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2005年12月09日

わかりにくい政治

 補正予算等の議決があり、来週月曜日からの常任委員会に負託される議案の提案説明がありました。最終的に一般会計の補正予算は最終的には賛成多数で可決され、特別会計の補正予算も可決されました。
 今日は、「(仮称)市民活動情報センター」関連経費だけを削除する修正案が改革議員連盟と無所属の会から提出されていました。私たちの会派でも、この修正案についての態度をどうするのか議論しましたが、昨日のやりとりを踏まえ、市長が「指摘事項については真摯に受けとめて取組んでいきたい。」との態度を示したので、とりたてて、この部分だけを削除する必要はないと判断をし、修正案には賛成しないことにし、原案に賛成することとなりました。

 でも「賛成」を決めるのも辛いような審議内容でした。相変わらず、今日も緊迫した雰囲気で審議が続きました。特に、「ごみ関連経費」については質疑が相次ぎました。ごみ減量推進に関わる啓発経費、そして債務負担行為として計上されている「ごみの有料化」実施に向けた「ごみ袋作成経費」に対する行政の見解が厳しく問われたからです。
 ところが、その答弁は誰が聞いてもお粗末で、ほとんど準備不足。質疑に対する答弁がほとんど成り立っていないように思いました。

 
 正直、今日の質疑を聞いていて原案に賛成し難いとも感じました。でも、それでも賛成したのは、私たちが反対すると「補正予算が否決」されることが目に見えていたからです。そこで、私たちの会派控え室は、市の重役(?)たちが次々と訪れました。
 
 実は、今回の補正予算で計上されている「ごみの有料化」実施に向けた関連経費。これについては、後日審議される「ごみの有料化」の条例が否決されれば執行停止となります。
 もちろん、行政側からの提案は議会で「可決」されることが大前提で提出されるので、補正予算の執行停止はあり得ないはずです。「ごみの有料化」の条例も「可決」されることを見込んでの条例提案です。しかしながら、これについても私たちの会派がキャスティングボードを握ってきました。私たちの会派3人が賛成しなければ「ごみの有料化」条例は「否決」となるのです。

 さて、ここで問題なるのは私たちの態度です。今日の今日まで私たちは態度を明確には示してきませんでした。でも、今日の補正予算の審議を聞いていて有料化には反対することが確定しました。そこで、私たちは今日の賛成討論において「‘ごみ有料化’の条例提案をやめるべき。」「条例提案を取り下げてもらいたい。(議会に賛成してもらいたいから、条例を出しているはずなのに、もう今日で条例が否決の目にあうことが明らかだから。)」と主張しました。
 でも、市長としても一旦提出したものを「取り下げ」するというわけにはいかないでしょうし、「提案の取下げ」行為そのものが、議会運営のルール上、そう簡単に出来ないこともわかりました。だから、粛々と議事進行は行なわれ、私たちが賛成討論で主張した「条例提案の取り下げ」は言い放しで終わりました(残念)。


 総論賛成各論大反対でも「賛成」。こういう場合には「反対」すべきなのかもしれませんし、そのほうがわかいりやすいと思います。いつもいつも、それぞれの議員のさじ加減によって賛否が分かれるのだと思います。「限りなく反対に近い賛成」という立場は市民にとってはわかりにくい。この微妙な立場を説明するのもまた、難しいものです。

投稿者 hisaka : 2005年12月09日

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