2007年12月17日
12月定例会 文教常任委員会
本日は文教常任委員会だったので出席しました。議題は・・・・来年4月からの指定管理者の指定について(温水プールと少年自然の家)、そして来年4月からの組織変更に伴う教育委員会の関係条例を整理するための条例、そして貝取・豊ヶ丘地域の小学校の統廃合に関する陳情(全部で3件)でした。ちなみに文教常任委員会では、市立小・中学校の統廃合と学校選択制の諸問題について調査案件にしているので、そちらについても意見交換をしました。
◇条例について
全てが「可決すべき」との結論になりました。個人的には一般質問でも指摘をした箇所である教育委員会の組織替えに伴う条例変更については、
①組織の変更がそのまま教育センターの事業内容を変更することにはつながらない。
②もともと6月定例会の組織変更には反対をしていた。
という2点の理由で反対しました。教育センターの事業内容から研修事業を除くことに関しては、まだまだ議論を尽くさねばならない点が多くあると考えています。・・・・というのは、研修事業のあり方を見直すだけではなく、もっと根本的に教育センターそのものの存在をも必要性含め判断していく必要があるからです。わざわざ「公の施設」として教育センターを設置してきた意義を見直す意味でもきちんと手順を踏んだ議論が必要です。
にも関らず、教育委員会の組織の変更ということで、市長もいとも簡単あっさりと提案をしてくることも不思議です。これまで多額の税金を投入してきた「多摩市の教育」の基幹施設。「多摩市として」という部分にテコ入れするための施設には「研修機能」の充実が求められてきました。もちろん実態が伴っていないことは周知の事実で、黙認されてきた感が否めませんが、しかし教育センターを活性化する方策はいくらでもあるはず!現状をただ追認するかのごとく条例提案すること、さらに教育センターの現状を物語るかのように・・・・そのことに対して「経営会議」でも議論にならなかったというのも残念な話。
私としては多摩市が教育センターを維持する必要性があるのかを考えてしまいました。実態に合わせるのなら、それこそ「教育センター」という名前も変更すべきで、その事業内容も再度考え直すべきと思います。「教育センター」というのに研修機能がないのは疑問です。
◇調査案件
今回も継続した陳情にも深く関連する学校統廃合の問題。そもそもの「学校の一定規模適正配置の方針」そのものに問題が含まれていることは事実です。東京都は小規模校を解消するための一つの方向性を示した報告書を公表していて、そのための補助金まで創設しているようです。
学校の規模云々は教育内容や教育効果そのものの観点以上に、「教育だからといって、無制限にお金を使えない」という発想のもと、あれこれと理屈をひねり出しているようにしか見えず滑稽です。それは多摩市を見ても、小規模校の解消ばかりに力をいれる一方でマンモス学校化し教室不足になっているような学校のことは議論されていない現状を見ても明らか。今日の話によると、東京都では平均的に小学校の場合には1学校16~17学級くらいが望ましいと考えているらしく、その規模を維持できない学校は教員を減らすという方針が出ているようです。そうなると減らされるのは専科(音楽・家庭科・美術やら)の教員が減員されるとか。
そうなれば、多摩市で独自に教員採用すれば問題点クリアになりますが、独自の財源手当てが必要になるためにますますネック・・・・・・。いずれにしても、大事なことは多摩市は学校教育環境をどうつくっていきたいのか?を逃げずに議論することでしょうね。
高齢者が増えると言うことは脅威ですね。「教育は未来への投資!」なんて悠長に言えるような余力が今後ますますなくなってくるような‘ギスギス感’すら感じます。「高齢者のことをもっと考えほしい。」と言われることも少なくありませんし。
ビジョンもなにもなく漫然と教育行政が行われていることが問題だと感じています。だからこそ財政的な面ばかりに引きずられ、やれ小規模校の解消だの、一定規模の確保だの・・・・・「今、存在している小規模校そのものの存在が否定」されるかのような議論が先行してしまうような気がします。もちろん財政抜きには考えられないこともあるわけですが、そのことを覆い隠して変に理屈づけしようとするから無理を来たすように思います。
「一体、教育委員会は何をしたいの?」「学校教育をどうしたいの?」
わからないからこそ、議論が右往左往するのではないでしょうか。根源的な問題がどこにあるのかをきちんと明らかにして、市民に説明することが必要なんだと考えます。これからは「選択」の時代。市民が選択をし判断するために必要な情報を提示してもらいたいです。議会に対しても同様です。本来されるべき議論を先送りにすれば、結果的には将来世代の首を絞めることにもつながるはずです。
というわけで、学校の統廃合の問題について・・・・どこまで踏み込めるのかはいささか疑問ですが、進められている小学校の統廃合の行方を見守りながら、今後も文教常任委員会で議論を進めることになりそうです。
◇報告事項
そして協議会では建替え計画進捗中の第一小学校の教室床材をカーペットから木床にすることの報告、国民体育大会(平成25年実施)の報告、図書館本館などの移転、それから京王線沿線の7市(多摩市、稲城市、日野市、調布市、府中市、八王子市、町田市)の図書館が連携をして図書の貸出を実施することについて報告がありました。
以上・・・委員会が終了しました。明日から特別委員会を経て・・・・ようやく最終日(26日)ですね。
2007年12月14日
12月定例会 建設環境常任委員会
今日は建設環境常任委員会がありました。市道路線の認定・廃止について、それから陳情1件が審査案件だったので傍聴はせず、会派での打合せをしていました。。建設環境常任委員会では議案など以外に、「清掃事業・環境事業」「都市計画・都市計画事業」の2つをテーマにした調査を進めています。昨日はそれほどの議論をせず終了したようです。委員長の菊池さんは議会改革にも積極的な方なので、「委員会視察の市民への報告」などにも取組みたいと考えていたようですが、委員会としては見解がまとまらず実現するのは難しいご様子。「議会って、ホントに難しい。」・・・・議員はそれぞれの方向を向いているので、一つのことを達成したり実現するのは簡単には行かないということなのでしょうね。
「骨折り損のくたびれ儲け」なんて言葉を思い浮かべみましたが、そのことを厭わずにやらなければ議会改革は達成できないような気がしています。「政治とは極めて複雑で高度に人間的な営為である。」って小池百合子さんが書いていましたが、理解できるようで理解できないようなこの表現がぴったりくるようです。
来週は文教常任委員会ですが、それに先立ってちょっとした説明を受けました。・・・というのは、建替えする多摩第一小学校ですが床材の変更をするというのです。変更をしても予算にはさほどの影響がないとの話でしたが、当初予定では「カーペット」ったものを「木床」に変えるとか。教育長が変わったことによる方針変更です。これについてはつい先般の補正予算で次のようなやりとりがあったばかり。そのまま議事録を抜粋しました(名前については消去)。
◯教育総務課長 教室の床のカーペットのことについてでございますけれども、今、教室部分の床については、タイルカーペットといいまして、取り外しのできるカーペットを予定しています。これは、多摩第一小学校が多摩市で初めてオープン形式の教室となるということで、騒音面、それから安全面などを考慮して、カーペット方式といたしました。 これに当たりましては、学校の先生方と設計業者と一緒に、ほかの学校、他市でこのようなオープン形式とカーペット方式をとっている学校をいろいろ視察いたしまして、学校の先生方といろいろ意見交換してきました。その中で、学校の運営上特に問題ないというふうに判断させていただいて、カーペットとしたものです。 なお、カーペット床のメリットとしては、滑りにくいこと、それから疲れにくいということ、それからあと、音が静かなので、先生の声が後方までよく届くと。それからあと、カーペットの下には多少クッション材を入れておりますので、断熱材の役割をするということなども挙げられるかと思います。 今、先生方の要望で、給食をこぼしたときの汚れの対応などありましたけれども、タイルカーペットにつきましては、品質がよくなっておりまして、抗菌処理もなされております。それから、50センチ四方でございますので、汚れた部分をすぐ交換して、後ほど洗うこともできるような形になっておりますので、そういった対応で考えていきたいと思っています。
◯議員
カーペットを使用するということ、その後、設計会社と学校関係者でいろんなところを見にいったということは前にも伺ったんですけれども、要するに、これが設計会社のアイデアなのかどうかということを1点、確かめたいと思っています。
それと、多摩市の学校の場合、木床に向かって進むというか、木床にしていくというのが一つのこれまでの流れだったというふうに思うんですが、それが、今の説明の中で、多摩第一小学校についてはそういう方式をとらないというふうになるわけですけれども、要するに、木床にしていくという流れが、このことで、どんなふうに教育委員会の中で整理をされたのかということ。
それから、近辺の学校を見にいったというお話があったんですけれども、私の聞いているところでは、ごく近くのカーペットを使っている学校でも、非常に洗いにくいと。要するに、素人ではなかなかきれいに掃除をするということがしにくいと。セパレートといいますか、はがせるようにはなっていても、そういうことがあったとしても、かなりやりにくいということを私自身は聞いているんですけれども、そういう点で、衛生的でないということでの心配はあると思うので、最終的に決定をしていくというか、一たんやってしまうと、また変えることはかなり難しいと思うので、非常に慎重にその辺はぜひ関係者の意見も入れて検討してほしいというふうに思いますが、いかがでしょうか。
◯教育総務課長
学校施設の床については、改修を行っていくところにつきましては、これまでどおり、木床で行っていきたいというふうに考えております。ただ、今回、多摩市で初めてのオープン形式の教室ということで、いろいろ比較検討させていただきました。これは、設計業者だけではなくて、学校の先生の意見も重要だということで、学校の先生、校長先生はじめ、全部で6校ほど同じような形の学校を見にいったところ、それで問題ないというふうに判断させていただきましたので、多摩第一小学校の場合は、一応、特別な形で、木床とは違う形での床というふうに判断させていただきました。
カーペットの床を見にいった学校でございますけれども、群馬県の九十九小学校、世田谷区の桜丘小学校、八王子市のみなみ野小学校。申しわけありません、見にいった学校は今の3校でございます。6校というのは、タイルカーペットを使用している学校を挙げたリストでございます。
◯11番(小林憲一君) 私が聞いたのは、どこの、要するに、設計会社のアイデアでそういうことが導入されたのか、そのことについて、教育委員会としても承認をすることになったのかということ。
◯教育総務課長(設楽隆君) タイルカーペットに決定した経緯でございますけれども、設計業者と市のほうで協議をさせていただいて、先ほどの視察結果も踏まえて、決定させていただいたということです。
◯11番(小林憲一君) 設計会社のほうが、過去にカーペットでやった実績がある程度あって、そういうアイデアもあって、そういうことになってきたんだろうというふうに私も思っているんですけれども、今のご答弁では、もう大体決まっているんだということだったんですけれども、再度、繰り返しになりますけれども、実際に学校を使う方たちの声も非常に重要ですので、その点ももう一度ぜひ検討してほしいということは最後に要望して、終わります。
ってやりとりがあって、教育委員会では当時は‘ゴチゴチ’の「カーペット」方針で、「木床」は眼中になかったようですが、教育長が変わって・・・・「木床」になりました。月曜日の委員会で改めて報告がなされるようですが、私も「木床」の方がいいのではないか?と思いながら上記やりとりを聞いていたので、異存なしです。教育長が変わったことを実感できますね。
2007年12月13日
12月定例会 厚生産業常任委員会
今日は長丁場の委員会でした。聞くところによると終わったのが17時半まえだったとか。協議会での報告事項がたくさんあった模様です。条例の審査案件としては総合福祉センターの指定管理者の指定について、コミュニティセンター条例の改正について(部屋を貸出しやすいようにするため)の2件でしたが、いずれも「可決すべき」との結論になったようです。その他9月定例会から先送りされていた陳情と今回提出されていた陳情の審査が3件ほどありました。
私としては9月定例会から持越しとなった「多摩NPOセンターの今後の運営のあり方を議論するための場の設置を議会から行政に働きかけて欲しい」という内容の陳情の審査が気がかりだったので、その部分だけを傍聴していました。結論としては「趣旨採択」となりました。
既に、先日の私の一般質問でも示されたとおり、年明け早々から「ラウンドテーブル」を設置するようです。ちなみに「ラウンドテーブル」というのは・・・・私も事前に手に入れた資料で「?????」・・・・また新語誕生か?!と思ったので、インターネットで調べたところ「課題の共有と情報交換、交流の場」ということだけわかりました。実際にどんな風に運営されていく会議(?)なのでしょうか?議員がしゃしゃり出るような場ではなさそうですが、せめて傍聴くらいはしたいなと思っています。
やはり議員からは「よくわからない横文字を使うとわかりにくい」との指摘がなされていました。「ラウンドテーブル」と初めて耳にした人のほとんどは「円いテーブル」「円卓会議なの?」という程度はわかっても、イメージ掴めないでしょうね。ラウンドテーブルに参加する人をいかに集めるのでしょうか?広報宣伝にも着目してみたいと考えます。
さて、夕刻より、パルテノン多摩の評議会がありました。来年度の事業方針やざっくりとした予算案が示され、説明を受けました。評議会といっても、相変わらずのことですが、活発な意見交換はなく・・・・評議員それぞれが自らの立場でただ発言する(財団側に意見を申し述べたり、要望する)だけに終始してしまいました。評議会の活性化こそ第一の課題ではないかとすら思えてくるほどです。理事会はどんな雰囲気なのでしょうね?評議会と同様に「シャンシャン」で終了してしまうような会議なのでしょうか?
ところで、今日は11月からパルテノン多摩のエグゼクティブマネジャーとして就任された非常勤の方の紹介がありました。地元の企業に長年勤められ、さまざまな経験を積まれているかただとか。パルテノン多摩が民間企業経験者の視点をさらに入れていきたいという意気込みは高く評価するものです。但し、せっかくの人材を生かせるような職場風土が必須です。どんなに腕のいい人物の登用したとしても、「死に体」になってしまう場合も往々にあるといわれているので。とりあえず今後に期待!
それにしても「エグゼクティブマネージャー」というのも、とっても長ったらしくて一般市民にはわかりにくいかもしれない。(かく言う私も未だにどう説明していいのかがよくわかずにいる。一体どんな役回りでお仕事をなさっているのだろうか・・・・?)
2007年12月12日
12月定例会 総務常任委員会
委員会の初日です。今回は議案数もそれほど多くありません。今日の総務常任委員会では組織の変更に伴って提案される条例、そして職員の給与を改正する条例(2件)でした。
やはり、組織変更に関連して提案された条例については「6月定例会で既に組織変更が決定しているからと言って、『仕方がない』とは認め難い。」との意見で反対をしたのが共産党会派の議員でした。昨日のブログでも書いたのですが、「決まったことだから」と安易に賛成すべきではないのかもしれませんね。ここは会派で十分議論しなければならないと考えています。ただし、反対したからと言って大勢に影響がないことだけは確か。
職員の給与については「職員組合との妥結」のもとで提案されている内容で、給与表を見直すものです。毎年10月に発表される東京都人事委員会の勧告に基づいて対応していると説明がありました。概要としては下記の通り。
○職員給与が民間従業員給与を上回る公民較差(△309円、△0.07%)を是正
・ 地域手当の支給割合の引上げ(13%→14.5%)に伴う引下げ分と合わせて、給料月額を引下げ
○ 初任給付近を据置き、若年層・若手管理職層の引下げ抑制
・ 昇給カーブのフラット化を推進
・ 初任給付近(0.0%)~高齢層(△1.7%)
○ 特別給(賞与)を0.05月引上げ(4.45月→4.50月)
これについては最終的には全会一致で「可決すべき」となったものの、かなり厳しい指摘や意見も出されていました。特に組合との団体交渉については市民にもっとオープンにすべきであるとの意見(→団体交渉の公表(公開)をしていく方向は考えているもののどのように出来るのか検討中)、給与支給については人事評価、業績評価と連動させるべき(→その方向で交渉中らしい)、それから公務員の「わたり」と言われる慣行についても早急な見直しをすべき(→多摩市では「特別昇格制」になっていて「わたり」ではない。との説明だったが、実質「わたり」とさほど内容が変わらないらしい。そのことを質した議長はとても憤っていた。)・・・・そして「公務員叩き」「公務員攻撃」がされている状況を疑問視する意見などが出されました。
管理職試験を受けないまま勤続し続けた場合には月額約43万円まで給与が上がるようです。管理職でなければ残業をすることで手取り収入が増え、それにより管理職よりも高い月給をもらっている職員がいるのは問題だとの指摘がありましたが、それについては「残業命令を出す管理職(課長)の責任」というのが答弁でした。
議案審査が終了後は協議会(議案審査とは別に行われ、行政からの報告事項やたまには議員同士の意見交換も行われる=議事進行には関係ないことなので『休憩中』になる)。その中で、学校跡地施設の旧南落合小学校跡地に「特色ある教育施設の誘致」を実施していきたいとの方向が示されました。「特色ある教育施設」っていまいち私には不明だったりしますが・・・・・。とりあえず教育施設を誘致したいと言うことのようでした。
学校跡地も含めた公共施設については「維持コストを考えるのならば、資産の売却も含め縮小を考えるべき」・・・・今日はそんな意見が私の手元に届きました。議会としても将来を見据えての判断と決断を下していかねばならないのでしょうね。大所高所から検討を重ね、結論を出していきたいものです。
2007年11月19日
12月定例会の議案説明
師走が迫り、ますます寒くなった一日でした。午後から市長より定例会前の説明を受けました。
「別に人気取りとか、点数稼ぎではない。」という前置きのもと、都市計画税の税率改正の話がありました。税率は条例上(多摩市都市計画税条例)では100分の0.3と規定されていますが、ここ15年間は100分の0.23に軽減してきました。それをさらに100分の0.21に引き下げると言うのが提案内容です。それによる減収は約1億7千万円になるそうです。
都市計画税は使途が限られていること、そして税収については厳格に運用することが求められているそうです。今後、都市計画税を充当する事業の見通しやらを立てたとしても100分の0.23の税率により市民の方に負担をいただくと毎年約1億円前後収入のほうが多くなってしまうとのこと。つまり余ってしまうと言うことですね。「厳格なる運用」をするという立場(国や東京都からも求められているらしい)からすると余剰分を基金に積んで将来への備えにしにくい状況があるとの話でした。色々と勘案すると当面は税率を100分の0.21でもやっていけると判断し(市長は5年から10年はやっていけると発言していました。)、また必要であれば税率を引き上げすることを考えていきたいとの方針が示されました。
15年ぶりの税率引き下げ・・・・都内26市の中では武蔵野市、府中市の100分の0.2についで3番目に都市計画税の税率が低い自治体になりました。ちなみに今までの3番目は100分の0.22の三鷹市。
あとは来年4月から指定管理者制度に移行する予定の総合福祉センター・温水プールと八ヶ岳少年自然の家について、それぞれ事業者の選定が終わったようです。総合福祉センター・温水プールについては2事業者から応募があり、八ヶ岳少年自然の家には1団体からの応募があり決定に至ったとの説明がありましたが、1団体からの申請しかなくてもそこに決定するのですね。
ところで、その他報告事項でびっくりしたのは来月から「(仮称)犯罪のない安全安心まちづくり条例」制定のパブリックコメントを実施するとの話。条例文を実際に見ていないと判断できませんが、今まで多摩市は条例の制定には積極姿勢を示していなかったはずだけれど・・・・?
そして、第68回国民体育大会で多摩市はサッカーとハンドボール競技の会場になっているようですが、先般、その準備のために主催者側の方々が多摩市内の施設を見学にいらしたとか。
その結果、サッカーの会場として使用する陸上競技場について
・控え室を増やす
・フユシバにして欲しい
・駐車場を増やす
・練習場も必要
という要望があり、同じくハンドボールの会場として使用する総合体育館については
・床の張替え
・照度の確保(今は暗いらしい・・・)
・電光掲示板の設置
という要望があったとの話。私は多摩市の身の丈にあわない施設に改善・改良を加えないで欲しいと思いますね。改善改良するときには多額に財政援助をもらえたとしても、結局のところ長い目で見れば、メンテナンス費用は多摩市が負担するようになるわけですし。多摩市のみならず、そういう施設が全国各地にたくさんあるはずで、国民体育大会の開催の仕方・・・考え直すべきと思います。今後のことを考えると、気が重くなる話のように感じるのは私だけ?
受け入れについては12月中に検討をし、最終的には3月中に開催決定をする予定とのことでした。
定例会に向けて一般質問の準備も大詰め?って感じですね。9月定例会で指摘をした「来年度以降の多摩NPOセンター事業」について、その後どうなっているのかを確認しなければならないかも。とりあえずお茶を濁して終わり・・・という風にはされたくないので。
2007年11月09日
教育長との意見交換
今日は民主党TAMAで教育長との意見交換をしました。10月から就任されて一ヶ月あまり。多摩市の印象などを伺いながら、私たちの考えていることをお伝えしました。さすが、小学校の教員、校長先生を経験なさっているなあと感じさせるのは、ご自身の豊かな経験談が会話に出てくるところ。それが事務系公務員出身であった前教育長との違いになるのでしょうね。
さて、多摩市の印象・・・・についてですが「話に聞いていたよりも、非常に落ち着いて教育環境が安定していました。」ということでした。どうやら・・・多摩市に限らず、多摩地域というのは都内23区に比べて‘遅れている’というイメージが一般的に言われているようですね。教育だけに限ったことではないようですが、都内23区のほうが先進的なイメージがあるのは不思議なことですが、いずれにしても好感を持って多摩市の教育環境を捉えていただけたのは良かったです。
あとは、、、校庭が広くて緑が多いこと、学校に限らず公共施設が立派なことも多摩市に来られて驚いたことなんだそうです。それから、全体の財政規模に比して子どもたちにとても手厚く予算が手当てされていることを感じたそうです。
ところで、私たちの会派は学校選択制については見直していくべきではないかと言う基本的な考え方を持っているのですが、教育長は学校選択制に対しては肯定的に捉えていらっしゃるようでした。選択するというのは「主権者としての市民が決める」という考え方に基づくことだとの話をされていました。確かにその発想はとても大事なことだと思います。でも、私はどの地域に住んでいても同じように学べる環境があること、「公教育の平等性」が優先されるべきだと感じています。わざわざ「選択」する必要もないのでは?と思っています。この考え方は古臭いのでしょうか?考えてみたいとは思います。選択肢が広がることは豊かであると思っているので。
就任して1ヶ月あまりでは、まだまだ全体を把握するまでにも至らないのは誰しも同じ。教育長のカラーを出すまでにはまだ時間がかかりそうですが、12月定例会では教育長の持っているビジョンなどを尋ねる一般質問をしてみたいと考えています。
2007年11月08日
視察報告~議会運営委員会
昨日から1泊2日で議会運営委員会の視察でした。視察先は三重県の伊賀市。忍者の町ですね。伊賀市役所の最寄り駅には忍者の人形が何体も飾られていて・・・・・観光のための雰囲気づくりかもしれませんが、正直・・・昼間は笑えても、夜暗くなるとその側を一人では通過するのは怖いと感じさせれました(という人形でした)。
さて、早速に視察の報告ですが、伊賀市議会では今年の2月に議会基本条例の制定をしています。その経緯についてはだいたいはホームページなどに掲載されているとおりのことですが、やはり視察をしなければ「実は・・・」という部分がわからない。視察では制定時に議長を務められていた安本美栄子議員、そして当時、「議会のあり方検討委員会」の委員長だった本村幸四郎議員から裏話を含めた本音トークをご披露いただきました。
歯切れのいいトークでかなり盛り上がった視察!私は何と言っても、安本議員からの指摘がぴったりそのままだと思いました。議員は「他に頑張っている人がいると、足を引っ張ろうとする。」という習性があるということ、そして議会基本条例を制定する間際になって・・・・反対する議員の3つの本音がますます明らかになったということ。
「忙しくなりたくない!勉強したくない!議員同士の違いを見せたくない!」
議会で市民に向けて報告会をするとなれば準備も含めてのこと・・・・忙しくなりますね、議会での政策討論を活発にするためにはそれなりに議論できる材料を勉強をしなければなりません。そして、議会報告会は議員個々人の後援会に対する報告会とは違い、支持者以外の市民が集まる現場に議員が数名で出かけていくことになりますし、議員のレベルが市民に明らかになることは必至です。そうなれば、当然の如く・・・・・市民に議員一人一人の違いを自然と感じさせることにもつながります。
ということで、議会基本条例の制定に反対をする議員たちは「まだ、期が熟していない」ということを理由にして慎重審議を求めていたようですね。おそらく「議員同士の違いを見せたくない!」というのが一番の本音だと私は思っています。後援会のメンバーに頭数を揃え、それなりに後援会に顔向けをした活動をしていたら選挙で当選することが十分に可能というのが地方選挙の現状とも言われていますが、後援会以外の方々にもしっかりと議会活動を伝えていかねばならないとなれば、ますます問われるのは議員個々人の姿勢でしょうね。
なので、安本議員曰く「みんなが(以前よりは)勉強するようになった。」のだそうです。
ちなみに伊賀市では市町村合併という事実が一つの契機になり議会の改革機運を高めていったようです。市町村合併では在任特例を適用し、議員数が一時膨らみ、議員報酬は最も高い水準に合わせられるという事態も起こります。伊賀市でも一時的にはそのような状況があり、政務調査費の問題なども含めて議論があったようです。さらに、市町村合併とともに各地域地区に住民協議会が設置され、そこに与えられた権限が強化されることで、議会はますます骨抜きにされるのではないかとの危機感もあったとか。そんなこんなで「このままでいいのか!市議会!」という安本議員の音頭によって市議会改革が本格的に始動しました。
伊賀市議会では議長選のときに各候補者が所信表明をするそうですが、その方針の一つに含まれていたのが「議会基本条例」ということでは、やはりキーマンは「議長」になるのでしょうか?!
議長はやっぱり・・・・ただの議事進行の司会者ではない!!そうあっては困る!!!のですね。きちんと議会を引っ張っていけるリーダーで牽引役を担うことが求められるのですね。安本議員は、議会基本条例制定のために全ての議員との意見交換をこまめに行い(会派ごと)、本音トークを重ねながら、制定にまでこぎつけたとの苦労話もなさっていました。
ところで多摩市は?
「議会基本条例の制定をめざす議会改革特別委員会」が設置されているので、議員それぞれに「議会基本条例」の制定が意識されているとは思います。けれども、制定することによって自分たちの活動をどう変えていかねばならないのかまで深めて考える全体的状況にはなっていません。さてさて、、、、今後の行方はいかに?
安本議員がご指摘の「議員の3つの本音」の話が思い出されます。そして本村議員が仰っていました。「議員(議会)という職場を変える。議員どうしで自分たちの身の保全を考えることはできるけれど、自らの在り方を変えようとするのは難しいこと。改革には痛みが伴う。」・・・・必ずや抵抗勢力は存在すると言うことになるのでしょうね。「現状維持」が一番楽ちんであることには変わりがないので。
議会基本条例は議員の在り方そのものを問い直し、議会と市長との関係性を質すアイテムとして不可欠な存在になっていくはずです。この条例を制定し、市民が「議会」を見直す契機にしていきたいものです。その上で、議員定数問題、議員報酬問題、政務調査費の問題全てについて市民的議論を深めることができればいいなと考えているところです。市民が望んでいる議会像をしっかりと捉え、市民のニーズに合致する活動が展開できる議会づくりが目標です!
2007年09月04日
9月定例会 一般質問2日目
本日も滞りなく終了。粛々と議事が進み、質問・答弁のやりとりに緊張感があったなと感じる場面はなかったように思います。
今日は・・・・といえば、とにかく議場のエアコンがききすぎ。寒くて寒くて仕方がないという状況です。暑さのピークの時には、市民の方が「市役所全然クーラーしていないの。暑すぎる。」とおっしゃるくらいだったのに・・・・。議場だけは強力エアコンなのかしら?と思うほどです。座っている位置などによっても涼しさが異なるようで、中には扇子を取り出している方もいらっしゃるのですが、昨日も一日すごく寒くて、今日はその寒さがさらに体に突き刺さる感じで・・・明日は・・・?
クーラー病になってしまった気がします。寒気に襲われて大変!という感じで、帰宅したらやっぱり微熱がありました。明日は議場の寒さ対策をしなければいけないわ!
ということで、今日の報告はここまでで終了です。
2007年09月03日
9月定例会 初日
定例会スタートしました!いつものように市長の行政報告などがあり、一般質問がスタートしました。
・・・私は今日の2番目が発言順だったので、市長の報告と私の前に発言に立った議員さんの一般質問の記憶がほとんどありません。朝からずっと自分の質問内容のおさらいでいっぱいいっぱいでした。
今回の質問は二つ。①「ひまわり教室」の今後の方向と就学支援のあり方についてと②多摩NPOセンターの今後とNPO・市民活動支援について。
議員一人当たりの発言時間は35分。終わってみてわかったことは、内容を深めて質問をするためには1問が妥当だということ。どうしても今のタイミングで質問したいと考えた2つのことだったのですが、やはり2問というのはちょっと欲張りすぎたなあと思っています。でも、予め・・・・担当者にヒアリングをした感触で①の「ひまわり教室」については、それほど実のある答弁がなさそうだと予想していたので、②のNPOセンターの件に多くの時間を割いたことは正解だったと思います。
先日も書いたとおり・・・
「NPOセンターの問題で一番致命的だったのは、市民協働や市民参画に最も重要な「信頼関係の構築」を大きく後退させるような行政の手続きがあったことだと考えています。「公設備・市民設立・市民運営」という高く掲げた理念は踏襲するとしつつも、行政主導で受託団体の変更を実施してみたり、その後も色々なことが有耶無耶になったままにNPOセンター事業実施要綱を設置してみたり・・・と私にも不可解な状況があります。
今のNPOセンターの運営云々ではなく、それ以前の問題として行政の透明性を欠き、市民への説明不足を指摘せざるを得ず今に至っていることそのものが問題なのです。」
そして、過去の議会において、この手続きの不備を是正する意味も込めて・・・
「多摩NPOセンターのあり方については改めて初心に戻るといいますか、このあり方を含めてやはり5年たった段階でいま一度市民の方と交えて話し合いをして、そういう中で次のステップになるだろうというふうに考えております。そういう意味では、18年度、市民の方を交えた中で検討していきたいというふうに考えております。」
との答弁をしているにも関らず、「市民との議論のテーブル」を設置してこなかったことが問題になっています。
はっきり言って、この局面に来てNPOセンターの問題に関する発言をしなければならないというのは不本意なこと。今日の質問では答弁内容に沿った着実なる取組みがなされていないことを指摘しただけの話です。
今日の質問を経て、早速に(答弁では「今年度中に」とのことだったが)「議論の場」をも設置してもらいたいと思います。速やかに設置しなければいけない必要性については理解してもらえるように質問したつもりなので。
明日から?というのは難しいかもしれませんが、今後の行方をしっかり見守りつつ・・・・不十分さがあればまたまたフォローするための質問を繰り返さねば。
「ひまわり教室」のことについても、今日の段階では「検討中」ということで、具体的なところは「現在、詰めているところ」なんだそう。
これに関しても、常に部長の答弁が「詰めているところ。」というままで変化がほとんどないのは一体どういうことなのでしょう?
ところで、一般質問の発言者席は市長の目の前の場所にあるのですが、部長が答弁に立とうとしているところに市長が小声で「自信を持って」と頷いていたのが今日一番の印象に残ったことでした。
多摩市の場合、たいていの答弁は市長ではなく部長が行い、最終兵器、最後の切り札として市長が答弁に立つという役割分担があるようです。個人的な想像に過ぎませんが、私は部長任せにされても困る部分までをも答弁させられているとしたら「自信」もなにも・・・・発言を委ねられる方も困惑するでしょうね。
いずれにせよ、答弁をするのば部長かもしれないけれど、その発言内容にすべての責任を負っているのは市長。市長が常に「動じない」という姿勢さえあればいいのではないか?なんて思いつつ・・・・私までも部長が答弁に立つたびに「自信を持って」という囁きを耳の奥で何度も響かせてしまいました・・・・。
2007年08月29日
女性議員ネットワーク会議
年1回開催されるという民主党の女性議員ネットワーク会議に参加しました。今日と明日の日程でプログラムされているのですが、明日はあいにく議会運営委員会があるので参加できません。なおかつ、明日は引き続きで、民主党地方議員フォーラム研修会も開催されることになっていますが、そちらもキャンセル。
一般質問が9月定例会の初日ということもあり、答弁原稿の執筆に追われている(かどうかはわかりませんが、何はともあれ準備に忙しい)担当部署の方が「一度事前のお話を・・・・」ということで、ヒアリングをしてくださるそうなのです。ヒアリングというか意見交換という位置づけですね。
さて、女性議員ネットワーク会議では全国各地から党所属(推薦)の議員さんがたが集合します。それはそれはある種きらびやかな世界でした。私としては同世代で女性議員をしている数名の友人ができたことはとても心強いことです。
結婚や出産という人生の選択肢が今後待ち構えているのが私たちの若い世代だとすれば・・・・例えば議員は非常勤特別職であり、産前産後休暇がないことをどう考えるのか、、、、等など・・・・共通の課題解決を目指していくことができますね。そしてまた働きながら子育てをするということの大変さについても「女性ならでは」の思いや悩みが常にあるのではないかと思います。人のつながりで仕事が支えられていく部分はとても大きいと考えているので、ただ挨拶をするだけではなく、中味のある議論のできる仲間づくりをしていきたいものです。
ところで、多摩市の場合は女性議員もめずらしい存在ではないですし・・・・民主党TAMA、改革ゆいの会、ネット無所属の会については男性議員は一人でそれ以外はすべて女性!というメンバー構成。両手に花?・・・とってもフェミニストな男性ぞろい?
都市部だと女性が議員になることに疑問の声はあまり聞こえてこないのかもしれませんが、地域によっても事情はさまざま。そして、まだまだ女性議員がゼロという議会もあるようです。女性の華やかさにかける議会を変えていく!女性議員ゼロ議会をなくしていくためには民主党としても女性の人材育成と候補者の擁立、その後の支援が必要になってきます。今日のネットワーク会議の取組みの一つです。
民主党にはWS基金「Water&Seed/種と水」というものもあることを初めて知りました。女性の政治参加を進めていくための仕組みです。これを活用したいと思ってくれるような人を増やすことが必要ですね。今日の話し合いでも「民主党は女性からの人気がさえない・・・」ということがさかんに言われていました。
2007年08月21日
地方議会の改革が地方分権につながる。
昨日に続き、全国若手市議会議員の会の研修会に参加をしました。講師は栗山町議会の事務局長の中尾修さん。これまでもお会いしてお話を伺ったことはありますが、講師という立場で話をされたのを聞いたのは初めてだったので新鮮でした。
議会改革を進めていくためにはリーダーシップのとれる議長とそれをしっかりと支えていく腹心としての議会事務局長の力が必要。議長はビジョンを明確に示し、それの裏づけ、情報収集を的確に迅速に行っていく・・・・中尾さんの頭の中にある情報量は半端ないことを垣間見た講演には、何より議会事務局長の力量が問われていることを物語るようでした。
さて、初日の研修でも、「地方分権をしてもその受け皿が地域にあるかどうかが非常に懸念されている。」ということを指摘され、その上で「地方議会改革」の必要性が高まっていることが主張されていましたが、先般の地方分権改革推進委員会の基本的考え方で「地方が主役の国づくり」ということが明確化された上で「地方政府」という文言が使われたことは非常に画期的なこと受け止めています。
地方政府において議会はとても重要な位置を占めることは言うまでもありません。その議会をいかに機能させていくのかが問われているということでしょう。首長への「おねだり議会」からの脱皮が問われている・・・・当然のことと思えますが、依然として「おねだり」構造が根深いのが全国どこの自治体でも変わらぬ状況があるようですね。その状況を決していいとは思っていない議員もまた増えていることは事実ですが、議会にこびりついて錆びついてしまった伝統?のようなスタイルを一掃することはそう簡単ではありません。
議会自らの調査権をどこまで発揮していけるのか、そのために議員として何を考え行動すべきなのか・・・現在の状況を誰しもが肯定していない、、、、、、特に同世代の自治体議員たちは党派関係なく、閉塞感のある議会のありようを変えていきたいと思っていることが確認できて、励まされました。やっぱり時々は挫けながらも、でもあきらめずに目指すべき議会をつくっていきたいものです。
市民も議会とともに多摩市政を考えていきたいと行動しています!
→参考までにご紹介!「多摩自由大学」発行の多摩じゃーなる。
ご希望の方はお申し付けください。いくつか私の手元にもあります。
2007年08月20日
改革派市長。
今日から2日間の予定で全国若手市議会議員の会の研修会に参加します。会長をやっていた市川市議の高橋亮平さんは議員になる前々からの知人なので、その縁もあり参加することにしました。
生活者ネットワークに所属していたときとの一番の違いは、情報収集をしたり、「志」を持ち活動をしている仲間どうしのネットワークを広げるために「自分で」動いていけること。生活者ネットワークの運動に支えられてきたことを実感しながら、今はゼロから自分自身の議員活動を開拓していける面白さを感じています。
さて、今日の研修会は前我孫子市長の福嶋浩彦さん、前犬山市長の石田芳弘さんらのお話を伺うことができました。市長という立場ながら、いかに二元代表制を機能させていくのかを考えたリーダーシップで改革にも取り組んできたのだなあという印象でした。
福嶋さんからは、市議会の議会事務局の市民からの相談・苦情窓口などを設置する提案をして否決されたという話を伺いました。議員が個々に市民の要望を取り集めるのではなく、議会としての「対応」を考えるためのアイデアなんだけど・・・残念でしたということです。
市長が議会のあり方に関することまで手出し口出しをし、あっさりと否決されてしまったことは理解するのですが(越権行為とかいわれそうですよね)、「市長への窓口」だけではなく「市議会への窓口」として設置するアイデアは斬新です。
また、福嶋さんは市長時代、12回の予算提案をしているそうですが(って12年間市長を務められたということ)、原案通りに可決されたことは一度もないとのこと。予算委員会では、議員が行政執行部に質疑をした後に議員同士で議論をする場があるそうです。その場で質疑・答弁内容を踏まえながら、市長に修正箇所の提示→それに基づいて市長は原案訂正を行う(もちろん議会から提示されたすべての事項を受け入れるわけではないようですが)・・・・という流れで予算の決定が行われていたとの話です。ずいぶんと我孫子市議会は先進的な感じ・・・というのは印象だけかもしれませんが、議会から修正や訂正があることは「いいこと」と受け止められる市長ってすばらしいです。
「根回し」なんてしない。市長は議会に提案をしたところから、議論が始まる。そこから市民にオープンになる。
この信念で貫いてきた(もちろん、それだけではいかなかった面もあるのかなと思いますが)ことがよくわかるようなエピソードなどを聞き、多摩市とは随分と異なる風景なのだなあと思いました。 議会からの修正などを避けて通りたいと、事前に調整に駆け回る・・・という風景がないわけですから。
議会で修正などを行うことなどを市政の混乱と指摘する人などもいらっしゃいますが、我孫子市がそれほどに混乱をしているということは耳にしたことがありません。実際にどんな議会運営が実施されているのか現場にいる議員さんにお会いしてお話を伺う機会をつくりたいと考えます。
明日のプログラムは北海道栗山町議会事務局長の中尾修さんの講義と参加者の意見交換会。栗山町は議会基本条例のことで一躍有名になりましたが、条例制定後一年を経過したこともあり、「その後の状況」を伺えることを楽しみにしています。
2007年08月17日
出会って学ぶ。
今週はニュースをポスティングしたり、知り合いの方にお会いをしたり・・・して過ごしました。いろいろと最近感じていることなどお話を伺うのですが、団塊の世代の方々の退職問題、あわせて年金への不安、将来の生活設計のこと、、、心配の声を多く聞きます。そして、目先の問題だけにとらわれず、もっと先を見て判断してほしいという注文をいただいたり。市民の方にお会いをして学ぶことがたくさん。「若いんだからって言うのは通用しないからね!」と励ましていただきました。
ところで、こんなページを見つけました。感覚的にやってみて、、、、私の結果についてはあえて書かないことにします。
★民主党TAMAの議会前懇談会のおしらせ★
8月26日(日)午後2時より 場所は関戸公民館和室です。→創作室に変更しました。
主催:民主フォーラムTAMA
みなさまのご参加お待ちしています。9月定例会に提出が予定されている議案の情報などお知らせするとともに意見交換を行う予定です。
2007年08月07日
公共施設は多すぎる?!
実質、第1回目の「ストックマネジメント(資産管理)計画と公共施設の配置のあり方特別委員会」が開催されました。
「一体、何をどこから議論をすればいいのかしら?」
正直、委員長も頭を悩ましながら、議論を進めていかなければならない状況にて・・・・今日の会議ではまずは行政内部での検討状況の報告とそれについての質疑応答、そして最後に委員会の今後についてフリーディスカッションをするという流れで進んでいました。ちなみに私は傍聴をしていましたが、この委員会の運営は相当大変になりそうだと思いながら議論を見つめていました。
現状報告では多摩市には約270の公共施設が存在していること。そのうち117の施設を対象にして資産管理計画を作成中で、計画の素案によると今後10年間では約112億円が必要だと見込まれていることがわかりました。
説明によると、行財政診断白書作成時からの評価と同じく、多摩市の公共施設は同レベルの自治体に比べて高い水準での整備が行われていると言うことで、量的(数)にみれば多く、整備水準(質)的にもグレードが高い⇒「身の丈にあったレベル」にまでにする必要性が示唆されていたと思います。この「身の丈にあったレベル」というものの議論が実はとても難しく、現存する施設の廃止も含めて物議を醸し出しながら結論を見出していかねばならないはずです。
そのために今回の特別委員会が設置されていると理解をしていますが、「現存する施設の廃止」議論を踏みこんでできるまでに至るのかどうか・・・・・・議員もさまざまな利害関係を持ち活動をしているのでかなりの覚悟が求められる議論の場になることが予測されます。。。。。もし、そんな議論が展開されるとすれば議会や議員の活性化が期待できそうですね。
でも、実際にはそこまでの議論にはいかない模様です。特別委員会において「公共施設のあり方」という根本的な議論をするというよりは、行政が作成中のストックマネジメント計画に対する意見を付しながら、計画内容の加筆修正などをしていく流れにて進んでいきそうです。委員の中には根本の議論をしなければならないと主張する意見もあったのですが(私も同感)、残念ながら、少数派・・・・・まずは「行政の叩き台をベースに」という考えが優先されていくようです。淡々粛々とした議論が進んでいきそうですね。
もちろん、淡々粛々かもしれませんが議論のあり方によっては・・・・・・議員どうしのシビアな意見交換もしていけるのだと考えます。
公共施設については「多すぎる」ということが指摘されています。それは、学校の跡地施設も含めてのことですが維持管理費用も考慮することはもちろんのこと、今後多摩市が充実していかねばならない福祉・教育その他などの対策も考えていくならば、どうしても整理縮小は考えていかねばならないということだと理解しています。
利用している人がいる限りでは「多すぎる」とも言えないし、必要な施設と判断できるということも一つの考え方とは思います。私自身は必ずしも利用者の人数だけが基準になり必要云々の判断はできないものの、「今ある全ての施設を今後も維持をしていくためには」という発想で考えることはできないと思っています。かつては必要だと判断された施設も時代とともにその役割を終えてもいい施設もあるはずです。(そこを議論することがこの委員会の役割ではないか?と私は思っていました。)
・・・・・何せ、整理縮小のみならず、少なくともコミュニティセンターについては新たに1館(唐木田)増やすことになっていて、今後も必要に応じて造り続けていくという姿勢には現在方針変更なさそうなので。
「公共施設は多すぎる?!」・・・・みなさまのご意見お寄せ下さい!
2007年07月04日
6月定例会~最終日
市長から提案されたすべての議案が「基本的には」可決されました。(「基本的には」というのは市長の弁です。)
会派で大問題になっていた「組織改正条例」についてですが、結局は会派にて見解を分かつこととなりました。やはり施行日を延期しただけの修正案に賛成することは後々後悔しそうなので。結果的には賛成多数で修正案・原案ともに可決しました。
会派で見解をまとめることができなかったのは残念なことですが、勇み足で?なぜか民主党が修正案の提案者になっていたことについても納得ができず。これはただの内輪もめに過ぎませんが、会派内で議論を尽くしながらやっていくという基本中の基本を再確認した一日にもなりました。
今日はその他、「エコプラザ多摩」廃プラスチック施設の見直しを求める趣旨の2件の陳情の採決もありましたが、結果は不採択(多分見間違えてなければ16名)。まずは設備本格稼働前の試験運転に向けて進んでいくと思います。私は試験運転で実施を予定している調査が重要になると思っていて、そこで得られた情報を適切に公表してもらいたいと考えています。
まさか、、、多摩市に限っては、そんなことが起きないと考えていますが、時たま「不都合な情報」が長年にわたり隠されていたという報道もあります。どのような情報が得られたとしても発表すべきで、その情報をもとに今後の対策も考えていく気構えが必要不可欠。もちろん万が一の場合の稼働停止は言わずもがなです。
終わってみればあっさり。
ちなみに、未だに何を議論するのかがよくわからない「ストック・マネージメント(資産管理)と公共施設の配置の在り方について」特別委員会が設置されました。多摩市の場合には費用弁償(本会議や委員会に出席した議員に支払われる会議出席手当。一日一人1万円なんてところもある)がすでに廃止されているので、特別委員会を設置して、無駄に経費を発生させていると非難されることは免れると思いますが・・・・。
財政逼迫の要因とも指摘されている市の規模に見合わない公共施設の見直し議論は必要でしょう。議員が知恵を絞ることも必要ですね。それでも、「特別委員会を設置する目的がよくわからない」とささやく人も少なくありません。
・・・・って私もその一人です。議会運営委員会のメンバーなので特別委員会設置の提案者の一人に名前を連ねているのですが「総務常任委員会と建設環境常任委員会の総意で決まったこと」と説明されていたので、わざわざ異議?設置に対する疑問は唱えなかったものの、設置する目的と意義がよくわかっていません。
とりあえず特別委員会は12名で構成されることになり委員長は自民党の藤原正範氏、副委員長は改革ゆいの会から加藤松夫氏に決定しました。(私は委員ではありません。)傍聴をしながら、特別委員会での議論に学び、公共施設のあり方について考えを深めていくこととなりそうです。
改選後の初の議会も淡々、粛々と。そして改選後だからと新たな取り組みにも着手・・・・というところでしょうか。
ちなみに定例会が終了してしまうと、閉会中に開催される委員会などの予定をお知らせする場がありません。今、私が把握しているだけの日程は下記のとおりです。議会日程を随時お知らせするような場が必要ですね。(議会改革事項?!)
○7月11日(水) 議会運営委員会
○7月25日(水) 総務常任委員会 (副市長二人制に反対する陳情)
○8月1日(水) 文教常任委員会(貝取・豊ヶ丘地域の小学校統廃合に関する陳情 13:00~)
○8月7日(火) ス・公特別委員会
2007年07月02日
6月定例会~議会運営委員会
明後日が最終日です。それに向けての日程確認など行いました。あわせて議員研修会、議会運営委員会の視察、議会改革のこと等でも意見交換をしました。全員一致で合議制の会議は進めるのがなかなか大変で、結論を出すまでには時間がかかります。変に「協調性」が問われ、さまざま思惑が交錯する場面が多々ある雰囲気は決して居心地いいものではありません。異空間であることは確かです(って議会そのものが異空間なのかもしれませんけれど)。
つねに・・・どこかで磁石のN極とS極を向き合せた時のような・・・・いつでも‘逆向きの力’がくすぶっているわけですから。当然といえば当然ですね。多種多様な人たちが集まっている市議会なので合議制が容易く進むほうがおかしいかもしれません。
それにしても、合議制というのは時に物事を進めていく時の ‘弊害’になることもあると思います。今日は議会改革をどう進めていくのかについて意見交換をしましたが、概ねどの会派も「特別委員会など」の議会運営委員会とは別の場所で議論を進めるのが望ましいとの方向だったにも関わらず、1会派だけが「議会運営委員会でやるべし。議会運営委員会でできない理由がわからない。」との主張だったために議論をまとめることが出来ず、結論持ち越し。
・・・・・少数者の意見も大事にする必要はあると思いますが、「議会改革」の必要性はほぼ全員が認めているわけです。その進め方だけの意見の食い違いです。その場の雰囲気や議論の様子にて歩調をあわせてくれてもいいのに・・・・と思いましたが、それはなかなか難しいコトなのかもしれませんね。そもそも、議会運営委員会に出席しているメンバーは各会派の代表なので、そう簡単に自身の一存で「会派の主張」を変更することはできないでしょうから。それでも優先するべきは「議会改革」であるので、次回の会議には一歩前進の結論に至ることを願うばかりです。
というわけで、議会運営委員会で「議会改革」を論じようとすると「合議制」が壁になり、議論が進んでいるようで実は進んでいなかった・・・・・みたいな状況になりかねないのです。今までもずっとそうでした。
「議会改革」は進めてこなかったわけではないのです。ただ、、、、、さまざまに意見交換はされても「合議制」が「結論」をだすことを阻止してきたのですね。そして、全会一致ができなかったので「従来どおり」「従前どおり」となってきた側面は多いにあるのです。
そこで私は別の場を設定するほうが望ましいだろうと考えています。もちろん、何でも多数決で結論付けるというわけではありませんが、最終的にどうするのかという局面で「決めなければいけない」という場合、、、、「合議制」に限る必要はないでしょう。みんなが「決めたいのに決められない。」という状況に貶められることほど情けなく辛いものはありません。
それにしても、「議会改革」と一言で言っても・・・・その内容をとう捉えているのかからも意見交換の作業が必要になりそうです。各人が千差万別の意見とイメージを抱いていると思われるので。
「昔ムカシ・・・あるところに‘小さなおうち’が一軒ありました」
とみなさんそれぞれ‘小さなおうち’のイメージが異なるのと同じ具合です。これからの意見交換からしても楽しみですね。「議会改革って議員それぞれの自己改革ですよね~。」ってどこかで聞いたことがありますが、私もその言葉は冗談っぽくって真実味に溢れているのではないかと感じています。
2007年06月28日
6月定例会~文教常任委員会
今日の議題は学校統廃合に伴う条例の変更、アクアブルー多摩と八ヶ岳少年自然の家に指定管理者を導入するための条例変更でした。
学校統廃合の件は、竜ヶ峰小学校と多摩第二小学校の統合で校舎が存続校?(名前が残る)となり、豊ヶ丘中学校と貝取中学校の統合にて青陵中学校の新設となることを正式に決定するものです。これについては「小規模校」を廃止する方針である「学校一定規模適正配置」(小規模校は廃止・でも大規模校については何ら触れられていない)に基づいているもので、手続き的には審議会や地域懇談会などを経て、最終的には教育委員会での決定に結びついているものです。
私自身はそもそも大規模校に対する言及がなされていない方針そのものへの疑問もありますが、それはさておき、今回の統廃合の件には賛成しました。結果的には1小学校、1中学校と数が減るわけで、それだけ学校予算にも余裕が生まれることになりますね。そのお金がどう使われるのかが問われるでしょうね。
学校の統合は子どもたちの心に不安定させてしまう場合も少なくないらしく、統合した学校にはカウンセラーを置いて子どもたちの相談にのれるような体制づくりもしていきたいと考えているとの話でした。学校統廃合に伴う一定期間のカウンセラーの配置について東京都が人件費の補助をする制度があるとのことでした。(それだけ東京都も学校統廃合を推進しているということですよね?!)
上記の問題については・・・学校統廃合のスケジュールについても教育委員会の目算通り。しかし、今後は揉めそうな様相を呈しています。現在、第2期として小学校の統廃合問題を話あっている貝取、豊ヶ丘地域。先週末に審議会における地域懇談会が開催されました。審議会の素案では、貝取、豊ヶ丘の地域を南北2エリアに分断し、南は豊ヶ丘中学校校舎を活用、北は北豊ヶ丘小学校校舎を活用するというもの。「貝取地域には小学校が無くなってしまう!!!」ということで、今、巷?では大問題化しています。
そもそも、豊ヶ丘中学校を小学校校舎として転用すること自体・・・・余分な経費もかかることになる点で疑問ですが、貝取地域から小学校をなくすと言うことを「地域の人たちでの話合いの結果」を根拠としすんなりと受け入れていいものかどうか。もちろん、地域での決定は優先されるべきとは思うものの、もう少し慎重に全体的なまちづくりのビジョンを描いた上で考えねばならない気がしています。なので、仮にこの素案の内容のまま決定したならば、大変な状況になっていくでしょうね。議会でも議論が紛糾しそうです。貝取・豊ヶ丘小学校統廃合問題から目が離せなくなりました。
さて、その他指定管理者導入の条例の件も「賛成多数」にて可決しました。6月定例会も明日の代表者会議、来週の議会運営委員会を経て、最終日へ。委員会が終われば一山超えたという感じですね。
2007年06月27日
6月定例会~建設環境常任委員会
エコプラザ多摩に関わる陳情2件が審査されました。結果は趣旨採択2名、不採択3名にて「不採択すべき」という結果です。趣旨採択の1名は、廃プラスチック施設は必要ではあるが、近隣住民などとの合意形成には時間を要するというのが理由でした。
私の会派は建設環境常任委員会にメンバーがいませんので最終日に結論を出すことになりますが、改選前の3月定例会でも同趣旨の陳情が提出されており、その際には「不採択」の立場を示してきました。ただし、建設環境委員会では「審査未了」という結果になり、本会議での議決はありませんでしたが。
今日の審査は午前11時半から午後6時前までと長丁場。さまざまな質疑応答もありましたが、不燃ごみを収集しているパッカー車の圧縮圧力の話しは印象に残りました。パッカー車はプラスチックその他が混在している不燃ごみを集めますが、車に放りこまれた不燃ごみを圧縮しているというのです。その圧縮圧力は廃プラスチック中間処理施設で圧縮作業をする圧力よりも強い・・・・つまり、もし、廃プラ施設に反対をするならば、不燃ごみの回収も直ちに停止しなければならないだろう・・・・というのが「パッカー車論」でした。理解できるような理解できないような、、、という話しでしたが、確かに不燃ごみは嵩が高いのでパッカー車が圧縮しながら収集しています。けれども、その圧縮圧力と廃プラ施設の圧縮圧力と比較することはできるのかどうか・・・・・。
ところで、安井先生が最近更新したホームページでもその他プラ圧縮施設のリスクについて書かれていますが、化学物質発生の危険性は指摘されていても定量的な分析ができていない現状では、リスク議論にもならず、不安情報を流してしまうだけという指摘はその通りかもしれませんね。この先生は来月28日に予定されている「化学物質とくらし」をテーマにしたシンポジウムで基調講演をされるそうです。
委員会で結論が出た後、傍聴にいらしていた方々、エコプラザの一般質問をした住田議員らとしばらく立ち話をしました。住田議員は「予防原則」だとおっしゃっていました。私も予防原則の考え方を全く否定するわけではないのですが、本来は製造する段階で「予防原則」の考え方が優先されなければならないと思います。ごみ処理の段階、プラスチックを廃棄・処分のところで「予防原則」を語ったとしても大量消費・大量廃棄されるプラの問題解決にはつながっていかないのが現実で、自治体レベルで直面させられているごみ問題の範囲内だけで「予防原則」を持ち出しても根本的な解決策が見出せないことに虚しささえ感じます。
ごみは減らさなければいけない。そして、プラスチック無くしては私たちの生活が語れないことも認識しながらも、プラスチックもなるべく使わないようにしたい・・・でも、「リサイクルするから」とプラスチックごみが増え続ける生活様式が社会全体として追認されてしまうようでは困ります。便利でかわいらしい形も増えてきた強敵ペットボトル!!増え続けています。「リサイクルするからいいの?」って・・・コンビニとかスーパーとか・・・飲料コーナーに行くたびに思ってしまいます。
私は国レベルからの対策が無ければ、ごみ処理に責任を負わされている自治体の悩みは増幅ばかりだと考えています。今の国レベルでの対策が「容リ法」になるのでしょうか。だとするならば、やはり法律内容に製造者責任により踏みこんでいかねばならないでしょうね。「未来を救って欲しい」そんな気持ちです。
2007年06月25日
6月定例会~総務常任委員会
総務常任委員会を傍聴。話題?になっている市役所の組織改正の議論がありました。最終的には、改正の時期について、市長が提案した10月1日を来年の4月1日とした内容の修正案が賛成多数で可決されました。
組織のことは市長の専管事項なので、よっぽどのことがない限り・・・議会ではその内容に踏み込んだ修正をすることができないとか。でも、施行日(組織改正の時期)の変更くらいは軽微な修正なので可能なんだそうです。(よくわからないなあ・・・)
組織改正の理由とは「戦略プラン」をより推進できる体制づくりと説明をされているけれど、「だったら、今のどこが悪いのかを教えて欲しい。」・・・・というよりは、戦略プランは昨年度からスタートしている多摩市の第4次総合計画の後期計画なのだから、スタートにあわせて組織改正すればいい。昨年度といえば市長選もあったので、そのことをちょっとだけ考慮したとて・・・、トップマネジメントを強化するとして戦略プランをよりよく進めることを理由に副市長を二人体制にしたはず。副市長が二人で横の連携体制などにも今まで以上の配慮をしてきたのではなかったの?
今でも円滑に横の連携がとれていない組織が、組織をいじり改正をしたところでどのくらい横の連携が速やかに行くのかは本当に疑問。
もし、組織を変えなければ戦略プランが進まないならば、来年の4月の組織改正時期までは何も進まないってこと???市長+副市長2名・・・3名の操縦士がありながら、まだまだ滑走路から飛び立つことのできないジャンボ機って感じ。来年の4月まで(うわっ、あと半年以上もある)に、故障箇所をちゃんと整備をお願いしますと言いたいですね。
今日の総務委員会を傍聴していた中では「10月1日は早急過ぎる」「職員との意思疎通はできているのか」(もちろん、出来ていますという回答ですよ)という意見が多かったですね。
「市長の専管事項なのであえて内容については触れない」としながらも、新しい組織体制への注文、疑義は相当にあるらしく、みなさん色々と議論されていました。もちろん、、、、内容について「このとおりでいい」とおっしゃる方もいましたけど。
私は組織改正の内容に相当不満。ですので賛成はできないと思って考えてきました。修正ができないならしかるべき態度を示すしかないと思ったのですが、施行日の変更は‘軽微な修正’と判断され、その修正案の提案がなぜか同じ会派の篠塚議員だったことにびっくりしました。あとは会派内での議論の問題になるのかもしれませんが、この組織改正には総額で1億円くらいは必要とか言われています。市民は「1億円」もかける価値をどう判断するのでしょうね。私は安いとは思えないです。
なおかつ、組織改正後の副市長二人の役割分担などは「まだ決まっていない。」というような行政の答弁もあり、ますます不安になりましたけれど・・・・・そこは施行日が先送りされれば解決に至るのかもしれませんね。解決してもらわなければ困ります。
そうは言っても、環境部が解体されることに私は心底疑問であります。ごみ行政の部分だけが「くらしと文化部」に引越し、残りは「都市環境部」に行くことになりました。多摩市の家庭系ごみの有料化は「環境行政」の一貫として語られてきたはずなのに、正直・・・・実はそうではなかったのかもしれない・・・・と本音を疑っています。本気で疑ってます。今回の組織改正の内容からは、環境行政が後退するとしか思えません。これまで地球の温暖化や二酸化炭素の削減という自治体が行動せねばならない自覚を語り、ごみ有料化=ごみ減量としてきた多摩市でしたが、それはどうやら・・・・・・・・(私の勘違い?)。
横の連携があるので、組織は変更しても環境行政を推進していくことには変りが無いそうですが、「名は体を表す」ってあながち信用できないものではないと思っているので。
そもそも、今でも上手くいっていない横の連携は、組織の問題ではなく職員の意識や、職員の仕事のスタイルにこそ原因があるわけで、組織をちょっとだけいじっただけでどうにかなるものではない=つまりは、今のままでより上手く行く方法を考えるほうがいいのではないか?と私は思っています。
・・・・それに・・・先にも書きましたけれど、トップマネジメントの強化は横の連携をよりスムーズに進めるためでした。
ですので、トップマネジメントもそんなに上手くは機能していないということかもしれないので、組織体制をよりよくしたのであれば、副市長は一人に減らしても十分に対応していけるのかもしれませんね。より今までよりも柔軟に動ける組織になるみたいですから。そういう意味で前向きに捉えてみることもいいのかも。
ちなみに、本日の委員会・・・といえば、副市長二人に反対する陳情が提出されていましたが、この陳情は「継続」となりました。
明日は厚生産業常任委員会です。
2007年06月22日
6月定例会~補正予算・条例提案
今回の補正予算は一般会計は貝取・豊ヶ丘中学校改め青陵中学校開校に向けた工事費用と国民健康保険の専決処分について。両者とも数名が質疑をした後、全員で可決。
その後、かなり判断が難しいよな・・・と思っていた「契約議決」案件の提案。先般の朝日新聞でも「多摩前市議親族企業・落札率99.5%」と記事が掲載されていたことに関連するものです。質疑では談合の疑いを指摘する議員もありましたが、私は談合があったかなかったかということは証拠も無くてわからない・・・・行政はルールに則って粛々と手続きを進めてきて瑕疵はないと判断できる・・・・とは思いました。
しかし・・・・市議会議員選挙終了直後に「一身上の都合」として辞職をし、その翌日に親族企業(二親等以内)が入札に参加を表明したことへの遺憾の意を表明すべきだと感じました。
議員が辞職をすることは「権利」(地方自治法126条)なので、「正当な理由」がない限りは拒むことができないとの判例なっています。当時、議員から提出された辞職願に対し、議長だけで判断することができない(議員の任期は残り1週間ほどであることを考えれば、議長の一存では決めがたいだろう)とのことで代表者会議を招集し議論はしました。結局・・・拒否することの正当性が存在しなければ、認めざるを得ない(辞職を認めなかったことで訴訟になっているケースもある)とのことになりました。(当然ながら、なぜ突然辞意を表明するのか等など憶測は飛んでいましたけど)
そんなこんなで・・・既に引退表明をなさっていたことは承知の上ですが、残りあと1週間ほどの任期を放棄してしまうことは不思議というか、私はおかしいと思います。そして辞職をした翌日の出来事・・・・考えれば考えるほど疑心暗鬼になってしまいます。
「契約議決」とだけ考えたなら、反対する理由はないのかもしれません。その判断のもとで今回は賛成多数で可決されました。私は迷いましたが、賛成することができませんでした。とても悩みました。契約議決そのものだけを見て判断するとしたらどこにもおかしなところはない・・・・という意見にも納得するものだからです。
反対の態度を示したことについて「それはおかしい。」と言われもしましたし、感情論で判断しているとも指摘されました。
確かに・・・・入札に参加をし、たまたま落札してしまったために問題が表面化したのかもしれませんね。けれども、その‘たまたま’であったとしても、辞職した翌日から入札参加をしているということがわかった以上、それに対してすんなりと認めていいのかどうか。。。
おそらく、賛否に限らず、すべての議員が同じような思いを抱いていたのではないでしょうか。それでも、表面的には「おかしなところ」は見当たらず、行政の手続きにも間違いはありません。本来なら、全員賛成で通過する案件であったことは確かです。
今でも、自分自身の判断については考えさせられるものです。反対したことへの後悔とかではないですが。しかし、多摩市議会では平成10年の3月に「公共事業の請負契約等で市議会議員の関与を排除する決議」をしています。それによると「議員本人および配偶者の二親等内の経営する企業並びに議員が実質的な支配力を持つと思われる企業等は多摩市との請負契約などに関わる契約対象とならない。」ということを確認しています。既にお辞めになった方・・・・辞めてまで後味の悪さを残さなくてもいいのに。「立つ鳥あとを濁さず」
2007年06月21日
6月定例会~一般質問5日目
今日で一般質問は終了。一番最後に順番が回ってきたのですが、最後というのはあんまり好きではないですね。発言順が来る前に待ちくたびれる感じで。
とかく今回の一般質問でとり上げた「発達障害者支援・特別支援教育」の問題は2005年12月の定例会でとりあげた問題と全く同じと言っても過言ではなく、前回の質問の一番最後で市長から「発達障がいのお子さんに対する支援チームの話が今後の進め方の体制の中にありますけれども、発達障害支援チームのようなものを設置しながら、あわせて核となる教育センターのところのキーパーソン、それから、先ほどの福祉のほうの、一元的にどこが窓口になるかということについても、仕組みとして確立しながら、人としてのスキルアップも努力していきたいと考えます。」と答弁をもらっているけれど、はっきり言って、‘一元的にどこかが窓口になるということが仕組みとして確立していない’という一点だけでも、市長の努力の成果を問う必要があるはずなので、そのことにだけでも取り組む姿勢を再度明確にしてもらいたいと考えていました。
ということでしたが、・・・・私が通告を出し、市長の答弁書作成にあたっての協議にて新たに「キーパーソン」となるような人材を配置することに決めたらしい・・・と風の便りで聞いたので?!
新たに人材を配置する・・・と言っても?????が多いので、質問前の事前情報収集として「その人はどんな人であるのか等など・・・」現場のことを把握している担当職員に詳細を尋ねたてみたのですが「えっ、そうなんですか。そこまではまだ話が伝わっていません。」という始末。そんな状況について、私としては「俄仕立て(じゃないのかもしれないけれど)で決定、確定してくれたこと。」にこれ幸いだと受けとめた次第ですが、前回の質問の市長の威勢の良い発言を考えると、‘1年半’というのはかかりすぎだと感じます。何せ、市長は「スピーディに時代の変化に対応して」を経営方針にしているので。
もちろん、これまでもいろいろと協議や議論を重ねてきたのかもしれませんけれど、少なくとも私が質問の通告書を提出した段階では‘スーパーバイザー的な新たなキーパーソン配置’までは「確定してなかった事項」なはずです。
質問を出すということは、それだけ市役所内部の議論を活性化させるという意味でも大事なことだと改めて確認しました。一応・・・今日の質問でどういう人の登用を考えているのかも尋ねておきましたが、もちろん「発達障害に関しては専門性のある人」とのことでした。
ただ、私が思うことは、「外から新たに人材を探す前に、現在の職員の中からふさわしい人がいるかもしれないと探すべき」ということ。私にとっても伏魔殿な市役所。せっかくの専門性も、行政組織なるものの壁にて十分に発揮しきらない場合も多いのでは?そして、よっぽどのバックアップがなければ浮いてしまうのでは?。・・・人にもよるのかもしれませんが、私が知っている限りでの民間人登用は(色々な意味で)成功しているとは思えないので。「人材登用については慎重にお願いします!」
・・・再質問のネタ切れにならないようにと手広い質問事項を通告していたのですが、結局は再質問事項を絞りこんで・・・・私が今回最も大事だと考えたのは「新たなキーパーソン」などの設置と3歳児健診から就学児健診までの子どもたちへのフォロー(発達障害には早期発見、早期支援が必要と言われています。これは決して、子どもたちにレッテルを貼るということではありません。)、それから療育機関である「ひまわり教室」の改革。後者については・・・懐かしの行財政診断白書(すでに過去のもの?!)の重点改革事項になっておきながら、それに相応しい体制にもなっておらず「改革の意欲が感じられない」と言うことで大評判。白書では、行政自らが課題分析したにもかかわらず、そのことが全く解決されていないことを改めて認識すべきということですね。平成21年4月からは教育センター(改革進行中?)に移転することが決定しているので、遅くても移転同時にリ・スタートできる体制をつくるべきでしょう。
現市長鳴り物入りで作成した白書ですから、それに対する処方箋を示し、問題解決する責任はあるはずですから・・・・。財政的な不安も工夫をすれば乗り越えられるという認識も披露してもらったので、確実に前進してもらわなければ。
私としては着実に進んでいることを確認するために、今日の積み残しの再質問もあるので、9月議会でも引き続きこの問題をとり上げるかな。。。とか考えたりしています。
2007年06月20日
6月定例会~一般質問4日目
今日は傍聴者の多い一日でした。加えて、質問者がすべて女性議員でした。多摩市議会は女性議員が10名。都内でも女性比率を誇っています。会派別で見たならば、一つの会派だけは女性がいませんけど。
というわけで、明日が質問です。まだ言うことが全部まとまりきっておりませんので報告を書いている場合ではないのかもしれませんが、明日の一番最後・・・・というのがいたずらに「余裕」だと勘違いさせているのかもしれません。
ところで、今回の一般質問は新しく議員になった方の質問で「どんなことが飛び出してくるのだろう!」という楽しみがあり、比較的眠気と戦わずにすんでいるように思っています。今日も2名の方が質問をされていましたが、初めて質問をした際に、とかく「答弁にまどわされることなく、わからなかったらわからないで言いたいことだけ喋る」ということをアドバイスしてもらっていたことを思い出しました。
今日の質問では、またさらなる学校予算の問題が飛び出しました。かなり地域的な話題ですが、それでもミスミス放置はしておけず対応することが必要になると思いました。南鶴牧小学校の校庭のことです。今年度、南鶴牧小学校ではまたまた運動会が中止になったそうです。それも、3年連続で運動会は中止とか・・・・。そして、今年度の場合には前日の‘雨’のために中止となり、同日予定されていたほかの小学校の運動会は開催されたにも関わらず、南鶴牧小学校だけは開催できなかったとの話です。理由は校庭の水はけが悪いからです。
教育委員会はもちろん「それは子どもたちの教育環境にとっても望ましい状態ではないので善処したい。」との答弁でしたが、来年にでも予算確保ができるのかどうか・・・・。その方は東京都では「校庭の芝生化」を進めていて、そちらの補助金を利用したらどうかとまで提案をされていました。ホームページを読んだ限りでの私の理解ですが、このプロジェクトはどちらかと言えば「みどりの少ない都内地域」と対象としていそう・・・・都内に比べれば、多摩市は今でも「みどり」が多い地域で「みどり」の拠点にもなっているとも言える・・・・と考えてしまったのですが、その議員の話によると「全額に近いぐらいの補助がある」という話でしたので、上手く東京都と交渉ができればいいですよね。
とかく・・・・教育予算、それも学校の建替え等ハード面での整備費が膨大にかかることがいよいよ明らかにされてきたと思います。そのためにどうやって費用を捻出するのか。これは確実に私たち市民の問題なってきます。先を考えると悲観的にもなる・・・・・けれど、、、、そうも言ってはいられないですね。子どもたちの未来があるので。
明日の質問は「子どもHAPPY化計画」・・・と思いながら発言したいと考えています。
2007年06月19日
6月定例会~一般質問3日目
今日の質問で痛感させられたこと・・・・それは、市長に答弁がもらえるかどうか・・・もしくは副市長に答弁がもらえるかどうかは「議員の質問の‘質’による」ということです。自治体によっては、市長がほとんどの議員の質問について答弁するような議会もあるようですが、多摩市の場合はほとんどの場合は部長が答弁をします。市長に答弁を求めても、部長が出る場合が多い・・・・と私は感じていますが、それはさておき、いずれにしても市長が答弁に立つ時には「議員の質問の水準がハイレベル!」ってことなのかもしれない!!
