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2007年05月15日

議会人事が決定しました

 改選後、初めての議会です。注目された議長・副議長選挙は、従来どおりの無記名方式の選挙で実施されました。人事をどう決めるのか?については、選挙前に水面下でさまざまなやりとりが行われているのが事実です。ですので、無記名方式の選挙でも自然と票がまとまっていくのです。今回の場合も議長選・副議長選だけの結果を見れば

●議長選挙結果  藤原忠彦14票/橋本由美子5票/武内好恵3票 無効4票
●副議長選挙結果 安藤邦彦14票/小林憲一5票/向井かおり3票/折戸小夜子1票 無効3票
ですので、傍聴席から眺めていると不可思議な結果としか言いようがない・・・となるでしょう。

 無記名方式選挙は、いきなり投票用紙が配布されて意中の人に投ずる仕組み。市民の視点にはわかりにくいのではないか?という違和感は4年前、2年前と同じです。全国眺めてみると、議長選挙も立候補制などで実施されているところもあると聞いています。無記名方式で実施される従来型では選挙が終わってから、奥歯にモノが詰りっぱなしというか、何となくすっきりしない気分になってしまうので、例え、事前から「次は○○さんに任せよう。」という雰囲気や空気があったにしても立候補制を取り入れることがいいのではないかと考えてきました。

 ・・・・一見、透明性の高い立候補制にしたとしても、選挙の前に「数」を取り纏める動きがなくなるわけではないので、結果は同じかもしれませんが、、、それでも・・・・・立候補制にすることでミラクルな結果が生まれることもごくごく稀にあるやに聞いていて、他の自治体では思わぬ人が議長になってしまったという事例もあるようです。
 それより何より傍聴席の市民の立場からは‘立候補制’にしたほうがはるかにわかりやすい!「どなたが立候補されているのかわからない。」のに決定できるというよりも。市民にとって大事な存在=議会。議長に立候補する人の思いを聞きたいでしょうし。市民が「ふさわしい」と判断できるかどうかもポイントになるでしょうね。市議会議員選挙の時には堂々たる演説ぶりを披露してきたわけなので、議会人事の選挙でもその思いをぶつけて欲しいという声もあります。


 ということで、選挙に入る直前に遠藤めい子さんが動議を提出し、代表者会議を召集してもらうことになりました。その場で議長選挙のやり方について立候補制を提案しました。実は、その動議を各会派がどのように受けとめるのかが議会改革をどう捉えるのかの試金石にもなりそうだと考えていました。


 ところが・・・「立候補制」にするためにはルールの整備が必要なのですね。 ‘がーーーーーーん’・・・そこは事前にもう少し勉強しておくべきだったと反省しました。「いきなり本会議において立候補制は導入できない」ということが判明したからです。公職選挙法に抵触するそうです。
 
 しかし、本会議ではなく休憩中もしくは全員協議会などの正式ではない場であれば、立候補形式に準じて予め立候補者の名前を周知すること、それに伴って決意表明など抱負を述べてもらうこともできるとのことでした。試行は十分にできますよ!ということです。これは朗報。

 私たちの提案を受けとめ、意欲を表明したのは共産党会派が唯一。「何もルールがない中で実施することになるのであくまでも特例とし、全員協議会において立候補の意思を持つ人は名前を明らかし、その中から選出をする」ことができると立候補制の試行に前向きでした。
 けれども、結論はまとまらず。最終的に代表者会議での判断は「立候補制の導入にはどの会派も前向き。むしろ、そのようにしていくべきだろう。けれども、提案するのが遅すぎる。立候補制にするにはルール必要がで、すぐには実施するのが難しい。今後の課題にしていくべき。」というものでした。
 立候補制については賛成だけれども、提案が拙速過ぎるということですね。臨時議会開催について日程確認をした代表者会議もしくは昨日までの段階で各会派に提案するべきだ・・・手順を踏んでいない・・・・「いきなりの提案にむしろ残念だ」ということで、今回の実施は見送られてしまいました。

