« 祝日なのに・・・・ | メイン | サポーター大募集! »

2006年07月18日

図書館を避難?!

 「図書館本館のことでお話しが・・・。」ということだったので、会派のメンバーで生涯学習部長に会いました。

 どうやら私たちの会派にも説明がめぐってくるということは、ほとんど庁内的には合意形成もできつつあり、政治的にも決着がつくことを見込んでのことだと思うので、この場で話題に出すことに支障はないと考えていますが・・・・・・・・・・・、図書館の本館を現在の市役所隣から、学校跡地施設に移転させようという計画が急浮上している模様です。場所は旧西落合中学校跡地。
 生涯学習部的?というか、教育委員会的?というか・・・市長的?には、9月定例会の補正予算で、それに対応するための設計費用を計上したいという考えのようです。


 部長が今日の説明のために持参してくれた資料は①図書館の配置図と②学校跡地施設の恒久活用方針。
 ①については、現在存在している図書館6館(本館、東寺方、関戸、聖ヶ丘、永山、豊ヶ丘)フに西落合中学校の箇所を1つ追加して、それぞれを中心に半径1㎞の円を描いた地図。②は記憶にもまだまだ新しいところにある市民をまきこみ、議会でもスッタモンダのひと悶着あった学校跡地活用の‘恒久的な’活用方針で、旧西落合中学校については「民間の活力を導入した地域の活性化」とされているもの。


 ①は当然ながら、多摩市の西部・・・つまり多摩センター地域には図書館サービスが手薄なことを説明するため。②は、「限られた財源は、生涯学習施設の充実など、新たな施策推進に充てる」となっているけれど、今すぐに財源に出来るわけではないので、図書館という生涯学習施設として暫定的に活用することも一つの手法だと説明するため。


 ・・・・どちらも、話を聞く限りでは「ご尤も」かもしれないけれど、よくよく考えてみると、暫定活用を止めるために「恒久活用方針」を決定したのに、またまた暫定活用をスタートさせようとする方針がニョキニョキと出てきたことが腑に落ちず、どうやって納得すればいいの!!!

 しかも、よく聞いてみると、現在の本館は耐震性が乏しいので、市民の安全を考えたとしても図書館をどこか別の場所に避難させたほうが望ましいと考えているものの、それはあくまでも暫定的な措置。実のところ・・・この4月から始まっている第4次総合計画総合計画「戦略プラン」に基づいていえば、「中央図書館(機能)」をどうするのかも再度議論することになっており、仮に駅至近のもっと便利な場所(もちろん、多摩センター)にそれが実現するのであれば、暫定活用の旧西落合中学校は閉鎖していきたいと目論んでいる様子。(じゃあ、そのあとに財源化?!)


 ちなみに、図書館の耐震性が乏しいことは平成8年からわかっていた話。それなら、なぜ、学校跡地施設の恒久活用方針にて、「図書館の本館を移転する」としなかったのだろう。これが第1の疑問。

 それから、仮に現在の市役所隣の本館を「中央図書館(機能)」の最終的方向性が見えるまで存続させようとすれば、耐震補強工事などにざっと見積もりをして3億から4億円ほどかかりそうだと試算。それよりは、新耐震基準で建設されている旧西落合中学校に移動させたほうがいいという判断のよう。ここに移転する際は、同時に旧東永山小、旧南永山小に分散して保管している蔵書(閉架書庫)もすべて集約していくような方向で考えをまとめている様子です。
 さて、移転するためにはエレベーターを設置しなければならず(これはハートビルド法)、冷房も必要だし、もちろん最低限の施設を整備も必要で、ざっと見積もっても数億単位の投資(出費)にはなりそうとか。


 ・・・・・多摩市の家計簿には、どこにそんな余裕があったのかなあ・・・出費をする余力?と考え込んでしまうのは正直なところ。確かに、多摩センター地域の図書館に対する利便性は格段に高まり、それは一面では市民サービスの向上と言えるかもしれませんが、暫定的にしか使わなというのに、それなりの投資することが、全体的な視点で考えた時、どこまで優先されるべき事項となるのでしょう?
 もちろん、「図書館の避難」=市民の安全確保であるという点はわかりますし、いつ訪れるのかわからないのが天災・・・しかし、「暫定活用では無い!!」というなら話は全く別かもしれませんが・・・・「暫定」という部分に妙に引っかかる・・・・。
 

 いずれにしても、「図書館本館の移転」という話の内容というよりは、アノ学校跡地の恒久活用方針がどのような将来見通しと将来ビジョンのもとで描かれたものだったのかを疑わざるを得ません。一体何のために策定した方針なんでしょう。こんなに簡単に方針が変わってしまうというのも「スゴイ!」ことなのでは?


 今、ここに至って、突然に、緊急的に図書館を避難させなければいけないから・・・というのは理由にはならないはずですし。先にも書いたとおり、既に平成8年の時から耐震性に乏しいと言われてきたわけですから。
 どうやら、頭の悪い私には、市民サービスの向上につながる素晴らしい提案も「素晴らしい」とすんなりと受け入れられない不可解な部分がたくさん・・・・。困ったものです。

投稿者 hisaka : 2006年07月18日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
/1178