そう思ってハッとさせられました。
というのも、「市長や副市長がもっと答弁に立ってもいいのではないか。」という質問について、正確にどんな答弁であったのかまで一字一句をメモしたわけではありませんが、「時と場合による。」・・・そして「質問内容による。」ということで回答をした副市長は・・・・「議員さんの質問の‘質’を高めて欲しい・・・・!」なんて言いたげでした。なので、これから質問をする発言者にとってはちょっとプレッシャーですね。緊張・・・・。
ところで、今日の質問で今後の教育予算に関することや、子どもたちの学校環境づくりに対する方針を問うものがありました。教育予算についてはその試算のあり方についても内容が十分に精査されていないことが明らか。それでも来年度以降で施設整備などに50億円は必要と見ているようです。とかく今後の動向を見つつ、必要最小限にて対応を図るということなのでしょうね。
今のところ、大きなもの?としては多摩第一小学校の建替えの後で多摩第二小学校の建替えに着手するようですが、その間、統廃合になった学校のメンテナンスなども行わねばなりません。いかほどに財源が必要であるのか・・・いち早く示してもらいたいものですね。気になったことは、今後建替え等については市民参加のワークショップで実施をしていくとのことですが、市民が参加をすると「あらゆる観点からの要望もりだくさん」になってしまい対応ができなくなってしまう恐れがあり、事前に「このくらいの予算規模」というものを示した上でプランづくりをしていくということでした。
市民参加をすることに異論はないのですが、問題は「なぜ市民参加をしていきたいのか」という目的の明確化と、そのために必要な市民参加のあり方を考えることだと思います。必要なことは建物に対する市民の意見以上に、今後の「学校」というものに対する地域の考え方、「地域参加型で支えていく学校とは?」・・・・今後のコミュニティスクールの可能性も含めこまれるのかもしれませんね。学校がもっと地域に開かれていく必要があり、地域の人材が学校教育でいかされるような仕組みをつくっていくことだと思っていて、実はそれは学校の建替え云々に関わらず、実現可能なことであるはずです。
ただ、建替えというものを一つのきっかけにして、地域立学校が実現しやすくなるのかもしれませんし、地域の人たちが学校に関わりやすくなるのかもしれませんが、いずれにしても「建替え」がなければできないということではありません。
それを踏まえれば・・・・「市民のワークショップでどんなことを議論してもらいたいのか?」・・・それは建物のしつらえですか?という議論が、ワークショップの前段にて必要になる気がしています。何しろ現実を踏まえて‘夢’をつくる必要もあるので、残念ながら多摩第一小学校で実施したのと全く同じようなワークショップを成立することには難しさが伴うような気がします。何よりも・・・・「なぜ、市民参加を!」という点の明確化は必要です。
それにしても、今後の統廃合の方針にも暗雲が立ち込めていて、次回以降の統廃合地域として上げられている東愛宕、西愛宕小学校の地域は・・・統廃合しても「小規模校」の状況が変わらないとの指摘がされていました。さらに今回の統廃合方針は「小規模化」については言及するものですが、いわゆる児童数がうなぎのぼりな「マンモス校」は対象外としていることも明らかになりました。小規模校にメリット・デメリットがあるならば、大規模校にもメリット・デメリットってあると思いますが、「『大規模校』は議論しません。」というような頑なな姿勢の教育委員会でした。
文教委員会に所属していることもあり、教育分野についてはかなり重点的に視点を向けていきたいと考えています。今後の学校整備も含めて、学校教育内容もあわせて議論が深めていけるように勉強しなければ・・・・・とかく行政の職員は勤勉ですので。教育に関して情報があれば、そしてまた参考になるような事例があればどしどしお寄せいただきたいと思います。
2007年06月18日
6月定例会~一般質問2日目
予定どおりに2日目です。明日は4番目の発言者の方がご家族に不幸があったために出席できないこととなり、順番が繰り上がることとなりました。(でも、明日の発言者だけが4名になるだけで、明後日以降の予定には影響はありません。)
さて今日といえば、何と言っても・・・・目についたのは行政側の答弁姿勢が失礼過ぎるということ。市長に対し「ご飯を食べましたか?」と尋ねているのに、副市長が「食べました。」と応ずるような具合にです。・・・そのくらいのことは市長がさっさかと出てきて答えてほしいものです。(そんな場面を目にする私のほうが腹立たしくなります。)
それ以上に、連光寺小学校の教室不足問題を取り上げた議員に対する答弁は誠意のかけらすら感じないと思いました。その議員さんは、過去にも何度も同様の問題を質問されているのですが、前進がほとんど見られないというよりか・・・・驚いたのは、答弁者側が「同じ議員の同じ観点」での以前の質問・答弁のやりとり(議事録)に目を通していないということ。それだけ、答弁者側の人事がコロコロと変わっている証拠なのかもしれませんね。
議会には何の継続性もないのかもしれませんが、少なくとも行政には継続性があるはず。質問されている内容については、質問者が別の人であれ、内容が同じことであれば絶えず、継続されているものと考えます。今回の場合は同一議員さん、前回、前々回、前々々回・・・・ともう5回目の質問とのことでした。以前よりは今回・・・と言う風に少しでも前進の見られる答弁があればと期待をするのも当然。発言者の議員が憤慨していた気持ちには同調するものです。
しかも、連光寺小学校の周辺状況を考えれば、教室不足になる恐れは十分に想定内にも関わらず、それに適切なる対応が行われてこなかったことも事実と言っても言いすぎではないかも・・・・・。
連光寺小学校の教室不足については、また別の議員さんも取りあげるようですが・・・・議員の立ち位置(市長との距離?!)によって、「答弁内容がまさか変わらないよなあ。」と思ってしまいます。
ところで、多摩市は教育予算では他市に遜色無い、見劣りのしない内容になっているとのことでした。確かに図書館司書の配置やピアティーチャーの配置などの学校予算では随分と努力をしているとは思います。ただ「人」にお金がかかっている分、いわゆる物品購入などなどの経費的な面での学校予算は結構厳しいとも聞いていますが。「お金の使い方」になるのでしょうね。ちなみに今年度は教育予算が大幅アップしているようにも見えますが、よくよく内容を点検してみれば学校予算増の牽引役は「施設整備費」であり、多摩第一小学校の建替え、多摩第三小学校の耐震工事、給食センターの改修工事であること・・・ここは要チェックです。
・・・・今後も、多摩第二小学校の問題、統廃合した学校の整備費など等ハードな面だけでどこにお金がかかるのか・・・・私の頭の中に思い浮かべてみてもキリが無くなりそう。そのあたりのことを教育委員会は長期計画を持っているのかどうか・・・・そして、企画政策部の財政担当はそのあたりの将来計画を持っているのかどうか・・・・・。(ハードの整備などについては学校に限らずの問題ですし。)示されているとは言い難いのが状況です。「今のところ戦略プランの終わる平成22年度までは予定があります。」というので精一杯。・・・と考えていると何となく将来に悲観的になってしまう・・・・。
明日はそんなことも含めた学校づくりに関する質問もありますし、どんな答弁がかえってくるのか楽しみにしたいと思っています。
2007年06月15日
6月定例会スタート!
今日から定例会が始まりました。改選後の議会でしたが、何となく緊張感に欠けるような雰囲気だった気もします。市長行政報告の後に早速、一般質問となりました。新しく議員になられた方の質問には応援の方が多数傍聴に来られていました。
さて、今日の質問で、旧公団賃貸住宅の空家問題が指摘されていましたが、豊ヶ丘6丁目などは328戸中107戸の空き室があるそうです。ところが旧公団では空き室は30戸というカウントになっているとか。何やら「空き家の定義」(誰が決めたのかわからないが旧公団=都市機構の定義?)というものがあるらしく、そこに照らし合せれば30戸なのだそうです。私(ごくごく普通の認識を持っていると考えるが)の考える「空き室」と都市機構の「空き室」の定義に随分と齟齬がありそうなので、一度、都市機構の方にレクチャーをしてもらう必要がありそうです。
それにしても空き室問題は深刻です。これは前々から指摘されていることですが、所有者の都市機構も大幅な家賃引き下げをし、‘まち’の再生に寄与するような対策をとってくれる姿勢も見えず・・・・ますます‘スラム化’で悪循環となっている気がします。
都市機構は「都市再生機構」という名称なのですが、「名称が不釣合いすぎないですか?」と思えてなりません。少なくとも私がこの間、ニュータウン問題を考える中では未利用地の処分の問題、賃貸住宅の問題など「ニュータウン再構築」とか「ニュータウン再生」という内容として、「都市再生機構」に相応しいと思えるようなプロジェクトが見当たらないことは残念なことです。もしかしたら私の視野が狭いのかもしれませんが・・・・。もっと東京全体、全国へと目を向ければ‘立派’なプロジェクトも手がけているのかも。とは言え、、国策で建設してきた多摩ニュータウンの「都市再生」はある意味で、都市機構の仕事の柱なってもおかしくないはずです・・・・。
でも、‘まち’の再生ではなくこれまでに抱いている私の印象からは自分たちの組織の存続と再生のための多摩ニュータウンの活用と感じずにはいられない場面が多かったように思います。今後、都市再生機構の名前に相応しいお仕事がなされるよう期待したいものです。そんな秘策が眠っていればいいのですが・・・・。
2007年05月31日
あっというまの1ヶ月でした。
明日から6月です。今日の天気はちょっとひどかったですね。毎日が瞬く間に過ぎていきます。「瞬く間に過ぎていく」=「一つ一つの物事にゆっくりと向かっていない自分がいる・・・・」と私は考えているので、気持ちに余裕を持てるように心がけしたいものです。
今日はギリギリセーフで今月号のほうれんそうをポスティングして、そのあとは一般質問の原稿作成、夜は民主党TAMAでの会議でした。7月末には参議院選挙も控えていますし、その準備も必要。それ以上に先般の市議会議員選挙でお示しをしたマニフェストを具体的に進めていくための話合いをしました。
これから議会としても‘改革’に取り組んでいくわけですが、それを待つのではなく、自分たち自身が取り組めることを少しでもやっていきたい!ということを3つの約束(公約)に掲げています。
①「民主党TAMA議会報告会」の開催・・・定例会前後の休日に開催。議会前には議案説明と意見交換。議会後には議決に至る決定過程などの説明や報告。
②「民主党TAMAマニフェスト」への責任・・・少なくとも一年ごとを目安にしながら、内容・進捗状況の検証と報告。
③市民立法(条例づくり)への挑戦・・・「(仮称)都市景観条例」の制定を目指し、市民とともに条例づくりに取り組む場をつくる。
正直、かなり盛りだくさんなので消化しきれるかどうかもちょっぴり不安になるわけですが、それでもできるところから着実に進めることが必要なので当面のスケジュールの決定をしました。
本来は今度の6月定例会前からの取り組みをするべきなのですが、日程調整などの関係で定例会前報告会については実施を見合わせることとなりました。そのかわりに6月10日日曜日に市内駅前にて遊説を実施します。その場で6月定例会についての事前報告もあわせて行う予定です。(天気が心配。)
下記に当面のスケジュールを記載します。詳細(場所など)は別途お知らせいたします。いずれも14時から16時まで。
★定例会前の報告会〔民主党TAMA市民懇談会〕は・・・・(9月議会)8月26日日曜日/(12月議会)11月25日/(3月議会)2月24日日曜日
★定例会後の報告会〔民主党TAMA議会報告会〕は・・・(6月議会)7月29日日曜日/(9月議会)10月14日日曜日/(12月議会)1月14日/(3月議会)未定
ちなみに・・・それぞれ議員の後援会(私はつくっていませんが)などを動員することはしないことにしています。「人が集まるわけない。」とか言われているのですが、とりあえず何でもTRYしてみないとわからないと思っているところです。取り組みを進めながら、その内容についても充実していければいいですよね。先の予定まで決めていますので、ぜひ、お気軽にお出かけいただければ幸いです。もちろん、この場に参加された方に民主党の活動を強要することは絶対にありません。
このような活動は「多摩市議会」として実施できることが最も望ましいと考えています。どうしても政党が主催をするということになるとハードルが高くなってしまいます。もし、ちょっぴり政治には関心があって、投票も放棄をしない市民だったとしても・・・・情報は知っていてもなかなか一歩を踏み出せないのではないかと思ったりもします。私がその立場であっても、たぶん参加しにくいと思います。政党が主催するというだけで一歩引いてしまいそうです。
ですので、本来は議会前・議会後報告会については、「議会」として実施することが私の理想で目標です。幅広い市民の方々が気軽に(気兼ねなく?!)参加できる議会のタウンミーティングみたいなかたちでできるといいなと考えます。議会改革の一貫で取り組むことができるように働きかけをしていきたいです。
ところで「選挙が終わったら、駅前が急に静かになった・・・・」とお声かけ下さった方がいらっしゃいます。私は変わらず毎週月曜日の永山駅でニュース配布をしていますが・・・民主党としての遊説日程を決定しました。
★6月10日日曜日 13時~多摩センター/14時~永山/15時~聖蹟桜ヶ丘
★6月7日木曜日 7時~聖蹟桜ヶ丘
★6月14日木曜日 7時~永山
★6月21日木曜日 7時~多摩センター
★6月28日木曜日 7時~唐木田
市民に政治の現場から発信をしていく・・・・そのための活動にももう少し一工夫できたらいいなと考えているのですが、なかなか妙案が思いつきません。ぜひ、「こんな活動してみたらどうか?」とのご提案があればお寄せ下さい!
2007年05月14日
「マイク忘れてるよ~・・・」
久しぶりに永山駅での朝遊説でした。今朝から5月号の配布です。実は・・・早朝から足早に急ぐ通勤、通学なさる市民の方々を目の前に私が朝の活動をするのはなぜかを考えるのですが、それはやはり「ほうれんそう」を手渡したいから。
そこで、いろいろと考えたあげくに、今日からマイクを使用せずに「ほうれんそう」のみを配布するスタイルにと変更することにしてみました。今までの経験から、マイクを使用したほうがニュースレターの受取率が高いのではないか?との意見もあり、確かに・・・マイクを使ったほうが、「気がついてもらいやすい」のかもしれないとも感じるのですが、それでも「朝からマイクはうるさすぎる」とか「朝に演説して一体誰に聞かせるつもりなのか」というご意見もいただいているので、ニュースレターの配布に徹してみてはどうかと考えました。
というわけで、日常に戻った朝遊説は午前7時を目途にスタートしているのですが、早速・・・・準備をしていたところ・・・・「おっ、マイク忘れてるよ。」とお声をかけてくれた方がいらっしゃり、やはり駅前風景にマイクは欠かせないのかもしれないと感じた次第です。
でも、マイク無しのやり方で少し続けてみてから、これらの早朝活動スタイルを見つけていきたいと考えます。
ところで、今日はひょんなことから何か手伝いたい!と申し出してくれた知人と会派の控え室の掃除をしました。何しろ会派の机の上が書類で山積みになっていたので整理整頓をしただけですが、あまりの大量の紙ごみに何とも言いようがない気持ちに陥りました。インターネットの普及はペーパーレスには全く結びついていないことをさらに実感させられました。
明日はいよいよ臨時議会で、議長などが決定・・・新たな体制がスタートします。どんな人選が進むのでしょうか。私としては「世代交代」を進めることができ、何よりもまず「議会だって変わらなきゃ!」に一歩でも近づける改革を志向できる環境づくりを念頭において人選を考えたいと思っています。
・・・・でも、不思議なんです。議会における議長選びなどの選挙では「立候補制」という手法を採用しないのです。「この人がいいな。」と眼中の人を無記名で投票をするのですよね。。。。
2007年03月29日
任期最後の定例会が終わりました。
最終日は無難に終わった一日でした。来年度予算は一般会計は1会派を除く賛成多数で可決。特別会計やその他条例については全員一致で可決しました。
最後の最後、議員定数の削減を求める陳情については6人を除いて、20名が不採択でした。定数削減については市民からの問い合せも多い部分です。議会改革といえば定数の削減が一番はじめに上げられるように思います。私は定数の削減だけら改革だとは思っていませんし、それについてはもっと議論をしていくべきだと思っています。そもそも議員だけで議会改革の議論をしていることの不思議さに気がつくべきだと感じています。市民が望む議会の体制を市民と共に考えていくべきだと思っています。
今回の陳情に対して不採択の立場を表明した議員も定数削減に真っ向から反対を述べるというよりは、選挙間際に議論をするのではなく、新体制の議会にて時間をかけて考えていくべきだという主張が多数を占めていた気がします。
私もキャンペーンにも賛同をしていますが、議員だけで考えるのをやめるということを主張したいです。市民と共に議会や議員のあり方(議員報酬のこと等も)を議論するテーブルをまずは設けるべきだと考えています。
・・・・今日の議会についてですが、市議会ウオッチングのメンバーの皆さんが最後まで傍聴されていました。そして、とりわけ、来年度予算に対して各会派それぞれが意見討論をするのですが、議員の自己満足で自己アピールにしかなっていない討論内容で長々と討論を述べている状況に苦々しい顔をされていました。時間ばっかりが無駄に過ぎており、議会運営は停滞していて非効率だと感想を述べられていました。
今日で最後。私は生活保護の「母子加算」が廃止されることに反対を表明する意見書提出を求める陳情に対する討論をして終了しました。母子世帯の問題はこれから私が取り組んで行きたい問題のひとつです。
それから、すべての議事日程が終了した後、市長から発言があり、エコプラザについては平成20年4月の本格稼働を目途としながらも着工時期については一旦延期をし、市民に対する説明に努めていくとの方針が表明されました。でも具体的にどうやって説明や協議をするのかについては示されなかったので、今後の行方をひとまずは見守っていこうと考えています。
2007年03月26日
代表者会議
今週木曜日で3月定例会も終了します。今日は代表者会議がありましたが、確認事項をいくつか議論して終了しました。
今日の会議には議会におけるパブリックコメントをどうするのかを検討するチームが編成されていたわけですが、2回の研修会などをへて報告書が取り纏めてありました。報告書として一定のまとめはしてありますが、改選後はまた新たなメンバーにて「議会改革プロジェクト」(があるのかないのかはわかりませんが)仕切り直しになりそうです。
そういえば、今日の会議では改選後の日程まで議論されました。来月22日の投票日の後の日程まで示されたわけですが、「鬼が笑う」という感じがしてなりませんでした。
今は都知事選挙中なので、さまざま活動には制限がありますが今朝も永山駅でチラシの配布をしました。春めいた暖かさにほっとできる朝はいいですね。
2007年03月23日
審査未了という結果は。
建設環境常任委員会が開催され、注目されていたエコプラザに関する陳情が審査されました。結果は「審査未了」。本会議の場での議決までに至らないということとなりました。ちなみに採択1名、趣旨採択2名、不採択2名、継続1名というのが結果でした。
陳情そのもののに対する議論は午前中に始まったようですが、私が傍聴をしたのは昼休み以降の午後から。委員会室は傍聴者で満員に近い状態だったので、別室にて委員会の議論を聞いていましたが、最終的には陳情に対する結論の違いはあれ、周辺住民に対する説明責任の必要性についてはほぼ全員が同じ認識に立っていたように思います。おそらく市長も委員会での議論を聞いていたはずですが、議会での結論が下されることがなくなったということは、議会判断に拠り所を求められないこととなり、さらに市長の判断が重くなったとも言えるでしょうね。陳情の署名は3万筆以上とのことです。ますます市長の決断力が試されることになったのだと思います。
とはいえ・・・陳情に対する委員会の判断が「審査未了」になったことに対し、憤りを隠せない様子の市民の方にお会いをしましたが「議会は無責任すぎる。」と言われたことについては返す言葉がありませんでした。無責任とも言えるかもしれませんが、これが議論を尽くした結果だと考えることもできるのかもしれません。
すでに議員21名の連署にて要望書も提出しています。ともかくも委員会が終了したことを受け、市長が今後の方向性をなるべく早く示すべきであることは確かです。
2007年03月20日
厚生産業常任委員会でした。
厚生産業常任委員会がありました。考えてみれば、任期中では最後の委員会でした。議案は2つ。南多摩斎場組合の規約変更(収入役廃止に伴うもの)と学童クラブ条例の改正(第二小学童クラブの新設に伴うもの)でした。
議案そのものはそれほど込み入った議論はなく、委員会では全会一致で「可決すべきもの」で結論が出ました。
陳情の審査案件は3つ。中でも、私としては「生活保護の『母子加算』の廃止に反対する国への意見書を求める陳情」は全員で採択をし、意見書を出したかったのですが最終的には採択3名、趣旨採択3名で委員長判断で「採択すべき」とはなったものの、全員一致ルールにより意見書の提出は出来ず・・・。それがとても残念でした。
確かに、生活保護制度のことについては、「母子加算」だけに特化して廃止に反対する考え方がよく理解できない・・・との立場もわかります。そしてまた、月2万円くらいの母子加算が廃止されてもそれほど生活への影響がないと考える・・・・という考えもあるのかもしれませんが、たかが2万円、されど2万円・・・私は2万円分稼ぎ出すことって本当に大変なことですよね。それに年間で考えれば20万円にもなります。「さほどの生活への影響がないと考える。」というのは違うと思います。
ただ、生活保護の受給がない母子家庭(してもらえない家庭)の状況と受給している母子家庭に状況を比べた場合、前者の方が厳しい生活を迫られている場合も多く、「不公平感」が生まれていることは事実です。そのことが「母子加算」を廃止する理由のひとつになっているわけですが、それならば生活保護の受給がされない厳しいやりくりを迫られている母子家庭への対応を考えて欲しいものです。
「母子加算」だけを採り上げて考えるのはいかがなものか?という考え方もわかるわけですが、「母子加算」の廃止を是としてしまえば、母子家庭の生活水準そのものを切り下げることにもつながる気がします。全体的な底上げをしなければいけない。そのためにどういうことを考えているのでしょう。
就労促進、生活保護からの自立を目指すとは・・・・否定はしませんが、本当に自立できるだけの雇用先があるのかどうかが深刻な課題。そんなに簡単にいかないのが現実です。
・・・私はこの問題は女性の雇用環境改善のこととつながる問題だと思っていて、どんなに働く意欲があったとしてもパート・アルバイトでしか就職できない場合が多いという状況の改善が必要だと思っています。母子家庭ではパートの掛け持ちなどをして家計の維持をしている場合もあり、そのことが疲労⇒病気など悪循環に陥ってしまうこともあると聞いています。結局は「働き方」全般の問題になりますよね。母子家庭云々は全く別問題で女性の働き方、そして男性の働き方の見直しが求められるように思っています。
ところで、今日が最後の委員会。できればすっきりとすべての案件にけりをつけることができたらよかったのですが、「商店街活性化のために、駐車場の存続を求める陳情」については「継続」になりました。「継続」案件となっても、私たちの任期が終了してしまうので実質的には「審査未了」になってしまうのですが、委員会で議論する限り、現段階で議会が何らかの結論づけをしてしまわないほうが望ましいとのことになったからです。
最後に・・・今日の委員会で改めて思ったことですが、都市再生機構の土地売却は加速している気がします。唐木田の尾根幹線沿いには自動車学校が都内から移転してくるそうですし、多摩センター駅前(モノレール駅そば)のところも売買契約が成立したそうです。・・・・土地の売却については街が活性化するならいいですが、街を荒らすことがないようにだけ祈るのみです。
2007年03月16日
予算特別委員会 最終日
一般会計は賛成多数(反対した会派は共産党のみ)で可決。特別会計については全会一致で可決しました。
今日の教育費はさまざまな観点で質疑がありましたが、教育長は一度も答弁をしなかったことだけが印象に残りました。それにしても全般的に活気のない予算特別委員会だったように思いました。一昨年の3月(平成17年度予算)は否決され、昨年の3月(今年度予算)では修正案も提出され・・・・といつも何かがあったわけですが、今回は厳しい指摘や質疑があったものの、それなりに過ぎてしまい、最後は例年どおりに共産党の組換え動議が提出されたくらいであっけなく終わりました。
組換え動議を提出するというのはある意味で対案を出すということでは評価できるような気がしますが、その内容は財政調整基金の取り崩しをして、市民サービス需要に応える内容になっていて、結局はその場凌ぎで貯蓄を取り崩しているだけにも見えてしまうところが残念ですね。ズバリそのことを指摘された議員さんがいらっしゃいました。貯蓄を取り崩しての対応をするのであれば、どなたでも提案できるといえば提案できますよね。将来的な展望をどう描くのかがより重要になってくる今、いたずらに行政サービスの拡大につながりかねないことには慎重になるべきと思います。削減できる場所を示さずに支出増になることだけを列挙されてしまうと、支出増部分の内容に同調する部分はあってもなかなか承服することは難しいです。要は全体のバランスの中で見ていかねばならない問題だということです。
「パフォーマンスでアリバイづくりでの動議だ!」とおっしゃる人もいますが、動議を提出しようと日々の研鑚を積んでいらっしゃるところには敬服します。
ようやく一段落ですが、来週は火曜日が厚生産業常任委員会になります。それに向けての準備をしなければ・・・・自転車操業的ですね・・・・。(反省)
2007年03月15日
予算特別委員会 4日目
いよいよ明日が予算特別委員会の最終日です。今日は衛生費から始まって労働費、商工費、農林業費に土木費、消防費までが終了しました。明日は教育費と特別会計の審議です。すでに発言の持ち時間を消化してしまっている議員さんもいらっしゃいます。
今日、私は街路灯のことについて質問をしました。というのは、安全・安心のまちづくりの観点から市内にある11,000本ある街路灯のうち、3,900本の街路灯を照度アップさせていくとのことです。ところがそのための予算確保がどうなっているかというと、来年度は160本分しか手当されていないのです。・・・・つまりは、単純計算では3,900÷160=24.375・・・というわけで、もし、来年度ペースでその後も照度アップ計画を進めるとすれば約24年間もかかってしまう計算となります。「まさか!」と思ったので、どうしても質問をしてしまいました。我ながら、とても素朴な質問だと思いました。24年もかけるとは、ずいぶんとのんびりしていますし、来年新しくしたものであっても24年後にはすでに老朽化の領域に仲間入りしそうですよね・・・・。
何と言っても、市長は「防犯のないまちづくり」を重点施策にしています。そのことに照らし合れば、160本分しか経費として認めていないは少なすぎるのではないか・・・・と思ってしまいます。ちなみに「防犯のないまちづくり」という目標は第4次総合計画後期計画(2006年度から20010年度まで)の戦略プランにも重点項目になっていることを考えても、5年間で達成すべき事項として目標を定めてもよさそうですね。
担当課(道路交通課)としては「なるべく早く3900本の照度アップをはかりたい。」という意欲はあるようですが、とりあえず来年度は照度アップ計画に初めて着手をするので‘様子見’でもするかのようでした。
私が「20年以上もかかってしまうはいかがなものか?予算が少なすぎるのではないか」と問題提起をしたところ、財政部門を取り仕切っている部長がスッと立ちあがり「担当課の名誉にもかけて・・・。」との前置きのあと「20年以上もかけてということではなく整備できるようにしていく。」と言うようなニュアンスの回答をして下さったわけですが、必要なところに重点的に財源を手当てしていくというのは至難の技なのかもしれませんね。
行財政の再構築のときには「スクラップ&ビルド」とか「選択と集中」とか・・・さかんに言われていたわけですが、言うは易し・・・・。もちろん予算額だけで力の入れようが評価されるわけでもないのかもしれませんし、もう少しトータルで考えても言いのかもしれませんが、「防犯のないまちづくり」のために夜道の安全確保に資する「街路灯の整備」とは実に客観的でわかりやすい評価基準にはなりますよね。
ところで、街路灯にまつわる質疑・意見で非常に実感こもったものを紹介したいと思います。というのは街路灯の照度アップの必要性は感じるけれど、地域の農家の立場からは「夜に明るすぎて、栽培している農産物の成育が悪くなってしまうことがある。」というのです。そういうことにも配慮しながら照度アップ計画を進めて欲しいという要望。これには「なるほど・・・。」と思いますね。答弁としては「その恐れが予測される場合には反射鏡を設置をしながら、照度の調整を図りたい。」ということでした。この実感のある意見により、多摩市内で育っている農産物が救われたこと間違いなし!!
2007年03月14日
予算特別委員会 3日目
昨日に引き続き、総務費・民生費・衛生費の途中まで審議が進みました。
今日の質疑でびっくりしたのですが、ハクビシンが住宅街に侵入して被害が出ているようです。私は長山駅前の雑木林でハクビシンの糞が発見されたのでその存在は知っていましたが、被害が出ていることまでは知らなかったのでちょっと驚きました。ハクビシンは鳥獣捕獲許可を取らなければ捕まえることができないようです。夜行性とのことで、夜中に住宅街にていたずらをするのでしょうか。屋根裏に住みついてしまうこともあるとか?
・・・・もし何かあった場合など(それがハクビシンかどうかを確認せねばなりませんが)行政としても何らかの対応が必要ではないか?との問題提起がありました。確かに必要だと感じました。ハクビシンはとても狂暴なんだそうです。
ところで、昨年4月からオープンしている市民活動情報センターですが、今度の4月から「運営委員会」を設置していくとのことです。「市民活動情報センター運営委員会経費」が計上されているので、そこに求める役割を尋ねたのですが、どうやら運営委員会では市民活動情報センターのことのみならず、NPOセンターやボランティアセンターなどとの関係をどうしていくのか?役割分担、役割整理のための議論もする模様です。市民活動全体を促進していくためにどういう体制を構築していくのかについて全体的な議論をすることになるのでしょうか?
議論の必要性は認めるのですが、その場として「市民活動情報センター運営委員会」が相応しいのかどうかは別ではないかと・・・・。
そうは言っても、別の議論の場を設定する予定もないそうなので、ぜひとも「市民活動情報センター運営委員会」にて有意義な議論を展開して欲しいものです。
2007年03月13日
予算特別委員会 2日目
今日は主には歳出・総務費についての質疑でした。いろいろな観点からの質疑が行われたのですが、「同感」と思えるのはパルテノン多摩のことについて。
パルテノン多摩は現在指定管理者による運営が行われています。けれど、指定管理者になったのは、もともと多摩市が運営委託をしていた財団法人多摩市文化振興財団です。もともとこの財団法人には市職員が出向していて、財団法人とは言っても「市職員が牛耳っている。」と言われることもあるように、仕事の進め方などなどは所謂「お役所仕事」にしか過ぎず、求められる役割を十分に果たしていないのではないかと常に指摘されてきました。しかし、結局のところ指定管理者の選ぶにあたっては諸手続きを経ても「財団法人多摩市文化振興財団」に決定し、議会に提案をされたというのが経緯です。
指定管理者制度というのはよりよい公の施設の管理運営を目指すために制度設計されたもの。民間活力の導入の流れで立案されたものです(地方自治法)。多摩市が指定管理者制度を導入する場合にも、やはりそこを認識しつつ、パルテノン多摩がもっと市民にとって有意義な存在になるような運営をしてくれる事業者を選ぶ努力をしなければならない・・・というのは言うまでもありません。
けれど、現状では、ただ単に公の施設について指定管理者制度を導入することになったための変更だけで、どれほど改革が進んでいるのかについても疑問だらけで市民文化の発展に寄与しているようにも感じられないし、それについて市行政が評価基準を設け、適切な評価を下せていないのではないか?等など・・・・厳しい意見が多数出されました。一応はパルテノン多摩の経営改革のために計画を作っているとも聞いていますが、改革の成果と効果がいまいちよくわからないですね。
改革の効果があるとすれば、おそらく・・・パルテノン多摩に行ったとき「何か、ちょっと変わったよね!」と感じるところがあるような気がするからです。市民からもパルテノン多摩が使いやすくなった等など・・・意見を聞いたこともありません。聞いたことがあるのは苦情のほうが多いです・・・・・。
ということで、パルテノン多摩受難!ということで乗り越えてほしいものですが、乗り越えられるのかどうかは指定管理者次第。そしてまた市の適切なアドバイスもあるのかもしれませんが、そもそも指定管理者なのだから、そこまで市がアドバイスをするというのも違うように思います。いずれにしても、来年度は20周年を迎えるようで、それにあたってのイベントも考えているそうです。どんなイベントになるのか楽しみですね。
でも、パルテノン多摩のことを結構批判的に見ながらも、結構いい催しもあるのです。例えば講演会の企画とかは参加者の多い少ないは別としても内容的には優れたものではないか?と私は思っていますが、これは個人の趣味の領域かもしれません・・・・・。
2007年03月12日
予算特別委員会 1日目
来年度予算に対して、総括的質疑、そして歳入についての質疑がありました。税制の変更で大幅に収入増となりますが、そのことが市民生活にどう結びついていくのか、市民サービスの向上にどう反映されるのかに問題提起する意見など出されました。
私は今日は発言するつもりはなかったのですが、他の方の質疑を聞いていて、ふと・・・気になっていたことを思い出しました。市長の考えるトップマネジメントの強化で助役が2名、4月からは副市長2名になるわけですが、それに伴って大幅な組織変更が予定されていました。しかしスリム化を図る組織変更のスケジュールが大幅に遅れています。本来であれば、新年度前の今の時期に整理されていることが望ましいわけですが、どうやら新しい組織については6月定例会での提案が最速だとか・・・。結局、今年10月から新しい体制で動けるようにしていく予定になっているようです。
どんな組織体制になっていくのかについてまで私は言及しないわけですが、当然ながら組織のスリム化を図るとするならば、管理職・・・とりわけ部長ポストもスリム化が図られて当然です。ところが、3月末で退職をする部長相当職の職員数のことやらを考えはじめると・・・・もしかすると4月の段階では部長相当職に該当する人が増えるのではないか・・・と考えられるのです。
今は・・・・企画政策部長、総務部長、市民部長、くらしと文化部長、こども青少年部長、健康福祉部長、環境部長、都市づくり部長、生涯学習部長、学校教育部長、議会事務局長、監査事務局長が確か部長ポストだと思います。
ところが、少なくとも4月から・・・収入役の廃止に伴って新たに設置される会計管理者が部長相当職となる予定なので、現状でも部長ポストがひとつ増えます。
そして、現在の部長級で今年度末退職者は2名。要するに新たに3名が部長級に昇格することとなるわけです。
・・・・けど・・・・・今後の部・課の再編によって組織のスリム化を図る、部長ポストを減らすとのことであれば4月に3名を昇格させてしまうと、10月以降に人余り状況になる恐れがあるのです。
つまり、4月に3名分のポストの空きがあるからといって、すぐにそこに部長ポストへの昇格人事を行ってもいいのでしょうか?というのが私の意見です。
一体どうなるのか・・・?誰にもわからないようでした。情報を隠しているわけではないとすれば、答弁からは「まだなにも決まっていない。」との状況が明らかになったと言えます。現段階でなにも決まっていないとすれば・・・行政運営そのもののあり方にも不安を増幅させる要因につながらないでしょうか?
私の意見は・・・他の議員が「助役二人制は市民に全く還元されていない。」の指摘もあったように、その声に応えてほしいということ。つまり、「新たな組織像が明らかになるまでは助役が空席の部長ポストを兼任してはいかがですか?」ということです。
どういう判断をするのかについてはわかりませんが、人事異動など発表される時期はもうまもなくですね。助役二人制の効能と人件費削減、無駄なく効率の良い税金の使い方という観点で考えてほしいものです。
2007年03月09日
定例会7日目 補正予算は賛成多数で可決
昨日に引き続き補正予算の審議。スムーズに議事が進んでいくのかと思ったところで教育費のところで一波乱。
教育委員会では文部科学省のキャリアウィーク推進地域の指定を受け、中学2年生に3~5日間(連続)の職場体験を実施しています。もともと事業所そのものが少ない多摩市内にて、職場体験を受入れてくれる先を探すのがとても大変だとか・・・・。けれども約170の事業所が中学生の受入に協力をしてくれたそうです。
さて、教育委員会では職場体験を一層進めていきたいと考えていて、協力してくれた事業所などにステッカーを配布することにし、昨年11月に図案の募集を行いました。そして審査をした結果・・・・大人の作品が選ばれたのでした。
まず、ここで問題点ひとつ。応募作品は全部で285点。大人が2作品、小・中学生が283作品あったそうです。大人と中学生の作品を同等に審査をしたということ事態・・・疑問になりますね。教育委員会としてはいろいろな人にキャリアウィークのことをPRをしたいとのことで、図案の応募資格を市内の小・中学生及び市内在住・在勤者までに拡大したとの説明でしたが、大人の作品(プロ並)と中学生の作品を同じ俎上で比較をしたというのは・・・・・どう考えればいいのでしょうね。
子ども主体性とか、子どもたちの気持ちとか、子どもの参画とか・・・・一生懸命書いた子どもたちの気持ちを考えてみると・・・・・それが本当に教育委員会として適切な対応といえるのか疑問です。やっぱり子どもたちの作品から選ぶべきだと思いますし、大人部門と子ども部門に分けるとか、もう少し配慮がほしいところです。
それからもうひとつ。こちらのほうがより深刻。教育委員会で審査の経緯を聞くと、すべての作品は名前を隠し、応募作品だけを見比べながら優秀作品、最優秀作品へと絞り込んでいったとか。ところが、最優秀作品に選ばれた図案の作者は来月実施される選挙に立候補を予定している人。教育委員会ではそのことを知らなかったというものの、選挙前の非常にデリケートなこの時期・・・・先般、最優秀作品に選ばれた作品がステッカーになったものを片手にした作者の写真入りの新聞記事(毎日新聞)が掲載されていたこと等もあり・・・まるで教育委員会が選挙運動に加担をしているかのようだ・・・との見方もあり・・・・。
いろいろと話を聞いてみれば、時期的なタイミングがものすごく悪かったのだろうと思えるわけですが、たまたま明日の午前10時から職場体験報告会の開催が予定されていて、その場で最優秀作品等の表彰も行われることがわかったので、尚更のこと・・・・・「教育委員会の見識を問う」という厳しい指摘があったわけです。
教育委員会は「作者が予定候補者であることを知らなかった。」ということを理由に「ご理解いたいただきたい」という姿勢。ところが・・・・ある女性議員が教育長に対し、「そんなことではご理解できません。」「選挙の宣伝に使われる危惧があることそのものが問題。」と厳しく追及。「ステッカーはもう一度選考をしなおすべき。そして回収すべき。」と非常に強い態度にて発言。その結果・・・・教育長が「回収します。」との決断をくだしました。(普通、こんなことあり得ないと思います。)
これには議場全体・・・静まりかえったのはもちろんのこと、驚愕したのですが、何せ・・・三浦議員の迫力。彼女にしか教育委員会の姿勢を変えさせることはできなかったと思いました。
けど、一体回収するにしてもどんな風に理由を述べて、説明をし、頭を下げるのでしょうね。このことがキャリアウィーク推進の足を引っ張らないことを祈るのみ。ステッカー事件は知る人ぞ知る‘まち’の話題になりそうですね。
2007年03月08日
定例会6日目 補正予算
今日と明日の2日間で補正予算が議論されます。円滑な議事運営を進め、補正予算の審議と市長の条例提案⇒委員会付託までを終わらせることが決まっています。
ところで、補正予算等の審議は「質疑」です。「質疑」は「質問」とは違います。自分の意見は述べてもいいのか「質問」でそうではないのが「質疑」なんだそうです。しかし、補正予算の審議の場合には時間制限がないことから・・・ついつい「質問」になりがちです。今日は議長から何度も「この場は『質疑』の場なので協力をするように。」と言われました。
さて、今日の審議最後に衛生費「資源化センター」に関する質疑が集中しました。安全管理の体制などはもちろんのこと、市長の今後の対応などに提案もありました。市長は着工前に周辺の市民に対し、丁寧な説明をしていく姿勢を示しましたが、今、最も注目されている着工時期については明らかにはしませんでした。議会の中には「スケジュールどおり行くべき」と考えている人もいれば、「臨機応変に対応をするべき」と考えている人もいるようです。今日の質疑に対する回答では、市長は「弾力的に考えていきたい。」と述べるに留まりました。
ところで、安全管理の問題については多摩市のエコプラザはかなり水準が高いレベルの施設になっているようです。先日開催されたはるひ野地区の勉強会にて、招かれた講師がそのようにお話しされたとのこと。勉強会に参加した議員がそのときの発言内容を明らかにしていました。また、「科学論に持ち込んでしまうと反対もあれば賛成もある。大事なことは粘り強く話合いをし、信頼関係を築くことである。」という意見もありました。この意見は住民運動をした経験に基づくもののようでした。確かに科学論争をすれば賛否両論というのはそのとおりかもしれません。
いずれにせよ「説明をする必要性」については市長も議会もともに認識をしている状況にはあると思います。けれども、今後の対応がどうなるのかは確定がしきらないのが現状といえるでしょう。議会でも23日の建設環境常任委員会で陳情審査が行われます。その審査状況も見つつ、市長の判断がなされるのかもしれません。少なくとも常任委員会以前に着工されるということはないと思いますが、もしそんなことがあったなら、さらに事態は悪化すること間違いありません。
2007年03月07日
定例会5日目 一般質問
今日で一般質問が終了しました。印象にとても残った・・・・という質問が少なかったように思いましたが、今日トップバッターの発言者は何と40項目にわたり幅広い質問をしていて、答弁書づくりも大変だったろうなと思いました。
さて、「予算策定への市民参画」について尋ねる質問の回答の中で、予算書は「金銭で示したまちづくりの設計書」という回答がありました。なるほど・・・と思いました。実際に予算策定そのものに市民参加の手法を取り入れる段階には至っていないものの、目新しいこととしては来年度予算についての「予算編成方針」を公表し、それに対し市民のアンケートを実施したとの経緯はあります。けれども、アンケートを実施した結果・・・どうだったのでしょうね。ホームページでも公表されていないようですし・・・・。
私にとってはびっくりする取り組みを見つけました。予算の30万円~50万円の範囲を中学生枠として確保し、中学生たちが議論をして使い道を決めるという試みをしようと考えているところがあるというのです。福島県飯舘村での取組みです。実際にどうなったのかは調べてみなければわかりませんが、まちづくりに子どもたちが参加をする取り組みとして画期的ではないでしょうか。
市町村合併を決める住民投票に未成年の参画を得ている自治体もあるように、子どもの参画の場を広げていくことは未来のまちづくりを担う人材を育てていくことにもつながると思います。子ども時代の経験はやっぱり大きいと思うのです。
でも、自治体の規模が小さければ、それだけ小回りもききますし、「子ども参画」への取組みも浸透しやすいのかもしれませんね。とはいえ、多摩市でも何か新しい取組みができないかなあ・・・と考えています。特に、中学生や高校生の活動の場が少ないという話をよく耳にします。中高生専用で使える児童館とか・・・・これも以前からの懸案事項。杉並区もあるゆう杉並のような取組みができる場所をつくりたいものです。
2007年03月06日
定例会4日目 一般質問
「春眠暁を覚えず」という感じの日々が続いています。議会全体がそういう雰囲気が漂ってます。
今日は多摩市にはどのくらいの「財政調整基金」があったら相応しいと思っているのか?という質問がありました。その質問を聞きながら、思わず自分自身の家計のことも考えてしまいましたが、市長が「多摩市にはまだ基礎体力がある。」として財政のことを語るのですが、私にはあまりそのイメージがよく伝わらないのです。「そもそも基礎体力ってどのくらい?どういうこと?」・・・・というのは、行財政再構築プランが公表されて以来の私の疑問です。
来年度の予算は税制改正などもあり増収。多摩市は「お金がない!」と緊縮財政で」やってきたのですが、その増収分をどうするのだろう?・・・・・・もし・・・・・・家計で考えてみたら?・・・・・・と思うのですが、思わぬ収入(臨時収入)を得た場合には気前よく使ってしまうこともあれば、とりあえず今のやりくりで間に合うのであれば貯蓄しておこうとする場合もあるでしょう。でも、将来に不安があれば、できる限り貯えておきたいと思うのではないか?と思います。
でも、多摩市の来年度の予算を見てみると「気前良さ」は感じられますが、将来への不安にどう備えるのかまで伝わったこない予算になっていると感じます。
結局、財政調整基金の目標は「30億円」ということはわかりました。今年度末の残高見込みは24億5千万円、そして来年度の取り崩しは7億3500万円で積立する額が400万円、来年度末の残高見込みは17億1900万円。もしかすると来年度の取り崩しも予定なので、途中で取り崩さなくてもよくなる状況が出てくるのかもしれませんが・・・・それにしても来年度の積立て額が400万円というのを見て・・・・私は0(ゼロ)がひとつ足りないのではないか?桁が間違っているのではないか?と一瞬思ってしまったというのは言うまでもありません。
基礎体力のある多摩市ですが、それほど頑丈ではないということなのでしょうね。来年度予算については来週月曜日から審議されます。
2007年03月05日
定例会3日目 一般質問
今日も5名から一般質問。その中で子育てに関連して、多摩市立幼稚園の園舎を今後どうしていくのかという質問が数名から出されました。
結局のところ、新たな施設として本格スタートをするのが2008年4月から。そして、その施設が「認定子ども園」に該当する施設になるのかどうかについては・・・・今後の動向次第というもの。東京都が補助基準を示しているようなのですが、それに該当出来るものなのかどうなのかも含めて検討をしているようです。
いずれにしても、多摩市では「認定子ども園」の話題が出る前から、同じような考え方で施設活用の検討をしてきたことを主張していたものの、幼稚園と保育園の性格をあわせもつような施設をわざわざ公立にて設置する必要性がどのくらいあるのでしょうか?いまいち私にはその必要性が迫って感じられないのです。
それよりも、もっと拡充をすべきは子ども家庭支援センター」だと思います。相談員などの人材確保はもちろんのこと、暫定活用となっている学校跡地からの移転などを検討してほしいものです。できれば多摩幼稚園の園舎活用をしてもらいたいと考えます。とかく、子ども家庭支援センターに思うことですが、まずは居心地のいい相談室が欲しいところです。学校の教室を使用せねばならないとの制約があるので、仕方のないこととは思っていますが、カウンセリングルームという場所には広すぎず狭すぎず適度な広さがあるのではないでしょうか。相談者が落ちつける環境づくりが何よりも必要だと思うのですが、正直、今は「ほどよい」空間とは隔たりを感じます。
子育てなどに悩みを抱えている人が増えており、相談も増加しています。そのことを思うと新たな施設の検討をする前に、支援センターの充実をするほうが有効ではないかと思えてなりません。財源をより重点的に有効に活用するのであれば、ぜひ「子ども家庭支援センター」の充実を!・・・と求めたいものです。
今後、多摩市立幼稚園の園舎の耐震診断をし、そしてまた新たな活用方策が確定するまでは子育て広場としての開放も考えているようですが、2008年4月以降にどうなっていくのかはどうやら補助金との見合いになるのではないか?というのが今日のやりとりから感じたことでした。
2007年03月02日
定例会2日目 一般質問
引退をすでに表明している議員の方が朝一番で発言。28年間の議員生活を振返っての弁。すごい!28年前と言うと私は2歳・・・その頃の記憶はほとんどないなあ・・・と思いながら発言を聞いていたのですが、再質問はせず、後継者にバトンタッチすることもでき、精一杯応援したいとの決意を述べて終わってしまい少し残念。
今日一番の注目は「エコプラザの廃プラスチック処理について」。もともとは「ダイオキシンの心配はしなくてもいい。」とサーマルリサイクル推進派の議員さんなのですが、この件については多摩市の方針として決定した事項なので進めていくべきとの立場から発言をされていました。とても多くのことを調査されているようですが、有害化学物質は人工のものだけではなく天然にも存在していることや、結局のところは‘致死量’の問題(これはダイオキシンのことについて以前に一般質問をした際にも主張していたことですが)になるわけで、それほど心配するべきものではないとする結論を導き出すものでした。再質問もあまり交わされずに終わった一般質問でしたが、周辺住民に対する説明が行き届いていないとの認識とともに着工前に対応をしていきたいとの方針が改めて示されました。でも、具体的にどのような形で説明をしていくのか等は明らかではありません。
私が個人的に思うことですが、先日開催された説明会のように大人数になってしまうと意見交換の場することはかなり難しいように感じています。大人数になってしまうと、発言の機会を公平にすることにまずは気を遣わねばならないので、一人の人と<質問・回答>というやりとりを繰り返すことができないところが難点のように思います。
これは大規模なシンポジウムや大人数での学習会などで質問をした際、一度の回答しかもらえないということと同じかもしれません。もらった回答に対してもさらに疑問を抱いてしまう場合もありますが、更なる質問がもらえず、消化不良感が残ってしまうことが多々あるからです。
市議会としてもエコプラザでの廃プラスチック圧縮・梱包を全会一致で認めてきた経緯もあり、今後どのように考えていくべきなのか等、議論される場面もあるかもしれません。3月議会はいつにも増して重要な一ヶ月になりそうです。
2007年03月01日
3月定例会始まる
3月議会では予算特別委員会も設置され、来年度予算の審議など重要な議会。今回はそれとあわせて、任期満了目前に控えている議員にとっても4年間の活動が総括できる場ではないかと思いながら臨んでいます。
今日は市長の施政方針演説があり、来年度のまちづくりに向けた意気込み(?)が表明されました。毎年思うのですが、これって市長が自分で作成しているものなんでしょうか?一番最後、「市民の皆さんと対話を重ね、ともに汗を流し、より開かれた地域経営を行い、夢を形にしていきたいと考えています。一足飛びにそのような理想の姿が実現するわけではありませんが、行政も、市民も、それぞれが自分の領域を超えて、相互に響きあいながら変革を重ねることで、住み続けたい多摩市を築くことができるのではないでしょうか。そのような明日を信じて、市議会並びに市民の皆様のご理解とご協力を心からお願い申し上げます。」と締めくくられていて、これには異論も無く、そのとおりだと思いますが、対話を重ねていくと言うのは相当に難しいことだなあとつくづく感じています。
今日の質疑は「市民自治」ということ。情報公開や市民参画にこだわり、これまでもさまざまな場面で発言をしてきました。今日の質問は今まで質問してきたことをもう一度振りかえって内容を作ったので、正直、過去に質問したことの繰り返しみたいな点も多くありました。
「市民と協働でまちづくりを進めていく」というものの、振りかえって色々な取組みを点検してみると、物事が行政主導の傾向が強すぎて、せっかく参加をしたいと思った市民、参画しようと意欲を持ち始めた市民ががっかりしている場面が少なくないのではないかと感じています。そしてまた今まで、市民参画・協働でまちで活躍してきた市民のやる気が低下していると感じられることも多いです。
現在の仕組みで変更できる点は改めて欲しいと思います。・・・ということで、そこに焦点を当てた質問をしました。
NPOセンター、市民活動情報センター、ボランティアセンターの連携体制をもっと深めてほしいこと。社会福祉協議会で運営しているボランティアセンターは別としても、NPOセンターと市民活動情報センターについては統合を目指すべきだということ。(NPOセンターと市民活動情報センターにそれぞれ600万円ずつ予算を充当しているけれど、1200万円で一つのセンターとして運営をしたほうが上手くいくはず。)
そしてまた昨年の決算特別委員会でも指摘事項の多かった提案型まちづくり事業補助金については、「公益が認められる事業」であっても収益があがらないものもあり、5年間限度での補助期間が終わってしまったら、その後どうなってしまうのか?ということ。そもそも「公募型」補助金の制度設計に問題があると思うということ。
何よりも多摩市には「協働推進マニュアル」が存在し、「協働推進会議」が開催されているけれど、それは行政内部だけのものに留まっていること。
「協働」というのであれば、もっとその内容も含めて、市民と共有できるものが必要。例えば、他市では「協働推進条例」や「協働ルールブック」などを市民と一緒に議論をしながら作成をしている。
以上にプラスをして、自治基本条例に基づいて設置されている自治推進委員会の今後の方向性や新しい市民参加の手法として注目されている「市民討議会」(プラーヌンクスツェレ)に関しても訪ねてみました。
まとめていえば一言。「『行政主導』の市民参画を考え直すべき」ということに集約されます。市民協働なのに、安上がり行政のための市民協働だと勘違い、誤解されることはないように進めて欲しい・・・そのためにまだまだ仕組みそのものを見直すことも必要ということです。
とりあえず、任期最後の一般質問。言いたいこと、伝えたいことは伝えたので、あとは行政がどのように取組んでいくのかウオッチしていきたいと思います。
2007年01月24日
これまで取組んできたこととか。
今日はこの4年間の間で取組んできたことなどを振返る意味もあり、トムハウスと南落合小学校跡地をのぞいてきました。
トムハウスでは「さくらんぼの会」という寝たきりゼロを目指して活動を続けているグループの定例の会合があり、新年初めてということで地域ではおなじみの「寝床の会」による落語と「マジックエコー」さんのマジックショーが行なわれ、その後茶話会に移りました。最後まで参加できればよかったのですが茶話会での交流には加わることはせず、落語やマジックを見ながら、これからの高齢化社会の問題やコミュニティセンターの存在意義などを考えたりしました。
現在、唐木田地域にもコミュニティセンターが建設される予定で着々と準備が進められていますし、その他にもコミュニティセンターが計画はあっても建設がされていない地域地区も存在します。ハコモノ行政はそろそろ終焉すべしと考えていますが、地域にて住民が集える場所のひとつとして、コミュニティセンターの果たす役割も決して小さいとは言えないはずです。同じように集える場としては、自治会や管理組合の集会所などもありますが、それとコミュニティセンターとの違いなども感じたりしつつ、会場を後にしました。
そしてまた、寝たきりゼロを目指すという目的で地域にこだわり活動をしている市民グループはいまやなくてはならない存在になっているような気もしました。この会のためにわざわざ車の送迎でやってくる高齢者の方もいました。地味な取組みをコツコツと続けていくことの意味はやっぱり大きいと感じます。
さてその後、私が足を運んだのは南落合小学校の跡地。先週の土曜日も、当該施設の活用を考える市民ワークショップが開催されたと思うので、その内容についてはいずれヒアリングをしたいと考えていますが、平日何気ない時間に立ち寄ったら・・・・思ったのでのぞいたわけです。驚いたのは「囲碁会場」・・・真剣な眼差しの高齢者が教室にたくさん!みなさん、囲碁の真剣勝負。会場のドアをあけただけで、とてもとても声をかけられる雰囲気ではなく、この場所が地域の活動拠点として今や欠かせない存在になっているような空気だけ感じてきました。
これからの活用方策ではどのようになっていくのかわかりませんが、ゆったり生活の楽しみと潤いを「囲碁」に求めている地域市民の姿を見れば、同じように活用できる「広場」の必要性を感じずにはいられませんでした。
学校跡地の活用の問題は、私が総務常任委員会に所属をしていた時に課題になった大きな問題。それに対してどう捉えて考えていくのかについては、再度、他の学校跡地施設の活用状況も見る必要があるなと改めて思いました。
その他・・・私がこれまでに考えてきたことや議会で話題になったことなどをもう一度見直していきたいなと思っている今日この頃です。
2007年01月09日
ほうれんそうが50号を迎えました!
毎月発行して来たニュースレター「ほうれんそう」が今月で50号になりました。そこで今月号は別刷りで特別編集版を作成することになりました。その作業を進めているところです。
「こんな考え方もある。」ということで議員や議会のことを知るための一つのきっかけになればいいなあとの思いで続けてきました。全世帯に配布をするということはほとんど不可能に近いので、住んでいる地域周辺とあとは毎週月曜日に定例化して行なっている駅頭報告で配布をしています。ホームページでも掲載していますが、これについては、まだまだデジタルデバイドの問題も指摘されている中では十分な対応とは言えないと認識しています。・・・・という面ではブログの更新についても、同様ですね。コミュニケーションツールの一つにはなるとは思っていますが、それだけで納得していたらただの自己満足に終わってしまいます。
「もっと、できることがある。」新しい工夫を考えていきたいと思っている今日この頃です。
最近、お会いした方に「昔よりも随分と内容が濃くなってきたわね。」と声をかけていただきました。私はもちろんのことですが、実は編集人である山口渉さんが裏で多大な苦労を重ねています。彼は現在大学4年生で、4月から社会人になりますが、大学1年生の頃からステイツマンの活動に熱心に関わっきた人物。私が2003年に再選した時からずっと共に活動を続けてきました。もともと新聞部だったそうで、文章チェックなどに厳しい眼を光らせてくれ、読者である市民の立場からアドバイスをもらってきました。私の片腕の一人です!
というわけで、編集人山口渉が気合を入れて50号別刷り特別編集版の作業を進めていますので、ぜひご期待下さい!
2006年12月28日
仕事納め
今日で仕事納めという職場も多いのではないでしょうか?市役所も年内は本日が最終日です。保育園も今日で最終なので、私も本日を仕事納めと決めました。自宅でできる作業は山ほどありますが、子どもがいれば早々できるものではありません。
まちの雰囲気もだんだんとゆったりしてきた気がします。夕方に多摩センター駅で街頭宣伝をしましたが、何となくのんびりと歩く人が多かったように感じました。
民主党が「格差是正法案」というのを提出するらしい・・・でも、こういう話題は地方議員のところまで詳細な内容や説明がないのが実情。「格差社会」のことは昨日の報告でも少し触れたけれど、現実にどういう問題が起きているのかを掴むことが私にとっては新たな課題。年末年始は新しい活動に向けた充電時間にしたいものです。
2006年12月21日
12月定例会が終わりました。
まあまあ無難に定例会が終了しました。すべての案件が可決されました。予め今日提案されることがわかっており事前に説明を受けていた職員の人件費に関わる条例についても、少々厳しい指摘や意見が出たものの最終的には可決されました。委員会で修正案が提出されていた「街づくり条例」については、今日の本会議でも委員会で提案されたのと同じ内容の修正案が出されました。でもこれは否決され、原案どおりに可決されました。
原案には委員会からの附帯決議がありましたが、こちらも可決されました。
ちなみに附帯決議の内容は、「①この条例は、社会情勢を踏まえ、必要に応じて見直しを行うこと。②高さ等については、都市計画法による制限を導入することに努めること。③都市計画マスタープランの見直し及び、都市景観条例の制定に努めること。」というものです。
全体的に自分自身にあてはめて考えてみても、何となく今回の定例会は緊張感が少ないような、あまり活発な議論がなかったような感じがしました。やっぱり「街づくり条例」に関しては、もう少し議論をつくしてもいいのではなかったか・・・・と思いました。この附帯決議がどのように活かされていくのかには注目が必要です。附帯決議がどこまで拘束力や効力を発揮するものなのかを見極めるにもいい事例なりそうです。
それにしても、あっさり・・・というかあっけなく終わってしまったというのが定例会全体的な感想。だから、「まあまあ無難」という表現がぴったりなのかもしれません。
2006年12月18日
代表者会議
明日の議会運営委員会に先立ち代表者会議が行なわれました。案件が少なくあっという間に終わった会議でしたが、意見書(地方自治法第99条 普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。)の調整が主な議題でした。
代表者会議では「意見書を提出したい」との提案を受け、検討が行なわれます。提案するのはだいたい会派ごとになります。事前に意見書の案文が示されているので、それに基づいて提出するかどうかを決めるわけですが、そう簡単に提出できるものではありません。ここでも全会一致のルールが適用されるので、会派代表者の意見が一致しなければ提出することができないからです。
会派ごとに見解や立場がさまざまなので意見一致させるのは至難の技と言えます。わかりやすい事例で言えば「BSE問題」や「北朝鮮問題」に関する内容の意見書であれば比較的文章上の工夫にて何とかなる場合が多いですが、例えば「教育基本法改正」に象徴されるような課題、社会保障費の削減や見直しなどに関わる問題点などに関する内容で意見書を提出し、政府などに地方議会としての意見を出すのは難しいのが現実です。
昨日は今までには珍しく「多摩ニュータウン環境組合管理者」に対する意見書を提出したいと言う提案がありました。「多摩清掃工場「談合」事件の真相解明を求める意見書」の提案でした。意見書にあるように真相解明をする手立てをとることは必要なことで、それを求めていくことは市議会の持つべき姿勢だとは思うわけですが、実は、多摩ニュータウン環境組合には「多摩ニュータウン環境組合議会」がきちんと設置され、そこには多摩市議会からも3名の議員が名を連ねています。この3名は多摩市議会選出の議員として存在していることを考えると、本来はその3名の議員が見解を同じくし「多摩市議会」の意向を伝えることが望ましいと思われます。
そこで意見書についても他の会派の代表者の方々の意向と一致をすれば提出の方向で考えていきたかったわけですが、結局のところ「真相解明については司法に委ねられている」という理由で「提出不要」との考えもあり、意見書を提出するまでにも至りませんでした。
この「談合」事件の問題は、新聞では少しだけ記事になっていましたが、市民にもあまり知られていない事実ではないかと思います。
それから今日は前回開催された代表者会議にて提案があった「(仮称)議会地震等災害対策本部」の設置に関して、今後の方向性が議論されましたが、現実的には残り数ヶ月の議員任期中に議論をまとめるのではなく、来春の選挙後の新体制に引き継いでいくことになりました。
代表者会議はとても不思議な会議。例えばこの場合でも「議論をまとめていこう」という方向性だけは決めますが、実際に議論し内容を検討するのは議会運営委員会になるようです。つまりは、議会運営委員会の「お目付け役」みたいな存在かもしれませんね。「代表者会議」の役割と意義が‘すっきりと’理解できていない私です。
2006年12月14日
建設環境常任委員会
このたびの定例会で最もハードな一日ではなかったか・・・・と思います。建設環境常任委員会で「街づくり条例」についての議論があり、そして、まさに「街づくり条例」の内容にも関わる内容の陳情に関する審査が行なわれました。
行政が約2年ほどかけて検討してきた「街づくり条例」。その時間の経過と取組みを評価して・・・・?委員会では3時間あまりで「可決すべきもの」という結論。一名の委員から前文を加筆したいとのことで修正案が提出されたのですが、そちらは残念ながら否決。修正案の提出者の意図は、「『街づくり条例』については、高さ制限の問題など十分と言えない箇所もあり、委員会として時間をかけた議論をしてはどうか?」というものだったような気がしたのですが・・・・。その意を汲み取り、そしてまた委員会としてはほとんど議論もされてこなかった「街づくり条例」であることを考えれば、一旦は「継続案件」にして、3月定例会に結論を出す方向性を導くこともできたのではないか?と私は思いました。たぶん、同様な意見を持つ議員もいるはずです。
少なくとも私たち議員の任期を考えると3月定例会には結論は出さなければならず、それまでの間、「審査を尽くす」という姿勢が求められるような気がしました。今日の委員会では「附帯意見」をつけることで話をまとめる方向のようでしたが、「附帯意見の効力、実効性がいかほどなのか?」・・・私にはいまいち理解できないものがあります。(何となく、「陳情を採択した時の効力はどのくらいあるのか?」ということとも似ているかも。)
今日は最後まで傍聴できなかったのですが、「委員会の運営をどうしていくのか?」については大きな課題を感じました。
というのは、朝10時に開会したわけですが、陳情審査を傍聴するために駆けつけた多数の市民がかなりの待ちぼうけだったということです。委員会の日程は通常は条例の審査⇒請願・陳情の審査という順番に進むわけですが、今日のように議論に時間をかけなければならない条例審査がある場合には日程変更をすることが必要だと思います。
結局、1つ目の陳情の審査が開始したのは午後4時前でした。市民もそれほど暇ではなく、わざわざ足を運んでいること、そしてまた今日は仕事を休んで傍聴に来られた方、子どもを連れて来られていた方もありました。そういう市民の立場を考えた時、議会としての配慮と工夫が必要だと思いました。
12月定例会も終わりが見えてきました。明日は文教常任委員会です。ちなみに、来週火曜日には議会運営委員会で議員定数削減を求める陳情の審査が行なわれます。
2006年12月13日
厚生産業常任委員会
議題が少なかったわりには、審査に時間がかかった一日でした。特に今日一番の議題は法改正に伴って、設置される後期高齢者医療広域連合規約のことについて。
2008年(平成20年)4月から、後期高齢者(75歳以上)の医療制度が新たな仕組みに変わり、都道府県の単位で広域連合を設置し(もちろん区域内のすべての市町村が加入)、共同して事務処理等行なっていくこととなります。
広域連合を設置する際には規約が必要になるので、都内すべての自治体議会では「広域連合規約」が審議されているはずです。他の自治体議会ではどのような意見が交わされているのでしょうか?
さて、この新たな医療制度は「75歳以上の後期高齢者は、その心身の特性や生活実態等を踏まえ、08年度に独立した医療制度を創設する。65~74歳の前期高齢者は、退職者が国民健康保険に大量に加入し、保険者間で医療費の負担に不均衡が生じているため、これを調整する制度を創設する。」ということらしいです。
今更ながら、広域連合の設置について反対を唱えることもできないわけですが、一体どのような制度として運用がなされていくのか等について、まだその実態がよくわかりません。例えば、この広域連合では保健事業も実施することになっていますが、これにどのように取組んでいくのかを質疑しても「国からの指針を待っている状況。」とのことです。
広域連合にすることのメリットってどこにあるのか?・・・・それによって、多摩市の事務が軽減されるのかと言えば、決してそう言うわけではなく「保険料徴収」については市町村が責任を負うことになってますし、各種申請書を受付するのは市の窓口。職員の業務量が今よりも激減するとは思えません。
しかし、市町村に決定権限があるわけではなく、あくまでも広域連合が責任主体になっているので、困ったことの相談ごとやらクレームは設置される予定の「コールセンター」が対応することが考えられているようです。本当は市民に一番身近なところで相談できるほうが便利なはずですが・・・・。
委員会ではいろいろな観点で質疑が出されましたが、結局わかったことは、今日の段階でも新たな制度はできたものの、それに基づいて設置される広域連合の全貌や今後のことなどが明らかになっているわけではなく、まだまだ決まっていないことの方が多いという事実。2008年4月までに最終的な詰めがなされていくと考えるしかありません。こういうケースに議員としてどう判断をしてけばいいのかは難しいところですが、いずれにしても広域連合規約をつくらなければ前に進めないことだけは確かです。
最終的に、委員会では「そもそも、この法改正に反対・・・」という立場でこの案件について否決の立場を表明した議員さんが1名。あとはとりあえず広域連合を設置するための規約が必要だという立場で私も含めて可決が5名。これが結論でした。
それにしても、この新たな制度・・・・市民にわかりやすく説明をし理解を求めていくことの必要性があるとは言え、市レベルでは行政や議員自身が全体像を把握することが正直困難な状況(むしろこれから決まっていく部分も多くある中で把握することができないと言える。)。国の改革の進め方に強引ささえ感じ、ちょっぴり腹立たしさを覚えます。
2006年12月08日
12月定例会 補正予算
補正予算の審議に入りました。532,158千円の増額補正。
個人市民税は当初よりも5億円ほどの増額、法人税については、ある企業が特別損失を計上したとのことで4億円のマイナス。それでもプラスマイナスで市民税は1億円の増。加えて、固定資産税や都市計画税など市税関係では合計4億円の収入増になっています。
今回は予定していた基金の取り崩しについて、一部取り止めたり、特に市債では住民税等減税補てん債(個人住民税等の税制改正に伴う地方公共団体の減収額を補てんするために発行が認められた特別な地方債で、税の振り替わりとしての性格をもつもの。一般的な地方債が、財源にできる対象事業が限定されているのとは違い、減税補てん債は、一般財源と同様に建設事業以外の経費にも充当できる。)の起債はしない等、財政運営の健全化のために対応をしているようです。
しかし、「健全な財政運営とは何か?」という考え方そのものが人によって見方がさまざまある・・・各議員の質疑を聞いているとそのことを感じます。単純に借金はしなければしない方がいいとも言えないようで、特に市債の発行については(今回は新たに唐木田コミュニティセンターの建設用地取得を行なうために一部起債しましたが)、将来その施設を利用する市民にも経費を負担してもらうとの考え方にたつことで、その必要性も認められるようです。
起債そのものは否定しないものの、将来にわたる起債と返済の計画も示すべきではないかという厳しい指摘が出されたように、私も将来的にどうなっていくのか長期的な展望が欲しいとは感じます。
とはいえ、長期的な展望が示された時に、まずはそのことを鵜呑みにせず、議会独自で市の財政的な問題を考えられるようになると理想ですね。そのためには私も含めて議員個々人が研鑚を積む必要性と、議員を支えるための議会事務局の調査活動の活性化が必要だと思う今日この頃です。
2006年12月07日
12月定例会 一般質問5日目
今日で一般質問が終了しました。
ふりかえってみると「防災問題」と並んで「いじめ問題」をとり上げた人が多く、同じような趣旨の質問が続きました。なので、今日は、教育委員会の「いじめ問題」への対応が繰り返しPRされたような気がしました。
これだけ多くの議員が関心を持っている「いじめ問題」・・・・子どもたちの安全・安心問題などが話題になれば、公式ホームページなどでそれへの対応が告知されるように、マスコミをこれだけにぎわしている「いじめ問題」への教育委員会の姿勢や対応についても告知をすればいいのにと思います。市民の関心も高いと思うからです。
そしてまた、子どもたちには相談できる場所などの案内をリーフレット形式にして渡したと言うことでしたが、市内には私立の学校に通っている子どもたちもいるので、そのことも考慮すればホームページを活用して情報を掲載することの必要性はやはり大きいと感じます。(ちなみに、いじめの質問とは別の場所でわかったことですが、年度によって人数に若干の変動はあるものの、毎年、私立小学校へは約30人前後、私立中学校には約200名前後が進学しているそうです。)
ところで、いじめのことについてですが、教育委員会に報告されている件数としては、2001年(平成13年)が17件、2002年(平成14年)20件、2003年(平成15年)18件、2004年(平成16年)19件、2005年(平成17年)13件ということが明らかになりました。この数字だけを見ても、何の評価も判断もしがたいのが現実。そもそも報告するまでに至らずに解決できている(とされている)いじめも存在しているわけですので。今後、実態をどう掴んでいくのかは課題になると思っていまし、教育委員会でも実態把握の重要性を認識しているようですが、最も難しいことと言えそうです。
今、中学校にはスクールカウンセラー、小学校には心の相談員が配置され、子どもたちの悩み相談を受け止める体制はとりあえずは整備されていると言えます。そして条例で設置されている教育センターは多摩市の教育相談を専門的に受けつけ、対応にあたる場所として位置づけられています。しかし、残念がらせっかくある仕組みが十分に機能発揮できていない状況があり、ここを改善していくことが今後の課題です。教育センターが本当に核になれるのかどうか・・・・。スクールソーシャルワークの視点から子どもたちの悩みを解決できるようにすることが目標になるでしょう。
明日から補正予算の審議が始まります。今年度の当初予算書、6月、9月の補正予算書とつき合せながら、今回配布された補正予算書を眺めながら、財政分析力にまだまだ欠けていることを痛感しているところです。
2006年12月06日
12月定例会 一般質問4日目
今回の定例会は発言順が初日にまわってきたせいか、今日まであっという間に過ぎてしまったような気がします。全体的にはいまいち盛りあがりにかけて、「緊張感に欠ける」というのが傍聴者の評です。緊張感に欠けている・・・と感じさせてしまう市議会。自分自身も心しなければいけないと思います。
今日、一番印象に残ったのは、教育問題を尋ねていた議員が人権尊重教育推進校に指定されている大松台小学校での講演会に参加をし「信頼とは弱みを見せ合うこと」と聞いて、大変衝撃を受けたという話をしていたこと。・・・・思わず・・・市民と行政との信頼関係のことや市長と議会との信頼関係のことに置き換えて考えてしまいました。
行政というのは・・・その組織にはいつも「無謬神話」があり、「役所は間違えない、間違えることはない」との前提により活動するもののようです。組織に属している人(つまり職員ですが)それぞれがどう考えているのかはわかりませんが、お役所そのものはすっかりと無謬神話信仰に染まっていて、よっぽどのことがない限り、議会の場でも「非」を認めることはありません。「行政は謝らない」「頭を下げない」として市民から批判される由縁にもつながっていそうですね。
要するに、何が言いたいのかというと、「無謬神話」がある限り、行政と市民や行政と議会との信頼関係は築くことができないのではないか・・・ということ。
だからこそ、これまでのように、何でもかんでも行政主導で完成品をつくるスタイルから、「決定過程への市民参画」と言われるように、完成に至るまでの過程とそこにある経験を市民と共有することが求められるのだと思っています。
けれども、問題なのは「無謬神話」を信仰したままで‘過程’と‘経験’を共有しようとする傾向が強いというところ。一見は市民参画に見えたとしても、「お客さま」としての参加でしかなかった・・・・・という感想を耳にすることも多いのが現実です。
実は、ここには「行政が設定した市民参画の場をいかにして市民主導に変えることができるのか?」という大きな課題が含まれていて、そのための視点と力量が市民にも求められることは確かです。
そして、ひとたび議会と行政との関係に目を転じてみれば・・・・そこにはどんな信頼関係があるのでしょうか。議会の最大の弱みといえば、お財布のヒモを握るのは市長であるということかもしれません。そして市長は最後には議会に決定を委ねなければならず、何でもかんでも自分の思いどおりにできるわけではない・・・という点でしょうか。そのために、市民から見ると「妙な関係」が存在しているのかもしれません。・・・・市長と議会との間に緊張感がなく、何となく出来レースで持ちつ持たれつでセレモニー的にしか感じられない・・・という批判にもつながっているのかもしれません。
もちろん、それは議会と市長というよりは、各々議員のスタンスと市長との関係にもよると思っていますが・・・・・。
2006年12月05日
12月定例会 一般質問3日目
今定例会の一般質問では「防災」関連のことを話題にする人が多い。防災のことは大事な問題だと思うけれど、「備えあれば憂いなし」を保証しきれるものではないからとっても難しいなと思いながら、質問答弁のやりとりを耳にしていました。
今日は多摩市と町田市の市境にある広大な土地に大規模な配送センターが誘致されようとしていることに関する質問があり、改めてこの問題の深刻さを感じました。これに関しては陳情も提出されているのですが、町田市側の土地なので多摩市が周辺住民の生活環境を守るためにどこまで頑張れるのかが問われている話題です。この土地は出入り口が多摩市側、当然ながら尾根幹線を使用してトラックが出入りすることになるわけですが・・・・夜間から早朝にかけては約200台ほどの大型・小型トラックの出入りが予定されているとのことです。市長も配送センターが誘致されることに対する危機感を抱いており、町田市への申し入れもしているようですが、状況はあまり芳しくないような感じを受けました。
これは市境(南野地域ですが)だけの問題ではなく、当然ながらトラックが毎日走行するということでは、多摩市内全域の問題にもなりますし、非常に大きな問題だと思っています。市内は道路が広くてトラックなどにも走りやすい環境です。町田市は道路環境がよくないわけで、トラックの通行に着目をしてもすべて多摩市で引き受けなければいけない問題です。もちろん尾根幹線以外の主要道路にも影響があると思います。ちなみに、当該土地の所有者は某学校法人と都市再生機構。・・・・ここでも都市再生機構という名前が出てくるとは・・・・。市議会としてもどんな対応ができるのかを考えなければいけません。その認識では多くの議員が一致していると思います。
ところで、私にとっては以前から気になっている問題としては「葬祭場」や「霊園」の問題があります。これについても質問のテーマにしている議員さんがいるのですが、「終の棲家」になれる‘まち’にしていくためには大事な課題のひとつとは考えているものの具体化するまでにはいかないようです。霊園・・・と言えば、これも町田市境に新しい墓地が次々とオープンしているようです。最近、墓地の案内の広告・チラシが頻繁に手元に届きます。これも一大ビジネスだなあと感じているところです。お墓を手に入れるのにも貯えが必要なようです。
一般質問が終わると補正予算の審議に入るので、準備を始めなくては・・・・と思っています。
2006年12月04日
12月定例会 一般質問2日目
今日も5人が発言しました。無難に淡々と時間が過ぎていった・・・一日でした。中でもベテラン議員が「28年の議員生活の中でとりあげることがなかった問題」について「自らの活動に自戒の念をこめて行なっている」という発言は妙に印象に残りましたが。ちなみに、取り上げた問題というのは「ニュータウンの急な坂道と階段の解消」のことでした。
28年前は若さと体力で気にして気にならなかった坂道も、高齢になればきつくて辛くなるわけで、時代環境の変化とともに不十分だと認識される部分があるのだろう・・・・と思いながら話を聞いていました。「自戒の念」って何だかすごいと・・その言葉だけが耳に残っています。
ところで、今日の質問でいわゆる「口利き防止」のために、すべての市民の要望やとりわけ議員からの要請要望を書面に残し、情報公開の対象にするべきではないのか?それをルール化したらどうかという提案があったのですが、これについて助役から・・・・「もし、ご協力いただけるなら、議員の皆さま方からの要望などは書面にしていただけると、大変ありがたい。」という趣旨の答弁がありました。多摩市議会として書面主義を決定し、議員がすべての要望を書面化することをになったなら・・・・・飛躍的に市議会への信頼が高まりそうですね。議会として考えてみてもいいかもしれませんが、実現可能性からするとほぼゼロに近いと思われます。
市議会のこと・・・と言えば、「市民から市議会議員の定数を削減するべきではないのか」という意見が多数届いているという話を耳に挟みました。今回の定例会にも「議員定数削減」の陳情が提出されています。「人件費(議員報酬)の削減」という観点から議員定数を削減して対応していこうという考え方が主流ですが、私はそれは少々安易ではないかと感じています。
問題は「議員の質」と指摘をする市民の方もいらっしゃるように、議員の数を削減すれば事足りるわけではなさそうです。同じ人件費の問題で考えるなら、議員定数は維持をして議員報酬を見直すという手法もあるでしょう。おそらく、ていねいな議論を積み重ねていけば、「削減」だけではない答えが出てくるように思います。
それから先週の活動報告で「多摩市は「子ども」ということでは、学校教育分野をのぞいては子ども青少年部の方にすべての事務が移り、より効率的効果的に取組もうとしている」と書いたのですが、ここはちょっと言葉足らずだったので、訂正をすると・・・教育委員会の生涯学習部で担当していた青少年部門については子ども青少年部が引き受けていくことになった・・・と書いた方がより適切です。(これでもまだ不十分かもしれませんが、少なくとも以前に生涯学習部の「青少年部門」とされていたものが移ったことは確か。) 以上、指摘を受けました。確かにそうだなと思いましたので訂正しておきたいと思います。
2006年11月15日
議論してきたからこそ・・・
今年で4回目になる政策ゼミ。もともとは、生活者ネットワークが若い人たちの政治参加を広める取組みとして始めたもの。主に大学生たちが調査活動をしながら、政策提案をしていくという試みですが、市民からは大きく二つの反応があります。一つには大学生の参加を得られることは有意義なので、もっと積極的にやっていくべき・・・・という意見。もう一つは、議員にとって大事な発言の時間であり、貴重な一般質問の機会を学生と共有するほど余裕はあるのか・・・・という意見。両方の意見ともに頷けるものです。
おそらくは、一般質問の内容が単なる「若者の提案」というだけで終わらせないようにするところに議員の力量があるのではないか?と思いながら取組んでいるのですが、なかなか思い通りにはいかないところに難しさがあるのかもしれません。
「単なる若者の政治参加を広げたという実績づくりだけで、ただの自己満足だけではないの?」と厳しいお言葉をいただいたこともあります。
さて、今回は「子どもの居場所づくり」をテーマにした一般質問を作成中ですが、今日は学生たちと通告文や通告する質問内容のまとめをしました。メンバーがそれぞれに通告文を考えて持ち寄ったにも関わらず、銘々に記した文章には共通点が多くみられ、これまでの議論の成果が感じられました。実は政策ゼミのメンバーたちはとても丹念な調査や議論をしています。今回の場合も4名のメンバーが行ってきたミーティングの数はここ1ヶ月ほどでも11回にも上ります。いかに議論をし、政策提案に結びつけるための努力をしているのかがわかります。当初は見知らぬどうし・・・たまたま政策ゼミの呼びかけをキャッチして面白そうかもしれない・・・と集まってきたどうしです。そもそもの問題意識も問題関心もバラバラ・・・・にも関わらず、ここまで共有化されたベースが構築されていることは正直驚きでした。(今までの政策ゼミでは感じられなかった展開!)