 提案する際のTPO?エチケットがなっていなかったということでしょう。他の会派との事前の調整をしたり、協議をする・・・・というような、暗黙のルール、礼儀?を守っていないと指摘されたと受けとめました。パフォーマンスだけで提案するな!ということなのかもしれませんね。決してそういうつもりはないのですが。

 私個人的には、以前からも「立候補制」を主張していますし、私以外にも「立候補制」が望ましいと主張されている方も少なくありません。ただ単に「やる」「やらない」をその場でどう判断するのかが問われていただけの話。みんなが「いい」と思っていることであれば、実行に移すだけの話。けど、「いい」と思えることでも欠かせないのは他の会派、他の議員への配慮ということなのでしょうね。議会を運営するというのは非常に難しく、何よりも問われるのは事前調整なんだと改めて痛感しました。「義理と人情」を第一に?・・・確かにそれもある。要「根回し」?!
 とは言っても、市政の大きな大きな課題などもっと難しい案件で事前に何度も何度も協議を重ねるのとは ‘ワケ’が違うのではないでしょうか。市長部局にも市民生活にも影響を及ぼすこともない議会内でどうするのかを考えるだけなのに。


 いずれにせよ、「法的に実施できない」ことが最も大きな壁であったわけで、「まずはルールづくりから必要」とのことですが、議長というのは地方自治法上の任期は4年間。原点に立ち戻れば、議長選挙は4年に一度しか実施されないことになります。つまり「議長選挙の仕方については、改選後のメンバーに委ねればいい。」と理由をつければ、永遠に「公式」での立候補制は導入できないかも?!ですので、今回の取り組みはかなり重要視をしていました。


 多摩市議会では議会人事は2年毎交代。これもまた個人的に、実は、議長が2年毎に変わることが本当に望ましいのか?との議論をすべきだと考えています。今後の議会改革では議論したいことのひとつです。私は4年間しっかりと議長として役目を果たしてくれる人という視点で議長を選びたいと思うからです。議長は議事進行の仕切り役ではなく、議会権力闘争の象徴でもなく、議会の顔として市民にも信頼される議会をつくるための重要な重要なポストなのですから。
 「2年毎に交代」という通例を通例と考えない発想が求められている。私は議会基本条例を制定した北海道栗山町の議長さんが「4年間しっかり」とおっしゃっていたことが忘れられないのですが。
 
 
 ○議会人事の選挙をもっと市民にわかりやすくしたい。(立候補制になれば事前調整がなくなるというわけではないことは既知のとおりですが)ただそれだけ。
 ○議長は司会者ではないのだから、本当に議会を取りまとめることができる人物本位で選びたい。改革の意欲を持った人に任せたい。
 ○なおかつ、斬新さを取り入れるためにも世代交代をはかっていきたい。


 「立候補制」導入のルールづくりをしたいので、「議長は4年間しっかりと」という私の願いは惜しくもここで挫折せざるを得なくなりました。多摩市議会の2年ルールに粛々と従い、2年後に再度、議長などが選び直される際にはぜひ「立候補制」を!そのための導入すべくルールづくりは進むはずです。(今日の会議の状況が思い違いでなければ。)


 なお、各常任委員会の委員長副委員長の報告。
議会運営委員会 小林憲一委員長 今井三津江副委員長
総務常任委員会 増田匠委員長 篠塚元副委員長
厚生産業常任委員会 橋本由美子委員長 向井かおり副委員長
建設環境常任委員会 菊池富美男委員長 辻誠一副委員長
文教常任委員会 萩原重治委員長 副委員長に岩永ひさか(←これは想定外)


 今日の一日は・・・・荒れ模様?の天気と同じ気分。議会終了後には晴れやかな気分にもなりましたが、途中で雷に激しい雨に・・・・窓の外の天候をしみじみと眺めてしまいました。

投稿者 hisaka : 2007年05月15日

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