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2007年09月25日

決算特別委員会2日目

 3連休明けで、今日からの4日間みっちりと決算特別委員会です。委員会では発言時間について、一議員あたり30分の持ち時間で会派プール制なので、民主党TAMAの場合には全部で90分の質疑時間です。・・・と言っても、私は先週金曜日の初日に24分も時間を消化してしまったので、残りの4日間は他の会派・議員さんの質疑を聞くのが主です。

 
 今日一番の盛り上がり?は相変わらず「FM多摩」のこと。ある会派からは3名がそれぞれの観点から力強く問題点を指摘していました。これは「FM多摩」との関係性を見直すべき!(むしろ解消すべき!)という勢いです。(私もそれについては共感できる部分は全くないわけではありません。)
 「視聴率ならぬ聴衆率を調査せよ!」という厳しい指摘について「聴衆率調査には数十万、数百万ではきかないお金が必要になり、実現するのは大変難しいのが実情のようです。」という担当所管課長からの説明があったのですが、「それでは一体いくらかかるのか。」と尋ねても具体的な金額が明らかにされないことが更なる憤りを買ってしまう結果に・・・・。「結局、何も検討もしていないから具体的な数字が出せないんでしょ。聴衆率の調査の必要性は昨年から要望している。何も進んでいないんでしょ。」・・・・ズバリそのとおりな議員のご指摘に対し、行政側も「・・・・・・・・。」ほぼ無言状態でした。


 コミュニティ放送の「FM多摩」ですが、運営実態が明らかにされていないことそのものが問題だと思います。これは「FM多摩」に限らない話です。多摩市が出資している法人については「外郭監理団体運営調書」というものが毎年作成されているわりには、その運営状況の透明性が必ずしも高くはないのです。

 「エフエム多摩放送株式会社」さまについては、多摩市の出資金は15,000千円で資本金の10%の出資です。昨年度の決算で言えば経常収益が45,986千円のうち、多摩市からの収入部分(放送料含む)が22,786千円、そして支出については営業費用で48,759千円で経常利益は2,484千円の赤字。当期利益は2,773千円の赤字です。そして、前期の繰越損失を加えた当期未処理損失が37,022千円に上っているのです。


 地域に貢献できる放送局としての質向上が求められる・・・・とあるのですが、「株式会社」になっているために、指導監理事務にしても限界があるというのが行政の見解のようですね。つまり、あまり強く意見を述べることができない・・・・ということなのでしょうか?何だか「奥歯に物がつまった」ような答弁と説明の反復でした。
 でも、収入部分だけでみれば多摩市民の税金で約半分を賄っているわけで、多摩市民が大大スポンサーですよね?ですので、議会としても行政としても「FM多摩」の運営実態を知るためにもっと情報公開を求めてもいいはずです。


 貸借対照表(概要)、損益計算書、収支計算書、正味財産増減計算書、役職員数、役員報酬、職員給与の状況などなどについてはすべて非公開。まずは運営実態を明らかにするための情報公開を求めなくては!市民への説明責任を果たすためには必須です。
 

 もちろん一方ではコミュニティ放送として、災害などの緊急時に「FM多摩」の役割は非常に重要だという声があることも事実です。その役割は相当程度無視できないものと感じます。・・・・しかし、「ほとんどFM多摩を知らなくて、FM多摩を聞いていない市民が、緊急だからといってFM多摩のことを真っ先に思いつくとは考えにくい。」という主張も一理あり。

 いずれにしても「情報公開」をきちんとさせていくこと。それが納得のいく税金の使い道になっているのかどうか正しく判断できるような状況にすべきだと考えます。今の状態では多額に税金を出資してコミュニティ放送を支えていく意味を説明できない気がします。

 ・・・・というわけで、外郭監理団体の不透明さといえば、もう一つ話題に上ったのが「財団法人多摩都市交通施設公社」。多摩市の補助金も50,000千円より20,949千円にまで減額しているとはいえ、まだまだ都市再生機構様の天下り先。役員報酬を受け取っている人は1名(常勤)ですが、なんと報酬総額は14,243,335円ということ(情報公開されている点は評価!)。

 「Oh!」

 駐車場利用台数は減少して事業収支は悪化しています。そして長期借入金などの返還がスタートしているらしく資金繰りが悪化しているようです。


 それでも、役員報酬の額は維持できるとは・・・・「さすが!」という感じ。常勤役員さんの仕事はさぞかしハードなんだろうと思われます(でも、その中味ってよくわかりません)。

 いまや説明責任の時代です。市行政で言えば情報公開はずいぶんと進んできました。でも、まだまだ従来型のまま温存されている部分があることも事実です。特に外郭監理団体は。
 なので、外郭監理団体に対する、議会からの指摘事項や内容が次なる進展ができにくいのも悩みです。毎年毎年相変わらず同じように「閉鎖的状況」が指摘され続けているケースが多々見受けられるので。この「伏魔殿」改革を進めるためには「議会」を後押しする市民の力や声がもっと必要なのかも。市民から「おかしい」という声が上がれば、市長自身ももっと強い態度で切り込んでいくこともできるのかもしれません。ここは踏ん張りどころ!

投稿者 hisaka : 2007年09月25日

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