要するに、議論を重ねることで次第に共有する価値観のベースが生み出されてきたといえます。議論することがとても大事だと言うことを痛切に感じさせられました。もちろん、ここで最も重要だと思われることは、そこには何の損得感情もなく、各自が目標としているのは「よりよい提案をしたい!」という思いです。
いよいよ、通告文や質問項目などの詰めの作業については学生と一緒にしながらになりますが・・・・あとは私の議員としての質問力にかかってくることになります。(これは、結構なプレッシャー・・・・自己満足に終らないようにしなくてはならないし。)
ところで、私は今日の学生たちとの集まりで感じたのですが、「議論こそ大事」・・・、このことは色々な場面でも当てはまることだと思います。そして、何よりも議会の中で行なわれるべき営みだと思っています。各々の主義主張は違っても「多摩市をいいまちにしていきたい!」という思いがまず一致し、その方向で議論することでものすごく成果が上がるように思います。
・・・・・でも、そこがなかなか一筋縄で行かないのが議会であり議員なのでしょうね・・・・・私も、議員5年目にして何となく現実を思い知っているわけですが・・・・・。それでも、議会が本来の機能を果たすためには、とにかく議員それぞれ、価値観バラバラであることは当然のこととして、議員どうしが「共通点」や「合意点」を見つけられる努力がどこまでできるのか?と言うことだと考えています。
議論に時間をかけるとなれば、それに見合って議会開催のあり方や議会運営の仕方も見直すことが必須です。何しろ・・・議論するために開会する議会ってほとんどないわけですので。ここは今後の議会改革を考える上で大きなポイントになる部分です。
「議会」というのは「議事機関」(憲法93条)・・・・やっぱり、それに相応しい在り方、議員どうしで‘ちゃんと’議論するを目指したいな・・・・・と今日は改めて思ったのでした。
2006年10月27日
また???審査未了
建設環境常任委員会が開催されたので傍聴しました。今日の審査案件は、9月の定例会で審査「継続」になっていた陳情「ごみ減量のために、『まず有料化』ではなく、市と市民と事業者の協力で進めることを求める陳情」について。
この陳情は題名のとおりの内容で、「有料化を否定するわけではないけれど、ごみの減量のためにはまだ他にすべきことがあるのではないか」という趣旨でした。9月定例会で結論が出るのかと思っていたのですが、委員会では10月に行なわれる視察を経て、なるべく早めに審査することになったようです。
視察では愛知県津島市へ行き、市民が作成したごみ処理基本計画 など、かなり参考になることがあったとか。
それらを踏まえて、今日の審査が行われたと思います。「有料化」関連の問題については、昨年の12月定例会に提案されたものの委員会の審査で「審査未了」となり事実上の白紙撤回・・・その後、市長選を経て、事あるごとに議会でも話題になってきました。
先の9月定例会では、「有料化」関連の条例が再提案されるのではないか?と噂ささやかれていたのですが、結局は補正予算では容器包装リサイクル法に則った廃プラスチックの回収を実施するために必要なエコプラザの改修工事の費用が計上されたに留まり、「有料化」に関する判断は先送りとなっている状況です。
すでに9月定例会の段階で市長の方針としてはエコプラザの改修工事が終了し、廃プラスチックの分別・リサイクルを導入するのと合わせて「有料化」することが示されています。「平成20年4月から」と時期も明確化されています。
その意味で、今日の陳情の審査にも注目が集まっていたわけですが・・・・・
委員会のメンバー6名(うち1人は委員長なので採決には加わらない)で、採択が2名、不採択2名、趣旨採択1名・・・・「いずれも過半数に至らず。」
結局のところ、「審査未了」という結果に。それだけ結論を出すのが難しい課題になっている・・・・と言えるのかもしれませんが、今日の委員会の議論を聞いていると、すでに論点も課題も出尽くしているような印象を受けました。
「『有料か、無料か』と言うだけを問うのではなく、もっと総合的な視点からごみ行政に取組むべき」という意見、「有料、無料ということで、市民の間を二分し、住民どうしのいがみ合いを生むような進め方には異議がある」という指摘もありましたが、行政の立場としては総合的な視点で考えた結果として「有料化」という結論が導き出されたことだけは確か。住民どうしのいがみ合いがあるとするならば、それを上手く解決できないのは行政だけではなく、議会にも責任が求められるのではないか・・・・と感じた次第。住民の間が真っ二つに割れてしまっているのなら、双方が合意できるような「第3の案」を導き出せたなら議会の信頼がぐっと高まりそうだなと思いました。(もちろん、私自身もその一員として責任は重く、反省すべきところもあると感じています。)
2006年10月23日
どこまで議論できるかが課題。
厚生産業常任委員会で市内にある障害者の施設を見学しました。どんぐりパン、色えんぴつの家、工房マテリアル、AROMAは知的障害者の働く場所。それから知的障害児の放課後活動の場としてのプチドン。合計5ヶ所をめぐり、作業の様子などを見ながら、それぞれの現場で障害者とともに働いている方々にお話を伺いました。
知的障害者の就労の問題については、旧西永山中学校に定員合計100人規模の施設を誘致する計画に議会の同意が得られずに中断。それ以降の動きとしては、再度仕切りなおしの話合いが行なわれています。でも、この話合いもたったの3回しかないようです・・・・。
議会が同意をしなかった・・・・という部分を受けて、厚生産業常任委員会でもかねてからこの課題に対する取組みをしようとの方針は前々からあったことは事実です。しかしながら、委員会全体をとりまとめながら行動することはなかなか難しく、(もう議員の残りの任期は半年しかないのに)ようやく今ごろに動き始めたというのにはちょっぴり残念。
とは言え、この視察を受けて、委員会として今後何らかの議論のとっかかりを得られれば喜ばしいことだと感じています。現実的には、「障害者の働く場所」の環境整備の必要性について異論はなくとも、「どのような環境を整備するのか。」という部分では議員どうしの見解は多様です。そもそも、この10月から障害者自立支援法が始まっているわけですが、まずはその法律に対する立場の違いが結論の違いを生みそうです。(国会での賛成反対の議論がそのまま議論に持ちこまれそう・・・・。)
一致した結論を出すのは相当に困難だと思われますが、前向きに議論だけでもできればいいなと考えています。
いずれにしても、現実を見ながら最善を尽くすことが必要で、そのための議論をすることが求められると思います。特に学校跡地施設(旧西永山中学校)に入居?している3つの施設に関しては、いつ退去命令が出されるかわからない状況があるだけでも不安定。ここには学校跡地施設が暫定活用しかできないという事情から致し方ない部分もあるのかもしれませんが、もう少し何とかできないのかなという感想をどの議員も持ったはずです。全員が共有できている感想の部分を大事しつつ、足の引っ張り合いにならない議論をしたいものです。
議員の中には「暫定活用と言ってるけど、実質はずっと使えるんだから・・・・。」と発言していた方もいましたが、私はそこはまだ確信できない部分かなと考えています。それに、本当に学校跡地施設が活動の場として相応しいのか・・・ということも、もう少し現場の方々と議論することも必要かもしれません。
お会いしてお話を伺った方々はみなさん最後に「ありがとうございました。よろしくお願いします。」とていねいにお礼を述べてくださり、その言葉に議員の責任の重さを感じた帰り道でした。
2006年10月20日
議員研修
今日は午後から議員研修。毎年1回開催される研修です。今年は大妻女子大学の炭谷晃男さんによる「多摩ニュータウン」についての講演をしていただきました。
炭谷先生は多摩ニュータウンの課題を次のようにまとめていました。
・地形による歩道勾配、段差など(バリア、多摩丘陵を開発)
・初期供給住宅の整備水準(広さ・設備:エレベーターがない5階建て)
・世代構成の偏り(急速な少子・高齢化の進行)
・生活ニーズに対応していない生活圏(近隣センターの衰退)
・都市としての機能集積の不足(若い人たちが集まり、働く新しい産業の育成)
⇒「一世代都市」(堺屋太一さんによると)の悲劇の回避
この課題については、既に言い尽くされていて、ほぼ議員の認識とも一致するように感じました。結局はこの次の提案につながっていかないところに悩ましい課題。もしくは、課題解決に取組んでいるけれども、全然成果が上がらないという問題もあるのかもしれません。どちらかと言えば、後者のような気もしているのですが、その場合にはより深刻かもしれません。
特に課題抽出には成功し、それへの対策を考えて立派な計画を作成した止まり・・・ということが多そうに思います。そしてまた、市長は施策の推進に関し、優先順位をつけながら取組むと言っているわけですが、「あれかこれか」ではなく、「あれもこれも」傾向は従来通りの感じがします。そのために、いい施策であったとしても中途半端にしか進めることができない場合もあるやに思うわけです。
いずれにしても、そのような市長の取組み方に対するご意見番としての議会の機能が発揮されると望ましいですが・・・・・・。意見を言うだけは簡単。最終的には市長がどのくら議会の意見に耳を傾けてくれるのかが鍵になること間違いなしだと思っています。このあたりは、市長をサポートする助役が一人増えたところにも期待をし、議会の見解が最大限反映されるような市政運営をしてもらいたいものです。
ところで、炭谷先生のお話で私にとって関心があったのは、「ミニ・ミュンヘン」のこと。これについては千葉県佐倉市での取組みがとっても有名ですが、東京都内で開催している自治体がないことを思えば・・・・・。「子ども施策」に重点施策にしている多摩市にとっても魅力的。実現可能性を探ってみたいですね。
2006年10月05日
常任委員会の視察
今日は厚生産業常任委員会の視察でした。他の常任員委員会は1泊2日での視察をしているようですが、日帰りなおかつ近隣にて、ちょうどいい視察先があったことはラッキーでした。
視察先は2ヶ所。午前中に日野市の知的障害者の通所更生施設(すずかけの家)、午後から調布にある知的障害者授産施設(調布作業所)の施設の訪問をしました。
養護学校卒業後にどのように社会参加をしていくのか、そしてまた就労の場を確保してくのかは社会全体の大きな課題です。そして多摩市では昨年度当初予算否決の最も大きな要因になったのが障害者の通所施設問題だったので、それ以来、議会としての責任をどう果たしていくのかが問われる問題の一つになっているところです。
結局、学校跡地施設を活用した施設の建設は今のところの立ち消えになっており、社会福祉協議会から民間事業者に移譲されることが検討されてきた「つくし作業所」問題についても、今のところは大きく動きそうな雰囲気でもありません。
そして、この10月から障害者自立支援法が本格施行され、今までの規制なども緩和?・・・変更された部分もあるために、当面は現在の場所を移転することを考えなくとも対応していけるようです。ただ、現在のつくし作業所の施設は老朽化が進んでいることもあり、設備改修を進めるとはきいています。
視察先の2ヶ所ともに共通していたのは、障害者自立支援法との関係で施設運営に厳しさが増していることでした。そのなかで施設運営の工夫をしているようですが、もともとの運営母体の基盤そのものが弱い場合には今後の運営に大きく不安の影が忍び寄っており、経営そのものが行き詰まりそうな青息吐息の状態が否めないようです。
特に、このような分野で要になっていくのは「人材」です。一人ひとりの個性と向き合いながら社会参加を進めていくことには時間もかかり、労力もかかります。しかしながら、現実問題としてそこに見合った対価を支払うことができる状況にあるかと言えば決してそういうわけではなく、人材確保が大きな課題になっていることは確かです。そのためにどちらかと言えば男性よりも女性の多い職場という現状があるように思います。実は、障害者と気長につきあうためにはそれなりの体力が必要です。特に男性の障害者の場合には対応出来るだけのPowerも必要で、女性では対応しきれないケースもあると聞いています。
そういう意味で障害者の社会参加を進めるためのサポーターになれる人材が十分確保できる状況がなければいけないと思っています。
このことは知的障害のみならず、精神障害の分野でもそれ以上に言われていることで、ジョブコーチを確保し、就労支援をコーディネートしていける人がいなければ、障害者自立支援法で謳われていることはすっかりと絵に描いた餅になってしまうのです。
今は、その危惧の方が先立っています。「障害者の支援をしたい」という志を高く持っていたとしても、賃金水準の問題を解決しなければ若い人たちが進んで選べる職場にはなれないのが現状です。ここは多摩市だけで解決できる問題とは言えなさそうですね。
そして、就労支援はもちろんのことですが、家族亡き後一人で生活しなければならない障害者をどう支えていくのかも大きな課題だと言えます。「障害者自立支援法」が本当に障害者の自立を支援するための法律であるならば、そのあたりの問題が地域レベルで着実に解決出来るような道筋が欲しいものです。
いろいろと問題は感じるものの、やはり大事なことは多摩市でこれからどう取組んでいくのかだと考えています。どうしていきたいのかというビジョンをつくることだと感じています。本当は議会全体としての議論の取りまとめができればいいわけですが、なかなかそれは難しく、「障害者問題」を議論しているにも関わらず、いつのまにか議論の焦点が「政治イデオロギー的な対決」???にすりかわっているのでは?という場合も多々あり。ここが非常に難しいところです。
そういう意味で議会運営や委員会運営をしっかりととりまとめていく委員長の力量が何よりも重要だと思われます。そのことを強く感じた一日でした。
2006年09月29日
9月定例会 最終日
あっという間・・・と言えば、あっという間に。長かった・・・と言えば、長かったかも。9月議会がい終了しました。
提出されていた議案は全て可決されました。条例については議論が分かれるようなものがなかったので全会一致でした。昨年度の決算の認定については一般会計だけ一つの会派が非認定の立場、特別会計は全会一致で認定されました。
昨日の活動報告に書いたように陳情に対する判断の行方がポイントでしたが、「公共施設の原則有料化を見直す」ことを求めた陳情は「趣旨採択」という結果になりました。ちなみに、私は「不採択」。
公共施設はもともと「原則は有料」で、市民活動などに対しては「減免措置」の規定により使用料が免除されてきました。昨年9月、この「減免措置」の規定をなくすことが提案された際、私たちの会派は「賛成」の立場をとっていることを考えても、この請願を採択もしくは趣旨採択することはできないと判断しました。
ちなみに、採択は0、趣旨採択が13、不採択が12ということで、「完全に採択しきれない」議員が圧倒的多数だったことは確かです。この陳情では使用料がとても負担だとの主張がされていたのですが、これについて私たちの会派では昨年も「利用状況や市民の負担感などを考えながら、使用料の見直しなどを行なうべき」と主張しています。今回の「不採択」にあたっても、そのことは主張しました。使用料負担により市民活動が停滞するなど、その影響が顕著にならないように調整しつつ、今後の対応を図ってもらいたいと考えています。
今日・・・・実は一番注目が集まったのは「教育基本法の改正に反対を求める意見書提出」を求める陳情に対する判断だったかもしれません。すでに、文教常任委員会では「不採択」という結論でした。多摩市議会は全員一致ルールというのがあり、意見書を出すためには全議員の賛成が必要だとされています。委員会で不採択になったので意見書の提出はできないわけですが、「教育基本法改正」について議会全体としてはどう判断するのかが問われていました。
結果は「採択」。委員会での判断が覆されました。私は会派を含めて「採択」の判断をしました。教育基本法や憲法など、「私たちは子ども時代、小学校中学校を通じて十分に学んできただろうか?」と思います。法の精神など、国民の多くが認識をし、改正を望んでいるのかどうか・・・・。市民が改正を望む前に、政治家が改正を望んでいるような気がしてならないのです。
これに関しては、今後国会の議論がどう展開されるのかを見守る?見つめていくしかないですね。
9月議会が終わって、ほっとしました。明日は卒業した小学校の運動会があります。子どもの姿に元気をもらいに行こうかな♪と思っています。
2006年09月26日
代表者会議
代表者会議は公式には存在しないことになっている会議。けれど、ちゃんと傍聴者(市議会ウオッチング)がいるところで多摩市議会の公開度が担保されているのではないか?と思う今日この頃。
今日の代表者会議ではようやく議会への市民参加が一歩だけ進めそうな予感・・・かねてから課題になってきた、議会におけるパブリックコメントの実施についての方針を調査して、議論する場が設けられることになりました。任意に結成されるプロジェクトチーム的なもの。特別委員会のような公式の位置づけはありませんが、議論の場を設置するのかどうかで数ヶ月以上も結論を出すのに時間がかかっていたことを考えると「やれやれ・・・・」。
あと半年で任期終了を迎えることを思うと、何となく気が重く、半年の間でどこまで議論が進むのかなと思っていますが、プロジェクトがたちあがったことそのものにはうれしく思います。
ところで、来年のカレンダーやスケジュール帳が店頭に並んでいてにぎやかな季節になりつつありますが、年末を迎えるにあたり「議員忘年会」のことが話題に上りました。これは議員互助会にて行なう議員の親睦会です。互助会とは議員が毎月2,000円ずつ積立をして運営している会で、議会として慶弔費が必要の場合などは互助会費で賄われています。
かつては議員忘年会には市長をはじめとする市長ら4役4名(市長、助役、収入役、教育長)が出席をしていましたが、議員の親睦会に市長らが来ることに非常に違和感があり、私たちの会派では「参加要請をする必要性を感じない。」という立場を主張してきました。
・・・・・そもそも親睦会を開催する必要があるのか?という疑問もあるわけですが、とりあえず「互助会」の費用にて行なうという点で市民への説明はできるとは思ってはいます。そこで親睦会を開催することそのものは否定しないけれど、市長らは呼ばないでもらいたいと要請し、今まではその意見を認めてもらっていました(そのかわりに親睦会に出席していたのですが)が・・・・・今年は「3役4名(市長、助役、助役、教育長)の出席を求めたい」というような意向が強そうかもしれない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・と会議の空気を感じました。いずれにしても、参加するかしないかの自由は確保されているで、雰囲気を察知することにしようかなと思っています。
このような親睦会の開催。互助会の費用で開催するとは言っても、税金を使って飲み食いしている・・・・と言われそうですね。そう言われてしまうと、私の生活全ても税金で賄われているので心中複雑です。
9月定例会もようやく終わりが見えてきました。
2006年09月25日
決算特別委員会最終日
決算の審査が終了しました。審査結果は全て「認定」。一般会計だけは4名(1会派)の「認定せず」でしたが、特別会計については議員全員が「認定」という結果となりました。
ちなみに今日の集中審査事業は下記のとおり。
街路樹の剪定など維持管理のこと・・・A(2人)B(22人)C(0人)
災害対策のこと・・・A(1人)B(23人)C(0人)
小学校と幼稚園・保育園の連携推進の取り組みのこと・・・A(2人)B(18人)C(4人)
多摩市立教育センターこと・・・A(3人)B(17人)C(4人)
就学援助費のこと・・・A(1人)B(23人)C(0人)
決算特別委員会全体としては淡々と審査が進み、滞りない議事進行でした。集中審査事業については、全議員が評価をし点数づけをしたものの、どこまで意味を持つものなのか?についてはまだまだ課題が多いように感じています。集中審査事業の対象になっているものについては、必ずしも質疑をしなければならないというわけでなく、質疑するかどうかは議員個々人の判断に委ねられていました。当然ながら、議員それぞれで集中審査事業に対する興味関心の度合いもバラバラ・・・・つまり、せっかく集中審査事業の対象にあがっているにも関わらず、質疑がそれほど多く出されなかった事業もありました。集中審査というからには、それなりの質疑があり、行政とのやりとりが存在するべきだと思うわけですが(その方が望ましいはず・・・)、正直、集中審査対象にして意味があったのかなかったのかを疑問に感じてしまうような面も見受けられました。これは今後の決算特別委員会運営の課題になると考えています。
ところで、今日は災害対策のことが話題になり、「総合防災訓練事業」に対する意見が出ていました。これについては去年の事業内容というよりは、今年行なわれた5年に一度の夜間訓練に対する意見が中心でしたが、特に夜間訓練の有効性を考えれば、日中訓練との一年交代での実施をするべきではないかという提案もありました。
防災訓練については・・・・・ぼーっとしながら質疑と答弁を耳にしていたのですが、ふと思ったこと。それはペットのことです。子どものように可愛がる、伴侶として一緒に生活をしているペット。当然ながら人間とともに避難所に同伴するのではないかと思います。とりわけ家の中で飼っている小動物の場合には一緒に避難所へ来るのではないでしょうか?・・・・・でも避難所には動物が苦手な人もいるわけで、例え小さなネコや犬であっても受け容れられない人が多数いるわけです。その場合、ペットちゃんどうなるのでしょう?
避難場所に「ペット」ちゃんの場所・・・というのはあまり聞いたことがありません。子どもや高齢者、障害者などの存在に配慮することとあわせて、ペット対応ももしかすると必要な視点かもしれないと思い浮かべてしまいました。これに対して地域防災計画等では言及されていない気がしていますので。
5日間の決算特別委員会。この委員会での審査内容、出された意見などを次年度の予算編成にどう活かしていくのか・・・。市長が議会に対してどんなスタンスにあるのか、どういう姿勢に立っているのかは次年度予算の中で明らかにされていくのだと思っています。
2006年09月22日
決算特別委員会4日目
決算審査も残すところあと1日。今日も粛々と?審査が続きました。昨日の続きで民生費、そして衛生費、商工費、農林業費まで終わりました。集中審査事業の結果は下記の通り。
子ども家庭支援センターのこと・・・A(16人)B(7人)C(1人)
ごみ減量化推進のこと・・・A(2人)B(21人)C(1人)
東永山創業支援施設のこと・・・A(4人)B(19人)C(1人)
集中審査事業では、家庭系ごみの有料化問題にも関連の深い「ごみ減量化推進」への取り組みに対し数名から質疑がありましたが、それとは別に「ごみ」に関する話題として、多摩ニュータウン環境組合(多摩清掃工場)の姿勢を問う質疑に注目が集まりました。
実は、ニュータウン環境組合では地元住民に地域説明会を開催しました。というのも、清掃工場では今年の11月から来年の3月まで二枚橋衛生組合(調布、府中、小金井の清掃工場)のごみを9千トン受け入れ、来年の4月以降6年間の契約で調布市の可燃ごみを年間3万トン受け入れる方向で話が進んでいるからです。可燃ごみを受け入れることでごみ収集車輌の増加、焼却灰搬出量の増加は当然見込まれますし、地域の住環境にも影響するなど、清掃工場が立地する地元としては重大問題。本来であれば多摩市議会にも説明があってしかるべきではないか?という意見が出されました。
この件については、既にニュータウン環境組合議会では報告があったと聞いています。しかしながら、多摩市議会に対する説明は一切行なわれておらず、議員の中には地元住民からの問合せがあり戸惑ったとの声も出ています。
そこで、急遽、建設環境常任委員会が召集されることとなりました。この件についての説明を求める運びになっています。
ごみ処理は広域で対応していくべき課題という点は決して否定するものではありません。そしてまた、清掃工場の稼動率を向上させる(今は半分程度しか稼動していない)ことを考えても二枚橋衛生組合や調布市からの要請を拒む必要もありません。しかるべき説明責任が果たされており、市議会への理解を求めていたならば事情は違ったのかもしれませんね。
ここでも相変わらず問われているのが「説明責任」。ニュータウン環境組合の管理者は多摩市長。要するに市長の政治姿勢にも深くつながるわけです。質疑ではそのことが強く指摘されました。
これについて、私がちょっぴり思うこと。確かに市長の政治姿勢も問われるのかもしれませんが、その一方で、ニュータウン環境組合の議会には多摩市議会からの3名が選出され出席していることを考えると、議会の中での情報共有にも課題を感じます。
市議会議員は「議会選出」の役回りとして、ニュータウン環境組合など一部事務組合の議会の議員、都市計画審議会など審議会の委員などを務めているわけですが、それぞれ議員個々人の活動に帰属してしまう傾向があります。そこで、残念ながら、本来は議会全体として課題にすることが望ましい案件などであっても共有化されずに終わってしまうのです。ここは議会全体で考えていくべき問題ではないかと思った次第です。
来週月曜日で決算特別委員会も最終日です。9月定例会も終わりが見えてきて、ようやく気持ちにゆとりが出てきました。
2006年09月21日
決算特別委員会3日目
今日は総務費で集中審査に該当しなかった事業の質疑、その後、民生費の集中審査事業の質疑に入りました。
本日の集中審査事業の結果は下記のとおり。
心身障害者の通所訓練のこと・・・A(11人)B(13人)C(0人)
シルバー人材センターのこと・・・A(1人)B(19人)C(4人)
学童クラブのこと・・・A(10人)B(14人)C(0人)
発言時間に制限があるので、以上3つの事業に対する直接の発言はしませんでしたが、私が一番気になるのは「学童クラブ」の問題。
学童クラブについては行財政再構築プランの中で、民間事業者への業務委託の方針が示されています。既に来年4月から多摩第二小学校内に新設予定の学童クラブは民間事業者への委託を前提とした準備が進んでいます。今後、順次・・・全学童クラブも公設民営型へと移行する予定ですが、その際に市民や関係者との合意形成を上手に進めて欲しいと思っています。
公設公営の施設を公設民営に変更しようとするときには必ず賛否両論、反対の声もあがります。その時、結構、大人たちの思いだけが先走る場合もあるように感じます。大人たちで繰り広げる賛成反対のせめぎあい・・・その中で子ども」の存在を忘れないで欲しいと思います。実は大人間での論争により、子どもたちが不安な気持ちを抱く場合があるとの話を聞いたことがあります。「子ども」への配慮が特に重要だと感じています。自分の子どもが学童に通う数年後の将来のことを想像してしまいました・・・・・(もしかするとその時・・・民営型へ順次移行するという渦中に置かれているかもしれないなあ・・・・)。
それにしても一般的には「公設公営」と言うだけで、そこに対する信頼感と安心感が持てるというのは不思議です。つまり、それだけに「公」の仕事にある責任が重いと言えるでしょう。そこに携わる人の責任も重いということです。その仕事を民間に任せていくということは、任される民間事業者にも重責が課せられるわけですが、それ以上に任せる側の行政の姿勢が問われるというのは言うまでもありません。その部分を十分に確認をして、民間のノウハウを活用しなければならないと思っているところです。
2006年09月20日
決算特別委員会2日目
今日の質疑は歳入から始まり、総務費の審査にはりました。集中審査事業は「自治基本条例のこと」「ミニバスのこと」「パルテノン多摩のこと」「市民提案型まちづくり補助金のこと」でした。
集中審査事業については全議員からの評価があります。評価する観点は①事業目的の達成度②指標について(指標の達成度がどうなのか/そもそも指標のたてかたがどうなのか等)③手法及び改善度④次年度に向けての4つです。その4つをそれぞれ3段階評価をして点数化し、総合評価(ABC)をつける形式です。議員それぞれからの評価とは言え、だいたいは会派ごとに見解はまとまっていますが・・・・。
今日の集中審査事業については下記の通りです。
自治基本条例について・・・A(4人)B(15人)C(5人)
ミニバスについて・・・A(13人)B(10人)C(1人)
パルテノン多摩について・・・A(0人)B(22人)C(2人)
市民提案型まちづくり補助金について・・・A(1人)B(13人)C(10人)
このような評価の仕方の在り方にはもちろん是非があると思いますが、議会からの評価がそれなりにわかるという点では少しは意味があるように感じます。
特に市民提案型まちづくり補助金については10人がCの評価。ちなみに私の会派3人も評価をCにしました。補助金の見直しが行なわれ、公募型補助金制度が確立したことそのものは評価をするわけですが、制度設計にかなり改善が必要ではないかと思っています。
「新たな支えあいの担い手を多数創出する」という目的に見合った成果が出ているのかどうか、そしてまた、選定された補助対象事業が予定通りに実施されなかった場合等のフォロー体制をどう確立するのか等など・・・・昨年初めての試みで見えてきた課題は少なくありません。それらを改善しなければ、この補助金を継続する意味がないのではないか?とさえ思える部分もなきにしもあらず・・・というわけで、辛目の評価でCをつけました。C評価というのは「事業の廃止も含めて再検討すべき」なのでかなり厳しい評価です。
というわけで、私としては自治基本条例についてもC評価が5人もいることが悲しいのですが、市民参加が手段ではなく市民参加が目的化しているような状況に評価が厳しいのは当然のことかなと思います。
行政の自己評価には「市民の自治基本条例に対する期待は大きく、ともすると条例に規定する以上の期待、要望が寄せられ、職員には疲弊やアレルギー的な反応も見られる。」とあります。職員が疲れてしまってはいい仕事ができるわけありません。参加を進めるための苦労は多いと思います。けれど、仕事の成果に達成感や充実感が得られることで報われるものです。自治基本条例が制定され職員の仕事のスタイルには変更余儀なくされるわけですが、そのことで市民全体がどれほどどのくらい変わったかといえば・・・市民参加の広がりには時間がかかって当然です。
パブリックコメントやアンケートや説明会など等、実施するために必要な職員の作業量に見合った市民の参加が得られていない現状で、職員自身のモチベーションをどう維持していくのかは課題のひとつだと思います。その点では市民参画のあり方、その進め方にどのような工夫が出来るのか考えたいものです。
決算特別委員会の時には課長が中心で答弁を行います。仕事に対する思いを感じられる課長答弁を聞けるのはうれしいことです。市民提案型まちづくり補助金については現状では全く評価できないと思っています。けれども、担当している課長さんは議員の厳しい指摘や回答の難しいような質疑に対し、あいまいにぼやかす答弁ではなく、逃げずに答弁をしており、その誠意ある姿勢を見ると今後への期待が出来そうだと感じます。誠意を持って回答をしている姿勢は議員にもきちんと伝わるものです。(逆に言えば、適当にその場凌ぎで回答をしているかどうかも即効伝わるわけですが・・・)どちらかと言えば、そのば凌ぎ風の答弁が多いように感じる議会で誠意ある答弁のできる課長さんの存在は貴重だと感じました。
2006年09月19日
決算特別委員会初日
今日は昨年度を振返っての総括的な観点から質疑を中心に市長とのやりとりが行なわれました。昨年度といえば、当初予算が否決されたので、そのことの触れながら市長の姿勢を問う質疑が数名から出されました。
市長に近しい立場の議員からは「予算を否決する議会(議員)は市民に対してとても無責任である。」という発言がありましたが、「否決されないように事前調整をしていくことが予算編成に責任を持つ市長の手腕ではないのか?」と感じます。
予算を議決するのは市議会の機能。そこでは可決する場合もあれば、否決する場合もあり、どちらの選択であっても市議会として市民への責任を全うした結果であるはず。
市長自身は「二度と同じ轍を踏まない」とし、予算が否決されたことを教訓にしているとの姿勢を述べていましたが、ちょうど今のような市長と議会との関係には‘ほどよい’緊張感があるのではないかと思います。市長を支援する議員が圧倒的多数というわけではない今の議会の状況。重要案件になればなるほどに賛否が拮抗するので、市長としては慎重なる行動が求められます。市長をサポートする助役は二人。ここが強化されたので、市長も随分と心強いことでしょう。市長を支える立場としては冷や冷やモノでスリルがあって・・・・骨折ることも多く、その苦労は並大抵ではなさそうだと推察しているところです。市長を助ける役目「助役」については、来年から「副市長」と変更されるわけですが、助役にせよ、副市長にせよ・・・その職務内容や権限は決して明確ではなく、その仕事内容は市長によりけり・・・市長次第で随分と変わってくるのだと見ています。
今の仕組みは二元代表制だといっても、地方自治法の内容からしても首長権限が強化されていることが一目瞭然。その中で「市長は市長」「議会は議会」と言ったとしても、結局は議会は市長の追認機関的に存在している気分になってしまうことが多い・・・・それが私の正直な感想。
そういう意味で市長はどんなことがあってもいつも議会よりも優位な立場に在り、悠然と構えていられるのではないかな?と思う。何せお財布の紐をしっかりと握っているのは市長なので。
今日のやりとりを聞いていてつくづく感じたこと。議会として「二元代表制をどう担っていくのか」について議論をしておかなければ、議員個々人ではなく、市長に対し「二元代表制をどう考えるのか?」を尋ねたところであんまり意味はないなあということ。つまり、各議員の二元代表制に対する考え方や理想が素晴らしい共感できるものであったとしても、それを議会全体の統一見解にしない限り、市長にとっては「あなた個人のお考え」としか受け止められていないのだろうなあ・・・・。
「市長対議員」ではなく「市長対議会」の関係を作るためには長い道のりがかかりそう。市長の姿勢以上に、議会、そして議会のメンバーである議員一人一人が問われなければいけないだろうなあ・・・・と思えてならないのでした。
明日は歳入、そして歳出・・・集中審査事業等へと決算審査が進む予定です。
2006年09月13日
厚生産業常任委員会
今日は厚生産業常任委員会だったので、委員として出席しました。案件は少なく、法律の改正に影響を受けての条例の一部改正と請願、陳情それぞれ一つずつが審査されました。請願の内容は今、話題になっている貸金業の規制に対する法改正を求めるもの。もちろん法改正は必要。弁護士会より提出されている請願でもあり、全員が採択。陳情は「介護保険制度の改善を求める」趣旨で提出されたもので「趣旨採択」となりました。
以上の審査が終了した後は、行政側からの報告事項など説明を受ける「協議会」の時間になりました。ちなみに、「協議会」の時間は「休憩中」の取扱いなので、「非公式会議」みたいなものです。
協議会のいくつかの報告事項の中に、「多摩市安全安心まちづくり推進協議会」からの提言書についての説明がありました。提言書では安全安心なまちづくりの活動を進めるための拠り所となるような条例(多摩市安全安心まちづくり条例)を策定することが記されていました。
治安対策については市民からの要望が最も高い分野。社会的にもさまざま不安な事件がたくさんあるので当然のこととは思っています。でも、私の中では「なぜ犯罪が増えているのか」という根本的な問題を捉えつつ、考えていかねばならない課題だと思っています。一般的にも言われるように日本社会が抱える歪みに向き合ってじっくりと解決方法を見出していかねばならない問題で、一筋縄で立ち行かないと考えているところです。
そうは言っても、現実問題としては目の前に降りかかり発生する犯罪にも対応していかねばなりません。多摩市でも市民の自主的な防犯活動を支援するためにパトロールグッズを揃えたり、監視カメラの設置等も進めているところです。監視カメラについては、「監視されている。」ということが犯罪の抑止効果につながると言われているものの、よくよく考えてみれば一般人にとっては決して心地よいものとは言えないでしょう。それでも心地よさを捨ててでも監視カメラが必要とされる時代になっていることも否定することができず、予算にて監視カメラ設置費用が提案されるたびに悲しい現実を痛感してきました。
時代背景的にも治安対策が強力に進められ、特に東京都の力の入れようは・・・ホームページからも伝わってきます。(大東京防犯ネットワーク)もちろん都にも「安全・安心まちづくり条例」が制定されています。この条例を根拠にして東京都の治安対策が展開されていることは確かです。
その上で多摩市にも独自の「安全安心まちづくり条例」の制定が必要なのか。従来は制定については考えていないようでしたが・・・ずいぶんとその認識も変更しています。行政としては協議会の提言書を受け、今年度中(来年3月まで)には条例案を策定するそうです。その後、市民からパブリックコメントを募集、来年の6月議会での条例制定を目指して取り組むとの方針が示されました。
安全安心まちづくり条例については賛否両論存在します。私は各自治体などで制定されている既存の「安全安心まちづくり条例」を見てみると、「安全安心」が防犯の面からだけで捉えられているような傾向を感じ、違和感を覚えます。くらしのなかの安心というのは、もっと広い観点から語られるべきだと思います。くらしの安全と安心を確保するために防犯というのは欠かせない要素かもしれません。しかしながら、防犯だけの問題ではないはずです。犯罪を防止していくため、その活動の拠り所となる条例・・・「防犯のまちづくり」を推進するために必要な条例なのかなと理解しています。今後、行政が策定するという条例案がどのような議論を経てくるのか、条例名称や条例目的などがどう吟味されてくるのかを注目したいと思っています。
2006年09月12日
総務常任委員会
今日から常任委員会。今定例会では世論を二分する話題を獲得するような提案はなし。今日は住民票の大量閲覧を制限するための条例の廃止(法律が出来たので条例が不要となったため)、国民健康保険の出産一時金の引き上げ(現行の30万円を35万円に)の2つが議題になりました。無難なところで議論が終了し、委員会の結論は可決でした。
それから市民から「公共施設の原則有料化を見直す」という趣旨の陳情が提出されていました。7月から公共施設が有料化となっていますが、それに伴う負担増により、市民の活動が阻害されているというのです。特に子育て支援の立場で考えると若い世代は、負担の発生により部屋を借りにくくなっていると強調されていました。確かにそういう一面もあるにはあるのかもしれませんが、使用料が発生したことによって施設の稼動率が悪くなっているのかどうかを確認してみたいと思っています。施設の使用料負担が発生してからまだ2ヶ月あまりしかたっていないことを考えると、影響のほどをデータとして検証できるまでには至らない気もしますが・・・・。
この陳情に対する委員会の判断がどうなるのか注目していました。というのも、去年の2月に「公共施設を無料で利用できる制度をなくさないことを求める陳情」が同じ団体から提出された時には議会として「不採択」の判断を下しているからです。今回の陳情も内容的にはほぼ同趣旨だと思います。しかし、委員会の判断は「趣旨採択」となりました。
前回「不採択」の判断を下した時と、今回の場合では「実際に市民の使用料負担が発生しているのかどうか」という状況に違いがあります。そこでグレーゾーンで曖昧模糊としている「趣旨採択」という判断になったとしても、状況の違いを踏まえての議会判断となることの重みがありそうです。
ところで・・・・議会は状況の変化に対し、適切に判断を下さなければなりません。それは当然のことと思います。しかしながら、この陳情にて訴えている内容(使用料が発生したことによって市民活動がしにくくなったということ)については、そもそも施設使用料負担の問題が議論された昨年の9月の段階で既に想定できる事態ではなかったのか?とも思えてしまうのは私だけでしょうか。この陳情に対する判断に議員一人一人もまた問われているように感じています。
2006年09月11日
9月定例会 7日目
補正予算は一般会計は賛成多数、特別会計については全員賛成で可決しました。即決案件である福祉オンブズマン、固定資産評価委員の人事も全員賛成で可決。教育委員の人事については賛成多数で可決・・・無難に1日が終了しました。
今日は・・・・と言えば、補正予算の図書館費への質疑が集中。図書館本館を旧西落合中学校の跡地に移転する件です。「現在の本館は施設の耐震性に問題がある。緊急避難的に移転させて暫定活用をする。」そうですが、そのために全体では約2億5千万円の設備投資をするということ。
市民への図書館サービスが手薄になっている多摩センター地域に図書館を移転することになり、地域の人たちも歓迎しているとか。逆に現在の本館を愛用している利用者はどうなるのか?との問題はあるものの、おそらく利用率や市民ニーズなどを考えても移転することで市民の利便性は向上するだろうと思われるのですが・・・・。
「暫定活用」に一体どのくらい投資するのか?そして、現在の本館機能を移転することだけが目的とするならば、どこまでの設備水準を求めていいのかもよくわからいのが正直なところ。暫定活用に過ぎないのであれば、設備の充実拡充も求めがたい部分もあり。
それに、多摩市では来年から2ヵ年かけて「中央図書館機能」について市民を交えての検討を行なう予定になっているので、そこでの議論とどのように整理をしていくつもりなのかも不明。
個人的には新たに土地を取得し、上物を建設・・・・立派な中央図書館を新設する見込みを持つことができるのか?という点では、はなはだ疑問なので、まずは「中央図書館機能」の議論をし、結論を出してから、図書館行政をどう進めていくのかの全体計画を再構築すべきだと思っています。例えば、その後に今回同様の移転話が浮上するならば、中途半端な投資での暫定活用ではなく、恒久活用を前提とした施設づくりをすることが可能だからです。
「緊急避難」という言葉を使うわりには、本館の耐震性が危ないと言われて以来久しいわけで、あまり「緊急性」を感じない側面もあり。突然でてきた図書館移転話には当惑してしまいます。庁内では昨年頃から議論されてきたようですが、それにしても将来までを見越して、どうしていくのかの方向性が明確になっていないことに問題を感じます。
そうは言っても、「多摩センター地域に図書館が移転する」という話そのものは決して悪いものではなく、結局、これに対して正面きって反対する議員は一人もいないようでした。もちろん私も反対はしませんでしたが、気持ちよく賛成できるかといえば、すっきりではではなかったなあ・・・・というのが本日の感想。
唐突に話が浮上してきただけあり、市民への説明責任も議会との情報共有の点でも不十分さが目立つことは否めないと思います。全体ビジョンが見えない中で進むことには不安が募る一方です。早くビジョンを示してもらわねばならないと考えています。
2006年09月08日
9月定例会 6日目
今日から補正予算の質疑に入りました。議決するのは来週の月曜日になります。今回の補正予算は・・・エコプラザ(資源化センター)の改修と図書館本館の移転に関わる経費の2つが大きな目玉です。
もちろんエコプラザについては、容器包装リサイクル法に沿った廃プラスチックの回収に対応するための設備の新設と、それに伴って、現在の古紙リサイクルステーションの場所移動や設備の入替をする行なう費用。もう一つ、図書館本館については、施設の老朽化と耐震の問題から早急な対応を迫られていたのですが・・・・・ここへ来て、急遽緊急避難場所として旧西落合中学校跡地に移転させるための準備費用。緊急措置というものの、施設の危うさはすでに 平成8年の頃からわかっていたらしいのに・・・?
エコプラザのことについては、廃プラスチックのリサイクルをすることそのものに反対する議員は一人もいません。質疑の中で明らかになったことは、新たな設備は平成19年の11月末に完成を予定していること。廃プラスチックの分別収集と設備の本格稼動の時期は平成20年の4月を目標にしているということ。そして、できれば平成20年の4月から家庭系ごみの有料化も実施したいということ。
その間、さらにごみの減量を呼びかけて、分別方法の徹底も周知していきたいということでした。集団回収の拡大推進、店頭回収、ノーレジ袋・マイバックの普及、生ゴミの堆肥化・・・・さまざまな取り組みを強化したいとの話でした。
ごみ減量に向けては、市民の要請を受けて、職員が地域での「出前説明会」なども実施しています。減量に対する啓発、そして市民の理解を求めるために日夜飛びまわっていると聞いています。その説明会の成果は現時点でのごみ減量につながっているでしょうか。もちろん、そこには市民の協力が不可欠です。私たち一人一人、ごみ減量ができたなら、「有料化」という苦渋の選択をしなくてもいいのかもしれません。
ところで、それとは別に、ごみ減量関連の補正予算に「集団回収の手引き」を作成したいとの啓発冊子作成の費用が計上されていました。A4の4色刷りで8ページ、1000部を作成できる費用との話です。
行政回収は高くつくので、地域での集団回収を強化していこうとの方針に反対はしませんが、啓発冊子の内容と活用の仕方は再考してもらいたいと思います。ごみ問題などで活動している市民等の意見を聞きながら内容の検討はしていくとの話ですが、今、すでに集団回収を行なっている自治会などに配布をするのか、それとも集団回収を行なっていない自治会に対する説明資料なのか、そうではなく広く一般市民に対して集団回収の必要性やらを訴えるための資料なのか?・・・・誰に向けた啓発なのかで随分とその冊子の内容は異なるように思います。いまいち、私の中では集団回収の手引きに対するイメージがわかないのですが、集団回収の必要性を強調して訴えるためにはやはり、「たま広報」の活用だと感じます。
つい先だって配布された広報には、「できることから始めよう!分ければ資源、混ぜればごみ」として、資源物の出し方を写真とともに掲載したページが別刷りで入っていました。リサイクルされたものがどうなるのかがよくわかりました。新聞を購読しない家庭も増えつつある中で、たま広報が手元に届かない人も存在している・・・・・なので、別に冊子を作成する・・・・・というのも理由のひとつかもしれませんが、私は別の啓発冊子を作成するよりも、とにかく「たま広報」を活用しての宣伝のほうが効果的だと感じます。
特に、比較的若い世代に向けての情報提供について考えてみると、例えば保育園などは「のびのび育つ子」という家庭教育だより(教育委員会が発行している)が全家庭に配布されています。このような「おたより」にも、ごみ関連情報を掲載できると思います。「ごみって有料化されたら、オムツとかどうなるの?」と尋ねられたこともありますが、若い人の目に触れやすい情報誌は活用できそうです。例えば、「親子でできるごみ減量」というコラム欄を設け、「子どもとおそろいのマイバックでお買い物を!」とか・・・呼びかけることも一つの手段ですし、家庭教育だよりの趣旨からも外れていないと思います。
いずれにせよ、市民と一緒に啓発冊子の作成をするということなので、その活用方法も含めて工夫してもらいたいと考えます。
というわけで、ごみ減量関係で質疑した議員は10名はいました。
家庭系ごみの有料化に関しては、条例提案が必要です。行政は平成20年の4月からと考えているようですが、これもまだ議会で決定したことではありません。
「ごみ減量は面倒くさいとの戦い。」・・・・担当課長の答弁でした。この答弁には納得しました。面倒なことであっても、やらなければいけないことがたくさんある。そのことに私たち一人ひとりが向き合えるのかどうか・・・つくづくと感じながら質疑応答を聞いていました。
2006年09月07日
9月定例会 5日目
一般質問最終日。今日は私の出番があったわけですが、予想通りの展開。傍聴に来てくれていた学生の感想が送られてきましたが、鋭い分析?「本質的な議論をするのは難しい」というのは単純に質問と回答の意図が合致していないと言うこと。わかりやすく言うと質問に対する回答が『そんなことは聞いちゃいねえ』という内容だったという現象です。」
というわけで、私はもともと多分答弁が合致しないで進んでいくだろうなと思っていたので、学生の感想に納得しました。なぜなら、今回私がテーマにした男女平等の分野について、多摩市はこの数年間ほとんど何も取り組んできていないから。男女平等施策に対する予算は年々削減されていて、推進拠点としての女性センターの事業は年々縮小されています。多摩市に女性センターは必要とされてないのではないか?と感じざるを得ません。
もちろん、男女平等関連予算ということで、例えば子育て支援に対する予算等を手厚くしている面もありますが、人権問題としての男女平等に取り組むための意欲は年々低下していると感じてきました。というわけで、お金をかければそれだけの成果が上がる分野かと言えば、そうとは限らないところが難しいわけですが、いずれにしても多摩市としては優先順位が高くない分野の一つであることは確かです。正直言って、もともと男女平等に対する意識の高くない管理職が「女性センター」などに配置されてしまえば、それでお終い・・・・。
その点で、今年から女性センターに初めて女性管理職が就任したので、今後に期待するために質問をしたという感じです。女性センターの運営のあり方では市民運営委員会とのパートナーシップの再構築、建て直しをしてもらう必要があり、それから相談事業についても充実をしてもらいたいと思っています。
特に、相談事業については、もともと女性センターには相談室が2部屋あるにも関わらず、相談員が一人しかいないのが現状です。つまり、1部屋は使われていないのです・・・・しかも、女性センターが開設されてからずっと・・・・・。今、レディースクリニックの状況等を見ても、相談に対する女性のニーズは高まっているので、ぜひもう1部屋を使うことも考えてもらいたいと思います。
けど、現在の相談は週3日なので、相談員が一人増えたとしても、もう1部屋を使う必要があるのかどうかわかりませんけれど。いずれにしても相談事業は行政が担うべき重要事業だと思っているので、この部分にきちんと予算の確保をしてもらいたいと思います。
女性センターは男女共同参画社会を考える拠点施設ですが、女性のためだけの施設ではありません。しかし、男性にとっては敷居が高い施設だといわれます。今、国の施策としても「男性のための男女共同参画社会の実現」ということが言われているので、今後は男性にも利用しやすい「女性センター」づくりを目指すことも必要です。
ところで、多摩市は男女平等条例の制定については市民の気運が高まったら制定を考えてくれるようです。条例の必要性は認めつつも、制定をするかしないのかは未定・・・というよくわからないスタンスを持っているようです。「条例が必要=条例を制定」だと思うのですが、思考回路がどうもよく理解できないのは単なる私の理解不足なのでしょうか。
人権問題としての男女平等にどう取り組んでいくのか・・・・まだまだ課題は山積。まずは、多摩市における女性センターの役割や存在意義が認められるようにしていかなければならないなと思っています。男性議員が「女性センター」の話題を議会で取り上げてくれるようにすることが一番の目標になるかもしれませんね。(ただし、バッシングの立場ではなく、応援してくれる立場として。)
2006年09月06日
9月定例会 4日目
もちろん今日も一般質問の日でした。でも、今日一日はほとんど明日の自分の発言の準備で頭がいっぱいでした。
ただ、今日の質問の中で食育関連で紹介された福井県の小浜市。小浜市はユニークな条例として「小浜市食のまちづくり条例」」があると聞いていたので、私も機会があったら視察に行きたいなと思っていた候補地の一つでした。でも、さすがに多摩市とは全く違った歴史文化と風土を感じます。若狭湾♪・・・・条例制定により建設された食文化館。実際にオープンしていますが、ここはイベントスケジュールをチェックしたところ私も参加したい企画ばかり!さかなのさばきかた教室とか参加する価値ありそう。
それから、子どもたち向けに行なわれている「キッズ・キッチン」。これはとても大事だと思います。子どもの頃から包丁に慣れ親しんでいないと・・・というのは実感です。お豆腐の味噌汁を作る・・・ということが例えとして出されていましたが、確かに、手の上でお豆腐を切り分けでお味噌汁に入れるのは至難の技。私は今でもお豆腐のお味噌汁・・・あまり作る気にはなれません。
それにしても、小浜市は徹底して「食」にこだわってまちづくりをしているようです。「食育」という点でも学べる部分はありますが、それ以上に「食」へのこだわりが確実にまちの魅力そのもの高めていると思います。アイデアと工夫次第で、まちの光るいい事例です。
2006年09月05日
9月定例会 3日目
今日も一般質問でした。
実は、私はこの定例会で密かに期待をしていたのは・・・・「トップマネジメントの充実」のこと。言うまでもなく助役が二人になったことの効果効用が発揮されることを期待するわけですが・・・・。まだ、日にちが浅いのかもしれません。「当分の間」期待できそうにもありません。
当初、トップマネジメントを強化することによって意思決定をスピーディに図るということが言われていましたが、そういうわけでもなさそうですし。
市長が再選された後に掲げた「食育の推進」。これについては、確か重点課題として、助役二人制の説明の際に示された二人の役割分担表でもしっかりと「食育担当」が明記されていたはず。
ところが、今日の食育に関する質問に対する担当助役の答弁は、正直言って情けない限り。食育が重点施策であるのかどうかもよくわからないような・・・・その場凌ぎがバレバレの答えになっていました。わかったことは「何も進んでいないらしい。」ということ。
単純に考えれば、これまでは一人でやっていた仕事を二人で分担するわけなので、負担は軽減されるはずですし、その分「広く浅く」ではなく、それぞれの担当分野に関する知識を深めることができて当然。にも関わらず、「食育基本法の全文を読んだことあるのかしら?」と思わざるを得ないような回答には閉口してしまいました。
・・・あっ、でも、そう言えば、今までよりも助役が答弁に出る頻度は高い感じがします。でも、二人目の助役のほうが登場する回数は多く、「助役らしさ」を発揮しています。一人目の助役は今までどおり、あまり答弁に立ちたがらず、「部長任せ」の傾向が強い感じがします。もしかすると二人目の助役のほうが任されている仕事量が多いのかしら?と考えてみたり、議員の関心注目が高く、厳しい視線が注がれる分野を中心に受け持っているのかしら?と思ってみたり・・・・。
いずれにしても、助役二人制により、少なくとも1+1=2の効果をあげてもらわねばなりません。決して1/2+1/2=1ではないわけですので。
市民にとって助役二人制という選択が‘吉’となっていくように、議会としてもしっかりと監視機能を果たしていきたいものです。
2006年09月04日
9月定例会 2日目
今日も議員5名の一般質問が終了しました。他の議員さんの質問は本当に勉強になりますが、私にとって本日一番のトピックスとは・・・・市長の「第二の報酬」について。
多摩市は東京都三市収益事業組合(これは江戸川競艇)、南多摩斎場組合、ニュータウン環境組合(清掃工場)、そして東京たま広域資源循環組合(日の出町の最終処分場)・・・以上4つの一部事務組合の構成市になっています。
以前から、一部事務組合における管理者や議員の報酬手当のことは課題になってきました。数年前には、南多摩斎場組合議会で報酬手当の廃止について問題提起された経緯があります。しかし、結局は問題提起されて以後、議会議員の構成メンバーが変更したこともあり、その話もいつのまにか消滅している様子です。
一部事務組合は特別地方公共団体で、多摩市とは別の法人格を持ち、独自の規約を持ちながら運営されています。しかし、管理者は構成市の首長がそれぞれ持ちまわりで担当し、組合議会の議員は構成各市の議会から選出されるのです。
この一部事務組合の報酬手当について、まとめて調査をしなくてはいけないなと思っていたのですが、多摩市長の場合には下記の通りです。
東京都三市収益事業組合(副管理者)年51万6千円(月額5万6千円)
南多摩斎場組合(副管理者) 年36万円(月額3万3千円)
多摩ニュータウン環境組合(管理者)年66万円(月額5万5千円)
東京たま広域資源循環組合(理事) 年30万円(月額2万5千円)
*これだけで年間第二の報酬合計は183万6千円です。
それから、市町村職員退職手当組合からも年28万8千円(月額2万4千円)と、東京都の審議会に出席した際に支払われる報酬(日額払い)もあるとの話でした。
市長は第二の報酬の存在については「そのあり方を含め、それぞれの一部事務組合の中で判断されていくことだと考えています。」と答えていました。当然と言えば当然の答えです。でも、やはり、市長の姿勢として、市民の付託を受けている政治家としての見解を聞いてみたいものですね。それが聞けなかったことは残念でした。
このような報酬の存在は市民にほとんど知らされていません。一部事務組合は特別地方公共団体として構成市とは別個の人格を持ち、独立した運営をしているわけですし、多摩市として情報公開を積極的にしていくというのもまた他構成市との関係性などもあって難しいのかもしれません。
しかしながら、かねてから「報酬の二重取りではないのか?」という批判もあり、まずは「第二の報酬の実態を情報公開し、運営の透明性を確保すべきだ。」という意見が出されています。私もその点については同感です。その点では、政治家としての市長が管理者などとして果たすべき役割はあると考えています。情報を公開することで、市民が実態を知ることができます。市民感覚に照らし、市民の論議を呼び起こすことが改革の第一歩につながっていくはずです。
ちなみに、議員に目を転じてみると・・・・・議員になった当初、一部事務組合の議員になりたがる議員さんが多いという話を聞いたことがありました。その意味が全くわかりませんでした。けれど、今は合点がいきます。なるほど・・・報酬についてはベースアップの望めない議員にとって、一部事務組合議会の議員になることへの魅力は大きいのでしょうね。
上記4つの一部事務組合の議会議員として選出されている多摩市議会議員さんにも下記のとおり、きちんと第二の報酬が支払われています。
東京都三市収益事業組合 年36万円(月額3万円)
南多摩斎場組合 年20万4千円(月額1万7千円)
多摩ニュータウン環境組合 年42万円(月額3万5千円)
東京たま広域資源循環組合 年30万円(月額2万5千円)
*これは組合議会議員の報酬。議長・副議長になればもう少しUP!されている
2006年09月01日
9月定例会スタート!
今日の初日は滞りなく終了。市長の行政報告と5人の議員から一般質問。今日の発言をした議員はどちらかと言うと市長との距離が遠い人が多かったので、部長の答弁も全体的には冷ややか。選挙などが近づいてくると、ますますその傾向が強くなるらしいです。
「×××(会派の名前)が言えば言うほど、市はやらないんだよ!」・・・・ということで、市長‘派’の議員ならではの野次も飛んでいました。
ところで、今日は6月に市民に送付された納税通知書のことが話題になりました。もちろん通知書の内容のことです。特に高齢者に対しての(優遇)措置の見直しが進められています。これは国の税制改革に伴うものなのですが、中には税金が倍以上になったという高齢者の方も存在しています。私も市民の方から「ひどすぎるよ。」「こんなんだったら、長生きする方が損だ。」と苦情を受けたのですが、これについては私も正直、どう返答しようかと口を噤んでしまいました。高齢者の方々の生活の大変さがあることもわかりますが、私たち世代の将来の生活の方がもっと不安です。
改定された税額が記載された通知書が手元に届いた頃、市の窓口には多い日で1日260本もの電話があったようです。その後、1週間ほどの問合せの電話が殺到していたそうです。全部でどのくらいの件数に上ったかについて、市ではデータをとっていないようで、これに関して「きちんとデータ化すべきではないのか。」という議員の指摘がありました。答弁としては「対応に追われていて、そこまでできなかったことは反省しています。」というもの。反省するのはわかったのですが、今後に向けて、どのような対応を考えるのかまでの答弁が引き出せなかったことは残念です。そもそも「反省します。」という答弁だけに終わってしまうとこと自体、いかがなものかと思いますが、せめて、次に向けての意欲くらいはあってもよさそうだと思いました。
(とはいえ、「検討します」。」と答弁では逃げておいて、その後、全く何もしないことも多いので、それもまたどうかと思えるわけですが・・・)
来週から4日間、引き続き一般質問が行われます。今日は議員ごとに傍聴者の入れ替わりが多い一日でした。自分の支持している議員の晴れ?舞台=一般質問だけではなく、他の議員さんの一般質問もぜひ傍聴して欲しいなと思いますが、「知っている議員の一般質問だから傍聴するけれど、知らない議員の一般質問まで傍聴する暇はないし・・・。」と言われてしまいそう。「よくわからないし、面白くもないし。」(と前に言われたことがあります。)
そんな中、毎回毎回・・・傍聴席からの議会を監視している「市議会ウオッチング」のメンバーの方の忍耐力は天晴れという感じで、私も頭が下がります。私には・・・きっとできないと思うので。
2006年08月29日
たまには違った場所
午前中は代表者会議がありました。行政からは報告事項があったのですが、東京では平成25年に国民体育大会が開催されるそうです。随分先のことですけれど、既に決定をしていて、そのための準備入るとか。そこで、多摩市では多摩東公園の陸上競技場をサッカー競技開催場所の候補地として名乗りをあげるとのことです。
国体を開催するために莫大な‘お金’が動くことは簡単に想像できるわけですが、現状の陸上競技場では大会規格には合致しないので、スタンドの増設やら選手控え室になる管理棟の設備充実など・・・もし正式に開催地として決定した場合には改修工事が必要だとか。ざっとの見積もりでも数億円かかるという話です。
東京都では上限を1億円として補助金を出すと言っているようですが、東京都内全体を見回して「既存の施設」にて対応することはできないのかなあと思います。
「今あるもの」を最大限活用し、それでも対応しきれないというのであれば話しは別ですが、国体を開催するために大盤振る舞いに税金をつぎ込むけれど、国体が終わってしまえば閑古鳥が鳴きっぱなし・・・・という惨状は全国各所に広がっているわけです。
「どちらにしても改修工事が必要ならば、東京都の補助金をもらって、この際、改修してしまえば?」というような意見が出ていましたが(もちろん開催場所として正式決定されることが必要ですけれど)、多摩市の現状に 見合った改修が必要なわけで、国体という何10年に一度のイベント開催のために行った改修のために、それ以後首をしめられる状況(設備を維持し管理していくのは多摩市)が目に見えているのであれば本末転倒なお話。
国体の開催を否定するわけではありませんが、開催のあり方については考え直す時期ではないかと感じているのは私だけでしょうか?
ところで、今日は知合いの方よりお誘いをいただいたので、PWA検定に関する体験セミナーに参加をしました。会社組織で言えば大体若手~中堅層を対象にしているのですが、ビジネスの基本「段取り力」を磨くことは必要なこと。議員の仕事は自由人、自営業のようなものですが、一つ一つの仕事を計画的にこなすためにはやはり「段取り力」が求められると思います。「やろうと思えばいくらでもできる」・・・これが議員のお仕事なので。
今日だけ参加をして身についたとはとても言えないわけですが、ずいぶんとタメになったようです。あまりにも頭を使いすぎて、セミナー終了後にいつもとは違ってどっと疲れが溢れました。それだけいつもとは違った頭の体操をしたということでしょう♪いい訓練になりました。
このPWA検定を主催しているのは大阪商工会議所。大阪商工会議所ではいろいろな取組みをしているようで、今度10月8日には第1回目の「メンタルヘルス・マネジメント」検定試験を行う予定です。多摩市でも職員のメンタルヘルスの問題は課題のひとつ。こういう検定試験を活用するというのも一つの方法かもしれないなと思いました。
たまには違った場所で違った空気に触れるというのも大事なことだなと感じた一日でした。
2006年08月17日
会派説明
9月議会に向けた事前の議案説明がありました。議案の説明は、議長・副議長ペア、そして市長と近しい関係にある大会派順に行なわれるようです。多摩市の場合には、公明党、清新クラブ・・・・たぶん市長を支えている一人会派の人たち・・・・その後に民主・生活者ネット、多摩市議会改革議員連盟、共産党という順番だと思われます。
私の拙い記憶から辿ると・・・・確か当初予算が否決された前年度くらいから「合同会派説明会」ということで全議員合同での説明会が開催されていましたが、それは結局取り止めにしたみたいですね。「合同会派説明会」としておきながらも、実質的には「合同会派説明会」前に事前個別会派説明会らしき市長との懇談会が開催されていたので、「合同会派説明会」の中止には賛成です。形骸化した「合同会派説明会」ほど時間の無駄はないと思っていたので。
さて、会派説明というのは、定例会に提出予定が確実に決まっている案件についての説明が行なわれるのが通常です。提出するかどうかわからないとか迷っている風なものについては、口頭説明だけで、後に議案追加として対応される場合も多いです。
しかし、今日の説明会では提出を‘準備している’案件であり、まだ提出が確実とは言えない案件として「家庭系ごみの有料化」を含む条例改正案の説明がありました。議案の提出まであと約1週間あるので、その間に、もう少し熟慮してから提出するかどうかを市長が判断するそうです。
「否決される」ことが予めわかっていて議案を提出するということは普通の思考回路からすると考えにくいのですが、少なくとも昨年12月に全く同内容の条例改正案件が審議未了になった時点と議会構成にが変更がありません。そのことを思うと、市長はどのような議会対策をし、対応を図ろうとしているのか見所?になるのかもしれませんね。
今回は補正予算の中で、エコプラザの施設変更(廃プラスチックの中間処理に対応するため)に関する予算も組まれています。説明の中では、当該補正予算と条例改正案件がセットだと言うことでした。必ずしもセットとは言えないと思うのですが、市長の整理としては「セット」となっているのが今日までの段階。
そう言えば、6月議会では収入役の人事案件をめぐっては、議案が提出され、撤回されて、新たなる助役の増員と言う条例が提案されるなど、議会って意外と柔軟に臨機応変に、その都度その都度の対応ができる場なんだなと学びました。なので、市長も最後の最後まで熟慮して、最終的な議案提出につなげていきたいとしているのかなと考えた次第です。私は、次の議会(9月議会)は6月議会ほど混乱もせず進んでいくことを願うばかりです。
2006年07月26日
視察報告その②
引き続きの活動報告。
高松市のコミュニティ政策については、以前にその取組みについてチラリと耳にしたことがありました。そこで、この機会にと足を運び、多摩市で参考にできる部分があるかもしれないと話を聞きに伺いました。
「地域力」などと言われているように、「地域」とか「コミュニティ」が注目され、その役割の重要性が強調されるようになっています。当然ながら、コミュニティ行政では地域の自主性とか主体性が重視されるわけですが、その割には、行政が勝手に地域の線引きをしてコミュニティエリアを設定するなど、よくよく考えてみると‘官製’コミュニティ体制?と思えてしまう節があります。
ちなみに・・・いまいち、私はコミュニティ行政そのものの全貌がつかみきれずにいるわけですが、多摩市の場合には「コミュニティセンターを建設する」と言うのが、コミュニティ行政の中心に据えられていることは確かです。脱・ハコモノ建設時代だと私は思っているのですが、公共施設なども手薄と言うことで唐木田地域のコミュニティセンター建設が再開される見通しです。
高松市の施策の中で一番関心があったのは、「地域まちづくりサポーター制度」のこと。ホームページによると、「行政職員の中から,公募により,地域まちづくりサポーターを認定し,地域コミュニティ組織の結成やコミュニティプラン策定作業当に参加する中で,行政職員としてのノウハウをいかしながら,協働作業や情報提供,関係課との連絡調整等を行う。」となっているのですが、これに応募する職員って一体どのくらいいるのかな?と。
実情的には、あんまり積極的でない職員さんもいるという話を聞きましたが、サポーターの活動は「すべてが無償ボランティア」というところにビックリ。報酬も出ないのはもちろんのこと、さらに・・・何かあったときの保険についても全て個人の責任だとか。
「サポーターになることで、職員に何かメリットってあるんですか?」「サポーターをしたことでのインセンティブは・・・・・・・特に今のところはないんですよね。」
今のところは人数は60人くらい。高松市の場合にはコミュニティエリアが35地域あるそうなので、地域に2人ずつくらいのサポーター配置を考えればだいたい80名ほどは人材確保をしたいんだけれど・・・というのが担当者の話でした。しかし、成り手を探すのは相当に苦労しそうですね…。
市民も心得ていて、無償ボランティアのサポーターである職員に声をかけるのは平日夜間、土日休日なんだそう・・・。そういう点でも「志」がなければサポーターに名乗りをあげることは簡単ではなさそう。そしてまた、忙しい部署に異動になりサポーターとして続けられない場合もあるようです。人材を募集はやはり大きな課題のようです。
設置要項があるわりには、身分とその権限がいまいち不明確な感じもあり、この制度が長続きできるのか不安要素が大!というのが私の感想です。
いずれにしても、行政からの「押しつけ」にならないコミュニティ行政の展開がなされるべきなのですが、職員のサポーター制度の今後(職員のレベルアップなど)も含めて、実はまだまだこれから本格的な活動が進む‘予定’ということだったので、私も引き続き、これらの取組みがどうなっていくのか注目したいと思います。
それから・・・全然話は別ですが、「孫育てセミナー」という講座の存在を知りました。これは子育て支援策の中でも結構面白そうな企画だと思いました。団塊の世代の孫育て。多摩市でも実施してみるといかもしれません。実施主体が‘行政’であるべきとは思っていませんが、・・・例えば女性センターとか?など考えました。男女共同参画の視点から。
なぜなら、団塊の世代の男性は子育てを女性に任せてきた傾向が強いようですので、改めて「孫育てセミナー」を受講して「オムツ替え」なんかを学ぶのはいいかも・・・と思ったわけです。
視察全体としての収穫はまずまず。百聞は一見にしかずと言いますが、本当に実のある視察をするための視察先の選定には一苦労するなと改めて感じました。
2006年07月25日
視察報告その①
香川県高松市に子育てタクシーと地域コミュニティ施策についての視察に行ってきました。まず「子育てタクシー」の報告。
子育てタクシーについては子育てタクシー協会の鎌野実知子さんに話を伺いました。彼女は高松市の花園タクシーの社長さんですが、私と同じ年。3年前に急逝されたお父様の跡を引き継いで取締りに就任された方です。子育てと仕事との両立ということでも話が弾んでしまい、すっかり意気投合。
運転免許を持たない私にとっては、「子育てタクシー」という公共交通の新しい選択肢はかなり魅力的。そしてまた、子どもたちが一人で安心して乗ることができるタクシーとしても可能性を感じています。10月に福祉交通セミナーがあるのですが、そこで「子育て中の移動を考える」という分科会の企画に参加しています。鎌野さんもセミナーに当日参加してもらえることとなり、新しい視点から公共交通を語ってもらいたいと考えています。
タクシーの白いシートは汚してしまう心配がある・・・・。子どもが車内で騒いだら落ちつけない・・・・。運転手さんの対応が恐い・・・・。
タクシーは一番便利な乗り物なのに、乗車を躊躇ってしまうことはしばしば・・・子育てママにとっては共通に思い当たる気持ちだと思います。実際に、高松市から他府県などに転居される方からは「引越し先でも子育てタクシーありますか?」とか、「引越し先の地域で親切なタクシー会社さん紹介してください。」というような問い合せもあるそうです。
今は夏休みに入り、塾や習い事への送迎など、子ども一人での利用が多くなる時期とか。「すごく気を遣いますよ。」というのが実際に子育てタクシーの運転手さんの言葉でしたが、子育てタクシーを実施したことにより、運転手さんのクオリティーは高まったと評判のようです。
さて、このような取組みに行政がどのように関わっているのかが興味深いところですが、高松市の場合には行政とは一切関係なしで事業展開を図っているとか。しいて言えば、子育てタクシー協会で実施する「子育てタクシー運転手講習会」のプログラムの中には、各地域ごとの子育て事情を聞く(学ぶ)カリキュラムが組まれており、そこで協力してもらっているくらい・・・かなとのこと。
「子育てタクシー」事業の展開方法については、地域ごとに地域事情を考え合せながら、企画していくのが一番。多摩市の場合に、これを実現するとしたらどんな方法でできるのか考えてみたいなと思っています。もちろんニーズがあるということが前提ですが・・・。
2006年07月03日
将来働くことを夢みたい
手をつなぐ親の会の主催で議員との懇談会があり、参加をしました。全議員に呼びかけたそうですが、参加をしたのは私を含めて9名でした。参加議員の顔ぶれを眺め、「何となく、偏りがありますね・・・・。」という声も出たのですが、いわゆる市長派と目されるような方は一人も出席されませんでした。(ちなみに、昨年は同様の懇談会に偏りなく多くの議員が参加していましたが。)
障害者問題と言うと、記憶に新しいのは昨年度当初予算否決の原因であった知的障害者通所施設のこと。社会福祉協議会が運営する作業所を民間移譲していく方向でした。一応、手続き的には関係者の参加があり、話合いも最終局面まで進んでいました。
でも、学校跡地の恒久活用方針との関連もあり、議会では大揉めに揉めた後、「予算否決」というかたちとなり、行政の目論みは白紙に戻った状態にあります。
その後、一体どうなっているのか・・・・と言うと、今年度予算でもう一度0(ゼロ)から?話合いをするという方針のもと検討会の設置(議論する場)が予定されていますが、まだ本格的な動きにはなっていないようです。
今日の懇談会では保護者の立場から、切実な意見を聞くことができました。話を聞く限りにおいては、行政の対応が非常に不十分であると思えてならない状況が見えてきました。特に、通所施設の問題については、学校卒業後の障害者支援、地域における就労の場を確保するという最重要課題です。
障害を持っていると電車などを利用し、遠方まで通うことはかなり難しいと言います。中には電車などで通勤しているケースもありますが、それは本当に少なく、珍しいケースです。(よっぽどの訓練が必要です。)
理念的には「地域共生」社会、地域で住み、働くということを実現し、障害者との共生社会を目指していかねばならないわけです。
さて、市内に存在する施設は定員オーバーになることが予測の範疇で(すでにいっぱいいっぱいのところもある)、地域で仕事に就きたい、働く希望を叶えられない状況にあります。
実は、これは今の始まったことではありません。以前からわかりきっている状況です。そこで、この状況に備え、施設を増やしてほしいという要望はかねてから出されてきました。もし、その声を受け止め、計画的に取り組むのであれば、今、慌てなくてもよかったはずです。
ところが、その時々で、何となくその場しのぎで対応が可能だったのでしょう・・・・結局、どうしようもない切羽詰った状況になり、保護者の方の言葉を借りるならば「待ったなしの状況」でアタフタしていると言うのが現在だと言えます。
去年頃には、「施設不足に対応するため、学校の空き教室などの活用も考えています。」と説明されたこともあるようですが、それに対する取り組みが全く見えてこない・・・。それに対する苛立ちや、不安の声が出されました。
今ある施設(つくし作業所、第2つくし作業所)は設備的にも狭いので、定員を増やすことは考えにくく、どうしても新たな場所の確保が必要になっています。
障害者への施策については、国の障害者自立支援法の全貌もなかなかつかみきれない状況にあることは事実で、職員も国の制度に右往左往させられる状況は否めません。しかしながら、保護者に対し、ちょっと希望を抱かせるような言葉かけをしているのに、現実は一向に改善されないことに情けなさとともに怒りさえこみ上げるという気持ちはとてもよく理解できます。
「自分の子どもが将来働くことを夢みたいんです。」という言葉がとても印象的だったのですが、「子どもが学校を卒業して、働ける力を持てるように親として成長を支えていきたい。でも、働ける場がなければ話にならない。」本当にその通りだと思いました。
しかし、行政に対する不信感を理解する一方で、その不信感をしっかりと受け止め、議会として果たすべき責任を全うしきれていない状況に対し、もっと情けなさを感じます。「予算否決」で市長方針に反対の態度を示したものの、その後、市長方針を大きく転換させ、そしてまた、それを具体的に動かすようなところまでにつなげていけない議会の力不足を噛み締めざるを得ません。
来年は市議会議員選挙。残り一年もない私たちの任期中にどこまでの責任を持つことができるだろうか・・・と考え、気分を重くしながら懇談会をあとにしたのでした。
2006年06月13日
審査未了・・・・・・・・・・・
総務常任委員会を傍聴。
今定例会では唯一提出されていた「国会のおける共謀罪法案の徹底審査を求めた陳情」が審査未了となりました。この結果は「まさか予想外」。採択すべき2名、不採択すべき2名、趣旨採択2名になるとは思いませんでした。
陳情趣旨は「『国会における徹底的な議論を求める』ということかもしれないけれど、陳情理由を深読みすると『共謀罪法案を廃案にしてくれ!』と言っているのと同じだ。そうとしか受取れない。」と理由を述べて「採択しない」という立場が表明されたのですが、「陳情審査は文言審査」と豪語している人からすると「陳情理由を深読みする」なんてことはあり得ない話!!!
