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2005年12月27日

お役所どうし

 「永山駅前雑木林を守る会」、今年最後のミーティングでした。
 先日、市議会において請願が採択されたことを受けて、会として市民に何らかの手法で報告をすること、特に署名などに協力してくれた団体に対してはお礼もかねて今後引き続きの協力依頼も必要、そして、都市再生機構に対しても直接 ‘ご挨拶と要望’をしに行く必要があるのではないかという諸々が話し合われました。

 実は、私たちが最も懸念している事項・・・それは市の担当者に対する不安です。というのも、この雑木林問題に関しては都市づくり部から環境部に担当部署が変更になっているのですが、先般開催された市議会の建設環境常任委員会において、質問に答弁していたのは都市づくり部長。担当の環境部長よりも都市づくり部の方がよくわかっているらしい・・・ことは傍聴者には一目瞭然でした。もちろん環境部長も「しっかりと交渉したい。」との姿勢を明らかにはしていましたが。

 それもそのはず。都市再生機構との窓口はどちらかと言うと都市づくり部で、都市づくり部の方が過去の経緯を含めて把握をしているのが実情です。以前から、都市機構が駅前開発をしたいという意向を持ちかけていたのも都市づくり部でした。(この時の都市機構の申し出は、市が受け入れられるものではなかったらしいです。)
 ところが、雑木林の開発問題を受け、守る会が10月20日にはじめて市長との面談を行なった際、市長が突然「買い取る方針」を明らかにしたのですが、それ以降、担当部署が変更した模様です。「みどり」の担当窓口である公園緑地課、環境部が担当することになりました。
 確かに「みどり」の担当は環境部かもしれませんが、突然に「担当」に命じられた環境部に対し、私は同情してしまいます。
 建設環境常任委員会を傍聴していた「守る会」のメンバーも、十分にその経緯を知っているので、今後の都市機構との交渉を懸念しています。市長と都市機構との話合いがどのように進められているのか、情報公開されていませんし、実態が見えてこないのですが、環境部長だけでなく都市づくり部長も同席しているのかどうか・・・等など気がかりなところです。

 それからもう一つ。現在、「守る会」では、請願を採択した議会、行政と市民という「三者」協議の場も設定できないか考えています。‘多摩市’として交渉をするのであれば、議会も行政も市民がまとまる必要があるからです。少しでも都市機構との交渉を有利にしたいとの動きを模索している最中です。

 ・・・・・でも、都市再生機構は・・・・「守る会」のメンバーが担当者と電話で話したところ、あとはまかせて欲しいし、交渉に水を差すようなことはしないで欲しいとの姿勢のようです。「守る会」が直接に都市機構に出向くことについても「その必要は全くない。」「せっかく都市機構が前向きに検討しようとしているのに。」と述べたそうです。

 市の環境部の担当者も交渉の詳細については「差し障りがあるかもしれないから明らかにできない。」と説明するに留まっています。

 いずれにしても「お役所どうし」の交渉に市民は口を出すな・・・ということでしょうか?特に、都市機構の姿勢はとても頑なで、むしろ「余計なことはしないでほしい・・・」というニュアンスがにじみでた話ぶりだったようです。
 市長の交渉、言ってみれば、市長が市民のかわりに行っているわけです。都市機構と環境部との交渉だけならば、ただの「お役所どうし」の関係になってしまうのかもしれませんが、市長と都市機構との交渉を「お役所どうし」で済ますことはなりません。そのことを市長にはしっかりと認識してもらいたいと考えてます。例えば、市長には都市機構との交渉場面を市民にも公開するくらいの強さがあってもいいと思います。

 なぜなら、もし交渉が決裂した場合にも、その理由について一部始終を市民は知ることが出来るからです。都市機構がただの「不動産屋さん」になってしまった今、都市機構を「公的機関」としてみなすことが失敗の始まりなのです。(現在の都市機構の行なっている土地処分状況から私が感じていることです。)だからこそ、市民を都市機構との交渉の場に交えることは(実際に、交渉するのは市長でいいので、せめて立ち合せてもらいたい)有意だと思っています。
 市長には「お役所」としての交渉ではなく、政治家としての交渉をして欲しい、これが守る会の思いであり、私の市長に対する一番の願いです。

投稿者 hisaka : 2005年12月27日

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