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2006年12月29日

真性団塊ジュニア世代

 「格差社会」にまつわる新書などを読んでいるところです。

「下流同盟-格差社会とファスト風土」(朝日新聞社)三浦展
「難民世代 団塊ジュニア下流白書」(NHK出版)三浦展
「ワーキンブプア いくら働いても報われない時代が来る」(宝島社新書)門倉貴史
「格差社会の結末 富裕層の傲慢・貧困層の怠慢」(ソフトバンク新書)中野雅至
「格差社会 何が問題なのか」(岩波新書)橘木俊詔

 以上5冊。
 中でも、三浦展さんが編著の「下流同盟-格差社会とファスト風土」が一番おすすめ。アメリカ化している日本社会に対して問題的を促す一冊とも言えます。ともすれば日本もこうなってしまうのではないか?(もう、そうなっているのかも?)と危機感を抱きます。決してアメリカの問題が極端な事例と思えない。「ファスト風土化」とは何か?を知ることだけでも本書を読む意義は大きいと思います。

 ところで、私は1977年生まれです。団塊ジュニアと言われる世代は私よりももう少し年上の世代(1971年から74年)ですが、実は団塊世代の子どもと言うのは1978年生まれを中心に考えているのが三浦氏。団塊ジュニアと呼ばれている世代はいわゆる第2次ベビーブームと重なります。それは団塊世代女性の出産力が貢献したと考えられるそうです。けれども団塊世代の男性に着目をすれば、女性よりも結婚する時期が遅く、また子どもを持つ時期も遅れること(75年、76年がピーク)となり、特に生まれた総数に占める団塊世代の父親率に注目をすると77、78年がピークになるそうです。
 そこで、三浦氏は本当の団塊ジュニア世代と言うことで1975年から78年を中心とする世代を「真性団塊ジュニア世代」と名づけました。私にあてはめてもちょうどピッタリ。父は2007年退職組の年齢(1947年生)ですし、母も1948年生まれです。真性団塊ジュニア世代というのは、民主主義や個人主義というような戦後的な価値観で育った団塊世代以降の戦後第一世代!と考えられるようですね。
 
 私は来年30歳になるわけですが、いよいよ社会を担う中核の世代になっていく自分たちの世代。私たち世代がどうやって社会を動かす力になれるのだろうか・・・・と漠とした不安意識にかられることもあります。戦後的な価値観で育った団塊世代の私の両親世代はフツフツとしたパワーみなぎる世代のような気がしていますが、「民主主義」とか「個人主義」をベースにしたパワーが私たち世代にはどんな内容、どんな形で伝えられてきたのだろう・・・ここは自分の在り方を考えるにあたっても大事な視点ではないかと考えています。「真性団塊ジュニア世代開花宣言」したいものです。

投稿者 hisaka : 2006年12月29日

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