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2006年07月21日

取組み方が難しい

 今日は、三鷹市に男女平等参画条例のヒアリング。今年の3月に制定され、4月から施行されています。男女共同参画施策については、なかなか難しい舵取りが迫られている時期に、条例が制定されたという事実にまずは着目。そして三鷹市も多摩市と同様に市長が女性である点にも注目。三鷹市での取組みに学べるところがあるかもしれないと足を運んだのでした。

 ところが、実際に話を聞いてみると、「男女平等参画条例」を制定したのは、計画に位置づけられていたから・・・というのが理由のようでした。つまり、ものすごく積極的かと言えばそういうわけではなく、かと言って、消極的かと言えばそういうわけでもない・・・というニュアンスの回答でした。
 三鷹市には女性センターがないので「そういう点では多摩市さんのほうが進んでいる感じがしますね。」と言われました。・・・・どうなんでしょうか?


 私としては今日のヒアリングの結果、「計画に位置づけること」の重要性を感じましたが、多摩市の「女と男がともに生きる行動計画」の中にも「(仮称)男女平等推進条例」の検討・制定の位置づけがあるものの、今に至るまでずっと宙ぶらりんの状態です。
 「条例を制定したとしても、そのあと、どうやって取組んでいけばいいのかは本当に難しくて・・・・。」と三鷹市の方がおっしゃっていたことが印象的でした。職員の中でも「男女平等」がピンと来ないというか性別役割分業の考え方を持っている人もいることや、男性の育児休業のことについても「担当部署によっては休暇をとることすら難しいのに、育児休業なんて・・・。」という状況もあるという話も聞きました。多摩市の事情とそう変わらないのかもなあと思いました。


 ところで、多摩市の「女と男がともに生きる行動計画」については、先般、中間見直し版が完成しているわけですが、見直しにあたって行なった職員の意識調査の結果が惨憺たるもの・・・・・。
 結果と言っても、内容の問題ではなくそれ以前のこと。というのも、あまりにも職員の協力体制がなさすぎることが悲惨。「多摩市役所に勤務する職員」限定に実施しているものにも関わらず、調査票の回収率が45.9%と半分以下。強制されるべきものではないのかもしれませんが、行動計画等を策定するための基礎資料として使うものだと思えば、それなりの協力姿勢があってもいいのではないか?と思えてならないのです。

 ちなみに、市民を対象にした調査の回収率は45.7%なので、ほぼ同程度で問題を感じないという見解もあるかもしれません。でも、私はそうは思えないのです。男女平等に関する職員意識の在り方、個々人の認識度合い、そしてまた、このような調査をすることの意味をどのように捉え、職員一人一人が仕事に臨んでいるのか等など・・・さまざまな点が回収率の低さより見えてくるのではないかと感じるのです。それこそ、「取組むのが難しい」ようです。

投稿者 hisaka : 2006年07月21日

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