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2006年03月18日

地域人間へ

 多摩NPO協会が「会社人間から地域人間へ」というタイトルで主催した「定年後の地域活動入門講座」に参加しました。全部で約25名の参加者でしたが、なんと女性は私を含めて4名だけでした。男性参加者が圧倒的多数を占めた理由を考えてみましたが、「定年」という言葉は、どちらかというと女性よりも男性の方に実感持って受けとめられる傾向があるのではないでしょうか。
 聞くところによると、この講座への参加のきっかけは、つい先だっての朝日新聞(多摩版)の掲載記事を見たからという人が圧倒的多数で、たま広報での参加者募集の記事を見て申しこみをしてきた人はごくわずかだったそうです。参加者のほとんどは定年間近か定年して直後くらいの人だったので、・・・・つまり、現役世代で仕事をしている人のほとんどは市の広報を注意深くは読んでいないのだろうと思いました。(全く読んだことない人もいるはずです。)


 それはさておき、今日の講座に参加をして面白かったのは会社人間の感覚を垣間見たことです。
 ・・・・「時間厳守をしないのはけしからん。」という意見がありました。というのも、講座の内容が盛りだくさんだったこともあり、予定時間よりも少しオーバーしてしまったのですが、発言をした方にはどうやら終了後にもスケジュールがあったらしく、予定通りに終了しなかったことに憤っていたようです。確かにその気持ちはよくわかる…そう思いました。段取りよく進む会議とはまったく異なるのが市民の会議。得てして市民活動や市民の論議というのは時間厳守とは無縁の世界。私の経験からも「2時間」と決められて、その時間内にきっかり終了することは少なく、「何でそんなにも時間ばかりを費やすのかしら!?」と思うことも多々あります。
 でも、さまざまな価値観を持つ人間どうしが、それぞれの自己実現を求めて市民活動をするとすれば、議論には時間がかかるに決まっています。でも、その議論の過程など最終結論が出るまでのプロセスをいかに共有化するのかが大事なことです。「金稼ぎ」、利益を追求する企業での行動様式や常識(特に効率重視)があてはまらないのが「市民活動」の世界。そのことをいかに伝えるのかが大切なことだと感じました。


 また、講座では現在、地域活動をされている方々がそれぞれの経験談を話す場面がありました。活動のきっかけなど体験談を聞くことは面白いものです。やはり「肩書きを捨てる」ことが地域活動入門者の心得のひとつと強調された方いました。「会社人間時代の肩書きは地域には通用しません!」とキッパリ断言されていましたが、そのとおり、会社を退職して初めて地域活動に加わる時は「わかばマーク」の一年生なのです。「上司のような物言い」は一番嫌われます。

 
 さて、地域活動入門編としては、まず「オリジナルの名刺づくり」をしてはどうかと思います。社名も肩書きも入らない、つまりは社名も肩書きも捨てるということですが、「わたし」の名刺は地域活動でも必須アイテムのひとつに入れてもいいのではないかと思います。そこに「わたし」のどんな情報を入れるのかにも個性が表われます。名刺交換をきっかけに、生まれる会話、交流のはじまりがあるのではないかと感じています。

投稿者 hisaka : 2006年03月18日

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