思い出はいつも心の中にあるものなので、学校がなくなることは残念だけれども、思い出そのものまでが消え去ることはないのではないかと思いました。むしろ、それ以上に重要なのはこの‘まち’の今後だと思います。今、豊郷小学校の建替え問題が起こっていることが学校跡地売却の問題にも重なってきますが、最終的には地域に住んでいる自分たちの身に全て降りかかってくる問題をどう受け止められるのかという覚悟に結びつきます。
 学校跡地の売却を考えない学校跡地などの活用だって当然アリです。でも、それに伴うリスクもあります。全ては「多摩市の台所事情」につながってきます。だから私自身は売却もひとつの選択肢として存在してもいいと思っています。ただ最終的な決断を誰がするのか?という点を大事にしたいです。
 そのために必要なことは多摩市の現況を理解してもらえるような情報提供だと思います。もちろん思い出のたくさんつまった学校を売却したくないという気持ちを最大限尊重をしながらも、売却をすることしないことのメリットデメリットをきちんと整理をして市民に明らかにすべきだと感じました。
 とにかく「市民合意」を得る必要はあります。議会だけで決定することも出来ない事項かもしれません。でも、一番嫌なのは学校というのはモロに地域の問題でもあるので、こういう問題には地域エゴ的な感情がどうしても生まれ、対立構造が生まれる可能性がとても高いことです。悩ましい課題です。
 いづれにしても財政事情も含めた多摩市の苦渋を市民と分かち合うことからスタートするのだと思います。やっぱり議会だけで結論が出せる問題でもなく、市民検討委員会でも結論でもいいわけでなく・・・・市民にもっとダイレクトな呼びかけをしなくてはならなそうです。「お金がない!」という叫びがもっと切実感を持って市民の耳に届いていかないとと思います。
 今の多摩市だけの状況ではないけれど、本当に、様々な意味で行政も議会の在り方もそして、市民の在り方も過渡期にあると思います。新しい関係を構築する前の混沌としている時期とも言えます。学校跡地の問題はその状況を最もよく映し出しています。
 「市民力」の活用は簡単そうで実は一番難しいのです。でも既に「市民力」なくして今後の社会、地域は維持していけないのも事実なのです。
 それにしても未利用地等委員会の行く末、自分自身ちょっと心配でたまりません。この委員会の在り方が市民の納得のおけるものに出来る限り近づけたいとの思いはあるのですが・・・微妙です。

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2003年01月16日

選挙前だけっていうのは困るんだよね・・・ホント

 今日は政策宣伝カーが使用出来る日だったので、この寒い中、街頭遊説活動をしました。諏訪商店街でマイクでしゃべっていたところ、おそらく年金生活者であろうおじさんたちが数人わらわらと商店街前のベンチにやってきて腰を下ろしました。そして私のヘタッピー演説に耳を傾けてくれていたようです。
 10分での話しを終えると、一緒に「ほうれんそう」を配ってくれていたステイツマンの「ひさか担当責任者」のぶくんに「あのおじさん、中央大学卒業なんだって、話しに行ったら。」と言われ、おじさんのところに行ってみると「おーっ!びっくりしたよお、君は中央大学なのだなあ。」この間、私がおじさんの住んでいる地域に一軒一軒「ほうれんそう」を渡しに行った時には留守だったそうで「いやあ、こないだ来てくれたでしょう。家内が『お父さんと同じじゃない』ってさ、言うからさ、ビックリしたんだよなあ。僕の同級生にはほらほら、自民党の高村がいるんだよ。」と教えてくれるのです。実は高村さんの奥様は私が北海道に住んでいた時に母ともちょっとした面識があったとの話しを聞いています。その頃はまだ高村さんも弁護士をしていたそうです。私は議員通ではないので国会議員は有名で名前の知れている人しかわかりません。ちょっとラッキー、何とか話しを合わせることが出来てほっとしました。
 その後、「いやあ、困るよ。何だかさ、選挙の前だけワーワーうるさくてさ。全然わからないよな。その時だけ言われたってどうすればいいかわからないんだよ。まったく。」とおじさんは一番居たいところを突いてきたのです。「そうですね、私も同感です。去年に当選してから、十分に活動できないままにまた選挙だから、選挙のために活動をしている気分になってしまいます。」「だめだよー。がんばってくれないと。」「おじさんのお家には『ほうれんそう』入っていますか?」「おう、入ってるよ。でも中央大学だとは知らなかったよ。」「そうです、今回からプロフィールを入れることにしたんですよ。」「そうかあ、でも君は娘よりも若いよ・・・・はっはっはーー・・・。」「よく言われます。」「いやあ、いいんだよお、まあ、がんばれよ。中央大学なんだから。」
 すると隣に座っていたおじさんも「全く、ほんとに困るよ。選挙の時だけ『お願いします』って・・・・一体何を願うのよ。いやあ、おれはあんた知らないだよ。」「すみません、私もこの地域には・・・って思ってニュース配っているんですけれど。」
 こんなヤリトリを終えて、すっかり疲れてしまいました。寒さの上にさらに痛いところを突き刺す質問ばかり。私はフツーに議員の活動をしていれば、4年に1度だけ、何もがりがりしなくても大丈夫だとおもっているのですが・・・?選挙のプロだけが増えて議員のプロがいない状況というはこのことなんだろうなあ・・と思いながら、次の遊説場所へと向かいました。

 それから、その後、今日はオーストラリアの踊り子達との最終プログラム「茶道体験」のお手伝いに参加。手伝いといってもほとんど何も出来ず、手伝いについては指示待ちのスタンバイで踊り子達の様子を見学していました。茶室に入ったとたんに「時計と指輪を外してください」と日本体験スタート。茶室に入ればもちろん正座ですが、出来ない人もいます。5分たたないうちに足を崩してリラックス。
 茶菓子を食べて「ウェー」との様子。お茶を飲んで「マズー」という表情もこらえて苦笑い・・・そして休憩に入るとみんなが和室から退室し、外で足の屈伸運動など。
 一番盛りあがったのは「振袖」。たまたま隣の部屋で着付教室をやっていたらしく、スタッフの一人が協力以来をしたところ応じてくれたそうです。カメラのシャッターが一斉におりました。
 それにしてもオーストラリアの子どもたちはいい意味で伸び伸びしています。お茶体験の順番待ちの時には寝転んで頬づえついたり、体育座りだったり・・・。茶道の先生を怒らせないかとこっちが心配になるほどでした。
 スタッフで食事をしながらミニ反省会。そこで出てきたことですがオーストラリアのダンスはみんなが不揃いなのに上手に見えます。観客の拍手の音も、日本の子どもたちが踊った時の拍手とは色が違います。
 「オーストラリアのダンスはアート、日本のダンスは技術」つまり技術力は日本の方が優れていて、揃っているし指先までに緊張感がみなぎっているけれど、でも感動させるかといえばそうではない・・・けれどもオーストラリアのダンスは『客』が常に意識されていて、だからこそ観客の心に訴えるものがあるのでしょう。私たちの達したこの結論は、ただ単に「表現力」の違いだけの問題でもなさそうです。一体何が違うのでしょうか?
 「上手に踊る」「楽しく踊る」ってどういうことなのか?これを全員の子どもに説明してもらうと、その理由が見えてくるような気がしました。

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2003年01月15日

10年ぶり以上の給食

 昨日に引き続いて、オーストラリアからの子ども達と連光寺小学校の訪問をしました。彼らは前日の練習の疲れがあるにも関わらず、やはり同じ子供どうしという共通点からか、予定よりも早く到着した子は既に体育の授業、サッカーに加わり、校庭中を走り回っていました。
 2時間目は体育館で折り紙や大縄跳び、そして3時間目は書初めの見学、4時間目は音楽の授業で和太鼓を経験しました。小学校の授業見学も何しろ初めての私は、オーストラリアからのお客様のおかげで、先生や生徒の風景をみることが出来ました。
 一番びっくりしたことは、書初めの練習のことです。なんと半紙にもともと文字型が印刷してあり、子ども達はそれをなぞりながら練習をするのです。私の小学、中学時代はお手本を左側に置いて、一生懸命にらみながら文字格好を真似していたわけですが、時代とともに教材も変わっていくのだと感心してしまいました。
 今日、一番の楽しみは「給食」を食べれることでした。これも私は小学校4年生ぶりです。ちょうどメラニン食器とランチ盆への変更とともに給食をやめてお弁当持参していたので、初めてのメラニン食器+ランチ盆給食です。メニューはチョコロールとトマトスープにエビフライにスイートコーン炒めでした。まずパンが個包装されておらずランチ盆に直に置くことにビックリ、ごみを減らす対策なんだと思いましたが、何かと「衛生面が・・。」と言うわりには気にしないのね・・・納得。さらに先割れスプーンは時代遅れでフツーのスプーンしかついてないことにもビックリ、エビフライはどうやって食べればいいのでしょう?先生に尋ねてみるとメニューに「ごはん」がある時にはお箸がつくけれど、パンの時にはつかないとのこと。つまりエビフライは手でつまむか、切れ味よくないスプーンの端で一口大に切るか、スプーンにのせてそのままかじるのか・・・という選択しかないわけです。ここはやはりお箸の持参をすべきでしょう。何でも家からの持参ということになると、「忘れ物」の指導が大変になるとの学校側からの反発がきそうですが、先生達がこの給食のありかたについて疑問を持たない方がおかしいと思います。エビフライなどをスプーンで食べるなんてことはマナーとしていかがなものかと思うからです。それならばせめてフォークとナイフを用意してもらいたいと感じました。
 一緒に給食を食べたスタッフ達は口々に「えっ・・・このエビフライは何で食べるの?」と言っていたわけで、これがある意味で良識だと思います。
 給食の味付けはまあまあですが、塩辛さが気になるのとやはりセンターから運ばれてくる間にエビフライの衣はシナッとなっていました。オーストラリアからの引率のお母さんもエビフライの衣は外していました。オーストラリアからの子ども達は日本食をあまり好まないようで、やはりスナックや菓子パンが好きなようです。「給食おいしかった?」と尋ねると「スープとパンと牛乳だけ」と答えていました。
 夜にはやまばとホールで多摩市のバレエ教室との合同での公演がありました。なかなか楽しめた舞台でした。準備期間も短かったのに、バレエ連盟にも協力してもらえたことはありがたいことれした。彼らの多摩市滞在も忙しいけれど、なかなかの充実ぶりではないかと感じます。
 スタッフはみんな無償です。会社の休みをやりくりしながら、みんなで創り上げるのはかなり大変ですが、ちょっと段取りが上手く行かないことにハラハラしながら進んでいくけれど、何とかなることが面白いし、これが市民力なんだなあとつくづく感じました。

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2003年01月14日

オーストラリアからの踊り子たち

 一昨日、江戸川区との姉妹都市ゴスフォードからの小さな踊り子たちが多摩市にやってきました。明日、多摩市のバレエ連盟と一緒にやまばとホールで舞台を披露します。
 彼女たちを受け入れる話は約2ヶ月ほど前に決まった急なことで、市内での受け入れ家庭を探したり、約1週間ほどの日程をのプログラムをたてたりとかなりバタバタしました。ところが「せっかくだから、これはバレエ連盟に声をかけてみたらどうか?」と一言提案したところ、早速行動をしてみると連盟の会長さんがすぐに話しにのってくださり、当初は予定もしていなかった公演が実現したのです。オーストラリアの踊り子たちは江戸川区内のバレエ団とも公演をしていて、ちょっぴりお疲れのご様子。けれども選ばれて日本へとやってきただけあり、昨日からの始まったリハーサルも盛りあがっています。
 本当は多摩市に来るのは余興のはずが余興にならないのはちょっぴりかわいそうに思います。私たちのグループのリーダーは日本文化に触れるということで様々なメニューを考えましたが、あまりのハードスケジュールに少し余裕を持たせようと、今日はひじり館で「お琴」と「貝合わせ」を体験しました。ひじり館で活動をしているサークルの方に全面的に協力をしていただいたのでした。
 私は英語が片言も話せないので、とにかく外国人の前に立つとものすごい緊張をして硬直してしまいます。なので今日はひたすら裏方で、見学をしていました。「お琴」も「貝合わせ」もチームに分けて体験をしましたが、そのときの踊り子たちの様子はまさに「自由奔放」。たたみの部屋だったということもありますが、自分の番じゃない時には「関係ないから・・・。」という素振りで寝転がり、あくびをしています。それはそれはつまらなそうな顔をしているのです。日本だと考えられないことです。一応、きちんと座って順番待ちをするのが普通かなあと思ったからです。「やりたくない」と思った子どもは「トイレへ行く」といってなかなか戻ってきません。
 でもさすが「子ども」だなと思ったのは、「貝合わせ」で3人一組でチームを作り、優勝したチームに商品が出ることになると、全員が目をキラキラさせてゲームに取組んだのでした。
 私の英語力だとちゃんと感想が聞けないのですが、「お琴」も「貝合わせ」も「ENJOY!!」したようでした。私は踊り子たちの姿を見ていると、いわゆる日本で言ってもマナーがないとか遠慮しない・・・に当てはまるのだと思いました。でも、よくよく彼らの行動を見ているとおそらく、辞書には「遠慮」ということばが存在しないようです。おまけに「楽しくないこと」は「楽しくない」とはっきり主張し、「やりたくない」ことも「やりたくない」と態度で表明します。ある意味でわかりやすいです。バレエのリハーサル会場でも日本の生徒たちは自分たちの練習を終えても、客席側に戻り、他のグループの練習を静かに見ているのですが、オーストラリアの踊り子たちはすぐに退席し、外の自動販売機でジュースを飲み、お菓子を食べていました。ここにもまた、カルチャーを感じました。
 そこで私は昨日の成人式を思い出したのですが、昨日は話しを聞かずに会場の中でおしゃべりで盛りあがりざわついていました。それを思い出し、確かにオーストラリアの子どもは伸び伸びしすぎてちょっとな・・・と考えたのですが、むしろ「やりたくない」ことは「やりたくない」と主張し、自分の「やりたいこと」だけを「やるべきこと」を済ませたら、あとは関係ないとさっさと退席するオーストラリアの文化のほうが幾分マシかもしれないと。

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2003年01月13日

政治家なるものに対する思いは如何に?

 さわやかな青空のもとの成人式に参加しました。自分の成人式の時には式典にも行かず、もちろん着物もなし。それを思うとかなり不思議な感じがします。今年の成人式は初めて、新成人を含めての実行委員会方式で行なわれました。実行委員会での式典は初めての試みなのでなかなかパイオニアとしては苦労があったことと思いますが、やはり多摩市と日本の旗が舞台場に高々と掲げてあるのをみると何となく「行政チック」な感じのするところに残念でした。
 式典で私が最も痛烈に感じたのは新成人たちの素直な感受性でした。これは一方では態度が悪いとして片付けられることですが、市長と来賓代表の議長挨拶の時のあのざわつき様は、今の政治を行なうものに対する信用や信頼度そのものではないかと感じたからです。興味があり、関心があれば、少なくとも注意を向けると思いますが、それ以上に友との再会を喜び、会話に花が咲いて止まらない状況は、なるほど「政治家の話しを聞いてみよう!」という思いをくすぐることすらできない事態を物語っています。もちろん自分自身が壇上で話しをしたとしたら、どうなのか?ということはさておきですが、選挙権を持てることにある種の喜びやワクワクする気持ち、期待感が持てるとするなら、おそらく市長や議長の話しを「聞いてやろうか・・・」という思いも出てきそうなものです。
 市長や議長の話しの後に、天気予報士で俳優の石原良純さんの話しがありました。確かにその時も少しはざわついていましたが、それ以前のざわめきよりかは、かなりマシになりました。石原さんの魅力が優るということでしょうか?考えさせられる場面でした。さすが、政治家への信頼度は約15%、天気予報への信頼度は約92%という朝日新聞の調査は当っていると思います。
 今日は午後から、民主党の新春のつどいにも参加しました。生活者ネットでは政策協定を結ぶかたちで、今のところ、国政は民主党を応援しています。町田と多摩の2市で23支部を結成し、石毛えい子さんが衆議院議員として活動をされています。彼女は障がい者の問題の専門家だそうですが、ゆっくりと話しをしたことがないのが残念です。それほどに国会議員とは忙しいのでしょう。でも国会議員を街の中で見かけるのは、たいていは来賓としての挨拶や、もしくは選挙の応援演説で一体、普段はどんなことをしているのだろう?と思ってしまいます。
 個人的にはステイツマンが支援している加藤公一さんの活動は見ています。彼は伝えたいという思いを大事にして、駅頭演説を欠かさずやっていること、誰でもウエルカムなミーティングをこまめに開催していること、そして夜間には政策立案のためなどに勉強をしていること、私がさらにすごいなと思うのは、多くの学生をインターンとして事務所で受け入れていることなどがありますが、多摩市の国会議員がいないからか、国のナマの政治を多摩市にいて知る機会は少ないと思います。
 さて、私は今日、「新春のつどい」へ行き、まるでテレビドラマの中にきてしまったという気持ちになりました。いつもなら、俳優の竜雷太がブラウン管の中で演技をしているのとソックリな場面なのです。金ぴかの屏風の前に支援者や議員たちが立ち並んでの挨拶。議員のところに押寄せ、握手を求める年配の方、そして議員自身も食事を口にせず会場内をひたすらかけまわっては頭を下げる・・・という光景は、私にとってはまるでテレビドラマ。特に、最後にちょこっとだけ菅さんが挨拶に来ましたが、なぜかその時だけ会場が薄暗くなり、菅さんにスポットライトが当りました。その場にいる自分にちょっと可笑しさがこみ上げてしまいました。「面白すぎる。」と思いました。テレビドラマも誇張してそうだけれど誇張してないんだと。
 実際に私はこのような類の会合が「政治家とパーティチケット」みたいなイメージを払拭できずにいると思います。保守系から革新系までが全て地域の国会議員を中心にしてパーティを開くわけですが、規模の大小は別にしても、こういう会そのものが政治家らしすぎて、市民感覚とはかけ離れたものとしか思えないのです。学生などに政治家のイメージはと聞くと、「金」という回答が多いのですが、それこそが悪イメージで、私が最も変えたい部分なのに、今日のような新年会を見ると「おーーっ、これが政治なのか!」と思わずにはいられません。せめて金ぴかの屏風はやめてもらいたい気がします。もっと普通に簡素でいいのではないかと思います。このような会合、そして屏風は悪しき名残、私にとっては忌々しきしきたりや慣習のようにしか感じられないのです。こんなところで煌びやかにしなければ政治家としてやっていけないとする社会とははやく決別する必要があります。政治家の活動の一部であるということは、このような会合にも税金が使われていると考えることだってできるわけです。
 批判めいたことを書きましたが、このような会合を通じて人とのつながりを維持していくという意味が十分にあることは私は理解しています。でもそれならば、もっと他のやりかたを考えて創っていかなければなりません。あの金ぴかさは今の時代にもあっていないと思います。
 これが今日感じたことでした。「政治家に対する思いは如何に?」して創られていくのでしょうか?根本を考えれば一票を投じる人の姿勢からはじまります。となれば、やっぱりわたしたち自身が脱・金ぴか屏風を訴えるしかないと思いました。私はカジュアルなのが好きです。

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2003年01月12日

消防団の出初式

 ニュータウン卸売市場で行なわれた消防団の出初め式に出席しました。市場にも始めて行ったので、少し見学をしました。大きな白菜やグレープフルーツ、スウィーティの箱が並んでいました。休日ですが、2、3人の人が商品の点検をしているようでした。
 さて出初式ですが、消防団には年間でとても多額な税金が投入されています。それがいいのか悪いのかというのは賛否両論です。消防団は分団が10あります。一分団はだいたい二十名前後で組織されているみたいです。確かに消防団の訓練は夜間や休日で、消防団の使命とするところを考えると税金が使われることも一応理解するわけですが、中には消防団に所属をしていてもほとんど会合や訓練に出てこないで、手当てのみをもらっている人もいる・・・という批難の声もあります。または、飲み食いに使用しているのではないかという声もあります。
 さまざまな批判の矢が向けられるわけですが、それでも私はやっぱり消防団は残す必要があると考えています。住民の自主防災組織などはありますが、せいぜい使えるのは消火器ぐらいで、放水はとてもできませんし、なにしろ消防団の人は比較的若くて力持ちの男性で、高齢化の進んでいる多摩では必要不可欠な存在です。歩けない人や怪我をした人をおんぶできるのもおそらく消防団の人でしょう。つまり何が起こるかわからない、起こらない方がいいわけですが、消防団に所属する人は日頃から地域で生活する人でもあり、消防署の隊員とは違って地域事情に精通しているとも言えます。もちろんレスキュー隊のように専門的な救出作業は出来ませんが、路地などの道路事情、そして近所に住んでいる人のこと、おそらく消防署と消防団の役割は似て非なるものだと考えます。
 「自分たちの地域は自分たちで守る」、昔は屋根の上に登り、火事が起きたことを知らせていました。おそらく多摩村はそうだったと思います。でも、今は圧倒的にニュータウン地域です。ニュータウンとして団地に住まう人が消防団に加入するケースは滅多にありません。多摩市の消防団は昔からこの地に住んでいる人々によって担われているように感じます。多摩の地域に住みつづけてきた人たちは消防団の役割を認識して親から子どもの世代へと、世代交替を図りながら消防団で活躍してきたようです。きっとニュータウン地域に住む人は火事が起きたら消防署が何とかしてくれるとしか考えていないように思います。実は消防団という組織があることを知っている人がどのくらいいるのか?調査をするとどんな結果が出るでしょうか?
 消防団という存在が知られることもまた、ニュータウン族とそれ以外の住民との垣根を低くして、地域での融合が生まれることにつながると思いました。

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2003年01月08日

多摩商工会議所の賀詞交換会

 朝遊説はかなり辛く、終わる頃には手足の先が凍ります。今日は聖蹟桜ヶ丘の駅でやりましたが、ここは毎週やっているわけではないのでちょっとよそ者な気分でした。
 今日は多摩の商工会議所の賀詞交換会があったので顔を出しました。都議の新井さんが急遽欠席ということもあり、代理も兼ねて参加してみたのです。地域は違いますが、商工会議所は以前の勤務先でもつながりがあり、新年の賀詞交換会には上司が出席しました。
 「ふーん、こうやって名刺交換をするんだなあ・・・。」と雰囲気を眺めるだけも勉強です。貫禄のあるおじさん達がたくさんいました。地元企業なのでかなりお年を召した方も出席されていました。でもやっぱり私はキリッとした美しい女社長(かなあ?)のところに目をむけてしまいました。カッコイイと思います。
 この間の青年会議所の賀詞交換会も同じでしたが、地元選出の国会議員は自民党所属の人しか呼ばれません。都議は自民党もネットの都議も呼ばれるのになあと不思議です。でも理由は何となく察することはできます。私は区別なく呼べばいいのにって思いますが、いろんな事情があるのでしょう。
 ここでも私は場所に不釣合いな感じで居心地の悪く過ごしましたが、何人か見たことある人がいて少し安心しました。市の職員と市議会議長は除いてです。あとはNPOセンターの代表も呼ばれていました。青年会議所の賀詞交換会ではNPO団体も出席をしていてビックリしましたが、NPOも市場の担い手として期待されていることを感じます。
 私の今日の成果は公団の一番偉い人と話したことです。見たことがある人がいたので声をかけてみたら、その方は公団の多摩ニュータウン事業本部長さんでした。私は分譲住宅の建替え問題ももちろん気がかりですが、それ以上に公団の賃貸住宅はどうなるのかを知りたくて尋ねたところ、「いづれは建替えの時期が来ると思いますよ。住み替えがスムーズに行くかどうかが問題だよねえ。」との返答でした。ちょっぴりヒトゴトのように聞こえてしまったのは、私がうがった見方をしているからでしょうか?私は既に賃貸住宅のも建替えする必要があると思っているのですが、私が持っている危機感はなさそうに感じました。とりあえずは一言話しが出来てラッキーでした。ついでに私が住んでいる公団の賃貸アパートですが、入居した時から可動式の壁が風で倒れたり、床がきしんだりと建付けがとても悪いので、そのことも伝えておきました。「公団なら安心。」神話ももうすでに過去。
 とりあえずは無事に閉会しましたが、何もせず端っこの方にひっそりと立っていた私にはものすごい疲れがドッと押寄せました。似合わない場所にいることの苦痛でした。別にそれほどまでの気遣いをしてわけじゃないけれど。

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2003年01月06日

ストレッチゴール~多摩青年会議所の賀詞交換会

 議員になると、まだまだ中身は伴わず半人前だと自覚している私のところにもご丁寧な年賀状などが届きます。受け取った私は「あーどうしよう・・・」と思ってしまいます。けれどもそこは覚悟をして、しっかりと挨拶状などを受けとめなくてはなりません。
 今日の夜の多摩青年会議所の賀詞交換会も同様です。私は恐れ多くて、出席してもいいものかどうかと戸惑ってしまいました。本心としては初めてのところに踏み入れてみたいなという気持ちもあります。けれども私みたいな人に不釣合いな場所かもしれないと心配になってしまったのです。けれども幸運にも、新理事長に就任した新倉さんが知りあいだったこともあり、事前にどんな会なのかと様子をきいてみると「ぜひ、どんな会なのか見に来るだけでも勉強になるから、いらしてください。」とうれしいお返事をいただいたのです。
 そこでちょっと安心感を得て、出席することに決めました。何しろ議員になると何もかもが新しいことばかりです。ちょっぴり緊張して、けれども楽しみにしてドキドキして会場の京王プラザホテル多摩に向かいました。
 会はとても厳粛なものでした。特に国家を歌いJC(青年会議所)ソングを斉唱するところに、やはり恐れ多い場所であると感じてしまいました。君が代はノリがあまりにも悪すぎて、のっそりモードにスイッチが入ってしまいますが、その後の「JC JC・・・♪」でスタートするJCソングのノリで少し雰囲気が開腹しました。
 それにしても、多摩青年会議所は今年で30周年を迎えるそうです。何もかもに歴史を感じずには入られませんが、私が生まれる前から活動をしている団体です。それを考えただけでもある種の重みを感じずに入られません。
 理事長の新倉さんの挨拶がありました。新倉さんは今年のスローガンとして「ストレッチゴール~使命とビジョンを持って~」を掲げました。熱のこもった挨拶には聞きほれてしまいました。「ストレッチゴール」というのは「ゴールをのばす」という意味ですが、アメリカでGEを立ち上げたジャック・ウェルチさんの言葉だそうです。GEでは人材育成に力を入れていて、GEを卒業した多くの方がその後も社会の中で起業をするなど活躍していったとそうです。多摩の青年会議所の目指す姿としたいそうです。特に大きな目標を掲げていくことが重要だと強調をしていました。そして前例踏襲ではない新しいものに挑戦していくとともに、結果に至るまでのプロセスについてもきちんと評価をしたいとの話しをされました。
 青年会議所は奉仕の精神で地域の活動に関わってきたそうですが、この10年間くらいで存在意義を問われているという認識をしているそうです。これが、NPOなどがここのところ活発に台頭してきて、青年会議所そのものの活動をしっかりと地域に根付いたものにしていきたいとの決意にもつながっています。そのことが「ストレッチゴール」そこにこめられたしっかりとした使命とビジョンをもつというところに表われています。
 今、JCのあり方がが岐路に立っているという分析、現状を客観的に捉え、そして評価し、解決へと向けて力を合わせていきたいと熱っぽく語られた新倉理事長さんの挨拶は素敵だったと思います。多摩村で生まれ育った思いの強さを浴びました。いくら私が多摩市に永く住んでいたとしても超えられない思いだと感じました。心から拍手を送りたいし、そして私自身もどんなかたちで協力出来るかわからないけれど、何かお手伝いしたいなあとも思いました。まちづくりビジョン委員会、そしてJCの会員のスキルアップを図っていく能力開発委員会、それからこれまでの活動の一層の充実として青少年育成委員会の3つの組織を抱えて多摩青年会議所がどんな活動をしていくのか期待できると思います。
 「先人のつけた足跡をしっかりと踏みしめながら、自分自身の判断をしていきなさい。」という言葉を下さった人がいます。まさに私はそのことの重要さを感じます。古いものを全て捨て去っては、結局は何も残らないと思います。「しっかりと踏みしめる」ということこそが私たちの世代には重要なことだと思います。その上で私自身の足跡を残していきたいと考えます。まだまだそんなことを偉そうに語れる立場ではありませんが、地域で働き、活動をしている青年会議所の方々にお会いして、その思いが募りました。なぜなら、多くの方は、私よりも多摩市の商工業をじっと見つめてきていると思うからです。
 今日は参加して本当に良かったと思いました。とりわけ青年会議所に参加している数少ない女性にお会いできたことは私の励みにもなりました。とてもうれしかったです。

