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2006年01月17日

来年度予算はいかに?

 予算編成も大詰めの時期を迎えています。まだ「水面下における話合いの状況」と言える段階だと思いますが、議会との情報共有の一貫として、事前の事前の(事前)くらいな感じで会派説明を受けました。‘不’好評な「行財政再構築プラン」ではあるものの、その成果がずいぶんと表われ、来年度予算に結びついているとの説明を受けました。
 
 ところで、4月には市長選挙がありますが、既に「反市長」を表明している我が会派にも懇切丁寧な事前説明をしてくれることについて、何とも複雑な心境になりました。正直「やりにくいだろうな」と思います。しかし、そう言えば今年度は当初予算が否決されて大変だったことはまだまだ記憶に新しく、それを考えると「やりにくさ」を乗り越えるしかないわけです。来年度は当初予算も可決して、万全で再選を目指すと言ったところでしょうか。

 さて、当初予算は「骨格予算」になるようです。「骨格予算」というのは法令用語ではないのですが、インターネットなどで検索してみて、

『首長や議会の議員の改選を目前に控えている場合等において、1年間の行政活動を全てにわたって予算計上することが困難、或いは適当でないと判断した場合、新規の施策等を見送り、また、政策的経費を極力抑え、義務的経費を中心に編成された予算。次の議会で補正予算として政策的な経費等骨格予算で計上されなかった経費を肉付けし予算編成する。骨格予算の内容は、一般的には法令等に基づく義務的経費や既存施設の維持管理費は最低限計上することになり、その他既に債務負担行為を設定している事業や継続費設定の事業に係る経費等を計上する。』(松阪市の文書より)
という説明もありましたが、
骨格予算とは法律上の用語ではないが、町長の選挙が目前に迫っている場合など、新年度の予算は、新町長のもとで行うという考え方から、誰が町長になっても必ず予算化せざるを得ない、人件費などの義務的経費を主体として計上し、政策的なものや新規事業は盛り込まないで編成した予算をいう。
と説明をしているとある町議会だよりの用語解説がとてもわかりやすいと思いました。

 多摩市の場合には前市長が逮捕された際も、やはり選挙を控えていたために「骨格予算」が編成されています。来年度の骨格予算編成方針はその当時の方針をほぼ踏襲していく考えが示されましたが、どうやら政策的経費についても‘必要最小限’のものは盛り込む方向のようです。
 私は現段階で考えられているものの中でも、特に目についたのは「唐木田のコミュニティセンター用地購入費」というもの。もちろん、これも各会派との意見交換の中で後日どのように整理されるのか未定です。私は市長に「当初に盛りこむのは相応しくない」と伝えました。この意見がどう採用されるかわかりませんが、私の中ではどう譲歩したとしても‘必要最小限’と考えることは不可能、かつ優先順位が限りなく低い経費です。
 「ハコモノ行政」への反省は一体どうなっているのでしょう。それともコミュニティセンターがなければ、地域が活性化しないとかコミュニティが生まれないとか考えているのでしょうか。

 それからもう一つ特筆すべきこと。それはサッカーゴールの買い替えです。削りに削ってきた学校配当予算。そのおかげで各小中学校では子どもたちが大好きなサッカーゴールの買い替えもできない状況にありました。議会でも指摘されていた事項ですが、教育委員会でも問題指摘されたようです。これについて今年度予備費で対応していきたいという意向が示されました。来年度の学校配当予算にしわ寄せしないためには、今年度中にケリをつけることが必要だと判断したようです。全部で240万円ほどの出費になるそうです。でも・・・考えてみれば、「たった240万円」分を当初予算の中で都合できないほど多摩市は‘お寒い‘状況なのでしょうか。予備費で緊急対応すべき事項かどうかの疑問はありながらも、これは「悪い話」ではないでしょう。


 いずれにしても市長は当初予算がまたもや否決にならぬよう躍起になっている感じがしました。「前回のようにはしたくない。」「否決だけは回避したい。」という気持ちがヒシヒシと伝わってきました。そうであるならば、もう少しシンプルな「骨格予算」にしてもらいたいというのが感想です。政策的経費が‘必要最小限以上’に盛りこまれている状況では「骨格予算」も認めがたいかもしれません。

投稿者 hisaka : 2006年01月17日

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