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2007年04月26日

廃プラ施設見学

 ごみかんの呼びかけで開催された廃プラスチックの圧縮処理施設見学に参加をしました。
 見学先は東村山市にある加藤商事のECO工場PHOENIX。ここでは廃プラの圧縮と食品リサイクルも行っています。廃プラについては昨年の10月より東久留米市、清瀬市、今年の1月から東村山市から回収されたものの処理を実施しており、圧縮梱包したベールを容リ協会に引き渡しています。

 ベールの行き先は・・・・・昭和電工で、圧縮梱包した廃プラよりアンモニアを取り出す?とか。ベールは高炉還元剤として使用されることが多く(それでも、ただ単に焼却処分されるよりはいいのではないかと考えられますが)、リサイクルしたその先にどうなっていくのかが課題になっていますが、昭和電工では・・・・高温の砂と反応させてアンモニアを発生させる技術を開発しているようです。理科系まったくオンチな私にはすごい技術だと思えました。

 さて、肝心の廃プラ施設は屋外での作業でした。今日は東村山市から収集されてきた廃プラが処理されていました。手選別ラインには6名の人がいらっしゃり、黙々と作業を進めていらっしゃいました。収集されてくる廃プラのうち10%~13%は対象外のものだそうです。手選別後の袋を覗くと、容リの対象にはならないフライパン、ビデオテープ、ライターケースなどなどが混じっていましたし、いわゆる製品プラと呼ばれるものも排出されているようでした。
 つまりは、容リプラの分別収集をやるのであれば、徹底的に分別についての啓発活動をしなければいけないということでしょう。容リプラの収集を開始した当初では、収集してきたもののうち20%くらいは対象外のプラであったとか。半年くらいかけてようやく市民が分別に手慣れてくることがわかりますね。それでも10%ほどは対象外のものが紛れているとのことですが・・・・。いずれにせよ、対象外のプラなどは全て各市に戻され清掃工場での対応になります。つまり、排出者である一人一人の市民が問われると言うことになります。だから、容リプラで収集できる対象物について、「汚れがないプラ」「きれいなプラ」、あくまでも容器包装に限られると言うことの周知が何よりも必要だと思いました。・・・・しかし「きれいなプラ」という言い方はわかりにくいですよね。市民の方から「どういうこと?」「よくわからないわ。」と詰め寄られた経験がありますので。

 工場そのものは少し広めの準工業地域に位置しています。隣には清掃工場がありました。屋外作業ですので臭気は「全くない」とは言えませんでしたが、多摩市で予定している廃プラ設備は屋内作業であることを考えると、臭気対策をすれば防げるのではないかと思いました。化学物質への心配については具体的に尋ねることはできませんでしたが、屋外作業であり、手選別ラインで作業をしている方々はマスクだけをされていました。粉塵を吸込まないようにしているだけだとのことです。


 ところで食品リサイクルの設備を初めて見学しました。東村山市では現在、150世帯が家庭系生ごみのリサイクルに協力しているとのことです。地域ごとに5軒以上の協力家庭があることが条件で、一週間分の生ごみをためたバケツを地域の拠点に集めて置くそうです。それを回収するというシステムです。回収されたものはあっという間にリサイクルの堆肥となり、農協を通じた販売ルートに載せているとの説明でした。回収は1キログラム25円にて。販売するものは1キログラム2円なんだそうです。全部で5000世帯分は処理できる設備なんだそうです。今はまだ設備には余力があり、今後、家庭系生ごみの回収を広げて行けるといいなあと考えているそうです。設備の余力分は現在は、コンビニ弁当やファミレスの食べ残しなどの回収で対応しているようですが、あまり勢力的に営業を拡大してしまうと、本来すべき東村山市の家庭系生ごみの回収に対応できなくなってしまうと困るので、現在は少しは設備に余力を残しておきたいと考えているそうです。給食の残さなど、まとまって回収できると望ましいと言うことでした。多摩市の給食残さはどのくらいなのか確認しておきたいと思いますが、農協ルートでどのくらいMIX堆肥として活用されているのかは調べてみる必要がありますが、食品リサイクルには多摩市も取り組めそうです。食品リサイクルの設備は7,000万円だとのことでした。循環型社会を目指すのであればできることにはできる限りで対応していきたいものです。

 
 廃プラ施設については有害化学物質のことなど、問われている課題がたくさんありますが、「屋外でもできる作業」ということは今日の見学でわかったことでした。屋内作業で実施をすることになれば、より作業員の環境に配慮することが求められるような気がしてなりませんでした。屋内作業を実施している工場の見学にも足を運びたいと考えています。

投稿者 hisaka : 2007年04月26日

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