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2006年12月11日

12月定例会 補正予算は賛成多数で可決

 今日は、補正予算(一般会計と国民健康保険の特別会計)の審議が終了した後、契約についての議決案件を即決して、明日から委員会で審査される予定の条例案の提案説明があり、議事がすべて終了したのは午後7時半頃。久々に疲れた一日でしたが、朝10時から終了までしっかりと傍聴をしていた市民の方はもっとしんどい思いをしつつ、忍耐力で傍聴席に座っていたのではないかと思いました。

 やはり今日は補正予算で最も注目されていた都市再生機構からの土地取得にあたっての議論が白熱(?)しました。
 この土地の取得をめぐっては「各々異なる現況を持ち点在している6ヶ所の土地の一括購入である」ということ。そしてまた、「多摩市が財産として取得し、緑地として保全していくことが真に適切であるか」ということ。大きくはこの2つの点が問われたものと考えています。土地については、市長からの議案説明を受け、既に私も「安物買いの銭失いにならないのか」という危惧を書いたとおりです。その後、行政からの再三説明を聞き、そして今日の議場で聞き、最終的には取得することもやむを得ない状況にあると判断しました。どうやら「6ヶ所まとめて」が都市再生機構の条件のようですね。今の都市再生機構の状況ややり方を考えてみれば、仮に購入ができなければ、さっそく事業者に売却し、開発するとの運びのようです。つまり・・・6ヵ所の中には素晴らしく条件のいい土地と残念ながら評価し難い土地もあると思っています。私が交渉の現場にいたわけではないので、何とも言えないわけですが、都市再生機構との交渉には色々なプレッシャーがつきまとっているだろうことは想像に難くありません。

 最終的には補正予算への修正案が提出されました。2ヵ所の土地の取得については地元要望もあり前向きに取得を検討(ただし無償で取得できるように交渉するべき)してもいいが、その他については急いで購入する必要もなしとの内容でした。地元の要望だけで取得を検討するのはあまり望ましいとは言えず、やはり多摩市全体としての整理の中で取得するかどうかが判断されるべきでしょう。修正案の提案説明では、慎重な判断をするべきだが、その判断をするための材料不足であること、説明責任に書けること、そしてまた土地取得について補正予算を組む合理性がないことも指摘するものでした。私は2ヵ所を特定し、そこの土地取得だけを是と考える根拠もまた不十分にしか説明されていなかったようにも思いました。修正案は否決されました。

 私が今回の一件で改めて再認識したのは、将来にわたった良好な住環境を守るためにはルールが必要だということです。街づくり条例や斜面地マンションを規制するための条例が今定例会で提案されていますが、それだけでは不十分。市民合意を得ながら更にルール化を進めていくべきだと考えています。
 今回は主に、ニュータウンの法面を守り保全をするということで土地の取得が検討されてきたようですが、それは、多摩市の都市マスタープランや、環境基本計画、みどりの基本計画、景観基本計画等などには「法面確保は課題のひとつ」として随所に記してある方向性と合致しています。
 しかしながら、計画があっても実効性が伴わず、残念ながら売却され開発された場所が存在しています。もちろんニュータウンのみならず、既存区域でも言えることですが、「みどり」の居住空間が魅力の住宅都市を将来に渡っても担保し続けるためには市民合意を得た「景観条例」が必要だと考えています。行政も実効性伴い、乱開発を防ぎ、みどりと都市空間を守りたいとの方向性では一致しています。ルール化の必要性については今後の検討課題になるでしょう。
 とは言え、今回のようなことが発生しないように、早急に対応策を考えることが求められていることは確かです。

投稿者 hisaka : 2006年12月11日

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