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2002年12月29日

「ふーん、選挙なのね~」

 寒い中、12月議会の報告も兼ねてネットで遊説をしました。これは選挙活動ではなく、どちらかというと議会報告で私たちの活動を知ってもらうため、そして議会の情報をお知らせするための一環として私の中では位置づけています。
 けれども通りすがりの年配の方に「ほー・・・また選挙か、うるさくなるなあ・・」と一言言われ、ちょっとため息。そうだよなあ・・・議員なんてそんなもんだよなと素直に納得できてしまうのが、妙に悲しい昼下がりでした。
 つい先日の朝日新聞では「政治家」への信頼度は15%、「天気予報」は92%とのこと、ついでに私は都合良くしか信じない「占い」は20%との報道もされ、私も15%に仲間入りしているのかと思うとやりきれない気持ちです。それにしてもこんなに不信感が抱かれることについて、議員自身はどう受け止めてきたのかと不思議です。この原因は選挙の時だけ市民にお願いをして「私はみなさんを信じています!」と連呼をするけれど、選挙が終われば知らん顔…な議員が多いことだと私自身は考えています。
 議会の状況を「仲良しグループ」と比喩する人がいます。議員一人一人は主義主張は違うけれど、結局は議会という場所の権力の上にあぐらをかいているというのです。そこが議員全体の共通項で、全体を見ると既得権を死守する「仲良しグループ」なのです。
 つまり、これだけ不信感が抱かれていることについて、いまや議員一個人ではなく議会全体でどうやって回復していこうかを考えることが、最優先の課題だと考えます。投票率もあるでしょう。「魅力的な候補者がいない。」との思いを抱く多くの有権者に議員自身はどう説明をするのでしょうか?有権者数の約半分ほどしか投票行動をしないことを大きく採り上げ、それを自分たち自身の問題に出来ない議員はダメだと思っています。自分が当選すれば、それで安心するなんてとんでもありません。
 私は4月の補欠選挙の時に、全く投票率を上げることもできなかった自分にはものすごく力不足を感じました。そしてそんなに政治に不信感が持たれている中で、一体議会は何をすべきなのかとも思いました。もし私みたいな若い人に任せておけないという危機感があれば他候補者に投票をするかもしれません。でもそのことがとても重要です。半分以上の死んでしまった人々の声を私はどうやって聞けばよいのかについて未だに答えが出せていません。
 「ふーん、選挙なのねー!」と言われました。議員の仕事がまるで選挙…と思われているみたいです。なんだ、また始まったのか…と訝しそうに見られる空気を変えなくては、どんなに立派な発言をしても、政策を主張しても無意味なことをつくづく感じます。私はそのために何ができるんだろう…実はまだ自信のある回答は出来ません。そのことがものすごくもどかしく、そして葛藤として心の中に残ります。一応、明日の朝遊説を残して今年の活動は終了です。今年の課題を来年以降、どんな風に克服していけるのか、じっくりと考えて、そして行動していきたいと思っています。

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2002年12月22日

ポスティング遊説・・・の試み

 初めてのポスティング遊説・・・というのは、まちの一角を借りて、私の10分間スピーチしてる間に、ステイツマンのメンバーがその近所にニュースレターをポスティングしていくという試みです。
 これまではただポスティングをするだけだったのですが、せっかくなら一石二鳥を目指して、私の活動報告をも併せてやっちゃおう!というわけです。つい先日、確か前号のアサヒタウンズでNPOステイツマンが大きく紹介されていたと思います。私を支援してくれ、一緒にポスティング活動や遊説活動をしてくれている仲間たちです。ステイツマン・・・そう言えば・・・ということで記事を見た方から問合せがありました。そのことが私自身の励みにもなり、そしてもちろん嬉しくなりました。私とステイツマンの思いはただひとつです。「市民と政治とのかけ橋」になるということです。そのために一番重視しているのが、情報発信です。なかなか不特定多数への情報発信は難しいわけですが、「政治的無関心が問題である。」と偉そうに語る前に、もっと考えなくてはならないのは関心を持ちたくなるような情報がないこと、市民のところにはまったく知らされていない、市民が本当に欲しいと思っている情報が届いていないことを問題にすべきなのです。つまり発信者と言っても、多様な存在があると思いますが、私たちは議員という発信者を重要視しています。個人に有利な情報を流すのではなく、事実を全て公表出来るような議員でなくてはなりません。そこには必ず、自分にとって不都合かもしれない情報だって存在します。
 でも、忘れてはならないのはいい情報、悪い情報を判断するのは市民であるということです。市民自身が情報の受け手なのです。つまり議員が恣意的に情報の善し悪しを区別して流すことは出来ないのです。議員は自分が受け取った情報を出来るだけ適確に市民に伝えることが大切です。そしてその際に忘れてはならないのは、自分としてその情報を知った時、どのように受けとめたのかという自分自身の考え方をあわせて伝えることだと思っています。そこに自分自身の議員としてのポリシーが反映されるからです。
 とは言っても、まだまだ私自身の考え方がどこまで伝えられているのかわかりません。最も、伝えきれていないのが現状かな・・といつも反省の繰返しです。
 今日はある公園で男性の方が私の話しを熱心に聞いていてくれました。そして「いっぱい話したいこととか思いがあるんだよ。でも場所がないんだ。」とため息混じりにもらしていらっしゃいました。よくよく聞いてみると、つい最近定年を迎えて、会社を退職したばかりだとおっしゃっていました。今は、健康のためにウォーキングを楽しんでいるそうですが、自分自身が社会に対してやはり何らかの役立つことをしたいと考えているご様子でした。
 本当に元気な方でした。定年をして家にずっといることは宝の持ち腐れだよなと思いました。彼のような、まだまだこれから!とパワーのある人たちが多摩市の中でもっと活躍できる場所が必要なんだと思いました。平日の午後の時間帯、図書館やベルブ永山のフリースペースには、そんなパワーをまだまだ残しているような男性をちらほらと見かけます。どうやったら都心で開花していたのに地域では眠らせてしまった力を復活させることが出来るかというのは私の大きなテーマです。
 さて、今日のポスティング遊説ですが、寒さだけには参りました。一番最後に永山駅前で少しだけ演説をしましたが、震えてしまいました。そして寒さでお腹がやられてしまったようでした・・・。寒さ対策、どうやら腹まき、カイロが必需品です。これからもっと寒さが厳しくなるのかと思うとぞっとします。でも、市民との架け橋を目指すためには寒さに負けてはいられません。ステイツマンとの情報発信活動は地道に続いていくのです。

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2002年12月15日

特別じゃないのに。

 総合福祉センターでの福祉祭りに参加しました。昨日は800人ほど、今日は500人ほどの人が集まってきたようです。福祉センターは多摩市の南端にあるので、かなり不便で、そういう意味では集客力が少し落ちてしまいます。本当ならば駅前施設、例えばベルブ永山で開催したらもっと人も来ると思います。でも桜ヶ丘、永山、多摩センターにはそれぞれ送迎バスも用意されるなど工夫はありました。ある人が「確かに人がたくさん集まることはうれしいけれど、高齢者や障がい者は集まってくれた人に対応するのが結構ひと苦労なことを考えると、ちょうどゆったりとくつろぎながらイベントの出来る環境の方が適当かもしれないですね。と言っていました。それを聞いて、ある意味で当っているように感じました。「人との交流が目的」なのかそれとも「高齢者や障がい者が自分自身の力を無理なく発揮出来ることが目的」なのか・・・視点を変えてみるといろんなイベント像が思い浮かびます。もちろん年度ごとに目的とすることは異なってもいいと思いますが、イベントを実施するに当っての目標、つまり「得たいこと」や「実現したいこと」を明確に描くことは必要だと思いました。コンセプトという言葉に置きかえられるかもしれませんが、「自分たちの勝ち取りたいこと」がみんなでどのくらいに共有できているのかがイベントの成功につながります。
 ちょっと残念だったのはただ漠然と総合福祉センターにいくつかのグループなどが集まってきただけ・・・という印象を強く受けました。。「なぜ総合福祉センターでやるのか?」「福祉まつりの目的は?」などの整理をしていくことで、もっと完成度の高いお祭りに変わっていく勢いは感じました。それに私が関わっている高齢者いきいき祭りとの関係もいまいち不明で、この似て非なる二つの違いもイマイチよくわからない・・・多摩市内には似たようなイベントが存在しているけれど、市として一つ一つのイベントをどう位置づけるのかをそして動こうとしているのかについて、もっとわかりやすい形で市民に伝えることが大事な要素だと思いました。
午後から中央大学の管弦楽団と多摩市の「第九」を歌う会とのドッキングでパルテノン多摩で素晴らしいコンサートがありました。その後、多摩白門会のクリスマス会に参加しました。
本当は別の予定があったのですが、OBの人に直接「楽しみにしているから、ぜひ出席しなさい。」と誘われ、10月の結成総会に続き参加しました。同世代の会員は少ないことは残念ですが、そのかわりにとにかく伝統とか歴史を感じずに入られないほど古株な人、自ら「生きた化石だよ~・・・。」ともらしていたように、昭和初期に旧制の大学を卒業したいう会員もいらっしゃいます。あまりにも大先輩すぎて、実は話しを共有することは簡単ではありませんが、それでも同じ「中央大学」出身という共通項で、こんなにも親近感が生まれ、おそらくここに来なければ出会えなかったし、話すこともなかった・・・と思うと一種の感慨を覚えます。
 さて、今日の苦痛はこの多摩白門会での出来事です。それは仕方のないこと・・・かもしれません。白門会の会員にはこの多摩市の渡辺市長さんがいるので、やっぱり彼女はどうしても挨拶しなくてはならない存在です。白門会としても、せっかく参加してくださった渡辺さんに一言もらわないことは失礼にあたる・・・と考えることも理解できます。でも、政治や宗教は本当は一切関係ないし、全て中央大学出身、同窓生というまとまりを一番大事にしたいわけです。そこにたまたま市長の仕事をしている人がいて、私のように議員の職についている人がいる・・・・つまり、これは他の会員が農業、教員、公務員、自営業、企業勤めをしているのと同じなのです。それにも関わらず、特に私は会員の中でも超若手で、周りの経験豊かな先輩方に比べるとまだまだなのに、壇上に上がって挨拶をする機会を作ってくださるのです。これは実は私にとっては困っちゃう・・・苦痛なことです。でも、私はこの「挨拶」の機会をもらう度に「議員」なるものの重みを感じるわけです。つまり無下に断るわけにもいかない事情もあるのです。この苦痛は自分自身との葛藤です。このときに思うのは「平成11年に卒業して多摩市に在住している女性」という素の自分の表情を変えないで挨拶をしよう、したいということです。でも、紹介されてしまう時点で私には違う鎧が自動的装置でついてしまうのです。そのことは私にとってはちょっぴり負担でもあるのです。
 それでも白門会の事務局も全部で男性と女性を数名ずつ選んで、一言もらう・・・という形式をとっています。この事務局の計らいにも頭が下がります。実は私は前回の結成総会のときに一言挨拶をどうぞ・・・・と紹介してもらった経緯がありました。そのときも突然マイクを振られたのでちょっと困惑していたのです。今回は壇上には上らない予定で、自分自身も一卒業生として「ちょこん」と参加できることにうれしく思っていました。にも関わらず、やはり渡辺さんを紹介するのなら岩永も・・・との声が出てきたようでした。
 私はあくまでも同窓生のつながりを大事にしたいと思って参加をしています。。不思議なもので自分自身にある『縁』を生かすも生かさないも自分次第だと考えると、人との出会いををどうやって大事につないで行くのか、そして自分自身を豊かにするためにはやはり人との出会いを求めて、さまざまな所に足を運んでみることは大事なことです。私はそう思って、多摩の白門会に参加しました。そして実際に参加してみると、実にユニークな経験をされている先輩がたくさんいて、励まされることも多いです。「同窓生」というつながりから生まれる親近感には得がたい思いを感じます。
 色々な場面で人との付き合いが難しくなるのが議員という職業なのかもしれません。でも私は議員は数ある職業のうち・・・だと思っています。でもそれが通用しない場面もまだまだたくさん存在します。それに負けては議員はつとまらないのかもしれません。そうは言うけれど、やっぱり私は周りの人と同じように大声で笑って、素直におしゃべりしたいし・・・自分自身はなにも飾らず作らずに新しい議員像をつくっていけたらいいなと考えています。

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2002年12月13日

議員の審議なるもの

 議会の決定というのはとても重たい。なぜなら、議会の意志はまがりなりにも全市民の合意の上に成り立っているものだからです。
 今日は建設環境常任委員会に出席しました。審議案件が少なかったで午前中に終了できると勝手に想定していたのですが、大幅に時間をとったのは陳情が議会での審議になじむかどうかについて頭を悩ませたからでした。
 というのは「落川の地名を残してください」という市民からの申し出についてです。市では「町界町名地番審議会」を設置しています。飛び地や町界が複雑に入り組んだりしているので整理しているのです。ところでこの審議会のメンバーには議会からも議員5名が加わっています。つまり「落川の地名を残すのかどうか」についてはその審議会のなかで結論を出すのが本来の筋です。審議会ではちょうど来月に、該当する落川地区の検討にも入るという情報もあり、今、議会でこの陳情を審議することの是否を考えたわけです。
 実は、この落川地区については昭和59年当時に「東寺方」という名称で一本化することが市民メンバーもいる(町名をどうするかなどを話し合うための)地区委員会が決定しています。審議会はその決定を尊重して、落川地区を東寺方へと変更することを前提にしてきました。それから18年間経って、その間なんのリアクションもなかったのに、突然に議会、そして市長に対しても「落川存続」を求める願いが提出されたわけです。
 私はそこがとても不思議でした。町名を存続するのかどうかについては、昔からの土地への愛着などを考えると身がきられる思いがする・・・という気持ちも理解できないわけではありません。けれどもなぜ、今、このような陳情が議会にまで提出されてしまったのか、審議会にも、これまで何の申出もなく、働きかけもなかったとの経緯も聞いても理解することができないわけです。
 落川地区の住民の方はもともと「東寺方自治会」に所属をして、地元のお祭りなども仲良く、一緒に行なっているわけです。そして東寺方自治会からも審議会メンバーは輩出されています。ただ、落川地区在住の住民ではありませんが、市の方でも、落川地区在住を条件にメンバーを探す努力はしたけれども叶わなかった・・・という経過も存在します。
 ・・・・いろいろと市側の説明を聞くにつれて、私はどんどんと不思議な気持ちになりました。「どうして、これまで静かだったところに、こんな動きが突如出現したんだろう?」未だによくわかりません。
 結果的には、この陳情は「審議打切」としました。1040名の署名つきの陳情で、「落川の地名存続」に対する住民の願いについて、議会としても思いは十分に受け止めるものだからです。でも、私たちが出来ること、出来る範囲を考えてみると、審議会での決定を拘束するべきではなく、やはり審議会の中で議会に陳情が提出された状況や、市長にも願い書が出されていることを踏まえて再度、結論を出してもらう方がいいのではないかという判断です。経過を聞いてみると一旦は住民合意の上で「東寺方で一本化」したことを尊重してきたわけで、今になってこの住民合意をも覆すことがいいのか悪いのか・・・という判断も難しいところです。
 ゆかりある地名・・・に対して、やはり古くからの住民は思いも強いことと思います。これについてはそこに住んでいる住民自身が納得をした上で変更など行なうしかありません。本当は議会などでもあまり議決するにはなじまないような問題ではないかと思っています。割りきれないものがあるからです。
 今回、この陳情についての委員会の結論への賛否はもちろんあると思います。でも「町名をどうするか?」については私たちだけで決めていい問題ではないと判断したのです。その判断を行なう場所として学識経験者も交えた審議会が存在するわけで、議会としては審議会で結論出されず、その審議過程をまずは優先したいという思いがありました。審議会が住民を無視していたわけでもありません。
 今後の審議の中で、今回の陳情が出された事実をどう受け止めていくかの動向を見守りたいと思いました。一筋縄では行かなそうです。
 個人的には今回の議会と審議会との関係性などを考える機会を得られて、「議会決定」の重みを実感することが出来ました。その責任の重さというのは想像以上のものだと思います。つまり私自身の日常の発言や行動も実はものすごく責任が重いもので、ちょっとそれを考えるとプレッシャーを感じます。それに耐えきれるのかどうか?これは自分との勝負でしかないなあと改めて思いました。

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2002年12月12日

遺伝子組換えイネ反対の請願が委員会で採択されました!

 うれしいニュースは今日の厚生産業常任委員会で生活クラブ生協を中心に取組んできた遺伝子組換えイネ反対の意見書の提出について採択されたことです。
 この除草剤耐性の遺伝子組換えイネは日本モンサント社と愛知県の農業総合試験場が共同開発をしていましたが、実は数日前、このイネの実用化のため厚生労働省に認可申請することを断念したとの発表がありました。つまり、今回この「祭り晴」と名づけられた遺伝子組換えイネの商品化は阻止できたので一安心できたわけです。けれどもまだまだ油断できない状況にはあります。いくら今回は見合わせたから・・・としても、また数年経って再度商品開発をされる恐れもあるのです。そのために念を押す意味でも多摩市から意見書を出し、食品の安全性の問題だけではなく、生態系への影響なども含めた広い視野で捉えて、遺伝子組換えへの反対表明をする必要があります。
 途中、「なぜ、反対をする意味はわかるけれども、国がまだ何の方針も出していないのに意見書を出す意味はわからない。」という委員からの発言もありましたが、無事に反対を表明する意見書を提出することは採択されたようです。確かに厚生労働省に対して商品化に向けた認可申請もしていないし(取り止めた)、なぜわざわざ、何も決まってもないのに賛成や反対を唱えるのかがわからない・・・という意見があるかおしれません。けれども遺伝子組換えをした食物が生まれること事態が遺憾なわけで、そういうものを商品化するという動きそのものを阻止したいというのが私たちの思いです。
 そもそもお米は余っている状態で減反減反・・・政策の中で進んでいると思います。なのになぜ、除草剤耐性イネを開発する必要があるのでしょうか?世界的に見ると、貧困、飢餓を抱える国のために・・・という説明がなされ、いかにも食糧不足を解決するために遺伝子組換えが正当化されているみたいですが、そんな主張が見とめられて言い訳がありません。なぜならば、除草剤こそはまかないかもしれないけれど、実は遺伝子組換えした作物の種子と農薬がセットになって食糧不足に悩む国に対して輸出されているのが現実だからです。こんなことをして富を得るのは誰でしょうか?本当に困っている人のためだとは思えません。
 私は食品の安全にも気を遣うのですが、よく「気にしすぎ、神経質すぎる」と言われることがあります。もちろん私も気にしたら、もう何も食べるものがなくなってしまう・・・・こともわかります。そんなことを考えている自分の置かれている状況は、見方を変えれば「貧しい」のだと思います。決して「豊かに生きている」とは言えません。農薬野菜などの問題、農業のありかた含めて、人間が自分自身の手で豊かになりたくてしてきたことが、実は本当の「豊かさ」を捨ててしまっていたことを、ようやく痛みとなって感じ始めた時代・・・私はそこに身を置いているわけです。
 どちらにしても意見書提出が採択されたことはうれしいことです。主食のお米にまで遺伝子操作が及んでしまうことの恐ろしさ・・・恐ろしいことが目に見えた時には手遅れなのです。「やってみないとわからない」ということが通用する世界と通用しない世界・・・すべて想像力かもしれません。私たちは未来を想像しなくてはなりません。その時に本当にこの世に存在しなかったモノを作り出したことがいいのか悪いのか・・・判断しなくてはならないのです。遺伝子を操作することの恐怖が明らかにされ、表面化された時には手遅れなのです。この恐怖をどれだけ今、生きている人たちが想像しきれるのか・・・このことが遺伝子組換え阻止へとつながっていくと思うのです。
 さて、今日は午後からドットジェイピーという学生が中心で政治家のインターンシップなどを行なっているNPOからの取材を受けました。メールマガジンの取材でした。取材に来てくれた学生に言われました。「すごい、フツーですね。」・・・この一言にものすごい喜びを覚えました。

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2002年12月10日

補正予算は可決しました

 補正予算の2日目の審議。私自身は知識不足で知恵を絞っても、なかなか質問することが思いつかないのが実態です。ここに蓄積のあり、なしを感じるわけです。そもそも私には納税意識もなかったことや、税金の使われ方についても真剣に考えたことがない成果が恥ずかしいほどに露呈していると思っています。どちらかというとどんぶり勘定タイプなので1円たりとも無駄にせず・・・という意識の希薄さも全くよろしくないなあとも感じます。
 今日は昨日に引き続きの審議で、主なところは昨日の時点ですべて終わっていたので比較的スムーズに進んだ気がします。質問技術と言うか、直接的に今回の補正予算には関係がないことであっても「こじつけ」で質問をするという手法があります。上手く説明できませんが、例えば昨日で言えば、東寺方学童の修繕費用などが計上されていれば、それに関連づけて、多摩市の学童施策の中味まで踏みこんで、どんどんと質問幅を広げると言うわけです。この巧み?な技法も私はまだまだ身につけられず、他の議員さんの質問を聞いては感心をしている状態です。
 今日は住宅リフォーム補助金、街路灯の交換、給食センターの修繕費などが計上されていました。それから契約差金と言って、当初市が見積もりをしていた金額よりも安い値段で契約が出来た時の差額分も計上されています。まだまだ数字の読みこみが出来ていないので、これは来年度の予算審議までにもう少しレベルアップしなくっちゃと思っています。
 さて、今日は第一小学校の建替えワークショップがありました。年内は最後のワークショップですが、随分とまとまりのいい会です。このワークショップを率いている職員がなかなかいい腕前なので、進み具合もスムーズで、市民側の意見を上手に汲み取っているなあと思っています。今日は来年の2月の全体意見交換会に向けて、どんな進行にするなどについて話し合いをしました。
 この会では多数決は存在しないことも大きな魅力です。意見調整役の職員自身も「多数決は取りたくない!」と公言していますが、その分、対立したり、ちょっと食い違う意見を上手くまとめあげて落としどころを見つける必要があるので、これにはちょっとしたコツが求められます。ところが、なかなか上手いこと進めてくれます。そしてペアで一緒にいるもう一人の職員が、またいいポジションにいてくれて、上手なフォローをしてくれます。
 例えば、リードしている職員が見過ごしたり、言い忘れたことを、ちょこっと合いの手を差し伸べて言い沿えてくれる・・・というチームプレーが見事です。これはその場にいる人しか‘生’で感じることは出来ませんが、ちょっと滞ったり、凍りついた雰囲気の流れを変える時にいい役目を果たしてくれる存在はワークショップにおいて最も重要なポジションなのです。実はリードする人よりも、場の空気を読み調整する第三者がポイントです。そういう意味で言うと、今回のワークショップの教育委員会所属と都市づくり部所属の担当職員同士はまさに縦割り行政の壁を乗り越えた素晴らしいコンビだと私は勝手に評価をしています。
 これからの‘まちづくり’って一体どんな手法で進んでいくのか?市民参加とか市民協働とは言ってもどうやればいいかなんてきっと誰もわからずに、いつの時点でも模索しながら前へ進んでいるんだと思います。私はこれまでやってきた手法の全てを否定するわけではありません。今からの時代に必要なやり方、求められる方法があるとするならば、それをどんどん開拓したいという思いが強いです。
 今日の会議の中で、元校長先生だったと言うちょっと見た目は恐そうで紳士なおじさまが「ワークショップがいかに民主的であるか、私たちのこの会議がどんなに民主的なやりかたで意見をまとめてきたかについてを強調してもらいたい!」ととても強く主張されました。こういう意見をそれこそしっかりと自分自身の耳で聞ける場面に同席することが本当にうれしいことでありラッキーだと思います。
 もちろんまだまだワークショップ形式が市民権を得られているわけではありません。でも私は小さくともちょっとずつ進めていくことで広まっていくと確信しています。そして広まるとともに市民自身の‘まちづくり’に対する意識も変革するだろうと期待しています。こんな期待感が私にとっての一番の元気の素です。