陳情の文面を虫眼鏡で一字一句を厳格に見たとしても、「廃案」という文字はどこにもなかったのですが・・・・。
議会も議員も「ご都合主義だ・・・・」と批判を浴びても仕方がないと思えた瞬間でした。客観的な傍聴者の一人としての私の感想です。
ところで、「国民保護計画」素案についての報告がありました。国の法律で決まっているから致し方ないのですが、市長が自らが会長になっている「国民保護協議会」に対して「多摩市国民保護計画について」を諮問するというのは本当におかしな話です。(いわゆる国民保護法第39条・第40条)
ちなみに、これについてはパブリックコメント手続きを2回も行なうので、市民の意見を聞くための万全の体制を考えていると担当部長は強調していました。
先日の一般質問で指摘をしたのですが、市民から意見募集をする時にはPDFで100ページ以上もにのぼるデータだけをそのまま提示せず、概要版をまとめることが望ましいと思います。
国民保護計画はたぶん「いざ」という有事の時には非常に重要になる計画なはずなので、市民へのわかりやすさ、理解のしやすさには最大限配慮しなければならないでしょう。パブリックコメントを求める時には一工夫、二工夫が求められると思います。私がパラパラ・・・と見ただけでもNBC攻撃とかダーティボムとかよくわからない言葉も掲載されていましたし。
この計画は来年3月を目途にとりまとめられる予定ですが、協議会では5月24日に諮問を受け、7月26日に審議、そして10月4日には答申がまとめられるというスケジュール・・・・素晴らしくスピーディだと思います。
それから全く話の質は異なりますが、この協議会には「自衛隊に所属する者」がメンバーになっているのですが(法律で決まっている)、その方が先般の協議会に迷彩服で出席をされたらしく、これについて違和感を覚えて仕方がなかった・・・という意見が出されました。それについて総務部長は「あくまでもユニホームですから、言う立場にはない。」と答えていましたが、警察所長さんも消防署の署長さんも普通に背広姿なんですが・・・・。
さて、委員会終了後には22日の最終日に委員会付託され、審査される予定の「助役二人制」に関しての意見交換が少しだけ行なわれました。最終日の議事進行がスムーズに行なわれるような配慮ということですが、「どんな質疑を予定しているのか?」などと事前に質疑予定項目を出し合っているような感じでした。当日までにまだ日数があることを考えると他にも質疑したい内容が生じるかもしれません。そのことを封じてしまい、強行突破で委員会の結論を出すようなことだけは避けたいものです。本当は時間をかけて議論すべき内容をこんなに短時間短期間で議論して欲しいと要請した市長の身勝手さは拭えないと思っています。
2006年06月09日
定例会7日目 補正予算可決 条例提案
昨日に引き続き補正予算の審議。淡々と審議が進み、大きな波乱もなく、賛成多数にて可決されました。もし、当初予算では盛りこまれなかった「唐木田のコミュニティセンター建設」に伴う土地取得費用などが計上されていたならば、これほど円滑な議事運営にはならなかった気がします。
補正予算の可決後、条例提案が行なわれました。人事案件と契約、財産取得についての議案はその場で全員一致で可決されました。その他提案された議案については委員会に付託して審査を行なうため、市長は提案説明をするのみ。従って、提案が終われば、常任委員会前のすべての日程は終了。あっさりとすべての議事が終了したので、来週の月曜日は一日休会となりました(補正予算等の審議日として確保してあったので)。
ちなみに、その場で可決された「財産の取得について」は永山駅前の雑木林取得に対する議案でした。可決されたので、これにて無事に永山駅前雑木林の取得契約が締結される運びです。
昨年の9月末ころから、粘り強く活動を続けてきた「永山駅前雑木林を守る会」の皆さんもひとまず深呼吸できるでしょう。ひと安心を「確信」できる状態になったと言えるからです。昨年12月市議会で、「雑木林の保全を求める請願」が採択をされても、都市再生機構の対応がどうなるのかわからない不安、そして市長と都市再生機構との交渉の行方も予断を許さない状況でした。請願採択からも半年あまり・・・・。
私は可決した瞬間に守る会代表の顔が浮かんでしまいました。東方西走で活動されている男性なのですが、そのタフさには私も頭が上がりませんので・・・・。最近、私は守る会の会合などすっかりご無沙汰気味ですが、活動状況は丁寧なるメールにて報告があります。それは必ずブログとして更新もされる・・・代表にはゆっくりとお休みしてもらいたい気持ちです。昨日は補正予算にも取得価額210,000千円が計上されていたので、メンバーの皆さんは代表とともに傍聴に来られていました。(ちなみに・・・永山地域に住んでいる議員はこの問題ついてほぼ全員が発言をしていました!→ご当地話題♪)
でも、雑木林に関しては、すでに次の課題が待っています。昨日の補正予算審議のやりとりでも、今後の管理をどうしていくのかについて、「市民協働による管理を進めていきたい。」という方向性が示されました。既に、守る会でも市民主体での管理を進めるためのプランづくりが進んでいます。このプランがどこまで生かされるのかも含め、これから行政と市民との協議がスタートすることでしょう。まだまだこの先、行政との交渉は続いていくでしょう。
と言っても、都市機構と正式契約が終わってからだとは思いますが・・・・。
いずれにしても「守る会」の存在が駅前雑木林の保全へとつながっていったことは確かです。自分たちが将来に残していきたいと考えて行動してきたことを、次なる段階へと進めていかねばなりません。
駅前でアクセスもいい場所にある雑木林です。多くの市民の参加を得ながら、雑木林の保全活動を進めていきたいと考えています。私はこの雑木林で「子どもと遊ぼう学ぼうプロジェクト」やってみたいなと思っています。子どもたちと雑木林で遊んだり、観察をするだけの取組みですが・・・・。
明日から週末。ゆっくり休んで来週からはじまる常任委員会に備えたいものです。雑木林も見に行かなきゃ♪
2006年06月08日
定例会6日目 補正予算
補正予算の審議が始まりました。予想どおりに、質疑が集中したのは補正予算に対する考え方、永山駅前緑地取得について、市庁舎耐震問題、新設学童クラブの方向性(民間委託方針)他・・・。
私はそんな中でも一番気になっていたのは「プロフィール多摩」という広報冊子。事前説明では、冊子の中味をリニューアルすると聞いていました。補正予算額としては約280万円。全体の予算から考えれば、微々たる金額と言われるかもしれません。でも、緊縮財政の多摩市では使い道を厳選すべきです。どうやって活用されているのかもわからぬような広報冊子など作成する必要はありません。
というわけで、質疑の中で明らかにできたことは、前回(平成14年3月時点)には1万部を作成。現在残部が約4700部とのこと。・・・・一体、この残部数はどうするんでしょう?
ちなみにこの冊子は多摩市に視察に来た人などに配布される広報物とのことでした。そして今回は5000部を作成予定とのことでした。前回の反省を生かして、印刷部数を減らしたということ?!・・・が、本当に必要なものかどうかもう一度見極めるべきです。
今日の説明では、第四次総合計画の見直しをしたことに伴い、「プロフィール多摩」の内容を刷新したいということでした。その気持ちもわからないわけではありません。しかし「もったいない」を謳い文句に「ごみ減量」を目指している市の方針に照らし合せて考え直すべきです。基本構想の部分が変わっていないことを考慮すれば、残部である約4700部を活かすことが必要です。内容は十分に使用に耐え得るものです。
私も各地に視察に行くと、当該自治体のたいそう立派な紹介パンフレットをいただきます。写真が豊富に使われたカラー印刷版。その自治体の魅力ばかりが書き綴られているパンフレットです。・・・・でも、正直言って、あまりにも立派すぎるので、持ち帰ったところで捨てるに捨てれずに困ってしまうことが多いです(あくまでも私の経験ですが・・・・)。
今は、インターネットからもたくさんの情報がリアルタイムで入手できますし、外部から多摩市に視察にくる人たちもある程度の事前調査はしていると思われます。だから、これについては必要性の再検討をすることが望ましいでしょう。
ところで、今日は再度、議会運営委員会が開催されました。昨日、市長から正式に「収入役人事」議案撤回がありました。引き続き、市長からは「助役の定数増(助役二人制)」と「助役人事」の提案をするので、議会にて速やかな対応をお願いしたいとの申し入れがありました。市長としてはできれば定例会最終日に何とか結論を出して欲しいと思っているのでしょう。
しかし、速やかな対応と言われても、「市長のご都合主義にふりまわされたくない」と考える議員も少なくありません。来年には廃止される収入役を選任しないことは懸命な判断とし、市長に異論を述べる議員はいないはずですが、そのかわりに助役ポストを一席増やすことについては、議論の余地あり・・・・市民からの意見を十分に聴く時間を持つべきだとする意見も強いです。
それもそのはず、市長はかねてから「小さな市役所を目指す」と主張しているので、特別職のポストを増やすという考え方との整合性を問いたいと考える人はいるでしょう。素朴な疑問に市長は真摯に答える必要があります。私の周囲にも「多摩市くらいの規模で助役が二人も必要なんですか?」という人もいます。
議会運営委員会では「市長の意向を最大限尊重し、最終日中に結論を出すべき」という立場と「十分に慎重審議して、市民にも意見を問う時間を設けるべき」とする立場が歩み寄ることができなかったので、市長が懇願する「最終日に何とか結論を出して欲しい」ということに暗雲漂い始めました。合議制の議会運営委員会。結論がまとまらず、話合いが決裂に終わったので、議会として「最終日決着」を確約することはできなくなったからです。
でも、ちょっとの望みはあります。もしかすると市長の願いどおり最終日に議会が結論を出せるかもしれません。それは単に市長の努力にかかっているのですが、議会運営委員会においては、「市長には最終日に「助役二人制」を提案すること前提に、市民からのパブリックコメントを募集したり、市民との意見交換など積極的に取組んでもらえばいいのではないか。」との話になっていました。そのことが議会審議に大いに関わると言うのです。市長がどこまで行動できるのか・・・それ次第で、議会の流れが大きく変わる可能性は大です。一体、今後どうなっていくのでしょう・・・・。議会から投げ返されたボールを市長はどう受取り、受けとめてくれるのでしょうか。
2006年06月07日
定例会5日目 一般質問
今日で一般質問の日程は終了、明日は補正予算の審議から始まります。昨日報告した「収入役人事」については、提出した議案を撤回することになったようです。市長から議長宛てにその旨記載された文書のコピーが配布されました。
さて、今日の質問では「さすが市長‘与党’」と思えるような発言がありました。やっぱり、市長を全面的にバックアップしている政党の発言力には凄みがありました。私が昨年にしたのとほぼ同趣旨、同内容の質問であっても、市長が発言を求められて答える姿勢が違いました。内容は「発達障害者の支援について」。発達障害者の支援については早期発見、早期対応が一つの大きなポイントになると言われていること、そして縦割り行政の壁を乗り越えてさまざまな部所管での連携が求められる分野です。特別支援教育を進めていくためにも、教育センターをより一層充実して欲しいということだったのですが、それについて、ダイレクトに「予算を増やすべき!」と主張していました。「所管しているのは教育委員会だけれど、予算と言うことになると市長だから・・・・」と前置きのあと「市長の考え方を示して欲しい。」と述べ、もちろん市長はそれに呼応して答弁席へ・・・しかし、さすがの市長もそれに対して即座に「予算を増やす」とは答えられず(これもしごく当然ですが)・・・そのように積極的なる発言を出来なかったからなのか、今定例会では初めてくらいに、市長の答弁がとても弱き、弱腰に聞こえてしまったのは私だけの勘違いではなかったようです。
様々な立場の議員さんが発達障害者支援に関心を寄せてくれるのはうれしいことです。これで、また一歩、市の取組みが前進することを願っています。
発達障害者支援法ができたのもつい最近。まだまだ新しい分野で未開拓。縦割り行政の壁を乗り越えた支援施策を推進しなければならないとする観点は、発達障害者支援を切り口にしているものの、実は障害者支援全般に求められていることです。
ライフステージごとの支援施策を円滑につないでいくための体制づくりは不可欠だという認識を持っている人は決して少なくないにも関わらず、残念ながら、その取組み自体がなかなか進まない・・・むしろ全く進んでいなかった部分です。しかしながら、法律の後押しもあり、縦割り行政の壁を乗り越えた支援体制の構築が進んでいくことは障害者全体にとっても望ましい方向性です。そういう意味でも、発達障害者支援の体制づくりを進めることはマイナスにはならないと感じています。
というわけで、今日はお世辞ではなく市長にとっては頭の上がらない立場の議員からの「発達障害者支援」に対する発言があり、私にとっても心強い味方が一人増えたことに喜びを覚えた午後でした。
*こちらも更新→代理人のページ
2006年06月06日
定例会4日目 一般質問
今日は朝一番で発言順がまわってきたので、内容は別として、とりあえず終わってよかったよかった・・・これからのまちづくりには広報戦略をどう立てていくのかが重要だと思っているので、そのことはちょっと強調したつもりですが、伝わったのかどうか・・・・?
さて、昼休みに緊急で議会運営委員会が招集されました。内容は「人事案件の撤回」「新しい議案の追加」というもの。
人事案件については、この活動報告でも数回話題にした「収入役人事について」。地方自治法の改正ですでに廃止が決定した収入役。とてもタイミングがよく、多摩市の場合には現収入役の任期が今月末で終了。それにあわせて、後任人事の提案があったわけですが、廃止がわかっている特別職の後任を選任をする必要があるのか疑問だと主張してきたところです。
昨日の説明によると、改正地方自治法の「公布日から施行日前日までに、収入役の任期が満了またはかけた場合には収入役を選任しないことも可能」という経過措置があるということ。5月31日に参議院にて可決成立し、6月7日、つまり明日に公布されることが明らかになったので、「人事案件は提案しない」=「人事案件の撤回」をお願いしたいという話でした。
議案の提出には「7日ルール」というのがあり、その議会に提案予定の議案は開会の7日前に議員に提出しなければならないという「申し合せ」が存在しています。そこで、「提案」はしていないけれど「提出」されている議案であるために、その取扱いをめぐって議会運営委員会に諮ったということです。
提出している議案の撤回については、議長個人の判断でもできるようですが、多摩市議会の場合には議会運営委員会に了解を得るという意味では民主的です。なので、市長から正式に議長の申し入れがあった段階で「人事案件の撤回」がなされることが認められました。
さて、それとともにあわせての追加議案・・・・それは「助役二人制」にするための助役定数条例とポスト増になった助役の人事について。
しかし、ここで壁になったのもまた「7日ルール」。追加議案についても審議予定日の7日前に提出しなければならないというきまりです。市長のつもりとしては、早ければ改正地方自治法の公布日(明日)にあわせて助役に関する議案を提出し、明後日からの補正予算・条例審議に間に合せようと考えたようです。
先例では、「緊急性」が認められる場合には、「7日ルール」の例外的運用をしてきた事例もあるとの話でした。そこで、議会運営委員会では追加議案の「緊急性」が議論になったのですが、結果的には「緊急性があるとは思わない」という意見が出されたため全会一致にならず、仮に市長が追加議案を出すにしても「7日ルール」を遵守し粛々と進めてもらうこととなりました。
となると・・・どうなるのでしょう。最終的に市長が追加議案を提出した段階で、再度議会運営委員会が召集され、対応が協議されることとは思いますが、今日のところは結論が出ず。
中には、市民に助役二人制の必要性をしっかりと説明するための一定の時間の確保をすべきとの主張した委員もいました。そうなった場合には今定例会の間に追加議案の決着をつけることは出来なさそう。市民に対する説明責任を果たすべきだとの主張は私もそのとおりだと思います。
この一連の人事案件への市長の対応が右往左往していることについて、「地方自治法の改正がどうなるのかという微妙な時期にあったから・・・・」という理由で説明され、それを言い訳にするとしたら、それは不十分と言えるでしょう。
「やっぱり、こっちにしました・・・・。」と追加議案を出すのではなく、とりあえず「人事案件を撤回」というだけの身のこなしであれば、市長に対するポイント上昇間違いなしだったと思うのですが・・・・。
2006年06月05日
定例会3日目 一般質問
今日はものすごく睡魔に襲われて、睡魔と闘って敗れた一日でした・・・午前2時すぎに起床しているので当たり前かもしれませんが、本当に辛かったです。
でも、今日は「ダイオキシン」についての一般質問が印象に残りました。なぜなら、冒頭で約20分近く「ダイオキシンの安全性」を語っていました。その議員の調査によると「ダイオキシンなど心配することはない」のだそうです。傍聴席からも野次が飛んでいましたが、私もそこまで断言することはできないなと思いました。その一方で、あれだけ堂々と自分の主張を通し、「ダイオキシン=危険」という認識変更を行政の迫るのは、ある意味で‘凄い’とも感じてしまいました。
それから、今日は図書館の今後の方向性についても、「中央図書館」問題に関連しての質問がありました。「豪華な施設ではなく内容で勝負をすべきだ」という視点から中央図書館機能の整備を求める質問だと理解をしましたが、現在、耐震性などでも問題になっている図書館の本館をどうするのかは課題のひとつです。
今日の質問では「西落合中学校跡地に移転するという噂も耳にしているが・・・。」という発言もあり、「大変結構だ。」という主張だったように思います。建物ではなく中味、「質」が大事であるとの主張には同感しますし、多摩センター地域には図書館がなく、市民からの要望が高いことも事実ですが、仮に西落合中学校跡地に移転するとしたら、学校跡地施設の恒久活用方針との整合性をどのように図りつつ、市民への説明責任を果たすのかが問われるだろうと思います。少なくとも、学校跡地活用の方針を議論していた時とは、方向性に少し変化が見られるのかなと感ずるからです。ここは、まだ「噂」というレベルなのですが、「噂」を軽軽しくも口に出すような場面でもなさそうだし・・・と私も色々と勘ぐってみたり・・・今後の動きに注目したいと思います。
明日は朝一番で質問です。終わってしまえば、あとはすっきり。
そういえば・・・ということで、たまには更新してみたのでこちらもご覧ください!→生活者ネットワーク代理人のページ
2006年06月02日
定例会2日目 一般質問
今日は私も気にかかっていた「多摩市企業誘致条例」に関する質問がありました。この条例はニュータウン地域内の企業立地を促進するために設けられたものですが、はっきりいって、一番の目論みとしては多摩センター地域の活性化。いわゆる多摩センター駅周辺の未利用地の活用を促進するために制定された条例です(都市機構や東京都の焦付き資産の売却を何とかするため?!)。
実は制定されたのは平成14年3月で確か3年間の時限立法だったわけですが、この条例を活用して多摩センターに進出してきた企業は一つもなし!と説明された記憶があります。そこで、約1年前、より企業側に魅力ある内容にと改正されたわけです。もちろん条例を3年間の期間延長するとともに、奨励措置についても企業側には有利な内容に変更されたわけですが・・・・その変更内容があまりにも大盤振る舞いであることが問題点としてあげられていました。ちなみに、その奨励措置とは下記のとおりです。
(奨励措置等)これを読んでも一目瞭然。多摩センターA、B地区に対する厚遇が目につくと思います。
第5条 市長は、指定企業に対して当該指定に係る事業所に賦課される固定資産税及び都市計画税に相当する額の範囲内において奨励金を交付することができる。ただし、同一の固定資産に対する奨励措置は1回限りとする。
2 前項の規定による奨励措置を講ずる期間(以下「交付対象期間」という。)は、事業所の主たる施設が操業を開始した日の属する年の翌年の4月1日から起算して、多摩センターA地区及び多摩センターB地区は10年以内とし、それ以外の誘致地区は5年以内とする。
3 前項の期間にあるもののうち、用地を賃借した場合の交付対象期間は、賃貸借契約期間の2分の1を限度とする。
4 奨励金の各年度の交付時期は、交付対象期間における各年度の固定資産税の納期限が属する年度の翌年度とする。
さて、今日の質問では、永山にあるCSKが多摩センターの北側地域で新たな事業展開を図るとともに、永山にある研修センター施設を売却したと問題について、もともとCSKはニュータウン地区にあるため、ただの地域内「移転」であり、ニュータウン地域への新たな企業立地・誘致には該当しないのではないかということが提起されていました。企業誘致条例の目的を再確認すると、
(目的)となっているので、確かに解釈によっては議員の問題指摘も決して間違っているとは言えないでしょう。
第1条 この条例は、多摩市内における新住宅市街地開発法(昭和38年法律第134号)に基づき整備された土地に事業所を新たに立地する企業等に対し奨励措置を講ずることにより、立地促進を図り、もって雇用機会の拡大に資するとともに、多摩ニュータウンの都市としての自立を図ることを目的とする。
しかし、それに対し、行政側からは「もっと雇用機会の拡大に資する」と言う点では期待できることや、産業の振興にも寄与するようなことを回答し、お茶を濁すような返事しかありませんでしたが、本当は企業誘致条例の適用を受けたいと考える企業については、「多摩市企業誘致審査会」にて審査することになっているようなので、そこでどんな議論が行なわれたのか聞きたかったと思います。当然ながら、この審査会にてしかるべき議論があり、ニュータウン地域内を「移転」するだけの企業にも条例適用可能だと判断したはずです。
それにしても、とても不親切なのは、この条例基づいた固定資産税相当の奨励金の交付をどの程度だと試算しているのか?という問いなどに対しても「今の段階ではお答えできません。」の一言。すでに事業計画内容なども公表されている(新聞報道などでも大々的に!)わけです。企業側も当然に「奨励金交付」の恩恵を預かることを含めて、将来を考え、事業展開をしていくわけです。そこに「試算」が存在しないなんてありえません。
言ってみれば、奨励措置とは固定資産税を10年間免除するということなのです。市民にとっては大きな‘損失’という見方もあり得るのかもしれません。現段階での試算を公表することのためらいは一体どこに理由があるのでしょうか。
誘致する企業をセレクトするのは助役と6人の部長で構成された企業誘致審査会。だからこそ、行政の説明責任が問われるはずです。しかしながら、議会において「今の段階」とはいえ、「お答えできません」という回答については、いささか説明責任を逃れようとしている気もしました。せめて、なぜ今の段階では回答できないのかくらいは説明すべきでしょう・・・・。
いずれにしても、永山を完全撤退するということ事態が寝耳に水の話。最初に市長から、永山は永山でそのまま事業継続しつつ、多摩センターで新しい事業展開をしていく・・・と聞かされていた議員にとっては、「えっ!何、それ!」とキツネにつままれたような心境になったわけですから・・・・。
そういう点でもまた、さらに行政の説明責任、市長の説明責任が問われるでしょう。私も引き続き、この問題については注目したいと思っています。
2006年06月01日
定例会がはじまりました
6月定例会が始まりました。市長が再選されてはじめての定例会。「所信表明」があり、引き続いて一般質問が行われました。
当然のことですが、所信表明については、今までの渡辺市政が継続されていくことが改めて強調されただけの話なのですが、特に、
市役所の組織についても、市民の視点、生活者の感覚を大切にしながら、自立した職員が市民と対等な関係でまちづくりを進める「小さくても優れた市役所」に成長していかなければなりません。または、
基本は小さな市役所です。スリムな行財政運営と、支え合いのネットワークにより、市民とともに豊かなサービスをつくります。となっていて、「小さな市役所」という言葉が出てきます。
行財政のスリム化というのは、行政の仕事を減らしてく、民間にできるところは民間に任せていく・・・という「官から民へ」という国の発想や路線に追随するものと考えます。もちろん、私自身も全くその考えを否定するわけではありません。市役所でやっている仕事全体の見直しが図られる=職員も減らせる・・・という流れにつながるのだと思います。仕事そのものもスリム化されていくのなら・・・と、またまた人事案件の話とつながるのですが、多摩市規模の自治体に市長が構想するような「2人副市長」が必要であるのかどうか・・・やはり、ここは十分に議論の余地があると思えてきます。
ちなみに、収入役が欠けた時の代理は「会計課長」、そして「会計課長」も不在の場合には、第1順位 「会計課経理係長」、第2順位「会計課審査係長」が代理することがわかりました。(多摩市収入役の職務代理に関する規則)
さて、一般質問では「家庭系ごみの有料化」に対するやりとりがありました。議員からは「目指すところはごみの減量でそこは一致していると思う。」という前提が示されたものの、有料化が必ずしもごみの減量化にはつながらないという意見が述べられました。昨年から行なわれている市民説明会では、「減量目標について、一日一人100gと言っているのですが、例えば、それが一体どのくらいの量であるのか、市民感覚でわかる具体的な事例をもっとPRすべきだ。」等との提案がありました。確かに一層のPRは必要だと感じます。もちろん、行政側の回答としては、あくまでも一手段として有料化を導入しつつ、あわせて、ごみの減量についての啓発にも引き続き努力していきたいとの意向でした。
市長所信表明においても、
課題案件である、まったなしのごみの減量化につきましては、プラスチックのさらなる分別収集と家庭系ごみの有料化に対し、基本的に市民の信任は得られたと認識しております。ごみ最終処分場の状況からも喫緊の課題として今後の取り組みを進めます。市民の皆さんの理解を得るために、ごみ減量化について、情報を共有しながら、さらに啓発を進めていきます。また、容器包装リサイクル法への対応についても、費用対効果等の面でさらに検討を深め、実施に向けた下地を固めたうえで、適切な時期を判断して、条例改正の提案をさせていただきます。と述べられています。
これについては、「市民の信任が得られたかもしれないけど、市議会の構成は変わっていないからねぇ・・・。」と漏らしている議員さんもいました。
また、安易に有料化することは①拡大生産者責任をあいまいにしてしまう②「ごみ処理サービス」は税金で行なうべき基礎的サービスではないのかという視点からの問いがありましたが、①については私自身は、一自治体だけで取組める問題ではなく、まさに消費者である市民とともにどう運動し、国に働きかけ大きな部分での仕組みの変更を迫れるのかが課題だと考えています。有料化が消費者意識を変えるきっかけになるのかどうか・・・・。
そして②についてですが、市長が次のようなニュアンスの回答していました。「ごみの有料化と言っても、手数料の収入は3億円です。でも、多摩市でごみ処理のためには30億円強かかっています。つまり、9割は税金でまかなうことになるので、基礎的サービスと言えます。」・・・一見、この回答は「なるほど」と思えるのですが、よくよく考えると有料化して得られる手数料収入というのはごみ処理経費の‘足し’にするためのものではないのでは?と思ったのは私だけでしょうか?もちろんこれは「基礎的サービス=無料」という考え方ではないことを示したものと言えると思いますが・・・・・。
議場でのやりとりを聞きながら、ごみの問題に限らず、「何が基礎的サービスなのか」そしてまた「基礎的サービスなら無料(負担なし)」なのか等・・・十分な議論が行われているとは言えない状況もあるなと感じた次第です。でも、そもそも「すべての行政サービスは有料」という意識がもっと浸透していくべきだと感じています。何だか「家庭系ごみの有料化」の議論を聞いていると、「もともと有料」であることを忘れている議論も聞こえてくるからです。このあたり、きっと私たちの「納税者意識」にも関わってくるのだと思います。
納税者として「ごみ処理ばかりに税金を使われたくない!」という意識を強く持てば、せっせとごみ減量が進んでいきそうなものですが・・・・これは理想論であることは痛感しています。「ごみ処理に税金を使って欲しい」と思う納税者もいるでしょうから・・・・。いずれにしても私が思うことは「ごみ処理ばかりに税金をつかえない!」という現実。
でも、それより何より、とにかく地球環境のために「ごみ」を減らさなければならないという危機感のほうが大事なのですが・・・・。なかなか、そこに至る議論まで結びつかないのが残念なことです。
2006年05月24日
横須賀市に学ぶ
明日は6月定例会の一般質問通告書の提出締切日。切羽詰ったところで、横須賀市に足を運んできました。目的は「パブリックコメント条例」について話を聞くため。今度の一般質問では自治基本条例を活かしたまちづくりを進めていくという観点で現状の問題点と課題を明らかにしつつ、今後の方向性を見つけていきたいと考えています。横須賀市は全国でもいち早くパブリックコメント条例を制定し、今年で5年目に入ります。条例には予め5年以内に見なおすことが明記されており、現在は見直し作業中に取りかかったところと聞きました。
少し早めに行き、「市政情報コーナー」を見に行きました。多摩市では数年前まで行政資料室がありましたが、土日開室の要請に答えるため現在は図書館内に資料コーナーが配置されています。それに伴って行政資料室の担当が文書法制課(総務部)から図書館の職員になりました。横須賀市の場合には多摩市で言うところの文書法制課が担当しており、情報公開請求などにも対応しています。実は、私は行政資料室の土日開室を求めてきた立場ですが、組織体制的には以前の多摩市方式(横須賀の方式)の方がいいのではないかと感じる部分がありました。そのことが確かめられた感じです。ちなみに横須賀も土日は開室されていませんが、図書館の一角にも資料コーナーがあるので、そちらで対応しているという話も聞きました。
そもそも「市政情報コーナー」の位置付けは横須賀市の情報公開、情報提供の一貫だとのことで、その場所も市役所の1階、いわゆる住民の出入りの多いところに配置されている点も多摩市との違いがあります。以前の行政資料室も現在の図書館(本館)にせよ、「行政資料を見よう」という目的意識のある市民が通う場所しかなれず、たまたま市役所に来た人の眼に触れる場所ではありません(もちろん図書館に本を借りるのが目的の人に‘たまたま’見てもらえるのかもしれませんが、それにしても限られていると思います。)。すべての市民に対し、情報をオープンにしていきたいとの姿勢が市政情報コーナーの場所にも反映されているような気がしました。
多摩市の場合にはその場所をどうするのかについては、庁舎面積などから考えても制約があるのかもしれませんが、行政資料室の今後をどうしていくのかについて、再度、担当所管をどうするのかも含め議論する必要がありそうに考えています。
さて、肝心の目的である「パブリックコメント条例」についてですが、担当している方がおっしゃった言葉が印象的でした。「他の自治体の状況を聞いてみると、なかなかパブリックコメントを条例化したがらないんだよねえ・・・・。」その言葉が最後まで耳に焼きついてしまったのですが、多摩市にもあてはまるかもしれないと思いました。
なぜ、パブリックコメントを条例化しなければならないのか・・・・横須賀市では当然の時代の流れとして条例化することにそれほどの抵抗感はなかったそうです。条例の運用については実施責任者が各部に一人ずついるらしく、それも部長から指名を受けた課長職相当の方であり、パブリックコメントを実施しなければならない事案なのかどうかの判断も含めて、すべて各部での意思決定に任せてあるそうです。特に、多摩市と異なるのは、パブリックコメントを実施する際には必ず概要版をつくるということでした。PDFのファイルだけをホームページに掲載するのではなく、Webでワンクリックで見れるような状態にしてあるそうです。
さすがに老舗だけあるなあ・・・という取り組みがされていて、今では当たり前の手順として職員間にも定着しているそうです。(ここまで定着させるためには苦労があったようですが・・・・)
改めて、多摩市のホームページを見たのですが、PDFのファイルだけが掲載されていて、ページも多いし、意見を出したい市民の側にとっては不便すぎる状況です。横須賀市の担当者の方は必ずエッセンスがあるはずだと仰っていましたが、私もそれには同感でした。
それにしても横須賀市まではとても遠くて、ちょっとした小旅行気分でした。とは言っても、港町を楽しむ余裕はどこにもなく、目的地(市役所)に行って帰るだけで少し残念でした。
2006年05月17日
議案説明
6月の定例会に向けて提出予定の議案説明がありました。家庭系ごみの有料化について、時間をかけて取り組むことが表明済みであり、一体どんな案件があるのかと思っていました。
人事案件2件、条例案件4件、その他2件そして補正予算1件(先日、事前説明済み)というのが内容です。私にとっては「財産の取得について」で、永山駅前緑地の買取り2億1千万円に一安心はしてますが、それでも都市再生機構からはあくまでも‘無償’で譲受すべきものだと今でも思っています。
人事については「収入役」についての提案があるようですが、これについては現在の収入役は任期満了で退任なさるらしいと聞いています。後任人事になるわけですが、市長の鳴り物入りで民間感覚を市役所に持ちこむ(市長の前回の選挙における公約からすれば『鋭い経営感覚』に該当するのだろう)ために招かれたのが今の収入役。民間銀行出身ということでしたが、その手腕がどのように発揮されてきたのかについて、評価することはなかなか難しい・・・。
実は、地方自治法の改正が予定され、収入役を配置しなくてもいいことになるので、それも視野に入れた中で考えていると市長が述べていましたが・・・・今日の段階では後任がまだ決定していないようでした。「副市長制とか、二人助役制とかも考えています。」と付け加えたように市長は発言していましたが、結局、後任を速やかに確定できていないだけの話みたいです。
・・・・・・私としては4年間、民間企業感覚を市役所内に持ちこんだ収入役には、それならではのどのような仕事の成果があるのだろうか?と思います。4年でその力を本当に発揮し、多摩市のために仕事をし尽くしてくれたのだろうか・・・・だから退任なさるのだろうか。せっかくの民間人登用だと考えると、惜しまれての退任になるのだろうか・・・・等など個人的には考えてしまいます。
それから、多摩センターに今度、レジャー施設で「温泉」ができるようですが、1400㍍掘ったら43℃のお湯が出てきたらしいです。多摩市内では温泉施設は初めてなので「入湯税」が創設される予定です。でも、料金が1200円以上の場合にだけ徴収されるらしく、今度完成する施設は入湯料金が900円以下を予定しているらしいので税目を創設はしても、実際には入湯税収入は得られない模様です。
多摩センター周辺の話題といえば、CSKが研究所をつくるようですが、永山にあるCSKの研修施設は「3年間は機能はそのまま残す」という条件付で売却されるようです。この条件の「3年間」というのがどうしても気になるのですけれど・・・・。あとは、多摩センターと言えば、業績が悪化しているペイントハウスの行方も気になるところです。
全体的に、表面的には、大きな波風立たないような中味の議案だなあ・・・というのが印象でした。次の市議選が終わるまでは無難な市政運営を心がけていくということなのでしょう。
2006年05月12日
自分をふりかえりつつ・・・
議員の任期が残りの一年。市長選挙が終わってから、来年の市議選の話もちらほら出ているので、今の任期、あと一年間をとても意識しています。それとともに、今日に至るまでの自分自身の議員としての活動、そして議会としての活動のあり方を考えさせられています。
実は、ほとんどの場合、議員個人は厳しくチェックされ評価の対象となりますが、議会全体がどう活動をしてきたのかを大きく捉え、評価することがとても重要なことだと考えています。
その中でふりかえって見ると、例えば…大きい問題であれば、昨年の当初予算否決の理由でもあった学校跡地を活用した障害者施設の問題、これは障害者施設をどうするのかという問題と廃校(学校跡地)をどのように活用していくのかという問題が含まれています。そして、また、家庭系ごみの有料化の問題。議会が市長の提案を受け容れなかった懸案事項に対し、一体議会はどのような取組みをしてきたのか・・・議員個々人に着目をすれば賛成、反対という態度が明らかになってくるわけですが、そこだけの評価に終始してしまい、その後の市議会がどのように問題を解決しようとしてきたのかが問われることは滅多にないと言ってもいいでしょう。
一昨日、「手をつなぐ親の会」の総会に出席して来たのですが、そのときに痛感したのが議員個人の取組みを超え、議会全体としての活動が不十分ではないかということでした。以前、親の会との意見交換を行った際には、いわゆるハンディのある子どもたちの学校卒業後の進路が行き詰っているとの切実な話が出され、参加していた議員たちも当事者の意見には静まりかえって耳を傾けていた気がします。
でも、その後、この切実なる課題に対し、それぞれの議員が個々には問題解決に力を注いできたのかもしれませんが、議会全体が課題にどう取り組んだかというと、それは評価の対象となる活動すら見当たらないというのが現状です。もちろん、議会の構成員である私自身も問われていることですが、課題を認識しているにも関わらず、ある意味で昨年来置きっぱなしにしているのは事実であり、ふりかえればふりかえるほどに議員の力、議会の力、そして市民自身が議会に期待していることや、議員に求めていることが何かを考えさせられてしまいます。
結局は、議員個人の賛成・反対という態度表明が重要視され(これは議員にとっては責任のある重みのある究極の態度表明だと思っていますが)、それ以上に、議会全体として出した結論に対し、個々人の議員がどのように責任を取り、活動をしているのかまでを問われることも少ないのかもしれません。
つい先日も、ゴミの問題で市民の方々と議論をしている時に、「それで、議会はどうするわけ?」と問われ、ハッとさせられました。
先に書いた学校跡地活用の問題などは宙ぶらりんのままで現在に至っているわけで、議会はいつも行政からの提案を‘待ち’の姿勢にあるような気もします(もちろん、個人的には‘攻め’姿勢で活動している人もいるのかもしれませんが、議会全体の取組みへと結びつかないところが私にとっては残念なこと)。・・・といろいろ書いていると、その渦中にいて傍観だけしている自分が結構情けなかったりします。
「常任委員会の活動をもっと活発化させていこう」ということを問題提起している議員さんもいるのですが、その声もなかなか全体化されていかないのが現状です。
・・・・さまざまな活動スタイル、価値観考え方の議員がいる中で「議会改革」ほど難しい問題はないと痛感している今日この頃です。
2006年05月10日
臨時議会
今日は臨時議会でしたが、議題は消防団のポンプ車を買い替えするための契約についてと昨年度末の税制改正に伴う市税関係条例改正の専決処分について。少しだけの質疑があり、スムーズに議事進行が終了・・・・すべての案件は全員一致で可決されました。
でも・・・ポンプ車の新規購入にあたってはとても複雑な心境。というのも東京都のディーゼル規制により保有している車輌がひっかかってしまい、多摩市では環境負荷の少ない車輌への交換を図るわけで、それはとても喜ばしいことかもしれませんが・・・・。実は、使用不可能となった車輌とは言え、まだまだ十分に活用できるわけで・・・・これらは都外にて使用される方向性なのです。東京都の島しょ(これは都内?!)と、山梨県内で合併した自治体が財政難の中、消防団の強化を図るべく車輌を探しているらしく・・・・その地域にて多摩市では使用不可能なディーゼル車が使用されるようです。
車輌が有効活用されることそのものを全面的に否定するわけではなく、再使用(リユース)していこうとする発想そのものは歓迎すべきなのですが、しかし、環境負荷の問題から使用しなくなった物品を他の地域に送りこんでいく、持ち込むことって・・・・?
お互いにとってそれぞれの事情があり、要件に沿うから契約は成立。とは言え、やはり両手を上げての大賛成と喜べる問題とは言えません。
急に突飛にも発想が飛んでしまうのですが、私はこの話を一番最初に耳にした時、「公害輸出」の問題を思い出してしまいました。自分の身の回りだけ良かったら、他の地域はいいの?と咄嗟に感じてしまったのです。東京は交通量が桁違いだから・・・・という理由によりディーゼル車は拒否、でも他地域で、東京から締め出されてしまった車輌が流出し、走りまわっている状況をどう捉えればいいのだろうか・・・時に考えさせられることがあります(私だけかもしれませんが)。だから気分的に複雑なのです。
それからもう一つ、日本の不用品が海外で重宝されてしまっているたくさんの物品ありますよね・・・それを思い出してしまいました。(特に私はブラジルへいって、日本ではすでに見なくなった多くのものが使用されている状況を見た時にそれはそれは・・・考えさせられました。大切に使い続けるってどういうことなんだろう?ってつくづく感じたのがブラジルの旅でしたので。ちょうどパラグアイとの国境付近の闇市のような場所で大量の修理済み日本製品(修理が適当だと言う話もありましたけれど、それはさておき)を眼にしました。)修理して使用するという発想が、使い捨て文化の進展で随分と後退している気がします。
随分と話の範囲が広くなっているので、話をポンプ車の問題に近づけて考えるわけですが、私は、昨日ふと・・・車輌を丸ごと買い換えなくても対応出来たのではないか?などと思って考えてもみました。でも、、結局は議会の場において、質疑するまでには至らなかったので、自分の中の複雑な気持ちは解消されることなく、何か苦々しい気分がしたままに臨時議会が閉会してしまいました。
ところで、今日の臨時議会の冒頭部分で、市長が議長から発言時間をもらい、再選したことへのお礼、今後への意欲を述べました。内容的にはすでにホームページに掲載されていたコラムどおりだったので目新しさも無く・・・いつものように「議会のみなさんとの切磋琢磨」ということを最後に強調していました。本当の意味で切磋琢磨できる関係でありたいですが、そのためには・・・市長自身がどのように行動するのかが問われてくるはずです。選挙で応援してくれた、応援してくれなかったは関係無く、まずは、市議会議員26名に対し公平なスタンスで向き合うことが欠かせないだろうと思っています。
投稿者 hisaka [議員活動]
2006年04月24日
少しずつ日常業務
今朝から、永山駅での遊説が再開しました。久しぶりだったのですが、今日は寒くもなし、暑くもなし・・・朝遊説にはぴったりの気候でした。選挙期間中は私個人のチラシを配布することが出来なかったので、今週は木曜日と金曜日も駅にお邪魔する予定です。他の議員さんたちもいると思うので、ニュースを配るだけですが。
朝からマイクを通して演説するのはうるさいだけなんだろうか・・・とかいろいろ考えています。でも音を出さないと、単なるチラシ配りのお姉さん(?)になってしまうので、やっぱりマイクを使った方がいいなと思っているのですが、「うるさい!」「誰も聞いていない!」といわれることもしばしばあります。
さて、今日は市民活動情報センターに行ってきました。オープン初日以来です。今日は相談コーナーで職員が相談に応じていました。あとはパソコンのところ(情報ライブラリーの名残り)にも数名の方がいらっしゃいました。
私はあの場所に『情報ライブラリー跡地』とつけてしまいました。女性センターの書籍も置いてあるし、奥にはパソコン教室用の小スペースが確保されているし・・・・突然、やってきた市民活動情報センターが床を占拠しちゃった感じを受けてしまいます。まだ始まってから1ヶ月しかたっていないので結果を求めようとは思っていませんが、「市民活動情報センター」のオープンには紆余曲折があったわけで、もう少しきちんとした方向性がほしいところです。昨年度の予算否決後に一旦取り下げされた事業でもあり、12月の補正予算の時も賛成を得るために苦労した事業です。
市長の鳴り物入りで始められた事業のわりには、その思いが伝わってこない。市長がごり押しぎみで、何としても市長選前にオープンしたいと願ってきたのが市民活動情報センターなはず。でも、ただオープンしただけ・・・という感じでしかなく、市民活動情報検索サイトのところから、「情報センター」というところをクリックすると、なぜか建物として紹介されているのがベルブ永山とヴィータコミューネだったり・・・・(これは情報ライブラリーの名残りだと思われる)。聞くところによると、いつもよりも人が少ないとのことでしたが、例えば市民活動情報センターのサイト充実を図るための対応がどうなっているのかとか課題は多く、山積みという感じです。
せっかくオープンしたわけだから、よりよい展開を求めていきたいものです。明日は5月の臨時議会の議案説明があります。市長選後初めて、市長に会います。
投稿者 hisaka [議員活動]
2006年03月30日
3月定例会終了
今日の最終日も滞りなく終了。この定例会が終われば市長選があるので、そのことを意識しての討論が相次ぎました。
ところで、今日は今朝から嫌な気分。腹立たしく相当な嫌悪感がありますが、今朝の朝刊には現市長を支援する会のニュースが発行されました。そのなかであたかも私たちの会派が来年度予算に賛成をし、現市政を高く評価しているかのような書きぶりでしたが、それは事実に反します。予算に対する私たち会派の態度とその理由については別途、議会報告にて討論全文を掲載しましたのでご覧下さい。
ちなみに、討論最後の部分だけここに掲載しておきます。
私たちの会派は市長に対し、まちづくりにおける「プロセス」の共有を求め、時には厳しい意見を申し上げてまいりました。しかし、私たち会派の声がどのように市長には届き響いているのかが大変見えにくいという状況は以前とほとんど変わらぬままです。
今回は、「骨格」予算として編成した予算です。骨格予算についての定義はさまざまあるようです。私たち会派の視点から、提案された予算を見た時には、「骨格」以上の内容が盛り込まれているようにも感じました。しかしながら市長の「骨格」予算にしたと言う姿勢を前向きに評価し、賛成することにしました。
市長と市議会とは常に切磋琢磨の関係、緊張感を持ちあって市政運営をし、これからも多摩市政が市民のためによりよい方向に進むことを願い可決の討論といたします。
それから、現段階で生活者ネットワークでは市長選に対する態度表明をしていませんが、現市長を支援しないことだけは決まっていて、今は名乗りをあげているもう一人の候補者を支援すべく政策協定の中味を協議し終えた段階です。ネットは組織決定をするまでに時間がかかりますが、近々、市長選をどうするのか最終的な結論を出すための総会が開催されます。
ちなみに、今日の私の討論を聞いていた議員からは「どこに可決の内容が書いてあるのかわからないよ。」とぼそっと言われました。
また、もし、市長選を戦うのであれば予算で「反対」の態度を表明するのが普通だと言われましたが、「骨格予算」ということだったので賛成をしたまでの話です。
ところで、今日の議会の最中14時すぎ頃から、市役所に街宣車が横付けされ、演説が繰り広げられました。内容はよく聞き取れませんでしたが、あとから聞くところによると連光寺で問題になってきて(今も、まだ解決されているとは言えないまま建設だけは着々と進められている)大型マンション問題に関する土地疑惑(真相はよくわからないけれど、2006年3月20日付の日刊ゲンダイに報道があり)に関連していたそうです。あまり気分のいい話ではありません。
さて、今日は一年以上かかり審査されてきた議員提出案件、いわゆる「古紙の抜取り」防止対策のための条例改正案が賛成多数で可決されました。賛成したのは改革議員連盟、共産党、民主・生活者ネットと無所属の会。あとの会派は反対しました。反対した会派からは自治基本条例に基づいたプロセスはどうなっているのか?という批判もありましたが、今回は「条例の一部改正」の提案であり、そしてまた参考人招致をして有識者の意見を聞くこともしているので、私たちの会派では賛成してもいいだろうとの結論に至りました。
でも、この条例が可決された際、反対した立場の議員からは「‘ごみ’みたいな条例だ」と言われました。確かに‘ごみ’に関する条例ではありますが・・・・。そんな野次を飛ばさなくてもいのではないかと思いました。
あとは国民保護法に関連する条例も可決されました。ちなみに私たちの会派では反対。最終日の報告としてはこのあたりで留めておきたいと思います。
投稿者 hisaka [議員活動]
2006年03月22日
委員会報告
厚生産業常任委員会が開催されました。いわゆる福祉に関する分野は法改正に自治体が翻弄されている部分が多々あるのですが、今日も障害者自立支援法、介護保険法に関連しての条例制定、改正が議案になりました。
法律改正に伴う条例制定などについて、自治体でもミニ国会のようなやりとりが行なわれます。最終的には「国会では市民から選ばれた方々により決定しているわけで、その市民の中には当然ながら多摩市民も入っている。つまり世論で認められていることなんだから、国会の決定をくつがえすかのような反対をすべきではない」という発言まで飛び出す始末。国会での与野党のせめぎあいが、多摩市議会にも波及していると捉えたらいいのでしょうか・・・・?
さて介護保険については保険料が改定されます。保険料は所得に応じて、その額が決定されますが、従来は5段階だった所得段階を6段階に変更するとともに、その額が示されました。保険料は今後のサービス利用量の見こみを立て、そのうえで決定していきますが、多摩市の場合には高齢化もそれほどは進んでいないこともあり、他市よりも改定幅を押さえたようです。ちなみに介護保険は3年ごとの見直しが行なわれるので、サービス利用量も当面3年間の見込み、そしてそれに基づいた保険料の算出となります。つまり、高齢化が進むと言うことは、サービス利用量見込みも増加し、その分保険料の負担は増加せざるを得ないことがわかるでしょう。
保険料については、「基準額」(第4段階)が設定され、現在は年額40,600円になっています。これが、年額46,200円(月額3,850円)に変更となります。
このことについて、市民から提出された陳情があり、その他諸々の税制改正を考えみると介護保険料の改定も負担増になるため、市で独自の減免制度や補助制度を設けて欲しいという要望が綴られていました。確かに気持ちはよくわかりますが、その一方、市で独自保険料の軽減策を設けるとすれば、そこにはどうやって財源手当をしていくのかを考えなければなりません。
すでに破綻が目に見えている介護保険の財政基盤の確立を目指し、国においては保険料徴収年齢の引き下げの議論が戦わされてきました。今回の改正では決着できなかったものの、2009年度までには検討することが言われています。少子高齢化社会の中で、どのように高齢者を支えていけばいいのかが大きな課題です。・・・というよりは、むしろ、既に支えきれない状況になっている現実があります。そしてまた、多摩市の財政状況を考えてみても、安易に減免や軽減策を設けることには、どうしても踏み切れません。ひとたび制度を設けると、やめるのが本当に大変です。将来にも責任を持った制度設計をするためには、今、目先の問題だけにとらわれてはならないと思います。
負担増に不安になる気持ちは理解し、そしてまた厳しい現実を抱えながら生活を送る高齢世帯のことも頭に思い浮かびますが、それでも私はやはり同世代の置かれている状況を優先したいと思います。これは世代間での論争だとも言えるでしょう。「今」を優先させるよりも、私は自分たちの未来を優先したいと思います。決して高齢者に冷酷にしようというつもりはありませんが(でも、そう受け止められるかもしれませんが)、将来を見据えたときどちらの選択をすべきなのか落ち着いて考えたいものです。
ところで、多摩センターの活性化・・・・ということで多摩センター駅北側の都有地にCSKホールディングスが誘致されます。この件では半年ほど前、市長からの説明を受けました。その際、現在、永山にあるCSKの研修所はどうなるのかが当然ながら気がかりでしたが、市長の話では「何とかCSKさんにもお願いをし、永山にもそのまま残っていただくことで話の調整がついた。」ということでした。
でも、最近になり、どうやら永山のCSK研修所は売買されたらしい・・・・との噂を聞いたので、その真相を確かめるために、行政に確認をしたところ、「現段階で確実な情報は得られておらず答えられません。」ということでした。・・・・・別に売却されていないなら「売却されたなんてことはありません」と堂々と答えるはずなのに、「現在、状況については未確認です。」という答弁。3月議会が終わるまでに、早急に現状把握をし、議会に報告すべきだと要請しましたが(それについても答えはあいまい)、私自身は90%くらいは売却されたのだと思っています。なぜなら、あまりにも歯切れの悪い返答・・・しかも、少々焦り、何か隠したいような雰囲気のある答弁・・・・直感で怪しいと感じているからです。あそこの土地はかなり利用価値も高そうで、もし売却されたなら、その後どうなるのか気がかりになってきました。
この件については、詳細がわかり次第、また後日お知らせします。
でも、市長が「CSKは永山に存続していただけるんです。」と力説していたあの言葉は一体何だったんだろう・・・。もし、CSKが永山から‘おさらば’するということになれば、多摩市の企業誘致条例による固定資産税免除(10年間)の魅力により、多摩センターにCSKがとられてしまった(?)ってことになるでしょう。
2006年03月17日
予算特別委員会最終日
あっというまに5日間の予算特別委員会は終了。一般会計(骨格予算らしい)は賛成多数、特別会計は全員一致で賛成で可決しました。昨年は一般会計予算は否決されました。今回も市長選前なのの予算編成ということで、で可否がどうなるのか注目されていましたが、無難に審議は終了しました。大きな争点も論点も作らずに編成された‘骨格’予算なので、この結果は当然のことと言えるかなぁ・・・・。私たちの会派も賛成しました。反対する‘大きな大きな理由’が見つからなかったからです。
市長、助役など・・・・そして何よりも職員はホッと胸をなでおろしたでしょう。またまた予算が否決されて暫定予算を編成しなければならないという「同じ轍を踏む」なんてことになると、それこそ今以上に市役所が機能不全に陥るでしょう。争点になることをあえて盛りこまず、議論を避けようと考えた市長の戦略は成功したと言えるでしょう。見方によれば逃げ腰とも見うけられるかもしれませんが・・・」
とにもかくにも今日が終わって、今定例会の山場は過ぎました。あとは粛々と各常任委員会が開催されるだけです。私もホッと一段落しました。
2006年03月16日
予算特別委員会4日目~衛生費・・・・教育費
「質疑がないわけではなくて、発言時間がない・・・」ということで、予算委員会もあっという間に明日が最終日。今日は衛生費から審議が始まったのですが、商工、労働、農林業、土木、消防、教育費と一般会計予算についてはほぼ終盤まで進みました。私も昨日で持ち時間が終了してしまったので、今日は座っているだけの一日でした。気になる点はいくつもありますが、予算の賛否に関わるほど重要な論点があるかといえば「無い」と考えています。骨格(的)予算で、なおかつ昨年のように「否決」されないように最大限の気配りが施されている予算だけあって、重大な論点については省かれていると考えていいでしょう。明日は予算について採決が行なわれます。
市長選と言うこともあり、余裕を持たせ計上してある予備費についても、表向きには使途が明確化されているわけではありません。一応その中には唐木田のコミュニティセンター用地取得費なども想定されているようですが、それはあくまでも「想定」にすぎないので、そのことは否決の理由にはなり得ないと考えています。
ところで今日の質疑では「ごみ問題」に対して、家庭系ごみの有料化をどうするのかにも絡んだ質疑が行なわれました。12月議会では事実上「廃案」になってしまった有料化問題は市長選の争点のひとつになると思います。そのことをかなり意識し、有料化推進に積極な議員からは、「対案も無いのに有料化に反対していることは、非常に無責任。ぜひとも有料化反対の方々から、この場で対案を出していただきたい。」「有料化に反対するなら、有料化以上に効果的なごみ減量策を示せ。」という挑発的な発言がありました。
有料化は減量につながるかと言えば、確かにひとつの手法だとは考えられます。しかし、これは新たな負担となり、安易に受け入れることは得策ではないでしょう。有料化は市民のごみ減量・分別等の努力を評価できるシステムとも言われますが、有料化をしていない現在でも減量・分別などに努力している市民にとっては受け容れ難い負担とも考えられます。
いずれにしても「ごみの減量」は私たち市民が考えねばならない最重要課題です。地球規模の問題で深刻な環境問題です。そこで私としても、この問題をどうすればいいのか考えているのですが、大阪府池田市で「一部有料化」という手法が導入されることを知り、この方法に「多摩市のごみ有料化問題」の決着点を見出せないものかと思っているところです。
関西人の金銭感覚に照らすとごみ袋を1枚目から有料化する方式はなかなか住民の理解を得がたいらしい・・・具体的な手法としては次の通り。(朝日新聞 2005年12月23日付 より)
全住民に一律、ごみの20%減量を求める。達成できれば無料、つまり従来通り税金で賄われる。達成できなかった部分は料金をいただく。
まず、現在のごみ収集量から住民一人あたりの「ごみ量」を機械的に算出した。1ヶ月につき約110㍑と試算された。そこで、その8割にあたる90㍑分の指定袋を提供する。四人家族の世帯なら、つきに360㍑分が配られる。
同時に、40㍑の指定袋を1枚80円で販売し、入りきれない分はそれで処理していただく。
この方式では指定袋の製造や配布に別途経費もかかり、手間もかかると言えます。残念ながら、池田市では来月から実施されるので、この手法の有効性については検証できません。「配布した指定袋の範囲内ではごみを出していいですよ!」と認めてしまうことの危険性はあるかもしれませんが、多摩市でも検討する価値はあると感じてます。
いずれにしても「ごみの減量」の啓発を続けることが必要です。ここ数年はそのための啓発経費が削減傾向だったことは確かです。もちろん、広報誌を発行するだけの啓発活動の効果も見直していく必要があるとは思いますが。
この問題は引き続き、検討されなければならない緊急課題だと言えるでしょう。
2006年03月15日
予算特別委員会3日目~総務費 民生費
今日は総務費と民生費中心に質疑が行なわれ、衛生費に入ったところで終了しました。
総務費については「市長選挙執行費用」に関する質疑がありましたが、現在、市長選に出馬するのではないかと噂されている市議会議員に対して向けられた痛烈な批判としか思えない内容でした。市議が市長選に出馬すると言うことになれば、市議会議員の欠員が出ることになり、本来であれば市長選と同時に市議会議員補欠選挙が行なわれます。しかしながら、補欠選挙が行なわれるためには告示の10日前までに議員を辞していることが条件となります。ちょうど市長選の告示日(4月9日)10日前とは3月29日になるのですが、この日はまだ3月定例会終了直前にあたります。つまり、市議会議員として3月定例会を全うし、その後出馬表明するとなれば、市議会議員の補欠選挙は実施に至らないわけです。そうなった時には「欠員補充」が不可能となり、次の選挙まで、議席に空席が生じた状態が続くこととなります。
それに対し、今日の質疑では「欠員が出ることについてはいかがなものか?」そしてまた「市議会議員としての負託を受けており、途中で辞するのはどうなのか?」と意見が述べられましたが、仮に市議会議員としての負託を受けていたとしても、時と場合によりけりで、途中で辞めてステージチェンジすることもあるでしょう。「立候補する権利」はいつでも認められており、他人がいちいち口出しするべきではありません。なぜ、そんなことを議場で発言するのだろうか・・・・と思いました。上記のような質疑に対し答弁を求められた選挙管理委員会の事務局長は当り前のことですが、始終困惑していました。「聞かれても困りますよね・・・」というのが本音だと思います。
次に民生費です。ここでは昨日の活動報告にも書いたとおり、私が取りあげたのは「母子相談事業」についてです。東京都は「ひとり親家庭自立支援計画」策定しましたが、特に急増している母子家庭に対する支援の強化は重点課題となっています。
平成15年3月に厚生労働省が示したガイドラインでは、母子家庭の抱える深刻な状況が綴られています。そしてまた、国会における会議録などを読んでも、母子家庭の自立のために公的な支援がいかに重要であるのかがわかります。何よりも母子家庭の経済的自立(母子家庭の平均年収は約229万円)が最重要課題になっており、就労支援が一層望まれる状況にあります。
母子家庭の自立を支援のため、「母子・寡婦福祉法」に基づき、多摩市には東京都から派遣された「母子自立支援員」が配置されてきました。その設置については東京都の役割とされていたからです。
ところが平成14年に「母子・寡婦福祉法」の改正があり、母子自立支援員の配置は市の役割という変更が行なわれました。そこで、東京都では市に派遣していた母子自立支援員を平成17年4月から順次引き上げることを決定したのです。
この急遽の決定に、各自治体は大慌て・・・・なぜなら、各自治体とも引き続き「母子自立支援員」として即戦力になる人材のを配置することが求められますが、そのための準備がほとんどありませんでした。都のの引き上げ決定は一方的なものだったため、東京都市長会はこの方針に対し反発。結局東京都は平成17年4月からの順次引き上げを一年先延ばしすることとしました。その期限が今月末に迫り、多摩市からも都派遣の母子自立支援員が撤収されることになったのです。
ところで、多摩市では派遣の中止について早い時期から察知し、母子自立支援員の引き上げ対策として、平成16年8月から市職員を母子自立支援員として一名配置し増員しました。市職員に母子自立支援員としての経験を積ませ、都職員の撤退後に備えようとしたわけです。これは前向きな対応であり、評価できる部分です。
しかし、今日の答弁でも明らかになりましたが、母子自立支援員としての高いスキルを磨くには時間がかかります。そういう意味で、平成16年8月から今までの短期間で精一杯頑張ったとしても、人材育成の面からはもう少し時間が欲しいところです。
要するに、都職員の撤退は多摩市にとっても大きな痛手となることが予測されます。他市の生活者ネットワークでも話題にのぼっていますし、他市議会の議事録検索などを行なってみると、どこの自治体でも「母子自立支援員」の引き上げに頭を悩ませていることがわかりました。
そして他市の状況を調べてみると、都職員を市職員として採用するという手法により、母子家庭の自立支援体制を維持する方針を決定したところもあるようです。
多摩市の対応では、都職員の穴埋めとして、新たに誰かもう一人(女性職員)を母子自立支援員として任命する予定です。しかし、母子自立支援員としての経験を持つ職員は存在しておらず(今まで母子自立支援業務は市の事務ではなかったので)、即戦力として引き続き相談業務などに臨める人材配置が可能かどうか、つまり、相談体制が今後どうなっていくのか心配です。相談する側にとっても、不安の声があるのです。
そしてまた、現在、都職員のもとで研修を積んでいる市職員には、新たに任命された人を育成する業務が追加されることになります。ただでさえ、母子相談、DV相談などは増えており、問題も複雑化、困難ケースも増えている現状にも関わらず、経験としてはまだ十分と言えない市職員が相談業務+αで人材育成業務まで請負うことがどれだけ大変であるのか・・・・その状況を察します。(母子自立支援員の業務はそれだけハードなのです。実態を聞いてみるとわかります。相談を受ける側のメンタルヘルスの問題も大きな課題で、その意味でも一人にあまり多くの業務を集中しすぎるのは好ましくないでしょう。)
相談を受ける側に最も重要なことは心の余裕を持ち業務に臨むことでしょう。あと一年、どうにか都職員を引きとめておき、もう一人の市職員の増員をしながら、相談体制の構築を目指す方策はとれなかったのだろうか?残念。
今日の説明によると、難しい相談は東京都の女性相談センター等にもアドバイスを求めると言うことで、どうやら東京都もスーパーバイズ機能を強化するようですが、それでも市職員が日常業務をやりこなしながら・・・と想像してみると、それがあるからといって安心できるとは言えないでしょう。
さて、引き上げ決定した東京都からは、2年間で600万円の財政支援が約束されています。この財政支援をどう活かすのかが鍵でしょう。ここは、いかに「母子相談の質の向上」を図るのかに税金を使ってもらいたいと考えます。
「質の向上」とは・・・・やはり人材育成抜きに語ることはできません。そのために600万円(1年間300万円)を有効活用してもらいたいわけですが(例えば市職員二人体制を確立するために、母子自立支援の専門職の嘱託職員をアドバイザーとして雇用するとか)、今回の予算書で提示されたのは「車輌購入」。もちろん出張相談などで車輌を活用できることは、一面では相談体制の充実かもしれません。でも本来必要で、相談業務に求められる「質の向上」にどれだけ結びつくのかは疑問です。
質疑の後、担当部長と話しをしたところ、「相談体制づくりにはしっかり取り組んでいきますので。」と意気込み十分だったので、ぜひ期待したいし、そうしてもらわなければ相談したい市民も困ってしまいます。
2003年に改正された児童扶養手当法では、支給開始から5年間経過した場合、母子家庭の母親に対する児童扶養手当の一部減額措置が導入されました。その実施時期(平成20年度から)も迫っています。そのことからも母子自立支援員が母子家庭の経済的自立のために果たさねばならない役割は重大なのです。市職員の人材育成が急務です。
・・・というわけで、今日の質疑により、ほぼ私は自分の発言時間を終了してしまいました予算委員会の残り2日間はボーッとしているしかなさそうです。
2006年03月14日
予算特別委員会2日目~歳入 総務費
昨日の総括的質疑に引き続いて、いよいよ一般会計の中味について質疑が始まりました。しかしながら、昨日の総括的質疑でかなりの発言時間が消費されているので、歳入については質疑する議員はほんの数名だけ。正直言って、30分の発言時間をやりくりするのはなかなか大変で、この時間のなかで予算全体に納得ができるように議論を尽くことはできないでしょう。いくつも気になる箇所はあっても、質疑をする部分は絞りこまなければなりません。
今日の総務費では「行政が旅館を経営する必要はない」という視点で赤字経営の「市民保養所ふじみ」を廃止するべきだとの意見が出ました。市民保養所の赤字についてはかねてから問題視されてきたところです。毎年毎年同じような指摘があるにも関わらず、要は「決断」することができずに今に至っていると思います。ズルズルと先送りされてきた問題です。このような重要な課題に対し、市長としてどうするのか決断力が問われると思っていますが、市長自身が厳しい意見を受けとめて、答弁に立つことはありませんでした。経営感覚を主張し、行財政改革に力を尽くしてきたとする市長ですが、こういう場面で経営センスが活かされず、新たな方向性が示されないことは非常に残念です。何よりも問題なのは市長の方針が明確化されていないことです。「保養所を維持し続けたいのかどうか」、赤字であることを理由に廃止や閉鎖をしないというのも一つの考え方だと思っています。担当部長の答弁が非常に歯切れ悪く、口ごもっている様子を見ると、市長の方針がまだ定まっていないのではないかと感じました。
ところで、私は今日はかねてからのこだわり「NPOセンター」に関する質疑をしました。NPOセンターは今年度から管理運営委託先の変更をしています。この際にいくつかの問題点が明らかになり、昨年6月一般質問でとりあげました。
その際、「NPOセンターの在り方を再度、市民とともに議論すべき」だと意見を述べ、これについて、「改めて議論する必要性がある」という認識が示されました。(詳細はぜひ市議会の議事録でご覧下さい。「平成17年第2回定例会(第5日目」です。)
当然ながら、市民を交えた場でNPOセンターの今後の方向性を議論するのだと考えていましたが、その後の進展は全く見られません。その間、どさくさにまぎれて「多摩NPOセンター事業実施要綱」が制定されるなどNPOセンターの設立運営趣旨に反すると思えるようなことが行なわれています。さらには、そうこうしているうちに「市民活動情報センター」構想が具体化し、ますますNPOセンターの役割や位置づけ、その存在意義も危ぶまれています。
だからこそ、ますます「市民とともに議論する」ことが必要なのです。今日の質疑で再度、そのことを指摘しました(しつこいし、執念深いと思われているだろうな・・・・・)。最終的には、4月以降、市民とともに「NPOセンターの今後の方向性」について議論する場を設けるとの回答を得ることができましたが、その発言通りにしてくれるのか、少々心配もありつつも納得・・・というところでしょうか。
とりあえず、予算の賛否を判断するための一つの問題点はクリアされました。明日は民生費に入ることでしょう。「母子相談事業」(母子の自立支援)のことを取りあげたいと思っています。
2006年03月13日
予算特別委員会1日目
今日から来年度予算の審議です。議員一人発言時間は30分。会派プール制になっています。初日の今日は総括‘的’質疑でした。
総括質疑と言うのがあり、それとは別に総括‘的’質疑というのがあるようですが、正直、両者の違いを私ははっきりと理解していません。どちらにせよ、予算編成に対する基本的な考え方や、今後の財政の見通しなど聞くことができると思っています。この後は歳入、歳出に入り、分野別(行政用語では款別)に総務費、民生費・・・・・・教育費、さらには特別会計の審議へと進みますが、総括‘的’質疑では発言内容に特に制限がなく、結局は「何でも聞くことができる」機会だと捉えることができるでしょう。
今日は市長選を控えていることもあり、市長の任期4年間を振りかえって大絶賛し、賞賛し、褒めちぎるような立場からの質疑もありました。(個人的にはこういう質疑って聞いていて嫌気がさします。)
だいたい総括的質疑は各会派から1名は発言するので、我が会派も私が代表して発言しました。私が市長に尋ねたのは、施政方針の中から読み取ることができなかった「若年者層」のことについて。市長はあらゆる場面で「誰もが夢を持てる社会」を実現するとしているのですが、市長が一体どのような夢を私たちの世代に持たせてくれるのか具体的に聞きたいと思いました。でも、具体的な回答はありませんでした。ただ「若い世代の問題については庁内でも議論してもらいたいと指示をしている。」と述べていましたが・・・・・。
国もフリーターやニート問題への対策を強化する方向ですが、労働市場の二極化と言われるように、若い世代の置かれている状況は深刻です。景気が上向きだと言われ、雇用も回復してきているなどと言われますが、実はその内容を見てみればパート、アルバイト、派遣社員など、安心安定した暮らしが保障されるような身分での雇用が増えているとは思えない状況です。
そんなに簡単に「夢」を持つことは不可能だと感じています。具体的な対策が示せない中で「誰もが夢を持てる」状況を作ることはできないでしょう。少なくとも、市長の施政方針を読んで、若い世代が将来に希望を持てるような状況うを感じないのです。
「自助」が強調される社会です。これを若い世代の「甘え」でしかないと言われればそれまでかもしれませんが、本当にそう結論付けていいのでしょうか。
そしてまた、もう一つは高齢化問題です。今の多摩市は高齢化率も全国平均を下回りますが、2015年には全国平均を上回り、2025年には全国を10年先取りした高齢社会になると言われています。つまり、今は周囲の自治体をモデルにし、高齢社会対策を講ずることが出来るわけですが、2025年には多摩市がモデルにする地域は存在しなくなるわけです。その時、多摩市は一体どのような‘まち’になっているのでしょう。市長は「明るい高齢社会」と言いますが、「明るい高齢社会」という表現もいまいち理解できない私です。きっと市長の中には「暗い高齢社会」というのが存在しているのだろうと思っています。
そして、地方分権について。これは基礎自治体に権限や財源が移譲され、中央政府がスリム化されることです。つまり、基礎自治体は権限と責任が増える=やらねばならない事務量が増えると言うことです。にも関わらず、多摩市も目指しているのは「小さな市役所」「行政のスリム化」。人員削減が進んでいるわけで、一人にかかる負荷の問題をどう解決するのか。具体策が明確に示されていないのが現状です。国に真の分権を求めることは賛成ですが、今の多摩市に分権化された際の受け皿がきちんと整っているのかが課題でしょう。
あと、私が思うことですが、行政は民間に「競争」を求め、よりよいサービスの提供を追求するためです。競争により、切磋琢磨されていくとの考えに基づくと言えます。そのことを踏まえ、私は職員同志での「競争」?というか、職員人事面における工夫が必要ではないかと感じています。
今日は数人の議員が「格差社会」のことに触れていましたが、確実に格差は広がっていると分析されています。そして団塊の世代が年金生活に入ったとき、更に格差の問題が浮き彫りにされると言われています。団塊世代の中には年金生活であっても、その子供たち(団塊ジュニア=フリーター、ニート等)を扶養しなければならない状況に追いこまれる人も少なくないでしょう。
いろいろな面から厳しい状況を見据えることは必要であり、未来を考える上で、重要な視点だと思っています。
ところで今日の質疑の中では「自助(自分で)・共助(自分や地域が)・公助」ということが問題にされていましたが、「公助」とは考えてみるとおかしな言葉ですよね。「行政が助ける部分」と解していたようですが、私たちは行政に助けられているのでしょうか?
