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2005年12月08日

(仮称)市民活動情報センターをめぐって

 今日は補正予算について質疑が行なわれました。それほど多くの内容があるわけではなく、今日一日で終わるかもしれない・・・という期待もあったようですが、修正案が出るかもしれないと聞いている「(仮称)市民活動情報センター」をめぐって、述べ13名の議員が質問をしました。

 この新たな情報センターは市民活動のことに関心のある市民、そして市民活動をしている団体を応援する場所といえるでしょう。このセンターをオープンするにあたり「市民活動情報検索サイト」を構築するための費用、それから、現在、関戸公民館にある情報ライブラリーコーナーのところをリニューアルしてオープンするらしく、そのための工事費用などが計上されています。例えば、近隣では調布市国分寺市がありますが、ちょっと検索サイトで調べて見たところ、松阪市も力を入れているようです。多摩市の場合にはイメージ的には松阪市に近いのかなと思っていますが、大きな違いは「NPOセンター」がないことです。
 将来的にはボランティア、NPOも関係なく東京都の「ボランティア・市民活動センター」のように統合されていくのだと思いますが、「ボランティア」と「NPOなど市民活動」との垣根は高いようで、2つの拠点を構えている自治体が多いようです。そこにさらに多摩市の場合には「NPOセンター」が単独で開設されているのです。多摩市で考えても「ボランティアセンター」は福祉部門、「NPOセンター」は市民活動部門に所属していて縦割りになっているのが現状で、ここの壁が高いといえるのかもしれません。
 今回提案がされている情報センターはボランティア、NPO、自治会やコミセンなどなど、そして今の情報ライブラリーが行なっている生涯学習の分野(教育委員会部門)までも含むあらゆる市民活動に関する情報を網羅する総合的な情報センターになるようで、オープンに際しては今の情報ライブラリーが行なっているITサポート事業等は廃止をしていく方向です。情報ライブラリーの生涯学習情報発信機能が、今回の情報センターに整理統合されていくようなイメージです。それについては賛否両論で、生涯学習部門主導で今回提案の情報センター的なものを実施していくべきだという議論もありました。

 さて、私は神戸市の「協働と参画のプラットホーム」を見学したことがありますが、ここは職員と市民が協働運営している場所でした。情報センターはゆくゆくは市民運営も視野に入れて行くという話でしたが、私はまるっきり市民任せというのはよくないと考えています。市民どうしをつなぐだけではなく、行政と市民との協働を考えるのならば、行政側のことに熟知している人間がいたほうがいいのです。そしてまた、市民情報を扱うという意味では「個人情報保護」という視点からもしかるべき行政担当者が適切に情報管理をする体制をとったほうがいいと感じています。やはり職員が課せられている重責を鑑みるべきです。
 神戸の場合には例えば、市民がプラットフォームに来た時にはその相談内容によって対応する人が異なります。助成金などの話であれば職員が、「市民活動をどう進めていけばいいの?」という話であれば、そこに関わっている市民が相談にのっているようでした。職員と市民が役割分担のなかで、協働でオフィス運営しているのは「いい雰囲気」と思いました。

 
 「市民活動情報にアクセスしたいと思っても、どこにいけばいいのかわからない」という人は少なくありません。その意味では、桜ヶ丘の駅前に情報センターがあると便利だとは思います。そしてちょうどオープンする情報ライブラリーの場所はオーパの7階にあり、子どもから高齢者までたくさんの人が行き交いする場所です。その点では情報センターがふらりと7階に来た人にも立ち寄ってもらうことが出来れば、その工夫さえすれば、多くの人が情報センターを利用するようになると考えています。
 今回の場合には当初は「正規職員」を配置して運営をしていくとのことでした。その中で市民が関われる仕組みをつくっていく構想で、いまいち「行政主導」という色を拭い去ることが出来ないのが残念。しかしながら、「行政主導」かもしれないけれど、それはそこに配置される「職員」の力量によっていくらでも乗り越えられるのだと感じています。正直言って、「情報センター」が生きるか死ぬかは「職員」次第なのです。その点でそこに従事する職員に求められる資質と力量、そしてどの職員を配置するのかという人事部の力量も試されるといえるでしょう。
 せっかくなので、この機会に「市民活動情報センター」をやってみたいと思う職員を公募してみたらと提案しておきました。市長が私の提案を取りいれてくれるかどうかわかりませんが・・・・。 

投稿者 hisaka : 2005年12月08日

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