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2006年12月19日

議員定数の問題は先送りに

 議会運営委員会が開催され、「議員定数削減」を求める趣旨の陳情が審査されたのですが、最終的には結論が出ず、「継続審査」になったようです。

 4年前を思い出します。ちょうど今と同じく選挙前に12月定例会。そのときに議員定数が2名削減されたかわりに、政務調査費が若干増額した覚えがあります。私は当時も議員定数削減に反対しましたが、もちろん今回も議員定数削減には反対の立場です。議員定数を減らすことが行財政改革の一環だと言われるわけですが、地方分権で自治体の仕事量が増えていることを考え、そしてまた市民の価値観がとかく多様化していることなど、社会環境の状況からしても、より多様な意見が反映できる議会であるべきだと考えています。議員定数が財政削減と結びつけて考えられるのであれば、定数は削減せず、議員報酬を削減すれば何とかなりそうです。たぶん議員一人あたりの報酬を月5万円程度ずつ減らせば、議員2名削減するのと同程度に財政削減の効果が出そうに思います。
 それより何より、まずは議会としてどんな仕事をしていけばいいのかという観点から議論をしてみてはどうかと思っています。議会改革のことも話題に出ているわけですが、人数を減らすことが=議会改革にはダイレクトにつながらないというのが私の考えです。議員定数を削減して、議会全体の活動が向上するという風には現段階では考えにくいので。

 今、議員の役割はどちらかと言うと、市民の要望や要求を市長(行政)に届けることに片寄りがちですが、本来はそれだけに留まらず、その要望や要求をどうやって‘議会として’政策化していけるのか、新たな制度化を考えていけるのかが問われているのだと思っています。ここは政党や個々の議員の立場を乗り越えて、例えば委員会として、ワーキンググループとして等など・・・議員どうしがお互いにディスカッションしながら創りあげなければならない取組みです。その作業に取組むことを考えれば、より多くの知恵が欲しいとも言える面もあります。そうは言っても議員定数には一定程度制限がありますので(多摩市の場合には最大で34人まで。地方自治法第91条です。)、むやみやたらと議員定数を増やそうと考えているのではありません。
 要するに私自身は議会として市民の意見や声を直接反映させられるような仕組みを制度化することが必要で、そこが円滑に機能するようになってはじめて議員定数の削減も考えていけばいいと思っているのです。(ここでも・・・どう円滑に機能しているのかが課題になってくるわけですが)


 いずれにしても陳情については「継続審査」となって、議員定数の問題の議論は先送りされたようです。すぐに結論を出さず、いろいろと慎重に議論していこうとの姿勢で臨むことになり良かったなとは思っています。

投稿者 hisaka : 2006年12月19日

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