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2005年11月07日

市長任せの危険

 「永山駅前雑木林を守る会」の会合。

 今日は新しい参加者も入れて、15名ほどが集まって、署名の進捗状況や今後の活動方向について議論しました。市議会への請願提出にあたっては、言うまでもなく、会合に参加している議員が所属する会派以外のところにも協力依頼をすることが課題です。2つの会派と正式な面談が必要なのですが、1つの会派については送ったファックスに何の回答もなく、もう1つの会派とは改めて日程設定をしてする運びになっています。

 それから今日までの経緯について情報交換。

 当該雑木林を所轄している都市再生機構の東日本支社長との面談を申し入れ、10月31日に代表を含めた数名が出向いたのですが、業務担当者にしか会うことができず、再度「支社長」に会うべく日程調整をしたいと考えています。・・・が、「そう簡単に支社長は市民には面会しないだろう!」「直接に話をすることは難しいのではないか」との意見が出ました。私も同感です。しかしながら、「市への無償譲渡」を迫るのであれば、やはり担当者では埒があかず、支社長レベルでの判断を仰ぐ必要になるでしょう。
 今回の都市再生機構の雑木林売却計画については、事前に多摩市に断わりをせずして市民に素案の素案?を公表した経緯があります。それに対して支社長がわざわざ多摩市長のところにまで足を運んで謝罪したらしいです。そのことを考えると市民との面会もできる可能性もあり、粘り強く交渉を求めなければなりません。もしも、許されるなら、市に仲介してもらうというのも手かもしれません。

 ところで、都市再生機構はグリナード永山から永山ハイツに行くための歩道橋の補修工事と「階段のつけかえ」を行い、雑木林を囲うための柵設置工事をするとしています。
 柵工事についてですが、下草刈りや木々の剪定などを行ったので雑木林内の見とおしも良くなり、スカスカの状態で、人が中に入りやすくなっている・・・・つまり立入禁止するために柵を設置するのだそうです。雑木林を市民から遠ざけようとするような柵を設置するとは・・・売却問題でピリピリしている状況をさらに刺激するかのような柵設置とは・・・誤解を招きます。でも都市再生機構は雑木林の「管理者」として柵設置を主張しているようです。(それならどうしていままで厳重に柵を設置していなかったのかと思いますが・・・都市再生機構も不思議な行動をとりますね。)
 今日の話合いでは「階段のつけかえ」工事の必要性について議論になりました。すでに工事については日程が示されているようですが、どういう工事をするのか、つけかえる橋がどんな橋になるのか等、確認しなければなりません。工事と雑木林との関係が気がかりだからです。これは全く別物として考えてもいいのではないか(階段つけかえ工事は都市機構から多摩市に歩道を移管するために行うようです)という意見もありましたが、「工事内容」が明らかでない限りは予断を許さないというのもわかります。

 都市再生機構の一つ一つの言動、そして多摩市(多摩市長)の動き方にとかく慎重姿勢で望まねばなりません。
 何しろ、先日の新聞報道により、市民の中には「すでに市長がが当該雑木林の買取りを表明したから大丈夫」と思っている人も多く、署名への協力を求めると「今更、署名活動をしなくてもいいのではないか。」と言う人がいます。でも、市長は買取るつもりかもしれませんが、都市機構は決して多摩市への売却を決定したわけではありません。その当たりを勘違いして、市長をあてにすることはできないのです。
 都市機構の担当者も「多摩市への移管を再優先したい。」と語っているそうですが、「100%の決定」との意志表示はしていません。

 市長の基本姿勢はあったとしても、「不確定要素」「不確実な要素」がまだまだ残されており(むしろ大部分が不安)、本当はそれらを明確にして、その上で市民を喜ばせて欲しかったと思います。(本当はそうすべきです。)今の状況では「本当はどうなるかわからない。」にも関わらず、少々見切り発車してしまっているように感じるのは私だけではありません。
 都市再生機構については、多摩市議会で採択された陳情に対しも、誠意を示してくれたかと思うと、蓋をあけてみれば、必ずしもそうでなかった・・・と思えるような事例(諏訪1丁目に10階建てマンション)があったばかりです。

 とりあえず、都市再生機構は21階建て高層マンションと3階建て商業ビル高層は白紙に戻したとしているようですが、これにホッとしていられないというのが守る会の立場です。引き続き、署名運動を活発化していくべく行動しなければなりません。
 その第1弾?として・・・。雑木林を毎日目で楽しんでいるかもしれませんが、中には入ったことがないという市民も多いでしょう。守る会では「現地案内」をして、雑木林を実際に体感してもらいたいと考えています。現在、枯れ枝や枯れ木、またゴミなどが目立っている状況らしく、それらの片付けを実施したいと考えています。それについては守る会のホームページをご覧下さい。近日中に日程が決定するはずです。参加自由です。(ただし、都市機構からのOKをもらわないと実現できないのですが)
 また署名に協力をしてくれる方、ホームページからも署名用紙がダウンロードできます。一人でも二人でも集めて下さると幸いです。

 市民が雑木林売却情報を知り、そして「守る会」を結成し、永山ハイツ住民有志との連携を図り、署名運動までに発展しつつある・・・その状況を市長が察知して、「買取り」という方針を急遽決定したというのは紛れもない事実です。しかし、それは「買取る予定」であって、価格交渉もまだほとんどゼロの段階に近く、本当に多摩市が雑木林を守ることができるのかは未定です。
 「任せる時代」は終わり。市民側でも主体的なる活動を展開し、「市民で雑木林を勝ち取る」という心意気がなければ、都市再生機構から無償譲渡は夢のまた夢、さらには市長の買取り交渉に際しても「金額に見合った‘緑’しか残してもらえない」という最悪な結末になるやも知れません。

 でも、守る会では「永山駅前雑木林」保全プランを準備したい!という意気込み十分です。

投稿者 hisaka : 2005年11月07日

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