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2002年12月09日

補正予算審議のこと

 今回の補正予算は217,841千円です。市長が最小限でギリギリにしたとことでした。女性のほうがやりくり上手なのが一般的で家計は女性が仕切っている場合も一般的なのかもしれません。となると渡辺さんには違った意味でも期待したいところです。
 さて今回の補正予算で私が一番注目をしていること、そしておそらく他の議員さんたちも期待をしていることに「子育て支援検討市民懇談会運営事業」があります。普通は子育てというか「こども」にかかわることといえば児童福祉を担当している健康福祉部もしくは児童生徒を担当している学校教育部のどちらがなのですが、この市民検討事業を管轄するのは政策推進協働部の企画課です。私は市役所の部署の名称がわかりにくいというクレームを受け付けたことがありますが、政策推進協働部というのは、それにしても何をやっているのかわかりにくい部署。私自身の理解では何と、ここには秘書課もあるので、市役所全体が脳みそだとすると、政策推進協働部は司令塔…という感じです。総務部もありますが、総務が出すのは指令で、政策推進協働部の司令とはちょっとニュアンスが異なる感じです。
 さてこの市民懇談会ですが、市長は子育てには①就学前まで②就学後(保育園、幼稚園に入ることを含)~小学生③中・高校生の3つのステージがあるといいました。懇談会は3月から開催されますが2ヵ年計画になっていて、1年目は小学低学年くらいまでを、そして2年目には小学高学年から高校卒業くらいまでの年齢を対象とするようでした。何が検討されるのかは、その懇談会に集まって人自身で今後創っていくものだとは思うので言及できないことですが、1年目と2年目では懇談会の委員を交替することも考えているようです。ステージによっては学識者も異なるでしょうし、それに関わる大人たちも違ってくると思うので当然ことです。委員は十八名で公募市民は5名ほどだそうです。公募市民って一体どうやって選ぶのか?との質問が出ていましたが、本当は「やってみたい!」と思って手をあげた市民はみんな参加出来るような形が望ましいなあと個人的には思っています。ただ「やってみたい!」と思って参加したときに、会議には毎回ちゃんと出席するなど責任感は問われますが・・・。それから小さな子育て真っ最中の母親が参加しやすくするために保育付きの会議にしたほうがいいのではないかという意見もありました。
 何しろ画期的なことは企画課がこの会議の担当ということで、「こども」を考える時には福祉も教育も一緒にならなければいけないというところから出発しているところでしょう。今、「こども課」という部署を設置し、縦割りの対応を取っ払い対応しているところもあります。実際問題として縦割りの弊害というのは全て国が諸悪の根源だと私は思っているのですが、補助金などの申請はやはり国からの縦系列なので、もし「こども課」になっていたとしても「福祉担当」と「教育担当」に分かれて課の中では縦割りにならざる得ないよなあと同情してしまいます。となれば別に今でも、部署ごとのフロアが違うだけで状況は同じなわけですから、もっと蜜に連絡をとりあうような体制づくりをまずはしてもらいたいところです。
 私自身は、他の議員さんの質問でこの子育て支援検討の会議がどんな雰囲気でやるのかのイメージはだいたい掴めたわけですが「子育て」というと、どうしても育児負担の面が強調されて就学以前の子どもたちに対する支援が重点的に検討されそうという気がして、実際当らずとも遠からず・・・のようです。ということでこの会議の名称に問題があると思って個人的には思いました。なぜなら中学生とか高校生のことまでを含んでまで、彼らを「育てる」という一方的な視点になりそうな恐れがあるからです。中学、高校時代を考えてみると、だんだんと「自分」が確立してくるわけで、必ずしも大人が判断した「いいこと」がそう受け取れない場面がたくさんあるわけです。この会議で「良かれ」と思って考えていることも、中学生高校生の当事者たちに聞いてみれば「くだらない」ことだってあると思うのです。つまり私は中学生や高校生に対しての「子育て検討」をする時には絶対に当事者である彼らの意見を聞くべきだという立場です。そこでもちろん、彼らの意見を聞く準備があるのかを質問してみました。すると行政側も「もちろん」、彼らの意見を聞く場所を設けていきたいと考えているようで安心しました。
 ただ、この会議で中高生時代のことを検討するのが来年以降だからとして、来年になって突然に呼びかけをして人を集めようと思っても集まるわけはないので、やはり彼らの声を直接集めたいと考えるのならば今から何かしらの種まきをしてもらいたいと思っています。そういえば今度の成人式は実行委員会形式で企画を立ててきたようなので、そういう場所に参加している人たちにも呼びかけるとか工夫をしてもらいたいし、せっかくこういう委員会に集まってきた若い世代が今後も‘まち’に関わってもらえるような場所があればいいなと思います。つながりを細くでも長く続けていくことが重要だからです。ひとつの企画が終わって、そこに関わってくれた人に「ありがとう!ハイ解散・・・・」ではあまりにも虚しすぎます。関わってくれた人たちに対して、どのようなフォローをしていくのかに行政自身の腕が問われるなあとつくづく感じる今日この頃です。

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2002年12月07日

映画「ダイオキシンの夏」

 午前中は給食市民連絡会。給食センターは今、永山に第一センター、第二センター、それから南野と三ヶ所あります。これを永山で一本化しようという構想が進もうとしていることが話題になりました。やはり子どもたちのことを考えてみれば「美味しい給食」は自校方式が一番だと思うわけです。けれどもどうしても「センター方式」で給食を展開していくと言うならば、それこそ「センター方式のほうが子どもたちにとってのメリット」が大きいことを説明してもらいたい気がするのです。これまでは、合理化や効率化・・・先生たちの仕事量の増加という側面だけが強調されていて、「子どもたちにとってセンター方式がいい」という理由はほとんど説明されてきません。市民連絡会ではどうしてもセンター方式の良さが理解できないので、私たちが納得できるためにも説明を求めていうことになりました。
 午後から三越前での遊説をちょこっとやりました。あまりにも寒くて雨も降ってきたことや、ちょうどイルミネーションの一環で子供向けのイベントをやっていたのですぐに終わりましたが、「遺伝子組換え反対」の旗のところに近づいてきたおじさんは「そんなことやったって無駄だよ。どうせ嘘つかれるんだよ。意味がないよ・・。」という持論を吐き捨てるようにして言いました。おじさんの話は決してまちがっているわけではないけれど、社会に対する不信感がこんなに募っているなんて、寂しい世の中だと思いました。
 そして今日はベルブ永山で開催した消費生活フォーラムの映画上映「ダイオキシンの夏」を見ました。これは1976年にイタリアで起きた事故をもとに描かれたものでした。ちょうど私が生まれた頃の話です。ストーリーはとても単純で、化学薬品工場のミスで煙突の安全弁が外れてしまい、町全体に白い粉が降り積もり、数日で白い粉は消えたけれど、町中の動物が小さい順に死んでしまって、人間にも吐き気や頭痛などの症状が広がるし、「白い粉」はなにか・・・?と言うことを子どもたちが調査をスタートします。そのなかで企業の説明責任のなさや政治家の判断がどうあるべきか?などを考えさせられる場面が多々あります。最終的に粉が「ダイオキシン」であることが明らかになり、それについての工場側の対応が全然誠意ないものに描かれていて、結局何も知らされてこなかった市民や労働者たちはただ苦しみ、途方にくれるだけの存在なわけです。
 けれども主人公の子どもたちはそれぞれに「他人をせめても始まらない。」ということを自覚します。「人間は間違う。でも間違ったことに対してどういう姿勢で臨んでいけばいいのか。」・・・化学薬品だって自分の生活には欠かせないものだと考えれば、自分たち自身も加害者でもあるんだからとスクリーンの中から訴えるわけです。
 今の生活様式の中で考えるとやはり「ダイオキシンの発生」を他人の責任だけにはすることができません。必要だからこそ存在するもの、例えば化粧品だったり、プラスチック製品だったり、それらのものを欲しているのも自分たち自身なわけです。ペットボトルにしてみても、これだけリサイクルが行詰っているし、何とかするべきだ・・・という意見があってもどんどんと増殖するかのように、暖かい飲み物にも対応したペットボトルも開発されてきています。でも買う人がいなければいいけれど、それを購入する人がいる限りは、当然に企業が「作りません」という選択をしないと思います。よっぽど法律が出来れば別ですが。
 そんなことを考えてみると、本当に人間って何やってんだろうなあ・・愚かだなあって思い、悲しくなって落ち込んでしまいます。私の周りを見回しても「ダイオキシンの素」だらけです。もはや生活に欠かせないものが「恐ろしい」わけです。
 全ては自分たちの責任で何とか出来るならば何とかすべきだと思います。何とかしたいとも思うけれど、私はもう何とも出来ない時代にきてしまったと考えているわけです。自分たちが自分たちのことを破壊してしまう時代を生きている自覚を一人一人が持つしかないのです。「自分たちの生活を自分たち自身で守る」ということは「自分のまちは自分の手でつくる」という意識にもつながるわけで、個人個人が自分自身の<生きる>に責任を持つということなんだよな・・・と改めて思いました。

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2002年12月06日

「どうすればいいのかわからない・・・」

 議会の中にいると、地方分権とかって一体何なんだろう?って思ってしまいます。今日は一般質問をしていて、理想と現実との落差を本当に感じてしまったのです。途中でいつも通り、休憩を30分くらい挟んでいる間にものすごいテンションが下がって、それがものすごい表面化してしまったなというのが一番の反省点です。終わった後にも、周りから心配されるくらいに後半の元気のなさ・・・精神的にまだまだ鍛えなくちゃって思う一方で、本当にへこんでしまいました。
 今回は多摩市の都市計画行政の今後のありかたについてテーマで、特に「まちづくり条例の制定を市民参加で」ということを伝えたかったので、それについて言えば、結構いい答弁はもらえたように思います。質問の最中にはよく他の議員からの野次が飛ぶわけですが、今日はむしろそっちに疲れてしまいました。もちろん地方分権と言っても、その捉え方は人によってそれぞれ違ってきますが、途中で「上位法があるんだから・・・。」というボヤキが聞こえたり、「(わかってないくせに・・・というニュアンスの)何言ってるの?」という後ろの席からの声に気持ちが下がっていったのでした。仕方がないけれど、頑張れなかった感じです。だから不完全燃焼状態で気分もすっかり落ちこんでいるわけです。
 そもそも私は現実の議会って場所がよくわからないままに、議場に乗り込んじゃった感じ・・・というのが本当のところかなあと考えているわけです。議会に対する理想像はありましたが。それにしても、思った以上に議会は地方分権の実現への勢いが不足しているところです。市民とともにもっと‘まちづくり’をしていく必要があるし、そうやっていくためにどうするかの知恵を絞らなくちゃ・・・というのが私のスタンスで、だからこそ多摩市の行政にも地方自治を強く主張してもらいたいとも思っているわけです。今日の都市計画行政について考えても、地方分権にはなったけれどまだまだ法律の縛りは厳しいのは確か、でもそれを乗り越えてでもやっていくパワーを持ってもらいたいのです。でも、なかなかそういう気運を作り出すことって簡単でないなあ、ハードルの高さを痛感します。というのも、私がそれを主張すれば「また、市民参加か・・・」みたいな野次が飛んでくるからです。住民参加や市民参加を得て策定していく条例の効力、強み、市民との条例づくりの必要性の認識は議会よりももはや行政の理解の方が進んでいることがわかります。
 私自身も理想があって現実があって、理想を現実化するための手段を一歩ずつ進める提案ができればいいのですが、そこが本当に難しいわけです。話術も含めてですが、傍聴している人たちにもわかるような質問の内容で組み立てであることを目指したいけれど、まだまだそれには程遠くて力不足。そんなことまでが質問中に頭をよぎってしまって、声のトーンにも表われていたため傍聴に来てくれた知り合いにまで心配をかけてしまうほど元気がなくなって尻すぼみになっていたようです。
 そして、職員の能力を開発したり向上してもらいたいので、それについての質問をしたわけですが、「職員は能力がない。」という受け取り方をされてしまったのか、「職員は無能だって言ってるよ・・・。」っていう野次が聞こえてきました。私は今まで以上に、市民参加とか市民協働の必要性が増してくると、職員がたくさんの市民の意見をコーディネーターしていくようなファシリテーター能力をつけなくてはいけないし、これまでみたいに事務屋さんのイメージのスタイルを変えていく必要のことを訴えたかったのですが、そうは伝わらない言い方をしてしまったのかなあとも思いました。とてもじゃないけどほとんど法律知識もない私が偉そうに「行政マンはダメだ!」とは言える身分じゃないことは十分承知しています。けれども表現力とか表現方法ひとつで、ものすごい誤解を生むことを感じました。議員は「ことばが命」をモットーにしていかなくてはなりません。
 と色々と考えると、まだまだクリアしないといけない課題が次々と出てきます。経験不足だから・・・・ということは言い訳にもならないのが議員だと思っています。私自身の‘まち’に対するビジョンと現実を結びつける力量をもっとつけていきたい、これが今日学んだことです。あとは野次に負けたらダメ・・・無視して進まなくちゃ・・・というのも反省点です。
 それにしても私が一番最後だったこともありますが、早く議会を終わらせたいなと思っている議員の人たちが私の質疑に回答してくれていた部長に対し「答弁が長すぎる」と野次が飛ばすことは失礼なことです。そういう議会の雰囲気にも私は疲れちゃったなあと思います。

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2002年11月27日

議員さんって忙しいんですか?

 今日は朝からフル活動の一日です。今、私自身のニュースレター「ほうれんそう」を一軒一軒に配り歩いています。その方が効率は悪そうですが、実はとってもうれしい出会いがあるからです。今日もあるお宅に行ったところ、ひょんなところから「教育」の大切さを教えてもらうことが出来ました。ニュータウンでは核家族化も進んでいるし、とにかく世代の交流が足りない!ガキ大将を知らない子どもたちが増えているなんて本当に残念なことなんだと、その真意を語ってもらうことが出来ました。そしてなぜか「かったるいんだもん!でもそろそろ学校へ行きまーす!」と言いながら寝ぼけ眼で玄関に出てきたの中学生にも出会えました。「あらー、ちゃんと学校行かなくちゃ!」というと「だってつまんないんだもん!」・・・「そっかー、じゃあ仕方ないよね。」というヤリトリです。「でも、今から行きますヨー。」と言ってくれたので、「気をつけてね!」と一言。こんな会話を気軽に楽に交わせるような地域がいいよなーと思います。
 そして今日は多摩大学で知人がNPOについて講義をするというので出かけていきました。NPO活動に助成する団体の事務局を務めているので、NPOの公開コンペの様子などをスライドを使いながら説明をしてもらうことが出来ました。
 「産・官・学の連携」と言いますが、なかなか地元の大学とのつながりが持てずにいる私にとっては非常にラッキーな出会いがありました。何といっても多摩大学の学生たち、特に今日会えた学生たちの意欲を生かすしかない!と思えたからです。そもそも地元の大学とは言え、地元多摩市出身で多摩大学に通っている人よりも他地域、地方から多摩市に来ている学生のほうが多いわけです。つまり住んでいるところは多摩市でも地元は多摩市ではない学生が多くて、なかなか地域に知り合いがいないのが現状だと思います。そうなると地域のつながりを生かすきっかけが掴みにくく、せっかく素晴らしいパワーを持っていても地域で生かす場所を見失ってしまうこともあるでしょう。そう言う意味では私の持っている資源「今のところ・・・若い」ことを生かして、学生との年齢が近くて、親近感を持ちやすい立場を活用しなくてはもったいないのです。私の地域でのネットワークと学生との架け橋になりたいなあと今日はとっても強く思いました。・・・特に多摩センターの活性化プランなども検討している学生たちもいるようです。彼らのアイデアを生かす、むしろアイデアの実現を後押し出来るようなバックアップを考えてみたいです。
 大学の先生たちは多摩市の審議会などの中に「学識経験者」として参加していますが、私はもっと草の根的なつながりがないと意味がないと思っています。そのためには学生がもっと生きてくるような土壌作りをする必要があります。例えば学生の‘まち活性化アイデア’コンテストをしたいです。
 バタバタと多摩大学での講義に参加したあとで、中央大学のゼミの後輩たちの企画している「都市政策セミナー」に参加しました。なんとテーマが「多摩ニュータウンについて」だったので、これは行くしかない!という決断だったからです。おまけに学生たちがニュータウンのフィールドワークを発表し、それについての感想も含め、多摩市の都市づくり部次長さんの話があったので、すっかり学生に混じって聞いてしまいました。もちろん・・・次長さんの盲点に席を確保したので、彼の話している時には私の存在は気づかれず・・・ラッキーでした。終わった後に私の存在に気づいた次長は「うっそー!」という感じでしたが、お世辞ではなくなかなか核心に触れた話だったこともあり、「よかったですよー」と感想を述べました。それは事実だからです。
 さらに、その後、今日のメンイだった第1小学校のワークショップに遅れて参加しました。というのも来月の14日に児童も混ぜての『宝探し大会』を企画の発表があるからでした。市民のワークショップによって建替えプランを策定する試み自体は評価するわけですが、児童については夏休みに絵や作文などで「どんな小学校に建替えたいですか?」を募集したのみで、その後の「こども参加」の場所がありませんでした。でも考えてみたら小学校の主役は子どもたちなので、市民ワークショップのメンバーや少し広げて地域の人、保護者も含めて、第1小学校の「いいところ探し」をするというわけです。特に90周年を迎えた第1小学校の卒業生も旧き卒業生たちとの交流は子どもたちにとっても貴重で、自分たちの意見が採用されたなら絶対に思い入れや愛着も深まると思います。その気持ちが子どもたちが大人になっても多摩市に定着したくなるような心を育てていくと私自身は考えています。
 そしてうれしいことに、今日は東京農業大学の学生たちもワークショップに参加してくれました。彼らは大学で多摩市内の小学校の研究をしたという縁もあり、ワークショップ担当の職員が今日の参加を呼びかけ、引っ張ってきたのでした。彼らは学校の外で繰り広げられている動き、例えば「市民参加」「市民協働」の姿を目の当たりにして、ちょっと感激した様子でした。
 というわけで、今日は一日中フル回転で充実していたわけです。「議員さんって忙しいでしょう!」とよく言われるのですが、「忙しいから大変!」とは今までに一度も思ったことがありません。むしろもっともっと何か地域に、地域の人と一緒にやりたくて仕方がないと思っています。そういう意味では今日は自分でもちょっぴり「頑張ったな。」と振り返れるような気がします。
 でも今日も学生たちに言いましたが、「私は見ての通り、本当に力ないですよ!だから助けてほしい・・・・。」議員としてものすごい力量を発揮できるわけないけれど、でも一緒に考えて一緒に作り上げていきたいとは思っているスタイルで仕事をしたいという思いを伝えました。今朝の朝日新聞の朝刊で引退を発表した三鷹市長の「(政治家に)「おれについてこい!」という統治型」の時代ではないとの問題意識が載っていましたが、まさに私は「ついてこい!」なんて言えない身分だし、新しいスタイルを試行錯誤したいなあと思います。
 「議員は忙しいですか?」・・・・私は忙しくないと思います。むしろ「なぜ議員が忙しいとも思いますか?」って聞いてみたいです。国と地方とではまた事情も違うのかもしれませんが・・・・。

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2002年11月24日

有意義な2日間・・・日本自治学会に参加

 大阪、桃山学院大学で開催された日本自治学会に参加してきました。昨年は北海道大学で第1回の総会と研究会が開催されましたが、その時には「自治基本条例」の分科会があったこと、この学会が地方分権推進委員会に携わった学者や、「分権・自治権ジャーナリストの会」のメンバーの呼びかけでスタートするらしい・・・という興味もあり、会社の有給休暇を使って参加したことを思い出します。
 今回は分権型社会の目指す方向が大きなテーマでした。市町村の合併問題がホットなこともあり、学会の会員以外の行政職員や地方議員も多く集まり、総勢約500人弱だったみたいです。1日目は前兵庫県知事の貝原俊民さんの基調講演から始まりました。ご自身の経験もふまえながらの話は、研究会のテーマを導入としてとてもわかりやすいものでした。「官官分権」ではない、分権を進めるための自治制度の議論をもっと深める必要性、そのことを国民にどう理解を求めていくのかという示唆により締めくくられた講演は、理解を求められた国民自身の判断力を問われるものだったと思います。
 その後「分権改革の課題-地方制度、税財源、ガバナンスシステム」というテーマでの全体シンポジウムがあり分科会にわかれました。私は「自治と自治体の未来構想-市町村合併問題を通して考える」を選びました。というのは、私は「自治とは何か?その中での議会像は?」について自分自身の課題として抱えているので、このセッションに参加することで制度的な枠組が見えてくるかなあと期待したからでした。私が欲しいと思った疑問への答えはやはり結論的に言えば「住民自身で決めること」で、周りがとやかく言って構築できるものではないということです。それは昨日に引き続いた今日の分科会でも同様でした。
 今日は一番楽しみにしていた「地方議会改革の道筋-新しい制度と運用を探る」に参加しましたが、ここでもやはり同様のことでした。「議会の在り方については、住民が決めていけばいい」、そうすることが「住民自治」というのが回答でもあり、私自身が確認したことでもありました。議員の仕事って何?その中身から、議員報酬、もちろん議員定数も含めて、住民自身が議会や議員に求めることを整理して、自分たちの地域にふさわしい議論の場所、決議機関を設置すれば良いというわけです。私も同感のことです。やっぱり学者も明解な回答や明確な手段は出さず「地域の人たちで決める」との回答で終始することもわかり、それしか最終的な結論は出せないだろうとも思いました。
 現実に地方議会についての研究がそれほど進んでこなかった理由として、地方議会が研究テーマになるほど面白い対象にならなかったという残念な側面があります。地方分権になり地方議会の役割や存在が少しずつ重視されてきたことはうれしい一方で、「こうあるべき」という結論を誰一人決めつけてくれないことは、私にとってはちょっと苦しいことです。なぜなら住民で決めていくことの労を惜しむわけではありませんが、そのことの大変さは身にしみているからです。
 今日の指摘のなかで面白かったのは「地方議会の風景」の話です。そもそも二元代表制をわかっているのか?という事から派生するわけですが、なぜか議会の構造が議員内閣制の国会と同様、議員が登壇して議員のほうを向いて質問をする不思議を指摘されたのです。言われてみたら、本当にむずがゆい気がします。私が質問をする相手は市長であるのにも関わらず、再質問の時は別として、傍聴席と議員座席に向けて演説振舞うのでしょう?・・・とこんなことまでを視野に入れて「自分たちの求める議会」を地域ごとに議論すべきだということに大賛成です。
 午後は「地域システムの将来像」というテーマで再び全体でのシンポジウム。これは今回の研究会の全体の締めくくりとなりました。ここでもまた、私たちが何をどのように選択していくのかという「自己決定」に委ねられる時代が強調されていたと思います。その中にあって学者は一体何が出来るのか、そして議員はどんな役割を果たすのか?これについて私はまだ整理しきれていませんが、議員としてはある意味理想論な学者の話を耳にしながら、共感できる理想論をどう実践していくかが勝負だと思いました。「理想は理想」として置いておくこともでき、目の前にある現実を処理することだけで負われてはつまらないということです。理想絵に動きをつけていくのが議員の仕事としての面白さなんだろなあと改めて実感できました。なかなか難しいことですが・・・。
 とにかく2日間、とてもいい刺激を受けることが出来ました。アカデミックな議論に囲まれると勉強した!という気分に浸れるのもまたちょっとうれしいです。「住民自治」の大事さ、それをどのように切り開いていけるのか?を追求することは分権型社会を目指すには当たり前のことだと確信できました。あとはこれをどのように実現するかの中で私が動けるのか考えるだけです。

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2002年11月21日

新しい流れをつくるために。

  議会の始まる一週間前くらいに、市長から次の議会で提案する事項についての説明があります。今日も約1時間ほど説明を受けました。
 とにかく当初予算で見込んでいた市税が3億強マイナスになり、さらには来年度の予算も更に厳しくなる予測です。「公約に掲げた通り、歳入に見合った歳出構造にしていく努力をしている」と市長は説明をしましたが、その一方で必要なのはこの財政難の切実さをどんな風に市民に伝えるかだとつくづく感じました。つまりは‘まちづくり’とは市民のためにあるわけで、これまでのように「税金を払っているから」という言葉で市民自身も言い逃れできないというわけです。そのために市民自治基本条例なんかを策定しながら、市民自身のエンパワーメントを図りつつ、市民の役割と責任を見直し、行政との協働への可能性を広げていくのだと考えています。
 私は今が一番、混沌としていて大変な時期だと思っています。いつの時代も新しいものを取り入れることには勇気がいります。なるほどなあと思って、知り合いの公務員から聞いた話ですが「公金を使うからこそ、失敗できない!という意識が新しいことをやるよりも、今まで通り無難にこなそうとしてしまう」・・・ある意味で当っているのかもです。民間企業などのように社内ベンチャーを育てるようなことを出来る財政的な余裕が行政にあるかといえばなさそう、民間企業のように単純に稼いだか稼がないかの利益で結果が出せないというのもまた難しいところなのかもしれません。
 となると庁内をもっと元気にするためにはどうしたらいいのかなーと思うのです。公務員のお給料は国や都の動きと同じようにマイナスされる模様だし、お給料が減ると仕事に対するモチベーションが下がる・・・のを心配してしまいます。もちろん公務員が減額するなら議員だって減らされて当然なわけですが、今度開かれると言う報酬審議会ではどんな結論が出されるのでしょうか?むしろ私は審議会に決めてもらわなくても、議会としてどう考えるかについて話合いをしたほうがカッコイイなーと思うのですが。このご時世を受けて議員としてどう行動すべきなのか自ら決めたほうがいいのにと。
 これまでのやり方に異議を唱えるわけではありません。もっと新しい考えや価値観を取り入れていきたいわけですが、その難しさに直面するのが今日この頃です。行政だけではなく、さまざまなところにそれを感じています。でも焦ることはないなあと思っています。着実に変わってきていると思うからです。
 夜に、第一小学校の建替えワークショップのメンバーで親睦会を開きました。部長をはじめ、職員含め20名ほどがみんなで「第一小学校をどんな素晴らしい学び舎にするか」語り合うなんてこと自体、昔では想像できなかったはずです。とても楽しい時間でした。
 ところで東京オンブズネットによる東京都内の市区町村情報公開度ランキングをインターネットで見つけて、読んでいたら、多摩市の情報公開条例や規則などの内容は100点満点となっていてびっくり。つまり他のどの市区町村よりも条例、制度設計に関しては優れているという評価をもらっているのです。これはなかなか興味深いものでした。

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2002年11月09日

上野千鶴子 ネットを斬る?!

