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2006年06月19日

引き続き・・・助役二人制はどうなる?

 明日付のたま広報に市長が「助役二人制」を市民にも示すということ。最終日に向けて、助役二人制に関する説明を市長から受けました。その際の資料として、明日付広報の原稿をもらったのですが、「地方分権改革により自治体の役割と責任が広がり、自治体としての自立的経営をより高めるために市長・助役・収入役の体制から市長・助役二人体制とする条例案を市議会定例会に追加提案しています。トップマネジメント機能を強化することにより変化の激しい社会状況に的確に対応し、市民協働・市民本位のまちづくりを進め、一層の市民サービスの充実に努めてまいります。」と書いてあることがわかりました。これにより市民への周知を図ろうとしているようです。


 しかし、市民向けにはそれでひとまずは知らせたことになっても、市議会に対しての説明責任はまだまだ不十分にしか果たされていません。
 市長は6月議会が始まる段階では収入役を来春までは配置をしたいと言っていて、さらには収入役の仕事はとても大事な仕事で、収入役でなければ出来ない・・・とも説明をしていたので、正直、どういう心境の変化があったのかについて市議会では説明をすべきだろうと思います。提案する前だったとは言え、収入役人事案件を提出していたという経緯があり、それを取り下げてまで提案される「助役二人体制」ってそこまで意義があるものなのでしょうか・・・・と疑問です。
 これもまた最終日に市議会、特に総務常任委員会で議論されることと思っていますが、あまりにも市長の切り替え?頭の回転?身のこなしが素早すぎて、これは単なるトップダウンにしかなっておらず、トップマネジメントとは言えないのではないかと感じています。まさか・・トップダウンを強化するための「助役二人制」にはなっては本末転倒だと個人的には危惧しています。

 市長が行なうマネジメントについては、私も一応曲がりなりにもウオッチャー5年目となりますが、自らのことを「紡ぐ型リーダー」だと説明し、いろいろな人の知恵や意見をしっかりと紡いで、縦糸横糸をつなぎあわせながら織物をつくるようなリーダーシップと言っていることと、今回の一連行動につき、誰に意見を求めかもわからず、ましてや現在、管理職として仕事をしている部長や課長との間でどういう行政組織にしていきたいのか、そして望ましい組織運営とは何かを議論した形跡がないというのは本当に問題です。念のため、行政資料室に行って、首脳部会議などのメモを確認してきました。
 何となく市長のやり方・・・私は暴走に近いと思うのですが、誰かブレーキかける人はいなかったのだろうか?と思っているところです。

 大学院でちょっとだけお世話になった元東京都副知事の青山教授曰く・・・「子分的な気風の人ばかりで周囲を固めると、判断を間違える。嫌でも、不愉快でも、意に沿わない理性的、知性的な人を側においた方がいい。周囲に対立がある時も、審議を見抜く努力と忍耐が必要だ。すぐに人事に反映させると取り返しがつかないこともある。」
 人事に失敗して、市役所の組織運営が上手くいかないということは=市民にとってマイナスになる・・・ということ。そうならないようにだけは願いたいものです。


 とにかく、この件については、市長が最終日に本会議の場でしっかりと答弁に立つこと、そしてもちろん、「助役二人制」が付託され審査される総務常任委員会にも市長自らが出席し、議員の質疑に対する応答をすることが必要でしょう。普段は常任委員会に市長が出席することはありません。しかし今回の場合には、市長が常任委員会に出席するしないが、そして市長自らがしっかりと自らの言葉で語ることができるか・・・そのことにより、市長がどれだけこの条例可決の必要性に熱心であるのかが推し量ることが可能です。それは可決するのか否決するのかの大きな判断基準になって当然でしょう。
 市議会に対し、速やかなる審議を求めた市長です。市長自らも取るべき誠意ある対応があって欲しいと思っています。

投稿者 hisaka : 2006年06月19日

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