2006年03月10日
今日は休会
今日は中休み。来週月曜日から始まる予算特別委員会に備えて・・・かな?と思いますが、一日休会でした。
桜ヶ丘に行く用事があったので、3月末で閉鎖される「情報ライブラリー」に立ち寄りました。情報ライブラリーには数人がおり、パソコンを見て楽しんでいました。現在、情報ライブラリーの奥のスペースには自習室があり、そこにも学生たちが数人おり、ちょうどお昼過ぎだったので寝ていました。
4月からは、この場所では市長の鳴り物入りで「市民活動情報センター」が開設されます。もともとは「情報ライブラリー」はそのまま存続させるという構想で提案されましたが、昨年の予算委員会でかなりのやりとりをし、最終的には「情報ライブラリー」が「市民活動情報センター」に吸収されるかたちで、整理統合されてオープンする運びになっています。
当初は、単なる思いつきでしか考えられていなかった「市民活動情報センター」構想でしたが、開設を一年間先送りしたことで、どういう事業内容にするのか等、検討する時間があった分だけ充実していると思いたいですが、現段階でもいまいち運営方法などに不安が残ります。
それはそうとして、もうひとつ。私がとても問題だと感じていることがあります。それは「女性センター」のことについてです。実は、情報ライブラリーの一角には「女性センター」の資料コーナーがあります。活用状況は別として、この資料コーナーの取扱い方法が今後どうなっていくのかが不明です。市民活動情報センターと女性センターは全く別物。そして市民活動情報センターはただの「事業」の一つですが、「女性センター」は条例設置されている「公の施設」でその位置づけは市民活動情報センターとは比にならないくらい重みがあると言えます。
ところが「女性センター」は庁内の組織改変とともに、その役割が軽んじられていることが明らかになるという悲しい運命を辿っています。前回の組織改変で「男女平等・市民活動推進室」がなくなり、「女性センター」は「生活文化課」に配置されたのですが、それが更に今回示された改正により「市民活動推進課」に配置されることになったのです。
「女性センター」がどのような施策として取扱われているのか、組織改変でコロコロと場所を移動させられている状況を見ると一目瞭然ではないでしょうか。
そして、「女性センター」を中心にしながら取り組む「男女共同参画」の推進は、市民活動とは全く性格が異なるものです。もちろん、「女性問題」をテーマにした市民の活動もありますが、これはその他多数の市民活動とは少しその位置づけが異なるのではないか。だからこそ「女性センター」という活動拠点があるのではないか・・・・と最近感じてきました。
男女共同参画ということについては、バッシングされ、いわゆる「バックラッシュ」と呼ばれる現象が全国的にも見られます。このような状況にあり「女性センター」の活動もかなり窮屈なものになっており、活動しにくい環境もあることは確かです。
今、多摩市長は「女性」です。そうであるならば、もう少し「女性センター」への理解が欲しいなと思います。今後、一体「女性センター」はどのようになっていくのでしょうか。ただ単なる活動の場所ではなく、「DV被害」などの相談の場所にもなっていることを忘れてはならず、そしてまた「女性の自立」や「女性の自己実現」を考え、促す場所であることの意味を再度、確認してみることが必要ではないかと感じているところです。市長の「女性センター」へのビジョンは、市長が女性施策をどのように考えているのか、そしてまた女性が活躍する社会をどのように描いているのかにもつながってくると思います。
国においても、少子化問題がようやく男女共同参画の問題と結びつけて考えられるようになっているのです。その視点から「女性センター」と捉えた時、その役割がいかに重要なのかわかるのではないでしょうか。
2006年03月09日
定例会7日目~補正予算・その他
昨日にひきつづき、補正予算の質疑と市長による条例提案の説明と総括質疑などが行われました。補正予算は賛成多数で可決されました。条例は委員会に付託されました。
さて、今日は「教育委員」人事についても市長から提案があり、決定しました。前任者が市民公募で選出されていたので、今回も公募による人選が進められました。最終的には8名の応募があったそうです。市長によると「現に地域内で通学している生徒の保護者を教育委員にすることが望ましい。」と言うような方向性が示されているらしく、それに基づいて決定をしたとの説明を受けましたが、この条件に該当したのは2名。そのうちの一人が選ばれたことになり、そこにはまた別の判断基準があったのだと思います。
人事案件については、よっぽどのことがない限り「同意せず」ということはありません。そもそも、提案されてきた人物について、一目でYesかNoを判断することは難しく、結局は市長の見る眼に委ねざるを得ないのが現状です。
私自身、今回の提案されてきた人事案件を真っ向から否定するものではなく、「保護者」の視点で発言できる人が教育委員になったことは歓迎すべきことだと思います。しかしながら、現在、多摩市の教育委員会のメンバー構成を思い浮かべると、「社会教育」や「生涯学習」分野に精通している人は少なく(1名)、「学校教育」分野の人材ばかりが登用されているのが(3名)現状です。その点ではもう少し、生涯学習分野に理解がある人の参加に配慮し、人事の決定をして欲しいと思います。
もちろん、学校教育も重要です。とは言え、これからますます求められるのは生涯学習分野だと考えています。団塊の世代対策としても、生涯学習分野に力を入れるのは当然の流れです。そういう点からも、ぜひとも「社会教育」を語れる人材を教育委員に加えて欲しい・・・今日はそのことを思わず意見で述べてしまいました。(本当は言うつもりがなかったのですが、教育委員会の来年度の予算からは「市民大学事業」が抹消されていたり、多摩市の「生涯学習計画」も作りっぱなしだし・・・・・・・社会教育、とりわけ生涯学習活動は縮小傾向で、教育長もどんな考え方をお持ちなのかが私のは伝わらないので心配しています。)
公民館や図書館など、社会教育施設の民間委託、指定管理者制度導入などが近年話題になっています。それらを背景に考えても、「多摩市の生涯学習分野をどうしていくのか」その道筋をしっかりと議論してもらいたいと思っています。
教育委員会のメンバー構成をどうしていくのか、もちろん市長の一存で決定されるわけではないでしょう。多摩市の教育・・・というのは学校教育だけではなく生涯教育分野までを含むことを確認し、今後の人事を考えてもらいたいと思っています。
2006年03月08日
定例会6日目~補正予算
今日と明日で今年度補正予算とその他条例の提案説明が行なわれます。今日は補正予算に対する質疑で終了しました。
とりたてて問題なるほどのことは含まれていないと感じていますが、今年度末を迎えてみたら、何と驚く市税の増収。これについては「うれしい見込み違い」と捉えればいいのかどうか・・・・。ここ数年、年度末になると思わぬ黒字に見まわれているので、「財政危機」と言われているのと現実との間に少々ギャップを感じています。このギャップこそが、むしろ「危機感」の低下を招くのではないか・・・・と却って心配してしまいます。
ところで、自治基本条例が制定されたことで、日本経済新聞社・日経産業消費研究所の調査において「市民参加度」が第1位にランクインしました。そのことを市長は‘売り’にしています。確かにどんな観点から評価しているのかわかりませんが、1位に踊り出たことは確かです。そしてもちろん、そのことをPRすることは悪いこととは言えないでしょう。でも、最新の世論調査における「市政満足度」のなかで、「市民参画」の分野に対する市民の満足度は決して高くありません。
・・・というわけで、外部からの評価に喜んでいる場合ではないと感じるのは私だけでしょうか。私の感覚に照らすと、それほどに宣伝できる材料とは思えないのです。あくまでも個人的な気持ちとしては、あんまり宣伝して欲しくないなと思います。
むしろ外部の評価と内部の評価との乖離をどう考えるのかが重要なのではないかと考えています。
それから、今定例会では実はとても重い内容の条例提案があります。それは「国民保護法」に関するものです。法律で決まってしまった限りでは自治体は従うしかなく、何ともならないのかもしれません。同じようなことは、住民基本台帳ネットワーク導入のときにも考えました。その時のことを思い出しつつ考える日々が続いています。条例提案があり、関連する予算も計上されています。これらにどういう判断を下すべきなのか頭を悩ませているところです。
2006年03月07日
定例会5日目~一般質問
一般質問の最終日。やっと発言順がまわってきました。今回は「ニュータウンの未来と近隣センターの役割について」を問いました。生活者ネットワークの政策ゼミによる取組みです。ゼミ生たちはフットワーク軽く、行政のヒアリング、ニュータウン地域にある全部の近隣センターの見学、そしてまた商店会の方へのヒアリング、商店街活性化のアイデアを得るために「東京都商店街グランプリ」まで足を運んだりと、今日を迎えるための準備を重ねてきました。その活動の成果を質問の中で最大限活かすことができたか・・・これについては、今週末日曜日の政策ゼミ報告会で評されるのだと思います。
何といっても、「多摩市商業活性化計画」が一命取りとめたことは良かったのではないでしょうか。とかく行政は計画を作りっぱなしにする傾向が強く、せっかく策定してある計画も埃をかぶった状態で放置されていることが多いです。今日はそのことが明らかになり、市長からも「早急に計画実現に向けた体制づくりをしていきたい。」との答弁がありました。
そしてまた、ニュータウン地域内の近隣センターのテナントについて、「商店」にこだわらず、コミュニティ活性化の視点から捉え、多様な機能(市民活動、NPO、コミュニティビジネスなど)が展開できる場所としていけるように環境整備を進めたいとの答弁もありました。これらは商業活性化計画の中で既に重点施策になっていますが、さらに努力をするということでした。
近隣センターについては一部分譲された店舗もありますが、多くは都市再生機構が所有をし賃貸しています。去年の3月には議会でも賃貸料の値下げを求める陳情が採択されています。でも、ご存知のとおり都市再生機構はいまや自分の組織を維持することしか考えておらず、多摩市民のこと、多摩市のまちづくりのことを優先して考えているとは思えないのが実情です。議会にもその役割があるのかもしれませんが、やはり市長が市民の利益を第一に考え、都市再生機構に対しては毅然とした態度で発言して欲しいと思います。「店舗の賃貸料は高い。」商店主の皆さんが抱えている課題です。
そして、いわゆる「近隣センター」構想と言うのは、既に時代環境にも合わず失敗策であったことが証明されています。八王子、稲城、町田と多摩市よりも後からニュータウン開発が進んだ地域には駐車場つきのスーパーはありますが、近隣センターはありません。そのことからも明らかです。
その点でも、私は「近隣センター」を配置した当時の計画者(都市再生機構、都、市も含むかもしれませんが)の責任は重大だと感じています。住民、市民の要望から設置されたものではないことだけは確かです。だからこそ、近隣センターの問題に対する行政責任は重く受けとめて欲しい、だからこそ、近隣センターの活性化のためにも行政の積極的な施策展開が求められるでしょう。そのことも改めて再確認できてよかったと思います。
質問の後、傍聴者からは「いつもよりも突っ込みが不十分だったのでは?」という感想をいただきましたが、市長からも答弁をもらうことができて良かったなと思います。答弁内容には必ずしも満足・・・というわけではありませんが、誠意を持って答弁に立ってくれたことは確かです。
2006年03月06日
定例会4日目~一般質問
今日は議会の話題ではなく、自治基本条例について。
未だに策定することの意義がわからないとも言われる自治基本条例の1周年を記念して行なわれた座談会をまとめたパンフレットが完成しました。これは昨年夏の自治基本条例の駅頭キャンペーンと並行した開催された座談会とのことですが、座談会が開催されたのは今年の1月末で「並行した」という部分では少々疑問です。
それはさておき、この座談会で画期的なことは市長、市民だけでなく、議長が加わっていることです。聞くところによると「議長の参加」をどうするのかに見解がさまざまあったようですが、結果的にはメンバーの一人として、かなり‘ステキな‘発言をしています。
議員を選ぶのは市民ですが、選ばれた議員は、主義や党派を超えて「市全体のことを考える」姿勢で貫かなければなりません。セクト(党派、派閥)や地域主義に陥ると、狭いまちづくりになってしまいます。
自治基本条例に基づいた市民参画が進む中、我々議会の責務は更に重大になると感じています。受身ではなく、議会自らが認識も変わらなければいけない、と思います。
パンフレットは今日の午後手元に届いたのですが、早速目を通したところ、一番印象に残った部分です。この議長の発言がどのくらい議会全体に、議員の間に浸透しているのかどうか述べることは控えます・・・・。
まだまだ自治基本条例の存在そのものが知られていない中、このパンフレットは市内の公共施設、自治会や管理組合に送付、そしてまた学校の先生方への案内が行なわれるそうです。もちろん多摩市の公式ホームページにも掲載される予定です。(まだ掲載されていませんでした。)
ところで、私は「学校の先生方への案内」という部分に関心があるのですが、いかにして案内するのだろう・・・・と素朴な疑問がわいています。ただ単に各学校にこのパンフレットを配布しただけでは、あんまり意味がなさそうにも感じるからです。自治会などに配布するのと意味が異なるはずです。
座談会の参加者の一人、自治基本条例により設置されている自治推進委員会の委員長は「自治基本条例を伝える手段として、副読本を作り学校で教えたらどうか。」という提案をしており、この提案の意を汲んでいるのかもしれませんが、学校の先生方へ案内する‘意図’、その目的を明確にしないと配布された学校側も困るのではないかと思った次第です。
市民一人一人に自治基本条例を知らせるために作成されたパンフレットのようですが、「市職員でこのパンフレットに目を通す人がどのくらいいるのか。」というのももう一つの私の関心事です。
2006年03月03日
定例会3日目~一般質問
今日で3日目。議員一人の発言時間は35分、一日5人ずつ一般質問を行ないます。この議事の進め方は従来と変わらないのですが、終了時刻が残業時間にまで突入してしまい、議会運営委員会の委員長は気を揉んでいるようです。
議員側の発言時間には変更がない・・・・つまりは、市長をはじめとする行政側の答弁時間が長いために終了時刻がオセオセになっているのです。市長選を前だから?まさかまたまた予算が否決されるなんてことがないように?とかく答弁がていねいなのでしょう。でも、ていねいな答弁=内容が充実している答弁ではないので、ここにごまかされたくはないですね。「誠意を持って答弁をしている」ということだけは言えるのかもしれません。
既に市長選で現市長を支援することを決めている立場から、「ヨイショ質問」がありました。「普通の人であれば投げ出していたかもしれない市長の職務を忍耐強く遂行されました。」という発言がありましたが、市長になる人物・・・当たり前のことだと思いました。市長はこの議員に対して「自らの実績を夢の実現にとつなげていきたい」と述べていましたが、市長の「夢」が一体何なのか・・・・市長がまちづくりのビジョンをどう抱いているのか?このことがほとんど明らかにされてこなかったのが4年間だったと思います。
なおかつ、私がとても複雑な気持ちになるのは、自治基本条例に対する市長の考え方です。その必要性には大変疑問がある・・・だから市長選を前に開催された公開討論会でも「△」を掲げました(条例制定の必要性について、「○」「△」「×」で答える質問があった。)という態度であったにも関わらず、今では全く違います。条例を制定した実績を強調しています。やっと、その条例の必要性を認めていただけた点では喜ばしいことですが、この条例の制定は紛れもなく逮捕された前市長が方向性を示してきたものであり、決して現市長が先鞭をつけてきたものではありません。
現市長の人柄はそれほど深く知っているわけではありませんが、少なくとも政治家としての力量が問われる時、評価が分かれるのだと思います。
例えば、議員の一般質問を聞く態度についても、市長に親しい立場の議員からの質問の場合にはとてもにこやか。でも、市長に対して批判的な立場の議員からの質問の時には、素知らぬ顔。今日もその議員が発言している間ずっと分厚いファイルの資料整理をしていました。議員の発言をほとんど聞いていないなというのがわかります。私はそういう市長の姿勢に疑問を感じてしまいます。
「いろいろな市民の声を聞いていきたい。」と言っているのであれば、少なくともいろいろな市民から選ばれた議員の発言に耳を傾けるべきでしょう。議会は市民の縮図です。その意識をどこまで持っているのか疑問になってしまうのです。
「一人一人の市民が大事にされる社会。」と言うのであれば、やはり一人一人の議員の発言も大事にしてもらいたい・・・・これは私が期待しすぎなのでしょうか?
私の質問は来週の火曜日です。既に私も市長にとっては快い存在ではないはずです。その私に対して市長がどんな態度で答弁に応じてくれるのかと思います。そしてまた月曜日には「反対」勢力の発言が続きます。その時、市長は彼らの質問にも誠意を持って答弁をするのかどうか・・・・。
お時間のある方、ぜひ傍聴に足をお運び下さい!
2006年03月02日
定例会2日目~一般質問
昨日、そして今日と多摩市の広報担当がが朝一番で傍聴席から市長の答弁姿をカメラにおさめている・・・・。カシャカシャカシャっとシャッターの連続音が結構気になったり・・・・(注意散漫な私)。昨日撮影した写真は失敗だったのかなあと考えてみたり・・・・。
今日の一般質問2日目も市長は比較的答弁に立っていました。昨日はとても早口でしたが、今日はとても聞き取りやすくゆっくりとした発言でした。
当然ながら、議員も市長も来月の選挙を意識しながら発言しています。昨日は市長の答弁があまりにも早過ぎて、議場から「もっとゆっくり答弁しろ」という野次も飛んでいましたが、私はそれだけ市長が気合い入っていると受けとめました。今日はそれが一変。特に市長は傍聴者をとても意識していて、今までにないほど、傍聴席に視線を送りながら、心をこめて答弁書を読んでいました。
でも、予め準備されている答弁書は心をこめて読んでいても、市長が再質問で答弁に立つことは少なく、大事な大事な質問についても部長が市長に代わって答弁をしていました。とりわけ、現在、‘まちづくり問題’で大きな課題であるマンション紛争の解決。これに対して市長がどこまで市民の味方に立ってくれるのか、市長自らの発言でそのことを明らかにはしませんでした。答弁を部長任せにしている姿には残念としか感じません。
特に、多摩ニュータウン事業を収束させることを表明済みの都市再生機構は、「国(都市再生機構)のご都合で多摩ニュータウンをつくり、そしてまた現在は、この‘まち’を破壊しようとしている」ようにさえ感じます。そのような行動には怒ってもいいと思いますし、毅然とした態度を示すべきです。
考えようによっては、多摩市はすっかりと馬鹿にされているのです。「他人の言いなりでしかまちづくりできない。」と思われているのではないかと危惧しています。
ニュータウン地域内に残された都市機構所有の土地が無頓着に売却され、周辺環境との調和が図れない建設計画が浮上する・・・本当にそれでこの‘まち’はいいのだろうか?根本から問いなおす必要があると考えています。
そういう点でも、市長が現状をどう認識しているのか、明らかにしてもらいたいですね。市長自らが、このような問題に対し見解を述べることこそ、市民が期待していることではないでしょうか?
ご自身の言葉で発言すること・・・・市民にきちんと声を届けてもらいたいものです。
2006年03月01日
定例会はじまりました!
定例会がスタートし、一般質問が始まりました。3月議会初日は、一般質問に先立って市長の施政方針演説がありました。予め演説原稿(案)が配布されています(先月15日)。選挙前なので、市長の選挙公約に並びそうな事項が多数含まれている演説でした。
さて、本日初日から議会のテレビ中継が本格稼動です。・・・といっても以前からお伝えしているように、市役所ロビーのテレビにしか中継されませんが、議場の様子がリアルタイムで別の場所で放映されることで、少しは緊張感が高まる感じがします。
テレビ中継の導入に伴って、質問席が設置され、市長に対面式で通告書が読めるようになりました。従来は、議場のレイアウト上、市長の背中に向かって通告書を読みあげねばなりませんでした。市長に向けて質問をするはずなのに、他の議員や傍聴席の方を向いて通告書を読むことへの違和感が是正されました。
今日は初日。そして選挙前の大事な議会ということもあり、市長はできる限り自らの言葉で答弁しようと努めていたようです。今までよりも格段に答弁には意欲的だったので、あからさまに選挙への意識が表われていました。当然かもしれませんが・・・。
市長選挙のことで言えば、横浜市の改革派市長として名を馳せている中田さんは市長選挙の開票事務を翌日にすると表明し話題になりました。今日は、「多摩市でも即日開票ではなく、翌日開票するのはどうか?」との趣旨で即日開票の際の人件費を尋ねる質問がありましたが、多摩市では即日開票のためにかかる人件費は150万円を予定しているとの答弁でした。この「150万円」をどう捉えるのか・・・ですが、立候補する立場から言えば、投票日当日に即日開票され、結果がわかる方が気持ち的にはすっきりします。翌日開票になると一晩中落ち着けなさそうですので。
それから、市長(また特別職)の退職金問題についてですが、市長が受領予定の15,712,000円を返上するつもりはない!とキッパリと断言していました。
もう一つ、お伝えすること。それは「永山駅前雑木林」の件についてです。12月定例会で請願が採択されて以来、市長と都市機構との間では雑木林の譲渡にかかわる交渉が行われていますが、その交渉を少しでも前進、そして市民に有利に進めて欲しいということで、「守る会」から議会に対する要望書が提出されていました。各会派代表者宛てに文書が配布され、さらに議長、副議長への申し入れもありました。要望は「請願を採択しただけでなく、多摩市のために、議会自らも動いて、交渉を成功させるのに力を発揮してほしく、そのために、議長名で都市機構に、無償、あるいは無償に近い価格で譲渡するよう、要望書を出してほしい」という内容でした。
これについて昼休みに代表者会議が招集され協議が行なわれました。その結果、一刻を争う問題でもあり、速やかに対応をするべきだという意見一致が図られました。議長名により都市機構に対する要望書が提出される運びです。多摩市議会にとっては画期的な出来事です。
3月議会は長丁場。お時間のある方、ぜひ傍聴におでかけください!
2006年02月23日
計画づくりで息切れ・・・
厚生産業常任委員会で改定される「第2次健康福祉推進プラン」の原案について議論をしました。
印象としては、以前にも活動報告で書いたとおり、コンサル事業者丸投げで策定した計画を行政職員が改定作業をするのはとても大変。なおかつ、計画づくりのスキルを磨く時間がなく、特に健康福祉部は日々の業務に追われて大変。せっかく完成した4つのパートからなる原案は、それぞれを担当する部署(地域福祉課・高齢福祉課・障害福祉課・健康課)で策定しているために‘縦割り’計画になっており、全体としての健康福祉推進プランとしてはまとまりに欠けている等など・・・・ さらには先日の全員協議会で議論された「戦略プラン」との関連などが不明。
色々と思うことはありますが、今回の計画案を策定し直して欲しいとつき返すこともできず、次の計画策定時に生かしてほしい視点などを意見しました。
今日の委員会では、この計画内容について財政的な裏づけがあるのか、評価指標としてあげられている数値目標をもっとはっきりさせるべき、計画の実施が今後5年でどのように進んでいくのかがわからない・・・などなど、計画のあり方そのものを問う意見が出ていました。ただ単に「言葉の羅列」ではなく、しっかりと行政活動を進めていけるような中味になっているのか、計画内容には具体性があり、今後の取り組みを明確にしなければ意味がありません。その点では計画書に掲載しないまでも、「財政的な裏づけ」まで考えておき、議会からの要請で資料提供できるよう準備することは必要かもしれません。
いずれにしても「計画策定」が目的になっていないのかが心配です。計画が完成してからがスタート。そのことを忘れず、行政活動が進むよう見守りたいと思います。
2006年02月18日
選挙の応援in日野
昨日と今日は朝から夕方まで日野市議会議員選挙のお手伝いをしました。明日が投票日です。何としても投票率を死守したいと思います。最近の選挙は軒並み投票率が低下する傾向です。「一票を大切にすること。」この呼びかけができる機会とは、私にとっては意義ある活動のひとつです。
自分の選挙に限らず、多摩市で私が関わる都議選、国政選挙含めて、‘自分の名前’を語ることが必須の選挙活動にならざるを得ませんが、ここ二日間は違います。二日間、すっかりとウグイス嬢(少し年齢は高いが)になりきってしまいました。
昨日は選挙日和とは言えない寒い一日。そして今日も晴れているのにとても寒い一日。2月の選挙は厳しいなあとつくづく感じました。貼るホッカイロを足のつまさき、背中などなどに貼って、準備万端だと思っても、車の窓から手をふると刺さるような冷たい風が吹きこんできます。
そして、政治に冷めている市民たちの冷え冷えした眼差し。余計に寒々しさを増します。もともと冬はすっぽりとコートを着て、両手をポケットに突っ込んで歩いている人が多い。通行人そのものが風をよけながら、そそくさと早足で歩く、うつむき加減の人が多い。・・・という状況です。統一地方選挙の時期は4月でぽかぽか心地よい陽気なので、市民の表情もやわらかいのですが、この冷たい空気に包まれた中ではどうしてもしかめっ面になりがちなので仕方ないことかもしれませんね・・・・この寒さの中で元気よく選挙戦を戦うためには相当の気合いが必要だと思います。そういう意味で候補者の皆さんに敬意を表します。
明日は日野市議選の投票日、来週は町田市長、市議選の投票日です。投票率は天候にも左右されるので、雨にはならないで欲しいと願っています。
市民は政治に・・・・というか議員に何を期待しているのだろうか、役立つ議員ってどういう議員なんだろう・・・・などなど、考え合せながら選挙カーに乗っていました。まちの風景を見ていると本当に静かで、表面的には淡々としています。この空気を私たち政治に携わる人間がどう読み取るのか、まさに「想像力」の世界だなと感じました。
2006年02月16日
普通救命講習
市議会として初めて「普通救命講習会」を実施しました。都合のつく限りでの参加ということでしたが、議長をはじめ、ほぼ全員の参加で行なわれました。・・・・ということで、午前中3時間の講習を受けたのですが「救命技能認定証」なるものをいただいてしまいました。多摩市議会議員はほぼ全員に近い人がこの認定証を所持しているので、とっさの時には対応できるハズです。
でも、「どーーーーーーーーしましょ。」というのが本音です。以前にも青少協で全く同じ講習会を受講していたはずですが、その時に身につけた技能はどこへ行ってしまったのでしょうか?というくらいに、「今日初めて。」という素人状態で人口呼吸や心臓マッサージのやり方を学びました。
これは日常的に訓練をしていてこそ、何かの時に役立つ技能になると思いますが、いざと言う事態に私は機敏に行動できるだろうかと不安です。ちなみにこの認定証は有効期間が3年間なので、更新のためには再度講習を受けることが必要です。永久に認定し続けないというのは非常にいいシステムだと思います(むしろ当然と思います。実体験踏まえて言えることは技能は使わなければ忘れるということ)が、使える技能にするためには1年に一度くらいは講習を受けたほうが良さそうです。少なくとも私についていえば、最初は年に一度ずつ受講したほうが良さそうだと思っています。
ただ、今日の講習会では新しいことを学びました。最近、街中で目立つようになってきた「AED」(自動体外式除細動器)。平成16年の7月に一般の市民でも使用することが認められました。それに伴い、公共施設等でもAEDを設置している場所が増えています。市役所にも設置されたところです。でも、せっかく設置しても、使用方法を知らない人は多そうです。AEDの使用方法を広めていくことが必要でしょう。
東京都では救急車の平均到着時間は約6分後ということです。それまでの間、応急措置ができるかどうかが生死に関わるそうです。AEDは電気ショックを与え、心臓停止状態を克服するのですが、とてもよくできている機械で、電源を入れると使用方法がアナウンスされます。実は使い方がわからない人であってもAEDが何なのかを知っていれば、音声案内に従って、手順どおりにセットすれば使用することは十分可能です。そのことを今日は初めて知りました。電気ショックを活用していいかどうかまできちんと判断してくれる優れた機器です。
AEDを目にする機会は増えていると思いますが、「何の機械なんだろう?」と素通りしている人のほうが多い。そう思います。AEDの普及をミッションにしているNPOのホームページを見つけました。
話しは全く変わりますが、今日の普通救命講習でとても不思議だったことがあります。それは私たち議員が講習を受講しているところに、議会事務局長以下数名の職員がいたことです。立会って下さっていたのかもしれませんが、本来すべき業務や仕事はどうなっているんだろう?と思いました(立会うのが仕事だったのかもしれませんが)。3時間もの間、私たち議員が人口呼吸や心臓マッサージの練習をしている様子をずっと見守ってくれていました。参観日を思い出してしまいました。
議員と一緒に講習を受けるのであれば問題はありませんが、議員が受講している様子をじっと見守っている必要はないのでは?とちょっぴり思ったのは私だけでしょうか。
2006年02月14日
構造改革成功の秘訣・・・・
毎年恒例の東京都市議会議員研修会があり、出席しました。今年度は多摩市議会が東京都市議会議長会の会長市なので、市長も来賓とし挨拶をしていました。
研修会は、道路公団の民営化問題で大活躍(?)だった作家の猪瀬直樹さんによる「構造改革とは何か」をテーマにした講演会でした。
日産のカルロス・ゴーン社長は異人(外国人)、そして小泉首相は変人・・・だから改革ができるという話をしていました。その理由は「しがらみ」がないからだそうです。既存概念にとらわれること、そしてまた古い人間関係に縛られていては改革は成功しないと言うわけです。いわゆる‘日本人’的なナアナアな関係を知らないゴーン社長、そして人間関係が全く築けていない小泉首相だからこそ改革の道筋を示すとともに行動できているという評価なのでしょう。確かに「しがらみ」がないことは成功の秘訣になっているのかもしれません。
でも、「しがらみ」に妨げられることもあれば、「しがらみ」に助けられることもあるはずです。というのも、以前、こんな本を本屋で見たことがあったと思い出したからです。タイトルがとても印象的でした。きっと「しがらみ」がどう作用するのかが問題になるのだと思います。
私自身は構造改革というのは「非常識を持ち込む」くらいの勢いが必要だと思っています。それは改革派首長として名前を馳せている面々を見ていてつくづく感じることです。今までの「官」の常識を覆すぐらい異質な考えをぶつけていかなければ変わらないのだと思っています。そういう意味で、民間企業経験者などを役所に迎え入れることの意義は大きく、そしてまた、難しい時代と言われる今だからこそ、特に求められていることだと感じます。
今日は市長も猪瀬氏の講演に耳を傾けていました。公務員という経歴を持っている市長は「しがらみ」の話を含めて、「構造改革」に対しどんな考えを持っているのでしょうね。機会があれば聞いてみたいと思います。
2006年01月12日
市民フォーラム’06は解散
4月に開催される市長選に向け、候補者擁立を目指していた市民フォーラム’06でしたが、残念ながら、本日をもって解散することになりました。
フォーラムでは市長選候補者昨年末を〆切とし、候補者の公募を行ないました。結果として、応募者は二人いました。候補者選考委員会により、書類審査と、面接を経て最終的な結論を下されたのですが、結果は「該当者なし」。選考委員会は多数決ではなく、合議制だったので、最後まで一者に絞り込めるように調整を図ったようですが、結果的に歩み寄れず、今日の報告に至りました。
私は「勝つ」ということを一番で考えたいと思い、フォーラムに参加してきました。都内他市の事例を見ても、いわゆる保守勢力に対抗する立場の面々が統一候補を擁立して戦った自治体では「勝利」しています。ある意味で対抗勢力が思想信条を超えたギリギリのところで、候補者と政策協定をかわしながら、選挙では同一戦線を組むことでいい結果を得ています。多摩市でもそのことを目指して市民フォーラム’06が結成されました。(・・・と私は思っていました。集まってきている人の志は「共闘」することにあると思っていました。)
毎回開催されるフォーラムは出入り自由で色々な方が参加できる開かれた会議の場で、多様な面々が集合しました。ここのところ数回は政策を取り纏めるための議論をしており、かなり活発な意見交換もでき、有意義な会議を重ねていたと思います。
しかしながら、結果だけを見ると、今までの努力が報われなかった(と思いたくないけれど)ことになります。
「公募」というのはリスクが大きい手法です。最終的にまとまらずという結果も想定内のことで、それは他市の事例からもわかります。公募制とは、「出たい人」から選定する仕組みだと思います。そこで、公募者の中に該当する人がいなければ、次は「出したい人」の中から候補者選定をすることが望ましいと考えていました。つまり、フォーラムのメンバーがそれぞれ「この人」と思える意中の人を出し合い、その中から最終的に候補者一人を決定するやり方です。
もともとフォーラムには「公募で決定しなければならない。」というキマリがあったわけではありません。そのことを考えると尚更のこと、私自身は「出したい人」の中から選出する方法に挑戦すべきだと考えました。既に候補者擁立に向けた体制づくりなども出遅れていると評されており、すでに再出馬を表明している現職の立場から比べれば大幅な遅れをとっているとも言えるでしょう。でもそこは「市民フォーラム’06」という新しい市長選への取組み体制を作れれば、いくらでも挽回できると考えてきました。だからこそ、フォーラムにおいてもう少し努力してみたいと主張しました。出遅れているのは今に始まったことではなく、あと2週間ほど遅れたことがそれほど大きな問題にはならないと感じたからです。
ところが、既に候補者選考委員会でもあったフォーラムの世話人会では「1月中旬を目途に公募制により候補者を決定すること」になっていた(以前のフォーラムの中で確認されてきた)ので、そうできなかった限りでは「解散」という選択肢しかないと判断したようでした。
「候補者を絞り込むことができなかったから即解散」というあまりにもあっさりとした展開に私は憤りを感じました。どうしても「勝つ」ことを目標とし、現実的に考えるとフォーラムそのものを維持する必要があるのです。フォーラムに参加していた人がそれぞれの立場でバラバラに、別々に候補者を擁立して戦うと、それだけ力は分散します。そのことは予測の範囲です。
そして何よりも、立場を乗り越えて共闘し、フォーラムとして候補者を擁立することが市民の期待になっていることを私は(私に寄せられる声だけかもしれませんが)感じてきました。そのことを考えると、公募で決められなかったから、シャンシャンで終わってしまうことはとても悔しいのです。
しかし、今日のフォーラムに集まった人の大半は「解散もやむを得ない」という意見でした。とはいえ、とても気になった発言があります。「もちろん公募してきたお二方の立候補を制限することはありえないことで、もしかするとフォーラムの推薦は得なくても立候補する人もいるかもしれません。そのとき、「応援したい」と思っている選考委員会のメンバーがいたら、フォーラムという枠組やつながりが煩わしく、邪魔な存在になりますよね。」
私自身は最後まで「市民フォーラム’06」にこだわりたいと考えています。立場を超えて、共闘体制を組んで市長選を勝つために戦いたいと思っています。でも、そのように考えている人ばかりではないのでしょう。フォーラムの存在価値をどう捉えているのか、どのように考えているのか・・・その考え方の違いが今日は明らかになったように感じました。「共闘して勝つ」ことを目標しようという意欲を表明した人は多くありませんでした。
色々な思惑が交錯しあった今日の会議は、最後の最後まで緊張感がありました。それでも、最終的には和やかな雰囲気にもなり終了できたことはよかったと言えるでしょう。だけどやっぱり帰り道は暗澹たる気分で一杯でした。
フォーラムを解散して、もう一度「この指止まれ」方式で、新たな市長選への取組みをしていくことになるのでしょうか。「市民フォーラム’06」という看板だけを架け替え、フォーラムのゆるやかなまとまりが存続されながら進むのでしょうか。その他にもいくつかの道が考えられると思います。その中で生活者ネットワーク(私)がどうしていくのかも問われるでしょう。今週の土曜日に今後についての話合いが開催される予定です。
2005年12月21日
12月定例会終了
本日議題になっていた全ての案件が可決されました。アスベストが発見された武道館他の施設改修についても緊急に補正予算が組まれました。来年4月からの指定管理者制度に移行する施設についても、指定管理者が決定しました。現在、管理受託をしている事業者がそのまま指定管理者になる運びです。
今回の定例会。最終日こそ、粛々と議事進行が進んだものの、最大の争点であった「家庭系ゴミの有料化」を含む条例改正の提案が廃案になってしまうという事態が発生しました。これは不測の事態です。この件については、活動報告でも随時お知らせしてきたところです。委員会で廃案になってしまったので、今日の議題からも「議案」が抹消されていました。
しかし、家庭系ゴミの有料化に対する反対の立場から、計4件の陳情が提出されていました。この陳情については賛成多数で採択されたので、現時点で考えると、議会の結論は「家庭系ゴミの有料化には反対」と考えるべきでしょう。市長の方針そのものに変更はなく、「家庭系ゴミの有料化」に向けて、今後も取り組みを進めるとのことですが、再提案をするにせよ、その時期をいつにするのかが問われるでしょう。来年4月は市長選挙。そのことを考慮しながら再提案の時期が模索されることでしょう。
そして、今日は「永山駅前雑木林を守る会」が提出した請願が賛成多数にて採択されました。議長を除く25名の議員のうち24名が採択、1名は限りなく採択に近い‘趣旨採択’の態度でした。この結果により、議会としても市民の願いを後押しし、あとは市長と都市再生機構との交渉の行方を見守るかたちとなりました。市長の交渉力が問われます。私も意見討論において「最も市民に有利な条件にて雑木林の保全をして欲しい。」と述べておきました。もちろん!最も有利な条件というのは「無償譲渡」ということですし、市民もそのことを望んでいます。守る会では都市再生機構に対しても要望書を送付したところです。短期間の間に署名数も7,000筆集めました。この力を無駄にしないよう、市長には万全で交渉に望んでもらいたいと思っています。
今年も残すところあと10日。私が今のところ気になっているのは、永山駅北側のパチンコ店のオープンがいつなのか?ということ。1階部分も改修工事中です。2階部分は随分前にパチンコ台が並べられ、開店待ち状態にあることを見ていたのですが、その後すっかりと窓ガラスも密閉されていて、中が見えなくなっています。12月中旬にオープンすると聞いていたのですが、今やもう下旬です。・・・・・年明けと同時にオープンしたりして・・・・・とか色々と考えたりしています。
2005年12月19日
あとは最終日のみ
金曜日の午後から途端に具合が悪くなったのですが、今年の風邪は吐き気がするらしいですね。私も食欲が急になくなって寝込んでしまいましたが、復活しました。今月は諸事情?により、ニュースレターの作成が遅れてしまったこともあり、定例の遊説日程がこなせずにいます。少なくとも月三回やらなければならないので今週と来週で寒さに負けぬようにと気合いを入れなおしたところです。それにしても寒いです。
今日は議会運営委員会でした。私は傍聴です。最終日の日程決めと議会だよりの内容や、その他懸案事項についてが議題でした。議会運営委員会では土日や夜間議会について、実際に開催経験のある自治体へのアンケート調査を行うようです。調査結果が楽しみですが、イベント的に年1回しからやらないような土日・夜間議会ならやらないほうがいいというのが私の考えです。毎定例会で土日や夜間の日程を組み入れる形式であれば意味があるかもしれませんが、「議会の公開」という観点から年に1度きりの催しにしかならないのであれば、開催手間を考えただけでも徒労が先立つだけと思えてなりません。
ところで今日の委員会を傍聴した理由。それは先日の建設環境常任委員会において「ごみの有料化」を含んだ条例が事実上廃案となった際の採決が問題にされることがわかっていたからです。もう一度、先日の採決を確認をするならば、建設環境常任委員会の委員のなかで可決=1名、否決=2名、継続=2名となってしまい、どの態度も過半数に至らず・・・その結果、審査未了→廃案になりました。
さて、今日の問題になったのは採決時の「継続」の態度表明についてです。
私が今まで知っている事例では、「継続(審査)」の申し出があった場合には、まず、「継続にするかどうか」について各委員に諮ります。そして各委員がそれなりに「継続するべきであろう。」との判断で一致した場合、その議案は「継続審査案件」となります。
今回のケースでも同様でした。委員長は委員から「継続にしたい。」という意向が示されたため、議案の取扱いをどうするのかを各委員に諮りました。ところが「継続したい。」という人は2名、その他の3名の委員は「今回(今の時点で)、きちんとした判断を下すべき。」という主張をしました。・・・・つまり、この時点で、今まで私が知っている事例にあてはめて考えるならば「継続審査案件」にはならないので、「可否」の態度表明になる予定でした。
しかし、今回は違いました。多数決により継続にはしないことが決定したにも関わらず、最終的な態度表明の際に「継続」と発言した委員が2名(継続したいと主張していた2名ですが・・・・)あったからです。
「継続にならない。」ことが決定した時点で、本来であれば「可否」の態度を示すのが望ましいわけですが、過去の先例にも今回と同様、本来は「可否」の判断を下さねばならない時に「継続」の態度表明を認めた事例があったようですし、地方自治法や多摩市議会のルールの中には採決の種類まで細かく決定しておらず、「継続」の態度表明は何ら法的には問題がないようです。
でも、「継続しない」ことになったのに、最終的に「継続」と意見表明することはルール違反・・・と言われれば、確かにそうだなと思います。つまり、ある委員が「継続」を主張したけれど、仮にそれが認められないのであれば、‘現時点’での彼自身の見解をはっきりと示すのがしごく当然・・・・確かにその通りなのです。さもなければ、極端かもしれませんが、議論不足を感じた場合には何でもかんでもを「継続」という態度表明に変えることが可能になります。それはとてもおかしいことです。なぜなら、「議論不足かどうか」は議員個々人の感じ方にものすごく左右されるものだからです。無制限に時間があるわけではありません。そのことを考えると、「いつまで議論をしつづけるのか」についての見極めも必要になります。そういう意味では、委員会全体や議会全体として「議論不足」という見解で一致してはじめて、「議案継続」が成立し得るのだと思うのです。
その点から考えれば、今回の建設環境常任委員会のケースでは「継続はしなくてもいい」という結論になっていたわけで、その後に態度表明(意見討論)する際、「継続」という発言があったのはどちらかというと相応しくないと言えるでしょう。
先般の建設環境常任委員会開催の当日は「継続発言」に疑問を感ずるよりも前に「廃案」との意外な結末に驚いて終わってしまいました。そこで、「継続」という態度表明をどう捉えるのかを考えることはなかったのですが、委員会終了後の数日間、傍聴者から「継続発言の不思議」を指摘されたり、また色々な人に意見を聞く中で、今回の「継続発言」にはいささか問題があるのではないかと考えるようになりました。やはり、議員として態度を明らかにする責任の大きさを今一度、認識し直す必要性を感じています。その点で「継続」という態度表明のあり方は、再度、議会の中でどう取扱うのかを明らかにしておいたほうがいいように感じています。
今日の議会運営委員会でもそのことが問題になったと見受けられましたが、結局は「前例にもあるし、法令規則等にもキマリが無いから・・・」ということで、「継続」の取扱いを今後どのようにしていくのかまで議論は発展しませんでした。傍聴している私にとっては、ちょっと煮え切らない議論だったので、それでいいのかなと思っていますが・・・・。
2005年12月14日
審査未了・・・「廃案」
今定例会で最大に注目がされた「多摩市廃棄物の処理及び再利用の促進に関する条例の一部を改正する条例の改正について」。ごみの有料化を含む条例提案の審議が行なわれました。建設環境委員会の傍聴席は開会直後から定員オーバー。委員会室は熱気で酸素不足になりそうなほどでした。
結論から言うと、この条例について賛成1名、反対2名、継続2名ということで「いずれも過半数にならず」で審査は終了。結果「廃案」となってしまったのです。つまりは定例会最終日の本会議の議題にもならないと言うことです。
今日の委員会では、「有料化の目的」と「手数料収入の使い道」とに整合性がないこと、もっと有料化する前にすべきことがあるのではないか、そして、今後の見通しについても納得の行く説明がないとする意見や指摘が出されました。いろいろとやりとりがありましたが、最終的には、いずれにしても、現段階では「賛成できない」と考える人が4名いたことになります。
一般質問や先週の補正予算の審議でも、ごみの有料化やその他プラスチックのリサイクルのことが何度も話題になり、そして今日に至ったわけですが、委員会における質疑を聞いていても、行政側の答弁の不明瞭さが目立ちました。特に、他市の有料化ではリサイクル推進のため「その他プラスチック」は無料回収されていますが、多摩市の場合には「その他プラスチック」も有料にて回収する計画になっています。「なぜリサイクルする資源ゴミまで有料にするのか?」との問いに対しても、「他市の事例などを検討した結果、有料化した方がいいと判断した。」という答弁に留まりました。
この答弁については傍聴に来ていた市民の方が「理解不足」と漏らしていましたが、「ごみの発生抑制」を進めるためには「リサイクルすればいい」という認識そのものを変えていかねばなりません。そのためには「リサイクルだから無料」との考え方で対応すべきではないのです。「他市の事例」というのは二の次の問題であるべきです。
さて、この結果を受けて、今後どうしていくのでしょうか。誰もが予想しなかった「廃案」という状況にどう対応していけばいいのか、今すぐは思いつかない感じです。
それにしても今日は何だか長い長い一日でした。それから、「永山駅前の雑木林を守る請願」については採択(趣旨採択が一名いましたが)されました。よかった。あとは都市再生機構との交渉を見守らなくては…。
2005年12月13日
まとまれない理由
今日は、厚生産業常任委員会でした。コミュニティセンターの指定管理者には現在の各コミセン運営協議会を指定することで決まりそうです。
これについて全く反対というわけではありませんが、ボランティアで集まっている地域住民団体(運営協議会)と行政との責任分担をどう明らかにしていくのかを、もっと整理するべきだと感じてます。指定管理者制度そのものが生まれたばかりであり、全国的にもまだまだ事例の蓄積がありません。制度だけが変更し、自治体が国の制度変更に追随させられているだけだと感じざるを得ないわけで、今後の運用がどのように進んでいくのか不安材料は多いです。来年度から、課題を残したまま、新たな制度に基づいたコミュニティセンターの運営がスタートすることとなりそうです。
さて、今日の議題のひとつ。「保育の都加算事業を維持するよう、東京都への意見提出を求める陳情」について。この陳情趣旨は三位一体改革の国の制度変更を理由にし、東京都が保育予算を削減しないように市議会から意見書を上げてもらいたいとの要望でした。しかし、陳情文そのものに少し実態にそぐわない箇所があったため、どうするのかかが議論になりました。東京都の動きを見ていると、国の制度変更に伴い、保育予算を削減しようという傾向にあり、多摩市の保育行政のことを考えても意見書を提出することは大事・・・委員全員が一致した見解を持っていたように思います。
そこで、できることならば、陳情の趣旨を汲みとって厚生産業常任委員会として意見書をまとめていければいいなと考えていました。
ところが、これに対し、ある議員から「所属している会派として同趣旨の意見書を提案する予定なので、委員会として意見書をまとめることには同意できない。」という発言がありました。どうせ同趣旨の意見書を出すのであれば、「どの会派から」というのではなく、市議会の「厚生産業委員会」として意見書を提案することも同じだと思いますが、「我が会派」を主張した恰好で意見書提出をしたいという意図があったようです。
もちろん、党利党略もあるのかもしれませんし、それにも理解できないわけではありません。しかしながら、市議会の専門部会である「厚生産業常任委員会」として、どう考えるのかを意見集約し、まとめていくことは意義が大きいと考えます。しかしながら、そのことよりも「我が会派」が優先されてしまったことが残念でなりません。
地方政治の二元代表制を考える時、「議会」としてのまとまりをどう結集してくのかが大事です。しかしながら、今日のように「まとまれるものもまとまれない」という状況を目の当たりにすると、二元代表制への道のりはまだまだ遠いと思わざるを得ませんでした。
2005年12月09日
わかりにくい政治
補正予算等の議決があり、来週月曜日からの常任委員会に負託される議案の提案説明がありました。最終的に一般会計の補正予算は最終的には賛成多数で可決され、特別会計の補正予算も可決されました。
今日は、「(仮称)市民活動情報センター」関連経費だけを削除する修正案が改革議員連盟と無所属の会から提出されていました。私たちの会派でも、この修正案についての態度をどうするのか議論しましたが、昨日のやりとりを踏まえ、市長が「指摘事項については真摯に受けとめて取組んでいきたい。」との態度を示したので、とりたてて、この部分だけを削除する必要はないと判断をし、修正案には賛成しないことにし、原案に賛成することとなりました。
でも「賛成」を決めるのも辛いような審議内容でした。相変わらず、今日も緊迫した雰囲気で審議が続きました。特に、「ごみ関連経費」については質疑が相次ぎました。ごみ減量推進に関わる啓発経費、そして債務負担行為として計上されている「ごみの有料化」実施に向けた「ごみ袋作成経費」に対する行政の見解が厳しく問われたからです。
ところが、その答弁は誰が聞いてもお粗末で、ほとんど準備不足。質疑に対する答弁がほとんど成り立っていないように思いました。
正直、今日の質疑を聞いていて原案に賛成し難いとも感じました。でも、それでも賛成したのは、私たちが反対すると「補正予算が否決」されることが目に見えていたからです。そこで、私たちの会派控え室は、市の重役(?)たちが次々と訪れました。
実は、今回の補正予算で計上されている「ごみの有料化」実施に向けた関連経費。これについては、後日審議される「ごみの有料化」の条例が否決されれば執行停止となります。
もちろん、行政側からの提案は議会で「可決」されることが大前提で提出されるので、補正予算の執行停止はあり得ないはずです。「ごみの有料化」の条例も「可決」されることを見込んでの条例提案です。しかしながら、これについても私たちの会派がキャスティングボードを握ってきました。私たちの会派3人が賛成しなければ「ごみの有料化」条例は「否決」となるのです。
さて、ここで問題なるのは私たちの態度です。今日の今日まで私たちは態度を明確には示してきませんでした。でも、今日の補正予算の審議を聞いていて有料化には反対することが確定しました。そこで、私たちは今日の賛成討論において「‘ごみ有料化’の条例提案をやめるべき。」「条例提案を取り下げてもらいたい。(議会に賛成してもらいたいから、条例を出しているはずなのに、もう今日で条例が否決の目にあうことが明らかだから。)」と主張しました。
でも、市長としても一旦提出したものを「取り下げ」するというわけにはいかないでしょうし、「提案の取下げ」行為そのものが、議会運営のルール上、そう簡単に出来ないこともわかりました。だから、粛々と議事進行は行なわれ、私たちが賛成討論で主張した「条例提案の取り下げ」は言い放しで終わりました(残念)。
総論賛成各論大反対でも「賛成」。こういう場合には「反対」すべきなのかもしれませんし、そのほうがわかいりやすいと思います。いつもいつも、それぞれの議員のさじ加減によって賛否が分かれるのだと思います。「限りなく反対に近い賛成」という立場は市民にとってはわかりにくい。この微妙な立場を説明するのもまた、難しいものです。
2005年12月08日
(仮称)市民活動情報センターをめぐって
今日は補正予算について質疑が行なわれました。それほど多くの内容があるわけではなく、今日一日で終わるかもしれない・・・という期待もあったようですが、修正案が出るかもしれないと聞いている「(仮称)市民活動情報センター」をめぐって、述べ13名の議員が質問をしました。
この新たな情報センターは市民活動のことに関心のある市民、そして市民活動をしている団体を応援する場所といえるでしょう。このセンターをオープンするにあたり「市民活動情報検索サイト」を構築するための費用、それから、現在、関戸公民館にある情報ライブラリーコーナーのところをリニューアルしてオープンするらしく、そのための工事費用などが計上されています。例えば、近隣では調布市、国分寺市がありますが、ちょっと検索サイトで調べて見たところ、松阪市も力を入れているようです。多摩市の場合にはイメージ的には松阪市に近いのかなと思っていますが、大きな違いは「NPOセンター」がないことです。
将来的にはボランティア、NPOも関係なく東京都の「ボランティア・市民活動センター」のように統合されていくのだと思いますが、「ボランティア」と「NPOなど市民活動」との垣根は高いようで、2つの拠点を構えている自治体が多いようです。そこにさらに多摩市の場合には「NPOセンター」が単独で開設されているのです。多摩市で考えても「ボランティアセンター」は福祉部門、「NPOセンター」は市民活動部門に所属していて縦割りになっているのが現状で、ここの壁が高いといえるのかもしれません。
今回提案がされている情報センターはボランティア、NPO、自治会やコミセンなどなど、そして今の情報ライブラリーが行なっている生涯学習の分野(教育委員会部門)までも含むあらゆる市民活動に関する情報を網羅する総合的な情報センターになるようで、オープンに際しては今の情報ライブラリーが行なっているITサポート事業等は廃止をしていく方向です。情報ライブラリーの生涯学習情報発信機能が、今回の情報センターに整理統合されていくようなイメージです。それについては賛否両論で、生涯学習部門主導で今回提案の情報センター的なものを実施していくべきだという議論もありました。
さて、私は神戸市の「協働と参画のプラットホーム」を見学したことがありますが、ここは職員と市民が協働運営している場所でした。情報センターはゆくゆくは市民運営も視野に入れて行くという話でしたが、私はまるっきり市民任せというのはよくないと考えています。市民どうしをつなぐだけではなく、行政と市民との協働を考えるのならば、行政側のことに熟知している人間がいたほうがいいのです。そしてまた、市民情報を扱うという意味では「個人情報保護」という視点からもしかるべき行政担当者が適切に情報管理をする体制をとったほうがいいと感じています。やはり職員が課せられている重責を鑑みるべきです。
神戸の場合には例えば、市民がプラットフォームに来た時にはその相談内容によって対応する人が異なります。助成金などの話であれば職員が、「市民活動をどう進めていけばいいの?」という話であれば、そこに関わっている市民が相談にのっているようでした。職員と市民が役割分担のなかで、協働でオフィス運営しているのは「いい雰囲気」と思いました。
「市民活動情報にアクセスしたいと思っても、どこにいけばいいのかわからない」という人は少なくありません。その意味では、桜ヶ丘の駅前に情報センターがあると便利だとは思います。そしてちょうどオープンする情報ライブラリーの場所はオーパの7階にあり、子どもから高齢者までたくさんの人が行き交いする場所です。その点では情報センターがふらりと7階に来た人にも立ち寄ってもらうことが出来れば、その工夫さえすれば、多くの人が情報センターを利用するようになると考えています。
今回の場合には当初は「正規職員」を配置して運営をしていくとのことでした。その中で市民が関われる仕組みをつくっていく構想で、いまいち「行政主導」という色を拭い去ることが出来ないのが残念。しかしながら、「行政主導」かもしれないけれど、それはそこに配置される「職員」の力量によっていくらでも乗り越えられるのだと感じています。正直言って、「情報センター」が生きるか死ぬかは「職員」次第なのです。その点でそこに従事する職員に求められる資質と力量、そしてどの職員を配置するのかという人事部の力量も試されるといえるでしょう。
せっかくなので、この機会に「市民活動情報センター」をやってみたいと思う職員を公募してみたらと提案しておきました。市長が私の提案を取りいれてくれるかどうかわかりませんが・・・・。
2005年12月07日
定例会5日目;一般質問
今日で一般質問がすべて終了しました。私は今日の2番目でしたが・・・市長の第一答弁、教育長の第一答弁から、予想外に思い通りの回答が返ってきてしまい、準備していた再質問(第一答弁を聞いた後に発言時間内で一問一等形式で質問ができます。)をする必要がなくなってしまい正直焦りました。そのくらい100点満点に近い、「優等生」の回答で、答弁の中で現状認識が正しく述べられていました。後から、第一答弁の内容を含めて、議会録草稿を確認しようと思いますが、現在の取組み状況で不十分なところは「不十分」として答えるべきだと感じてきましたが、今日の答弁ではそのことも含めて誠意を持った回答になっていました。
今回のテーマである「発達障害者の支援」については、今年4月から施行された発達障害者支援法において改めてライフステージごと(乳幼児から成人期まで)に一貫した支援体制をすることが求められ、関係セクションの連携を図りながら支援プログラムづくりをすることが必要です。(もちろんこれは、いわゆる法で言う「発達障害者」だけに限らず、すべての障害者が必要としていることですが・・・。)その体制づくりをしていきたいという前向きな姿勢が見られたと思います。市長もそれについて積極的に取組んでいく姿勢を発言していました。
今、色々な場面で「ネットワーク」とか「連携」の重要性が語られていますが、結局、ネットワークを作ったとしても、その仕組みをマネジメントする「人」がいなければ、機能不全に陥ってしまいます。この質問のために視察をした滋賀県の湖南市では「人」の配置に成功していた事例だと言えます。学校現場にも顔がきく(介入できて、物を申せる人)人をネットワークの要に置いたことで、福祉部と教育委員会の連携が円滑に進むようになったと聞いています。
今日の質問のために、関係部署にさまざまヒアリングに行ったのですが、どこの担当者も「ネットワークの必要性」は十分認識しているにも関わらず、その認識がきちんと共有されて課題解決に進んでいかないことにちょっぴりの憤りと、残念さを感じてきました。そのことを質問のやりとりで少しは伝えられたかなと思います。答弁どおりの前向きかつ積極的な取組みをきちんとカタチにしてもらいたいと期待しています。
2005年12月06日
定例会4日目;一般質問
学校の天井の高さの規制撤廃がされたらしい。なんと、教室の天井の高さは明治15年の「文部省示諭」というもので「一丈(3m)を下回ってはならない」となっていて、それが戦後もずっと適用されてきた模様です。ところが、規制改革の流れの中、天井の高さを3m以上でなければならない直接的な根拠がないとされ、先月ようやく規制が撤廃されたそうです。そこで、学校設置者の裁量で2.1mまで低くできるようになったらしく、多摩第一小学校の建替えについても、天井の高さ問題を考慮すべきだという質問でした。天井の高さを少し切り下げただけでも、総工費が減るようです。今日の話によると、天井を30cm切り下げただけで約1.5%という試算が示されていました。たったの1.5%と感じるかもしれませんが、学校の建設費用、例えば第一小学校の場合にも総工費予定が30億円だそうですが、その1.5%・・・・45百万円になるので、決して小さいとは言えません。教育委員会もこれについては今後、考えていくと答弁していました。
でも、こんなところにまで細かな規制があるなんて、本当に驚き。まさに画一的な中央集権体制ですが、きっとこれによって全国どこへ行っても、同じ教育環境(天井が高くなればそれだけコストが増えるわけだから、おそらくはほとんどが天井の高さが3mだと思われる)が作られてきたとは理解するものですが、まだまだこのような規制が残存していると予測できます。まさに、「恐るべし。」地方分権がいかに表面的にしか進められていないかがこういうところでよくわかります。
明日が一般質問の最終日です。私も明日が出番。こんな忙しい前日にも関わらず、今日は昼間に保育園から電話がかかってきて「熱が8℃あります。」とのことでした。やれやれ・・・・せめて、もう一日待って欲しかったわと思いながら徹夜になりそう・・・。
2005年12月05日
定例会3日目;一般質問
ごみの有料化。これに関連し、数人の議員が質問をしています。先月の末、市民の方が新聞の折りこみチラシで「有料化反対」の声明を出されましたし、定例会でも「有料化反対」を趣旨とする陳情が4つも提出されてます。今日はごみの有料化の前にすべきことが他にあるのではないかという視点からの質問でした。私もそれについては共感する部分があります。有料化することが、根本からの‘ごみ’の発生抑制につながるのかどうかは疑問だからです。有料化に賛成の態度を明らかにしている議員からは「ごみを減らすために、有料化するんだろう。」という野次が飛んでいましたが、私自身は「有料化=ごみが減る」と結びつけることには納得がいかず、対処療法にしか過ぎないと思っている一人です。分別の仕方が変るだけであって、排出するごみの量はそれほど変らないようにも思うからです。実際にはやってみないとわからないという面があるのかもしれませんが・・・。
今日の質問者は発生抑制という観点から、例えば「NO!レジ袋」運動等を強化していくべきで、マイバックの普及などにもっと力を入れるべきだと提案していました。いずれにせよ、現在、ごみ袋になっているレジ袋は、有料化になれば‘ゴミ袋’としての使い道ができなくなります。そうなれば、「レジ袋の辞退率」は増加するのでしょうか。相変わらず、買い物したときにはレジ袋はもらう・・・で、ゴミ袋には使えないから、そのまま捨てる・・・というのでは意味がないという意見も出ていることは確かです。その点ではごみの有料化にあわせて、レジ袋の有料化を考えることは有効だと思います。
ネットの話合いでも有料化に賛成するのかどうか、そのメリットデメリットを一覧表意まとめながら議論しているところですが、最終的な態度はもう少し議論の内容を吟味して決めようと考えています。
2005年12月02日
定例会2日目;一般質問
昨日、今日の2日間を見ていても、市長が自ら席を立ち、発言することが目立つことがわかります。市長選出馬表明をしたばかり・・・その意気込みを感じます。とてもいい傾向だと思います。予め準備されている答弁書では、字句を間違いないように原稿の棒読みしているだけ・・・これは、かねてから不評でしたので、その点では一歩前進です。市長に不利な?答えにくいような質問をすると、いわゆる市長「派」と思われている議員たちから、野次が飛び交います。これは議会傍聴をしていて、ちょっと面白い場面かもしれません。
今日の質問では「多摩センターの活性化」のことがとり上げられていました。今、多摩センターはマンション開発ブームです。大型のマンションが建設されていますが、これは多摩センター駅前地域に「住機能許容街区」を設定したことによります。商業施設を含む住宅ということで、レンガ坂通りにすでに完成しているマンションも一階部分は店舗用のスペースがあります。でも、店舗は未入居のままで一年が過ぎようとしています。もともと開発事業者は「未入居」を見込んでいたのではないかとさえ言われています。
いずれにしても、今の状況に及第点をつけることはできないでしょう。そしてまた、多摩センターの活性化のビジョン・・・というか「活性化」のイメージがどんなふうに描かれているのか解せない部分もあります。とかく駅前の都市再生機構所有の土地が売却されればOK!と考えているわけではないと思いますが、多摩センターの魅力をどう高めたいのかがいまいち伝わってきません。「まちのブランド」という用語を使い説明されることがありますが、市長は「多摩センターブランド」をどう語るのかなって思います。私は「多摩センターってどんなところ?」と尋ねられるとき、上手に説明が出来ないのですが・・・。特に友人と会う時など「多摩センターに来て!」ってオススメできないのがとても残念。電車賃をかけて都心から来ても「価値がある」そんな場所にしたいなって思いますが、なかなかそれは難しいかなあ・・・。
でも、子連れどうしだと、空間が広々していて、人ごみの都心よりも安心することができるので、多摩センターは場所的にはベストだと思います。公園もありますし。ただし、子どもを連れて一緒に入れるようなちょっとお洒落なレストランやカフェがないのが難点。子どもがいるとどうしても周囲に遠慮してしまうし、私は京王プラザホテル多摩のラウンジ等は好きですし、比較的ゆっくり会話できてくつろげるのでオススメですが、じっとできない子どもを一緒に連れて行くわけにはいきません。私は子連れでもOKで、ファミリーレストランではなく、お洒落な雰囲気を楽しめるような場所が駅前にあったらいいなあって思います。
今週末は来週水曜日の私の一般質問の準備に忙しくなりそうです。明日は「日本発達障害ネットワーク設立記念フォーラム」、明後日は先月視察に行った滋賀県湖南市の担当者を多摩市にお招きして講演をしていただきます。発達障害者の支援はみんなでその課題を共有して取組んでいく必要があります。みんなの協力を生かしていくために、さまざまなジャンルの方々に声をかけ、考えていくような場をつくっていきたいと思っています。
<おしらせに掲載してありますが、ぜひ関心のある方はお越し下さい。>
日時:2005年12月4日日曜日 午後1時より
場所:パルテノン多摩 学習室
内容:発達障害者支援について
講師:特別支援教育士スーパーバイザー
藤井茂樹さん (滋賀県湖南市発達支援室 室長)
2005年12月01日
12月定例会はじまる
今日から定例会です。今朝は市長から8時45分に集合してもらいたいとの依頼があり、議長、副議長そして各会派代表が集まりました。「緊急報告事項」の内容はアスベストの問題について。武道館は本日より休館します。再会の目途はたってません。
とりあえず、武道館他の施設について調査結果が判明したところで、健康調査などへの対応までは十分に体制が整備されていない状況です。おそらく数日のうちに相談体制ができてくると思います。問い合せは今のところは「エコプラザ多摩内環境推進課」になっているみたいですが、調査結果への問い合せには対応できたとしても、健康に対する不安や心配などについて適切な応答ができるかといえば、環境推進課だけでの対応は難しいかもしれません。早急に相談窓口の明確化をしてもらいたいと意見を述べておきました。
さて、今日はまずは行政報告で「永山駅前雑木林」の件については、改めて緑地保全の方向性が示され、都市再生機構との価格交渉を早急にまとめていきたいとの決意が述べられました。市長のせっかくの決意を無にしないためにも、そして市長の決意を後押しするために「永山駅前雑木林を守る会」では明日の午後、2度目の駅前署名キャンペーンを実施します。現段階で約5,200筆の署名が集まっています。もっと‘輪’を広げていきたいと考えています。
市長は雑木林の保全についても市民協働で行なってきたいと方針を述べていましたが、これには全面的に賛成ですし、「守る会」ではその下地づくりを目指して活動しています。昨日の活動報告にも書きましたが、「雑木林探検ツアー」は希望者があれば、いつでも実施できる受け入れ体制がありますので、事務局までお問合せ下さい。
今日の一般質問では「男女共同参画推進条例」を策定すべきという主張について、従来の「制定する意志はない」という態度から一歩前進で「最優先課題ではないけれど、全く策定する意志がないというわけではない」との姿勢が示されました。ちなみに、なぜ制定する意志がないかと言うと「理念条例は実効性が薄い」というのが大きな理由だったと思います。「精神的な条例は不要」という態度がいつも示されていました。
また、「男女共同参画」という問題に対する議場での関心は薄く・・・・むしろ冷たく、「女性の方がずっと強いよ。」」などと実感たっぷりと漏らす男性議員が少なくありません。そういう声を聞くと、よっぽど家の中で肩身の狭い思いをしているのだろう・・・と思ってしまいます。
それにしても、今までは「精神的な条例は策定しない。」という方針でしたが、ここに来て、市長の態度が一転したことはちょっとした驚きでもあります。同時に、私の頭の中には同じく「精神的な条例の部類かな。」と思える「安心安全まちづくり条例」が思い出されました。こちらの条例にはどうやら市長は前向きのようですので。
でも、議員が行政に対して「条例をつくるべき。」と主張をするのもそろそろやめるべきです。議会の立法機能をフル活用すべく、議員提案権を生かして条例提案していく道を考えることが本来的です。特に理念条例の制定を考えるのであれば、議会で多いに議論をし、まとめあげていくことが理想的です。行政にばかり条例提案を求めていく姿勢では、「自治基本条例が求めている議員像にも馴染まないなあ・・・」・・・これは最近、私がつくづく感じ、反省していることです。
2005年11月30日
雑木林で耳を澄ます
「永山駅前雑木林を守る会」のメンバーでそっと雑木林の中には入りました。永山ハイツの「雑木林に親しむ会」の方が案内をしてくださいました。配布された樹木の配置図を見ながら、そして話を聞きながら、ゆっくりと一周しましたが、あっというまに1時間半がたち、すっかりと雑木林に魅せられてしまいました。
貴重な貴重な「タマノカンアオイ」健在でした。ぜひ、市長や他の議員の皆さんにも雑木林の美しさを感じてもらいたいと思いました。そして市民のみなさんにもです。守る会では今後も「雑木林探検ツアー」の活動を展開しようと考えています。駅前にこれほど素晴らしい場所があったのかと誰もが思うに違いありません。それくらいに‘別世界’を感じました。
途中で小動物の糞を発見しました。雑木林には柿の木があるのですが、そこになっている柿を食べたのでしょうか?糞には柿の種が混ざっているのが見えました。そして、シジュウガラが10匹くらいいました。自然観察は中学校のとき以来で、その楽しみを久々に思い起こしました。それにしても木肌を見るだけで、樹木の名前がわかる名人ってすごい!と思いました。今日は私はコナラ、クヌギは覚えたつもりです。それからヒイラギも教えてもらいました。老木になったヒイラギは葉っぱがギザギザしていないので、一見、ヒイラギかどうか判別がつかないのです。
とかく、素晴らしい駅前雑木林。駅前にあるから、余計に素晴らしく貴重なんだと思いました。子どもの時にこの場所を知っていて、もう少し身近であれば、きっと私は「秘密基地」として雑木林にもぐりこんでいたと思います。
さて、今日は夕刻からは市民フォーラム06のシンポジウム「みんなでトーク 多摩のいまと未来」が開催されました。100名以上の参加者がありました。呼びかけが足りないかも・・・と開会前まで来場者数を心配していましたが、その心配は無用でした。このシンポジウムでは市長選挙に向けて候補者を公募することが発表されました。(下記が公募呼びかけ内容です。)
◎公募期間 05年11月30日から12月25日 ◎候補者になるための条件 <1>基本理念を守れる人 ①憲法の理念に基づき市民の人権が保障され、子どもから高齢者まで安心して暮せる地域社会をつくる。②市民自治を確立し、市民に開かれた市政運営と市民本位の行政改革をすすめる。 <2>決意を2000字くらいで表明して下さい。 <3>経歴書(賞罰の記述も含む)を提出してください。◎市民フォーラム06の約束
<1>当選に向けて選挙戦に精一杯取組みます。
<2>カンパを集めます。◎受付窓口
市民フォーラム06世話人
遠藤めい子 菊池富美男 小林憲一 篠塚元 原田恭子 山口裕 山本治史
連絡先は042-376-5758(原田まで)
ちなみに私も市民フォーラム06のメンバーです。今朝の朝刊各紙では現市長が再出馬の意向表明という記事が掲載されていました。ところで、今日のシンポジウムには現市長のパートナー(旦那さま)も来場されたので、私は少々びっくりしました。
現市長に代わる市長の擁立に向け、今日から本格スタートしました。そして明日からは12月定例会です。
2005年11月21日
多摩のいまと未来
来年4月には市長選挙があります。それに向けて、「市民フォーラム06」というグループが発足しています。私もこれに参加しています。今日は第5回目の話合いがありました。毎回約20名ほどの人が集まり、現在の市政に対する意見交換をしながら、来春の市長選への取組みを目指しています。さて、この会では来週の水曜日、11月30日(12月定例回直前!!)にシンポジウムを予定しています。ぜひ、多くの方にご参集いただきたいと思っています。また、詳細はシンポジウムで公表する運びになっていますが、市長候補を公募することが決定しています。
「多摩のいまと未来」を語るのがシンポジウムのテーマです。響きはとてもいいのですが、非常に難しいテーマです。問題点だけを指摘するのではなく、フォーラムとしてどんなことが提案出来るのかがポイントだと考えています。
ところで今日は、「永山駅前雑木林を守る会」のミーティングもありました。明日、市議会に署名を添えて請願を出す予定になっています。今日も出席者は15名ほどいました。先日の、駅前でのキャンペーン(署名活動)がとても好評だったので、12月2日金曜日(15時半より17時半)にも再度実施することになりました。
実は先週の金曜日、当該雑木林の観察を兼ねて下草などの掃除をしようという計画がありましたが中止になりました。事前に都市再生機構の了解を得るべく、連絡をとったところ「管理者の責任として都市機構が行なうので・・・」という回答をいただき、結局は「立入禁止」を言われてしまったからです。
これについては、「都市機構が意地悪をしているとしか思えない。」という意見まで出されました。今まで数十年間も放置をしておきながら、この事態になって、既に雑木林に杭がうたれ、柵工事への準備が着々と進んでいます。「安全性」を問題にしているようですが、下草を刈り取り、見通しが良くなり、以前よりも格段に安全になったのに!!・・・・都市再生機構の行動が本当に不思議だという見方が多いです。つまり、都市再生機構が急に雑木林の手入れ(手入れにはなっていないけれど)をし始めて、安全対策のために柵工事をしているという行動が滑稽に見えて仕方ない・・・というのが長年近隣に住み、雑木林をみてきた住民の素朴な意見なのです。
さて、市長が既に買い取ることを決定しているのに、どうして議会に請願を出すのか・・・・という意見もありますが、市長の決定は市長の決定、議会の決定は議会の決定で、別に考えるべきですし、市長の買取り交渉を応援するためにも市民の署名を一筆でも多く集めようというのが守る会としての姿勢です。
都市再生機構は10月末に開催された永山ハイツ住民自治会との意見交換の中で「経済性を考慮する」という話をしていたそうです。これが市長が買取り交渉をするとはいえ最も懸念されている事項です。楽観は出来ない、、、という危機感が募っているのは、「経済性考慮」という都市再生機構担当者の発言があるからです。
また、 この雑木林については、行政の担当者には「開発すべきだ」という電話がかかってくるという報告もありました。
駅前で署名活動を実施した感触では、多くの市民は雑木林として保存してもらいたいという願いを持っていることを改めて認識させられた・・・という感想のほうが強いです。
当該、雑木林は外からの景観だけではなく、中に入り散策をすると、一段とその素晴らしさが味わえるとのことです。(ただ、あまり多くの人が中に入りすぎると雑木林が荒らされることにもつながりますが・・・)そこで、雑木林散策ツアーなどの企画案も出ています。
かねてから「雑木林を親しむ会」を結成して、楽しんできた住民の方は「尾根や谷など、地形が本当に上手く出来ている」とおっしゃっていました。(ただし、今では・・・「たぬきちゃんのプライベートがなくなってしまった・・・。」と冗談も出ていましたが、雑木林は永山ハイツ側から駅が見通せてしまうほどにスカスカです。)
「多摩のいまと未来」を考えた時、「みどり」の問題もとっても気がかりなことです。開発よりも保全が優先されるまちづくりが進んでほしいものです。
2005年11月17日
12月議会にむけて
次の定例会に向けた全会派合同の議案説明会がありました。いくつか課題になる案件がありますが、やっぱり一番は「ごみの有料化」の提案だと思います。これに関しては補正予算の中でも広報経費などが計上されていました。かなりの力を入れた取組みです。それを全く否定するわけではありませんが、本当はもっと前々から、ごみの減量に向けて効果的なPRをすべきで、もし、そのPRが成功していたなら、ダストボックス廃止以降、もっと減量効果があがっていたかもしれません・・・・。でも、そんなことを今、言っても仕方がないので、私自身は、今回のPRに関する取組みが一時的なものでないことを確認したいと思っています。バスの車体広告まで出すと言う力の入れようが継続されることが重要でしょう。
ところで、このような全会派の合同説明会ですが、一緒に開く意味があるのかどうかに疑心暗鬼です。というのは、事前に各会派ごと(会派によっては合同のところもあるやに聞いていますが)に同じような説明を聞いていて、意見交換をしているからです。
この前の3月までは、「会派説明」ということで、会派ごとに議案説明を受けていました。それはとても効率が悪いので、私たちの会派では改革議員連盟会派の皆さんと合同で議案説明会をしてもらっていました。個別にではなく、一度に全会派に向けて議案説明を行うほうが効率的だと主張してきた立場からすると、今年度に入った新たな合同の議案説明会方式に変更されたのは願ったりかなったり・・・と言えるのかもしれません。
しかしながら、全会派の合同説明会に先だって、個別会派ごとに「意見交換」と称しての議案説明会が開催されているのです。つまり、一見効率的に見えて、そうではないというのが実態です。そして個別会派ごとの意見交換会については、市長からお声がかからない会派があるみたいです。意見交換会をするのならば、全ての会派、隔たりなく行うべきだと思いますが、「反対しかしない」会派の意見は聞く必要がないというのが市長の見解なのでしょうか。
来年4月は市長選があります。12月定例会はそれに先立ち、重要な意味を持つ議会になると言われています。さて、どうなることやら・・・・。
2005年11月16日
湖南市への視察
日帰りで滋賀県の湖南市に行ってきました。視察内容は「発達支援室について」です。12月の一般質問に向けて、ぜひ、参考にしたいと考えた事例でした。発達障害を持つ乳幼児から成人までを一貫した支援をする事例として、国のモデル地域にもなっているところです。
東京都で特別支援教育のモデル地域になっているあきる野市、北区からはすでに視察があり、来月には調布市からも視察団が訪れるとのことです。自治体議会からの視察よりも校長会からの視察が多いそうです。つまり全国的にもとても注目されている先進地だと言うことです。
盛りだくさんの話を伺ってきたのですが、大事なことは福祉(健康、障害福祉、児童)と教育、それから労働分野までの連携をどのように行っていくのかです。言うまでもなく、これらの分野はすべて縦割り行政の弊害にさらされているのが現状です。その縦割り壁を無理矢理崩すのではなく、発達支援室はすべての分野を把握し、発達障害者一人ひとりにあった支援方策をコーディネートしていきます。つまり交通整理の役割を果たす機能です。一人ひとりのケースに応じて、必要な担当部署を集めてケース会議を開き、課題を共有しながら支援をしていく仕組みです。
湖南市(旧甲西町)の場合には教職免許を持つ人を福祉部門のなかに配置し、「発達支援室」を設けたと言うのが特徴になっています。福祉の専門家が教育委員会の中に入りこんでいくよりも、教育界(先生たちの世界)をわかっている人材が福祉部門へ入りこむ方がやりやすいと言っていました。それくらい教育界というのは人的模様も含めて複雑なんだそうです。教育界から福祉部門に人を招致したことにより、「発達障害室」からの教育界に向けての発信を非常にスムーズに届けることができた・・・これが成功の秘訣です。
さて、発達障害については、ようやく社会的にも認知されてきました。アメリカなどでは既に多くの研究も進んでいます。日本ではやっと発達障害者支援法が制定、施行されました。来月には「日本発達障害ネットワーク」が設立される予定です。俄仕立てながら、この間、発達障害について学んでいますが、今、日本社会で子どもが加害者になっている様々な事件があります。その加害者たちが発達障害を持っていたのではないかなどと言われています。そのことによって、発達障害者に対する世間の視線は冷たかったり、厳しくなったりしています。でも、実はアインシュタインやエジソンも発達障害者だったと言われているのです。発達障害に対する理解を広め、周りの適切なサポートをすることが求められます。
発達障害児への教育的支援を強化するための「特別支援教育」の導入ですが、それに向けて多摩市の体制をどのように構築していくのかが大きな課題です。まずは、発達障害に対する周囲の正しい理解も必要になるでしょう。視察から得たヒントを生かして、一般質問づくりをしたいと思っています。
2005年10月25日
全議員研修
全議員研修は私たちの会派では「廃止」してもいいのではないかと考えているので、毎年のように議会予算の話合いの時には提案をしているのですが、他会派からは賛同を得られずに、今年は 「今後の地方自治のあり方をめぐって」をテーマに関東学院大学の名誉教授、鳴海正泰氏を招いた学習会でした。
議長の挨拶では、議員個々に勉強する努力を積み重ねながらも、毎年一度、全議員で同じ場、同じテーマの学習をすることの意義は大きいという話でした。確かに「そういう考え方もできるかもしれない。」と思うものの、今日の学習会を終えてみてもやはり「別に、どうしても開かねばならないほど重要とは感じられない。」というのが感想でした。
思い出してみたら、昨年度も今年と同様に研修会形式でしたが、その前年は多摩市の市民保養所ふじみに一泊し、その前は栃木県方面で一泊しての視察でした。全議員で他の自治体を訪問して、全議員でホテルに滞在し・・・・実は懇親会をするのが目的になっている?として批判されてきたスタイルだったわけです。経費削減の意味もあって、学習会と形式変更をして継続している「全議員研修」です。
視察にせよ、講師を招いた学習会にせよ、行ってみたり、聞いてみなければ、それがどのくらい意味ある研修になったかの評価ができないわけですが、いずれにしても、「本当に必要なのかどうか」については、再度検証しなければならないように感じます。
議会では職員研修のことも話題になります。質問で、職員研修のことを採り上げて、その効用や効果などを尋ねるとともに、問題点を指摘することがあります。行政に指摘する時の気持ちになりながら、自分たちの行っている研修、そして政務調査費を使った視察も含めて自己評価することは欠かせないことだろうと感じます。「人のフリだけ見ている」状況にはなりたくないものです。
そもそも、全議員という枠組みで視察先や講師を選定することにも大変な難しさが伴います。個々に興味関心が全然異なるわけですし。もちろん議会運営委員会では合議制により、最終的な決定がなされるとは言っても、全員が積極的に一致でき、「これがイイ!!」と決まることはまずをもってあり得ない。そういう点からしても、やっぱり、個人とか、会派ごとにそれぞれが研鑚を積んでいく方が有効だと思えてならないのでした。
2005年10月19日
もう一度会いに行こう
今日は多摩ネットで会議があり、情報交換等をしました。
その中で「もう一度会いに行こう」という企画について意見交換をしました。これは何かというと、都議会議員選挙での結果を受けて、生活者ネットワークの活動に対するアンケート調査を行なうものです。都内全体、生活者ネットワークが活動をしている地域で行っているのですが、その回答率はいまいちだということです。
思い出せば都議会議員選挙の結果は議席の半分を減らし、かなり厳しい結果でした。今までの自分たちの活動の評価だとも言えます。調査結果がどう活かすのだろう・・・と疑問はありますが、聞き取り調査をやろうとする姿勢は、全く何もやらないよりは前向きだと捉えたいと思います。ちなみに、なぜ「もう一度」かと言えば、今までにも同じようなアンケートをした経験があるからのようです。
でも、なぜ生活者ネットワークを支持するのか支持しないのかに関連した質問をして、訪ね歩くということですが、これはとてもプライヴァシーに関わる問題です。もちろん、それだけではなく、あわせて生活者ネットワークの活動紹介も行うわけですが、いずれにしても、このようなアンケート調査には気乗りせず、憂うつです。仮に自分がそのようなアンケートの訪問を受けたときの心象を考えるとますます億劫です。
さて、国勢調査員が苦戦しているという話題も新聞に掲載されていましたが、あれこれとプライヴァシーに関わるような問題を聞かれることは気分が悪いことです。個人情報保護法もでき、ますますその傾向は強まっていると思います。既に終わった国勢調査について多摩市の状況でも、約1,000名の調査員が必要で募集したところ、募集した当初は必要人数を何とか確保していたものの、いざ調査の直前には約一割ほどの人が辞退したという話です。調査を拒否する人も多かったり、怒鳴られたり、調査員は非常に苦しい活動を迫られたようです。今回はまあ、そこそこ・・・・何とか回答を集められたのかもしれませんが、次回からはさらに厳しい環境になりそうです。調査員の成り手も激減するのではないかと思われます。
「もう一度会いに行こう」という企画についても私は同じようなことを感じています。この聞き取り調査ですが、①生活者ネットワークの政治姿勢・ルールについて②活動に共感するところはどこか③今後期待することという3つが大きな質問の柱ですが、もしもご意見がある方いらっしゃれば、メールでお寄せいただけると幸いです。
2005年09月30日
無事に?定例会終了しました。
昨年度の決算も一般会計、特別会計あわせてすべて認定され、市長提案の人事案件(教育委員、福祉オンブズマン)は同意、今年度補正予算(私たちの会派は修正案を出して否決)も含めたすべての議案は可決されました。
今定例会には公共施設の使用料のあり方を見直すため、関連条例の改正が行われました。「公共施設はタダ」という発想には大きく転換を迫られることになります。私たちの会派も公共施設において、使用料を徴収することは、公共施設の維持管理の一助とするためにやむを得ないと考えました。「タダより高いものはない」という諺がありますが、今、「タダ」の状況を満喫してしまうと、将来が不安です。適切な維持補修がなされず、子どもたちの未来に多摩市の公共施設がどのような姿で引き継がれていくのかを第一に考えた結果、公共施設を利用する市民の皆さんにも少しの負担をお願いすることは必要なことと判断しました。
もともと公共施設にはそれぞれ使用料が設定されているのですが、無料減免制度の適用で市民活動団体などのほとんどは、使用料負担を免除されてきました。使用料については、今回は無料減免制度の見直し、3年後には使用料金額そのものの見直しが行われる予定です。私たち会派では次の金額改定において、市民感覚で妥当と思えて、そして使用料を徴収されても納得できると思えるようなサービスの提供がなければいけないと主張しました。
基本的には市民は税金を納めているわけです。その上で使用料もとることになるのは「二重取り」ではないかという考えもあります。そのとおりなのです。市民から使用料を徴収するとなれば、市民は行政活動への見る眼を一段と厳しくするはずです。それに対応できなければ、使用料をとるべきではないのです。今回の使用料徴収という決定は、今以上に公共施設の環境整備がハード面ソフト面ともに進めていくという宣言ほかならないと受け止めています。
さて、今定例会で最も注目されていたのが「食育基本法の成立を受け、第1小学校を『食育モデル校』とし、自校調理法指揮による学校給食を求める陳情」でした。これについては最終的には賛成多数で趣旨採択でした。中でも不採択の討論は非常に厳しく、そして率直でした。その内容は市長の法律違反の恐れと政治的責任を問うものでした。ちなみに不採択は1名のみ。いろいろな見方があるとは思いますが、1人になっても反対の姿勢は崩さないという姿勢は立派だといえるでしょう。
私たちの会派でも市長が3年前から自校給食方式の考えを持っていたならば、第1小学校の建替え計画をはじめる前の段階でその方針を明確にするべきだったと思います。今になって「実は自分は自校給食方式がいいと思っていました。」・・・・と実施設計までたどり着いたところで、すべてのこれまでの積み上げをひっくりかえすかのような発言には合点が行きません。(「最初から給食提供方式はセンター方式で行きます。」という宣言があったし、市長もそれについては全く異論を唱えなかったのに、ここへ来て突然に「実は・・・・」というのはやっぱりおかしい。)しかしながら、私たちも自校方式による給食を望んできましたし、今後「食育教育」には力を入れて欲しいとの立場で「趣旨採択」としました。
ところで、一昨日の活動報告で控え室のテレビ設置の件を書きましたが、実はこれは議会運営委員会で最終決定したわけではなく、「控え室のあり方」については代表者会議の範疇だったようで、今日の昼休みに急遽代表者会議を開き、改めて控え室にテレビを置くことの議論をしました。結論としては「置く必要はない」ということになりました。
「控え室は事務所ではないので、冷蔵庫やテレビを置くのはふさわしくないし、その必要もないだろう。」という意見が出されました。私は合意があれば、会派の責任でテレビを設置することにも反対しないでいいと考えていましたが、もしテレビを置くことが認められたとしても、私たちの会派には必要ないなと考えていたところです。
それから、今日は毎年恒例の議員忘年会のことが決定しました。これについては積極的に開催したいとする立場ではありませんが、開催したいとの声も強く、それを否定するものではないなと考えることにしました。しかし、去年同様に、議員忘年会はあくまでも議員どうしの親睦を深めるためのものに徹し、市長、助役、収入役、教育長を慣例的に招く必要はないと主張しました。それが一応は認められ、市長をはじめとする四役は呼ばずに忘年会を開催する運びとなりました。
さて、もう一つ。今日は議会運営で失敗?!がありました。何と決算特別委員長の報告に抜け落ちてしまった部分があり、そのことに気がつかず、議事進行が進んでいたのでした。いつもは形式的に進んでいる議事にはボーットしているのですが、なぜか今日に限っては私の記憶は冴えていて、「なにやらおかしい・・・」と感じたので、席の隣りにいるベテラン議員に話したところ、「そうだ・・・まだ最後まで決算特別委員長報告が終わっていなかったね。・・・」という確認ができ、議事進行のミステイクを指摘したというわけです。途中で議場の流れに横やりを入れてしまったようで、申し訳なかったのですが、一応形式を重んじる議会ですから、手順をはずしていたことは致命的!?
