« 七夕イベント☆ | メイン | ちょっと宣伝。 »

2007年07月06日

多摩養護学校・学校公開

 聖ヶ丘にある多摩養護学校の学校公開、道徳地区公開講座に足を運びました。以前、20周年記念の式典があった際、伺った以来。「盲・ろう・養護学校」の解体と批難されることもあるのですが、特殊教育から特別支援教育への移行に伴って、養護学校は「特別支援学校」という位置づけになりました。多摩養護学校という名称も今後変更するようです。

 東京都の特別支援学校の再編・・・・ということでは、市内にある都立南野高校跡地に新しい特別支援学校の設置が誘致されるかもしれない、、、という計画をめぐってすったもんだしたこともありましたが、最終的には多摩養護学校に知肢併置「知的障害・肢体不自由両部門を併設する」校にすることになりました。多摩養護学校では知的障害部門で150名を受け入れる準備が進んでおり、すでに「知的障害
児」は小学校1年生のみ通学しています。新たなる児童数の増加のために校舎の増築も進む予定で、再来年の完成を目指すそうです。

 「前向きに 今日より明日」をスローガンにして練られた学校経営計画の概要などの説明を受けた後、授業見学へ。
 教員配置その他スタッフという面から養護学校を見るとかなり充実しているようにも思います。授業の様子は「教育の原点」を見るような、子どもたち一人一人にゆったりとていねいな対応が行われていると感じました。例えば、知的部門の小学校1年生3名はそれぞれの力に合わせ、個別指導を受けていました。シールをはる学習、線を引く学習、パズルゲームのように色と形を覚える学習などみんなが同じ教室で別の学習をしていました。

 「子どもたち一人一人にあわせた教育を実施する」、養護学校のみならず、特別支援教育がスタートしている一般の学校でも「一人一人のニーズに応じた」ということが謳い文句のように言われます。けれども、一般の学校でそのことを実践することはなかなか難しい。多摩市の場合もピアティーチャーの配置など独自予算での対応を図っているものの、現状に見合って十分かと言えば決してそうではありません。そして、特別支援教育対応として配置をされているピアティーチャーの人材育成が進まなければ、人を配置しただけでは解決しない問題もあります。
 
 多摩養護学校は地域の学校で特別支援教育を進めていく際のバックアップなど専門的見地からそのノウハウを提供することなど求められているのですが、その機能を地域がどのように活用していけるのかが課題です。東京都立多摩養護学校は「東京都教育委員会」というカテゴリーに整理され、多摩市教育委員会の「範疇外」とされているようにも思うので。市内の子どもたちも多摩養護学校には通学していることを考えても、よりよい関係性がつくっていけるような一層の工夫と努力ができそうですね。他市の事例などにも学びながら、多摩市の教育環境の充実を目指したいものです。

投稿者 hisaka : 2007年07月06日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1430