 多摩ネットの20周年記念でお招きした上野千鶴子さん。本人曰く、田嶋陽子のようにマスコミの露出度は低いけど、その筋、フェミ界(フェミニズム業界)は知る人ぞ知る存在・・・私は彼女はとっても有名人だと思っていたけれど。噂通りのズバズバトークには全く頭が下がりました。
 今日のテーマは「女性の政治参加と地域社会」でした。彼女はまず「女が政治参加をして一体何をしたいのか?何をしようとしているのか?」と投げかけました。女性に参政権が認められて、一体何が変わったのか、現実を変えてきただろうか?彼女の見解は「否」でした。いわゆる55年体制という利権構造を温存してきたのもまた‘女性’であると言い放ちました。そして「女なら誰でもいいのか。」と終始口にしました。女なら誰でもいいわけではないと思います。「おんなも様々」なのです。そして「女性の政治家もいろいろ」です。
 彼女は横山ノック氏の支持母体がそのまま横滑りしただけで当選した大阪府知事の太田さんと市民が大きく動き当選したと言われる千葉県知事堂本さんはまったく同じか?ただ比較することはできないといいます。「一体の何のために戦うのでしょうか?」
 さて彼女はネットは非常識の仕組みを政治に持ちこんだと言いました。議員の歳費管理やローテーション制度は既得権に甘んずる議員の最も「否」とするところです。ネットワークを組み、全体で研修会を行うなど政策立案、提言能力をつけてきたのが強みだとしてきしました。ところが彼女はこの運動をしてきている人こそがある意味で従来型利権構造の恩恵に預かってきた女性だと言うわけです。
 生協運動、生協の組合員は既婚率が高いそうで、いわば無業の主婦に支えられているのです。そして彼女らは専業主婦の減少が始まる1983年以降も「主婦」でいられた人だと指摘しました。つまり高学歴、高経済階層に属する女性たち、彼女らの夫はいわゆる大企業勤務で、利権構造に守られてているのです。そんな彼女たちには時間もお金にもゆとりがあるわけです。だからネットの運動の中でフェミニズム、女性固有の問題である‘ジェンダー’の視点が弱いのは当然のこと、フェミニズム業界とは妻、主婦、母という社会が与えた女の指定席に居心地悪い人たちがつくる場所で、ここは全く生協運動の組合員とは対置するからです。なかなか面白い観点でした。
 とはいえ、彼女は歴史上で偶然的に持ち合わせた「資源」、時間とお金のゆとりを使えるだけ使うべきである、そのことは何ら批難を浴びる必要なく、主婦、「安心な食べ物を!」良き母、良き妻で夫がいたから立候補できるネット議員だからこそ非常識な仕組みを政治に持ちこんだしまったと言いました。
 女をとりまく政治と社会の在り方も介護保険導入により大きく変わりました。女性のアンペイドワークにも賃金が払われるようになったからです。これまで介護は私事でしたが、これが社会化したからです。家族革命で行政革命でもあります。行政革命では介護保険制度の担い手として新たにNPO、ボランティア団体が台頭してきました。それに従事する多くも女性です。これまでの枠組が変わろうとしています。「これからどうやって地域をつくっていくのか?」自治体の役割も大きくなります。そして議会という税金の使い道を決定する期間、所得再分配をどう行うかを決めるところ、意志決定をする場所にやはり女性が増えていくことは必要だと指摘しました。
 政治と市民の距離が近いことが大切。彼女が最後に言ったことは、まさに私自身の最大の課題です。必ずしも女性が議員になれば実現出来ることとも言えません。最終的には女性男性の区別ではなく「現状をどう変えていきたいのか?」を明確に持ち、それをどこまで貫けるかなのです。いろいろな意味で励まされたような、そしてまだまだクリアすべき壁が立ちはだかっていることを思い知らされた講演会でした。私自身の立場は彼女の言うところの「主婦」ではありません。私の役割はどこにあるのでしょうか?これについても考えさせられました。

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2002年10月31日

職員組合総会に参加してみました

 午前中はネットの運営委員会がありました。この会議は月一回で一番ハードな打合せです。とにかく議題が多くて時間がかかるからです。1ヶ月の中で見ると、いろんな分類で会議があるのですが、すべての情報を共有することが目的です。意見交換などをしているとあっという間に時間がたちます。この会議に参加していると意見交換をする前提として情報共有することの大変さを感じます。
 午後からは公園緑地課に対しての予算要望でした。昨日に引き続き、「公共施設」をテーマにして一言提案を集めたので「公園」や「みどり」についての質問や要望が多くでました。特に多摩市のみどりの面積は多く、市民一人あたりのみどり量も東京都の中ででもトップです。けれども「みどり」については量とともに質の観点からも捉える必要があるのではないか?という意見が出されていました。そして私も初めて知ったのですが、法面などの保護として市から「笹」をもらって植えている地区があるけれども、「笹」というのはとても丈夫なので、とにかく他の植物などにも影響がありそうなほどに育ち広がっていくと言うのです。これについてはやはり少し考えたほうがいいのではないかという声がありました。市にはみどりの基本計画があり、今後どのようにみどりを保全するのか?が書かれていますが、例えばみどりの面積を増やそうとしても、その「みどり」というのは一体どんな「みどり」を想定しているのか?など、もう少し細かい計画もあっていいように感じました。

 さて、今日は職員の組合から総会の案内をいただいていました。職員の組合は2つあるようですが、今日総会を開いたのは「自治労」の方です。私は自分自身がOLをしていた時にも疑問に思っていましたが、働く人たちの権利はどう守られているのか?ということがあります。例えば有休が一年間に20日取れるのにほとんど消化しきらないとか、残業も36協定があるので、結局は記録を残さないサービス残業になるとか、組合はよく「あかるい職場づくり」を目標にしますが、管理職とそれ以外での風の吹き通しはよくない・・とか、言い出すときりのないくらいです。それでも私がいた職場は親切な方が多く、特に女性にとっては働きやすい環境だったと思いますが。
 と、こんなことを思いながら、多摩市の職員組合ではどんな活動をしているのかについて見学も兼ねて出席しました。面白いなあと思ったことは、任意加入であるということでした。もちろん2つの組合が存在するからだと思いますが、以前の職場では組合には入社すると自動的に加入していました。
 私は一番重要なことは職員にとって職場が快適なのかどうかだと思っています。やはり気持ちよく働けなければ、仕事もはかどらないし、やる気も出ないと思うからです。もちろん市民の時代と言われて職員の削減も話題に上るようになっていますが、現状、多摩市ではまだまだ職員に頑張ってもらう必要があります。職員が動かないと市民も動けないし、物事も動いていかないような場合も多々あるからです。
 組合では賃金闘争を中心にして活動をするわけですが、やはり組合員の声をどのように集めていくのか?が組合自体の在りかたや存在価値を決めていきます。たった一人の組合員の問題であっても、そのことが全体にも重要なことならば、それを組合として管理者側に訴えていかなくてはならないからです。多摩市には臨時職員や嘱託職員の方もたくさんいらっしゃいます。そういう方たちの職場環境の改善なども進めていくのだと思います。
 総会では地方分権時代を迎えて、自分たち自身も職員としての在り方を再度問い直し、見つめていきたいというような主旨の話がありました。これまでとは違う問題意識を持ちながら仕事を進めていきたいということでしょう。市民との協働について向きあおうとしてくれることに心強く思いました。

 さて、もう一つの組合もあるようで、なぜ2つあるのかについては違和感を覚えますが、これは色んな歴史のなかで2つ存在するようになってようです。本当は一つにまとまった方が大きな力になるとは思うわけですが、それはさておき、労働環境の改善を目指すことは両者とも目標にするところです。本当は管理者側は働いてくれる人々がいなくなったら困るはずなのに、とにかく組織はトップダウンで上の人はとても偉いです。私は上に立つ人であっても、かつては下積み時代というのもあったと思うわけで、そういう時代のことを思いながら仕事をしてくれれば、もっと改善できるところってたくさんあるように思います。でも、それがなかなか上手くいかないのが世の中のようです。「初心忘るべからず」なのに。
 何はともあれ、なかなか知ることの出来ない職員の労働環境の一旦を垣間見れて良かったと思います。

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2002年10月30日

予算要望・・・社会教育施設編

 生活クラブ運動グループでは毎年合同で予算要望を提出しています。夏くらいから「ひとこと提案」を集めてきましたが、これも要望書を作成するためでした。今年のテーマが公共施設・・・ということもあり、今日は生涯学習部との意見交換などをしました。部長、次長、それから永山と関戸の両公民館長さんが出席してくださいました。
 今年の要望の中で一番多かったのは多摩センター駅至近に図書館を建設して欲しいという声でした。特に多摩センターは多摩市としても中心地として活性化が望まれています、そこに中央図書館機能を備えた施設があれば便利だと思います。今日の話の中で私は「なるほど。」と思ったところがありました。それは部長さんの話の中で「多摩市は今年から稲城と日野市との図書館の相互利用を行っているけれども、稲城からの利用者は約5千人ほどにのぼっていて(もちろん利用するのは永山図書館)、そのせいか永山は少し活性化している、図書館を利用して、買い物をする・・・という感じで相乗効果が生まれる。」ということです。確かにそういう一面もあると思います。けれども私は最近は新しいマンションが出来ているのでエリアでみると自然と利用者が増えるだろうし、何よりも永山公民館自体、駅から近くてとても便利で‘気軽’さがあります。つまり会議をする時にも便利です。ちょうど桜ヶ丘方面にも多摩センター方面にも中間地点ともなるからです。それに加えて公民館の話となれば、永山公民館の職員の方は非常に親切だし協力的です。カウンターの向こうの職員スペースもオープンだし、そういう点でも雰囲気がいいように思います。これが私の稚拙ながらの分析です。私が永山公民館がいいなあと思うのは開放的だからです。それはある意味で職員が創り出していると思います。(とは言っても、まだまだ色んな制約にうるさい・・・という苦情はありますが。)
 話を戻すと、つまり多摩センターは立川方面からの玄関口にもなり、例えばニュータウンで言うと八王子方向、町田方向からの玄関口にもなります。なので、中央図書館が多摩センターに来れば、部長さんのいうように‘まち’の活性化につながるように思うのです。学生は図書館で勉強をしますが、たいていは朝から晩までなので、かならずどこかでお昼を食べてくれますし、子どもも晴れた日には図書館で本を借りて多摩中央公園で読む・・・こともできます。私は中央公園であおぞら読み聞かせなんかが出来るといいなと勝手に夢を広げるわけですが、ついでにスーパーで買い物も出来るし、モノレールの駅の立地場所は不便なところが多いので、そういう意味でも効果が期待できると思ったのです。
 ただ、中央図書館機能として新しい施設、つまりハコモノを建設することをどう考えるのかと言われれば、財政面などを見ても頭を悩ませるわけですが、立地条件は駅から徒歩で5分圏内、せめて10分以内のところにでしょう。ところで図書館は相互利用していますが、連携先と財政面でも協力が出来ないものかを考える余地はあると思います。おそらく多摩センター駅前に中央図書館の機能が誘致されれば相互利用している日野市や稲城市の市民がたくさん訪れると思うからです。
 その他の要望では時代の流れでインターネットでの広報や施設予約などがありましたが、これについては多摩市としても導入の検討をしているとのことでした。

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2002年10月22日

12月議会のテーマ探し

 今日はゆっくりと頭休めをする時間をとりました。適度な休みを意識的にでも取らないとしんどくなります。
 12月議会のテーマを当初は「子どもの社会参加」にしようと思って、用途地域の変更や容積率の緩和など都市再生に絡めた動きが活発なので都市計画を取り上げてみることも面白そうだという意見がありました。生活者ネットワークでは質問のテーマも会員で協議しながら決まっていきます。最終的には代理人が「やりたい」「やりたくない」・・・やる気が出るかどうかの問題ですが、私自身は前回もあまり関心のない分野の高齢者福祉にトライして、いろんなことを学べたので、特定テーマにこだわることなく取組みたいというのが方針です。むしろ私のこだわりはどんなテーマにしても、その中に「市民参加」があるのか?ということです。「市民参加」というよりも、市民が自分自身で決定しているか?・・・政策の成立、事業の実施に至る中で市民の「自己決定」が存在しているかどうかが気になります。
 さて、そんな風に都市計画にトライしようかどうかと迷っているところに先日知り合った多摩大学生からメールが来ました。彼が半年間この多摩市の都市計画の調査をしてみて感じたことが述べられていました。彼は公団の担当者には「多摩ニュータウンを今後どう創っていこう」という明確なヴィジョンがはっきりしなかったのが気になったと言います。私はこれについては早々と多摩市から公団所有の土地を売り払って、赤字をなるべく解消してから撤退しようと考えている側としての当然の態度だと思いますが、だからこそ多摩市としてのヴィジョンが問われているということ・・・どうしていこうとするのかについて市として力強く打ち出すべきだと考えています。
 そして彼の印象では、駅周辺以外計画性を感じらず、もともと起伏が激しい地域なので普通の都市部より住みづらいのでは、とのことですが、これにも同感です。彼の意見では「『もう少し都市計画に”全体性”を持たせる必要がある』と思います。つまり、個々の高齢者向けの施設や住宅はすばらしいので、それをニュータウン全体に活かす工夫をすべきです。ただ単にドカンと大型施設を見た目効率良く配置するのではなく、都市計画の一部として『どのような福祉効果・活性化効果を期待するのか』という戦略的な意図に基づいて施設の建設にあたることが重要です。最終的には、施設一つ一つに都市計画全体の明確なヴィジョンが見えてこなければならない、と思うのですが。」…見た目の良さを追求しているまちづくり・・・という厳しい指摘です。これは10代からの意見です。
 要するに多摩市はどうしたいのかが見えてこないと言うことでしょう。その不安は私と同じです。だからこそ私は新しい方向性について市民ともに模索してうちたてていく必要があると考えているのです。今回のテーマですが、都市計画もかなり面白そうになってきたので、学生と協力してやってみてもいいかなと思って、わくわくしてきました。

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2002年10月06日

まずは自分が情報公開!

 大栗川を考える会のワークショップがありました。八王子のランドマーク研究会の石田幸彦氏を迎えて、話を聞いた後、私たちがどんな川づくりをしたいのかについて話し合いました。石田さんは八王子市の職員だそうですが、浅川の川づくり活動にも熱心に取り組んでいて、全国の川を見歩いて調査をしているようでした。私たちの「親水化計画」のヒントを得るために今日はお招きしたということです。
 石田さんの話の中では「川」の質を大事にすることが強調されていました。例えば親水化のためにお洒落のため?か大きな岩などが転々と配置されることがあります。調布の野川は親水化されている場所として私もすばらしいな!と感じてきましたが、ここにある岩は何と長野産だそうです。つまり本当にそれで川にとって幸せなのかどうか、やはり川にも合うもの、その土地、地質構造を考えて私たちは親水化を奨めていく必要があるとのことでした。「水循環」ではなく「物質循環」だと言います。川は地域の暮らしを支えてきただけではなく文化や伝統をひこずっているのです。それを地域の人がどう捉えていくかが重要です。生態系を崩さないようにするためには本来、そこにあってはならない存在をわざわざ持ってくるわけにはいかないのです。それは岩であっても同様…もちろん昆虫や花などもです。人間が壊してきたものをどうやって回復していけるのか?今や捨てられた空き缶でさえも、その中にハゼのこどもが住んでいるので川にとっては必需品に入りうるといいます。私たちはこの現状をどう考えていくべきなのでしょうか?
 人間にとって益があるもの「益虫」そして害があるもの「害虫」この価値判断を人間基準でしてきました。大きな生態系の中で考えた時、どこにその判断基準を設定するのか『程度』の見極めがとても難しいことは事実です。けれども私たちはそこに目を向ける必要があります。大量生産大量消費の転換が迫られいるのも同じ論理なのです。
 とってもいい話でしたが、実は次の予定がつまっていたので少し早めに退席をしました。最後までワークショップに参加できずに残念ですが、随時情報が入りしだい報告できればと思っています。

 さて、午後からはステイツマンも参加した3駅遊説でした。桜ヶ丘、永山、多摩センターの順に9月議会の報告をしました。人をひきつけて話すことは本当に難しいと思います。そしてついつい議会用語と言うか難しい言葉を使って表現してしまうので、もっと噛み砕いてわかりやすく伝えられるようにしたいです。
 その後、ステイツマンと議会報告会を兼ねてミーティングをしました。これからどういう活動をしていけばよいのかを含めて意見交換をしました。私たちが考えていることで一番重要なのは「情報公開」です。「知る」ことが出発点なので、いろんな形で発信していきたいと思っています。議員は行政に対して情報公開を求め、説明責任を追及します。けれども議員自身はどうでしょうか?まずはここから出発しないと始まらないのではないかという意見がでました。そこで何が出来るか知恵を寄せ合った結果、議員の調査活動の中味について公開をしたらどうかという話になりました。議員にとって調査をすることは日常なことなので、全てを公開することは今の段階では少し難しいのが正直なところです。まずは行政視察と私自身の政務調査費の使い道を市民に報告しようと思います。ホームページをリニューアルする時間もありますが、私自身が説明責任を考えるためにもこれは有意義なことだと考えているので、ステイツマンに助けてもらいながら、まずは第一歩を踏み始めたいと思います。

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2002年10月04日

行政視察2日目…広島県広島市

 昨日、豊中市から広島へ移動。今日は広島市のインターネットでの地図情報の提供についてと中高層建築物に係る紛争の予防及び調整に関する条例についての2件を見に行きました。
 インターネット上での地図情報については既に広島市のホームページでも見られるし、もう一方の事例についても見に行く必要性があるのかなのかいささか疑問でした。確かに見なくてはわからない・・・ということもたくさんあります。 百聞は一見にしかずはもちろんあることでしょう。
 今日は広島市役所の規模の大きさ、さすが政令指定都市だけあり庁舎が立派で議会も議事堂があり会議室なども充実していて、議会事務局にも市政調査課という部署もありました。議員は60人です。すごいけれども人口が約113万人ほどいるので当然といえば当然のことかもしれません。
 広島市の視察では話を聞くだけだったのですが、一番感じたことは市長の姿勢でした。特にインターネット、『e-市役所』については当初3年の計画だったものを1年間でやるべきだという指示があったそうで、そのことが大きく広島市のIT化の推進力だったそうです。この地図システムの導入には市民に‘まち’に関心を持ってもらいまちづくりに参加するきっかけづくりという目標もあります。「都市マネジメント」において市民は需要なファクターです。普段から‘まち’のことを知ってもらいたいと言います。楽しんで都市計画を学んでもらえるように、例えば用途地域のことなど様々な規制についても解説を加えているそうですが、もっと遊び感覚で都市計画に親しんでもらいたいとゲームっぽい作業を取りいれることも検討しているそうです。都市計画というのは個人の財産権などを制限するものです。だからこそ重要です。今後もっと市民が使いやすく、そして本当の意味での双方向性が生まれるようなシステムに変えていくことが課題でしょう。
 これは有効性は認められるかもしれないけれど、多摩市の規模ではなかなか莫大な費用もかかりそうで、実現可能性としては低いように思いました。一自治体だけでまかなうことは出来なさそうです。地図システム自体の開発には1200万円でその維持費は年間で500万円ほどですが、このシステム導入でなく、『e-市役所』そのものの構築に対してはこれまでに約10億円ほどもかかってきたそうです。恐るべしだと思いました。
 2日間の行政視察を通じて感じたことですが、税金を使用していることの意味をもう一度整理する必要がある気がしました。特に行政職員が視察を取り止めている時代、財源不足の時代、議員としてより有効な税金の活用をしなくてはなりません。視察は「無駄」なことではありません。でも、自分たちの‘まち’にとって、より必要な情報を的確に捉え視察先を選定していく必要性を感じました。
 さて、広島といえばやはり原爆の経験抜きに語ることは出来ないでしょう。1時間ほどでしたが、平和記念公園と資料館の見学をしました。目を背けてしまうような展示の数々に、私たちの過去の重みを一段と感じました。私たちが語り継ぐべき『平和』を考えさせられました。ヘミングウエイの「武器よ、さらば」の言葉を胸に刻みました。

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2002年10月03日

行政視察1日目・・・大阪府豊中市

 建設環境常任委員会での視察です。「建設」と「環境」に関わる事例を学び、そのことを多摩市に生かすためを目的としています。でも、なかなかピッタリの事例を見つけること自体が大変なことです。有意義な視察をするためには、多摩市と出来る限り似たような境遇を持つような自治体を選ぶ方がいいな・・・と思っています。もちろん先進事例を見に行くこともいいですが、「まちづくり」とはそこに住んでいる人が基本だと考えているので、ただ単に他市へ視察へ行くということだけの有効性には疑問です。

 豊中市はニュータウンのリニューアル、つまり団地建替えの事例を見に行きました。ニュータウン事業の先駆けでもある千里ニュータウンの一部を抱えているのが豊中市です。多摩市と大きく違うのは多摩市は市域の約70%ほどがニュータウン地域ですが、豊中市域のなかでニュータウン区域は一部です。しかしながら、多摩ニュータウンよりも10年先輩の‘まち’の状況は深刻でした。つまりは団地の老朽化と住人の高齢化、過疎化問題は多摩ニュータウンと同様深刻でした。
 建替えに成功した事例とは5階建て5棟の150戸をリニューアルし地上14階地下1階の263戸としたものです。1985年より建替えの検討委員会が発足し、バブル崩壊を経て一時棚上げ状態となり計画がストップしていましたが、再度住民意向を確認しなおし、1997年に建替えについて150世帯の基本合意を成功させ、ようやく工事が始まりました。150戸のうち15戸は建替え事業からは撤退したそうですが、残りの世帯に仮住居のための費用などの自己負担も了解し、工事を実現することが出来ました。新しい住まいについては以前の団地はすべて3LKの1タイプのみでしたが、様々な世代が入居できるような2LDKから4LDKのタイプまであり、面積もそれぞれです。旧住居と変わらない条件のタイプに換える時には等価交換で、少し条件が良くなる場合には上乗せ分を自己負担したそうです。
 この工事はコンペ方式を採用し事業者を決定しました。その事業者に対して住民が一旦すべての権利移譲をし、住宅が完成した後、もう一度所有権を移転するという方式をとっています。もともと大阪府の住宅供給公社の開発した団地だったので建替えパートナーとして府に依頼したそうですが断られました。結果、民間事業者になったといういきさつがあります。それにしてもとても立派な高級マンションに変身していて、その周辺にあった老朽化した団地がこの場所にも立地していたとはとても思えないほどです。オートロック式で中庭やテニスコート、3段式の駐車場、マンション屋上(ここは眺望がとてもいいらしいけれど、時間がなくて見れなかった)などとても素敵なマンションで、団地の面影はどこにもありませんでした。
 市はこの建替えについては「豊中市大規模団地建替助成」制度を2ヵ年適用しました。1年間で助成限度が750万円です。事業者はリクルートコスモスでしたが、国などからの補助金が5億円ほどあったそうです。マンションになり団地時代よりも管理費が相当に値上がりしていると思いますが、住人(建替えに力を注いだ管理組合の中心人物)は満足しているように見受けられました。
 老朽化した団地は丸ごと建替えないまでも、維持補修、大規模修繕を行うにも莫大な費用がかかります。その時に思いきってどちらの選択をするのかが問われます。どちらにせよお金はかかるわけで、当然に住民たちが負担をしなくてはならないからです。多摩市の諏訪、永山そして百草団地を思い浮かべながら、「どんな選択をすることがいいのか?すべきなのか?」を考えました。でもやはり、最終的には住民自身の決断です。個人の所有権が絡んでくる問題でそう簡単な結論は出ません。でも結論を延ばしに延ばすことも出来ません。時が解決する問題なく、時が経てば経つほどに住民の高齢化がますます進み、個々の資産力面でも気力面でもどれだけの力を維持していけるのかを考えると決して明るいとは言えません。
 同時に分譲住宅ではなく賃貸住宅については更に深刻です。公団は住宅建設をしないとすれば、老朽化の進んでいる賃貸住宅はどうなるのでしょうか?もちろん都営団地もです。千里ニュータウンには公営賃貸住宅が多く、分譲団地の建替え以上に行き詰まっているといいます。
 この‘まち’は一体どうなっていくのだろう?諏訪や永山だけの問題ではありません。今後次々と同じ問題を抱える地区が増えてくるわけです。住宅をどんどんと建設しなくてはならなかった時代には考える余裕がなさすぎた・・・そのことを責めるだけでは解決にはなりません。でも「無責任」という言葉がぴったりな気がします。私の母は学生時代に「千里ニュータウン10年目の現状と課題」として、当時に既にニュータウンの未来を見据えていた研究者とともに調査活動をしたと言います。その頃に今のことを予測していた人がいたのです。
 さて、話は変わりますが、シャッター通りの商店街の一角に「街角ひろば」という市民が運営しているスペースがありました。すべて自主運営で近所に住んでいる主婦たちが人件費なしで地域の交流ひろばとしてオープンしている場所でした。100円で飲み物を提供しています。人件費がないから何とかやっていけているということで、「補助金をもらうならやらないほうがまし。」ときっぱり断言する代表を中心に、高齢者の居場所、世代交流の場を創りあげていました。ランドセルをしょった小学生数人がぞろぞろと「氷ちょうだーい!」と寄り道をしていました。小さな犬を連れたおばあさんたち3人が会話を楽しんでいました。なんと毎日来るそうです。「だって缶ジュースは100円で買えないし、会話は生まれないでしょう。でもここは100円だし人とも会えるし楽しいもの。日曜日は閉まっているからつまらないのよ。」ちょうど開店1年目でしたが、当初の立ち上げに180万の助成を受けたのみであとはトントン経営でやっているそうです。
 とっても有意義な視察でした。議員だけではなく多摩市の職員にも見てもらいたいと思いました。多摩市では職員の視察研修を今は経費削減の波の中でやめてしまったとのことです。これは非常に残念です。やはり見ることが必要だと思います。特に私は豊中市の事例については職員や、団地の管理組合の人たちとともに参考にしながら考える題材として有効だと感じました。

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2002年09月26日

おおらかな心を持ちなさい

 知らない現実にぶつかると心が痛くなる時があります。何とかしてあげたい…そんな風に思うこともあります。先日、障がい児の親の会に一緒に参加した議員の一人が「行政と違って議員はハートで仕事をする」と言っていたのが印象的でしたが、そういう部分は否めないと思います。でも、ハートだけで動かされてはいけないのも議員の仕事です。
 私が選挙に出る直前、ステイツマンの審査を受けた時にこんな質問が来ました。「『どうしても私の子どもを保育園に入れてください。』と懇願された時、どうしますか?」私はそのとき確か「私が便宜を図るわけにはいかないし、やはり直接行政の窓口で相談してみて欲しい…という説明をする。議員の仕事はそういうものではない。」と答えました。確かに困っている人を見ると助けてあげることも議員の仕事ですが、他にも同様に困った状況にあるという人もいるはずで、私がすべきことは特別に(いわゆる)口利きをすることではなく、保育環境を少しでも充実させるように政策を仕向けていくことだと思うからです。

 でも、現実はそんな理想通りにはならないのでしょうか?最近、高齢者の方の話を聞くことが多いのですが、介護の切実な問題にぶつかると息苦しくなります。ある方に「岩永さんは若いから、そういう話を生々しく聞こえるのかもしれないけれど、それは経験したことないからだよ。でもそれは悪いことじゃないんだから、聞いてあげることが大事なの。大らかにね、聞いてあげることだよ。」と言われました。その通りなのです。私は何もしてあげられないのです。
 「政治家の知り合いがいる人は老人ホームでもちょっと待っただけですぐに入れるの。こっちは3年待ちだって言われてるのに。不公平だよね。正直者がバカを見るわよ。だから行政も信用できないし、政治家だって信用できない」と言われたこともあります。でも私は何もできません。ただ話を聞くだけです。
 今日も痛ましい老老介護の現実に出会いました。おじいさんは数年前に脳梗塞で倒れて、今はなんとかリハビリで復活。おばあさんはおじいさんの病気に悩んで、自分自身が寝たきりでほとんど意識もない状況だそうです。おじいさんは目に涙をためながら言いました。「弱いものは何もできないんだよ。だって現場と窓口が全然違うよ。言ってごらんなさい・・・・って言ったから、少しケチをつけるとピシャってやられちゃうんだよ。」彼は訴えました。おばあさんのオムツ代が一万円台から急に四万円ほどになってしまったので「どうしてそんなにかかるようになるのかと尋ねたそうです。自分にとっては少ない年金の中でそんなにオムツ代がいるのは苦しいと…。」すると病院側が「だったらオムツ、とりかえなくていいですか。オムツいらないならいいですよ。」と答えたのです。「それならおばあちゃんがかわいそうだから。」おじいさんは自らも脳梗塞だったので、頭がだめなんだ、文字も読めないし、字もほとんど書きたくないんだ…と言いました。そして病院がちゃんと領収書をくれないんだと言いました。私は「市に相談とかしましたか?」と聞きましたが、「ダメだよ。いくら訴えたって。それに言って、市が病院に指導してくれたって、それでおばあちゃんが今度は病院からつめたくされるんだよ。だから言わないことにしたんだ。市には本当にお世話になってるんだよ。感謝してるんだよ。」と言うのです。行政のおじいさんへの対応は丁寧だと言うことは何度も言っていました。行政も介入できない根深い部分があることを感じました。
 「老人は発信する勇気がないんだよ。」と教えてくれた人がいます。老人になればなるほどプライバシーを気にするのだそうです。意固地になるのです。例えば子どもを持たない…(から介護してくれる人もいない)みたいなことをコンプレックスに思い、民生委員が相手だとしても絶対に家の中にいれたくない…「恥ずかしいから、人様に自分のことを知られたくない。」という気持ちが強く強くなるそうです。その方は言います。「だから民生委員の人格ってものすごく大切なんだよ。そういう心を閉ざした孤独な老人のところへ行ってもね、入りこめるような人じゃないと。」
 この話を聞いて民生委員はどんな風に選考されるんだろう…と思いました。私には到底太刀打ちできないような現実があります。でも「あなたはね、そういうことに立ち向かわなくちゃだめなんだよ。」大らかに話を聞きなさいとアドバイスをしてくれた方に言われました。私の出来ることは話を聴くことだけです。そして政治の方向を議会の場で決定することです。私はもらい泣きしないように大らかに話を聞くことを続けていこうと思います。

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2002年09月25日

‘悔’…何事も経験かな?!

