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2007年02月19日

薬物乱用とこどもたち

 南多摩保健所が企画をした?「薬物乱用防止シンポジウム」に参加をしました。弁護士の小森榮さんからの「子どもの薬物問題の現状」をテーマにした基調講演と学校、学校薬剤師、住民、学生の立場から薬物問題に取組んでる活動報告がありました。

 薬物乱用については、耳にしたこともありますが、未成年者が‘気軽に’‘気安く’手を伸ばしている状況を現場の事例を交えて伺い、背筋が寒くなる思いがしました。インターネットなどで情報がこれだけ流通している中、思っていた以上に子どもたちにとって身近な場所に薬物が存在していることを痛感しました。
 
 私が中学や高校でビデオ教材などで学んだ時代とは全然違う、今の子どもたちが置かれている社会環境の厳しさを一段と感じました。何と言っても「メディア・リテラシー」教育が必要です。これだけの情報量、むしろ情報が氾濫しているとの指摘さえある状況で、子どもたちが自分の眼でしっかりと情報を受けとめ、判断できる力をつけることが求められることは言うまでもありません。薬物の問題に限らず言えることだと思いますが、今の社会で大人でさえ情報を選び抜く「選択眼」を持つことが難しい社会です。子どもであれば尚更のことだと感じます。そもそもメディア・リテラシー教育をできるようなノウハウやスキルがどのくら磨かれているのかも疑問ですし、それを教え伝えることができる人材がどのくらい存在しているのかも・・・・・。
 
 
 今日のシンポジウムに一緒に参加した学生は「根幹には個人の心の強さ」が問われることだと感想を述べていましたが、子どもが大麻草などを栽培しているにも関わらず、「ヨーロッパのハーブ」だと説明をされ納得をして気がつかなかった保護者の事例など、親子関係や家族関係にあり方もまた問われるように思いました。
 小森弁護士はこの問題は「なぜ、タバコ・酒はいけないのか。」ということを伝えるところからスタートしていると述べられていました。「法律あるから」とか「決められているから」「犯罪にあるから」という理由だけではなく、きちんと子どもに理解してもらえる教育ができるかどうかが問われていると言うのです。そこの伝え方ひとつで、この薬物問題にも善処してけるということなのでしょう。

 2006年4月からすべての中学校高校で、そしてできれば小学校からも薬物乱用防止教育をすべきという通知が文部科学省から出されているそうです。ドラッグとかだけの問題ではなく、「クスリの正しい使い方」を含めて小さな子どもたちへの教育からはじめることの必要性が認識されていると言うことでしょう。今日のシンポジウムでは子どもたちそれぞれの年齢に応じて薬物への知識を学び習得していくことの必要を強く感じました。

 ところで、住民の立場から・・・として落合地域の2つの青少年問題協議会が合同で取組みを進めている事例が発表されました。小学校5年生から中学生までを対象にして、薬物問題を考えるような講演会を実施してきたとのことです。薬物乱用防止教育を学校でプログラム化して実施することはもしかするとなかなか難しいのかもしれませんね。その部分を青少協などの活動が支えている事例は参考にできると感じました。

投稿者 hisaka : 2007年02月19日

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