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2006年02月21日

全員協議会「戦略プラン」

 全員協議会が開催されました。「戦略プラン(原案)」に対する議会との意見交換という位置づけで開催されるものだと思いますが、発言したことが一体どのくらい生かされるのかよくわかりません。「議員さんのご指摘を受けとめたいと思います。」・・・ふーん、受けとめるだけ?

 受けとめてどうするのかが大事なことだと思いますが、市長をはじめとする行政側の答弁はその場を切り抜けることだけに終始している気がして、全員協議会は「ガス抜き」の場として活用されているのではないかと感じました。

 
 ところで、今日は議会のテレビ中継(と言っても、市役所1階のロビーのテレビで放映されるだけで、各家庭で見れるわけではありませんが)の試行が行なわれました。議場に設置するテレビカメラの性能などを考慮し、「質問席」というのが新たに設けられることになりました。従来は、一般質問の場合、登壇し、通告文を音読した後は自席に戻って再質問をしていたのですが、3月定例会からは「質問席」という少々仰々しい場所が準備されることとなります。今日は使用しませんでしたが、「特別席」ともなると、変に緊張しそうです。贅沢言うのはもっての外ですが、カメラ映りを意識して、アングルなど注文をつけることができません。カメラ映りほど神経を使うものはないと考えている私にとっては、少々残念ではあります。

 「戦略プラン」に話を戻すと、ざっと目を通して言いたいことは色々あり、注文をつけたい箇所が多々あります。まちづくりの戦略と謳っているにも関わらず、目標設定とそれを達成する手段との関連づけがいまいちよくわからないことから始まって、計画期間の5年間で具体的な取り組みをどのように進めていくのかが明示されていないこと等など・・・・指摘をし始めればキリがありません。
 にも関わらず、全員協議会における議員一人の発言時間はたったの5分。議員全員で考えても議長を除く25人なので125分間。それだけで一体、どんな審議ができるのかが疑問と感ずるのは私だけではないでしょう。5分間ではとうてい時間が足りません。要領良くポイントだけを発言すればいいと言う人もいるかもしれませんが、5分というのは、私の考えでは発言してもしなくても同じというレベルにしか感じず、昨日の段階ではかなりやる気が失せていました。しかし、会派プール制だったので、会派3人考えればでトータル15分の発言時間。協議会が始まる前に、15分全部を全部任せてもらえることになったので、少しは実のある発言が出来たかもしれません。(それが実を結ぶかはわかりませんが。)

 私がこのプランの最大の欠陥だと思っているのは、「お役所改革の内容が具体的に述べられていないこと」です。多くの市民が望んでいる大きな問題として「公務員改革」「お役所体質の転換」などなど、もっと市民感覚、民間センスで組織運営などがあげられると思います。公務員の人件費問題と、その働き方について、そしてまた縦割りで柔軟性にかけ、機動力不足の組織で目まぐるしく変化する環境に対応しきれない状況もあります。これらの状況を踏まえて、「お役所改革」をどのように進めていくのか。
 例えば、多摩市役所にも「2007年問題」があり、ごっそり退職した職員の穴埋めをどうするのかが課題です。退職後の再任用の制度がありますが、元職員を再任用する方法ではなく、組織の活性化も兼ねて、地域の雇用を掘り起こす意味でも、民間企業を退職した人材を雇用するという手法も考えられます。そしてまた、地域での共生、障害者の自立を支えるという観点から、単純な事務作業の分野では障害を持つ市民の雇用も視野に入れることができるでしょう。そういうことも含めて、プラン化していく力量が問われます。
 かつてとは異なり、公務員待遇が市民感覚と乖離してします。「恵まれている」と言われるようになっていますし、実際に恵まれているのが事実です。行財政再構築プランでは、人件費の抑制、人事制度の改革、硬直化した組織改革なども具体的に盛りこまれていましたが、今回の戦略プランでは「お役所改革」に関する事項に全く具体性がありません。
 まちづくりは行政(市役所)だけが行なうものではない。確かにそうだと思います。しかしながら、まちづくりにおける「市役所」の位置づけ(あり方)をどのようにしていくのか、これから目指すべき「市役所」像を描くなら、そのために何をすべきなのか・・・・当然ながら、税金で維持していくわけですから、戦略プランの中では絶対に外すことができない事項だと思います。そこの記述が弱すぎるのです。
 
 もちろん、これに対する市長の答弁も「受けとめます。」と言うもの。受けとめてその後どうするのか注目したいと思います。市長は公務員出身ですが、積極的に民間人登用を進めました。収入役やIT技術分野ではIT参与という役職を設け、民間企業出身者を招き入れています。でも、私自身は民間人登用を図らねばならない他の場所があるように考えています。人事制度改革などの面に積極的な民間感覚を取り入れてもらいたいですね。職員がどんなに「民間感覚」と言ったところで、理解できているかと言えば、ほとんどは経験ないわけですから・・・・。もちろん市長も。

 

 今日はかなり厳しい指摘ばかりでしたが、これらをどのように集約し、原案の加筆修正に生かしていくのが問われます。くどいようですが、わざわざ一日を使い、全員協議会を開催しているわけですから・・・・・。全員協議会といえば、行財政診断白書、行財政再構築プラン、学校跡地問題などでも開催しています。しかし、私の発言に限らず、その場で出た意見のほとんど近くは生かされてこなかったと感じます。議会の見解を取り入れたいという意向のもと、全員協議会が開催されているのなら、意見反映を目に見える形でしてもらいたいものです。市長の「聞く耳」にかかっているでしょうね。戦略プランがどんな姿で完成を迎えるのか楽しみです。

投稿者 hisaka : 2006年02月21日

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