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2006年11月08日

厚生産業常任委員会

 今日は厚生産業常任委員会があり、小規模多機能型居宅介護施設の早期建設を求める陳情が審査されました。陳情の趣旨は特別養護老人ホームなどへの入居希望者が増え、待機者がいることを考えても小規模多機能型居宅介護施設は必要不可欠で、学校の跡地や施設等を活用して早急に建設をして欲しいというもの。審査結果は採択が1名、趣旨採択が5名で「趣旨採択」となりました。

 小規模多機能型居宅介護施設については積極的に取組んでいく必要はあるものの、陳情趣旨には「学校の跡地施設等を活用して・・・」と書かれていたことが「採択」できず「趣旨採択」という判断につながったように思います。
 
 学校跡地を今後どう活用していくのかについては、行政が作成した恒久活用方針が存在します。それに対し「まあ、いいんじゃないの。」という人もいれば、「断固反対」という人もいるわけですが、議会全体の評価としては「冷ややか」であると考えています。本来、議会としての学校跡地の今後の活用に対する将来ビジョンが描ければ望ましいことは言うまでもありません。しかし、今のところはそれぞれの立場により見解の相違がはなはだしく、議論できる状態でないことだけ確かです。
 その点だけで考えれば、実は陳情に対する判断は「不採択」の判断が適切かもしれませんね。とは言え、内容全体を捉えれば頭ごなしに「不採択」ということもできず、「採択はできないけれど、不採択と言うわけではない。」という微妙な判断に落ち着いたわけです。
 趣旨採択というのはわかりにくい判断なのでなるべく使いたくないなと心がけているのですが、私の判断も「趣旨採択」。学校跡地の活用方策に議会がどう言及していくのかが問われる問題につながります。安易に判断できないと思います。
 それでも学校の跡地を見る限りではグランドも校舎も・・・・スペースがたくさんあるので、もっと有効活用できるはず・・・という意見には大賛成なのですが。


 ちなみに・・・・小規模多機能型居宅介護施設というのは今回改正された介護保険法の目玉。在宅サービスの充実という観点から設けられたものです。要介護状態になっても住み慣れた地域での生活を24時間体制で支えようとするサービスです。基本的にはデイサービスのように「通い」が中心で場合によってはショートステイにように「宿泊」もできるというイメージです。また訪問のサービスも受けることができます。
 多摩市の計画では来年度に1ヶ所、その翌年度にもう1ヶ所増やすところまで決まっているのですが、その後については「はじめてみないと、実際のニーズのことなどもわからない。」という立場をとっていて、結局は来年度とりあえず1ヶ所からスタートして行きたいと考えているようです。どちらかと言えば、積極的に取り組もうという姿勢にはやや欠ける気もしましたので、もう少し意欲を持って仕事を進めて欲しいと感じたところです。
 
 それにしても私も国の法改正について行くのが結構大変で、内容を把握することに四苦八苦していますが、行政の担当者も国のご都合で翻弄される部分が大きく、その点では大変な苦労をしているに違いないと考えています。

投稿者 hisaka : 2006年11月08日

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