 議会最終日でした。委員会に付託された議案について審議の報告などを行い、本議会での決議をします。
 面白いのは委員会で出た結論がひっくり返ることもあることです。今日も起こりました。というのも厚生産業常任委員会には東京都の福祉改革により補助金の在り方の見直しが進められているのですが、それについて保育園の園長会とその他2つの市民団体から、都の福祉改革があまりにも唐突過ぎることや、助成がなくなることでのサービスの質の低下などを訴えた陳情がが出ていました。要は都の一方的な改革の進め方に反対するものですが、このうち委員会では(3つの陳情が同じ主旨にもかかわらず)保育園の園長会から出されたものだけを可決すべきだとし、2つの市民団体から提出されていたものについては不採択とすべき…という結論でした。私の会派でももちろん、主旨が同じならばすべて採択にするべきだという判断でした。つまり委員長報告後に全員で賛否の挙手をしますが、委員長が「不採択とすべき」として報告したものについて(2つの陳情の審議結果)は反対でした。大抵の場合は委員会での結論が議会での結論となる場合の方が多いのですが、今日の挙手の結果ではやはりこの2つの陳情についても採択すべきだろうということで、委員長報告を覆すことができました。それも可否同数で最終的な判断を議長が下したのですが、なぜか厚生産業常任委員会の時には「不採択とすべき」としていた議長が本会議の場では私たち同じ「採択すべき」と判断をしたことは不思議でした。2週間前の時の態度とは180度異なるからです。厚生産業常任委員会から今までの間に何かあったのでしょうか?

 今日は10月の決算委員会に向けた総括質疑があり、これが今日のメンイだったとも言えます。決算委員会には会派によって委員の人数が決められています。私は決算委員ではないので、今日の総括質疑をすることになっていました。総括質疑も会派ごとで人数によって時間も決められてきます。とにかく何もかも初めてでどんなものかもわからず、今までのことを教えてもらいながら20分間を有効に使う準備をしていました。総括質疑は大まかなことを聞きます。昨年度の主な事業についてを尋ねるので視点は少しずつ違うとは言え、質問は大会派から順番です。私の番になる頃には発言しようと考えていたことも既に他の会派から言われてしまうこともあるわけです。
 私は昨年度の中でもやはり市民自治基本条例についてを尋ねました。今後どのように進めていくのか?市民参加、市民参画、市民協働の必要性は認識し、市民力を活用していきたいとする行政にとっても自治条例を制定することは必要です。これについては市民案の提出を受けて、今後は全庁的に検討をしていくし、職員研修も行っているとのことでした。これはとても評価出来ることです。全職員対象の研修を進めながら自治条例を策定する動きそのものは素晴らしいと思います。でも私は市民案を策定してきた「つくる会」とのパートナーシップ協定の内容についてどのように実現していくのか?説明責任をどう果たすのかについて尋ねました。予想通り「検討をしていきたい」とのことでした。けれども市長は自治条例には決して後ろ向きではなく、制定の時期は延びたものの、前向きに検討をしていきたいという姿勢があるように思いました。今後の取り組み方向を見守りつつ、協力もしていきたいと考えています。

 昨年度の収支報告については監査委員による審査が加えられます。今回はなんと欠損処理方法のミスが認められていました。監査委員からは「毎年のように同じようなミスが繰り返されることに対して遺憾である」という主旨の提言が添付されていました。行政の事務処理の基本が徹底されていないとのことで職員研修を強化していくことはもちろんですが、職員の業務に望む姿勢改善も求められていました。監査委員によると全部を監査しようと思うとそれには今の監査体制では絶対的に無理であるという指摘がありました。現在は監査委員は2名、非常勤です。もし監査を本当の意味で徹底させようとするならば日勤で、人数ももっと増やす必要があります。なぜなら監査委員の行う審査は、
 (1)地方自治法等関係法令に準拠して作成されているか。
 (2)決算計数は正確であるか。
 (3)予算が目的に沿って適正かつ効率的に執行されているか。
という3つの観点が要求されますが、現実問題として決算計数が正確かどうかを審査するだけで精一杯なのです。つまり本来ならば経済性、効率性、有効性について審査する必要があります。行政が公共サービスを提供する企業であり、税金を運用する面からは最も必要なことです。けれどもそれが出来ていない、むしろ出来ないのが今の状況です。監査体制の充実は急ぐべきだと考えます。
 行政の透明化を図るためには市民への説明責任が必須です。行政の結論がどのように導き出されたのか?政策がどのように進められているのか?一つ一つを包み隠さず公表していくことが必要です。それは市民との合意形成を図っていくプロセスでもあるからです。市民は税金を払っています。それがどのように使われていくのか、適正な運用をしてくれているかどうかに関心があって当然です。前市長が収賄により逮捕され、それが個人的な問題として結論が出ている問題だとしても、市民の行政に対する信頼が失墜していることは事実です。これを行政側も真摯に受け止め、今後どのように市民との信頼関係を構築しかねばなりません。険しい道のりだけれど、これを乗り越えなくては‘まち’は進んでいかないと思っています。何はともあれ「説明責任」の果たし方が今後の一番の鍵になることは間違いがないと確信しています。「説明」できるだけの裏付けも確実にする必要があるからです。

 何はともあれ、私の総括質疑ですが一番最後に「私が例えば65歳以上とかになって年金とかもらえるのかが心配だけれど、将来に積み残されていく多摩市の借金がどのくらいか?」を尋ねました。すると「約400億円です。」というあっさり一言のみの返答でした。とても恥ずかしい終わりかたでした。これは大失敗!質問の時、冒頭に「これで最後にしますが・・・」としてしまった手前、残り時間が1分半くらいあったのに再び手をあげて再質問する勇気を持てなかったのです。本当はこの400億円もを将来のツケとして残すなんて、どういうことなのか?これは去年と比較して増えているのか減っているのか?今後将来へのツケを少しでも減らそうと努力をしていくのか?などなどと聞きたかったのに…悔やまれるところです。苦い経験です。でも、何事も経験がなくては……言い訳はできないけれど、頑張るしかないな…‘やれやれ’長い一日が終了しました。そして9月議会もこれにて終わり。明日から12月議会に向けた調査活動開始です。

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2002年09月12日

やることたくさんありすぎる!

 今日は午前中から、厚生産業常任委員会の傍聴に行きました。ここはいつも議題が盛りだくさんで、今日も17時を過ぎてまで開催していました。私は夕方にちょこっと用事があって17時に退室しましたが、おそらくその後も少なくとも1時間は会議をしていたのだと思います。

 今、東京都では福祉改革を行っていて、福祉分野から大幅に撤退し、いわば民力活用ということになるかもしれませんが、財政面での助成までも中止をする流れになっています。例えば、民間の保育園に対する助成(サービス推進費)をやめてしまうことが一例です。多摩市の保育園の園長会、それから多摩市の保育園を考えている父兄たちのグループからもこれに反対する陳情が提出されていました。
 行政側から提出されていたデータを見てみると、各民間保育園の人件費に占める都の助成金は10%~27%で平均は約15.4%になっています。もちろん、これがなくなるということは経営的にも必至ですし、それ以上にやはり保育サービスの質の低下は免れないという主張も当たっている気がします。というのも、保育士は長年の経験が必要で、資格を取得した学校卒業したての若さではなかなか対応しきれないようなケースもたくさんあるわけです。けれども、長年のキャリア=高手当となりますし、保育士とは決して楽ではない仕事なのでそれ相応の対価を準備しないといけません。と考えてみれば、やはりいい保育サービスを維持するためというのは、次の世代を育てていくための投資ともいえるし、東京都がこれまで国の配置基準(保育士の最低必要人数が決められている)を上回る保育士を雇用している分については助成をしてきたことは決して間違っていないと思うのです。
 それ以外の福祉施設に対しても同様の処置を講じようとしています。ただ、これについて反対する意見書を議会として提出して欲しいという陳情が三つ提出されていたのに、なんと採択されたのは、この保育園の園長会から提出されたものだけ・…他は不採択。このちぐはぐな決定をした多摩市議会の委員会には首を傾げてしまいます。
 おまけに、ものすごい露骨なのは陳情を提出した陳情者がたくさん来ている時には、ものすごい部屋の雰囲気が変化するのです。もちろんいつもと同じ議員もいますが、そうではなく陳情者をモロに意識しているのではないかと思うくらいに態度が豹変する人もいます。そういうのってイヤだなあと思いました。でも、これってある意味、授業参観日の子どもみたいで、ちょっとはその気持ちもわからないではありませんが。

 とにかく委員会の傍聴をしていると、それ以外にも老人医療制度の改革などの問題もあって、福祉の広範囲さを感じると共に、やることがたくさん、法律を知り、条例や要綱などなどを照らし合わせながら行政活動を見ていくって実はとっても大変なんだ…としみじみと感じてしまいました。
 そして夜は、久しぶりに高齢者いきいき祭の会議に出席。11月に行うグラン多摩フェスタの第一回目の実行委員会でした。このお祭りではまさに市民の発想が生かされていて、行政の縦割りの壁なんてまったく意識せずに行動する世話役の市民たちを間近に見ることができます。所管は在宅福祉課ですが、公民館はもちろん巻きこむし、児童館も巻きこんでしまう…とにかく活用できるものは何でも使わなくちゃ!と知恵を絞る姿を見るのはとても勉強になります。私はこういう市民の動きが、行政の縦割りの壁に風穴を開けていくと思っています。

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2002年09月09日

賛成と反対

 今日は一日がとても長かった。というのもOL時代には滅多に・・・むしろ全くしたことのない残業をしたからです。議会終了時刻は19時30分過ぎ。もともと明日一日休会になることが決まっていたので審議を急いだからでした。当初の予定では今日と明日の2日間で補正予算と条例改廃などを審議する予定だったのに、むりやり明日を休みにしてしまったので、その分今日頑張った・・・とも言えます。けれども私たち議会が残業するということは、職員だって残業することだし、今回の議会でも職員賃金のことが問題になったのにもかかわらず、自分たちが残業をすることに重みってどう捉えているのかと思います。すべて税金です。無駄なく税金を使わなくちゃと主張しているのにな・・・と思いました。今日中に必ず審議終了にこぎつけなくてはならない理由はどこにあるのでしょう?理解が出来ません。決め手は「明日、開会か休会か…。」にしかないのです。

 さて、今日の補正予算審議ですが、私たちの会派(生活者ネット)は賛成としました。最終的には、なぜ自分たちが今回の補正予算案に賛成をするのかの理由を述べます。それを読み終えた時には、周囲の議員から「反対討論じゃない!」と指摘されましたが、本当にぎりぎりの選択を迫られたと思います。
 一番の焦点は今回の補正予算の約半分を占める土木費の区画整理事業に対する助成金160,000千円でした。従来の手続きでは考えられない補助金の計上をしていることが大きな理由です。私もこの週末に改めて土地区画整理法、同施行令、同施行規則と多摩市の要綱などを読み、区画整理事業実施にあたる手続きを確認しましたが、やはり不透明な点も多く、市としてどのような経過の中で手続きを整理してきたのかを明らかにする必要性を感じていました。そのために補正予算ではこの事業に的を絞って勉強をしてしまいました。おかげで、他の事業に対しては、ほとんど点検する時間がありませんでした。その成果を一応は発揮できた気がします。
 とにかく区画整理事業の助成にあたっての手続き不備は多く認められ、これが悪しき前例になることを憂うなら、今回については反対の立場を貫くべきでした。けれども私たちは『賛成』という結論を出しました。これは決断です。間違っていることを間違っていると指摘して反対をすることはもちろん筋が通っていることだと思います。けれども、当然、悪いことは悪いと指摘をしながらも、その間違いを二度と繰り返さないことをしっかりと受け止めてもらい、今後につなげていくことという方法もあるわけです。私たちは後者を選択したと言えます。だからこそ決断なのです。私たちの重さがどれくらい市長が伝わったのでしょうか?私たちが、まだ市長に就任してから半年経たない市長の方針や市長の手腕について見極めるのにはもう少し時間がいります。私は、今回の私たちの『賛成』が裏切られないように、しっかりと見定めていく必要性については、これが議員としての責任であることを強く自覚しています。

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2002年09月06日

反省を次につなげて行かなきゃ!

 ホッとしたけれど、反省の山。質問の前に考えた言いたいことがとてもたくさんあったので気持ち早めに話さなくちゃいけない…って思ったら本当に早過ぎるて困るくらいの早口になってしまいました。そうでなくても早口でゆっくりと人に聞いてもらえるような話し方をしなくてはいけないな…と思っているので、今日は更にスピードが加速して最悪だったと思います。質問についても、準備していた部分を丁寧に再質問として組み立てられず、総論的になってしまって、すっきりしないまま終わってしまいました。今回は介護保険制度の見直しはもちろんですが、とりわけ高齢者の生き甲斐づくりや、市民の健康づくりの大切さを主張しようと思ったのですが、そこの部分ではなく「地域福祉計画」にこだわりすぎてしまいました。というのも多摩市の第2次健康福祉プランは福祉分野についてトータルにどのような政策を展開していくかについて目標などが設定してあるわけですが、私としては総論としての計画をもっと小さなエリアに落としこんで、地区計画として、その地区の住民自身も計画づくりからその後の計画実行にまで携われるような仕組みを整えてもらいたいと思っています。そのことに拘りすぎてしまいました。なかなか思い通りの回答が来ないので、何回もしつこいくらいに同じ質問を繰り返し、当然同じような答弁をもらう…という時間を長く使ってしまった気がします。けれども私は行政の計画が「行政が市民のためにやるべきもの」ではなく、「市民の代り行政がやるもの」であると考えているので計画の策定そのものにもっと市民がかかわれるようにしてもらいたいし、そう意味では自分自身の身近なところの地区計画づくりから始めるべきと思っています。それは福祉だけの分野に限らずで、今までのように行政だけで計画を遂行していく時代は終わっているのが地方分権社会だと思います。
 私は質問の通告書の中で「ハイリスク集団」という言葉を用いたことが物議を呼んでしまいました。私自身は差別的な意味もなく、高齢者の実態調査の中で、今後介護が必要になりそうな人(痴呆・寝たきりの可能性のある人)の予測できるようになっていて、そういう人たちのことをハイリスク集団として呼ぶのでそのまま使用してしまいました。けれどもその言葉を聞いた他の方々がやはり問題だと感じたようでした。周囲からも「ハイリスク集団」を使うことに賛否両論あったので、余裕のなさも手伝い、自分の質問中で「ハイリスク集団」という言葉の訂正などを行いませんでしたが、「ことば」の重みを一段と感じさせられました。
 今日は「住基ネット」をテーマにした吉田議員が非常に的確な質問をして、そしてとても有意義な質問時間だったと思いました。私自身も吉田さんの質問を通じて学ぶところもたくさんありました。法律の矛盾点を数多く感じたし、議員としてやっぱり法律や条例、要綱を含めてきちんと押さえておく必要性や勉強をしなくちゃいけないなと強く思いました。
 そして昨日とある人に「議員は勉強してもらっちゃ困る。」と極端に言われて、その人はやはり普通の市民感覚を忘れないで欲しい…ということだと思いますが、議会での質問が傍聴にきている人にも伝わるようにしなくてはならないし、そうなるような質問をして答弁をもらう…そうなりたいと思いました。質問と答弁を通じて、傍聴に来ている人がこの「まち」のことを理解してもらえるようにならないと、私の目標としてのパイプ役としての議員にはなれないからです。
 一般質問はまだまだ2回目だし、これからだよ…って励ましてももらえたけれど、なんか情けなくなるし、ちょっと悔いの残る結果。次へのステップにしていきたいと思います。

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2002年09月05日

いよいよ明日が…

 明日が一般質問です。私は本当に直前にならないと緊張感がわかないのですが、今日は少しだけ戦略を考えました。というのも行政側の答弁には‘丸めこまれる’というか、よくわからないまどろっこしい言葉が多いので、なんとなく「わかった気にさせられる」ことが多いからです。でも本番にならないとわかりません。議員には勝負師という要素も必要です。
 今日は桜ヶ丘のとあるお店で多摩の昔話を聞きました。1931年(昭和6年)生まれの多摩のシーラカンス(って呼ばれているらしい?)という現役の魚屋さんに彼が子ども自分に見た空襲の話しを聞いたり、多摩に初めて消防車が来た時の感動の思い出話などを伝えてもらいました。お金では買えない貴重な時間です。多摩の歴史を綴った本にものっていない話しだからです。昔の多摩市にはたくさんの小動物や今はあまり見ない植物がたくさん生きていたこと、永山のところに大きな沼があったこと、篭を背負って栗を盗みに行ったことなどなど。話はつきませんでした。
 私が議員をしているということもあり、そして議員の中には超高齢の方もいて…「どう?(議会)感想は?」私は答えました。「もちろん若い人の力も必要だけど、多摩の昔を語れる人も議会では貴重な存在だし、大事だと思う。」というのも多摩のみどりの保全について、昔っからの多摩市民が語る時、その情景は本当に鮮やかです。今の多摩市からはとうてい想像できない『みどり』が目に浮かぶのです。そういう歴史を見ている超高齢の方がいることは、昔から今に至るまでの多摩のこと、今に至っても不変の価値=自然の『みどり』を始めとして、本当に知恵のほうこだと感じることもあるからです。その思いを私は、ちょっぴり熱くなって語ってしまいました。議会には若い力だけではなく、もっと幅広い年齢で様々な属性を持つ人が参加してもらいたいと思います。

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2002年09月03日

30年前を見た・・・

 議会の傍聴にきていた市民の一人から「参ったよー。」と言われました。「30年前に来ちゃったよな。」…これが率直な市民の感想だとしたら、私を含め議員は時代錯誤の『議会』で一体何をしているのでしょうか? むしろ何が出来るのか?と考えてしまいます。
 今日は一日、なんだかすっきりとせず、パソコンに向かいすぎているからか眼底がこれまでにない程の痛み。眼を少し休ませてあげなくちゃ…いけないわけではないけれど議会中に時々睡魔に襲われてしまいました。緊張感が足りない自分と時代錯誤だという感想にがっかりです。
 議員の質問時間は30分なのでその中で時間を上手にやりくりする必要があります。多摩市では答弁の時間はカウントされないので30分間丸々使えるわけですが、テーマが多岐にわたってしまうと、ほとんど再質問が出来なくなり散漫になってしまうし、テーマを搾りこんだら、再質問をして突っ込んだところで理事者側の回答が「研究します」「検討します」にとどまってしまうなど…いかにして理事者側の回答を上手く引き出せるのかという技術も議員としては問われるのではないかと感じます。帰宅してから今回の一般質問を考えていましたが、結局今のところは「元気にやろ!」という結論です。
 ある先輩議員に「若いんだからいいのよ。どんどんぶつかっていきなさいよ。」と言われました。でも「若いなんてことが通用しなくなるんだからね。」とも釘をさされました。その通りだと思います。「『私』をどこまで高めていけるかなんだから!若いからといって許されると勘違いすることはダメ」…別に若いから…というのは理由にしていないはずなのに、周りから見るとそう思われているのでしょうか?とにかくやるだけだと思っています。

 今日の一般質問の中でも明らかになったことはニュータウン事業からの公団、東京都の撤退をどうしていくのか?ということ。公団が所有している土地をどのように処分しようとしているのか?住民としては緑地として保全してもらいたい…と要望をしていても、公団は少しでも資産売却をしたいと考えている…その調整は?私は住民が本当にその緑地を守りたいとするならば、基金を設けてみたらどうかと考えます。というのもすぐに市がお金を用意できればいいけれど、市内には同様な公団が早く処分したい土地が残されていて、公団としては処分して欲しくないなら(つまり民間業者に売却しない)「多摩市が購入してください!」という強硬な姿勢です。これから議会の中でも特別委員会を開いて、これらの空き地(未利用地)のことを検討するわけですが、いずれにせよ、全体を見て公平に対応していくことは免れないので、ある地域だけ市が買取る…・なんてことはできません。よく沖縄でも1坪地主と呼ばれますが、その手法を取り入れてみるとか、何か方法はないものでしょうか?とにかく行政だけに守ってもらうのではなく住民自身も守っていこうという積極的な姿勢を持ち、公団の強行突破を防ぐしか今のところ手立てはなさそうです。

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2002年09月02日

9月議会スタート!

 学校は夏休みも終わり!今日の駅頭遊説では自由研究で作った工作などを抱えた子どもたちに出会いました。駅前も活気がありました。
 今日から定例会が始まりました。この議会では一般質問をする議員は25名で一日5人ずつ登壇します。5人というのはとてもハード。朝10時からスタートしてみっちり17時まで。一般質問のやりとりは、質問者と理事者側だけの会話になってしまうこともあり、それを黙ったまま聞いているのはそんなに楽ではありません。けれども私にとっては、見聞きすること全てが初めて!で、先輩議員の考え方などをわかりたいなあと、睡魔と戦っています。今日は公明党と日本共産党の議員の質問だけで、この2つの会派は互いに牽制しあうので、時に議場が盛り上がります。こういう場面の渦中にいる自分に滑稽さを感じるわけですが、でも「野次」がある方がちょっぴり議場が面白みを増すことも確かです。
 それにしても多摩市の中には本当にたくさんの問題が山積みだと思います。今日はとりわけ多摩センター駅前の駐車場問題が私の中では「なんとかしなくちゃ!」の一番目にランクインです。多摩センター駅周辺は今、活性化をしようと様々なしかけを講じているところですが、そごうの撤退、それ以前に駅周辺そのものに魅力がない・・・ためなかなか集客が出来ません。それは駅周辺の駐車場利用台数を見ても明らかで、平成9年では250万台だったのに平成13年に約170万台に激減しているのです。何が問題かというと、駐車場整備にあたっては「多摩方式」と呼ばれるやりかたで約5000台分確保を目標にしてきたわけで(現在は2900台くらい整備済)、土地の買収その他、駐車場の整備管理が委託されている新都市公社の抱える負債は莫大であるのです。公社には多摩市も年間5000万ほど出資をしています。この負債を抱えて、今後どうしていくのか?莫大な赤字解消に向けてどういう対策を考えているのか?について厳しい指摘がいくつも飛びました。その中でもびっくりしたのは公社には理事と呼ばれる天下り(建設省のOB)がいるそうで、その方の人件費がなんと年間1700万円(これでも始めの頃の2000万円よりも減っている)だそう。おまけにそのような待遇の人が2名在籍しているのです。公社には公団の職員なども出向しているそうですが、彼らのお給料は公団が責任を持っている…これは当然で、天下りの理事たちの分は公社が負担をしている…ということは多摩市が出資している5000万のうち半分は理事らの人件費に化けているかもしれないのです。これには信じられなくて、驚きすぎました。
 多摩市として駅周辺の整備をどうするのか?駐車場を含め考えて見た時、公社の抱える負債の解消に向けて、きちんと指導をする必要もあると思いました。「公団の撤退」が決まっている中で、質問者も「公団を逃がさないで!」と再三再度主張していましたが、私もまったくその通りだと思いました。ニュータウンが今になり多摩市の負の遺産になりそうな危機をどうやって乗り越えていくのか?ここ数年が勝負なのです。

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2002年08月31日

久しぶりのステイツマンとの活動

 ステイツマンのメンバーも夏休暇がひと段落して、今日はなんと9人も集まって多摩に来てくれました。ニュースレター「ほうれんそう」4号の印刷や、封筒作成、地域地図作成などをしてからミーティング。ステイツマンのミーティングはとてもハードで4時間もかかってしまいました。会議は長すぎると頭が働かなくなるのですが、今日も、私は終わりの頃意識が朦朧としてしまいました。
 さて今日は午前中に給食市民連絡会に出席しました。実は同じ時間に大栗川の親水化考えるためのワークショップが行なわれていたので、そちらの方にも出席したかったので残念です。こうして休日にはいくつかの会議などが重なると、どれに出ようかと迷ってしまいます。優先順位のつけ方が重要なわけですが、今回は10月にはいよいよ来年度の予算要望などをするわけで、給食市民連絡会での話合いに出た方がいいかな・・・と判断しました。給食市民連絡会での一番の話題は「強化磁器食器導入」です。先日の多摩市の学校給食センター運営委員会での答申のとおり、「強化磁器食器導入」の早期実現を求めていかなくてはなりません。そのためには市民だけの連絡会と、学校給食センター運営委員会と合同で市に要望する必要があると思うのですが、その2つの会議体の連携が図れているとは言いがたい状況です。どちらの委員会もこれからの学校給食のありかたを考えているにも関わらず、いい協力関係を築くことが難しいのか疑問に思ってしまいます。
 今日の会議では6日に開催された神奈川での学校給食の集会での報告がありました。その報告には本当に驚きでした。例えば食品アレルギーがある子どもで家から一部おかずを持参しなくてはならなかったり、お弁当持参をしているケース。なんと担任の先生は給食当番からその子どもを排除して、当番をやりたいなあ…と思っている子どもを参加させず、仲間外れのような状態に追いやっている実態が明らかになったとのことです。信じられない話ですが、以外にも少なくないそうです。多摩市ではそのような事例を聞いたことがなく、集会に参加した方も本当に信じられなくて耳を疑ったと言っていました。そのほか強化磁器やその洗浄機の展示もあったそうで、パンフレットを見せてもらいましたが、強化磁器は重さもあり、低学年の児童は給食の準備などの面で大変になるのではないか…という心配も吹き飛ばすような、とてもコンパクトに強化磁器を収納できる箱などがありました。強化磁器の購入にはもちろんお金がかかります。これは税金になるので、一度に全ての学校で強化磁器食器導入をしようと思えば、ため息が出そうですが、少しずつ変えていくことはできるので、市に対してはそのように要望できたらいいなあと思っています。その他、多摩第1小学校の建替え問題では給食の自校方式を、そして欠かせないのは「食品の安全性」をしっかりと行なうための対策、給食センターの専門職員(栄養士・調理士さん)などをもっと地域で活用することができないか?など、さまざまな給食に関わる問題点について話し合いました。特に、給食センターの専門職員の活用については、まだまだ可能性がたくさんあると思います。そして、給食を作る人、食べる子どもたちが顔が見える関係になれるような工夫があればいいのになあ…と思います。食べることに感謝して、作ってもらえることに感謝できることが、残飯の減量につながると考えるからです。
 あっという間に会議が終わりました。この会の特徴は小学生などの母親もいて、会議に参加している市民の平均年齢が低いことです。市民の集まりはわりと平均年齢が50代くらいの場合が多いので、そういう点では私は給食市民連絡会はとても楽しく参加しています。
 そして、今日はステイツマン経由で中央大学のキャンパス新聞の取材も受けました。「真のリーダーとは?」という質問が最後にどっかんと来ました。なかなか回答しがたいこの問いに私は言いました。「例えばみんなで大掃除をする時、自らトイレ掃除の出来る人」しかも黙ってそれを選択し黙々と仕事をする…人かな?自ら気づいて行動できる人、リーダー像は求めるものではなく、自分自身の日常の中から自然と作られていく形ではないかと思いました。改めて考えてみると難しいことってたくさんあるなと痛感させられます。いずれにせよ取材しにきた学生の新鮮さには自分自身の年齢を感じました…。

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2002年08月30日

相変わらずばたばたしていて

 今日は朝から9月議会に向けて一般質問のことなど、再度、行政にヒアリングし、その結果をネットに持ち帰り議論をしたり…と一日中議会対策をしていました。
 そして帰宅してからステイツマンの代表から電話があり、今後の打合せをしているうちにニュースレター「ほうれんそう」の9月号を今日中に作成することに…。気がついてみたら、ホームページのニュースレター更新や9月議会の一般質問についても掲載されていないので早急にメンテナンスをお願いしなくてはなりません。そんなこんなで活動報告も手抜きになっていて、これではステイツマンとの約束が果たせていないな…と再度気持ちを入れ直し。とはいえ、明日までの原稿締め切りが…。もう一息やるしかありません。

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2002年08月29日

議会前・・・の慌ただしさ

 来週の月曜日から議会がスタート。今日は議員運営委員会があって提出されている陳情や請願が明らかになりました。だいたいは常任委員会で検討されてから、本議会で採択不採択が決定します。多摩市議会には委員会においては趣旨採択・・・という選択肢があります。これは採択はしないけれど、陳情や請願の趣旨については理解をしますという意味になります。陳情・請願者からはそのような決議は提出者に対して失礼であるという意見もあります。どちらにせよ本議会では決議を伴うことにはなるので、趣旨採択の余地があったほうがいいのではないか?と考えますが、実は趣旨採択ができる議会は都内でも多摩市とあと数自治体のみだそうです。
 今日までに提出された請願に「デポジット制度の導入」というのがありました。これは私の所属する建設環境常任委員会に図られますが、とっても難しいと思います。デポジット制度そのものは私も賛成ですが、果たしてそれを多摩市としてやる必要があるのかどうか?を考えた時には否だからです。多摩市としては事業者に対して、ペットボトル、空き缶、ビンなどの回収に際する責任を求めることはいいかもしれませんが、市が制度を導入してしまうと、おまけに広域ではなく、単独で行なった場合に、市外で購入した品物についてはどうなるのか?という問題があります。多摩市でペットボトルを捨てれば50円戻ってくるらしいよ・・・・なんてことになり、どわーっとゴミが増えてしまうのは逆に迷惑な話です。どこまで市が責任を取るのか?もちろん立派なリサイクルセンターがありますし、減量対策には力を注ぐべきですが、行政として単独で力を発揮することは少々不可能ではないかと思うところです。
 こんなとき趣旨採択があればいいのに・・・と思います。でもやはり、届けられた意見そのものに真正面から応えるとしたら不採択なのでしょう。一自治体だけで解決できるわけではなく、私はやはり事業者責任を問いたいです。最近は自動販売機でもペットボトルが手に入るようになりました。確かに便利だとは思うけれど、そこを少し我慢して、私は紙パックまたはビン入りを買うようにしています。
 議会を前にして慌ただしくなってきました。このバタバタするのにプラスして少しばかり緊張も入ってきます。9月議会に向けていよいよスタート!