今日は9月最後の30日。選挙もあってドタバタで、今回の定例会には決算特別委員会も加わって盛りだくさんだったから・・・みんなの疲労もピークに達していたのかなあ・・・・。多摩市の市議会では政治状況そのものが混沌としているので、とりわけ議長や、それを補佐している議会事務局長においては相当の疲労困憊状況だったと察します(?)
しかし、今日は傍聴者も数名いたのですが、傍聴者には市議会のこの状況(混乱ぶり?!)がどう目に映ったのでしょうか。緊張感ないなという感想を持ったに違いありません。きっとこれは「市議会ウオッチングニュース」の話題にもなりそうです。
そして今日ははじめて傍聴に来たと言う同世代の若者がいましたが議場の様子にびっくりしていました。「小学校の教室みたい・・・・すごい私語が多いのですね。うしろ向いたりしている人も多いんですね。」 もちろん、これは他人事と片付けるわけにはいかず、私自身もその感想を誠実に受け止めようと思った次第です。
2005年09月29日
最終日に向けた準備
明日で9月定例会も最終日。初日に一般質問をした記憶がもう薄れてしまうほど。総選挙があったりと、盛りだくさんの一ヶ月でした。
今日は明日に向けて、生活者ネットワークのメンバーで最終確認をし、あとは討論の原稿の準備をして過ごしました。
ところで今朝、永山駅前で活動報告をしたのですが、永山駅前開発の件を話していたところ、高校生などもいつもよりも関心を向けてくれ、私のニュースを受けとってくれた気がします。この緑地開発が一体どのように進んでいくのかわかりませんが、東京都清瀬市では「みどり債」を発行し、雑木林を購入したという経過もあるようです。地方債協会のホームページを見ると、住民参加型ミニ市場公募債のことが掲載されているのですが、全国ではこれを積極的に活用してまちづくりを進めていることがわかります。清瀬市の場合、みどり債の発行は市長の一存で決まったようで、いつのころからか温めていた市長の考えだったみたいです。
明日の最終日は各会派が議案に対する討論をします。さまざまな意見を聞くのは楽しみなことです。傍聴に来るなら最終日がおすすめです。
2005年09月26日
決算特別委員会最終日
5日間の決算特別委員会が終了しました。一般会計、国民健康保険特別会計は賛成多数で認定されました。その他特別会計は全員一致で認定です。私も不服な点もありながらすべてについて「認定」を表明しました。
最終日の今日は、午前中は分科会の委員外委員の発言(例えば第1分科会の委員だった私は、第2、第3分科会で審査した事業について質疑できる)と午後からは初日と同様に総括的質疑(会派ごとの持ち時間制)が行われました。私も午前中には公民館事業(第3分科会)について質疑し、そしてそれとも関連させながら午後の総括質疑をしました。
今日はしつこく公民館に問われる公的役割とは何かを尋ねてみましたが、それに対して明確な回答を得られなかったのは本当に残念です。
公民館は市民グループなどにただ単に部屋を貸出しするだけにあるのではなく、公民館における催しなどもカルチャーセンター、カルチャースクール、大学の公開講座と変らない単なる生涯学習講座に終わってしまうのでは全く意味がないのです。公民館は少しお堅く表現すると「社会教育施設」としての役割があります。その「社会教育」の内容について尋ねると教育長は私の質問について「社会教育が誕生したのは戦後で・・・・」と答弁をし、社会教育の誕生から今までの状況を掻い摘んで説明してくれたのですが、私の問いにまともな回答をしてくれませんでした。教育長は都庁を退職し多摩市に来たのですが、生涯学習に対する高い見識を持っているとの鳴り物入りで、市長からの強い推薦により就任した方ですが、私は今日の答弁を聞く限りでは本当に生涯学習や社会教育に対する思いがあるのかないのか・・・?教育長に不安を抱いてしまいました。
教育長の人事は、市長からの提案に議会が同意するかしないかで決定します。もちろん提案されても、同意しないとの判断を下すことも出来ます。でも、その人物について、提案されるまでに意見交換することはなく、その人柄や力量等を把握し、斟酌する暇はありません。同意するかしないかを決めるために、事前に全議員が一度だけ集められてどんな人かの顔合わせをするだけでは、正直言って「同意する」にしても、「同意しない」にしても、それの理由になる十分なる判断材料はないのです。したがって、市長の眼を信じるしかない・・・というのが実情です。
教育委員会は地方自治の理念のもとに教育の政治的中立性と安定性を確保するために、市長から独立して設置される機関です。しかし予算の権限は市長なので、教育分野でも実質的には市長の発言力が小さくないのかもしれません。でも、そこは市長の見識でいかようにもなります。市長が教育委員会をどのように認識しているかにかかっているのです。
そしてもちろん教育委員会の長である教育長にもしっかりと教育行政の舵とりをしてもらわねばならないし、そのための確固たるビジョンを持ってもらう必要があるのです。でも、そもそも市長が教育長の人選をするという時点で、地方自治の理念のもとに設置された教育委員会と市長との力関係が対等なものではないのかもしれません。
実は公民館について尋ねたいと思った理由には教育委員会にもっと頑張ってもらいたいという意図がありました。市長の言動を見聞きしていると教育委員会の独立性が一体どうなっているのかと疑問に持つことが少なくない今日この頃です。そこで教育長のビジョンの一端でも披露してもらいたいと考えたのですが、答弁を求めて逆効果だったのではないか・・・・というのが周囲の評価でしたし、私もそう感じました。
行財政再構築プラン元年だった昨年度の予算。私も再構築プランの方向を見誤ることないように進めてもらいたいことを重ね重ね主張しましたが、決算委員会のまとめの一日も再構築プランに対する意見が数多く出され、挙句の果てに?市長に対し「まちづくり哲学」が感じられないという厳しい指摘が飛び出すほどでした。
2005年09月22日
決算特別委員会 第3分科会
第3分科会では土木費、教育費、下水道業務に関わる特別会計の審査が行われました。今日は途中で用事があったのでしっかりと傍聴することが出来なかったのですが、傍聴に足を運んでいたウオッチャーの方は「退屈だ・・・・。」と感想を述べていました。今日も意見交換はなく、淡々と審査が続いたようでした。
たまたま傍聴していた中でも最も印象的だったことは公園のトイレに関することです。問われているのは何よりも市民のマナーです。週に2回の清掃をしているそうですが、そのわりには・・・と感じる方も多いのではないかと思います。しかしながら、その責任を行政にすべて押しつけることは出来ません。
現実問題として、特にスペースの広い障害者用トイレの中には封鎖されているところもあるそうですが、その理由を聞いてびっくりです。答弁により明らかになったことは、中で焚き火をしたり、バーベキューをしたり?・・・と考えられないようなこと(むしろ想像だにしないこと)が行われた形跡があるとか・・・・。こんな状況において、行政がトイレの使用禁止をせざるを得ないのも致し方ありません。行政の努力、例えばパトロールの回数を増やすように求めるとかの問題ではないのです。
公園のトイレに限らず、公衆トイレの使用状況には絶句させられることが少なくないようで、清掃してもしてもしきらない状況があることは確かです。便器が壊されることがあったりとか・・・・普通に考えてあり得ないことが起きているのが実情です。よく、公衆トイレにトイレットペーパーがなくて不便だと言う声も聞くのですが、トイレットペーパーを設置すれば、そのストックを持ち帰ってしまう人もいるのです。
こういう話を聞くと、がっかりするというか力が抜けてしまいます。悲しい現実だなと思いながら、今日も質疑応答を聞いていました。
永山駅前の開発の話題について続報です。都市再生機構が強引に草刈りと間伐をするらしいことを報告しましたが(9月15日活動報告参照)、これについて、行政に問い合せたところ「都市機構に聞いてみたら、毎年行なっている草刈のようですよ。」という話でした。
しかしながら、現地を視察した市民の方からは「すでに下草刈りは約10,000㎡ 全体の三分の一は終了し、猛烈なスピードで進んでいます。下草刈りを早急に終え、「間伐工事」に着手し、測量作業へ一気に突き進む算段でしょう。」という情報が入っています。
それもそのはず、早ければ10月から開発事業者の募集をしたいというのが都市機構が示した意向です。猛スピードの草刈り・・・想像できてしまいます。その都市機構に対して「「貴重植物まで刈ってしまうつもりか!」と抗議の連絡を入れてくださった市民の方があるようです。都市機構は「30日(金)の10時に集まって、刈ってはならない貴重植物の場所を指示してほしい、それまでは下草刈りは一時ストップする」と返事を寄越したとの話です。
多摩市行政は安穏としているわけではないのかもしれませんが、「どうやら平素に行われるの草刈りではないようだ。」との事実に即し、都市機構に対し毅然とした態度で望んでほしいものです。
2005年09月21日
決算特別委員会 第2分科会
今日は民生費、衛生費と国民健康保険、老人健康保険、介護保険関係の特別会計予算についての審査でした。昨日と同じく議員どうしの意見交換はありませんでした。座長が「意見交換はありませんか。」と聞くと、委員からも「こんな雰囲気じゃ、意見交換なんてできるわけないじゃないの~。」という野次めいた言葉が飛び出すほどでした。明日の分科会はどうなるのでしょうか?
さて、今日の集中審査事業は社会福祉協議会、障害者施策関連経費、子ども家庭支援センター、ごみの収集、ごみ減量の取組みの5項目でした。
この中でも子ども家庭支援センターについては分科会全員一致で職員の仕事ぶりに高い評価がなされました。私もそれには同感です。子ども家庭支援センターは例えば府中や調布と比較をしてしまうと、少し場所的には不便ですが、その内容は負けず劣らずで、特にセンターにいる保健師さんは本当に熱心に子どもに向き合い、家庭に向き合いながら問題解決に臨んでいることを私も評価しています。やはり、配置される「人」が何よりも重要です。「人」によってセンターの評価は大きく変わります。「質」を維持していくためには、機械的に人事異動をさせるようなことはできないだろうと思っています。
ところで、昨日に引き続き、外郭監理団体になっている「社会福祉協議会」の問題もかなり深刻な課題であることが明らかになりました。社会福祉協議会も時代の変遷とともに、その存在意義を問われるようになってきました。地域福祉の担い手として誕生した社会福祉協議会ですが、やはり独立した経営が求められるようになっています。今は多摩市から約3.4億円の補助金が出ています。しかしながら、もう一つ社会福祉協議会の自主財源を構成する要素には「寄付」があります。
この「寄附」、これは「会員会費」というかたちになるようですが、平成5年は850万、平成10年は716万、平成15年は587万と会員が大幅に減少していることがわかります。この会員確保が大きな大きな課題なのです。会員を確保する手立てとしては、自治会や管理組合に依頼をしているようですが、それでも寄附を集めることには一苦労で、実際問題としても思うようには寄附金が集まっていないわけです。
今日は実際に自治会長として寄附を集めた苦労話も披露されたのですが「(いろいろな意味で)案なきまま」に寄附依頼されても困惑するだけだという意見も出されました。
つまり、社会福祉協議会が一体どんな役割を果たしているのか、そして今後はどんな活動を展開するのかについて市民に共感を得られなければならないのに、共感を得られるような「内容」になっていなければ寄附の集めようがないというわけです。
NPOなどの市民活動も活発になってきて、地域福祉の担い手も多様です。かつてのように社会福祉協議会しかなかった時代とは違います。その意味で存在意義にもゆらぎがあるのです。同じように寄附をするならば「NPO」を選択するという人だって当然ながらいるでしょう。現実問題として、そのような流れにあり、社会福祉協議会の会員が減少し、自主財源にも翳りが見え始めているのです。
もっと活発に、市民に理解を得られるように社会福祉協議会の活動を展開し、そしてその存在価値をPRし、会員を増やし、自己の財源を獲得していくようにならなければなりません。もちろん福祉分野にそれほど高い「採算性」を求めることは出来ないので、税金で支える部分も残っていくとは思います。でも、その活動が市民の共感を得られていないのであれば、税金で支えることにも理解が得られなくなるかもしれません。そうならないように、なんとか社会福祉協議会には努力をしてもらいたいものです。
2005年09月20日
決算特別委員会 第1分科会
決算委員会分科会の1日目です。今年は分科会ごとに集中審査事業を決めて、各々が意見などを述べる形式です。今日の第1分科会では庁舎管理経費、行財政再構築プラン推進事業、コミュニティセンター管理運営事業、多摩商工会議所補助事業、災害対策経費の5つが集中審査事業でした。委員は各人持ち時間が23分しかありません。集中審査事業とあとは各々が‘ちょっと気になる’事業に対し発言をしなければならないので、かなり時間不足で消化不良のまま終わってしまった・・・・というのが感想でした。(ちなみに、私は第1分科会のメンバーでした。)
昨年に引き続きの分科会方式では(私たちの会派では分科会方式には賛成していないのですが)、委員どうしの意見交換も視野に入れていたわけですが、正直、委員どうし(議員どうし)で議論ができるまでには、時間がかかりそうです。座長の「意見交換はありませんか。」には、私も含めて応える人が一人もいませんでした。
さて、私は集中審査事業ではぜひ、「パルテノン多摩」の問題を入れてもらいたいと考えていたのですが、残念ながら分科会委員どうしの事前の話し合いの中で採用されませんでした。しかし、パルテノン多摩は来年4月から指定管理者制度に移行します。よりよい公共施設の運営を目指し、民間活力を導入するという考え方に基づいて運用されるのが指定管理者制度で、基本的には指定管理者は公募による選定が行われることが望ましいとされています。しかしながら、市長が特別に認める場合には公募しなくても指定管理者を選ぶことができ、パルテノン多摩は現在、多摩市が管理運営を委託している「財団法人多摩市文化振興財団」をそのまま指定管理者にすることが決定しています。
しかしながら、財団は自主財源の確保に努めているとしているけれど、肝心の事業収入をたどってみると2002年度は86,114千円、2003年度106,761千円、2004年度63,985千円。おまけに昨年度については予算では87,664千円と見積もっているにも関わらず、決算額では約2,500千万円減額してしまったという、惨憺たる状況。この成績では私はパルテノン多摩を今のまま財団に任せることにはとても不安です。
それにパルテノン多摩の友の会にしてみても、2003年度3702人をピークに、2004年度3367人、2005年度3194人と会員数も減少している模様です。
これだけで判断することはできない・・・もちろんそうだと思います。もともと文化行政の分野に対し、どこまで採算性を求められるのか・・・・という問題は考える必要があるからです。しかしながら、文化行政の中核を担うとして位置付けられてきたパルテノン多摩がどれだけ市民文化に貢献してきたのかといえば、私自身は「疑問」といわざるを得ません。そもそも多摩市が文化行政をどのように進めてきたのか、そして進めていこうとしているのかについても不十分にしか説明できず、誰も(おそらく市職員においても)理解していないのではないかと思えます。
それにしても、ここでさらに深刻なのはやはり施設の維持管理の問題。パルテノン多摩の長期修繕計画についてその達成率は23%ということ。つまり施設の大部分に適切な維持補修がなされていないことも明らかになりました。
指定管理者は施設の管理運営を一手に引き受けることになりますし、使用料の改定を受け来年からは130,000千円が指定管理者の収入になるわけですが、これが施設の維持管理に充当されていくのかと言えば、正直、自主財源の確保も満足できていない財団の状況を見ると、そう多くは望めないのが現実だと思います。
部長は「採算性の低い事業の整理をしていく。」という話をしていましたが、先ほども書いたとおり、パルテノン多摩は多摩市の文化行政の中核を担うべきところです。つまり採算性が低かったとしても、文化行政の推進という使命の中で市民に大きく還元するべき部分だってあるわけです。それに、「採算性とれない事業」が少なくないという認識のようですが、「その事業は本当に採算性が取れない事業だったのか」という部分も疑問です。例えばPRのしかた一つとっても、その手法が不十分であれば、採算性とれるものも採算性取れなくなってしまうことだってあるわけです。それらの検証をしているのかも疑問です。
財団は指定管理者に移行するための準備を着実に進めているとのことですが、一体、どう着実に進めてきて、自己財源の確保をしてきたのか・・・・誰が見ても数字の結果を残せているわけではありません。そこをどう評価したのか、財団を指定管理者として特にふさわしいと認めた根拠が十分に示されないにも関わらず、そして議会からも再三にわたり、パルテノン多摩は問題視されていて、それにも十分応えていないにも関わらず、「財団」が来年から晴れて指定管理者になることについて、市民は本当に納得できるのだろうかと思います。
自主財源の確保が今後は順調に伸びていくだろうと期待するだけではなく、きちんと見込めているからこそ、財団を指定管理者にするわけです。他の事業者などと競争させずに財団を指定管理者に指定した市長の責任が問われると思っています。
「垣根の高い文化施設」という市民からの批判をいち早く払拭してもらいたいものです。
2005年09月16日
決算特別委員会始まる
今日から決算特別委員会が始まりました。行財政再構築元年だった昨年度、市長は多摩市の「お金がない状況」については、さまざまな機会を捉えて市民に対して説明をしてきたと述べていました。確かに、市長はいろんな場面で挨拶を求められることが多いわけですが、そのたびに「お金がない」ということを宣伝して歩いているという印象を持っています。嘘をつく必要はないけれど、いつでもどこでも「お金がない」と言うことを聞かされる市民にとっては「聞きたくない!」という声も大きいです。
もちろん、今日市長の発言どおりに、自分自身の宣伝効果により、ずいぶんと市民の中にも理解が広がってきて、励ましの言葉ももらっているようですが、あまりにも「お金がない」と言われすぎて嫌気がさすと感じている人も少なくありません。
今日は総括質疑と歳入の審査が行われましたが、一年間を振りかえった総括では問われていたのは「市長の情報共有」のあり方だったと思います。その象徴的な出来事は結論的には3月の予算否決ということに結びつくわけですが、そのことを市長がどのように受けとめて現在の努力を積み重ねているのか・・・私にはその努力が未だ感じることができないのは本当に残念なことです。
決算の審査はとても大事です。今日については、「歳入の自治」ということからしても、もう少し、「歳入」に対する質疑の時間が欲しいところです。私の会派では20分が持ち時間。総括質疑でも、ある程度の時間が必要なので、歳入で発言できる時間的余地はほとんどありません。
全部で5日間の決算特別委員会。2日目から4日目までは分科会です。分科会における発言時間は一人23分です。その時間を有効活用したいものですが、「議論を尽くす」議会という私のイメージとはずいぶんとかけ離れている状況に置かれているなあという思いは募るばかりです。
2005年08月24日
朝遊説の風景
解散総選挙でマスコミなどの報道もにぎやかになってきました。生活者ネットワークは今回も民主党の石毛えい子さんを応援しています。私も石毛さんを支援する市議会議員らとともに、解散してから毎朝夕の駅での街宣活動が予定に入っています。
選挙の時には戦々恐々とするわけで、市内の四駅ともに各候補者(政党)陣営との場所取りが熾烈になります。最も市議会議員の選挙のときの方が激しい場所とり合戦になりますが、今朝も永山駅である陣営と重なり、交代でマイクを使用することとなりました。
しかし、「それが選挙選。」と言われればそれまでなのですが、考え方が対立する場合にはマイク合戦も激しく、互いの政策の批判が飛び交います。「大人の口喧嘩にしか聞こえない。」と言う人や、朝から聞いているだけで気分を害する‘耳障り’と言われることもあります。
他の陣営との批判、批難合戦に乗らないことが鉄則・・・と思っているものの、当事者としても気分のいいものではなく、じっと耐えてきいているのも辛いものです。
日常的に朝遊説をやっている時には市民も雰囲気的に優しい感じがするわけですが、選挙戦が激しくなると街宣している我々にわき目もふらず足早に通過していく人の方が多いようにも感じます。これは気のせいではなく、実際に私も市外で激しい選挙戦に遭遇した時にはうつむき加減になってしまう場合が多いです。
それにしても、とにかく当選するために、候補者、政策の売りこみ合戦をしなければならないのが選挙戦。「品」という言葉をこの時ばかりは忘れなければならない・・・と助言を受けたこともありますが、なかなかそのような振舞いができていない私です。(だと言われています。)
2005年07月04日
あっという間に選挙が終わって
告示日以来のご無沙汰で「毎日の活動報告」の再開です。9日間の選挙戦はあっという間に過ぎ行きました。この南多摩選挙区(多摩市・稲城市)ではおかげさまで無事に生活者ネットワークの議席を維持することに成功しました。しかしながら、東京都全体では生活者ネットワークの議席は半減しました。生活者ネットワークの積み重ねてきた活動と目的、できることできないこと、そしてすべきことは何かなどなど、もう一度原点に立ち戻りながら、新しい方向を再確立しなければなりません。「ローカルパーティ=地域政党」そのものの存在価値や存在意義をどう示していくのかが問われていることを感じました。
さて、予想通りで投票率は低迷しました。多摩市でも前回を大きく下回り投票率は41.32%(前回49.96%)でした。市のホームページ情報では男性が41.02%、女性が41.62%というところまで発表されていますが、私が興味深いのは投票区別の投票率です。
多摩市には全部で24の投票区がありますが、最も高いのは南鶴牧小学校50.35%、ついで北豊ヶ丘小学校47.01%、聖ヶ丘小学校46.77%と続いています。逆に低いところは鶴牧中学校33.96%、和田中学校33.98%、北諏訪小学校34.58%です。
私の投票区は北諏訪小学校なのですが、ここは毎回ワースト3争いをしている低投票率地区で、今回もまたまたランクイン。実はここの投票区内には市長、私を含めた議員3名が居住しています。何と言う結果なのかと目を覆いたくなるのですが、この結果を踏まえて言えば、まだまだ活動不足があるとの評することができると自覚しています。
選挙戦を通じて「投票に行く」という意味を強調して語ったつもりでしたが、その言葉が有権者、市民に届いていないこと、政治に対する信頼が低下していること、政治が期待されていないこと、そもそも立候補している人たちに不信感があること・・・・などなどをヒシヒシと感じさせられ、真摯に受け止めたところです。地道に粘り強い活動を継続することへの一層の努力が求められていると考えています。「政治を身近に」という目標にコツコツと向かっていきたいと決意新たにしています。
■選挙小話
以前にも「持ち帰り票」という奇異な票のことを活動報告で書いたことがありましたが、このたびも、またもや3票のお持ち帰りがあったようです。一体、どのようにしてお持ち帰りされてしまうのかと不思議です。ちなみに、稲城では持ち帰り票は0(ゼロ)でした(これが普通です)。それから票の按分というのがあります。例えば同じ姓や同じ名前であれば、投票用紙での書き方によってはどちらにでも解釈できる場合もあります(フルネームではなく姓だけの表記や名前だけの表記など)。今回の場合には気がつけば男性候補者お二方は同じ名前でしたね。
2005年06月20日
後悔先に立たず・・・
今日は午前中遊説をした後、市役所に寄りました。午前中から引き続き開催していた議会運営委員会を少しだけ傍聴をしました。たまたま議会だよりのことが話題になっていました。
今回の議会だよりで掲載する内容を議論していたのですが、特に4月27日の臨時議会の報告はすべきだろうと言う話になっていました。一部を修正し、再度提案された一般会計予算の可決は市民にとって非常に重要な議題だからでした。
ところで、通例であれば予算に対しては賛成もしくは反対の立場から各会派による討論が行われます。私たちの会派も3月議会の時には予算に対する反対を表明する討論をしました。しかしながら臨時議会では、私たちの会派が主張をしていた部分を市長が受け入れるかたちで再提案されたこともあり、討論することなく可決の立場を示したのでした。ちなみに臨時議会では4つの会派が賛成、1つ会派だけが反対で討論をしました。
さて、今日の議会だよりのことですが、この臨時議会の予算再提案に関する各会派の立場についても報告する方向で話しがまとまりました。議会だよりにおいて、当初予算や決算審査の話題が掲載される時、各会派ごとに会派の人数で文字数を割り振り、その字数制限の中で会派の主張をとりまとめることになっています。実はここには、どの会派もすべて討論をするという前提があったように思われます。通常の場合だと討論をしない会派がないからです。ところが今回の臨時議会の場合には私たちの会派も含めて討論をしなかった会派があったわけです。
そもそも議会だよりとは議会で行われたことを報告するの媒体という位置付けです。そこで討論しなかった会派のことまで掲載する必要はない・・・というわけです。「討論もしなかった人たちのためにスペースを確保し、税金を使って広報するのはとんでもない、自分たちの会派便りでだせばいい。」との意見もありましたが、最終的には「討論をしなかったという理由もある。」という私たちの会派の言い分(非常に苦し紛れではあったが・・・)を聞き入れてもらい「討論をしませんでした。」ということくらいは載せてもらえるようになりました。
討論をして立場を明らかにすることは大切なことだと思いますが、「わざわざの討論をしない。」という選択もあっていいのではないかと感じます。とりわけ今回の場合には、ある意味で自分たちの主張が受け入れられた上での市長の再提案でした。実は私たちの会派には市長の再提案に対し、とりあえずは何も言う必要なしとの判断がありました。自分たちの首長が市長に認められたとも言えたからです。これは本当に特殊なケースだと思います。だいたい予算が否決されたことそのものが普通とは言えません。
とは言っても、「なかったことは議会だよりに掲載することはできない。」という筋を通すことを考えると、「今回は賛成です。」というたったの一言でも討論をしておく必要があったなといささか後悔しています。
2005年06月19日
政策の違いが見えない・・・
都議会議員選挙の告示が24日に迫っています。選挙を行うためにもたくさんの税金が使われるのです。投票に行かないということは、もしかすると自ら治めた税金をドブに捨てることにつながるとも言えるかもしれません。そう考えることもできるでしょう。
それにしても争点無き都議選と言われるように、有権者の関心はいま一つです。そしてここ多摩市、稲城市の「南多摩選挙区」は現在、3人しか立候補予定で名乗りをあげていないためか、他の選挙区に比べると盛りあがりに欠けます。他の地区では候補者が乱立しているところもあり、大変だとの話しを聞いています。
投票をする時、選ぶ基準はどこにあるのだろうか?と思います。本当は政策で選んで欲しいと思うのですが、「なかなか政策の違いが見えなくてわからない。」と言われることが多いです。私はやはり望ましいのは財源もある程度明らかにしておくことだと考えていますが、なかなか財源や総コストまでを想定して政策化するのは難しく、もちろん生活者ネットワークの政策もそのようにして提示されているわけではありません。
しかしながら有権者が本当に納得をする、そして納税者の視点から政策を選ぶことを可能にするためには財政的な裏づけも必要になってくるでしょう。
それにしても「政策の違いが見えない。」・・・「どこも同じ。」と思われている状況では、有権者の投票行動に結びつかないことを責めることわけにもいかず、その点では「似ているけど違う」・・・「違い」を浮き彫りにして説明をすることの必要性を感じているところです。
当然ながら他党、他候補などのチラシやビラは気になる存在ですが、自分自身の考えや政策を訴える以外に自分以外の候補者への批判や批難を掲載していることにはガッカリです。相手のことを批判批難する前に自分自身の足元をしっかり見ることのほうが重要で、自分の主張だけを通せばいいのではないかと思います。他人をバッシングして自分の票を獲得しようとするようなスタイルこそが、有権者や市民の政治への不信感を募らせていくことにそろそろ気がついてもいい時期ではないかと思うのです。
他人の悪口を言ってはいけないと思いませんが、言えば言うほど自分自身もそして周囲をも嫌な気分に貶めることをわかってもらいたいものです。最近の選挙活動のなかで感じていることです。
2005年06月17日
議題にするかしないかで・・・・
代表者会議がありました。定例会最終日に向けて開催される代表者会議では意見書の調整が主な議題です。意見書については、地方自治法第99条「議会は、当該普通地方公共団体の公益に関する事件につき意見書を国会又は関係行政庁に提出することができる。」と規定されています。
多摩市議会では意見書提出は全会一致でというキマリがあるので一つの会派からでも反対があれば意見書の提出はできません。そこで事前の調整が必要です。基本的には代表者会議開催の2日前までに意見書案が提出されることになっています。提出された案をもとに会派ごとに見解を出し、代表者会議の中で調整をするのです。提案された案の文言どおりでは気に入らないから訂正をして欲しいなどなど、会派の意見をすりあわせるのです。できる限り歩み寄りながら意見書提出が出来るようにと話し合いをします。
しかし全く違った見解どうしであれば文言の調整をしても無駄です。例えば今日も「小泉首相の靖国神社参拝中止を求める」という内容の意見書を提出したいとする案がありましたが、これについてはあっけなく「出す必要がない。」という意見が表明されたため、すぐさま‘ボツ’決定でした。
ところで、今日はちょっとした議題がその他のところで話し合われました。議会選出の監査委員についてです。ここ20年間ほどは議会選出の監査委員は2年交代でした。これは議長、副議長などを始めとする議会人事の入替時期と同じと考えられてきたと言えます。すっかり慣例として定着していた感が否めません。
しかしながら、今回の議会人事の一新の中でどうやら監査委員は交替せず、今のまま続投の様子です。そのことに疑問の声があがったわけです。先日の議会運営委員会の中で提示された問題でしたが、代表者会議の中で話し合うべきこととして整理されていました。そこで今日の代表者会議の議題になりかかったのです。
ところが今日の代表者会議では「監査委員人事の件」を議題にするかどうかから話し合いがスタートしました。その結果「議題にすべきでない、する必要がない」という意見、「議題にすべき、してもいいと思う」という意見に分かれました。代表者会議は合議制です。見解の相違があれば「まとまらず」となり、議論を進めることができません。・・・なんと「監査委員人事の件」は議題にも上らずじまいでした。議題そのものが ’ボツ’になったのです。
とは言え、少しだけ確認をしておきました。特に最も聞きたかったのは議長や副議長も基本的には4年間というのがその任期なのですが、慣例的に2年交代になっています。そこで、前議長や前副議長も「慣例による退任」をしたわけです。それと同様に基本的には4年が任期の監査委員です。つまり、今まで監査委員でも2年交代だったことを考えると、監査委員も辞表を提出しているはずです。そのときの理由が「慣例により」であれば、今回の続投についても「慣例踏襲」を強く求め、説明責任を求めたいと考えていました。ところが監査委員は「諸般の事情もしくは都合」というのが退任理由として辞表に記載される文言だそうです。要するにたてまえ的には慣例ではないと言えるでしょう。
しかし、そうは言っても今までは明らかに「慣例」だったように思います。だからこそ私も「監査委員は2年交代」と思いこんでいました。
でも、それはただの勘違いに過ぎません。法律にはどこにもそんなことは書いてなかったのです。つまり考えようによっては今回は法律に忠実に従っているとも言えるわけです。
それににしても合議制という仕組みにおいて「議題にするかしないか」から議論をスタートすることには少々疑問です。今日の代表者会議ほど合議制の‘デメリット’を感じたことはありません。
2005年06月11日
事務所びらきで
都議会議員選挙の告示まであと2週間。どうやら、今のところ当南多摩選挙区では3名が立候補を予定しているようです。しかし、前から感じているようにあまりにもひっそりとしています。市民と政治との隔たりが顕著に表われています。
今日はそんな折「事務所びらき」をしました。支援をいただいている各方面の方から応援のメッセージをいただき、市民で足を運んで下さった方からも言葉をもらったわけですが、熱気に溢れているのは狭い事務所の中のみ。つくづく事務所内はただの‘異空間’だと思いました。戸外に出て、一層その思いを強くしました。
「各候補者が政策を主張し、その政策を市民が選ぶ。」それが有権者の一票一票になります。投票率が低いのは政治、選挙への関心が低いからだと言えるのですが、そのことについて私は「どの政策も選んでもらえなかった。」と考えるのが妥当だと思います。そう考えると私も選んでもらえなかった部類に属すると言えます。少なくとも前回の市議会議員選挙では半分以上の有権者が投票に行きませんでした。
しかしながら、そういう意味での選んでもらえなかった責任を取る政治家や選んでもらえない政策について責任をどう果たしているのかについて説明されることはありません。どんなに投票率が低くても、その中で当選すれば「選択された」「選別された」「セレクトされた」ことになるのです。
客観的に見ると何だかおかしな感じがします。でも当選したなら「そんな中でもやっていく。」「やらなくてはならない。」のが事実です。だからこそ、私は政治への関心を少しでも高めることに貢献したいという気持ちを強く持っていますが、市民の政治離れには歯止めがかからず、進む一方だと肌で感じる毎日です。
身近な場で政治のことを口に出すのが恥ずかしいという人の意識に風穴をあけていきたい・・・これが私が選挙活動に臨む気持ちです。
2005年06月04日
それぞれの視点
ここ2日間の一般質問に取り上げられたテーマのうち、子どもに対する食育・食農教育の問題と子ども読書活動推進に関する問題がありました。これらには私も関心がありますし、多摩市でもぜひとも積極的に取り組んでもらいたいことだと感じています。
実はこの二つの問題について発言した議員は女性でした。私は女性とか男性とか、性別を意識するほうではありませんが、子どもに対する「食」とか「読書」という問題についてはやはり女性議員ならではの視点があり、またそれが欠かせないのではないかという気がしています。そして議会においても、これらの問題をテーマにするのは男性よりも女性議員という傾向が見られます。多摩市には農業に従事している男性議員がいるので、その視点より語られる「食」の問題もありますが、やはり子ども達にどういう風に「食」を伝えていくのかという視点では女性議員の実感のこもり方は男性とは異なります。
そして子どもと読書活動についても同様で、男性議員がこの問題をとりあげた発言は聞いたことがありません。これもまた「子どもと本」というテーマに対する女性と男性との関わり方の違いにあるように感じます。
ふと、女性議員と男性議員との視点の違いを感じてみて思います。もちろん女性の声を代弁してくれる男性もいて、男性の声を代弁する女性もいるわけですが、やっぱり実感がこもると説得力が異なります。だからこそ議会には女性と男性がバランス良く議席を確保している状況が望ましいと。
先月号のニュースの中で都議会の状況を調べたのですが117名の議員のうち女性が20名しかいないのは、やはり少なすぎると思っています。
2005年06月02日
議会の会期
今日から6月定例会が始まりました。会期は21日間です。ところで、この21日間には休会日が含まれます。休会日とは土、日曜日とその他事務整理日などで、今定例会では8日間あります。つまり純粋に開会するのは13日間です。
では、13日間ずっと議員が出席しなければならないかと言うとそんなことはないのです。全議員が必ず出席するのは議場で開催される本会議のみ。本会議は全部で7日間です。その他に所属する常任委員会や議会運営委員会、代表者会議などがあるので、結局のところあと1日もしくは2日が各議員にとっての出席必須の日数です。
「議会ってどれくらい忙しいんですか?」と尋ねられ、よくよく考えてみたのですが年間で考えてみても、予算や決算特別委員会の日も含めて出席必須の日数では60日前後にしかならないのです。このことだけを踏まえて「忙しいのかどうか」を判断するとすれば、その評価をするのはなかなか難しいようです。
おそらく多くの市民はいつ議会が開催されるのか、そして議会の運営がどうなっているのか等など知らないと思います。議会は大事な決定の場にも関わらず、市議会議員の人数ですら知らない人もいるはずです。もちろん市議会議員にどんな人がいるのかなんて知るはずもありません。何とかもう少し「市議会」のことを知ってもらいたいなと思っているのですが、議員になってから3年間たったところで振りかえってみても、自分がどのくらいそのことに貢献できたのか…手応えを感じるにはまだまだ相当に時間がかかりそうです。
2005年05月29日
投票には行かない
今日は街宣活動をしましたが、そのなかで「投票には行かない。」と主張する方に出会いました。そういう人を「投票に行ってみようかな。」 と思ってもらえるように粘り強くお話することが大事なわけですが、政治にほとほと愛想つきたというわけで話せば話すほど逆効果の場合もあり。心を動かすことに少しでも貢献できたらと思います。誰に投票するのかは二の次で、とにかくまずは投票所に背中を向けないでもらいたいと思います。
ところで、桜ヶ丘駅前では民主党と合同での政策PRをしましたが、その際、学生ボランティアがチラシの配布をお手伝いしてくれました。その様子を見ていると、やはり若い世代のチラシ受け取り率が高いように感じます。「チラシを受け取った=投票に行く」と直接結びつくわけではありませんが、同年代からの働きかけに少しの効果はあると考えたいものです。
それにしても「今回こそ投票に行こう。」というきっかけに出会うことはそう簡単なことではなさそうです。
2005年05月27日
無風
都議会選挙に関わる話題を掲載する新聞が増えてきました。でも「無風」。まずは選挙が行われることをアピールしなければなりません。今朝の遊説は若葉台の駅にて。多摩市と稲城市とで「南多摩選挙区」なので、合同でのPR活動です。ところで国会レベルになり衆議院選挙の時には多摩市と町田市で「東京23選挙区」。稲城市は22選挙区。どういう観点で区割りは行なわれるのでしょうか。
さて、選挙合戦ともなるといわゆる「ネガティブ・キャンペーン」をはり大々的な宣伝をする候補者もいますが、自分自身の主張を明確にして有権者に訴えてもらいたいなと思います。特に議会における発言の「一部だけ」について、自分たちに都合のいい部分を切り取って批判や批難を撒き散らして展開していくような運動では、逆に市民の政治に対する不信感を募らせるだけのように思います。相手の欠点ばかりを批判したり、暴露したりしたからといって、市民が政治のほうを向いてくれるとは思えません。私自身はむしろ逆効果・…「またか…」「やっぱりな…。」…だから期待できないとどんどんと政治から離れていくようにしか考えられません。
「自分たちがこうしていきたい!」をどのように市民に届けるのかに集中した宣伝活動をしたいものです。それにしても、この選挙区において?都議会選挙というものが全体的に…?無風で鎮静…ただ粛々と日にちだけが過ぎ、私たちだけ一部の人間だけが渦中にいるだけのように感じています。
2005年05月20日
聞いた話を確認する作業が大事
今日の一日。
朝は唐木田駅で遊説をしました。その後、電話で養護学校の現状などについて話を聞き、電話を切ったところで約束をしていたヒアリング、これは補助金の使われ方に疑問があるという意見が寄せられたのでそれについて。その後、自分の一般質問をつくるために市民活動推進課に話を聞きに行きました。あっという間にお昼に。
その後、子どもを病院に連れて行きました。当然ながら、子どもが寝るまでは何もできないので聞いた話を忘れないように忘れないようにするので精一杯・…。こういう状況に置かれると「子どもをなるべく早く寝かせる」ことが私の最重要課題となりますが、私の思いとは裏腹に、「早く寝て欲しいな」と思っている時ほど寝てくれないのが子どもです。それでも、やっとその課題をクリアしたところで、遅れていた今月号のニュースレターの原稿を完成させました。
こういう状況は滅多に無いのですが、午前中に立て続けに話を聞くだけ聞いて自分での整理、確認できていないことが思考回路を停滞させているようです。一息ついてから、午前中にそれぞれ聞いた話に関する情報収集にとりかかりましたが、何だか頭が飽和状態で、何から整理をして片付けようかと気が遠くなっています。
2005年05月19日
全会派合同説明会
議員を一同に集めた会派説明会が開催されました。おそらく個別には事前に意見交換の形式をとりながら説明を受けているとは思われるので、今日の説明会はどちらかというと「確認」の意味での説明会という様相でした。そのために、あっさりとあっけなく終了しました。説明された内容は・・・・事前の意見交換の時と変更したものはありません。この手法を取り入れたのが今回からだとすれば、今後の対応に期待したいわけですが、事前説明でなく、あくまでの事前の意見交換であることを強調したいです。意見交換は市長の意見を聴く会でも理解するだけの場でもないはず・・・と考えたいものです。
さて、6月議会ではめったにないはずの補正予算が提案されます。本予算が可決したのは連休前の4月でした。それを考えると一ヶ月もせずに補正予算ということで理解しがたいとの声も聞こえています。補正予算の内容は暫定予算の影響を受けた債務負担行為に関する事項もありましたが、それ以外に2件あります。
一つはベルブ永山における住民票や印鑑証明書の受け渡しサービスに関するもの、もう一つは小児科専用の救急診療所実施の費用です。前者は現在の自動交付機が廃止されることに伴う代替サービスで、後者は今は準夜診療事業として子どもから大人までを対象に行われているサービスを子ども対象のサービスへの重点化です。どちらも決して否定するものではないと考えますが、まだ、新年度始まってから間もない6月の議会で補正予算の提案をするには疑問が残るとする意見も理解できます。
それからもう一つ。今回の定例会には指定管理者導入に関する条例が提案されます。パルテノン多摩、多摩中央公園駐車場、コミュニティセンター、ベルブ永山駐車場、駐輪場(無料駐輪場は当面除く)です。指定管理者制度は民間の知恵を生かすことを目的にしてできた仕組みですが、ベルブ永山駐車場以外には指定管理者の公募をしないようで、どうやら「多摩市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例」の第5条に基づく事業者の選定を行うようです。ちなみに第5条とは・・・
(公募によらない候補者の選定) 第5条 市長等は、次の各号のいずれかに該当する場合は、第2条の規定による公募によらずに指定管理者の候補者を選定することができる。 (1) 公の施設の性格、規模、機能等を考慮し、設置目的を最も効果的かつ効率的に達成することができる団体があると認められる場合 (2) 第9条第1項の規定に基づき指定管理者の指定を取り消した場合又は指定管理者が管理を辞退した場合において、緊急に新たな指定管理者を指定する必要があると認める場合 2 前項の規定により指定管理者の候補者を選定するときは、市長等は、あらかじめ選定しようとする団体と協議し、第3条に基づく申請を行わせるものとする。
公募をしないということは、市長等が自信を持ってお勧めし、最も相応しいと判断する団体を選定すると言えますが、特にパルテノン多摩については現在の財団に引き続き任せていく方針が出されているわけで、議会からも多数の厳しい指摘があることを受けてどう判断したのか十分なる説明をすべきだと考えています。
6月定例会が始まるというのに、なんだか選挙モードです。選挙に追われながら議会活動が中途半端になることだけは避けたいと必死です。
2005年05月17日
市長との意見交換
3月の予算否決は市長の説明責任、情報共有のあり方が大きく問われたと考えます。行財政改革を進めてきた市長ですが、改革の必要性を理解はしていても、その手法について疑問を持つ市民が多く存在しています。また改革のスピードですが、スピード感を持つことと合意形成に最低限必要な時間とのバランスを取らず、スピード重視で進めてしまっている傾向を感じます。そのことによって庁内のまとまりも欠けているのではないか、そんな感じも受けています。
市長にとって否決と言う結果はもちろん重いものだったはずです。そのこともあってか、議会との意見調整も丁寧に積み重ねようと考えているようです。今日は6月定例会を目前にし、提出される議案など中心に今後の課題に対する意見交換などを行ないました。
今までは定例会前には会派に対する議案説明がありましたが、ここで説明される議案はすべて庁内で決定済みのもので、一方的な市長の説明を聞くだけでした。もちろん議員からの質問はありますが、ただ質問をするだけで終わり・・・という説明会でした。そこで私たちの会派ではただの説明会であるならば、他の会派と合同で開催すれば十分だと考えてきました。従って、今までの2年間は多摩市議会改革議員連盟の方々と共に説明を受けていた経緯があります。
さて、今回からそのやり方が少し変更されました。今まで行なっていた会派説明については全会派(つまり全議員で)合同で開催することになり、その前の段階で、各会派ごとに意見交換のような場を設定することになったようです。なぜ各会派なのかといえば、そこは会派を‘政策集団’として捉えているからとのことでした。これに対しては納得しましたが、ただ一点、気がかりなことは全会派との意見交換を行っているのかどうかです。というのも会派の中にはなかなか歩み寄るのも難しい・・・と最初から考えざるを得ないような会派もあることは事実です。これには先入観もあるのかなと思いますが、いつも反対ばかりされていたりすれば、市長としても話しがたいのかなと思います。
しかしながら、そこは市長に少し気分を切り替えてもらい、やはり全ての会派との意見交換をしてもらいたいと考えます。本来は市長が個別に会派との意見交換をするのではなく、議会がまずは議会内で議論しあう場があればいいのですが、今、議会にそれを望むことは少々難しいのが現実です。各会派どうしの議論が活発に展開されるようになるにはまだまだ時間がかかりそうだと私は考えています。各会派、もしくは各議員どうしでの意見交換がどう行なわれるのか、これについては委員会のあり方、活動の仕方でまずは変えていける・・・これが私が前に所属していた総務常任委員会の委員長の方針で、その点から言えば、総務委員会の中ではわりと自由に意見交換をする時間を設けたり、各議員も積極的に発言するように努めてきたという経過もあります。でも、委員長の采配がとっても大きく、委員長の考え方によっては委員会の運営のされ方も全く異なります。
議員どうしでの意見交換がまだまだ不十分と言える状況の中で、議会としての方針を政策的に明確化することも難しいわけで、結局は市長がそれぞれの会派の意見を聞きながら、自分自身の判断の中で意見の取捨選択をすることになります。
まずは第一段階、各会派との意見交換を行ないたいとする市長の方針には賛成ですが、正直最も重要なのはその次の段階です。市長が意見交換の結果、さまざまな見解が出されるはずですが、それらをどのように取捨選択をしていくのかが大きく注目される部分です。「ただ意見を言っただけ・・・。」にはしないように、少なくとも述べた意見がどう扱われたのかについて説明責任をしっかり果たしてもらいたいと考えています。
2005年05月10日
街角での宣伝
いよいよ七月に都議会議員選挙があり、投票日まですでに2ヶ月をきっているわけですが、街にはポスターが少し増えたのかなという程度で本当にひっそりとしていて、選挙があるなんてほとんど知らない人ばかりです。
いわゆる選挙カーも今は「政策宣伝カー」ですが、市内を回っているもののもちろん反応もなく、通行人もシラーとして歩いていると言う状況です。むしろこのような宣伝に「やかましい」と感じる市民も多く、苦情の声も全くないとは言えません。
さて、今日は都議会選挙に向けて初めて宣伝カーに乗り、団地や住宅地などの角に車を停車し、政策についての話をします。午前中でしたが、本当にしーん・・・・としていて気持ちが悪いくらいで、軒先の洗濯物が時折、風でゆらゆら揺れているのが目に入るものの、人の気配が感じられないなあと思います。近頃はリタイアして地域で昼間を過ごす人も増えつつありますが、それでもまだまだ地域がにぎやかだなと感じるほどではありません。
先日、多摩市では子ども見守りサポーター制度が始まり、各学校でもサポーターを呼びかけているわけですが、気持ちはあってもなかなか呼応できないと考える人は多いそうに感じています。地域における安心をつくるのは地域住民であることはさまざまなところで言われ、また私達も随分そのことに気がついていると思います。その意味ではもう少し時間がたつと、この見守りサポーターの制度が地域に根づくと思われますし、そうなればいいなと考えます。
それと同様に、街角宣伝のときに生活者ネットワークの政策に意見してくれる市民が増えるといいなと思っています。「市民の政策を議会に届けていく」という私たちのポリシーは手厳しく意見を言ってくれる市民がいなければ成立たないからです。
2005年05月07日
青少年問題協議会
地区委員会の総会がありました。昨年度は毎月の会議にも出席できず、行事にも参加できなかったこともあり、ほぼ一年ぶりくらいに出席しました。地区内に居住する市議会議員は規約により、地区委員会の構成メンバーになっているので私もこれで通算4年目に入ります。
この委員会の構成メンバーについてはなかなか新陳代謝しない…ということが指摘されている一方で、いざメンバーを募集したとしても自発的に挙手する人が少ないとの悩みもあり、ましてや地区委員会の代表ともなるとなり手がなかなか出てこないのが現状です。北諏訪地区でも長年同じ方が代表をされています。そのことで委員会の活動は実に滞りなくに進み、これはとてもありがたい反面、次期の代表に円滑な引継ぎができるのだろうかという一抹の不安があります。
ただ、構成メンバーである小中学校のPTAの役員については一定程度の入れ替わりもあり、その意味では新たな人材が参加する構造はあるとも言えます。しかしながら、アルバイトやパートなど含め働く母親が増えたことでPTAの役員も万年なり手不足状況らしく、同じ人で役職のやりくりしているという現状もあるようです。(そもそもPTAですがもっと父親参加があっても良さそうです。PTAが働いていない母親の役割化していたことが問題だとも言えます。)どんな組織でも活性化のために新しい人材に参加を呼びかけていくことが必要ですが、ここでも同じことが言えそうです。ちなみに青少年問題協議会も圧倒的多数は女性です。もう少し地域の男性の参加がほしいところです。このような場で構成員を見ていても、地域づくりや地域を支えているのは女性であることを感じます。先日、ある会合で「男性は夜だけ地域に来る定時制市民だ。」と話していた人がいたのですが、最近は昼間にも地域で男性は多く見かけます。それでも地域の支え手として活躍している人は少数なのかもしれません。
組織の新陳代謝ということですが、例えば地区のパトロール活動などのことを考えると本当は積極的に男性の参加者を募集したいところです。これは今後の課題です。
それにしても、これはただの表現の問題なのかもしれませんが、私は最近至るところで聞くのですが「健全」という言葉はどうも好きになれません。青少年問題についてはとりわけ「健全育成」という言葉が好んで使用されるので、ここに少し私は距離を感じてしまいます。子どもたちにとって安全で快適な環境をつくることが一番の目的なはずなのに、そこに「健全育成」という言葉をあてはめた途端、何となく趣旨が違って聞こえてしまうのは私の勝手な先入観だけなのかも知れませんが・…。
2005年04月28日
街宣活動
7月に予定されている都議会議員選挙ですが、まず必要なことは選挙の存在を知らせることです。都議選に向けて齷齪しているのは、ほんの一握りの市民だけ。多くの市民は選挙存在を知らず、そして選挙があることを知っても「ふーん。」というのがほとんどの反応といったところです。先日行なわれた衆議院議員の補欠選挙の投票率からも、市民の政治への信頼度が示されていると思います。
前回の都議選(2001年度)では小泉旋風が巻き起こった記憶があり、投票率は49.7%でした。しかしその前(1997年度)では39.9%です。2003年度市議会議員の選挙では投票率が46.4%でした。市民に最も身近な市議会議員選挙でも投票率は50%に満たないのが現実です。都政ともなれば、前回同様ちょっとした変動でもなければ、やはり投票率が低くなるのではないかと予想されます。何とか一人でも多くの有権者の方が「投票に行こう。」と思ってくれるようにPRしていく必要性を感じます。
しかしながら、それは本当に厳しいことです。朝夕の駅前での街宣活動でも居酒屋、パチンコ屋さんなどのティッシュを配っているアルバイトのお兄さんにすっかり圧されているのが現実です。ティッシュを受け取る人に比して、私たちが配布しているニュース(ビラ)を受け取ってくれる人はチョボチョボ。それでも諦めず、ていねいに気長に手渡ししつづけることが大事なわけですが、何人かに一人受け取ってくれる人に「ありがたいなあ」とホッとさせられる日々です。中には一度受け取っても政治関連のビラだとわかるとつき返される場合もあります。街宣活動でビラを受け取ってくれる人の様子が政治への関心度を測るバロメーターとも言えるのですが、今のところ思わしくない結果が出ています。候補者のPRはもちろんですが、それ以前の問題として「都議会議員選挙」があることをもっともっと周知しなければならなそうです。
もしかすると「選挙」があることを知らなくて(あまり気に止めておらず)投票に行かない人もどうやら多いのではないか…と感じます。
2005年04月18日
議会人事決定
臨時議会において、議長には山田勝義(公明党)さん、副議長に藤原忠彦(新政クラブ)さんが決定しました。議長や副議長の任期について2年交替というのは慣例なので、前議長や副議長の辞表には「慣例により」という文言が記されていました。ちなみに単記無記名投票によります。投票結果は下記の通りです。
<議長>山田勝義 12 折戸小夜子 10 橋本由美子 4
<副議長>藤原忠彦 13 武内好恵 9 橋本由美子 4
ところで監査はどうなるのかな?と思っていたわけですが、こちらは谷健一さん(清新クラブ)の続投でいくようで辞表提出がありませんでした。
さて、その他にも常任委員会などの委員長決めがありました。以下のとおり決定しています。
◎委員長○副委員長
<議会運営委員会>
◎山本治史(改革連盟)○小林憲一(共産党)
朝倉泰行(新政クラブ)安藤邦彦(公明党)篠塚元(民主・生活者ネット)富所富男(改革連盟)萩原重治(清新クラブ)
<総務常任委員会>
◎武内好恵(民主・生活者ネット)○加藤松夫(改革連盟)
小林憲一(共産党)藤原忠彦(新政クラブ)増田匠(改革連盟)三浦映子(清新クラブ)山田勝義(公明党)
<厚生産業常任委員会>
◎折戸小夜子(改革連盟)○安斉きみ子(共産党)
安藤邦彦(公明党)岩永ひさか(民主・生活者ネット)菊池富美男(無所属の会)萩原重治(清新クラブ)山本治史(改革連盟)
<建設環境常任委員会>
◎遠藤めい子(改革連盟)○橋本由美子(共産党)
朝倉泰行(新政クラブ)小林義治(公明党)篠塚元(民主・生活者ネット)富所富男(改革連盟)
<文教常任委員会>
◎今井三津江(公明党)○藤原正範(新政クラブ)
板橋茂(共産党)住田啓子(改革連盟)谷健一(清新クラブ)辻誠一(公明党)
委員長人事を傍聴していた市民が「女性の時代だねえ。」と感想をもらしていたように、なんと議会運営委員会を除いては委員長は全員女性という結果になりました。1、2期目の女性議員たちが3人です。男性議員の場合にはものすごく意識される当選回数へのこだわりは少ないようです。ただ、議会運営委員会には女性議員が一人もいないのは少々残念です。
私たちの会派は委員長になってしまうと意見が言えなくなるために、できる限りは他の方々にやってもらいたいと役職、特に‘委員長’には消極的でしたが、最終的には総務常任委員会で武内が委員長の席に座ることになりました。私たちの会派は今日の開会直前まで議長、副議長の人選を迷いました。しかし最終的には議長として名前が挙がっていた人のうち、①会派を離脱する②議会改革推進委員会」を設置するとして文書で表明していた折戸さんに投票しました。副議長では名前が挙がっていた人から選ばず、武内にしました。
各常任委員会ではさまざまな人選方法があったと聞いています。厚生産業常任委員会ではまずは委員各自がどんな委員会にしていきたいのかを述べ合うことから始めたのですが、各委員とも議会、委員会の活動を活発にしていきたいとの見解では一致でき、誰が委員長になるにせよ目指す委員会の方向性ではそれほどの差違がないなと感じました。その意味では委員長、副委員長を志願する人どうしの話合いなどで人事が決定できればよかったのですが、結局はそうできずに残念でした。ちなみに最後の最後はくじ引きでした。
議会人事は単純な考え方だけでは進まず、さまざまな要因が絡まりあって最終的な人選にたどりつくようです。もちろん私もいろいろな情報が耳に聞こえてくる中で、どうしていくのかを考えるわけですが、ある一部の会派の人たちだけで役職を占めてしまうのはいかがなものかと考えています。その点からすれば議長、副議長、監査もすべて含めた人員配置について多様性がでてきたことは望ましいことと感じています。
2005年04月17日
臨時議会に向けてその(2)
今日もさっぱり議会人事をめぐっての音沙汰ない状況ですが、いわゆる市長派とされている3つの会派では議長、副議長、監査ともに人事案がまとまったとは聞きました。
私たちの会派の代表のところにはまた別の人から連絡があったらしく、少し話合いだけでもする必要があるかなあ・・・ということを聞きましたがそれっきりです。当日の朝、議会に出かけてみてどうするかを決めるかな。
ちなみに今日一日はゆっくりとすごしました。お見舞いもあり知人のお宅に足を運びました。久々に心豊かにリフレッシュできました。
2005年04月16日
臨時議会に向けてその(1)
今日から新学期の授業に出席しました。今年はリサーチペーパーの作成があります。通常の大学院とは少し性格が異なるので、授業もとりながら短めの論文をまとめることになります。
ところで、議会人事に向けての動きですが、奇妙なほど私のところには何の連絡もありません。ただ昨日の夜に厚生産業常任委員会の委員長を決めるので心づもり?考えをまとめて欲しいとの電話はありました。厚生産業常任委員会のメンバーは半分が私と同じく前回は総務常任委員会のメンバーということもあるので比較的自由な発想で委員会が運営されることを期待しています。
大会派だから委員長とか、どちらかというと反市長の態度が強いからポストにはつかせないとかではなく選びたいものです。やっぱり議事進行をするためにはそれなりの経験があったほうが良さそうだなとは思います。ちなみに私はまったく無縁の世界だと考えていて、誰がふさわしいのかなと思案中です。委員長や副委員長のポストは議会におけるいろいろな経験を積むという意味でも有効な立場だと聞いています。次の世代に議会を担う人たちが経験をしてもらいたいという考え方もあるようです。そのことからするとローテーションをするネットの議員よりはふさわしい人がいる…というのが私の考えです。
2005年04月11日
代理人運動の持つ意味
生協における協同購入の発想で生まれたのが「代理人運動」です。自分たちの欲しい安心で安全な品物を手に入れるためにはみんなで連帯を組む必要があります。一定の消費者を組合員として集い、消費することで生産を維持するのが生協運動だと言えます。そのために組合員を拡大するのは大事な活動の一つです。これは政治活動でも同じです。一定の支持層を常に獲得し、そして拡大をしていかなければなりません。自分たちに必要であり、自分たちの望むような品物がなければ、組合員が自ら商品開発までするわけですが、議員を送り出すのも全く同様で、自分たち自身で人の発掘をし、議会に送り出し「代弁者」にしてしまおうというのが生活者ネットワークが続けてきた代理人運動です。
自らが動かないと自らの願う政治は実現しないとの発想から生協の組合員だったいわゆる専業主婦層が奮起し、活動を立ち上げてかれこれ20年以上経過しています。当時は「生活者」という言葉も非常に聞きなれず目新しさがあったことと思います。しかしながら、今は当たり前のように「生活者」の視点が大事だと言われるようになっています。「生活者ネットワーク」の活動は専業主婦層が担っていたという点でも画期的なことであり、また「生活者」という言葉にも先見性があったと考えられます。
今日は生活クラブ生協が主催する集会に出席しました。毎年開催されるものですが、代理人である議員がどのような存在として位置付けられているのかを確認するための集会とも言えます。代理人はパートナーであるというのはまさしくその通りだと思います。生活クラブ生協ではまちづくり活動としてさまざまな身近な生活に関わる調査活動を行っており、時に代理人はそれをもとにしながら議会での提案活動をしています。生活者の声の代弁者として「代理人」の存在意義はとても大きいのだと感じます。
その一方で私が最近思う事ですが、やっぱり「代理人」だとは言え、「代理」だけしていたり、代弁しているだけでは「議員」としての役割を十分に果たしきれないだろうと言うことです。これはおそらく生活者ネットワークの議員だけではなく、すべての議員にも要求される事だと思いますが、どうやって世論を形成していけるのかという点で議員が求められている役割も大きいのだと感じる日々です。
今までのようにただ単に要求や提案をするだけではなく、限られた財源を背景に何を選択する事が大事なのかをきちんと示しながら、または時には複数の選択肢を示すとともに市民に選び取ってもらいながら、目指す方向を作っていくために議員ができる役割にももう少し力を入れて行く必要がありそうだと思っています。
そういう点から考えて、市民の声の代弁者としてだけない「代理人」の役割を見据えながら今後の活動展開を考えていかねばならないと感じてます。
2005年04月10日
花見の席にお邪魔する・・・。
7月の都議会議員選挙に向けた活動が本格的になります。今日は午前11時からの桜ヶ丘駅前で遊説、その後、人の多いところを選んで一本杉公園、宝野公園を宣伝で歩き、その後多摩中央公園を経て最後は三越前で遊説をしました。
昨日はちょうど桜も満開。陽気にも恵まれ、お花見客がたくさんいました。その中をチラシを配布しながら候補者とともにゾロゾロ歩きまわるのは心理的にはものすごくしんどいものがあります。とは言え、こういう活動の積み重ねが重要で、選挙戦術としてはとかく人に会える場所に足を運ばねばなりません。確かにそれは一理あり、たくさんの人に会うことが政治家の仕事だと言われることもあります。しかし、お花見の宴に出かけている私たちの集団について「こういうのって、顰蹙。」…客観的に見るとそう感じてしまうのは、決して勘違いではなさそうです。
人に存在を知ってもらうことはとても大切なことですが、もっと他の方法がないものだろうか…毎回毎回、選挙が近づくたびに思うことは同じです。それでも、妙案がないうちは今の方法でやリ続けるしかなさそうだと覚悟しています。
2005年04月07日
相手のことをとやかく言う前に・・・。
予算否決というニュースには様々な受けとめ方があるようです。たま広報の号外だけではなかなか伝わりきらない事実もあります。「予算否決」の情報を得て、動揺した市民から問合せが来ています。私たちがなぜ反対したのかがわからないというのです。私はていねいに私たちの見解を説明しています。私たちの立場として、障害者施設を否定しているわけではないことを丁寧に伝えているところです。説明をすると納得まではいかなくても一定の理解をしてくださる方が多いです。
さて、「予算否決」との見出しで反対の立場をとった議員に批判する見解のビラ等が駅で配布されたり、各戸配布でポストに入っている地域もあると聞いています。賛成でも反対でも、それぞれに個々の価値観や見解があるわけです。捲かれているビラなどの話を聞き、お互いの立場を批判しあうのではなく、自分たちの主張をきちんと伝えていくことのほうが大事ではないかと考えさせられました。異なる見解について「暴挙」等というような見出しをつけたビラで真っ向から批難するチラシを見ると、なんだか悲しくなってしまいます。批難や批判をする前に、私は自らの主張をきちんと伝えるべきではないかと思います。最終的には市民がどう判断するのかを問う問題です。他人のことを批判、批難する主張ではなく、自分自身がなぜ「賛成」したのかまたは「反対」したのかを誠実に伝えていく姿勢が求められているように思います。
市民が個々人の議員の批判や批難をすることはあると思います。しかしながら、議員どうしでお互いに不都合なところを指摘しあい、罵りあっているとして市民に受けとめられるような状況を創り出す必要はあるでしょうか。
私の開設している掲示板の中で「…議員は一人一人が選挙を経て、市民によって選ばれているのですから。その重みを感じながらの議会であり、議員それぞれ理由あっての予算案の賛成反対なのです。」と書いてくださった方がいました。私もその通りだと思い、しみじみと市民が一票を投ずることの意味を考えました。
議員は市民の一人一人によって選ばれているわけで、その議員を誹謗するということは、その議員を選んでいる市民にもその批判や批難が向けられているとも言えます。だからこそ、議員どうしでまずはお互いの意見を尊重する姿勢を持っていたなければなりません。それが市議会への信頼を高めることにもつながるのではないかと思っています。
2005年04月05日
後半2年間の活動に向けて
今日は代表者会議がありました。任期半ばを過ぎて、委員会などの役割分担を交替する時期だからです。ドント方式によって会派ごとに希望する委員会などを選んでいきます。私たちの会派は交渉会派なので、議会運営委員会と、常任委員会では総務、厚生・産業、建設・環境の三常任委員会を選びました。会派の人数が3人なので、4つの常任委員会すべてに参加できず、今までも文教常任委員会には委員がいませんでした。今回も悩みに悩んだのですが、文教常任委員会については出来る限り傍聴することにし、従来通りの3つの常任委員会の席を取得することにしました。
また今回は、議長、副議長、監査委員も改選されることになります。この人事問題については、議会内の派閥争い的や水面下での取引が行なわれるのが前例であり慣例でもあります。各常任委員会の委員長、副委員長の役もあわせて、「ポストどり」合戦が始まるものと思います。私たちの会派はあまりそのような「お役」に対する関心を高くしていないので、立候補する人を見てから決めたいと考えています。やりたい方には、特に議長についてはぜひとも、どういう議会運営を目指すのかなどビジョンを示してもらいたいと思っています。議員の中から選出されるのが議長ですが、議長とはただの議事進行係ではありません。常任委員会の委員長は議事進行係的な要素が強いですが、議長は市民が望んでいる議会像、議会運営のあり方を目指したリーダーシップを発揮できなければなりません。私は議長の存在意義や存在価値が大きいと思っているので、民主的な運営を目指すことを議員だけでなく、ぜひとも市民に対しても明確にした上で立候補してもらいたいものです。そこが具体化されていたり、明瞭であれば、議長の選出権がある私にとっても「なぜ、その人を選んだのか。」という理由も明確化できます。
3人しかメンバーがいない私たちの会派にとっては各委員会での「長」になり議事進行役、議事の円滑な運営の役目に徹することで、委員会での発言が制限されてしまいます。そういう意味で、私たちの会派では「ポストどり」とは無関係な位置にあると思っています。
実は今年度は多摩市が東京都市議会議長会の会長市になっており、それこそ考えようによっては今回の議長のお役は非常に‘名誉’となるのです。腹の底では狙っている人が多いのかな~・・・・?と思いつつ、私たちの会派では「ポストどり」の外野席から、各会派の動きをとりあえずは待っている状態です。いずれにしても議長に立候補する人は議場において市民に向けて、市長に向けて、どのような民主的な議会運営を約束するかを宣言してもらいたいです。
2005年03月31日
会派でわかれた見解のこと
昨日の議会最終日で会派の見解がわかれた事案がありました。それは「中央図書館の早期整備を要望する請願」に対するものでした。
中央図書館の建設は多摩市図書館協議会においても、既に今から6年前、市長に対して早期に整備方針を明確にという報告がなされていますし、請願者である「多摩市に中央図書館をつくる会」も地道に活動を積み重ねていることは承知しています。
私自身も、充実している図書館が欲しいなあとは思います。生活者ネットワークのメンバーも中央図書館に関する調査や活動に携わっている人も少なくありません。月曜日にはネットでもこの請願に対する賛否をどうするかの議論をしましたが、その時には賛成する人の意見が強かったので、その場では一旦はネットとしては採択の立場が望ましいのではないかとの確認をしました。しかしながら、意固地なって賛成する必要もなく、かといって反対するというものでもないかもしれない…という意見も出ました。
とりあえずはそれならば採択でという議論の流れだったわけですが、どうしても私は「採択」と言いきれず、この請願に対して挙手する手が重いなあと当日まで悩みました。
今、旧西永山中学校の跡地に予定されている障害者施設のことなど、財政が厳しい中で行政が最低限やるべき事業であっても進んでいない問題がたくさんあります。本来は跡地がなくとも行政が何とかすべきであったのに、対応が不十分なまま今に至っている課題のひとつがこの問題だとも言えます。どれを優先課題にするのかは、その時々の市長と議会、そして引いては市民の声があって選ばれてきたのだと思います。その選択がどうであったのかは当時の評価があり、現在の評価があるのだと考えますが、財政難が理由で翻弄されてきて先送りされてきた課題こそが実は行政がやるべき重要な問題だったのではと思えるようなものが含まれています。もしかしたら中央図書館もそのうちの一つともいえるのかもしれません。
さて、多摩市は地域図書館の充実を図りながら図書館政策を進めてきています。確かに多摩センター駅至近には図書館がありませんし、図書館を誘致することで活性化するとも考えられます。でも、もう少し現実を見てみたいと思います。先送りにし、かつ重要な課題の中でも優先順位をつけた時、私は今の状況下において中央図書館の整備を早期に実現するべきだと議会からも市民の声を後押しし、行政にぶつけていくことに少し戸惑いを感じるのです。
図書館の役割は大きく生涯学習活動の拠点として、そして教養を磨いていく、人を育てていくというの観点からも整備充実できたらいいなと思いますし、「将来への投資」という側面もあると考えています。でも、私はこれらの考えを踏まえても、そしてこの活動をしている方々もよく存じ上げていること、もちろん自分自身も中央図書館が欲しいという思いがあっても、「採択」に手が挙がらなかったのでした。
その理由にはやっぱり財源があるのかなとも思います。中央図書館というと新たな「ハコモノ」というイメージも強く、請願者の方からも「ハコモノ」というイメージだけで捉えないでもらいたいとも言われ考えました。とは言っても、やはり中央図書館イニシャルコスト、ランニングコストを考えると私自身はそう簡単にうなづくことが出来ないのです。ある人と話していた時に、「どうせだったら中味のある中央図書館が欲しいし、中途半端にしかお金もかけられず中味が伴わないのなら、むしろいらない。」という意見がありました。
いろいろなことを考えて、私は請願に挙手できず。結局会派でも、ネットの武内が採択をし、私と篠塚さんは挙手をせず。会派で意見がわかれたのでした。挙手しないことについては、予め「無理して挙手はしなくいい」と了解は得ていたものの、ネットとして見解が分かれたことに対して疑問の声があがるかもしれない…と思っています。これについては、自分の考えを説明するしかないかなと覚悟しているところです。
2005年03月25日
市長からの緊急招集は
予定どおり午後3時半から市役所の西会議室で市長から議員向けの説明会がありました。「会派合同説明会」という名前になっていました。通常行われる議案などの会派説明のときとは異なりました。もちろん内容は「西永山知的障害者通所授産施設整備について」でした。説明者として市長、助役以外にも健康福祉部長をはじめとする市長部局の職員が全部で11人出席していました。議員は2名が欠席でした。
まず助役から「施設整備について議会への十分な説明の機関が無かったために、‘この間’いろいろなやりとりがあり、それを踏まえて改めて市の考え方や方針を説明し、それに対するご意見やご質問をいただきたい。」と説明会の開催の趣旨説明がありました。
その後、市長から約10分間ほど説明が行われました。特に、先日の厚生産業常任委員会開催以降に (1)公募手順の変更(より公平公正で競争性を発揮させるために公募期間を延長する、市民への説明会の機会を増やす) (2)応募事業者の選考基準原案(事前に明らかにすることで透明性を高めていく) (3)応募事業者選考委員会構成員案(市職員の数を減らすかわりに、社会福祉協議会理事長や施設運営委員長を入れる) (4)今後の施設運営費試算 (5)来年度以降の障害者施設のあり方…以上五つの点を新たに検討したとの話でした。
今回改めて示された五つの事項は、予算審議前に当然に決定しておかねばならない事項であり、今になって示されても、何だか「やっつけ仕事」という印象が否めませんでした。
市長は「多摩市始まって以来の予算の初めての否決を重く受け止めているけれど、どうしても暫定予算を避けたいと考え、そのことを願って期待をして今日の説明会を行った」とのことでした。また、市が説明不足だったことに関してはお詫びするものの、一方で施設の整備計画については保護者と社会福祉協議議会、市職員の知恵と願いが込められており、そこに免じて「ご理解いただきたい」と言われました。要するに最終日に予算原案どおりを認めて欲しいとのことです。
市長からの説明ののちに質疑が受けつけられました。しかしほとんど質疑はありませんでした。言ってみれば今日の会合は予算特別委員会で予算原案に反対した立場の人たち向けられたものです。しかし、この説明会を受けただけでサラッと反対から賛成へと立場の変更が出来るかと言えば、それだけの理由はどうも見つからないように思います。第一にこの会は非公式なものであり、発言記録などもありません。ある議員からも「本来は本会議で明らかにされるべきであり、予算書とセットであるべきだ」との指摘がありました。もし必要であれば議場で発言するべきであると助言していましたが、それに対して市長は「必要あれば」という姿勢でした。
また、この施設とセットにされている学校跡地施設の活用方針について、市長は「今、任期中の売却は基本的にはない」ということを明らかにしましたが、「今任期」との言い方が気がかりでもありました。
それにしても既に施設の公募はスタートしています。3月12日に開催された説明会にも6社参加していますし、その後1社追加されている模様です。つまり事業者に対しても配布ずみの公募要領(スケジュールなども含めたもの)にもここへ来て変更があったわけです。こういう状況を客観的に見れば、「一体、多摩市はどうなっているのか?」との疑いが生まれるでしょう。事業者に対してはどんな風に説明を講じるのだろうかと思いました。
さて、私は「ご理解賜りたい」って言われてもなあ・・・出るのはため息。説明会終了後、とりあえず私たちの会派3人も控え室に戻ったわけですが、交わされる言葉はほとんどなく、とりあえず今日のところは「さっさと帰宅」…とこれが結論でした。市長ははっきりと「暫定予算は避けたい」と示しました。
最終日の来年度予算の採決は、予算特別委員会の時と全く同様の原案にて行われることが明らかになっただけの話です。
2005年03月24日
明日の会議は午後からスタート
明日は市内の小学校の卒業式。何と、そのために代表者会議のスタートが午後1時からになりました。午前中は卒業式に出席するためとか・…。そう言えば、総務常任委員会があった先週の金曜日は中学校での卒業式がありましたが、会議の時間変更はしませんでした。しかし、代表者会議が(もちろん、今回がたまたまかもしれませんが)卒業式を理由に開始時刻を変更すると聞くと、議員にとって地元の小中学校で行われる入学式や卒業式への出席は外せない業務であることが理解できます。
しかし、他の自治体で議員をしている知人(特に独身もしくは学齢期に満たない子どもしかいない。もともと地元出身ではない。)と話をしていると、学校の入学式や卒業式にはどうも気分が乗らないとか、足を運ぶ気が重い、億劫でならない…結局、何のために行くのかなあとなるのです。それもそのはずです。もちろん大義名分としてはおめでたい場に出席し、そして一緒に祝うというのがあるわけですが、決してそれだけではないことを承知しているからです。むしろ祝うよりも大きな目的が隠されているわけで、そこが子ども時代に「どうして議員が出席しているの」という疑問を抱いた思い出とリンクするのです。だから、どうしても出席しづらいものがあるのです。地域をないがしろにしたり、軽んじているわけではないのですが、式典への出席にどうやって意義を見出そうかと悩んでしまうと言う議員が少なくありません。特に若い世代にはその傾向が強いです。これは私も共感する部分があります。
ところで、明日、市長から緊急で議員全員が招集されています。旧西永山中学校に建設が予定されている知的障害者施設の件でだと言います。でもこれは非公式にです。非公式であるならば、議員の出席義務もありません。また、非公式であるために、当然ながらその場での市長の発言なども議事録に残るわけではありません。これは他の自治体で開催されている市民に非公開の「全員協議会」に似ています。一体どんなやりとりをするのかと思うわけですが、予算特別委員会で否決された来年度予算のことに関連して召集されたことは間違いありません。ちなみに非公式と言うことで開催される場所も市役所の西会議室です。
例えば定例会の事前に予算、議案の説明があります。これも非公式です。また、現在のところは会派毎に行うのが暗黙のルールです。これについて、議案などの説明であれば議員全員を招集して一括で開催すれば効率的だと考えています。そこで、私たちの会派では改革議員連盟会派とともに説明を受けていますが、明日に緊急で招集された会の性格はいつもの議案説明のための会とは少し性格が異なるような気もします。出席しなければ、市長からどんな話があるのかわかりません。でも「非公式」であるところに市民に対する不透明さを感じざるを得ません。市長の招集に応じていいものかどうかと少々頭を痛めています。
2005年03月20日
予算の否決は・・・・
今回、予算特別委員会での「否」という態度について。ある人と話していたら「職員を敵にまわしたね。」と言われました。
確かに予算書の分厚さ、議員が予算審議に必要だと要求した資料や行政評価の仕組みを本格導入に向けて作成した資料など膨大な資料は職員一人ひとりの力の結集とも言えます。その点からすれば、予算の否決はすべてのものを市長につき返すわけで、職員の苦労をくじく結果と受け止められるのかもしれません。しかし、予算案を否決することは職員を否定することではなく市長の進め方に賛成しないだけの話です。それをもって「職員を敵にまわす」という言われ方には不本意だなと思います。
とは言っても、実質的に「否決」のしわ寄せが市長のスタッフである職員にいくのは当然のこと。そのことを考えると少々辛いものがあります。それにしても総論でしか賛否を決めることできない採決の手法は何とかならないものかと思います。
全部が賛成、全部が反対ということはありません。賛成か反対かは、ある意味で気持ち的な要素が強いです。どちらにしても「ぐっと我慢」の気持ちがあることは確かです。
2005年02月28日
明日から定例会が始まります。
明日から定例会です。初日は市長の施政方針がアナウンスされます。事前に施政方針(案)として、文章が配布されていますので、それに対する一般質問をする議員さんもいらっしゃいます。
市長の取組むべきことは「多摩市が発信する明るい高齢社会」の実現だと書いてありました。でも、中味を読む限りではどんな社会が市長が発信したい明るい高齢社会なんだろうかと思います。そもそも暗い高齢社会があるのかどうかも疑問ですし、もしそのような表現の対比として「明るい高齢社会」があるとするならば、市長が考える「暗い」というのはどういう部分なのかを尋ねてみたい気がします。ただの表現の問題かもしれませんが、高齢社会=暗いというイメージはどこからやってくるのでしょうか?
