« 多摩センター駅前を歩く | メイン | 女性が歩いてきた道 »

2006年11月15日

議論してきたからこそ・・・

 今年で4回目になる政策ゼミ。もともとは、生活者ネットワークが若い人たちの政治参加を広める取組みとして始めたもの。主に大学生たちが調査活動をしながら、政策提案をしていくという試みですが、市民からは大きく二つの反応があります。一つには大学生の参加を得られることは有意義なので、もっと積極的にやっていくべき・・・・という意見。もう一つは、議員にとって大事な発言の時間であり、貴重な一般質問の機会を学生と共有するほど余裕はあるのか・・・・という意見。両方の意見ともに頷けるものです。
 おそらくは、一般質問の内容が単なる「若者の提案」というだけで終わらせないようにするところに議員の力量があるのではないか?と思いながら取組んでいるのですが、なかなか思い通りにはいかないところに難しさがあるのかもしれません。
 「単なる若者の政治参加を広げたという実績づくりだけで、ただの自己満足だけではないの?」と厳しいお言葉をいただいたこともあります。


 さて、今回は「子どもの居場所づくり」をテーマにした一般質問を作成中ですが、今日は学生たちと通告文や通告する質問内容のまとめをしました。メンバーがそれぞれに通告文を考えて持ち寄ったにも関わらず、銘々に記した文章には共通点が多くみられ、これまでの議論の成果が感じられました。実は政策ゼミのメンバーたちはとても丹念な調査や議論をしています。今回の場合も4名のメンバーが行ってきたミーティングの数はここ1ヶ月ほどでも11回にも上ります。いかに議論をし、政策提案に結びつけるための努力をしているのかがわかります。当初は見知らぬどうし・・・たまたま政策ゼミの呼びかけをキャッチして面白そうかもしれない・・・と集まってきたどうしです。そもそもの問題意識も問題関心もバラバラ・・・・にも関わらず、ここまで共有化されたベースが構築されていることは正直驚きでした。(今までの政策ゼミでは感じられなかった展開!)
 要するに、議論を重ねることで次第に共有する価値観のベースが生み出されてきたといえます。議論することがとても大事だと言うことを痛切に感じさせられました。もちろん、ここで最も重要だと思われることは、そこには何の損得感情もなく、各自が目標としているのは「よりよい提案をしたい!」という思いです。
 いよいよ、通告文や質問項目などの詰めの作業については学生と一緒にしながらになりますが・・・・あとは私の議員としての質問力にかかってくることになります。(これは、結構なプレッシャー・・・・自己満足に終らないようにしなくてはならないし。)


 ところで、私は今日の学生たちとの集まりで感じたのですが、「議論こそ大事」・・・、このことは色々な場面でも当てはまることだと思います。そして、何よりも議会の中で行なわれるべき営みだと思っています。各々の主義主張は違っても「多摩市をいいまちにしていきたい!」という思いがまず一致し、その方向で議論することでものすごく成果が上がるように思います。
 ・・・・・でも、そこがなかなか一筋縄で行かないのが議会であり議員なのでしょうね・・・・・私も、議員5年目にして何となく現実を思い知っているわけですが・・・・・。それでも、議会が本来の機能を果たすためには、とにかく議員それぞれ、価値観バラバラであることは当然のこととして、議員どうしが「共通点」や「合意点」を見つけられる努力がどこまでできるのか?と言うことだと考えています。
 議論に時間をかけるとなれば、それに見合って議会開催のあり方や議会運営の仕方も見直すことが必須です。何しろ・・・議論するために開会する議会ってほとんどないわけですので。ここは今後の議会改革を考える上で大きなポイントになる部分です。
 「議会」というのは「議事機関」(憲法93条)・・・・やっぱり、それに相応しい在り方、議員どうしで‘ちゃんと’議論するを目指したいな・・・・・と今日は改めて思ったのでした。

投稿者 hisaka : 2006年11月15日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1269