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2002年08月28日

初めての議員研修・・・移動時間に参りました・・・?

 なんと1泊2日での議員研修・・・のほとんどはバスの中???1日目は栃木県の大田原市『高齢者福祉のまちづくり』について、そして2日目の今日は千葉県市川市で『電子自治体』のことを視察してきました。とにかく走行距離がものすごいことは視察場所を見てもわかりますが、朝からバスの中で過ごし、視察時間約2時間と高速道路などでの休憩以外は移動・・・移動・・・ひたすら移動でした。バスに乗るのは好きだけれどきつかった・・・。

 さて、1日目の大田原市では全国でも初めて高齢者の外出支援サービスを導入したところです。それも介護保険サービスとしてではなく一般福祉サービスとしてというのが新しいのです。市では高齢者のまちづくりに力を注いでいるようで、地域の拠点として「ふれあいセンター」の設立や、緊急通報システム導入、きめ細やかな相談受付体制などが整っているところでした。一番関心したのはケアプランならぬ「介護予防プラン」の作成です。つまり虚弱高齢者なども地域の在宅支援センターで介護予防プランを作成し、その中に例えば病院の送迎を外出支援サービスでなど、または給食サービスを週に2度ほど利用するなどがきちんと組みこみます。そのプランに沿ったかたちで適宜外出支援サービスの利用などができるわけです。これは斬新なアイデアだと思います。というのもケアマネージャーの数は不足しがちで、その仕事量も多く、非常に負担で小回りがきかないという実態があります。それをカバーするために地域で高齢者をケアする相談員の育成を行ない、介護予防プランの作成能力を身につけるようなプログラムまでが用意されているからです。
 一般的に外出支援サービスはものすごくお金がかかり、導入に踏み切るのには時間もかかると言われています。そんな中まだ今年から始まったばかりで、事業が軌道に乗っているかどうかは別しても、かなり思いきった選択だと思いました。もちろんまちづくり的に捉えてみても、医療福祉の充実は図られている(もしくは図ろうとする熱意や問題意識は高い)ようです。ここには秘密があります。もちろん高齢者実態を見て、独居老人や高齢者のみ世帯の割合にも関係があり、多摩市の中で同じように導入することは難しいのかもしれません。けれども私の感じた秘密というのは地元の国際医療福祉大学の教授らとの連携です。つまり本当の意味での専門家といい関係が築けていて、特別に・・・ではなく日頃から意見交換を絶えず行なっているということです。これはうらやましいと思いました。一方で抱える課題もあります。閉じこもりがちな老人への呼びかけが課題であるのは多摩市でも同じです。あとは市内の各箇所、全部で13あるふれあいセンターなどの運営は市民に委託をしていますが、地区によって温度差があり、市民の運営協議会のありようがふれあいセンターの活気を左右することです。これは私はお互いに切磋琢磨出来る関係になり、いいとは思いますが、運営協議会なるものは時に一部の市民のモノとしてしか機能しない場合もあります。幅広くいろいろな顔の人間に対するPRが足りないのか、やり方が悪いのか・・・・?多摩市での課題がそのまま当てはまる部分を見てみると、根本的な問題が共有化出来ると感じました。

 そして2日目の今日は市川市へ。本八幡にあるいちかわ情報プラザに行きました。市では電子自治体として住民票をコンビニで取れるサービスをすでに始めていました。さらにそれを進化させたプログラムで住民に対してサービスを提供しようというものでした。なかなかシステム的な話になると難しくてわからないのですが、このセンターの運営についてNPOが担っているところに一番関心が行きました。施設は国の費用です。つまり国からNPOに委託している形になるのです。これは新しいと思います。その点では経緯なども含めて、もっと細かく具体的に聞きたかったのですが、何せ時間がなさ過ぎて、消化不良状態で視察が修了してしました。残念でした。

 何はともあれバスの中に乗っている時間が長すぎました。バスから降りれるとホッとするのでした。議員総勢25名での研修。議会中ではなかなか見ることの出来ない他の議員さんの素顔が垣間見れたり、年配議員のかたの経験談や苦労話、そして先輩議員のアドバイスなどなどを聞くことがものすごく有意義でした。「『私』を持ちなさい!」という力強いアドバイスにはちょっと怯んでしまいますが、精一杯「若いんだからぶつかりなさい!」と言葉に応えていこうと思っています。「今だから聞けるんだから!」という言葉は何よりの励ましです。「未熟な私をよろしくお願いします・・・・。」

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2002年08月18日

雨にも負けず・・・

 昨日の天気予報はやっぱり的中。朝から雨降り。しかも土砂降り…。今日はステイツマンのメンバーと「ほうれんそう」8月号を配る予定になっていたので、昨日の夜はテルテル坊主の気持ちだったのに…。雨の日のポスティングは厳しいのです。何と言っても一戸建ての軒先のポストには滴がしたたり、せっかくの「ほうれんそう」が濡れてしまいます。「あー、雨が止まないかな…」と思いながらステイツマンの代表にメールをすると「せっかくやる!って決めたんだから、やれる時にやらなくちゃ!」という返信。「そっか…、そうだよね!」と気合をいれ直して、いざ出陣。それにしても雨はひどすぎて、気持ちが滅入りそう…。けれどもステイツマンのメンバーはいつも通りの笑顔で待ち合わせ場所に来てくれました。自宅から遠いにも関わらず、多摩市まで足を運んでくれているわけで、私自身が落ち込んで入られないし、私が頑張らないと始まらないんだという気持ちが湧いてきました。
 私が個人的に配布する「ほうれんそう」は諏訪と馬引沢地区に戸別配布をして、あとは朝の駅頭配布をするのみです。団地が中心なので、その意味ではポスティングには便利な地域で、今日も諏訪団地を中心に4人で3千枚弱をまき終えることができました。こんなに土砂降りなのに一緒にポスティングをしてくれるステイツマンのメンバーには本当に感謝です。手伝いに来てくれている彼らにとってのメリットではなく、100%と断言できますが、私の活動のために動いてくれているわけです。そうやって支えてくれる彼らに対して、私自身何をしていけるのか、そして彼らに‘してあげる’わけではなく、彼らと共に何を創り上げていけるのか、私達がこういう活動を通じて目指していることはどんなことなのか?いろいろな思いが次々と心の中に溢れてきました。けれども最終的にはとにかく感謝の気持ちを忘れたら始まらない…ということです。私の能力があるから「今の私」があるわけではない、決して自分自身の力だけで動いているわけでないことを痛感するばかりです。この気持ちを忘れた瞬間に、私は自分自身が目指す方向や実現したいことをかなえられなくなるのだと思います。
 「ほうれんそう」の配布が一段落をした後、さらにステイツマンの代表からの提案で、さらに「ほうれんそう」を追加印刷しました。「できることはできるうちに。」「今日出来る事は明日に伸ばさないで。」この姿勢を示してくれる代表の雅代ちゃんには本当に力をもらっているところです。何のためにステイツマンと一緒にやっているのか…、むしろステイツマンのメンバー自身が何のために私と共に行動しているのか…を見失わないような活動をしていきたいとの気持ちを一層強くかみしめました。

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2002年08月05日

いよいよ・・・一般質問を具体化!

 家に議会事務局からぶ厚めの封筒が到着。今月末に議員の研修旅行(視察)があるのでそのお知らせかな…と思い開封してみたところ…うぇっ、恐ろしい、9月議会の一般質問の通告書提出の案内が入っていました。「はぁ。」軽くため息がもれてしまいます。
 今回の質問のテーマは「介護保険」になりましたが、今、介護保険の見なおし作業が行なわれている最中。何が問題なのか…どうしたら言いと思うのか?こんな感じで問題意識を固めていくのがとっても難しいです。まずは「介護保険」が私にとって切実さを持たないことがあげられます。典型的な核家族に育っているので、祖父母が身近にいるわけではありません。高齢者…との接点と言えば高齢者社会参加拡大協議会に参加していることくらいですが、それでも自分自身のテーマになるくらいの思い入れがないのが事実です。その私がどうやって「介護保険」をテーマに一般質問ができるのかは本当に悩ましい限りです。
 頭でわかる…というのと肌感覚で理解するのでは全く違うなあと最近よく感じます。行ってみる、見てみる、直接聞いてみる…が大事だと思います。午後に1時間ばかり介護保険課担当の女性職員に話しを聞きに行きましたが、彼女は「行動している」人で、いろいろな講演会などに出かけて仕事の肥やしにしています。彼女に話しを聞いていると納得をしてしまいます。そんな私自身に力不足を感じます。彼女の話しの中には出てこない問題点や課題解決の提案ができないものか…ちょっと必死に探さなくては。ピリリとした心地よい緊張感がようやく出てきたところです。

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2002年08月03日

1年間にできること…ステイツマンの協力があるから

 久しぶりのステイツマンとのミーティングでした。ステイツマンでは来年4月の統一地方選挙に向けての準備が進んでいます。そんな動きもありながら、私の活動もフォローしていこう!と一緒に考えてくれるところが心強くもあります。ステイツマンは「信頼できる政治家を創る」のが目的。選挙の支援はもちろんですが、そのあとでどうやってステイツマンの意図する『信頼できる』を獲得していくのかが課題です。私自身も一体何ができたら『信頼できる』のか?まだまだ答えは出せません。もしかしたら回答なんて出ないものかもしれないけれど、ステイツマンと試行錯誤したいと思っています。
 今日のミーティングでは「1年間で何がしたい?」「どんなことができればいいと考えているの?」とズバリ聞かれました。「私は、たったの1年間で何かを変えるとか、何かが成果として見えるなんてことは考えてない。」と言いました。たった1年、されど1年ですが、その期間の中で「多摩市をこのように変えました!」ということができる!とはとてもじゃないけど言えないと思うからです。でも「こんな議員がいるんだ・・ってことを知ってもらいたい」。私の思いをすべて集約して言いました。「若くて何ができるの!」の反発もいいし、「若さでがんばれ!」っていうエールでもいいし、どんなことでもいいけれど多摩市の議員には「こんなやつがいる。」を少しでも広めたいと考えているからです。
 選挙活動中、駅で遊説をしていた時、通行人のおじさんから「あー君みたいな若い人で大丈夫?任せらんないよ!」って言われました。その時に私が「そうですよね、私は精一杯やりたいけれど、でもやっぱりこんな若くては、経験不足だし、まだまだ足りないところばかりですよ。他にも候補者さんがいらっしゃるし、ぜひいろんな人を見比べて投票に行かれてくださいね。」と答えた時の気持ちと同じです。おじさんはにやにやしながら「ふうん、面白いなあ。」ってことばを残して通りすぎました。
 おじさんがどう思ったのかはわかりません。でも私は、そうやって声をかけてくれる人がうれしく思いました。彼が誰に投票したかはわかりませんが、私は彼が投票所に足を運んでくれていたらいいな…と思うわけです。そういう人を少しでも増やしていきたい!というのが私のこの1年間の目標です。「こんな若い小娘には任せられないから、他の人に投票しよう!」と決心してくれる人がいることもうれしい。
 そのためにももっと発信することをしよう!ということになりました。これまでは週一回の永山駅朝の報告、月一回の「ほうれんそう」発行…加えて何ができるのか?そのことに知恵を絞ります。ステイツマンからの提案で、団地の中でも報告会を!というのがありました。何でもトライしてみないとわかりません。面白そうなのでやってみようと思っています。

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2002年07月31日

選挙の時だけ来られても…

 午前中はこの間に引き続き、支援者に6月の議会報告回りをしました。前回の反省を生かして長袖襟付きシャツを着用したおかげで日焼け対策は万全。けれども照り返しがものすごくて、汗が止まらないのです。マスカラが汗でとれてしまって帰宅して鏡を見た時、自分自身で「ぎゃー」と思いました。もしかして私はこの顔で歩いてたのかしら?
 今日、訪問したお宅の中でこんなことを言われました。「やっぱりね、選挙の時だけ来られる方もいるのよね。それは困るわよ。だって判断のしようがないじゃない。」私はうなずいていいました。「私もそう思っています。議員の仕事で一番大きいのはどうやったら政治の舞台と市民とのあいだをつないでいけるかってことですよね。議員になって私も初めて、なんてたくさんの問題が多摩市中にあるんだろう!ってびっくりしました。今までの暮らしの中からは見えてこないことがたくさんあるんですよ。まだまだ勉強不足なんですけど。」「そうよねえ・・・。」「私は少しでも自分が考えている多摩市のこととかも含めて、今こんなことが起っているんだ!っていう情報をみなさんに届けたいなって考えているんです。」「大事よ!そのこと。老塊にならないでね。ぜひ今のお気持ちをずーっと大切になさって。」「はい。」…こんな出会いがうれしい。初心を思い起させてくれるような人々が周りにいてくれることが本当に貴重だなあと。
 「わざわざ来てくださってどうもありがとう。」と最後に声をかけてくれたけれど、これは「わざわざ」ではないんだよね…。暑いけれど元気倍増で次のお宅へ足を運んだというわけです。
 議員のお仕事は選挙をすることではないし、議員の目的も当選することではありません…。

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2002年07月30日

バスツアーの一日

 多摩ネットでは毎年バスツアーを企画しています。結構好評です。今年は国技館の雨水利用システムの見学と隅田川下り、隅田川下りの終点葛西臨海公園で自由時間を過ごすというプログラムでした。
 今日に限って朝寝坊をして、集合場所に行くまで30分しかない!悲鳴をあげてしまいましたが、なんとか間に合ってやれやれでした。そのためか一日中せっかくのバスツアーにもかかわらずぼーっとしていたのは寝すぎたからでしょうか?
 初めに見学した雨水利用システムですが、肝心なこのシステム導入の経費や、維持管理費を聞くことができませんでした。国技館自体初めてだったので思ったよりも小さい土俵に驚き、力士の控え室をみて、そして一人用のシャワールームを見せてもらい、それだけで感激でした。やっぱり力士用の湯船は大きな正方形で深さもかなり深い!壁にあった掲示物を見ると8月もほとんど巡業の予定がびっしり。そうかあ・・・お相撲さんもテレビ中継で見る以外もこうやって仕事をしているんだと思いました。それを一緒に見ていたバスツアーの参加者が「こうスケジュールがびっしりだと怪我も治らないわよね。」とポツリ。
 その後、一番の目玉の水上バス。両国から葛西臨海公園まで約一時間半乗りました。同じ席になった物知りのおじいさんに昔の東京の様子を解説してもらえてラッキーでした。「ほら、見て、やっぱり海に来ると水の色がきれいだ」と言われて、水面に目をやると、隅田川を下っている時のどろっと黒い水の色が、東京湾に出て少し経つときれいに浄化されているように思いました。浜離宮を通る時「こんなになっちゃって、コンクリートの堤防」とおじいさんが言いました。昔はもっと青々と緑が茂っていたそうです。おじいさんの眼は一体何をみているのだろう・・・?と思いました。
 とにかく暑い一日でしたが、水上バスの船内はクーラーがきいていて快適でした。ところで、何のためのバスツアーかというと、半分以上はお楽しみですが、ちょこっとだけネットを宣伝するコーナーがあります。こういう場所で普段の活動を知ってもらいたいという目的もあります。ざっくばらんに色んな話しが出来るのは貴重なことです。
 議員・…というだけで初めて出会った人は構えてしまうような気がします。そのことは議員という立場になって一番寂しいことです。だから今日のような機会の中で自分のことを知ってもらえるのはうれしいです。

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2002年07月22日

中央はやっぱり遠い・・・。

 午前中は学校給食市民連絡会と市との懇談会に参加しました。先日、強化磁器の導入を含めた学校給食のありかたについての答申が提出されているので、今後の市としての取組み方針などを問いました。市の財政状況も厳しいこともあり、強化磁器導入にあたっては、さまざまな観点からの検討が必要なことは確かです。けれども市内全校で一気に食器を変更させるという手法ではなく、市民連絡会側では出来るところから・・・進めてもらいたいという立場です。温かい料理をいれると有害物質が溶出するメラミン食器…例えば汁椀から改善していくとか、一校ずつからでも食器の変更を行なってみるとか…すすめていかなくてはなりません。回答として、メラミン食器の安全性について、溶出した物質が体内にどれくらい蓄積したら有害なのか無害なのか…そのこともまだはっきりしているわけではない…という発言がありましたが、有害であると証明されてからでは手遅れなのだという認識をしてもらわないと恐いな…と思いました。いくら食材が安全なもの、例えば無農薬無添加であったとしても結局、器が安全でなければどうしようもありません。そして、これまではランチ盆や先割れスプーンなど食事マナーの教育的指導が家庭との連携が図れていなかったし、その面を含めて食器改善を検討していくとのことでした。学校での食事マナー指導についてマニュアルでも作成するのかはわかりませんが、メラミン食器廃止や強化磁器導入の議論は、そもそも食事マナーが悪くなる…ということから発生したわけではありません。メラミン食器の安全性が問題なわけです。事の本質をきちんと見て欲しいと思いました。食事マナーはそれに付随すること。大切なことですが、強化磁器を導入したからといってマナー指導が上手くいくわけではないのです。
 午後からは市民がつくる政策調査会主催の会議に出席しました。衆議院第2会館の会議室で行なわれました。どんな会議なのか全くの初めて、おまけに国会議事堂前で降りたのも初めてだったので、緊張しました。この会議は円卓会議と言います。「移動困難者を対象とする移送サービス」についてがテーマでした。なんとびっくり、厚生労働省、国土交通省の人が合わせて11名ほど、そしてこの会議に集まった人は30名前後いたような気がします。事前に提出していた質問書をもとに省庁側が回答をします、そしてその後で市民との意見交換をするという方式でした。移送サービスについては私も今後、もっともっと需要が高まると思っていて、介護保険の見なおしの中でも焦点になる問題だと見ています。その認識は間違えていないようでした。この会議には遠方から、関係者が集まってきていました。北海道、名古屋、京都などからも移送サービスをしているNPOや団体の代表が来ていました。この方々の一番の関心事は国土交通省が移送サービス事業者について‘青ナンバー’化を原則義務づけようとしていることでした。これまで障がい者やお年寄りなどの移送を行なってきているボランティア団体にとっては切実なことだというのです。時代の流れにより、民間事業者も福祉タクシー、介護タクシーという形で、これまで参入してこなかったサービス分野を拡大しています。自分たちの必要性から、これまでほぼボランティアで活動を続けてきた移送サービスの存続の不安を訴える声が多数出ました。勉強不足もあり、なかなか私も理解しづらいところもありましたが、今、どんな状況にあるのかを肌で感じることが出来ました。とても緊張感のある会議でした。厚生労働省の見解では移送サービスを介護保険の中に含めることは難しい…との回答でした。これについては市町村独自のサービスとしてやってもらいたいし、その時には国庫補助を出すでしょう…ということでした。介護予防の観点からも移送サービスは必要だと言いながら、各自治体で行なわれいる外出支援の移送サービスは、移送先が病院や福祉施設などに限定されているものが多いわけです。本当に介護予防なら病院、福祉施設以外のところにまで移送してあげたほうがきっと高齢者も元気が出ると思うのですが、やっぱりこの時にも様々な検討が必要なようです。福祉的観点がいると言うのです。でも多摩市はとても坂が多くて、介護認定は受けていなくて元気かもしれないけれど、買い物をしてとても大きな荷物を持ちながら、ヒィヒィ歩いているおばあさんなどを見かけます。そういう人には少しの手助けをしてあげたいな…と思う時があります。その一方で、歩いたほうが健康にはいい!とも言えるわけで、色んな事を考え合わせた上で調整を図るって本当に大変なことだと思わずにはいられませんでした。
 どちらにせよ、中央はやっぱり遠い・・・終った後に質問をした時、まずは東京都さんがハードルですよ・・・と言われました。

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2002年07月19日

どうして私は議員になったの?

 今日はのんびりと会議を合間にはさみながら過ごしました。明日に控えている市民立法機構の会議に向けて、発表する「市民自治基本条例」についてもう一度考えをまとめました。どんな発表になるのか私自身、とても楽しみにしていますが、ちょっと恐い感じもします。というのも私以外の発表者などの顔ぶれが恐れ多い人たちばかり。そんな人たちと並べられない肩を同じくするなんて、あまりにも不安要素がたくさんです。
 今日のネットの会議ではいよいよ来年の統一地方選に向けての取組みが発表されました。今、「生活者ネット」ということで二人で会派を組んでいるのですが、もう一人増やせば正式会派になることができます。正式会派かどうかは、議会の中ではものすごく重要で、正式会派しか議会運営委員会のメンバーにもなれず、代表者会議(会派の代表が集まる)にも正式に参加することが出来ません。傍聴者としてオブザーバー参加が認められ、意見を述べることも許されることもありますが、議決権はありません。そのために6月議会で一番残念だったことは『住民基本台帳ネットワーク』の導入延期を求める意見書を提出できなかったことでした。意見書の提出は別々でしたが日本共産党と私たちの諸派(三人未満の会派)が議題にするように求めました。議員の数だけで言えば総数13名です。ところが今、多摩市議会は一人会派が7つもあり、それプラス生活者ネット(二人)というわけで、代表者会議では発言権がありません。そのために議員定数28名中のところ13名が意見書を出したいと思っているのにかなわない…という状況が生まれてしまうのです。
 そんなことを踏まえると、やはり会派を組むことの大切さがわかります。「生活者ネット」で三人になれば正式会派となれます。生活者ネットワークでは議員は2期まで、それ以降は議員として獲得した経験を市民の活動に生かすことなどを考えています。今回は議員のローテーションはないので、もし可能ならば新人一人を擁立したいところです。これまで自分の選挙以外はほとんど関わったことがないので、こんなに早い時期から候補者選考をして動き始めるのだと思うと、議会に人を送り出すのって本当に大変なことなんだと感じます。そして私は今日は自分自身で「どうして私は議員になったんだろう?」と問いかけました。「みんなが心地よく暮せたらいいのに。」とか「みんなが自分自身の特技や特徴をいかせればいいのにな。」と思ってきましたが、議員の仕事は本当にそのことを社会で実現していくために力を発揮出来るのかなあ…なんてちょっぴり首をかしげてしまうような今日この頃です。

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2002年07月18日

この‘まち’が好きですか?