今日は午前中に文庫展のおはなしの会に足を運びました。保育所からも参加者がありました。もちろん子どもづれのかたもチラホラといました。地域で活動をしている私の両親世代の方々が、手あそび、パネルシアター、語りと手品のメニューで子どもたちに楽しい時間をプレゼントしてくださいました。このような活動はすばらしいなと思いますが、活動をされている方々にはいろいろな意味での余裕があるのだろうと感じました。
「新しい公共」と言われます。厳しい行財政環境の中で進められるさまざまな改革に何となく息づまり感を覚えます。周りの人と話していても、そういう市民の人が多そうだなと思います。不安や焦燥感など、齷齪しない高齢社会を目指したいものです。
2005年01月30日
頑張れ!って思う
政策ゼミのメンバーと市民活動推進課にヒアリングをしました。3月議会の一般質問に向け、テーマを「コミュニティ」としたわけですが、あまりにも漠然としすぎて、どういう角度からアプローチしていいものやら…。色々と考えたあげく今日はコミュニティセンターを担当している職員に話を聞くことになったのでした。約2時間、じっくりと話を聞くことができました。非常にていねいな職員の受け答え、また職務に対する熱意を感じ、「頑張って欲しい。」と言うのがゼミ生たちの共通した素直な感想でした。
昨年の政策ゼミで行政へのヒアリングをした時もそうでしたが、「行政マンのイメージが変った」という感想を学生たちは抱きます。「お役所の人」に対してのイメージとは相当に印象が悪いんだなあと思います。先入観との差が大きすぎ、かなりの好印象へイメージが転換するようです。それはある意味で喜ばしいことだと思っています。
ところで、どこに好印象に変る要素があるのか…「聴いてくれる」という職員の姿勢ではないかと思っています。自分の職務以外のことについては尋ねられたくない…そういう意識を持つ職員は多いと聞いています。そのことが市民との応対姿勢を頑なにし、面白味のないものにしてしまうのだと感じています。そもそも「何でもに応じられる人」なんて存在しないはずです。とりあえずは尋ねられたことについて、[どこに行けば解決できるのか?」を知っていれば十分だと思っています。そうすれば、市民に尋ねられたところで戸惑う必要もなく、的確な応対が出来ると考えています。市民からの質問に恐がらない職員のためのスキルの一つだと思っています。
これは議員でも同じことがあてはまります。あらゆることに完璧に答えられるわけではないからです。しかし「どこに聞けばいいのか」「どこで探せばいいのか」等を知っていることで、市民に問題解決の道筋を提示することはできます。もちろん議員としては市民のみならず、行政に対しても提案できなければならないと思っています。そのために、さまざまな情報網を持っていたいなと思う今日この頃です。
2005年01月11日
何を伝えられる?
ステイツマンと今年の活動計画についての打合せをしました。毎年、インターン生を受け入れていますが、今後の方向性を含めて確認をしました。ステイツマンの活動は個人を支援するものですが、生活者ネットワークは個人を議員として支援するというよりは、あくまでも「議員は代理人」という立場で活動を進めている団体です。そこで毎年協定を取り交わしながら、活動のあり方を確認しています。その中でインターン生の受け入れも方針として定まってくるので、私だけの一存でステイツマンとの活動を決定することはできないという手続きがあります。
そもそも生活者ネットワークとステイツマンとが協定を結びながら活動をすること自体、考え方に齟齬がありすぎるのではないかという見方もあると思います。しかしながら、若い人たちへの政治参加を広げていきたいと考えるネットの活動に流れにステイツマンという存在が占める位置は大きく、また私にとってもステイツマンの活動主体である若い世代と活動できることはありがたいことです。
それにしても、私自体は間違いなく毎年一つずつ年を重ねるものの、ステイツマンの中心である学生メンバーは毎年必ずフレッシュで入れ替えがあるために、年々、年齢の差を感ずるのは事実。今までのように、同じ世代だからという切り口だけではなく、新たに私自身が大学生に何を伝えられるのかが問われるようになってきました。任期はちょうど折り返しで残り2年になりました。今までの2年間は実感としては「駆け足」で過ぎてしまったような気がしています。自分自身から、これは「成果」として言えるようなものが見つからないのは苦いところです。
2005年01月07日
はじまりはじまり
年明けからの発熱ですが、どうやら乳腺炎になっていたかもしくはなりかけていたようです。病院へ行って漢方を処方してもらってどうにか快方に向かいそうです。
今日は議会だよりの編集委員会がありました。昨年末紛糾?した調査特別委員会の報告のほぼ全文を掲載できそうです。しかしながら、印刷屋さんが依頼どおりに作成してくれた原稿は、新聞よりも文字が小さくなってしまい、「これは文字が小さすぎて、クラクラしてしまう。」「高齢者向きではないなあ。」との意見が出されました。しかしながら、ページ数の制約などから最大限頑張って文字は8フォントくらいの大きさになってしまいます。情報提供のわかりやすさから言うと、基本的な形式の点から落第点かもしれませんが・…。それ承知で記事掲載をせざるを得ません。
ところで、調査特別委員会の委員長報告を全文掲載するのは市民の関心が高いところでもあり、議会の説明責任を果たすべきだとの見解からです。これをもってすれば、私自身は各会派での政務調査費の使途について全公開してはどうかなと考えます。それは議会への関心を高めることにつながる可能性大で、かなり意義ある「議会だより」になるはずです。
2004年09月29日
朝遊説をリ・スタート
永山駅での朝遊説を再開しました。今日は駅の北側で諏訪1丁目方面でやりました。マイクで演説をするというよりも、ニュースを配布するのが目的でやっているので、今日も、もう一方、毎週水曜日に定例朝遊説をやっている菊池さんにお断りをして場所を使わせてもらいました。選挙の時には已む無しですが、最初にやっていた方に駅頭使用の権利があるというか・・・既得権のようにして、「この日は誰」というかたちで駅頭の利用者が決まっているので、新人はなかなかそこに割っては入っていけない雰囲気があります。そもそも、定期的な遊説者が今まで少なかったこともありますが、「先輩優先」なのです。
さて私の住んでいる所の投票区は多摩市内でも投票率の低さがいつもトップクラスです。そこで、チラシを配布しているとわかりますが、今日の永山駅北側は受け取ってくれる人が非常に少ないです。ところが、永山駅の南側ともなると、こちらはニュースの受け取り率が非常によく、その差は歴然としています。
それでも毎週月曜日に継続していたことで、受け取ってくれる人が増えていました。今日もニュースの存在を知って受け取ってくれる人もいました。しかしながら、やはり、しばらくの間休んでいると、また受け取り率が悪く悪くなり、元の状況に近づいているなあというのが今日のまとめです。不思議なものですが、継続は力なりを実感出来るのです。
一緒にニュース配布をしてきたステイツマンのメンバーも今日の配布状況に厳しさを共有したわけですが、だからこそ継続してやることの大切さがわかり、政治への関心を広げるための地道さを知ることにもなりました。ことばで言っていてもダメで、やっぱり行動しなくては始まらないということです。
気持ちを入れ替えて、また出直し・・・と思い、今日は一日、天気とは違って、何だか清々しい感を味わいながら過ごしました。
朝遊説をリ・スタート
永山駅での朝遊説を再開しました。今日は駅の北側で諏訪1丁目方面でやりました。マイクで演説をするというよりも、ニュースを配布するのが目的でやっているので、今日も、もう一方、毎週水曜日に定例朝遊説をやっている菊池さんにお断りをして場所を使わせてもらいました。選挙の時には已む無しですが、最初にやっていた方に駅頭使用の権利があるというか・・・既得権のようにして、「この日は誰」というかたちで駅頭の利用者が決まっているので、新人はなかなかそこに割っては入っていけない雰囲気があります。そもそも、定期的な遊説者が今まで少なかったこともありますが、「先輩優先」なのです。
さて私の住んでいる所の投票区は多摩市内でも投票率の低さがいつもトップクラスです。そこで、チラシを配布しているとわかりますが、今日の永山駅北側は受け取ってくれる人が非常に少ないです。ところが、永山駅の南側ともなると、こちらはニュースの受け取り率が非常によく、その差は歴然としています。
それでも毎週月曜日に継続していたことで、受け取ってくれる人が増えていました。今日もニュースの存在を知って受け取ってくれる人もいました。しかしながら、やはり、しばらくの間休んでいると、また受け取り率が悪く悪くなり、元の状況に近づいているなあというのが今日のまとめです。不思議なものですが、継続は力なりを実感出来るのです。
一緒にニュース配布をしてきたステイツマンのメンバーも今日の配布状況に厳しさを共有したわけですが、だからこそ継続してやることの大切さがわかり、政治への関心を広げるための地道さを知ることにもなりました。ことばで言っていてもダメで、やっぱり行動しなくては始まらないということです。
気持ちを入れ替えて、また出直し・・・と思い、今日は一日、天気とは違って、何だか清々しい感を味わいながら過ごしました。
2004年09月20日
政策ゼミ@TAMA2期目がスタート!
昨年、好評だった政策ゼミに今年も取組みことになり、第一回目の顔合わせがありました。昨年に引き続いての参加者、そして新たに数名が新規に応募してくれ、また10名前後のメンバーで来年3月議会を目指した提案書づくりをすることになります。
今日は参加者の自己紹介などを行いましたが、印象的だったのは「机の上で勉強をしているだけでは、わからないことを学びたい。」という気持ちで参加をしてくれた経済学を専攻している女子学生の言葉でした。
思いおこせば、私も学生時代に、政治のことを机の上では学んできたのですが、どんな専門書にも書かれていないことが現場にはあり、ずいぶんと現実と学問との乖離があることを感じてきました。でも、ここに距離があり、違いがあると感ずることができたとき、自分自身がどう行動をすればいいかも知ることができるように思っています。
昨年は「多摩センターの活性化」がテーマでしたが、これも当初、グループのメンバーが想定していたテーマとは全く違ったものでした。それぞれ参加した当初には個々にテーマがあるわけですが、メンバーどうしの話合いの中でテーマを一本化する作業から政策ゼミはスタートしていきます。自分が積極的になれないようなテーマに取り組まざるを得ないこともありますし、実際に、私のことを考えても「多摩センターの活性化」というテーマに初めは気乗りがせず、自分もどうなることやらと思っていたことは事実です。
けれども、やってみてわかるのは、どんなテーマであっても、みんなで議論をしてひとつの目標(行政への提案)に向かった活動をすることで得ることは大きいということ。そして、行政の職員と会話をすることが、私の中では日常化しつつあるものの、学生たちにとってはものすごく新鮮な貴重な経験になることや、議会そのものも初めて…という初めて尽くしを多く体験できるのが政策ゼミの場であると言うことです。
今年のテーマ決めは来月のワークショップにて行います。とても楽しみです。
2004年09月10日
やっぱりこれは。。難題
委員会が開催されました。条例改正の2案件の審査はスムーズで、両改正についても委員会では全会一致で「可決するものとする」となりました。
さて、学校跡地施設の問題について。これは南永山小学校の跡地施設の資産活用(売却)に反対する陳情です。内容そのものを否定するわけではありませんが、やはり、今までの議論の流れがよくわからないために、私自身は、もう一度その経緯を知りたいと考えていました。
既に、現在進行中の多摩市の第4次総合計画。この計画は基本構想(第4次基本構想)に基づいて構築されたプランと言えますが、議会での議決された基本構想にも学校跡地等の資産活用については明記してあります。学校跡地施設を社会教育施設として転換していこうという文脈ではなく、明らかに、行財政運営、とりわけ財政基盤の強化と結びついたところに位置付けられ、将来の都市像構築とともにしっかりと書きこまれている部分です。
さらには、この構想に基づき、構想を受けて策定されている計画部分でも、構想を裏切ることなくきちんと資産活用が視野に入れられています。この計画策定には市民が関わっています(しかし、関わった市民の方にお話を聞くと、ほとんど声が反映されていないと主張されていますが)。ワークショップ形式を導入した画期的な手法でした。さらに、参加した市民の中から数名と、議会からも議員が加わり、学識経験者などとともに最終的に計画を確定するために開催される審議会参加しています。その意味では、当時は市民、議会、行政ともとりあえずは足並みが揃っていたと言えます。
つまり、私自身はその時に学校跡地等、施設の資産活用問題をどのように議論してきたのかと言う経過が気になるのです。また、97年には諏訪・永山地区の学校跡地施設に関して活用方策を検討するための市民懇談会が開催されており、その際にまとめられた最終報告書にもしっかりと「資産活用」の方向性が打ち出されているのです。報告書などだけを追っていくと、確かに、行政の言い分(長年にわたって検討を重ねてきている)も一定は理解します。けれども、じゃあ、その懇談会は何を意図して「資産活用」を示したのか…やはり、懇談会での議論を知る必要がありそうです。
もちろん時代、環境の変化もあるので、方針が変えざるを得ないこともあります。しかしながら、行政の進もうとしている道と市民の進みたい道との分岐点に差し掛かっているのか、足並みの乱れが、今回の陳情が提出されているのです。私の中では、当初は同じ道の上を歩いていたはずなのに…と考えられる要素があり、一連の経過を再度押さえておきたいし、過去をひも解いてから、考えなおしてみたらどうかと思っています。
また、今回の陳情は「南永山小学校跡地の資産活用」となっていることも一点、問題があります。行政が今回示した方針案には、他数校も同様の資産活用の方向性が視野に入れられていることがわかります。では、議会はどう判断するのか。南永山小学校跡地だけの問題を考えて、陳情に採決をしていいとは言えません。
これについては委員会の他メンバーも同様の見解を持っていました。そこで、全員の合意を得て、再び陳情を継続審査とし、「学校跡地施設の活用問題」について個別案件として調査や視察を行う事項と決定しました。陳情の提出者の方々が傍聴にいらしていて、委員会で結論を出さないことに不満の空気が広がりました。しかし私は、なぜ議会がそうしたのか…ギリギリでの賢明な判断だったのではないかと思っています。つまり、南永山小学校跡地だけを限定にした議論は出来ないと言うことだからです。
私たちの委員会としても、この陳情はとても重い案件です。それだけに慎重な取扱いをして、今後の'まち'の方向性を決めていかなければと考えていることは確かです。
2004年09月07日
実感がこもった質問
一般質問が終わりました。議長を除く25人の議員全員がそれぞれの話題で質疑をしました。市長は一番最初の答弁だけにたち(事前に質問項目は通告していて、それについては既に回答が用意してあるので、それを読み上げるだけ。)、それ以外はどんなにか「市長に答えてもらいたい。」と要請をするも、決して席を立たず。部長さんが答弁に出て、「市長にと言うことではありますが・…」と代弁。これには本当に残念です。。特に今日の質問で「関戸橋の花火大会について、市長は市民の一人としても、今までどんな感想をお持ちでしたか。」というものにまで、部長が代弁することには、何だかとっても違和感があります。部長さんに任せる…という気持ちでは大事なこととは思いますが、それはケースバイケースの話しで、市長が答えるべきところもあると考えます。
さて、改めてですが、やはり経験の中から語る一般質問には実感がこもっているし、みんなが共感出来る気がしました。特に、今日の質問では「農業」の話題が出ました。都市農業については、私自身も全く考えたことがないわけではありませんが、一般質問の項目にするほどに、身近な存在ではないと言えます。ほとんどは人は同じような印象ではないでしょうか。今、流行っている家庭菜園のことは質問などで採り上げる人はいますが、それ以外の‘農業’については実情を知るということからしても、なかなか難しいだけに、この問題をそれぞれの議員が優先課題としにくいのが現実です。だからこそ、唯一の営農している議員より、多摩市の生産緑地のあり方や体験型農業などの事業に関する提案があると何だか納得できてしまうし、共感できてしまうなと思ったのです。
特に、体験型農業など、農家にとっても力が発揮できるいい機会になるという発言には実感がこもっていて、「なるほどなあ」と思いました。「土と人間」、子どもに農業体験をさせることや、また退職後の楽しみとしての農業などなど・・・農業体験や農作業がもたらす効果は様々と語られているのですが、農家の立場からの「体験型農業」という捉えかたはあまり聞いたことがない気がします。これは現場からの声だなと思いました。説得力がありました。
しかし残念ながら体験型農業など、参加者は減少傾向にあるそうです(でも、家庭菜園は人気)。質問のヤリトリでは行政にはPRの仕方などの工夫を求めていました。それを耳にしながら思ったことですが、そう言えば、多摩市と農業とのイメージが結びつきにくく、そして広報などでもあまりPRされていた記憶がありません。でも、市には他の自治体同様に農業委員会もありますし、実は農業進行計画もあります。
「バブル期とは違って、こんな時代だからこそ、市内の農業を守り、農地保全に積極的に取組める時期…」…そうだよなあと思ったのでした。
議員には実感がこもった質問だけでなく、色々なテーマにチャレンジしながら市の実情を知り、政策提言などしていくことが求められます。でも、今日のような質問の価値はあるなあと感じます。
そして、議会にはさまざまな人がいて、多様な経験や切り口から質問をする。その大事さをつくづく感じたのでした。
2004年09月06日
噂だとは言え・・・
行政と議会との関係、そのあり方は常に課題になってきました。議会は市長の判断に、その正統性を付与すると考えることができます。議会にも自らの提案権を生かす術もあるわけですが、今までは仕組み的になかなかその権利を行使できる場面が少なく、いつも市長に引っ張られ、議会が市長の考えを追認するかのような・…その傾向が強かったのが自治体議会の現実です。ここが二元代表制の首長と議会の関係になっていないと批判を受ける最大の理由です。自治体議会は国会とは違うのに、中味を見れば、国会さながら‘与党’と‘野党’が存在していると言うことです。
さて、今日の質問のやりとりでは、部長クラスが勢揃いする首脳部会議の場における市長の発言が問題になりました。
これは、学校跡地の問題で議会の全員協議会があった後、そしてパブリックコメントが募集される前段階で市長が「廃校施設として対象になっている場所の中で、一ヶ所については既に動いている活用に向けた段取りのままで進めていき、他のところについてはゆっくり進めましょう…。」という趣旨の発言をしていたと言うのです。議員は洩れ聞こえてきた話なので…と前置きを踏んでいたわけですが、市長に対して「こういう趣旨のことを首脳部会議で発言したのかしないのか」と問い質していました。
しかし、逃げも隠れもせず、市長はちゃんと目の前に座っているにも関わらず、辞して動かず。答弁をしたのは所管部である企画部長。部長は答弁が上手なので、さらりと発言の有無には一切触れずに回答していたわけですが、やりとりをしている様子を見ている方が嫌気ささずにはいられない場面でした。せめて助役でも出て来ればいいのにと思いました。
私は今回の質問の中で首脳部会議を公開したらどうか?と提案してみました。確実に決定したことだけを公表するのではなく、決定過程の情報公開の一環とすれば、何も悪いことを話あっているわけではなく、部長さんたちが多摩市をいい‘まち’にするためにと頭を悩まし、議論をしている会議なら、それこそ公開する価値があるはずだと思うからです。そうすれば、今日のように市長の発言があったのかなかったのか…みたいなことが話題に上ることもなく、事実関係で市長を問い質すことができるからです。
いずれにしても、「煙のないところに噂は…」と言います。殊に学校跡地の施設活用方針問題では住民運動が起きてもおかしくないような状態が出来つつあり、多摩市にとっても重要な課題です。重要な課題だからこそ、市長のちょっとした重大発言が洩れ聞こえてくるのだと思います。本人の口から聞いていない限り「噂」と言えますが・…しかし真相を知りたいと思うのは誰しも同じではないかと感じます。
でも、言ったか言っていないか、または同じ発言をしても受け取る側の在り方で印象もずいぶんと変わることも確か。その面からは、結局、市長の今回の発言は藪の中のままなのです。このケース、「人の噂も七十五日」が通用するのでしょうか。
2004年09月03日
回答が出ない質問
一般質問が終わり、ほっとしています。今回の質問は「市民合意」ということでテーマでした。これは正直、質問をする私にとっても難しい課題で、それと同様に行政にとっても、どう答えていいのかと悩ましい問題です。けれどもあえて、このことを採りあげたのは、多摩幼稚園の廃園問題や学校跡地施設の活用問題、または行財政改革をどうしていくのかという問題、様々な局面で市民とどのように向きあって、解決策を見出していくのかは避けて通れない問題だからです。
今日の発言順の一番最後だったので、一日中落ち着かず、さらにベテランの議員さんからは「岩永さんの質問は、答えが出るわけないよ…」と言われる始末。そのことは予め承知の上、私の質問でのスタンスは、「市民合意」という課題に対して、行政は現段階で、どんな認識にたっているのかを確認するということでした。しかし、やはり「答えが出るわけないよ…」と言われてしまえば、「そっか…、こういう質問は馴染まないのかな…。」と思ってみたり、「完璧な答えは求めないし、出せるはずがない。」と確信して納得していた気持ちが揺らいでしまいました。
それでも、自分の番が回ってきてしまえばそれまでで、あとは35分の発言時間が意外とあっという間に終わってしまい、予想通り、「市民合意」という課題に対して行政にも考えてもらい、そして自分も考えるというやりとりをしました。
私自身もどこまでとりつければ完璧な「市民合意」であるかと提示ができるわけもなく、結局は「実践の積み重ね」でやっていくことでしかありません。そこの認識では行政ともほぼ一致していることがわかりましたが、残りの課題は、それではその実践をどのように積み重ねていくのかという部分です。
「ていねいに」プロセスを踏んでもらいたいし、そのためには時間がかかるのは当然…というのがこちらの主張ですが、スピード感覚も求められているし、そのバランスを図らなければならないとも主張するのが行政…その調和点をどこに見出すのかが、お互いに大きな課題であることだけわかります。その課題をやはり行政だけでなく、議会も共に考えなければならないと問題提起できたことだけでも良かったと思います。
使えるお金が溢れている時代にも、市民合意が欠かせなかったのは当然のことですが、使えるお金に限りが見えてきて、何とか配分をしなければならない時代になれば、どこに行政として手当をしていいかをより鮮明にしなければなりません。最終的には議決というかたちで正統性を付与するのが仕組みとして位置付けられていますが、より自己決定自己責任が求められる時代になり、状況は厳しくなっています。だからこそ、市民が自分たち自身で考える機会を持ち、そして責任をとっていくような構造に転換しつつあるのです。市民は税金などを払っているわけですが、それだけでは収まりきれず、解決できない課題が出てきた、だからこそ責任分担のあり方や、責任の果たし方にも変容が迫られてるとも言えます。NPOやワーカーズコレクティブなどの存在が、そのことを示していると思います。介護保険などのことを考えても払っていればそれでいいのかといえば、それだけではどうしようもできない側面があります。この時代がいいのか悪いのか・・・どこを基準にして考えるのかはわかりませんが、この状況を受け入れなければ始まらないことは確かです。
「市民合意」という課題。いつの時代もこれには挑戦しつづけるのだろうなと感じます。
2004年09月02日
ここで議論できること?
今日は思わず、行政の答弁者側の立場になり同情してしまいましたが、消費税率や所得税率の問題についての質問が出ました。もちろんこの問題は市民生活にも大きく関わる問題で、地域で議論することも無意味だとは思いませんが、しかし多摩市の行政にしつこく尋ねたところで、賛成も反対も含めて明確な回答が出せるわけもなく、「国の動向や推移を見守っていきたい。」とだけで終始したのですが、それにしても、この問題を自治体議会で行政側とヤリトリする事ってどんな意味があるのだろうかと疑問に感じてしまいました。
もちろん議員どうしで議論するならば、考えられるかもしれませんが、それでも尚、税率アップに異議を唱える意見書をまとめるくらいはできても、それ以上のことはできず、もし仮に議会として議員総出でできることがあるとすれば、市内あげての「税率アップ反対キャンペーン」くらいなものです。でも、きっとこれは議会としてやるとすれば実現不可能な話し。結局は自分たちの間から選出された国会議員の判断を仰ぐしかないという状況です。
しかしながら、今日の質問ではこの問題についてかなりシツコク質問が飛ばされ、最初は黙々とその様子をうかがっていた議員や、半分眠りに入っていた議員の間からも「そんな議論をしても仕方ないだろう。」というような野次が飛ぶ始末。私も品のいい野次(品がいい野次があるのかどうかはまた議論が分かれるけれど)ではなかったけれど、そう言いたくなる気持ちもよくわかると思いながら、自分の席でぼーっとその様子を伺っていました。行政が直接的に手を施せるような問題ではなく、生産的な議論になり得ないことは最初からわかってると思うんだけどなあと。
一般質問はもちろん議員個人が時間制限内で自由自在に使えるわけで、どんな質問をするかに制約があってはなりません。自由に発言ができなければなりません。けれども、消費税の議論や所得税の議論をこの場でやってみてどんな効果があるのかと思ってしまいました。なぜなら、考えようによっては、税収がどんどんと目減りしている行政に税率アップを反対する理由は正直どこにあるのだろうか…と思うこともありますし、もし反対を唱えるとすれば、その分、自治体レベルでできる減税だって考えなければならないし(ほぼ不可能)・…やっぱり、この場で行政との質疑応答することの目的がどこにあるのかと疑問に思えてなりません。
そう考えてみると、「税金」という根幹の部分を自治体議会レベルであれこれと口出しする余地はほとんどなく、市民生活にダイレクトに関わっている自治体が発揮できる力にはやっぱりまだまだ制約があり、国のなすがままだなあと思えてならないのです。税金のあり方から考えても、もっと自治体の自由裁量に任せてもらえる部分があれば「自治」の中味も実質的な深まりが出てくると考えるのですが、都市と地方など地域格差の問題をどのように捉えるのかとの問題が解決されなければまだまだ国主導の税金のあり方が変わっていかないのだと思います。自治体議会で発揮できる力にもまだまだ発展途上です。
2004年09月01日
定例会スタート/一般質問1日目
9月の議会がスタートしました。当初は22日が最終日でしたが、調査特別委員会があるので24日が最終日になる予定です。先日の議会運営委員会で日程の変更が了承されたのですが、既に先月20日の市の広報では議会の日程が最終日22日で掲載済み。市ホームページでは日程変更が早速に告知されていますが、やはりそれだけでは不十分だろうなと感じます。しかしながら、それ以外の対応は考えにくいのも現実です。広報には議会運営委員会開催後に変更の可能性ありとの但書きはあったそうですが、こういう場合の対応の仕方については課題のひとつであるなと思っているところです。
さて、私は今日の議会での答弁で、なるほど行政もずいぶんと回答の仕方が変わってきていると感じました。というのも、これは印象ですが「できる」「できない」を明確にしながら、しかし議員には気を遣って回答をしていると言うことです。これまでならば、「できない」ことであっても、何だかモヤモヤをまとって「できそう」かもしれないような雰囲気を醸し出す答弁が多かったように感じてきたのですが、「する」「しない」という行政の方針がきちんと伝わるように答弁するということです。
特に、財政的な問題が関わってくれば当然のことで、私は変に期待を持たせるような回答をするのではなく、はっきりと答えてもらった方がわかりやすくていいなと感じている一人です。もちろん場合によっては努力もせずにと感じる場合も(多々)ありますが、何でもかんでもにお金を使えない時代になり、声の大きい議員もこればかりはどうしようもなくなってきた背景から、行政側の答弁にも質的な変化が出てきたと言えます。
今日の質問の中から言えば、百草団地にコミュニティ施設が欲しいという陳情が議会にも出され、これが3月議会では採択されたのですが(私の会派は採択することは見合せましたが)、今の市の財政状況を考えるとコミュニティ施設を整備することはまず優先順位を高くすることはできないと考えています。もちろん自治会館はあり、そこを改装することによって…と提案つきでの陳情でしたが、集会所の維持管理そのものもでさえ、段階的に地域の努力に委ねようとしている時には実現可能性が極めて低いと考えられます。コミセンにしても、今後は運営形態が変わってくると思われます。
私自身はこの陳情についての判断をする時、むしろ、百草近隣の人たちが多摩市にある他の施設を利用しやすくするために交通の利便性をあげる工夫をすることを考える等したほうがいいと考えていました。コミュニティセンター機能が欲しいとは言え、その要望をもう少しブレイクダウンしていくことによって、実現出来ることを抽出できるかもしれないと思うこともありますし、現状では議会が「採択」したところで、その結果にどう責任を果たせるのか確信が持てなかったからです。
しかし、議会の判断としては「採択」。自分自身の判断とは異なる結果になりましたが、議会で採択された限りは、行政がどう対応するかについては注視せねばならない問題となりました。
とは言え、この問題は誰が見ても、「ハコモノ行政」的要素が強いと考えられることもあり、「議会が採択したのだから早急に対応すべき」との今日の議員からの問いかけにも、「極めて難しい」とのニュアンスできちんと答弁しているように思い、ここに行政の答弁にちょっぴりだけ質的変化を感じたと言うことです。
議会では政策的な議論がなされることがいいのですが、どういう政策に基づいて議員が個々に発言しているのか、見えにくいのが現状です。その意味ではもちろん自分自身もその一人ですが、議員自身の質問のあり方にも質的な変化が求められているのだと思いました。
2004年06月22日
情報交換をして
議会が終わって一区切りして、都議会と稲城、多摩市議会の情報交換をしました。稲城市は今、ニュータウン地域がどんどん開発され、教室不足状態になっていて、その確保に四苦八苦しているようです。けれども、これは若葉台地区にある小学校の話です。比較的新しい、城山地区の小学校は開校してからまだ約10年ほどしか経っていないのに、すでに今年度の新1年生は11人と聞きました。この話を聞くと、都市開発のあり方を考えさせられます。計画的なまちづくりをしていく時の人口推計のたてかた、将来的な展望の描き方について、今までとは手法を転換していかなければならない、むしろ考え方を変える必要があります。
多摩市では住宅建設ラッシュっとともに次々と学校をオープンし、その結果の今があります。廃港の活用をどうしていくのが大きな課題です。
若葉台地区では当初、もう一つ学校開校予定だったそうですが、それを中止したために、現在の小学校にどっと児童が集っていると言う現象が起きています。敷地内に継ぎ足し継ぎ足しで教室の確保をしてきたそうですが、それではもう追いつかない状況で、何とプールも一つでは不十分なのでもう一つ同じ敷地内に建設する計画もあるようです。これには驚かされました。
こういう話を聞くと、一面だけだとは思いますが、稲城市が元気だなあと感じます。PFI方式での中央図書館建設も着々と進められているようで、最新式の機器を導入するそうです。図書館では民間の職員が働くのですが、職員はみな司書資格を取得している方が揃うのだそうです。何だか活気があります。人口が増えている‘まち’の都市としての成長をリアルに感じます。
そして、もう一つ都議会情報の中では「ジェンダーフリー」の話題が出ました。この考え方について「男女の違いを無理やり無視しようとするようなジェンダーフリーの考え方は、本来の男女平等参画から逸脱したものと認識。」という答弁があったことを踏まえて、都議会の代表質問で認識の誤りを正したところ、都知事は「・…訳のわからないジェンダーフリーだとかなんだとか、日本語を使いましょう、日本語、正しい日本語言ってですね…」「・…この頃本当にやたらに英語が多くてね。日本語で、しっかり立派なわかりやすい言葉がいっぱいあるんですから、使ったらどうですか。」と答えたそうです。ジェンダーという考え方は「文化的・社会的につくられた性差」のことで、1940年代に文化人類学者によって構築されたという歴史があります。この言葉を日本語で端的に言い表すことはなかなか難しいなと思います。正しい日本語でなければ、国民の理解に通じないという知事の考え方を答弁されたようですが、正しい認識を広げることのほうが重要であるなと思った次第です。
2004年06月21日
最終的には政治的な決断が求められることだから
全員協議会が開催されました。学校跡地の活用方針案についてです。朝10時から協議会はスタート、最初の1時間は行政の提案内容が説明され、その後、質疑がやりとりされました。現在は6校の跡地の活用方針では資産活用をしていくことも示されています。ここが大きく注目されている点です。
資産活用に対しては仮に売却されたとした後、土地利用で市が主導権を握れなければ良好な住環境が守れないという危惧や売却したことによって多摩市が受けてきた都の財政補完の行方などの心配が訴えられました。しかし、当然ながら、市としては、そのような点について十分に考慮し配慮をしながら最終方針案を提示しているとの答えです。今日のような協議会を開いたからと言って、どうも行政の方針案が変更されるとも思えず、途中から私は一体何のために、この協議会が開催されているのかと感じてしまいました。
議論をしながら、理解を深めながら、例えば今回の提案に変更の余地がありそうならば、協議会の開催意義は大きいと感じます。しかしながら、行政は今後、議会や市民からのパブリックコメントなどを参考しながら、最終的な行政計画としていきたいとは述べているものの、生産的な議論が展開されているかといえば、傍聴者の感想でも「・…」と言うことで、私自身は「空振り」感を非常に強く抱いてしまいました。
正直、行政がこの間議論をしてくる過程で、用いてきた各種の資料などと同等の情報収集などが出来ている状況で、議員が質疑をしているかと言えば、その部分での差が大きく、そのことが行政側にどうしても主導権を握られがち…感につながってしまうように思います。ここは議会として法解釈技術などを含めて大きな課題です。
しかしながら、いずれにしてもこの問題は市長の大きな政治判断に委ねられると思います。例え、議員が個別に様々な意見を投げかけたとしても、そしてパブリックコメントを集めたとしても、行政計画を最終的に決定していくのは市長です。議決を要しないわけですから市長の責任は重大です。
パブリックコメントなどは得てして、数ヵ所に集中した意見がどっと出される傾向があります。それは考えれば当然の話です。当事者は必死だからです。例えば、「資産活用」という方針について反対をしたいとなれば、そこに集中して異議を唱える見解が出されると言うことです。パブリックコメントを項目別に整理し、集約された意見数により判断し、その争点部分については見直しや変更をかけるという手法で取組んでいくのであれば問題がありませんが、必ずしもそうではありません。
例え、多数のパブリックコメントが集中した争点があったとしても、その意見が全市的に見た時には、意見を提出した市民の思惑とは全く逆の結論が出てしまいます。寄せられた意見の「数」ではないというわけです。
だからこそ、その判断に責任を持つのは、まさしく市長だと思います。選挙で民意を受けて選ばれた市長が、自分の信念に基づいて、政策判断に基づいて最終的な決断を下すのだと考えます。
今回の場合は「資産活用」という点に対し、市長が自分のことばで、自分の政治信念などに基づいて、堂々と方針を語るべきと思います。もちろん今後の市民からのパブリックコメントを得て、方針を変えることもあるかもしれませんが、そうだとしても、現時点ではきちんと市長が明確な言葉でこの方針に対する見解を打ち出して欲しいものです。
しかし、残念ながら、今日の協議会では、冒頭にご挨拶程度の言葉を述べただけで、あとは全て答弁は部長、課長任せ。市長はたったの一度も答弁に立つことはありませんでした。「最終方針案の検討には市長も加わっていた」…ということで部長の返答がありました。だったら、尚更のこと、市長は検討委員会での検討の経緯も含めて、自分のことばで語れるはずです・…と私は思います。
議員の中には、市長がいちいち答弁する必要はないとか、市長は必要だと思った時に出てくるのだから議員がいちいち市長を指名するのはおかしいという野次を飛ばす人もいますが、私はそれは違うと思います。
もちろん市長が重要だと感じるところと議員側で重要だと感じることにズレが生じれば、市長は答弁に立たないのかもしれませんが、今回のような「資産活用」、市民の財産を売却したりするという大きな決断をする場合には、市長は自分の責任で意見を述べるべきだと考えます。そうでなければ、私は市民も納得しないと思います。
7月に3日間、この活用方針案の説明会があります。私はこの案に対する賛否は別でいろいろあると思いますが、市長自らが、市民に対して市長の声を届けてもらいたいと切に願います。
2004年06月09日
教育委員会にもっとがんばってもらいたい!
総務常任委員会がでした。21日の「学校跡地施設の活用方針案」に対する全員協議会に先だって、素案の説明がありました。12月市議会では、既に南永山小学校の跡地施設の資産活用を考えなおして欲しいという陳情が提出されています。この陳情については、全員協議会の開催を待ってから結論を出すことになり、「継続審査」扱いとなりました。
跡地施設の今後について、これは「市民の財産」ですので、やはり軽軽しく考えることはできず私たちも頭を悩ませ、よりベターな活用方策を編み出していきたいと思っています。
私は12月市議会の時点で陳情が出され、その後色々と考えたのですが、そもそも学校とは「教育施設」であるという原点に立ち帰ろうと思いました。その時に見えてくることが、この施設の管理については教育委員会が責任を持つという部分です。
教育委員会は自身で財政権を持つわけではなく、長と教育委員会との権限について法律を読んでみると、財政権に関する部分では長が責任を持つことがうたってあります。しかしながら、例えば用地取得などに関しては教育委員会の決定が必要ですし、ただ用地取得をめぐっての契約権限などのごく限られたお金にまつわる部分だけで長の権限が認められているようです。つまりは、教育財産の取得には教育委員会の判断がいるとなれば、手放す(売却など)の時にも同様に教育委員会としての判断を求める必要が当然に出てくるのです。
さて、ここで、教育委員会に求められることは、義務教育のための「教育施設」でないとするならば、いわゆる市民の生涯学習という重要な分野があり、そのための施設活用を視野に入れた方針を打ち出すことでしょう。「生涯学習分野」に対する教育委員会の考え方がとても大切になってきます。「生涯学習」と趣味活動との違いや区別はし辛いとも言えますが、図書館の機能で考えるとわかりやすいと思います。趣味で読書をする場合と、何かしら自分の興味関心のあるテーマを図書館にある専門書でリサーチをする場合などあります。ここには趣味と学習との違いが見出せるのではないかと考えます。
だからこそ、教育委員会が重要です。教育委員会として、市民の「学ぶ」機会をどう提供していきたいのか、また、生涯学習政策の柱の一本としてしっかりと立ててもらわねばなりません。これから、高齢化社会に入り、リタイアして地域で活動する人が増えることを予想すればなおさらです。
ところが、学校跡地施設の活用方針については、企画政策部が音頭をとり、庁内の取りまとめをしてきました。もちろん「教育施設」として捉えるよりは、もう少し視点を広げて、「公共施設」の有効活用として、全市的な視野で、それから多摩市の総合計画も踏まえてとなれば、企画政策部でリードしながら、方針案を考えていくという手法もありだと思います。しかしながら、私はこの動きに対して、教育委員会がどんな風に関わっているのかが全然見えてこないことが不安です。多摩市には第2次多摩市生涯学習推進計画が存在します。これには当然に教育委員、社会教育委員などが深く関わり、多摩市での生涯学習政策をすすめてきたはずです。
しかしながら、今までの経過の中で、確かに市民からのパブリックコメントなどは集めたと言うけれど、教育委員会や社会教育委員の会合などで正式議題に上げながら、考えてきたのだろうか?と疑問があるのです。そもそも「教育施設」だけれど「公共施設」として捉えて、活用方策を打ち出すことに教育委員会として承認はしているのだろうか?そして、教育委員会として、今まで跡地の活用をどのように議題に上げながら議論をしてきたのだろうか?この辺りがいまいちはっきりとできずに委員会での質疑を終えてしまいました。
私自身も少し注意不足で、もっと前に気づいておけば…と反省もありますが、学校跡地施設をめぐっての教育委員会の関わりが希薄なのではないかと思わざるを得ません。
この状況は…少し違うかもしれませんが、市立幼稚園廃止の時と似ている気がします。つまり、市立幼稚園の廃止についても、市長側が教育委員会よりも先に廃園方針を出してしまったような経緯もありました。そのために、現在、教育委員会からは6つの点における市長再度の見解を求めているところです。何となく、この流れと同じように、教育委員会で生涯学習推進における考え方がまとまり、その上で学校跡地の「教育施設」としての活用方針が決まり…となっていない気がしてなりません。
ただ、教育委員会では「義務教育施設」としての使用を停止することは認めているため(廃校するためには条例改正が必要だからです。)、考え方によっては、その時点で教育委員会の施設活用における責任は果たし終えたとも言えます。そこに教育委員会としての判断があったとするならば、施設そのものを「教育施設」としてだけから見直すのではなく、全市的な視点からで捉えなおして、方針決定をするという行政サイドの整理も決して間違っていると言い切ることは出来ません。
とは言うものの、これで教育委員会は納得出来るのだろうか?と思います。答弁では「教育委員会として・…」という枕詞で、いかにも教育委員会としての了承事項のように学校跡地施設活用方針案に対するコンセンサスが得られているような答弁もありましたが、それが確かなのかどうか、私自身が確信を持つに至るまで、確認をしなければいけないと考えています。生涯学習という分野における教育委員会の役割が今後ますます増えると思っているからです。教育委員会の立場的に考えた時、市民の生涯学習の場をどう考えているのか、その場としての学校跡地施設の活用状況をどう評価しているのかは聞いてみたいところです。
いずれにしても私は教育委員会にはもっとがんばってもらいたいです。教育委員会が財政的なことを考えすぎた時、自由で広がりのある教育政策を考えることができないだろうというのが私の考えだからです。
2004年06月07日
関心が持てそうで、持てないかも。
昨日は一日、雨の音を聞きながら家でゆっくりと過ごしました。今度の総務常任委員会で報告のある「学校跡地施設活用」問題について、多摩市の第4次総合計画の内容も点検しつつ考えをめぐらせました。
さて、今日は一般質問の最終日でした。「新たな補助金制度」のことに対する質疑があり、これは私も昨年の12月議会にテーマにしたことだったので、非常に興味深く聞きました。自分が一度、とりあげたテーマの後追いは大事なことです。同じテーマを続けて質問をすることは滅多にないので、今回のように別の議員さんがテーマとして、また違った観点からの質問をしてくれることはありがたいことです。
「補助金」の問題ですが、現在、多摩市のホームページでも公開されているように、新しい補助金交付システムを考えるための検討委員会がスタートしています。傍聴も可能ですが、委員会の開催時間が夜間であることなど、傍聴者は少ない状況です。「補助金」問題というと、市民の関心も高いのかな?と思うのですが、これは私の思い違いなのか、それとも委員会の開催日時などが市民には不便で参加しづらいのかという点は今後解明する必要がありそうです。
この検討委員会ですが、学識経験者2名、団体推薦の市民が1名、それから公募市民で2名で構成されています。今日の質問で明らかになったのは公募市民での応募者数は2名とのこと。これにも私は正直びっくりしました。市民が関心を持てそうで、持てない課題だとすると、ここは少し市民側でも認識不足だし、もちろん補助金を交付することの意味や意義を伝えきれていない行政や議会サイドの問題も大きいと感じます。
補助金とは極めて「公益性が高い」活動をしていると認められるからこそ、市民のお財布から支出されるものです。約130ほどの補助金の種類があります。もちろんその金額の幅は広いですし、種類についても多摩市として独自に交付しているものもあれば、国や都の政策がらみで交付されるものもあり、一言で「補助金」と言っても内容を精査するにはかなりの時間を要します。
整理手法には私も疑問でしたが、昨年の行財政診断白書では行政としての整理はなされていました。この整理区分などに私は今でも不満で、やはり全部を「ゼロベース」、リセットして考えるべきだとの考えですが、一応、今日の答弁の中では全ての補助金について「ゼロベース」で見直すことは確認されました。外郭団体の問題含め、本気で取り組んでもらいたいと思います。
新しい補助金の交付システムをつくるのは、補助金削減が目的ではなく、やはり公平性、透明性、公正性をきちんと担保し、市民から預かっているお金(税金)を適正に市民のために使うためです。財源の厳しさが前提にあるとの答弁もありましたが、時代環境の変化とともに何が市民にとって有益なのか、公益性があるのかも常に変るのだと思います。財政が潤沢であるかないは度外視したところで、考えるべきです。
問題は「公益性」の判断を一体誰が行なうのですか?という部分でしょう。その点から、補助金の交付にあたっては、できるところから「公募制」などコンペ方式も導入する方向性ですし、そこは私も仕組みとして早期に取り組んでもらいたいと考えてきたところです。
そう言えば、今日のやりとりで、既に多摩市のホームページには条例、規則など例規集が掲載されていますが、行政の事務手続き上のルールが定められている要綱についても7月上旬から掲載されるそうです。市民への情報公開の努力は進んできたと思います。市民側でも公開された情報を上手く活用する技術を磨く必要がありそうです。
「補助金」問題への関心をどうやって高めるのかも難しいですが、広報、ホームページ、そして検討委員会開催はFM多摩でもアナウンスしているそうです。行政もあれやこれやと色々な取り組みの努力はしているように思いますし、今までは庁内だけで委員会を開催していましたが、今後は駅前の施設での委員会開催も考えているとのことです。あとは、市民がそれぞれのアンテナをはりながら、情報をキャッチして、行動をすることなのかなと思います。もちろん、行政として様々なPR方法の努力などはし続けなければなりません。
それと合わせて、議員も、行政の動きを見ながら、市民に情報提供するなど出来ることがありそうだと思いました。
ところで、学校跡地施設の活用方針案については来週の月曜日に全員協議会が開催されることになりました。しかしながら一人あたり5分間しか発言時間がありません。会派プール制なので、私たちは3人で15分間という時間しか与えられないわけです。この時間を有効に使わなければならないとなると、質問の戦略をちょっと練らなくては…。
2004年06月04日
ゆりかごから墓場まで
政府が手厚く手広くさまざまな公共的サービスを担うことを「ゆりかごから墓場まで」の福祉国家と言います。戦後の日本でも福祉国家的にいろいろなサービスを政府が展開してきました。時代環境を反映しながらそのサービス内容の中味は変化し、充実してきたのだと思います。
少子化時代に入り、「ゆりかご」政策にテコ入れしようとする一方で、不謹慎な言い方かもしれませんが「墓場」の心配も必要なのが現状です。今回の一般質問では「市民葬祭場」の充実につき、二人の議員がとり上げています。
多摩市では独自で葬祭場を持っておらず、町田市、八王子市、日野市、稲城市と共同で出資をし南多摩斎場を運営しています。最近は自治会や管理組合の集会施設を使用した式をすることも少なくなっていて、セレモニーホール的な施設の使用が増えている傾向があります。南多摩斎場も多摩市民だけではありませんが、いつも混んでいるために、なかなか使用できないそうです。
いわゆる斎場施設は人の一生を考えてみると生活に欠かせない施設ですが、一般的には「迷惑施設」とも言われ、その建設にあたっては非常に困難を極めます。南多摩斎場もとても不便な地域に立地していて、私も足を運ぶには至っていません。(一度は施設を見ておく必要は感じているのですが、何しろ車が運転できない人にとっては、ものすごく行きにくい場所にあるのです。)しかし、市民は利用するのです。
これからの社会を展望すると、どうしても施設不足を否めないわけで、今日の質問でも増設の要望とともに、内容の充実を求めていましたが、5市で運営(経営)するという点では、それぞれの市の思惑や現状などが絡み合うために、なかなか足並み揃わず・…という状況です。5市の中でも町田市と稲城市以外は独自で斎場を所有しているため、南多摩斎場は選択肢としての一つと位置付けられるのですが、多摩市の場合は「ここしかない」ために、そして市内見回しても、今後、立地できる場所の確保を考えても難しいわけで、やはり増設の方向を他4市に働きかけることが一番の近道なのです。しかしながら、5市ともども厳しい財政事情を抱えている中では、なかなか実現可能性的にも見込めさそうな雰囲気でした。
ところで、葬儀のスタイルも多様化していると思います。身内だけで葬儀は簡単に終わらるということもありますし、生前葬というものもあります。大げさな式はしないけれど、偲ぶ会的な会を持つことも増えています。私は今後は、今までのようなスタイルではなく、葬儀にも「自分らしさ」みたいなものを取りいれた式を望む人が多くなるように感じます。そういう式にも対応できるような施設が必要だなと思いながら、今日の質疑応答を聞いていましたが、セレモニーホールもやはりもう少し利便性の高い所に立地している方が望ましいことは確か…そのことを強く感じました。とは言え、「迷惑施設」として捉えてしまう傾向は、もちろん私もそのことを理解しますし、自分の気持ちの中で、何とも言えない味を噛み締めざるを得ませんでした。
2004年06月03日
「移動の自由」は自己実現の条件
今回の一般質問はかなり自分にとっては難しかったテーマです。「誰もが自由に移動できる社会づくりを目指して」ということで、ネットで取組んでいる「移動サービス」充実へ向けての提案活動の一貫として質問をしました。
「移動の自由」という問題は新しくて古い課題です。これが政策課題として浮上してきた裏には、障害者自らの当事者運動があるのですが、やはり高齢化社会を迎えて、ますます移動困難な状況に置かれる人の増加が、政策としての優先度をあげてきたと言えます。
多摩市はニュータウンが市域面積の6割で、何しろエレベーターなき集合住宅群が立ち並ぶところです。建替問題もあり、それと同時にエレベーターを設置することや、現状の住宅にエレベーターを設置するための補助金の準備はありますが、実現可能性的にはあまり期待できないという実状。だからといって、それを待っている間にも高齢化はものすごいスピードで進んでいるわけで、集合住宅の上階に住む人が高齢者となり、階段の昇降が厳しくなることは目に見えているわけです。これを「縦移動」の困難性として、ニュータウン問題の大きな課題だと位置付ける必要があると考えています。
年をとっても、その人らしく楽しく生きることを考えた時、やはり社会との関わりを持ちつづけることは大切です。高齢者の社会参加を広げていこうと行政でも取組みが進められていますし、実際にまちに出かけてみると元気な高齢者をたくさん眼にします。活動をしている高齢者を見る限り、やっぱりいきいきとして、はつらつとしていると感じます。だからこそ、私は家に閉じこもらなければならない状況、体が弱くなり、階段の昇降がネックになり、外出できない環境をつくらないように何とか策を講じるべきだと考えているわけです。
もちろん、高齢者のみならず、そのことはハンディを持つ障害者でも同じことですが、とにかく多摩市にとってはエレベーターなき集合住宅と世界一のスピードとも言える高齢化にどうやって対応していくのか、そこに効果的な政策を打ち出していく必要があります。
「移動の権利」という観点で質問をすることは、政策の中に「縦移動」の問題をしっかりと据えることが必要だと主張するためですが、やはり今回の質問で最も知りたいことは、市長が「移動の自由」という問題をどう考えているのか?という部分です。
そこでまずはじめに、そのことを尋ねましたが、市長は「『移動の自由』は一人一人の自己実現にとって不可欠なものである」という認識を示しました。私はこれはとても大きなことだと思っています。つまり、「自己実現」とは生きがいとかやりがいと言う、生きていく上で一番大事なことだと思うのですが、それを叶えるための条件であるというからです。市長の答弁は多摩市として政策の方向性を見定めていく時の鍵になります。そのことが事業を選択していく時にも、大きく左右するからです。その意味で、ものすごく力強い発言だなと思いました。期待したいです。
今日の質問は、私はいつもよりも「難しかったな…」と自信がないままに本番を迎えたわけですが、市長のはじめの答えを聞き、事業の進め方を詳細に見た時にはズレがあるかもしれないけれど、根本の考え方や見ている方向性は同じであることがわかり、よかったなと思いました。
2004年06月01日
6月定例会がスタート!
ここ一週間ほど、気忙しくて活動報告がスキップしています。昨日は早くも来年度の都議会議員選挙に向けての準備ということで写真撮影をしました。もちろん私が出るわけではなくて広報の際に使用する集合写真をとるためです。とにかく写真撮影とは時間がかかるものです。メイクから始まり、立ち位置にポーズを決めたりなど、パンフレットのデザイナーさんが光の加減なども調整をしながら試し撮り、本番…という風になります。待ち時間もありましたが、終わったらすでに夜の8時になっていました。半日仕事です。
さて、今日から6月議会。市役所内はまだクーラーがきかないので蒸し暑いです。議場の風景は理事者側の人事異動があって少し新鮮さを感じました。
今回は一般質問で「学校跡地問題」が多くテーマとなっています。これについては市民としても気がかりなことだと思いますが、実は5月の議案説明の際にこれから市民からのパブリックコメントを求める「活用方針案」が示されました。最終的に活用方針として確定するのはパブリックコメントを聞いてからになります。予定では6月中にパブリックコメントを集める予定のようでしたが、私は、またこれも少し遅れそうかなという印象を受けていました。
今日の質問のヤリトリでは、議会に意見をきちんと求めないで進めようとしている市長のやり方に対して疑問の声があがりました。「市民にパブリックコメントを求めるのなら、何のための議会なのか?」という意見です。確かにそう言われればそうかもしれません。このような活用方針は議決事項ではありません。例えば、行財政診断白書や行財政の再構築プランも同じことだなと思いますが、市民の意見を取り入れるために公共施設はホームページからパブリックコメントを集めることは当然のように行なわれるようになりましたが、議会として行政の作成する方針案の決定過程にどう関われるのかについては軽視されてきたように思います。
思い出せば、行財政診断白書などの時も先にプレスリリースされてしまうかのような勢いで、議会への対応が問題になり、また自治基本条例の策定の際にも議会との意見交換の在り方など改善すべき点が多々ありました。今回の「活用方針案」についても共通していて、結局は議会が知る前の(または知ると同時くらいに)市民への情報提供が「議会」の存在を軽んじているとも捉えられるというわけです。
私自身は議会が市民よりも先・…という考え方を持ってはいませんが、やはり行政側が議会とどのように情報の共有化をするかは大きな課題だと常々感じます。それは選挙がどれだけ低投票率であったとしても一応は法律でも設置することにもなっている機関であり、自治基本条例ではさらに、市としての最高意思決定機関になっているからです。その意味では、もちろん議会としても、個々の議員の要望型ではなく、政策議論ができ、政策提案出来ていくような流れをつくっていく必要がありますが、行政と議会とが市民を交えながらどのような『協働』をしていくのか試行錯誤状況で旧来手法の転換を図る努力が求められているのです。
これから財政も厳しくなり、事務事業や政策の方向性をどう見据えるのかが問われる時代です。「行政は議会を軽視するのは全く許せない」というよりは、むしろ議会も旧来のような受身的姿勢だけではなく、積極的に行政との意見交換を求めていきながら、手法をリニューアルしていきたいものです。
学校跡地の件については、議会でも「活用方針案」に関する全員協議会を開催する運びとなりそうです。
今日は面白い答弁がありました。それは事務事業評価に関連してのことです。「管理者というのは新しいやり方を見た時に拒否反応を起こす場合がある」ということで、つまりは昔に自分がやっていた手法があり、今のやり方が違っている時に、管理者は「(過去の自分に)自己否定されたような心地に陥る」というわけです。そのことを尋ねられた部長はこう答えました。
「昔、自分が担当していた時と同じ仕事についてやり方が違っている時などは、それはそれで新しいやり方を認めて、またその新しいよりよいやり方であれば応援したいという気持ちでいます。」
これは誰しもが、頭で考えれば当たり前のことだと思いますが、私がかつての職場に居た時も、上司というのは非効率で合理的じゃないようなやり方だと周りがわかっていても、それを押しつけて部下にやらせたがる・…という状況を何度も目にしたことがあります。そのことから考えてもこの答弁は「聞く価値ある」と思いました。
私の一般質問は明後日です。準備不足なので今晩と明日が勝負です。テスト前の一夜漬けと同じです。
2004年05月27日
MOVE US!!「ムーバス」の視察
武蔵野市のコミュニティバスについては話を行きました。多摩市でもミニバスが走っていますが、もっと効率よく採算性もとれないかと頭を悩ましているところです。武蔵野市のムーバスはすでに開通から3年で黒字転換をしています。全国的に見ても成功事例は少なく、週に2回ほどは職員の方も視察対応に追われているとのことでした。武蔵野市は人口密度が全国第3位で、自動車の保有台数が0.46台/一世帯という事情があり、これも思わぬ運行収入増につながった要因だと分析しています。
もともとムーバスも民間のバス交通網が整備されていない交通空白地区や交通不便地域に路線を開設していますが、そもそも、武蔵野市の成功要因にも深く関わりますが、市民の足として活躍していたのは自転車でした。多摩市と違って平坦なので自転車が辛くない環境です。しかしながら、高齢になると自転車に乗ることに不安を感じるようになります。もちろん運転もです。その市民の声をきっかけにして誕生したのがムーバスでした。今では、一日平均5千人の利用者がいて、コミュニティバスが市民には欠かせない存在となっています。ムーバスの利用者が増えたことは交通渋滞の解消などにも効果が見えているそうです。
それにしても「黒字になることを考えていなかった。」ということで、黒字になってどうしようか…正直慌てたとの話には古き行政の美意識を感じました。
人気のヒミツはバス停が近いこと、運賃が安いこと(ワンコイン制100円)、何しろ民間バス事業者網ではピーク時には交通渋滞によりバスが時間通りに来ない…ことはどこでも同じだと思いますが、ムーバスの路線は家々の路地を通るために時間が正確。15分間隔にほとんどズレがないとの話です。
とはいうものの、もちろんムーバスが黒字に転換したところにはヒミツがあります。バス車輌は市が特注して買い取っているものですが、運転手さんは民間事業者に協力を求めています。当初は年間800万円ほどの人件費がかかっていたそうですが、退職した運転手さんを嘱託員として再雇用してもらえないかと調整をした経緯があります。これが、実は運行収入が黒字転換した事情だそうです。しかし、私が今日乗車したバスは比較的若い運転手さんで、乗車する人に対して非常に元気でハキハキした挨拶での対応。その明るさに乗車する人も思わず「挨拶」をし返してしまうというコミュニケーションがありました。まさに「コミュニティバス」だと思いました。
さらに、担当職員の方の話の通りに「コミュニティバス」を意識してかどうかはわかりませんが、若い人が高齢者にすっと席を譲るという光景も眼にしました。ムーバスがひとつのコミュニティの場になっているかな…と感じました。
それにしてもこのバスの愛称ですが、武蔵野市だから「ムー」なのかな?と思っていたところ、「MOVE US」でたまたま武蔵野の「ム」とかけたのが名前の由来です。このMOVEには動かす、移動させる、感動させる、…する気にならせる、行動させるという意味があります。
ムーバス事業は市の高齢化政策にもつながっています。高齢者が家に閉じこもっているだけでなく、外に買い物へ行くなど「行動してくれる」ことが高齢化社会を乗り越えるためには重要なことです。ムーバスの事業費は当初2千万円ほど。この事業について、議会からは反対の声もありました。しかし市長は一言。「高齢者が一人老人ホームに入所することを考えればどうですか?その際の市の財政負担を考えれば、ムーバスの経費は高くない。」…私も同感ですが、きっと市民も納得できると思いましたし、同時に市長の力の大きさも感じました。
多摩市のミニバスも東西線の利用者は増えている状況にあります。しかし本数の少なさ、乗車時間の長さは不便です。あとは乗車賃も高いです。この辺りをどうやって解消していけるのか、そのことが地域密着型でより便利な市民の足の確保へとつながっていくのだと思います。
2004年05月24日
日本では遅れているのが交通行政!
