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2006年03月22日

委員会報告

 厚生産業常任委員会が開催されました。いわゆる福祉に関する分野は法改正に自治体が翻弄されている部分が多々あるのですが、今日も障害者自立支援法、介護保険法に関連しての条例制定、改正が議案になりました。

 法律改正に伴う条例制定などについて、自治体でもミニ国会のようなやりとりが行なわれます。最終的には「国会では市民から選ばれた方々により決定しているわけで、その市民の中には当然ながら多摩市民も入っている。つまり世論で認められていることなんだから、国会の決定をくつがえすかのような反対をすべきではない」という発言まで飛び出す始末。国会での与野党のせめぎあいが、多摩市議会にも波及していると捉えたらいいのでしょうか・・・・?

 さて介護保険については保険料が改定されます。保険料は所得に応じて、その額が決定されますが、従来は5段階だった所得段階を6段階に変更するとともに、その額が示されました。保険料は今後のサービス利用量の見こみを立て、そのうえで決定していきますが、多摩市の場合には高齢化もそれほどは進んでいないこともあり、他市よりも改定幅を押さえたようです。ちなみに介護保険は3年ごとの見直しが行なわれるので、サービス利用量も当面3年間の見込み、そしてそれに基づいた保険料の算出となります。つまり、高齢化が進むと言うことは、サービス利用量見込みも増加し、その分保険料の負担は増加せざるを得ないことがわかるでしょう。
 保険料については、「基準額」(第4段階)が設定され、現在は年額40,600円になっています。これが、年額46,200円(月額3,850円)に変更となります。

 このことについて、市民から提出された陳情があり、その他諸々の税制改正を考えみると介護保険料の改定も負担増になるため、市で独自の減免制度や補助制度を設けて欲しいという要望が綴られていました。確かに気持ちはよくわかりますが、その一方、市で独自保険料の軽減策を設けるとすれば、そこにはどうやって財源手当をしていくのかを考えなければなりません。
 すでに破綻が目に見えている介護保険の財政基盤の確立を目指し、国においては保険料徴収年齢の引き下げの議論が戦わされてきました。今回の改正では決着できなかったものの、2009年度までには検討することが言われています。少子高齢化社会の中で、どのように高齢者を支えていけばいいのかが大きな課題です。・・・というよりは、むしろ、既に支えきれない状況になっている現実があります。そしてまた、多摩市の財政状況を考えてみても、安易に減免や軽減策を設けることには、どうしても踏み切れません。ひとたび制度を設けると、やめるのが本当に大変です。将来にも責任を持った制度設計をするためには、今、目先の問題だけにとらわれてはならないと思います。

 負担増に不安になる気持ちは理解し、そしてまた厳しい現実を抱えながら生活を送る高齢世帯のことも頭に思い浮かびますが、それでも私はやはり同世代の置かれている状況を優先したいと思います。これは世代間での論争だとも言えるでしょう。「今」を優先させるよりも、私は自分たちの未来を優先したいと思います。決して高齢者に冷酷にしようというつもりはありませんが(でも、そう受け止められるかもしれませんが)、将来を見据えたときどちらの選択をすべきなのか落ち着いて考えたいものです。


 ところで、多摩センターの活性化・・・・ということで多摩センター駅北側の都有地にCSKホールディングスが誘致されます。この件では半年ほど前、市長からの説明を受けました。その際、現在、永山にあるCSKの研修所はどうなるのかが当然ながら気がかりでしたが、市長の話では「何とかCSKさんにもお願いをし、永山にもそのまま残っていただくことで話の調整がついた。」ということでした。
 でも、最近になり、どうやら永山のCSK研修所は売買されたらしい・・・・との噂を聞いたので、その真相を確かめるために、行政に確認をしたところ、「現段階で確実な情報は得られておらず答えられません。」ということでした。・・・・・別に売却されていないなら「売却されたなんてことはありません」と堂々と答えるはずなのに、「現在、状況については未確認です。」という答弁。3月議会が終わるまでに、早急に現状把握をし、議会に報告すべきだと要請しましたが(それについても答えはあいまい)、私自身は90%くらいは売却されたのだと思っています。なぜなら、あまりにも歯切れの悪い返答・・・しかも、少々焦り、何か隠したいような雰囲気のある答弁・・・・直感で怪しいと感じているからです。あそこの土地はかなり利用価値も高そうで、もし売却されたなら、その後どうなるのか気がかりになってきました。
 この件については、詳細がわかり次第、また後日お知らせします。


 でも、市長が「CSKは永山に存続していただけるんです。」と力説していたあの言葉は一体何だったんだろう・・・。もし、CSKが永山から‘おさらば’するということになれば、多摩市の企業誘致条例による固定資産税免除(10年間)の魅力により、多摩センターにCSKがとられてしまった(?)ってことになるでしょう。

投稿者 hisaka : 2006年03月22日

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