 今日は木曜日。ステイツマンとはこれから毎週木曜日に活動をする予定です。朝7時からの永山駅での遊説に引き続いて、諏訪1丁目付近でチラシ配り。この暑さの中でのチラシ配りはかなり辛い…。日傘を片手に巻いているわけですが、紫外線は本当に恐いです。シミやらシワやら…。そして暑いので体力をものすごく消耗してしまいます。めちゃくちゃ早朝の新聞屋さん時間、もしくは夕刻に配布するようにしないと倒れてしまいそうです。今日は朝からステイツマンのメンバーが4名、それから午後からはもう1名も参加してくれました。ステイツマンのベテラン衆はチラシまきの心得があるようで、めっちゃ気合い!この意気込みに私自身が応えなければ何の意味もないなあ…と逆に元気をもらった感じです。もともと1500枚ほどしか印刷していませんでしたが、これを全部配布しました。
 午後からは介護保険サービスの問題について、話を聞き、その後でステイツマンのメンバーと少し意見交換。その後、チラシを再び印刷。「労働した!」という清々しさとともに、この暑さを浴びてくたくたになりました。
 さて、今日の朝遊説の反省ですが、やはり「何のために朝、駅頭に立つのか?これをしっかりとやらなくちゃね。」というのは大先輩である大城さんからの指摘。大城さんは大学院生ながら都議選に出馬した経験もあり、私にとってはある意味で「師」のような存在なのですが、いつも鋭い視点を持ち指摘をしてくれます。このような指摘を得ながら、もっと遊説を価値あるものに変えていくためには…とみんなで考えて、知恵を出しあうのはとても学べます。そして楽しい作業です。ステイツマンが掲げる「信頼できる政治家」、そして岩永ひさかが実現したいこと、やりたいこと。お互いに意見交換をしながら、探していき、挑戦していく、失敗したらまた考える。試行錯誤のうちに拾えるものが本当にたくさんあるんだな…と思うことばかりです。
 私はやっぱり一番は、この多摩市のこと‘まち’を少しでも伝えられればと思っています。‘まち’で起こっていること、‘まち’の向かっている方向をもし私が少しでも市民の方に伝えることができたらうれしいなあと考えています。そして伝えることが始まり…だからです。もし投げかけを受け取ってくれる人がいた時、そこには行動があるような気がするからです。どんな行動かはわからないけれど、それによって‘まち’に愛着を持ってもらうきっかけになるかな…と思うからです。‘まち’のことが好きだなっという思いを持つ人が増えれば増えるほど‘まち’が元気になるのです。「この‘まち’があなたは好きですか?」ちっちゃな石を投げることができればいいな…とこれが私の目標だと思います。

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2002年07月15日

老紳士のやさしい言葉

 朝の遊説の時から、ものすごい日差し。一応紫外線を気にする年頃なので日影を探して、相変わらずまとまりのない演説。今日は多摩センター駅だったので、遊説後で帰宅する電車の中で、なんだかとても無力感に陥ってしまいました。とはいえ、考えたって仕方ない!という開き直りがずいぶんと上手になって、神経が以前よりは図太くなった気もします。
 家に帰ってからは、9月議会のテーマである介護保険についての資料を眺めていました。チンプンカンプンの克服からスタートの今回の課題は私にとってはかなりな難題ですが、新しいことを知ることはとても楽しい作業です。でも一体何が問題なのか?という点については、理論的なイメージは出来るものの、それをいざ自分自身の身近に置換えてみるとまだまだイメージの中でしかわかっていなくて、頭でっかちなことを感じます。その意味でも明日のヒアリングがとっても楽しみです。しかも明日は女性の課長さんだということも大きなポイントです。
 午前中は今までになくマジメな過ごし方をしてしまったので、妙に満足感があり、午後からは急遽予定変更で本当は自分が一番やりたかったこと=演劇をする市民サークル「感性工房TAMA」の活動をお手伝いしました。感性工房TAMAと出会ったのは高齢者社会参加拡大協議会です。すぐに私は感性工房TAMAに入会したいと思いました。でも未だに舞台をしたい!という私の願いは達成されていません。けれどもここのサークルのメンバーはとってもユニークでかつ実行力のある方々ばかり!今年の3月に開催された市民のてづくりのお祭りのプロデュース(といっても、そんなかっこいいモノではなくて、せっせと汗をかく役回り)をしてしまうなど、参加してみるととっても楽しい経験が出来ます。ここに参加してから私はたくさんの出会いもありました。
 その一人が穏やかな老紳士です。 彼は今日、私に言いました。つい先日彼に、私のニュースレターを手渡したのでそれについての感想でした。「もっと素直に書きなさい。確かに中味はしっかりしているけれど、もっともっと自由に書かなくちゃ。せっかくのレターが死んでしまうよ。」いつもどおり落ち着いた控えめな口調でアドバイスを下さったのでした。彼に指摘されたのは私がニュースレターの冒頭で「初めてづくし」と書いてあるにもかかわらず、せっかくの「ことば」が生きてないよ…ということでした。「もっと初めて議会に行って、見たこと、聞いたことがあるでしょう。感じたことを素直に書いていいんだ。」と言われたのでした。この穏やかでやさしい言葉は私にとってはズッシリと重みを持つものでした。「全然批判するとか、これがダメってことではなくてね、<ことば>を大切にして欲しいんだよね。」そう言いました。私は黙って、そっとうなづきました。
 私にとってこの<ことば>はきっと忘れられない出来事のひとつになる予感がします。紳士の私に対するやさしさがとても身にしみます。こういう場所を大事にしながら、議員としての活動をすることがいかに重要なことか…実感しました。

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2002年07月14日

遊説でできること?

 6月議会の報告ということで多摩市内の主要3ヶ所で遊説をしました。昼下がりということもあり、この暑い真っ盛りはあんまり人通りも多くないのかなあ…というのが印象でした。まだまだ遊説慣れはしていないので話す中味もまとまっていないし、自分でマイクを持ちながら、心の中で「あーどうしよー。」と困り果てています。「めっちゃ、へなちょこじゃないの!」と思って、妙に客観的な自分でマイク姿を見てしまうと笑いさえこみ上げてくる感じです。通りすがりの人々にハッと、エッって振りむいてもらえるような話術って重要だなあ…と思います。そして話す内容も短時間で的確に主張を伝えられるようにしたいです。
 今日、遊説をやっている時におじさんが近づいてきました。「ふーん。」ビラを配っている私のことをどれどれ…というように見て話しかけてくれました。彼は言いました。「みんなが無所属なんて言うし、気持ち悪くなるよ。逆に疑わしいよね。」「はっきりと政党名を名乗ってくれた方がすっきりする。」彼は選挙戦の中で候補者誰もが「無所属」だと言って自分の名前しか連呼しないのがとても不満だと言いました。そして「ちっとも主張がない。たくさんのことをやってもらいたいとは思わないけれど、何か一つだけれもこれ!はやりたいんだ!というモノが欲しいよ。」ものすごい勢いで私に語りかけたので、私もよろよろ…となりましたが、彼の主張はとてもよくわかる気がしました。「政党名を名乗ることで票が集まらないことを知っているからさ、ずるいよな・・・当選してみたら実はなーんだ。」ってことばかり!と彼は言いましたが私も同感です。そして彼が言うように「私の主張」を持って、やっぱり活動を続けていく必要があると思いました。彼は私たち生活者ネットワークの遊説を見て「こういうのも必要だけど、ちっともわからないよね。」と辛口のコメントをくれました。それについても私はうなずいてしまいました。自分自身も今までは、ただ単に通りすぎるだけで、気に留めなかったからです。
 遊説の効能・・・?改めて考えてしまいましたが、私は遊説を通じて、毎回たった一人でもいいので彼や彼女の「心」に触れ、届くような「ことば」を発したいと思っています。こういう活動の少しずつの積み重ねがきっと何か変わる力になると信じているからです。

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2002年07月01日

あっという間に7月になりました

 6月議会が終わり、お休みモードも束の間。今日から9月議会に向けての準備スタートです。6月議会のことももう一度おさらいする必要がありますが、時間は止まってくれないので、並行していろいろなことをやる必要があります。一気にこなすのは無理だけれど寝る間を惜しまなくては勤まらないのが議員の仕事です。ペースは崩さずに、やりたいなとは思っています。こんなとき「急げば回れ!」だと勝手に納得しています。

 今日は午前中はネットで議会対策会議をしました。6月議会の総括と9月議会に向けた取り組み方針を決めました。私は9月議会は介護保険をテーマにしようと考えています。介護保険は今、見直し作業が進められていますし、それこそ範囲が膨大で、どこを取っ掛かりにするかが鍵になります。その鍵を見つけるためにとりあえず情報収集をしなくてはなりません。3ヵ月毎に行なわれる議会ですが、実質議会と議会の間には2ヵ月しかありません。その間に一般質問の組立をやるわけですから相当な勉強を覚悟しなくては・・・。今回は6月議会でやった市民自治基本条例とは違って未知の分野なので面白そうですが、少々不安です。ただどの分野を採用するにしても自分自身のテーマ(モノの見方考え方かな?)があるので、その部分は芯として持ちながら取り組むことが大事だと思っています。
 夕刻からは「都市計画」の学習基礎編を開いてもらいました。多摩市の都市計画図を見ながら解説をしてもらいました。実はこの地図(多摩市の売店では500円)の裏は多くの情報が載っていることを発見!これは見逃せないことに気がついて驚きと共にちょっと感動。まだ初級の初級をやっただけで、今日やったことをもう一度復習しながら、これはちょっと都市づくり部の職員の方々にも協力を仰いで多摩市のまちづくりを知りたいな…とものすごい興味がわいています。多摩ニュータウンの未利用地検討特別委員会のメンバーになったのですが、全くのド素人なため、ちょっと(かなり)準備が必要なようです。
 こう考えただけでも(介護保険と都市計画)、やるべきことが多くて、ちょっと気が遠くなりそうですが、自分自身で時間を上手に使って「わたしを飽きさせない時間割」を創る楽しみもあるので、早速今晩、今後のスケジュールを考えようかと思っています。

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2002年06月21日

見放される危機なの?!多摩市・・・建設・環境常任委員会

 だいぶ疲れてきています。初めから急いでもしょうがないな・・・と思ってはいるけれど、私は意識的に自分自身に暗示をかけないと、ちょっと神経質で考えすぎてしまうのでストレスたまってしまうのです。今はちょっとだけ、ストレスがありそうです。
 今日は建設・環境常任委員会に所属して初めての会議です。委員会では議会から付託された条例案や陳情・請願についての審議などなどを行ないます。あとは協議会・・といって都市づくり部や環境部からの重要事案説明や意見交換をします。これが私にとってはかなりの難題。環境部の話題は少々専門的なことはあってもなんとなくイメージがつくのですが、都市づくり部のほうは基礎知識が皆無なので専門用語に苦労しそうな予感です。「新住法」・・・正式名称わからず、地区計画に建築協定に・・・いろんな言葉がとびかって、知らない言葉をメモするだけでも大変でした。

 多摩市で今、一番の問題は未利用地をどうするか?多摩センター駅前の活性化も含めた今後の多摩市像を描いていくことです。私はいまいちよくわかっていませんが部長さん曰く「公団に意見をするためには行政だけではなく議会のお力もぜひお借りしたい!」とのこと。やはりこれは‘まち’の重要課題なんだわ!と思いながら説明を受けていました。東京都も公団もニュータウン事業から撤退・・・多摩市に残ったのは<負>の遺産なのでしょうか?昭和50年前後に建築が始まったニュータウン。エレベーターがついていないため高齢者にとっては階段の昇り降りが辛い5階建て。一体どうやって団地のリニューアルを図っていくのでしょうか?とても大きな課題です。「それ!建設だ!住宅供給、住宅確保!」と目先の目標達成がいかに安直なものであるか、このこと一つ取り上げてみてもわかります。でも私は<負>だと思いたくはないのです。もちろん完璧ではなく欠陥だらけかもしれないけれど、そんな風に思うのはあまりにも寂しいのです。やっぱり多摩市のこのまちが好きだから何とかしたいなと思います。
 でも、国も都も財政難に陥り、地方分権を片手にかざして、ずいぶんとひどい対応だと思います。特に公団などは「民への払い下げをして欲しくないなら、市が購入すればいい!」と無責任な無茶苦茶なことを要求してくるのです。あんまりじゃない!と私は思います。そして行政だけではなく議会も、そして多摩の市民自らたちあがり、しっかりとした私たち自身のビジョンを示すことが最大の武器であるなあとつくづく感じたのです。
 そしてため息。・・・こんな時にあればいいのが「市民自治基本条例」だし、「まちづくり条例」だわ・・・・。

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2002年06月20日

補正予算審議最終日・・・

 今日は消防費、教育費、公債費、予備費についての審議でした。そして最終討論を行なって、挙手します。今回の補正予算では骨格予算で先送りになっていた市民自治基本条例、こども議会、男女平等推進条例というネットの政策の重要事項が復活しなかったので、賛成するか反対するか非常に頭を悩ませました。市長からの議案説明が行なわれた5月30日には市民自治基本条例が予算から落ちている!・・・「反対したい!」という勢いが私の中にありました。けれどもこの11日から始まった一般質問でのやりとりや補正予算審議での意見交換を通じて、最終的には「賛成」という結論を出しました。私たちネットの賛成討論は議会報告の中に載せようと思いますのでご覧下さい。総論、各論とも整理をしてありますので、私たちが予算審議の中で質疑したことについてもわかると思います。

 今日は私自身はよくわからない新事業「市民大学」について質問をしました。行政側は結局のところ「市民主体」というものをどう捉えているのか?思わず、「市民主体とは言いますが、どういったものをイメージしていますか?」と尋ねてしまいました。市民が主体的に市民大学を運営して欲しいとは言うものの、行政側がどういうものを描いているのかが伝わらず、相変わらずのモタモタして歯切れの悪い答弁しか返ってこないのは本当に残念です。やはりどういう協力体制をしていこうとするのか、そして今までの生涯学習事業(たとえば寿大学、公民館の市民企画講座など)が明確に整理されていないようです。行政側のスタンスがあいまいであれば失敗すると思います。「市民主体」は簡単なことではないのです。だからやらない・・・という消極的態度は論外ですが、はっきりした在り方を示さなければ市民自身も困ってしまうことを認識してもらいたいと強く思いました。
 私は「反対することは簡単」だと思います。けれども反対するばかりではなく、今回のように賛成する勇気を持つことも必要だと考えています。市長が新しく変わったこと、2002年度は波乱万丈な幕開けです。けれどもこれを乗り越えていかなくてはならない!それを市民から期待された女性市長!ここで反対をせず、自分たちの取組み方針を理解してもらいながら、いい方向に多摩市が進んでいくためにも大きな期待を込めて「賛成」をしました。これがいいスタートになることを願うばかりです。

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2002年06月19日

補正予算審議2日目・・・

 今日は民生費からスタート。質問と答弁の時間を含めて一人33分という時間制限のなかで上手くやりくりする必要があります。今日は私が質問を予定していた事項が二つありました。ひとつは「共働の店事業」、もうひとつは「母子相談事業」です。特に私は前者、障がいのある人とない人がともに交流を持ちながら働いていくお店について取り上げたかったので力をいれて質問してしまいました。

 要は、やはりこれからの時代!住民自身も補助金をあてにしないこと・・・つまりは行政がいかにして住民へのきっかけづくりをしていくかを考えて欲しいなあということを提案したかったのです。この事業は地域活性化にも一枚噛んでいて、商店街の空店舗利用するのですが、地域に本当に歓迎されて、そして地域を元気にする!ためには、地域の人が応援したくなるような創り方をしていかなくてはならないということです。地域に支えてもらうためには、計画段階から地域の人と共に考えなくちゃ始まりません!と主張しました。
 というのも17日には地方分権推進委員会の中間報告が発表されましたが、この中では「ナショナル・ミニマム」から新用語「ローカル・オプティマム」が提案されていましたし、また今年3月の総務省の「共生のまちづくり懇談会」最終報告書の中でもどうやって住民自治を実現していくか・・・その中での行政の役割、望ましいあり方などが辛らつにまとめられています。特に「共生のまちづくり懇談会」報告書では、まちづくりについて住民主体の実践活動でパワー拡大(つづける)とあり、その中でも内発性を重視!『どれだけ時間がかかっても住民自ら結論に至るのを行政はひたすら待つ必要があり、ワークショップやワーキンググループにおいても、できうる限り記録係に徹することが理想』とあります。これには目が醒まされると思います。少々質問の趣旨とずれたとしてもこの部分だけはしっかりと言いたいと思ったので、質疑の最後の最後にちょっぴり大きな声で読み上げました。
 それにしてもこれらの情報をインターネットで入手できることには感謝です。ものすごい量の情報が流れているわけですから・・・それなのに市議会ではインターネットができないのです。パソコンすら導入できていません。一方で役所の職員はインターネットを使えます。・・・議員と比べて職員の方が情報入手量とスピードが全く違うのではないかと思います。議会も置いてきぼりにされないようにしなくっちゃ!痛感しています。

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2002年06月18日

補正予算審議・・・様子見の1日目

 予算書なんて見たこともないし、見ようとしたこともなし。前の職場にしたってそこの資本金すらも答えられず、職員の数だってよくわからなかった私。職員数だって把握して、予算額についても知っていなくてはならない・・・ずいぶんな成長ぶりだこと・・・これは仕事に対する意欲なのでしょうか?責任感なのでしょうか?私は当然のことを今までしていなかったのね・・・と恥ずかしく思っていますが。

 さて、今日の1日目。審議は歳入からスタートします。歳入とはなんたるや・・・という地方財政そのものから勉強するのは大変で、他の人の質問の内容を理解するだけも四苦八苦状態です。けれども今日は「歳入の自治」という言葉を聞いて、なるほど・・・と納得しました。やっぱりこれから交付金なども当てにできなくなります。各自治体が自主財源の発掘をしていく必要があります。歳入が増えることは期待できないわけで、そうすると歳出の削減を徹底的に行う、またはこれまでの歳出のあり方を見直さなくてはなりません。どこにどうやって限られた資源を割り当てていくのか・・・今までのように行政に何でも頼ることができないのです。そのことをきちんと市民に説明をし理解を求めていくことが大切だと思いました。
 今日、一番の焦点は「前市長の事件の原因究明と再発防止の検討委員会」についてでした。収賄事件など二度と起こしてはならず、この機にもう一度事務手続きについては点検をする必要があります。多くの議員がこれについて徹底的な原因究明を求めたり、行政側の責任を問うていましたが、私はこのやりとりを聞いていて、本当に嫌になってしまいました。議員が問うていることに的確に答えない行政側へのイライラが募りに募っている議場に息苦しさを感じました。何しろどんな問いかけをしても行政側の姿勢は同一で、答弁も繰返し繰返しばかりだったこともあります。そこで私は言いました。本当は言うつもりはなかったのですが、どうしても言いたくなったのでした。
 「この委員会での検討結果だけを提示されただけでは市民は納得しないと思います。市民が知りたいのは、このような事件がどうして起こってしまったのか、そしてこれに対してどうやって行政として対応していこうとしているのか・・・どこに反省があり、見なおしていこうとするのか・・・。やはりその検討結果ではなく、検討の経過ではないかと思います。その点では委員会の検討経過を議事録などの形で市民が見れるようにするとか、委員会の傍聴ができるとかは考えていませんか?」
 私は何せ、行政側が内部で調査委員会を設けて、その委員会で一体何が話されているのかがわからない状態が不透明で納得できないと思うのです。市民は行政側のきちんとした対応を見たいと願っているのです。調査過程、検討経過こそが大事ではないのかと。「こうなりました」「こうでした」という結果だけしか示さないのではなく、そこでも「説明責任」が問われるわけで「どういう調査検討プロセスを経て・・・・に結論しました。」というように歯切れよくしなくてはならないと思うのです。これについての答弁は・・・ムムム・・忌々しき答えでしたが、自分の言いたいことを言えたことはスッキリしました。なぜなら私はこの調査検討が内部だけで行われることが、自分自身にとっても不透明で不信感を払拭できないと考えているからです。

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2002年06月17日

なんて見づらい予算書なの!

 明日から補正予算審議に入るので、今日はいつもより早く家を出て、事前に配られた補正予算案のなかで「ちょっとここが気になる!」」を担当所管に聞きに行きました。骨格予算が組まれていたので、今回の補正予算によって新市長の意向が色濃く反映されることは周知のこと。もちろん市民自治基本条例、こども議会、男女共同参画条例は今回の補正予算で事業から抹消されています。これは残念なことですが「一応前向きな検討・・・」という答弁をいただいているので今後の動向を見守るしかないな・・と思っています。

 ところで理事者(行政)側の答弁ですが「検討します」と言うときには「まあ、やりません」ニュアンスがこめられていて、「研究検討します」のときには「やらないです」と言うことなんだと古い先輩議員が教えてくれました。「ベテラン議員はみんなそのことをわかっているんだよね。」とのコメントでした。ちょっとショックです。何でも「市民から選ばれた皆さんに対して「やりません」なんて断ることは出来ないでしょう。だって代表者なんだから」とついでに言われました。私は自分のことについて「大した代表者じゃないなあ・・・」とつねづね思っています。ただ『議会』という機構が市民総体の代表機関であるから、建設的な議論の場所になって欲しいとは願っています。
 さて、予算の方ですが、先ずは国や都からの補助金がどうやって各事業に充当されているのかが全くわからない!という見づらさ。歳入では総務費・民生費・土木費・・・との区分で補助金があるのに、歳出で総務費・民生費・土木費・・・に割り当てしてある補助金とのバランスが全然とれていないのです。「補助金の行方を探せ!」とばかりに財政課に訪問。すると課長さんが言いました。「そうなんだよー、見にくいんだよー。僕も手で補記しているんだよぉ・・・。」「新しいシステムを今度から導入するから、こっちではそういう部分もわかりやすくなるようにする予定だから、待っててください・・。」・・・・「あのー今すぐ知りたいんですけど。」(とは言えませんでした。)シーンとしてしまいました。すると課長さんが丁寧に自分の補記しているものを順番に読み上げてくれました。課長さんは実直なお人柄なので、私の方もあまり強く言えず、「そうですね、やっぱり見やすくて、誰にでもわかる予算書が欲しいですよね。」と苦し紛れに。
 それにしても財政課に行く前に私は土木費の補助金が歳出と見合っていないのはなぜかについて、担当部長さんに聞きにいったのに非常にお粗末「わからないなあ・・・財政課に行ってみて!」と言われたことには、キョトンとしてしまいました。「一体どうなってるのかしら?」
 どちらにせよ、見やすい予算書の完成を待つのみです。

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2002年06月13日

何が問題なのか?

 昨日、自分の質問が終ったので、今日は一日気持ちも楽に、余裕をもって他の議員さんの質問が聞けるようになりました。今日はタイガーバーム持参で、眠くなった時に鼻筋にスーッと塗るとしばらくしてツーンと聞いてきて、目が開かざる得ません。これは今のところ上出来な眠気解消法です。
 一応今日で予定されている一般質問が半分以上終ったわけですが、まちの方向性がなんとなく見えるような見えないような・・・とりあえずは今まで前市長が進めてきた計画に一旦見直しをかける・・というのが方針なようです。私としては前市長が進めてきた市民協働の流れを後退させるなんてことは考えられないし、その流れを後退させないまでも進めもしない・・・というのも納得が出来ません。やっぱり遅々としても進む・・・じりじりとでも前を向いていて欲しいのですが、今のところの市長答弁を聞いていると「足踏み」状態になるような心配があります。もう少し見守る必要があるようです。

 今日は議会の後でネットの20周年記念プロジェクトがあり、夜は高齢者社会参加拡大協議会の月一回の会合でした。この会合にはNHKの取材が来ていて、6月下旬か7月初旬に放送されるそうです。何しろ今日の会合ですが、前から引継ぎのちょっと重い話題だったので(今日は詳しく書きませんが)、3時間も喧喧諤諤議論をして、私は終わる頃には頭がぼわーーーーっとしていました。
 議論をしながら思ったこと、それは議場の中にいても思うことですが、今、何が一番大事なのか?何が問題なのかを見極めることが、本当に難しい。最終的には自分のスタンスに求められるもの。今のところはまだまだ自信を持って!と胸がはって言えるほどではないけれど、そうも言っていられない!まあ、今、自分の精一杯で体当たりかな・・・なんて思っています。

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2002年06月12日

きゃー、真っ白になるぅ・・・

 一般質問を組立ながら、ある程度のシミュレーションを立てますが、そのシミュレーションがちょっと外れてしまって、慌ててしまいました。真っ白・・・・を体験しました。
 今日は朝からやっぱり落ち着かなくて、そわそわしていました。私の前の質問者の時には既に自分のことで頭がいっぱい状態。「岩永ひさか議員・・」と議長から呼ばれた時には、予定外のか細い声で「はい」と答えました。登壇するとマイクとの距離がちょっと難しく、最初はマイクに近づこうとしてしまいましたが、きっとこの姿勢は変だろうなあ・・と思ったので、大きな声で話すことにしました。するとちょっとずつ、ドキドキが消えてきました。でも、自分に精一杯で周りの様子を感じることがあまりできませんでした。

 なにはともあれ登壇を終えて、自分の席に戻って、一息つく暇もなく、耳をそばだてて聞きましたが、あまりにもシンプルすぎる答弁にちょっと拍子抜け・・・そこからの展開がシミュレーション外の事態でした。
 とにかく私の(カンニング?)ペーパーが役立たずで、どうにかこっちのペースにしたいなあと思って一生懸命しているうちに、頭の中が回転しすぎたのか、途中から行政側の答えがわけわからなくなってしまいました。行政主導だったように思います。
 でも初めての一般質問ということで、他の議員さんの野次もマアマア温かく感じましたが、これは勘違いかもしれません・・・。一番うれしかったのは終わった時に拍手をもらえたことでした。
 採点をするなら60点。時間も少しばかり余らせてしまったし、再質問を上手に返していく技術も未熟すぎて話になりません。今後の課題だと思いました。でも経験あるのみ・・・初めから上手くいっても困ります。これからもっと、相手の話を聴いていくこと、そして相手から上手く聴き出せるコツを身につけなくっちゃ!
 まだ6月議会は始まったばかりだけれど、私の中では幕が閉じてしまった・・・という感じがしますが、明日からもまだまだ緊張感を失わずに、今、議会で何が話されているのか?そして行政は何を考えているのか?を見ていきたいと思っています。

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2002年06月11日

初議会にて・・・

 ぐったり・・・・。これが一番の感想。本当に疲れて家路につきました。噂通り、午後一番は睡魔との戦いで、ガムを噛んでしまいました。あとからちゃんと議員運営委員会の委員長さんに注意を受けました。実は他にもガムを噛んだり、飴を食べている人がいたので大丈夫なのかな?なんて思っていたのですが、議会は「飲食禁止」なんだそうです。当り前ですね・・・。それにしても辛い昼下がりです。明日からの対策を考えなくては・・・。「喉が痛いっていって、喉飴を食べればいいよ・・・」という裏技をとあるベテラン議員さんに教えてもらいました。
 さて、今日は市長の所信表明演説がありました。所信表明演説の内容は事前に案として配布されていた通りでした。まだ市長さんとしても私と同じでスタートしたばかり。私も人のことばかり言えませんが、行政っていうのはやっぱり歯切れが悪いように思いました。それにしても共産党の女性議員さんはとてもハキハキとしていて、私が聞いていても「おそれいりました・・・」ってなってしまうくらいです。

 でも、とにかく今日一日はちょっぴりお客様気分で議会の雰囲気を楽しめたように思います。理事者側(行政)の特徴ですが、みなさん目をつぶっていらっしゃるのです。精神統一をしているのか?それとも眠っちゃっているのか?区別がつかないところはなるほど・・テクニックだわ・・・なんて一人で納得して、ほくそ笑んでしまいました。
 それにしても、本当にたくさんの問題がこの市内のあちらこちらにあること、山積していることを今日一日だけでも感じました。それに対応する行政と統括する市長の役割って大変なんだな・・と妙に納得もしました。
 それから、今日は4月末で退任された助役さんの挨拶がありました。1961年に多摩村に入り、1969年からはずっと今まで管理職として多摩市で働いてきたそうです。なんともまあ、素晴らしい!というか約30年間も管理職である・・・事実に目をみはっちゃいます。私が生まれる前だわ・・・と。彼は今回の前市長の贈収賄事件とからめて、こんなことを言いました。「私は今回辞任するに際して職員に申し上げたことは、<苦労したことは忘れない!>ということでした。いつか報われることがあるから。」この言葉は何だか実感がこもっていると思いました。多摩市は急成長してきたと思います。彼は村の時代から町を経て、ニュータウン建設で目覚しく発展した多摩市をつぶさに見てきたんだろうなあと感じました。
 これからの多摩市、様々な問題をひとつずつ解決していくわけですが、とても長く、決して楽ではない道のりなんだとヒシヒシ感じています。でも焦らずに着実に進むこと、急がば回れ・・・これくらいどっしりと構える必要があるのかなと思いました。但し、行政側の「今後検討します・・・」にごまかされないようにして。

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2002年06月07日

通告書を公開します!

