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2006年10月18日

子どもたちの居場所をつくる

 聖ヶ丘小学校で行なわれている「「地域子ども教室推進事業」の見学をしました。いわゆる「子どもの居場所づくり」と呼ばれている活動で、その活動目的とは「家庭、地域、学校が一体となり、心豊かでたくましい子どもを社会全体で育む」ことであると考えられます。
 ちなみに・・・改めて、文部科学省のホームページに書かれた趣旨・目的に目を通してみたのですが、「『子どもの居場所』づくりを通じて、退職した企業人や教員、NPOやNGOなど良識ある大人の活躍の場も広がります。」ということで、「良識ある大人」というのが面白いですね。

 さて、この居場所づくりの活動は市内の全小中学校で行われているわけではなく、文部科学省が事業を開始した2004年度から徐々に広がりをみせています。開催されている学校によっては100名以上の子どもたちの参加があり、大盛況だと聞いています。

 聖ヶ丘小学校の場合には居場所に参加登録をしている子どもは79名、指導員として登録をしている大人は15名。毎週水曜日、そして土曜日にも活動をしているようです。聖ヶ丘の地域には児童館がないので、子どもたちの遊び場として放課後の学校は最適だと感じました。参加をしている子どもは低学年が中心で、大人の目をうっとおしく思い始める年頃の子どもたちの姿は少なかったです。そしてまた指導員はリタイアした男性中心というのが特徴的でした。
 遊んでいる子どもたちからすれば、指導員は「おじいちゃん」の年齢。お話を伺った指導員のリーダの方は「注意をしても、おじいちゃんから言われている感覚だから、あんまり効き目ないんだよなあ。」とのことでしたが、私の子ども時代を思い出しても、祖父祖母に言われたことの方がよく聞いていたかも・・・子どもたちが指導員の方々とふれあう様子からも、とてもいい交流ができているように思いました。
 「子どもの居場所とは言いつつも、指導員の方々の居場所にもなっているような気がした。」というのが、学生からの感想。これについては私も同じく。

 実は文部科学省はこの取組みを更に発展させるべく?厚生労働省と連携をし、「放課後子どもプラン」というのを始めるようです。来年度から始まりますが、国では結構な予算の額を手当するようです。いまいちどんな風に展開していくのか分かりませんが、放課後に学校開放をしていき、そこに地域の人が関わるという方向性には賛成。ただ、ある部分で『居場所』と強調して、大人が意識的につくらねばならない時代にあることには複雑な思いもありますが・・・。

投稿者 hisaka : 2006年10月18日

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