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2007年08月15日

NPOセンターのこれから。

 9月議会の決算特別委員会に向けた準備もそろそろしなければと資料を見返していたのですが、NPOセンターのファイナルレポートがあったので、再度読み直してみました。このレポートはNPOセンター設立に向けて設置された検討委員会がまとめたもの。実は、このレポートを根拠にして多摩NPOセンターが開設されてきたのは周知の事実です。

 このファイナルレポートでもっとも重視されるべきは「公設備・市民設立・市民運営」という理念で、利用者団体の代表者の集まりによる「運営協議会」による運営をするという点だと考えていますが、紆余曲折を経て現在は「運営協議会」に所属をしていた1団体が運営に当たっています。
 そもそも「運営協議会」によるNPOセンターの運営で上手く進んでいたのかどうかはさておき、「公設備・市民設立・市民運営」という考え方の新しさは全国的にも注目を浴び、その分野に関心を寄せる人々にとっても多摩市のNPOセンターの行方は注目に値するものでした。

 ところが、この理念を踏みにじってしまうかのように現状にて、実態としては「公設民営」化。しかも「公設」といっても条例で「公の施設」になっているわけでもなく、市民も議会も知らない間に「多摩NPOセンター事業実施要綱」が策定されているという始末。NPOセンターは行政のご都合で廃止できる「要綱」で実施される単なる一事業にしかすぎなくなっているのです。


 そもそも「公設備・市民設立・市民運営」の理念そのものは法的にも無理を生じさせる部分があるとはいえ、その理念を問い直すことを市民としないままに行政のご都合だけで動いてきたことには憤りを感じ、これまでも何度となくしつこく(といわれるが、私にとっては粘り強く)問題指摘をしてきました。
 何といっても、自治基本条例を制定したり、全国一の市民参画度と評価をされてきたり・・・・一方では「市民協働」「市民参画」を標榜しているのが'わがまち’。にも関らず、全くそのようにはなっていない惨憺たる状況だと個人的には思っています。


 さらに・・・・私の憤りが情けないため息になっているのが・・・・先般「多摩NPOセンターにおける市民活動支援に関するアンケート」の実施です。もちろん、それを作成したのも行政。
 このアンケートではNPOセンターの事業終了も視野に入れたような質問・回答項目も含まれているのですが、アンケート結果だけでNPOセンターの今後の行方を決めてしまおうというのでしょうか?その意図を推し量ることさえできない・・・・という感じです。


 ということで、久しぶりに出てきたファイナルレポートちゃんを読み返しながら、しんみりした気持ちになり、、、、そしてこのファイナルレポートをもう一度問い直し、当局のあり方を問いただすために急遽、一般質問をすることに決めました。

投稿者 hisaka : 2007年08月15日

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