 ホームページ政策担当のおかちゃんは現在ワールドカップで忙しくしています。札幌へ飛びたっているようなので、暫定的に私の今回の一般質問通告書を別のところで公開します。「おしらせ」ページからどうぞ!
 今日は午前中に議会運営委員会(議運)がありました。私はもう一人のネット代理人武内さんと二人で会派を作っています。三人以上が正式会派として認められ、議運に参加することが出来ます。私たちは正式会派ではないのでオブザーバー参加です。武内さんが出席しているのですが、今日はその傍聴に行きました。

 今のところすべてが初めてづくしで、右往左往している状態です。今日も傍聴席で、一体今、何を話しているのか?とじっと聞いているだけで精一杯の状態でした。上手く説明できませんが、ちょっぴりだけ政党の争いを垣間見た気がしました。議運によって今日は私の一般質問の日時が確定しました。6月12日の一番最後で、時間はたぶん15時すぎから始まるだろう・・・・とのことです。みんながちょうど睡魔に襲われる時間とのことで、ちょっとラッキーかなあと思っていますが、周りからは「注目されているわよ!」なんてプレッシャーがかかっています。
 「ただ私の思うところを素直に言えたらいいな!」あまり肩肘はらずにやりたいなあと思っていますが、でもちょっぴり肩こりしそうです。
 午後からは多摩ネットがなんと今年で20歳なので20周年記念行事を企画中です。その会議がありました。特に注目なのは「若者の政治参加」のきっかけを!とのことで「政策ゼミ」を開くことです。ゼミと言っても堅苦しい勉強スタイルではなく、12月の一般質問づくりを実際にみんなでやってみよう!というちょっと面白くなりそうな企画です。勉強スタイルではないけれど、みんなで議論しあうためには各自それぞれ準備をする必要もあるし、これは私自身も楽しくなれそうでワクワクしています。
 そして突如、電話がかかってきて、とある人からの呼び出しがあり、私の一般質問について聞かせて欲しい・・・というので話しをしにいきました。とってもいい言葉を教えてもらいました。それは「ピンチをチャンスに変える!・・・そのアイデアと知恵を市民から!」税収だってどんどん減る一方だし、‘まち’の活気だって、高齢化が一挙に進む多摩市にとってこんなにぴったりくる言葉はないと思います。税収の危機と‘まち’の衰退を救え!これが出来るのはまさに‘多摩市’の<市民>。私の一般質問に大いに通じることでした。言葉に勇気づけられて、元気になりました。

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2002年06月06日

まちの魅力を探せ?!

 朝はネット南多摩地区の連絡会。これは稲城と多摩の市議と都議の情報交換会で2週間に1度くらいで開かれています。この会議は都と地域の連携をどうやって図っていくか?とか地域の情報交換の場としてとても有意義です。話題に上がっているのは「補助金問題」です。都議の方では包括的なまちづくり助成として補助金を取り扱い出来るよう提案しようとしています。地域としては補助金を申請してから実際にお金を受け取るまで、あまりにも時間がかかりすぎることが問題で、何とかそのあたりも解決して欲しいと切実に思っています。特に財政基盤が弱いワーカーズ・コレクティブやNPO団体などにとってはいいか悪いかは別としても、現状、補助金頼みという面があるので、補助金の手続きの簡素化などは進めていく必要があるようです。

 その後「ひとこと提案」のうちあわせ会議をしました。これは生活クラブの運動体で取組むのですが、この活動の中から、行政に対する要望を政策としてまとめあげることを目的としています。それを生活者ネットワークが議会提案するわけですが、今年の「ひとこと提案」のテーマ決めをしました。これまでには環境問題(資源ゴミの回収方法など)や福祉、まちづくり(都市計画のこと)などなど様々に取り組んでいます。
 今年としては、もう少し若い世代の意見を集められようにしたい!というのが目標です。今、市民活動とかいろんな分野で世代交代についてさかんに言われていると思いますが、やはり、今の20代とか30代がどんなことを考えているのかを知りたい!というのがあります。特に20代後半、30代から40代というのは働き盛りで社会の柱だと言えますが、なかなか時間的な制約もあってか政治参加する機会もないし、関心も湧いていないのかな・・・と見受けられ、なかなか意見をすいあげることが出来ていません。そういう意味でも若い世代がどんなことを日々感じながら暮らしているのか?を調査活動することは欠かせないと思います。
 さて今年ののテーマは「公共施設」となりました。これは今日のテーマ組立に参加してくださった方が公園の使用しづらい・・・ともらしたから、話しが盛りあがり、実際に多摩市ではほぼ施設的には充実しているけれど、ハコモノあっても中味がなかなかともなわないのではないか?利用者の満足も含め、不満ともに実態を調べてみたら、意外とたくさんの意見が集まってきそうだということで決定しました。公共施設は利用する人は利用するけれど、利用しない人は全く利用しないモノだと思います。もともと公共施設を使用しよう・・・という意識すら働かなそう・・・と思います。 
 今回のアンケートは私が作成するのですが、まず「なぜ利用しないのか」ってところを聞いてみたいなあと思います。多摩市の公共施設はなかなか立派です、音楽室などの設備も万端ですが、おそらくそういうことを知らない人のほうが多いように感じます。それに田舎の方へ行くと、公民館とかがものすごく古くて汚くて、使う気がしないような建物のまま・・・だったりのも見かけます。公共施設に対してのイメージとかも聞いてみると面白そうかな?って思います。もし何か公共施設に対して意見などがあればぜひお寄せください!

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2002年05月31日

議員なるものの役割・・・考え過ぎないことが大事!

 今日は一日中、一般質問の組み立てをしていました。6月4日に通告書を提出したら、すぐにこのHPに掲載予定です。(ただし・・・HP管理者のおかちゃんの都合によりますので悪しからず・・・)
 一般質問の項目を考えながら、「議員の役割・・・」をおぼろげに思っていました。私がこの質問をする意義とか、今、ここにあって何を行政に求めていくのか、どうしたいのか?諸々の命題が私を襲ってきました。多摩市の明日を考えて、何をどう考え、そして提示していけるのだろう?もしかすると何年議員をやっていても決まった答えは見つからないのかも知れません。でもその都度その都度、今の自分の位置を大事にしていこうと決めました。

 そう思うとちょっと明かりが差してくる感じです。とにかく今の私の持ってるだけを気負わず、飾らずに表現しようと思います。ちょっと抽象的ですが、初めての議会が迫ってきたのでちょっぴり不安です。
 夜間時間は「有事法制とメディア規制法案」についての学習会に参加してきました。マスコミで問題だ!と騒がれているものの詳しく中身までわかっていないのが実態です。この間の勉強会で意見をもらったように、私たちは全然理解できていないのにイメージだけで<物事>を捉えていることって結構多いと思います。例えば、今日も「武力攻撃事態」という日本語が造語であるという指摘がありました。法律が「武力攻撃事態」の概念を定めるのだそうです。ということは法律の解釈が変われば言葉の意味も変わるということですが、これでは辞典も困るだろうなあ・・・と思いました。
 とにかく法律そのものの問題もさることながら、今日の講師の方が冗談まじりで言いました。「今月はスポーツ番組とスポーツ新聞の1ヶ月ですね。みんなが知らないうちに決まっていたらどうしましょうねえ・・・・。」
 そんなことが現実になったら、一番困るのは私たちです。けれども実際問題として、危機感を覚えている人は多くないようです。でも今日の学習会には約40名ほどの人が集まりました。ここからどうやって呼びかけていくのかが大切なんだと思います。そしてそれが一番難しいことなのですが・・・・。
 もし、法律が決まった時に各自治体の「非核都市宣言」とか「平和都市宣言」とかって一体どうなってしまうのでしょうか?その内容までが歪曲されてしまうのでしょうか?やっぱり恐いことだと思います。

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2002年05月30日

フツーは考えられないことでも。

 午前中は一般質問の通告書を作成し、午後1時から会派説明・・・6月議会で市から提出される議案についての説明会・・・がありました。もちろん初めてのことでしたが、まずは会議室に入って驚いたことに資料の隣に、ご丁寧にも鉛筆が添えられているなんて!思わず聞いてしまいました。「この鉛筆を使わなくてはいけないのですか?」もちろん答えはNO!でした。すると隣の議員さんが「こんなの次から要らないわよ!無駄よ!」と言いました。フツーの感覚だときっと自分の筆記用具を持参してくるはずなので、私も必要ないと感じました。中学入試の時に『絵』を描くテストがあったのですが、その時には鉛筆と消しゴムが用意されていて、それを使用した経験があります。その時のことを思い出して、「使わなくちゃダメ」なのかと思ったのでした。

 さて、会派説明というのは要するに市が提案するものについて「ぜひご理解下さい!」というために行われます。今回は3月に骨格予算だったこともあり、新市長の意向が反映された予算案の提出と、人事案件(助役・収入役・教育委員などの辞任に伴って、新しく任命されるため)、あとはいくつかの条例案(法律の変更や住所の表示登記変更に伴う条例文の文言を改正する)がありました。その他市の車が起こした交通事故の和解経過、前市長の公判についての報告などもありました。
 会派説明は議会と違って「公式の場ではないので、なんでも質問していいのよ!」とベテラン議員さんからささやかれましたが、特に質問することもなく終わりました。
 今回一番感じたことは長が変わるということの大きさです。前市長は「市民参画」という言葉を頻繁に使用していましたが新市長は「市民参加」を使います。参画と参加では意味合いが全く違います。このあたりも取組む姿勢の違いかな?と思いながら聞いていました。「参画」を推進していきたい私にとっては、少々やりにくさを感じています。まだ議会を経ないと正式には決定しないことですが、第4次総合計画の基本構想である将来の都市像「市民(わたし)が主役のまち・多摩~夢と希望をかなえる‘手づくり’ステージのまち~」のサブタイトル部分に対して新市長は自分のことばで語れないから・・・ということでした。市長はイメージできないと言っていたのですが、私はわかりやすいサブタイトルだと思っていました。「何がどう理解できないのか?」について聞く余裕が無くて、「えー・・・なくなるの?!」というショックな気持ちに打ちひしがれて、ちょっと冷静さを欠いていました。本当は「どうしたいのか?」聞いたほうがよかったな・・・と後から思いました。
 夕方からは中央大学で開催している都市政策セミナーへ行き杉並区のレジ袋税のことを聞いてきました。「どうやって税源を確保しようか?」という発想から考え出したものですが、今では税源というよりも「レジ袋を減らすこと=ゴミ減量」の取組みが地球環境にとって大事もちろんゴミ処理にかかる経費も削減出来るけれど)という部分に重きを置いているので、私はとても共感できます。この条例が施行されたくない!杉並区民が増えてくれることを願っています。
 ここに集まった学生に「議員さんって何をしているんですか?普段のとき?」と聞かれて、説明を求められました。たまたま今日の会派説明の話をした時、彼女が言いました。「だったらなんで議会があるんですか?事前に話しを聞いてたりするなら、議会って形式だけですか?」
 私も同じことを思いながら会派説明を受けていました。私とか彼女とかのフツーでは考えられないことがたくさんあるのかもしれません。でもこのフツーでないことも実は重要なことだからこそ、今まで続いているハズなので、一体なぜこれが大切なのか彼女に説明出来るようになりたいな・・・と思いました。おそらくこれがないと議場で混沌とした状況に陥って議事運営が進まないからではないかと思いますが・・・?

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2002年05月27日

ヒアリングって楽しい!

 今日は午前中は一般質問のことを少し考えていました。多摩市での市民自治基本条例の取組みをテーマにしたいと思っています。今日はとても内容が濃い一日でした。
 午後から在宅福祉課にネットの福祉部会でヒアリングをした後、ネットの先輩市議の武内さんと議会担当で市議を補佐する役目の難波さんとともに総務部の契約課へ伺い、「入札」の話を聞いてきました。今回多摩市の前市長の逮捕はまさにこの「入札」問題が焦点になったわけです。まだまだイメージでしか描けない「入札制度」の実態を聞きに行くということだったので、席を同じくさせてもらいました。

 いろんなことを聞きすぎたためかなり消化不良になっていますが、印象的だったことがあります。それは「職員自身だって入札について疑われたくない・・・そのためにも公平で誰が見てもクリアな入札制度を構築したい」という切実な次長さんの思いでした。職員は忠実に業務を行っていることが前提だとしたら、それは当然の思いでしょう。本当はどうなのか?調査は警察に任せるしかありません。だとしても、きちんとした事務手続きにのっとっり処理をしてきた職員にとってはやりきれないと思います。私はこの「やりきれなさ」こそが大事だと考えています。それならどうしたらいいのか?どうすれば不正が防げるのか?今、真剣にこの問題に取組まなければなりません。前市長の疑惑を解明して、その中から見つかった問題点を解決することが行政に求められます。議会の立場としてもこの入札については今一度、再確認を要すると強く感じました。

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2002年05月25日

何を伝えよう・・・・遊説の難

 午前中はステイツマンとの勉強会をしました。とにかくやってみないとわからないので第1回目を開きました。ステイツマンにとって、私にとって互いに成長できるような時間にするために試行錯誤は続きそうです。今後の岩永ひさかwithステイツマンの活動の組み立てをしました。詳しくは勉強会報告で。
 午後はステイツマンとともに遊説を行いました。ミーティングをしていて時間を忘れたこともあり、永山駅前では30分程、多摩センターの駅前では10分、その後多摩センターの三越前広場でネットと合流して遊説を行いました。今回の遊説では当選をして1ヶ月たって今、どんな生活を送っているのかについて、そして私の『ほうれんそう』の約束についてを中心にお話をしました。

 立候補者の時には自分が議会に行ったら・・・と語り、有権者の方々に訴えるわけですが、議員としての遊説はやっぱり足を少し止めて聞いてくれるような、特に私は中学生や高校生にも聞いてもらえるような演説にしたい!というのが目標です。いかにわかりやすい言葉で私の活動や考え方を伝えられるのかが勝負だと思っています。「なんて難しいのかしら!」。
 何を伝えたいのか?私はやっぱり「あきらめない!」姿勢を見せたいなと思います。政治に対する不信感とか社会に対するあきらめの気持ち、私だってフツーに政治家へのあきらめとか、社会に対してダメかなあ・・・とか感じるがないわけではありません。でもそこで踏みとどまっていたくないと思います。少しでも多くの人に対して、自分自身の「あきらめない!」を伝えたいです。修行もまだまだ・・・時間がかかりそうだけれど、一歩一歩進んでいくしかなさそうです。

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2002年05月24日

ステイツマンの報告会で

 今日は午前中は南多摩生活クラブ生協の総代会に行きました。生活者ネットワークの母体です。ネットでは議員は「代理人」という立場です。生活クラブの運動の中から生まれてきたのが「代理人」です(詳しくは東京・生活者ネットワーク)。歴史は25年で私と同じ年です。さらに南多摩(エリアは多摩・稲城・八王子・日野・府中・調布・狛江・町田)の生活クラブ生協が組織された日が3月12日ということで、私の誕生日と同じ。なんだか不思議な縁を感じます。

 とにかく今日はなぜ生活者ネットがあるのか?をもう一度考えさせられました。食の安全、環境問題をはじめ、自分たちの暮らし方住まい方・・・「まちづくり」活動に積極的に取組もうとする生活クラブの運動にしっかり足をつけていかなくては!と思いました。もともと母親の影響もあり、食の安全には小さい頃から関心があったのですが、我が家では生活クラブに入っていなかったので、この運動をまずは学びつつ、ともに進めていくことをしなくてはなりません。「代理人」というありかたについては疑問を投げかける人もたくさんいます。でも、政治家の姿勢として「これでなくてはならない!」という決まったスタイルはありません。いろんな人がいるわけですから、いろんなスタイルの議員さんがいてもいいのではないかと考えています。

 さて夕刻よりステイツマンの報告会がありました。これはステイツマンが支援している衆議員の加藤公一さん、都議選に挑戦した大城さとるさんを囲んでの情報交換会でした。 つまりは選挙の時には集まれたけれど、選挙が終わってしまえば、仲間もみんな日常生活に戻るわけで、なかなか議員の活動が見えにくいのが実情です。それは仕方のないことだと思います。けれどもやっぱりその「仕方なさ」にあきらめることは出来ません。そのための一歩としてステイツマンが報告会を開催したのです。いい試みだなって思いました。
 そして私は加藤公一さんにはじめてお会いしましたが、とってもフツーで魅力的な方でした。やっぱり選挙も政治も非日常の世界ではなくもっともっとフツーにしていかなくてはならないと思います。まだまだヒヨッコですが、加藤さんを見習って、日々の努力を積み重ねる必要を感じます。今でも毎朝地元の駅などで遊説をしてるなんて頭が下がります。選挙の前だけ駅に出没して、挨拶合戦を繰り広げられると市民にとってもいい迷惑どころか、本当にうっとおしいものでしかないからです。そういう垣根なくしていくためにも、地道に問い掛けていくことはやっぱり必要です。「あきらめない!信じること!そして努力する」ニュースレター『ほうれんそう』の創刊号にも書きましたが、この姿勢を忘れずに持ちつづけたいです。
 それにしてもたくさんの仲間が集まっていました。年齢もさまざまでした。こんなに若い人がたくさんいて、日常生活はバラバラでもステイツマンの呼びかけで集まるということが素晴らしいです。選挙の支援を通じて経験したこととか感じたこと、もちろん人それぞれカタチは違うかもしれないけれど、何かそこにある『思い』が細い線でもつながっている気がしました。
 明日も元気にいかなくちゃ!

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2002年05月22日

やっぱり見学は楽しい!(会計課/監査室/エコプラザ・総合福祉センター・アクアブルー・清掃工場・リサイクルセンター)

 今日が研修の最終日。待ちに待った見学でした。とにかくエコプラザにせよ、清掃工場とリサイクルセンターにせよ、あれをみてしまうと私の出しているゴミについて再点検しなくてはならないという気持ちにさせられます。ゴミをなるべく出さないように、そしてゴミを出す時には必ず分別を徹底しなくては・・・・と思います。手作業でゴミを仕分けしている作業員の方々の姿には頭が下がります。熱い場所でそしてきっと臭気だってあります。そんな人たちがいて私の生活があるんなあとつくづく感じました。飲み物を買うなら紙パックで、そしてなるべく簡易包装を申し出て、自分がゴミ減量に貢献しているんだ!というちょっと自己満足にも似た気持ちを持ってみんなが生活をしたら、随分と状況が変わる気がします。ただひとつだけ、ちょっと面白い現象があります。清掃工場での余熱利用の施設としてアクアブルー(温水プール)があります。多摩市では平成12年の10月にダストボックスが廃止されたことでゴミが少しは減少しているとのことです。(とは言え、確か多摩市のゴミ排出量は東京都26市でもワースト5内にはあるのではなかったでしょうか?)そうすると清掃工場の余熱量が減ってしまうわけで、その分を多摩市は都市ガス購入で補填しなくてはなりません。つまりその出費は大きいと言うわけです。ゴミが減るのはうれしいけれど・・・・?不可思議です。

 今日はとても有意義でした。・・・と言うのも私はオンブズマンの制度に関心があるのですが、監査室の方が非常に詳しい説明をしてくれたからでした。オンブズマンは介護保険導入にあわせて平成12年の10月からスタートしています。けれどもなかなか知名度も低いし定着していません。多摩市は専門で福祉オンブズマンなのですが、多摩市ならではの特徴があります。それは民間のサービスについても苦情申立できるということです。民間で福祉サービスを提供している事業者と協定を交わすことで実現しています。これは多摩市の制度で特筆できるところです。この部分については担当職員の方も強調していらっしゃいましたが、全国的に見ても恐らく多摩市と葛飾区にしかない特徴だろうとのことでした。自分の住んでいるまちの制度が充実していることってうれしいですね。なんだか誇りを持ってしまいます。まだまだ認知度も低く、やはり議会でもなかなか理解されにくいというこの制度ですが、私は市民に対してさまざまな角度から窓口を置いておいた方がいいと思っています。議員かもしれない、行政の担当部署かもしれない、もしかすると直接業者に向けてかもしれない・・・いろいろな窓口が開いていることが、市民が安心できる社会になっていくのではないかと考えています。そういう点ではオンブズマンも福祉だけとは言わず、どんどんとその分野を広げていくことが必要です。特に私はこどものオンブズパーソンを置きたいなあと考えています。

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2002年05月21日

部長さんたちのお話2日目(健康福祉部/都市づくり部/学校教育部/生涯学習部/監査委員・選挙管理委員会)

 驚くほどに眠くなってしまう自分がとっても恥ずかしい・・・。けれども一番最後の選挙管理委員会事務局長さんが「聞くほうは眠くて大変ですよね。わかりますよ。話すほうはいいけれど。」最後に救われました。
 それにしても市役所のことをたったの2日間(明日は午後から施設見学もあるので実質今日で研修は終了といえる)で覚えるなんてとうてい無理。そのことを部長さんたちも重々承知しているんだろうなあ・・・。「以上雑ぱくな説明でした。」という言葉を何度も耳にしたような?そして話し始めには「ご案内のとおり・・・・」とつけるのが決まり文句なんだろうか?本題よりもこういうつまらぬことばかり気がついて終わってしまった気がします。行政の職員になるとみんなあんなしゃべり口調になるのかしら?不思議なくらい似ていてびっくりしてしまいます。

 それはさておき、今日は教育関係の所管が来るのでちょっと楽しみにしていました。というのも先日「ゆう杉並」に視察に行ってほやほやだったので、ぜひ多摩市の中にもこんな施設があったらいいのに!って強く思っていたからです。そこで、生涯学習部の方に質問をしてみました。

 「今、公民館の周りとかで中学生とか高校生がたまっていますよね。彼らが例えば自分たちだけで公民館が使えるとかそういうことって考えていないんですか?」
 「実は公民館の活動交流室も以前は夜間時間帯に誰でもに解放していたんだけれど、でもちょっとふさわしくない行為とかがあったからねえ。だから中高生には夜間時間帯の使用を制限させてもらっているんです。暫定的にだけれど。・・・要するに居場所づくりってことだよね。議会とかでも何どか話題になっているけどさ。」
 「そうですね、例えば中高生たちが自分たちで公民館の部屋を借りれるとかできないのでしょうか?」
 「別に彼らは部屋を借りてまでってことは思っていなくて、ただ集まっておしゃべりしたいとか勉強したいとかだからね。今、聖蹟桜ヶ丘のヴィータではそういう場所が確保できつつあります。市民ロビーには大学生とか高校生とかがお菓子とかを持ちよって自分たちで集まっています。夕方までは主婦の人、そしてそれと入れ替わりで学生たちがたくさんいますよ。始めの頃とは違って今では市民ロビーでもちゃんと公共施設を使用するルールみたいなものを守ってくれています。学ぶんだなあと思いました。ただ今正直言って、ニーズとして中高生が自分たちで部屋をとってまで何かするってことはあまりないですね。」・・・「たむろすることがダメってわけじゃないでしょ。別に悪いことしているわけではないんだから。」・・・

 逆にまるで私がたむろしている中高生を否定していると思われたようでした。私はちょっと憤慨しました。たむろすることが悪いわけではないと肯定しているわりには、あまり彼らを受け入れてあげるような社会の雰囲気を創り出せてないじゃないの!おまけに、中高生たちが公民館の部屋までとってまで・・・って言うけれど、大人という監督者がつくことが条件なら、「部屋を借りて何かしてみたい!」っていう気持ちする起きないじゃない!ただ中高生たちが集まっておしゃべりしたりしたいだけ・・・だと思っているのは大間違いだと思うのです。彼らはおしゃべりをしたいだけではないはずです。もちろんおしゃべりだって楽しいけれど、でも私の中高生時代を考えてみても、何かいろんなことに好奇心があって「これやってみたい!」「次はこれ!」みたいにもっとキョロキョロしていたし、エネルギーも溢れていて、「活動したくてたまらない!」気分がたくさんありました。今は学校の部活動もあまり盛んではなさそうだし、なんだかエネルギーの発散の場所がどんどん失われている気がします。そしてその代りに学習塾があって、みんなが使いたいところに使いたい力を発揮できなくなっているような・・・・?
 私はやっぱり多摩市の中に中高生の居場所をつくりたいなあと思います。実は面白いことに多摩市の児童館の対象年齢は0歳から18歳まで。もしかすると既に居場所が確保されています!と言われてしまうかも。でも私はあきらめず「ゆう杉並」のような施設が多摩市にも出来るように力を注いでみたいなと思っています。

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2002年05月20日

市役所についてのお勉強1日目(政策推進協働部/総務部/市民部/くらしと文化部/環境部)

 一見すると、行政側からのオリエンテーションのようですが、これは議長が企画する議員の新人研修です。私も始めは勘違いしていました。各部の部長・次長・課長さんたちが自分たちの職務内容について説明をしてくれました。部署名だけでは一体どんな仕事をしているのかわかりにくいのではないでしょうか?初めて役所に訪れた市民は迷子になりそうです。目的地にたどりつくまで時間がかかりそうだからです。

 さて多摩市は国際規格ISO9001を取得して、事務品質マネジメントシステムを推進しようとしているところです。品質目標は「コストを削減し、行政サービスに対する市民満足度を向上する。」こと、対象範囲は「市役所本庁舎における行政サービスの企画及び実施」で平成13年3月に認証取得をしました。でも今回の前市長の事件は事務品質管理が徹底されていないことを露呈したと思います。認証がもしかしたら取消・・・なんてことも?とちょっと心配したのでした。けれども質問をしてみたところ、既にJQA(財団法人日本品質保証機構)に問合せ済みで、行政内部の事務手続きだけを見ると問題がないわけで、認証取消はしないとの回答があったそうです。一応よかったな・・・と思ったものの、一体「事務品質」とはどこからどこまでの範囲のことについてなのかしらと疑問を持ちました。品質目標にある市民満足度ですがこれをどうやって測っていくか?とかいまいち見えてこない部分が多いです。
 ところで今回の研修は、どうやら「市役所の機構」を学ぶためにあるようです。「もうちょっと他の話しが聞きたいな・・・」と思うこともありましたが、それでも冒頭で書いたように、意外と難しいのが行政組織でやっぱりどこがどう横の連携を図れているのかがわかりません。いろいろと発見しなくてはならない謎がたくさん隠れていそうです。

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2002年05月17日

初議会

 10時より臨時議会がありました。初めて議員席に座りました。今まで座ったことのないくらいに座り心地のすばらしい椅子でした。なるほど・・・今後お昼過ぎが心配です。こんなにフカフカで大丈夫なのでしょうか???ちょっと自分の身を案じております。
 さて、今日は開会の前に補欠選挙で議員となった新人の挨拶がありました。私は言いました。「私はたったの25歳です。経験を活かします!なんておこがましくてとても言えません。」・・・アフリカの言い伝えを引用しました。「おじいさんが一人亡くなるのは図書館がひとつなくなるのと同じ。私は本当にその通りだと思います。昔から伝えられてきた大切なこと、変わらず守ってきたもの・・・そういう旧いものの中で何を大事にしなくてはならないのか、(他の)みなさんの知恵や経験をぜひ教えていただきたいと思います。けれども新しい感覚を取り入れていくことも必要なことなので、一緒になって「この場所」のことを考えたい!」
 時は流れます。その時の流れを大事にして、そして未来を見据えて考えるために、多摩市民の方が私に一票を託してくださったのだと思っています。来週から研修が始まります。とても楽しみです。

投稿者 hisaka [議員活動] | トラックバック