今日は早朝に家を出発し、浜松まで行ってきました。「高齢者・障害者/地域交通のセミナー」に参加するためです。このセミナーは「第10回高齢者・障害者のモビリィティと交通に関する国際会議TRANSET2004」と併せて開催されたものです。これについては全く知らなかったことですが、3年に一度の開催されていて、日本での開催は今回が初めて、次回は2007年カナダに会場を移します。
会場には交通事業者関係の人、コンサルタント会社、行政関係者を始め、私のような市民も数名参加していたようです。しかしながら、圧倒的多数はサラリーマンと見え、みなさんカッチリしたスーツ姿でした。海外からの参加者の中にも車イスの方もいらっしゃいました。
静岡県はユニバーサルデザインのまちづくりを進めていて条例を制定しているのですが、さらに浜松市でも県の条例に頼ることなくユニバーサルデザイン条例を独自に制定してまちづくりをすすめているようです。今回の国際会議は「ユニバーサルな交通システムと道路デザイン~その成功のための戦略~」というのがテーマに浜松市はぴったりの開催地だなと感じました。
ちょうど6月議会に向けて、多摩市で先般完成した交通マスタープランと「移動」の問題をテーマにした一般質問をやるので、急遽、このセミナーに足を運びましたが、内容が非常に盛りだくさんすぎて、どのセッションも時間不足のまま終了してしまったのが残念なところです。
しかしながら、交通システムが抱えている課題、とりわけ日本では規制があまりにも厳しくて、鉄道、バス、タクシーなどが一体となって交通体系を考えてこなかったことが指摘されていて、もっと全体的に考えて、市民の利便性が向上するようなシステムづくりが必要だと研究者からは指摘されていました。また、交通バリアフリー法との関連では、ユニバーサルデザインのまちづくりには市民の参加が不可欠であること、特に障害者とともに‘まち’の姿をチェックしながら、バリアフリー化を進めることが重要だとの話でした。しかしながら、一言で障害者といっても、抱える障害は様々なので、障害者どうしでもどこから優先的にバリアフリー化をするのかについて話合い理解し合うことが求められるという意見もありました。これは障害当事者の方から出された意見だったので重みがありました。
私も障害当事者に限らず、市民の参加が、市民たちがただ行政にお願いをする「要請」の機会の増加であっては全く無意味で、自分たち自身での意見調整こそ求められると思っているので、うなづきながら聞いていました。
また、ユニバーサルデザインのまちづくりについて守山市の担当者が発表をしてましたが、これに対してコメンテーターの方より「担当者の情熱、やる気」は重要な要素だけれど(すでに発表者は人事移動で部署を変えている)、その職員がいなければ出来なかった…。では困りますよね。」との発言もあり、ここに私は思いっきりうなづいてしまいました。担当者のやる気に支えられている事業とは、人事異動があればそのまま先細りしてしまうことが多々あるからです。そうしないためのシステムづくりは今後の大きな課題でしょう。
それにしても海外などの事例発表なども聞きましたが、交通問題を解決していくことが、「移動の自由」を確保するという視点としっかりと結び付けられている点でやはり日本の交通行政へのアプローチの仕方とは異なっているように思いました。パネルディスカッションでは「日本は遅れているんですよ。」と言い放っていた方がいらっしゃいましたが、ここには日本の官僚システムの弊害が存在していて、「縦割り行政」で物事を処理してきた結果が生じているように思います。
現在でも国土交通省と厚生労働省との折衝に非常に時間がかかり、「移動制約」の問題がすんなり解決できないという事実は存在していました。やっと、ここに来て今回の一般質問とも関係しますが、高齢者や障害者のハンディキャブ問題について国土交通省がガイドラインを出したところだからです。
日帰りだったので、浜松市内のユニバーサルデザイン化をゆっくり見る時間がとれずに残念でした。
2004年05月19日
6月議会の議案説明
いよいよ議会前の慌ただしさが本格的になってきます。4月から新年度なので6月議会は毎年、おだやかに終わるそうです。補欠選挙で当選した直後の6月議会は、市長が交替したこともあり、とりあえず詰込み詰込みで5月を過ごしました。その時は3月の予算が「骨格予算」だったので、6月の予算審議についていくだけで大変だった記憶があります。ものすごい分厚い予算書を初めて手に取り、1ページ1ページめくるのですが、何が何だかさっぱりわからないと言った始末です。当時のことを思い出すたびに、「市民にわかりやすい予算書づくり」の必要性を思います。
さて、来月の議会も淡々と行なわれそうです。とりたてて大きな焦点になりそうな議案が提出される予定はなさそうです。
しかしながら、迎える超少子高齢化社会と見こめない経済成長等を背景とした社会保障をどう考えていくのかなどの問題が自治体にも深刻な影響を与えていることが浮き彫りにされました。
というのは、昨年度の老人保険医療特別会計の決算にあたり、最終的に歳出が歳入を上回ることが判明。要するに赤字ということですが、この赤字の発生は、国負担分が市が申請していた(見込み分含めて)額よりも下回ったからだと言うのです。
最終的に、この赤字分について7月末に国から精算される予定とのことですが、特別会計を赤字決算にしないために、とりあえずは今年度予算の補正をして、急遽前年度の不足分の補てんをする処理を行なわざるを得ないのです。ちなみに、多摩市では1986年にも一度だけ同じような処理をしたことがあるそうです。
このような状況は都内では、13区市町村との報告でしたが、一体全国ベースで見た時にはどうなるでしょうか。さらに厳しい現実がつきつけられるように思います。
その他の案件では、庁内の連絡体制がもっと密に行なわれていれば発生しなかったなと思われることや事故の和解についてなど報告がありましたが、これらのことも決して軽軽しい問題ではないので、今後に生かす形で見つめ直せばいいと思いますし、むしろミスから得た教訓を生かさなければならないと考えます。
「公務」というのは非常に責任が重い仕事です。私自身も行政からの報告を聞くたびに背負っている責任の重みを感じます。「だから、失敗は出来ない」と気負いすぎれば、逆に何も生み出せなくなるということもあります。とは言うものの、やはり「公」を担うと言うことがどういうことを意味しているのかについては常に意識をすることが求められます。意識しすぎることなく、ちょうどいいさじ加減をもちつつ仕事をすることは決して簡単なことではありませんが、一人一人の在り方が職場全体の雰囲気につながり、それが市民に還元されていくのだと思っています。
そう言えば、今度の議会から新しい執行体制で、理事者側も入れ替わっています。ちょっとは議場の雰囲気も変るでしょうか?少なくとも理事者側の顔ぶれが変更するので、対面している私にとっては新鮮に移ること間違いなしと思います。
2004年05月14日
三市収益事業組合とは
多摩市は稲城市とあきる野市ともに一部事務組合方式で収益事業を行なっています。たぶんほとんどの市民はこのことを知らないと思います。私も議員になってから初めて知りましたし、今日は議員研修ということで江戸川競走場の視察をしたのでした。
三市収益事業組合は何をしているかといえば、いわゆる競艇の事業を行なっているのです。競艇を開催し、そこで得た収益はの一部が三市に配当される仕組みです。
近年は、経済の状況も大きく影響をして昨年度決算では配当金が2千万円でした。一番多かったときには何と配当金が150億円もありました。目が飛び出るほどの金額ですが、一体これはどこに、何に消えてしまったのでしょうか?これは平成3年ころの話ですから、まさにバブルそのもの。正直、私はため息すら出ません。
配当金について、議長からは「今は、非常に厳しいけれど、かつては‘まちづくり’に大いに貢献してきた部分がある。」との話がありました。確かに絶頂時期には150億円もの配当が多摩市にどっかりと入ってきたので、何らかに使われた事は確かですし、それは当時‘まちづくり’にも多大な役割を果たしたのかもしれませんが、しかし、私は「ちっとも感謝できないわ!」というのが正直な気持ちです。みんなで夢を見ていた時代の片鱗がここにも表われています。
とにかく毎年毎年売上が厳しい状況で、現在は金額だけ見れば、この収益事業が始まった昭和49年、50年頃と同じほどですが、考慮しなければならないのは物価指数などのこと。当時との貨幣価値が違いますから、より現在のほうが深刻である…ことはまちがいなしなのです。
江戸川競艇にはもう一つ六市競艇事業組合主催のレースもありますので、現在は合同でレースの実施をする等工夫をしながら、組合自身の経営健全化を目指しているとの話でした。平成11年には450から460人ほどいた従事員(従業員のこと)が現在では251名と大幅なリストラに取組んだことや、場外レース中継なども手がけながら、何とか収益増を図っていきたいとのことでした。
このモーターボート競走の売上金の流れですが、収益の75%は払戻金、残りの25%の中が施設の運営費、また配当金にとなるわけですが…この25%の中で配当金として確保出来る割合と言えば全ての必要経費を除いた部分で大体25%×0.27%くらいしかありません。残りが全部開催などの運営経費かといえばそうではなく、3.3%は日本船舶振興会へ、それからモーターボート競走会と公営企業金融公庫へそれぞれ1.2%は納める仕組みなのです。
となれば・…ピーク時に配当金が150億円あった時代・…紙幣が舞って舞って仕方ない・・・みたいな社会光景が目に浮かびます。それで何をしてきたのかなと思います。
さて、一通りの説明を聞いた後、場内の案内を受けました。ちょうどレース開催に合わせて視察を組んだこともあり、お客さんがたくさんいました。ほとんど男性でした。かっちりスーツ姿の人も見受けられました。競馬は女性にも人気が出てきましたが、競艇は女性には全く人気がないと思われます。しかしレース出場者には女性がいます。今日の視察参加者は15名ほどでしたが、私たちがゾロゾロ歩いているのは非常に浮いた光景で、違和感がありました。稀有な眼で見られていた事は確かです。私にとっても落ちつかない場所でした。
案内係の若い女性が二人、赤い制服を来て立っていました。このように案内役(コンパニオンですね)を配置したのも江戸川競走場が初めての試みだそうです。これも一種の工夫と言っていました。私はこの二人の姿に何となくほっとしました。
私たちはその後特別席に案内されました。一般の人にも指定席があるそうですが、そこに行くためには別途2000円支払うのだそうです。私たちが案内してもらった貴賓席がこれまたすごい…居心地の悪い場所でした。それまで通ってきた場所とは全く異空間。見た目豪華で、バブリーな社長室のよう。これにもまた、カルチャーショックでした。何とも言えない気持ちでした。多摩市の市長室よりも豪華な作りです。これもバブルの恩恵かと思いました。「ビップなお客」になってしまった自分に恥ずかしさを感じました。ここで競艇を見たとしても、本当の‘にぎわい’は感じられないし、わからないと思いました。
きっと競走場の雰囲気はその時代時代とともに変化していると考えるからです。ここの部屋に居て、観戦をするのではなく、他のお客と混じって観戦しなければ、競艇をとりまく時代環境を知る事が出来ないように思いました。
いずれにしても、私にとってはいい社会勉強でした。競艇場に足を運ぶのはこんな機会でもなければなかったと思うからです。
ここに足を運ぶ事を愉しみとする人がいることを無視してはならないと感じた事は確かです
2004年04月05日
現場の話を聞いてみれば・・・
ここ半年ほど、移動困難者と移動サービスについて調査活動などをしています。議会の「立法」機能を高めていくためには、やはり議員自身が立法技術を身につけていく必要がありますが、そのテーマとして選んだのが「移動サービス」の問題です。
多摩市のエレベータ無し集合住宅においては「移動」が深刻な課題になるに違いありません。足腰丈夫なうちは大丈夫ですが、それでも私の知り合いはまだ高齢者の域に達していないものの、買い物袋を下げて5階までたどりつくのは結構大変だともらします。ニュータウン地区は一気に高齢化することは目に見えています。
いつもは聞き流している朝のニュースですが、今日はたまたま多摩ニュータウンと耳にさわったので、「なんだろう?」と聞いてみると、人口調査で全体には現在約19万人の住人がいるそうですが、そのうち20~24歳が9.6%で50~54歳までが8.3%という割合になっているとの結果が出たそうです。20~24歳までの割合が比較的高いには、ただ単に学生の一人住まいが多いからという理由です。ニュースでは「偏りある人口構成」と紹介されていました。学生が卒業後に多摩に定着するとはとうてい思えないので、それこそ高齢化への備えをしておく必要があるでしょう。ニュースの中でもそのことを指摘していました。しかし、この将来を悲観したくはありません。そのためにも「移動の自由」という権利が将来に渡って保障されることを一つ考える意義は大きいと考えています。
今までは「移動制約者」の問題は障害者が中心で考えられ、交通バリアフリー法制定への運動などの展開をしてきましたが、今では高齢者や妊婦、ベビーカーなどなどまで含まれてきて、その定義も幅広いものになりつつあります。「誰でも好きな時に好きな場所に移動ができること」・…これは当たり前のことではないのです。移動サービスの問題に関わるようになり、そのことを実感させられています。
さて、この「移動サービス」の重要性を考えた時、地域ごとにサービスの位置づけなどを明確化していく必要があるということで、そのためには‘まち’でルール化を試みるのが、今回の議会の立法機能を活かしてみようとの活動になっています。つまり条例化をしてみるのです。
私自身は、まだ条例化をしていいものかどうか?と躊躇する部分もあります。移動サービスの問題は「白タク問題」とも考えられてきた面もあり、しかし採算性の面からは営利企業では担いきれないサービスであり、ボランティアやNPOなどが活躍しているのを黙認してきたとの状況が続いてきました。しかし介護保険制度が始まったことで、一気にクローズアップされたことにより国土交通省と、厚生労働省間での折衝‘せめぎ合い’がなされてきたのです。
ようやく先月に国土交通省からもガイドラインがでたばかりで、実際に移動サービスを提供しているグループなどではまだまだ様子見というの現況です。そんな渦中で条例提案をすることの意義などを見定めていく必要があります。
そこで実際に、現場の事業者(すべてNPOでしたが)にヒアリングをしたのでした。ずばり私たちが策定を試みている条例の原案に目を通し「この条例が目的とするところや、獲得をしたい目標みたいなことがわからない。」と言われました。そして現場の実感としては、国土交通省が今回公表したガイドラインの方が条例よりも弾力的な運用ができそうに思うとの感想を聞くことができました。条例を制定するということは、ある意味で「規制」をかけていくことにもつながってきます。一度制定をすると改正手続も困難です。そのことを考慮しながら立法していく必要性があり、まだまだ条例化するには検討を重ねなければならないとわかりました。
それ以上に、今日は地域ごとに事業者の置かれている状況がまったく異なることがわかりました。例えば人件費のあり方も経費負担の方法、事務所がなくメールと転送電話だけでサービスをまわしている事業者もあり、苦労が大きさを知ることができました。そのことからすれば、私自身は何らかの形で市民活動を支援するような方策をもう少し進めていけたら…と思いますが、「じゃあ、なぜ移送サービスなのか?」と尋ねられたなら、そこに対して十分な回答を持ち合せるまでには至っていません。これも「移動サービス」をテーマにした条例化をするために、私自身が地域事情を把握して、克服していかなければならない問題です。
今、多摩市で移動サービスを行なっているNPO事業者の話では当初は610件ほどで現在は3500件ほどに仕事が広がってきているそうですが、実態は…といえば、人件費についても時給は事業スタート直後から変わらずに1時間750円、ガソリン代など経費は実費請求の形を取っているそうですが、何でも、走れば走るほどに赤字になるという経営実態があり、やっと事業がまわせるようになってきたけれど、それでも黒字に転換することは困難だと言います。もちろん利用者にも負担を求めているのですが、それにも限りがあります。この実態の厳しさを知れば、新規に事業の立ち上げを考えた段階で挫けてしまうというのもわかります。そこにある不採算制を克服し、なんとか「移動の自由」を確保していく…そのために行政が果たせる役割はあるのかもしれません。
しかしながら、今日の話の中では「だからといって、行政の補助金を当てにはしたくないし、当てには出来ない時代になっている。どうやったらなるべくお金をかけないで事業を展開していけるのかをもっと考えなくてはいけない…」これが事業者の生の声であり、私たちとも共有している悩みの部分だと思いました。
「移動の自由」が誰もに保障されている当たり前のことではない…という認識を少しずつ広げていくことが大切。時間がかかりそうだけれど、まずは私が身近で手軽にできることだなと思いながら、家に帰りつきました。
2004年03月29日
議会で決定するということは。
緊張感を失わずに最終日を迎えられて良かったなと思います。ただし、乾燥した空気で喉がやられてしまい、朝遊説の時から声がガラガラ。聞き苦しい声での意見討論になったことは申し訳ないなと思いました。元気なのですが、周りに必要以上の心配をかけるからです。しかしながら、今日の議場は風邪のウイルスが蔓延したはずです。咳をしている人の多さ・…議場じっと座っていると普段でも結構ストレスがたまるのですが、本当にヒドイ状況でした。健康にダイレクトに響くと思われます。
3月議会は私にとっても大きな節目で、自治基本条例が議決に向かうということで喜びというよりも「決定させる」ことの重みを感じていました。他には連光寺の大型マンションの問題や市立幼稚園をめぐる問題など議会で決定することの意味を改めて考えさせられることばかりでした。
■自治基本条例がやっと完成!!
総務常任委員会の修正案が可決され、修正以外の部分は原案で可決となりました。最終的には全員賛成にはなりませんでしたが、可決が否決を上回りました。もちろん全員が賛成することが望ましいのかもしれませんが、いずれにしても議員が問われるのは自分自身の判断にどう責任を持って行動してくのかということです。「反対」したからといって、自治基本条例に従わないなんてことはできませんし、「賛成」「反対」それぞれの重みは同じです。
今回のそれぞれの判断に立脚しながらも、目指していくのは市民主権の立場から明らかにされる「まちづくり権」、市民自治を豊かにすることだと考えています。この視点無くして、今後の議会活動、議員活動は成立しないのではないかと個人的には考えています。
「行政に問う前に、議会が問われる」ことを肝に銘じなければなりません。決定したのは議会です。
■連光寺の大型マンション建設問題
これはいわゆるマンション紛争に発展している問題です。「階数を変更」を求めた陳情に関しては建設環境常任委員会にて全員賛成で採択されました。本会議では一名の議員がこの陳情を不採択しましたが、残りの議員はもちろん採択でした。この問題は一地域の事として片付けることはできない重要性がありました。来年度着手される、開発事業者と周辺住民との合意形成手続などを定める「まちづくり条例」の策定にあたっても大きく問題提起をしました。
今日の本会議にも前回の委員会の時と同様に連光寺地区の開発を手がける事業者の方も傍聴に来ていたようです。委員会での全員採択を受けてなのか、事業者からは市長から通知されていた文書への回答が届いていました。今後、改めて事業者と住民との話合いの場を持つことなどが記載されていましたが、それでもまだ予断を許さないと思います。
■多摩市立幼稚園問題
私たちの会派は「採択」としました。陳情が議会で採択されたので、今後、市長がどのように対応するのかが注目されます。
実は、私は意見討論を読みながら、気がついたことがありました。それは討論の中では「この陳情が採択されたなら、一旦、2005年度末廃園方針が撤回される」と述べてしまったのですが、実はそんなことはなく、今回の議会での採択を踏まえて、それを聞き入れるかどうかはあくまでも市長判断によるわけで、市長は議会の結果に耳を傾けない場合も十分にあり得るのです。…読みながら、「あっ」ちょっと私は間違った…と思い、恥ずかしくなりました。討論が終わって議席に戻ると、ご親切に?すかさず、そのことを指摘してくれた議員がいました。
市長がこの結果を受けて、どう行動をしていくのか?私たちの会派が要望したのはあくまでも「話合いのテーブル」です。そのために一旦打ち出した方針を白紙撤回(もしくは棚上げ)する必要があるということです。「教育的見地からの公立幼稚園の役割」「幼児教育のあり方」を話し合うべきだと主張する陳情者に対しても、私が先日お願いしたことは「話合い」をきちんと進めるための条件として、「廃園阻止ありき」という姿勢があってはならないということでした。
「話合いの場」が設定された時、市長だけでなく、市民もその在り方が問われると思います。合意形成に臨む姿勢が大事だと考えています。
今日は最後に市長の発言がありました。「謙虚に取組んでいく」そして「信念を持って」とのことでした。市長が言うところの「信念」がどんなところにあるのか十分に伝わっていないように思います。そこが見えないからこそ、色々な意味で混乱が生じるようにも感じるのは私だけでしょうか?
市長の信念を持っての取組みとは…「幼稚園の廃園」?という部分に妙にリンクしてしまったのは私だけかもしれません。これは、考えすぎかもしれません。しかし今、市長に問われているのは少なくとも議決をどう受けとめて対処してくのかという政治姿勢だと思っています。
いずれにしても政治姿勢を評価するのは市民で、最終的な審判は「選挙」を通じて行われるわけですが…。今後の動きに注目です。
2004年03月18日
戦場では涙は見せない。
総務常任委員会で自治基本条例の修正案を提出し、賛成多数で可決されました。自治基本条例については約3年の年月を経て、ようやく本会議でも可決される見込みです。
市の最高規範的な性格を持つ条例の制定に、多くの議員の賛同を得たいと努力をしてきました。でも、残念ながら、今日の委員会の中では「『市民の義務』を削除しないのなら、他はどんなの譲歩をしても妥協は出来ない」として反対の会派がありました、
「権利ばかりを主張しない」こんな覚悟がそもそもの市民提言案にも盛りこまれていました。私はこれは自治条例には書かせない要素だと考えています。
それから今までは会派としての意見でなく、個人的な見解として委員会での審議に参加してきた議員が(私にとってはこの後に及んで…という印象がどうしても拭えないのですが)始めて「会派の意見」をまとめてきました。その一番の主張としては「もう少し制定を先送りして十分に議論を尽くすべき」との理由でした。そこで「時期を先送りする」ためにと動議が出ましたが、これはもちろん却下されました。
先にも私は「この後に及んで…」と書きましたが、私自身も今までの経過の中でこれ以上時期を先送りすることは出来ないと考えてきました。先送りの理由について、条例案内での「市長が別途定める」という部分が問題であるとの説明がありました。「市長が別途定めるものが要綱か規則なのかはわからないけれど、とりあえず条例案といっしょにそれらについても議論すべきではないか?」というのが論旨でした。勝手に市長に定められても困るというのです。
しかし私はその意見、最もらしいけれど、実はとても無責任だと思いました。時間の経過を考えたとき、そもそもこの条例の提案は12月でした。その後1月、2月に3回の委員会を開催しました。もしも「市長が別途定める部分」についてもあわせて議論すべきだと主張するのならば、今日ではなくてもっと事前に提案をすべきでした。「3月制定を目指していこう。…そのために出来る限り努力をしましょう。」という流れは委員会にはありました。本当は市長から提案された12月議会ですんなりと議決になることが最も望ましい形なのかもしれませんが、議会としての議論はしようということでは了解をしたうえで「継続」の結論を出した年度末でした。ただしいつまでも時間を延ばすわけでなく、みんなで協力し合い集中して議決を目指して取組もうと考えていたはずでした。
ところが、動議が出たのでした。動議が出ることに私は何らケチをつけるつもりはないのですが、その理由にはとうてい納得ができません。「じゃあ、今までの3ヶ月間はなんだったの?」と思うからです。もっと早い段階でその提案をしてくれていれば、いくらでも対応ができたはずです。行政に要綱や規則の作成を求める時間も十分にありました。あまりにもタイミングが悪いというか、今までの経過をどう考えているのか?と思いました。
もちろんそのような経過を知らなければ、議会は真剣なる議論をするために先送りしたんだな?と表面的には受けとめることは可能です。でも今までの流れを見てきた市民にとっても不可解な出来事だったようです。
私自身は「脱!退屈なOL生活」を変えるために面白そうな地域活動に参加してから今まで本当に長い長い道のりでした。市民ワークショップにいた自分の立場から、議員として条例案を議論することになり、その中では「本当にこれでいいのだろうか?」という葛藤も抱えながら「よりベター」を目指して取り組んできました。もちろん自分の思い通り、理想通りに事が運んだとは言えません。自分の主張はするけれど、その代りに他人の主張にも耳を貸し、その中で妥協もしてきて、ようやく合意にたどりついたのです。
ワークショップでもそうですが、価値観の違う人たちが集まって、一つの目標に向かうとき、合意形成までの道筋において、どの人も苦しみを味わうと思います。それは自分の主張ばかりをしていても物事は決して一致を見ないという辛さを学ぶからです。けれども、その辛さがなければ決してまちづくりができないとの実感へとつながると考えています。この実感は「討議デモクラシー」を豊かにしていくのだと思っています。
修正案については、市長提案の原案をより良いものにしたいからこその提案でした。当初、委員会で修正案を作成することについて、ネットでは「どうして?」という疑問の声があがっていました。修正案が原案の内容よりも後退したら困るという考えで、慎重に静観していた方がいいのではないか?との意見もありました。でも、私は今までの委員会での学習会の積み重ねなども踏まえて「絶対に悪い方向にはならない。」自信がありました。その上で「修正案作成」に呼応したのでした。
最終的な修正案については、もちろん不十分な部分はありながらも原案と比較をすれば、随分と前進した…として傍聴されていた市民数人の方からは評価の声が聞けたことで救われました。
あとは最終日に議決され待ち…という状態までたどり着いたことには穏やかな気持ちになれました。でも、うれしいとか喜ばしいとかおめでたい…という晴れやかさではありません。とても静かに「よかった。」という気持ちです。
同時に「これからが大変なんだな。」というプレッシャーにも似た重みがどーんと押し迫っていました。修正案を可決した責任の重さがあります。「可決できて、制定できればいいわけではない。制定してからが大変なんだ。その後が本当に試されるんだ。」という気持ちがどっと押寄せました。
そんな私の交錯する気持ちが思わず自分の態度表明の時に涙声に変わってしまいました。「みっともないよ・・・。」と後から仲良しの傍聴者に言われました。もちろん返す言葉はありません。そのとおりだと思います。
そして「修正案」の作成で一緒に悩んできた年長議員さんには「戦場ではだめだよ、男も女もね・・・涙見せちゃ…。」と言われました。歯を食いしばる強さが私にはまだまだ不足しています。
だけど私は市民として「市民提言案」の策定をした2年前の達成感と今日感じた「条例案」が制定されるんだな…という到達感の違い、その責任の重さの違いをものすごく感じていたことは事実です。「恐さ」に似た気持ちがありました。それに一瞬襲われたのだと思いました。
「一体、何だったのか?」と後から考えました。それは自分の手の中にある議員の‘力’に改めて気がつかされたのだと思います。これは使い方が本当に難しい‘力’なのです。
2004年03月17日
予算特別委員会最終日
最終日でしかも自分の持ち時間は既に消化済み…ともなると、あとはじっくりと他の人の質疑を聞いて、最終的に可決か否決の判断を下すのみ。緊張感と集中力は欠かさないようにと、あまりにも心地よすぎるやわらかな日差しの中、議会に向かいました。
*** 予めお断わりしますが…かなりの長文です ***
今回の予算に賛成するということは、行財政再構築プランの初年度についても了承することにつながります。行財政診断白書、再構築プランとの流れには正直賛成しかねる部分もあります。けれどもとにかく財政状況が厳しくなっているという現実、行政も議会も与えられている環境は同じです。この環境の中でどうやって改革をすべきなのか?ここに大いに行政、議会ともに知恵を出し合わなければならないと考えます。
しかし残念なことに「議会」というまとまりが非常に弱いのが現状で、正直、二元代表制がまったく機能しておらず、結局は法律のもとで強大な権限を付与されている市長に引っ張られて物事が動いているのが現実です。その現実を直視しなければならない…忸怩たる思い、情けなさに浸ることがしばしばです。議員の活動はそのような中で続いてきただろうし、今後も続いていくのかと思うと、地方自治法を改正して、本当の意味で市長と議会が対等になれるようにして欲しいと思いが募る一方です。長々と委員会にて議論をしてきた自治基本条例ですが、その中で少しでも議会の位置づけを高めたいと試みたものの、それでも法律には太刀打ちできないところがあることも思い知らされている今日この頃です。
今回の予算審議を通じて、最も強く感じたのは「地方議会」の力をどうやったら高められるのか?という大きな課題を乗り越える必要性でした。私を含めて、議員個々人ももちろんスキルアップする必要はあるでしょうが、議員個々人がそれぞれにスキルアップをしても立ちはだかっている壁は大きすぎるように思います。
私は2期目ですが2年目です。ちょうど任期4年で考えれば折り返しにもあたります。だからこそ余計に色々な思いがめぐるのかもしれません。
今日の審議の中では私たちの会派にとって実は重要な論点がありました。それは連光寺の道路拡幅工事についての予算でした。大型マンション反対に揺れている連光寺1丁目地域のまちづくりに関わる問題かもしれないから慎重に考えた方がよさそうだと会派内で議論をした部分です。事前に工事内容や今までの経緯も踏まえて担当者からは説明を受けていたのですが、将来のことを考えて、ここはきちんと市長の決断力を示してもらいたいと思っていました。
20年来、地域からは道路拡幅の要望があったけれど、河川管理者である国との事務折衝がなかなか上手く行かずに地元の要望が叶えられなかった。しかしようやく3年越しでの本格的な事務折衝が実り、この度拡幅工事の予算化をした…簡単に言えば、これが予算計上の理由です。
しかしここの拡幅工事をすることで一点大きな問題が発生します。それは大型マンション建設計画にあわせて事業者負担にて行なわれる道路工事も進めば(本来は事業者負担でなく行政が責任持ってやるべき整備であるが…)、車の流れや交通量は当然ながら変わることが予測されることです。実は今回拡幅される部分と事業者が拡幅予定の道路との間には川があり、現在は昔のままの橋がかかっています。それも幅が4メートルほどであり非常に狭いのです。つまり橋の架け替え、もしくは橋の拡幅などの措置をしなければ、歩行者の安全をきちんと図ることが出来ないのです。
つまりは今回の予算計上の仕方は中途半端だと思ったわけです。どうせならば橋をどうするかまで含め考えた上で予算計上をすべきというのが主張でした。しかし「地元の人からも長年来の要望があり、市としてはできるところからでも着手したい、ようやく国からの許可ももらえたからどうしてもやりたい。」との説明でした。地元の方々にも、事あるたびに行政は全く動かない(事実としては国との関係で動きが取れなかった)と叱られて、怒られてきたそうです。
その事情を理解するならば、最大限の譲歩をしようとのことになりました。市の根気よい事務折衝が実ったことに一定の評価をしてもいいだろうというわけです。しかし、中途半端なことを了解しつつも市長として予算計上の判断をしたことは重大です。私たちとしてはその市長判断には責任をしっかりと取って頂こうと思っています。任期内に責任を持って懸案部分の4m幅の橋についてもケリをつけてもらいたいと要望をしました。今日の市の説明だと、4メートル幅の橋については国や都との折衝の中で何とかしたいとの話でした。この何とかしたいという話の中身は「財政負担」をどうするのか?だけのようです。
そうなれば市長の任期中に仮に国や都からの財政援助がない場合どうするのか?もちろん市長は政治家で腹をくくる必要もあり、中途半端な道路拡幅をした責任はとるべきだと考えます。決断をして補助がなかったとしても橋の架け替え等の措置等、市長のしかるべき対応が求められます。これは非常に大きな決断です。私個人は市長の手腕を見極めどころだと思っています。
…ということで、私たちの会派は今後の市長の‘政治家’力がどうあるのかを厳しく見ていこうと思っています。市長も考えてみれば私と同じで2年目折り返し地点です。誰が市長をやっても、本当に困難な状況があることは確か。けれども立候補をする時点である程度の覚悟は出来ているはずとも思います。
市長にとっては3年目を迎えるにあたっての予算編成です。今回示された提案全てに賛成は出来ません。でも、だからといってしっかりと対案を出し、根拠を示した上での反対もできないとの判断をしました。予算に反対をするということは、市長に反対をすることと同義だそうです。もしその判断をするためには、反対をする責任がどう果たせるのかも含めて考える必要があります。「総論賛成、各論反対」という物事の進め方がいいのか悪いのかは議論の余地がありますが、地方議会の置かれている苦境を受け止めて、今回の予算にも賛成の態度を表明しました。ギリギリでの賛成といえるかもしれません。ここはある意味で政治的な判断とも言えるでしょう。
さて、最終日は波瀾づくめ?予算の「組換え」動議が出され、さらには私たちの焦点でもあった道路の拡幅事業について、地元の反対を受けている事業者の開発計画の浮上と、今回の市で行なう拡幅事業とのタイミングが面白いほどに合致していることに疑問を抱き、うがった見方をすれば「大型マンションの開発予定にあわせて予算計上が図られたのではないか?」という巷で飛び交っている噂も考慮して「修正案」が提出されました。
組換え動議については、提案理由には部分的には納得できるところもありました。けれども提案事項の内容にミスがありました。私は組換え動議が出されたことについて、ただ反対をするだけでなく、きちんと対案を出し、自分たちの態度表明としていきたいとの姿勢は高く評価します。しかしやはり税金の問題、数字を扱う審議なのに、提案事項内容の数字を間違えて動議が提出されているということ自体に問題を感じました。もちろん反対しました。そもそもこの動議を認めることは、市が提案をしてきた予算規模よりも増額せよ…となってしまいます。
そして「修正案」についても、質疑をしましたが、私たちの会派では「大型マンション建設予定」と地元要望での道路拡幅問題とを別個として考える整理をしました。しかし修正案の提案者は市の拡幅工事を認めることが、現在物議を醸し出し、地元で反対が起きている大型マンションの建設を促すことにつながるのではないか?という立場だったようです。提案者の主張では、とりあえずはこの拡幅工事の約2900万円は予備費に計上をして、「大型マンション建設」の一件について決着がついたところで、再度補正予算などで拡幅工事への対応をすればよいという判断です。私たちの会派では「補正予算ありき」という考え方には賛成しかねます。
それから、「要するに、この拡幅工事を人質に取るわけね。」というヤジも飛んでいましたが、「マンション建設問題」で地元の意向に沿った決着をするにあたって、あまりにも行政が弱腰すぎる、もっと事業者に対して強い態度で臨むべきじゃないか?その努力が不足していると考えるというのが修正案提出の一番の理由のようでした。変な憶測が飛んでいることも考慮すれば、約2900万円の執行を慎重にすべきで先送りにして今回は予備費にしておくべきということです。
私たちの会派では最終的に「マンション建設」と「道路の拡幅」とは区別して考えるとの結論を出していたので、結局修正案については「見解の相違」だったように思います。
でも「見解の相違」と言えば、全てそこで議論が終わってしまいます。仮に本当に理解を求めるのならば「見解の相違」という言葉は最後の最後まで使うべきではないと考えています。私は実はこの表現は寒気がするほど嫌いです。ところが、私の質疑に対して提案者の側より先に「見解の相違」と言われたことには非常にショックを受けました。もう「歩み寄らなくて結構」、議論は終了と先にピリオドを打たれたのと同じだからです。一旦「修正案」を提出したら、それを取り下げるというわけにもいかずに、こういう形でしか議論ができないことには心底情けなさも感じます。でもこれはある意味で、現在の議会の構造的な、仕組みの限界なのです。
もっと違った形で予算審議を行ない、もっと議員同士での議論が繰り広げられなければならないと強く思いました。市長に比して法律の後ろ盾が弱すぎる現状では本当に何をやっても陳腐に終わってしまう気がしてなりません。
連光寺1丁目地区のマンション建設計画については議会としてもどう対応していくのかが問われる事項です。私たちの会派でもマンション建設計画を了解する、促すつもりで今回の道路拡幅工事を結果的に認めたわけではありません。
各地で起きている「マンション紛争」ですが、所有権や財産権重視で優先で物事が判断されてきた歴史の中で起きている問題だと思います。そのことをいかにして解決できるのか?それは今回の道路拡幅工事を認める認めないにより解決できる問題とは思えません。非常に難しい問題です。
修正案への賛同については、道路拡幅に対する見解として、どのような根拠を持つに至ったか?の違いですが、本来は見解の相違の部分をできるかぎりお互いに理解しあいながら一番いい道筋を探していくのが望ましいはずです。「マンション建設計画」を業者本位で進めてもらいたくないというのは私たちの会派も同様だと思いますし、おそらく行政も同じ立場だと思います。…少なくとも担当者に何度も説明を求めた限りにおいては決して地元住民をないがしろにせず対応していることはわかります。(残念ながら開発許可権限が市ではなく都にあり、ここが行政にとっても議会にとっても住民にとっても不幸なことなのです。)
予算に対する挙手は今日ですが、議会最終日に予算に対する意見討論を行ないます。その中で会派としての態度を明らかにしたいと考えます。しかしながら、会派やらなんやらと言っている時代ではなく、私はもっと議会として議員全体がどう連帯を図っていけるのか、もっと議員同士での議論を深めるように議会改革をしなければ、首長権限に牽制をすることなんてとうてい出来ないことだと思っています。
今までの地方議会の在り方そのものから脱皮したくてたまらない…これが私の切なる思いです。そのためには艱難辛苦、紆余曲折を味わいながらも何とか二元代表制としての本来の姿に近づいていきたいものです。
2004年03月16日
予算特別委員会4日目
明日で予算特別委員会も最終日。いよいよ大詰めの段階です。会派プール制ですが、議員一人30分の持ち時間。
今回の予算審議が始まった初日の活動報告にも書いたとおり、「今後のまちづくりの大きな柱である「新しい支えあいの仕組み」をつくるための事業に、なぜか「緊急地域雇用創出特別補助金」を当てていて、私はどうしても納得が出来ないのです。これについては再度、個別事業のところでもしつこく質問をしたいと考えています。」ということで、新規事業の「市民まちづくりチャレンジ事業」にこだわって約20分の時間を費やしました。
この新事業は市民活動への補助金交付の新しい仕組みで、市民から企画提案をコンペ方式で選んでいこうというものです。八王子市では今年度からこの方式の導入をしています。補助金の中には既得権化しているものの多く、もっと幅広い市民活動に補助金を交付の機会を広げていこうという考えに基づいて動かすシステムです。
私はこの事業は「市民の自由な発想に基づくまちづくり活動」に対する補助だと考えています。もちろんどうやって応募企画を選び出すか、そしてその企画の後追いをするのか?など課題はありますが、とにかく重要なことは市民の「自由な発想」であると考えています。ところが、失業者対策のための都補助金を活用することにより、一定の縛りが生まれ、市民の「自由な取組み」にも一定の制約が生まれてしまう危惧があるのです。企画応募の際に求める要件に補助金額における人件費割合や新規雇用者数などが含まれてくるとすれば、本来目指すべき事業の姿がゆがんでしまうと考えるわけです。これでは本末転倒。事業本来の主旨が、充当する財源によって変貌してしまうなんてあり得ない!…と私は思います。
新規事業だからこそ、そして市がこれから進めるべき方向性で最も重要な柱になる部分だと思うからこそ…とギリギリまで粘って時間を使ってしまいました。「出だし肝心」だと思っています。この件については、私が求めもしないのに市長が厳かに立ちあがり、事業に対する理解をしてもらいたい…との答弁がありました。(いつも求めてもすぐに答弁に立ってくれないのに)思わぬ市長の答弁で、私も一瞬ひるんでしまいました。
ということで、今日は私の残されたたったの9分。一般質問で言い残した「多摩センター」に対する提案事項を述べるに精一杯で終わってしまいました。政策ゼミのメンバーと予算委員会で提案することになっていたからでした。傍聴していた方から「早口」の指摘を受けましたが、「堪忍して…スミマセン」と思っています。
現在、多摩センター地区の活性化に際しては、地域ブランドの創出として、地元立地企業のキャラクター使用を進める方向です。これについては多摩センターの商店会でも既に合意済みで、それがコンセプト?の「ハローキティに会えるまち」になっています。
私はせっかくなので「ハローキティ」をもっと活用すればいいのに…と思います。もちろんそれだけで、多摩センターの起爆剤に出来るかと言えば、他の議員さんが厳しく追及しているように企業立地をもっと促進する努力も必要だろうし、活性化を進めるための戦略を具体的にすることも大切です。しかしながら、「ハローキティ☆プロジェクト」はまたそれとは別個に進めてみてもいいように思います。別にサンリオに肩入れするつもりもありませんが、サンリオピューロランドの集客性を向上させることで周辺部への波及効果をつくっていける可能性がありそうだからです。
実はたまたま読んだ日本経済新聞に、今年の11月のハローキティ30歳を機に、今度6月の株主総会が品川本社ではなく多摩センターのサンリオピューロランドに会場変更すること、そして女性や子どもを中心にして個人株主が増加していると書かれていました。今年の総会はそのことも踏まえて休日に開催することも検討している模様です。
つまり、私は株主、投資家へのアピールポイントをつくることには前向きであると思えるので、ここで「ハローキティに会えるまち」としての多摩センターづくりにも決して消極的ではないと思うのです。ここに注目をして、何とかもう少しサンリオとの協力関係が結べれば・…と私自身は考えるのです。サンリオはキャラクターのロイヤリティが重要な収益になっているので、そこには行政側も紳士な対応が求められますが、しかし株主、とりわけ女性や子どもが喜んでリピーターになってくれるような環境整備をするために私はもっと工夫の余地と協力体制を築くことが出来そうに思うのです。
よく比較対象として、浦安にあるディズニーランドがありますが、ディズニーランドはその場所だけで満腹になりますが、ピューロランドだけはディズニーランドほどの満足感が味わえないのが現実です。特に子どもはいいかもしれませんが、私と同じくらいの年齢でキティちゃんファンの人に話しを聞くとアトラクション類はとてもつまらないという感想を聞きます。そこで「多摩センター全体」として、どのように空間演出などを講じていくのかは重要なポイントです。「ハローキティに会えるまち」をどうやって盛り上げていくのか?今日も「夢がわいてくるような場所に・…」という話もありましたが、私はとても頑張りがいがありそうだとちょっぴり自己満足的に考えています。なぜ自己満足的かといえば、私の「ハローキティも好き」(本当はキキララの方が好きですが)という心理が大いに働いているというのも否めないからです。
個人的な感情を抜きに考えても、「ハローキティに会えるまち」というコンセプトはあるわけですから、中途半端な取組みではなく進めてほしいことは確かです。ただ、行政を中心にして、どちらかというと年配の男性中心に「ハローキティ☆プロジェクト」を進めることには限界があると思います。その意味では幅広い意見を聞いて欲しいです。特にキティファンへのアプローチ、ファンからの提案を取りいれられないかと思います。私は「多摩センターで一日キティづくし」…例えばホテルの中に「キティルーム」があってもいいなあとも思います。でもこれを実現するためには色々と折衝が大変そうですが。
市が積極的にまちづくりをしなければならない時代です。公団や都にリードしてもらいながら進めてきたまちづくり。多摩センターについては今こそ、多摩市のイニシアチブによるリメイクを!
行政だけにその責任を押しつけるのではなく、多摩センターの元気を取り戻していきたいものです。
2004年03月15日
予算特別委員会3日目 男女平等の問題は・・・
2月に清水市の男女共同参画社会の実現をテーマにしたフォーラムに参加して以来、私は女性センターのことがちょっぴり気がかりになっています。女性の社会進出とは言われるものの、実はまだまだ性差があると指摘する人もいます。確かにそういう部分もあるかなあと思いますが、私は男女平等という考え方は今や当然のことで、むしろ自分の中では性による区別をしているのではないかと考えています。私は自分の価値観で区別することにとやかく言われたくないと思っていますが、清水市に行った時には、こういう考え方を持っている自分自身がいわゆるバリバリと男女平等推進派の人たちが目指す道を阻んでいるのかもしれないと一瞬感じたものです。
来年度予算の中で(仮称)男女共同参画社会推進協議会が設置されることになっています。現在多摩市には男女共同参画社会の実現を目指して行動計画がありますが、この計画の改定時期を迎えるので、それにあたっての準備もかねて、行動計画に基づいたさまざまな男女平等推進施策の現状と課題などを話し合うところだと思っています。この協議会のメンバーの構成は学識経験者、団体代表、市民代表と各2名ずつを予定しています。
さて、私はこの協議会に最も期待することがあります。それは「女性センター」の運営に対する評価です。女性センターは現在市民運営委員会があり、女性センター利用登録団体代表9名と公募市民の4名で構成されているそうです。多摩市の場合、女性センターに愛称がないからか、男性には「近づき難い」印象を与えますし、実際に「何で『女性センター』はあって『男性センター』がないのか!」と冗談っぽく言う人もいます。「今は女性のほうが強いし、やられっぱなしだよ~…。」と言う人についても、ちょっと同感できるところもあります。
もちろん、まだまだ社会の中には「女性」であることのデメリットを感じる部分もあるでしょうが、それは「男性」であっても同じかなあと私は考える時もあります。考え方によって、いかようにも解釈できる問題です。(しかし・・・この考え方は『甘い』「わかっていない」という指摘を受けています。)
話を戻すと、私は女性センターは女性だけのものではないはずなのに、女性の園になりがちであることに問題があると考えています。「女性問題」の解決…ともなれば、当事者である女性のほうが関心が高いのも事実ですが、それにしても女性センターが残念ながら広がりの持てないし施設であることは行政も薄々気がついているのではないかと思います。
しかし、ここにはもう一つ問題があります。それは先に書いた「市民運営委員会」です。批判をするわけではありませんが、女性問題の解決にライフワークとして取組んできた市民たちを中心に構成されている委員会なので、行政としてもなかなか意見を言いづらい構造があるのではないか?さらには、ここは私はとても問題だと感じますが、行政は「市民のみなさまにやっていただいている」という変なへりくだり意識があり、なかなか対等な意見交換が出来るまでに至らず、ただ単に市民運営委員会の事務局として事務作業をやっているだけに留まりがちだと見ています。
私は市民運営委員会に対して、変な遠慮はいらないし、やはり客観的に見て女性センターがどう存在しているのか?などについても、適宜アドバイスをすべきと思いますが、そこは女性センターに限らず、市民には「何もわかっていない行政に言われたくない」と考える立場の人も少なくないので難しいのかなと思います。もちろんそれは外野から傍観している私も同様です。「やってもないくせに言わないで…。」と言われればそれ以上の意見は言えなくなります。
だからこそ、私は新しく設置される協議会に期待をするわけです。しかしながら、予定によればこの協議会の団体代表2名については女性センターの利用登録団体より選出する・…となっていて、これに私は異議を唱えました。確かに男女平等施策全般と言うことになれば、女性センターの利用登録団体の人々の意識関心は高いと思うし、どこかで知恵や経験を拝借すべきと思います。しかし私は利用登録団体の人たちから代表を送りこんで女性センターの市民運営委員会が構成されていることを考えれば、もっと別のかたちでメンバーの選出を行なうべき、少なくとも利用登録団体は現在30団体とのことですし、市民運営委員に代表を送りこんでいる以外のところから選出すべきと考えます。
女性センターは女性施策の中心基地とも言うべき施設です。私は男女平等施策の現状と課題を分析する時に、この施設に在り方に関しても適切な評価が下されることを願っています。そのためには施設利用を登録している以外の人から、客観的で公平な視点より意見をもらうことが必要です。
なかなかこの女性問題を取り巻く状況は厳しくて、メンバーなどを募集しても手が挙がらないという悩みがあります。「なぜなり手がいないのか?」ここをまず考えるべき…と私は思っています。同じ女性であるのにフェミニズムに対してバリアを感じることもしばしば…これは私だけでしょうか?
2004年03月13日
広報の力は?
午後から広報についてちょっとした打合せをしました。広報についても、それぞれ採り上げるテーマなどを事務局、議員、担当者を中心に話合いをして決定します。
多摩市内の話題で市民が共有した方がいいニュースはどんなことか…それぞれ持ち得る情報を寄せ集めるのですが、今回はすぐに決定しました。現在、大型マンションの建設で話題になっている連光寺1丁目のことです。これは‘まち’にとっても重大なことだと誰しもが一致する話題でした。
来年度、いよいよ「まちづくり条例」制定に向けた取組みがスタートするようです。予算で事務経費が計上されているからです。それとも併せて、ぜひ一人でも多くの人と問題意識が共有できればいいなと思います。たいていは自分に直接の害が及ばなければ、なんとなく「一部地域の問題だから」とか「一部の人の問題だから」と片付けてしまいがちです。でも、その意識を少しでも変えることで、‘まち’の課題への対処療法が変わっていき、物事の進み具合をスムーズにするのではないか?と思うことが多々あります。
特に、今までとは違い、ことさら優先順位をつけながら税配分をしなければならない時代には、変な「自己犠牲」は不要ですが、客観的で的確に物事を捉えて対応することが求められます。
「自分さえ良ければいい。」という誤った自分主義でなく、物事の判断をする力が一人一人に求められるとも言えます。ある意味で大変な時代なのかもしれません。
ところで、広報の力がどのくらいあるのかはわからないけれど、読者の人たちが何かしら考えるきっかけを持ってくれたらな…と思います。そのためには紙面の作り方、内容が問われます。心に届くようなメッセージが掲載されているかどうか?「ただのお知らせ」にしないための技術を磨かなくてはなりません。私は広報は何よりも重要な仕事だと思っています。
2004年03月12日
予算特別委員会2日目
歳出で総務費についての質疑が行なわれました。当然といえば当然ですが、総務費の前に議会費があるのですが、、ここについては質疑は一つも出ません。予算編成にあたり、議会運営委員会でだいたいのところを決めるからです。例えば、全議員での視察を1泊2日から日帰りに変更したり、議長交際費の削減をしたり…と私がぱっと思いつくところでは微々たるものですが削減努力は一応したと言えます。
私の会派では市長から支給されている政務調査費の大幅削減を提案しましたが、これについては同意が得られませんでした。不思議なもので、もちろん議員はそれぞれ忙しく活動しているために同じ会派内で日程を合わすことも難しいことは難しいのですが、しかし年度末の2月に政務調査費による視察を行なう会派が多いのです。私の会派では政務調査費を使い切れなくて、今年も返還することになりそうです。政務調査費を全部使いきらない=活動をしてない…ということではないでしょう。「百聞は一見にしかず」の諺は、確かにその通りだと思います。行ってみないとわからないことと行かなくてもわかること…その判断、さじ加減には頭を悩ますところです。
政務調査費については議員削減を試みたと同時に、引き上げられたわけで、ここに私は今でも納得いっていません。来年度予算の中で、ようやく「補助金」のあり方などを審議する第三者機関を設置することになってます。行財政診断白書、行財政再構築プランどおり、ゼロベースで聖域なく全ての補助金の見直しを行なう方針です。ここに当然ながら「政務調査費」も含まれるわけですので、どんな議論が展開されるのか注目しています。
さて、今日の委員会は聞くだけで終わらせてしまいました。何せ持ち時間制で一人あたりだいたい30分なので、言いたいことの優先順位をつけて上手に時間のやりくりをする必要があります。もしかすると自分と同じことを質疑してくれる人がいれば、他のところで時間を割くこともできるので、じっと周りの様子を伺ってから挙手をしようと思うからです。私も昨日の質疑との関連で「市民まちづくりチャレンジ事業」のことを質問する予定でしたが、他の人の質疑を待ってから…と思っているうちにタイムオーバーで月曜日に持ち越しとなりました。
議員が取り上げる問題は意外と集中しています。放置自転車、コミュニティセンター、パルテノン多摩、市民保養所、それから人事管理の問題に関心が集っています。特に自転車では有料と無料駐輪場のことについて厳しい指摘がありました。人気がない有料に飽和状態の無料駐輪場…私もこれは問題だなあと思います。誰しも有料よりは無料の方がいいに違いありませんが、「無料で当然」と考える時代はもう終わっていると考えています。無料駐輪場で自転車整理をしている人がいるわけですから…。
今日は思わぬうれしい出来事がありました。というのもステイツマンのインターン生を中心に27歳を祝ってくれたのです。去年の春にインターン生でいっしょに活動をしていた懐かしい顔も集合していたのにはビックリしました。まだ、誕生日に喜べるうちは花かな~とかしみじみ思ってしまいましたが、一年は本当にあっという間です。
2004年03月11日
予算特別委員会1日目
来年度の予算の審議が始まりました。予算書の1ページから順番に質疑が行なわれます。審議…つまり可決するか、否決するかを決めるために市長に質疑をするだけで、考え方を聞くにとどまります。その考え方が気にくわないのなら否決をするか、もしくは修正案を提出するかになります。決算の時も同様ですが、終わってみたら、ただの意見の言いっぱなし感がだけが残って仕方ない…これは私の正直な感想です。傍聴している市民の眼にもどう映っているのか?と思います。
もともと予算の提案権は市長にあります。これは法律でそう決まっているのです。中央集権強化体制のための地方自治法は首長権限のほうが大きく、二元代表制は言葉だけでなかなか機能していないのが現実だと言われますし、実際その通りです。「活発な審議を願います。」と言われても、一人の発言時間は30分ですし、その言葉はマイクを通してとてもむなしく響きます。
予算編成過程がなかなか見えにくいという意見が今日も出ましたが、いわゆる議員の口利きなどは、「見えにくさ」の中から生まれてきた悪しき慣習です。ここをどうにか変えていきたいと思います。委員会で意見を聞いていると「不必要な事業を増やしてきたのではないか?」と行政を責めたてるようなものもありましたが、私からしてみれば、「そのほとんどは政治家たちがつくりだしてきたんじゃないの!」と思います。「人のフリ見て我がフリ…」ということを、誰もが肝に銘じながら質疑をしてもらいたいと私は腹がたちます。
これだけ財政が厳しくなってくると、どうやって財源を確保するのかに頭を悩ませ「何とか国や都の補助金等を利用できないか?」と考えるのが普通のようです。つまり、市のお金を使わなくていいようにと考えるのです。でも、私は国や都の補助金とはいえ、もともとは市民が税金として負担している分じゃないの!と思います。もちろん市民が国や都に納めている税金を取り戻すという考え方に立てば、なるべく補助金等を引っ張ってこようという姿勢もわかります。でも私はその考え方は古き時代のやり方だと思っています。
本当に必要なところに税金が使われなければなりません。それは多摩市レベルだけでなく東京都や国においても同様です。その視点に立って、多摩市の予算を編成してもらいたいというのが私の考えです。
今日、私は「緊急地域雇用創出特別補助金」のことを取り上げて質疑をしました。これは失業者対策の一貫として都を通じて補助されるお金です。このお金の本来の目的は雇用創出ですが、多摩市で充当している事業を見ると、いかなる雇用を生み出てきたのか?本当に困っている人を雇用したのか?など疑問を持つような振分けがなされているのです。
本当は市のお金でやるべき事業なのに、たまたまあった補助金を財源として市のお財布が助かった・・・という事業も見当たります。「じゃあ、補助金がなければどうしたのか?」「やらないんですか?」と単純な疑問がわきます。
特に今回の場合は今後のまちづくりの大きな柱である「新しい支えあいの仕組み」をつくるための事業に、なぜか「緊急地域雇用創出特別補助金」を当てていて、私はどうしても納得が出来ないのです。これについては再度、個別事業のところでもしつこく質問をしたいと考えています。
さて、話は変わりますが、予算特別委員会の委員長になった折戸議員ですが、「偉そう」じゃなく、委員長席に座っている姿には好感が持てます。おまけに「○○部長・…さん」という呼び方が非常に聞きやすいです。私も「岩永さん」と読んでもらいたいと思います。
実は議員は番号です。議事録を見ると私の場合「14番(岩永ひさか君)」と書いてあります。すごく不名誉だと思っています。
2004年03月06日
ひとつの答えを見つけようとはしない
普段、あまり接点のない生活クラブ生協の組合員の集会に行き、「市議会の情報」として10分間ほど話しをする時間をもらいました。やっぱり、一番大きいことといえば「行財政改革」。これは多摩市だけではなく、どこの自治体でも抱えている課題です。結局何が大事なのかと考えた時、私自身は「一人一人がもう一度自分たちの暮らし方を見なおしてみる」ことだと思っているので、そのことが伝わっていればいいなあと思います。「話しを聞くことが出来たよかったわ。」との感想がもらえたことはうれしいことでした。
今日は午後から東京ネットの学習会に行く予定でしたが、豊島区で自治基本条例を考えるフォーラムがあったのでそちらに足を運びました。12月に議案として出された条例案の審議も大詰めを迎えているので、出来る限りで情報を集めたいと思ったからです。既に制定されているものが10数例あるので、今から策定しようとする自治体では先進事例の研究を必ず行うわけです。その中から論点なども整理されてきます。今日も改めて論点が再確認されたとともに新しい視点をもらった気がします。
自治基本条例の中で多摩市でも議論に上がっていることにコミュニティの位置づけがあります。コミュニティとはゆるやかに、そして自主的に人々が集う場所かな?と思いますが、その定義はまだ学説上でも定まっていません。多摩市の政策ではコミュニティセンターがありますが、区域ごとに線引きがあり施設が整備されている気がするので私は疑問です。
今、大きな論点となっているのは町内会や自治会、ニュータウン地域であれば管理組合ということになりますが、歴史のある古くからの地域組織の役割をどう捉えて、自治基本条例に位置付けるのか?ということだと思います。市議会の中でもテーマコミュニティとの違いを鮮明にするべきだという意見もあります。けれども大半は地縁でつながっている組織も知縁でのテーマコミュニティなども含めて大きく括るというのが方向です。そしてそのコミュニティに政府部門がどう関わっていくのかが焦点になります。つまり、政府部門は自主的な集いであるコミュニティに口出しをしすぎる構造をつくることは自治基本条例の精神に反します。コミュニティの多様性を認め、そこと‘まちづくり’との関係性を地域ごとに整理することが求められます。でも、なかなか答えが見つからないわけです。
豊島区の場合にも自治会・町内会組織で各々の活動には温度差があること、そして三鷹市の事例発表者もコミュニティ行政の在り方が問われている(三鷹市はコミュニティ行政でとても有名)実態が報告され、自治基本条例に地縁組織に一目を置くことは難しいだろうとの見解が示されました。
会場にいらしていた町内会の会長さんの発言は、そのことを受けてなのか、何しろ今、町内会にも若い人たちがなかなか加入しないけれど、「地域を良くする」という気持ちはきっとお互いに理解しあえるだろうし、「まずは町内会に入ってもらいたい。そして一緒に町を良くしていけばいい。」と主張されていました。なるほど、そういう考えもあるなと思いましたが、そもそも問題なのは「入りたいな!という気持ちになれない。」ことです。その動機づけをなかなか見出せないという現状をどう変えていけるのか?は町内会の大きな課題だと思うのですが、「食わず嫌いはやめてもらいたい!」とちょっと私にも耳の痛い発言でした。
報告者の発言の中で「レベルの高い自治体」という言葉がありました。それに対して「レベルの高い自治体って何か?どう考えますか?」との質問が出ました。それに対する回答で「『それ、面白いね!』って言える人がたくさんいるところ」…相手の意見を聞き、自分のことも主張する、「相手をよく知ること」で相手がクレーマーか現状を変えようとしているのかはわかる、中に飛び込めば必ず信頼が生まれるとの話があったように、みんなが相手の主張にオモシロがれるセンスを持つことだと思います。
いつもひとつの答えだけを見つけようとするのではなく、いろいろと変化することに対し、柔軟にいられることがみんなで‘まちづくり’をする秘訣だと思います。
2004年03月05日
結果を出すまでの時間はかかる・・・・
初日からの一般質問は終了。今回も議長を除く25名の議員が質問を行ないました。全議員が一般質問をする議会は珍しいそうです。特に人口が多ければ、その分議員数も多くなるので、全議員が行うというのは難しいのかもしれません。23区で議員をしている人と話をするとうらやましがられます。
今日の質問では「市立幼稚園問題」が採り上げられ、行政側とかなり突っ込んだやりとりが繰り広げられました。この問題は白書が出される前から廃止か存続をめぐっては当事者を中心にして不安が広げていましたが、昨年の白書で廃止の方向性、そしてプランで2年後に廃止が決定しています。
幼稚園の関係者にとっては、白書では3年以内に廃止の方向であったものが、プランでは一年前倒しになったことで、朝日新聞でも時折報道されたように、「市の説明責任をまずは問いたい。」とのことで存続を望む立場から市の方針を撤回を目指した署名活動を続けてきました。私も保護者の方たちと話をして、この件についての行政の対応には不十分な点がありすぎると感じてきました。少子化が進む中で公立幼稚園が必要かどうかという議論は別問題として、今回の行政のやりかたには疑問です。
さらには、教育委員会とのあり方についてもです。教育委員会は市長部局とは独立しています。まさに幼児教育は教育委員会の中で大きな方針が決まるべきで、それに対して市長部局が握っている財政権との調整を講じていくのが流れなはずです。でも今回の場合は、その道筋についても「財政危機ありき」で語られ、市長部局主導で物事が決定していった感があります。
教育委員会の形骸化が言われていますが、その傾向は多摩市も例に漏れずなのかなと感じます。例えば給食食器問題しかりです。教育委員会と市長部局の関係性をどう作っていくのかは本当に大きな課題だと思います。財政を市長が握っている限りは、本当に意味での独立はあり得ないのかもしれません。(法律的な欠陥だと感じます。)
質問者も「もっときちんと協議の場所を設けるべき」とのことを主張していましたが保護者、教育委員会、市長部局とが集って、ちゃんと議論をしてもらいたいと思います。合意形成のはかり方さえ間違わなければ廃止をするせよ、当事者の気持ちが違ってくるのだと思います。もちろん全員が廃止を容認するわけでないかもしれません。いつでもみんなが大賛成ということはあり得ません。しかしながら、誠意を持って現状を伝えるという姿勢は重要でしょう。
今日は市長が立ち(保護者説明会の中で)「『じゃあ、17年度末廃止ではなく、18年度ならいいんですか?』と問いかけましたが、これについても保護者の答えは『NO』でした。だから判断しました」と答弁をしましたが、これについても傍聴に来ていた関係者や実際にその場にいた議員に聞いてみても「そんなこと聞いていなかった」と言っています。私は現場にいたわけではないので、「言った」「言わない」の判断もできませんが、とにかく当事者との意思疎通が全く図られていないことだけはわかるので、非常にまずいなあと思います。
もしかすると結果は変わらないかもしれません。でもどうやって結果までたどり着いたのか?というプロセスの在り方がこれからの‘まちづくり’で最も問われる部分です。それが私の考えです。「思い通りにはならなかったけれど、でも納得できる。」という風にていねいに市民との対話を積み重ねて欲しいと思います。とても難しいことで理想論だと言われるかもしれません。それでも私は市民協働とか新しい公共を全面的に打ち上げている市にとって必要不可欠なことだと思うのです。
今日の質問者は「急がば回れ」と言っていましたが、私も同感でした。
2004年03月04日
子育て・子育ちに本当に力を入れるの?
昨日の帰宅は深夜1時ということもあり、とにかく睡魔との戦いの一日。一般質問は自分の発言が終了してしまうと、あとはじっと自席に座っているのみ…なので、結構辛いです。目が覚まされるような質疑答弁が繰り返されることを期待して止みません。市議会ウオッチングのグループのメンバーは連日、眼を光らせて傍聴席に座っているのですが、その熱心さには頭が下がります。市議会ウオッチングが作成するニュースについては私も少々意見を言いたいところもありますが、定期的に発行されている議会に対する批判はまずは「ありがたく」受けとめなくてはなりません。
さて、今日は初日の施政方針に関する質疑が多くありました。特に今後、高齢化を迎える中であっても、「子育て・子育ち施策」の力を入れていくのが方針です。しかしこれは何も多摩市だけの特色というよりは国全体における少子化対策です。1月に財政の学習会に行った時、手に入れた総務省からの文書でも「活力ある経済社会の実現に向けた」4分野が示されていてそこには重点的でかつ効率的な配分を行うことと書いてあります。ちなみに4分野とは①人間力の向上・発揮-教育・文化-科学技術、IT②個性と工夫に満ちた都市と地方③公平で安心な高齢化社会・少子化対策④循環型社会の構築・地球環境問題への対応。要は国の方針に基づいていると考えていいわけです。きっと多摩市のニーズ優先というよりも…だと私は思っているのです。
となれば、よっぽど「子育て・子育ち施策」の魅力を高めていかなければ、結局は近隣と似たり寄ったりになることは目に見えています。新しくできる子育て家庭支援センターについても同じです。新しい機関が設置されることには歓迎します。ファミリーサポートの機能や産後ヘルパー支援のことでも新たな機能なので期待ができるかもしれません。でも、私は何となくですが、バブル時代には次々と文化ホールやスポーツ施設の建設ラッシュが続いて、自治体がこぞって豪華ハコモノに力を入れた時代のことと重なってしまいます。つまり種類が変わっただけのように思えてならないのです。
近隣自治体の同様の施設にも足を運んでみましたが、この施設ができればいいというわけではなく、本当はもっと大事なことがあるんじゃないかという気もしていました。当然、子育て経験がない私でははかりきれない部分が多いと思うのですが、同じ税金をかけるとしたら…どうするのがいいのか?考えさせられる部分です。
市のあらゆる政策には横つながりが必要です。例えば子育て・子育ちと多摩センターをリンクさせてみたら…とも思います。それに、民間活力導入という面では、今ままでは行政の仕事だった分野にも民間参入していく方向性ですが、それでも行政として確保しなければならない、いわゆるセーフティネットですが、その受け皿に対する認識の具体化などを早期に構築する必要があるでしょう。
とりわけ子どもをはじめとする福祉の分野には柱が必要でしょう。そしてその柱が何か?が一番に問われているところです。でも、今日の質疑の中でもいくら聞いても「柱」が見えてこないのが不安です。
ある議員さんは「中途半端な子育て支援センターをつくるのか?」という厳しい指摘とともに第三者評価の必要性と早期の実現についての市の認識を問う場面がありましたが、これに対してはものすごくか細く、後ろ向きなトーンで「・…慎重にやってまいります。」
本当にやる気があるんだろうか?積極性がまったく見えないなんて残念な話です。市として重点施策として示しているのであれば、もっと前向きにアグレッシブに取り組んでもらいたいと誰もが思ったに違いありません。勢いが感じられない答弁にはがっかりでした。
公立幼稚園の廃止の問題でも物議を醸し出しています。なぜ廃止をするのかについて当事者に納得のいく説明ができていない現状のようです。署名が約3万筆も集り、議会にも「廃止の方向を(一旦)撤回してもらいたい」との陳情が提出されています。この問題にしても、要は、行政としてのきちんとした柱やビジョンが示しきれていないところに原因があると思っています。「子育て」に力を入れるといっているのに、なぜ公立幼稚園を廃止するのか…という主張は一理ありだと思います。
ふわふわと物事が流れていっているような気がしてなりません。それは行政側の答弁の仕方に起因することで、本当はもっとちゃんとしたビジョンなりがあるやもしれませんが、「真剣味」が伝わらないのです。それはどうしてなのか?と思います。逆に言えば、議員の「真剣味」が行政に伝わっていないということなのでしょうか?息苦しさを覚える空気漂う議場です。
2004年03月02日
まだまだ・・・鍛えなきゃ!
一般質問が終わりました。順番が今日の一番最後だったので、朝から他の議員の質問は半分聞いて、半分聞けない状況でした。政策ゼミで取組んできたこと、とにかくみんなの思いをぶつけなくちゃ!という気持ちが第一でした。「みんなのちから生かしてGO!」というキャッチフレーズを胸に臨んだ質問でした。
既に提出済みの通告書のみならず、再質問の項目までをみんなで議論を積み重ねてまとめてきました。行政とのヒアリングをしながら、質問項目を何度も練り直してきました。
その項目はとてもたくさんあり、時間内にすべてを言い切ることは無理に等しい…けれど…言い切れるように少々(かなりの)早口で失礼承知での質問になってしまいました。
ついに私が、具体的に提案をしたかった「ハローキティに会える街」のことは言いきれずに、予算特別委員会にまわすことになりましたが…。しかし全般にはほぼ、みんなで準備していた項目を言えたのかなと思います。
多摩センターの活性化がテーマですが、多摩センターを多摩市だけのものではなく多摩ニュータウン全体の核都市として創っていくこと、そのために「今ある資源(都市基盤も含めて)の活用」に主眼を置いた質問でした。もちろんお金さえあれば、もっとにぎやかにできる仕掛けを簡単にできるかもしれません。懸案事項の中央図書館の問題や庁舎移転も視野に入れての公共施設計画などあっという間に解決出来ることがあるかもしれません。でも、現実は違います。
私たちはそんな現実に直に向き合って、今後のまちづくりを考えなければなりません。それは今の多摩センター地区にとっても、そして未来の私たちのためにもです。そのために注目したのが「文化」でした。市の商業活性化計画にある多摩センターの将来像「こだわり成熟文化都市」にも合致するものでもありました。
文化といえばパルテノン多摩があります。多摩ニュータウン全域を見まわして、稲城駅から多摩境の駅までを見ても、パルテノン多摩に匹敵する施設はありません。それならばもっとパルテノン多摩を活用して文化の発信基地としての多摩センターを創っていこう!という提案に結びついたのです。いかほどまで行政の思いを伝えられたかはわからないけれど、今までの文化施策の見直しを含めて提案をしました。
「質の高い芸術に触れる」ことに力点を置かれた文化事業ではなく、文化を捉えなおし市民自身が主体的に文化を育て、生み出し創り上げる主体になれるような文化事業のあり方へと政策の方向を大きく変えてもらいたいというのも質問に含めた大きな主旨でした。
パルテノン多摩のあり方に対して、行政側も決して今まで通りでいいというわけではない!というのが見解でしたが、誰がそのあり方を見直すのか…という点では「市民」という言葉が強く打ち出されなかったことは残念でした。私は「市民」がもっとパルテノン多摩に関わって、「市民」自身が運営主体になれるような方向性も模索すべきだと強調しました。パルテノン多摩は行政のものでも、財団のものでもありません。市民の財産だからです。(これは2月号のニュースレター「ほうれんそう」の内容でもあります。)
ここはまだまだ検討課題もあることと思いますが、名古屋で開催された「世界劇場会議」についての記事を新聞で読んだ限りでも公共ホールの新たな在り方を模索すべきとの見解が示されていました。(全国的にも公立文化施設が岐路の立たされているのが現状です。)
いずれにしても私たちが考えている多摩センターは市民が元気に、そして‘まち’の活気を創り出せる可能性がもっと引き出せるところです。パルテノン多摩を拠点にして文化発信をしてもらいたいと思っています。施設がある限り、最低限の維持管理経費はかかります。税金が投入できなくなってきたら、文化も尻すぼみになることだけは回避したい!それが私たちの一番の主張だったかなと思います。
パルテノン多摩にもっと人が集うことは、ひいては多摩センターの活性化にもつながるでしょう。
ところで、私もまだまだ精神力が弱い!今日は一番最後に思わず感極まってしまいました。というのも私は政策ゼミのメンバーと数回の行政とのヒアリングを繰り返してきて、一番うれしかったこと、それは「こんなに熱心に話しを聞いてくれる行政マンがいてくれる」「一生懸命やっている職員がいる」という感想を持ち、今までの行政マンなるものに対する先入観を変えさせてくれた職員が活性化推進室にいたという事実でした。市民が行政を変える…ということもあります。でも逆に職員の熱心さが市民を変えることもあると実感できたのでした。市民も職員も前向きにならなくては変われるものも変わらないままだと思ったのです。これは、ゼミのメンバーの意見でもありました。そのことを伝えたかったのです。
「財政難はわかるけれど、だからと言ってみんなで暗くなってたら始まらないですよね!」…ちょうど私自身が行財政白書や行財政の再構築プランなどが公表されて、行き詰まり感を持っていた時にメンバーがかけてくれた言葉も思い出していました。だからこそヒアリングをした時に試行錯誤で何とかしたいと考えている職員の前向きさに私も励まされました。政策ゼミのメンバーや活性化推進室の職員との姿に後押しされ、今回の質問に明るい気分で取組めたのでした。
そんな思いがからみあってしまいました・・・・。思わず自分の弱さが出てしまい、半分以上涙声になってしまう部分がありました。
やはり淡々と語れる精神力を持つ必要があるでしょう。諮らずとも失態を見せてしまったと思います。私もまだまだ神経が脆い…。議員としての「強さ」を身につけなければなりません。
2004年03月01日
施政方針演説
3月議会の初日。先日、議会運営委員会で話題になった市長の行政報告に対しての動議も出ず、淡々と議事は進みました。
市長の施政方針演説がありました。これは事前に案が配布されています。これに対する一般質問をする議員もいます。今年度の大きな流れをつくっていく重要な指針です。早速、市の公式ホームページにもアップされていました。
昨日のPPTのシンポジウムでも遅れて到着した市長からの一言がありました。PPTのプロジェクトは市と教育委員会から後援をとりつけているので、やはり市長からの一言をいただくのは礼儀かなと思いました。
しかしながら、そのときのシンポジウムで市長が来たとたんコーディネーターの方が気を遣い「市長さんがいらしてくださってますが、どうですか時間ありますか、せっかくなので一言いただきたいのですが?」とのフリを受けてか、パネリストの一人が本音をポロリと冗談混じりに「日本人って何だか中央が好き…というか、例えば「市長」…みたいな…妙に気を遣うというか…。」との発言がありました。私もどちらかといえば、そう思いました。
市長はシンポジウム終了までおつきあいくださり、そして最後、「3分くらいいいですか?」ということで挨拶がありました。ところが、今の市長の状況を物語るように口をついで出たのは「今、多摩市はとてもきびしい財政状況に置かれています。」ということでした。そこから現状の説明がありました。
PPTのプロジェクトは第一小学校の建替えワークショップのメンバーが中心で、もともとは財政難で建替えの基本設計が先送りにされたことを機に発足したとの経緯があります。市長もそのことはわかっているのだと思いますが、正直、このプロジェクトは行政が財政難であってもなくても関係ない!そんな気持ちで動いているのです。行政にお金があれば支援を求めるのか?…多分、求めないと思います。「自分たちでやっていく」という強い決意があるからです。
そのことをどう評価してくれているのだろうか?あまりにも「財政難」を強調しすぎた市長の挨拶に、私は会場の隅でさみしくぽっかりした気持ちになったのは言うまでもありません。
さて、施政方針演説。やはりこちらも「財政難」に焦り、なんとかせねばならないという恐らく市長の並々ならず決意があるのでしょう。それがにじみ出ていたように思います。そのことは最後「スピーディーにしかもプロセスを大切にという二律背反する命題を抱えながら、改革に取組んでいかなければなりません。」という言葉に象徴されていたと思います。待ったなしで進む歳入の激減に対処しながらも、費用対効果では疑問が投げかけられることもある市民参画(プロセス重視)を進めていかなければならないということです。
それは確かに二律背反することかもしれません。でも私は何もかもを一緒くたにしてとらえすぎ、財政難にとらわれすぎているように思えてなりません。スピーディーに取り組めるところはあります。そしてプロセスを大切にしなければ結果が出せないこともあります。その色分け、区分けをしたならば、二律背反する命題の解決方法が自ずと見えてくる気がするのです。スピーディーに取組むこと、そのスピーディーであるかないかは誰が判断するのでしょうか?行政なのでしょうか?
「市民には市民の持っている時間」があります。まちづくりがゆるやかに流れていく時間を大事にしないで、行政のスピードを市民におしつけることが逆効果にならないだろうか?今、そのことを私はとても危惧しています。
2004年02月23日
自治基本条例の修正案をつくろう!
総務常任委員会が午後から開催されました。一日かかっても最終的な修正案ができるくらいまで踏ん張ろう…との意気込みでスタート。結局はそれぞれ会派での話合いが必要なので「持ち帰り」を…ということで、それぞれの会派などから出た意見の相違点を整理しただけで終了しました。思ったよりも時間がかからず、委員会の終了時刻は18時過ぎ。「長くやればいい」と言うものではなく、やはり集中して取り組むことのほうが大事です。長時間の会議は「頑張っちゃった気分」はあっても、振りかえってみると中身がなかった…みたいなことが多いように思います。
会議には仕切り役が大事です。総務常任委員会で考えれば委員長と言うことになりますが、私は現委員長は他の委員会に比べてとても腕がいいと思います。これはお世辞ではなく、本当にそう思います。私自身は委員会で休憩をとって意見交換をする仕組みはいかがなものかと疑問ですが、自由に意見交換をし、議論の場をちゃんと設けてくれること、他の委員会を見ていると休憩中で議事録を取るわけではないのに、いちいち挙手をして委員長が指名してから発言する…という堅苦しい形式で、議論がつながっていかないような場面を見受けるのですが、とても間合いの取り方というか仕切り方が上手で意見交換や議論の流れが変に途切れないように進めてくれるのは、とてもやりやすいと思います。
「まだまだ、こんなんじゃダメ!」と厳しい眼を向ける傍聴者もいるかもしれませんが、総務委員会の雰囲気についてはわりといい評価をしてくれる人もいます。「総務委員会うらやましい。」ともらす同じ会派の方の言葉にも端的に表れていると思います。
さて、修正案ですが、だいたい論点が明確になってきました。①主権者としての市民、②自治基本条例を他の条例の上位に位置づける、③言葉の定義(参画・協働)、④市民の権利と義務、⑤コミュニティについて、⑥市長の位置づけ、⑦自治推進委員会…これらをどのように盛りこんでいくのかについてです。会派や個々の議員のスタンスがものすごく浮き彫りになり面白いところです。都合良く法律を持ち出し、都合良く自治を主張する…みたいな部分もあり、意見交換や議論を進めているとまだまだ自治基本条例というものの形が発展途上にあることがよくわかります。最終的な到達点がどこにあるのかわからないのが『自治』であり、自治基本条例だとすると、いつまでたっても発展途上に置かれるのがこの条例の性格なのかもしれませんが・…。
でも議員の間でこんな形で議論ができるなんて、一年前の私には想像もできなかったことなので、自治基本条例の策定は色々な意味で効果をもたらす気がします。
できれば3月議会での議決を目指したいので、委員長からは「3月議会の日程の中で委員会を連日開催ということも覚悟しましょう。」と言い渡されています。実際にどうなるかはわかりませんが…?
自分の意見をゴリゴリと押し通すのではなく、それぞれの議員のスタンスを大事にしながら、自分の考えもちゃんと理解してもらえるような議論を進め方について、委員の誰もが試行錯誤で体感しているように思います。